JP5866343B2 - シート搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート受部材と給送回転体との間に設置されたシートを搬送するシート搬送装置に関する。
従来、スキャナなどの原稿情報読取装置、及び、複写機、プリンタ、ファクシミリ、或いはこれらの複合機等の画像形成装置は、それぞれ、情報読取部又は画像形成部にシートを搬送するシート搬送装置を備えている。情報読取部は、例えば、イメージセンサなどのシート上の画像情報或いは磁気情報を読み取るセンサを備えた部分である。また、画像形成部は、インクドット方式、電子写真方式、静電記録方式などのシート上に画像を形成する部分である。また、シート搬送装置は、シートを載置するトレイと、トレイに対向して配置された給送ローラとを有し、トレイ上のシートを給送ローラにより装置内に給送する。
シートをこのように搬送するためには、トレイの一部である中板(シート受部材)と給送ローラとによりシートを挟持する必要がある。このために、例えば、回動自在に支持された中板を給送ローラに向けて付勢するばねを設け、このばねの付勢力によりシートを中板と給送ローラとの間で挟持している。また、中板のシート搬送方向下流で、給送ローラに対向する位置には、シート束からシートを1枚ずつ分離するための分離ローラを設けている。この分離ローラは、給送ローラと逆方向に回転して、シートをシート搬送方向逆方向に移動させる(特許文献1参照)。
特許第3624108号公報
このように、給送ローラ、分離ローラ、中板を備えた構成では、中板に載置されたシートの搬送性を良好にすることが望まれる。
本発明は、シートを載置するシート受部材と、前記シート受部材に載置されたシートを給送する給送回転体と、前記シート受部材のうち前記給送回転体に対向する一端部と隙間を開けて前記給送回転体に対向配置され、前記給送回転体と当接してニップ部を形成し、前記シート受部材上のシート束からシートを分離する分離部材と、前記シート受部材の一端部から前記隙間を通り、前記分離部材と前記給送回転体によるシート搬送方向に直交する幅方向に重畳し、且つ、前記分離部材から前記幅方向に外れた位置において突出して設けられ、前記シート受部材上から前記給送回転体によって給送されるシートの先端位置を規制する規制部と、前記シート受部材を、前記シート受部材に載置されたシートを前記給送回転体に当接させる給送位置と、前記給送位置よりも前記給送回転体から離れた待機位置との間で移動させる移動部と、前記シート受部材と前記ニップ部との間に配置され、前記待機位置での前記シート受部材に載置されたシートの先端を当接させる、筐体に固定の突き当て部と、を備え、前記規制部は、前記突き当て部から、前記給送回転体とシート搬送方向に直交する幅方向に重畳し、且つ、前記給送回転体から前記幅方向に外れた位置まで突出する規制部材を有し、前記規制部材は、前記突き当て部と共に、前記待機位置での前記シート受部材に載置されたシート束が前記ニップ部に進入することを規制し、前記給送位置で前記給送回転体により搬送されるシートと接触して、前記シートを撓ませた状態で前記ニップ部に送る、ことを特徴とするシート搬送装置にある。
また、本発明は、シートを載置するシート受部材と、前記シート受部材に載置されたシートを給送する給送回転体と、前記給送回転体と当接してニップ部を形成し、前記シート受部材上のシート束からシートを分離する分離部材と、前記給送回転体と前記分離部材とのうちの少なくとも一方の部材とシート搬送方向に直交する幅方向に重畳し、且つ、前記一方の部材から前記幅方向に外れた位置に達するように配置され、前記シート受部材に載置されるシートの先端位置を規制する規制部と、前記シート受部材を、前記シート受部材に載置されたシートを前記給送回転体に当接させる給送位置と、前記給送位置よりも前記給送回転体から離れた待機位置との間で移動させる移動部と、前記シート受部材と前記ニップ部との間に配置され、前記待機位置での前記シート受部材に載置されたシートの先端を当接させる、筐体に固定の突き当て部と、を備え、前記分離部材は、前記シート受部材のうち前記給送回転体によるシート搬送方向下流側において、前記シート受部材と隙間を介して配置され、シートを前記シート搬送方向と逆方向に移動させて前記シート受部材上のシート束からシートを1枚ずつ分離する分離回転体であり、前記規制部は、前記突き当て部から、前記給送回転体とシート搬送方向に直交する幅方向に重畳し、且つ、前記給送回転体から前記幅方向に外れた位置に達するように配置され、搬送されるシートの先端位置を規制する規制部材と、前記シート受部材の前記給送回転体によるシート搬送方向下流側の端部から、前記分離回転体と前記幅方向に重畳し、且つ、前記分離回転体から前記幅方向に外れた位置において突出して設けられ、前記シート受部材に載置されるシートの先端位置を規制する突出部材と、を有することを特徴とするシート搬送装置にある。
本発明によると、シート受部材に載置されるシートの先端位置が規制部により規制されるため、シートの搬送性を良好にできる。
具体的には、規制部(突出部材)を、シート受部材の一端部(シート搬送方向下流側の端部)から隙間を通り、分離部材と幅方向に重畳し、且つ、分離部材から幅方向に外れた位置において突出して設ければ、シートの一部が隙間に入り込むことを防止できる。この結果、シートがジャムしたり斜行したりすることを低減し、安定してシート搬送を行える。
また、具体的には、規制部が、突き当て部から給送回転体と幅方向に重畳する位置まで突出する規制部材を有すれば、待機位置でシート束が突き当て部及び規制部材によりニップ部に進入することを規制されるため、シート受部材に載置したシート束を押し込んでもシート束の一部が重なった状態でニップ部に入り込みにくい。また、シートが規制部材に接触して撓んだ状態でニップ部に送られるため、このシートをシート束から分離し易い。このため、突き当て部と給送回転体との隙間を厳密に規制しなくても、シートの重送を低減できる。また、規制部材は、突き当て部の先端から突出させて給送回転体と幅方向に重畳させているだけであるため、装置が大型化することはなく、突き当て部と給送回転体との隙間を厳密に規制する必要がないことと相俟って、高コスト化を防止できる。この結果、シートの重送を低減できる構造を、装置を大型化させることなく低コストで得られる。
本発明の第1の実施形態に係るシート搬送装置を備えた原稿情報読取装置の概略構成断面図。 本実施形態の原稿情報読取装置のカバー部を取り外した状態の斜視図。 図2の一部を拡大して示す斜視図。 図1の一部を拡大して示す概略構成断面図。 トレイにシートを載置した状態を示す、図4と同様の図。 中板を移動させる構造を抜き出して、(a)は給送位置を、(b)は待機位置をそれぞれ示す斜視図。 図1の原稿情報読取装置のシートの排出形態の別例を示す概略構成断面図。 図1の原稿情報読取装置のシート抑え部材の動作を示す概略構成断面図。 本発明の第2の実施形態を示す、図5の一部に相当する拡大図。 本発明の第3の実施形態を示す、図3の一部に相当する拡大図。 同じく図5と同様の図。 本発明の第4の実施形態を示す、図5と同様の図。 本発明の第5の実施形態に係るシート搬送装置を備えた原稿情報読取装置のカバー部を取り外した状態の斜視図。 図13の一部を拡大して示す斜視図。 中板及び分離ローラを拡大して示す概略平面図。 図1の一部に相当する部分を拡大して示す概略構成断面図。 トレイにシートを載置した状態を示す、図16と同様の図。 分離ローラの別例を示す図15と同様の図。 分離ローラを駆動する構成の別例を示す概略構成半部断面図。 本発明の第6の実施形態に係るシート搬送装置で、図1の一部に相当する部分を拡大して示す概略構成断面図。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図1ないし図8を用いて説明する。
[原稿情報読取装置]
まず、本発明の対象となる原稿情報読取装置の全体構成について簡単に説明する。原稿情報読取装置(以下、スキャナ)1は、図1に示すように、シート搬送装置である給紙部2と、シート上の情報を読み取る情報読取部3と、シートを排出する排出部4と、を備える。そして、給紙部2から給紙されたシート上の画像情報を、情報読取部3で読み取り、情報が読み取られたシートは、排出部4から排出される。また、スキャナ1は、装置の設置面積を小さくすべく、シートを搬送する角度を鉛直方向に近づけて搬送する構造としている。
上述のような給紙部としてのシート搬送装置は、シートを載置するトレイと、トレイに対向して配置された給送ローラとを有し、トレイ上のシートを給送ローラにより装置内に給送する。このような構成で、トレイ上にシート束を載置する際に、シート束を給送ローラと分離ローラとのニップ部側に押し込み過ぎると、シート束の一部が重なった状態でニップ部に入り込んで重送され易くなる。これに対し、ニップ部のシート搬送方向上流側に揺動可能な戻しレバーを設けた構造が知られている。この構造の場合、トレイ上にシート束を載置する場合には戻しレバーをトレイとニップ部との間を塞ぐように揺動させて、この戻しレバーにシート束の先端を当接させることにより、シート束の一部が重なった状態でニップ部に入り込むことを防止する。一方、シートをニップ部に搬送する場合には、戻しレバーをトレイとニップ部との間から退避するように揺動させて、シートが通過することを許容する(特開平10−181921号公報参照)。
また、給送ローラと分離ローラとのニップのシート搬送方向上流側に、給送ローラとの間に所定の隙間を有するように分離ガイドを設けた構造も知られている。この構造の場合、上述の所定の隙間を規制することにより、この隙間を通過できるシートの量を制限して、シートが重送されることを防止している(特開2005−35735号公報参照)。
上述の特開平10−181921号公報に記載された構造の場合、可動式の戻しレバーを設ける必要があるため、この戻しレバーを駆動するための部品も必要になり、製造コストが高くなると共に、このような部品を設置するスペースも必要になり、装置が大型化する。
