JP5861811B1 - 電力伝送システム - Google Patents
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Abstract
アクティブ電極(15,25)、パッシブ電極(16,26)が電界結合することにより、送電装置(101)から受電装置(201)へ電力が伝送される電力伝送システム(1)において、送電装置(101)は、直流電圧を昇降圧する昇降圧回路(12)と、昇降圧回路(12)からの直流電圧を交流電圧へ変換し、アクティブ電極(15)及びパッシブ電極(16)へ出力するインバータ回路(13)を備える。送電装置(101)は、昇降圧回路(12)を制御して変圧比M=Vo1/Vinをスイープして、昇降圧回路(12)への入力出力(Pin)が極小となる変圧比Mを検出する。送電装置(101)は、検出した変圧比Mとなるよう、昇降圧回路(12)を駆動し、受電装置(201)への電力伝送を行う。これにより、受電装置側の負荷変動の状態に関わらず、効率よく電力伝送を行える電力伝送システムを提供する。
Description
本発明は、送電装置から受電装置へ電力を伝送する電力伝送システムに関する。
電力伝送システムは、送電装置と受電装置とを電界結合又は磁界結合させ、その結合により送電装置から受電装置へ電力を伝送する。一般に電力伝送系の伝送効率を高める手法では、低損失な共振回路を送電装置及び受電装置に組み込むことが有効である。共振回路を介して送電装置の電源から受電装置の負荷へ電力伝送する場合、効率を最大にする負荷抵抗が存在する。一般的には、その負荷抵抗は、定格電力近傍(例えば、30W)で効率が最大化するように設定される。しかしながら、負荷として何が用いられるかわからない場合、又は、負荷のインピーダンスが変化する場合において、定格負荷から外れたとき、効率は低下する。
特許文献1には、効率よく安定的な給電を行うことができる共鳴方式の非接触給電システムが開示されている。特許文献1に記載の非接触給電システムでは、効率を最大にするために、負荷抵抗を設定する機能を受電装置に設けている。
しかしながら、受電装置が、小型化及び薄型化が望まれる携帯電子機器等である場合、受電装置に特別な機能を付加することで、小型化及び薄型化を阻害するおそれがある。
そこで、本発明の目的は、受電装置側の負荷変動の状態に関わらず、効率よく電力伝送を行える電力伝送システムを提供することにある。
本発明は、送電側結合部と、前記送電側結合部に接続された、又は前記送電側結合部を一部に含む、送電側共振回路と、直流電圧を交流電圧に変換して前記送電側共振回路へ出力する電力変換回路とを有する送電装置と、受電側結合部と、前記受電側結合部に接続され、又は前記受電側結合部を一部に含み、前記送電側共振回路と同じ共振周波数で共振する受電側共振回路と、受電側共振回路に接続され、前記受電側結合部に誘起された電圧を所定値に変換して負荷へ出力する定負荷電力出力回路とを有する受電装置とを備え、前記送電側結合部と前記受電側結合部とが電界結合又は磁界結合することにより、前記送電装置から前記受電装置へ電力が伝送される電力伝送システムであって、前記送電装置は、前記電力変換回路の出力電力を設定する出力電力設定部と、前記出力電力設定部で設定された出力電力が前記電力変換回路から出力されるよう、前記電力変換回路を駆動制御する駆動制御部と、を有し、前記出力電力設定部は、前記交流電圧の周波数を、前記送電側共振回路及び前記受電側共振回路の共振周波数により決定される周波数に設定する周波数設定部と、前記周波数設定部により設定された周波数で、前記電力変換回路の出力電力を変化させる出力電力変化部と、前記電力変換回路の出力電力を変化させたときの、前記電力変換回路への入力電力を検出する入力電力検出部と、前記入力電力検出部が検出した入力電力の極小値を検出する極小値検出部とを有し、前記極小値検出部が検出した極小値となるときの前記入力電力に対応する出力電力を、前記電力変換回路の出力電力に設定することを特徴とする。
この構成では、受電装置側の負荷の状態に関わらず、送電装置側で、電力変換回路への入力電力を極小にして電力伝送を行う。常に大電力を入力して伝送電力を行うと損失が大きくなり、伝送効率が低下するといった問題があるが、受電装置側の負荷の状態に関わらず、極小の入力電力により伝送電力を行うことで、そのような問題を回避でき、高効率の伝送電力が可能となる。また、送電装置側で入力電力が極小となるよう制御することで、受電装置側には特別な回路等を設ける必要がない。このため、受電装置の薄型化及び小型化を阻害することがない。
前記電力変換回路へ一定電圧が入力される場合、前記入力電力検出部は、前記電力変換回路への入力電流を検出し、前記極小値検出部は、前記入力電力検出部が検出した入力電流の極小値を検出することが好ましい。
この構成では、電力変換回路への入力電圧が一定のため、入力電流の極小値を検出することで、電力変換回路への入力電力の極小値を検出できる。この場合、電力の演算処理が必要とせず、処理を簡素化できる。
前記電力変換回路は、直流電圧を昇圧、降圧又は昇降圧する変圧回路と、前記変圧回路に接続され、前記変圧回路により昇降圧された前記直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路と、を有し、前記駆動制御部は、前記変圧回路を駆動して前記直流電圧を昇圧もしくは降圧し、又は前記インバータ回路を制御することが好ましい。
