JP2008134043A - 伝熱制御機構および伝熱制御機構を搭載した燃料電池システム - Google Patents

伝熱制御機構および伝熱制御機構を搭載した燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構造によって作動流体を逆流させることなくループ状流路を一定方向に流すことができ、使用状態による姿勢制限の制約がなく、低消費電力で効率の良い熱伝達と小型化を図ることが可能となる伝熱制御機構及び燃料電池システムを提供する。
【解決手段】蒸発部103と、凝縮部104と、該蒸発部と該凝縮部との間を接続する作動流体を封入したループ状流路と、を有し、
前記作動流体の前記蒸発部における気化と前記凝縮部における凝縮の作用によって熱輸送を行わせ、伝熱を制御する伝熱制御機構であって、
前記ループ状流路の一方の側の流路106中に、液体を通過させ気体の通過を抑制する気体通過抑制部109と、
前記ループ状流路の他方の側の流路105中に、気体を通過させ液体の通過を抑制する液体通過抑制部107と、を有する構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、伝熱制御機構および伝熱制御機構を搭載した燃料電池システムに関し、特に、作動流体を一定方向に流すと共に、その伝熱量を状況に応じて制御するループ型ヒートパイプで構成した伝熱制御機構に関する。
閉空間中に作動流体を封入し、その蒸発、および、凝縮を利用して高効率の熱輸送を行う機構として、ヒートパイプが知られている。
ヒートパイプは蒸発部において、熱を受けた作動流体が蒸発し、管路中を移動し、凝縮部で冷却されることにより、再び液体に戻る。凝縮された作動流体は、再び、蒸発部へと運ばれる(還流)。
ヒートパイプの熱輸送効率は、この還流の速度によって決まる場合が多い。そこで、還流を促進するために、流路を下方に向けて重力を利用し、あるいはウィックを設けて毛管力を利用する、等の試みがなされてきた。
中でも、作動流体がループ状の閉空間を流通するタイプのものは、ループ型ヒートパイプと呼ばれ、従来、宇宙用途などを中心に研究されてきた。これらはCPL(Capillary Pumped Loop)、LHP(Loop Heat Pipe)などと呼ばれる。
このループ型ヒートパイプは、蒸発器、凝縮器、リザーバとそれらを連結するループ状配管、配管中を流通する作動流体から構成される。
このループ型ヒートパイプでは、上記還流の促進のために流路を下方に向ける等の必要がないことから、直線状配管を用いた直線型ヒートパイプに比べ、姿勢制限が緩和される。また、形状の自由度を向上させることができる。
このようなループ型ヒートパイプにおいては、作動流体がループ流路を逆流せずに、一定方向を流れるようにすることが重要である。
そのため、特許文献1においては、逆流を防止するための強制循環流発生手段(電磁ポンプなど)と、作動流体の循環流量を調整するための流量調整手段(流量調整弁)を設けるようにされている。
また、特許文献2においては、蒸気の逆流を防止するための液だまり部を設けて、作動流体が一定方向を流れるように構成されている。
前記液だまり部に液をためる方法としては、流路中に蒸気が逆流しようとして弁に触れると、弁が温められて閉状態となる形状記憶合金を用いた弁を備えるようにし、あるいは毛管力によって凝縮液を吸い込むフィルターを備えることが提案されている。
また、ヒートパイプを小型化しようとした場合、サイズが小さくなるにつれ、重力よりも、管路の摩擦力や表面張力の影響が大きくなる。
すなわち、還流には、重力を利用するより、毛管力を利用する方が有利となる。そのため、例えば、非特許文献1においては、半導体加工技術を利用したマイクロループ型ヒートパイプを作製している。そして、還流には重力を用いず、蒸発部に設けられたウィックによって、凝縮液の移動の促進が図られている。
一方、燃料電池には、様々なタイプのものが研究、開発されてきた。
中でも、固体高分子形燃料電池は、運転温度が比較的低いこと、電解質が高分子膜であるため、扱いやすいことなどの理由から、車載用や家庭用の発電装置として、広く研究開発が行なわれている。
また、小型の電気機器を持ち運んで使用するためには、種々の一次電池、二次電池が使用されてきた。
しかし、最近の小型電気機器の高性能化に伴い、消費電力が大きくなり、一次電池では、小型軽量で、十分なエネルギーを供給できなくなっている。
また、二次電池においては、繰り返し充電して使用できるという利点はあるものの、一回の充電で使用できるエネルギーは一次電池よりも更に少ない。
そして、二次電池の充電の為には、別の電源が必要である上、充電には通常数十分から数時間かかり、いつでもどこでもすぐに使用できる様にするということは困難である。
今後、電気機器の益々の小型、軽量化が進み、ワイヤレスのネットワーク環境が整うことにより、機器を持ち運んで使用する傾向が高まる中で、従来の一次電池、二次電池では機器の駆動に十分なエネルギーを供給することは困難である。
このような問題の解決策として、小型の燃料電池が注目されている。
これは、燃料電池が小型電気機器の駆動源として有用な理由に体積当たり、重量当たりの供給可能なエネルギー量が従来の電池に比べて、数倍から十倍近くであることによる。
さらに、燃料のみを交換すれば連続して使用が可能であるため、他の二次電池の様に充電に時間がかかることもない。
このような小型の燃料電池には、水素を燃料とした固体高分子形、あるいは、ダイレクトメタノール形の燃料電池が主に用いられている。
大きな出力を得るための燃料電池には、水素を燃料に使用するのが効果的である。
しかし、水素は常温で気体であり、小型の燃料タンクの中に高密度に水素を貯蔵することは非常に困難であった。
そこで、水素を燃料とする場合には、水素を効率よく、かつ、安全に貯蔵するため、燃料タンクに水素吸蔵合金を充填しておき、合金に水素を吸着させる方法などが使用される。
水素吸蔵合金を使用する場合においては、水素の放出反応は一般に吸熱反応である。
例えば、水素吸蔵合金として知られるLaNi5は、水素1molを放出する際に約30kJの熱を吸収する。
また、水素吸蔵合金の温度Tと水素解離圧PH2との関係はファントホッフの式と呼ばれる次式で表される。
Figure 2008134043
ここで、nはモル数、Rは気体定数であり、LaNi5では、ΔH0=−30.1 [kJ/mol H2]、ΔS0=−108.8 [kJ/mol H2]である。上式より、水素放出に伴い、燃料タンクは温度が低下し、タンク内部の圧力、および、水素放出速度は減少する。
特に、燃料電池発電中は、発電による水素放出に伴い、タンク温度が低下し、水素放出速度が減少する。
反対に燃料タンクを加熱すると、タンク内部の圧力、および水素放出速度は増加する。
従って、十分な水素放出速度を得、タンク圧力が上がり過ぎることを防ぐために、タンク内の温度を一定に保つ必要がある。
一方、固体高分子形燃料電池の発電は以下の様にして行われる。
高分子電解質膜には、パーフルオロスルホン酸系の陽イオン交換樹脂がよく用いられる。例えば、このような膜としては、デュポン社のナフィオンなどがよく知られている。
高分子電解質膜を、白金などの触媒を担持した一対の多孔質電極、すなわち、燃料極と酸化剤極とで狭持した膜電極複合体が発電セルとなる。
この燃料電池セルに対して、酸化剤極には酸化剤を、燃料極には燃料を供給することにより、高分子電解質膜中をプロトンが移動し、発電が行われる。
この発電反応は60℃〜100℃程度の温度範囲で行われると最も効率がよい。しかし、高分子電解質膜は、100℃を超えると、発電性能が著しく低下するという性質を持っている。また、高分子電解質膜は、通常湿らせて使用するが、100℃以上の温度では、高分子電解質膜中の水分が蒸発してしまう。
従って、発電において発電セル温度が100℃以上になることは好ましくない。固体高分子形燃料電池の発電効率は50%程度であり、発電量と同程度の熱が発生する。従って、発電においては、燃料電池セルを適切な温度に保つことが必要になる。
そこで、特許文献3においては、発電セルの発熱を燃料タンク筐体を用いて放熱する燃料電池が提案されている。
この燃料電池では、燃料タンクが発電セルの熱によって過熱状態にならないように、タンク筐体とタンク内部との間は断熱部材によって隔てられている。
また、特許文献4では、冷却水を用いて、特許文献5では排ガスを用いて、燃料電池セルと燃料タンクとの間で熱交換を行なう方法が開示されている。
さらに、冷却水や排ガスなどの媒体を用いずに直接燃料電池セルと燃料タンクとの間で効率的に熱交換を行なう方法として、特許文献6では、つぎのような燃料電池システムを開示している。
そこでは、発電セルを一平面状に配置した燃料電池において、燃料電池の主平面と燃料タンクの主平面とを接触させた燃料電池システムが開示されている。
また、特許文献7においては、放熱にヒートパイプを用いた燃料電池が提案されている。この燃料電池では、凝縮された作動流体を再び蒸発部へ運ぶ還流のため、直線型ヒートパイプを用いた流路を下方に向けて重力を利用する方式が採られている。
また、一組の膜電極接合体の理論電圧は1.23V程度で、通常の運転状態においては、0.7V程度で使用されることが多い。
そのため、燃料電池においては、より高い電圧が必要な場合や、高出力密度が必要な場合には、複数のセルを積層し、各燃料電池セルを電気的に直列に接続する積層構造が用いられる。
