JP5879791B2 - 易溶解性三酸化モリブデン - Google Patents

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Description

本発明は、易溶解性三酸化モリブデンに関する。さらに詳しくは、多成分混合溶解液などの液体への溶解性の高い易溶解性三酸化モリブデンに関する。
石油精製所における脱硫塔では、脱硫触媒によって各種石油留分の水素化脱硫が行われるが、かかる脱硫触媒は、水素化脱硫作業を行うにつれその触媒活性が低下するので、触媒活性を失った脱硫触媒(廃触媒)は新しい脱硫触媒と交換される。
ここで、脱硫触媒はモリブデンを含有しているので、廃触媒からモリブデンを回収して再利用することが行われている。
廃触媒からバナジウムやモリブデンを回収する方法として、有価金属を水に溶解する可溶性塩としてから回収することが行われている(例えば、特許文献1)。
具体的には、廃触媒と、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩(以下、両者を含めてソーダ灰という)とを、酸素が存在する雰囲気においてロータリーキルンによって焙焼する。すると、廃触媒中のモリブデンは、酸化しかつソーダ灰と反応(ソーダ化反応)して可溶性塩(水溶性化合物)となる。この可溶性塩となった有価金属を含む焙焼物を水浸出すると、モリブデンおよびバナジウムを含有する水溶液が得られるので、この水溶液について溶媒抽出を行えば、バナジウムとモリブデンを分離できる。そして、モリブデンを含有する水相について、塩析・酸沈法などを適用すればモリブデン酸アンモニウムの沈殿を生じさせることができ、このモリブデン酸アンモニウムの沈殿を焼成することによって、三酸化モリブデン(MoO)の製品(固形物)を得ることができる。
ここで、石油精製用の水素化脱硫触媒は、三酸化モリブデンを原料として製造される。具体的には、酸を添加してpHを調製した溶液に、モリブデン化合物を、ニッケル化合物やコバルト化合物などとともに溶解して含浸液(多成分混合溶解液)を形成する(例えば、特許文献2,3)。そして、耐火性酸化物を多成分混合溶解液に含浸させて焼成して担持処理を行えば、モリブデンを含有する水素化脱硫触媒を製造することができる。
水素化脱硫触媒の性質は、担持処理に使用する多成分混合溶解液における各化合物の混合割合などの影響を受けるので、この混合割合を適切に維持するためにも、三酸化モリブデンには高い溶解性が要求される。
特開2005−262181号公報 特開平6−277520号公報 特開平11−319567号公報
本発明は上記事情に鑑み、多成分混合溶解液などの溶液への溶解性が高い易溶解性三酸化モリブデンを提供することを目的とする。
発明モリブデン含有液から易溶解性三酸化モリブデンを製造する方法であり、モリブデン含有液に酸を添加し、生成したモリブデン酸塩を沈殿させて回収するモリブデン酸塩回収工程、前記モリブデン酸塩回収工程回収されたモリブデン酸塩を焼成させて焼成物を得る焼成工程、前記焼成工程で得られた焼成物をアンモニアで溶解させて溶解液を得る溶解工程、前記溶解工程で得られた溶解液に含まれる溶解物を晶析させて晶析物を得る晶析工程、および前記晶析工程得られた晶析物を焼成する再焼成工程を順に行ことを特徴とする。
発明によれば、多晶析工程によって得られる晶析物はアンモニアの含有率が高いので、かかる晶析物を焼成すれば、焼成される三酸化モリブデン粒子の空隙率が大きくなる。したがって、焼成された三酸化モリブデンは、多成分混合溶解液などの溶液に溶解し易いものとなる。
本発明の易溶解性三酸化モリブデンを製造する製造方法の概略フローチャートである。 他の実施形態の易溶解性三酸化モリブデンを製造する製造方法の概略フローチャートである。 本発明の易溶解性三酸化モリブデンを製造する製造方法の晶析工程で得られるモリブデン酸塩(AHM)の電子顕微鏡写真である。 本発明の易溶解性三酸化モリブデンを製造する製造方法の晶析工程で得られたモリブデン酸塩(AHM)を焼成して得られる実施例の三酸化モリブデンの電子顕微鏡写真である。 一般的な酸沈法によって得られたモリブデン酸塩を焼成して得られる比較例の三酸化モリブデンの電子顕微鏡写真である。 (A)は実施例の三酸化モリブデンの一次粒子の粒度分布を示した図であり、(B)は一般的な酸沈法によって得られたモリブデン酸塩を焼成して得られる比較例の三酸化モリブデンにおける一次粒子の粒度分布を示した図である。 実施例の三酸化モリブデンの原料となるモリブデン酸塩(AHM)のX線回折結果を示した図である。