また、上述の特開2005−35735号公報に記載された構造の場合、給送ローラと分離ガイドとの隙間を厳密に規制しないと、シートの重送を十分に低減できなかったり、シートがジャムし易くなったりする。したがって、給送ローラと分離ガイドの形状精度や組み付け精度を高くする必要があるため、製造コストが高くなることが避けられない。
なお、特開2005−35735号公報に記載された構造の場合、普通紙のような厚さが小さく幅が大きいシートの搬送と、この通常のシートに比べ撓みにくく厚みがあるが幅が小さいプラスチックカードのような厚いシートの搬送とのそれぞれに対応することは難しい。即ち、厚いシートを搬送するためには、給送ローラと分離ガイドとの隙間を大きくする必要があるが、この隙間を大きくすると、通常のシートを搬送する際にこの隙間によりシートの量を適切に制限できず、重送を十分に防止できない。一方、上述の隙間を通常のシートに対応した大きさとすると、厚いシートの搬送を行えない。
本実施形態は、このような事情に鑑み、シートの重送を低減できる構造を、装置を大型化させることなく低コストで実現するものである。以下、具体的に説明する。
[シート搬送装置(給紙部)]
給紙部2は、スキャナ1の装置本体11の上部に配置され、給送回転体である給送ローラ22と、給送ローラ22と対向して配置され、シートを載置するトレイ21と、分離部材である分離ローラ23と、低摩擦部材であるローラ24と、を有する。
トレイ21は、図2、図4及び図5に示すように、装置本体11の本体部(筐体)11aに固定された固定板21aと、この本体部11aに対して回動自在(移動自在)に支持されたシート受部材である中板21bとから構成される。また、トレイ21は、鉛直方向に近い傾斜角度を有し、装置の使用状態で、トレイ21上のシートが後述する分離ローラ23に近づく方向に自重が作用するように配置されている。このため、固定板21aは、装置本体11上部に設けた給紙口12(図1)から斜め上方に延出するように設けられている。
また、固定板21aのシートを載置する表面には、図2に示すように、スライド部材21cを、幅方向(図1、図4及び図5の表裏方向)に移動自在に設けている。そして、シートサイズに応じてスライド部材21cを移動して、載置されたシートの幅方向の位置を規制できるようにしている。
また、図2に示すように、固定板21aの上端部には、幅が狭い板状の回動支持部21dを設けて、シートを支持する領域を可変としている。即ち、回動支持部21dは、基端部を固定板21aの上端部の幅方向中間部に回動自在に支持されている。そして、シートを載置する場合には、図2に示すように、回動支持部21dを固定板21aの上端部から斜め上方に延びるように回動させる。一方、シートを載置していない状態では、図2の状態から90度回動させて折りたたむことにより、装置のコンパクト化を図れる。
また、中板21bは、鋼板や合成樹脂により構成された板状の部材で、固定板21aの給送ローラ22によるシート搬送方向下流(図4及び図5の斜め下方)に配置されている。そして、幅方向両端部に設けた突起部21e(図4及び図5)を、装置本体11に設けた支持孔に嵌合することにより、装置本体11に回転自在に支持されている。これら突起部21eと支持孔とで回転支持部を構成する。
また、図4及び図5に示すように、中板21bと装置本体11との間には、シート受部材付勢手段であるばね51が配置されている。そして、中板21bのシートを載置する表面側と逆の裏面にばね51を弾性的に当接させ、このばね51により中板21bを、図4に示すように、給送ローラ22に向けて付勢している。このばね51による付勢力は、中板21bに設けた後述するローラ24と給送ローラ22とでシートを挟んでシートを搬送できるように、設計的に定められる。
このような中板21bは、後述する移動部である中板移動装置50によりこの回転支持部を中心として装置本体11に対して回動(移動)する。具体的には、中板21bは、給送ローラ22に近づいて給送ローラ22によるシートの搬送が可能な給送位置と、給送位置よりも給送ローラ22から離れてシートを載置可能な待機位置との間を移動可能である。
図4に示す給送位置では、トレイ21に載置されたシートを給送ローラ22に当接させる(押し付ける)。これにより、シートを中板21bと給送ローラ22とにより挟持して、給送ローラ22によるシート搬送が可能となる。一方、図5に示す待機位置では、中板21bと給送ローラ22との間に隙間を形成し、トレイ21上にシート(或いはシート束)Sを載置可能となる。
このように中板21bを待機位置に移動させて、給送ローラ22との間の隙間を設ける理由は、次の通りである。即ち、中板21bが給送ローラ22に向けて付勢されたままの状態であると、シート(或いはシート束)Sをトレイ21に載置する際に、シートの先端が中板21bと給送ローラ22との間に入り込みにくい。したがって、本実施形態のように、中板21bを下降させて、中板21bと給送ローラ22との間に隙間を開けるようにしている。これにより、シート(或いはシート束)Sをトレイ21に載置した際に、シートの先端が中板21bと給送ローラ22との間に入り易くして、給送ローラ22によるシートの搬送を円滑に行える。
給送ローラ22は、装置本体11のカバー部11bに設けられ、不図示の駆動源であるモータにより回転駆動される。そして、中板21b上(シート受部材上)のシートと当接してこのシートを情報読取部3に向けて給送(搬送)する。本実施形態の場合、給送ローラ22は、トレイ21の幅方向中央部に対向する位置に配置している。
また、トレイ21の給送ローラ22によるシート搬送方向下流で、給送ローラ22と対向する位置には、分離ローラ23を設けている。分離ローラ23は、給送ローラ22と当接してニップ部N(図4及び図5参照)を形成するように配置されている。
このように構成される分離ローラ23は、給送ローラ22に遠近動する方向に移動自在(揺動可能)に支持され、不図示のばねにより給送ローラ22に向かう方向に付勢されている。また、分離ローラ23は、駆動源であるモータM(図1)により、給送ローラ22の回転方向(シート搬送方向)と逆方向に回転駆動される。そして、給送ローラ22によるシート搬送時に給送ローラ22の回転方向と逆方向に回転することにより、シート搬送方向と逆方向に作用するシート抵抗を生じさせて、搬送するシートを他のシートから分離し易くしている。なお、分離ローラ23にはトルクリミッタが設けられており、所定以上のトルクがかかった場合に、モータからの動力伝達を遮断できるようにしている。
また、給送ローラ22と分離ローラ23とのシート搬送方向に関する位置関係は、給送ローラ22が、分離ローラ23よりも、給送ローラ22によるシート搬送方向上流にずれた位置としている。これにより、トレイ21上のシートをピックアップし易くしている。
また、中板21bの先端部(一端部、図5及び図6の下端部、シートの搬送方向下流端部)には、低摩擦部材であり回転部材であるローラ24を回転自在に支持している。即ち、ローラ24は、中板21b側(シート受部材側)の給送ローラ22に対する対向位置に、給送ローラ22との間でシートを挟持(ニップ)できるように配置されている。
また、ローラ24は、中板21bのこのローラ24を設置した位置以外(対向位置以外)の部分よりも摩擦係数が低くなるように、中板21bに対して回転自在に支持されている。即ち、ローラ24は、例えば、ポリアセタール(POM)などの表面の摩擦係数が小さい合成樹脂により構成され、図3に詳示するように、円柱状の大径部24aの両端部に小径部24bを一体に形成している。そして、これら両端部の小径部24b(回転軸)を、中板21bに形成した支持部24c、24dに回転自在に支持している。したがって、ローラ24は、この回転軸を中心として回転自在である。
本実施形態の場合、中板21bの支持部24c、24dも例えばPOMのような表面の摩擦係数が小さい合成樹脂により構成されている。したがって、小径部24bは支持部24c、24dに対して低い摩擦抵抗で回転する。また、回転軸である小径部24bは、給送ローラ22によるシート搬送方向に交差する(本実施形態では直交する)幅方向に配置されている。このため、ローラ24は、シートが搬送される際にシートの搬送方向に沿った方向に回転する。
また、支持部24c、24dのうち、一方の支持部24cは、それぞれ、一対の爪により小径部24bを挟むように支持している。このために、一対の爪を中板21bの表面から給送ローラ22に向けて突出させ、これら一対の爪の先端の隙間の幅を小径部24bの直径よりも僅かに小さくしている。また、一対の爪の中間部には、小径部24bの直径よりも僅かに大きな円筒状の隙間を形成している。
また、他方の支持部24dは、小径部24bの直径よりも僅かに大きい内径を有する円筒部としている。そして、この円筒部内に小径部24bを挿入することにより、この小径部24bを支持している。
ローラ24を支持部24c、24dに装着する際には、まず、ローラ24を中板21bに対して傾斜させ、片側の小径部24bを他方の支持部24dに挿入しつつ、このローラ24を中板21bの表面と平行な方向に傾けていく。そして、反対側の小径部24bを一方の支持部24cの一対の爪の先端の隙間部分に押し付ける。これにより、一対の爪の先端の間隔が弾性的に拡がり、小径部24bが一対の爪の中間部まで進入する。この結果、両端部の小径部24bが、それぞれ支持部24c、24dに支持される。
ローラ24を支持部24c、24dから取り外す場合には、反対側の小径部24bを持ち上げて、一方の支持部24cの一対の爪の間から外し、片側の小径部24bを他方の支持部24dから抜き出す。
このように支持されるローラ24は、中板21bを給送位置に移動させた状態で給送ローラ22と当接する。このため、ローラ24に作用する力は、小径部24bを一方の支持部24cに押し付ける方向である。したがって、一方の支持部24cを上述のように構成しても、ローラ24が使用時に外れることはない。なお、他方の支持部24dも支持部24cと同様の構成としても良い。
