JP2013130331A - 気泡駆動冷却装置 - Google Patents

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泰平 小山
Kazuya Kotani
和也 小谷
Hiroshi Ishii
石井  博
Satoru Kurosawa
悟 黒澤
Akio Sekimoto
暁郎 関本
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Abstract

【課題】小型化を可能とする気泡駆動冷却装置を提供する。
【解決手段】気泡駆動冷却装置1Aは、発熱体が当接する受熱部APと、受熱部APの近傍に設置され、外部の空気と熱交換が可能な放熱部8と、受熱部APと放熱部8とに接続する循環経路JKと、循環経路JK内に充填された冷媒Lと、を備える。循環経路JKの上部流路JKUは受熱部APの上部と放熱部8とを接続しており、受熱部AP内で冷媒Lに発生した気泡4の上昇力によって、受熱部APから放熱部8への流動力が冷媒Lに発生する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、気泡駆動冷却装置に関する。
最近の産業用分野や電子機器分野では、小型・軽量化や大容量化に伴う発熱密度の増大、昼夜にわたる連続運転でのエネルギー消費が課題となっている。特に発熱密度の高い機器として、電動機の電源であるコンバータやインバータなどの電力変換装置が挙げられる。これらの機器には半導体素子が用いられており、電力のオン・オフで電力変換を行う。その際、短時間で急激に発熱するため、その冷却方法には様々な手法が用いられている。すなわち、一般的な手法としてヒートシンクによる冷却が挙げられる他、発熱量の多い機器では、ヒートパイプやファンを用いた強制空冷、液冷、沸騰冷却などがある(例えば、特許文献1参照)。
ヒートパイプ方式では、一般的にヒートパイプとヒートシンクとファンを組み合わせたものが多く、冷却面積を拡大できるメリットがある。
液冷方式では、熱を輸送できるため、冷却部を自由に配置できるメリットがある。また、熱伝達率が空冷よりよ25倍程度高いため、発熱密度の高い機器に適している。
特開平07−190655号公報
しかしながら、従来の装置では次のような解決すべき課題が存在する。一般的なヒートパイプ方式では、高温側を下部、低温側を上部とする配置上の制限があるため、占有スペースの拡大や、所望の配置を達成できない場合がある。液冷方式では、冷媒を駆動させるためのポンプが必要となること、配管やリザーブタンクが必要になることなど、付属の機器が必要となり、それらが故障すると所望の機能を果たせなくなる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、小型化を可能とする気泡駆動冷却装置を提供することにある。
本発明の実施形態に係る気泡駆動冷却装置は、発熱体が当接する受熱部と、受熱部の近傍に設置され、外部の空気と熱交換が可能な放熱部と、受熱部と放熱部とに接続する循環経路と、循環経路内に充填された冷媒と、を備える。循環経路が受熱部の上部と放熱部とを接続しており、受熱部内で冷媒に発生した気泡の上昇力によって、受熱部から放熱部への流動力が冷媒に発生する。
第1実施形態に係る気泡駆動冷却装置の構成概念を示す斜視図である。 第1実施形態の変形例1の構成概念を示す斜視図である。 第1実施形態の変形例2の構成概念を示す斜視図である。 第2実施形態に係る気泡駆動冷却装置の構成概念を示す斜視図である。 第3実施形態に係る気泡駆動冷却装置の構成概念を示す斜視図である。 第4実施形態に係る気泡駆動冷却装置の構成概念を示す斜視図である。 第4実施形態の変形例に係る気泡駆動冷却装置の斜視図である。 第5実施形態に係る気泡駆動冷却装置の構成概念を示す斜視図である。
以下、添付図面を参照しながら、実施形態に係る気泡駆動冷却装置ついて説明する。なお、以下の説明では、すでに説明したものと同一または類似の構成要素には同一または類似の符号を付し、その詳細な説明を適宜省略している。また、以下の説明では、簡明のため、受熱部の正面側などの外壁を透明で描いているが、実際には金属等の熱伝導率の高い部材で受熱部の正面側の外壁が構成されている。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る気泡駆動冷却装置の構成概念を示す斜視図である。
