JP5872985B2 - 自励振動ヒートパイプ - Google Patents

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Description

本発明は、自励振動ヒートパイプに関するものである。
発熱体の冷却を小空間で有効に行うための放熱器としてヒートパイプ方式の放熱器が知られている。この種の放熱器のうち、自励振動ヒートパイプは、液体(作動液)の沸騰による液体の圧力振動を利用して液体を移動させるものである。例えば、特許文献1によれば、ループ型細管ヒートパイプに充填される作動液として、蒸発及び凝縮の潜熱が小さ過ぎ、熱輸送能力が低いとされた作動液であっても、ヒートパイプの使用温度で動粘性係数が小さく、かつ飽和蒸気圧が大きい作動液は、作動液循環速度の増加により、冷却能力を飛躍的に増大できるとしている。
具体的には、作動液としてフレオン11を使用した場合の熱輸送能力が、純水を使用した場合に比較して数分の一に過ぎないとされていたが、特許文献1に記載のループ型細管ヒートパイプでは、フレオン11を使用した場合、純水を使用した場合よりも、10〜50%大きな熱輸送能力が発揮されるとしている。
また、特許文献2は、特にトップヒートモードにおける冷却性能を改善したループ型細管ヒートパイプを開示している。
また、特許文献3では、受熱部と放熱部の間が長大な場合や、ヘッド差が大きい場合、あるいは放熱部が長大である場合に、熱輸送能力の低下が起きるため、強制循環流発生手段(電磁ポンプ)及び流量調整手段を設けた細管ヒートパイプが開示されている。
特開昭63−318493号公報 特開平4−148190号公報 特許第3158267号公報
上述した従来のループ型細管ヒートパイプでは、作動液としての水は蒸発及び凝縮潜熱が大きいため、熱輸送能力が高いにもかかわらず、蒸発及び凝縮潜熱の小さいフレオン11と比較して、水を使用した場合の本来的な熱輸送能力が発揮されていないという問題があった。この原因として、従来のループ型細管ヒートパイプにおいて作動液(水)が冷却部で冷やされ過ぎて、冷却部で気泡が消滅し、発熱部に気泡が集中することが考えられる。
その結果、従来のヒートパイプでは、蒸発すべき作動液(水)が枯渇して蒸発が起こらなくなり、自励振動も発生しなくなるため温度輸送がされなくなり、加熱部の温度が上昇するという問題があった。すなわち、従来のヒートパイプでは、低沸点(24℃)の作動液であるフレオン11と、高沸点(100℃)の作動液としての水とに対して、ヒートパイプの冷却部がほぼ同温度(例えば、約18〜24℃)で冷却されているため、沸点の高い作動液(水)では、始動性を確保できないという問題があった。
また、ループ型細管ヒートパイプにおいて、熱輸送能力が不足している状態で、急激に大きな熱負荷がかかると、受熱部の金属細管内面で液柱、または液膜が蒸発して乾く「ドライアウト現象」が起こり、ヒートパイプの自励振動が抑制される。これに伴って、受熱部の温度が上昇し、冷却対象素子の熱破壊(バーンアウト)が起きる。そして、これら一連の動作・現象は、特にヒートパイプの始動時において問題となる。
また、特許文献3の技術では、比較的大掛かりな装置である電磁ポンプを流路内に設置する必要があり、細管を高密度に集積することが困難である。そのため、高い熱輸送能力は得られない。また、電磁ポンプを流路に対して直列に入れており、作動液の流れを妨げないようにするためには、始動時以外においても電磁ポンプを駆動しなければならず、効率的ではない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、始動性を高め、加熱部におけるバーンアウトを回避し、高い冷却能力を発現可能な自励振動ヒートパイプを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の自励振動ヒートパイプは、作動液の閉ループ状の流路を形成するコンテナを備え、前記コンテナは、外部からの熱を吸収して前記作動液を加熱する吸熱部と、加熱された作動液の熱を外部に放熱する放熱部と、を備え、前記流路が、前記吸熱部と前記放熱部との間を往復して設けられ、前記コンテナの流路の内面は、前記作動液に対する親和性が高い第1の領域と、前記作動液に対する親和性が低い第2の領域と、を含むものである。この構成により、自励振動ヒートパイプの始動性が向上し、吸熱部におけるバーンアウトを回避することができる。
また、本発明の自励振動ヒートパイプは、前記吸熱部における前記コンテナの流路の内面に前記第1の領域を設け、前記放熱部における前記コンテナの流路の内面に前記第2の領域を設けた、ものである。この構成により、自励振動ヒートパイプの始動性が向上し、吸熱部におけるバーンアウトを回避することができる。
また、本発明の自励振動ヒートパイプは、前記第1の領域を、前記放熱部から前記吸熱部に向けて面積が増加するよう設け、前記第2の領域を、前記吸熱部から前記放熱部に向けて面積が増加するよう設けた、ものである。
また、本発明の自励振動ヒートパイプは、前記第1の領域と前記第2の領域は、各々複数、前記放熱部と前記吸熱部との間に交互に設けられ、各々の前記第1の領域の面積が前記放熱部から前記吸熱部に向けて増加し、各々の前記第2の領域の面積が前記吸熱部から前記放熱部に向けて増加する、ものである。
また、本発明の自励振動ヒートパイプは、前記第1の領域は、前記放熱部から前記吸熱部に向けて面積が増加する楔形の形状を有し、前記第2の領域は、前記吸熱部から前記放熱部に向けて面積が増加する楔形の形状を有する、ものである。
また、本発明の自励振動ヒートパイプは、前記第1の領域は、円形、楕円形、三角形、菱形、四角形、多角形を少なくとも含む各々同位の形状からなる複数のサブ領域を備え、
面積が各々異なる同じ形状の前記複数のサブ領域を、前記放熱部から前記吸熱部に向けて面積が増加するように設け、前記第2の領域を、前記複数のサブ領域を囲むように設けた、ものである。
また、本発明の自励振動ヒートパイプは、前記第2の領域は、円形、楕円形、三角形、菱形、四角形、多角形を少なくとも含む各々同位の形状からなる複数のサブ領域を備え、面積が各々異なる同じ形状の前記複数のサブ領域を、前記吸熱部から前記放熱部に向けて面積が増加するように設け、前記第1の領域を、前記複数のサブ領域を囲むように設けた、ものである。
