JP4945172B2 - 移動側部材の引き込み装置 - Google Patents
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Description
この問題を解決するため、固定側部材に連結された固定側メンバーの後端近傍内側に移動側部材が連結された移動側メンバーの引き込み装置を設け、固定側メンバーと移動側メンバー等からなるスライドレールの収納方向に向けたスライドにより係合可能な係合部を移動側メンバーの後端部に設け、引き込み装置の内側には、スライド部材と共に係合ピンを引き込むバネを備え、移動側メンバーを収納終端位置近くまで収納すると係合部が係合ピンに係合して移動側メンバーを引き込み、一定以上の長さに移動側メンバーを引き出すと係合部が係合ピンの係合が外れて、スライド部材と係合ピン手前側に係止させる構成を有し、引出し部の不完全な収納、移動側メンバー(引出し部)を収納する時に生じる引出し部の跳ね返り、運搬時における家具の傾きによる引出し部の飛び出し、さらに地震時の振れによる引出し部の飛び出しを防止する引き込み機能付きスライドレールが提供されている。(例えば特許文献1参照。)
又、固定側メンバー、移動側メンバーに特別な加工あるいは部材を取付ける必要があり、所定のスライドレールしか使用できず、構造も複雑で部材点数も多く、高価となる欠点があった。
移動側部材の後端部側に取付けられた引き込み力付加部材に、回動力を付与された弾性圧接腕を有する圧接機構を設け、引き込み力付加部材に対応して固定側部材の後端部側に取付けられた引き込み力受動部材に、弾性圧接腕の先端が常に圧接する傾斜角度が可変な案内傾斜面を設けることにより、弾性圧接腕の圧接力を移動側部材を固定側部材に対し最終所定位置となす方向への引き込み力に変化させる移動側部材の引き込み装置において、
案内傾斜面は、引き込み力受動部材の保持基板に引き出し側端部が弾性折り曲げ部を介して一体に連設された案内腕部の上端面に形成され、案内腕部は下方に突出する保持腕を有し、保持腕の下端部が保持基板に形成された保持孔の一つに選択的に連結されることにより案内傾斜面の傾斜角度を可変としたものである。
又、引き込み力付加部材に設けた圧接機構の圧接力を引き込み力受動部材に設けた案内傾斜面によって、引き込み力に変化させているので、使用場所によって、案内傾斜面の傾斜角度を変えることによって、手軽に最適な引き出し感覚、引き込み感覚の引き込み装置を得る事ができる。
又、案内腕部は弾性折り曲げ部を介して保持基板と一体に係止されているので、部材点数が削減でき、組み付けの手間も省け、安価に製作出来る。
すなわち、スライドレールの移動側メンバーと家具本体、引出し部と固定側メンバー、あるいは、引出し部と家具本体に、引き込み力付加部材と引き込み力受動部材をそれぞれ取付けておけば、移動側部材の引き込み機能を得ることができるので、スライドレールの種類に影響されず、様々な物品に使用することが出来る。
又、引き込み機能を得る為にスライドレールに特殊な加工を施す必要がないので、安価に製作出来る。
さらに、引き込み力付加部材に設けた圧接機構の圧接力を引き込み力受動部材に設けた案内傾斜面によって、引き込み力に変化させているので、使用物品によって、案内傾斜面の傾斜角度をかえることによって最適な引き出し感覚、引き込み感覚の引き込み装置を得る事ができる。
又、引き込み力付加部材と、引き込み力受動部材は移動側部材と固定側部材の後端部に設けられているので、固定側部材に対し移動側部材が最も移動した状態であっても引き込み装置が目立つことがなく、使用される物品の美観を損なうことがない。
そして、案内傾斜面は、保持腕と保持基板の連結位置を選択するだけで傾斜角度の選択ができるので、引出しユニット等の重量、使用場所等によって、手軽に最適な引き込み力が選択できるので、快適な使い心地を得ることができる。
又、案内腕部は弾性折り曲げ部を介して保持基板と一体に係止されているので、部材点数が削減でき、組み付けの手間も省け、安価に製作出来る。
