JP5880045B2 - 非水電解質電池電極用バインダ樹脂組成物ならびに該バインダ樹脂組成物を含むスラリー組成物、電極および電池 - Google Patents

非水電解質電池電極用バインダ樹脂組成物ならびに該バインダ樹脂組成物を含むスラリー組成物、電極および電池 Download PDF

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Description

本発明は、非水電解質電池電極用バインダ樹脂組成物ならびに該バインダ樹脂組成物を含むスラリー組成物、電極および電池に関する。
二次電池は、ノート型パソコンや携帯電話等の弱電民生用途、ハイブリッド車や電気自動車等の蓄電池として使用されている。二次電池の中では、リチウムイオン二次電池(以下、単に「電池」と記述することがある。)が多用されている。リチウムイオン二次電池用電極(以下、単に「電極」と記述することがある。)は、電極活物質がバインダによって集電体に保持されたものが一般的に用いられている。
従来、リチウムイオン二次電池の正極用バインダとしてはポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のフッ素系重合体が用いられてきたが、結着力が不足しているため電池の高容量化やレート特性の向上は困難であった。例えば、電子の移動の容易さに影響されるレート特性は、導電付与剤の増量が効果的であるが、限られた電池空間内で電極活物質と導電付与剤を増量するには、バインダ量を低減する必要がある。しかし、バインダ量の低減は、電極活物質の結着性を損ない、繰り返し充放電によって集電体から電極活物質が剥離してサイクル特性を悪化させる等の問題があった。
このような欠点を改善する方法として、PVDF並の電気化学的安定性を有するポリアクリロニトリル系(以下、「PAN系」と記述することがある。)樹脂に、カルボキシル基、リン酸基等の酸性基を導入して、集電体に対するバインダの結着性を向上させる方法が提案されている(特許文献1、2及び3参照)。
特許第2047652号 特開2005−327630号公報 国際公開第2006/101182号パンフレット
しかし、バインダ樹脂に導入されたカルボキシル基、リン酸基等の酸性基は、リチウムイオンを強く束縛するため、リチウムイオンの移動度が低下し、活物質近傍でのイオン伝導率が低くなることが判明した。また、このような酸性基は、共重合体中に過度に存在すると、活物質、導電助剤、溶剤およびバインダ樹脂組成物を含むスラリーの粘度を増大させ、塗工特性を低下させる恐れがある。塗工特性の低下は、電極の合剤層における組成の不均一化、合剤層厚のムラ、電極表面のスジ引き・かすれを生じさせ、ひいては生産性の低下を招く懸念がある。したがって、集電体の結着性を保持しつつ、バインダ樹脂に導入される酸性基量を低減することが求められよう。
かかる課題に鑑みて、本発明は、集電体に対する結着性に優れる非水電解質電池電極用バインダ樹脂組成物の提供を目的とする。本発明の他の目的は、スラリー貯蔵安定性が良好な非水電解質電池電極用スラリー組成物を提供することである。さらに本発明は、組成が均一な電池用電極および電池を提供することをも目的とする。
本発明は、一態様として、シアン化ビニル単量体(a1)単位を主成分とする重合体(A)及びリン酸基含有単量体(b1)単位を含む重合体(B)を含有する非水電解質電池電極用バインダ樹脂組成物を提供する。
また本発明は、別の態様として、前記の非水電解質電池電極用バインダ樹脂組成物と、活物質と、有機溶剤とを含有するスラリー組成物を提供する。さらに本発明は、別の態様として、前記の非水電解質電池電極用バインダ樹脂組成物と、活物質とを含有する合剤層及び集電体から構成される非水電解質電池用電極を提供する。
本発明の非水電解質電池電極用バインダ樹脂組成物を用いることで、集電体に対する結着性を向上させることができる。また、本発明の非水電解質電池電極用バインダ樹脂組成物は、酸性基量を低減しているため、リチウムイオンの移動度の低下を抑制することができる。
本発明の非水電解質電池電極用バインダ樹脂組成物を含有する合剤層は、重合体(A)及び(B)の配合比率によって当該組成物のスラリー粘度の調節が可能であり、集電体に対する結着性の低下を抑制することができる。また、本発明のスラリー組成物は、貯蔵安定性が改善され、さらに、組成が均一で、表面が平滑な合剤層を与えることから生産性の低下を防止することに繋がると考えられる。
本発明の非水電解質電池用電極は、バインダ樹脂組成物と集電体との結着性が優れることから、繰り返し充放電によるサイクル特性に優れる。また、電池では抵抗になるバインダ樹脂組成物の量を低減できることから、急速充電に対応できることが予想される。
本発明の非水電解質電池電極用バインダ樹脂組成物(単にバインダ樹脂組成物と記載することがある)は、シアン化ビニル単量体(a1)単位を主成分とする重合体(A)及びリン酸基含有単量体(b1)単位を含む重合体(B)を含有する。