また、本発明の自励振動ヒートパイプは、前記第1領域及び前記第2領域は各々複数のサブ領域を含み、各々のサブ領域はシェブロンパターンを含む、ものである。
また、本発明の自励振動ヒートパイプは、前記流路が、前記吸熱部と前記放熱部との間を往復して設けられた、ものである。
また、本発明の自励振動ヒートパイプは、前記作動液が、水、有機液体、無機液体のいずれか1つを含む、ものである。
また、本発明の自励振動ヒートパイプは、前記作動液が前記吸熱部から前記放熱部に向けて流れる前記吸熱部における前記第1領域の一部に、前記第2領域の一部を設けた、ものである。
また、本発明の自励振動ヒートパイプは、前記吸熱部における前記第1領域の一部に、前記第2領域の一部を設け、前記作動液の流れの上流側となる前記吸熱部における前記流路の角を円弧状とした、ものである。
本発明に係る自励振動ヒートパイプは、始動性が向上し、吸熱部におけるバーンアウトを回避できるという優れた効果を有する。
実施の形態に係る自励振動ヒートパイプの構成を模式的に示す図である。 実施の形態に係る自励振動ヒートパイプに備えられたコンテナ本体の構成を示す断面構成図である。 実施の形態に係る自励振動ヒートパイプの第1の構造例を示す断面構成図である。 実施の形態に係る自励振動ヒートパイプの第2の構造例を示す断面構成図である。 実施の形態に係る自励振動ヒートパイプの第3の構造例を示す断面構成図である。 実施の形態に係る自励振動ヒートパイプの第4の構造例を示す断面構成図である。 実施の形態に係る自励振動ヒートパイプの第5の構造例を示す断面構成図である。 実施の形態に係る自励振動ヒートパイプの第6の構造例を示す断面構成図である。 実施の形態に係る自励振動ヒートパイプに備えられたコンテナ本体及び発熱源の構成を示す断面構成図である。 実施の形態に係る自励振動ヒートパイプの第7の構造例を示す断面構成図である。 実施の形態に係る自励振動ヒートパイプの第8の構造例を示す断面構成図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る自励振動ヒートパイプの構成を模式的に示している。本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10は、コンテナ1の一方端側に吸熱部(以下、受熱部、あるいは発熱部ともいう)3が配置され、他方端側に放熱部(以下、冷却部ともいう)4が配置されている。
コンテナ1内には、閉ループ状をなす1本の流路2が形成されており、この流路2内には、作動液(熱媒体、又は冷媒ともいう)が封入されている。そして、流路2は、吸熱部3と放熱部4との間で往復している。
なお、流路2は、封入された作動液が図中の矢印方向に流れるとした場合、放熱部4から吸熱部3に至る往路2aと、吸熱部3から放熱部4に至る復路2bと、これら往路2aと復路2bとを連結する連結部分2cとで構成され、連結部分2cで折り返す構造になっている。
ここで、「閉ループ状」とは、往路2a、復路2b、及び連結部分2cを含む流路2の経路が、同一平面上で一筆書きできることを意味しており、かつ、その一筆書きが閉じている状態を指す。また、流路2について、吸熱部3と放熱部4との間を往復する回数に制限はない。
図1に示す自励振動ヒートパイプ10は、流路2内に封入した作動液を循環させる駆動力として、流路2内で発生する圧力振動を用いている。
すなわち、コンテナ1の吸熱部3には、図示していないIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)素子等からなる発熱体が配置されており、この発熱体における発熱量の増加とともに吸熱部3の温度が上昇し、沸騰して(蒸気泡を発生して)気相へと変化し、同時に圧力が上昇する。封入された作動液は、流路2内において気相状態と液相状態が交互に存在し、この結果、その気相の膨張により液相と気相が熱とともに放熱部4の方へ移動する。
放熱部4には、図示していない冷却装置が配置されており、放熱部4は、流路2を経由して送られてきた気相の作動液の熱を受け取り、その熱を、冷却装置を介して外部に放出する。このように、流路2のうち放熱部4に位置する部分で作動液が冷却されると気相が収縮して(蒸気泡が収縮、または凝縮して)、圧力の降下と作動液の温度降下が生じ、作動液は気相から液相へ変化する。そして、冷却された液相が流路2を通って吸熱部3の方へ戻る。
コンテナ1内においては、液相の作動液が蒸発して、それが作動液の循環流の駆動力である圧力変動をもたらし、吸熱部3と放熱部4の圧力差により自励的に発生する圧力振動により、流路2内に閉じ込められた気相と液相の作動液が、圧力の高い吸熱部3から圧力の低い放熱部4へ移動する自励振動によって熱を輸送する。このように、自励振動ヒートパイプ10では、コンテナ1における流路2内での作動液の循環が繰り返され、熱媒体の移動により潜熱と顕熱の両方の熱が同時に輸送されることで、外部の発熱体の冷却が連続して行われる。
なお、コンテナ1は、熱伝導性の良好な金属、例えば銅製のコンテナ(筐体)内に溝が形成され、その溝の上を覆うようにして銅製のケース(コンテナ蓋)が被せられた後、拡散接合により、気密性及び水密性を保ちながら一体化される。
本実施の形態のコンテナ1は、溝を形成する側が、長辺Lが190mm、短辺Wが50mm、厚さT1が2.5mmであり、コンテナ蓋の寸法は、例えば、長辺Lが200mm、短辺Wが50mm、厚さT2が0.5mmである。
また、流路2は、幅が約1mm、吸熱部3と放熱部4との間での長さLpが約190mmである。この流路2は、互いに隣接する端部が吸熱部3と放熱部4において1つおきに連結されて全体として、一筆書きのループ状をなした蛇行細管となっている。
なお、ここでは、図示を省略するが、コンテナ1の端部の一個所に穴をあけた後、直径約3mmのSUS製パイプを差し込んで、例えば、ロウ付けする。このパイプを介して、例えばロータリーポンプ等により、流路内の真空引きを行うとともに、当該パイプを作動液の注入口とする。また、注入する作動液は純水とし、その充填率を、例えば50%とし、作動液充填後、注入口を封止して自励振動ヒートパイプ10を完成させた。
