JP2013194919A - 自励振動ヒートパイプ及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】始動性のよい自励振動ヒートパイプを提供する。
【解決手段】発熱部3と冷却部5との間を、閉ループをなした空洞の1本の細管7を複数回、往復させる。そして、発熱部3に配した発熱源23と冷却部5に設けた冷却装置25との間に、例えば、カートリッジヒータ6を埋め込んだ加熱装置24を配置する。そして、加熱装置24によって冷却部5を加熱することにより、冷却部5において作動液の蒸発が過剰に凝縮して気栓が消滅して、液柱の運動が阻害されるのを防ぎ、始動性の向上、発熱部3における液枯れによるバーンアウトを回避する。
【選択図】図3
【解決手段】発熱部3と冷却部5との間を、閉ループをなした空洞の1本の細管7を複数回、往復させる。そして、発熱部3に配した発熱源23と冷却部5に設けた冷却装置25との間に、例えば、カートリッジヒータ6を埋め込んだ加熱装置24を配置する。そして、加熱装置24によって冷却部5を加熱することにより、冷却部5において作動液の蒸発が過剰に凝縮して気栓が消滅して、液柱の運動が阻害されるのを防ぎ、始動性の向上、発熱部3における液枯れによるバーンアウトを回避する。
【選択図】図3
Description
本発明は、自励振動ヒートパイプ及び自励振動ヒートパイプにおける温度制御をするプログラムに関する。
発熱体の冷却を小空間で有効に行うための放熱器としてヒートパイプ方式の放熱器が知られている。この種の放熱器のうち、自励振動型ヒートパイプは、液体(作動液)の沸騰による液体の圧力振動を利用して液体を移動させるものである。例えば、特許文献1によれば、ループ型細管ヒートパイプに充填される作動液として、蒸発及び凝縮の潜熱が小さ過ぎ、熱輸送能力が低いとされた作動液であっても、ヒートパイプの使用温度で動粘性係数が小さく、かつ飽和蒸気圧が大きい作動液は、作動液循環速度の増加により、冷却能力を飛躍的に増大できるとしている。
具体的には、作動液としてフレオン11を使用した場合の熱輸送能力が、純水を使用した場合に比較して数分の一に過ぎないとされていたが、特許文献1に記載のループ型細管ヒートパイプでは、フレオン11を使用した場合、純水を使用した場合よりも、10〜50%大きな熱輸送能力が発揮されるとしている。
また、特許文献2は、特にトップヒートモードにおける冷却性能を改善したループ型細管ヒートパイプを開示している。
上述した従来のループ型細管ヒートパイプでは、作動液としての水は蒸発及び凝縮潜熱が大きいため、熱輸送能力が高いにもかかわらず、蒸発及び凝縮潜熱の小さいフレオン11と比較して、水を使用した場合の本来的な熱輸送能力が発揮されていないという問題があった。この原因として、従来のループ型細管ヒートパイプにおいて作動液(水)が冷却部で冷やされ過ぎて、冷却部で気泡が消滅し、加熱部に気泡が集中することが考えられる。
その結果、従来のヒートパイプでは、蒸発すべき作動液(水)が枯渇して蒸発が起こらなくなり、自励振動も発生しないため温度輸送がされなくなり、加熱部の温度が上昇するという問題があった。すなわち、従来のヒートパイプでは、低沸点(24℃)の作動液であるフレオン11と、高沸点(100℃)の作動液としての水とに対して、ヒートパイプの冷却部がほぼ同温度(例えば、約18〜24℃)で冷却されているため、沸点の高い作動液(水)では、始動性を確保できないという問題があった。
また、ループ型細管ヒートパイプにおいて、熱輸送能力が不足している状態で、急激に大きな熱負荷がかかると、受熱部の金属細管内面で液柱、または液膜が蒸発して乾く「ドライアウト現象」が起こり、ヒートパイプの自励振動が抑制される。これに伴って、受熱部の温度が上昇し、冷却対象素子の熱破壊(バーンアウト)が起きる。そして、これら一連の動作・現象は、特にヒートパイプの始動時において問題となる。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたもので、受熱部の過熱によるドライアウト、及びバーンアウトを回避し、高い冷却能力を発現可能な自励振動ヒートパイプを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の自励振動ヒートパイプは、外部からの熱を吸収する吸熱部と、外部に熱を放出する放熱部と、前記吸熱部と前記放熱部との間を往復し、冷媒が充填された閉ループの流路を形成する管路部と、前記放熱部に対して外部から熱を加える加熱部と、前記放熱部の温度を検知する温度検知部と、前記温度検知部による温度検知結果に基づいて、前記加熱部からの加熱により前記放熱部の温度が所定温度に保持されるように該加熱部を制御する制御部と、を備える。これにより、自励振動ヒートパイプの始動性が向上し、吸熱部におけるバーンアウトを回避することができる。
請求項2に記載の自励振動ヒートパイプでは、前記加熱部が前記放熱部を加熱するように前記管路部に熱を加える。また、請求項3に記載の自励振動ヒートパイプでは、前記制御部が、前記冷媒が前記管路部の循環を開始する時に前記放熱部の温度が前記所定温度よりも低い所定の温度に達していない場合、前記加熱部を制御する。
請求項4に記載の自励振動ヒートパイプでは、前記制御部が、前記放熱部の温度が前記所定温度を超えた場合、前記加熱部による前記放熱部への加熱を抑制するか、あるいは前記放熱部への加熱を停止するように該加熱部を制御する。
請求項5に記載の自励振動ヒートパイプにおいて、前記制御部は、前記放熱部の温度が前記所定温度を超え、かつ前記所定温度よりも所定値高い温度よりも低いとき、前記加熱部による前記放熱部への加熱を抑制し、かつ、前記放熱部の温度が前記所定値高い温度に達したとき、前記加熱部による前記放熱部への加熱を停止するように前記加熱部を制御する、
