JP5885581B2 - 自動引き込み装置 - Google Patents
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Description
その代表的なものとして先行技術文献1(特許文献1)に示すように、スリーメンバーレール型のスライドレールの自動引き込み装置では、キャビネット等に連結される固定側レール(外側レール)の最後部内面に取付けられるハウジングと、引き出し等と連結される移動側レール(内側レール)の最後部に形成される第一部分と第二部分からなるスロットより構成されている。
そして、ハウジングは、対向する側壁、前壁、後壁、上壁を有する前後に細長い形状で、主縦方向部分と横方向部分からなるスロットが上壁に形成されている。
さらに、ガイドピン、ばね、アクチュエーターガイド部材が内部に収納され、圧縮コイルばね、アクチュエーターガイド部材は、ガイドピンと共に後壁に対して回動する。
移動側レールが固定側レールに収納された状態で、アクチュエーターガイド部材は、スロットの第二部分の第二エッジに係合している。
移動側レールが所定位置まで引き出されて、アクチュエーターガイド部材がスロットの主縦方向部分前端部に達すると、スロットの第二部分の第二エッジに沿って、アクチュエーターガイド部材は、ガイドピンの後端が取付けられた後壁部分を回動中心としてガイドピンと共に回動し、ハウジングのスロットの横方向部分に移動する。
そして、移動側レールがさらに引き出されると、アクチュエーターガイド部材は、スロットから抜け出て、圧縮されたばねのエネルギーを蓄積した状態で、スロットの横方向部分に留まる。
すると、圧縮コイルばねの圧縮されたエネルギーは解放され、アクチュエーターガイド部材は、スロットの第二部分の第二エッジに係合して、移動側レールを共に後方に移動させて、自動的に引き込む。
しかしながら、アクチュエーターガイド部材の横方向への移動は、ハウジングの後壁を回動中心としてガイドピンの回動によって行われるので、ハウジングの後壁とアクチュエーターガイド部材間の寸法が長くなければ、アクチュエーターガイド部材の移動寸法を大きくとることができず、ハウジングの長さと、上下寸法は必然的に大きくなる。
すなわち、確実な性能を求めるとハウジングは必然的に大型化し、大型化することにより、中間レールの長さは短くなり、引き出し等のストロークは小さくなるという問題があった。
したがって、移動側レールの自動引き込み位置を、使用箇所に応じて移動側レールの最終収納位置に近接させるよう使用箇所に応じて適宜選択することもできなかった。
したがって、引き出し外寸を所定の大きさで維持するために、アクチュエーターガイド部材を移動させるスロットは、移動側レールの後端部に直接形成せざるを得ず、一般的スライドレールと、自動引き込み機能を有するスライドレールは移動側レールの形状が相違することとなり、一般的なスライドレールに、自動引き込み機能を必要に応じて付加することはできなかった。
さらに、係合部材がスレイドレール外でスライド方向に移動するので、この移動スペースを確保するために、スライドレールが取り付けられる箇所の上方にもスライド方向で所定の広さの空きスペースを確保しなければならない。
すなわち、狭小なスペースで使用することはできないという問題があった。
すなわち、自動引き込み装置をコンパクトに形成し、引き出し等のストロークに与える影響も少なく、外部に露呈することなく、引き込み機能を後から付加することもでき、狭小なスペースでも使用できる自動引き込み装置を提供するという目的を十分に達成していなかった。
さらに、スライドレール内に組み込むことも可能であるから、スライドレールの取り付け寸法しかスペースがなくても使用することができる。
又、コイル部が位置する箇所のスペースのみを厚み方向で大きく形成しておけば、巻き数の異なるコイルばねを適宜選択して使用できるので、使用場所に応じて最適な引き込み力を有する自動引き込み装置を得ることができる。