吸熱部3には、自励振動ヒートパイプ10による冷却対象である発熱源が配置されている。この発熱源は、例えば、動作時の発熱量が大きく、電力制御等に用いられる電子素子(例えば、半導体チップ)であるIGBT、及びダイオードを回路基板にはんだ付けして固定した後、配線のためアルミニウム線でワイヤーボンドし、樹脂で封止したもの(パワーモジュール)である。
このような発熱原を、熱伝導シートを介してコンテナ1の吸熱部3に固定する構成が考えられる。なお、IGBTは、例えば、縦が約10mm、横が約10mm、厚さが約100μmの大きさを有する矩形の素子である。
なお、本実施の形態では、動作確認および効果確認をするために、上述のパワーモジュールに代えて、直径約6mmのカートリッジヒータを銅ブロックに埋め込んで構成した発熱源を使用した。
放熱部4には、コンテナ1の放熱を行うために付加される冷却装置が配置される。ここでは、冷却装置として、銅ブロックの内部に円筒状に孔をあけ、それらの孔を水路とした冷却装置を用いた。そして、この冷却装置を、図示しない熱伝導シートを介してコンテナ1の放熱部4に接触させ、恒温水槽から水を循環させて温度制御(放熱)を行った。
なお、本実施の形態では、自励振動ヒートパイプ10の流路2における温度を測定するために、コンテナ1上の吸熱部3と放熱部4のそれぞれに対して温度検知手段を配置した。具体的には、コンテナ1の表面であって、吸熱部3のコンテナ1を挟んだ反対側の位置に銀ペーストによって熱電対を貼り付けるとともに、放熱部4の中央部分に銀ペーストによって熱電対を貼り付けた。これらの熱電対は、例えば、テフロン被覆(「テフロン」は、登録商標)の細線(素線φ80μm)K型の熱電対を使用する。また、熱電対からの出力電圧をマルチメータで検知し、その検知結果を、吸熱部3と放熱部4それぞれの温度とした。
なお、コンテナ1は、上述したように厚さが3mm程度であり、熱伝導性に優れた材料(金属)で作製されている。そのため、熱電対の貼り付け位置については、コンテナ1の吸熱部3及び放熱部4を配置した面と同一の面ではなくても、コンテナ1の吸熱部3と放熱部4の温度検知に影響はない。また、温度を検知する手段として、上述した熱電対の他、例えば、サーミスタ、温度上昇に伴う圧力変化を計測する圧力計等を用いることができる。
図2は、例えば、図1における断面線A−A’での自励振動ヒートパイプ10におけるコンテナ1の断面を示している。
以下、図3から図11を用いて、本実施の形態に係る自励振動ヒートパイプの詳細な構成について説明する。まず、図3を用いて第1の実施の形態例について説明する。
<第1の実施の形態例>
図3は、自励振動ヒートパイプの第1の実施の形態例を示しており、図2における断面線B−B’での断面を示している。
図3において、自励振動ヒートパイプ10aのコンテナ31には、発熱装置としての素子(発熱源)33aと、冷却装置34aとが配置されており、素子(発熱源)33aが配置されたコンテナ31の部分が吸熱部33であり、冷却装置34aが配置されたコンテナ31の部分が放熱部34である。また、コンテナ31にはコンテナ蓋(ヘッダ)35,36が付与されている。
コンテナ31における流路32の内面は、作動液としての水に対する親和性が高い親水性の第1の領域としての親水面32aと、水に対する親和性が低い第2の領域としての撥水面32bとを含んでいる。
本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10aでは、コンテナ31における吸熱部33を、親水剤水溶液に浸漬し、また、コンテナ31における放熱部34を、撥水剤水溶液に浸漬し、炉において加熱して、吸熱部33に対応する流路32の内面に親水面を形成し、放熱部34に対応する流路32の内面に撥水面を形成した。
このように、吸熱部33に対応する流路32の内面を親水面、放熱部34に対応する流路32の内面を撥水面として形成した自励振動ヒートパイプ10aと、従来の自励振動ヒートパイプとの比較を以下に説明する。
なお、この比較では、自励振動ヒートパイプ10aと従来の自励振動ヒートパイプのそれぞれを水平に置いて、その吸熱部の温度を比較した。また、従来の自励振動ヒートパイプは、撥水剤及び親水剤に浸漬しないこと以外は、自励振動ヒートパイプ10aと同様に製作したものである。すなわち、従来の自励振動ヒートパイプの流路の内面は、全面に渡って銅のままである。
ここでは、室温が約摂氏30度の状態において、自励振動ヒートパイプ10aと従来の自励振動ヒートパイプのそれぞれの発熱源に、電力50Wを投入した。その結果、自励振動ヒートパイプ10aにおいては、吸熱部33における温度は約10度(摂氏)上昇したものの、約摂氏40度に保たれていた。
これに対して、従来の自励振動ヒートパイプにおいては、吸熱部における温度が約摂氏50度を超えて上昇した。これは、従来の自励振動ヒートパイプにおいては、作動液として潜熱及び顕熱の何れもが高い水を用いている反面、蒸気圧が低いため、放熱部(冷却部)において作動液の大部分が凝縮されてしまうためである。
すなわち、吸熱部(発熱部)における蒸発により発生する圧力振動が、放熱部(冷却部)における凝縮により吸収されてしまい、それ以上、圧力振動が伝播されなくなり、この結果、自励振動が起こらず、熱の輸送が行われなくなったためである。
このように、吸熱部(加熱部)に存在する作動液の自励振動が起こらない状態で、過熱されると、局所的に温度が上昇し、作動液が蒸発し、吸熱部(加熱部)の作動液が枯渇し、この状態でさらに加熱を続けた場合には、自励振動は起こらない状態で吸熱部(加熱部)の温度が上昇をし続け、最後には、バーンアウトに到る。
一方、本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10aにおいては、放熱部33(冷却部)における流路32aの内面を撥水性に形成しており、これにより、放熱部33(冷却部)においては、圧力振動を吸収するほどの凝縮を回避でき、十分な量の気泡(蒸気)が存在することとなり、さらに、吸熱部33から送られてきた気泡も加わり、自励振動に必要な気泡が確保される。
また、本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10aにおいては、吸熱部32(発熱部)における流路32bの内面を親水性に形成しており、これにより、十分な量の作動液が吸熱部32(発熱部)に保たれるので、吸熱部32(発熱部)における作動液が枯渇することはなく、バーンアウトを防止することができる。