本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明の易溶解性三酸化モリブデン(以下、単に本発明の三酸化モリブデンという)は、多成分混合溶解液などの溶液等に対する溶解性が高いものであり、高濃度で溶液等に溶解できるようにしたことに特徴を有している。
具体的には、本発明の易溶解性三酸化モリブデンは、酸化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩および無機複合酸塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属化合物および/または有機酸化合物とともに溶媒に溶解して多成分混合溶解液を形成した場合において、形成された多成分混合溶解液の清澄度が高くなるものである。
本明細書において、清澄度とは、多成分混合溶解液の濁りの程度を意味しており、清澄度が低いとは、多成分混合溶解液が濁っており浮遊物が存在する状態をいい、清澄度が高いとは多成分混合溶解液中に浮遊物が存在せず透明度が高い状態をいう。
本明細書における多成分混合溶解液の清澄度を判断する方法はとくに限定されない。例えば、清澄度が高い多成分混合溶解液の場合には、一般的な視力を有する人が肉眼で清澄度を判断する方法を採用することができる。この場合、多成分混合溶解液を透明な容器(例えば、ビーカーなど)に入れた状態で、一般的な視力を有する人が肉眼で、この多成分混合溶解液を光に透かして見ることによって、透明度および浮遊物の有無を判断することが可能である。
本発明の易溶解性三酸化モリブデンを原料として形成された多成分混合溶解液は、濁りが少なく浮遊物がほとんど視認できない、高清澄度の溶液となる。
具体的にいえば、本発明の易溶解性三酸化モリブデンを原料として形成された多成分混合溶解液(本混合溶解液)の清澄度と、本混合溶解液を形成する場合と同じ条件で従来の三酸化モリブデン(具体的には、一般的な酸沈法によって製造された三酸化モリブデン)を原料として形成された多成分混合溶解液(比較混合溶解液)の清澄度と、を比較したときに、本混合溶解液は、比較混合溶解液に比べて清澄度が高いものとなるのである。
なお、多成分混合溶解液中の浮遊物とは、溶解できなかった三酸化モリブデンや塩、有機酸化合物などである。かかる浮遊物には、多成分混合溶解液を所定の期間静置すると沈殿物となるものも含まれている。
しかも、本発明の易溶解性三酸化モリブデンを原料として形成された多成分混合溶解液は、多成分混合溶解液を形成した直後、および、多成分混合溶解液を形成してから所定の期間(例えば、数日〜1週間程度)、高清澄度に維持される。
なお、上述した所定の期間とは、多成分混合溶解液を使用する用途や多成分混合溶解液を使用する状況、多成分混合溶解液を形成してから保管しておく期間などによって異なる。
そして、上記のごとき本発明の易溶解性三酸化モリブデンは、多成分混合溶解液を形成した場合において、多成分混合溶解液を形成した直後および上記所定の期間経過後における残渣率が、0.5重量%以下、好ましくは0.1重量%以下となる。残渣率とは、多成分混合溶解液の形成に使用した三酸化モリブデンの全重量に対して、溶解できずに残った三酸化モリブデンおよび他の物質を含む残渣の重量の割合である。
上記のごとく、本発明の易溶解性三酸化モリブデンは、溶解性を高くして、多成分混合溶解液等に高濃度で溶解できるようになっていることに特徴を有しているのである。