なお、上述のローラ24は、表面自体の摩擦係数はそれ程小さくなくても良い。即ち、ローラのように回転して相手部材との間の摩擦係数が低くなるような回転部材であれば良い。したがって、上述のローラ24は、例えば、芯金の周りにゴムを巻いたようなゴムローラであっても良い。芯金が中板21bに対して回転自在に支持されており、この回転支持部の摩擦抵抗が少なければ、結果として、ゴムローラと相手部材との間の摩擦係数は小さくなる。
また、本実施形態では、回転部材としてローラ24としたが、この回転部材の形状は問わない。例えば、ボール状のものを設けても良い。また、表面に突起や溝などを設けても良い。
このように、中板21bの先端部にローラ24を設けることで、給送ローラ22による搬送時にシートとの摩擦力を低減して、シート搬送時に生じる騒音を低減できる。また、シート搬送時の摺擦を低減できるため、シート搬送性能の向上を図ることができる。また、分離ローラ23によりシート束からシートを分離して搬送する際に、中板21b上のシート束を戻し易くできる。即ち、シート束と中板21bとの間の摩擦抵抗を低減できるため、シート束を戻し易くできる。この結果、分離ローラ23によりシート束が戻される際に、シートが撓んでジャムしたり、折れ曲がったりすることを防止できる。また、シート束が戻し易くなるため、重送を低減できる。なお、ばね51は、シートが戻され易いように、シートをピックアップできる必要最小限の押し付け力としている。
また、本実施形態の場合、中板21bが待機位置に移動した場合に、中板21bに載置されたシートSの搬送方向下流端(先端)が当接する突き当て部61を有する。すなわち、中板21bが給送位置から待機位置に移動することで、突き当て部61が出現し、シートSの束の先端部を突き当て部61に突き当てることにより、中板21bと突き当て部61との角部でシートSの給送姿勢を保つようになっている。そして、本実施形態では、この突き当て部61は、待機位置での中板21bに載置されたシートが給送ローラ22側(搬送部材側)に移動(進入)することを防止する役割がある。
このような突き当て部61は、図4及び図5に示すように、装置本体11の本体部(筐体)11aと一体に形成又は本体部11aに固定されたクランク状の固定部材62の一部で、分離ローラ23の近傍に位置している。具体的には、突き当て部61は、中板21bと、給送ローラ22と分離ローラ23とのニップ部Nとの間に、中板21bが待機位置に存在するときの上面とほぼ直交するように設置されている。また、中板21bの上方からこのニップ部Nを見た場合に、中板21bが給送位置に存在する場合には突き当て部61が中板21bに隠れ、中板21bが待機位置に移動することにより突き当て部61が露出(出現)するようにしている。
これにより、中板21bが給送位置に存在する場合には、中板21bに載置されたシートSに対して突き当て部61が干渉することなく中板21bの後方に隠れ、給送ローラ22によってシートSが給送ローラ22側に移動する。一方、中板21bが待機位置に存在する場合には、中板21bのシート搬送方向下流に突き当て部61が露出して、中板21bに載置されたシートSの搬送方向下流端が突き当て部61に当接する。そして、シート束の整合を行うと共に、前述したように傾斜して設置されるトレイ21に載置されたシートSの位置決めが図られる。
また、本実施形態の場合、突き当て部61には、中板21b上に載置されたシートSの搬送路(開口)内への進入を規制するように搬送路13の開口側に部分的に突出する規制部でもある規制部材60が設けられている。規制部材60は、給送ローラ22及び分離ローラ23により形成されるニップ部Nの両側に対応してそれぞれ設けられている。また、この規制部材60は、突き当て部61から、給送回転体と分離部材とのうちの少なくとも一方の部材である給送ローラ22とシート搬送方向に直交する幅方向に重畳し、且つ、給送ローラ22から幅方向に外れた位置まで達するように(給送ローラに接触しない位置で)突出して設けられている。言い換えれば、規制部材60は、給送ローラ22の軸方向からみて給送ローラ22と部分的に重なっている。つまり、規制部材60と給送ローラ22とをオーバーラップさせている。このように配置される規制部材60は、中板21bに載置されるシートの先端位置を規制する。
また、本実施形態の場合、規制部材60の中板21bに載置されたシートが当接する面は、突き当て部61の中板21bに載置されたシートが突き当たる面と連続して形成されている。言い換えれば、突き当て部61のシートSを突き当てる突き当て面と、規制部材60の上面とが連続した面を構成するように設けられている。したがって、規制部材60の上面は、部分的にシートSの先端を受ける面となっている。そして、待機位置での中板21bに載置されたシート束は、ニップ部Nに対して強く押し込まれた場合に、突き当て部61及び規制部材60によりニップ部Nに進入することが規制(抑制)される。これと共に、給送位置で給送ローラ22により搬送されるシートは、規制部材60に接触することにより撓んだ状態でニップ部Nに送られる。
なお、規制部材60の形状又は寸法は、例えば、シートSを給送する際においてニップ部Nに進入することを実質的に阻害しない形状であればよく、特に限定されない。例えば、後述するように、規制部材60を一対の規制素子60aにより構成する。そして、一対の規制素子60aの幅方向に関し互いに対向する面が、先端に向かうほど間隔が広くなる方向に傾斜するように形成する。言い換えれば、規制部材60を構成する素子の対向する側、すなわち、ニップ部Nに近い端部側が切り欠かれて傾斜した形状としてもよい。これにより、シートSを撓ませた状態で、給送ローラ22の回転力を受けてニップ部Nに進入しやすくすることができる。また、一対の規制素子60aのニップ部Nに近い端部側を傾斜形状とすることにより、一対の規制素子60aの間を通過するシートが、一対の規制素子60aのニップ部Nに近い端部に引っ掛かりにくくなる。即ち、一対の規制素子60aのニップ部Nに近い端部が互いに平行であると、一対の規制素子60aの間隔より僅かに幅の小さいシートが通過する際に、これら規制素子60aのニップ部に近い端部にシートの端部が接触して引っ掛かり易い。そして、シートの端部が破損する可能性がある。これに対して、一対の規制素子60aのニップ部Nに近い端部を傾斜形状とすると、シートの端部が引っ掛かりにくくなって破損することを防止できる。
また、本実施形態では、このような規制部材60が形成された突き当て部61の端部と、この端部に対向する装置本体との間で、搬送路13の開口、すなわち、シートSの挿入口を構成している。そして、突き当て部61の搬送路側の端部は、挿入口の幅方向に亘って搬送路側に傾斜した傾斜面(テーパ面)ないし切り欠き部となっている。これにより、シートSの挿入口は、搬送路内に向かって(シート搬送方向下流に向かって)隙間が狭くなるように形成されている。そして、規制部材60は、このようなシートSの挿入口に設けられた傾斜部分にそれぞれ配置されている。
以下、規制部材60について、より具体的に説明する。規制部材60は、幅方向に所定の間隔をあけて突き当て部61を延長するように設けられた一対の規制素子60aを有し、一対の規制素子60aは、図3に示すように、分離ローラ23の幅方向両側にそれぞれ配置されている。これら両規制素子60aは、分離ローラ23から等距離に配置され、中板21b側の面を中板21bが待機位置に存在するときの上面とほぼ直交するように形成している。このような規制部材60も、中板21bとニップ部Nとの間に配置される。
そして、待機位置での中板21bに載置されたシート束が、突き当て部61及び規制部材60に接触して、それ以上ニップ部N側に進入することを規制される。なお、規制部材60は、突き当て部61と一体に形成しても良いし、別体の部材を固定するようにしても良い。また、規制部材60は、シートと接触するため、摩耗しにくい材料、例えば、POM材により構成することが好ましい。
また、本実施形態の場合、シートの搬送は、シートの中央をトレイ21の中央に一致させるように行っている。このため、一対の規制素子60aの幅方向位置は、トレイ21の中央を基準にこの中央から等距離に配置される。
一対の規制素子60aの所定の間隔は、例えば、規格であるISO/IEC7810のID−1タイプのカード(シート搬送方向の長さ53.98mm、幅方向の長さ85.60mm、厚さ0.76mm)が通過可能な大きさとする。即ち、一対の規制素子60aを85.60mm以上、幅方向に離間させて形成する。一方、所定の間隔は、薄いシートのうち最も幅が小さいシートの幅よりも小さくする。なお、この所定の間隔は、普通紙のような通常のシートに比べて厚さが大きいカードの寸法や、使用する普通紙のような薄いシートの寸法に応じて適宜、設計的に定める。また、一対の規制素子60aを幅方向に移動可能として、所定の間隔を可変としても良い。
また、本実施形態の場合、突き当て部61と給送ローラ22との間隔は、例えば、カードの厚さ0.76mmよりも大きくしている。この間隔も、普通紙のような通常のシートに比べて厚さが大きいカードの寸法に応じて適宜、設計的に定める。
このように構成することにより、所定の間隔よりも小さい幅のシートを一対の規制素子60aの間を通過させてニップ部Nに案内する。即ち、上述のような厚さの大きいカードは、一対の規制素子60aに接触させることなく、ニップ部Nに搬送する。
一方、所定の間隔以上の幅のシートを一対の規制素子60aに接触させることにより、撓ませた状態でニップ部に案内する。即ち、普通紙のように厚さは小さいが幅の大きいシートは、一対の規制素子60a上を通過させる。このとき、一対の規制素子60a(規制部材60)は、給送ローラ22と重畳するまで突出しているため、シートが規制部材60と接触することにより撓んだ状態でニップ部Nに送られる。即ち、シートの幅方向両側が一対の規制素子60aに持ち上げられた状態でニップ部に搬送される。
