JP2008262752A - 燃料電池スタック及びその暖機方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】積層されている複数の発電セルを、均一且つ効率的に暖機することを可能にする。
【解決手段】燃料電池スタック10は、各発電セル14を構成する第1金属セパレータ18と第2金属セパレータ20との間に形成される冷却媒体流路38に対応して熱膨張機構22が配設される。熱膨張機構22は密閉される拡縮可能な袋状部材46と、前記袋状部材46内に封入され、温度の上昇に伴って膨張することにより、該袋状部材46を拡張させて冷却媒体流路38の流路抵抗を増加させる蓄熱部材48とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、電解質の両側に一対の電極を設けた電解質・電極構造体と、セパレータとが積層される発電セルを備え、複数の前記発電セルが積層されるとともに、所定数の前記発電セル間には、電極面方向に沿って冷却媒体を流す冷却媒体流路が形成される燃料電池スタック及びその暖機方法に関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる固体高分子電解質膜を採用している。この燃料電池は、固体高分子電解質膜の両側にアノード側電極及びカソード側電極を配設した電解質膜・電極構造体を、セパレータ(バイポーラ板)によって挟持している。
ところで、この種の燃料電池では、イオン導電性を維持するために、固体高分子電解質膜を適度に加湿しておく必要がある。さらに、カソード側電極では、反応による生成水が存在する一方、アノード側電極では、前記生成水の逆拡散や結露による水分が存在している。このため、燃料電池を氷点下(水の凍結温度以下)で始動させようとすると、前記燃料電池内の水分が凍結し易く、該燃料電池内で電気化学反応が行われ難いという不具合が指摘されている。
そこで、例えば、特許文献1に開示されている燃料電池の冷却/暖機設備が知られている。この特許文献1では、定常運転時に燃料電池の冷却を行う冷却水循環系内に、冷却水を所定温度以上に保温及び貯蔵するための蓄熱装置が設けられている。
そして、燃料電池の低温起動時には、前記燃料電池を冷却する熱交換器からの冷却水の供給を停止し、蓄熱装置内の保温された冷却水を前記燃料電池に供給するように、冷却水の流路が切り替えられている。次に、燃料電池内部の温度が所定温度以上になった際、熱交換器で冷却された冷却水が燃料電池に供給されるように冷却水の流路が切り替えられることにより、燃料電池内部の温度上昇を抑えるようにしている。
また、特許文献2に開示されている電気化学電池の流体流れの制御では、図6に示すように、燃料電池のセパレーター・プレート1に矩形の冷却チャネル2が設けられるとともに、このセパレーター・プレート1のチャネル・ベース3には、矩形のバイメタル小板4の一端部が固定されている。
冷却チャネル2には、冷却流体5が循環しており、この冷却流体5が燃料電池の運転にとって低すぎる温度である場合、バイメタル小板4が上方に曲がって冷却チャネル2の流れ断面積が縮小されている。従って、冷却チャネル2を流れる冷却流体5の流量が減少し、燃料電池の発電反応によって冷却流体5が加熱されると、バイメタル小板4が自由端部をチャネル・ベース3に向かって曲げられ、流れ断面積が増大されている。
さらにまた、特許文献3に開示されている固体高分子膜型燃料電池では、燃料供給プレートの燃料供給流路相互間に、アノード電極を通して電解質膜に、直接、加湿水を供給する加湿水供給通路が形成されている。そして、加湿水供給通路に加湿水を導入する加湿水導入部が、燃料電池に供給される冷却水の排出口付近に配置されるとともに、前記加湿水導入部には、前記排出された冷却水の温度によって変位する感温部材、例えば、バイメタルが設けられている。このため、バイメタルの変位により、加湿水導入部を流れる加湿水の流量が調整されている。
特開2002−42846号公報 特表2005−536033号公報 特開2002−93440号公報
ところで、上記の特許文献1では、外部の蓄熱装置から高温の冷却水を燃料電池に供給する際に、特に、多数の発電セルが積層された燃料電池では、各冷却水流路に対して前記高温の冷却水を均一に供給することができず、前記発電セルによって冷却水流量に差が生じてしまう。このため、複数の発電セルを均一に加熱することができず、発電セル毎に温度の差が生じて発電効率が低下するという問題がある。
しかも、温度の高い発電セル近傍では、冷却水の粘度が低下するため、この冷却水が一層流れ易くなり、温度差が大きくなるという問題がある。
また、上記の特許文献2では、バイメタル小板4が起き上がるように変形することにより、流れ断面積が小さくなって冷却流体5の流量が低下し、熱輸送量が低下している。その際、流路壁の粗度が増大して乱流が起き易くなり、熱輸送量が増大し易くなっている。