したがって、かかる本発明の三酸化モリブデンを、例えば、脱硫触媒等の製造などに使用される多成分混合溶解液の原料として使用すれば、溶解性が高いので、多成分混合溶解液における各成分の調整範囲を広くできる。例えば、多成分混合溶解液を調製する際に、三酸化モリブデン濃度が高濃度となるように本発明の三酸化モリブデンを添加しても、本発明の三酸化モリブデンを多成分混合溶解液に溶解させることができる。つまり、本発明の三酸化モリブデンの添加量を多くして多成分混合溶解液を調製しても、本発明の三酸化モリブデンを多成分混合溶解液に溶解させることができる。すると、多成分混合溶解液における各成分の広い範囲で調整することが可能となるので、各成分が所定の割合となった多成分混合溶解液を簡単に形成することができる。この多成分混合溶解液に耐火性酸化物を含浸させて焼成して担持処理を行えば、適切な量のモリブデンが担持された水素化脱硫触媒を製造することができる。
なお、多成分混合溶解液を形成した直後および上記所定の期間経過後において、残渣はない方が好ましい。しかし、残渣率が、0.5重量%以下、好ましくは0.1重量%以下であれば、多成分混合溶解液における各成分の調整が容易な状態は維持される。すると、多成分混合溶解液の品質(つまり清澄度)がそれ程高品質を求められない場合、上記の残渣率の範囲で残渣が許容される場合があり、この場合、本発明の易溶解性三酸化モリブデンなどもある程度の品質も相応の許容範囲に維持することが許されることとなる。この場合、本発明の易溶解性三酸化モリブデンなどの品質が過剰になり過ぎず、これらを製造する製造コスト等を抑えることができる。
(多成分混合溶解液の各原料の説明)
多成分混合溶解液とは、上述したように、塩や酸化物などの金属化合物、有機酸化合物などを、溶媒に溶解して形成された溶液である。以下、多成分混合溶解液を形成する際に使用される各物質を説明する。
溶媒としては、例えば、水、アルコール、エーテル等を挙げることができるが、これらに限定されない。
また、金属化合物としては、本発明の三酸化モリブデンなどの酸化物や、遷移元素を含有する塩、例えば、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩(炭酸コバルトや炭酸ニッケルなど)、無機複合酸塩等の塩、を挙げることができるが、これらに限定されない。
また、有機酸化合物としては、クエン酸、蟻酸、酢酸、リン酸、りんご酸などを挙げることができるが、これらに限定されない。
上記各物質の混合割合はとくに限定されず、多成分混合溶解液の用途などに応じて、適切な混合割合に調整されていればよい。
水素化脱硫触媒を製造する際に耐火性酸化物を含浸させるために使用される多成分混合溶解液としては、製品となった触媒における酸化物換算で、金属化合物が15〜65重量%(例えば、塩が5〜40重量%、酸化物が10〜25重量%)、有機酸化合物が0.1〜15重量%、を一例として挙げることができる。
なお、多成分混合溶解液は、全ての成分(金属化合物および有機酸化合物)が溶解されていてもよいが、一部の成分のみを溶解して形成したものでもよい。全ての成分を含む場合であれば、例えば、金属化合物の塩として炭酸コバルト、金属化合物の酸化物として三酸化モリブデン、有機酸としてリンゴ酸が溶解されて形成された多成分混合溶解液を挙げることができる。また、一部の成分を含まないものとしては、例えば、金属化合物の塩である炭酸コバルトと金属化合物の酸化物である三酸化モリブデンだけを含み、有機酸を含まないものを挙げることができる。
また、上記例では、有機酸化合物を一種類だけ使用して多成分混合溶解液を形成する場合を例示したが、有機酸化合物が2種類以上を含まれていてもよいのは、いうまでもない。
(三酸化モリブデンの構造)
本発明の三酸化モリブデンは、比表面積(BET比表面積)が、1.5〜2.5m/gおよび/またはフィッシャーサブシーブサイザー平均粒径(Fsss平均粒径)が5〜30μm、好ましくは5〜15μmの多孔質の粒子となっていることが好ましい。
粒子の比表面積は小さすぎると溶解性が悪くなるので、溶解性を向上させる上では、粒子の比表面積は大きいほうが好ましい。かかる理由から、比表面積の下限は、1.5m/gが好ましく、2.0m/gがより好ましい。一方、比表面積の上限は2.5m/gが好ましい。
Fsss平均粒径は大きすぎると溶解性が悪くなるので、Fsss平均粒径の上限は30μmが好ましく、20μmがより好ましい。また、液体との接触面積を向上させる上では、Fsss平均粒径は小さい方が好ましい。一方、粒子は、ある程度の粒径を有しているほうが、粒子を液体に添加した際に、液体中に沈降させやすくなる。つまり、粒子を液体に添加したときに、粒子を液体に浸漬した状態にできるので、粒子が溶解性しやすくなる。すると、取り扱い性や実際に液体に粒子を添加したときの溶解性などを考慮すると、Fsss平均粒径の下限は5μm程度が好ましい。