(構成)
図1に示すように、本実施形態に係る気泡駆動冷却装置1Aは、発熱体3が当接する受熱部APと、受熱部APの近傍に設置され、外部の空気と熱交換が可能な放熱部8と、受熱部APと放熱部8とに接続する循環経路JKと、循環経路JKを構成する上部流路JKUに隣接するヒートシンク7と、循環経路JK内に充填された冷媒Lと、を備えている。なお、発熱体3としては、例えば、鉄道用車両でモータを動かすための電流を発生させるIGBT(パワー用トランジスタ)である。
受熱部APの外壁側(図1で正面側および裏面側)は、複数個の発熱体3を取り付け可能となっており、受熱部APの内部には、所望の流路幅や形状を形成するように仕切り板2が垂直方向に複数個設けられている。仕切り板2で仕切られた流路断面形状は、矩形や円形など自由に構成できる。受熱部APの内部は冷媒(液体)で満たされており、冷媒には水、不凍液、代替フロンなどが用いられる。発熱体3の接触している受熱部APの冷媒部(冷媒を収容している部分)では、冷媒の沸点を超える温度になると多数の気泡4が冷媒から発生する。
ヒートシンク7は、上部流路JKUの上面側を形成して冷媒Lに接触している流路形成部7mと、流路形成部7mから下方に張出す複数本のリブ状の内部ヒートシンク7iと、流路形成部7mから上方に延び出して配列されている複数枚のフィン状の上部ヒートシンク7uと、で構成されている。内部ヒートシンク7iの長手方向と気泡駆動冷却装置1Aの長手方向とは略一致している。また、上部ヒートシンク7uの配列方向は内部ヒートシンク7iの長手方向と同じである。
気泡駆動冷却装置1Aの入口側(上端側)には、受熱部APに連通し冷媒Lの圧力が上昇し過ぎることを防止する圧力調整部6が設けられている。圧力調整部6では、凝縮し切れなかった気泡が溜まって上部に気相領域が形成され、冷えることで気相領域が減少し、気相領域の気体が全て凝縮することで圧力調整部6が液体で満たされるようになっている。
受熱部APの近傍(図1では横方向に隣接する位置)には上記の放熱部8が設置されており、循環経路JKを構成する上部流路JKUおよび下部流路JKLによって受熱部APに接続されている。従って、上部流路JKUおよび下部流路JKLと、受熱部APと、放熱部8と、によって循環経路JKが形成されている。そして、上部流路JKUは、受熱部APの上部と放熱部8の上部とを接続し、下部流路JKLは放熱部8の下部と受熱部APの下部とを接続しており、受熱部AP内で冷媒Lに発生した気泡4の上昇力によって受熱部APから放熱部8への流動力が冷媒Lに発生する構成にされている。
放熱部8の配置としては、図1では受熱部APの隣とし、直線状に配置されているが、受熱部APと放熱部8とが90度折れ曲がった配置や放熱部8の厚さ方向が垂直とした構成としてもよい。放熱部8は所望の冷却性能を満たす構造であればよく、複数の分岐した流路と放熱フィンを組み合わせた形状などが適している。別の電源駆動によるファンやブロアを放熱部8の近傍に設置し、放熱部8のフィン間を風が通過する構成としてもよい。上部流路の受熱部APと放熱部8との間には圧力調整部6が流路よりも高い位置に設けられている。上記装置全体の内部には受熱部APと同様の冷媒が満たされており、発熱体からの熱で冷媒が沸騰できるように、沸点の低い冷媒を選択する場合や、装置内部を減圧することで沸点を下げることが行われる。
上部ヒートシンク7uの各フィン間には別駆動で、例えばファンやブロアで発生した強制風9が通過する。放熱部8の冷却に使用するファンやブロアと共通のものを使用することもできる。
冷媒を覆う装置全体の壁面や内部ヒートシンク7iの材料としては、代替フロン系ではアルミ材が使用され、水を使用する場合は銅が適している。外部に設けられた上部ヒートシンク7u自体はアルミや銅など自由に選択できる。
発熱体3の取り付け位置は、図1、2では受熱部の正面側のみとなっているが、特にこの限りではなく、背面側にも取り付け可能である。
(作用)
上記のように構成された気泡駆動冷却装置の作用について説明する。