この構成では、簡易な構成で、入力電力を極小にできる。
前記送電装置は、前記変圧回路の入力電圧及び出力電圧を検出する電圧検出回路を有し、前記出力電力変化部は、前記変圧圧回路の入力電圧及び出力電圧の変圧比を変化させることが好ましい。
この構成では、変圧比を調整すれば、入力電力を極小にできるため、簡易な構成で、入力電力を極小にできる。
前記出力電力設定部が前記電力変換回路の出力電力を繰り返し設定する場合、前記出力電力変化部は、前記電力変換回路の出力電力が直前に設定されたときの、前記変圧回路の入力電圧及び入力電流から入力電力を算出し、前記入力電力の平方根に基づく初期値を前記変圧比の初期値として、前記初期値から前記変圧比を変化させることが好ましい。
この構成では、電力変換回路の出力電力を繰り返し設定する際に、変圧比の初期値を設定することで、以降の電力変換回路の出力電力の設定処理に要する時間を短縮できる。
前記出力電力変化部は、前記インバータ回路のオンデューティ比、あるいは、パルス密度を変化させることが好ましい。
この構成では、直流電圧を昇圧、降圧又は昇降圧する変圧回路が不要となり、回路構成が簡易となる。
前記受電装置は、前記定負荷電力出力回路の入力電圧を検出する入力電圧検出回路と、前記入力電圧検出回路が検出した入力電圧が閾値未満である場合、前記送電装置へエラー信号を送信するエラー信号送信回路と、を有することが好ましい。
この構成では、受電装置側の電圧不足を回避できる。
本発明によれば、受電装置側には特別な回路等を設けず、送電装置側のみの処理で、電力伝送効率の高効率化が可能となる。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る電力伝送システム1の回路図である。図2は、図1の等価回路図である。
図1は、実施形態1に係る電力伝送システム1の回路図である。図2は、図1の等価回路図である。
本実施形態に係る電力伝送システム1は、送電装置101と受電装置201とで構成されている。受電装置201は負荷回路RLを備えている。この負荷回路RLは充電回路及び二次電池を含む。そして、受電装置201は、その二次電池を備えた、例えば携帯電子機器である。携帯電子機器としては携帯電話機、携帯音楽プレーヤ、ノート型PC、デジタルカメラなどが挙げられる。送電装置101は、載置された受電装置201の二次電池を充電するための充電台である。
送電装置101は、直流電圧を出力する直流電源11を備えている。直流電源11は商用電源に接続されるACアダプタである。
直流電源11には昇降圧回路12が接続されている。昇降圧回路12は、直流電源11からの直流電圧を昇圧し、又は、降圧する。以下、直流電源11から出力される直流電圧、すなわち、昇降圧回路12の入力電圧は、Vinで表す。昇降圧回路12は、本発明に係る「変圧回路」に相当する。
昇降圧回路12には、インバータ回路13が接続されていて、昇降圧回路12で昇圧又は降圧された電圧は、インバータ回路13へ入力される。以下、昇降圧回路12の出力電圧をVo1で表す。出力電圧Vo1は、インバータ回路13の入力電圧でもある。インバータ回路13は、MOS−FETのスイッチ素子Q1,Q2,Q3,Q4を備えている。インバータ回路13では、スイッチ素子Q1,Q2が直列接続され、スイッチ素子Q3,Q4が直列接続されている。また、スイッチ素子Q1,Q2の接続点とスイッチ素子Q3,Q4の接続点とは、昇圧トランスT1の1次巻線に接続されている。
昇降圧回路12及びインバータ回路13は、本発明に係る「電力変換回路」に相当する。
インバータ回路13の各スイッチ素子Q1,Q2,Q3,Q4は、後述の制御部14によりPWM制御される。インバータ回路13は、制御部14により、スイッチ素子Q1,Q4とスイッチ素子Q2,Q3とが交互にオンオフされることにより、出力電圧Vo1を交流電圧に変換する。
昇圧トランスT1は、2次巻線がアクティブ電極15及びパッシブ電極16に接続されている。昇圧トランスT1は、インバータ回路13で変換された交流電圧を昇圧し、アクティブ電極15及びパッシブ電極16へ印加する。アクティブ電極15及びパッシブ電極16は、本発明に係る「送電側結合部」の一例である。
また、昇圧トランスT1の2次巻線にはキャパシタC1が接続されていて、2次巻線とキャパシタC1とで並列共振回路17を構成している。並列共振回路17は、本発明に係る「送電側共振回路」に相当する。
受電装置201はアクティブ電極25及びパッシブ電極26を備えている。アクティブ電極25及びパッシブ電極26は、受電装置201を送電装置101に載置した場合に、送電装置101のアクティブ電極15及びパッシブ電極16と間隙を介して対向する。アクティブ電極15及びパッシブ電極16間に電圧が印加されることで、対向配置となったアクティブ電極15,25が電界結合し、パッシブ電極16,26が電界結合する。この結合を介して送電装置101から受電装置201へ電極同士が非接触の状態で電力が伝送される。
アクティブ電極25及びパッシブ電極26は、本発明に係る「受電側結合部」に相当する。
受電装置201のアクティブ電極25及びパッシブ電極26には、圧電トランス24が接続されている。圧電トランス24は、PZT系セラミックスなどから形成された圧電体板を備え、その圧電体板の両端部には互いに対向する外部電極3A,3Bと、外部電極4A,4Bとが形成されている。圧電体板は分極されており、外部電極3A,3Bとの間に交流電圧が印加されると、圧電トランス24に圧電体板の長さ方向の振動が励振され、圧電体板の全体が振動する。これにより外部電極4A,4Bとの間から降圧された電圧を取り出すことができる。
