JP5885322B1 - パイプ曲げ型ユニット、及び該ユニットを備えたパイプ曲げ加工装置 - Google Patents

パイプ曲げ型ユニット、及び該ユニットを備えたパイプ曲げ加工装置 Download PDF

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Abstract

しわの発生を懸念することなくパイプに対する曲げ加工を適切に行い得るパイプ曲げ型ユニット、及び該ユニットを備え段替え容易なパイプ曲げ加工装置を提供する。曲げ型(100)が把持部材(10)と対圧部材(20)を備え、把持部材は、断面半円状の第1の溝部(11)を有すると共に、回転軸(A)に対し直交する平面内で周方向に第1の所定距離延在する嵌合凹部(12)を有する。この嵌合凹部に対圧部材の嵌合凸部(22)が嵌合して断面半円状のパイプ受溝を形成し、対圧部材と把持部材は回転軸を中心とする蝶番結合によって連結され、相対的に回転する。嵌合凹部は、回転軸から径方向外側に向かって、少なくとも径方向外側端部を含む所定距離領域で、対向する両端面間の間隔が拡大するように形成された拡幅端面領域を有する。

Description

本発明は、パイプの曲げ加工に好適なパイプ曲げ型ユニット、及び該ユニットを備えたパイプ曲げ加工装置に係る。
パイプに対する曲げ加工として、プレス曲げ、圧縮曲げ、引張曲げ、引き曲げ等、種々の加工が知られているが、回転引き曲げ加工が最も多く使われている。一般的な回転引き曲げ加工は、外周面に溝が形成された曲げ型に対し把持型によってパイプを把持し、このパイプを圧力型によって曲げ型方向に押圧しながら曲げ型(及び把持型)を回転駆動すると、パイプは接線方向に移動し曲げ型の溝に沿って曲げられるというもので、例えば特許文献1の第2柱に記載されており、特許文献2にもその段落〔0003〕乃至〔0006〕(曲げ型はロール型と記載)及び図11に開示されている。
特許文献2においては、パイプの曲げ部分の内側に発生するしわを防止するために設けられるワイパー(シュー)に関し、摺動に伴う摩耗あるいは欠損に対処し得るワイパーが提案されている(特許文献2の段落〔0013〕及び〔0014〕に記載)。同様に、特許文献3には、「ワイパーと曲げダイとの間に段差が生じることがなく、耐摩耗性を有し、種々の材質のパイプを使用しても問題がなく、極めて長寿命で設備調整作業を頻繁に行なう必要がないパイプ曲げ加工装置を提供する」ことを目的とし、「パイプを曲げ加工するために外周面が所定の曲率で円弧状に形成された曲げダイと、当該曲げダイとの間でパイプをクランプするクランプ部材と、当該クランプ部材を前記曲げダイを中心に回動し前記パイプを曲げるときの皺の発生を防止するワイパーと、を有するパイプ曲げ加工装置であって、前記クランプ部材の回動方向における前記ワイパーの先端部を、前記パイプの曲げ開始点を越え前記曲げダイの外周面の曲率に沿って伸延させたことを特徴とする」パイプ曲げ加工装置が提案されている(特許文献3の段落〔0005〕及び〔0006〕に記載)。
更に、特許文献4には、「異なる寸法の管を曲げるために、または、異なる形式の管曲げ作業のために迅速且つ正確にダイセットを交換する」方法及び装置に関し、「管曲げ作業のため予め組立てられたダイセットが提供され、曲げダイとクランプダイと圧力ダイとを含み管曲げテーブルのスピンドルに取付け可能であるダイセットにおいて、圧力ダイとクランプダイとを曲げダイに解放可能に互いに連結し互いにかつ曲げダイに対して予め定めた整合関係で連結する第1の手段と、ダイセットと係合してこれらダイセットを含むダイをテーブルから同時に持ち上げる操作手段とを含む」旨記載されている(特許文献4の第7頁に記載)。そして、「多くの管曲げ作業はワイパーダイとマンドレルとの使用を必要とするが、必要の場合には、これらも予め組立てられたダイセットの一部をなす」旨記載されており(同第8頁)、ワイパーダイがワイパーダイ腕によって曲げダイに結合された態様も開示されている(同第15頁及び図6)。
米国特許第5337590号明細書 特開2004−9125号公報 特開2008−246504号公報 特表平11−512029号公報
上記特許文献1においては積極的にしわが形成されるように構成されているが、一般的に、回転引き曲げ加工にはしわを無くすために、しわおさえが用いられ、特許文献2乃至4においてはワイパーが設けられている。このうち、特許文献2及び4に記載のワイパーは先端部が楔形状に形成されており、特許文献2では先端のエッジ部の摩耗が懸念され、その対策が講じられている。特に、ワイパーと曲げダイとの間には、パイプの曲げ開始線(通常は、曲げダイの回転軸を含む面が曲げダイの溝内面と交差する線)に沿って段差が存在するので、この段差に起因するしわを回避することはできない。これを最小減に抑えるにはワイパー先端部の楔形状の維持が必須であり、特に先端部を極力薄くする必要があるため脆弱であり、耐久性に乏しい。また、定期的な摩耗対策が不可避であり、頻繁な交換が必要とされている。しかも、曲げ加工の初期設定が困難であるので、熟練した技術が要求される。従って、大量の曲げ加工を連続して行うことは困難である。
これに対し、特許文献3に一実施形態として記載されたワイパーは、上下方向に三分割された曲げダイのうちの中央ダイ部の一部を構成し、断面円弧状の凹部が形成されており(特許文献3の段落〔0025〕乃至〔0030〕に記載)、これにより「エッジ構造を有する先端部を形成する必要がなく、曲げダイとの間に段差が生じる虞れもない」と記載されているが(同段落〔0032〕)、この間の説明は不明である。仮に、加工対象のパイプに対し、曲げ加工の開始から終了まで、パイプ軸に平行な三つの平面で分割された曲げダイのうち、上下のサイドダイ部が曲げ加工に寄与し、中央部がワイパーとして機能するという分離作動が行われるというのであれば、しわの発生を防止することが困難というだけでなく、曲げ加工自体も適切に行うことは困難であり、所望の曲げ加工を可能とする構成の開示は見当たらない。
一方、特許文献4には、異なる寸法の管を曲げるために、または、異なる形式の管曲げ作業のために、曲げダイ、クランプダイ及び圧力ダイが予め組立てられたダイセットを交換し得るように構成されているが、ワイパーダイは必ずしも必須とされていない(特許文献4の第11頁に記載)。従って、特許文献4においては、段替え機能に着目されているものの、しわの発生を適切に防止し得る機能を含めて交換可能なダイセットが開示されているものではなく、パイプの曲げ加工に好適なパイプ曲げ型ユニット及びこれを備えた装置が示唆されているものでもない。
そこで、本発明は、しわの発生を懸念することなくパイプに対する曲げ加工を適切に行い得るパイプ曲げ型ユニットを提供することを課題とする。また、当該曲げ加工に好適なパイプ曲げ型ユニットを備えたパイプ曲げ加工装置を提供することを課題とする。
更に、本発明は、しわの発生を懸念することなくパイプに対する曲げ加工を適切に行い、且つ、段替えを容易に行い得るパイプ曲げ型ユニット、及び該ユニットを備えたパイプ曲げ加工装置を提供することを別の課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明のパイプ曲げ型ユニットは、外周面に断面半円状のパイプ受溝を有し回転軸を中心に回転駆動される曲げ型を備え、該曲げ型が、外周面に断面半円状の第1の溝部を有すると共に、該第1の溝部に形成され、前記回転軸に対し直交する平面内で周方向に第1の所定距離延在する嵌合凹部を有する把持部材と、外周面に断面半円状の第2の溝部を有すると共に、該第2の溝部の先端部から周方向に第2の所定距離延出する嵌合凸部を有し、該嵌合凸部が前記嵌合凹部に嵌合し前記第1の溝部及び前記第2の溝部を結合して前記断面半円状のパイプ受溝を形成する対圧部材とを具備し、前記把持部材における前記嵌合凹部は、前記回転軸から径方向外側に向かって、少なくとも径方向外側端部を含む所定距離領域で、対向する両端面間の間隔が拡大する拡幅端面領域を有し、前記対圧部材と前記把持部材が前記回転軸を中心とする蝶番結合によって連結され、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に支持されている構成としたものである。
