JP5868205B2 - ウェットマスターバッチの製造方法 - Google Patents

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本発明は、ウェットマスターバッチの製造方法及びウェットマスターバッチに関する。
従来から、充填剤を含有するゴム組成物を形成する際の加工性や充填剤の分散性を向上させるため、ウェットマスターバッチを用いる方法が知られている。このウェットマスターバッチは通常、カーボンブラックやシリカ等の充填剤を含有するスラリー溶液とラテックスを混合して凝固させ、得られた凝固液から凝固物だけを分離し、分離された凝固物を脱水し乾燥させて作製される。
一方、特に天然ゴムラテックスは、そのセラム中に蛋白質を含んでおり、この蛋白質の含有量を減らすことにより、ゴムの性能を向上させるマスターバッチに関する技術が存在する。例えば特許文献1には、天然ゴムラテックス中のアミド結合を分解するアミド結合分解工程と、当該アミド結合分解工程後のラテックスと、充填剤を分散させたスラリー溶液とを混合する工程を含む天然ゴムマスターバッチの製造方法が記載されており、該方法により製造されたマスターバッチを含有するゴムは、加工性、補強性、耐摩耗性に優れていると報告されている。また、特許文献2には、総チッ素含有率が0.3質量%以下である脱蛋白天然ゴム等を含むマスターバッチ等を混練して得られるトレッド用ゴム組成物が記載されており、該ゴム組成物は、ゴムの耐摩耗性や機械的強度を低下させることなく、加工性及び低燃費性を向上させることができるとされている。しかしながら、これらを含む従来の方法では、スラリー溶液とラテックスを混合して凝固させる過程で、ラテックス中のゴム成分とスラリー溶液中の充填剤が十分に混合される前に凝固が開始してしまい、得られるウェットマスターバッチ内の充填剤の分布がばらついてしまうことがあった。そして、このウェットマスターバッチ内の充填剤の分布のばらつきにより、該ウェットマスターバッチを用いたゴムの硬さ、引張強さ、耐摩耗性等にムラが生じるという問題があった。
特開2004−99625号公報 特開2009−19078号公報
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、充填剤の分布のばらつきを抑制することができるウェットマスターバッチの製造方法、及び、充填剤の分布のばらつきが抑制されたウェットマスターバッチを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の要旨構成は、以下の通りである。
即ち、本発明のウェットマスターバッチの製造方法は、ラテックスと、充填剤を含むスラリー溶液とを混合する工程を含むウェットマスターバッチの製造方法であって、前記ラテックス、前記スラリー溶液、及び、前記ラテックスと前記スラリー溶液の混合物、の少なくともいずれかに、前記混合物中の蛋白質含有量が前記充填剤の配合量に対して1.7〜2.8質量%となるように、カゼイン、アルブミンおよびエラスチンからなる群から選択される少なくとも1種の蛋白質を添加することを特徴とする。
この構成により、充填剤の分布のばらつきを抑制することができるウェットマスターバッチの製造方法を得ることができる。
前記充填剤は、カーボンブラックであることが好ましい。充填剤としてカーボンブラックを用いることによって、該ウェットマスターバッチを用いて製造されるゴムの耐摩耗性等の物性を特に向上させることができる。
前記蛋白質は、アルカリ水溶液に可溶であることが好ましい。通常、ラテックスは液体状態を維持するためにアルカリ性であり、それに伴いラテックスとスラリー溶液の混合もアルカリ条件下で行われる。アルカリ水溶液に可溶である蛋白質を用いることで、例えばpH10以上のようなアルカリ条件下で行われる該混合の際に、より均一に蛋白質を分散させることができ、それにより充填剤の分布のばらつきをさらに抑制することができる。
本発明によれば、充填剤の分布のばらつきを抑制することができるウェットマスターバッチの製造方法、及び、充填剤の分布のばらつきが抑制されたウェットマスターバッチを提供することができる。
以下、本発明についてその実施形態を例示して具体的に説明する。本発明のウェットマスターバッチの製造方法は、ラテックスと、充填剤を含むスラリー溶液とを混合する工程を含むウェットマスターバッチの製造方法であって、前記ラテックス、前記スラリー溶液、及び、前記ラテックスと前記スラリー溶液の混合物、の少なくともいずれかに、前記混合物中の蛋白質含有量が前記充填剤の配合量に対して1.7〜6.7質量%となるように、蛋白質を添加することを特徴とする。
<ラテックス>