本発明で用いる重合体(A)は、シアン化ビニル単量体(a1)単位を含む。重合体(A)は、必要に応じて、その他の単量体(a2)単位を含んでもよい。
シアン化ビニル単量体(a1)単位は、シアン化ビニル単量体(a1)を構成原料とする。
シアン化ビニル単量体(a1)としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル、α−シアノアクリレート、ジシアノビニリデン、フマロニトリルが挙げられる。
これらの中では、重合の容易さ、入手の容易さから、アクリロニトリルが好ましい。
シアン化ビニル単量体(a1)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
その他の単量体(a2)単位は、その他の単量体(a2)を構成原料とする。
その他の単量体(a2)としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸等のカルボキシル基含有単量体及びその塩;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル単量体;マレイミド、フェニルマレイミド等のマレイミド類;(メタ)アリルスルホン酸、(メタ)アリルオキシベンゼンスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸基含有ビニル単量体及びその塩;(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニルが挙げられる。
尚、その他の単量体(a2)は、リン酸基含有単量体を含まない。
その他の単量体(a2)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合体(A)はシアン化ビニル単量体(a1)単位を主成分とする。重合体(A)におけるシアン化ビニル単量体(a1)の好ましい含有量は50モル%を超え100モル%以下である。
重合体(A)中のシアン化ビニル単量体(a1)単位の含有率が50モル%を超える量であれば、バインダ樹脂組成物の溶媒または分散媒に対する溶解性または分散性が向上し、ひいてはバインダ樹脂組成物の集電体に対する結着性が向上する。
重合体(A)(100モル%)中のその他の単量体(a2)単位の含有率は、50モル%に満たない範囲にあり、好ましくは0〜5モル%である。
重合体(A)中のその他の単量体(a2)単位の含有率が50モル%未満であることにより、バインダ樹脂組成物の溶媒または分散媒に対する溶解性または分散性が向上し、ひいてはバインダ樹脂組成物の集電体に対する結着性が向上する。
重合体(A)の重量平均分子量は0.1万〜500万の範囲であることが好ましく、集電体に対して十分な結着性を発現させるために、3万〜50万であることがより好ましい。
本発明で用いる重合体(B)は、リン酸基含有単量体(b1)単位を含む。また、重合体(B)は、その他の単量体(b2)単位を含む。また、重合体(B)は、シアン化ビニル単量体単位を主成分とすることが好ましい。
リン酸基含有単量体(b1)単位は、リン酸基含有単量体(b1)を構成原料とする。
リン酸基含有単量体(b1)とは、リン酸基を有するビニル単量体を示し、リン酸基を有する(メタ)アクリレートまたはアリル化合物であることが好ましい。
リン酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート・モノエタノールアミン塩、ジフェニル((メタ)アクリロイルオキシエチル)ホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート、3−クロロ−2−アシッド・ホスホオキシプロピル(メタ)アクリレート、アシッド・ホスホオキシポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、アシッド・ホスホオキシポリオキシプロピレングリコール(メタ)アクリレートが挙げられる。
リン酸基を有するアリル化合物としては、例えば、アリルアルコールアシッドホスフェートが挙げられる。
これらのリン酸基含有単量体(b1)の中では、集電体に対する結着性と電極作製時の取扱い性に優れることから、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートが好ましい。リン酸基含有単量体(b1)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
その他の単量体(b2)単位は、その他の単量体(b2)を構成原料とする。
