JP6962567B2 - 自動引き込み装置付きスライドレール - Google Patents
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そして、自動引き込み装置では、引き込み機構に加え、エアーダンパーやオイルダンパーと組み合わせることによって、引き込み動作にブレーキ機能を加えたものが提供されている(例えば特許文献1)。
特許文献1では、引き込みばねによって引き込み方向に付勢され引き込み動作を行うリテーイニングプレート4をエアーダンパー2に直接連結し、リテーイニングプレート4の引き込み移動時には、エアーダンパー2をリテーイニングプレート4で押し込み、ブレーキ作用を発生させ、引き出し時には、リテーイニングプレート4で直接エアーダンパーを伸長させエアーダンパーを復旧させている。
そして、このような自動引き込み装置とアウターレールA、インナーレールBからなるスライドレールが組み合わされて、スライドレールが自動に引き込まれるように構成されている。
そこで、スライドレールと一体的に組み合わせたブレーキ機能付きの自動引き込み装置が提供されている(例えば特許文献2)。
そして、特許文献2では、アウターレールと中間レールとインナーレールからなるスリーレール型のスライドレールのアウターレールに自動引き込み装置が設置され、自動引き込み装置が、インナーレール側と係合することによって、自動引き込み動作と、引き込み時から引き込まれる前の状態(引き込み待機状態)に復旧させる動作が可能な構成となっている。
そして、完全に引き込まれた状態から、インナーレールを引き出すと、引っ張り部21と位置決めロッド42が係合しているので、インナーレールの引き出し動作と連動して、スライドブロック4が引き出される。この時、スライドブロック4と耐圧緩衝器7が連結しているため、スライドブロック4の移動に応じて、耐圧緩衝器7が引き出される。
そして、位置決めロッド42は、スライド溝31の嵌入口32に入り込み、スライドブロック4が引っ張り弾性部品6の付勢によって引き込み側に移動することを阻止している。
このようにして、引き込み待機状態に復旧する。
引き込み待機状態では、位置決めロッド42が嵌入口32に入り込み、位置決めロッド42が、嵌入口32の引き込み側の側面に引っ張り弾性部品6の付勢力によって押接し、押接摩擦力によって、位置決めロッド42が移動しないようになっている。
尚、図1における左側斜め下方向を引き込み側、あるいは後側、右側斜め上方向を引き出し側、あるいは前側とし、引き出し側の両方向をスライド方向、あるいは前後方向として説明する。また、図4における上下方向を上下方向として説明する。
図1〜図4において、符号1はアウターレールを示し、符号2はインナーレールを示し、符号3は中間レールを示し、符号4はアウターレール1のボール保持板を示し、符号5はインナーレール2のボール保持板を示し、アウターレール1、インナーレール2、中間レール3、ボール保持板4、ボール保持板5に回転自在に保持されたボール400・・・、500・・・にて、スライドレール100が構成されている。
符号7は、アウターレール1の引き込み側端部内面に設けられた自動引き込み部材を示し、符号8は、自動引き込み部材7に対応して、インナーレール2の引き込み側内面に設けられた係合体を示している。
そして、アウターレール1の基板12の引き出し側端部をインナーレール2方向に折り曲げてボール保持板4の引き出し側端部が当接する固定側移動時ストッパー(図示せず。)が形成される。
このように形成されたアウターレール1の引き込み側端部付近に自動引き込み部材7が取り付けられる。
そして、基板30の引き込み側の上下端部には、中間レール3の最大引出し時に、前記アウターレール1のリテーナー前ストッパー(図示せず。)に引き出し側端部が当接したボール保持板4の引き込み側端部に当接して、中間レール3の最大引き出し量を規制するボール保持板後ストッパー(図示せず。)が形成され、基板30の引き出し側端部内面に、インナーレール2が最大伸長状態となった時、ボール保持板5の引き出し側端部が当接するとともに、インナーレール2が引き込まれ最短収縮状態となった時、インナーレール2の引き出し側端部に形成されたインナーレール前端ストッパー(図示せず。)が当接する前ストッパー部材(図示せず。)が着脱自在に設けられている。
そして、基板20には、インナーレール2の最大伸長時に、前記中間レール3の前ストッパー部材に当接して、インナーレール2の最大伸長量を規制する後ストッパー部材(図示せず。)が設けられている。
このように形成されたインナーレール2の基板20のアウターレール側面の引き込み側に係合体8が取り付けられる。
中間レール3がアウターレール1に対し引き出し方向に摺動すると、同時に、ボール保持板4も中間レール3の移動量の半分の移動量をもって引き出し側に移動し、やがて、ボール保持板4の引き出し側端部はアウターレール1のリテーナー前ストッパー(図示せず。)に当接して停止し、同時に、中間レール3のボール保持板後端ストッパー(図示せず。)がボール保持板前ストッパー(図示せず。)に当接したボール保持板4の引き込み側端部に当接して停止する。