上記のパイプ曲げ型ユニットにおいて、前記嵌合凸部の一部が、前記パイプの曲げ加工開始位置に対し前記パイプの進行方向の前方側に位置し、前記嵌合凸部の他の部分が、前記パイプの曲げ加工開始位置に対し前記パイプの進行方向に対して後方側に位置している構成とするとよい。あるいは、前記嵌合凹部に嵌合される前記嵌合凸部の嵌合部が、前記パイプの曲げ加工開始位置に対し前記パイプの進行方向の前方側に位置し、前記把持部材の前記第1の溝部と前記対圧部材の前記第2の溝部との当接部が、前記パイプの曲げ加工開始位置に対し前記パイプの進行方向の後方側に位置している構成とするとよい。
前記対圧部材は、前記回転軸に回転可能に軸支される環状の回転支持部を有し、該回転支持部の一部が前記嵌合凸部を構成し、当該回転支持部の外周面が、前記断面半円状のパイプ受溝の一部を形成する曲面である構成とするとよい。また、前記対圧部材と前記把持部材は、前記嵌合凹部を挿通する中心軸を有する軸部材によって蝶番結合されている構成とするとよい。
更に、上記のパイプ曲げ型ユニットにおいて、前記把持部材における前記嵌合凹部は、前記回転軸から径方向外側に向かって、径方向内側端部を含む所定距離領域で、前記両端面が前記回転軸に直交する平面である平行端面領域を有し、該平行端面領域に連続して前記回転軸から径方向外側に向かって前記拡幅端面領域を有する構成とするとよい。前記拡幅端面領域は、前記回転軸に直交する平面に対し2°乃至5°傾斜している構成とするとよい。
また、上記のパイプ曲げ型ユニットにおいて、前記対圧部材における前記嵌合凸部の前記パイプとの当接面は、前記把持部材の前記断面半円状の第1の溝部に前記パイプが装着されたときの前記パイプの中心軸に直交する断面視で、該中心軸を中心とする20°乃至45°の領域に包含される幅を有する構成としてもよい。
更に、上記のパイプ曲げ型ユニットにおいて、前記曲げ型が、前記回転軸を共通の軸として複数個積層されると共に、複数の前記曲げ型の各々を前記回転軸に平行な面で保持する連結支持部材を備えた構成としてもよい。特に、前記複数の曲げ型が複数の部材で構成され、該複数の部材のうち少なくとも二つの部材が、前記回転軸に直交する平面に平行な係合溝を有し、前記連結支持部材は、前記係合溝に嵌合する突起を有し、該突起が前記係合溝に嵌合した状態で前記複数の曲げ型を保持する構成としてもよい。
また、本発明は、外周面に断面半円状のパイプ受溝を有し回転軸を中心に回転駆動される曲げ型と、該曲げ型のパイプ受溝に配置される加工対象のパイプを把持する把持型と、前記パイプを前記曲げ型方向に押圧する圧力型とを備え、前記曲げ型が、外周面に断面半円状の第1の溝部を有すると共に、該第1の溝部に形成され、前記回転軸に対し直交する平面内で周方向に第1の所定距離延在する嵌合凹部を有する把持部材と、外周面に断面半円状の第2の溝部を有すると共に、該第2の溝部の先端部から周方向に第2の所定距離延出する嵌合凸部を有し、該嵌合凸部が前記嵌合凹部に嵌合し前記第1の溝部及び前記第2の溝部を結合して前記断面半円状のパイプ受溝を形成する対圧部材とを具備し、前記把持部材における前記嵌合凹部は、前記回転軸から径方向外側に向かって、少なくとも径方向外側端部を含む所定距離領域で、対向する両端面間の間隔が拡大する拡幅端面領域を有し、前記対圧部材と前記把持部材が前記回転軸を中心とする蝶番結合によって連結され、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に支持されてパイプ曲げ型ユニットが構成されているパイプ曲げ加工装置を提供するものである。
上記のパイプ曲げ加工装置において、前記嵌合凸部の一部が、前記パイプの曲げ加工開始位置に対し前記パイプの進行方向の前方側に位置し、前記嵌合凸部の他の部分が、前記パイプの曲げ加工開始位置に対し前記パイプの進行方向に対して後方側に位置している構成とするとよい。あるいは、前記嵌合凹部に嵌合される前記嵌合凸部の嵌合部が、前記パイプの曲げ加工開始位置に対し前記パイプの進行方向の前方側に位置し、前記把持部材の前記第1の溝部と前記対圧部材の前記第2の溝部との当接部が、前記パイプの曲げ加工開始位置に対し前記パイプの進行方向の後方側に位置している構成とするとよい。
前記対圧部材は、前記回転軸に回転可能に軸支される環状の回転支持部と、該回転支持部に一体的に形成され、前記断面半円状の第2の溝部及び前記曲面部が形成された本体部とを有し、該本体部に一体的に接合される前記回転支持部の一部が径方向外側に延出し、前記回転支持部が前記嵌合凸部を構成し、前記回転支持部の外周面が前記断面半円状のパイプ受溝の一部を形成する曲面である構成とするとよい。
また、上記のパイプ曲げ加工装置において、前記把持部材における前記嵌合凹部は、前記回転軸から径方向外側に向かって、径方向内側端部を含む所定距離領域で、前記両端面が前記回転軸に直交する平面である平行端面領域を有し、該平行端面領域に連続して前記回転軸から径方向外側に向かって前記拡幅端面領域を有する構成とするとよい。
更に、上記のパイプ曲げ加工装置において、前記曲げ型が、前記回転軸を共通の軸として複数個積層されると共に、複数の前記曲げ型の各々を前記回転軸に平行な面で保持する連結支持部材を備えた構成としてもよい。特に、前記複数の曲げ型が複数の部材で構成され、該複数の部材のうち少なくとも二つの部材が、前記回転軸に直交する平面に平行な係合溝を有し、前記連結支持部材は、前記係合溝に嵌合する突起を有し、該突起が前記係合溝に嵌合した状態で前記複数の曲げ型を保持する構成としてもよい。更に、前記複数の曲げ型の各々の前記把持部材に形成される前記第1の溝部が、夫々前記パイプの加工状態に応じて相互に異なる断面形状を有する構成としてもよい。
上記のパイプ曲げ加工装置において、前記パイプ内に先端部が挿入され、前記曲げ型の所定の回転範囲で前記先端部が前記圧力型に対向するように駆動される芯金を備えたものとしてもよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、本発明のパイプ曲げ型ユニットにおいては、これを構成する曲げ型が、外周面に断面半円状の第1の溝部を有すると共に、第1の溝部に形成され、回転軸に対し直交する平面内で周方向に第1の所定距離延在する嵌合凹部を有する把持部材と、外周面に断面半円状の第2の溝部を有すると共に、第2の溝部の先端部から周方向に第2の所定距離延出する嵌合凸部を有し、嵌合凸部が嵌合凹部に嵌合し第1の溝部及び第2の溝部を結合して断面半円状のパイプ受溝を形成する対圧部材とを具備し、把持部材における嵌合凹部は、回転軸から径方向外側に向かって、少なくとも径方向外側端部を含む所定距離領域で、対向する両端面間の間隔が拡大する拡幅端面領域を有し、対圧部材と把持部材が回転軸を中心とする蝶番結合によって連結され、回転軸を中心に相対的に回転可能に支持されているので、しわの発生を懸念することなくパイプに対する曲げ加工を適切に行なうことができる。
特に、上記の嵌合凹部は拡幅端面領域を有し、把持部材と対圧部材の相対回転運動時には、両者間は部分的な摺動となるので円滑な作動を確保することができる。しかも、把持部材と対圧部材との間で良好な保油効果を確保することができるので、把持部材及び対圧部材の耐久性が向上する。尚、拡幅端面領域はテーパ面あるいは曲面に形成するとよい。更に、加工対象のパイプの形状に応じて複数のパイプ曲げ型ユニットを用意しておけば、種々のパイプ形状に対する曲げ加工に際し、その形状に応じたパイプ曲げ型ユニットを選択して交換するだけでよいので、段替えが容易で段替え後の調整も不要なパイプ曲げ型ユニットを提供することができる。
上記のパイプ曲げ型ユニットにおいて、嵌合凸部の一部が、パイプの曲げ加工開始位置に対しパイプの進行方向の前方側に位置し、嵌合凸部の他の部分が、パイプの曲げ加工開始位置に対しパイプの進行方向に対して後方側に位置している構成とし、あるいは、嵌合凹部に嵌合される嵌合凸部の嵌合部が、パイプの曲げ加工開始位置に対しパイプの進行方向の前方側に位置し、把持部材の第1の溝部と対圧部材の第2の溝部との当接部が、パイプの曲げ加工開始位置に対しパイプの進行方向の後方側に位置している構成とすれば、パイプにしわが発生することなく、円滑な曲げ加工を行うことができる。