なお、規制部材60と給送ローラ22とが幅方向の重畳する部分の長さ、即ち、オーバーラップ量は、このようにシートが撓みつつ規制部材60上を通過可能な程度とする。後述するように、シートが撓むことによりこのシートを他のシートから分離し易くしているが、オーバーラップ量はこのシートの分離性を確保できる程度に大きくする。一方、オーバーラップ量が大きすぎるとシートがジャムする可能性もあるので、オーバーラップ量はシートがジャムしない程度とする。
また、本実施形態の場合、装置本体11は、装置本体11内でシートが搬送される搬送路13を境に、本体部11aとカバー部11bとに分離可能としている。このうちの本体部11aは、上述のトレイ21及び分離ローラ23が設けられ、カバー部11bには給送ローラ22が支持されている。カバー部11bは、本体部11aに対し本体部11aの下端寄り部分を中心として回動自在としている。そして、カバー部11bを回動させれば、搬送路13が露出(開放)し、この搬送路13内でジャムしたシートを取り除くことができる。
また、カバー部11bを閉じた状態では、給送ローラ22が分離ローラ23に当接し、分離ローラ23がばねの付勢方向と反対方向に沈む(給送ローラ22から離れる方向に移動する)。この結果、給送ローラ22と分離ローラ23とが弾性的に当接する。
[中板移動装置]
次に、シート受部材である中板21bを給送位置と待機位置との間で移動させる移動部である中板移動装置50について、図4及び図5を参照しつつ、図6を用いて説明する。中板移動装置50は、付勢手段であるばね51と、駆動側部材である駆動ギヤ52と、移動側部材である回動軸53と、中板21bに固定された係合部材54と、動力断接手段であるワンウェイクラッチ55とを有する。
ばね51は、図4及び図5に示すように、中板21bと固定部材62の支持板部63との間に配置され、中板21bを給送位置に移動する方向に付勢する。駆動ギヤ52は、駆動手段である不図示のモータに、ギヤ列52aを介して接続されている。回動軸53は、中板21bの下方(支持板部63側)に、シート搬送方向にほぼ直交する幅方向に配置され、係合部材54を介して中板21bを移動させる。
このために回動軸53の先端部には、外周面から突出するように係合突部53aを形成している。係合突部53aは、中板21bに固定の係合部材54から幅方向に突出した被係合突部54aと係合する。そして、回動軸53が図6(b)の矢印ロ方向に回動した際に、係合突部53aと被係合突部54aとの係合により、中板21bが待機位置に移動するようにしている。
ワンウェイクラッチ55は、駆動ギヤ52と回動軸53との間に配置され、動力の伝達及び切断を行う。即ち、駆動ギヤ52が図6(a)の矢印イ方向に回動すると、ワンウェイクラッチ55が駆動ギヤ52と回動軸53との間で動力を切断する。一方、駆動ギヤ52が図6(b)の矢印ロ方向に回動すると、ワンウェイクラッチ55が駆動ギヤ52から回動軸53に動力を伝達する。
このように構成される中板移動装置50は、モータが正方向に駆動すると、図6(a)に示すように、駆動ギヤ52がギヤ列52aを介して矢印イ方向に回動する。この場合には、上述したようにワンウェイクラッチ55が駆動ギヤ52と回動軸53との間で動力を切断する。この結果、中板21bがばね51の付勢力により給送位置に向けて移動する。具体的には、中板21bは、回転支持部を中心として給送ローラ22に近づく方向に回動する。
これに対して、モータが逆方向に駆動すると、図6(b)に示すように、駆動ギヤ52がギヤ列52aを介して矢印ロ方向に回動する。この場合には、上述したようにワンウェイクラッチ55が駆動ギヤ52と回動軸53との間で動力を伝達する。すると、回動軸53も駆動ギヤ52と同方向に回動し、回動軸53の係合突部53aも同方向に回動する。係合突部53aには係合部材54の被係合突部54aが係合しており、係合部材54は中板21bに固定されている。したがって、回動軸53が矢印ロ方向に回動することにより、中板21bがばね52の付勢力に抗して待機位置に向けて移動する。
[情報読取部]
情報読取部3は、図1に示すように、装置本体11のシート搬送方向中間部に配置され、ローラ対31と、レジストセンサ32と、イメージセンサ33a、33bと、を有する。ローラ対31は、駆動ローラ31aと従動ローラ31bとから構成され、このうちの駆動ローラ31aは本体部11aに、従動ローラ31bはカバー部11bにそれぞれ設けられている。駆動ローラ31aは不図示の駆動源であるモータにより回転駆動し、従動ローラ31bは、駆動ローラ31aに従動して回転する。このようなローラ対31は、給紙部2から搬送されたシートを給送ローラ22による搬送方向と同方向に搬送する。
レジストセンサ32は、ローラ対31により搬送されるシートの先端と後端とを検知する。このようなレジストセンサ32としては、例えば、発光部と受光部とを備えたフォトセンサ、レバーの動作を検知するものなどが挙げられる。フォトセンサはシートが光を遮ることにより、レバーによる検知はシートがレバーを倒すことにより、シートの通過を検知する。本実施形態の場合には、フォトセンサとしている。
イメージセンサ33a、33bは、それぞれCIS(密着型イメージセンサ)であり、シートの表面と裏面との情報を読み取る。即ち、片方のイメージセンサ33aは本体部11a側に設けられ、他方のイメージセンサ33bはカバー部11b側に設けられている。そして、それぞれのイメージセンサ33a、33bの情報を読み取る面を搬送路13側とし、搬送路13を通るシートの両面の情報をイメージセンサ33a、33bにより読み取るようにしている。本実施形態で読み取る情報は、シートの表面又は裏面に形成された画像の情報である。
[排出部]
排出部4は、装置本体11のシート搬送方向下流に配置され、搬送路13と連続するU字搬送路41と、給送ローラ対42と、排紙ローラ対43と、排紙トレイ44と、シート抑え部材45と、を有する。このうちのU字搬送路41は、U字状に形成されたシートが搬送される搬送路である。このようなU字搬送路41は、カバー部11bの下面に形成されたU字状の曲面部41aと、ヒンジ46により装置本体11に接続されたU字状の湾曲部材41bとから構成される。この湾曲部材41bは、図7に示すように、ヒンジ46を中心として回動可能である。このため、U字搬送路41内にシートがジャムした場合には、湾曲部材41bを回動させてU字搬送路41を露出させることにより、ジャム処理が可能である。
また、給送ローラ対42は、装置本体11の搬送路13からU字搬送路41に入る入口で、ヒンジ46よりもシート搬送方向上流に配置されている。このような給送ローラ対42も、上述のローラ対31と同様に、駆動ローラと従動ローラとから構成され、一方のローラを本体部11aに、他方のローラをカバー部11bにそれぞれ設けている。そして、情報読取部3から搬送されたシートをU字搬送路41に搬送する。
また、排紙ローラ対43は、U字搬送路41の出口に設けられ、シートをU字搬送路41から排出する。このような排紙ローラ対43も、駆動ローラと従動ローラとから構成され、一方のローラをカバー部11bに、他方のローラを湾曲部材41bにそれぞれ設けている。
また、排紙トレイ44は、カバー部11bの本体部11aと反対側の面に形成され、排紙ローラ対43から排出されたシートを積載する。この排紙トレイ44は、水平方向に傾斜した傾斜面44aと、この傾斜面44aの下端縁から斜め上方に折り曲げるように規制された支え面44bとから構成される。この支え面44bの先端は排紙ローラ対43の出口近傍に存在する。排紙ローラ対43から排出されるシートは、傾斜面44aに向かって飛び出て、下端縁が支え面44bに支えられつつ、傾斜面44aに重なるように載置される。
また、シート抑え部材45は、排紙トレイ44に積載されたシートを抑え付けて、シートが、外乱などの影響により排紙トレイ44から落下しないようにするものである。このようなシート抑え部材45は、湾曲部材41bの先端からほぼ接線方向に延長するように設けられ、湾曲部材41bを図1のように閉じた状態で、排紙トレイ44の傾斜面44aと対向する。この結果、排紙トレイ44に排出されたシートは、傾斜面44aとシート抑え部材45との間に挟まれ、不用意に落下することを防止される。
なお、本実施形態の場合、図8に示すように、シート抑え部材45は、伸縮自在に構成されている。このため、シートサイズが小さい場合には、図8(a)に示すように長さを短くし、シートサイズが大きい場合には、図8(b)に示すように長さを長くするなどして、シートサイズに合わせた調整が可能である。
また、本実施形態の場合、図7に示したように、湾曲部材41bを回動させ、U字搬送路41を露出させた状態でも、シートの排出が可能である。この場合、給送ローラ対42が排紙ローラ対の役目を行い、シート抑え部材45が排紙トレイの役目を有する。
このように、本実施形態のスキャナ1は、シートの排出方法を変えることができる。例えば、通常、図1に示したような状態でシートの排出を行えば、図7に示した状態よりもコンパクトであり、設置スペースを小さくできる。一方、例えば、シートをU字搬送路41のように湾曲した経路を通したくないような場合には、図7に示した状態でシートの排出を行う。
[スキャナの動作]
このような本実施形態の場合、まず、情報を読み取るシート(或いはシート束)をトレイ21に載置する。シートをトレイ21に載置する際には、図5に示したように、中板21bが沈んでおり、中板21bと給送ローラ22との間にシートSの先端が進入し、シートSの先端が突き当て部61に突き当たる。そして、この状態で、例えば、ユーザが装置に設けられた読取開始ボタンを押すなどして、動作が開始すると、中板移動装置50の駆動により中板21bがばね51に付勢されて、シートの先端が中板21bと給送ローラ22とにより挟持される。この際、シート(シート束の場合には一番下のシート)の裏面に、中板21bの先端に支持されたローラ24が接触し、シートがローラ24と給送ローラ22とで挟持される。
この状態から給送ローラ22が回転駆動すると、一対の規制素子60aの所定の間隔よりも大きいシートは、幅方向両側をこれら一対の規制素子60aに乗り上げて、撓んだ状態でニップ部Nに搬送される。一方、所定の間隔よりも小さいシートは、一対の規制素子60aの間を通過してニップ部Nに搬送される。