そして、スライド案内部703の凹設の底面(インナーレール側)には、係合部材72に突設される係合体722が案内されるスライド溝704が、インナーレール側に貫通して設けられている。
同じく本体70の裏側の前後方向全体に、引っ張りコイルばね73が伸縮自在に収容されるコイルばね収容部705、705が、ブレーキ取り付け部701を挟んでスライド方向に平行して対向に形成され、コイルばね収容部705の中間の所定の位置に、引っ張りコイルばね73を引き込み側で連結するバネ掛かり705aが突設されている。
そして、スライド溝704の引き込み側には、弾性変形可能な案内片704eが直線部704aと連続するように設けられる。
案内片704eは、後述する係合部材72のリセットを可能とするためのものである。
移動防止ストッパー体704fは、本体70に合成樹脂にて一体成型されているもので、合成樹脂の弾性力により弾性変形可能に形成されており、スライド溝704の屈曲部704bの曲げ方向と反対側の面にまで届く長さで延伸しており、屈曲部704bの屈曲先端の引き出し側角部が本体70と連設し、該延伸端ではどこにも連設していないので、図8に示すように連設部を基点として延伸端側が加重によって弾性変形する。
そして、直線部704aが屈曲部704bと連接するL字状の外側の角から外側に向かって、移動防止ストッパー体704fを弾性変形可能にするための切り欠きの退避部704gが設けられている。
まず本体70の裏側の底板部701のブレーキ取り付け部701に緩衝器74のシリンダー741部を挿入する。この時、ピストンロッド742は、ブレーキ取り付け部701の引き出し側端面に設けられた貫通孔に通されてスライド部702上に位置することとなる。
そして、ピストンロッド742の引き出し側の先端に、係合部材72の支持溝孔725を差し込み、係合部材72の係合体722をスライド溝704の屈曲部704bに挿入する。
係合体722は、スライド溝704から突出する高さに形成されており、該突出部が、後述する係合体8と係合する。
この状態では、緩衝器74のコイルバネの付勢力によって、係合部材72は引き出し側に押されていることとなる。
そして、引っ張りコイルばね73の付勢力に抗しながらスライド部材71を引き、係合部材72の保持体723に、保持孔715を、スライド軌条702a、702aに摺動溝713、713を挿入し、自動引き込み部材7の各部材は組み付けられる。
スライド部材71は、引っ張りコイルばね73の付勢力で、該挿入状態から外れようとするので、スライド部材71を指などで押さえながら、アウターレール1の引き込み側端面部より自動引き込み部材7を引き出し側から挿入していく。
挿入すると、スライド部材71は、スライド部702とアウターレール1の基板12間に入るので、スライド部材71が外れようとするとスライド部702、基板12のいずれかに接触することとなり、スライド部材71は外れない。
係合部材72の係合体722が、スライド溝704の屈曲部704bにあるので、引っ張りコイルばね73引き込み力によって、係合体722が屈曲部704b引き込み側面の係止受部704cに押圧され、係合体722の移動が阻止される。この状態が引き込み待機状態である。
そのため、緩衝器74のコイルバネの付勢力は引っ張りコイルばね73、73の付勢力より弱く設定されている。
そして、移動防止ストッパー体704fは弾性変形可能で、係合体722の移動軌跡上から退避可能とされているから、係合体722に、移動防止ストッパー体704fを係合体722の移動軌跡上から退避させる力を加えながら係合体722を屈曲部704bから直線部704aに押し上げると、引き込み待機状態が解除され、スライド部材71、係合部材72は、引っ張りコイルばね73の付勢力によって、かつ、緩衝器74により速度調整されながら引き込まれていく。
係合体8は、図7に示されるが、便宜的に図7の正面図における上下方向をそのままの上下方向と云う。
係合体8は、合成樹脂によって一体成型されているものであって、インナーレール2の基板20に沿うように平板状に形成される基体80と、基体80の上下面から突出する嵌合片80a、80aと、基体80の裏面(基板20側)から突出する固定片80bと、基体80の一部を切り欠かれたように形成された係合部81が形成される。
そして、係合片812、予備係合片813の引き出し側側面は、それぞれ係合保持部812a、813aとされ、引き込み側側面は、それぞれリセット案内部812b、リセット案内部813bとされる。
インナーレール2がアウターレール1から引き出された状態(図1、図9に示す状態。)のスライドレール100で、自動引き込み部材7は引き込み待機状態にある。
そして、引き込み待機状態で、インナーレール2が引き込み側にスライド移動し、スライドレール100の引き込み(収縮)が開始されると、インナーレール2に合わせて中間レール3が引き込み側にスライド移動する。
この時、スライドレール100への荷重などの条件によるスライドレール100の動きによって、中間レール3の引き込み側端面が、本体70に衝突することがある。
係合部81の解除案内部811に係合体722が接触すると、解除案内部811の傾斜に沿って係合体722が上方に移動していく。