請求項6に記載の自励振動ヒートパイプでは、前記発熱源を前記管路部の一方端側に配置し、前記放熱部を冷却する冷却装置を前記管路部の他方端側に配置し、前記発熱源と前記冷却装置との間の前記管路部上に前記加熱部を配置するとともに、該発熱源、該冷却装置、及び該加熱部を前記管路部の同一面上に配置した。
また、請求項7に記載の自励振動ヒートパイプは、前記発熱源を前記管路部の一方端側に配置し、前記加熱部を前記管路部の他方端側に配置し、前記発熱源と前記加熱部との間の前記管路部上に前記放熱部を冷却する冷却装置を配置するとともに、該発熱源、該冷却装置、及び該加熱部を前記管路部の同一面上に配置した。
請求項8に記載の自励振動ヒートパイプは、前記発熱源を前記管路部の一方端側に配置し、前記放熱部を冷却する冷却装置を、前記発熱源と離間させて前記管路部上の前記発熱源を除く領域に配置するとともに、前記発熱源と前記冷却装置を前記管路部の一方の面上に配置し、前記加熱部を前記管路部の他方の面上であって前記冷却装置の反対側の位置に配置した。
請求項9に記載の自励振動ヒートパイプにおいて、前記管路部が熱伝導可能な部材で形成されている。また、請求項10に記載の自励振動ヒートパイプにおいて、前記冷媒が水であることを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、コンピュータを、外部からの熱を吸収する吸熱部と、外部に熱を放出する放熱部と、前記吸熱部と前記放熱部との間を往復し、冷媒が充填された閉ループの流路を形成する管路部と、前記放熱部を加熱する加熱部とを備える自励振動ヒートパイプの前記放熱部の温度を検知する温度検知部による温度検知結果に基づいて、前記加熱部からの加熱により前記放熱部の温度が所定温度に保持されるように該加熱部を制御する制御部、として機能するためのプログラムである。
本発明に係る自励振動ヒートパイプは、始動性が向上し、吸熱部におけるバーンアウトを回避できるという優れた効果を有する。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプ(単にヒートパイプともいう)の構成を模式的に示している。また、図2は、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプにおけるヒートパイプの構造を示す分解斜視図である。本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプ30は、図1及び図2に示すように、全体が平板構造のヒートパイプ1の一方端側に発熱部(受熱部、あるいは吸熱部ともいう)3が配置され、他方端側に冷却部(放熱部ともいう)5が配置されている。また、発熱部3と冷却部5との間には、後述する加熱装置24が配置されている。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプ(単にヒートパイプともいう)の構成を模式的に示している。また、図2は、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプにおけるヒートパイプの構造を示す分解斜視図である。本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプ30は、図1及び図2に示すように、全体が平板構造のヒートパイプ1の一方端側に発熱部(受熱部、あるいは吸熱部ともいう)3が配置され、他方端側に冷却部(放熱部ともいう)5が配置されている。また、発熱部3と冷却部5との間には、後述する加熱装置24が配置されている。
さらに、発熱部3と冷却部5との間には、冷媒(熱媒体、又は作動液ともいう)が封入された、閉ループ状をなす1本の細管7が往復している。細管7は、封入された冷媒が図中の矢印方向に流れるとした場合、冷却部5から発熱部3に至る往路7aと、発熱部3から冷却部5に至る復路7bと、これら往路7aと復路7bとを連結する連結部分7cとで構成され、連結部分7cで折り返す構造になっている。
ここで、「閉ループ状」とは、往路7a、復路7b、及び連結部分7cを含む細管7の経路が、同一平面上で一筆書きできることを意味しており、かつ、その一筆書きが閉じている状態を指す。また、細管7について、発熱部3と冷却部5との間を往復する回数に制限はない。
図1に示す自励振動型ヒートパイプ30は、細管7内に封入した冷媒(熱媒体)を循環させる駆動力として、細管7内で発生する圧力振動を用いている。すなわち、細管7のうち発熱部3に位置する部分に流入した液相の冷媒は、発熱体(不図示)における発熱量の増加とともに発熱部3の温度が上昇し、沸騰して(蒸気泡を発生して)気相へと変化し、同時に圧力が上昇する。封入された冷媒は、細管7内において気相状態と液相状態が交互に存在し、その気相の膨張により液相と気相が熱とともに冷却部5の方へ移動する。
冷却部5は、細管7を経由して送られてきた気相の冷媒の熱を受け取り、その熱を外部に放出する。つまり、細管7のうち冷却部5に位置する部分で冷媒が冷却されると気相が収縮して(蒸気泡が収縮、または凝縮して)、圧力の降下と冷媒の温度降下が生じ、冷媒は気相から液相へ変化する。そして、冷却された液相が細管7を通って発熱部3の方へ戻る。
自励振動型のヒートパイプ1は、液相の冷媒が蒸発して、それが冷媒の循環流の駆動力である圧力変動をもたらし、発熱部3と冷却部5の圧力差により自励的に発生する圧力振動により、細管7内に閉じ込められた気相と液相の冷媒が、圧力の高い発熱部3から圧力の低い冷却部5へ移動する自励振動によって熱を輸送する。このように、自励振動型ヒートパイプ30では、細管7内での冷媒の循環が繰り返され、熱媒体の移動により潜熱と顕熱の両方の熱が同時に輸送されることで、外部の発熱体の冷却が連続して行われる。
本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプのヒートパイプ1は、図2に示すように、熱伝導性の良好な金属、例えば銅製のケース(筐体)21内に溝8を形成し、その溝8を流路としている。ケースの寸法は、例えば、長辺Lが200mm、短辺Wが50mm、厚さT1が2.5mmである。また、流路である溝8は、幅が約1mm、発熱部3と冷却部5間での長さLpが約190mmである。各流路は、互いに隣接する端部が、発熱部3と冷却部5において1つおきに連結され、全体として、一筆書きのループ状をなした蛇行細管となっている。