次に、図4を用いて第2の実施の形態例について説明する。
<第2の実施の形態例>
図4は、自励振動ヒートパイプの第2の実施の形態例を示しており、図2における断面線B−B’での断面を示している。
図4において、自励振動ヒートパイプ10bのコンテナ41には、発熱装置としての素子(発熱源)43aと、冷却装置44aとが配置されており、素子(発熱源)43aが配置されたコンテナ41の部分が吸熱部43であり、冷却装置44aが配置されたコンテナ41の部分が放熱部44である。また、コンテナ41にはコンテナ蓋(ヘッダ)45,46が付与されている。
コンテナ41における流路42の内面は、作動液としての水に対する親和性が高い親水性の第1の領域としての親水面42aと、水に対する親和性が低い第2の領域としての撥水面42bとを含んでいる。
本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10bでは、流路42の長手方向に親水面42aと撥水面42bとを交互に設けたゼブラ(横縞)状とし、さらに、その比率を傾斜させている。すなわち、第1の領域としての親水面42aが、放熱部44から吸熱部43に向けて面積が増加するように、また、第2の領域としての撥水面42bが、吸熱部43から放熱部44に向けて面積が増加するように、各々、親水液と撥水液を刷毛により塗り分け、焼成することにより、図4に示すように、ゼブラ状のパターンを作製している。
本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10bにおいても、上述の第1の実施の形態における自励振動ヒートパイプ10aと同様にして作動液を封入する。
このように、親水面42aと撥水面42bとを交互に設けたゼブラ(横縞)状としたことにより、液柱と気泡が細分化され、適当な長さを有するようになる。これにより、振動流あるいは循環流の駆動力により液柱と気泡が移送される際、吸熱部(加熱部)におけるある点に着目した場合、液柱と気泡が短い期間に交互に通過することとなり、温度の振幅は小さくなる。すなわち、着目した吸熱部(加熱部)における温度振動は、周期が短く、温度の揺らぎが小さくなる。
また、本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10bでは、ゼブラ(横縞)状とした親水面42a及び撥水面42bの比率を傾斜させているため、吸熱部(加熱部)に作動液を集中させることができる。この結果、第1の実施の形態と同様に、加熱部の作動液が枯渇することがなく、バーンアウトを防止することができる。
次に、図5を用いて第3の実施の形態例について説明する。
<第3の実施の形態例>
図5は、自励振動ヒートパイプの第3の実施の形態例を示しており、図2における断面線B−B’での断面を示している。
図5において、自励振動ヒートパイプ10cのコンテナ51には、発熱装置としての素子(発熱源)53aと、冷却装置54aとが配置されており、素子(発熱源)53aが配置されたコンテナ51の部分が吸熱部53であり、冷却装置54aが配置されたコンテナ51の部分が放熱部54である。また、コンテナ51にはコンテナ蓋(ヘッダ)55,56が付与されている。
コンテナ51における流路52の内面は、作動液としての水に対する親和性が高い親水性の第1の領域としての親水面52aと、水に対する親和性が低い第2の領域としての撥水面52bとを含んでいる。
本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10cでは、親水面52aは、放熱部54から吸熱部53に向けて面積が増加する楔形の形状を有し、撥水面52bは、吸熱部53から放熱部54に向けて面積が増加する楔形の形状を有している。
本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10cにおいても、上述の第1,第2の実施の形態における自励振動ヒートパイプ10a,10bと同様にして作動液を封入する。
このように、本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10cでは、親水面52aと撥水面52bとを楔形(三角状)にした。そして、吸熱部53におけるコンテナ51の流路52の内面に、放熱部54におけるコンテナ51の流路52の内面より撥水面52bに対する親水面52aの面積の比率が高くなるように、親水面52aと共に撥水面52bを設け、放熱部54におけるコンテナ51の流路52の内面に、吸熱部53におけるコンテナ51の流路52の内面より親水面52aに対する撥水面52bの面積の比率が高くなるように、撥水面52bと共に親水面52aを設けた。
一般に、自励振動ヒートパイプにおいては、流路の直径を或る値(水では約5mm、ブタン等では約2mm)以下にすることにより、液栓と気泡を交互に閉じ込めている。なお、直径が大きく、作動液と蒸気が自由に撹拌された状態で用いるものは、サーモサイフォンと呼ばれる。
このため、静止状態では、液栓と気泡の大きさ(長さ)も容易には変化しない。すなわち、動作状態において、液栓と気泡が理想的に分配(模様通りに液栓と気泡とが配分)されなかった場合、静止状態に戻った際、理想的な状態になっていないことがある。
しかしながら、本実施の形態においては、一つずつの液栓または気泡に対して、作動液と蒸気との界面に、親水面52aと撥水面52bとが接している。このため、表面張力によって、界面が捩れて、さらに、液栓または気泡が分断されて再配置されることにより、徐々に、親水面52aには作動液が、撥水面52bには気泡が集積され、パターンの形に近づく。
さらに、吸熱部(加熱部)53は親水面52aの比率が多いため、吸熱部(加熱部)53に作動液が集中し、放熱部(冷却部)54は撥水面52bの比率が大きいため、放熱部(冷却部)54には気泡が集中する。この結果、第1,第2の実施の形態と同様に、加熱部の作動液が枯渇することがなく、バーンアウトを防止することができる。
次に、図6を用いて第4の実施の形態例について説明する。
<第4の実施の形態例>
図6は、自励振動ヒートパイプの第4の実施の形態例を示しており、図2における断面線B−B’での断面を示している。
