JP5861468B2 - 音響信号処理システム - Google Patents

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Description

この発明は、ミキサーから出力される音響信号を音響信号処理装置(DAW)でリアルタイムレコーディングする音響信号処理システムに関する。
従来、施設内や校内の放送などの多数の人に音声情報を伝達する放送設備であるPA(Public Addressing)や、コンサート会場などの大規模会場であっても隅々まで音質を均一にして演奏音やボーカル音などを伝達する放送設備であるSR(Sound Reinforcement)の現場においては、楽器の演奏音やボーカル音をマイクで収音し、ミキシングしてパワーアンプや各種録音機器に送り出したり、エフェクタや演奏しているプレーヤに送り出すミキサーが用いられている。従来のミキサーは、マイクで収音された音響信号やシンセサイザー等からの音響信号が入力される入力ポートと、ディジタルおよびアナログの音響信号を出力する出力ポートとを備えるI/Oユニットと、ディジタルの音響信号のミキシング処理やエフェクト処理を行う音響信号処理ユニットと、各種パネル操作子を操作することにより、演奏を最もふさわしく表現していると思われる状態に調整するコンソールとを備えている。ミキサーのアナログの音響信号が出力される出力ポートにはアンプが接続され、アンプには会場内等に設置された複数のスピーカが接続されており、アンプで増幅された音響信号がスピーカから放音されるようになされている。
従来のPA/SRの現場においては、MTR(Multi Trak Recorder)を用いて、ミキサーから出力される各チャンネルの音響信号を別々のトラックにレコーディングしている。これにより、音楽制作時に別々にレコーディングしたドラムやベース、ギター、ピアノなどの各楽器音とボーカルのそれぞれの音量やパンを調節したり、ボーカルにエフェクトをかけたり、楽器毎に異なるエフェクトをかけたりすることができる。このようにして、レコーディング後にそれぞれの音響信号の音質を細かく調節することにより、音楽制作を行うことができる。
ところで、汎用のコンピューターを用いる音響信号処理装置において、ディジタル信号処理により演奏データの録音や編集、ミキシング等の音響処理作業を行うことが知られている。このような音響信号処理装置は、コンピューターに「DAWソフト」と云われるアプリケーションプログラムをインストールすることにより実現されており、デジタルオーディオワークステーション(Digital Audio Workstation:DAW)と呼ばれている。DAWの機能が進歩してリアルタイムレコーディングが可能になったこと、DAWが動作するコンピューターは可搬性に優れていることから、MTRに替えてPA/SRの現場においてDAWを用いてミキサーの各チャンネルの音響信号をリアルタイムレコーディングするようになってきている。
ところで、PA/SRシステムとレコーディングシステムは、独立して設計/運用されることが多いことから、それぞれのシステムでセッティングから運用までを個々に行っている。この場合、従来のDAWにおいて、トラックの構成情報をテンプレートとして保存しておき、新規プロジェクトをあらかじめプログラムに含まれるテンプレートからスタートすることで、プロジェクトごとに、トラックの構成を最初から設定する手間を省くことが知られている(非特許文献1参照)。
また、ミキサーとDAWを接続した後においても、それぞれ個別にコントロールしている。例えば、ミキサー側のパラメーター変更と、DAW側のパラメーター変更は基本的に独立して操作されている。ただし、外部コントローラーからDAWソフトのパラメータ値、例えば再生、停止、レベル、Muteなどのチャンネルごとのパラメーターを個別に変更することは可能とされている。
なお、従来のDAWにおいては、トラックデータと、使用設定されている外部機器の特定情報と、外部機器のパラメーターとを含むプロジェクトファイルが読み込まれた際に、通信網に接続されている音楽機器を検出し、検出された外部機器を、プロジェクトファイルの保存時に使用設定されていた外部機器に対応付けして、対応付けできた外部機器に対してパラメーター記憶手段の記憶するパラメーターを転送することにより、該外部機器と該パラメーター記憶手段の間でパラメータを同期化することが考えられている。これにより、外部機器と該パラメーター記憶手段の間でパラメーターを同期化することができ、対応付けすることのできた現存する音楽機器について保存時の音楽機能を復元することができる(特許文献1参照)。
Steinberg Media Technologies GmbH CUBASE LE5 オペレーションマニュアル,P.9-12,[online], [平成23年11月 3日検索],インターネット<http://www.zoom.co.jp/archive/Japanese_Manual/CubaseLE5_Operation_Manual_jp.pdf>
特開2007−293312号公報
ミキサーの各チャンネルの音響信号をDAWを用いてリアルタイムレコーディングする場合においては、DAW側のレコーディングエンジニアは、DAWの各トラックの信号が送られるMasterトラックの信号をモニターしている。Masterトラックでは、送られた各トラックの信号がミックスされラフミックスと呼ばれる信号となる。すなわち、DAW側のレコーディングエンジニアは、ラフミックスをモニターしていることになる。この場合、各トラックから信号を送る時は、ミュートのオン/オフを示すMuteパラメーター、レベルを示す Faderパラメーターや音響の定位を示すPanパラメータが有効になる。しかし、これらのパラメーターは、各トラックからMasterトラックに送られる信号に影響するだけで、各トラックへの録音状態そのものに対する影響はない。このため、全てのトラックに対して、レコーディングエンジニアが各パラメータ値を設定していたことから、イベントの進行に合わせ、多くのトラックのパラメータを操作することは非常に面倒であるという問題点があった。