ばね第1脚部は係止体に設けられた係止貫通孔を貫挿しているので、ばね第1脚部と係止体は確実に連係し、係止体が引き込み案内溝を水平方向で移動しても、ばね第1脚部は係止貫通孔を貫挿して上方に抜けだすから、引出し、引き込み運動に支障をきたすことがない。
尚、図1、図2において左側斜め下方向を引出し側、右側斜め上方向を収納側とし、引出し側、収納側の両方向をスライド方向として説明する。
図1、図2、図3、図4、図5、図6において、符号1は固定側レールを示し、符号2は移動側レールを示し、符号3は中間レールを示し、符号4は固定側レール1のボール保持板を示し、符号6は移動側レール2のボール保持板を示し、固定側レール1、移動側レール2、中間レール3、ボール保持板4、6、ボール保持板4、6に回転自在に保持されたボール40
・・・、60・・・にて、スライドレール100が構成されている。
符号5は、固定側レール1の収納側端部内面に設けられた引き込みガイド部材を示し、符号7は、引き込みガイド部材5に対応して、移動側レール2の収納側端部内面に設けられた係合部材を示し、符号56は引き込みガイド部材5に設けられたねじりコイルばねを示している。
そして、固定側レール基板12の収納側端部(引き込みガイド部材5のやや引出し側)の一部を移動側レール2方向に切起こして、中間レール3の収納側端部が当接する固定側収納時ストッパー13が形成され、固定側レール1の基板12の引出し側端部を移動側レール2方向に折り曲げてボール保持板4の引出し側端部が当接する固定側移動時ストッパー14が形成され、上下折曲縁11,11の収納側端部に引き込みガイド部材5の上嵌合用逃がし孔17と下逃がし用切り欠き18(図5に示す。)が設けられている。
固定側基板32と移動側基板312を背中合わせに固着した断面略I字形に構成されている。
又、スライドレール100の最大伸長時、移動側レール2のボール保持板6の引出し側端面が緩衝部材を介して当接するボール保持板引出し時ストッパー(図示せず。)が、中間レール3の移動側基板312の引出し側端部で、移動側レール2側に突出して形成されている。
したがって、キャビネット本体の前面に引出しの正面板が当接して引出しの摺動が停止する引出し収納状態で、スライドレール100は、スライドレール停止状態の一歩手前となるように引出しとキャビネット本体間に取り付けられるのが一般的である。
すなわち、引出し収納状態となった引出しにも常に引き込み力を付勢する状態に、自動引き込み装置を設けたスライドレールは、引出しとキャビネット本体間に連結される。(以下、この状態をスライドレール正規連結状態という。)
そして、底板部513は固定側レール1に取り付けられた状態で、固定側レール1の上嵌合用逃がし孔17に嵌入する上方突部511と、下逃がし用切り欠き18に嵌入する下方突部512をスライド方向略中央部に、固定側レール12の基板12の収納側端部に形成された嵌合連結孔121に嵌合する嵌合突起510(図7に示す。)を有している
又、下方突部512の収納側端部および底板部513の引出し側端部の下端部には前記案内用基板58が連結される案内用基板連結穴517、517(図7に示す。)が形成され、連結用突出壁514には、前記案内用基板58が連結される連結用嵌合突起518が設けられている。
符号519は、ねじりコイルばね56の一部を保持する保持基板側ばね保持溝を示している。
符号581は、ねじりコイルばね56の一部を保持する保持基板側ばね保持溝519に対応して形成された案内基板側ばね保持溝を示している。
尚、実施例において、案内係止溝53は、引き込み案内溝52の引出し側端部に引出し方向で、上向きに30度傾斜しているが、30度の傾斜角度に限定する必要はない。しかしながら、収納操作時に急激に引き込まれる唐突な違和感をなくすには、30度から40度の間に設定するとよい。
そして、滑動円板551の周端面の厚み方向の中心から、滑動円板551の中心を通り、係止突起54が重なる位置から反対側に貫通して係止貫通孔552が設けられている。