図2では、圧電トランス24の等価回路を図示している。圧電トランス24は、キャパシタC21,C22、キャパシタCp、インダクタLp及び抵抗Rp等で表される。キャパシタC21は圧電トランス24の等価入力容量であり、外部電極3A,3B間に生じる容量である。キャパシタC22は圧電トランス24の等価出力容量であり、外部電極4A,4B間に生じる容量である。また、キャパシタCp及びインダクタLpは電気機械的な振動に対応するパラメータである。なお、図示しないが、図2の抵抗Rp及びキャパシタC22の間には理想変圧器が構成される。
圧電トランス24の共振周波数は主にキャパシタCpとインダクタLpとによる直列共振回路241の共振で定まる。電気エネルギー変換は弾性振動を介するため、圧電体セラミックスの弾性波伝搬速度と寸法で決まる固有共振周波数を有する。この圧電トランス24は、直列共振回路241が、送電装置101側に構成された並列共振回路17と共振周波数が同じとなるよう設計されている。
圧電トランス24の出力側には、インダクタL2が接続されていて、このインダクタL2は、圧電トランス24の等価出力容量であるキャパシタC22とによって並列共振回路242を構成している。インダクタL2は、この並列共振回路242が、並列共振回路17及び直列共振回路241と共振周波数が同じとなるよう回路定数が設定されている。
直列共振回路241及び並列共振回路242は、本発明に係る「受電側共振回路」に相当する。
圧電トランス24で降圧された電圧は整流平滑回路23へ出力される。整流平滑回路23は、キャパシタ及びインダクタからなる平滑回路及びダイオードブリッジを含む。整流平滑回路23にはDC−DCコンバータ22が接続されている。DC−DCコンバータ22は、整流平滑回路23で整流平滑された電圧を所定値の電圧に変換し、負荷回路RLへ出力する。DC−DCコンバータ22は、本発明に係る「定負荷電力出力回路」に相当する。
以下に、送電装置101が備える制御部14の構成について説明する。図3は、制御部14が有する機能のブロック図を備えた送電装置101の回路図である。制御部14は、本発明に係る「出力電力設定部」及び「駆動制御部」に相当する。
制御部14は、例えばマイコンを備えた制御回路であって、周波数設定部141、入力電流検出部142、入力電圧検出部143、出力電圧検出部144、演算部145及び電圧変換部146を備えている。
周波数設定部141は、所定の駆動周波数でインバータ回路13を制御する。送電装置101及び受電装置201はそれぞれ共振回路を有しており、送電装置101に受電装置201を載置した場合、それぞれの共振回路は結合共振(複合共振)する。周波数設定部141は、周波数スイープして、その複合共振の共振周波数を探索し、探索して得られた共振周波数を駆動周波数としてインバータ回路13を駆動し、受電装置201への電力伝送を行う。これにより、電力伝送効率の良い周波数で送電装置101から受電装置201への電力伝送が行える。
入力電流検出部142は、昇降圧回路12への入力電流Iinを検出する。詳しくは、直流電源11と昇降圧回路12との間に電流検出用の抵抗R3が接続されていて、入力電流検出部142は、その抵抗R3の降下電圧により、昇降圧回路12に入力される入力電流Iinを検出する。入力電流検出部142は、本発明に係る「入力電力検出部」に相当する。
入力電圧検出部143は、昇降圧回路12への入力電圧Vinを検出する。入力電圧検出部143は、抵抗R1,R2により分圧された電圧から、入力電圧Vinを検出する。本実施形態では、Vinは一定である。
出力電圧検出部144は、昇降圧回路12の出力電圧Vo1を検出する。出力電圧検出部144は、抵抗R4,R5により分圧された電圧から、昇降圧回路12の出力電圧Vo1を検出する。
演算部145は各種必要な演算を行う。例えば、演算部145は、入力電流Iin及び入力電圧Vinから、昇降圧回路12への入力電力Pinを導出する。また、演算部145は、電圧Vin,Vo1から、昇降圧回路12における変圧比M(=Vo1/Vin)を算出する。
電圧変換部146は、本発明に係る「出力電力変化部」に相当する。電圧変換部146は、昇降圧回路12を制御して、入力電圧Vinを昇圧又は降圧する。電圧変換部146の制御により入力電圧Vinを昇圧又は降圧することで、変圧比Mを増減(スイープ)できる。Vin=Vo1である場合、変圧比Mは「1」である。昇降圧回路12が入力電圧Vinを昇圧した場合、M>1となり、昇降圧回路12が入力電圧Vinを降圧した場合、M<1となる。
変圧比Mのスイープに伴い、入力電力Pinは変化する。演算部145は、変化する入力電力Pinの極小値を導出する。演算部145は、変圧比Mをスイープさせたときの変圧比Mの変化分dMと入力電力Pinの変化分dPinとから、入力電力Pinの極小値を演算する。演算部145は、本発明に係る「極小値検出部」に相当する。
図4は、変圧比Mと入力電力Pinとの関係を示すグラフである。図4では、負荷回路RLへの入力電力を12Wとした場合のグラフを示している。