図6において、自励振動ヒートパイプ10dのコンテナ61には、発熱装置としての素子(発熱源)63aと、冷却装置64aとが配置されており、素子(発熱源)63aが配置されたコンテナ61の部分が吸熱部63であり、冷却装置64aが配置されたコンテナ61の部分が放熱部64である。また、コンテナ61にはコンテナ蓋(ヘッダ)65,66が付与されている。
コンテナ61における流路62の内面は、作動液としての水に対する親和性が高い親水性の第1の領域としての親水面62aと、水に対する親和性が低い第2の領域としての撥水面62bとを含んでいる。
本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10dでは、親水面62a及び撥水面62bの各々は一部シェブロン(山形)の形状を有し、吸熱部63におけるコンテナ61の流路62の内面に、放熱部64におけるコンテナ61の流路62の内面より撥水面62bに対する親水面62aの面積の比率が高くなるように、親水面62aと共に撥水面62bを設け、放熱部64におけるコンテナ61の流路62の内面に、吸熱部63におけるコンテナ61の流路62の内面より親水面62aに対する撥水面62bの面積の比率が高くなるように、撥水面62bと共に親水面62aを設けている。
本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10dにおいても、上述の第1,第2の実施の形態における自励振動ヒートパイプ10a〜10cと同様にして作動液を封入する。
このように、本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10dでは、親水面52aと撥水面52dとをシェブロン(山形)にした。
このように、本第4の実施の形態においては、第3の実施の形態と同様に、一つずつの液栓または気泡に対して、作動液と蒸気との界面に、親水面62aと撥水面62bとが接している。このため、表面張力によって、界面が捩れて、さらに、液栓または気泡が分断されて再配置されることにより、徐々に、親水面62aには作動液が、撥水面62bには気泡が集積され、パターンの形に近づく。
さらに、吸熱部(加熱部)63は親水面62aの比率が多いため、吸熱部(加熱部)63に作動液が集中し、放熱部(冷却部)64は撥水面62bの比率が大きいため、放熱部(冷却部)64には気泡が集中する。この結果、前述の各実施の形態と同様に、加熱部の作動液が枯渇することがなく、バーンアウトを防止することができる。
次に、図7を用いて第5の実施の形態例について説明する。
<第5の実施の形態例>
図7は、自励振動ヒートパイプの第5の実施の形態例を示しており、図2における断面線B−B’での断面を示している。
図7において、自励振動ヒートパイプ10eのコンテナ71には、発熱装置としての素子(発熱源)73aと、冷却装置74aとが配置されており、素子(発熱源)73aが配置されたコンテナ71の部分が吸熱部73であり、冷却装置74aが配置されたコンテナ71の部分が放熱部74である。また、コンテナ71にはコンテナ蓋(ヘッダ)75,76が付与されている。
コンテナ71における流路72の内面は、作動液としての水に対する親和性が高い親水性の第1の領域としての親水面72aと、水に対する親和性が低い第2の領域としての撥水面72bとを含んでいる。
本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10eでは、第2の領域としての撥水面72bは、菱形の形状からなる複数のサブ領域として設けられており、これらの面積が各々異なる同じ形状の複数のサブ領域を、吸熱部73から放熱部74に向けて面積が増加するように設けている。そして、第1の領域としての親水面72aを、撥水面72bを構成する複数のサブ領域を囲むように設けている。
本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10eにおいても、上述の各実施の形態における自励振動ヒートパイプ10a〜10dと同様にして作動液を封入する。
このように、本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10eでは、撥水面72bを、菱形の形状からなる複数のサブ領域とし、これらの面積が各々異なる同じ形状の複数のサブ領域を、吸熱部73から放熱部74に向けて面積が増加するように設け、親水面72aを、撥水面72bを構成する複数のサブ領域を囲むように設けた。
この結果、本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10eにおいても、第1の領域としての親水面72aは、放熱部74から吸熱部73に向けて面積が増加し、第2の領域としての撥水面72bは、吸熱部73から放熱部74に向けて面積が増加している。
そして、本第5の実施の形態においても、第3,第4の実施の形態と同様に、一つずつの液栓または気泡に対して、作動液と蒸気との界面に、親水面72aと撥水面72bとが接している。このため、表面張力によって、界面が捩れて、さらに、液栓または気泡が分断されて再配置されることにより、徐々に、親水面72aには作動液が、撥水面72bには気泡が集積され、パターンの形に近づく。
さらに、吸熱部(加熱部)73は親水面72aの比率が多いため、吸熱部(加熱部)73に作動液が集中し、放熱部(冷却部)74は撥水面72bの比率が大きいため、放熱部(冷却部)74には気泡が集中する。この結果、前述の各実施の形態と同様に、加熱部の作動液が枯渇することがなく、バーンアウトを防止することができる。
次に、図8を用いて第6の実施の形態例について説明する。
<第6の実施の形態例>
図8は、自励振動ヒートパイプの第6の実施の形態例を示しており、図2における断面線B−B’での断面を示している。
図8において、自励振動ヒートパイプ10fのコンテナ81には、発熱装置としての素子(発熱源)83aと、冷却装置84aとが配置されており、素子(発熱源)83aが配置されたコンテナ81の部分が吸熱部83であり、冷却装置84aが配置されたコンテナ81の部分が放熱部84である。また、コンテナ81にはコンテナ蓋(ヘッダ)85,86が付与されている。
コンテナ81における流路82の内面は、作動液としての水に対する親和性が高い親水性の第1の領域としての親水面82aと、水に対する親和性が低い第2の領域としての撥水面82bとを含んでいる。