その他の単量体(b2)としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル、α−シアノアクリレート、ジシアノビニリデン、フマロニトリル等のシアン化ビニル単量体;エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸等のカルボキシル基含有単量体及びその塩;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル単量体;マレイミド、フェニルマレイミド等のマレイミド類;(メタ)アリルスルホン酸、(メタ)アリルオキシベンゼンスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸基含有ビニル単量体及びその塩;(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニルが挙げられる。
これらの中では、重合体(A)との相溶性に優れることから、シアン化ビニル単量体が好ましく、アクリロニトリルがより好ましい。
その他の単量体(b2)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合体(B)(100モル%)はリン酸基含有単量体(b1)単位がバインダ樹脂組成物において0.01〜0.5モル/kgとなるように使用することが好ましく、さらに0.03〜0.5モル/kgがより好ましい。
バインダ樹脂組成物中のリン酸基含有単量体(b1)単位の含有量が0.01モル/kg以上であれば、バインダ樹脂組成物の集電体に対する結着性が向上し、0.5モル/kg以下であれば、バインダ樹脂組成物の溶媒または分散媒に対する溶解性または分散性が向上し、ひいてはバインダ樹脂組成物の集電体に対する結着性が向上する。
重合体(B)中のリン酸基含有単量体(b1)単位の比率は1〜10モル%が好ましく、3〜8モル%がより好ましい。
重合体(A)の重量平均分子量は0.1万〜500万の範囲であることが好ましく、集電体に対して十分な結着性を発現させるために、3万〜50万であることがより好ましい。
重合体(B)の重量平均分子量は5万〜50万の範囲であることが好ましく、8万〜30万であることがより好ましい。
本発明の重合体(A)及び(B)は、公知の重合方法で製造することができ、例えば、塊状重合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合を用いることができる。
この中では、製造が容易であること、後処理工程(回収及び精製)が容易であることから、懸濁重合が好ましい。
懸濁重合に用いる重合開始剤としては、重合開始効率等に優れることから、水溶性重合開始剤が好ましい。
水溶性重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩;過酸化水素等の水溶性過酸化物;2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライド等の水溶性アゾ化合物が挙げられる。
過硫酸塩等の酸化剤は、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイト等の還元剤、硫酸鉄等の重合促進剤と組み合わせて、レドックス系開始剤として用いることもできる。
これら重合開始剤の中では、重合体の製造が容易であることから、過硫酸塩が好ましい。
懸濁重合では、分子量調節等の目的で、連鎖移動剤を用いることができる。
連鎖移動剤としては、例えば、メルカプタン化合物、チオグリコール、四塩化炭素、α−メチルスチレンダイマーが挙げられる。
懸濁重合では、得られる重合体の粒子径を調節するため、水以外の溶媒を加えることができる。
水以外の溶媒としては、例えば、N−メチルピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;N,N−ジメチルエチレンウレア、N,N−ジメチルプロピレンウレア、テトラメチルウレア等のウレア類;γ−ブチロラクトン、γ−カプロラクトン等のラクトン類;プロピレンカーボネート等のカーボネート類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、エチルセロソルブアセテート、エチルカルビトールアセテート等のエステル類;ジグライム、トリグライム、テトラグライム等のグライム類;トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;スルホラン等のスルホン類;メタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール類が挙げられる。
これらの溶媒は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合体を乳化重合で製造する場合、乳化剤を用いることができる。
乳化剤としては、例えば、ドデシル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩等のアニオン系乳化剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル等のノニオン系乳化剤;アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルアミン等のカチオン系乳化剤が挙げられる。乳化剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の重合体は、例えば、重合体(A)であれば、シアン化ビニル単量体(a1)、必要に応じてその他の単量体(a2)を溶媒に投入し、重合温度0〜90℃、好ましくは50〜60℃で、重合時間1〜10時間、好ましくは2〜4時間保持することによって製造できる。