さらに、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプは、上記の筐体21に密着しながら溝8を覆う銅製のケース(蓋)22を被せ、これら筐体21と蓋22とを拡散接合により気密性及び水密性を保ちながら一体化する。蓋22の寸法は、例えば、長辺Lが200mm、短辺Wが50mm、厚さT2が0.5mmである。なお、ここでは、図示を省略するが、ケース21の端部の一個所に穴をあけた後、直径約3mmのSUS製パイプを差し込んで、例えば、ロウ付けする。このパイプを介して流路内の真空引きを行うとともに、作動液の注入口とする。また、冷媒の充填率は、例えば50%とし、冷媒充填後、注入口を封止して平型自励振動ヒートパイプを完成させる。
図3は、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプの全体構成を模式的に示す断面構成図である。本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプ30は、図3において一点鎖線で囲んで示すように、ヒートパイプ1、加熱装置24、熱電対19、マルチメータ17、及び温度制御部15を含んで構成される。また、図3に示す電源検知部12、発熱源23、冷却装置25等は、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプの性能評価のために付加された部材である。よって、図3に示す構成は、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプ30を含む性能評価装置と位置づけることもできる。なお、ヒートパイプ1には、図3では省略したが、発熱部3と冷却部5間を往復する管路が配置されている。
発熱源23は、平型自励振動ヒートパイプ30による冷却対象であり、ヒートパイプ1の一端部に配置される。発熱源23は、例えば、動作時の発熱量が大きく、電力制御等に用いられる電子素子(例えば、半導体チップ)であるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、及びダイオードを回路基板にはんだ付けして固定した後、配線のためアルミニウム線でワイヤーボンドし、樹脂で封止したもの(パワーモジュール)を、熱伝導シートを介してヒートパイプ1の発熱部3に固定する構成が考えられる。なお、IGBTは、例えば、縦が約10mm、横が約10mm、厚さが約100μmの大きさを有する矩形の素子である。
本実施形態では、平型自励振動ヒートパイプ30の基礎データを測定するため、上述したパワーモジュールに代えて、直径約6mmのカートリッジヒータを銅ブロックに埋め込んで構成した発熱源23を使用した。そして、この発熱源23に対する電源10からの投入電力を変えることで、発熱源23における発熱量を制御した。また、電源10と発熱源23との間に電源検知部12を配置することによって、電源10から発熱源23への電力の入力状態を検知する。電源検知部12として、例えば、光絶縁型の電圧/電流検知器等を用いることができる。
冷却装置25は、ヒートパイプ1の放熱を行うために付加される装置であり、ヒートパイプ1の他方端部に配置される。ここでは、銅ブロックの内部に円筒状に孔をあけ、それらの孔を水路とした冷却装置を用いた。そして、この冷却装置25を、図示しない熱伝導シートを介してヒートパイプ1の冷却部5に接触させ、恒温水槽から水を循環させて温度制御を行った。
発熱源23と冷却装置25との間に配置した加熱装置24は、ヒートパイプ1の冷却部5を加熱するための装置である。図3に示す平型自励振動ヒートパイプ30では、加熱装置24によって、冷却対象である発熱源23の設置領域を除く、ヒートパイプ1上の所定領域に熱を加え、加えられた熱がヒートパイプ1を伝導して放熱部を加熱する。ここでは、加熱装置24として、直径が約6mmのカートリッジヒータ26を、長辺が50mm、短辺が30mm、厚さが10mmの銅ブロックに埋め込んだ装置を使用した。そして、この加熱装置24を、熱伝導グリースを介してヒートパイプ1に押し当て、後述する温度制御部15により、カートリッジヒータ26への投入電力を変えて、そのヒータの発熱量を制御した。なお、加熱装置24は、銅ブロックにヒータを埋め込んだ構成に限定されず、例えば、電熱ヒータ、温水ヒータ、ダンパー等を使用することができる。
さらに、ヒートパイプ1上の加熱装置24を配置した箇所と冷却部5それぞれに対して温度検知手段を配置した。具体的には、ヒートパイプ1の表面であって、加熱装置24のヒートパイプ1を挟んだ反対側の位置に銀ペーストによって熱電対18を貼り付けるとともに、冷却部5の中央部分に銀ペーストによって熱電対19を貼り付けた。これらの熱電対18,19は、例えば、テフロン被覆(「テフロン」は、登録商標)の細線(0.4×0.7mm)K型の熱電対を使用する。また、熱電対18,19からの出力電圧をマルチメータ17で検知し、その検知結果は、ヒートパイプ1の加熱装置24が配置された箇所と冷却部5それぞれの温度として温度制御部15に入力される。
なお、ヒートパイプ1は、上述したように厚さが3mm程度であり、熱伝導性に優れた材料(金属)で作製されている。そのため、熱電対18,19の貼り付け位置については、図3に示すように、ヒートパイプ1の加熱装置24及び冷却装置25を配置した面と同一の面ではなくても、ヒートパイプ1の加熱装置24が配置された箇所と冷却部5の温度検知に影響はない。また、冷却部5等の温度を検知する手段として、上述した熱電対の他、例えば、サーミスタ、温度上昇に伴う圧力変化を計測する圧力計等を用いることができる。
