JP2005123073A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料電池の冷却あるいは暖機を行う際に、簡易な構成で感電等を防ぐことが可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 水素と酸素とを電気化学反応させて電気エネルギを発生する燃料電池10と、熱媒体を用いて燃料電池10との間で熱交換を行う1以上の熱交換器101、102とを備える燃料電池システムにおいて、燃料電池10と熱交換器101、102との間に設けられた絶縁層103、104とを設ける。燃料電池10は、水素と酸素とを電気化学反応させて電気エネルギを発生するセルを複数枚積層して構成されており、熱交換器101、201を、セルの積層方向と平行に絶縁層103、104を介してセルそれぞれに接するように配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水素と酸素との化学反応により電気エネルギーを発生させる燃料電池を備える燃料電池システムに関するもので、特に燃料電池の冷却/加熱構造に関する。
燃料電池を冷却あるいは暖機する方法として、各セルのセパレータに冷却液流路を設けその冷却液流路に冷却液を流すことで燃料電池を冷却あるいは暖機する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、低温起動時に燃料電池の一部分を優先的に加熱するための冷却液流路を設けることで、燃料電池の起動性向上を狙った燃料電池システムも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−117876号公報 特開2002−313392号公報
ところが、上記特許文献1に記載の燃料電池システムでは、各セルのセパレータに冷却流路を設けているので構造が複雑になる。また、各セル毎に設けられた冷却液流路をシールする機構も必要であった。さらに電極であるセパレータに直接冷却液が流れるので、感電や漏電を考えると冷却液の導電率を低くする必要があり、冷却回路中にイオン交換樹脂を取り付ける必要があった。このため、燃料電池を車両等の移動体用電源として用いる場合にはイオン交換樹脂の搭載スペースが必要となるといった問題があり、さらにイオン交換樹脂の定期交換等のメンテナンスが必要であるという問題があった。
また、上記特許文献2に記載の燃料電池システムにおいても、燃料電池冷却のために各セル毎に冷却液流路が設けられており、さらに燃料電池の一部加熱のための冷却液流路を設けているため、燃料電池構成が複雑となっている。
本発明は、上記点に鑑み、燃料電池の冷却あるいは暖機を行う際に、簡易な構成で感電等を防ぐことが可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、水素と酸素とを電気化学反応させて電気エネルギを発生する燃料電池(10)と、熱媒体を用いて燃料電池(10)との間で熱交換を行う1以上の熱交換器(101、102、201、202)と、燃料電池(10)と熱交換器(101、102、201、202)との間に設けられた絶縁層(103、104、203、204)とを備えることを特徴としている。
このように、燃料電池(10)の側面より絶縁層(103、104、203、204)を介して冷却を行うことで、各セルのセパレータに冷却流路を設ける必要がなく、セパレータに冷却液シール構造を設ける必要もない。これにより、燃料電池(10)の構成を簡素にすることができる。
また、電極であるセパレータに直接冷却液が流れず、絶縁層(103、104、203、204)によって、電極と冷却液とを絶縁できるので、感電や漏電のおそれがなく、冷却液の導電率を低く保つ必要がない。したがって、熱媒体として自動車用に使用されている通常の冷却液(LLC)を使用することが可能となり、冷却液回路中にはイオン交換樹脂を取り付ける必要もない。このため、冷却液経路にイオン交換樹脂を設ける必要がなく、イオン交換樹脂の搭載スペースが不要となり、イオン交換樹脂の定期交換等のメンテナンスを行う必要もない。
また、請求項2に記載の発明では、燃料電池(10)は、水素と酸素とを電気化学反応させて電気エネルギを発生するセルを複数枚積層して構成されており、熱交換器(101、102、201、202)は、セルの積層方向と平行に絶縁層(103、104、203、204)を介してセルそれぞれに接するように配置されていることを特徴としている。これにより、熱交換器(101、102、201、202)を介して各セルを均等に冷却あるいは加熱を行うことができる。
また、請求項3に記載の発明では、少なくとも1つの熱交換器(101、201)に熱媒体を循環させる熱媒体流路(20、28)と、熱媒体を圧送する熱媒体循環手段(21)とを備えることを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明のように、熱媒体流路(20)に設けられ、熱媒体を放熱させる放熱器(22)を備え、放熱器(22)にて放熱された熱媒体を熱交換器(101、102、201、202)に導入することで、燃料電池(10)を冷却することができる。
また、請求項5に記載の発明のように、熱媒体流路(28)に設けられ、熱媒体を加熱する熱媒体加熱手段(30)を備え、加熱手段(30)にて加熱された熱媒体を熱交換器(101、201)に導入することで、燃料電池(10)を加熱することができる。