そこで、本発明は各トラックのパラメーターの設定を容易に行える音響信号処理システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の音響信号処理システムは、ミキサーから出力される1以上のチャンネルの音響信号を、前記ミキサーに接続され録音機能を有している音響信号処理装置でリアルタイムレコーディングする音響信号処理システムであって、前記ミキサーにおいてスナップショットチェンジがされた時に、前記ミキサーから指示されたパラメーターのパラメーター値を設定するコマンドが送信され、該コマンドを受信した前記音響信号処理装置は、受信した前記コマンドで送られた前記指示されたパラメーターにおける、スナップショットチェンジされたスナップショットデータのパラメーター値を、1以上のチャンネルの音響信号をリアルタイムレコーディングしているプロジェクトの各トラックの前記指示されたパラメーターに対応するパラメーターのパラメーター値としてセットするようにしたことを最も主要な特徴としている。
本発明は、前記ミキサーにおいてスナップショットチェンジがされた時に、ミキサーからパラメーター値を変更するコマンドが送信され、該コマンドを受信した音響信号処理装置は、受信した前記コマンドで送られた指示されたパラメーターにおける、スナップショットチェンジされたスナップショットデータのパラメーター値を、1以上のチャンネルの音響信号をリアルタイムレコーディングしているプロジェクトの各トラックの指示されたパラメーターに対応するパラメーターのパラメーター値としてセットすることから、リアルタイムレコーディング時に各トラックのパラメーターの設定を容易に行えるようになる。
本発明の実施例の音響信号処理システムの構成を示すブロック図である。 本発明の他の実施例の音響信号処理システムの構成を示す図である。 本発明にかかる音響信号処理システムを構成するミキサーのハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明にかかる音響信号処理システムを構成するミキサーの処理アルゴリズムを等価的に示す機能ブロック図である。 本発明にかかる音響信号処理システムを構成するミキサーにおける入力チャンネルと出力チャンネルの構成を示す回路ブロック図である。 本発明にかかる音響信号処理システムを構成するミキサーのチャンネル構成情報のメモリイメージを示す図である。 本発明にかかる音響信号処理システムを構成するDAWのチャンネル構成情報のメモリイメージを示す図である。 本発明にかかる音響信号処理システムを構成するミキサーにおけるスナップショットデータのデータ構造を示す図である。 本発明にかかる音響信号処理システムを構成するミキサーで実行されるスナップショットリコール処理のフローチャートである。 本発明にかかる音響信号処理システムを構成するミキサーにおけるスナップショットテーブルを示す図である。 本発明にかかる音響信号処理システムを構成するミキサーにおいてリンクするパラメーターを設定するパラメータ設定ウィンドウを示す図である。 本発明にかかる音響信号処理システムを構成する音響信号処理装置に表示されるDAWミキサーウィンドウを示す図である。
本発明の本発明の実施例にかかる音響信号処理システムの構成を示すブロック図を図1に示す。
図1に示す本発明の音響信号処理システムは、PA/SRシステムと、PA/SRシステムに接続されたレコーディングシステムとから構成されている。PA/SRシステムは、会場等に設置された複数本のマイク3a,・・・,3hからのアナログの音響信号と、シンセサイザー2からのディジタルの音響信号が入力されるミキサー1と、ミキサー1から出力されるミキシングされた音響信号を増幅するアンプ4と、アンプ4から出力される増幅された音響信号を放音する複数のスピーカ5a,・・・,5kとを備えている。また、レコーディングシステムはDAWソフトがインストールされ、DAWが動作して音響信号処理装置とされているパーソナルコンピュータ(PC)6から構成されている。
ミキサー1は、入力信号系列である複数の入力チャンネルと、入力チャンネルからの音響信号をミキシングするバスと、ミキシングされた音響信号を出力する出力系列である出力チャンネルを備えている。各入力チャンネルはそれぞれ入力される音響信号の周波数特性やミキシングレベル等を制御して各ミキシングバスに出力し、各ミキシングバスは入力された音響信号をミキシングして対応する出力チャンネルに出力する。PC(DAW)6は、ミキサー1から出力された各入力チャンネルの音響信号を、プロジェクトにおけるそれぞれのトラックにアサインしてリアルタイムレコーディングすることができる。リアルタイムレコーディング時にミキサー1からPC(DAW)6に出力される音響信号は、入力チャンネルの所定の箇所の音響信号が出力ポートから直接出力されるダイレクトアウト信号や、入力チャンネルのレベルを調整するフェーダーの直後のポストフェーダー信号とされる。ミキサー1から出力される音響信号は、ミキサー1において設定することができる。
また、本発明にかかる他の実施例の音響信号処理システムの構成を図2に示す。