このような積層構造は、燃料電池スタックと呼ばれ、通常、スタック内では、アノード流路とカソード流路は、セパレータと呼ばれる部材によって、隔離されている。
通常、燃料電池スタックでは、中央部に近いセルほど放熱効率が悪くなり、温度が高くなり、端部に近いほど温度が低くなる傾向がある。
スタック中のセル間に温度差が生じると、発電セルによって発電性能にばらつきが生じるため、好ましくない。
このようなことから、先に示した特許文献3においても、燃料電池(スタック)を構成する部材に熱伝導率が高いものを使用することにより、スタックの中央付近に熱がこもるのを防ぎ、燃料電池セル間の温度差を低減する方法が採られている。
特開平7−332881号公報 特開2003−148882号公報 特開2004−31096号公報 特開平06−260202号公報 特開平10−064567号公報 米国特許第6268077号明細書 特開2000−353536号公報 D.Liepmann、 Proceedings of 2001 ASME International Mechanical Engineering Congress and Exposition November 11−16、New York (2001)
しかしながら、上記従来例におけるループ型ヒートパイプにおいては、つぎのような課題を有している。
例えば、特許文献1に示すループ型ヒートパイプでは、逆流を防ぐためにポンプを具備している。
しかし、このような流体機械を設けると、システムの複雑化、大型化、消費電力の増大を招いてしまい、システムの小型化を図る上で不都合を生じる。
また、特許文献2に示すような形状記憶合金製の弁や、毛管力によって凝縮液を吸い込むフィルターを用いた液だまりを使用すると、電力を使用せずに蒸気の逆流を防ぐことができる。
しかし、凝縮液の還流には、重力を利用しており、ヒートパイプを小型化することにより、摩擦力の影響が大きくなった際や、ヒートパイプが上下が定まらない機器に組み込まれた場合などには、効果的に動作しない恐れが生じる。
また、ヒートパイプの流路中に形状記憶合金製のバルブを設けているが、これは作動蒸気の温度によって開閉されるものであって、パイプ外部の温度状況に応じて制御することができるものではない。
また、非特許文献1のマイクロヒートパイプにおいては、還流に重力を用いず、蒸発部に設けられたウィックによって、凝縮液の移動の促進を図ることができるが、逆流を防止する機構が組み込まれていない。また、輸送される熱量を制御することができるものではない。
また、上記従来例における燃料電池システムにおいては、つぎのような課題を有している。
例えば、特許文献3の燃料電池では、燃料電池セルの温度上昇は防げるものの、燃料タンク内部の温度低下に対しては有効に機能し得るものではない。
また、伝熱は主に固体中の熱伝導によって行われるため、発熱量が大きい場合や、熱輸送距離が長くなった場合には、熱輸送能力が不足する可能性がある。
また、特許文献4および特許文献5のものにおいては、燃料電池セルと燃料タンクとの間で熱交換を行なう際に、冷却水や排ガスの循環装置を必要とし、システムの大型化、およびシステム全体のエネルギー利用効率の低下を招く恐れが生じる。
特許文献6のものにおいては、熱交換に特別なシステムを必要としない反面、熱交換量は燃料電池主平面の面積によって決定され、温度に応じて熱交換量を最適に制御することが困難である。
また、特許文献7においては、凝縮された作動流体を再び蒸発部へ運ぶ還流のため、直線型ヒートパイプを用いた流路を下方に向けて重力を利用する方式が採られている。
したがって、使用状態において上下が定まらない燃料電池に、このような下方に向けて重力を利用する直線型ヒートパイプを用いた場合、効果的に動作しない恐れが生じる。
本発明は、上記課題に鑑み、簡単な構造によって作動流体を逆流させることなくループ状流路を一定方向に流すことができ、
使用状態による姿勢制限の制約がなく、低消費電力で効率の良い熱伝達と小型化を図ることが可能となる伝熱制御機構を提供することを目的とするものである。また、上記本発明の伝熱制御機構を搭載することによって、上記伝熱制御機構の機能に加えて、燃料電池発電セル、および燃料タンクの温度を適切な温度に保つことができる燃料電池システムを提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を解決するため、つぎのように構成した伝熱制御機構および伝熱制御機構を搭載した燃料電池システムを提供するものである。
本発明の伝熱制御機構は、蒸発部と、凝縮部と、該蒸発部と該凝縮部との間を接続する作動流体を封入したループ状流路と、を有し、
前記作動流体の前記蒸発部における気化と前記凝縮部における凝縮の作用によって熱輸送を行わせ、伝熱を制御する伝熱制御機構であって、
前記ループ状流路の一方の側の流路中に、液体を通過させ気体の通過を抑制する気体通過抑制部と、
前記ループ状流路の他方の側の流路中に、気体を通過させ液体の通過を抑制する液体通過抑制部と、
を有することを特徴とする。
また、本発明の伝熱制御機構は、前記気体通過抑制部が、該流路の表面が親水性を有する部材で構成されていることを特徴とする。
また、本発明の伝熱制御機構は、前記液体通過抑制部が、該流路の表面が疎水性を有する部材で構成されていることを特徴とする。
また、本発明の伝熱制御機構は、前記気体通過抑制部、あるいは、前記液体通過抑制部に代えて、所定の温度で接触角が変化する材料からなる濡れ性変化部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の伝熱制御機構は、前記濡れ性変化部が一定の温度以上で親水性から疎水性に変化する材料からなることを特徴とする。
また、本発明の伝熱制御機構は、前記蒸発部または前記凝縮部の少なくともいずれか一方に、
前記蒸発部または前記凝縮部の温度状態によって前記作動流体の気化と凝縮の作用による熱輸送の量を変化させる伝熱制御部材を有することを特徴とする。
また、本発明の伝熱制御機構は、前記伝熱制御部材が、前記蒸発部または前記凝縮部に隣接して設けられ、
前記蒸発部または前記凝縮部の温度によって前記ループ状流路の流路抵抗を変化させることを特徴とする。
また、本発明の伝熱制御機構は、前記伝熱制御部材が、バイメタルまたは形状記憶合金のいずれかの材料で形成されていることを特徴とする。
また、本発明の伝熱制御機構は、前記伝熱制御部材が、温度によって相転移し、体積が変化する材料によって形成されていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムは、燃料タンクと、該燃料タンクから供給される燃料を用いて発電を行なう燃料電池セルと、を有する燃料電池システムにおいて、
前記燃料タンクと前記燃料電池セルとの間に、上記したいずれかに記載の伝熱制御機構を備え、前記凝縮部が前記燃料タンク側に配置され、前記蒸発部が前記燃料電池セル側に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムは、燃料タンクと、該燃料タンクから供給される燃料を用いて発電を行なう燃料電池セルと、を有する燃料電池システムにおいて、
前記燃料タンクと前記燃料電池セルとの間に、上記したいずれかに記載の伝熱制御機構を備え、
前記燃料電池セルと、空気を供給するための通気孔を備えた放熱板とが、一定温度以上で作動する熱接点を備えた伝熱部材を介して接続され、
前記熱接点が前記伝熱制御機構における伝熱制御部材によって構成されていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムは、前記燃料電池セルで発電により生成される水を、前記放熱板に導く水流路を有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムは、前記水流路の表面に、親水性部分と疎水性部分からなるパターンが形成されていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムは、前記放熱板の表面に、吸水性部材が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムは、前記吸水性部材が、吸水量の増加により通気量が向上する部材によって構成されていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムは、燃料電池セルでの発電によって発生する熱のばらつきを均一化する均熱板を有し、前記均熱板が、上記した伝熱制御機構によって構成されていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムは、前記均熱板が、上記した燃料電池セルと燃料タンクとの間に備えられた伝熱制御機構、あるいは上記したいずれかに記載の放熱板、の少なくとも一方を兼ねることを特徴とする。
本発明によれば、簡単な構造によって作動流体を逆流させることなくループ状流路を一定方向に流すことができ、使用状態による姿勢制限の制約がなく、低消費電力で効率の良い熱伝達と小型化を図ることが可能となる伝熱制御機構を実現することができる。
また、上記本発明の伝熱制御機構を搭載することによって、上記伝熱制御機構の機能に加えて、燃料電池発電セル、および燃料タンクの温度を適切な温度に保つことが可能となる燃料電池システムを実現することができる。