また、本発明の三酸化モリブデンは、種々の原料、製造方法で製造することが可能であるが、アンモニアを含有するモリブデン含有液(モリアン溶液)から製造した場合には、本発明の三酸化モリブデンは、一次粒子が結合して形成された二次粒子となる。そして、本発明の三酸化モリブデンがかかる構造を有する場合には、一次粒子の粒度分布が一つのピークを有し、しかも、d50が2μm以下、かつ、d90が10μm以下であることが好ましい(図6(A)参照)。かかる構造の本発明の三酸化モリブデンを溶液に溶解すると、二次粒子は一次粒子に分解するので、個々の粒子が細かくなり、溶解し易くなる。そして、d50およびd90が上記範囲にあれば、一次粒子の粒径が小さくしかも粒径が揃っているので、溶液に対する溶解性をさらに高くすることができる。
上記一次粒子のd50およびd90を求める方法は特に限定されない。例えば、レーザー光回折散乱式粒度分析計で測定した体積積算値からd50およびd90を求めることができる。
(製造工程の説明)
本発明の三酸化モリブデンを製造する方法はとくに限定されない。例えば、以下のごとく、モリブデン含有液を原料として、モリブデン酸塩回収工程、焼成工程、溶解工程、晶析工程、再焼成工程を順に行うことによって製造することができる。
(モリブデン含有液)
本発明の易溶解性三酸化モリブデンの原料となるモリブデン含有液はとくに限定されないが、アンモニアを含有するモリブデン含有液が好ましい。
例えば、アンモニアを含有するモリブデン含有液としては、石油精製に用いる水素化脱硫触媒からモリブデンをソーダ化し水浸出してモリブデン酸ナトリウムの液とし溶媒抽出などの方法でモリブデン酸アンモニウムとした溶液(モリブデン酸アンモニウム溶液)などを挙げることができる。かかるモリブデン酸アンモニウム溶液は、そのまま使用してもよいが、モリブデン以外の不純物(例えば、リンやバナジウムなど)を除去する除去工程を行ったものが好ましい。具体的には、モリブデン酸アンモニウム溶液に含まれる除去すべき不純物がリンやバナジウムの場合、鉄塩、マグネシウム塩を供給し、pHおよび温度等を適切な条件する。すると、不純物であるリンおよびバナジウムが鉄塩またはマグネシウム塩を形成して沈殿し除去されるので、不純物の少ないモリブデン酸アンモニウム溶液を得ることができる。
なお、以下では、モリブデン酸塩とアンモニアを含有するモリブデン含有液をモリアン溶液という。
また、モリブデン含有液はアンモニアを含有していないものでもよく、この場合には、モリブデン酸塩回収工程を行う前に、モリブデン含有液にアンモニア溶液を添加して、モリブデン含有液がアンモニアを含有するようにすればよい。
(モリブデン酸塩回収工程)
図1に示すように、モリブデン含有液(モリブデン始液)から本発明の易溶解性三酸化モリブデンを製造する場合には、まず、モリブデン含有液からモリブデン酸塩を沈殿分離するモリブデン酸塩回収工程を行う。このモリブデン酸塩回収工程では、処理槽内に収容されているモリブデン含有液に対して、酸を添加する。すると、処理槽内にモリブデン酸塩の沈殿物が形成されるので、沈殿生成後の液と沈殿物とに分離すれば、モリブデン酸塩が沈殿物として回収される。
(焼成工程)
モリブデン酸塩回収工程において回収されたモリブデン酸塩の沈殿物は、焼成炉において焼成される。すると、モリブデン酸塩が分解して、固体の三酸化モリブデンが製造される。
(溶解工程)
焼成工程において三酸化モリブデンが生成されると、この三酸化モリブデンをアンモニアによって溶解する溶解工程が行われる。溶解工程では、アンモニア溶液が収容された溶解槽に三酸化モリブデンを供給する。すると、アンモニア溶液によって三酸化モリブデンが溶解されて、モリブデン酸アンモニウム溶液が形成される。