このため、バイメタル小板4では、熱輸送量の低下要素と増大要素とが同時に惹起され、制御が困難になるとともに、所望の制御を発揮することができないという問題がある。この種の問題は、感温部材としてバイメタルを使用する特許文献3においても、同様に発生している。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、積層されている複数の発電セルを、均一且つ効率的に暖機することが可能な燃料電池スタック及びその暖機方法を提供することを目的とする。
本発明は、電解質の両側に一対の電極を設けた電解質・電極構造体と、セパレータとが積層される発電セルを備え、複数の前記発電セルが積層されるとともに、所定数の前記発電セル間には、電極面方向に沿って冷却媒体を流す冷却媒体流路が形成される燃料電池スタック及びその暖機方法に関するものである。
燃料電池スタックは、冷却媒体流路に配設される熱膨張機構を備え、前記熱膨張機構は、密閉される拡縮可能なケーシング部材と、前記ケーシング部材内に封入され、温度の上昇に伴って膨張することにより、該ケーシング部材を拡張させて前記冷却媒体流路の流路抵抗を増加させる熱膨張部材とを備えている。
また、熱膨張部材は、蓄熱部材を含むことが好ましく、さらに、前記熱膨張部材は、冷却媒体の入口からスタック内部に向かって封入量が増加されることが好ましい。
さらにまた、燃料電池スタックの暖機方法では、加熱された冷却媒体を冷却媒体流路に供給することによって、発電セルを暖機する一方、前記冷却媒体流路に配設される熱膨張機構を介して前記冷却媒体流路の流路抵抗を増加させている。
本発明では、加熱された冷却媒体が冷却媒体流路に供給されて発電セルを暖機するとともに、前記発電セルの温度上昇に伴って、前記冷却媒体流路に配設されている熱膨張機構を介して前記冷却媒体流路の流路抵抗が増加している。従って、比較的高温になった発電セルでは、冷却媒体流路を流れる加熱された冷却媒体の流量が減少し、前記発電セルの加熱が抑制される。一方、比較的低温の発電セルでは、冷却媒体流路の流路抵抗が小さいため、この冷却媒体流路に加熱された冷却媒体が集中的に供給され、前記発電セルを迅速に加熱することができる。
これにより、発電セルの暖機状態に応じて、最適な加熱流体(加熱された冷却媒体)流量に設定することができる。このため、積層されている複数の発電セルを、均一且つ効率的に暖機することが可能になる。
また、2以上の発電セル間に冷却媒体流路が形成される、所謂、間引き冷却構造では、前記冷却媒体流路の数が削減されるとともに、前記冷却媒体流路に配設される熱膨張機構の数も有効に削減される。従って、燃料電池全体の積層方向の寸法が良好に短尺化される。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタック10を組み込む燃料電池システム12の概略構成説明図である。
燃料電池システム12は、例えば、自動車等の車両(図示せず)に搭載されており、複数の固体高分子型発電セル(燃料電池)14が矢印A方向に積層された燃料電池スタック10を備える。発電セル14は、図2に示すように、電解質膜・電極構造体(電解質・電極構造体)16と、前記電解質膜・電極構造体16を挟持する薄板波形状の第1及び第2金属セパレータ18、20とを備える。各発電セル14間には、互いに隣接する第1及び第2金属セパレータ18、20間に位置して、すなわち、後述する冷却媒体流路38に対応して、熱膨張機構22が配設される。
発電セル14の長辺方向(図2中、矢印B方向)の一端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガス、例えば、水素含有ガスを供給するための燃料ガス供給連通孔24a、冷却媒体を供給するための冷却媒体供給連通孔26a、及び酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを排出するための酸化剤ガス排出連通孔28bが設けられる。
発電セル14の長辺方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス供給連通孔28a、冷却媒体を排出するための冷却媒体排出連通孔26b、及び燃料ガスを排出するための燃料ガス排出連通孔24bが設けられる。
電解質膜・電極構造体16は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜30と、前記固体高分子電解質膜30を挟持するカソード側電極32及びアノード側電極34とを備える。