シアン化ビニル単量体(a1)は重合発熱が大きいため、溶媒中に滴下しながら重合を進めることが好ましい。
重合体(B)であれば、リン酸基含有単量体(b1)、その他の単量体(b2)を溶媒に投入し、重合温度0〜90℃、好ましくは50〜60℃で、重合時間1〜10時間、好ましくは2〜4時間保持することによって製造できる。
重合体(A)及び(B)の配合比率は、99/1〜20/80(質量比)が好ましい。
集電体への結着性の向上と、シアン化ビニル単量体単位による電気化学的安定性の向上および電極表面の均一性を向上させるために、重合体(A)及び(B)の配合比率は、95/5〜70/30(質量比)がより好ましい。
本発明のバインダ樹脂組成物は、NMPに溶解させて集電体に塗布することができる。この場合、集電体との結着性を向上させるためには、重合体(A)及び(B)の、NMPに対する不溶分量が少ないことが好ましい。
具体的には、NMPに対する不溶分は50質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。更に、重合体(A)及び(B)は、溶解相が相溶していることが好ましい。
本発明のバインダ樹脂組成物は、本発明の重合体(A)及び(B)を含有し、更に、電池性能を向上させる「バインダ」、塗工性を向上させる「粘度調整剤」等の添加剤を含有する。
バインダとしては、例えば、スチレン−ブタジエンゴム、ポリ(メタ)アクリロニトリル、エチレン−ビニルアルコールコポリマー、酢酸ビニルポリマー等の重合体;ポリビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン等のフッ素系重合体が挙げられる。
粘度調整剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース系重合体及びこれらのアンモニウム塩;ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム等のポリ(メタ)アクリル酸塩;ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、アクリル酸又はアクリル酸塩とビニルアルコールの共重合体、無水マレイン酸、マレイン酸又はフマル酸とビニルアルコールの共重合体、変性ポリビニルアルコール、変性ポリアクリル酸、ポリエチレングリコール、ポリカルボン酸が挙げられる。
最終的に電極に残留する添加剤については、電気化学的安定性のあることが好ましい。
バインダ樹脂組成物は、粉体状、溶媒に溶解したドープ、又は溶媒に分散したドープの形態である。
本発明のバインダ樹脂組成物は、公知の方法によって製造することができる。
本発明の合剤層は、本発明のバインダ樹脂組成物を含有する。具体的には、本発明のバインダ樹脂組成物に活物質を配合し、溶媒に溶解させた溶液又は分散媒に分散させたスラリーを乾燥して得られる固相である。
合剤層に用いる活物質とは、正極材の電位と負極材の電位が異なるものであればよい。
リチウムイオン二次電池の場合、用いられる正極活物質としては、例えば、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン及びバナジウムから選ばれる少なくとも1種類以上の金属とリチウムを含有するリチウム含有金属複合酸化物が挙げられる。正極活物質は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、用いられる負極活物質としては、例えば、黒鉛、非晶質炭素、炭素繊維、コークス、活性炭等の炭素材料;前記炭素材料とシリコン、錫、銀等の金属又はこれらの酸化物との複合物が挙げられる。負極活物質は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、正極活物質として、導電性高分子も使用できる。導電性高分子の種類は特に限定されないが、例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリアセチレン及びその誘導体、ポリパラフェニレン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリチエニレン及びその誘導体、ポリピリジンジイル及びその誘導体、ポリイソチアナフテニレン及びその誘導体等のポリアリーレンビニレン及びそれらの誘導体等が挙げられる。中でも有機溶媒に可溶性のアニリン誘導体の重合体が特に好ましい。
上記本発明の電極は、非水電解質二次電池用電極として、好ましくはリチウムイオン二次電池用電極として用いられる。