また、対圧部材は、回転軸に回転可能に軸支される環状の回転支持部を有する構成とすれば、確実に回転軸を中心に回転可能に支持することができ、把持部材に対し容易に蝶番結合することができる。更に、回転支持部の一部が嵌合凸部を構成し、回転支持部の外周面が、断面半円状のパイプ受溝の一部を形成する曲面である構成とすれば、対圧部材を単一部品で適切な形状に形成することができる。そして、対圧部材と把持部材は、嵌合凹部を挿通する中心軸を有する軸部材によって蝶番結合されている構成とすることができる。
更に、上記のパイプ曲げ型ユニットにおいて、把持部材における嵌合凹部は、回転軸から径方向外側に向かって、径方向内側端部を含む所定距離領域で、両端面が回転軸に直交する平面である平行端面領域を有し、平行端面領域に連続して回転軸から径方向外側に向かって拡幅端面領域を有する構成とすれば、把持部材と対圧部材の相対回転運動時には、両者間は部分的な摺動となるので円滑な作動を確保することができる。しかも、把持部材と対圧部材との間で良好な保油効果を確保することができるので、把持部材及び対圧部材の耐久性が向上する。特に、拡幅端面領域は、回転軸に直交する平面に対し2°乃至5°傾斜している場合に有効である。
また、上記のパイプ曲げ型ユニットにおいて、対圧部材における嵌合凸部のパイプとの当接面は、把持部材の断面半円状の第1の溝部にパイプが装着されたときのパイプの中心軸に直交する断面視で、中心軸を中心とする20°乃至45°の領域に包含される幅を有する構成とすれば、しわの抑制効果と外観のバランスが良好なパイプに加工することができる。
更に、上記のパイプ曲げ型ユニットにおいて、曲げ型が、回転軸を共通の軸として複数個積層されると共に、複数の曲げ型の各々を回転軸に平行な面で保持する連結支持部材を備えた構成とすれば、複数の曲げ型が適切に連結された状態で強固に保持されるので、安定した状態で、複数のパイプに対する曲げ加工を同時に、且つ、各パイプに応じて適切に曲げ加工を行うことができる。特に、複数の曲げ型が複数の部材で構成され、複数の部材のうち少なくとも二つの部材が、回転軸に直交する平面に平行な係合溝を有し、連結支持部材は、係合溝に嵌合する突起を有し、突起が係合溝に嵌合した状態で複数の曲げ型を保持する構成とすれば、突起が係合溝に嵌合されて所謂インロー構造によって複数の曲げ型が強固に保持されるので、各把持部材の嵌合凹部に生じ得る撓みを適切に抑え、各嵌合凹部の径方向外側の幅の変位を最小限に抑えることができる。
そして、本発明のパイプ曲げ加工装置は、前述のように構成されたパイプ曲げ型ユニットと、その曲げ型のパイプ受溝に配置される加工対象のパイプを把持する把持型と、パイプを曲げ型方向に押圧する圧力型とを備えており、この圧力型によってパイプを曲げ型方向に押圧しながら把持型及び曲げ型を回転させてパイプに対し曲げ加工を行うことができるので、しわの発生を懸念することなくパイプに対する曲げ加工を適切に行なうことができる。特に、嵌合凹部は拡幅端面領域を有し、把持部材と対圧部材の相対回転運動時には、両者間は部分的な摺動となるので円滑な作動を確保することができる。しかも、把持部材と対圧部材との間で良好な保油効果を確保することができるので、把持部材及び対圧部材の耐久性が向上する。更に、加工対象のパイプの形状に応じて複数のパイプ曲げ型ユニットを用意しておけば、種々のパイプ形状に対する曲げ加工に際し、その形状に応じたパイプ曲げ型ユニットを選択して交換するだけでよいので、容易に段替えを行うことができ、段替え後の調整も不要である。従って、ロボットによる自動段替えも可能となる。
上記のパイプ曲げ加工装置において、嵌合凸部の一部が、パイプの曲げ加工開始位置に対しパイプの進行方向の前方側に位置し、嵌合凸部の他の部分が、パイプの曲げ加工開始位置に対しパイプの進行方向に対して後方側に位置している構成とし、あるいは、嵌合凹部に嵌合される嵌合凸部の嵌合部が、パイプの曲げ加工開始位置に対しパイプの進行方向の前方側に位置し、把持部材の第1の溝部と対圧部材の第2の溝部との当接部が、パイプの曲げ加工開始位置に対しパイプの進行方向の後方側に位置している構成とすれば、パイプにしわが発生することなく、円滑な曲げ加工を行うことができる。
上記のパイプ曲げ加工装置に供される対圧部材は、回転軸に回転可能に軸支される環状の回転支持部を有するものとすれば、確実に回転軸を中心に回転可能に支持することができ、把持部材に対し容易に蝶番結合することができる。更に、回転支持部に一体的に形成され、断面半円状の第2の溝部及び曲面部が形成された本体部とを有し、本体部に一体的に接合される回転支持部の一部が径方向外側に延出し、回転支持部が嵌合凸部を構成し、回転支持部の外周面が断面半円状のパイプ受溝の一部を形成する曲面である構成とすれば、対圧部材を単一部品で適切な形状に形成することができる。
また、上記のパイプ曲げ加工装置において、把持部材における嵌合凹部は、回転軸から径方向外側に向かって、径方向内側端部を含む所定距離領域で、両端面が回転軸に直交する平面である平行端面領域を有し、平行端面領域に連続して回転軸から径方向外側に向かって拡幅端面領域が形成されている構成とすれば、把持部材と対圧部材の相対回転運動時には、両者間は部分的な摺動となるので円滑な作動を確保することができる。しかも、把持部材と対圧部材との間で良好な保油効果を確保することができるので、把持部材及び対圧部材の耐久性が向上する。
更に、上記のパイプ曲げ加工装置において、曲げ型が、回転軸を共通の軸として複数個積層されると共に、複数の曲げ型の各々を回転軸に平行な面で保持する連結支持部材を備えた構成とすれば、複数の曲げ型が適切に連結された状態で強固に保持されるので、安定した状態で、複数のパイプに対する曲げ加工を同時に、且つ、各パイプに応じて適切に曲げ加工を行うことができる。特に、複数の曲げ型が複数の部材で構成され、複数の部材のうち少なくとも二つの部材が、回転軸に直交する平面に平行に形成された係合溝を有し、連結支持部材が、係合溝に嵌合する突起を有し、この突起が係合溝に嵌合した状態で複数の曲げ型を保持する構成とすれば、突起が係合溝に嵌合されて所謂インロー構造によって複数の曲げ型が強固に保持されるので、各把持部材の嵌合凹部に生じ得る撓みを適切に抑え、各嵌合凹部の径方向外側の幅の変位を最小限に抑えることができる。更に、複数の曲げ型の各々の把持部材に形成される第1の溝部が、夫々パイプの加工状態に応じて相互に異なる断面形状を有する構成とすれば、加工状態に応じて把持対象部分が異なる複数のパイプに対し同時に曲げ加工を行うことができる。
上記のパイプ曲げ加工装置において、パイプ内に先端部が挿入され、曲げ型の所定の回転範囲で先端部が圧力型に対向するように駆動される芯金を備えたものとすれば、曲げ半径が小さな曲げ加工を容易に行うことができ、パイプに対する曲げ限界を大幅に向上することができる。
本発明の一実施形態に係るパイプ曲げ加工装置を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るパイプ曲げ型ユニットの正面図である。 本発明の一実施形態に係るパイプ曲げ型ユニットに供する把持部材を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るパイプ曲げ型ユニットに供する対圧部材を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るパイプ曲げ型ユニットの分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係るパイプ曲げ加工装置の曲げ加工終了時の状態を示す断面斜視図である。 本発明の一実施形態に供する把持部材の断面図である。 本発明の一実施形態に供する把持部材の嵌合凹部を拡大して示す断面図である。 本発明の一実施形態に供する把持部材の嵌合凹部の別の態様を拡大して示す断面図である。 本発明の他の実施形態に供する把持部材の一態様を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に供する把持部材、軸部材及び連結支持部材を示す斜視図である。 図11における把持部材の嵌合凹部を拡大して示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るパイプ曲げ型ユニットの分解斜視図である。 