ニップ部Nに搬送されたシートは、分離ローラ23が給送ローラ22と逆方向に回転することにより、シート束の場合には、シートがシート束から1枚ずつ分離されて搬送路13へ搬送される。一方、シートが1枚の場合には、分離ローラ23に設けられたトルクリミッタが作動し、分離ローラ23への動力伝達が切られ、この分離ローラ23は給送ローラ22の回転に従動して回転する。この結果、1枚のシートが搬送路13へ搬送される。
搬送路13へ搬送されたシートは、ローラ対31により挟持されて、更に搬送される。そして、シートの先端がレジストセンサ32により検知され、シートの両面(或いは何れかの面)の情報がイメージセンサ33a、33bにより読み取られる。即ち、レジストセンサ32がシートの先端を検知してから所定時間後にイメージセンサ33a、33bによる読み取りを開始し、レジストセンサ32がシートの後端を検知したから所定時間経過後にイメージセンサ33a、33bによる読み取りを終了する。イメージセンサ33a、33bに読み取られた情報は、装置に設けられた記憶手段(メモリ)に記憶されたり、不図示の外部端末(パーソナルコンピュータなど)に送られたりする。
イメージセンサ33a、33bを通過したシートは、給送ローラ対42により挟持され、U字搬送路41に搬送されるか(図1の状態)、排紙トレイとして機能するシート抑え部材45上に排出される(図7の状態)。U字搬送路41に搬送されたシートは、更に排紙ローラ対43により挟持され、排紙トレイ44に排出される。
本実施形態の場合、中板21bの待機位置でシート束が突き当て部61及び規制部材60によりニップ部に進入することが規制されるため、中板21bに載置したシート束を押し込んでもシート束の一部が重なった状態でニップ部に入り込みにくい。また、一対の規制素子60aの所定の間隔よりも大きい幅のシートを搬送する場合、シートが一対の規制素子60aに接触して撓んだ状態でニップ部に送られるため、このシートをシート束から分離し易い。即ち、シートが撓むことで密着したシート同士の間に隙間が形成されて離間し易くなる。このため、突き当て部61と給送ローラ22との隙間を厳密に規制しなくても、シートの重送を低減できる。
また、規制部材60は、突き当て部61の先端から突出させて給送ローラ22と幅方向に重畳させているだけであるため、装置が大型化することはなく、突き当て部61と給送ローラ22との隙間を厳密に規制する必要がないことと相俟って、高コスト化を防止できる。この結果、シートの重送を低減できる構造を、装置を大型化させることなく低コストで得られる。
更に、本実施形態の場合、普通紙のような厚さが小さく幅が大きいシートの搬送と、この通常のシートに比べ撓みにくく厚みがあるが幅が小さいプラスチックカードのような厚いシートの搬送とのそれぞれに対応させることが可能である。即ち、厚さは大きいが幅が小さいシートを搬送する場合には、一対の規制素子60aの間を通過させる。一方、厚さは小さいが幅が大きいシートを搬送する場合には、上述のように一対の規制素子60aと接触させて撓ませることにより重送を低減できる。この結果、厚いシートと薄いシートとの両方の搬送に対応しつつ、薄いシートの重送を低減できる。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図9を用いて説明する。本実施形態の場合、規制部材60は、中板21bに載置されたシートが当接する面(シートを案内する面、中板21b側の面)を、凹凸面60bとしている。凹凸面60bは、幅方向に沿って形成された複数の凹凸を有する。これにより、シートの先端がカールしていても、給送ローラ22と分離ローラ23とのニップ部Nに進入しにくくしている。
即ち、中板21bを待機位置に移動させた状態でシートをトレイ21上に載置し、シートの先端を突き当て部61に当接させる。但し、このとき、シートの先端がカールしていると、シートの先端が突き当て部61及び規制部材60に突き当たった後にニップ部Nに入り込むことがある。そこで、本実施形態では、規制部材60のシートが当接する面を凹凸面60bとして、カールしているシートの先端を凹凸に引っ掛け、ニップ部Nに入り込みにくくしている。その他の構造及び作用は、上述の第1の実施形態と同様である。
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態について、図10及び図11を用いて説明する。本実施形態の場合、規制部材60は、中板21bに載置されたシートが当接する面(シートを案内する面、中板21b側の面)に、規制部材60からその先端が突出するようにゴム材60cを設けている。具体的には、ゴム材60cはシート状に形成され、規制部材60のシートが当接する面に張り付けられている。また、シート状のゴム材60cの先端が規制部材60よりも突出するようにしている。
このように構成することにより、複数枚のシートが規制部材60を乗り越えようとしても、規制部材60の先端から突出するゴム材60cによりシートを分離し易い。即ち、ゴム材60cとシートとの間の抵抗が大きいため、規制部材60を乗り越えようとする複数枚のシートのうち、ゴム材60cと接触したシートを留まらせ、搬送しようとするシートと分離し易くなる。このため、より確実にシートの重送を防止できる。
また、第2の実施形態と同様に、シートの先端がカールしていてもニップ部に入り込みにくくできる。即ち、カールしている先端がゴム材60cと接触して、ゴム材60cとの摩擦力により、規制部材60を乗り越えにくくできる。その他の構造及び作用は、上述の第1の実施形態と同様である。
<第4の実施形態>
本発明の第4の実施形態について、図12を用いて説明する。本実施形態の場合、規制部材60は、中板21bに載置されたシートが当接する面(シートを案内する面、中板21b側の面)とシート搬送方向(図の鎖線)とがなす角度αが鈍角となるように形成されている。言い換えれば、給送ローラ22に近づくほど(給送ローラ22による)シート搬送方向下流に向かう方向に傾斜している。したがって、規制部材60のシートが当接する面は、突き当て部61に対しても傾斜している。
このように構成することにより、規制部材60を乗り越えて搬送されるシートの抵抗を低減できる。即ち、シートが規制部材60を乗り越え易くできる。この結果、シートが規制部を乗り越えられずに搬送されない不送りなどが生じにくくできる。その他の構造及び作用は、上述の第1の実施形態と同様である。
なお、上述の各実施形態は、適宜組み合わせて実施することもできる。また、一対の規制素子60aは、薄いシートの重送を低減できるならば、給送ローラ22と幅方向に重畳しなくても良い。例えば、コストが高くなるが、一対の規制素子60aと給送ローラ22との隙間を適切に規制することにより、薄いシートの重送を低減する。厚いシートに関しては、上述の各実施形態と同様に、一対の規制素子60aの間を通過させる。
また、シートを搬送する給送回転体及び分離部材は、給送ローラ及び分離ローラに限らず、搬送ベルトや分離ベルトなど他の構成であっても良い。また、分離部材は、回転体に限らず分離シートのようなものでも良い。また、低摩擦部材は、シート受部材の先端である必要はなく、給送回転体と対向してシートを挟持できれば、シート受部材の中間部など他の部分に配置されても良い。
<第5の実施形態>
本発明の第5の実施形態について、図13ないし図17を用いて説明する。前述した特許文献1に記載された構造のように、中板のシート搬送方向下流に分離ローラを設ける構造の場合、中板と分離ローラとの間に隙間が生じることが避けられない。特に、中板が給送ローラに対して遠近動する方向に揺動する構造の場合、この隙間が大きくなる。したがって、シート束からシートを分離すべく、分離ローラによりシートをシート搬送方向と逆方向に移動させた場合、シートの一部が上述の隙間に入り込む可能性がある。また、シートを中板上に載置したシートの先端部がこの隙間に入り込む可能性もある。シートの一部(先端を含む)がこの隙間に入り込むと、シートが詰まってジャムしたり、シートが傾斜して搬送される斜行が生じたりする原因にもなる。
特に、コシの弱い薄いシートを搬送する場合には、分離ローラによるシート搬送方向と逆方向の移動によりシートが撓み易く、シートの一部が上述の隙間に入り込み易い。また、装置の設置面積を小さくすべく、シートを搬送する角度を鉛直方向に近づけて搬送する構造が従来から知られている。この構造の場合、設置されたシートに対し、分離ローラに近づく方向に自重が作用するが、分離ローラによりこの自重の方向と逆方向にシートが移動されることになる。このため、シートがより撓み易く、上述のようにシートの一部が隙間に入り込み易くなる。
なお、前述の特許文献1に記載された構造の場合、中板と分離ローラとの間に、別途、ガイド部材を設けて、シートの先端を分離ローラと給送ローラとのニップ部に案内している。このような構成の場合、中板と分離ローラとの隙間を小さくすることはできるにしても、ガイド部材と中板との間に隙間が存在することが避けられず、シートの一部がこの隙間に入り込む可能性がある。
本実施形態は、このような事情に鑑み、シートがシート受部材と分離回転体との間の隙間に入り込むことを防止できる構造を実現するものである。以下、具体的に説明する。なお、以下では、上述の第1〜第4の実施形態と重複する部分については、同一の符号を付して基本的に説明を省略し、これら各実施形態と異なる部分、及び、重複する部分のうちの必要に応じた部分を中心に説明する。
本実施形態の場合も、トレイ21の給送ローラ22によるシート搬送方向下流で、給送ローラ22と対向する位置には、分離ローラ23を設けている。分離ローラ23は、ローラ24と給送ローラ22によるシート搬送方向に隣接した位置に、給送ローラ22との間でシートを挟持するように配置されている。また、分離ローラ23は、図14ないし図17に示すように、トレイ21の中板21bと隙間Gを介して配置される。即ち、中板21bの回動位置に拘らず、中板21bの先端と分離ローラ23とが接触しないように、シート搬送方向の隙間Gが設けられている。