本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10fでは、第2の領域としての撥水面82bは、楕円形の形状からなる複数のサブ領域として設けられており、これらの面積が各々異なる同じ形状の複数のサブ領域を、吸熱部83から放熱部84に向けて面積が増加するように設けている。そして、第1の領域としての親水面82aを、撥水面82bを構成する複数のサブ領域を囲むように設けている。
本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10fにおいても、上述の各実施の形態における自励振動ヒートパイプ10a〜10eと同様にして作動液を封入する。
このように、本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10fでは、撥水面82bを、楕円形の形状からなる複数のサブ領域とし、これらの面積が各々異なる同じ形状の複数のサブ領域を、吸熱部83から放熱部84に向けて面積が増加するように設け、親水面82aを、撥水面82bを構成する複数のサブ領域を囲むように設けた。
この結果、本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10fにおいても、第1の領域としての親水面82aは、放熱部84から吸熱部83に向けて面積が増加し、第2の領域としての撥水面82bは、吸熱部83から放熱部84に向けて面積が増加している。
そして、本第6の実施の形態においても、第3から第5の実施の形態と同様に、一つずつの液栓または気泡に対して、作動液と蒸気との界面に、親水面82aと撥水面82bとが接している。このため、表面張力によって、界面が捩れて、さらに、液栓または気泡が分断されて再配置されることにより、徐々に、親水面82aには作動液が、撥水面82bには気泡が集積され、パターンの形に近づく。
さらに、吸熱部(加熱部)83は親水面82aの比率が多いため、吸熱部(加熱部)83に作動液が集中し、放熱部(冷却部)84は撥水面82bの比率が大きいため、放熱部(冷却部)84には気泡が集中する。この結果、前述の各実施の形態と同様に、加熱部の作動液が枯渇することがなく、バーンアウトを防止することができる。
次に、図9、図10、及び図11を用いて第7及び第8の実施の形態例について説明する。
図9は、例えば、図1における断面線C−C’での自励振動ヒートパイプ10におけるコンテナ1の断面を示しており、図9に示す自励振動ヒートパイプ10gにおけるコンテナ91の吸熱部93には、発熱装置としての素子(発熱源)93aが設けられている。
以下、図10を用いて、第7の実施の形態例について説明する。
<第7の実施の形態例>
図10は、自励振動ヒートパイプの第7の実施の形態例を示しており、図9における断面線D−D’での断面を示している。
図10において、自励振動ヒートパイプ10hのコンテナ101には、発熱装置としての素子(発熱源)103aと、冷却装置104aとが配置されており、素子(発熱源)103aが配置されたコンテナ101の部分が吸熱部103であり、冷却装置104aが配置されたコンテナ101の部分が放熱部104である。また、コンテナ101にはコンテナ蓋(ヘッダ)105,106が付与されている。
コンテナ101における流路102の内面は、作動液としての水に対する親和性が高い親水性の第1の領域としての親水面102aと、水に対する親和性が低い第2の領域としての撥水面102bとを含んでいる。
本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10hにおいても、例えば、図3で示された自励振動ヒートパイプ10aと同様に、コンテナ101における吸熱部103を、親水剤水溶液に浸漬し、また、コンテナ101における放熱部104を、撥水剤水溶液に浸漬し、炉において加熱して、吸熱部103に対応する流路102の内面を親水面、放熱部104に対応する流路102の内面を撥水面として形成することができる。
このように、本第7の実施の形態においては、第1の実施の形態と同様、コンテナ本体の吸熱部(発熱部)を親水面とし、放熱部(冷却部)を撥水面とした。さらに、第5、第6の実施の形態のように、多数の撥水面を設けるにあたり、流路の対称面に対し、片側のみに、島状に、菱形の撥水面を設けた。
本図においては、1列目と2列目を合わせて第1のターン、3列目と4列目を合わせて第2のターンという。図の上から、第1のターン(1列目と2列目の間)の対称面、第2のターン(3列目と4列目の間)の対称面を基準にして、1列目と3列目側に島状(点状)の撥水面を設けた。
本実施の形態においては、沸騰開始点が、島状の撥水面に局在化する。島状の撥水面を流路の対称面に対し非対称に配置したことにより、沸点開始点も流路の対称面に対し非対称に存在することになる。
沸点開始点において沸騰により生じた圧力の上昇は、作動液を押し出す。この場合、作動液がスリットを通り、隣の流路へ行くよりも、直接、沸騰開始点の流路を白抜きした矢印の方向へ移動したほうが、圧力損失が小さいため、作動液は、白抜きの矢印の方向へ流れる。
この結果、自励振動ヒートパイプ10h全体に渡って、作動液の流れは、白抜きの矢印の方向の流れが支配的となり、全体の流れも白抜きの矢印の方向が優勢となり、いわゆる、循環流が形成される。
なお、吸熱部103における撥水面(島状)102cの存在は、プール沸騰での観察では、熱伝導に不利であるとされている。これは、サーモサイフォンのような潜熱のみを用いる冷却では致命的である。
しかしながら、自励振動ヒートパイプでは、大部分の熱を、作動液の顕熱で輸送するため、吸熱部103における撥水面(島状)102cの存在は、問題にならない。しかも、限界熱流速は撥水面の面積比と関係するため、本実施の形態では、撥水面が島状で小さくしてあり、その影響も小さい。むしろ、自励振動ヒートパイプでは、循環流を形成することによる熱輸送能力の向上の方が上回る。
以上により、本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10hにおいては、吸熱部102(発熱部)における流路102bの内面を親水性に形成しており、これにより、十分な量の作動液が吸熱部102(発熱部)に保たれるので、吸熱部102(発熱部)における作動液が枯渇することはなく、バーンアウトを防止することができ、さらに、低温における始動性が向上すると共に、常温における熱輸送能力も向上する。