本発明の更に他の実施形態に係るパイプ曲げ型ユニットの分解斜視図である。 本発明の別の実施形態に係るパイプ曲げ型ユニットの分解斜視図である。 本発明の別の実施形態に供する把持部材の他の態様を示す斜視図である。 本発明の更に別の実施形態に係るパイプ曲げ型ユニットの斜視図である。 本発明の更に別の実施形態に係るパイプ曲げ型ユニットの正面図である。 本発明の更に別の実施形態に係るパイプ曲げ型ユニットの側面図である。 図19のA−A線断面図である。 図19のB−B線断面図である。 図19のC−C線断面図である。 本発明の実施形態に供する対圧部材の分解斜視図である。 本発明の更に別の実施形態に係るパイプ曲げ型ユニットの斜視図である。 図24に示す実施形態に係るパイプ曲げ型ユニットの分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係るパイプ曲げ加工装置を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るパイプ曲げ型ユニットを用いて曲げ加工が行われたパイプを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るパイプ曲げ型ユニットを用いたパイプ曲げ加工装置におけるパイプの曲げ加工状態を示す断面図である。 図28の一部を拡大して示す断面図である。 従来の曲げ型及びワイパーを備えた回転引き曲げ加工装置におけるパイプの曲げ加工状態を示す断面図である。 図30の一部を拡大して示す断面図である。
以下、本発明の望ましい実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係るパイプ曲げ型ユニット、並びに、これに加え把持型200及び圧力型300等を含む一実施形態に係るパイプ曲げ加工装置を示すもので、パイプ曲げ型ユニットは、外周面に断面半円状のパイプ受溝(後述する第1及び第2の溝部11、21によって構成)を有し回転軸(A)を中心に回転駆動される曲げ型100を備えている。そして、パイプ曲げ加工装置においては、加工対象のパイプPが、曲げ型100と把持型200との間に把持され、圧力型300によって曲げ型100方向に押圧されながら前進駆動され、圧縮荷重及び軸押し荷重によってパイプPに対し曲げ加工が行われるように構成されている。
本実施形態の曲げ型100は把持部材10及び対圧部材20を備えており、図1及び図2に示すように、把持部材10には断面半円状の第1の溝部11が形成されると共に、この第1の溝部11に、回転軸(A)に対し直交する平面内で周方向に所定距離延在するように所定幅の嵌合凹部12が形成されている。また、把持部材10には基部13が一体的に形成されており、回転軸(A)を構成する軸部材60が基部13に固定されると共に、保持部材70が把持部材10に固定される。更に、基部13の所定位置にノックピン80が固定されるが、これについては後述する。
上記の把持部材10は、図3に示すように、断面半円状の第1の溝部11を構成する環状凹部10bを有すると共に、回転軸(A)に直交する平面内で周方向に延在する所定幅の嵌合凹部12を具備している。この嵌合凹部12は環状凹部10bの底中心に配置されている。而して、断面半円状の第1の溝部11は、嵌合凹部12の一部を含み環状凹部10bに連続している。即ち、把持部材10は、パイプPを把持する把持部10a(把持型200との接合面は平面)と、これに連続して形成される環状凹部10bを有し、把持部10a及び環状凹部10bと一体的に基部13が形成されている。
而して、第1の溝部11は、把持部10aに形成される断面半円状の溝部11aと、環状凹部10bに形成される断面半円状の溝部11bの、連続した半円状断面を有する。更に、溝部11aには、パイプPの把持を確実に行うため、把持型200の内周面と同様、溝部11aの周方向に複数の把持条が並設されている。
上記の把持部10aは把持部材10に一体的に形成されているが、把持部10a部分を別体(図5等に10yで示す)とし、環状凹部10bを構成する本体10(図5等に10xで示す)に接合することとしたものである。例えば、図5に示すように、回転軸(A)に対して直交する面で分割された上型40及び下型50によって本体10xを構成し、これに別体の把持部10yを接合して把持部材10を構成することができる。即ち、軸部材60が、上型40の中央孔42、対圧部材20の回転支持部23及び下型50の中央孔52を挿通するように配置され、軸部材60の上部が保持部材70の中央孔71に挿通された後、保持部材70が上型40に固定される。把持部10yは取付孔14及び15から螺子(図示せず)が挿入され、夫々上型40及び下型50の螺子孔41及び51に螺合されて、本体10x(上型40及び下型50)に固定される。
而して、図5の態様においては、上型40及び下型50によって構成される本体10x及び把持部10yによって把持部材10が構成され、把持部10yの切欠、及び上型40と下型50との間の間隙によって嵌合凹部12が構成され、この嵌合凹部12に対圧部材20の嵌合凸部22が介装されて、曲げ型100が構成されている。以下において、把持部材10という場合には、特にことわらない限り、本体10x及び把持部10yで構成されるものを含む。
一方、対圧部材20には、図1及び図2に示すように、外周面に断面半円状の第2の溝部21が形成されると共に、この第2の溝部21の先端部から周方向に所定距離延出するように嵌合凸部22が形成されており、この嵌合凸部22が上記の嵌合凹部12に嵌合すると、把持部材10の第1の溝部11と対圧部材20の第2の溝部21によって断面半円状のパイプ受溝が形成される。
上記の対圧部材20は、図4に示すように、環状凹部10bに当接し得るように配置される曲面部(対圧部)20aと、回転軸(A)に回転可能に軸支される回転支持部23が一体的に形成されており、この回転支持部23の一部によって嵌合凸部22が構成されている。従って、回転支持部23の外周面が曲面に形成されており、把持部材10の第1の溝部11と共に断面半円状のパイプ受溝を形成するように構成されている。即ち、対圧部材20には断面半円状の第2の溝部21が形成されており、把持部材10の第1の溝部11に当接する第2の溝部21の端面形状は、図2に当接部(R)で示すように、正面視で湾曲している。
そして、嵌合凸部22の外周側面22a(即ち、回転支持部23の外周側面)は、図7及び図8に示すように曲面に形成されており、嵌合凸部22が把持部材10の嵌合凹部12に嵌合されると把持部材10の第1の溝部11の半円状断面の一部を構成し、両者によって断面半円状のパイプ受溝が形成されるように設定されている。尚、本実施形態の回転支持部23は環状に形成されているが、嵌合凸部22以外の部分を空隙として回転支持部23をC字状に形成してもよい。
上記のように構成された把持部材10と対圧部材20は、回転軸(A)を中心とする蝶番結合によって連結され、軸部材60(回転軸(A))を中心に相対的に回転可能に支持されている。本実施形態では、図示しない支持装置の所定位置に固定される対圧部材20に対して、把持部材10が回転駆動されるように支持されている。図2に示すように、把持部材10と対圧部材20は、パイプPに対し曲げ加工を行うときの曲げ加工開始位置(図2に鉛直方向の一点鎖線Sで示す)を基準に、嵌合凹部12における回転軸(A)に対し直交する平面(図2に示す(H)を含み図2の紙面に垂直な面に平行な二平面)に包含されない嵌合凸部22との嵌合部(F)がパイプPの進行方向の前方側(図2においてSの右側)に位置し、把持部材10の第1の溝部11と対圧部材20の第2の溝部21との回転方向の当接部(R)がパイプPの進行方向に対して後方側(図2においてSの左側)に位置するように、連結されている。換言すれば、嵌合凹部12に嵌合される嵌合凸部22の回転方向の嵌合部(F)が、パイプPの曲げ加工開始位置に対しパイプPの進行方向の前方側に位置し、把持部材10の第1の溝部11と対圧部材20の第2の溝部21との回転方向の当接部(R)が、パイプPの曲げ加工開始位置に対しパイプPの進行方向の後方側に位置している。