図4に示すグラフにおいて、傾きが0となる位置で、入力電力Pinは極小値をとる。したがって、演算部145は、変圧比Mをスイープさせたときの変圧比Mの変化分dPinと入力電力Pinの変化分dMとから、dPin/dMを演算する。演算部145は、電圧変換部146が出力電圧Vo1を昇降圧する都度、dPin/dMの演算を行い、dPin/dM=0となったときの入力電力Pinを、極小値として導出する。
なお、電圧変換部146は、演算部145の演算結果に応じて、入力電力Pinが極小となるよう変圧比Mをスイープする。例えば、演算部145による演算の結果、dPin/dM<0である場合には、電圧変換部146は昇降圧回路12に昇圧動作をさせて、変圧比Mを増加させる。dPin/dM>0である場合には、電圧変換部146は昇降圧回路12に降圧動作をさせて、変圧比Mを減少させる。この処理を繰り返し、電圧変換部146は、dPin/dM=0に近づける。
ここで、変圧比Mが小さくなると(図4では、0.5に近づくと)、入力電力Pinは急激に大きくなり、受電装置201の入力電圧は低下する。この場合、定格負荷の状態で送電していると、受電装置201の圧電トランス24の出力から負荷側を視た負荷抵抗は、圧電トランス24を効率よく動作させるための負荷抵抗に対して低くなる。すなわち、圧電トランス24と負荷回路RLとの結合が弱くなり、圧電トランス24の振動速度が過剰になる。したがって、変圧比Mをスイープする場合、変圧比Mの適応範囲を決め、その範囲内で変圧比Mをスイープして、入力電力Pinが大きくなり過ぎないようにすることが好ましい。例えば、dPin/dM≧0の領域で変圧比Mをスイープすることが望ましい。
電圧変換部146は、入力電力Pinが極小値をとるときの変圧比Mを、昇降圧回路12の制御パラメータとして設定し、設定した変圧比Mとなるよう、昇降圧回路12を駆動制御する。これにより、昇降圧回路12への入力電力Pinを小さくして、電力伝送が行われる。
演算部145及び電圧変換部146は、負荷回路RLの負荷状態が変化する毎に、入力電力Pinの極小値をとる変圧比Mを検出し、電圧変換部146は、その変圧比Mを昇降圧回路12の制御パラメータとして設定する。すなわち、負荷回路RLの負荷状態に関係なく、入力電力Pinを常に極小にして、電力伝送は行われる。これにより、受電装置201の圧電トランス24から視た負荷抵抗は、DC−DCコンバータ22の損失を含めて最適化される。つまり、DC−DCコンバータ22の効率特性を考慮する必要はなく、入力電力Pinの応答によってのみ電力伝送効率を高効率化することができる。
図5は、負荷状態を変化させたときの、変圧比Mと入力電力Pinとの関係を示すグラフである。図6は、負荷状態を変化させたときの、変圧比Mと電力伝送効率との関係を示すグラフである。
図5及び図6では、負荷回路RLへの入力電力を12W、9W、6W、3W、1Wとした場合のグラフを示している。図5のグラフは、横軸を変圧比M、縦軸を入力電力Pinとしている。図6の横軸は変圧比、縦軸は効率(電力伝送効率)である。効率は、負荷回路RLへの入力電力をPoutで表すと、Pout/Pinである。図6に示す(A)〜(E)の各点は、図5に示す(A)〜(E)の各点に相当する。図5に示す、各負荷状態における極小の入力電力Pinとなる変圧比Mを用いて電力伝送することで、図6に示すように、電力伝送効率は常に高くできる。
図7は、入力電力Pinが極小となる変圧比Mと出力電圧Vo2との関係を示すグラフである。出力電圧Vo2は、図1及び図2に示すように、圧電トランス24の出力電圧である。
図7のグラフに示すように、変圧比Mと出力電圧Vo2とはほぼ比例の関係である。前記のように、電力伝送システム1の送電装置101及び受電装置201それぞれは、共振周波数が同じ共振回路を有している。この場合、電力伝送システム1の共振系において、送電装置101から受電装置201側を視たときの負荷抵抗は、共振回路により決められたものであり、負荷回路RLの負荷状態に関係なく、負荷抵抗が常に一定であることが、電力伝送効率を最大にする。
変圧比Mは、M=Vo1/Vinであり、入力電力Pinは、Pin=Vin*Iinである。したがって、M=Vo1*Iin/Pinとなる。変圧比Mと出力電圧Vo2とは比例の関係であり、変圧比Mは前記のように表せるため、出力電圧Vo2と入力電流Iinも比例関係にある。すなわち、負荷回路RLの負荷状態に関係なく、負荷抵抗は一定となる。これにより、負荷回路RLの負荷状態に関係なく、入力電力Pinを極小にして電力伝送することで、電力伝送効率を常に最大とすることができる。
次に、制御部14の動作について説明する。図8は、制御部14の動作を示すフローチャートである。
制御部14は、送電装置101に受電装置201が載置されたか否かを判定する(S1)。この処理では、周波数設定部141がインバータ回路13の各スイッチ素子Q1〜Q4をPWM制御し、インバータ回路13の駆動周波数をスイープする。制御部14は、周波数スイープにより共振を検知することで、受電装置201の載置を検出する。受電装置201の載置を検出しない場合(S1:NO)、制御部14はS1の処理を繰り返し実行する。受電装置201の載置を検出した場合(S1:YES)、制御部14は電力伝送を開始する(S2)。このときの電力伝送の駆動周波数は、周波数スイープにより得られた共振周波数である。