本発明のラテックスとしては、天然ゴムラテックス、合成ゴムラテックスのいずれも用いることができる。天然ゴムラテックスとしては、フィールドラテックス、アンモニア処理ラテックス、遠心分離濃縮ラテックス、酵素で処理した脱蛋白ラテックス、又はこれらの混合物等を挙げることができる。合成ゴムラテックスとしては、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ニトリルゴム、ポリクロロプレンゴム、又はこれらの混合物等のラテックスを挙げることができる。これらのラテックスは、そのまま使用しても希釈して使用してもよい。
<充填剤>
充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、及び一般式(I)
nM・xSiOy・zH2O ・・・(I)
[式中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、それらの水和物、及び前記金属の炭酸塩の中から選ばれる少なくとも一種であり、n、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。]
で表される無機充填剤を挙げることができる。ここで、カーボンブラックとしては、通常ゴム工業に用いられるものが使用できる。例えば、SAF、HAF、ISAF、FEF、GPF等が挙げられる。シリカは特に限定されないが、湿式シリカ、乾式シリカ、コロイダルシリカ等が挙げられる。
前記一般式(I)で表わされる無機充填剤は、具体的には、γ−アルミナ、α−アルミナ等のアルミナ(Al23)、ベーマイト、ダイアスポア等のアルミナ一水和物(Al23・H2O)、ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)3]、炭酸アルミニウム[Al2(CO33]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2・9H2O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al23)、クレー(Al23・2SiO2)、カオリン(Al23・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al23・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al23・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5 、Al4・3SiO4・5H2O等)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3等)、ケイ酸カルシウム(Ca2・SiO4等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al23・CaO・2SiO2等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)2・nH2O]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO32]、各種ゼオライトのように電荷を補正する水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む結晶性アルミノケイ酸塩等が挙げられる。また、一般式(I)で表される無機充填剤としては、Mがアルミニウム金属、アルミニウムの酸化物又は水酸化物、それらの水和物、及びアルミニウムの炭酸塩から選ばれる少なくとも一種のものが好ましい。
これらの充填剤は、一種単独で用いてもよいし、二種以上混合して用いてもよい。これらの充填剤の中でも、該ウェットマスターバッチを用いて製造されるゴムの耐摩耗性等の物性向上の観点から特にカーボンブラックが好ましい。充填剤の配合量は特に限定されないが、耐摩耗性の観点からラテックス中のゴム成分100質量部に対して10質量部以上が好ましい。
上記充填剤を含むスラリー溶液の製造には、公知の方法を用いることができ、特に限定されない。例えば、ホモミキサーに所定量の充填剤と水を入れ、一定時間撹拌することで、スラリー溶液を調製することができる。また、上記スラリー溶液の製造には、ローター・ステータータイプのハイシアーミキサー、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、コロイドミル等を用いてもよく、例えば、コロイドミルに所定量の充填剤と水を入れ、高速で一定時間撹拌することで、上記スラリー溶液を調製することができる。スラリー溶液中の充填剤の濃度は特に限定されないが、収率と生産性の観点から1〜15質量%が好ましく、特に2〜10質量%の範囲であることが好ましい。充填剤の濃度が1質量%以上であることで必要とするスラリー容液の量が多くなり過ぎず、また15質量%以下であることで、スラリー溶液の粘度が高くなり過ぎず、作業上問題が生じることもない。