又、脱出案内面722の下方で、係止突起挿通溝71の下側に位置して係止突起54を係止する大きさの係合部731が形成され、係合部731の収納側には係合部731とほぼ同形の補助係合部732が形成され、補助係合部732の収納側には、補助係合部732に連続して、第1押し上げ傾斜面733が形成され、補助係合部732の引出し側には、第1押し上げ傾斜面733と同形の第2押上傾斜面734が形成されている。
又、実施例では、ガイド部材5の高さ寸法をほぼスライドレール100の高さ寸法と変わらない大きさに形成しているが、下方突部512、下カバー用突部582をさらにスライドレール100の下方に突出させ、突出した箇所をスライドレール100の下方で厚み方向に厚く形成し、この部分にねじりコイルばね56の保持用嵌合突部586を形成すれば、巻き数の多いコイル部561であっても、はば広く選択できるので、自動引き込み装置の使用箇所(例えば、引出しの重量等)に適したねじりコイルばね56の選択が可能となる。
この状態から、移動側レール2(移動体)が引き出されると、係止突起54が係合部材7の係合部731に係合しているので、係止突起54は引き込み案内溝52内を引出し側に移動する。
そして、係止体55の係止突起54が引き込み案内溝52内を案内係止溝53方向に移動し、コイル部561の上方に位置するまでは、係止体55の係止貫通孔552を貫挿しているばね第1脚部562の端部側は、順次係止体55の上方への突出量を増し、係止突起54がコイル部561の上方から案内係止溝53方向に移動するときは、順次係止体55の上方への突出量を減らす。
さらに、移動側レール2が引き出されると、案内係止溝53は引出し方向に傾斜しているので、係止突起54は案内係止溝53内を引出し側の上方に移動し、係合部731から逸脱する位置に達する。
移動側レール2を収納方向に移動すると、係合部材7の収納側端部に形成された第1押し上げ傾斜面733が係止突起54に当接する(図12に示す状態)。
この状態から、さらに移動側レール2を収納方向に移動させると、第1押し上げ傾斜面733は、係止突起54を上方に押し上げるよう作用する。
次に、移動側レール2を収納し、前述したように係止突起54を係合部731に係止した状態として移動体を引き込み、移動体が停止した状態(引出しの正面板がキャビネット本体の前面に当接した状態)で、係止突起54と引き込み案内溝52の収納側端面間に所定寸法の間隙を設けているので、ねじりコイルばね56の反撥力によって、移動側レール2(係合部材7)には常に引き込み力が付与されている。
すなわち、引出しを再び引出して(移動側レール2を引出し側に移動させて)、案内係止溝53の上端(引出し側端部)に係止突起54を保持する状態(図10に示す状態)とし、その後、引出しを収納して、引き込み力を付加することができるが、使用者心理としては、キャビネット本体前面と引出し正面板間に生じている隙間を埋めるべく引出しを収納し続ける。
この場合、係止突起54が引き込み案内溝52の収納側端部に当接しているので、係止突起54にねじりコイルばね56による引き込み力は作用しないが、引出しは不用意に飛び出すことはない。
尚、第1実施例同様、図16において左側斜め下方向を引出し側、右側斜め上方向を収納側とし、引出し側、収納側の両方向をスライド方向として説明する。
図16、図17、図18において、符号1は固定側レールを示し、符号2は移動側レールを示し、符号3は中間レールを示し、符号4は固定側レール1のボール保持板を示し、符号6は移動側レール2のボール保持板を示し、固定側レール1、移動側レール2、中間レール3、ボール保持板4、6、ボール保持板4、6に回転自在に保持されたボール40
・・・、60・・・にて、スライドレール100が構成されている。
符号5は、固定側レール1の収納側端部内面に設けられた引き込みガイド部材を示し、第2実施例の係合部材は第1実施例と同一で、移動側レール2の収納側端部内面に設けられており、符号56は引き込みガイド部材に設けられたねじりコイルばねを示している。