なお、沈殿物を溶解するアンモニア溶液は、溶液中のモリブデンに対するアンモニアの量が多いほど、後述する晶析工程で得られる晶析物中に含まれるアンモニア含有率が高くなる。具体的には、晶析物を、少なくともメタモリブデン酸アンモニウム(アンモニア含有率5%)、望ましくは、ADM(ジモリブデン酸アンモニウム、アンモニア含有率17.3%)やAHM(ヘプタモリブデン酸アンモニウム、アンモニア含有率8.3%)とすることができる。かかるアンモニア含有率の高い晶析物を形成すれば、再焼成工程において製造される三酸化モリブデンを、アンモニア含有率が低いものに比べてより多孔質な粒子とすることができるので、粒子の比表面積を大きくすることができる。
例えば、晶析物がAHM(ヘプタモリブデン酸アンモニウム)であれば、晶析物中のアンモニア含有率が8.3%となるので、焼成したときにおける晶析物の減容率を18.4%にすることができる。すると、焼成された三酸化モリブデン粒子の比表面積を2.0m/g以上とすることができる。
ここで、溶解工程において三酸化モリブデンを溶解させるアンモニア溶液は、そのアンモニア濃度が高くなると、次の晶析工程において蒸発濃縮の負荷を減らせるという利点がある。つまり、AHMの晶析が容易にできるという利点がある。
一方、アンモニア溶液のアンモニア濃度が高くなりすぎると、溶解工程において三酸化モリブデンが溶解しにくくなるという問題が生じる。
したがって、溶解工程において、三酸化モリブデンを溶解させるアンモニア溶液のアンモニア濃度は高いほうが好ましいものの、モリブデン酸アンモニウムが析出しない程度(モリブデン酸アンモニウムの飽和濃度)となるアンモニア濃度であって、飽和濃度に近いアンモニア濃度がよい。
(晶析工程)
溶解工程において溶解液が得られると、この溶解液からアンモニアを含有するモリブデン酸塩を析出させる晶析が行われる。晶析工程では、溶解液を加熱・濃縮後、冷却することによって、モリブデン酸塩の溶解度を低くして、モリブデン酸塩を結晶化する。すると、モリブデン酸塩の沈殿物が形成されるので、溶解液と沈殿物とに分離すれば、モリブデン酸塩が沈殿物として回収される。
溶解液を冷却する温度は、モリブデン酸塩が結晶となって析出する温度であればとくに限定されない。
なお、晶析を行う前に、溶解液を加熱などすることによって濃縮しておくことが好ましい。溶解液を濃縮しておけば、濃縮していない場合に比べて、粒径を小さくしつつ各粒子におけるアンモニアの含有割合を高くすることができるので、効率よくアンモニア含有割合の高いモリブデン酸塩を析出させることができる。
(再焼成工程)
晶析工程において回収されたモリブデン酸塩の沈殿物は、例えば、ロータリーキルンなどの焼成炉において焼成される。すると、モリブデン酸塩が分解して、固体の三酸化モリブデンが製造される。モリブデン酸塩は、アンモニアを含有しているので、焼成されたときに、モリブデン酸塩が分解するとともに、アンモニアガスが粒子から放出されるので、形成された三酸化モリブデンは多孔質の粒子となる。
しかも、再焼成される晶析物はアンモニア含有率が高いので、三酸化モリブデンの比表面積を大きくすることができる。例えば、晶析物のアンモニア含有率が5%以上であれば、焼成された三酸化モリブデン粒子の比表面積を1.6m/g以上とすることができる。また、晶析物のアンモニア含有率が8.3%以上であれば、焼成された三酸化モリブデン粒子の比表面積を2.0m/g以上とすることができる。
(焼成温度)
再焼成工程における焼成温度はとくに限定されないが、焼成温度が高過ぎると、製造される三酸化モリブデンの結晶性が高くなり、溶解度が低下する。また、焼成温度が低過ぎると、モリブデン酸塩の分解が不十分となり、モリブデン酸塩に含まれるアンモニアが焼成された三酸化モリブデンに残留してしまう。かかるアンモニアの残留は、製品(三酸化モリブデン)の純度を低下させる上、三酸化モリブデンの溶解度を低下させる。
したがって、溶解性が高くしかも高品質に維持された三酸化モリブデンを製造するのであれば、焼成炉内の温度が、400〜550度、好ましくは420〜480度で、3時間以上(好ましくは4時間程度)の期間、モリブデン酸塩を焼成することが好ましい。