本実施形態における対圧部材20の嵌合凸部22は、図7に断面を示すように、加工対象のパイプPとの当接面22aが、把持部材10の断面半円状の第1の溝部11にパイプPが装着されたときの中心軸(図7にPCで示す)に直交する断面視で、その中心軸(PC)を中心とする20°乃至45°の領域(α)に包含される幅(t)に設定されている。これによる効果は図27を参照して後述するが、上記の幅(t)は、パイプPとの当接面22aにおいて領域(α)に包含される寸法であって、当接面22aから回転軸(A)に向かう嵌合凸部22の断面幅は漸減するように設定し、あるいは漸増するように設定することとしてもよく、これに応じた断面形状の嵌合凹部12を形成すればよい。
一方、図8に把持部材10の拡大断面を示すように、嵌合凹部12は、回転軸(A)から径方向外側に向かって、径方向内側端部を含む所定距離(図8に(f)で示す)領域で、対向する両端面が回転軸Aに直交する平面(例えば図2と同様の(H)を含む平面に平行な平面)に形成された平行端面領域(両端面を代表して12fsで示す)を有すると共に、この平行端面領域(12fs)に連続して回転軸(A)から径方向外側に向かって、対向する両端面間の間隔が拡大するように形成された拡幅端面領域(両端面を代表して12esで示す)を有する。図8に示す拡幅端面領域(12es)はテーパ面に形成され、平行端面領域(12fs)に対する傾斜角度(β)が2°乃至5°に設定されており、これによる効果は図11を参照して後述するが、図9に拡大して示すように曲面の拡幅端面領域(両端面を代表して12csで示す)を形成してもよい。
上記の拡幅端面領域(12es、12cs)の形成に際し、図8に示すテーパ面の拡幅端面領域(12es)は一回の切削加工によって形成可能であるが、図9に示す曲面の拡幅端面領域(12cs)は逐次的な切削加工が必要となるので、テーパ面による拡幅端面領域が望ましい。あるいは、図示は省略するが、上記の平行端面領域(12fs)を設けることなく、回転軸(A)側の径方向内側端部から径方向外側端部に至るまで(即ち、回転軸(A)から径方向外側までの全領域で)テーパ面あるいは曲面に形成して拡幅端面領域(12es、12cs)のみとなるように設定してもよい。
上記のように構成された対圧部材20は図5に示すように組み付けられ、その嵌合凸部22が把持部材10の嵌合凹部12に嵌合された状態で、回転軸(A)を構成する軸部材60が回転支持部23を挿通して基部13に固定されると共に、保持部材70に固定されると、図1に示す曲げ型100が構成される。更に、把持部材10の基部13の所定位置にノックピン80が固定され、このノックピン80に対圧部材20が当接する位置が把持部材10と対圧部材20の初期相対位置となるように設定される。一方、把持型200及び圧力型300は図1に示すように配置され、夫々曲げ型100に対して近接離隔するように配設されている。
而して、図1及び図2に示すように、把持部材10と対圧部材20が上記の初期相対位置に配置された曲げ型100によってパイプ曲げ型ユニットが構成されるので、加工対象のパイプPの形状に応じて複数のパイプ曲げ型ユニットを用意しておけば、種々のパイプ形状に対する曲げ加工に際しては、その形状に応じたパイプ曲げ型ユニットを選択して交換するだけでよく、所謂段替えを容易に行うことができる。特に、ノックピン80によって把持部材10と対圧部材20の初期相対位置を予め設定しておくことができるので、段替え後の調整が不要であり、熟練を要することなく容易に段替えを行うことができる。更に、上記のパイプ曲げ型ユニットに把持型200及び圧力型300を含めてユニットを構成すれば、段替え及び調整が容易なパイプ曲げ工具アセンブリを提供することができる。
ここで、上記のパイプ曲げ型ユニットを備えたパイプ曲げ加工装置の全体作動について図1乃至図6を参照して説明する。先ず、対圧部材20がノックピン80に当接する初期相対位置で保持された状態で、パイプPの胴体部の曲げ加工対象部分が、曲げ型100の曲げ加工開始位置(図2のS)に配置され、パイプP内に従前と同様の芯金(マンドレルとも呼ばれ、図1及び図6にMで示す)が挿入される。芯金Mは、図6にその断面を示す(但し、視認性を考慮しハッチングは省略)ように、先端部に傾動自在に支持された玉芯金M1及びM2を有し、これらの玉芯金M1及びM2がパイプP内に挿入され、曲げ型100の所定の回転範囲で曲げ型100と把持型200及び圧力型300との間に介在するように駆動される。次に、把持型200及び圧力型300が曲げ型100方向に駆動され、パイプPの先端部が曲げ型100の把持部材10と把持型200との間に把持されると共に、パイプPの胴体部が曲げ型100の対圧部材20と圧力型300との間に押接される。
続いて、パイプPの先端部が把持部材10と把持型200との間に把持された状態で、パイプPの胴体部が圧力型300によって対圧部材20に押圧されながら、パイプPが前進駆動されると共に、把持型200及び把持部材10が回転軸(A)を中心に回転駆動されると、パイプPは回転支持部23の外周側面(嵌合凸部22の外周側面22a)に順次巻きつけられるように屈曲され、図6に示すように曲げられたパイプPが形成される。この間、パイプPの軸方向及び径方向に大きな圧力が加えられるが、本実施形態のパイプ曲げ型ユニットを用いれば、曲げに伴うパイプPの曲げ内側部分の圧縮変形による厚肉化を制御し、パイプPの曲げ外側部分に対する増肉を行うと共に、パイプPの曲げ外側部分の薄肉化を防止し、屈曲部においても適切な管厚に維持することができる。
前述のように、本実施形態のパイプ曲げ型ユニットに供される曲げ型100は、把持部材10と対圧部材20を備え、これらは回転軸(A)を中心とする蝶番結合によって連結されており、回転軸(A)を中心に相対的に回転可能に支持されているので、パイプPの屈曲に伴い、対圧部材20が(パイプPを介して)圧力型300に押圧された状態で、把持部材10は、対圧部材20に対して回転軸(A)を中心に相対的に回転し得る。従って、把持部材10は、パイプPに対する曲げ加工開始位置(図2のS)から、対圧部材20に対して離隔する周方向に回転作動する。
そして、曲げ加工開始位置Sを基準に、嵌合凹部12における回転軸(A)に対し直交する平面に包含されない嵌合凸部22との嵌合部(図2のF)がパイプPの進行方向の前方側に位置し、把持部材10の第1の溝部11と対圧部材20の第2の溝部21との回転方向の当接部(図2のR)がパイプPの進行方向に対して後方側に位置するように、把持部材10と対圧部材20が連結されており、把持部材10と対圧部材20との間に生じ得る段差が小さく抑えられている。このため、パイプPに対して従前に比し大きな軸押し荷重及び圧縮荷重が加えられても、曲げ加工に伴う塑性変形を適切に制御することができる。この点については後に図28及び図29を参照して詳述する。
而して、本実施形態のパイプ曲げ型ユニットを用いて曲げ加工が行われたパイプPには、図27に示すように、嵌合凹部12と嵌合凸部22の嵌合部分に対応する位置に若干の厚肉部(コブ状部)が形成されるものの、これに連続する部分は滑らかな曲面となる。具体的には、図27に細線で示す部分で厚さが緩やかに変化し、流動する肉が嵌合部(図2のF)に嵌まり込んで厚肉部TP1が形成されると共に、当接部(図2のR)に沿って厚肉部TP2及びTP3が形成されるものの、図27に細線で示す部分は滑らかな曲面に形成され、所謂しわに相当するものではないので、厚肉部TP1、TP2及びTP3の発生を懸念する必要はない。寧ろ、これらの厚肉部TP1、TP2及びTP3が形成された屈曲パイプこそが、本実施形態のパイプ曲げ型ユニットを用いて曲げ加工が行われた証となり、その加工品質を裏付けるものとなる。
前述のように、本実施形態における対圧部材20の嵌合凸部22は、当接面22aが図7に幅(t)で示す厚さに設定されており、加工対象のパイプPに対する曲げ加工時に印加される押圧力は、当接面22aの幅(t)が領域(α)の範囲内にある場合には大きく、領域(α)から外側に外れるに従い二乗的に押圧力が低下することが確認された。この結果、しわの抑制効果と外観のバランスが良好なパイプPに加工することができる。これに対し、例えば、嵌合凸部22の当接面22aの幅(t)を、パイプPの中心軸(PC)を中心とする20°より小の領域に設定した場合には、図27に示す形状に比し、曲げ加工開始側の厚肉部TP1が小で、曲げ加工終了側の厚肉部TP3が大となり、外観は良好であるが、増肉制御に難があり、しわの抑制が困難となる。逆に、嵌合凸部22の当接面22aの幅(t)を、パイプPの中心軸(PC)を中心とする45°より大の領域に設定した場合には、図27に示す形状に比し、曲げ加工開始側の厚肉部TP1が大で、曲げ加工終了側の厚肉部TP3が小となり、しわの抑制効果は良好であるが、外観に難がある製品となる。