また、請求項6に記載の発明では、熱交換器(101、102、201、202)は複数設けられており、熱媒体加熱手段(30)にて加熱された熱媒体を複数の熱交換器(101、102、201、202)のうち所定の熱交換器(101、201)にのみに供給することで、燃料電池(10)のうち所定の熱交換器(101、201)に対向する部位を優先的に加熱することを特徴としている。これにより、簡素な構成で燃料電池(10)の特定の領域を優先的に昇温させ、起動性を向上させることができる。
具体的には、請求項7に記載の発明のように、熱媒体流路(20)は、複数の熱交換器(201、202)のそれぞれに熱媒体を供給可能に構成されているとともに、熱媒体流路(20)には熱媒体を所定の熱交換器(201)のみに供給可能な熱媒体流路切替手段(32)を備えるように構成できる。
また、請求項8に記載の発明では、熱交換器(101)に接するように配置された熱交換器加熱手段(110)を備えていることを特徴としている。これにより、熱媒体を介さず、加熱手段(110)の熱を熱交換器(101)に伝え、燃料電池(10)に伝えることができる。
また、請求項9に記載の発明では、熱交換器(101、102)は、その内部の一部に冷媒を封入して構成され、熱交換器(101)には燃料電池(10)の熱により沸騰して蒸気となった冷媒を凝縮させる凝縮手段(107、101b、101c)が設けられていることを特徴としている。このような熱伝導率が高い沸騰冷却器を用いることで、燃料電池(10)の冷却効率を向上させることができる。
また、請求項10に記載の発明では、燃料電池(10)は移動体に搭載されるものであり、凝縮手段(101b、101c)は熱交換器(101)の外部に設けられたフィン(101c)を備えており、熱交換器(101)の外部に設けられたフィン(101c)には移動体の走行風が供給されることを特徴としている。このように凝縮手段(101b、101c)を空冷とすることで、燃料電池(10)の冷却系の構成を簡素にすることができる。
また、請求項11に記載の発明では、凝縮手段(107)には熱媒体加熱手段(30)にて加熱された熱媒体が導入されるように構成されており、凝縮手段(107)は熱交換器(101)と伝熱部材(108)にて接続されていることを特徴としている。これにより、凝縮手段(107)に導入された熱媒体の熱を熱伝導部材(108)を介して熱交換器(101)に伝えることができる。
また、請求項12に記載の発明のように、熱交換器(101、102)は、燃料電池(10)における対向する側面に配置された2つの熱交換器(101、102)を含み、2つの熱交換器(101、102)はフレキシブル配管で接続され、内部が連通するように構成することができる。
また、請求項13に記載の発明では、熱交換器に封入する冷媒として、蒸発潜熱も大きく冷媒として性能が優れているだけでなく、自然冷媒であるので対環境性に優れている水を用いている。
また、請求項14に記載の発明では、2つの熱交換器(101、102)の一方は、燃料電池(10)の下面に配置されており、下面側の熱交換器(102)内部における燃料電池(10)と対向する面には、周縁部に向けて上方に傾斜する傾斜部(102b)が設けられていることを特徴としている。これにより、下面側の熱交換器(102)内部で冷媒が沸騰した際、発生した気泡が抜けやすくなり、気泡が中央部に溜まるのを防ぐことができる。
また、請求項15に記載の発明では、熱交換器(101、102、201、202)内部における燃料電池(10)に対向する面において、燃料電池(10)におけるセル積層方向の中央付近に対応する部位の面粗度を他の部位より大きくすることを特徴としている。これにより、他の部位より熱が逃げにくい部位である燃料電池(10)のセル積層方向の中央付近を優先的に冷却することができる
また、請求項16に記載の発明では、熱交換器(101、102、201、202)における絶縁層(103、104、203、204)に接する表面には、絶縁処理が施されていることを特徴としている。これにより、絶縁層(103、104、203、204)および熱交換器(101、102、201、202)側の絶縁膜とで二重に絶縁層が形成されることとなり、感電および漏電に対する安全性を向上させることができる。
具体的には、請求項17に記載の発明のように、熱交換器(101、102、201、202)はアルミニウムから構成されており、絶縁処理はアルマイト処理とすることができる。
また、請求項18に記載の発明では、水素と酸素とを電気化学反応させて電気エネルギを発生させる燃料電池(10)と、燃料電池(10)を加熱する1以上の燃料電池加熱手段(301、302)と、燃料電池(10)と燃料電池加熱手段(301、302)との間に設けられた絶縁層(303、304)とを備えることを特徴としている。これにより、加熱手段(300)と燃料電池(10)との間でショートを防止できるといった効果を得ることができる。
また、請求項19に記載の発明のように、絶縁層(103、104、203、204、303、304)をシリコーン系材料から構成することで、絶縁層の取付面に凹凸がある場合にも、取付面への密着性を向上させることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1、図2に基づいて説明する。本第1実施形態は、本発明の燃料電池システムを燃料電池を電源として走行する電気自動車(燃料電池車両)に適用したものである。
図1は、本第1実施形態の燃料電池システムの概略構成を示す概念図である。図1に示すように、本第1実施形態の燃料電池システムは、水素と酸素との電気化学反応を利用して電力を発生する燃料電池(FCスタック)10を備えている。燃料電池10は、図示しない車両走行用の電動モータや2次電池などの電気機器に電力を供給するように構成されている。燃料電池10では、以下の水素と酸素の電気化学反応が起こり電気エネルギが発生する。