とくに、モリブデン酸塩を焼成する温度は、モリブデン酸塩が分解されモリブデン酸塩に含まれるアンモニアが離脱する温度が好ましい。例えば、焼成炉内の温度を、モリブデン酸アンモニウムが分解する温度以上かつ550度以下、好ましく420〜480度、より好ましくは450度として、3時間以上、好ましくは4時間程度、モリブデン酸塩を焼成すれば、アンモニアが残留しない高純度の三酸化モリブデンを確実に製造することができる。しかも、モリブデン酸アンモニウムが分解してアンモニアが離脱すると、焼成された三酸化モリブデンは多孔質体となる。すると、製造される三酸化モリブデンは、その表面積が大きくなるので、多成分混合溶解液などを形成する際に溶媒などに溶解しやすくなる。
(焼成雰囲気)
また、モリブデン酸塩の再焼成は、焼成炉内の気体を排出しながら、言い換えれば、焼成炉内からアンモニアガスを除去しながら、モリブデン酸塩を焼成することが好ましい。
モリブデン酸塩が分解するとアンモニアガスが発生するが、アンモニアガスが存在する状態でモリブデン酸塩を焼成すると、焼成によって製造された三酸化モリブデンが還元されて二酸化モリブデンとなる可能性がある。二酸化モリブデンは溶解性が低いので、二酸化モリブデンが混入した三酸化モリブデンは、全体の溶解性が低くなる。
したがって、二酸化モリブデンが生成されることを防ぐために、焼成炉内からアンモニアガスを除去しながら、モリブデン酸塩を焼成することが好ましい。
なお、上記製造工程における溶解工程の原料となる三酸化モリブデンは、上記のごとく、モリブデン含有液を原料として、モリブデン酸塩回収工程と焼成工程とを行うことによって製造されたものでなくてもよく、とくに限定されない。例えば、市販の三酸化モリブデンを使用してもよいし、市販のAHM等を用いても良い。
(他の製造工程の説明)
上記例では、モリブデン酸塩回収工程、焼成工程、溶解工程、晶析工程、再焼成工程を順に行うことによって本発明の三酸化モリブデンを製造する場合を説明した。
しかし、モリブデン酸塩回収工程ののち、焼成工程を行わずに、モリブデン酸塩回収工程で得られたモリブデン酸塩をアンモニアによって溶解して(溶解工程)、その後晶析工程を行ってもよい。この場合には、一旦焼成した焼成物をアンモニアで溶解する場合に比べて、作業工数を少なくできるので、生産効率を高くすることができる。
また、一旦焼成した焼成物をアンモニアで溶解する場合には、焼成工程を経ることによて溶解液中の不純物が少なくなるので、最終的に得られる焼成物の品質を高くすることができるという利点がある。一方、焼成工程を行わない方法を採用した場合には、焼成物が過剰に高品質とならないので、製造コスト等を抑えることができる。この場合でも、多成分混合溶解液における各成分をある程度広い範囲で調整することは可能である。
さらに、焼成工程だけでなく、モリブデン酸塩回収工程と溶解工程の両方を行わなくてもよい。つまり、モリブデン酸塩回収工程の原料となるモリブデン含有液を直接濃縮した後(濃縮工程)、アンモニアを加えて、その後晶析工程を行ってもよい(図2参照)。この場合には、晶析工程を行う溶液のアンモニア濃度を高くしやすく、アンモニア含有率の高い結晶が形成されやすくなるので、好ましい。
なお、モリブデン含有液を濃縮する方法はとくに限定されない。例えば、モリブデン含有液を加熱して水分を蒸発させる方法や、低圧下で水分を蒸発させる方法、低圧として加熱する方法などを採用することができる。また、一般的な蒸発器を使用して濃縮することも可能である。
実験は、モリブデン酸塩を焼成した場合において、焼成して形成された焼成物を確認し、その溶解性を調べた。
実験に使用したモリブデン酸塩は、三酸化モリブデンをアンモニア溶解して濃縮してAHMとしたもの(AHM晶析物:アンモニア含有率8.3%)、および、一般的な酸沈法(反応pH1.0)によって得られたもの(アンモニア含有率2.0%)である。このモリブデン酸塩を、以下の条件で焼成して、三酸化モリブデンを製造した。
焼成炉:マッフル炉(アドバンテック東洋社製:KM−800)
焼成温度:450℃
焼成時間:2時間
なお、焼成炉は炉内の気体を排気する条件で運転した。焼成炉の温度は、マッフル炉付設の熱電対によって測定した。
また、一次粒子の粒径は、マイクロトラック(日機装株式会社製、マイクロトラック9220−FRA)によって測定した。なお、図6では、ヒストグラムによって一次粒子の全粒子数に占める各粒径の粒子数の割合(頻度)を示している。