本実施形態の場合、分離ローラ23は、図14及び図15に示すように、複数の分離素子であるローラ素子23aにより構成される。図示の例の場合、2個のローラ素子23aを組み合わせて分離ローラ23としている。具体的には、回転軸23bに円筒状のローラ素子23aを2つ並べて配置し、2個のローラ素子23aが回転軸23bを中心としてこの回転軸23bと共に回転するようにしている。また、各ローラ素子23a同士の間、及び、各ローラ素子23a(分離ローラ23)と本体部11aとの間には、幅方向に所定の隙間hがそれぞれ設けられている。
このように構成される分離ローラ23は、給送ローラ22に遠近動する方向に移動自在(揺動可能)に支持され、不図示のばねにより給送ローラ22に向かう方向に付勢されている。即ち、回転軸23bを本体部11aの所定位置に、給送ローラ22に遠近動する方向に移動自在に支持し、この回転軸23bをばねにより給送ローラ22に向けて付勢するようにしている。
また、分離ローラ23は、駆動源であるモータM(図1参照)により、給送ローラ22の回転方向(シート搬送方向)と逆方向に回転駆動される。即ち、モータMの回転駆動が、例えば歯車などの動力伝達機構により回転軸23bに伝達され、回転軸23bと共に分離ローラ23が回転する。そして、給送ローラ22によるシート搬送時に給送ローラ22の回転方向と逆方向に回転することにより、シート搬送方向と逆方向に作用するシート抵抗を生じさせて、搬送するシートを他のシートから分離し易くしている。なお、分離ローラ23にはトルクリミッタが設けられており、所定以上のトルクがかかった場合に、モータからの動力伝達を遮断できるようにしている。
また、本実施形態の場合も、装置本体11は、装置本体11内でシートが搬送される搬送路13を境に、本体部11aとカバー部11bとに分離可能としている。このうちの本体部11aは、上述のトレイ21及び分離ローラ23が設けられ、カバー部11bには給送ローラ22が支持されている。カバー部11bは、本体部11aに対し本体部11aの下端寄り部分を中心として回動自在としている。そして、カバー部11bを回動させれば、搬送路13が露出(開放)し、この搬送路13内でジャムしたシートを取り除くことができる。
また、カバー部11bを閉じた状態では、給送ローラ22が分離ローラ23に当接し、分離ローラ23がばねの付勢方向と反対方向に沈む(給送ローラ22から離れる方向に移動する)。この結果、給送ローラ22と分離ローラ23とが弾性的に当接する。なお、給送ローラ22は、中板21bの先端部に設けた後述するローラ24とも当接する。
また、中板21bは、不図示の駆動源であるモータから歯車などの動力伝達機構を介して伝達される駆動力により、ばね51の弾性力に抗する方向に回動支持部を中心に回動する。そして、図17に示すように、給送ローラ22との間の隙間を設けられるようにしている。
即ち、中板21bが給送ローラ22に向けて付勢されたままの状態であると、シート(或いはシート束)Sをトレイ21に載置する際に、シートの先端が中板21bと給送ローラ22との間に入り込みにくい。したがって、本実施形態のように、中板21bをばね51の付勢方向と逆方向に回動させて、中板21bと給送ローラ22との間に隙間を開けるようにしている。これにより、シート(或いはシート束)Sをトレイ21に載置した際に、シートの先端が中板21bと給送ローラ22との間に入り易くして、給送ローラ22によるシートの搬送を円滑に行える。
また、本実施形態の場合、中板21bの先端部(一端部)から給送ローラ22によるシート搬送方向に沿って突出部材70を設けている。即ち、突出部材70は、規制部でもあり、中板21bのシート搬送方向下流端(一端部、下流側の端部)から前述の隙間Gを通り、給送回転体と分離部材とのうちの少なくとも一方の部材である分離ローラ23とシート搬送方向に直交する幅方向に重畳し、且つ、分離ローラ23から幅方向に外れた位置まで突出している。言い換えれば、突出部材70と分離ローラ23とをオーバーラップさせている。このように配置される突出部材70は、中板21bに載置されるシートの先端位置を規制する。
具体的に説明する。図15に示すように、突出部材70は、複数(図示の例では3個)の突出素子71から構成される。これら各突出素子71は、中板21bのシート搬送方向下流端から、分離ローラ23を構成する複数のローラ素子23aの幅方向端面同士の間及び分離ローラ23の幅方向両端に隣接した位置まで、それぞれ突出するように形成されている。各突出素子71は、中板21bと一体に設けても、別体の部材を固定することにより構成しても良い。なお、このような突出部材70を構成する突出素子71は、中板21bの幅方向(長手方向)に沿って複数配置されている。即ち、突出素子71は、図示しないが、ローラの隙間に対応する部分だけでなく、中板21bと、この中板21bの端部に対向する装置本体との隙間を幅方向に埋めるために複数並設されている。したがって、装置本体側には、突出素子71が挿通される挿通溝が突出素子71に対応してそれぞれ設けられている。
前述したように、2個のローラ素子23a同士の間、及び、ローラ素子23aと本体部11aとの間には、それぞれ幅方向に隙間hが存在する。したがって、各突出素子71は、それぞれ隙間h内に入り込むように配置される。このために、各突出素子71の幅は、隙間hよりも小さくしている。また、各突出素子71の給送ローラ22側の表面は、中板21bの給送ローラ22側の面(シート載置面)よりも給送ローラ22から離れた位置としている。そして、中板21bが最も給送ローラ22に近づいても、各突出素子71が給送ローラ22に接触しないようにしている。
但し、中板21bの位置に拘らず、各突出素子71が給送ローラ22に接触しなければ、次述する各突出素子71の長さなどとの関係で、各突出素子71の表面と中板21bのシート載置面とが同一平面上に存在するようにしても良い。同じく、各突出素子71の表面を中板21bのシート載置面よりも給送ローラ22側に位置させても良い。
また、各突出素子71の長さ(中板21bの先端からの突出量)は、隙間Gのシート搬送方向の長さよりも大きくしている。但し、各突出素子71の長さ、表面の位置を含む形状は、中板21bの給送ローラ22に対する遠近動に拘らず、給送ローラ22に接触しないようにしている。即ち、図16に示すように、中板21bのローラ24が給送ローラ22に接触する位置、即ち、中板21bが給送ローラ22に最も近づいた位置で、各突出素子71が給送ローラ22に接触しないように、各突出素子71の長さ、表面の位置、形状を規制している。なお、図17に示すように、中板21bが給送ローラ22から離れ、中板21bの先端が分離ローラ23の回転軸23bに最も近づいても、回転軸23bの直径が小さいため、各突出素子71が回転軸23bと接触することはない。
本実施形態の場合、このように構成することで、中板21bの位置に拘らず、突出部材70が中板21bと分離ローラ23との間の隙間Gを跨ぐようにしている。また、これと共に、中板21bの位置に拘らず、突出部材70が給送ローラ22及び分離ローラ23と接触することを防止している。なお、図示の例の場合、各突出素子71は、先端に向かうほど厚さが小さくなるように形成されているが、上述の関係を満たせば、その他の形状とすることもできる。例えば、各突出素子71を板状に形成しても良いし、棒状に形成しても良い。
[スキャナの動作]
このような本実施形態の場合も、まず、情報を読み取るシート(或いはシート束)をトレイ21に載置する。シートをトレイ21に載置する際には、図17に示したように、中板21bが沈んでおり、中板21bと給送ローラ22との間にシートSの先端が進入する。そして、この状態で、例えば、ユーザが装置に設けられた読取開始ボタンを押すなどして、動作が開始すると、中板21bがばね51に付勢されて、シートの先端が中板21bと給送ローラ22とにより挟持される。この際、シート(シート束の場合には一番下のシート)の裏面に、中板21bの先端に支持されたローラ24が接触し、シートがローラ24と給送ローラ22とで挟持される。
この状態から給送ローラ22が回転駆動する共に、分離ローラ23が逆方向に回転する。これにより、シート束の場合には、シートがシート束から1枚ずつ分離されて搬送路13へ搬送される。一方、シートが1枚の場合には、分離ローラ23に設けられたトルクリミッタが作動し、分離ローラ23への動力伝達が切られ、この分離ローラ23は給送ローラ22の回転に従動して回転する。この結果、1枚のシートが搬送路13へ搬送される。
搬送路13へ搬送されたシートは、ローラ対31により挟持されて、更に搬送される。そして、シートの先端がレジストセンサ32により検知され、シートの両面(或いは何れかの面)の情報がイメージセンサ33a、33bにより読み取られる。即ち、レジストセンサ32がシートの先端を検知してから所定時間後にイメージセンサ33a、33bによる読み取りを開始し、レジストセンサ32がシートの後端を検知したから所定時間経過後にイメージセンサ33a、33bによる読み取りを終了する。イメージセンサ33a、33bに読み取られた情報は、装置に設けられた記憶手段(メモリ)に記憶されたり、不図示の外部端末(パーソナルコンピュータなど)に送られたりする。
イメージセンサ33a、33bを通過したシートは、給送ローラ対42により挟持され、U字搬送路41に搬送されるか(図1の状態)、排紙トレイとして機能するシート抑え部材45上に排出される(図7の状態)。U字搬送路41に搬送されたシートは、更に排紙ローラ対43により挟持され、排紙トレイ44に排出される。
本実施形態の場合、突出部材70を中板21bの先端から隙間Gを通り、分離ローラ23と幅方向に重畳し、且つ、分離ローラ23から幅方向に外れた位置まで形成している。このため、シートの一部が隙間Gに入り込むことを防止できる。即ち、分離ローラ23によりシート束からシートを分離する場合、シート束がシート搬送方向逆方向に戻される。この際、シートの一部が撓んで分離ローラ23と中板21bとの隙間Gに入り込み易くなる。