図2に示す本発明の他の音響信号処理システムは、イーサネット(登録商標)などのオーディオネットワーク7を備えており、オーディオネットワーク7にAD/DA部1aと信号処理部(DSP部)1bとコンソール部1cとPC(DAW)6とが接続されて構成されている。また、オーディオネットワーク7には音響信号処理装置であるPC(DAW)6が接続されている。AD/DA部1aは、マイクが接続される入力端子である物理的な入力ポートや、アンプ等が接続される出力端子である物理的な出力ポート、および、オーディオネットワーク7に接続される通信I/Oを備えている。さらに、アナログ入力ポートに入力された複数のアナログ信号をディジタル信号に変換して入力ポートから出力するAD変換器と、アナログ出力ポート部に供給された複数のディジタル出力信号を、アナログ出力信号に変換してアナログ出力ポートから出力するDA変換器とを備えている。また、DSP部1bは、多数のDSP(Digital Signal Processor)を用いて構成されており、ミキシング処理やエフェクト処理などを行っており、オーディオネットワーク7に接続される通信I/Oを備えている。
コンソール部1cは、コンソールパネルに入力チャンネルのミキシングバスへの送り出しレベルを調整する複数の電動フェーダーや各種パラメータを操作するための多数の操作子やオーディオネットワーク7に接続される通信I/Oが設けられている。コンソール部1cを扱うオペレーターは、楽器の演奏音やボーカルの各オーディオ信号の音量や音色を、電動フェーダーや各種操作子を操作することにより、演奏を最もふさわしく表現していると思われる状態に調整している。PC(DAW)6は、DAWソフトがインストールされ、DAWが動作している音響信号処理装置であり、オーディオネットワーク7に接続される通信I/Oを備え、音響信号の記録や再生、あるいはエフェクト付与やミキシング等の音響信号処理機能が実現されている。
AD/DA部1aとDSP部1bとコンソール部1cとがオーディオネットワーク7により論理的に接続されることにより、図1に示すミキサー1と同等のミキサーが実現される。この実現されたミキサーにおける各チャンネルの音響信号のリアルタイムレコーディングをPC(DAW)6で動作しているDAWで行う際に、当該ミキサーにPC(DAW)6がオーディオネットワーク7により論理的に接続されていることから、DAWはAD/DA部1aとDSP部1bとコンソール部1cとで構成されるミキサーの任意の位置に論理的接続して、任意の位置の信号を取り出すことができるようになる。すなわち、上記した他の音響信号処理システムでは、入力チャンネルのダイレクトアウト信号やポストフェーダー信号などを、PC(DAW)6側で設定してDAWに録音することができるようになる。
PC(DAW)6で動作しているDAWは、図1,2に示す音響信号処理システムにおけるミキサーから出力された各チャンネルの音響信号を録音する際に、プロジェクトを作成して作成したプロジェクトに録音する。このプロジェクトには、ミキサーのチャンネル数と同数のトラックを作成して、各チャンネルを各トラックにアサインする。この場合、ミキサーのチャンネル設定とDAWのトラック設定とを完全にマッチングさせる。すなわち、チャンネルのパラメーター種類等のチャンネル構成情報とトラックのパラメーター種類等のトラック構成情報とは同様とされる。
ここで、図1に示すミキサー1のハードウェア構成を示すブロック図を図3に示す。なお、図2に示す他の音響信号処理システムで実現されるミキサーのハードウェア構成も図3に示すハードウェア構成と同等になる。
図3に示すミキサー1は、CPU(Central Processing Unit)10が管理プログラム(OS:Operating System)を実行しており、ミキサー1の全体の動作をOS上で制御している。ミキサー1は、CPU10が実行する制御プログラム等の動作ソフトウェアが格納されている不揮発性のROM(Read Only Member)11と、CPU10のワークエリアや各種データ等が記憶されるRAM(Random Access Memory)12を備えている。CPU10は、制御プログラムを実行することにより、入力された複数の音響信号に音響信号処理をDSP20により施して混合処理を行っている。なお、ROM11をフラッシュメモリ等の書き換え可能なROMとすることで、動作ソフトウェアの書き換えを可能とすることができ、動作ソフトウェアのバージョンアップを容易に行うことができる。DSP20はCPU10の制御の基で、入力された音響信号の音量レベルや周波数特性を設定されたパラメータに基づいて調整してミキシングし、音量、パン、効果などの音響特性をそのパラメータに基づいて制御する音響信号処理を行っている。エフェクタ(EFX)19はCPU10の制御の基で、ミキシングされたオーディオ信号にリバーブ、エコーやコーラス等のエフェクトを付加している。
表示IF13は、液晶表示器等の表示部14に音響信号処理に関する種々の画面を表示させる表示インタフェースである。検出IF15は、ミキサー1のコンソールのパネルに設けられているフェーダ、ノブやスイッチ等の操作子16をスキャンして、操作子16に対する操作を検出しており、検出された操作信号に基づいて音響信号処理に用いるパラメータの編集や操作を行うことができる。通信IF17は、通信I/O18を介して外部機器と通信を行うための通信インタフェースであり、イーサネット(登録商標)などのネットワーク用のインタフェースとされる。CPU10、ROM11、RAM12、表示IF13、検出IF15、通信IF17、EFX19、DSP20は通信バス21を介して相互にデータ等の授受を行っている。