リチウムイオン二次電池において、正極にはリチウム含有金属複合酸化物、負極には黒鉛を用いることが好ましい。このような組合せとすることで、リチウムイオン二次電池の電圧は約4Vとなる。
尚、正極活物質には、導電助剤を組み合わせて使用してもよい。
導電助剤としては、例えば、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラックが挙げられる。これらの導電助剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
正極の合剤層を形成するバインダ樹脂組成物及び電極活物質の配合比は、電極活物質100質量部に対し、バインダ樹脂組成物0.1〜10質量部が好ましい。
正極の合剤層を形成する導電助剤及び電極活物質の配合比は、電極活物質100質量部に対し、導電助剤0〜10質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。
合剤層の製造に用いる溶媒または分散媒は、バインダ樹脂組成物を均一に溶解又は分散できる材料であればよい。
溶媒または分散媒としては、例えば、NMP、NMPとエステル系溶媒(酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート等)の混合溶液、又はNMPとグライム系溶媒(ジグライム、トリグライム、テトラグライム等)の混合溶液が挙げられる。また、水を併用してもよい。
これらの溶媒または分散媒は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
溶媒または分散媒の使用量は、常温でバインダ樹脂組成物が溶解又は分散状態を保てる必要最低限の量以上であればよい。但し、後のリチウムイオン二次電池の電極作製におけるスラリー調製工程で、通常、溶媒を加えながら粘度調節を行なうため、必要以上に希釈し過ぎない任意の量とすることが好ましい。
集電体は導電性を有する物質であればよく、材料としては金属が使用できる。具体的には、アルミニウム、銅、ニッケルが使用できる。
集電体の形状としては、薄膜状、網状、繊維状が挙げられる。この中では、薄膜状が好ましい。集電体の厚みは、5〜30μmが好ましく、8〜25μmがより好ましい。
本発明の非水電解質電池用電極は、公知の方法を用いて製造することができ、例えば、電池電極用バインダ樹脂組成物、活物質、溶媒を含むスラリーを集電体に塗布し、次いで溶媒を除去し、必要に応じて圧延して集電体表面に合剤層を形成することにより製造することができる。塗布工程は、コンマコーター等を用いて行なうことができる。
本発明の電池用電極は、更に電解液と組み合わせることにより、電池とすることができる。
電解液には、有機溶媒類に電解質を溶解した溶液を用いることができる。
有機溶媒類としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等のカーボネート類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、2−エトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン等のオキソラン類;アセトニトリル、ニトロメタン、NMP等の含窒素類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、リン酸トリエステル等のエステル類;ジグライム、トリグライム、テトラグライム等のグライム類;アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;スルホラン等のスルホン類;3−メチル−2−オキサゾリジノン等のオキサゾリジノン類;1,3−プロパンスルトン、4−ブタンスルトン、ナフタスルトン等のスルトン類が挙げられる。
有機溶媒類は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
電解質としては、例えば、LiClO、LiBF、LiI、LiPF、LiCFSO、LiCFCO、LiAsF、LiSbF、LiAlCl、LiCl、LiBr、LiB(C、LiCHSO、LiCSO、Li(CFSON、Li[(COBが挙げられる。
これらの電解液の中では、カーボネート類にLiPFを溶解した溶液が好ましい。
電池は、公知の方法を用いて製造することができ、例えば、リチウムイオン二次電池の場合は、先ず、正極と負極の2つの電極を、ポリエチレン微多孔膜からなるセパレータを介して捲回する。得られたスパイラル状の捲回群を電池缶に挿入し、予め負極の集電体に溶接しておいたタブ端子を電池缶底に溶接する。得られた電池缶に電解液を注入し、さらに予め正極の集電体に溶接しておいたタブ端子を電池の蓋に溶接し、蓋を絶縁性のガスケットを介して電池缶の上部に配置し、蓋と電池缶とが接した部分をかしめて密閉することによって電池を得る。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