さらに、焼成物を使用して、多成分溶解液を形成した場合における残渣率を測定した。残渣率を測定した溶解液は以下のとおりである。
溶解液:焼成物(三酸化モリブデン)と炭酸コバルトの混合溶解液(有機酸添加)
溶解液温度:90℃
反応時間:60分
なお、溶解液の温度は、ガラス棒温度計によって測定した。
また、モリブデン酸塩中のモリブデン濃度はICP法(エスアイアイ ナノテクノロジー社製:ICP発光分光分析装置SPS3100)によって測定し、モリブデン酸塩中のアンモニア濃度は蒸留分離―中和滴定法によって測定した。
(AHM晶析物)
AHM晶析物は、以下の手順で形成した。
まず、25%アンモニア水(100ml)、水(100ml)、三酸化モリブデン(170g、NH:2.2重量%、HO:5.0重量%)を混合して、三酸化モリブデンを溶解した。溶解液をろ過して残渣を除去したのち、90℃で溶解液を35%重量減となるまで加熱濃縮して、その後15℃になるまで冷却した。すると、モリブデン酸塩が結晶となって沈殿し、110gのモリブデン酸塩と母液130mlが回収された。
回収されたモリブデン酸塩(図3参照)について上記方法によって結晶分析したところ、モリブデン酸塩中の各成分は、Mo:55.3重量%、NH:8.3重量%となっており、回収されたモリブデン酸塩がAHMであることが確認された。
なお、回収されたモリブデン酸塩をX線回折(PANalytical社製:PertPRO)によって確認しても、AHMであることが同定された(図7)。
図4に示すように、上述したAHMとなったモリブデン酸塩を焼成したところ、得られる三酸化モリブデン(実施例の三酸化モリブデン)は、表面の凹凸が多く、また、一次粒子は細かくかつ一次粒子同士の間に多数の空隙が形成されていることが確認できる。
しかも、実施例の三酸化モリブデンの一次粒子の粒度分布を確認すると、ピークを一つしか有さず、頻度分布におけるd50が2μm以下、かつ、d90が10μm以下となっていることが確認できる(図6(A))。
そして、実施例の三酸化モリブデンを使用して多成分混合溶解液を形成すると、溶解時において、ほとんど残渣が残らず溶解することが確認された。
また、この多成分混合溶解液を3日静置した後に析出物を確認しても、浮遊物を肉眼では確認できなかった。
一方、図5に示すように、酸沈法によって得られたモリブデン酸塩を焼成して得られる三酸化モリブデン(比較例の三酸化モリブデン)では、AHMとなったモリブデン酸塩を焼成したものに比べて、一次粒子の粒径が大きくその表面の凹凸も少なくなっている。しかも、一次粒子同士が密に密集しており、一次粒子同士の間にほとんど空隙が見られない。
また、図6(B)からも一次粒子の粒径が全体に大きいことが確認でき、しかも、粒度分布が2山になっているおり、一次粒子のばらつきが大きいことが確認できる。
なお、比較例の三酸化モリブデンにおいて、粒度分布が2山になっているのは、一次粒子間に空隙が無く密で強固に結合して2次粒子を形成しているからである。
そして、比較例の三酸化モリブデンは、溶解性が悪く、多成分混合溶解液を形成しても、多くの残渣(残渣率5%以上)が発生することが確認された。
以上のごとく、アンモニアの含有率が高いモリブデン酸塩を焼成して得られる本発明の易溶解三酸化モリブデンは、溶解性が高いことが確認できた。
本発明の易溶解性三酸化モリブデンの製造方法は、触媒などを製造する際に使用される易溶解性三酸化モリブデンの製造方法に適している。

Claims (1)

  1. モリブデン含有液から易溶解性三酸化モリブデンを製造する方法であって、
    モリブデン含有液に酸を添加し、生成したモリブデン酸塩を沈殿させて回収するモリブデン酸塩回収工程、
    前記モリブデン酸塩回収工程回収されたモリブデン酸塩を焼成させて焼成物を得る焼成工程、
    前記焼成工程で得られた焼成物をアンモニアで溶解させて溶解液を得る溶解工程、
    前記溶解工程で得られた溶解液に含まれる溶解物を晶析させて晶析物を得る晶析工程、および
    前記晶析工程得られた晶析物を焼成する再焼成工
    順に行ことを特徴とする易溶解性三酸化モリブデンの製造方法
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