JP2001089732A - 再剥離用粘着テープ - Google Patents

再剥離用粘着テープ

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JP2001089732A
JP2001089732A JP26855299A JP26855299A JP2001089732A JP 2001089732 A JP2001089732 A JP 2001089732A JP 26855299 A JP26855299 A JP 26855299A JP 26855299 A JP26855299 A JP 26855299A JP 2001089732 A JP2001089732 A JP 2001089732A
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Shinichi Ichihara
伸一 市原
Akihiro Yamada
昭洋 山田
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の生活用品、衣類などの被着体に対し、
十分な初期接着力を有し、かつ、経時後剥離した際に被
着体を破ることなく、繰り返し再接着、再剥離可能な再
剥離用粘着テープを提供する。 【解決手段】 支持体の少なくとも片面に粘着剤が設け
られている再剥離用粘着テープであって、該粘着剤が、
ジブロック量が40重量%以下であるSISブロックコ
ポリマーと、常温で固体の粘着付与樹脂を10:4〜1
0:6の比率で含有し、該粘着付与樹脂がSISブロッ
クコポリマーのイソプレンブロック相溶性の樹脂であ
り、300mm/分の引張速度条件下での、被着体に対
する初期90°剥離力が、1N/25mm以上であり、
60℃90%RH下で、24時間放置後の、経時90°
剥離力が、10N/25mm以下であることを特徴とす
る再剥離用粘着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々の生活用品、
衣類などの被着体に対し接着固定し、かつ、経時後に剥
がしやすい再剥離用粘着テープに関する。特に、生理用
ナプキンの個包装袋に対して、十分な初期接着力を有
し、かつ、経時後剥離した際に被着体を破ることなく、
繰り返し再接着、再剥離可能な再剥離用粘着テープに関
する。
【0002】
【従来の技術】種々の生活用品、衣類などの被着体の接
着固定、再剥離用として粘着テープが使用される。例え
ば、生理用ナプキンの個包装袋止め用の場合、粘着テー
プを貼付後、経時的に被着体に対する接着力(剥離力)
が、貼付直後と比較して上昇してしまい、使用する際に
個包装袋が伸びたり、破れたり、粘着剤が残り被着体を
汚染してしまう等の問題があった。また、逆に、接着力
が弱すぎると生理用ナプキンの製造段階において、生理
用ナプキンの個包装をパック詰めする際に、テープが取
れてしまったり、使用後廃棄する際に再接着しないとい
う問題があった。
【0003】特許第2683376号、特許第2690
065号、特許2831007号等では、再固定可能な
粘着テープの粘着剤配合に有用な情報が記載されてい
る。しかしながら、このような粘着テープは、大きな接
着力、保持力を有し外れにくい反面、被着体が非常に薄
く柔らかいフィルムなどの場合、再剥離する際に破いて
しまうという問題があった。
【0004】また、特開平9−48956号、特開平8
−67860号では、特定の剥離速度において特定の剥
離力を有するほか、接着力の上昇が少ない粘着テープが
記載されている。しかしながら、このような特定の物性
値のみを有する粘着テープは必ずしも十分な初期接着性
と経時的な再剥離性や耐破れ性および繰り返し接着性を
満足しておらず、接着力が十分でないためテープが剥が
れたり、また、被着体が非常に薄く柔らかいフィルムな
どの場合、再剥離する際に破いてしまうなどの問題があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、種々
の生活用品、衣類などの被着体、特に生理用ナプキンの
個包装袋に対して、十分な初期接着力を有し、かつ、経
時後剥離した際に被着体を破ることなく、繰り返し再接
着、再剥離可能な再剥離用粘着テープを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
した結果、特定のジブロック量を持つSISブロックポ
リマーと特定の粘着付与樹脂が特定の配合比からなる粘
着剤が支持体の少なくとも片面に設けられており、か
つ、特定の物性値を有することを特徴とする粘着テープ
が、非常に薄く柔らかいフィルムに対しても十分な初期
接着力を有し、かつ、経時後剥離した際に被着体を破る