次に、制御部14は変圧比Mをスイープさせ(S3)、入力電力Pinの極小値を検出する(S4)。具体的には、前記したように、電圧変換部146が変圧比Mをスイープする。演算部145は、スイープしたときの変圧比Mの変化分dMと、導出された入力電力Pinの変化分dPinとから、dPin/dMを演算する。そして、dPin/dM=0となる点を検出する。
演算部145が入力電力Pinの極小値を導出すると、電圧変換部146は、そのときの変圧比Mを昇降圧回路12の制御パラメータとして設定する(S5)。
電圧変換部146は、S5で設定された変圧比Mとなるよう、昇降圧回路12を制御して、電力伝送を行う(S6)。その後、入力電流検出部142及び入力電圧検出部143が検出した入力電流Iin及び入力電圧Vinから、演算部145は入力電力Pinを監視する(S7)。演算部145は、ΔPinが許容変動量PTHの範囲内であるか否かを判定する(S8)。
ΔPinは、異なるタイミングで検出した入力電力Pinの差分である。例えば、直前に極小値に調整したときの入力電力をPin’、その時間Δt後に検出した入力電力をPinで表すと、ΔPin=Pin−Pin’である。
負荷回路RLの負荷状態が変化すれば、入力電力Pinを調整しないと伝送効率が低下する。許容変動量PTHは、入力電力Pinを調整する必要がある程度に、負荷回路RLの負荷状態が変化したかを判定するための閾値である。この許容変動量PTHは適宜変更可能である。
ΔPinが許容変動量PTHの範囲内であれば(S8:YES)、演算部145は、負荷状態に大きな変化はないと判定し、電力伝送は継続される。そして、制御部14は電力伝送を継続するか否かを判定する(S9)。電力伝送を継続しない場合とは、例えば、受電装置201が送電装置101から取り除かれた場合などである。電力伝送を継続する場合(S9:YES)、制御部14はS6の処理を実行する。電力伝送を継続しない場合(S9:NO)、制御部14は本処理を終了する。
S8において、ΔPinが許容変動量PTHの範囲内でない場合(S8:NO)、すなわち、負荷状態が大きく変化した場合、演算部145は、変圧比Mの初期値を設定し(S10)、入力電力Pinの極小値を検出するために、初期値を設定した変圧比Mをスイープする(S3)。ここで、変圧比M及び入力電力Pinは、Pin=αM2(α:比例定数)の関係にある。直前に極小値に調整したときの入力電力をPin0で表し、そのときの変圧比をM0で表すと、係数αは、α=Pin0/M02で表せる。そして、S7で導出した入力電力Pinに対する変圧比Mは、M=M0√(Pin/Pin0)となり、これを初期値に設定する。制御部14は、S3において、変圧比Mを、設定された初期値を基準としてスイープする。このように、負荷状態が変化した際に、直前の入力電力Pinに応じて変圧比Mの初期値を設定することで、負荷状態変化後の入力電力Pinの調整時間を短縮できる。
図9は、制御部14の別の動作を示すフローチャートである。図8では、電力伝送を開始すると変圧比Mの調整処理を行っているのに対し、図9では、電力伝送の開始後、所定時間間隔で間欠的に変圧比Mを調整している。
制御部14は、送電装置101に受電装置201が載置されたか否かを判定する(S21)。受電装置201の載置を検出しない場合(S21:NO)、制御部14はS1の処理を繰り返し実行する。受電装置201の載置を検出した場合(S21:YES)、制御部14は電力伝送を開始する(S22)。
制御部14は所定時間経過したか否かを判定する(S23)。所定時間経過していない場合(S23:NO)、入力電流検出部142及び入力電圧検出部143が検出した入力電流Iin及び入力電圧Vinから、演算部145は入力電力Pinを監視する(S24)。演算部145は、ΔPinが許容変動量PTHの範囲内であるか否かを判定する(S25)。
ΔPinが許容変動量PTHの範囲内であれば(S25:YES)、演算部145は、負荷状態に大きな変化はないと判定し、電力伝送は継続される。そして、制御部14は電力伝送を継続するか否かを判定する(S26)。電力伝送を継続する場合(S26:YES)、制御部14はS23の処理を実行する。電力伝送を継続しない場合(S26:NO)、制御部14は本処理を終了する。
S23で所定時間経過した場合(S23:YES)、又は、S25でΔPinが許容変動量PTHの範囲内でない(S25:NO)、制御部14は変圧比Mをスイープさせ(S27)、入力電力Pinの極小値を検出する(S28)。演算部145が入力電力Pinの極小値を導出すると、電圧変換部146は、そのときの変圧比Mを昇降圧回路12の制御パラメータとして設定する(S29)。そして、制御部14はS26の処理を実行する。
この図9の動作の場合、定期的に変圧比Mを調整することで、電力伝送効率を高く維持することができる。
図10は、制御部14の別の動作を示すフローチャートである。この例では、制御部14は、変圧比Mが小さくなり過ぎない範囲で、変圧比Mをスイープする。図4で説明したように、変圧比Mが小さくなると、入力電力Pinは急激に大きくなり、電力伝送効率は悪く、また、圧電トランス24の動作が不安定となる。そこで、変圧比Mをスイープする場合、変圧比Mの適応範囲を決め、その範囲内で変圧比Mをスイープして、入力電力Pinが大きくなり過ぎないようにする。
制御部14は、送電装置101に受電装置201が載置されたか否かを判定する(S31)。受電装置201の載置を検出しない場合(S31:NO)、制御部14はS31の処理を繰り返し実行する。受電装置201の載置を検出した場合(S31:YES)、制御部14は電力伝送を開始する(S32)。