該移動していく過程において、インナーレール2に加えられえている引き込み力によって係合体722が移動防止ストッパー体704fを押圧し、移動防止ストッパー体704fを弾性変形させながら係合体722の移動軌跡上から退避させる(図12(b)の状態)。
そして、係合体722が屈曲部704bから直線部704aに押し上がると、引き込み待機状態が解除され、係合体722が直線部704aを引き込み側に移動できるので、スライド部材71、係合部材72は、引っ張りコイルばね73の付勢力によって、かつ、緩衝器74により速度調整されながら引き込まれていく(図12(c)の状態)。
この時、緩衝器74のピストンロッド742は、内蔵されるコイルバネによって伸長していく。
尚、係合部材72の保持片724は、アウターレール1の基板12に接触し、ピストンロッド742の押圧力によって傾かないようにするための振れ止めである。
また、緩衝器74は、コイルバネを内蔵せずにピストンロッド742の先端を係合部材72と連結し、ピストンロッド742を係合部材72のスライド移動によって伸長、収縮させてもよい。
そして、係合体722は、移動防止ストッパー体704fの傾斜面に案内されるように屈曲部704bに移動する。
係合体722が屈曲部704bに移動すると、係合体722が係合保持部812aより下方に移動するので、係合体722と係合体8との係合が外れ、インナーレール2はそのまま引き出され、係合体722は屈曲部704bに移動し引き込み待機状態となる。
係合体722が予備係合片813を乗り越えると、係合体722は、案内片704eの弾性力により押し上げられ、係合片812と予備係合片813の間に入り込む。
この状態で、インナーレール2を引き出すと、予備係合片813の係合保持部813aが係合体722に当接するので、インナーレール2は、係合体722を引き出しながら引き出され、自動引き込み部材7は復旧する。
11 上下折曲縁
12 基板
100 スライドレール
2 インナーレール
20 基板
20a 保持孔
21 上下折曲縁
3 中間レール
30 基板
31 上下折曲縁
4 ボール保持板
400 ボール
5 ボール保持板
500 ボール
7 自動引き込み部材
70 本体
701 ブレーキ取り付け部
702 スライド部
702a スライド軌条
703 スライド案内部
704 スライド溝
704a 直線部
704b 屈曲部
704c 係止受部
704e 案内片
704f 移動防止ストッパー体
704g 退避部
705 コイルばね収容部
705a バネ掛かり
71 スライド部材
711 基体部
712 腕部
713 摺動溝
714 バネ掛かり
715 保持孔
72 係合部材
721 ベース体
722 係合体
723 保持体
724 保持片
725 支持溝孔
73 引っ張りコイルばね
731 引っ掛け部
74 緩衝器
8 係合体
80 基体
81 係合部
811 解除案内部
812 係合片
812a 係合保持部
812b リセット案内部
813 予備係合片
813a 係合保持部
813b リセット案内部
Claims (2)
- アウターレールと中間レールとインナーレールからなるスリーレール型のスライドレールのアウターレールに自動引き込み部材が設置され、インナーレールに自動引き込み部材に係合する係合部が設置され、自動引き込み部材は、主に、アウターレールに固定される本体と、スライドレールのスライド方向に移動可能とされるスライド部材と、スライド部材と組み合わされ、スライド部材と共に移動する係合部材と、スライド部材をスライドレールの収縮方向に付勢する付勢手段で構成され、スライド部材は、係合部材を押圧し引き込み側に移動させるもので、係合部材は、係合体を有し、スライド部材を押圧し付勢力に抗して引き出し側に移動させ、係合体が本体側に設置される係止受部に当接することによりスライド部材を引き出した状態で維持させるもので、かつ、インナーレールの係合部と係合することによりインナーレールを引き込み側に移動させるものであって、係合部は、引き込まれた係合体と係合することによって係合部材を引き出し側に移動させるものであり、該自動引き込み部材と係合部によって自動引き込み装置が構成され、該自動引き込み装置が装備される自動引き込み装置付きスライドレール、係合部材の係合体が、本体側に設けられるスライドレールのスライド方向に長尺に形成され前端で屈曲部を設けたスライド溝内を移動し、かつ、スライド部材内で移動可能に設置され、引き出し方向にスライド移動するスライド端付近で、スライド溝の屈曲部に沿って移動し、該移動に伴って、係合部材の係合体が屈曲部に設定される係止受部と当接し、該当接でスライド部材のスライドレールの収縮方向への移動を阻止することにより、自動引き込み部材の引き込み待機状態を維持し、該引き込み待機状態から、係合体を前記移動方向に対して戻る方向に移動させると、係合体と係止受部との当接が解除されるように構成され、スライド溝長尺部と屈曲部の係止受部間の係合体の移動軌跡上に、係合体の移動防止ストッパー体を該軌跡上から一時的に退避可能に設けたことを特徴とする自動引き込み装置付きスライドレール。
- 移動防止ストッパー体は、弾性変形可能にスライド溝を備える本体と一体的に形成されることを特徴とする請求項1に記載の自動引き込み装置付きスライドレール。
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