<蛋白質>
本発明のウェットマスターバッチに添加する蛋白質としては、特に限定はされないが、カゼイン、アルブミン、エラスチン等を挙げることができる。これら蛋白質は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。添加する蛋白質は、通常アルカリ条件下で行われるラテックスとスラリー溶液の混合の際に、より均一に分散させるためアルカリ水溶液に可溶であることが好ましい。アルカリ水溶液に可溶である蛋白質としては、上述の例示したカゼイン、アルブミン、エラスチン等が挙げられるが、これらの中でもコストの観点からカゼインが好ましい。
本発明のウェットマスターバッチの製造方法において、ラテックスとスラリー溶液の混合物中の蛋白質含有量が、充填剤の配合量に対して1.7〜6.7質量%となるように上記蛋白質を添加する。これにより、充填剤の分布のばらつきが抑制されたウェットマスターバッチを得ることができる。これは、蛋白質含有量を充填剤の配合量の1.7質量%以上とすることで、蛋白質が優先してスラリー溶液中の充填剤に吸着し、その後ゴム成分が吸着するため、その吸着速度の差により生じる時間に、攪拌による分散が十分に可能となるからであると推定される。また、蛋白質含有量を充填剤の配合量の6.7質量%以下とすることで、蛋白質が充填剤に過剰に吸着し充填剤がゴム成分と吸着することなく排水に流れてしまうことを防ぎ、それによって部分的に充填部数が減少した箇所が生じ充填剤の分布のばらつきが大きくなることを回避できる。充填剤の分布のばらつき抑制効果をさらに上げるため、ラテックスとスラリー溶液の混合物中の蛋白質含有量が、充填剤の配合量に対して2.2〜2.8質量%となるように上記蛋白質を添加することが好ましい。
なお、天然ゴムラテックスは、0.05〜0.45質量%程度の蛋白質を含有しているため、本発明において天然ゴムラテックスを用いる場合には、天然ゴムラテックス由来の蛋白質量も考慮にいれて、該天然ゴムラテックス由来の蛋白質量と添加する蛋白質量の合計が上記範囲の混合物中の蛋白質含有量となるように、蛋白質の添加量を決定する。天然ゴムラテックス中の蛋白質量の測定方法は、特に限定されないが、ブラッドフォード法等が挙げられる。
蛋白質は、ラテックス、スラリー溶液、ラテックスとスラリー溶液の混合物の少なくともいずれかに添加する。ここで、ラテックスとスラリー溶液の混合物とは、ラテックスとスラリー溶液を混合する工程において、該混合物が固形化され凝固物となる前の混合物を指す。この中でも、ラテックスとスラリー溶液の混合物中の蛋白質の均一な分散の観点から、蛋白質は、ラテックス、スラリー溶液の少なくともいずれかに添加することが好ましく、ラテックスに添加することが最も好ましい。蛋白質の添加方法は特に限定されないが、例えば、該蛋白質をアンモニア水に溶解させ、得られた蛋白溶液を上記ラテックス、スラリー溶液、ラテックスとスラリー溶液の混合物、の少なくともいずれかに添加する方法が挙げられる。なお、蛋白質を該混合物に添加する場合は、ラテックスとスラリー溶液の温度を下げた状態(例えば5℃以下)で混合し、凝集速度を低下させて、混合状態になった直後に蛋白質を添加することが好ましい。
上記ラテックス、スラリー溶液及び蛋白質を混合した後、通常該混合物を凝固させる。ここで、凝固法としては、混合物に凝固剤を加えて固形化する方法が挙げられる。但し、ラテックスとスラリー溶液との混合により固形化がなされる場合もあり、この場合には凝固剤の添加は、必ずしも必要ではない。ここで、凝固剤としては、特に限定されるものではないが、蟻酸、硫酸等の酸や、塩化ナトリウム等の塩が挙げられる。
上記ウェットマスターバッチには、所望に応じて、界面活性剤、加硫剤、老化防止剤、着色剤、分散剤等の添加剤を加えることができる。これら添加剤は、ラテックスとスラリー溶液との混合前に、ラテックス及びスラリー溶液の少なくとも一方に添加するのが好ましい。
得られた凝固物は、ろ取等の公知の固液分離手段を用いて取り出され、その後、通常、水で洗浄される。洗浄後の凝固物は、遠心脱水、圧搾脱水、単軸又は複軸スクリューを用いたスクイザ等の手段で脱水される。
本発明のウェットマスターバッチの製造方法における最終工程として、通常、上述の脱水後に乾燥が行われる。乾燥には、真空乾燥機、エアドライヤー、ドラムドライヤー、バンドドライヤー等の通常の乾燥機を用いることができるが、充填剤の分布のばらつきを抑制するためには、機械的なせん断力をかけながら乾燥を行うのが好ましい。機械的なせん断力をかけながら乾燥することにより、加工性、補強性、低燃費性に優れたゴムの原料となるウェットマスターバッチを得ることができる。この乾燥は、一般的な混練機を用いて行うことができるが、工業的生産性の観点から、スクリュー型連続混練機を用いるのが好ましく、同方向回転、あるいは異方向回転の2軸混練押出機を用いることがより好ましい。