電圧変換部146は変圧比Mをスイープさせ(S33)、演算部145は、dPin/dMを演算し(S34)、dPin/dM<0か否かを判定する(S35)。dPin/dM<0である場合には、変圧比Mが小さくなる場合であり、前記のように、変圧比Mが小さくなると入力電力Pinは急激に大きくなる。この場合、圧電トランス24の動作が不安定となる。そこで、dPin/dM<0である場合(S35:YES)、電圧変換部146は、変圧比Mを大きくして(S36)、演算部145は、変圧比Mを大きくした結果でのdPin/dMを演算する(S34)。
dPin/dM<0でない場合(S35:NO)、演算部145はdPin/dM=0であるか否かを判定する(S37)。dPin/dM=0でない場合(S37:NO)、入力電力Pinが極小ではないため、電圧変換部146は再度、変圧比Mをスイープする(S33)。
dPin/dM=0である場合(S37:YES)、入力電力Pinは極小であり、電圧変換部146は、そのときの変圧比Mを昇降圧回路12の制御パラメータとして設定する(S38)。そして、制御部14は電力伝送を継続するか否かを判定する(S39)。電力伝送を継続する場合(S39:YES)、制御部14はS33の処理を実行する。この場合、図8で説明したように、入力電力Pinを監視し、ΔPinが許容変動量PTHの範囲内であるか否かの判定結果によって、変圧比Mの調整処理を行うようにしてもよい。電力伝送を継続しない場合(S39:NO)、制御部14は本処理を終了する。
この図10での動作では、圧電トランス24に不具合が起きることなく、効果的に電力伝送効率を高く維持することができる。
図11は、制御部14の別の動作を示すフローチャートである。この例では、変圧比Mの調整に加え、駆動周波数を変化させて、入力電力Pinを極小にすることで、電力伝送効率を高くする。
図11のS41〜S48は、図10のS31〜S38と同じであるため、説明は省略する。
S49において、周波数設定部141はインバータ回路13の各スイッチ素子Q1〜Q4をPWM制御し、インバータ回路13の出力電圧の周波数をスイープする(S49)。周波数スイープごとに、入力電流Iin及び入力電圧Vinを検出して、演算部145は、入力電力Pinの極小値を検出する(S50)。周波数設定部141は、入力電力Pinが極小となるときの周波数を駆動周波数に設定し、インバータ回路13を制御する(S51)。
制御部14は電力伝送を継続するか否かを判定する(S52)。電力伝送を継続する場合(S52:YES)、制御部14はS43の処理を実行する。電力伝送を継続しない場合(S52:NO)、制御部14は本処理を終了する。
この例では、変圧比Mの調整に加え、入力電力Pinが極小となるように、さらに周波数も調整している。圧電トランス24は時間の経過に伴い、共振周波数が駆動周波数からずれる場合がある。この場合、伝送効率が低下する。そこで、この例では、入力電力Pinが極小となるように、周波数を調整する。これにより、特に圧電トランス24を用いた場合に、高効率化が図れる。
以上説明した実施形態では、変圧比Mをスイープして、入力電力Pinの極小値を検出しているが、インバータ回路13の各スイッチ素子Q1〜Q4のオンデューティ比を変えて、入力電力Pinの極小値を検出するようにしてもよい。又は、位相シフト駆動、パルス密度変調駆動によって、入力電力Pinの極小値を検出するようにしてもよい。
図12は、インバータ回路13の各スイッチ素子Q1〜Q4のゲート信号のパルス波形図である。図12では、オンデューティ比の変化前後のパルス波形を示している。周波数設定部141は、周期Tを変えずに、スイッチ素子Q1〜Q4のゲート信号のオン時間T1をT2(<T1)に変更し、インバータ回路13をPWM制御する。そして、変更後の入力電流Iin及び入力電圧Vinを検出し、入力電力Pinが極小であるか否かを検出する。この処理を繰り返し、極小の入力電力Pinとなるときオンデューティ比を検出し、周波数設定部141は、そのオンデューティ比でインバータ回路13を制御して、電力伝送を行う。この場合であっても、高効率化が図れる。なお、オンデューティ比を変更する場合、昇降圧回路12は無くてもよい。この場合、周波数設定部141は、本発明に係る「出力電圧変化部」に相当する。
なお、本実施形態では、入力電力Pinが極小となるよう、変圧比Mをスイープしているが、直流電源11から昇降圧回路12へ入力される入力電圧Vinは一定である。したがって、入力電流Iinが極小となるよう、変圧比Mをスイープするようにしてもよい。この場合、入力電流と入力電圧とから入力電力を算出する必要がなく、演算処理を簡易化できる。
また、本実施形態では、送電装置101は、直流電源からの直流電圧を昇圧又は降圧する昇降圧回路12を備えているが、直流電源の仕様に応じて、直流電源からの直流電圧を降圧のみ行う降圧回路、又は、昇圧のみ行う昇圧回路の一方を備えるようにしてもよい。
(実施形態2)
実施形態2では、例えば、送電装置と受電装置間の結合が想定値に対して低い場合負荷回路RLへ入力する電圧が不足し、正常動作できない場合に対応するために送電装置101側へエラー信号を送信する機能を受電装置201が備えていることが望ましい。