カソード側電極32及びアノード側電極34は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に塗布されて形成される電極触媒層とを有する。電極触媒層は、固体高分子電解質膜30の両面に形成される。
第1金属セパレータ18の電解質膜・電極構造体16に向かう面18aには、酸化剤ガス供給連通孔28aと酸化剤ガス排出連通孔28bとを連通し、例えば、矢印B方向に延在する酸化剤ガス流路36が形成される。第1金属セパレータ18の面18bには、冷却媒体供給連通孔26aと冷却媒体排出連通孔26bとを連通する冷却媒体流路38が形成される。この冷却媒体流路38は、酸化剤ガス流路36の裏面形状に対応して構成される。
第2金属セパレータ20の電解質膜・電極構造体16に向かう面20aには、燃料ガス流路40が設けられる。この燃料ガス流路40は、例えば、矢印B方向に延在しており、燃料ガス供給連通孔24aと燃料ガス排出連通孔24bとに連通する。第2金属セパレータ20の面20bには、第1金属セパレータ18の面18bと重なり合って冷却媒体流路38が一体的に形成される。
第1金属セパレータ18の面18a、18bには、この第1金属セパレータ18の外周端縁部を周回して第1シール部材42が一体成形される。第1シール部材42は、面18aで酸化剤ガス供給連通孔28a、酸化剤ガス排出連通孔28b及び酸化剤ガス流路36を囲繞してこれらを連通させる一方、面18bで冷却媒体供給連通孔26a、冷却媒体排出連通孔26b及び冷却媒体流路38を囲繞してこれらを連通させる。
第2金属セパレータ20の面20a、20bには、この第2金属セパレータ20の外周端縁部を周回して第2シール部材44が一体成形される。第2シール部材44は、面20aで燃料ガス供給連通孔24a、燃料ガス排出連通孔24b及び燃料ガス流路40を囲繞してこれらを連通させる一方、面20bで冷却媒体供給連通孔26a、冷却媒体排出連通孔26b及び冷却媒体流路38を囲繞してこれらを連通させる。
熱膨張機構22は、密閉される拡縮可能な袋状部材(ケーシング部材)46と、前記袋状部材46内に封入され、温度の上昇に伴って膨張することにより、該袋状部材46を拡張させて冷却媒体流路38の流路抵抗を増加させる熱膨張部材、例えば、パラフィン等の蓄熱部材(潜熱蓄熱材)48とを備える(図2及び図3参照)。
なお、熱膨張部材としては、パラフィン等に代えて、無機化合物(水、アンモニア、二酸化炭素、アルゴン等)、有機化合物(アルコール、アルデヒド、エーテル、飽和炭化水素、エステル等)、形状記憶合金(ニッケル・チタン合金等)、形状記憶樹脂(ポリノルボルネン樹脂、ポリマーアロイ等)、比較的低温度の沸点を有する物質(無機化合物、酸素有機化合物等)、あるいは、熱分解によりガスを発生する物質(金属と酸、金属と塩、金属とアルコール等の組み合わせ)等が使用可能である。
図1に示すように、燃料電池スタック10は、複数の発電セル14を矢印A方向に積層するとともに、積層方向両端にエンドプレート50a、50bを配置する。エンドプレート50a、50bは、例えば、図示しない締め付けボルトにより積層方向に締め付けられている。
エンドプレート50aには、燃料ガス供給連通孔24a、燃料ガス排出連通孔24b、冷却媒体供給連通孔26a、冷却媒体排出連通孔26b、酸化剤ガス供給連通孔28a及び酸化剤ガス排出連通孔28bが設けられるとともに、燃料電池スタック10の内部に冷却媒体を供給する冷却媒体供給装置52が配設される。
冷却媒体供給装置52は、冷却媒体供給連通孔26a及び冷却媒体排出連通孔26bに連結される冷却媒体循環流路54を有し、前記冷却媒体循環流路54には、ラジエータ等の熱交換器56が配設される。冷却媒体循環流路54には、サーモスタット58を介してバイパス流路60が接続される。冷却媒体循環流路54には、冷却媒体を加熱するための蓄熱ユニット62と、前記冷却媒体を前記冷却媒体循環流路54に沿って循環供給するためのポンプ64とが配置される。
このように構成される燃料電池システム12の動作について、以下に説明する。
先ず、燃料電池スタック10の通常運転時について説明すると、図1に示すように、酸化剤ガス供給連通孔28aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス供給連通孔24aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体供給装置52を構成するポンプ64の作用下に、冷却媒体供給連通孔26aに純水やエチレングリコール等の冷却媒体が供給される。
図2に示すように、酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給連通孔28aから第1金属セパレータ18の酸化剤ガス流路36に導入され、電解質膜・電極構造体16のカソード側電極32に沿って移動する。一方、燃料ガスは、燃料ガス供給連通孔24aから第2金属セパレータ20の燃料ガス流路40に導入され、電解質膜・電極構造体16のアノード側電極34に沿って移動する。