受熱部APの側面に設けられた発熱体3が稼動することにより発熱すると、発熱体3と接触している受熱部APの内部の冷媒が加熱される。冷媒の沸点を超える温度まで加熱されると冷媒は気化し、多数の気泡4が発生する。気泡4は冷媒よりも密度が低いため上昇し、内部ヒートシンク7iまで到達する。この際、気泡4の上昇に伴い、周りの冷媒も同時に上昇し、隣り合う仕切り板2の間では、冷媒の上昇する流れが発生する。内部ヒートシンク7i付近の冷媒の温度は上部ヒートシンク7uが強制風9で冷却されているため受熱部APよりも温度が低い。そのため、気泡4は凝縮し、再び冷媒に戻る。受熱部APから連続して冷媒が上昇するため、内部ヒートシンク7iまで到達した冷媒は、上部流路JKUを経由して放熱部8の上面まで流動する。その間、圧力調整部6により、凝縮しきれなかった気泡4はここに溜まり、装置内の冷媒の圧力により液面高さが変化し、装置内の圧力をコントロールする。
放熱部8の上部まで到達した冷媒は、連続して後から流れてくる冷媒により、放熱部8を下方向に流れる。放熱部8を通過する際に、冷媒の温度が低下し、放熱部8と受熱部APとを連絡する下部流路JKLを通過し、再び受熱部APに流入する。したがって、装置内部の冷媒は、受熱部APから放熱部8を通過し再び受熱部APに戻る循環する流れとなっている。
(効果)
上記のように構成された気泡駆動冷却装置の効果について説明する。
受熱部APの側面に設けられた発熱体3は、受熱部AP内の冷媒に熱が伝導し、温度上昇が抑制され、許容温度以下を達成できる。冷媒は発熱体3からの熱により気化し、その際に潜熱により、冷媒の状態よりも高い熱量を奪う。気泡4の周りの冷媒は、気泡4の上昇に伴い、仕切り板2間では上昇する流れが生まれる。上昇した気泡4は上部ヒートシンク7uの底面に接し、ここで熱を奪われ、凝縮により再び冷媒となる。従って、冷媒13を循環させるポンプなどの駆動装置を用いなくてもよく、小型化を可能とする気泡駆動冷却装置1Aとすることができる。
また、薄型の気泡駆動冷却装置1Aを複数並列に配置することが可能なので、複数配置する際に設置スペースが小さくて済む。
更に、内部ヒートシンク7iを設けた構成としており、気泡4が放熱部8の方向へ流れながら、内部ヒートシンク7iに隣接している上部流路JKUを通過する際に熱を奪われ、凝縮する気泡4の割合が増加する。気泡4がほぼ消滅した状態で放熱部8へ冷媒が流入することにより、放熱部8での冷却性能が向上する。このように受熱部APの上部に上部ヒートシンク7uを設けることにより、一度気化した冷媒を再び凝縮させることができ、放熱部8での冷却性能を向上させることが可能となる。
(第1実施形態の変形例1)
図2は、第1実施形態の変形例1の構成概念を示す斜視図である。本変形例の気泡駆動冷却装置1Bでは、第1実施形態に比べ、気泡移動抑制材11が、受熱部APから放熱部8へ冷媒Lを流す上部流路JKUの一部あるいは全体わたり設置されている。なお、循環経路JKを、上部流路JKUではなく下部流路JKLに設けることも可能である。気泡移動抑制材11の材質としては多孔質材が好ましく、スポンジ状の物から網状の物など冷媒が通過可能な材質であればよい。
気泡駆動冷却装置全体の大きさは、冷却対象となる発熱体3の大きさや冷却に必要となる放熱部8の性能で決定される。
(作用)
気泡移動抑制材11を設置した場合の気泡駆動冷却装置の作用について説明する。気泡移動抑制材11を受熱部APと放熱部8とを繋ぐ上部流路JKUに設けることで、内部ヒートシンク7i付近で気泡4が凝縮しきれないまま放熱部8へ流入しようとした際に、気泡4をここで止められる。冷媒自体は気泡移動抑制材11を通過し、放熱部8へ流入することができる。
(効果)
気泡移動抑制材11を設けることにより、上部ヒートシンク7uや内部ヒートシンク7iで凝縮しきれない気泡4の流れを止めることができ、放熱部8への気泡4の流入を抑制することで、放熱部8での冷却性能の低下を抑えることができる。
(第1実施形態の変形例2)
図3は、第1実施形態の変形例2の構成概念を示す斜視図である。本変形例の気泡駆動冷却装置1Cでは、第1実施形態に比べ、気泡移動抑制板12が、放熱部8の上部流路JKUに、各気泡移動抑制板12の長手方向と流路方向とが直角となるように複数個設けられている。気泡移動抑制板12と上部ヒートシンク7uとを一体のフィンとすることも可能である。
(作用)
気泡移動抑制板12を設置した場合の気泡駆動冷却装置の作用について説明する。受熱部APから放熱部8へ流動する気泡4を含んだ冷媒は、気泡移動抑制板12の下部の流路を通過して流れる。その際、気泡は上方へ移動し、気泡放熱板12間に留まる。なお、複数の気泡移動抑制板12を設けることにより、放熱部8へ流入しようとしている冷媒から気泡を気泡移動抑制板12間に複数段階で分離される。