ことなく、繰り返し再接着、再剥離可能であることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明の構成は、支持体の少な
くとも片面に粘着剤が設けられている再剥離用粘着テー
プであって、該粘着剤が、ジブロック量が40重量%以
下であるSISブロックコポリマーと、常温で固体の粘
着付与樹脂を10:4〜10:6の比率で含有し、該粘
着付与樹脂がSISブロックコポリマーのイソプレンブ
ロック相溶性の樹脂であり、300mm/分の引張速度
条件下での、被着体に対する初期90°剥離力が、1N
/25mm以上であり、60℃90%RH下で、24時
間放置後の、経時90°剥離力が、10N/25mm以
下であることを特徴とする再剥離用粘着テープである。
【0008】又、本発明の構成は、前記した再剥離用粘
着テープが、厚さ20〜50μmのプラスチック系フィ
ルムである被着体用に用いる再剥離用粘着テープであ
る。更に、前記した再剥離用粘着テープが生理用ナプキ
ンの個包装袋止め用である再剥離用粘着テープである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に使用するSISブロック
コポリマーは、ジブロック量が40重量%以下であるこ
と以外は特に限定されるものではない。ジブロック量が
40重量%を超えると、接着力が大きすぎて、貼付直
後、または、経時後再剥離する際に被着体を破いてしま
うおそれがある。SISブロックコポリマーの分子量
は、1万〜80万の範囲にあるのが良い。
【0010】1万未満では粘着剤の凝集力が著しく低下
し、被着体に繰り返し接着、または、経時後再剥離する
際に糊残りが発生する。一方、80万を超えると被着体
に対する密着性が悪くなり十分な初期接着力が得られな
い。
【0011】本発明に使用する常温で固体の粘着付与樹
脂は、SISブロックコポリマーのイソプレンブロック
相溶性の樹脂である以外特に限定されるものではない。
例えば、C5系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、脂環族/
芳香族系石油樹脂、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、ロ
ジンエステル系樹脂、テルペン−フェノール樹脂、アル
キルフェノール樹脂等が挙げられる。イソプレンブロッ
ク相溶性の樹脂を添加することより被着体への初期接着
性が良好となる。そのため、少ない添加量で目標の接着
力を達成することが可能となり、経時接着力の上昇も抑
えられる。
【0012】本発明に使用する粘着付与樹脂の総量が4
0重量部未満の場合は、被着体への接着力が低下し、初
期接着時または経時的に被着体から剥がれるおそれがあ
る。総量が60重量部を超える場合は、被着体への接着
力が大きくなり、貼付直後、または、経時後再剥離する
際に被着体を破いてしまうおそれがある。
【0013】本発明の粘着剤には、更に、常温で液状の
粘着付与樹脂及び/又は軟化剤を使用することが出来
る。常温で液状の粘着付与樹脂及び/又は軟化剤は、例
えば、前記した常温で固体の粘着付与樹脂の液状樹脂
や、プロセスオイル、ポリエステル系可塑剤、ポリブテ
ン等の低分子量の液状ゴムが挙げられる。液状粘着付与
樹脂及び/又は軟化剤は、粘着剤総量中に20重量%を
限度に添加できる。20重量%以上では、凝集力が低下
し、被着体に繰り返し接着、または、経時後再剥離する
際に糊残りが発生するおそれがあるほか、経時的にフロ
ーし被着体へのなじみが良くなるため被着体を破いてし
まうおそれがある。従って、常温で液状の粘着付与樹脂
及び/又は軟化剤の添加量は少ないほど良いが、初期接
着性が悪くなるため、少量添加することが望ましい。た
だし、SISブロックポリマーにジブロック量が少し高
めのものを使用することにより、被着体への初期接着性
が向上するため、常温で液状の粘着付与樹脂及び/又は
軟化剤の添加量を低減することが可能である。
【0014】本発明においては、他のポリマー成分や、
架橋剤が使用できる。また、粘着剤で一般に使用される
各種添加剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填
剤、顔料、増粘剤等を、接着強度が低下しない範囲で使
用することができる。
【0015】このようにして調製される本発明の合成ゴ
ム系粘着剤は、通常トルエン、ヘキサン等の有機溶剤に
希釈され、溶液状で、又は高温で溶融され、支持体の少
なくとも片面に設けられて、粘着テープもしくはシート
として構成される。通常は、支持体の片面に剥離処理を
行い、他面に上記粘着剤を設け(溶液の場合は塗工後乾
燥する)テープ状とする。支持体上に設ける粘着剤層の