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態においては、伝熱制御機構として、つぎのような構成を有するループ型ヒートパイプが構成される。
すなわち、本実施の形態のループ型ヒートパイプは、蒸発部と、凝縮部と、これらの蒸発部と凝縮部との間を接続する作動流体を封入したループ状流路を備えている。前記作動流体の前記蒸発部における気化と前記凝縮部における凝縮の作用によって熱輸送を行う。そして前記流路はその一方の流路中に、液体を通過させ気体の通過を抑制する箇所を構成する気体通過抑制部と、他方の流路中に気体を通過させ液体の通過を抑制する箇所を構成する液体通過抑制部とを備えている。その際、上記蒸発部または上記凝縮部の少なくともいずれか一方の温度状態によって、ヒートパイプの熱輸送量を変化させる伝熱制御部材を備えた構成とすることができる。
以上の構成によれば、簡単な構成によって作動流体を逆流させることなく、確実にループ状流路を一定方向に流すことができる。
また、伝熱制御部材によって、上記蒸発部または上記凝縮部の温度に応じて、作動流体の上記ループ状流路における循環流量を制御することができ、特に、電力などを殆ど用いないパッシブな制御を行うことが可能となる。
以下、実施形態1および実施形態2における構成例により、更に詳細な上記ループ型ヒートパイプの構成について説明する。
[実施形態1]
本発明の実施形態1におけるループ型ヒートパイプの構成について説明する。図1に、実施形態1におけるループ型ヒートパイプの構成を説明するための概略図を示す。
図1において、101は高温部、102は低温部、103は蒸発部、104は凝縮部、105は蒸気流路、106は液体流路、107は疎水箇所、109は濡れ性変化部である。
本実施形態におけるループ型ヒートパイプにおいては、高温部に接するように蒸発部103が、低温部に接するように凝縮部104が設けられ、蒸発部103と凝縮部104との間には、ループ状の流路が設けられている。
ループ状流路の一方は蒸気流路105であり、もう一方は、液体流路106である。
蒸気流路105には、気体は流通できるが液体は流通できない箇所が設けられている。
このような箇所は、多孔質流路や幅の細い流路の表面を疎水性にすることによって構成される(疎水箇所107)。
また、液体流路106の低温部近傍には、一定温度未満であれば親水性となり、液体は流通できるが気体は流通できず、一定温度以上であれば疎水性となり、気体は流通できるが、液体は流通できない箇所が設けられている。
このような箇所は、例えば、所定の温度を超えると、接触角が増大する(疎水性になる)部材を液体流路に設置することによって構成される(濡れ性変化部109)。
この濡れ性変化部109は、具体的には、多孔質、あるいは、幅の狭い流路からなる。そして、それらの表面をPNIPAAm(ポリN−イソプロピルアクリルアミド)、あるいはガラス上に形成されたPNIPAAm−ODS(オクタドデシルシラン)、等によって修飾させることによって形成することができる。
以上のように、温度によって、親水性、疎水性の性質が変化する材料としては、つぎのようなものが知られている。
例えば、T.Saitoh et al.、Analytica Chimica Acta、536、pp.179−182(2005)には、親水性、疎水性の性質が変化する材料が示されている。
この文献では、つや消しガラス上に形成されたPNIPAAm(ポリN−イソプロピルアクリルアミド)、あるいはガラス上に形成されたPNIPAAm−ODS(オクタドデシルシラン)、等においては、
25℃付近では接触角が30°程度であるのに対し、40℃では60°〜70°に変化することが示されている。
また、流路中には作動流体が封入されている。作動流体の種類は、動作温度によって選択されるが、常温付近では水が適している。
つぎに、本実施形態におけるループ型ヒートパイプの動作について説明する。まず、高温部の温度が発熱によって上昇すると、作動流体は蒸発部103において気化する。
気化した作動流体は、疎水箇所107を通過し、凝縮部104で凝縮して液体になる。
凝縮した作動流体は、疎水箇所107を通過することができない。
このとき、凝縮部104の温度が所定の温度(30℃〜35℃)以下であれば、液体流路中の濡れ性変化部109は、親水性となり液体を通過するので、凝縮した作動流体は、液体流路106を通過して、再び蒸発部103へと戻る。
この際、蒸発部103の蒸気は、液体流路中の濡れ性変化部109を通過できないので、液体流路106を逆流することはない。
一方、低温部の温度が所定の温度(30℃〜35℃)以上になると、濡れ性変化部109は、疎水性となり、液体を通過しなくなるので、凝縮した作動流体は、液体流路106を還流することができなくなり、ヒートパイプは熱を輸送しなくなる。
以上のように、図1の構成のヒートパイプでは、低温部が所定の温度以下であれば熱を伝え、所定の温度以上になると、熱を伝えにくくなる。
また、濡れ性変化部の設置位置を、図1とは異なる位置に設置するようにしてもよい。
図2に、濡れ性変化部109の設置位置を変えた構成例を示す。
図2において、蒸気流路105には濡れ性変化部109が設けられ、液体流路106には液体は流通できるが、気体は流通できない箇所が設けられている(親水箇所108)。このような親水箇所108は、多孔質流路や幅の細い流路の表面を親水性にすることによって構成することができる。
ヒートパイプの構成を、図2のようにすることで、高温部が所定の温度以上であれば濡れ性変化部109が疎水性となり、気体が流通して熱を伝え、所定の温度以下になると親水性となり、気体が流通できず熱を伝えなくなる。
このように、濡れ性変化部109の設置位置を変えることで、伝熱を制御する条件を決めることができる。
図3に、濡れ性変化部の設置位置を変えた場合について、まとめたものを表にして示す。
図3において、それぞれの場合において、濡れ性変化部109が設けられていない側の流路には、その流路が蒸気流路105である場合には疎水箇所107が、液体流路106である場合には親水箇所108が、あわせて設けられる。
また、作動流体の流量を最適な状態に保ち、熱によって作動流体が全て蒸発してしまう(ドライアウト)ことがないように、図4に示すようなリザーバ110を設けることもできる。
さらには、図5に示すように、リザーバ110を蒸発部103と一体化することもできる。
また、凝縮した作動流体の流通をよくするために、図6に示すように蒸発部103および液体流路106にウィック111を設けたり、多孔質にしたり、あるいは流路を細くしてもよい。
また、親水箇所108、疎水箇所107、濡れ性変化部109はそれぞれの流路の一部に設けてもかまわないし、全部に設けてもよい。特に親水箇所は、毛管力を有するので、還流を促進するのに有効である。
[実施形態2]
本発明の実施形態2におけるループ型ヒートパイプの構成について説明する。図7に、実施形態2におけるループ型ヒートパイプの構成を説明するための概略図を示す。図7には図1の実施形態1と同じ構成に同一の符号が付されているので、共通する部分の説明は省略する。
図7において、108は親水箇所、201は温度によって変位する部材である。
本実施形態におけるループ型ヒートパイプにおいては、高温部に接するように蒸発部103が、低温部に接するように凝縮部104が設けられ、蒸発部103と凝縮部104との間には、ループ状に流路が設けられている。
ループ状流路の一方は蒸気流路105であり、もう一方は、液体流路106である。蒸気流路105には、気体は流通できるが、液体は流通できない箇所が設けられている。
このような箇所は、多孔質流路や幅の細い流路の表面を疎水性にすることによって構成される(疎水箇所107)。
一方、液体流路106には液体は流通できるが、気体は流通できない箇所が設けられている。
このような箇所は、多孔質流路や幅の細い流路の表面を親水性にすることによって構成することができる(親水箇所108)。
さらに、流路中には、温度によって変位し、作動流体の流量を変化させる部材201が形成されている。
このような部材による構成例としては、図8(a)に示すようなバイメタル構造を有する構成とし、あるいは熱膨張率の大きな材料や形状記憶合金からなり温度に応じて変位する構成とすることができる。
また、図8(b)に示すような温度によって相転移(液化や気化など)し、体積変化することにより変位する構成とすることができる。
また、変位は流路断面積を変化させるものであってもよいし、複数の微小フラップからなり、流体の形態(層流、乱流)を変化させるものであってもよい。
また、変位する温度や、変位したときに、流量を増大させるのか、減少させるのかは、設計によって選択することができる。
温度によって変位する部材201を低温部に隣接して設置した場合の、本実施形態のヒートパイプの動作を説明する。
まず、高温部の温度が発熱によって上昇すると、作動流体は蒸発部103において気化する。気化した作動流体は、疎水箇所107を通過し、凝縮部104で凝縮して液体になる。
凝縮した作動流体は、疎水箇所107を透過することができず、液体流路中の親水箇所108を通過して、再び蒸発部103へと戻る。
ここで、設定温度になると、温度によって変位し、作動流体の流量を変化させる部材201が閉状態となる。これによって、作動流体が還流できなくなり、ヒートパイプは機能を停止する。