以上のように、本実施形態のパイプ曲げ型ユニットを備えたパイプ曲げ加工装置により、(しわが発生することなく)円滑な曲げ加工を行うことができる。換言すれば、曲げ加工に伴う塑性変形を適切に制御することにより、しわの発生を懸念することなく、パイプPに対する曲げ加工を適切に行うことができる。この結果、例えばパイプPの直径をdとし、曲げ半径をrとしたとき、r/dが1未満となる極小曲げ半径のパイプPも容易に形成することができる。尚、上記のパイプ曲げ加工装置とは逆に、把持部材10が固定され、対圧部材20が回転軸(A)を中心に回転駆動される構成としてもよい。更に、自動パイプ曲げ加工装置に上記のパイプ曲げ型ユニットを用い、ロボットによる自動段替えを行うことも可能となる。
次に、パイプ曲げ型ユニットとしては、図10及び図11に示すように、上記の把持部材10及び対圧部材20から成る複数の曲げ型100a、100b及び100cが積層された形態で回転軸(A)を中心に回転可能に支持される構成とすることもできる。何れの把持部材10及び対圧部材20も、夫々回転軸(A)を中心とする蝶番結合によって連結されており、曲げ型100a、100b及び100cにおいては、何れも図5に記載のように上型40及び下型50によって構成される把持部材の本体10xが、三段積層された態様となっている。
本実施形態においては、図10に明らかなように、四つの部材B1乃至B4(及び軸部材60)によって三つの把持部材の本体10xa、10xb及び10xcが構成され、本体10xaは上型401(部材B1の一部)及び下型501(部材B2の一部)によって構成され、本体10xbは上型402(部材B2の一部)及び下型502(部材B3の一部)によって構成され、本体10xcは上型403(部材B3の一部)及び下型503(部材B4の一部)によって構成されており、夫々に環状凹部10b1、10b2及び10b3が形成されている。尚、嵌合凹部12xa、12xb及び12xcの底部と軸部材60との間には夫々、ブシュ61乃至63が介装されている。尚、図10では省略されているが、本体10xa、10xb及び10xcには夫々、把持具10ya、10yb及び10ycが接合されて、各把持部材が構成される。
嵌合凹部12xa、12xb及び12xcにおいては、図11の嵌合凹部12xc部分を図12に拡大して示すように、図8と同様、嵌合凹部12は、回転軸(A)から径方向外側に向かって、径方向内側端部を含む所定距離領域で、対向する両端面が回転軸Aに直交する平面(例えば図2に示す(H)を含む平面に平行な平面)に形成された平行端面領域(12fs)を有すると共に、この平行端面領域(12fs)に連続して回転軸(A)から径方向外側に向かって、対向する両端面間の間隔が拡大するように形成された拡幅端面領域(12es)を有する。図12に示す拡幅端面領域(12es)は図8と同様、テーパ面に形成され、平行端面領域(12fs)に対し2乃至5°の傾斜角度に設定されているが、図9と同様、曲面の拡幅端面領域(12cs)を形成してもよい。あるいは、図示は省略するが、上記の平行端面領域(12fs)を設けることなく、回転軸(A)側の径方向内側端部から径方向外側端部に至るまでをテーパ面あるいは曲面に形成して拡幅端面領域(12es、12cs)のみとなるように設定してもよい。
而して、図8及び図9に記載の拡幅端面領域(12es)と同様、各把持部材10(図10等に示す複数の部材で構成される把持部材を含む)と各対圧部材20(図23等に示す複数の部材で構成される対圧部材を含む)の相対回転運動時には、各嵌合凹部12と各嵌合凸部22との間は部分的な摺動となるので円滑な作動を確保することができる。また、各嵌合凹部12と各嵌合凸部22との間で良好な保油効果を確保することができ、従って、各把持部材10と各対圧部材20の耐久性が向上する。
特に、図10等に示すように複数の曲げ型100a、100b及び100cが積層される形態では、パイプPに対する曲げ加工時に、各曲げ型100a、100b及び100cに対し、回転軸(A)が撓む(直交する方向に中央部が変位する)方向の力が加わる場合があり、各嵌合凹部12の径方向外側の幅が回転軸(A)側に比し狭くなり、嵌合凸部22との摺動抵抗が増大するおそれがある。これは、図8に示すような単一の曲げ型100においても(程度の差はあるが)同様であり、摺動抵抗の増大防止を講ずる必要がある。この点に鑑み、前述のように少なくとも拡幅端面領域(12es、12cs)が設けられており、これによって、各嵌合凹部12と各嵌合凸部22との間は部分的な摺動となるので円滑な作動を確保することができ、耐久性が向上する。
図13は、上記図11に示す構成に加え、把持具10ya、10yb及び10yc、これら把持具用の連結支持部材91、三つの対圧部材20、これら対圧部材用の連結支持部材92を示すもので、把持具10ya、10yb及び10ycには、把持対象であるパイプPの加工状態(即ち把持対象部分の形状)に応じた形状の凹部10c1、10c2及び10c3が形成されているが、これらは夫々、前述の環状凹部10b1、10b2及び10b3の端部を構成している。
図14は、図11及び図13に示す把持部材の本体10xa、10xb及び10xcに代えて、把持対象であるパイプPの曲げ半径及び/又はパイプPの外径に応じた形状の環状凹部10b1、10b2及び10b3が形成された把持部材110a、110b及び110cが用いられ、パイプPの曲げ半径及び/又はパイプPの外径に応じた形状(異なる外径)の嵌合凸部(図4の22)が形成された対圧部材120a、120b及び120cが用いられる。尚、連結支持部材91及び92は図13と同様である。
図15は、把持対象であるパイプPの加工状態に応じた形状の凹部10c1、10c2及び10c3(上記図13と同様)が形成された三つの把持部材110a、110b及び110cが用いられ、これらに嵌合する三つの対圧部材20が連結支持部材92に接合されている。図16は、把持対象であるパイプPの加工状態に応じた形状の環状凹部(上記図13と同様)が形成された把持部材110a、110b及び110cと、連結支持部材91が一体的に形成されている。尚、図示は省略するが、図15と同様、把持部材110a、110b及び110cに嵌合する三つの対圧部材20が連結支持部材92に接合されている。
図17乃至図23に示す実施形態においては、図10と同様、曲げ型100a、100b及び100cが積層され、四つの部材B1乃至B4(及び軸部材60)によって三つの把持部材の本体10xa、10xb及び10xcが構成され、本体10xaは上型401及び下型501によって構成され、本体10xbは上型402及び下型502によって構成され、本体10xcは上型403及び下型503によって構成されており、夫々に図10と同様、環状凹部10b1、10b2及び10b3が形成されている。そして、把持部材の本体10xa、10xb及び10xcには把持具10ya、10yb及び10ycが接合されている。
図17及び図18に示すように、部材B2における下型501と上型402との間の円筒部には、回転軸(A)に直交する係合溝Bgが形成され、部材B3における下型502と上型403との間の円筒部にも、回転軸(A)に直交する係合溝Cgが形成されており、これらの溝に嵌合する突起91b、91cが連結支持部材91に形成されている。而して、各部材B1乃至B4は、各把持部材の曲げ加工開始位置と反対側で、ボルト等によって連結支持部材91に結合されると共に、突起91b、91cが夫々係合溝Bg、Cgに嵌合され、所謂インロー構造によって強固に保持される。即ち、曲げ型を構成する部材B2及びB3が夫々、回転軸(A)に直交する平面に平行に形成された係合溝Bg、Cgを有すると共に、連結支持部材91は、係合溝Bg、Cgの各々に嵌合する突起91b、91cを有し、これらによって把持部材の本体10xa、10xb及び10xcが強固に保持されている。