アノード(水素極):H→2H+2e
カソード(酸素極):2H+1/2O+2e→H
全体の反応: H+1/2O→H
本第1実施形態では燃料電池10として固体高分子型燃料電池を用いており、基本単位となるセルが複数積層されて構成されている。図1に示す例では、燃料電池10を構成するセルは左右方向に積層されている。通常、車両用等に用いられる燃料電池10は、出力を稼ぐため数百枚のセルが積層されたスタック構造となっており、各セルは電解質膜が一対の電極で挟まれた構成となっている。燃料電池システムには、燃料電池10の水素極(アノード)に水素ガスを供給するための水素供給装置(図示せず)と、燃料電池10の酸素極(カソード極)に酸素(空気)を供給するための空気供給装置(図示せず)が設けられている。
燃料電池10は発電に伴い発熱を生じる。このため、燃料電池システムには、作動温度が効率の良い温度(80℃前後)となるように冷却システムが設けられている。冷却システムは、燃料電池10の熱を熱媒体としての冷却液に伝達する熱交換器100、冷却液を循環させる冷却液流路20、冷却液を圧送する冷却液循環ポンプ(熱媒体循環手段)21、冷却液の放熱を行うラジエータ23等から構成されている。冷却液としては、低温時でも凍結しないようにエチレングリコールと純水の混合溶液を用いる。なお、熱交換器100については後述する。なお、本発明の熱媒体流路は、冷却液流路20、バイパス流路26、暖房用流路28から構成されている。
冷却液循環ポンプ21は図示しないポンプ用モータと機械的に接続されており、ポンプ用モータを回転させることにより冷却液循環ポンプ21を回転させて熱交換器100に冷却液を循環させることができる。燃料電池10で発生した熱は、冷却液を介してラジエータ(放熱器)22で系外に排出される。
冷却ファン23は冷却ファンモータ24と機械的に接続されており、冷却ファンモータ24を回転させることにより冷却ファン23を回転させてラジエータ22に送風し、ラジエータ22より熱を外気に放出させることができる。なお、ラジエータ22は車両走行時に走行風(ラム圧)を利用できる位置に搭載するのがのぞましい。
流路切替弁25は、冷却液をラジエータ22あるいはバイパス流路26に流すように冷却液の流路を切り替えるものである。冷却液流路20における燃料電池10出口近傍には、燃料電池10から流出した冷却液温度を検出する温度センサ27が設けられている。流路切替弁25は、温度センサ27により検出した冷却液温度が所定の値より大きい場合はラジエータ22側に冷却液が流れるようにし、逆に冷却液温度が所定の値より小さい場合はバイパス流路26に冷却液が流れるよう制御することで温度制御を行っている。
このような冷却系によって、冷却液循環ポンプ21による流量制御、冷却ファン23による風量制御、流路切替弁25によるバイパス制御で熱交換器100に循環する冷却液の温度制御を行い、燃料電池10の温度制御を行うことができる。さらに、流路切替弁25は、冷却液をラジエータ22およびバイパス流路26の双方に流さないようにし、冷却液を後述の暖房用流路28のみに流すように冷却液流路を切り替えることもできる。
また、本第1実施形態の燃料電池システムでは、燃料電池1の廃熱を利用して、車室内の暖房を行うことができる構成となっている。冷却液流路20には、ラジエータ22と並列に暖房用流路28が設けられている。暖房用流路28には、上流側から順にオンオフ弁29、電気ヒータ(熱媒体加熱手段)30、ヒータコア(室内暖房用熱交換器)31が設けられている。車室内の暖房が必要な場合には、オンオフ弁29を開きヒータコア31に燃料電池10の廃熱で加熱された冷却液を供給することで暖房する。図示しないファンによりヒータコア31によって暖められた空気を車室内に導入することで車室内を暖房する。なお、電気ヒータ30は、図示されていない二次電池に接続されており、二次電池を電源として発熱する。あるいは、燃料電池10の運転中であれば発電電力を電源とすることもできる。
冷却液の温度が低い場合には、電気ヒータ30によって冷却液を加熱することで、車室内暖房をアシストすることができる。本例では、加熱手段として電気ヒータ30を用いているが、これに限定するものではなく、例えば水素を燃料とする触媒式燃焼ヒータを用いることもできる。この場合には、燃料電池10の燃料である水素を用いることができる。さらに、燃料電池10の暖機が必要な場合は、電気ヒータ30にて加熱した冷却液を熱交換器100に循環させることで、燃料電池10の暖機を行うことができる。
次に、熱交換器100について説明する。本第1実施形態の熱交換器100は、燃料電池10における対向する側面に配置された2つの熱交換器101、102を備えている。具体的には、燃料電池10の上面側に設けられた上側熱交換器101、燃料電池10の下面側に設けられた下側熱交換器102、連結パイプ105、フレキシブル配管106から構成されている。これらの各構成要素101、102、105、106はアルミニウム材料から構成されている。
各熱交換器101、102は、セル積層方向(図1の左右方向)と平行に、絶縁層としての絶縁シート103、104を介して燃料電池10の側面に配置されている。各熱交換器101、102は、燃料電池10を構成する各セルそれぞれに熱的に接触している。