また、実施形態1と同様に、リザーバを設けてドライアウトを防いだり、ウィックなどによって還流を促進するようにしてもよい。
以下に、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1においては、実施形態1のループ型ヒートパイプを作製する第1の作製方法について説明する。
本実施例では、主に半導体加工技術を用いた場合の作製方法を説明するが、切削やプレスなど機械加工技術を用いて作製してもよい。
図9に、実施形態1のループ型ヒートパイプを作製する第1の作製方法を説明するための工程図を示す。図9には図1の実施形態1と同じ構成に同一の符号が付されているので、共通する部分の説明は省略する。
図9において、301は基板1、302は基板2、304は注入口、305は多孔部、306は作動流体、307は封止剤である。
本実施例のループ型ヒートパイプの作製方法において、図9(a)は基板1(301)上に流路105、106を形成する工程である。
基板には、シリコンウェハを用いることができる。厚さは、例えば、525μmで、エッチング工程に、ICP−RIEを使用する場合には、面方位は問わないが、異方性ウェットエッチングを使用する場合には、(100)面が表面になっているものが好ましい。
また、後の工程で、流路の一部を多孔質化するために陽極化成を用いる場合には、基板には、p型シリコンを使用する。
フォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィによって、パターニングする。形成したフォトレジストをマスクに、ICP−RIE、あるいは、異方性ウェットエッチングによって流路を形成する。
エッチング深さは、300μm程度である。この際、還流を促進するためのウィック111を設けてもよい。また、作動流体を注入するための注入口304をあわせて設ける。
エッチングは同様の方法を用い、裏面にパターニングすることによって、エッチングしてもよいし、表面のマスクを2段マスクにしておき、2段階エッチングを行うことによって形成してもよい。
マスクには、厚膜のフォトレジストの他、シリコン酸化物やアルミニウムが使用できる。
図9(b)は、多孔部305を形成する工程である。
ここでは、あらかじめフォトレジストにより、マスクを作製しておき、フッ酸溶液中で、電位をかける陽極化成を行うことによって、基板の一部を多孔質化する。
また、多孔質にするかわりに、エッチングにより微細流路を形成してもよい。
図9(c)は、表面処理を行う工程である。
親水化する方法には、シリコンを酸化する他、酸化チタンなどを表面に成膜する方法がある。
一方、疎水化するには、シランカップリング剤などを表面に塗布する方法がある。
また、表面をPNIPAAm(ポリN−イソプロピルアクリルアミド)、あるいは、PNIPAAm−ODS(オクタドデシルシラン)などで修飾することにより、所定の温度で濡れ性が変化するようにすることができる。
図9(d)は、接合工程である。
接合する基板2(302)には、シリコンウェハの他、パイレックス(登録商標)ガラスなどが使用できる。
シリコンウェハの場合には拡散接合、パイレックス(登録商標)ガラスの場合には陽極接合が使用できる。
ただし、前の表面処理が高温で変化してしまう場合には、接着剤などで接着することも可能である。
図9(e)は、作動流体を注入し、封止する工程である。
作動流体を注入後、封止を行うが、注入作業は、真空中で行うことが好ましい。封止は、接着剤などによって行われる。
以上の工程によって、実施形態1で説明したループ型ヒートパイプを作製することができる。図10は、このようにして作製されたループ型ヒートパイプの上面図である。
[実施例2]
実施例2においては、実施形態1のループ型ヒートパイプを作製する第2の作製方法について説明する。
図13は本実施例のループ型ヒートパイプの斜視図である。本実施例のループ型ヒートパイプは、蒸気流路と液体流路とが断熱層を隔てて別々の層に設けられている。
これにより、伝熱制御機構の面積を増大させずに、各流路を広くすることができ、伝熱量を向上させることができる。
本実施例では、主に半導体加工技術を用いた場合の作製方法を説明するが、切削やプレスなど機械加工技術を用いて作製してもよい。
図11(a)から(f)、および図12(g)から(i)に、実施形態1のループ型ヒートパイプを作製する第2の作製方法を説明するための工程図を示す。図11および図12には、図9の実施例1と同じ構成に同一の符号が付されているので、共通する部分の説明は省略する。
本実施例のループ型ヒートパイプの作製方法において、図11(a)は基板1(301)上に蒸気流路105を形成する工程である。
基板には、シリコンウェハを用いることができる。厚さは、例えば、525μmで、エッチング工程に、ICP−RIEを使用する場合には、面方位は問わないが、異方性ウェットエッチングを使用する場合には、(100)面が表面になっているものが好ましい。
また、後の工程で、流路の一部を多孔質化するために陽極化成を用いる場合には、基板には、p型シリコンを使用する。
フォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィによって、パターニングする。
形成したフォトレジストをマスクに、ICP−RIE、あるいは、異方性ウェットエッチングによって流路を形成する。
エッチング深さは、300μm程度である。この際、還流を促進するためのウィック111を設けてもよい。また、作動流体を注入するための注入口304をあわせて設ける。
エッチングは同様の方法を用い、裏面にパターニングすることによって、エッチングしてもよいし、表面のマスクを2段マスクにしておき、2段階エッチングを行うことによって形成してもよい。
マスクには、厚膜のフォトレジストの他、シリコン酸化物やアルミニウムが使用できる。
図11(b)は、多孔部305を形成する工程である。
ここでは、あらかじめフォトレジストにより、マスクを作製しておき、フッ酸溶液中で、電位をかける陽極化成を行うことによって、基板の一部を多孔質化する。
また、多孔質にするかわりに、エッチングにより微細流路を形成してもよい。
図11(c)は、表面処理を行う工程である。
親水化する方法には、シリコンを酸化する他、酸化チタンなどを表面に成膜する方法がある。
一方、疎水化するには、シランカップリング剤などを表面に塗布する方法がある。
また、表面をPNIPAAm(ポリN−イソプロピルアクリルアミド)、あるいは、PNIPAAm−ODS(オクタドデシルシラン)などで修飾することにより、所定の温度で濡れ性が変化するようにすることができる。
図11(d)は基板2(302)上に液体流路106を形成する工程である。作製方法は、図11(a)に示す第1の工程と同様である。
また、図11(e)は、多孔部305を形成する工程である。作製方法は、図11(b)に示す第2の工程と同様である。
また、図11(f)は、表面処理を行う工程である。作製方法は、図11(c)に示す第3の工程と同様である。
図12(g)は、基板3(303)に蒸発部103、および、凝縮部104を形成する工程である。
基板は断熱性を有するものが好ましく、シリコンウェハの表面を酸化、あるいは、窒化したものや、ガラスウェハを用いるとよい。
両面研磨されたもので、厚さは、例えば、525μmのものが使用できる。シリコンウェハの場合には、エッチング工程に、ICP−RIEを使用する場合には、面方位は問わないが、異方性ウェットエッチングを使用する場合には、(100)面が表面になっているものが好ましい。
フォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィによって、パターニングする。
形成したフォトレジストをマスクに、シリコンウェハの場合は、ICP−RIE、あるいは、異方性ウェットエッチングによって、ガラスウェハの場合はフッ酸のウェットエッチングによって、流路を形成する。
この際、還流を促進するためのウィック111を設けてもよい。
図12(h)は、接合工程である。基板3(303)がシリコンウェハの場合には拡散接合、パイレックス(登録商標)ガラスの場合には陽極接合が使用できる。
ただし、前の表面処理が高温で変化してしまう場合には、接着剤などで接着することも可能である。
図12(i)は、作動流体を注入し、封止する工程である。作動流体を注入後、封止を行うが、注入作業は、真空中で行うことが好ましい。封止は、接着剤などによって行われる。
以上の工程によって、実施形態1で説明したループ型ヒートパイプを作製することができる。
[実施例3]
実施例3においては、実施形態1のループ型ヒートパイプを作製する第3の作製方法について説明する。
図16は本実施例のループ型ヒートパイプの斜視図である。本実施例のループ型ヒートパイプは、蒸気流路と液体流路とが断熱層を隔てて別々の層に設けられている。
蒸発部、凝縮部が大きな面積を有する場合に適しており、広い面の均熱効果を有する伝熱制御機構を実現することができる。
本実施例では、主に半導体加工技術を用いた場合の作製方法を説明するが、切削やプレスなど機械加工技術を用いて作製してもよい。
図14(a)から(f)、および図15(g)から(i)に、実施形態1のループ型ヒートパイプを作製する第3の作製方法を説明するための工程図を示す。図14および図15には、図11および図12と同じ構成に同一の符号が付されているので、共通する部分の説明は省略する。図15において303は基板3である。