温度制御部15は、電源検知部12で検知された、電源10から発熱部3への電力の入力状態(投入電力)、マルチメータ17で検知された冷却部5の温度等をもとに、加熱装置24における発熱量を制御する。温度制御部15は、例えば、汎用のマイクロプロセッサ、あるいは専用のIC(集積回路)からなり、不図示のメモリに格納されたプログラムに従って所定の温度制御を行う。
次に、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプの動作について説明する。図4は、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプにおける温度制御手順を示すフローチャートである。なお、平型自励振動ヒートパイプ30の性能評価と効果の検証のため、図3に示すように、ヒートパイプ1の表面であって、ヒートパイプ1を挟んで発熱源23の反対側に熱電対20を貼り付け、その熱電対20で検知した温度を発熱源23の温度として温度計22で実測(例えば、目視で確認)できるようにした。
また、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプの性能評価と効果の検証は、ヒートパイプ1を鉛直方向に維持しながら、発熱源23が下方、冷却装置25が上方となる、いわゆるボトムヒートとした。
本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプ30の温度制御部15は、図4のステップS11において、電源検知部12からの検知信号をもとに、電源10から発熱源23へ電力投入されたことを確認する。そして、発熱源23への電力投入が確認された場合、温度制御部15は、続くステップS13で、マルチメータ17における温度検知結果をもとに、ヒートパイプ1の冷却部5の温度を監視する。温度制御部15は、ステップS13において、冷却部5の温度が所定温度T1(例えば、50℃)を超えていないと判断した場合、ステップS15において、加熱装置24に制御信号を送って、その加熱装置24に埋め込まれたカートリッジヒータ26に対して所定の電力を投入する。
次に、温度制御部15は、ステップS17において、熱電対19で検知され、マルチメータ17で測定された冷却部5の温度を判定する。冷却部5の温度が所定温度T2(例えば、80℃)を超えていなければ、処理をステップS15に戻して、加熱装置24のカートリッジヒータ26への電力投入を継続する。また、冷却部5の温度が所定温度T2であれば、処理をステップS13に戻して、再度、冷却部5の温度を監視する。
一方、温度制御部15は、ステップS17において、冷却部5の温度が所定温度T2を超えていると判断した場合には、ステップS23で、その冷却部5の温度が所定温度T2から、さらに上昇する傾向にあるかどうかを判断する。ステップS23において、冷却部5の温度が所定温度T2を超えているが、さらに上昇する傾向にはないと判断された場合、温度制御部15は、冷却部5の温度を徐々に下げるために、ステップS20において、加熱装置24のカートリッジヒータ26への電力投入を減少させる。そして、ステップS17において、再び冷却部5の温度を判定する。
また、温度制御部15は、ステップS23において、冷却部5の温度が所定温度T2を超えており、その温度がさらに上昇する傾向にあると判断した場合には、ステップS25において、加熱装置24のカートリッジヒータ26への電力投入を停止する。これにより、冷却部5の温度が過剰に高くなるのを回避できる。
温度制御部15は、ステップS13において、冷却部5の温度が所定温度T1を超えていると判定した場合、ステップS19で、平型自励振動ヒートパイプ30が始動時にあるか否かを判断する。ここでは、例えば、温度制御部15が、ステップS11における電源10から発熱源23への電力投入が最初のものであるか否かを情報として記憶しておき、その情報をもとに、平型自励振動ヒートパイプ30が始動時にあるか否かを判断する。なお、平型自励振動ヒートパイプ30が始動時にあるか否かの判断は、上述した電力投入に基づく情報による判断に限定されない。例えば、温度制御部15に始動スイッチを設け、そのオン/オフ状態をもとに始動時か否かを判断するようにしてもよい。
ステップS19において、平型自励振動ヒートパイプ30が始動時にあると判断された場合、温度制御部15は、加熱装置24に対する制御を行わず、ステップS17において、冷却部5の温度を判定する。しかし、平型自励振動ヒートパイプ30が始動時ではなく、既に稼動状態にあると判断された場合には、温度制御部15は、ステップS20において、加熱装置24のカートリッジヒータ26への電力投入を減少させる。そして、ステップS17において、再び冷却部5の温度を判定する。
また、上記のステップS20における処理によって加熱装置24に対する電力投入を減少させ、あるいは、ステップS25において、加熱装置24への電力投入を停止した後において、冷却部5の温度が所定温度T2よりも下がった場合には、再度、温度制御部15によって加熱装置24に対する制御が行われ(ステップS15,S17)、冷却部5の温度がT2に保持される。
なお、温度制御部15は、ステップS11において、電源10から発熱源23への電力投入がないと判断した場合には、ステップS25で、加熱装置24への電力投入を停止する(加熱装置24を不動作状態にする)。また、インバータを搭載した車両が停止したり、車両の変電機が停止した場合にも、ヒートパイプによる冷却が不要となるため、加熱装置24への電力投入が停止される。
上述した所定の温度T1,T2は、ヒートパイプ内の作動液の蒸気圧特性、粘性等の物性と関連しており、ヒートパイプの仕様により異なることが分かっている。そこで、本実施形態では、所定の温度T1,T2を予め実験により求めておく。