各熱交換器101、102は、燃料電池10の積層方向側面に取り付けられており、取付面には凹凸があると考えられるので、取付面への密着性を向上させるために絶縁シート103、104は柔軟性のある材料を用いることが好ましい。さらに、各熱交換器101、102での熱交換効率を高めるために、絶縁シート103、104は熱伝導率が大きいものを用いることが好ましい。そこで本第1実施形態では、絶縁シート103、104としてシリコーンを主材料とし、さらに熱伝導率を向上させるためにAl(アルミナ)、BN、SiC等を混入したシリコーン系材料を用いている。また、絶縁シート103、104は、各熱交換器101、102と燃料電池10との間の熱交換効率を高めるために、燃料電池10の平面度から許される限り薄く形成している。
また、各熱交換器101、102における絶縁シート103、104と接触する面101a、102aにはアルマイト処理が施され、絶縁膜が形成されている。これにより、本第1実施形態では、絶縁シート103、104および絶縁膜101a、102aとで二重に絶縁膜が形成されることとなり、感電および漏電に対する安全性を向上させることができる。必要がなければ、絶縁膜101a、102aは省略できる。また、絶縁膜はアルマイト処理でなくても、絶縁性のある樹脂を塗布することにより形成してもよい。
上側熱交換器101と下側熱交換器102は連結パイプ105によって連結され、それぞれの内部空間が連通している。連結パイプ105の途中には、フレキシブル配管106が設けられている。
本第1実施形態の熱交換器100は、内部に封入した冷媒を沸騰させ潜熱として熱を吸収する沸騰冷却器である。沸騰冷却器は熱伝達率が高く、冷却性能に優れている。燃料電池10を80℃程度に保つには、熱交換器100の冷媒が50〜80℃程度で沸騰するように設定することが望ましい。
熱交換器100の内部には、その一部に冷媒が封入されている。本第1実施形態では、熱交換器100内部を真空引きした後に、内部に冷媒として水を封入している。水は蒸発潜熱も大きく冷媒として性能が優れているだけでなく、自然冷媒であるので対環境性に優れている。なお、冷媒として水を用いた場合には低温環境下で凍結の問題があるが、凍結による熱交換器の破壊については構造で対応できる。また凍結した場合の冷却性能の低下については、冷却液が凍結している状態では、燃料電池10の温度も低くなっているので冷却性能が低下していても問題ないと考えられる。なお、熱交換器101内部への冷媒(水)の封入量は、液面を燃料電池10の上面よりも高くして、燃料電池10全体が冷媒で覆われるようにする必要がある。本システムが車載される場合、路面の傾きによって、燃料電池10が水平になるとは限らないので路面の傾きを考慮して冷媒を封入する必要がある。
上側熱交換器101の内部の上部には、凝縮器107が設置されている。凝縮器107の内部には、ラジエータ22にて冷却された冷却液が冷却液流路20を介して循環するように構成されている。燃料電池10の発熱時(発電時)には、燃料電池10と接触している上側熱交換器101あるいは下側熱交換器102で冷媒が沸騰して冷媒蒸気となり、冷媒が気化する際に燃料電池10の熱を潜熱として吸収する。冷媒蒸気は凝縮器107の表面で冷却されて凝縮器107から落下し、熱交換器100内の下部に溜まる。凝縮器107には、冷媒と冷却液との熱交換効率を高めるために、その内部あるいは外部にフィンを設けることが望ましい。
下側熱交換器102では、燃料電池10と対向している内部上面側で冷却を行っている。このため、冷媒が沸騰した際に下側熱交換器102内で気泡が溜まると、その部分では沸騰冷却が行われなくなり燃料電池10の温度が上昇してしまう。このため、本第1実施形態では、図1に示すように下側熱交換器102内部における燃料電池10に対向する側、すなわち上面側に傾斜部102bを設けている。傾斜部102bは、中央部から周縁部に向けて上方に傾斜している。すなわち、傾斜部102bは、中央部が最も下方に位置している。下側熱交換器102の内部の上面にこのような傾斜部102bを設けることで、冷媒が沸騰した際、発生した気泡が抜けやすくなり、気泡が中央部に溜まるのを防ぐことができる。
また、燃料電池10のセル積層方向の中央部は、側面部より熱が逃げにくいので高温になりやすい。このため、本第1実施形態では、熱交換器100を燃料電池10の中央部を優先的に冷却するように構成している。具体的には、各熱交換器101、102内部の燃料電池10と対向する面において、燃料電池10の中心付近に対応する部位の面粗度を他の部位より大きくしている。このように面粗度を大きくすることで沸騰開始加熱度を小さくでき、燃料電池10のセル積層方向中央部を優先的に冷却することができる。面を荒くする方法としては、ショットブラスト加工などを用いることができる。
凝縮器107は、熱伝導部材108にて上側熱交換器101内部における燃料電池10と対向する面(下側面)と連結されている。これにより、凝縮器107と上側熱交換器101の燃料電池10と対向する面は、熱的に連結されることになる。熱伝導部材108としては、アルミニウムや銅といった熱伝導率の大きな材料を用いることが望ましい。
図2は、熱交換器101、102の燃料電池10への組み付け構造を示す分解斜視図である。図2では、取付バンド109を1本のみ図示している。図2に示すように、燃料電池10を絶縁シート103、104を介して上側熱交換器101および下側熱交換器102ではさみ込み、一対の取付バンド109によって密着させている。取付バンド109は、ボルト109aとナット109bにて固定される。