厚みは、特に限定されないが、好ましくは10〜50μ
mである。
【0016】支持体としては特に限定されないが、例え
ば、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、
ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム等のプ
ラスチックフィルムや、不織布、布、紙等の多孔質支持
体が挙げられる。好ましくはポリプロピレン主体の単層
又は多層のプラスチックフィルムが挙げられる。その表
面は、フラット状でもマット状でも良い。支持体の厚さ
は通常5〜200μm程度のものが使用される。支持体
は、粘着剤や剥離処理剤の密着性を向上するために、コ
ロナ処理やプライマー処理を行うことが好ましい。
【0017】また、本発明においては、被着体に対し
て、貼付直後、300mm/分の引張速度で剥離した際
の90°剥離力が1N/25mm以上であり、かつ、6
0℃90%RH下にて、24時間放置後、300mm/
分の引張強度で剥離した際の90°剥離力が10N/2
5mm以下である必要がある。
【0018】貼付直後の剥離力が1N/25mm未満で
ある場合、被着体からテープが外れたり、繰り返し接着
時にテープが接着しにくい恐れがある。又、60℃90
%RH下にて、24時間後の剥離力が10N/25mm
を超える場合、接着力が大きく被着体が伸びたり破れる
おそれがある。ここで、剥離力の測定方法を90°剥離
力としたのは、手でテープを剥がす際の剥離角度が、J
IS−Z0237で規定されている180°剥離力より
も実用に近く、テープの支持体の影響を受けないように
するためである。また、経時剥離力の放置条件を60℃
90%RH下、24時間後としたのは、テープの貼付さ
れた被着体が日常置かれると想定される条件(店頭、自
動車内、風呂場等;温度と湿度がかかる)よりも厳しい
条件として設定したからである。
【0019】本発明は、前記した特定の粘着剤組成及び
粘着剤配合を有し、かつ、前記した特定の物性値を有す
ることを特徴とする粘着テープが、例えば、生理用ナプ
キンの個包装袋に対し十分な初期接着力を有し、かつ、
経時後再剥離した際に被着体を破ることなく、繰り返し
再接着、再剥離可能であることを特徴とする。前記した
特定の粘着剤組成、粘着剤配合のみ、あるいは、前記し
た特定の物性値のみでは、実用上不十分である。
【0020】被着体の素材としては特に限定されない
が、例えば、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフ
ィルム、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィル
ム等の厚さ5〜200μmのプラスチックフィルムや、
不織布、布、紙等の坪量5〜200g/m2の多孔質被
着体が挙げられ、本発明に係る粘着テープは、特に薄く
柔らかい被着体に対して有効に用いられる。
【0021】例えば、後述の生理用ナプキン個包装袋
は、通常プラスチック系フィルム、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどの厚さ20〜50μmの薄層の
非常に柔らかいあるいは強度が小さい被着体が使用され
る。ここで、本発明の再剥離用粘着テープを生理用ナプ
キン個包装袋止め用として使用する場合、経時後再剥離
した際に、被着体が伸びたり破れたりすることなく、何
回も繰り返し再接着及び再剥離することができるという
実用的な利点を有する。
【0022】本発明の再剥離用粘着テープは、その用途
は限定されないが、好適な用途として吸水性物品や包装
物品の止着テープが挙げられ、特に、生理用ナプキンの
個包装袋止め用テープとして、個包装袋の表面に貼着し
て、接着固定、繰り返し再接着再剥離用に用いられる。
【0023】本発明によれば、特定の粘着剤組成及び粘
着剤配合、かつ、特定の物性値を満足する再剥離用粘着
テープを用いることにより、薄層のフィルムやシート状
物、不織布などの種々の被着体や、非常に柔らかい、あ
るいは強度が小さい被着体に対しても十分な初期接着力
を有し、かつ、経時後剥離した際に被着体を破ることな
く、繰り返し再接着、再剥離可能である。
【0024】
【実施例】以下に本発明の実施例、比較例を記載する
が、これに限定されるものではない。
【0025】SISブロックコポリマー、粘着付与樹
脂、液状粘着付与樹脂/軟化剤及び/又は酸化防止剤を
表1に掲げる重量割合で配合し、トルエンに溶解して粘
着剤溶液を調整した。この溶液をアプリケーターを用い
て、乾燥後の厚さが20μmとなるように、厚さ40μ
mの二軸延伸ポリプロピレン(OPP)上に塗布し、8
0℃で3分間乾燥した後、セパレータに貼り合わせ粘着