本実施例のループ型ヒートパイプの作製方法において、図14(a)は基板1(301)上に蒸発部103を形成する工程である。
基板には、シリコンウェハを用いることができる。厚さは、例えば、525μmで、エッチング工程に、ICP−RIEを使用する場合には、面方位は問わないが、異方性ウェットエッチングを使用する場合には、(100)面が表面になっているものが好ましい。
また、後の工程で、流路の一部を多孔質化するために陽極化成を用いる場合には、基板には、p型シリコンを使用する。
フォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィによって、パターニングする。形成したフォトレジストをマスクに、ICP−RIE、あるいは、異方性ウェットエッチングによって流路を形成する。
エッチング深さは、300μm程度である。この際、還流を促進するためのウィック111を設けてもよい。また、作動流体を注入するための注入口304をあわせて設ける。
エッチングは同様の方法を用い、裏面にパターニングすることによって、エッチングしてもよいし、表面のマスクを2段マスクにしておき、2段階エッチングを行うことによって形成してもよい。
マスクには、厚膜のフォトレジストの他、シリコン酸化物やアルミニウムが使用できる。
図14(b)は、多孔部305を形成する工程である。ここでは、あらかじめフォトレジストにより、マスクを作製しておき、フッ酸溶液中で、電位をかける陽極化成を行うことによって、基板の一部を多孔質化する。また、多孔質にするかわりに、エッチングにより微細流路を形成してもよい。
図14(c)は、表面処理を行う工程である。親水化する方法には、シリコンを酸化する他、酸化チタンなどを表面に成膜する方法がある。
一方、疎水化するには、シランカップリング剤などを表面に塗布する方法がある。また、表面をPNIPAAm(ポリN−イソプロピルアクリルアミド)、あるいは、PNIPAAm−ODS(オクタドデシルシラン)などで修飾することにより、所定の温度で濡れ性が変化するようにすることができる。
図14(d)は基板2(302)上に凝縮部104を形成する工程である。作製方法は、図14(a)に示す第1の工程と同様である。
また、図14(e)は、多孔部305を形成する工程である。作製方法は、図14(b)に示す第2の工程と同様である。
また、図14(f)は、表面処理を行う工程である。作製方法は、図14(c)に示す第3の工程と同様である。
図15(g)は、基板3(303)に流路を形成する工程である。
基板は断熱性を有するものが好ましく、シリコンウェハの表面を酸化、あるいは、窒化したものや、ガラスウェハを用いるとよい。
両面研磨されたもので、厚さは、例えば、525μmのものが使用できる。シリコンウェハの場合には、エッチング工程に、ICP−RIEを使用する場合には、面方位は問わないが、異方性ウェットエッチングを使用する場合には、(100)面が表面になっているものが好ましい。
フォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィによって、パターニングする。
形成したフォトレジストをマスクに、シリコンウェハの場合は、ICP−RIE、あるいは、異方性ウェットエッチングによって、ガラスウェハの場合はフッ酸のウェットエッチングによって、流路を形成する。
この際、還流を促進するためのウィック111を設けてもよい。
図15(h)は、接合工程である。
基板3(303)が、シリコンウェハの場合には拡散接合、パイレックス(登録商標)ガラスの場合には陽極接合が使用できる。ただし、前の表面処理が高温で変化してしまう場合には、接着剤などで接着することも可能である。
図15(i)は、作動流体を注入し、封止する工程である。
作動流体を注入後、封止を行うが、注入作業は、真空中で行うことが好ましい。封止は、接着剤などによって行われる。
以上の工程によって、実施形態1で説明したループ型ヒートパイプを作製することができる。
[実施例4]
実施例4においては、実施形態2のループ型ヒートパイプを作製する第1の作製方法について説明する。
本実施例における伝熱制御部材は、変位部材の相転移(相変化)によるものである。
本実施例では、主に半導体加工技術を用いた場合の作製方法を説明するが、切削やプレスなど機械加工技術を用いて作製してもよい。
図17(a)から(f)、および図18(g)から(h)に、本実施例における実施形態2のループ型ヒートパイプを作製する第1の作製方法を説明するための工程図を示す。
図17および図18には、実施例1と同じ構成に同一の符号が付されているので、共通する部分の説明は省略する。
図17および図18において、203はダイヤフラム、204は相転移部材である。
本実施例のループ型ヒートパイプの作製方法において、図17(a)は基板1(301)上に流路105,106を形成する工程である。基板には、シリコンウェハを用いることができる。
厚さは、例えば、525μmで、エッチング工程に、ICP−RIEを使用する場合には、面方位は問わないが、異方性ウェットエッチングを使用する場合には、(100)面が表面になっているものが好ましい。
また、後の工程で、流路の一部を多孔質化するために陽極化成を用いる場合には、基板には、p型シリコンを使用する。
フォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィによって、パターニングする。
形成したフォトレジストをマスクに、ICP−RIE、あるいは、異方性ウェットエッチングによって流路を形成する。エッチング深さは、300μm程度である。
この際、還流を促進するためのウィック111を設けてもよい。また、作動流体を注入するための注入口304をあわせて設ける。
エッチングは同様の方法を用い、裏面にパターニングすることによって、エッチングしてもよいし、表面のマスクを2段マスクにしておき、2段階エッチングを行うことによって形成してもよい。
マスクには、厚膜のフォトレジストの他、シリコン酸化物やアルミニウムが使用できる。
図17(b)は、多孔部305を形成する工程である。
ここでは、あらかじめフォトレジストにより、マスクを作製しておき、フッ酸溶液中で、電位をかける陽極化成を行うことによって、基板の一部を多孔質化する。
また、多孔質にするかわりに、エッチングにより微細流路を形成してもよい。
図17(c)は、表面処理を行う工程である。親水化する方法には、シリコンを酸化する他、酸化チタンなどを表面に成膜する方法がある。
一方、疎水化するには、シランカップリング剤などを表面に塗布する方法がある。
図17(d)は、基板2(302)上に変位用のダイヤフラムを形成する工程である。
基板302には、シリコンウェハやガラスウェハが使用できる。ダイヤフラムには、例えば、パリレンの薄膜を使用できる。パリレンを基板上に蒸着し、プラズマでエッチングする。
図17(e)は、ダイヤフラム背面に相転移部材を注入するための空間を形成する工程である。
フォトリソグラフィによってパターニングし、背面をエッチングする。
エッチングは、シリコンウェハの場合は、ICP−RIE、あるいは、異方性ウェットエッチングによって、ガラスウェハの場合はフッ酸のウェットエッチングによって行うことができる。
図17(f)は、接合工程である。
接合する基板2(302)がシリコンウェハの場合には拡散接合、パイレックス(登録商標)ガラスの場合には陽極接合が使用できる。
ただし、蒸着している有機膜などに熱が伝わり、高温で変化してしまう場合には、接着剤などで接着することも可能である。
図18(g)は、作動流体を注入し、封止する工程である。
作動流体を注入後、封止を行うが、注入作業は、真空中で行うことが好ましい。封止は、接着剤などによって行われる。
図18(h)は、相転移部材204を注入し、封止する工程である。
相転移部材204は、動作させたいものに応じて様々なものを選択することができるが、たとえば、パラフィンやアルコールなどを使用できる。
相転移部材を注入後、封止を行うが、注入作業は、真空中で行うことが好ましい。封止は、接着剤などによって行われる。
以上の工程によって、実施形態2で説明したループ型ヒートパイプを作製することができる。図19は、このようにして作製されたループ型ヒートパイプの上面図である。
[実施例5]
実施例5においては、実施形態2のループ型ヒートパイプを作製する第2の作製方法について説明する。
本伝熱制御機構は、蒸発部と凝縮部とが断熱層を隔てて別々の層に設けられている。さらに、バイメタルによる伝熱制御部材が設けられている。
本実施例では、主に半導体加工技術を用いた場合の作製方法を説明するが、切削やプレスなど機械加工技術を用いて作製してもよい。
図20(a)から(f)、および図21(g)から(k)に、本実施例における実施形態2のループ型ヒートパイプを作製する第2の作製方法を説明するための工程図を示す。
図20および図21には、実施例1と同じ構成に同一の符号が付されているので、共通する部分の説明は省略する。
図20および図21において、308は犠牲層、309はビーム、310は断熱層である。
本実施例のループ型ヒートパイプの作製方法において、図20(a)は基板1(301)上に蒸発部103を形成する工程である。基板には、シリコンウェハを用いることができる。
厚さは、例えば、525μmで、エッチング工程に、ICP−RIEを使用する場合には、面方位は問わないが、異方性ウェットエッチングを使用する場合には、(100)面が表面になっているものが好ましい。