燃料電池10の発熱により下側熱交換器102で発生した気泡は、連結パイプ105、フレキシブル配管106を伝わり上側熱交換器101の内部にある凝縮器107(図1)にて凝縮する。連結パイプ105、フレキシブル配管106の内径については、気泡抜けを考慮して決定すればよい。熱交換器101、102の冷却性能を向上させるには、伝熱面積を大きくする必要がある。このため、燃料電池10における熱交換器101、102と接触する面をできるだけ大きくすることが望ましい。また、燃料電池10のセル面内の温度分布を小さくするためには、燃料電池10における熱交換器101、102と接触する面同士ができるだけ近くなるようにすることが望ましい。したがって、燃料電池10を構成する各セルにおいて、熱交換器101、102と接する辺の長さBを長くするとともに、熱交換器101、102と接しない辺の長さAを短くすることが望ましい。つまり、本発明の構成においては、燃料電池スタックの縦横比A/Bをできる限り小さくしたほうが好ましい。
また、燃料電池10は上側熱交換器101と下側熱交換器102の間に挟み込む構造としており、燃料電池10と上側熱交換器101および下側熱交換器102は熱抵抗が大きくならないように密着させる必要がある。そこで、連結パイプ105にフレキシブル配管106を設けることで、上側熱交換器101と下側熱交換器102の間に燃料電池10と絶縁シート103、104を組み付けるときに組み付けやすくでき、また取り付けバンド109を用いて密着させたときの変位を吸収することもできる。
また、図示を省略しているが、燃料電池システムの各部品は電子制御装置(ECU)と電気的に接続されている。ECUには温度センサ27等からのセンサ信号が入力するとともに、ECUは冷却液循環ポンプ21、冷却ファンモータ24、流路切替弁25、オンオフ弁29、電気ヒータ30等に制御信号を出力する。
以下、本第1実施形態の燃料電池システムにおける燃料電池10の冷却・暖機について説明する。
まず、本第1実施形態の燃料電池システムにおける燃料電池10の冷却について説明する。燃料電池10で発電に伴い発熱すると、各熱交換器101、102内の冷媒が沸騰して蒸気となる。冷媒蒸気は、凝縮器107の表面で凝縮して凝縮器107から落下し、熱交換器100の下方に溜まる。熱交換器100内の冷媒は、蒸発と凝縮を繰り返し、燃料電池10の熱を冷却液流路20を循環する冷却液に伝える。凝縮器107にて冷媒蒸気からの熱を受け取った冷却液は、ラジエータ22にて冷却される。このように、燃料電池10で発生した熱は、燃料電池10のセル積層方向の側面から絶縁シート103、104を介して熱交換器100内部の冷媒を介して冷却液に伝えられ、冷却液の熱はラジエータ22にて大気に放出される。
次に、本第1実施形態の燃料電池システムでの燃料電池10の暖機方法について説明する。燃料電池10の暖機時には、流路切替弁25によって冷却液が暖房用流路28に流れるようにする。さらにオンオフ弁29は開状態とするとともに、電気ヒータ30に通電して冷却液を加熱する。冷却液ポンプ20によって圧送された冷却液は、凝縮器107を通って、オンオフ弁29、電気ヒータ30、ヒータコア31を順に通過し冷却液循環ポンプ21に戻る。電気ヒータ30で加熱された冷却液は凝縮器107の内部に導入される。凝縮器107から熱伝導部材108に熱が伝わって燃料電池10の上面が加熱される。
連結パイプ105およびフレキシブル配管106の部分は配管であるので、熱抵抗が大きく凝縮器107からの熱が下側熱交換器102には伝わりにくい。したがって、燃料電池10の特定の領域(上側熱交換器101に対向する部位)を優先的に加熱し、昇温させることができる。この部分的に加熱された領域を核として燃料電池10の発電を開始する。燃料電池10の発電開始後は、燃料電池10の自己発熱を利用して、燃料電池10全体を昇温させる。これにより、燃料電池10全体を加熱する場合に比較して、燃料電池10の起動時間を短縮することができる。
また、低温環境下で上側熱交換器101、下側熱交換器102、連結パイプ105、フレキシブル配管106の内部の冷媒が凍結している場合でも、燃料電池10の加熱時は冷媒によらず凝縮器107から熱伝導部材108を介して直接熱伝導で加熱することができるので問題ない。
なお、本第1実施形態の構成では、上側熱交換器101を用いて燃料電池10の一部加熱を行うことが望ましい。仮に、下側熱交換器102を用いて燃料電池10の一部加熱を行う場合には、下側熱交換器102で沸騰した冷媒が上側熱交換器101に移動してしまい、燃料電池10の特定領域のみを加熱することが難しくなるからである。
以上のように、燃料電池10の側面より絶縁シート103、104を介して冷却を行うことで、各セルのセパレータに冷却流路を設ける必要がなく、セパレータに冷却液シール構造を設ける必要もない。これにより、燃料電池10の構成を簡素にすることができる。また、各熱交換器101、102をセル積層方向と平行に燃料電池10の側面に配置しているので、熱交換器101、102を介して各セルを均等に冷却あるいは加熱を行うことができる。
また、本第1実施形態の燃料電池システムの構成では、電極であるセパレータに直接冷却液が流れず、絶縁シート103、104によって、電極と冷却液とを絶縁できるので、感電や漏電のおそれがなく、冷却液の導電率を低く保つ必要がない。したがって、熱媒体として自動車用に使用されている通常の冷却液(LLC)を使用することが可能となり、冷却液回路中にはイオン交換樹脂を取り付ける必要もない。このため、冷却液流路にイオン交換樹脂を設ける必要がなく、イオン交換樹脂の搭載スペースが不要となり、イオン交換樹脂の定期交換等のメンテナンスを行う必要もない。
さらに、従来技術のように各セルに冷却液を流す場合に比較して、凝縮器107の内部に冷却液を流すだけであるので圧力損失を大幅に低下できる。このため、冷却液循環ポンプ21の消費電力を大幅に低減できるとともに、冷却液循環ポンプ21を小型化できる利点がある。