尚、以下において、「%」は「質量%」を示す。
(製造例1) 重合体(A)の製造(A−1)
撹拌機、温度計、冷却管及び窒素ガス導入管を装備した2リットルのSUS314製セパラブルフラスコに、蒸留水940gを仕込み、窒素ガス通気量100ml/分の条件で15分間バブリングした。撹拌しながら、60℃まで昇温した後、窒素ガスの通気をオーバーフローに切り替えた。
次いで、重合開始剤として過硫酸アンモニウム2.16g、還元剤として50%亜硫酸アンモニウム6.48g、および重合促進剤として0.1%硫酸鉄0.15gを、蒸留水30gに溶解して投入した。
アクリロニトリル100gに窒素ガスを15分間バブリングした後、そのアクリロニトリルを30分かけて上記フラスコに滴下した。滴下終了後、同温度で2時間保持して重合を進行させた。
その後、攪拌を止めて水冷し、この反応液を吸引濾過し、55℃の温水10Lで洗浄した。65℃で24時間乾燥して、重合体(A)を得た。収率は78%であった。重量平均分子量測定時に使用した溶剤に溶解した重合体の重量平均分子量は31.3万だった。
(製造例2) 重合体(A)の製造(A−2)
アクリロニトリルの量を93.1gに変更し、さらに酢酸ビニル6.9gを加えたこと以外は製造例1と同様にして重合体(A)を得た。重量平均分子量測定時に使用した溶剤に溶解した重合体の重量平均分子量は27.1万だった。
(製造例3) 重合体(B)の製造(B−1)
撹拌機、温度計、冷却管及び窒素ガス導入管を装備した2リットルのSUS314製セパラブルフラスコに、蒸留水940gを仕込み、窒素ガス通気量100ml/分の条件で15分間バブリングした。撹拌しながら、60℃まで昇温した後、窒素ガスの通気をオーバーフローに切り替えた。
次いで、重合開始剤として過硫酸アンモニウム8.64g、還元剤として50%亜硫酸アンモニウム25.92g、および重合促進剤として0.1%硫酸鉄0.6gを、蒸留水30gを用いて投入した。
アクリロニトリル82.3gと、リン酸基含有単量体として2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート(共栄社化学(株)製、商品名:ライトアクリレートP1−M)17.6gを均一に混合し、窒素ガスを15分間バブリングした後、その混合物を30分かけて上記フラスコに滴下した。滴下終了後、同温度で2時間保持して重合を進行させた。
その後、攪拌を止めて水冷し、この反応液を吸引濾過し、55℃の温水10Lで洗浄した。65℃で24時間乾燥して、重合体(B)を得た。収率は70%であった。重量平均分子量測定時の使用溶剤溶解分の重合体の重量平均分子量は13.2万だった。
(製造例4) 重合体(B)の製造(B−2)
アクリロニトリルの量を78.0gに、2−メタクリロイルオキシエチルホスフェートの量を17.7gにそれぞれ変更し、さらにn−ブチルアクリレート6.5gを加えたこと以外は製造例3と同様にして重合体(B)を得た。重量平均分子量測定時の使用溶剤溶解分の重合体の重量平均分子量は13.8万だった。
(製造例5) 重合体(B)の製造(B−3)
アクリロニトリルの量を78.0gに、2−メタクリロイルオキシエチルホスフェートの量を17.7gにそれぞれ変更し、さらに酢酸ビニル6.5gを加えたこと以外は製造例3と同様にして重合体(B)を得た。重量平均分子量測定時の使用溶剤溶解分の重合体の重量平均分子量は12.6万だった。
(製造例6) 重合体(B)の製造(B−4)
アクリロニトリルの量を75.5gに、2−メタクリロイルオキシエチルホスフェートの量を24.4gにそれぞれ変更したこと以外は製造例3と同様にして重合体(B)を得た。重量平均分子量測定時の使用溶剤溶解分の重合体の重量平均分子量は13.1万だった。
(製造例7) 重合体(B)の製造(B−5)
アクリロニトリルの量を70.0gに、2−メタクリロイルオキシエチルホスフェートの量を30.0gにそれぞれ変更したこと以外は製造例3と同様にして重合体(B)を得た。重量平均分子量測定時の使用溶剤溶解分の重合体の重量平均分子量は10.8万だった。
(製造例8) 重合体(B)の製造(B−6)
アクリロニトリルの量を96.3gに、2−メタクリロイルオキシエチルホスフェートの量を3.75gに、過硫酸アンモニウムの量を2.16gに、50%亜硫酸アンモニウムの量を6.48gに、そして0.1%硫酸鉄の量を0.15gにそれぞれ変更したこと以外は製造例3と同様にして重合体(B)を得た。重量平均分子量測定時の使用溶剤溶解分の重合体の重量平均分子量は13.2万だった。
(製造例9) 重合体(B)の製造(B−7)
アクリロニトリルの量を96.0gに、2−メタクリロイルオキシエチルホスフェートの量を4.00gに、過硫酸アンモニウムの量を2.16gに、50%亜硫酸アンモニウムの量を6.48gに、そして0.1%硫酸鉄の量を0.15gにそれぞれ変更したこと以外は製造例3と同様にして重合体(B)を得た。重量平均分子量測定時の使用溶剤溶解分の重合体の重量平均分子量は13.5万だった。