(効果)
気泡移動抑制板12を設置した場合においても、第1実施形態の変形例2と同様、上部ヒートシンク7uや内部ヒートシンク7iで凝縮しきれない気泡を放熱部8の上部で分離でき、放熱部8への気泡の流入を抑制することで、放熱部8での冷却性能の低下を抑えることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。図4は、本実施形態に係る気泡駆動冷却装置の構成概念を示す斜視図である。
(構成)
図4に示すように、本実施形態に係る気泡駆動冷却装置1Dでは、第1実施形態に比べ、受熱部APと上部ヒートシンク7uとの間に自励振動型ヒートパイプ13が設けられている。自励振動型ヒートパイプ13の一端は受熱部APの上部に位置し、もう一端は受熱部APの下部まで延長されており、自励振動型ヒートパイプ13は受熱部APの外壁面に接触している。基本的な構成ではこのような配置としているが、特にこの限りではなく、受熱部APの上部と下部を接続する配置になっていれば自由に配置できる。また、自励振動型ヒートパイプ13は図では扁平形状の物を4個使用しているが、幅や形状については、上記接続配置になっていれば、自由に選択してよい。
(作用)
上記のように構成された気泡駆動冷却装置の作用について説明する。
自励振動型ヒートパイプ13が設けられることにより、受熱部APの上部に到達した冷媒の熱の一部が自励振動型ヒートパイプ13に伝わり、上部よりも温度の低い受熱部下部領域に熱が移動する。
(効果)
本実施形態により、第1実施形態で奏する効果に加えて以下の効果を更に奏する。すなわち、自励振動型ヒートパイプ13は一端で受けた熱をもう一端の低温側へ輸送する機器であるため、高温の受熱部AP上部の熱を奪い、上部ヒートシンク7uと組み合わせることでより効率よく気泡を凝縮させることができる。また、自励振動型ヒートパイプ13で受熱部APの下部領域へ輸送された熱は、熱伝導で下部領域の冷媒温度を上げることができる。この熱移動構成により、発熱体3へ到達する前に冷媒の温度を予熱することができ、発熱体3でより多量に冷媒を気化させることができ、冷媒の上昇流を増すことができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。図5は、本実施形態に係る気泡駆動冷却装置の構成概念を示す斜視図である。
(構成)
図5に示すように、本実施形態に係る気泡駆動冷却装置1Eでは、第1実施形態に比べ、受熱部APと放熱部8との間に熱交換部14が設けられている。熱交換部14の内部には、高温流れ15と低温流れ16とをそれぞれ形成するように、仕切られた流路が形成されており、それぞれを流れる冷媒が交わらない構成となっている。図5では高温流れ15が細い流路、低温流れ16が太い流路となっているが、逆の構成でもよい。また、流路は一本である必要はなく、高温流れ15を形成するようなパイプ状の配管部材が複数本設けられた構成としてもよい。
なお、受熱部APの上部には上部ヒートシンク7uや内部ヒートシンク7iを設けてもよいし、圧力調整部6を設けても良い。図4では受熱部APと放熱部8との間に両者と接触する熱交換部14が設けられているが、接触の必要はなく、独立した熱交換部14としてもよい。
(作用)
上記のように構成された気泡駆動冷却装置の作用について説明する。受熱部APから高温流れ15に沿って、受熱部APの上部から放熱部8の下部へと冷媒が流れる。放熱部8では下部から上部へ冷媒が流れ、放熱部8の上部から熱交換部14の低温流れ16に沿って、受熱部APの下部へ冷媒が流れる。
(効果)
本実施形態により、第1実施形態で奏する効果に加えて以下の効果を更に奏する。すなわち、受熱部APで高温となった冷媒が、熱交換部14の高温流れ15に沿って流れ、その周りの隔壁された低温流れ16との間で温度差により熱交換が行われる。すなわち、高温流れ15は熱を奪われ、温度が低下し、低温流れ16は熱を受け温度が上昇する。この熱交換により、受熱部APへ流入する冷媒は発熱体3で熱を受ける前に余熱されているので、発熱体3でより少ない温度上昇で沸騰することができ、気泡4の発生効率を高めることができる。気泡4の発生率は装置全体の冷媒駆動力に起因するため、装置全体の冷却性能を向上させることにつながる。