さらに、複数の熱交換器101、102のうち特定の熱交換器101にのみ加熱手段により加熱された熱媒体を供給することで、簡素な構成で燃料電池10の特定の領域を優先的に昇温させ、起動性を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図3に基づいて説明する。本第2実施形態は、上記第1実施形態に比較して、熱交換器の構成が異なるものである。
図3は、本第2実施形態の燃料電池システムの概略構成を示す概念図である。本第2実施形態の熱交換器200は、上記第1実施形態の熱交換器100のような沸騰冷却ではなく、熱媒体としての冷却液と燃料電池10との間で直接熱交換するように構成されている。
本第2実施形態の熱交換器200は、燃料電池10の上面側に設けられた上側熱交換器201と、燃料電池10の下面側に設けられた下側熱交換器202から構成されている。各熱交換器201、202は、セル積層方向(図1の左右方向)と平行に、絶縁シート203、204を介して燃料電池10の側面に配置されている。各熱交換器201、202は、燃料電池10を構成する各セルの端部に熱的に接触している。また、各熱交換器201、202における絶縁シート203、204と接触する面201a、202aにはアルマイト処理が施され、絶縁膜が形成されている。
冷却液流路20は熱交換器200の上流側で分岐しており、冷却液が上側熱交換器201と下側熱交換器202の双方に流入するように構成されている。冷却液流路20における下側熱交換器202の上流側にはオンオフ弁(熱媒体流路切替手段)32が設けられている。オンオフ弁32を開状態にした場合には冷却液が各熱交換器201、202に流入し、オンオフ弁32を閉状態にした場合には冷却液が上側熱交換器201のみに流入する。
通常運転時において燃料電池10を冷却する際には、オンオフ弁32を開状態として、冷却液が各熱交換器201、202に流入するようにしておく。これにより、冷却液循環ポンプ21にて圧送された冷却液は各熱交換器201、202に流入し、絶縁シート203、204を介して燃料電池10から熱を受け取り、ラジエータ22にて大気に放熱する。これにより、燃料電池10の冷却を行うことができる。
また、燃料電池10を暖機する際には、オンオフ弁32を閉状態として、冷却液が上側熱交換器201のみに流入するようにしておく。そして、上記第1実施形態と同様、燃料電池10の暖機時には、流路切替弁25によって冷却液が暖房用流路28に流れるようにする。さらにオンオフ弁29は開状態とするとともに、電気ヒータ30に通電して冷却液を加熱する。冷却液ポンプ20によって圧送された冷却液は、凝縮器107を通って、オンオフ弁29、電気ヒータ30、ヒータコア31を順に通過し冷却液循環ポンプ21に戻る。電気ヒータ30で加熱された冷却液は上側熱交換器201に導入される。これにより、燃料電池10の特定の領域を加熱して昇温させることができる。
本第2実施形態の構成でも、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、本第2実施形態の構成では、燃料電池10の一部加熱を行う際に、各熱交換器201、202のいずれを用いてもよい。また、オンオフ弁32を開状態として、熱交換器201、202の両面から燃料電池10を暖機することもできる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図4に基づいて説明する。本第3実施形態は、上記第1実施形態に比較して、熱交換器の構成が異なるものである。
図4は、本第3実施形態の燃料電池システムの概略構成を示す概念図である。図4に示すように、本第3実施形態では上側熱交換器101に電気ヒータ(熱交換器加熱手段)110が設けられている点が、上記第1実施形態と異なる。電気ヒータ110は、上側熱交換器101における燃料電池10との反対側に設置されている。
上記第1実施形態では、暖房用流路28に設けられた電気ヒータ30により冷却液を加熱し、加熱された冷却液を用いて燃料電池10を加熱した。これに対して、本第3実施形態では、燃料電池10の暖機時に電気ヒータ110に通電して発熱させ、上側熱交換器101のケース部分(アルミニウム製)および絶縁シート103を介して、燃料電池10の上面(特定の領域)のみを加熱することができる。このように本第3実施形態では、熱媒体としての冷却液を介さず、電気ヒータ110の熱を熱交換器101に伝え、燃料電池10に伝えることができる。
また、上記第1実施形態の電気ヒータ30にて加熱された冷却液による燃料電池10の加熱と、本第3実施形態の電気ヒータ110による燃料電池10の加熱を併用して行ってもよい。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図5に基づいて説明する。本第4実施形態は、上記第1実施形態に比較して、熱交換器の凝縮手段が空冷により冷媒蒸気を冷却するように構成されている点が異なる。
図5は、本第4実施形態の燃料電池システムの概略構成を示す概念図である。図5に示すように、本第4実施形態の構成では、上記第1実施形態と異なり、冷却液循環ポンプ21やラジエータ22等の冷却液が循環する冷却回路をもたず、沸騰冷却器からなる熱交換器100のみで燃料電池10の冷却を行うシステムとなっている。このため、上記第1実施形態と比較して、より簡素なシステムとすることができる。
上側熱交換器101の上部には、ケース壁面の内側に内側フィン101bが設けられ、外側に外側フィン101cが設けられている。燃料電池10は車体フレーム50に固定されており、外側フィン101cは、ダクト51を介して外気が導入されるように構成されている。ダクト51には走行風が導入できるように構成することが望ましい。本第4実施形態では、内側フィン101bおよび外側フィン101cが凝縮手段を構成している。