特に、コシのない薄いシートの場合にはシートが撓み易く、シートの一部が隙間Gに入り込み易い。また、トレイ21が傾斜して配置され、トレイ21上に載置されたシートが分離ローラ23に近づく方向に自重が作用するような場合、この自重に逆らってシートを戻すため、分離ローラ23による戻しによりシートが撓み易い。また、分離ローラ23の戻しに拘らず、シートの先端が隙間Gに入り込む場合もある。
本実施形態では、このようにシートの一部が隙間Gに入り込みそうになっても、このシートの一部が突出部材70に案内されて、隙間Gに入り込むことを防止できる。特に、突出部材70と分離ローラ23とを幅方向に重畳させているため、中板21bが揺動しても、突出部材70が隙間Gを跨いだままにでき、シートの一部が隙間Gに入り込むことをより確実に防止できる。即ち、突出部の先端を分離ローラ23の外周面に近接させて隙間Gを小さくすることが考えられる。但し、この構成の場合、中板21bが揺動すると、突出部と分離ローラ23との間の隙間の大きさが変化し、シートがこの隙間に入り込む可能性がある。これに対して本実施形態では、突出部材70を分離ローラ23の幅方向に重畳させているため、中板21bの揺動に拘らず、突出部材70と分離ローラ23との間に隙間ができにくい、或いはこのような隙間ができない。この結果、シートの一部が隙間Gに入り込むことをより確実に防止できる。
以上から、本実施形態では、シートが隙間Gに入り込むことを防止でき、シートがジャムしたり斜行したりすることを低減し、安定してシート搬送を行える。また、突出部材70の突出素子71をローラ素子23aの間やローラ素子23aと本体部11aとの間に配置することにより、簡単な構成で、中板21bの揺動に拘らず突出素子71が分離ローラ23に接触することを防止できる。このため、製造コストの低減を図れる。
なお、本実施形態の場合、中板21bの先端にローラ24を配置して、分離ローラ23によりシートの戻しに対する抵抗を小さくしている。したがって、分離ローラ23によりシートを戻す際に、シートが撓むことを低減できる。この結果、上述の突出部材70の存在と相俟って、シートが隙間Gに入り込むことをより確実に防止して、安定したシート搬送を行える。
また、上述の構成でローラ24を省略した場合、シートの先端は、突出部材70により案内され、給送ローラ22に接触し易くできる。このため、給送ローラ22を小さくして装置の小型化を図れる。即ち、本実施形態のような突出部材70を設けずに、給送ローラ22を小さくすると、シートの先端が給送ローラ22に接触しにくくなる。これに対して本実施形態の場合、給送ローラ22を小さくしても、シートの先端を突出部材70に案内して、この先端を給送ローラ22に近づけられる。この結果、給送ローラ22を小さくしてもシート搬送を確実に行えるため、装置の小型化を図れる。
なお、上述の第5の実施形態では、分離ローラ23として、複数のローラ素子23aにより構成したものを使用した場合について説明した。但し、分離ローラ23の構成はこれに限らない。例えば、図18に示すように、分離ローラ23の中央部に凹部23cを形成したものであっても良い。この場合、中央の突出素子71は、凹部23cに入り込むように配置する。ま、この中央の突出素子71は、中板21bの位置に拘らず、この凹部23cに接触しないように長さなどを規制する。
また、分離ローラは、3個以上のローラ素子により構成しても良いし、2個以上の凹部を設けるようにしても良いし、これらを組み合わせても良い。そして、ローラ素子同士の隙間、或いは、凹部の数に応じて突出素子を設けるようにしても良い。一方、分離ローラを1個のローラ素子により構成し、凹部を設けないようにしても良い。この場合、分離ローラの幅方向両隣りに突出素子を設ける。また、突出素子の数は複数でなくても良く、少なくとも1個の突出素子が中板と分離ローラとの間の隙間を跨ぐように形成されていれば良い。但し、シートの一部が隙間に入り込むことをより確実に防止するためには、複数の突出素子を設けることが好ましい。
また、上述の第5の実施形態では、分離ローラ23は、モータMにより給送ローラ22と逆方向に駆動されるが、分離ローラ23は他の構成とすることもできる。例えば、図19に示すような構成でも良い。即ち、分離ローラ23に次のような弾性部材であるばね80を設ける。ばね80は、シートの搬送に伴い分離ローラ23がシート搬送方向と同方向に回転することにより弾性変形し、分離ローラ23を回転させていたシートが分離ローラ23から離れることにより弾性的に復元する。そして、この弾性復元力により分離ローラ23をシート搬送方向と逆方向に回転させる。この構成の場合、分離ローラ23を駆動するモータはない。
具体的に説明する。図19に示すように、分離ローラ23は、外輪81と本体部11aに固定の内輪82とから構成され、外輪81と内輪82との間にコイル状のばね80を設けている。このばね80の一部は内輪82に外嵌され、ばね80の一端部は外輪81の係止部81aに係止されている。このように構成することにより、外輪81が所定方向回転する際にばね80の一部が内輪82に巻き付いて、ばね80の弾性変形の範囲で外輪81が内輪82に対して回転する。外輪81を回転させていたトルクが開放されると、外輪81はばね80の弾性復元力により逆方向に回転する。
シートが給送ローラ22によりスキャナ1内に搬送されると、ローラ対31により挟持され更に搬送される。ローラ対31によるシート搬送の際、シートの後端側は給送ローラ22と分離ローラ23とで挟持されており、分離ローラ23はシートの搬送により、シート搬送方向と同方向に回転する。このとき、ばね80の一部が内輪82に巻き付いて、ばね80の弾性変形の範囲で外輪81が内輪82に対して回転する。次いで、このシートが給送ローラ22と分離ローラ23とのニップ部を抜けると、シートと分離ローラ23とが非接触になり、分離ローラ23を回転させていたトルクが開放される。これにより、ばね80が弾性的に復元し、外輪81がシートにより回転させられていた方向と逆方向に、ばね80の弾性復元量に応じて回転する。
このとき、分離ローラ23に接触しているトレイ21上のシート束に、この分離ローラ23の回転によりトレイ21上に戻る方向に力が作用する。即ち、ばね80の弾性復元力により分離ローラ23がシート搬送方向と逆方向に回転して、シート束をシート搬送方向と逆方向に戻す。この結果、シート束から次のシートを分離できる。このような構成の場合も、上述したような突出部材を設けて、分離ローラ23によりシートを戻す際に、シートの一部が隙間Gに入り込むことを防止する。
更に、上述の第5の実施形態では、中板21bなどのシート受部材をばねなどにより給送ローラに押圧しているが、このシート受部材を固定とし、ばねなどの給送回転体付勢手段により給送ローラをシート受部材に付勢するようにしても良い。また、シートを搬送する給送回転体及び分離回転体は、給送ローラ及び分離ローラに限らず、搬送ベルトや分離ベルトなど他の構成であっても良い。また、低摩擦部材は、シート受部材の先端である必要はなく、給送回転体と対向してシートを挟持できれば、シート受部材の中間部など他の部分に配置されても良い。
<第6の実施形態>
本発明の第6の実施形態について、図20を用いて説明する。本実施形態は、上述の第1の実施形態と第5の実施形態とを組み合わせたものである。なお、第2〜第4の実施形態と第5の実施形態とを組み合わせても同様である。
即ち、第1の実施形態と同様に、突き当て部61には、中板21b上に載置されたシートSの搬送路(開口)内への進入を規制するように搬送路13の開口側に部分的に突出する規制部材60が設けられている。規制部材60は、給送ローラ22及び分離ローラ23により形成されるニップ部Nの両側に対応してそれぞれ設けられている。また、この規制部材60は、突き当て部61から、給送回転体である給送ローラ22とシート搬送方向に直交する幅方向に重畳し、且つ、給送ローラ22から幅方向に外れた位置まで達するように(給送ローラに接触しない位置で)突出して設けられている。言い換えれば、規制部材60は、給送ローラ22の軸方向からみて給送ローラ22と部分的に重なっている。つまり、規制部材60と給送ローラ22とをオーバーラップさせている。このように配置される規制部材60は、中板21bに載置されるシートの先端位置を規制する。
また、第5の実施形態と同様に、中板21bの先端部から給送ローラ22によるシート搬送方向に沿って突出部材70を設けている。即ち、突出部材70は、中板21bのシート搬送方向下流端から前述の隙間Gを通り、分離回転体である分離ローラ23とシート搬送方向に直交する幅方向に重畳し、且つ、分離ローラ23から幅方向に外れた位置まで突出している。言い換えれば、突出部材70と分離ローラ23とをオーバーラップさせている。このように配置される突出部材70は、中板21bに載置されるシートの先端位置を規制する。
このような規制部材60と突出部材70とは、少なくとも中板21bが給送位置の際にシート搬送方向に直交する幅方向に重畳して配置されている。即ち、中板21bが給送位置に移動した状態で、規制部材60と突出部材70とをオーバーラップさせている。なお、中板21bの移動量や、規制部材60と突き当て部61との位置関係によっては、中板21bが待機位置に移動している場合にも、規制部材60と突出部材70とをオーバーラップさせるようにしても良い。
このような本実施形態の場合、上述の各実施形態のような作用効果に加えて、次のような作用効果を奏する。即ち、中板21bに載置されたシートの先端が、規制部材60と突出部材70とにより規制されることで、より安定した状態で給送ローラ22によるシートの搬送を行える。例えば、待機位置での中板21bに載置されたシートの先端が突き当て部61や規制部材60に当接した際に、このシートの先端が中板21bと分離ローラ23との隙間Gに入り込む可能性がある。この場合に、中板21bから上述のように突出部材70が形成されていれば、シートの先端が隙間Gに入り込むことを防止できる。