実施形態2では、例えば、送電装置と受電装置間の結合が想定値に対して低い場合負荷回路RLへ入力する電圧が不足し、正常動作できない場合に対応するために送電装置101側へエラー信号を送信する機能を受電装置201が備えていることが望ましい。
図13は、実施形態2に係る受電装置201の一部の回路を示す図である。受電装置201は、DC−DCコンバータ22の入力側に、キャパシタC3とスイッチSWとの直列回路が接続されている。また、DC−DCコンバータ22の入力側に、DC−DCコンバータ22への入力電圧Vconvの検出回路として、抵抗R6,R7が接続されている。
キャパシタC3及びスイッチSWは、本発明に係る「エラー信号送信回路」に相当する。抵抗R6,R7は、本発明に係る「入力電圧検出回路」に相当する。
受電装置201は制御回路20を備えている。制御回路20は、信号処理部20A及び切替部20Bの機能を備えている。信号処理部20Aは、抵抗R6,R7の分圧電圧から、入力電圧Vconvを検出し、入力電圧Vconvが閾値未満であるか否かを判定する。閾値未満である場合、信号処理部20Aは、電圧不足により、DC−DCコンバータ22が正常動作しないと判定する。このとき、切替部20BはスイッチSWをPWM制御することで、送電装置101へ二値データを送信する。
スイッチSWがオンされた場合、受電装置201の共振点が変化する。このため、送電装置101側での入力電流Iinが変化する。したがって、送電装置101は、この入力電流Iinの変化から、受電装置201から送信された二値データの変調信号を読み取る。これにより、送電装置101は、受電装置201側からのエラー信号を受信できる。
送電装置101は、受電装置201からエラー信号を受信した場合、例えば、送電装置の入力電力を大きくし、受電装置201側の電圧不足を回避するようにする。
なお、受電装置201側から送電装置101へのエラー信号の送信方法は、説明した負荷変調方式であってもよいし、その他の通信手段を用いてもよい。
また、入力電圧Vconvの下限を設定しておき、下限を下回ったときには、DC−DCコンバータ22の動作を停止させるようにしてもよい。この場合、電力伝送はリセットされるが、次の起動、動作で送電装置101の入力電力Pinを増やして動作させることで、正常動作させることができる。
(実施形態3)
図14は、実施形態3に係る電力伝送システム2の回路図である。本実施形態では、送電装置102及び受電装置202それぞれに、直列共振回路が構成されている点、及び、受電装置202が圧電トランスを備えず、巻線型の降圧トランスT2を備えている点、で実施形態1と相違する。
図14は、実施形態3に係る電力伝送システム2の回路図である。本実施形態では、送電装置102及び受電装置202それぞれに、直列共振回路が構成されている点、及び、受電装置202が圧電トランスを備えず、巻線型の降圧トランスT2を備えている点、で実施形態1と相違する。
この例では、送電装置102において、昇圧トランスT1の2次巻線にインダクタL1が接続されている。このインダクタL1は、アクティブ電極15及びパッシブ電極16間に形成される容量と共に、直列共振回路18を形成している。
受電装置202において、アクティブ電極25及びパッシブ電極26には、降圧トランスT2の1次巻線が接続されている。降圧トランスT2の2次巻線は、整流平滑回路23に接続されている。また、降圧トランスT2の1次巻線とアクティブ電極25との間には、インダクタL3が接続されている。このインダクタL3は、アクティブ電極25及びパッシブ電極26間に形成される容量と共に、直列共振回路28を形成している。直列共振回路28は、送電装置102の直列共振回路18と共振周波数が同じに定数設定されている。
この電力伝送システム2においても、実施形態1と同様、変圧比Mをスイープして、入力電力Pinが極小となるときの変圧比Mを、昇降圧回路12の制御パラメータとして設定し、電力伝送を行う。これにより、電力伝送効率を高効率状態に維持できる。
(実施形態4)
図15は、実施形態4に係る電力伝送システム3の回路図である。この例では、送電装置103及び受電装置203は磁界結合することにより、送電装置103から受電装置203へ電力が伝送される。
図15は、実施形態4に係る電力伝送システム3の回路図である。この例では、送電装置103及び受電装置203は磁界結合することにより、送電装置103から受電装置203へ電力が伝送される。
送電装置103は、実施形態1と同様、直流電源11、昇降圧回路12、インバータ回路13及び昇圧トランスTを備えている。昇圧トランスTの2次巻線には、磁界結合用のインダクタL4が接続されている。インダクタL4は、本発明に係る「送電側結合部」に相当する。
昇圧トランスT1の2次巻線とインダクタL4との間にはキャパシタC6が接続されている。キャパシタC6は、インダクタL4と共に直列共振回路19を形成している。直列共振回路19は、本発明に係る「送電側共振回路」に相当する。
受電装置203は、インダクタL4と磁界結合するインダクタL5を備えている。このインダクタL5は、本発明に係る「受電側結合部」に相当する。インダクタL5には、キャパシタC7が接続されている。インダクタL5及びキャパシタC7は、直列共振回路29を形成している。直列共振回路29は、直列共振回路19と共振周波数が同じになるよう定数設定されている。直列共振回路29は、本発明に係る「受電側共振回路」に相当する。