EFX19およびDSP20は音声バス25を介して入出力部を構成するAD22、DA23、DD24とデータ等の授受を行っている。AD22は、アナログの音響信号が入力される入力端子である物理的な1つ以上の入力ポートを備え、AD22の入力ポートに入力されたアナログの音響信号はディジタルの音響信号に変換されて音声バス25に送出される。DA23は、ミキシングされた混合信号を外部へ出力する出力端子である物理的な1つ以上の出力ポートを備え、DA23において音声バス25を介して受け取ったディジタルの音響信号はアナログの音響信号に変換されて出力ポートから出力され、この出力ポートに接続されている会場やステージに配置されたスピーカから出力される。DD24は、ディジタルの音響信号が入力される入力端子である物理的な1つ以上の入力ポートと、外部にミキシングされたディジタルの音響信号を出力する出力端子である物理的な1つ以上の出力ポートとを備え、DD24において入力ポートに入力されたディジタルの音響信号は音声バス25に送出され、音声バス25を介して受け取ったディジタルの音響信号は出力ポートから出力され、この出力ポートに接続されているディジタルレコーダ等に供給される。なお、AD22およびDD24から音声バス25へ送出されたディジタルの音響信号はDSP20が受け取って上記したディジタル信号処理が施される。また、DSP20から音声バス25に送出されたミキシングされたディジタルの音響信号はDA23あるいはDD24が受け取るようになる。
次に、ミキサー1の処理アルゴリズムを等価的に示す機能ブロック図を図4に示す。以下の記載においてはチャンネルをchと表す。
図4において、複数の入力ポート30を介して供給されるディジタルの音響信号は入力パッチ(Input Patch)31に入力される。この入力ポート30は、AD22およびDD24が備えている物理的な入力端子である。入力パッチ31では、音響信号の入力元である複数の物理的な入力ポートのそれぞれを、Nch(Nは1以上の整数:例えば96ch)とされる入力ch部32が備える論理的な各入力ch(Input Channel)32−1,32−2,32−3,・・・・,32−Nに選択的にパッチ(結線)している。この場合、入力ポートは複数の入力chにパッチすることができるが、入力chには一つの入力ポートしかパッチすることができない。各入力ch32−1〜32−Nには、入力パッチ31でパッチされた入力ポート30からの音響信号In.1,In.2,In.3,・・・,In.Nがそれぞれ供給される。各入力ch32−1〜32−Nでは、各入力chに入力された音響信号In.1,In.2,In.3,・・・,In.Nの音響特性等が調整される。すなわち、入力ch部32における各入力ch32−1〜32−Nに入力された各入力ch信号は、入力ch毎にイコライザやコンプレッサにより音響信号の特性が調整されると共に送り出しレベルが制御されてM本(Mは1以上の整数)の混合バス(Mix Bus)33およびL,Rのステレオのキューバス(Cue Bus)34へ送出される。この場合、入力ch部32から出力されるN入力ch信号は、M本の混合バス33の1ないし複数に選択的に出力される。
混合バス33においては、M本の各バスにおいて、N入力chのうちの任意の入力chから選択的に入力された1ないし複数の入力ch信号が混合されて、合計M通りの混合出力が出力される。M本の混合バス33の各バスからの混合出力は、Mchとされる出力ch部35の各出力ch(Output Channel)35−1,35−2,35−3,・・・・,35−Mにそれぞれ出力される。各出力ch35−1〜35−Mでは、イコライザやコンプレッサにより周波数バランス等の音響信号の特性が調整されて、出力ch信号Mix.1,Mix.2,Mix.3,・・・,Mix.Mとして出力され、このM出力ch信号Mix.1〜Mix.Mは、出力パッチ(Output Patch)37に出力される。また、L,Rのキューバス(Cue Bus)34においてはN入力chから入力された1ないし複数の入力ch信号が混合されているキュー/モニタ用の信号がキュー/モニタ部(Cue/Monitor)36に出力される。キュー/モニタ部36においてイコライザやコンプレッサにより周波数バランス等の音響信号の特性が調整されたキュー/モニタ出力(Cue/monitor)は、出力パッチ37に出力される。
出力パッチ37では、出力ch部35からのM出力ch信号Mix.1〜Mix.Mおよびキュー/モニタ部36からのキュー/モニタ出力の何れかを、複数の出力ポート38のいずれかに選択的にパッチ(結線)することができ、各出力ポート38には、出力パッチ37でパッチされた出力ch信号が供給される。出力ポート38において、ディジタルの出力ch信号はアナログ出力信号に変換され、パッチされた出力ポート38に接続されているアンプにより増幅されて会場に配置された複数のスピーカから放音される。さらに、この出力ポート38からのアナログ出力信号はステージ上のミュージシャン等が耳に装着するインイヤーモニタに供給されたり、その近傍に置かれたステージモニタスピーカで再生される。また、出力パッチ37でパッチされた出力ポート38から出力されるディジタルの音響信号は、その出力ポート38に接続されているレコーディングシステムやDAT等に供給されてディジタル録音することができるようになる。また、キュー/モニタ出力はアナログの音響信号に変換され、出力パッチ37でパッチされた出力ポート38を介して、オペレータルームに配置されたモニタ用スピーカやオペレータが装着するヘッドホン等から出力されてオペレータが検聴できるようになる。このように、出力パッチ37では論理的なチャンネルである出力chを、物理的な出力端子である出力ポートに選択的にパッチングしている。
