JP5514379B2 - 引込み機能を有するスライドレール - Google Patents
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Description
この問題を解決するため、移動側部材が所定位置まで収納されると、後は自動的に家具本体等の固定側部材に引込む、引込み機能を有するスライドレールがいく種類か提供されている。
さらに、固定側部材あるいは移動側部材と引込み力受動部材は一体ではないので、その連結部分には微妙な段差が生じ、この段差を引込み部材が通過する際、摺動途中に不連続な違和感が発生する原因にもなっていた。
又、引込み部材は、凸状曲面上を接触移動するので、引込み部材は、摺動中左右方向に揺動しやすく、摺動操作の円滑な連続性を損なうだけでなく、引込み部材のローラーが脱輪する要因にもなっていた。
この場合、固定側メンバーのボール摺動溝の端部の角部に線バネが当接するので、摩擦抵抗が大きく、円滑な摺動操作が損なわれるだけでなく、固定側メンバーあるいは線バネの何れか硬度の低い方が磨耗するなど、耐久性に問題があった。
一方、第一スライド部材が、第二スライド部材に対して引き出されるとき、第一スライド部材がアクチュエータ(係合体)を第二位置から第一位置の方へ移動させ、アクチュエータ(係合体)はばねにエネルギを蓄積させ、第一位置で係合される。そして、第一スライド部材はアクチュエータから離脱される構成のものも提供されている。
さらに、第一スライド部材が引き出された状態の時、アクチュエータ(係合体)の第一位置での係合状態が不測に外れ、アクチュエータ(係合体)が第二位置移動した状態では、引込み機能が働かない。この状態を、復帰させるためには、手動によって大きな力を負荷し、第一スライドを押し込み、強制的にアクチュエータ(係合体)に第一スライド部材を係合させなければならなかった。
符号100は本発明のスライドレールを示し、スライドレール100は移動側メンバー1と、ボール30・・・を回転自在に保持するボールリテーナー3を介して移動側メンバー1と互いに摺動自在となした固定側メンバー2と、移動側メンバー1の後端部に取付られた引込み部材5と、引込み部材5に対応して、固定側メンバー2に設けられた引込み案内部7より構成されている。
以下、図1において左側斜め上方向を引き出し側(先端側)、右側斜め下方向を収納側(後端側)として説明する。
そして、移動側メンバー基板12の引き出し側端部を固定側メンバー2方向に折り曲げて移動側収納時ストッパー13が形成され、移動側メンバー基板12の後部側に固定側メンバー2方向に一部が突出する移動側引出し時ストッパー14が形成されている。
そして、移動側メンバー1の後端部には引込み部材5(詳細は後記)が回動自在に取付けられている。
そして、固定側メンバー基板22の引き出し側前部の一部を移動側メンバー1方向に突出させて移動側メンバー1が引き出された状態で、ボールリテーナー3の後端部が当接するリテーナー後端部ストッパー23が形成されている。
そして、引込み部材5に対応して固定側メンバー2の上折曲縁21の後端部を下方に傾斜するよう折り曲げて、上折曲縁21と一体に連続する引込み案内部7(詳細は後記)が形成されている。
そして、基板31の後端部の一部を固定側メンバー2の基板22側に突出せしめ、移動側メンバー1が最も引き出された時、前記固定側メンバー2のリテーナー後端部ストッパー23の後端に当接して停止するリテーナー引き出し時後ストッパー33が形成され、基板31の前部の一部を移動側メンバー1の基板12側に突出せしめ、移動側メンバー1が最も引き出された時、前記移動側メンバー1の移動側引出し時ストッパー14が後端に当接して停止するリテーナー引き出し時前ストッパー34が形成されている。
すなわち、固定側メンバー2の上折曲縁21と、上折曲縁21と固定側メンバー基板22との連続部分を残して、固定側メンバー基板22と下折曲縁21の後端部を、前後方向に所定寸法切り落とされた加工用切り落とし部71と、加工用切り落とし部71の前部上端角部の略半円形の変形用切欠き部711が形成された後、残った固定側メンバー2の上折曲縁21と上折曲縁21と固定側メンバー基板22との連続部分が後方にむかって、下方に傾斜するよう変形されて、固定側メンバー2のボール摺動溝20と同形で、ボール摺動溝20に連続する引込み案内路70を有する引込み案内部7が形成されている。