次に、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプと、比較例としてのヒートパイプとについて、それぞれの冷却性能を対比する。比較例としたヒートパイプは、冷却部を加熱するための加熱装置と、その加熱装置による加熱を制御する温度制御部とを有しない。そのため、比較例のヒートパイプは、室温25℃で、冷却部の水温を25℃にしてヒートパイプを冷却したところ、発熱部に100ワットの電力を供給したときには、ヒートパイプは動作せず、伝熱による熱輸送のみが観察された。このときの発熱部の温度は、約95℃になった。
なお、比較例に係るヒートパイプにおいて、発熱部に、上記100ワットの2倍の200ワットの電力を供給した場合においてもヒートパイプは動作せず、そのときの発熱部の温度は150℃を超え、バーンアウトが起こる危険な状態となった。
これに対して、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプは、温度制御部15による上述した温度処理によって、冷却部5が約80℃に保持される。その結果、発熱源23に100ワットの電力を供給したときにヒートパイプが動作し、発熱部3の温度は、約85℃となった。したがって、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプは、上記比較例のヒートパイプよりも、発熱部3の温度を約10℃低くすることができた。
さらに、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプの発熱源23に600ワットの電力を供給したときにもヒートパイプが動作し、発熱部3の温度は約150℃に抑えられていた。このとき、冷却部5の温度は、例えば、図4のステップS17において、所定温度T2(80℃)を超えていると判断される。そのため、加熱装置24への電力投入が停止され(ステップS25)、冷却部5の温度は、発熱源23の熱量により110℃に保持された。
以上説明したように、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプは、閉ループをなした空洞の1本の細管(流路)を発熱部と冷却部との間を複数回、往復させ、発熱部に配した発熱源と冷却部に設けた冷却装置との間に、冷却部を加熱するための加熱装置を配置する。そして、冷却部が一定の温度に保持されるように、温度制御部によって加熱装置による加熱を制御する。こうすることで、冷却部において作動液が冷やされ過ぎることがないので、冷却部で気泡が消滅することがない。すなわち、冷却部において作動液の蒸発が過剰に凝縮して気栓が消滅して、液柱の運動が阻害されるのを防ぐことができる。
また、特に冷却部の温度が低いヒートパイプの始動時においても、加熱装置による冷却部の加熱により気柱の運動性が確保され、高い冷却能力が発揮される。その結果、自励振動ヒートパイプの始動性を確保するとともに、発熱部における液枯れによるバーンアウトを回避できる。
なお、ヒートパイプが車載用の場合、それを搭載する車種により、発熱源と冷却装置との間が離れている場合があり、発熱源と冷却装置間が熱の授受を行わない断熱部となっていることが多い。よって、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプのように、発熱源と冷却装置間に冷却部を加熱するための加熱装置を配置することで、単なる熱の通り道となっている断熱部をデッドスペースとせず、有効に利用できる。
<第2の実施形態>
図5は、本発明の第2の実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプの構成を模式的に示している。なお、図5において、図3に示す第1の実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプと同一構成には同一符号を付して、ここでは、それらの説明を省略する。本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプ40も、図5において一点鎖線で囲んで示すように、ヒートパイプ1、加熱装置24、熱電対19、マルチメータ17、及び温度制御部15を含んで構成される。なお、電源検知部12、発熱源23、冷却装置25等は、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプの性能評価のために付加された部材である。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプの構成を模式的に示している。なお、図5において、図3に示す第1の実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプと同一構成には同一符号を付して、ここでは、それらの説明を省略する。本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプ40も、図5において一点鎖線で囲んで示すように、ヒートパイプ1、加熱装置24、熱電対19、マルチメータ17、及び温度制御部15を含んで構成される。なお、電源検知部12、発熱源23、冷却装置25等は、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプの性能評価のために付加された部材である。
本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプ40では、加熱装置24をヒートパイプ1の端部(冷却部5側)に配置し、発熱源23と加熱装置24との間に冷却装置25を配置した構成となっている。また、冷却装置25と加熱装置24それぞれに対して、温度検知手段としての熱電対を配置した。具体的には、ヒートパイプ1の表面であって、加熱装置24のヒートパイプ1を挟んだ反対側の位置に、銀ペーストによって熱電対19を貼り付け、冷却部5の中央部分に銀ペーストによって熱電対18を貼り付けた。