また、気泡4が受熱部APの上部で消滅せずに熱交換部14に流入した場合、ここで高温流れ15では流れている途中で温度が低下するため、凝縮により残りの気泡も消滅させることができ、放熱部8へ流入する時点では、気泡がほぼ消滅する。これにより、放熱部8での冷却性能を向上させることができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。図6は、本実施形態に係る気泡駆動冷却装置の構成概念を示す斜視図である。
(構成)
図6に示すように、本実施形態に係る気泡駆動冷却装置1Fでは、第1実施形態に比べ、受熱部APの両サイド側に、上部から下部にかけて受熱部APとは隔壁を介した側面流路18が設けられている。側面流路18の受熱部APと反対側の面には、側面ヒートシンク17が設けられている。いずれの側面流路18であっても、側面流路18の入口側(上端側)で上部ヒートシンク7uの近傍には圧力調整部6が配置されている。側面流路18は受熱部APの上部および下部に連通しており、内部には冷媒Lが満たされている。
側面流路18と受熱部APとは図6では完全に隔壁を介して接触するように描いているが、側面流路18をパイプ形状とし、受熱部APに接触しない構成としてもよい。また、側面流路18を受熱部APの両サイド側に配置しているが、片側だけに設置する構成としてもよい。
(作用)
上記のように構成された気泡駆動冷却装置の作用について説明する。受熱部APで発生した気泡4は受熱部APの上部に設けられたヒートシンク7による冷却で凝縮し、冷媒に戻る。凝縮しなかった気泡4はヒートシンク7の近傍に設けられた圧力調整部6に流入する。残りの流れは、側面流路18に流入し、側面ヒートシンク17による冷却で、冷媒の温度が側面流路18の下部に向かうにつれて低下していく。側面流路18の下部に到達した流れは、再び受熱部APへ下部から流入し、装置内を循環する流れとなる。なお、受熱部APの両側面に設けられた側面流路18で同じ流れとなる。
(効果)
本実施形態により、第1実施形態で奏する効果に加えて以下の効果を更に奏する。すなわち、放熱部8の代わりに側面流路18と側面ヒートシンク17を設けることによって、放熱部8で占有していた装置体積分を低減でき、装置全体の小型化が可能となる。また受熱部APの上部に設けられた上部ヒートシンク7uへの強制風を側面ヒートシンク17にも配分することで、強制風を供給するためのファンやブロアを共通化することができる。また、装置全体が小型になることで、装置内部を循環する冷媒の総量を低減でき、軽量化にもつながる。
(第4実施形態の変形例)
図7は、第4実施形態の変形例に係る気泡駆動冷却装置の斜視図であり、受熱部APの上部に設けられたヒートシンクがV型形状になっていることが図6と異なっている。
(構成)
図7のように、上部ヒートシンク7uに代えてV型ヒートシンク19とした場合の気泡駆動冷却装置1Gについて説明する。受熱部APの上部のヒートシンクをV型ヒートシンク19とすることで、その下側の流路(上部流路20)もV型状となる。つまり、V型ヒートシンク19の両端近傍に設けられた圧力調整部6に向かって斜めに上昇する形状となる。
(作用)
図7のようにV型ヒートシンク19とした場合の作用について説明する。受熱部APの上部流路20がV型流路となることで、受熱部APで発生した気泡4はV型ヒートシンク19の傾斜面に沿って上昇し、圧力調整部6へ流れる。つまり、V型流路の上面側が傾斜していることにより、気泡4が傾斜の方向に沿う一方向に流れるようになる。
(効果)
本変形例により、第1実施形態で奏する効果に加えて以下の効果を更に奏する。すなわち、V型ヒートシンク19を設けた形状とすることで、気泡4の流れが安定し、冷却効果が更に向上する。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について説明する。図8は、本実施形態に係る気泡駆動冷却装置の構成概念を示す斜視図である。
(構成)
図8に示すように、本実施形態に係る気泡駆動冷却装置1Hは、第4実施形態に比べ、側面流路18が受熱部APに接触しておらず、独立した構成となっている。また、側面ヒートシンク17が受熱部APとは反対側の側面だけではなく、内側(受熱部AP側)の側面にも設けられている。これらの構成は、受熱部APの両側に設けられた側面流路18とともに同様の構成となっている。
なお、側面ヒートシンク17の形状としては、側面流路18の断面形状を円筒形とし、周りの側面ヒートシンク17を円板形状としても良い。
(作用)