従って、電解質膜・電極構造体16では、カソード側電極32に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極34に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
次いで、カソード側電極32に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出連通孔28bに沿って流動する。同様に、アノード側電極34に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス排出連通孔24bに排出されて流動する。
また、冷却媒体は、冷却媒体供給連通孔26aから第1及び第2金属セパレータ18、20間の冷却媒体流路38に導入された後、矢印B方向に沿って流動する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体16を冷却した後、冷却媒体排出連通孔26bを移動して燃料電池スタック10から冷却媒体循環流路54に排出され、前記燃料電池スタック10に循環される(図1参照)。
次いで、燃料電池スタック10が低温始動される際について、説明する。
先ず、冷却媒体供給装置52では、蓄熱ユニット62を介して冷却媒体が加熱されている。そして、加熱された冷却媒体は、ポンプ64の作用下に、燃料電池スタック10内の冷却媒体流路38に供給される。その際、図2及び図3に示すように、各冷却媒体流路38には、熱膨張機構22が配設されている。
このため、加熱された冷却媒体が、冷却媒体流路38に流入すると、熱膨張機構22を構成し袋状部材46内に封入されている蓄熱部材48は、前記加熱された冷却媒体からの熱エネルギを吸収し、例えば、固体から液体に相変化する。従って、袋状部材46は、蓄熱部材48を封入している空間の容積が増大することにより拡張し、冷却媒体流路38の断面積が減少されて流路抵抗が大きくなる(図4参照)。
これにより、暖機された発電セル14は、冷却媒体流路38に高温の冷却媒体が導入され難くなるとともに、比較的低温の発電セル14では、冷却媒体流路38により多くの高温の冷却媒体が流れる(図3参照)。すなわち、比較的高温になった発電セル14では、冷却媒体流路38を流れる高温の冷却媒体の流量が減少して前記発電セル14の加熱が抑制される。一方、比較的低温の発電セル14では、冷却媒体流路38の流路抵抗が小さいため、高温の冷却媒体が集中的に供給されて前記発電セル14を迅速に加熱することができる。
このため、第1の実施形態では、燃料電池スタック10において、発電セル14の暖機状態に応じて高温の冷却媒体を最適な流量に設定することができる。従って、各発電セル14を均一且つ最適な状態で暖機することが可能になり、発電効率を向上させることができるという効果が得られる。
さらに、熱膨張部材として、パラフィン等の蓄熱部材48が使用されている。これにより、燃料電池スタック10が断続運転される場合、発電セル14の温度低下時に蓄熱部材48から熱が放出される。このため、発電セル14を良好に保温することが可能になり、燃料電池スタック10全体の温度低下速度が有効に緩和され、発電効率を上げることができるという利点がある。しかも、燃料電池スタック10の熱衝撃(ヒートショック)による寿命の低下を抑制することが可能になる。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池スタック70の一部断面説明図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池スタック10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
燃料電池スタック70では、冷却媒体供給連通孔26aの近傍に、すなわち、エンドプレート50a側に所定数の熱膨張機構22aが配置されるとともに、前記冷却媒体供給連通孔26aから離間する位置に、すなわち、エンドプレート50b側に所定数の熱膨張機構22bが配置される。熱膨張機構22a、22bは、袋状部材46a、46bを備え、前記袋状部材46a、46b内には、蓄熱部材48a、48bが封入される。蓄熱部材48bの封入量は、蓄熱部材48aの封入量よりも多量に設定される。
このように構成される第2の実施形態では、冷却媒体供給連通孔26aを介して燃料電池スタック70に供給される加熱された冷却媒体は、この冷却媒体供給連通孔26aから離間する側の発電セル14間に設けられている冷却媒体流路38に流れ易い。