次に、図11を用いて、第8の実施の形態例について説明する。
<第8の実施の形態例>
図11は、自励振動ヒートパイプの第8の実施の形態例を示しており、図9における断面線D−D’での断面を示している。
図11において、自励振動ヒートパイプ10iのコンテナ111には、発熱装置としての素子(発熱源)113aと、冷却装置114aとが配置されており、素子(発熱源)113aが配置されたコンテナ111の部分が吸熱部113であり、冷却装置114aが配置されたコンテナ111の部分が放熱部114である。また、コンテナ111にはコンテナ蓋(ヘッダ)115,116が付与されている。
コンテナ111における流路112の内面は、作動液としての水に対する親和性が高い親水性の第1の領域としての親水面112aと、水に対する親和性が低い第2の領域としての撥水面112bとを含んでいる。
本実施の形態の自励振動ヒートパイプ10iにおいても、図10における自励振動ヒートパイプ10hと同様、例えば、図3で示された自励振動ヒートパイプ10aと同様に、コンテナ111における吸熱部113を、親水剤水溶液に浸漬し、また、コンテナ111における放熱部114を、撥水剤水溶液に浸漬し、炉において加熱して、吸熱部113に対応する流路112の内面を親水面、放熱部114に対応する流路112の内面を撥水面として形成することができる。
このように、本第8の実施の形態においては、第1の実施の形態と同様、コンテナ本体の吸熱部(発熱部)を親水面とし、放熱部(冷却部)を撥水面とした。さらに、第5、第6の実施の形態のように、多数の撥水面を設けるにあたり、流路の対称面上に、島状に、菱形の撥水面を設けている。
本図においても、第7の実施の形態と同様に、1列目と2列目を合わせて第1のターン、3列目と4列目を合わせて第2のターンという。しかしながら、本第8の実施の形態では、第7の実施の形態と異なり、図の上から、第1のターン(1列目と2列目の間)の対称面、第2のターン(3列目と4列目の間)の対称面上に島状(点状)の撥水面を設けた。
さらに、本第8の実施の形態においては、吸熱部113に対応する流路112の折り返し部分において隣り合う第1のターンの形状、及び第2のターンの形状を、吸熱部113と放熱部114とを結ぶ方向を軸として同一平面上において左右非対称に形成した。例えば、第1のターンにおける1列目の流路の角は、円弧状となっており、第1のターンにおける2列目の流路の角は、鍵型状となっている。同様に、第2のターンにおける3列目の流路の角は円弧状となっており、4列目の流路の角は鍵型状となっている。
このように、本第8の実施の形態においては、流路が非対称となっており(例えば、特願2011−89189号)、流路の対称面の中心に、島状の撥水面を設けても、第7の実施の形態と同様に、循環流を形成することができる。
すなわち、図11に示すように、第1のターンの対称面、及び第2のターンの対称面に、島状(点状)の撥水面を設けた場合、沸騰開始点は、島状の撥水面に局在化する。島状の撥水面を流路の対称面に対して対称に配置したことにより、沸点開始点も流路の対称面上に存在することになる。
沸点開始点において沸騰により生じた圧力の上昇は、作動液を押し出す。このとき、作動液が鍵型の流路へ行くよりも、円弧状の流路を行った方、すなわち、図11において、白抜きした矢印の方向へ移動した方が、圧力損失が小さいため、作動液は、白抜きの矢印の方向へ流れる。
この結果、自励振動ヒートパイプ10i全体に渡って、作動液の流れは、白抜きの矢印の方向の流れが支配的となり、全体の流れも白抜きの矢印の方向が優勢となり、いわゆる、循環流が形成される。
この結果、自励振動ヒートパイプ10i全体に渡って、白抜きの矢印の方向の流れが支配的となり、全体の流れも白抜きの矢印の方向が優勢となり、いわゆる、循環流を形成する。
以上により、第7の実施の形態と同様に、本第8の実施の形態の自励振動ヒートパイプ10iにおいても、吸熱部112(発熱部)における流路112bの内面を親水性に形成しており、これにより、十分な量の作動液が吸熱部112(発熱部)に保たれるので、吸熱部112(発熱部)における作動液が枯渇することはなく、バーンアウトを防止することができ、さらに、低温における始動性が向上すると共に、常温における熱輸送能力も向上する。
なお、図11に示す実施の形態では、流路の対称面の中心に1つの島状の撥水面を例示したが、撥水面は単一の島に限らず、流路の対称面の中心領域に多数の点状の撥水面が集合するように設けても良い。
次に、第9の実施の形態例について説明する。
<第9の実施の形態例>
第9の実施の形態例は、第1から第8の実施の形態の自励振動ヒートパイプとして、特開平04−148190号公報に開示されている非凝縮性ガスを添加した場合である。このように、特開平04−148190号公報に開示されている非凝縮性ガスを添加した場合にも第1から第8の実施の形態の効果は有効である。
例えば、第2の実施の形態の場合を掲げて説明する。自励振動ヒートパイプの内圧は、初期状態の室温において、4kPaであり、水の蒸気圧と同等であった。この自励振動ヒートパイプに、SUS製のパイプより、リーク弁を介して空気を入れ、内圧を30kPa(大気圧の約1/3)とした。このときの液栓と気泡は、初期と同様、同等の体積(内容量の1/2ずつ)を有している。ただし、気泡は純粋な水の蒸気ではなく、大部分が空気になったと推測される。
自励振動ヒートパイプの最大熱輸送量は300W以上となり、その時の熱抵抗は0.1W/K近くになり、最大熱輸送量及びそのときの熱抵抗のいずれの性能も向上した。
これは、上述のごとく気泡の大部分が空気になったことにより、放熱部(冷却部)において、水蒸気が凝縮しても、気泡が最小限の体積を保持することができる効果による。加えて、自励振動ヒートパイプの放熱部(冷却部)に、撥水性の領域を設けていることにより、この気泡が表面張力を受けて放熱部(冷却部)に集中し、反作用により、液栓が吸熱部(加熱部)に移動することにより、吸熱量(発熱量)が増加してもバーンアウトが起きず、最大熱輸送量が向上し、その結果、熱抵抗も低くすることができる。