燃料電池10はケース52の内部に設置されている。これにより、発電部分である燃料電池10が直接外気にさらされゴミや雨が付着することを防止している。この場合、凝縮手段を構成するフィン101b、101cは、ケース52の外部に出るように構成している。
燃料電池10で発電に伴い発熱すると、各熱交換器101、102内の冷媒が沸騰して蒸気となる。冷媒蒸気は、上側熱交換器101の内側フィン101bおよび外側フィン101cを介して外気と熱交換する。冷媒は内側フィン101cの表面で凝縮し、内側フィン101cから落下し、熱交換器100の下方に溜まる。熱交換器100内の冷媒は、蒸発と凝縮を繰り返し、燃料電池10の熱を外気に放出する。
本第4実施形態の場合、燃料電池10の温度制御はダクト51に流れる風量を調整して行うことになる。そのため、必要に応じ、ダクト51の途中に送風ファンを設置して燃料電池10の冷却をアシストするように構成してもよいし、ダクト51の途中に可動板を設置して風量を制御できるように構成してもよい。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について図6に基づいて説明する。本第5実施形態は、上記第1実施形態に比較して、熱交換器に代えて加熱手段を設けている点が異なるものである。
図6は、本第5実施形態の燃料電池システムの概略構成を示す概念図である。図6では、燃料電池10の冷却系の図示を省略している。図6に示すように、本第5実施形態では、燃料電池10のセル積層方向の側面に絶縁膜303、304を介して電気ヒータ(燃料電池加熱手段)300を設けている。本例の電気ヒータ300は、燃料電池10の2つの側面に2個の電気ヒータ301、302を設けている。燃料電池10を加熱する際には、電気ヒータ300に通電することで、電気ヒータ300で発生した熱が絶縁シート303、304を介して燃料電池10に直接伝わり、燃料電池10を加熱することができる。また、2個の電気ヒータ301、302のいずれかのみに通電すれば、燃料電池10の特定の領域のみを加熱することができる。
このような構成とした場合、電気ヒータ300と燃料電池10との間でショートを防止できるといった効果がある。なお、電気ヒータ300は1個だけ設けてもよく、複数でもよい。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、燃料電池として固体高分子型燃料電池を用いたが、これに限らず、本発明は他の種類の燃料電池を用いた燃料電池システムにも適用可能である。例えばリン酸型燃料電池においては、各セルのセパレータに配管を埋め込んで沸騰冷却を行うことが知られているが、配管を埋め込む必要があるので体格が大きくなるという問題があるが、本発明の構成では各セルに配管を設置していないので、このような問題を回避できる。
また、熱交換器として沸騰冷却器を用いる場合、沸騰冷却器に封入する冷媒は水に代えてフロン(HFC−134a)を用いることもできる。
また、上記各実施形態では、燃料電池10に絶縁シートを介して2個の熱交換器を設けたが、これに限らず、熱交換器は1個でもよく、3個以上設けてもよい。
また、燃料電池10の側面から冷却する場合、各セパレータに冷却液を循環させる構成に比べて、燃料電池全体を均一に冷却することが難しく、電流密度に分布が生じやすい。この為に温度分布がつきやすいので、固体高分子膜としてより耐熱温度が高い高温膜を用いることが望ましい。
第1実施形態の燃料電池システムの概略構成を示す概念図である。 熱交換器の燃料電池への組み付け構造を示す分解斜視図である。 第2実施形態の燃料電池システムの概略構成を示す概念図である。 第3実施形態の燃料電池システムの概略構成を示す概念図である。 第4実施形態の燃料電池システムの概略構成を示す概念図である。 第5実施形態の燃料電池システムの概略構成を示す概念図である。
符号の説明
10…燃料電池、20…冷却液流路、21…冷却液循環ポンプ、22…ラジエータ(放熱器)、23…冷却ファン、30…電気ヒータ(熱媒体加熱手段)、100、200…熱交換器、101、201…上側熱交換器、102、202…下側熱交換器、103、104、203、204、303、304…絶縁シート(絶縁層)、105…連結パイプ、106…フレキシブル配管、110…電気ヒータ(熱交換器加熱手段)、300…電気ヒータ(燃料電池加熱手段)。

Claims (19)

  1. 水素と酸素とを電気化学反応させて電気エネルギを発生する燃料電池(10)と、
    熱媒体を用いて前記燃料電池(10)との間で熱交換を行う1以上の熱交換器(101、102、201、202)と、
    前記燃料電池(10)と前記熱交換器(101、102、201、202)との間に設けられた絶縁層(103、104、203、204)とを備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池(10)は、水素と酸素とを電気化学反応させて電気エネルギを発生するセルを複数枚積層して構成されており、