本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプ40では、発熱源23と冷却装置25とが、互いの距離が近くなるように配置されているので、加熱装置24が作動していないときでも、伝熱によりヒートパイプ1の熱が冷却装置25に伝わる。そのため、発熱源23の始動とともに、ある程度の冷却が可能となる。
さらに、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプ40において、発熱源23と加熱装置24とを離して配置しているため、加熱装置24に電力が供給されたとき、加熱装置24(つまり、加熱装置24に埋め込まれたカートリッジヒータ26)で発生した熱の影響が発熱源23に及ばない。そのため、ヒートパイプの冷却対象である発熱源23を効率的に冷却できる。
また、発熱源23と加熱装置24とが離間して配置されていることによって、ヒートパイプの温度が十分高くなって加熱装置24への電力投入を停止した後も、加熱装置24の余熱により発熱源23が加温されることがない。
<第3の実施形態>
図6は、本発明の第3の実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプの構成を模式的に示している。なお、図6において、図3に示す第1の実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプと同一構成には同一符号を付して、ここでは、それらの説明を省略する。本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプ50も、図6において一点鎖線で囲んで示すように、ヒートパイプ1、加熱装置24、熱電対19、マルチメータ17、及び温度制御部15を含んで構成される。なお、電源検知部12、発熱源23、冷却装置25等は、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプの性能評価のために付加された部材である。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプの構成を模式的に示している。なお、図6において、図3に示す第1の実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプと同一構成には同一符号を付して、ここでは、それらの説明を省略する。本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプ50も、図6において一点鎖線で囲んで示すように、ヒートパイプ1、加熱装置24、熱電対19、マルチメータ17、及び温度制御部15を含んで構成される。なお、電源検知部12、発熱源23、冷却装置25等は、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプの性能評価のために付加された部材である。
本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプ50は、ヒートパイプ1の一方の面に発熱源23と冷却装置25とを配置し、ヒートパイプ1の他方の面であって、ヒートパイプ1を挟んで冷却装置25と反対側の端部に加熱装置24を取り付けた構成となっている。ここで、冷却装置25は、例えば、ヒートパイプ1の他方の面のほぼ中央部から端部に渡る領域を占めるように配置されている。また、ヒートパイプ1の表面の中央部に銀ペーストによって熱電対18を貼り付け、ヒートパイプ1の加熱装置24を配置した側であって、冷却部5の中央部分に銀ペーストによって熱電対19を貼り付けた。
このような構成とすることで、冷却装置25を、ヒートパイプ1の発熱源23を除く領域において広い面積を確保しながら設置でき、ヒートパイプ1の冷却能力をより高めることができる。
なお、図6に示す平型自励振動ヒートパイプ50の構成において、冷却装置25が作動した状態にあるときに加熱装置24も稼動させると、冷却と加熱という相反する作用がヒートパイプ1の一方の側とその反対側とにおいて生起することになる。このような、冷却と加熱とのいわば競争状態は、エネルギー効率が悪い。そこで、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプ50では、加熱装置24が稼動中は、冷却装置25の機能を停止する。
例えば、冷却装置25が水冷プレート(フィン式、噴射式)、水冷ジャケット、オイルジャケット等の循環型冷却器の場合、循環する冷媒を停止し、あるいはその流量を絞ることで、一時的に冷却装置25を停止する。また、冷却装置25が空冷の場合には、流入する冷気をダンパー等により絞ることで、冷却装置25を一時的に停止する。一方、冷却装置25がペルチェ素子式等の固体型冷却器の場合には、入力電力を切るか、あるいは減少させる等により、一時的に冷却装置25を停止する。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプについて説明する。なお、本実施形態に係るヒートパイプの構成は、図1に示す第1の実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプの構成と同一構成をとるため、ここでは、それらの図示及び各部の説明を省略する。
次に、本発明の第4の実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプについて説明する。なお、本実施形態に係るヒートパイプの構成は、図1に示す第1の実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプの構成と同一構成をとるため、ここでは、それらの図示及び各部の説明を省略する。
上述した第1の実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプでは、発熱源23に600ワットの電力を供給したとき、冷却部5の温度が所定温度T2(80℃)を超えているため、加熱装置24への電力投入を停止した。また、発熱源23の熱量により、冷却部5の温度は110℃に保たれていた。