なお、図示していないが入力ch32−1〜32−Nの所定の位置を出力パッチ37で出力ポート38にパッチすることにより、ダイレクトアウトが実現されている。
図4に示す入力ch部32における入力ch32−1〜32−Nは、全て同じ構成とされており、その内の入力ch32−iを例に挙げて入力chの構成を図5(a)に示す。
図5(a)に示す入力ch32−iには、入力パッチ31において入力ポートのいずれかがパッチされるにようになる。入力ch32−iは、アッテネータ(Att)41、ヘッドアンプ(H/A)42、ハイパスフィルタ(HPF)43、イコライザ(EQ)44、ノイズゲート(Gate)45、コンプレッサ(Comp)46、ディレイ(Delay)47、フェーダー(Level)48、パン(Pan)49を縦続接続して構成されている。アッテネータ41は、入力されたディジタルの音響信号の減衰量を調整しており、ヘッドアンプ42は、入力されたディジタルの音響信号を増幅しているアンプである。ハイパスフィルタ43は、特定の周波数より低い入力されたディジタルの音響信号の帯域をカットするフィルタであり、イコライザ44は、入力されたディジタルの音響信号の周波数特性を調整するイコライザとされており、例えば、HI,MID HI,LOW MID,LOWの4バンドの各バンド毎の周波数特性を可変できるようにされている。
ノイズゲート45は、ノイズを遮断するノイズゲートであり、入力されたディジタルの音響信号のレベルが基準値以下となった際に、入力されたディジタルオーディオ信号のゲインを急激に低下させてノイズを遮断している。コンプレッサ46は、入力されたディジタルの音響信号のダイナミックレンジを狭くして、入力されたディジタルの音響信号が飽和することを防止している。ディレイ47は、音源とパッチされた入力ポートに接続されているマイクとの距離補正を行うように、入力されたディジタルの音響信号の時間遅延を行っている。フェーダー48は、入力チャンネル32−iから混合バス33への送り出しレベルを制御する電動フェーダ等のレベル可変手段であり、パン49は、入力チャンネル32−iからステレオに設定された2系統の混合バス33に送られる信号の左右の定位を調節している。
入力ch32−iから出力されるディジタルの音響信号は、任意の複数本の混合バス33に供給することができると共に、キューバス34にも供給される。
なお、ミキサーから出力されてPC(DAW)6に送ることのできるダイレクトアウトの位置は、アッテネータ41の直前、HPF43の直前、フェーダー48の直前などから選択することができる。
また、図4に示す出力ch部35における出力ch35−1〜35−Mは、全て同じ構成とされており、その内の出力ch35−jを例に挙げて出力chの構成を図5(b)に示す。
図5(b)に示す出力ch35−jには混合バス33におけるj本目からの混合出力が入力されている。出力ch35−jは、イコライザ(EQ)51、コンプレッサ(Comp)52、フェーダー(Level)53、バランス(Bal)54、ディレイ(Delay)55、アッテネータ(Att)56を縦続接続して構成されている。イコライザ51は、出力されるディジタルの音響信号の周波数特性を調整するイコライザとされており、例えば、HI,MID HI,MID,LOW MID,LOW,SUB MIDの6バンドの各バンド毎に電気的特性を可変することができる。コンプレッサ52は、出力されるディジタルの音響信号のダイナミックレンジを狭くして、出力されるディジタルの音響信号が飽和することを防止している。フェーダー53は、出力チャンネル35−jから出力パッチ37への出力レベルを制御する電動フェーダ等のレベル可変手段であり、バランス54は、出力チャンネル35−jがステレオに設定されている場合に、左右の音量バランスを調節している。ディレイ55は、スピーカの距離補正や定位の補正等を行うように、出力されるディジタルの音響信号の時間遅延を行っており、アッテネータ56は、出力パッチ37へ出力されるディジタルの音響信号の減衰量を調整している。
次に、ミキサー1あるいはオーディオネットワーク7で構成されるミキサーのチャンネル構成情報のメモリイメージを図6に示す。
図6に示すようにミキサーのチャンネル構成情報(Channel Setting)は入力チャンネル(Input Channel)側と出力チャンネル(Output Channel)側とのチャンネル構成情報からなる。図6では入力チャンネル側だけのチャンネル構成情報が示されているが、出力チャンネル側のチャンネル構成情報も同様の構成とされている。入力チャンネル側のチャンネル構成情報は、Port情報、Preference情報とParameter情報からなる。そして、Port情報は入力ポート30の構成情報であり、物理的な入力端子を有しているI/OボックスのID(識別情報)、Port番号、Port Name情報、ヘッドアンプの設定情報(H/A Setting)等の情報から構成されている。また、Preference情報は入力チャンネルのチャンネル数を示すCh番号情報、各入力チャンネルのチャンネル名を示すCh Name情報、入力チャンネルの表示色を示すCh Color情報、ステレオペアのLink情報等から構成されている。さらに、Parameter情報はコンプレッサ(Comp)46等のダイナミクス系のDynamicsパラメーター、イコライザ(EQ)44のEQパラメーター、混合バス(Mix Bus)33およびL,Rのステレオのキューバス(Cue Bus)34への送り出しレベルのBUS Sendパラメーター、フェーダー(Level)48のFaderパラメーター、ミュートのオンあるいはオフのMuteパラメーター、パン(Pan)49のPanパラメーター等から構成されている。