上記のように構成された気泡駆動冷却装置の作用について説明する。
側面流路18の両側に側面ヒートシンク17が設けられていることにより、受熱部APから側面流路18に流入した冷媒は、第4実施形態の場合よりもさらに高い冷却性能で上部から下部に向かって冷却され、下部では十分に冷却された冷媒が再び受熱部APへ流入する。
(効果)
本実施形態により、第1実施形態、第4実施形態で奏する効果に加えて以下の効果を更に奏する。すなわち、側面流路18の両側に側面ヒートシンク17が設けられていることにより、側面流路での冷却性能が向上し、装置全体としての冷却可能な性能を向上することができる。また、放熱部を別に設けることなく、わずかな占有スペースの増加で冷却性能を向上でき、小型・軽量化にもつながる。また、第4実施形態と同様に、強制風を供給するためのファンやブロアを共通化することができる。
なお、以上の第1〜第5実施形態(変形例も含む)では、冷媒13として沸点の異なる複数種の冷媒を用いてもよい。これにより、1種の冷媒を用いた場合に比べ、気泡の発生量が急激に増えることが抑えられる。
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲はそれらに限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、適宜の組み合わせを行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。また、これらの実施形態は、産業用、家庭用などの冷却にも適用可能である。
1A〜H 気泡駆動冷却装置
2 仕切り板
3 発熱体
4 気泡
6 圧力調整部
7 ヒートシンク
8 放熱部
11 気泡移動抑制材
12 気泡移動抑制板
13 自励振動型ヒートパイプ
17 側面ヒートシンク
AP 受熱部
JK 循環経路
JKU 上部流路
L 冷媒

Claims (9)

  1. 発熱体が当接する受熱部と、
    前記受熱部の近傍に設置され、外部の空気と熱交換が可能な放熱部と、
    前記受熱部と前記放熱部とに接続する循環経路と、
    前記循環経路内に充填された冷媒と、
    を備え、
    前記循環経路が前記受熱部の上部と前記放熱部とを接続し、前記受熱部内で前記冷媒に発生した気泡の上昇力によって、前記受熱部から前記放熱部への流動力が前記冷媒へ発生する気泡駆動冷却装置。
  2. 前記受熱部には、受熱部内部を受熱部厚み方向に向けて仕切る1枚以上の仕切り板が設けられている請求項1記載の気泡駆動冷却装置。
  3. 前記循環経路を構成している上部流路を形成するヒートシンクを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の気泡駆動冷却装置。
  4. 前記ヒートシンクの近傍に、前記冷媒の圧力を設定値以下にする圧力調整部が設けられていることを特徴とする請求項3記載の気泡駆動冷却装置。
  5. 前記ヒートシンクには、前記上部流路に沿って下方に張出す内部ヒートシンクが設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の気泡駆動冷却装置。
  6. 前記上部流路には、前記受熱部と前記放熱部との間に、前記冷媒を通過可能とし気泡を通過不可能とする気泡移動抑制材が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の気泡駆動冷却装置。
  7. 前記上部流路の上側内壁面に、前記上部流路の長手方向に直交する気泡移動抑制板が配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の気泡駆動冷却装置。
  8. 前記受熱部の外枠の上部と下部を自励振動型ヒートパイプで接続したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の気泡駆動冷却装置。
  9. 前記受熱部の両側面側にそれぞれ形成され、受熱部上部と受熱部下部を接続する側面流路と、
    前記側面流路の上部に設けられた圧力調整部と、
    を備え、
    前記放熱部として、前記側面流路の側面側に側面ヒートシンクが設けられていること特徴とする請求項1または2記載の気泡駆動冷却装置。
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