そして、固定側レール基板12の収納側端部を移動側レール2方向に切起こして、中間レール3の収納側端部が当接する固定側収納時ストッパー13が形成され、固定側レール1の基板12の引出し側端部を移動側レール2方向に折り曲げてボール保持板4の引出し側端部が当接する固定側移動時ストッパー(図示せず。)が形成され、固定側レール基板12の収納側端部に引き込みガイド部材5の取り付け用嵌合孔10、10と、取り付け用嵌螺孔101が形成されている。
て、固定側基板32と移動側基板312を背中あわせの方向で固着した、第1実施例とは異なった扁平な形態に形成されている。
又、スライドレール100の最大伸長時、移動側レール2のボール保持板6の引出し側端面が緩衝部材を介して当接するボール保持板引出し時ストッパー(図示せず。)が、中間レール3の移動側基板312の引出し側端部で、移動側レール2側に突出して形成されている。
帯条金属板にて固定側レール1、移動側レール2及び、固定側中間レール30、移動側中間レール300との間に挿入可能な大きさで、かつ、両レール1、2の半分程度の長さで、基板41、61と上下の折曲片42、42、62、62からなり、基板41、61は中央部をコ字形、又は、逆向きコ字形に折り曲げ、そして、上下の両折曲片42、42、62、62の摺動方向の数箇所に複数個のボール40・・・、60・・・を回転自在に保持している。
第2実施例の係止部材は、第1実施例と同一であるから説明は省略する。
、第2実施例の固定側レール1に形成された取り付け用嵌合孔10、10と、取り付け用嵌螺孔101に対応して、底板部513の下半部に形成された取り付け用嵌合突起501、501と、連結用ねじ穴502と、固定側レール1の下側の折曲縁11の下面に当接する下端突出縁503と、案内基板58を連結するための案内基板連結用係止孔504・・・
を有している。
そして、第2実施例の作用、効果も第1実施例と同様である。
100 スライドレール
2 移動側レール
3 中間レール
5 引き込みガイド部材
52 引き込み案内溝
53 案内係止溝
54 係止突起
55 係止体
56 ねじりコイルばね
561 コイル部
562 ばね第1脚部
7 係合部材
71 係止突起挿通溝
722 脱出案内面
731 係合部
732 補助係合部
733 第1押し上げ傾斜面
734 第2押し上げ傾斜面
Claims (4)
- 固定体から引き出された移動体を所定位置から自動的に固定体に引き込む自動引き込み装置において、自動引き込み装置は、固定体に取付けられる引き込みガイド部材と、移動体に取り付けられる係合部材より構成され、引き込みガイド部材は、移動体のスライド方向に形成された引き込み案内溝と、引き込み案内溝の引出し側端部に連設された案内係止溝と、引き込み案内溝と案内係止溝を嵌挿する係止突起を有する係止体と、ねじりコイルばねを有し、係合部材は、移動体が引き込まれた状態から移動する時に、係止突起に係止して、係止突起を引き込み案内溝に沿ってねじりコイルばねに捻りを負荷しながら一端側に近づけて、引き込み案内溝の引出し側端部から案内係止溝に係止突起を移動させる係合部と、移動体が収納される時に、案内係止溝に位置する係止突起を引き込み案内溝側に押しやり、係止突起を係合部に係止させてねじりコイルばねの反撥力で係合部材と共に移動体を引き込むための脱出案内面を有し、ねじりコイルばねは、所定位置で移動不能に保持されるコイル部と、コイル部から係止体方向に突出し、係止体の移動にともなって、コイル部を中心に回動変移し、常に係止体を収納方向に付勢するばね第1脚部を有することを特徴とする自動引き込み装置。
- 案内係止溝は引き込み案内溝の引出し側端部から引出し方向に所定角度傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の自動引き込み装置。
- ばね第1脚部は係止体に設けられた係止貫通孔を貫挿していることを特徴とする請求項1又は、請求項2に記載の自動引き込み装置。
- 係止突起はコイル部から最も離れ、係止体の係止貫通孔が重なる位置で、係止体に形成されていることを特徴とする請求項3に記載に自動引き込み装置。
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