直列共振回路29は、降圧トランスT2の1次巻線に接続されている。降圧トランスT2の2次巻線には、実施形態3と同様、整流平滑回路23、DC−DCコンバータ22及び負荷回路RLが順に接続されている。
この電力伝送システム3においても、実施形態1と同様、変圧比Mをスイープして、入力電力Pinが極小となるときの変圧比Mを、昇降圧回路12の制御パラメータとして設定し、電力伝送を行う。これにより、電力伝送効率を高効率状態に維持できる。
1,2,3…電力伝送システム
11…直流電源
12…昇降圧回路
13…インバータ回路
14…制御部
15,25…アクティブ電極
16,26…パッシブ電極
17…並列共振回路
18…直列共振回路
19…直列共振回路
20…制御回路
20A…信号処理部
20B…切替部
22…DC−DCコンバータ
23…整流平滑回路
24…圧電トランス
28,29…直列共振回路
101,102,103…送電装置
141…周波数設定部
142…入力電流検出部
143…入力電圧検出部
144…出力電圧検出部
145…演算部
146…電圧変換部
201,202,203…受電装置
241…直列共振回路
242…並列共振回路
11…直流電源
12…昇降圧回路
13…インバータ回路
14…制御部
15,25…アクティブ電極
16,26…パッシブ電極
17…並列共振回路
18…直列共振回路
19…直列共振回路
20…制御回路
20A…信号処理部
20B…切替部
22…DC−DCコンバータ
23…整流平滑回路
24…圧電トランス
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101,102,103…送電装置
141…周波数設定部
142…入力電流検出部
143…入力電圧検出部
144…出力電圧検出部
145…演算部
146…電圧変換部
201,202,203…受電装置
241…直列共振回路
242…並列共振回路
Claims (7)
- 送電側結合部と、前記送電側結合部に接続された、又は前記送電側結合部を一部に含む、送電側共振回路と、直流電圧を交流電圧に変換して前記送電側共振回路へ出力する電力変換回路とを有する送電装置と、受電側結合部と、前記受電側結合部に接続され、又は前記受電側結合部を一部に含み、前記送電側共振回路と同じ共振周波数で共振する受電側共振回路と、受電側共振回路に接続され、前記受電側結合部に誘起された電圧を所定値に変換して負荷へ出力する定負荷電力出力回路とを有する受電装置とを備え、前記送電側結合部と前記受電側結合部とが電界結合又は磁界結合することにより、前記送電装置から前記受電装置へ電力が伝送される電力伝送システムであって、
前記送電装置は、
前記電力変換回路の出力電力を設定する出力電力設定部と、
前記出力電力設定部で設定された出力電力が前記電力変換回路から出力されるよう、前記電力変換回路を駆動制御する駆動制御部と、
を有し、
前記出力電力設定部は、
前記交流電圧の周波数を、前記送電側共振回路及び前記受電側共振回路の共振周波数により決定される周波数に設定する周波数設定部と、
前記周波数設定部により設定された周波数で、前記電力変換回路の出力電力を変化させる出力電力変化部と、
前記電力変換回路の出力電力を変化させたときの、前記電力変換回路への入力電力を検出する入力電力検出部と、
前記入力電力検出部が検出した入力電力の極小値を検出する極小値検出部と、
を有し、
前記極小値検出部が検出した極小値となるときの前記入力電力に対応する出力電力を、前記電力変換回路の出力電力に設定する、
電力伝送システム。 - 前記電力変換回路へ一定電圧が入力される場合、
前記入力電力検出部は、前記電力変換回路への入力電流を検出し、
前記極小値検出部は、前記入力電力検出部が検出した入力電流の極小値を検出する、
請求項1に記載の電力伝送システム。 - 前記電力変換回路は、
直流電圧を昇圧、降圧又は昇降圧する変圧回路と、
前記変圧回路に接続され、前記変圧回路により昇降圧された前記直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路と、
を有し、
前記駆動制御部は、
前記変圧回路を駆動して前記直流電圧を昇圧もしくは降圧し、又は前記インバータ回路を制御する、
請求項1又は2に記載の電力伝送システム。 - 前記送電装置は、
前記変圧回路の入力電圧及び出力電圧を検出する電圧検出回路を有し、
前記出力電力変化部は、
前記変圧回路の入力電圧及び出力電圧の変圧比を変化させる、
請求項3に記載の電力伝送システム。 - 前記出力電力設定部が前記電力変換回路の出力電力を繰り返し設定する場合、
前記出力電力変化部は、
前記電力変換回路の出力電力が直前に設定されたときの、前記変圧回路の入力電圧及び入力電流から入力電力を算出し、前記入力電力の平方根に基づく初期値を前記変圧比の初期値として、前記初期値から前記変圧比を変化させる、
請求項4に記載の電力伝送システム。 - 前記出力電力変化部は、前記インバータ回路のオンデューティ比、あるいは、パルス密度を変化させる、
請求項3に記載の電力伝送システム。 - 前記受電装置は、
前記定負荷電力出力回路の入力電圧を検出する入力電圧検出回路と、
前記入力電圧検出回路が検出した入力電圧が閾値未満である場合、前記送電装置へエラー信号を送信するエラー信号送信回路と、
を有する、
請求項1から6の何れかに記載の電力伝送システム。
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