これに対して、PC(DAW)6で動作しているDAWのトラック構成情報のメモリイメージを図7に示す。
図7に示すようにDAWのトラック構成情報(Track Setting)は入力トラック(Input Track)側と出力トラック(Output Track)側とのトラック構成情報からなる。図7では入力トラック側だけのトラック構成情報が示されているが、出力トラック側のトラック構成情報も同様の構成とされている。入力トラック側のトラック構成情報は、Preference情報とParameter情報からなる。そして、Preference情報は入力トラックのトラック数を示すTr番号情報、各入力チャンネルのチャンネル名を示すCh Name情報、入力チャンネルの表示色を示すTr Color情報、ステレオペアのLink情報等から構成されている。さらに、Parameter情報はダイナミクス系のDynamicsパラメーター、イコライザのEQパラメーター、混合バスへの送り出しレベルのBUS Sendパラメーター、フェーダーのFaderパラメーター、ミュートのオンあるいはオフのMuteパラメーター、左右の定位を示すパンのPanパラメーター等から構成されている。
このように、ミキサーのチャンネル構成情報(Channel Setting)におけるPreference情報の情報種類およびParameter情報のパラメーター種類は、DAWのトラック構成情報(Track Setting)におけるPreference情報の情報種類およびParameter情報のパラメーター種類と同様とされてマッチングされている。
ところで、ミキサー1の入力チャンネル32−iおよび出力チャンネル35−iにおける各信号処理部は、パネルに設けられているフェーダー、ノブやスイッチ等の操作子により設定された信号処理用のパラメーターからなるパラメーターセットに応じた信号処理を行う。すなわち、ミキサー1からの音響出力を放音した際に、パラメーターセットに応じた音響の設定状態が作り出されるようになる。本発明においては、作り出される音響の設定状態をスナップショット(Snapshot)と呼び、スナップショットを実現するパラメーターセットがSnapshotデータとなる。スナップショットは、従来のミキサーにおいて用いられているシーンに相当し、Snapshotデータはミキサー1の信号処理用の設定データでもある。スナップショットを特定してリコール操作することにより、特定されたスナップショットのSnapshotデータが読み出され、そのSnapshotデータに応じた音響の設定状態がミキサー1で再現されるようになる。これにより、一度設定した会議室、宴会場、ミニシアターや多目的ホールまでの様々なスナップショットを再現することができるようになる。また、オープニングの曲や1曲目の曲、2曲目の曲、・・・に合わせたスナップショットをそれぞれ用意しておき、各曲が演奏される際に各曲に用意されたスナップショットにチェンジすることで各曲に合わせた音響の設定状態に変更することができる。
このSnapshotデータのデータ構造を図8に示す。図8に示すようにスナップショットのSnapshotデータは、複数のパラメーターセットからなり、それぞれのパラメーターセットは入力チャンネルのパラメーターと出力チャンネルのパラメーター等から構成されている。入力チャンネルのパラメーターは、チャンネル1(ch.1),チャンネル2(ch.2),・・・の設定された入力チャンネル数分の各入力チャンネルのパラメーターから構成されている。1入力チャンネルのパラメーターは、ダイナミクス系のDynamicsパラメーター、イコライザのEQパラメーター、混合バスへの送り出しレベルのBUS Sendパラメーター、フェーダーのFaderパラメーター、ミュートのオンあるいはオフのMuteパラメーター、左右の定位を示すパンのPanパラメーター等から構成されている。また、出力チャンネルのパラメーターは、チャンネル1(ch.1),チャンネル2(ch.2),・・・の設定された出力チャンネル数分の各出力チャンネルのパラメーターから構成されている。1出力チャンネルのパラメーターは、ダイナミクス系のDynamicsパラメーター、イコライザのEQパラメーター、フェーダーのFaderパラメーター、ミュートのオンあるいはオフのMuteパラメーター等から構成されている。
本発明の音響信号処理システムにおいて、図1,2に示すミキサーにおいてスナップショットチェンジする時に実行されるスナップショットリコール処理のフローチャートを図9に示す。
図9に示すスナップショットリコール処理は、ミキサーにおいてスナップショットチェンジが検出された際に起動される。スナップショットがチェンジされる時、例えば、オープニングの曲、1曲目の曲、2曲目の曲、・・・が開始されるタイミング毎にスナップショットチェンジが出力される。スナップショットリコール処理が起動されると、ステップS10にてスナップショットをリコールするイベントで指定されたSnapshotデータが読み出されて、ステップS11にて読み出されたSnapshotのパラメータセットがRAM12上のカレントメモリに設定される。これにより、ミキサーのフェーダー、ノブやスイッチ等の信号処理用のパラメーター値が読み出されたSnapshotのパラメーター値に設定されて、指定された音響の設定状態となる。