すなわち、第2の実施の形態の自励振動ヒートパイプの構造と、非凝縮性ガスを添加した効果の相乗作用により、性能がさらに向上する。
なお、本発明は、各図を用いて説明した実施の形態の例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、本実施の形態では、コンテナ1には、熱伝導率が高く、かつ加工が容易な銅を用いているが、軽量化のためにアルミを用いるようにしても良く、また、高温で使用できるように高強度な鉄(SUS)を用いることも有効である。
また、コンテナの材料としては、銅の他、アルミニウム等の金属、窒化ケイ素等のセラミック、エポキシ樹脂等のプラスチック、などを用いることができる。
また、作動液としては、水の他、アセトン等の有機液体を用いることができる。有機液体の場合、実施の形態における撥水を撥油、親水を親油と読み替えるものとする。また、有機液体としては、ブタン等のアルカン類、エチルアルコール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、などがあるが、これらに限定されるものではない。
また、撥水性の塗料としては、フッ素系撥水剤(フッ素系シランカップリング剤を含む)、シリコーン系撥水剤等がある。また、微粒子を導入したゾルゲル、撥水性Ni/PTFE複合メッキ、フッ素をドーピングしたダイヤモンドライクカーボン膜等を適用することができる。
また、親水性の塗料としては、カルボキシル基を親水性基とする水性塗料、シラノール基を親水性基とするシリカ系水性塗料、ヒドロキシ基を親水性基とするアクリル系水性塗料等がある。あた、ケイ素をドーピングしたダイヤモンドライクカーボン膜、表面をプラズマ処理により親水化した塗料を適用することができる。
また、FC−72(テトラデカフルオロヘキサン)のようなパーフルオロカーボン系液体や、HCFC−123(ジクロロトリフルオロエタン)のようなハイドロパーフルオロカーボン系液体などを作動液として用いる場合、撥油膜としては親水性の膜を、親油膜としては金属膜(または清浄な金属表面)やホーロー膜(またはガラス表面)を適用できる。
1,21,31,42,52,61,71,81,91,101,111 コンテナ
2,22,32,42,52,62,72,82,92,102,112 流路
3,33,43,53,63,73,83,93,103,113 吸熱部
4,34,44,54,64,74,84,94,101,114 放熱部
10,10a〜10i 自励振動ヒートパイプ
32a,42a,52a,62a,72a,82a,92a,102a,112a 親水面
32b,42b,52b,62b,72b,82b,92b,102b,112b 撥水面
33a,43a,53a,63a,73a,83a,93a,103a,113a 素子(発熱源)
34a,44a,54a,64a,74a,84a,94a,104a,114a 冷却装置
35,36,45,46,55,56,65,66,75,76,85,86,95,06,105,106,115,116 コンテナ蓋(ヘッダー)
102c,112c 撥水面(島状)

Claims (10)

  1. 作動液の閉ループ状の流路を形成するコンテナを備え、
    前記コンテナは、外部からの熱を吸収して前記作動液を加熱する吸熱部と、加熱された作動液の熱を外部に放熱する放熱部と、を備え、
    前記流路が、前記吸熱部と前記放熱部との間を往復して設けられ、
    前記吸熱部における前記コンテナの流路の内面に、前記作動液に対する親和性が高い第1の領域を設け、前記放熱部における前記コンテナの流路の内面に、前記作動液に対する親和性が低い第2の領域を設けた、
    自励振動ヒートパイプ。
  2. 前記作動液は、水であって、
    前記第2の領域を、撥水性を有する領域とした
    請求項1記載の自励振動ヒートパイプ。
  3. 前記作動液は、有機液体及び無機液体の何れか一方であって、
    前記第2の領域を、撥油性を有する領域とした
    請求項1記載の自励振動ヒートパイプ。
  4. 前記吸熱部における前記コンテナの流路の内面に、前記放熱部における前記コンテナの流路の内面より前記第2の領域に対する前記第1の領域の面積の比率が高くなるように、前記第1の領域と共に前記第2の領域を設け、
    前記放熱部における前記コンテナの流路の内面に、前記吸熱部における前記コンテナの流路の内面より前記第1の領域に対する前記第2の領域の面積の比率が高くなるように、前記第2の領域と共に前記第1の領域を設けた、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の自励振動ヒートパイプ。
  5. 前記コンテナの流路の内面に、前記流路の長手方向に前記第1の領域と前記第2の領域とが交互に設けられ、
    各々の前記第1の領域の面積が前記放熱部から前記吸熱部に向けて増加し、
    各々の前記第2の領域の面積が前記吸熱部から前記放熱部に向けて増加する、
    請求項4記載の自励振動ヒートパイプ。
  6. 前記第1の領域及び前記第2の領域は各々楔形の形状を有する
    請求項4記載の自励振動ヒートパイプ。
  7. 前記第1の領域は、面積が異なる複数の領域であって、前記放熱部から前記吸熱部に向けて面積が増加するように設けられ、
    前記第2の領域を、前記複数の第1の領域を囲むように設けた、
    請求項4記載の自励振動ヒートパイプ。
  8. 前記第2の領域は、面積が異なる複数の領域であって、前記吸熱部から前記放熱部に向けて面積が増加するように設けられ、
    前記第1の領域を、前記複数の第2の領域を囲むように設けた、
    請求項4記載の自励振動ヒートパイプ。
  9. 記吸熱部における前記コンテナの流路の内面であって、往路及び復路の何れか一方の側の一部に、前記第2領域の一部を設けた、
    請求項1記載の自励振動ヒートパイプ。
  10. 記吸熱部における前記コンテナの流路の内面の一部に、前記第2領域の一部を設け、
    前記吸熱部の前記流路の折り返し部分において隣り合う流路の形状を、前記吸熱部と前記放熱部とを結ぶ方向を軸として同一平面上において左右非対称に形成した、
    請求項1記載の自励振動ヒートパイプ。
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