<実施例1〜13、比較例1〜4>
表1に示すように重合体(A)及び重合体(B)を配合してバインダ樹脂組成物を調製した。リン酸基含有単量体単位(b1)量、剥離強度及び電極(正極)表面均一性を以下に示す方法で評価した。結果を表1に示す。
Figure 0005880045
(重合体(B)のリン酸基含有単量体(b1)単位量の測定)
重合体(B)及び比較重合体のリン酸基含有単量体単位(b)量(以下、単に「リン酸量」という)を、ICP発光分析により求めた。
まず試料0.05gをマイクロウェーブ用分解管に秤量し、濃硝酸15mlを加えてフタをして、マイクロウェーブ装置にセットし、表2に示した条件で分解を行った。ついで、冷却後に残圧を抜き、フタを開けて、内容物が分解していることを目視確認した後、ガラス製メスフラスコにロートを用いて移液して、純水で洗浄液も合わせて50mlになるようにメスアップした。さらに純水で10倍に希釈後、ICP発光分析法でリンの定量を行った。装置は、サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製 ICP発光分析装置IRIS−APを用いた。
Figure 0005880045
重合体(A)と重合体(B)を配合して得たバインダ樹脂組成物のリン酸量は、重合体(B)のリン酸量と配合比率から算出した。結果を表1に示した。
(重合体の重量分子量測定)
HLC−8120(東ソー(株)製)、コラム(製造会社、コラム性質):TOSOH TSK−GEL, Super HZM−H(4.6mm×15cm)(東ソー(株)製)を用い、溶媒:0.01モル/L 塩化リチウム含有ジメチルホルムアミド、流速:0.6 ml/min、試料濃度:0.001g/mlの条件で測定した。80℃で加熱し溶剤に溶解した分の重合体の分子量を導出した。
(結着性試験用:バインダ樹脂組成物溶液の調製)
バインダ樹脂組成物(重合体(A)、重合体(B)又は比較重合体の単独、若しくは(A)と(B)の混合物)0.15gとNMP(和光純薬工業(株)製)2.85gを、軟膏容器(45×25Hmm)に投入し、マグネティックスターラーと自公転ミキサー(以下、「ミキサー」という)を用い、固形分5%のドープを調製した。
(結着性評価用CFシートの作製)
直径7μm、チョップ長3mmのPAN系炭素繊維(CF)と、チョップ長3mmの繊維状ポリビニルアルコール(ユニチカ(株)製)を質量比2:1で水に分散させた後、目付が10〜15g/mとなるように抄紙機で抄き、乾燥した。
得られた紙状のCFは、15%フェライトJ−325/メタノール溶液(DIC(株)製、商品名:フェライトJ−325)を含浸させ、乾燥させた後、180℃、100kg/cmで熱プレスした。
これを、窒素雰囲気下1500℃で焼成することにより、CFシートを作製した。
(結着性評価用試験片の作製)
結着性評価用試験片は、以下のようにして作製した。
集電体としてアルミ箔(300mm×200mm×20μm)を用い、これをガラス板に固定し、その上に130μmの厚さでバインダ樹脂組成物のドープを塗布した。
ドープを塗布した部分に、上述のCFシート(50mm×100mm)を置き、ドープとよくなじませた。100℃で1時間、真空下100℃で12時間乾燥した後、アルミ箔をガラス板から外し、アルミ箔とCFシートを張り合わせたシートを得た。
得られたシートを幅10mmで短冊状にカットした後、CFシート側をポリカーボネート板(50mm×100mm×1mm)に、幅25mmの両面テープ(積水化学工業(株)製、商品名:#570)を用いて貼り付けた。ラバー製のローラーで圧着し、これを試験片とした。
(結着性の評価)
引張圧縮試験機((株)今田製作所製、商品名:SV−201型)に、用意した試験片のポリカーボネート板を固定し、約25℃でアルミ箔を180°方向に5mm/分でピールしたときの応力を測定することで評価した。
測定する範囲は、剥離過程においてCFシートがアルミ箔から剥がれてテープ側に全面接着している箇所を記録した。この測定を3回行ない、この平均値を剥離強度とした。この値が大きいほど結着強度が高い。結果を表1に示した。この評価を、電池用電極における、バインダ樹脂組成物と集電体との結着性の指標として用いた。
(電極合剤表面の均一性)
2日静置したアルミ箔塗工可能な電極スラリーより得られるLiCoO系電極の表面を目視確認し、表面が均質なら○、ムラが認められる場合は×とした。また、スラリー調製時にゲル化し、箔への塗工が困難な場合も×とした。ムラの存在は、静置時においてスラリーがゲル化したことが示唆される。「○」であることは、スラリーの貯蔵安定性および塗料特性が良好であることを示す。結果を表1に示した。
実施例14
(電極作製1 LiCoOを活物質とする電極の作製)