また、後の工程で、流路の一部を多孔質化するために陽極化成を用いる場合には、基板には、p型シリコンを使用する。
フォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィによって、パターニングする。形成したフォトレジストをマスクに、ICP−RIE、あるいは、異方性ウェットエッチングによって流路を形成する。
エッチング深さは、300μm程度である。この際、還流を促進するためのウィック111を設けてもよい。
また、作動流体を注入するための注入口304をあわせて設ける。
エッチングは同様の方法を用い、裏面にパターニングすることによって、エッチングしてもよいし、表面のマスクを2段マスクにしておき、2段階エッチングを行うことによって形成してもよい。
マスクには、厚膜のフォトレジストの他、シリコン酸化物やアルミニウムが使用できる。
図20(b)は、多孔部305を形成する工程である。
ここでは、あらかじめフォトレジストにより、マスクを作製しておき、フッ酸溶液中で、電位をかける陽極化成を行うことによって、基板の一部を多孔質化する。
また、多孔質にするかわりに、エッチングにより微細流路を形成してもよい。
図20(c)は、表面処理を行う工程である。親水化する方法には、シリコンを酸化する他、酸化チタンなどを表面に成膜する方法がある。
一方、疎水化するには、シランカップリング剤などを表面に塗布する方法がある。
また、表面をPNIPAAm(ポリN−イソプロピルアクリルアミド)、あるいは、PNIPAAm−ODS(オクタドデシルシラン)などで修飾することにより、所定の温度で濡れ性が変化するようにすることができる。
図20(d)は基板2(302)上に凝縮部104を形成する工程である。作製方法は、図20(a)に示す第1の工程と同様である。
また、図20(e)は、多孔部305を形成する工程である。作製方法は、図20(b)に示す第2の工程と同様である。
また、図20(f)は、表面処理を行う工程である。作製方法は、図20(c)に示す第3の工程と同様である。
図21(g)は、基板3(303)に流路を形成する工程である。
基板は断熱性を有するものが好ましく、シリコンウェハの表面を酸化、あるいは、窒化したものや、ガラスウェハを用いるとよい。
両面研磨されたもので、厚さは、例えば、525μmのものが使用できる。
シリコンウェハの場合には、エッチング工程に、ICP−RIEを使用する場合には、面方位は問わないが、異方性ウェットエッチングを使用する場合には、(100)面が表面になっているものが好ましい。
フォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィによって、パターニングする。
形成したフォトレジストをマスクに、シリコンウェハの場合は、ICP−RIE、あるいは、異方性ウェットエッチングによって、ガラスウェハの場合はフッ酸のウェットエッチングによって、流路を形成する。
図21(h)は、伝熱制御部材を作製する工程である。
まず、犠牲層としてNiを5μm蒸着する。膜厚が厚い場合は、メッキによって成膜することも有効である。
バイメタル下層には、Alを5μm成膜、パターニングする。成膜には、スパッタリングや真空蒸着などが使用できる。
また、パターニングには、成膜時にシャドウマスクを用いたり、成膜後にウェットエッチングを用いる。
エッチングには、様々な酸、アルカリを使用できるが、よく用いられているリン酸、硝酸、酢酸の混合液で構わない。
次に、バイメタル上層には、シリコンを5μm成膜、パターニングする。シリコンの成膜には、スパッタリングなどが使用できる。
また、パターニングには、成膜時にシャドウマスクを用いたり、成膜後にドライエッチングやウェットエッチングを用いる。
図21(i)は、犠牲層308をエッチングする工程である。
犠牲層であるNiを溶かすと、ビーム309がリリースされる。
この際にビーム309下の犠牲層308のエッチングを進みやすくするために、ビーム上に貫通孔をいくつか設けておいても良い。
エッチャントには、上のAl層がエッチングされないものを選択する必要がある。例えば、希硝酸や希リン酸などを使用することができる。
図21(j)は、接合工程である。
基板3(303)が、シリコンウェハの場合には拡散接合、パイレックス(登録商標)ガラスの場合には陽極接合が使用できる。
ただし、前の表面処理が高温で変化してしまう場合には、接着剤などで接着することも可能である。
図21(k)は、作動流体を注入し、封止する工程である。
作動流体を注入後、封止を行うが、注入作業は、真空中で行うことが好ましい。封止は、接着剤などによって行われる。
以上の工程によって、実施形態2で説明したループ型ヒートパイプを作製することができる。
本実施例では、バイメタルの梁構造を伝熱制御部材に用いているが、材料にTiNi合金を用いれば、形状記憶合金として使用することが可能である。
また、1層の材料でも、熱膨張による変位を利用することも可能である。
また、伝熱制御部材が小型であったり、温度変化が少なく、流路を閉塞するほどの十分な変位が得られない場合には、狭い流路を複数並列に設け、それぞれに伝熱制御部材を設けることができる。
また、図22のように複数の伝熱制御部材を並べ、流路を閉塞するには至らなくても、流路抵抗を増大させ、伝熱量を減らすことができる。
[実施例6]
実施例6においては、本発明の伝熱制御機構を燃料電池と燃料タンクとの熱交換制御に用いた燃料電池システムについて説明する。
図23に、本実施例の燃料電池システムを説明するための概略図を示す。
本実施例の燃料電池システムは、酸化剤として反応に用いる酸素を外気から取り入れるための通気孔406を有する。
また、この孔は生成した水を水蒸気として外に逃がす働きもしている。空気は自然拡散によって取り入れても良いし、ファンなどによって供給しても良い。
また、一方の側面には、電気を取り出すための電極408がある。
内部は、高分子電解質膜403、燃料極404、酸化剤極402、触媒からなる燃料電池セル401と、燃料を貯蔵する燃料タンク405、各燃料電池セルで発電した電気をとりまとめる配線部407によって構成されている。
本実施例の燃料電池システムのサイズは、50mm×30mm×10mmとなっている。
以下、本発明の燃料電池システムの各部位について詳細に説明する。
まず、燃料電池セル401について説明する。
燃料電池セルは燃料極404に燃料(水素)、酸化剤極402に酸化剤(酸素または空気)を供給することにより、触媒反応が起こり、発電する。
その際、生成物として水が発生する。燃料極404、および、酸化剤極402での反応式は、以下の通りである。
燃料極:H2→2H++2e-
酸化剤極:1/2 O2 +2H+ +2e- →H2O上式からわかるように、得られる電流量と消費する水素量とには比例関係がある。
電流量I[A]の発電を行なったとすると、消費する水素量は5.1×10-6×I[mol/s]となる。
また、発電とともに熱が発生する。理論上の発生熱量は以下のように計算される。
発電量をP[W]、燃料電池セル1枚当たりの起電力をv[V]として、発熱量HCは以下の通りである。
発熱量HC=P×(v0−v)÷v
=I×(v0−v)
ただし、v0:理論開回路電圧(25℃では1.23[V])である。
燃料電池は、通常、燃料電池セル1枚あたり0.6V程度で使用されるので、発電電力と同程度の熱が発生する。
つぎに、燃料タンク405について説明する。
本実施例では燃料として水素を使用するものとする。タンクの内部に水素吸蔵合金を充填する場合について述べる。
一般に、燃料電池に用いる高分子電解質膜の耐圧が0.3〜0.5MPaであることから、外気との差圧が0.1MPa以内の範囲で用いるのが好ましい。
例えば、水素の解放圧が常温で0.2MPaの特性を持つ水素吸蔵合金として、LaNi5などを用いることができる。
燃料タンクの容積を燃料電池システム全体の半分とし、タンク肉厚を1mmとすると、燃料タンク容積は約5.2cm3になる。
LaNi5は重量当たり1.1wt%の水素を吸脱着可能なので、充填率を50%とすると、燃料タンクに蓄えられている水素量は0.2gであり、発電可能なエネルギーは、約5.7[W・hr]となる。
図24は、LaNi5の温度による放出速度の変化を示している。
一般に水素吸蔵合金は温度の低下に伴い、水素放出速度が低下する。また、水素放出反応は吸熱反応であるので、水素の放出に伴って温度が低下し、水素放出速度は低下する。従って、燃料電池発電中、発電に十分な水素放出量を得るためには、燃料タンクの温度低下を防ぐ必要がある。
一方、一般に水素吸蔵合金は温度の上昇に伴い、水素の解離圧が上昇する。
図25は、LaNi5の温度による解離圧の変化を表したものである。
図25から分かるように、燃料タンク内の温度が50℃を超えると、タンク内圧は4atmを超えてしまう。
燃料タンクをこのような高圧に耐え得るように作製することは、燃料タンクの重量増大につながる。また、燃料タンクと燃料電池セルとの間に燃料の圧力を制御するバルブが正常に動作しなくなる原因となり得る。
従って、燃料タンクの異常な圧力上昇を防ぐためには、発電に伴って発生する熱や外部からの熱が燃料タンクに過度に伝わらないように制御することが必要である。
伝熱制御機構として、例えば、実施例1に示すループ型ヒートパイプを燃料電池の燃料タンク405と燃料電池401との熱交換に使用した構成例の概略を図26に示す。