また、中板21bが待機位置から給送位置に移動する際に、シートの先端が突き当て部61又は規制部材60との当接により、隙間Gに巻き込まれる可能性がある。この場合にも、中板21bから上述のように突出部材70が形成されていれば、シートの先端が隙間Gに入り込むことを防止できる。そして、先端が突出部材70に案内されたシートを規制部材60により撓ませることで、シートの分離性を良好にし、シートの重送の低減を図れる。
また、給送位置で規制部材60と突出部材70とをオーバーラップさせているため、シートが規制部材60により撓んでシートの先端の一部が隙間Gに入り込みそうになっても、突出部材70によりこれを防止できる。即ち、図20に示すように、幅方向から視た場合に規制部材60と突出部材70とで仮想的な角部が形成される。このため、シートの先端を隙間Gに入り込まないように案内できると共に、シートを撓ませてシートの分離性を良好にでき、結果として、シートの搬送性をより良好にできる。
更に、前述の図3に示したように、規制部材60の一対の規制素子60aは幅方向に離間して設けた場合、図14、図15に示すように、幅方向中央部に位置する分離ローラ23部分に突出部材70の突出素子71を設けることが好ましい。即ち、一対の規制素子60aは幅方向に離間して設けた場合、シートの先端が一対の規制素子60aに当接して案内されることにより、シートの先端の中央部が隙間G側に突出する方向に撓む傾向となる。したがって、この撓みにより突出する幅方向中央部に突出部材70が存在すれば、撓みによりシートの中央部が隙間Gに入り込むことを防止でき、シートの分離性と良好にしつつ、ジャムなどの発生を防止でき、シートの搬送性を良好にできる。その他の構成及び作用は、上述の各実施形態と同様である。
本発明に係るシート搬送装置は、スキャナなどの原稿情報読取装置、及び、複写機、プリンタ、ファクシミリ、或いはこれらの複合機等の画像形成装置に用いて好適である。
1 スキャナ
11a 本体部(筐体)
2 給紙部(シート搬送装置)
21b 中板(シート受部材)
22 給送ローラ(給送回転体)
23 分離ローラ(分離部材、分離回転体)
23a ローラ素子(分離素子)
24 ローラ(回転部材)
24b 小径部(回転軸)
3 情報読取部
4 排出部
60 規制部材(規制部)
60a 規制素子
61 突き当て部
70 突出部材(規制部)
71 突出素子
80 ばね(弾性部材)
N ニップ部
S シート

Claims (16)

  1. シートを載置するシート受部材と、
    前記シート受部材に載置されたシートを給送する給送回転体と、
    前記シート受部材のうち前記給送回転体に対向する一端部と隙間を開けて前記給送回転体に対向配置され、前記給送回転体と当接してニップ部を形成し、前記シート受部材上のシート束からシートを分離する分離部材と、
    前記シート受部材の一端部から前記隙間を通り、前記分離部材と前記給送回転体によるシート搬送方向に直交する幅方向に重畳し、且つ、前記分離部材から前記幅方向に外れた位置において突出して設けられ、前記シート受部材上から前記給送回転体によって給送されるシートの先端位置を規制する規制部と
    前記シート受部材を、前記シート受部材に載置されたシートを前記給送回転体に当接させる給送位置と、前記給送位置よりも前記給送回転体から離れた待機位置との間で移動させる移動部と、
    前記シート受部材と前記ニップ部との間に配置され、前記待機位置での前記シート受部材に載置されたシートの先端を当接させる、筐体に固定の突き当て部と、を備え、
    前記規制部は、前記突き当て部から、前記給送回転体とシート搬送方向に直交する幅方向に重畳し、且つ、前記給送回転体から前記幅方向に外れた位置まで突出する規制部材を有し、
    前記規制部材は、前記突き当て部と共に、前記待機位置での前記シート受部材に載置されたシート束が前記ニップ部に進入することを規制し、前記給送位置で前記給送回転体により搬送されるシートと接触して、前記シートを撓ませた状態で前記ニップ部に送る、
    ことを特徴とするシート搬送装置。
  2. シートを載置するシート受部材と、
    前記シート受部材に載置されたシートを給送する給送回転体と、
    前記給送回転体と当接してニップ部を形成し、前記シート受部材上のシート束からシートを分離する分離部材と、
    前記給送回転体と前記分離部材とのうちの少なくとも一方の部材とシート搬送方向に直交する幅方向に重畳し、且つ、前記一方の部材から前記幅方向に外れた位置に達するように配置され、前記シート受部材に載置されるシートの先端位置を規制する規制部と、
    前記シート受部材を、前記シート受部材に載置されたシートを前記給送回転体に当接させる給送位置と、前記給送位置よりも前記給送回転体から離れた待機位置との間で移動させる移動部と、
    前記シート受部材と前記ニップ部との間に配置され、前記待機位置での前記シート受部材に載置されたシートの先端を当接させる、筐体に固定の突き当て部と、を備え、
    前記分離部材は、前記シート受部材のうち前記給送回転体によるシート搬送方向下流側において、前記シート受部材と隙間を介して配置され、シートを前記シート搬送方向と逆方向に移動させて前記シート受部材上のシート束からシートを1枚ずつ分離する分離回転体であり、
    前記規制部は、前記突き当て部から、前記給送回転体とシート搬送方向に直交する幅方向に重畳し、且つ、前記給送回転体から前記幅方向に外れた位置に達するように配置され、搬送されるシートの先端位置を規制する規制部材と、前記シート受部材の前記給送回転体によるシート搬送方向下流側の端部から、前記分離回転体と前記幅方向に重畳し、且つ、前記分離回転体から前記幅方向に外れた位置において突出して設けられ、前記シート受部材に載置されるシートの先端位置を規制する突出部材と、を有する、
    ことを特徴とするシート搬送装置。
  3. 前記規制部材と前記突出部材とは、少なくとも前記シート受部材が前記給送位置の際に前記幅方向に重畳して配置されている、
    ことを特徴とする、請求項に記載のシート搬送装置。
  4. 前記規制部材の前記シート受部材に載置されたシートが当接する面は、前記突き当て部の前記シート受部材に載置されたシートが突き当たる面と連続して形成されている、
    ことを特徴とする、請求項ないしのうちの何れか1項に記載のシート搬送装置。
  5. 前記規制部材は、前記幅方向に所定の間隔をあけて設けられた一対の規制素子を有し、
    前記所定の間隔よりも小さい幅のシートは前記一対の規制素子の間を通過させて前記ニップ部に案内し、前記所定の間隔以上の幅のシートは前記一対の規制素子に接触させて前記ニップ部に案内する、
    ことを特徴とする、請求項ないしのうちの何れか1項に記載のシート搬送装置。
  6. 前記一対の規制素子は、前記幅方向に関し互いに対向する面が、先端に向かうほど間隔が広くなる方向に傾斜するように形成されている、
    ことを特徴とする、請求項に記載のシート搬送装置。
  7. 前記一対の規制素子は、前記分離部材の幅方向両側にそれぞれ配置されている、
    ことを特徴とする、請求項に記載のシート搬送装置。
  8. 前記規制部材は、前記シート受部材に載置されたシートが当接する面に、幅方向に沿って形成された凹凸を有する、
    ことを特徴とする、請求項ないしのうちの何れか1項に記載のシート搬送装置。
  9. 前記規制部材は、前記シート受部材に載置されたシートが当接する面に、前記規制部材からその先端が突出するようにゴム材を設けた、
    ことを特徴とする、請求項ないしのうちの何れか1項に記載のシート搬送装置。
  10. 前記規制部材は、前記シート受部材に載置されたシートが当接する面と前記シート搬送方向とがなす角度が鈍角となるように形成されている、
    ことを特徴とする、請求項ないしのうちの何れか1項に記載のシート搬送装置。
  11. 前記分離部材は、シートを前記シート搬送方向と逆方向に移動させて前記シート受部材上のシート束からシートを1枚ずつ分離する分離回転体であり、前記分離回転体を前記シート搬送方向と逆方向に回転駆動する駆動源を有する、
    ことを特徴とする、請求項1ないし10のうちの何れか1項に記載のシート搬送装置。
  12. シートの搬送に伴い前記分離回転体が前記シート搬送方向と同方向に回転することにより弾性変形し、前記分離回転体を回転させていたシートが前記分離回転体から離れることにより弾性的に復元し、この弾性復元力により前記分離回転体を前記シート搬送方向と逆方向に回転させる弾性部材を有する、
    ことを特徴とする、請求項11に記載のシート搬送装置。
  13. 前記シート受部材は、前記シート搬送方向下流端が前記給送回転体に遠近動する方向に揺動可能に支持され、
    前記突出部材は、前記シート受部材の前記給送回転体に対する遠近動に拘らず、前記給送回転体に接触しないように形成されている、
    ことを特徴とする、請求項又はに記載のシート搬送装置。
  14. 前記シート受部材の前記給送回転体と対向する位置に、前記幅方向に配置された回転軸を中心として回転自在に支持され、前記給送回転体との間でシートを挟持する回転部材を有する、
    ことを特徴とする、請求項1ないし13のうちの何れか1項に記載のシート搬送装置。
  15. 前記分離部材は、シートを前記シート搬送方向と逆方向に移動させて前記シート受部材上のシート束からシートを1枚ずつ分離する分離回転体であり、前記分離回転体は、複数の分離素子により構成され、
    前記突出部材は、前記シート受部材の前記シート搬送方向下流端から、前記複数の分離素子の前記幅方向端面同士の間及び前記分離回転体の前記幅方向両端に隣接した位置まで、それぞれ突出するように形成された複数の突出素子により構成される、
    ことを特徴とする、請求項13のうちの何れか1項に記載のシート搬送装置。
  16. 装置の使用状態で、前記シート受部材上のシートが前記分離部材に近づく方向に自重が作用するように、前記シート受部材が設置される、
    ことを特徴とする、請求項1ないし15のうちの何れか1項に記載のシート搬送装置。
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