次いで、ステップS12にてリンクするパラメーターに関してPC(DAW)6に送信するコマンドの設定情報が取得される。このリンクするパラメーターに関する設定情報を、図11に示すパラメータ設定ウィンドウ60により設定することができる。パラメーター設定ウィンドウ60ではフェーダー48のFaderパラメーター、ミュートのオンあるいはオフのMuteパラメーター、パン49のPanパラメーターをミキサーとPC(DAW)6とでリンクさせる設定をすることができる。リンクさせるパラメーターは、パラメーターの横に並んで配列された「Enable」のラジオボタンをオンとし、リンクさせないパラメーターは横に並んで配列された「Disable」のラジオボタンをオンとする。図11に示すパラメーター設定ウィンドウ60では、フェーダー48のFaderパラメーター、ミュートのオンあるいはオフのMuteパラメーター、パン49のPanパラメーターの「Enable」のラジオボタンが共にオンとされて、これらのパラメーターをリンクする設定とされている。ここで、画面下部の「Ok」ボタン60bをクリックするとパラメーター設定ウィンドウ60で示す設定に更新され、画面下部の「Cancel」ボタン60aをクリックすると画面の設定状態はキャンセルされてそれまでの設定が維持される。
図11のパラメータ設定ウィンドウ60に示す設定状態とされていた場合、ステップS12ではFader、Mute、Panのパラメーターをリンクするためのコマンドを送る設定情報が取得される。そして、取得した設定情報でDAWとリンクさせるよう設定されているパラメーターについては、そのパラメーターのセットコマンドをDAWに送信することになる。なお、パラメーター設定ウィンドウ60で設定された設定情報はミキサー側が持っている。ステップS12の処理が終了すると取得された設定情報に基づいてステップS13にてFaderパラメーターをリンクする(有効)か否かが判断される。ここで、Faderパラメーターをリンクすると判断された場合は、ステップS14に分岐してFaderパラメーターのセットコマンドがPC(DAW)6に向けて送信される。送信されるFaderパラメーターのセットコマンドには、チェンジされるSnapshotデータにおける各チャンネルのFaderのパラメーター値が含まれている。このFaderパラメーターのセットコマンドを受信したPC(DAW)6では、チェンジされたSnapshotデータにおける各チャンネルのFaderのパラメーター値がDAWにおける対応する各トラックのFaderパラメーター値としてセットされる。
ステップS13においてFaderパラメーターをリンクしないと判断された場合、あるいは、ステップS14の処理が終了した場合はステップS15へ進み、取得された設定情報に基づいてステップS15にてMuteパラメーターをリンクする(有効)か否かが判断される。ここで、Muteパラメーターをリンクすると判断された場合は、ステップS16に分岐してMuteパラメーターのセットコマンドがPC(DAW)6に向けて送信される。送信されるMuteパラメーターのセットコマンドには、チェンジされるSnapshotデータにおける各チャンネルのMuteのオン/オフのパラメーター値が含まれている。このMuteパラメーターのセットコマンドを受信したPC(DAW)6では、チェンジされたSnapshotデータにおける各チャンネルのMuteのオン/オフのパラメーター値がDAWにおける対応する各トラックのMuteのオン/オフとしてセットされる。ステップS15においてMuteパラメーターをリンクしないと判断された場合、あるいは、ステップS16の処理が終了した場合はステップS17へ進み、取得された設定情報に基づいてステップS17にてPanパラメーターをリンクする(有効)か否かが判断される。ここで、Panパラメーターをリンクすると判断された場合は、ステップS18に分岐してPanパラメーターのセットコマンドがPC(DAW)6に向けて送信される。送信されるPanパラメーターのセットコマンドには、チェンジされるSnapshotデータにおける各チャンネルのPanのパラメーター値が含まれている。このPanパラメーターのセットコマンドを受信したPC(DAW)6では、チェンジされたSnapshotデータにおける各チャンネルのPanのパラメーター値がDAWにおける対応する各トラックのPanパラメーター値としてセットされる。
なお、ステップS17にてPanパラメーターをリンクしないと判断された場合、あるいは、ステップS18の処理が終了した場合はスナップショットリコール処理は終了する。
図9に示すスナップショットリコール処理において、Snapshotデータにおける各チャンネルのパラメーター値を、DAW側の各トラックのパラメーター値としてセットできるのは、ミキサー側のチャンネルのパラメーター種類等のチャンネル構成情報とDAW側のトラックのパラメーター種類等のトラック構成情報とがマッチングしていることから可能とされている。
また、図9に示すスナップショットリコール処理は、オープニングの曲、1曲目の曲、2曲目の曲、・・・が開始されるタイミングで出力されるスナップショットチェンジにより起動されて実行されるが、スナップショットチェンジを出力するためのスナップショットテーブルを図10に示す。図10に示すようにスナップショットテーブルは、スナップショットの番号(No.)とスナップショット名称からなる。図10に示す例では、番号1のスナップショット名称は「オープニング」とされ、番号2のスナップショット名称は「MC1」とされ、番号3のスナップショット名称は「1曲目」とされ、番号4のスナップショット名称は「2曲目」とされている。図10に示すスナップショットテーブルとされている場合は、オープニングの曲、MC1の曲、1曲目の曲、2曲目の曲、・・・が開始されるタイミングでそれぞれスナップショットチェンジが出力されて、リンクさせるパラメーターに関するパラメーターセットコマンドがミキサーから送信されて、DAWが受信するようになる。これにより、スナップショットチェンジした時に、DAWでリアルタイムレコーディング中のプロジェクトの各トラックに、リンクさせるパラメーターに関してミキサー側のパラメーター値が自動的にセットされるようになる。