しかし、発熱源23の熱量が小さい場合、冷却部5の温度が所定温度(T2とする)に達した後、直ちに加熱装置24への電力投入を停止する処理を行うと、発熱源23の熱量による自己保温効果が十分でないときには、ヒートパイプが再び動作しなくなることが考えられる。このような不都合を回避するため、本実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプは、加熱装置24への電力投入を制御する際の冷却部5の設定温度(所定温度)を、2段階構成とした。
図7は、本実施形態に係るヒートパイプの温度制御部における温度制御手順を示すフローチャートである。なお、図7において、図4に示す第1の実施形態に係る平型自励振動ヒートパイプにおける温度制御処理と同一の処理ステップには同一の符号を付して、ここでは、それらの説明を省略する。
本実施形態に係るヒートパイプの温度制御部15は、図7のステップS17において、冷却部5の温度が所定温度T2(例えば、80℃)を超えていなければ、処理をステップS15に戻して、加熱装置24に電力を投入する。また、冷却部5の温度が所定温度T2であれば、処理をステップS13に戻して、再度、冷却部5の温度を監視する。
一方、温度制御部15は、ステップS17において、冷却部5の温度が所定温度T2を超えていると判断した場合には、ステップS33で、その冷却部5の温度が、所定温度T2よりも高い、所定温度T3(T3>T2)に達しているかどうかを判断する。ステップS33において、冷却部5の温度が所定温度T3に達していないと判断された場合は、ステップS35において、加熱装置24への電力投入を減少させる(つまり、加熱装置24へ投入する電力を小さめにする)。
その後、冷却部5の温度が上昇し、ステップS33において、冷却部5の温度が所定温度T3に達したと判定された場合には、温度制御部15は、ステップS25において、加熱装置24への電力投入を停止する。このように、冷却部5の温度が所定温度T3に達した後、加熱装置24への電力投入を完全に絶つことで、発熱源23の熱量が小さい場合であっても、加熱装置24への電力投入の停止後、ヒートパイプが再び動作しなくなるのを回避できる。
本発明は、上記した実施形態に限定されず、種々の変更をして実施可能である。例えば、発熱源23に入力される電力を正確に計測し、投入された電力が一定の電力以下であり、発熱源23の温度上昇がないと判断された場合には、ヒートパイプの作動が不要であるとして、加熱装置24による冷却部5の加温を行わないようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、平板構造(平型)のヒートパイプに適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図8に示すように、板状のヒートパイプ全体をS字形状、又はZ字形状に成形した構造の自励振動ヒートパイプとしてもよい。図8(a)は、本変形例に係る自励振動ヒートパイプの全体構成を示す斜視図であり、図8(b)は、図8(a)に示す自励振動ヒートパイプを矢印方向から見たときの側面図である。
図8(a),(b)において、例えば、細管からなるヒートパイプ60は、S字形状(又は、Z字形状)の伸縮自在なバネ構造(又は、折り曲げ構造)をなし、ヒートパイプ60の上平面(発熱部)には、冷却対象として、回路基板65にはんだ付けして固定された半導体チップ等の発熱素子63が伝熱接着材によって伝熱的に接着されている。また、ヒートパイプ60の下平面(冷却部)は、冷却装置としての放熱用の金属平板67と、伝熱接着材によって一体化されている。すなわち、図8は、トップヒートモードでの使用状態を示している。
そこで、図8に示す自励振動ヒートパイプにおいて、上記各実施形態と同様に冷却部を加熱するための加熱装置を配置することで、バネ構造体のヒートパイプのバネ圧によって、ヒートパイプの発熱部と発熱源(冷却対象)、ヒートパイプの冷却部と冷却装置がそれぞれ加圧接触されるとともに、冷却部において作動液が冷やされ過ぎることを回避して、自励振動ヒートパイプの始動性を確保することができる。
1 平型自励振動ヒートパイプ
3 発熱部
4 加熱部
5 冷却部
6 カートリッジヒータ
7 細管
8 溝
10 電源
12 電源検知部
15 温度制御部
17 マルチメータ
18,19 熱電対
21 ケース(筐体)
22 ケース(蓋)
23 発熱源
24 加熱装置
25 冷却装置
26 カートリッジヒータ
30,40,50 平型自励振動ヒートパイプ
3 発熱部
4 加熱部
5 冷却部
6 カートリッジヒータ
7 細管
8 溝
10 電源
12 電源検知部
15 温度制御部
17 マルチメータ
18,19 熱電対
21 ケース(筐体)
22 ケース(蓋)
23 発熱源
24 加熱装置
25 冷却装置
26 カートリッジヒータ
30,40,50 平型自励振動ヒートパイプ
Claims (11)
- 外部からの熱を吸収する吸熱部と、
外部に熱を放出する放熱部と、
前記吸熱部と前記放熱部との間を往復し、冷媒が充填された閉ループの流路を形成する管路部と、
前記放熱部に対して外部から熱を加える加熱部と、
前記放熱部の温度を検知する温度検知部と、
前記温度検知部による温度検知結果に基づいて、前記加熱部からの加熱により前記放熱部の温度が所定温度に保持されるように該加熱部を制御する制御部と、
を備えた自励振動ヒートパイプ。 - 前記加熱部は、前記放熱部を加熱するように前記管路部に熱を加える
請求項1に記載の自励振動ヒートパイプ。 - 前記制御部は、前記冷媒が前記管路部の循環を開始する時に前記放熱部の温度が前記所定温度よりも低い所定の温度に達していない場合、前記加熱部を制御する