    前記熱交換器(101、102、201、202)は、前記セルの積層方向と平行に前記絶縁層(103、104、203、204)を介して前記セルそれぞれに接するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 少なくとも1つの前記熱交換器(101、201)に熱媒体を循環させる熱媒体流路(20、28)と、前記熱媒体を圧送する熱媒体循環手段(21)とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記熱媒体流路(20)に設けられ、前記熱媒体を放熱させる放熱器(22)を備え、前記放熱器(22)にて放熱された熱媒体を前記熱交換器(101、102、201、202)に導入することを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記熱媒体流路(28)に設けられ、前記熱媒体を加熱する熱媒体加熱手段(30)を備え、前記熱媒体加熱手段(30)にて加熱された熱媒体を前記熱交換器(101、201)に導入することを特徴とする請求項3または4に記載の燃料電池システム。
  6. 前記熱交換器(101、102、201、202)は複数設けられており、前記熱媒体加熱手段(30)にて加熱された熱媒体を前記複数の熱交換器(101、102、201、202)のうち所定の熱交換器(101、201)にのみに供給することで、前記燃料電池(10)のうち前記所定の熱交換器(101、201)に対向する部位を優先的に加熱することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。
  7. 前記熱媒体流路(20)は、前記複数の熱交換器(201、202)のそれぞれに熱媒体を供給可能に構成されているとともに、前記熱媒体流路(20)には熱媒体を前記所定の熱交換器(201)のみに供給可能な熱媒体流路切替手段(32)を備えていることを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システム。
  8. 前記熱交換器(101)に接するように配置された熱交換器加熱手段(110)を備えていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  9. 前記熱交換器(101、102)は、その内部の一部に冷媒を封入して構成され、前記熱交換器(101)には前記燃料電池(10)の熱により沸騰して蒸気となった冷媒を凝縮させる凝縮手段(107、101b、101c)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  10. 前記燃料電池(10)は移動体に搭載されるものであり、
    前記凝縮手段(101b、101c)は前記熱交換器(101)の外部に設けられたフィン(101c)を備えており、
    前記熱交換器(101)の外部に設けられたフィン(101c)には前記移動体の走行風が供給されることを特徴とする請求項9に記載の燃料電池システム。
  11. 前記凝縮手段(107)には前記熱媒体加熱手段(30)にて加熱された熱媒体が導入されるように構成されており、
    前記凝縮手段(107)は前記熱交換器(101)と熱伝導部材(108)にて接続されていることを特徴とする請求項9に記載の燃料電池システム。
  12. 前記熱交換器(101、102)は、前記燃料電池(10)における対向する側面に配置された2つの熱交換器(101、102)を含み、
    前記2つの熱交換器(101、102)はフレキシブル配管で接続され、内部が連通していることを特徴とする請求項9ないし11のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  13. 前記熱交換器に封入する冷媒が水であることを特徴とする請求項9ないし12のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  14. 前記2つの熱交換器(101、102)の一方は、前記燃料電池(10)の下面に配置されており、
    下面側の前記熱交換器(102)内部における前記燃料電池(10)と対向する面には、周縁部に向けて上方に傾斜する傾斜部(102b)が設けられていることを特徴とする請求項8から13のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  15. 前記熱交換器(101、102、201、202)内部における前記燃料電池(10)に対向する面において、前記燃料電池(10)におけるセル積層方向の中央付近に対応する部位の面粗度を他の部位より大きくすることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  16. 前記熱交換器(101、102、201、202)における前記絶縁層(103、104、203、204)に接する表面には、絶縁処理が施されていることを特徴とする請求項1から15のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  17. 前記熱交換器(101、102、201、202)はアルミニウムから構成されており、前記絶縁処理はアルマイト処理であることを特徴とする請求項16に記載の燃料電池システム。
  18. 水素と酸素とを電気化学反応させて電気エネルギを発生させる燃料電池(10)と、
    前記燃料電池(10)を加熱する1以上の燃料電池加熱手段(301、302)と、
    前記燃料電池(10)と前記燃料電池加熱手段(301、302)との間に設けられた絶縁層(303、304)とを備えることを特徴とする燃料電池システム。
  19. 前記絶縁層(103、104、203、204、303、304)がシリコーン系材料から構成されていることを特徴とする請求項1から18のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
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