すなわち、図26においては、蒸発部103を燃料電池401に隣接して(燃料電池セル側に)、凝縮部104を燃料タンク405に隣接して(燃料タンク側に)配置した構成となっている。
発電を開始すると、燃料電池401は発熱する。水素の放出に伴い、燃料タンク405の温度が低下する。
従って、濡れ性変化部109は親水性を示すので、作動流体が循環し、熱交換が積極的に行われる。
熱交換にともない、燃料タンク405の温度が上昇し、濡れ性変化部109の温度が35℃を超えると、濡れ性変化部109は疎水性となる。
これにより、凝縮した作動流体は、濡れ性変化部109に妨げられて還流できなくなるため、ヒートパイプの機能は停止される。
以上のようにして、燃料タンク405の温度、および、内圧を適正な値に制御することができる。
本実施例では、伝熱制御機構として実施例1に示すループ型ヒートパイプを用いたが、その他の構成の本発明の伝熱制御機構を用いても同様の効果を得ることが可能である。
[実施例7]
実施例7においては、本発明を適用した燃料電池システムにおける放熱量制御機構について説明する。
図27に、本実施例の放熱量制御機構を説明するための図を示す。
本実施例における燃料電池システムの基本構成は、実施例6の図23で説明したシステムと同様である。
ただし、本実施例では、図23に示すように、通気孔406有する部材を放熱板503として用い、燃料電池401と放熱板503との間を伝熱部材501によって熱的に接続するとともに、間に熱接点として熱スイッチ502が設けられる。
この際、放熱板503および伝熱部材501は、高熱伝導率を有することが好ましく、例えば、銅などの金属や、グラファイト、シリコーンゴムなどが使用できる。
熱スイッチ502は、所定の温度以上になると、燃料電池401と放熱板503との間を熱的に接続する働きをする。
このような、熱スイッチ502は、バイメタルや形状記憶合金によって作製することができる。
これにより、燃料電池401の温度が低い場合(発電初期状態や低出力での発電、外気温が低い状態など)には、熱スイッチがOFFになっていることで、発電の熱を外部に逃がさず、燃料電池の活性が高い状態で発電ができる。
一方、燃料電池401の温度が高くなった場合には、熱スイッチ502がONとなり、放熱板503を介して熱を外部に逃がすため、燃料電池401の温度が過度に上昇するのを防ぐことができる。
通気孔406を通過する空気は自然拡散によってもよいが、ファンなどを用いると、放熱効率が向上する。
また、燃料電池のカソード流路と放熱板との間を水流路504によって結ぶと、発電に伴って生成した水を放熱板まで輸送することができる。
これにより、放熱に生成水の気化熱を利用できるため、放熱効率がさらに向上するとともに、余剰の水分を外部に放出することができる。
水流路504には、例えば、吸水性を有する繊維を用いることによって、毛管力によって水を放熱板503に導くことができる。
また、図28に示すような、親水性部分(親水部)と疎水性部分(疎水部)からなるパターン(506、507)を形成することによって水を動かすことも可能である。
この場合、毛管力を利用する場合と異なり、放熱板の保水量によらず、みずを運ぶことができる。
また、放熱板の表面に吸水剤などの吸水性部材を塗布しておくと、放熱板上で水分を蓄えておくことができる。
さらには、図29に示すように、吸水量によって通気孔の通気量が変化するような構成としておくことにより、湿潤時に通気量が増加するような構成とすることができる。
このような熱スイッチ502に、実施例1から実施例5で述べたようなループ型ヒートパイプを用いると、さらに、スイッチでの熱輸送効率を高めることができる。
特に、伝熱部材501、放熱板503も含めて、図30に示すようなヒートパイプの構成とすることで、熱輸送効率を高めるとともに、放熱板の温度ムラを均一化することができる。
すなわち、蒸発部103を燃料電池401に隣接させ、凝縮部104を放熱板503と隣接させ、熱スイッチ502に伝熱制御部材505を用いる構成とすることで熱輸送効率を高める一方、放熱板の温度ムラを均一化することができる。
[実施例8]
実施例8においては、実施例7とは異なる形態による燃料電池の放熱量制御機構について説明する。
図31に、本実施例の放熱量制御機構を説明するための図を示す。
本実施例における燃料電池システムの基本構成は、実施例6の図23で説明したシステムと同様である。
ただし、本実施例では、図31に示すように、均熱板511を燃料電池401に隣接して設ける。
燃料電池は、特にスタックして使用する場合、スタック中央付近の燃料電池セルは、熱がこもって高温となり、端付近の燃料電池セルは、温度が低くなる傾向がある。
スタック中の燃料電池に温度のばらつきが生じると、電解質膜の加湿状態などに差が出るため、特性にばらつきが生じてしまう。
図31のように、均熱板511を設けると、スタックで発生した熱は、まず、均熱板511に伝えられ、均熱板中で均等になったあと、再び、燃料電池スタックに戻ることで、スタックの温度のばらつきが軽減される。
このような均熱板511は、面方向に高い熱伝導率を有することが好ましく、例えば、アルミや銅などの金属板やグラファイトなどが適している。
また、表面にセラミックシートを貼ったり、均熱板511や燃料電池401の表面を黒く塗装することにより、熱放射における射出率を高めることができ、燃料電池401と均熱板との伝熱を熱放射により、非接触で効率よく行うことができる。
さらに、図32に示すように、均熱板511を中空とし、内部に毛管力を有するメッシュ513などを入れ、作動流体を封入することで、ヒートパイプとすることができ、熱輸送効率を高めることができる。
また、図33に示すように均熱板に通気孔を設けることで通気孔つき均熱板512を形成し、放熱板として用いることもできる。
特に、均熱板の構成を実施例3に示すループ型ヒートパイプとした場合の構成を表すのが、図34である。
ヒートパイプの蒸発部103が燃料電池401に面し、凝縮部104がその反対面となっている。
これにより、燃料電池401の温度が低い場合(発電初期状態や低出力での発電、外気温が低い状態など)には、伝熱制御部材505によって、作動流体が循環しにくくなる。
そのため、発電の熱を外部に逃がさず、むしろ、熱を燃料電池401に蓄えることができ、燃料電池の活性が高い状態で発電ができる。
一方、燃料電池401の温度が高くなった場合には、伝熱制御部材505が作動流体を循環させるため、均熱板512を介して熱を外部に逃がすため、燃料電池401の温度が上昇するのを防ぐことができる。
通気孔406を設けた場合に、通過する空気は自然拡散によってもよいが、ファンなどを用いると、放熱効率が向上する。
また、図35に示すように、均熱板511を燃料電池401と燃料タンク405の間に設けることもできる
この場合、燃料電池401の発電に伴う熱をスタックでばらつきなく均一化するとともに、実施例6の場合と同様に発熱を燃料タンク405と熱交換することができる。
特に、均熱板を本発明の伝熱制御機構を用いて、図36に示す構成とすることで、燃料電池401の温度が所定の温度以上になった場合にのみ、燃料タンク405へ熱を伝えるようにすることができる。
一方、図37に示すような構成とした場合には、燃料タンク405が所定の温度以下になった場合にのみ、燃料タンク405へ熱を伝えるようにすることができる。
尚、本実施例では、燃料電池をスタックとして用いる場合について述べたが、複数の燃料電池を同一平面状に並べて用いる場合や、単セルにおいても有効である。
本発明の伝熱制御機構はヒートパイプの高性能化、小型化、低消費電力化という効果を有し、特に、高分子電解質膜を用いた燃料電池の熱制御に伴う高性能化、小型化に有用である。
本発明の実施形態1におけるループ型ヒートパイプの構成を説明するための図。 本発明の実施形態1におけるループ型ヒートパイプの濡れ性変化部の設置位置を変えた構成例を説明するための図。 本発明の実施形態1におけるループ型ヒートパイプの濡れ性変化部の設置位置を変えた場合について、まとめたものを表にして示した図。 本発明の実施形態1におけるループ型ヒートパイプのリザーバを設けた構成例を説明するための図。 本発明の実施形態1におけるループ型ヒートパイプのリザーバを蒸発部と一体化した構成例を説明するための図。 本発明の実施形態1におけるループ型ヒートパイプの蒸発部および液体流路にウィックを設けた構成例を説明するための図。 本発明の実施形態2におけるループ型ヒートパイプの構成を説明するための図。 本発明の実施形態2におけるループ型ヒートパイプの温度によって変位する部材の構成例を説明する図であり、(a)はバイメタル構造を有する構成を示す図、(b)は温度によって相転移(液化や気化など)し、体積変化することにより変位する構成を示す図。 本発明の実施例1における実施形態1のループ型ヒートパイプを作製する第1の作製方法を説明するための工程図。 本発明の実施例1におけ第1の作製方法によって作製されたループ型ヒートパイプの上面図。 本発明の実施例2におけるループ型ヒートパイプの作製方法を説明するための図であり、(a)から(f)は実施形態1のループ型ヒートパイプを作製する第2の作製方法を説明するための工程図。 本発明の実施例2における作製方法を説明するための図11(a)から(f)の工程に続く(g)から(i)の工程を説明するための工程図。 