シートを作製した。
【0026】比較例としてSISブロックコポリマー、
粘着付与樹脂、液状粘着付与樹脂/軟化剤及び/又は酸
化防止剤を表1に掲げる重量割合で配合し、実施例と同
様に、粘着剤溶液及び粘着シートを作製した。
【0027】以上の実施例1〜4及び比較例1〜5で得
られた粘着シートについて、初期接着力、経時接着力の
評価を行った。以下、評価結果を表1及び表2に示す。
なお、評価方法は、下記の要領にて行った。
【0028】<初期接着力(剥離力)>ポリエチレンフ
ィルム(厚み約30μm)を両面テープにてJIS−Z
0237に規定された鋼板に貼付し被着体とする。23
℃65%RH下、25mm幅の粘着テープを被着体に2
kg×1往復の加圧にて貼付し、直後に、引張速度30
0mm/分にて90°剥離力を測定した。
【0029】<経時接着力(剥離力)>初期接着力と同
様に、25mm幅の粘着テープを被着体に2kg×1往
復の加圧にて貼付し、60℃90%RH下にて、24時
間放置後、引張速度300mm/分にて90°剥離力を
測定した。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】上記表1、2中の〜は以下の通りであ
る。 :重量平均分子量20万、スチレン量15重量% :とをブレンドし、ジブロック量を調整。 :とをブレンドし、ジブロック量を調整。 :重量平均分子量17万、スチレン量16重量% :数平均分子量1,250、軟化点101℃ :数平均分子量 800、軟化点100℃ :低分子量ポリブテン(液状) :ヒンダードフェノール
【0033】各実施例および比較例で得られた再剥離用
粘着テープを接着固定した厚さ約30μmのポリエチレ
ンフィルムを個包装袋とする生理用ナプキンを、実用テ
ストにより以下の基準で評価し、その結果を表3に示し
た。なお、指感接着性および破れテストは、剥離速度2
0〜100m/分で行った。
【0034】<初期接着性>個包装フィルムへの貼り付
け直後の指感接着性を評価した。 ○:ちょうど良い、×1:弱すぎる、×2:強すぎる(フ
ィルム破れ)
【0035】<テープ外れ>個包装フィルムへ貼付し経
時後のテープの外れを評価した。 ○:外れなし、×:外れあり
【0036】<破れ>個包装フィルムへ貼付し経時後
(60℃90%RH下、24時間放置後)に手剥がしし
た際の個包装フィルムの破れを評価した。 ○:破れなし、×:破れあり
【0037】<再接着性>個包装フィルムへ貼付し経時
後(60℃90%RH下、24時間放置後)の破れ評価
を行ったものの指感再接着性を評価した。 ○:ちょうど良い、×3:弱すぎる、×4:接着不可(フ
ィルム破れ)
【0038】
【表3】
【0039】
【発明の効果】本発明の粘着テープを種々の生活用品、
衣類などの被着体、特に、生理用ナプキンの個包装袋止
め用に適用することにより、十分な初期接着力を有し、
かつ、経時後剥離した際に被着体を破ることなく、繰り
返し再接着、再剥離可能な粘着テープを提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C003 GA08 4J004 AA05 AA07 AA15 AA17 AB01 CA02 CA04 CA05 CA06 CB01 CB02 CC02 CC03 FA06 FA08 FA09 4J040 BA202 DM011 DN032 DN072 EB032 EL012 JA09 JB09 KA26 LA01 LA06 NA06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも片面に粘着剤が設け
    られている再剥離用粘着テープであって、該粘着剤が、
    ジブロック量が40重量%以下であるSISブロックコ
    ポリマーと、常温で固体の粘着付与樹脂を10:4〜1
    0:6の比率で含有し、該粘着付与樹脂がSISブロッ
    クコポリマーのイソプレンブロック相溶性の樹脂であ
    り、300mm/分の引張速度条件下での、被着体に対
    する初期90°剥離力が、1N/25mm以上であり、
    60℃90%RH下で、24時間放置後の、経時90°
    剥離力が、10N/25mm以下であることを特徴とす
    る再剥離用粘着テープ。
  2. 【請求項2】 前記した再剥離用粘着テープが、厚さ2
    0〜50μmのプラスチック系フィルムである被着体用
    である請求項1に記載の再剥離用粘着テープ。
  3. 【請求項3】 前記した再剥離用粘着テープが、生理用
    ナプキンの個包装袋止め用である請求項1又は2に記載
    の再剥離用粘着テープ。
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