請求項1又は請求項2に記載の自励振動ヒートパイプ。 - 前記制御部は、前記放熱部の温度が前記所定温度を超えた場合、前記加熱部による前記放熱部への加熱を抑制するか、あるいは前記放熱部への加熱を停止するように該加熱部を制御する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の自励振動ヒートパイプ。 - 前記制御部は、前記放熱部の温度が前記所定温度を超え、かつ前記所定温度よりも所定値高い温度よりも低いとき、前記加熱部による前記放熱部への加熱を抑制し、かつ、前記放熱部の温度が前記所定値高い温度に達したとき、前記加熱部による前記放熱部への加熱を停止するように前記加熱部を制御する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の自励振動ヒートパイプ。 - 前記発熱源を前記管路部の一方端側に配置し、前記放熱部を冷却する冷却装置を前記管路部の他方端側に配置し、前記発熱源と前記冷却装置との間の前記管路部上に前記加熱部を配置するとともに、該発熱源、該冷却装置、及び該加熱部を前記管路部の同一面上に配置した
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の自励振動ヒートパイプ。 - 前記発熱源を前記管路部の一方端側に配置し、前記加熱部を前記管路部の他方端側に配置し、前記発熱源と前記加熱部との間の前記管路部上に前記放熱部を冷却する冷却装置を配置するとともに、該発熱源、該冷却装置、及び該加熱部を前記管路部の同一面上に配置した
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の自励振動ヒートパイプ。 - 前記発熱源を前記管路部の一方端側に配置し、前記放熱部を冷却する冷却装置を、前記発熱源と離間させて前記管路部上の前記発熱源を除く領域に配置するとともに、前記発熱源と前記冷却装置を前記管路部の一方の面上に配置し、前記加熱部を前記管路部の他方の面上であって前記冷却装置の反対側の位置に配置した
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の自励振動ヒートパイプ。 - 前記管路部は、熱伝導可能な部材で形成された
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の自励振動ヒートパイプ。 - 前記冷媒は水である
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の自励振動ヒートパイプ。 - コンピュータを、
外部からの熱を吸収する吸熱部と、外部に熱を放出する放熱部と、前記吸熱部と前記放熱部との間を往復し、冷媒が充填された閉ループの流路を形成する管路部と、前記放熱部を加熱する加熱部とを備える自励振動ヒートパイプの前記放熱部の温度を検知する温度検知部による温度検知結果に基づいて、前記加熱部からの加熱により前記放熱部の温度が所定温度に保持されるように該加熱部を制御する制御部、
として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012058968A JP2013194919A (ja) | 2012-03-15 | 2012-03-15 | 自励振動ヒートパイプ及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012058968A JP2013194919A (ja) | 2012-03-15 | 2012-03-15 | 自励振動ヒートパイプ及びプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013194919A true JP2013194919A (ja) | 2013-09-30 |
Family
ID=49394121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012058968A Pending JP2013194919A (ja) | 2012-03-15 | 2012-03-15 | 自励振動ヒートパイプ及びプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013194919A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018097271A1 (ja) | 2016-11-28 | 2018-05-31 | 株式会社日立製作所 | 鉄道車両の電力変換装置 |
JP2019052794A (ja) * | 2017-09-14 | 2019-04-04 | 株式会社東芝 | 熱輸送装置 |
KR20210121887A (ko) * | 2020-03-31 | 2021-10-08 | 한국과학기술원 | 진동형 히트 파이프 채널 구조 설계 방법 및 이를 이용한 열 분산 장치 |
-
2012
- 2012-03-15 JP JP2012058968A patent/JP2013194919A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018097271A1 (ja) | 2016-11-28 | 2018-05-31 | 株式会社日立製作所 | 鉄道車両の電力変換装置 |
JP2019052794A (ja) * | 2017-09-14 | 2019-04-04 | 株式会社東芝 | 熱輸送装置 |
KR20210121887A (ko) * | 2020-03-31 | 2021-10-08 | 한국과학기술원 | 진동형 히트 파이프 채널 구조 설계 방법 및 이를 이용한 열 분산 장치 |
KR102392527B1 (ko) | 2020-03-31 | 2022-04-29 | 한국과학기술원 | 진동형 히트 파이프 채널 구조 설계 방법 및 이를 이용한 열 분산 장치 |
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