図1、図2において、符号1は固定側メンバーを示し、符号2は移動側メンバーを示し、符号3は中間メンバーを示し、符号4は固定側メンバー1のボール保持板を示し、符号6は移動側メンバー2のボール保持板を示し、符号50はスライドレール100の引き込み装置を示している。そして、図1において左側斜め下方向を収納側、右側斜め上方向を引き出し側として説明する。
そして、固定側メンバー基板12の収納側端部を移動側メンバー2方向に折り曲げて固定側収納時ストッパー13(図3に示す。)が形成され、固定側メンバー1の基板12の引き出し側端部を移動側メンバー2方向に折り曲げて固定側移動時ストッパー14が形成され、固定側収納時ストッパー13の収納側に引き込み装置50の引き込み力受動部材7が取付けられている。
符号34は、固定側移動時ストッパー14及びボール保持板引き出し時ストッパー26等にもうけられたゴム製の緩衝部材を示している。
符号25は、移動側メンバー基板22と上側の折曲縁21を所定形状に切り欠いて形成された連結用切り欠き部を示している。
引き込み力付加部材5は、スライドレール100の厚み方向で2つに分割可能な連結用ケース51と外側ケース52からなる保持用ケース510と、保持用ケース510内に保持される圧接機構54より構成されており、圧接機構54は、巻きバネ53と、巻きバネ53によって所定方向に回動力を付与された弾性圧接腕8より構成されている。
ローラー支持腕800は、保持用ケース510内におさまる大きさで、スライドレール100の厚み方向に扁平な腕部80と、腕部80の引き出し側端部に位置し、スライドレール100の厚み方向に突出して前記連結側保持筒と外側保持筒526に嵌入して回動自在に保持される回動軸82と、腕部80の厚み方向の補強の為、連結用ケース51の連結用正面壁514側に突出し、引き出し方向に渡って腕部80の上端面に位置する補強用突条83と、腕部80が連結用ケース51に位置した状態で下端面が所定寸法下方に突出する、腕部80の長手方向中央部下端に位置する回動範囲規制突片84が、合成樹脂材にて一体に成形されて構成されている。
回転ローラー87は、引き出し時に固定側メンバー1の上折曲縁11の上面に接触しながら回転する大きさに形成されている。
なお、回転ローラー87の材質は、固定側メンバー1の上折曲縁11や後述する引き込み力受動部材7の案内傾斜面72の上面に接触しながら回転するものであればよく、その材質は金属製に限られず、例えば樹脂製であってもよいことは言うまでもない。
尚、実施例では、回転ローラー87は引き出し時に固定側メンバー1の上折曲縁11の上面に接触しながら回転し、移動側部材が最も引き出された状態でも、固定側メンバー1の上折曲縁11の引き出し側端端部に位置する構成となっているが、移動側部材がさらにオーバートラベル状態にひきだされ、回転ローラー87が上折曲縁11の引き出し側端部よりさらに引き出し方向に移動する場合は、前記回動範囲規制突片84の下面が、中間メンバー3の移動側中間メンバー300の上折曲縁322の外面に当接移動して、弾性圧接腕8の必要以上の回動を阻止する。(図7参照)
符号520・・・は内部に圧接機構54を組み込んだ状態で連結用ケース51、外側ケース52を連結し、引き込み力付加部材5を完成する為の連結ネジを示している。
保持基板74は、案内腕部73の傾斜角度が自在となるよう、収納側端部上端と案内腕部73の引き出し側端部間に形成された弾性折り曲げ部741と、案内腕部73を所定角度で保持する傾斜角度維持部75を有し、傾斜角度維持部75には、収納側上方に向かって所定間隔を有して3つの保持孔751・・・が形成されている。
案内腕部73には、引き出し方向の中央部下面に下方(傾斜角度維持部75方向)に突出し、下端部に保持孔751の一つに選択的に嵌入する嵌入突起732を有する保持腕731が一体に成形されている。
すなわち、保持腕731が引き出し側方向に近い保持孔751と連結されるほど、案内傾斜面72の傾斜角度は大きくなり、案内傾斜面72の傾斜角度が大きいほど引き込み力は強くなる。