その際、冷却媒体供給連通孔26aから離間する位置に配置されている熱膨張機構22bの蓄熱部材48bの封入量は、前記冷却媒体供給連通孔26aの近傍に配置されている熱膨張機構22aの蓄熱部材48aの封入量よりも多量に設定されている。従って、奥側の発電セル14が加熱された後に、手前側の発電セル14の冷却媒体流路38に対して、加熱された冷却媒体を集中して供給することができる。
これにより、燃料電池スタック70全体にわたって各発電セル14を均一且つ迅速に加熱することができ、前記燃料電池スタック70の始動性が向上するとともに、発電効率を向上させることが可能になるという効果が得られる。
なお、第2の実施形態では、蓄熱部材封入量を手前側の熱膨張機構22aと奥側の熱膨張機構22bとの2段階に増加させるように構成しているが、これに限定されるものではない。例えば、燃料電池スタック70のエンドプレート50a側からエンドプレート50b側に向かって、蓄熱部材封入量を3段以上に段階的に増加させることができ、又は、連続的に増加させることも可能である。
さらにまた、第1及び第2の実施形態では、発電セル14間の各冷却媒体流路38に熱膨張機構22、22a及び22bが配置されているが、複数の冷却媒体流路38毎に配置してもよい。燃料電池スタック10、70は、積層方向の寸法が良好に短尺化されるからである。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタックを組み込む燃料電池システムの概略構成説明図である。 前記燃料電池スタックを構成する発電セルの要部分解斜視図である。 前記燃料電池スタックの断面説明図である。 前記燃料電池スタックに配設された熱膨張機構の動作を示す断面説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池スタックの一部断面説明図である。 特許文献2の説明図である。
符号の説明
10、70…燃料電池スタック 12…燃料電池システム
16…電解質膜・電極構造体 18、20…金属セパレータ
22、22a、22b…熱膨張機構 24a…燃料ガス供給連通孔
24b…燃料ガス排出連通孔 26a…冷却媒体供給連通孔
26b…冷却媒体排出連通孔 28a…酸化剤ガス供給連通孔
28b…酸化剤ガス排出連通孔 30…固体高分子電解質膜
32…カソード側電極 34…アノード側電極
36…酸化剤ガス流路 38…冷却媒体流路
40…燃料ガス流路 46、46a、46b…袋状部材
48、48a、48b…蓄熱部材 50a、50b…エンドプレート
52…冷却媒体供給装置

Claims (7)

  1. 電解質の両側に一対の電極を設けた電解質・電極構造体と、セパレータとが積層される発電セルを備え、複数の前記発電セルが積層されるとともに、所定数の前記発電セル間には、電極面方向に沿って冷却媒体を流す冷却媒体流路が形成される燃料電池スタックであって、
    前記冷却媒体流路に配設される熱膨張機構を備え、
    前記熱膨張機構は、密閉される拡縮可能なケーシング部材と、
    前記ケーシング部材内に封入され、温度の上昇に伴って膨張することにより、該ケーシング部材を拡張させて前記冷却媒体流路の流路抵抗を増加させる熱膨張部材と、
    を備えることを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 請求項1記載の燃料電池スタックにおいて、前記熱膨張部材は、蓄熱部材を含むことを特徴とする燃料電池スタック。
  3. 請求項1又は2記載の燃料電池スタックにおいて、前記熱膨張部材は、前記冷却媒体の入口からスタック内部に向かって封入量が増加されることを特徴とする燃料電池スタック。
  4. 電解質の両側に一対の電極を設けた電解質・電極構造体と、セパレータとが積層される発電セルを備え、複数の前記発電セルが積層されるとともに、所定数の前記発電セル間には、電極面方向に沿って冷却媒体を流す冷却媒体流路が形成される燃料電池スタックの暖機方法であって、
    加熱された前記冷却媒体を前記冷却媒体流路に供給することによって、前記発電セルを暖機する一方、
    前記冷却媒体流路に配設される熱膨張機構を介して前記冷却媒体流路の流路抵抗を増加させることを特徴とする燃料電池スタックの暖機方法。
  5. 請求項4記載の暖機方法において、前記熱膨張機構は、熱膨張部材が封入された拡縮可能なケーシング部材を有することを特徴とする燃料電池スタックの暖機方法。
  6. 請求項5記載の暖機方法において、前記熱膨張部材は、蓄熱部材を含むことを特徴とする燃料電池スタックの暖機方法。
  7. 請求項5又は6記載の暖機方法において、前記熱膨張部材は、前記冷却媒体の入口からスタック内部に向かって封入量が増加されることを特徴とする燃料電池スタックの暖機方法。
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