一方、各対圧部材20は、ボルト等によって連結支持部材92に接合される。連結支持部材91及び92はL字状断面やZ字状断面に形成し、断面係数を増大して剛性を向上させるとよい。各対圧部材20(以下、xa、xb及びxcは省略)は、図20、図22及び図23に示すように分割されて形成され、各部材相互がボルト等によって接合されている。即ち、各対圧部材20は回転支持部23と本体部24を有し、この本体部24に回転支持部23が接合されるが、回転支持部23には加工対象のパイプPを介して大きな荷重が印加されるので摩耗は不可避であり、長期間の使用後には交換する必要が生ずる。
上記の点を考慮し、本実施形態では、図23に示すように、連結支持部材26に接合されるように構成された対圧部材20を更に分割し、主として回転支持部23及び接合部25を包含する第1の部材と、回転支持部23の一部と本体部24から成る第2の部材に分割し、これらを例えばボルトによって接合して各対圧部材20を構成することとしている。この結果、各対圧部材20の回転支持部23が摩耗した場合には、その一部を含む第2の部材のみを交換すればよいので、交換作業が容易となるだけでなく、長期的な使用の観点からは安価な対圧部材20(ひいては安価な曲げ型100)を提供することができる。尚、図23に示す対圧部材20には、本体部24に一体的に形成される回転支持部23の少なくとも円周方向の一部が径方向外側に延出したリブ23aが形成されており、回転支持部23における曲面部20aとの境界の裾部への応力集中を緩和するように構成されている。
而して、前述のように複数の曲げ型100a、100b及び100cが積層される形態では、パイプPに対する曲げ加工時に、各曲げ型100a、100b及び100cに対し、回転軸(A)が撓む(直交する方向に中央部が変位する)方向の力が加わる場合があるが、上記のように、各部材B1乃至B4はボルト等によって連結支持部材91に結合されると共に、所謂インロー構造によって強固に保持されているので、各把持部材10の嵌合凹部12に生じ得る撓みを抑えることができ、各嵌合凹部12の径方向外側の幅の変位を最小限に抑えることができる。
しかも、各部材B1乃至B4は曲げ加工開始位置と反対側で連結支持部材91に保持されているので、曲げ加工時に各対圧部材20と連結支持部材91との干渉を回避することができる。また、本実施形態では、各把持部材10は共通の連結支持部材91に支持されると共に、各対圧部材20は共通の連結支持部材92に支持されている。従って、単一のノックピン80によって各把持部材10と各対圧部材20の初期相対位置を容易に設定することができ、段替え後の調整も不要である。
図24及び図25に示す実施形態においては、曲げ型100a、100b及び100cが積層され、六つの部材B1乃至B6(及び軸部材60)によって三つの把持部材の本体10xa、10xb及び10xcが構成され、本体10xaは上型401及び下型501によって構成され、本体10xbは上型402及び下型502によって構成され、本体10xcは上型403及び下型503によって構成されており、夫々に前述の環状凹部10b1、10b2及び10b3が形成されている。そして、図24に示すように、連結支持部材91には、本体10xa、10xb及び10xcに隣接して把持具10ya、10yb及び10ycが接合されている。また、図14と同様、三つの対圧部材120a、120b及び120cが連結支持部材92に支持されており、各対圧部材は図4に示すように構成されている。
上記各実施形態のパイプ曲げ型ユニットが装着されるパイプ曲げ加工装置1は、例えば図26に示すように構成され、加工対象のパイプPを把持するパイプチャックCHが設けられると共に、パイプPを前進駆動し軸押し荷重を付与するキャリッジCRが設けられている。パイプチャックCHを回転駆動することにより、パイプPの曲げ方向を変えることができ、これによって3次元の曲げ加工が可能となる。また、把持型200は回動テーブル2に配置され、これによって軸部材60(回転軸(A))を中心に回転駆動されるように構成されている。そして、例えば図17乃至図19に示すパイプ曲げ型ユニット(DUで示す)が装着され、連結支持部材91及び連結支持部材92が軸部材60を中心に回転駆動され、三つの把持部材10及び対圧部材20の移動が制御されるように構成されている。尚、本実施形態においては、連結支持部材92はリンク93を介して駆動装置DRに接続され、三つの対圧部材20が夫々同時に移動するように構成されているが、三つの把持部材10及び対圧部材20を夫々別個に駆動制御するように構成してもよい。
以上のように、前述の実施形態に示す曲げ型100、特に蝶番結合によって把持部材10に連結される対圧部材20が機能し、圧力型300の大きな荷重に十分抗し得るように構成されている。即ち、図28に示すようにパイプPに対し軸押し荷重(FLで示す)が加えられると共に圧縮荷重(PLで示す)が加えられるが、本実施形態においては、図2に示すように、曲げ加工開始位置Sを基準に、嵌合凹部12における回転軸(A)に対し直交する平面に包含されない嵌合凸部22との嵌合部(F)がパイプPの進行方向の前方側に位置し、把持部材10の第1の溝部11と対圧部材20の第2の溝部21との回転方向の当接部(R)がパイプPの進行方向に対して後方側に位置するように、把持部材10と対圧部材20が連結されているので、圧力型300の大きな荷重にも十分抗し得る耐圧強度を確保することができる。更に、パイプP内に芯金M(玉芯金M1及びM2)が挿入された状態とされると、パイプPに対する圧縮荷重(PL)を更に大きくすることができるので、パイプPの曲げ半径を極小とすることができる。
また、図29に拡大して示すように、曲げに伴うパイプPの曲げ外側部分の減肉を回避するため、パイプPに対し軸押し荷重(FL)が加えられ、材料が送り込まれる(増肉)ように構成されているが、パイプPの曲げ内側部分には、軸押し荷重(FL)に抗して圧縮荷重(PL)による摩擦力(図29に左方向の矢印FRで示す)が生じ、この摩擦力(FR)によって増肉が促進される。更に、パイプP内に芯金Mが挿入された状態で軸押し荷重(FL)が加えられると、パイプPは芯金Mと対圧部材20との間に挟持された状態で前進駆動(図29の右方向への移動)されるので、両部材によるしごき的な作用も加わり、増肉が一層促進される。
一方、従来の曲げ型及びワイパー(しわおさえ)を備えた回転引き曲げ加工装置においては、図30に示すように、パイプPと曲げ型Dに対して楔形状のワイパーWが食い込むように配置されており、パイプPとの間の隙間を極力小さくするため、ワイパーWの先端は極薄形状とされているので、脆弱とならざるを得ない。このため、圧力型300の大きな荷重が連続して加えられると、ワイパーWの先端が変形あるいは破損し、パイプPとの間の隙間が大となり、しわが発生することとなる。このしわを回避するためには、ワイパーWの先端の極薄形状を維持する必要があり、前述のように定期的な交換や破損時の交換が必須とされていた。また、しわを抑制しつつ曲げ加工を行うことになるので、曲げ加工が可能なパイプPの曲げ半径にも制限があり、前述のr/d比が2程度の曲げ半径のパイプを製造することが精々であった。
上記従来の回転引き曲げ加工装置においても、パイプP内に芯金Mが挿入された状態で曲げ加工が行われ、図31に拡大して示すように摩擦力(FR)も生ずるが、パイプPと曲げ型Dとの間は基本的に摺動ではなく、曲げ型Dの回転作動に伴うパイプPの従動であるので、この間の摩擦力(FR)による増肉の促進は期待できない。尚、図30及び図31は、単に本発明のパイプ曲げ型ユニットを用いたときの作用効果を従来技術における作用効果と対比して説明するために作成したものに過ぎず、図30及び図31は、従来装置が本発明のパイプ曲げ型ユニットと対比し得ることを示唆するものではない。
10,110a,110b,110c 把持部材
10b,10b1,10b2,10b3 環状凹部
10x,10xa,10xb,10xc 本体
10y,10ya,10yb,10yc 把持具
11,11a,11b 第1の溝部
12,12xa,12xb,12xc 嵌合凹部
13 基部