又、実施例では、弾性折り曲げ部741と保持孔751・・・と嵌入突起732で案内傾斜面72の傾斜角度を調節しているが、保持基板74と案内腕部73を別部材で形成し、弾性折り曲げ部741の代わりに回動自在に連結し、保持孔751に保持腕731の形暗部をネジ止めしてもよく、適宜変更可能である。
次に、保持力以上の力を加えて、移動側部材(移動側メンバー2)を引き出し側方向に引き出すと、弾性圧接腕8は巻きバネ53の弾発力に抗して図6で時計廻りの方向に回動しながら引き出し側に移動し、回転ローラー87は案内傾斜面72から弾性折り曲げ部741、さらに固定側メンバー1の上折曲縁11の上面に達し(図5に示す状態)、さらに引き出し側に移動していく。
このとき、引出しユニット等の重量に応じて、保持腕731を支持する保持孔751を選択することにより、引き込み力の選択が出来る。
すなわち、引出しユニット等の重力が重い場合は、案内傾斜面72(案内腕部73)の傾斜角度が大きくなる位置で連結して(図11に示す状態)引き込み力を強くすればよく、又、重量が軽い場合は案内傾斜面72(案内腕部73)の傾斜角度が小さくなる位置で支持して(図10に示す状態)引き込み力を弱くすればよい。
又、実施例では、引き込み力付加部材5を移動側部材の後端部に、引き込み力受動部材7を固定側部材の後端部に設けているが、図1において引き込み力付加部材5と引き込み力受動部材7の配置を上下逆にして使用する事も可能であり、又、引き込み力付加部材5を固定側部材の前端部に、引き込み力受動部材7を移動側部材の前端部に設ける事も可能であり、使用する物品に応じて種々の使い方が可能である。
11、11 上下折曲縁
100 スライドレール
2 移動側メンバー
3 中間メンバー
5 引き込み力付加部材
50 引き込み装置
53 巻きバネ
54 圧接機構
7 引き込み力受動部材
72 案内傾斜面
73 案内腕部
731 保持腕
74 保持基板
741 弾性折り曲げ部
75 傾斜角度維持部
751 保持孔
8 弾性圧接腕
87 回転ローラー
Claims (3)
- 固定側部材あるいは移動側部材のいずれか一方側に取付けられた引き込み力付加部材と、引き込み力付加部材に対応して他方側に取付けられた引き込み力受動部材からなり、引き込み力付加部材は、移動側部材が固定側部材に対して最終所定位置に近づいたとき、引き込み力受動部材に一部が弾性的に圧接する圧接機構を有し、引き込み力受動部材は、圧接機構の圧接力を移動側部材を固定側部材に対し最終所定位置となす方向への引き込み力に変化させる案内傾斜面を有し、案内傾斜面は傾斜角度を可変となすることで、引き込み力の選択を可能としたことを特徴とする移動側部材の引き込み装置。
- 案内傾斜面は、引き込み力受動部材の保持基板に引き出し側端部が弾性折り曲げ部を介して一体に連設された案内腕部の上端面に形成され、案内腕部は下方に突出する保持腕を有し、保持腕の下端部が保持基板に形成された保持孔の一つに選択的に連結されることにより案内傾斜面の傾斜角度を可変としたことを特徴とする請求項1に記載の移動側部材の引き込み装置。
- 移動側部材の後端部側に取付けられた引き込み力付加部材に、回動力を付与された弾性圧接腕を有する圧接機構を設け、引き込み力付加部材に対応して固定側部材の後端部側に取付けられた引き込み力受動部材に、弾性圧接腕の先端が常に圧接する傾斜角度が可変な案内傾斜面を設けることにより、弾性圧接腕の圧接力を移動側部材を固定側部材に対し最終所定位置となす方向への引き込み力に変化させる移動側部材の引き込み装置において、
案内傾斜面は、引き込み力受動部材の保持基板に引き出し側端部が弾性折り曲げ部を介して一体に連設された案内腕部の上端面に形成され、案内腕部は下方に突出する保持腕を有し、保持腕の下端部が保持基板に形成された保持孔の一つに選択的に連結されることにより案内傾斜面の傾斜角度を可変としたことを特徴とする移動側部材の引き込み装置。
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