<ウェットマスターバッチ>
上記の方法で製造されたウェットマスターバッチは、充填剤の分布のばらつきが十分抑制されているため、該ウェットマスターバッチを用いて製造されたゴム組成物は硬さ、引張強さ、耐摩耗性等のムラが少ない。このゴム組成物は、各種ゴム製品、例えばタイヤやベルト等のゴム物品に好適に使用することができる。
以下、本発明について実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下のようにして天然ゴムラテックス希釈溶液、蛋白溶液及びスラリー溶液を調製し、これらを用いて実施例1,4,6、参考例2,3,5,7、および比較例1〜10のウェットマスターバッチを作製した。このウェットマスターバッチに含有される充填剤の平均充填部数と標準偏差(σ)を測定した。
《サンプルの調製》
(1)天然ゴムラテックス希釈溶液
天然ゴムラテックスを水で希釈して、天然ゴム成分300g(100質量部)、ラテックス由来蛋白質1.2g(0.4質量部)を含む天然ゴムラテックス希釈溶液3000gを調製した。
(2)蛋白溶液
水中にカゼイン(関東化学社製)とアンモニア水(関東化学社製)を水:カゼイン:アンモニア水の質量が85:10:5となる割合で投入し、十分に攪拌することで蛋白溶液を調製した。
(3)スラリー溶液
水中にカーボンブラック(N220、旭カーボン社製)を水:カーボンブラックの質量が95:5となる割合で投入し、シルバーソン社製ハイシアーミキサーを用いて分散させてスラリー溶液を調製した。
上記(1)で調製した天然ゴムラテックス希釈溶液に、上記(2)で調製した蛋白溶液12g(内、カゼイン1.2g−0.4質量部)を添加し十分に攪拌し、さらに上記(3)で調製したスラリー溶液2700g(内、カーボンブラック135g−45質量部)を添加し混合した。その後、蟻酸を添加してpH4.5に調整して凝固物を得た。得られた凝固物をろ取し、十分に洗浄してウェット凝固物900gを得た。作製した凝固物を1〜2cm程度にまで粉砕し、110℃オーブンの中に入れて2時間乾燥し、実施例1のウェットマスターバッチ420gを得た。
実施例4,6、参考例2,3,5,7、および比較例1〜10についても同様の手順を用いて、実施例1から添加するカゼイン(蛋白溶液)の量と、カーボンブラック(スラリー溶液)の量を変化させ、それぞれウェットマスターバッチを得た。各実施例、比較例の配合は表1、表2に示す。なお、蛋白質含有量とは、ここでは天然ゴムラテックス由来の蛋白質量と、添加したカゼインの量の合計を意味する。
《評価方法》
上記のようにして得られたウェットマスターバッチ中、無作為に10箇所から約1gずつサンプリングし、それぞれ1mm角大に切断し精秤した後、るつぼに入れ750℃の電熱炉中で5分間加熱しゴム成分を燃焼させた。放冷後、残渣分を精秤し、下記式(II) :
充填部数=残渣質量/(燃焼前質量−残渣質量)×100 ・・(II)
より充填剤の充填部数を算出した。5個のサンプルの平均充填部数と標準偏差σを求めた。結果を表1、表2に示す。σが小さい程、充填剤の分布のばらつきが小さいことを示す。
表1、2の結果から明らかなように、カゼインが、蛋白質含有量が充填剤(CB)の配合量に対して1.7〜2.8質量%となるように添加されている実施例1、4、6は、比較例1〜10、特にカゼインを全く添加していない従来の製法で製造した比較例4、7、10に比して、良好なσの値を示しており、平均充填部数も理論値に近く本発明の効果を確認できた。一方、カゼインを添加したものであっても、比較例1、5、8はカーボンブラックの配合量に対する蛋白質含有量が少なく、比較例2、3、6、9はカーボンブラックの配合量に対する蛋白質含有量が多いため、いずれもばらつき(σ)の値が大きくなった。


Claims (3)

  1. ラテックスと、充填剤を含むスラリー溶液とを混合する工程を含むウェットマスターバッチの製造方法であって、
    前記ラテックス、前記スラリー溶液、及び、前記ラテックスと前記スラリー溶液の混合物、の少なくともいずれかに、前記混合物中の蛋白質含有量が前記充填剤の配合量に対して1.7〜2.8質量%となるように、カゼイン、アルブミンおよびエラスチンからなる群から選択される少なくとも1種の蛋白質を添加することを特徴とするウェットマスターバッチの製造方法。
  2. 前記充填剤がカーボンブラックであることを特徴とする請求項1に記載のウェットマスターバッチの製造方法。
  3. 前記蛋白質がアルカリ水溶液に可溶であることを特徴とする請求項1又は2に記載のウェットマスターバッチの製造方法。
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