軟膏容器にNMP2.0gを入れ、スターラーチップを加えて緩やかに攪拌する。攪拌しているところに、実施例3のバインダ樹脂組成物0.06gを少量ずつ加えて均質に攪拌したのち、自公転ミキサー(以下、ミキサー)で2分間混練した。コバルト酸リチウム(日本化学工業(株)セルシードC−5H)3.0gを加え、ミキサーで2分間混練した。アセチレンブラック(電気化学工業(株)商品名:デンカブラック)0.15gを加え、さらに混練し電極スラリーを得た。その後、さらにNMPを添加し混練した。アプリケーターを用いてアルミ箔に塗工し、ホットプレートで140℃10分間乾燥することにより電極を得た。
電極表面の均一性の評価用の電極は、アルミ箔塗工可能な電極スラリーを2日静置した後、塗工ホットプレートで140℃10分間乾燥することにより得た。以下、LiCoO系電極と呼称する。
実施例15
(電極作製2 黒鉛を活物質とする電極の作製)
活物質を黒鉛(伊藤黒鉛(株) 商品名:AGB−5)に、集電箔を銅箔にそれぞれ変更したこと以外は電極作製1と同様な製法で電極を作製した。以下、黒鉛系電極と呼称する。
(サイクル特性評価用コイン電池の作製)
LiCoO系電極あるいは黒鉛系電極と対極に金属リチウム用い、両極をセパレータ(セルガード♯2400)を介して対向させた。電解液に1M六フッ化リン酸リチウム(エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート=1/2(体積比)を用いて、2016型コイン電池を作製した。
(LiCoO系電極のサイクル持性の評価)
電池容量の測定は、60℃で充放電レートを0.2Cとし、定電流法(電流密度:0.6mA/g−活物質)で4.2Vまで充電し、その後、3Vまで放電する充放電を100回繰り返し、100サイクル目の放電容量を測定した。100サイクル目の放電容量を初期容量で徐することにより容量の維持性を求めた。この数値が大きい場合、電池性能が良好であることを示す。結果を表3に示す。
(黒鉛系電極のサイクル特性の評価)
電池容量の測定は、40℃で充放電レートを0.2Cとし、定電流法(電流密度:0.6mA/g−活物質)1.5V−0V間の充放電を100回繰り返し、100サイクル目の放電容量を測定した。100サイクル目の放電容量を初期容量で徐することにより容量の維持性を求めた。この数値が大きい場合、電池性能が良好であることを示す。結果を表3に示す。
Figure 0005880045
表1から明らかなように、実施例1〜13においては結着強度が高く、正極表面均一性が高かった。比較例1では重合体(B)を含まないため剥離強度が低かった。比較例2では重合体(A)を含まないため正極表面均一性が不良であった。実施例4と比較例3の評価結果を比べてみると、本発明のバインダ樹脂組成物を用いた実施例4は、同量のリン酸量を含む比較例3のバインダ樹脂組成物に対して、優れた結着強度を示した。比較例3では、1種類の重合体を用いているため、リン酸基が重合体中に均一に分布し、リン酸基の一部しかアルミ箔との結着に寄与できないのに対して、実施例4では、2種類の重合体(重合体(A)及び(B))を用いているため、リン酸基を有する重合体(B)がアルミ箔との界面近くに偏在し、アルミ箔との結着に寄与できるリン酸基が多かったためと推測する。1種類の重合体を用いる場合、リン酸含有量が増大すると電極表面にムラが認められるが(比較例3)、2種類の重合体を用いると均一な電極表面を持つ電極が得られた(実施例4)。リン酸基含む重合体をバインダとする場合、2種類のポリマーを併用することによって、表面が良好な電極が得られることを見出した。同様の結果は実施例5と比較例4との比較によっても確認された。
表3から明らかなように、本発明のバインダ樹脂組成物は、電極が正極あるいは負極でも、電池が作動することが確認できた。(実施例14、実施例15)
比較例3のバインダ樹脂組成物と同等の結着強度を発現するには、本発明では、2/3程度のリン酸量を用いればよい(実施例2)。リン酸量が少なくてすむため、集電体と合剤層の結着性、活物質との結着性が維持されたまま、リチウムイオンの移動度の低下が抑制され、電池のレート特性の向上が期待できる。

Claims (5)

  1. シアン化ビニル単量体(a1)単位を主成分とする重合体(A)及びリン酸基含有単量体(b1)単位を含む重合体(B)を含有し、重合体(A)及び(B)の配合比率が99/1〜20/80(質量比)である非水電解質電池電極用バインダ樹脂組成物。
  2. リン酸基含有単量体(b1)単位の含有量が0.01〜0.5モル/kg(バインダ樹脂組成物中)である、請求項1記載の非水電解質電池電極用バインダ樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2記載の非水電解質電池電極用バインダ樹脂組成物と、活物質と、有機溶剤とを含有する非水電解質電池電極用スラリー組成物。
  4. 請求項1又は2記載の非水電解質電池電極用バインダ樹脂組成物と、活物質とを含有する合剤層及び集電体から構成される非水電解質電池用電極。
  5. 請求項4記載の非水電解質電池用電極を含有する非水電解質電池用電池。
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