尚、実施例では、固定側メンバー基板22と下折曲縁21の後端部を、前後方向に所定寸法切り落として、加工用切り落とし部71を形成しているが、引込み案内部7の傾斜角度、前後方向の長さ(引込み作用が始まる所定位置)によっては、下折曲縁21の後端部切り落とす必要はなく、基板22の後端部の上下前後方向を所定寸法切り落として、引込み作用の位置を決定すればよい。
すなわち、ばね51の付勢力が一定であれば、第1案内路72の傾斜角度を大きくすれば、引込みスピードが速くなり、傾斜角度を小さくすれば、引込みスピードは緩やかとなる。
ばね51は、実施例では巻きばねが採用されており、移動側メンバー基板12の後端に一部を外方に突出せしめて形成されたばね上保持突片18の上保持孔180に、一端が保持され、移動側メンバー基板12の後端部に回動自在に取付けられた回動腕6に形成されたばね下保持突片62の下保持孔620に他端が保持され、それぞれの端部が離間する方向に付勢されている。
すなわち、回動腕6は、後端部が下方に回動する方向に付勢された状態となっている。
そして、下保持孔620を有する前記ばね下保持突片62が回動用基板61の後端部に外方に突出して形成されている。
圧接子8は、実施例では、固定側メンバーのボール摺動溝20に一致する外形の回転ローラーで形成され、回動取付軸81、連結孔630にて、圧接子取付用基板63に回転自在に連結されている。
すなわち、ばね51の付勢力が一定であれば、連結孔610(回動中心点)から圧接子8(回転ローラーの中心)までの長さが長い程、圧接子8が引込み案内路70に圧接する力が弱くなり、引込みスピードは緩やかとなる。
第2案内路73に弾性的に圧接しているので、移動側メンバー1は不用意に前方に引き出されることがなく、スライドレール100の最短収縮状態を確実に維持することが出来る。
そして、この状態から、移動側メンバー1が引き出されると、ばね51の付勢力(傾斜角度の大きい第2案内路73による初期抵抗)に抗して回動腕6は図9で時計廻りに回動しながら、移動側メンバー1と共に前方に移動し、回転ローラー8は第2案内路73から第1案内路72に位置する。この時、第1案内路72は第2案内路73より傾斜角度が小さいので、初期抵抗よりは小さな抵抗で移動側メンバー1は前方に移動し、次に回転ローラー8はボール摺動溝20に位置し、ばね51の付勢力による抵抗はほとんどなくなった状態で移動側メンバー1は最大伸長状態まで引き出される。
又、スライドレール100の最短収縮状態で、回転ローラー8は傾斜角度の大きい第2案内路73に圧接しているので、スライドレール100の最短収縮状態を確実に維持する事が出来る。
そして、ばねの両端部が順次に離間することでばね51の付勢力が弱まるが、第2案内路73は傾斜角度を大きくしているので、付勢力の弱まりを補い確実に最短縮小状態を維持する。
10 ボール摺動溝
11、11 上下折曲縁
100 スライドレール
2 固定側メンバー
20 ボール摺動溝
21、21 上下折曲縁
5 引込み部材
51 ばね(巻きばね)
6 回動腕
7 引込み案内部
70 引込み案内路
72 第1案内路
73 第2案内路
8 圧接子(回転ローラー)
Claims (3)
- 金属製の細長条板の短手両端部を外向き円弧状に折り曲げて形成された外面長手方向にボール摺動溝を有する上下両折曲縁と、固定側メンバー基板より断面略C字形に形成された固定側メンバーのボール摺動溝に弾性的に圧接する圧接子を有する引込み部材を、移動側メンバーの後端部に設け、固定側メンバー基板の後端部に前後方向に所定寸法切り落とされた加工用切り落とし部が形成され、圧接子が圧接する固定側メンバーのボール摺動溝の後端部所定位置から、移動側メンバーを引き込む方向に固定側メンバーの折曲縁を順次傾斜するよう変形させ、固定側メンバーのボール摺動溝と同形で、ボール摺動溝に連続する引込み案内路を有する引込み案内部を固定側メンバーの折曲縁と連続して一体に形成したことを特徴とする引込み機能を有するスライドレール。
- 引込み部材は、移動側メンバーに先端部が回動自在に枢止され、後端部に設けられた圧接子が固定側メンバーのボール摺動溝に弾性的に圧接するよう回動力が付与された回動腕と、回動腕に回動力を付与するバネより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の引込み機能を有するスライドレール。
- 圧接子は、固定側メンバーのボール摺動溝に一致する外形の回転ローラーより形成されていることを特徴とする請求項1又は、請求項2に記載の引込み機能を有するスライドレール。
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