本発明の実施例2におけるループ型ヒートパイプの構成を示す斜視図。 本発明の実施例3におけるループ型ヒートパイプの作製方法を説明するための図であり、(a)から(f)は実施形態1のループ型ヒートパイプを作製する第3の作製方法を説明するための工程図。 発明の実施例3における作製方法を説明するための図14(a)から(f)の工程に続く(g)から(i)の工程を説明するための工程図。 発明の実施例3におけるループ型ヒートパイプの構成を示す斜視図。 本発明の実施例4におけるループ型ヒートパイプの作製方法を説明するための図であり、(a)から(f)は実施形態2のループ型ヒートパイプを作製する第1の作製方法を説明するための工程図。 発明の実施例4における作製方法を説明するための図17(a)から(f)の工程に続く(g)から(h)の工程を説明するための工程図。 本発明の実施例4におけ第1の作製方法によって作製されたループ型ヒートパイプの上面図。 本発明の実施例5におけるループ型ヒートパイプの作製方法を説明するための図であり、(a)から(f)は実施形態2のループ型ヒートパイプを作製する第2の作製方法を説明するための工程図。 本発明の実施例5における作製方法を説明するための図20(a)から(f)の工程に続く(g)から(k)の工程を説明するための工程図。 本発明の実施例5におけるループ型ヒートパイプの構成を示す断面図。 本発明の実施例6における燃料電池システムを説明するための概略図。 本発明の実施例6における燃料電池システムのLaNI5を充填した燃料タンクの温度と水素放出速度の関係を表す図。 本発明の実施例6における燃料電池システムのLaNI5を充填した燃料タンクの温度と水素解離圧力の関係を表す図。 本発明の実施例6における燃料電池システムの伝熱制御機構として、ループ型ヒートパイプを燃料電池の燃料タンクと燃料電池との熱交換に使用した構成例を説明するための図。 本発明の実施例7における燃料電池システムの放熱量制御機構について説明するための図。 本発明の実施例7における親水性と疎水性を有するパターンを形成することによって水を動かすことを可能とする構成例について説明するための図。 本発明の実施例7における吸水量によって通気孔の通風量が変化するようにする構成例について説明するための図。 本発明の実施例7における熱スイッチをループ型ヒートパイプに用いた構成例を説明するための図。 本発明の実施例8における燃料電池システムの放熱量制御機構について説明するための図。 本発明の実施例8における均熱板を中空とし、内部に毛管力を有するメッシュなどを入れ、作動流体を封入することでヒートパイプとした構成例を説明するための図。 本発明の実施例8における均熱板に通気孔を設けることで、放熱板として用いる構成例を説明するための図。 本発明の実施例8における均熱板を実施例3のループ型ヒートパイプによって構成した構成例を説明するための図。 本発明の実施例8における均熱板を燃料電池と燃料タンクの間に設けるようにする構成例を説明するための図。 本発明の実施例8における燃料電池の温度が所定の温度以上になった場合にのみ、燃料タンクへ熱を伝えるようにする構成例を説明するための図。 本発明の実施例8における燃料タンクが所定の温度以下になった場合にのみ、燃料タンクへ熱を伝えるようにする構成例を説明するための図。
符号の説明
101:高温部
102:低温部
103:蒸発部
104:凝縮部
105:蒸気流路
106:液体流路
107:疎水箇所
108:親水箇所
109:濡れ性変化部
110:リザーバ
111:ウィック
201:温度によって変位する部材
202:バイメタルまたは形状記憶合金
203:ダイヤフラム
204:相転移部材
301:基板1
302:基板2
303:基板3
304:注入口
305:多孔部
306:作動流体
307:封止剤
308:犠牲層
309:ビーム
310:断熱層
401:燃料電池
402:酸化剤極
403:高分子電解質膜
404:燃料極
405:燃料タンク
406:通気孔
407:配線部
408:電極
501:伝熱部材
502:熱スイッチ(熱接点)
503:放熱板
504:水流路
505:伝熱制御部材
506:親水部
507:疎水部
508:可動通気板
509:吸水膨張部材
510:固定通気板
511:均熱板
512:通気孔つき均熱板

Claims (17)

  1. 蒸発部と、凝縮部と、該蒸発部と該凝縮部との間を接続する作動流体を封入したループ状流路と、を有し、
    前記作動流体の前記蒸発部における気化と前記凝縮部における凝縮の作用によって熱輸送を行わせ、伝熱を制御する伝熱制御機構であって、
    前記ループ状流路の一方の側の流路中に、液体を通過させ気体の通過を抑制する気体通過抑制部と、
    前記ループ状流路の他方の側の流路中に、気体を通過させ液体の通過を抑制する液体通過抑制部と、
    を有することを特徴とする伝熱制御機構。
  2. 前記気体通過抑制部は、該流路の表面が親水性を有する部材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の伝熱制御機構。
  3. 前記液体通過抑制部は、該流路の表面が疎水性を有する部材で構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の伝熱制御機構。
  4. 前記気体通過抑制部、あるいは、前記液体通過抑制部に代えて、所定の温度で接触角が変化する材料からなる濡れ性変化部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の伝熱制御機構。
  5. 前記濡れ性変化部が一定の温度以上で親水性から疎水性に変化する材料からなることを特徴とする請求項4に記載の伝熱制御機構。
  6. 前記蒸発部または前記凝縮部の少なくともいずれか一方に隣接し、
    前記蒸発部または前記凝縮部の温度状態によって前記作動流体の気化と凝縮の作用による熱輸送の量を変化させる伝熱制御部材を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の伝熱制御機構。
  7. 前記伝熱制御部材が、前記蒸発部または前記凝縮部に隣接して設けられ、
    前記蒸発部または前記凝縮部の温度によって前記ループ状流路の流路抵抗を変化させることを特徴とする請求項6に記載の伝熱制御機構。
  8. 前記伝熱制御部材が、バイメタルまたは形状記憶合金のいずれかの材料で形成されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の伝熱制御機構。
  9. 前記伝熱制御部材が、温度によって相転移し、体積が変化する材料によって形成されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の伝熱制御機構。
  10. 燃料タンクと、該燃料タンクから供給される燃料を用いて発電を行なう燃料電池セルと、を有する燃料電池システムにおいて、
    前記燃料タンクと前記燃料電池セルとの間に、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の伝熱制御機構を備え、前記凝縮部が前記燃料タンク側に配置され、前記蒸発部が前記燃料電池セル側に配置されていることを特徴とする燃料電池システム。
  11. 燃料タンクと、該燃料タンクから供給される燃料を用いて発電を行なう燃料電池セルと、を有する燃料電池システムにおいて、
    前記燃料タンクと前記燃料電池セルとの間に、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の伝熱制御機構を備え、
    前記燃料電池セルと、空気を供給するための通気孔を備えた放熱板とが、所定の温度で接触角が変化する濡れ性変化部、あるいは、一定温度以上で作動する熱接点を備えた伝熱部材を介して接続され、
    前記熱接点が前記伝熱制御機構における伝熱制御部材によって構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  12. 前記燃料電池セルで発電により生成される水を、前記放熱板に導く水流路を有することを特徴とする請求項11に記載の燃料電池システム。
  13. 前記水流路の表面に、親水性部分と疎水性部分からなるパターンが形成されていることを特徴とする請求項12に記載の燃料電池システム。
  14. 前記放熱板の表面に、吸水性部材が設けられていることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  15. 前記吸水性部材は、吸水量の増加により通気量が向上する部材によって構成されていることを特徴とする請求項14に記載の燃料電池システム。
  16. 燃料電池セルでの発電によって発生する熱のばらつきを均一化する均熱板を有し、該均熱板が請求項1乃至9のいずれか1項に記載の伝熱制御機構によって構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  17. 前記均熱板が、請求項10に記載の燃料電池セルと燃料タンクとの間に備えられた伝熱制御機構、あるいは請求項11乃至15のいずれか1項に記載の放熱板、の少なくとも一方を兼ねることを特徴とする請求項16に記載の燃料電池システム。
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