20,120a,120b,120c 対圧部材
21 第2の溝部
22 嵌合凸部
23 回転支持部
26 支持部材
30 基台
40,401,402,403 上型
50,501,502,503 下型
60 軸部材
70 保持部材
80 ノックピン
91,92 連結支持部材
100,100a,100b,100c 曲げ型
200 把持型
300 圧力型
A 回転軸
P パイプ
M 芯金

Claims (20)

  1. 外周面に断面半円状のパイプ受溝を有し回転軸を中心に回転駆動される曲げ型を備え、
    該曲げ型が、
    外周面に断面半円状の第1の溝部を有すると共に、該第1の溝部に形成され、前記回転軸に対し直交する平面内で周方向に第1の所定距離延在する嵌合凹部を有する把持部材と、
    外周面に断面半円状の第2の溝部を有すると共に、該第2の溝部の先端部から周方向に第2の所定距離延出する嵌合凸部を有し、該嵌合凸部が前記嵌合凹部に嵌合し前記第1の溝部及び前記第2の溝部を結合して前記断面半円状のパイプ受溝を形成する対圧部材とを具備し、
    前記把持部材における前記嵌合凹部は、前記回転軸から径方向外側に向かって、少なくとも径方向外側端部を含む所定距離領域で、対向する両端面間の間隔が拡大する拡幅端面領域を有し、
    前記対圧部材と前記把持部材が前記回転軸を中心とする蝶番結合によって連結され、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に支持されている
    パイプ曲げ型ユニット。
  2. 前記嵌合凸部の一部が、前記パイプの曲げ加工開始位置に対し前記パイプの進行方向の前方側に位置し、前記嵌合凸部の他の部分が、前記パイプの曲げ加工開始位置に対し前記パイプの進行方向に対して後方側に位置している
    請求項1記載のパイプ曲げ型ユニット。
  3. 前記嵌合凹部に嵌合される前記嵌合凸部の嵌合部が、前記パイプの曲げ加工開始位置に対し前記パイプの進行方向の前方側に位置し、前記把持部材の前記第1の溝部と前記対圧部材の前記第2の溝部との当接部が、前記パイプの曲げ加工開始位置に対し前記パイプの進行方向の後方側に位置している
    請求項1記載のパイプ曲げ型ユニット。
  4. 前記対圧部材は、前記回転軸に回転可能に軸支される環状の回転支持部を有し、
    該回転支持部の一部が前記嵌合凸部を構成し、当該回転支持部の外周面が、前記断面半円状のパイプ受溝の一部を形成する曲面である
    請求項1記載のパイプ曲げ型ユニット。
  5. 前記対圧部材と前記把持部材は、前記嵌合凹部を挿通する中心軸を有する軸部材によって蝶番結合されている
    請求項1記載のパイプ曲げ型ユニット。
  6. 前記把持部材における前記嵌合凹部は、前記回転軸から径方向外側に向かって、径方向内側端部を含む所定距離領域で、前記両端面が前記回転軸に直交する平面である平行端面領域を有し、該平行端面領域に連続して前記回転軸から径方向外側に向かって前記拡幅端面領域を有する
    請求項1記載のパイプ曲げ型ユニット。
  7. 前記拡幅端面領域は、前記回転軸に直交する平面に対し2°乃至5°傾斜している
    請求項6記載のパイプ曲げ型ユニット。
  8. 前記対圧部材における前記嵌合凸部の前記パイプとの当接面は、前記把持部材の前記断面半円状の第1の溝部に前記パイプが装着されたときの前記パイプの中心軸に直交する断面視で、該中心軸を中心とする20°乃至45°の領域に包含される幅を有する
    請求項1記載のパイプ曲げ型ユニット。
  9. 前記曲げ型が、前記回転軸を共通の軸として複数個積層されると共に、複数の前記曲げ型の各々を前記回転軸に平行な面で保持する連結支持部材を備えた
    請求項1記載のパイプ曲げ型ユニット。
  10. 前記複数の曲げ型が複数の部材で構成され、該複数の部材のうち少なくとも二つの部材が、前記回転軸に直交する平面に平行な係合溝を有し、前記連結支持部材は、前記係合溝に嵌合する突起を有し、該突起が前記係合溝に嵌合した状態で前記複数の曲げ型を保持する
    請求項9記載のパイプ曲げ型ユニット。
  11. 前記複数の曲げ型の各々の前記把持部材に形成される前記第1の溝部が、夫々前記パイプの加工状態に応じて相互に異なる断面形状を有する
    請求項9記載のパイプ曲げ型ユニット。
  12. 外周面に断面半円状の溝を有し回転軸を中心に回転駆動される曲げ型と、
    該曲げ型の溝との間に加工対象のパイプを把持する把持型と、前記パイプを前記曲げ型方向に押圧する圧力型とを備え、
    前記曲げ型が、
    外周面に断面半円状の第1の溝部を有すると共に、該第1の溝部に形成され、前記回転軸に対し直交する平面内で周方向に第1の所定距離延在する嵌合凹部を有する把持部材と、
    外周面に断面半円状の第2の溝部を有すると共に、該第2の溝部の先端部から周方向に第2の所定距離延出する嵌合凸部を有し、該嵌合凸部が前記嵌合凹部に嵌合し前記第1の溝部及び前記第2の溝部を結合して前記断面半円状のパイプ受溝を形成する対圧部材とを具備し、
    前記把持部材における前記嵌合凹部は、前記回転軸から径方向外側に向かって、少なくとも径方向外側端部を含む所定距離領域で、対向する両端面間の間隔が拡大する拡幅端面領域を有し、
    前記対圧部材と前記把持部材が前記回転軸を中心とする蝶番結合によって連結され、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に支持されてパイプ曲げ型ユニットが構成されている
    パイプ曲げ加工装置。
  13. 前記嵌合凸部の一部が、前記パイプの曲げ加工開始位置に対し前記パイプの進行方向の前方側に位置し、前記嵌合凸部の他の部分が、前記パイプの曲げ加工開始位置に対し前記パイプの進行方向に対して後方側に位置している
    請求項12記載のパイプ曲げ加工装置。
  14. 前記嵌合凹部に嵌合される前記嵌合凸部の嵌合部が、前記パイプの曲げ加工開始位置に対し前記パイプの進行方向の前方側に位置し、前記把持部材の前記第1の溝部と前記対圧部材の前記第2の溝部との当接部が、前記パイプの曲げ加工開始位置に対し前記パイプの進行方向の後方側に位置している
    請求項12記載のパイプ曲げ加工装置。
  15. 前記対圧部材は、
    前記回転軸に回転可能に軸支される環状の回転支持部と、
    該回転支持部に一体的に形成され、前記断面半円状の第2の溝部及び前記曲面部が形成された本体部とを有し、該本体部に一体的に接合される前記回転支持部の一部が径方向外側に延出し、
    前記回転支持部が前記嵌合凸部を構成し、前記回転支持部の外周面が前記断面半円状のパイプ受溝の一部を形成する曲面である
    請求項12記載のパイプ曲げ加工装置。
  16. 前記把持部材における前記嵌合凹部は、前記回転軸から径方向外側に向かって、径方向内側端部を含む所定距離領域で、前記両端面が前記回転軸に直交する平面である平行端面領域を有し、該平行端面領域に連続して前記回転軸から径方向外側に向かって前記拡幅端面領域を有する
    請求項12記載のパイプ曲げ加工装置。
  17. 前記曲げ型が、前記回転軸を共通の軸として複数個積層されると共に、複数の前記曲げ型の各々を前記回転軸に平行な面で保持する連結支持部材を備えた
    請求項12記載のパイプ曲げ加工装置。
  18. 前記複数の曲げ型が複数の部材で構成され、該複数の部材のうち少なくとも二つの部材が、前記回転軸に直交する平面に平行な係合溝を有し、
    前記連結支持部材は、前記係合溝に嵌合する突起を有し、該突起が前記係合溝に嵌合した状態で前記複数の曲げ型を保持する
    請求項17記載のパイプ曲げ加工装置。
  19. 前記複数の曲げ型の各々の前記把持部材に形成される前記第1の溝部が、夫々前記パイプの加工状態に応じて相互に異なる断面形状を有する
    請求項17記載のパイプ曲げ加工装置。
  20. 前記パイプ内に先端部が挿入され、前記曲げ型の所定の回転範囲で前記先端部が前記圧力型に対向するように駆動される芯金を備えた
    請求項12記載のパイプ曲げ加工装置。
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