リンクさせるパラメーターに関してミキサー側のパラメーター値がセットされると、DAWのミキサー画面であるDAWミキサーウィンドウ70の対象となるパラメーターの表示がセットされたパラメーター値に応じて変更される。ここで、DAWミキサーウィンドウ70の例を図12に示す。
図12に示すDAWミキサーウィンドウ70は、PC(DAW)6のディスプレイに表示され、複数本(例えば、8本)のトラックchストリップ71と、トラックchストリップ71から少し間隔を置いたマスタートラックchストリップ73とを備えている。各トラックchストリップ71には、パン(Pan)71a、フェーダー(Fader)71b、ミュートボタン(Mute)71c、ソロボタン(Solo)71d、試聴ボタン71eが備えられている。また、トラックchストリップ71では、Fader71bで設定されているパラメーター値が表示されるLevel部71fと、アサインされたトラック名を表示するトラック名欄72aと、トラック番号を表示するトラック番号欄72bとが設けられている。
DAWミキサーウィンドウ70の各トラックchストリップ71には、それぞれトラックがアサインされ、図12に示す例ではトラック番号欄72bに表示されているようにトラック番号1,2,・・・8の8トラックがアサインされている。トラック番号1のトラックがアサインされたトラックchストリップ71では、トラック名は「Vocal」とされ、Fader71bはLevel部71fで示されるように0.00dBに設定され、定位はPan71aで示されているようにセンター(C)とされている。また、トラック番号2のトラックがアサインされたトラックchストリップ71では、トラック名は「Vo.Del」とされ、Fader71bはLevel部71fで示されるように−2.00dBに設定され、定位はPan71aで示されているようにやや左側(L3)とされている。さらに、トラック番号3のトラックがアサインされたトラックchストリップ71では、トラック名は「Drums」とされ、Fader71bはLevel部71fで示されるように0.00dBに設定され、定位はPan71aで示されているようにセンター(C)とされている。
さらにまた、トラック番号4のトラックがアサインされたトラックchストリップ71では、トラック名は「Gt.」とされ、Fader71bはLevel部71fで示されるように0.00dBに設定され、定位はPan71aで示されているようにセンター(C)とされている。さらにまた、トラック番号5のトラックがアサインされたトラックchストリップ71では、トラック名は「Bass」とされ、Fader71bはLevel部71fで示されるように−10.00dBに設定され、定位はPan71aで示されているように右側(R5)とされている。さらにまた、トラック番号6〜8のトラックがアサインされたトラックchストリップ71では、トラック名は「Strings」「Synth」「・・」とされ、Fader71bはLevel部71fで示されるようにいずれも0.00dBに設定され、定位はPan71aで示されているようにいずれもセンター(C)とされている。
マスタートラックchストリップ73には、DAWのMasterトラックがアサインされる。各トラックの信号はMasterトラックに送られてミックスされラフミックスと呼ばれる信号となる。DAWではMasterトラックの信号をモニターしていることから、DAW側のレコーディングエンジニアは、ラフミックスをモニターしていることになる。
以上説明した本発明においては、ミキサーとDAWとを接続しているが、リアルタイムレコーディングされるプロジェクトのDAWのトラック数およびトラック構成情報は、ミキサーのチャンネル数およびチャンネル構成情報と完全にマッチングされている。ミキサーを用いてイベントが開始されると、DAW側は対象とする全てのトラックでリアルタイムレコーディングを開始する。この場合、録音開始を手動で行っても良い。そして、ミキサー側のスナップショットチェンジに合わせて、ミキサー側からDAWソフトにパラメータ値を変更するパラメーターセットコマンドを送信する。このとき送るパラメータ値は、チェンジされるスナップショットデータの1部であり、リンクさせるパラメーターのパラメーター値とされる。そして、DAW側はパラメーターセットコマンドを受信すると、受信したパラメーターセットコマンドに対応してパラメータ値をセットする。
本発明においては、ミキサー側でスナップショットチェンジするだけで、DAW側に自動的にパラメーター値がセットされるため、イベントの進行に合わせて、多くのトラックのパラメータ値を自動的に設定することができるになる。
1 ミキサー、1a AD/DA部、1b DSP部、1c コンソール部、2 シンセサイザー、3a〜3h マイク、4 アンプ、5a〜5k スピーカ、6 PC(DAW)、7 オーディオネットワーク、10 CPU、11 ROM、12 RAM、13 表示IF、14 表示部、15 検出IF、16 操作子、17 通信IF、18 通信I/O、19 EFX、20 DSP、21 通信バス、22 AD、23 DA、24 DD、25 音声バス、30 入力ポート、31 入力パッチ、32 入力チャンネル部、32−1〜32−i〜32−N 入力チャンネル、33 混合バス、34 キューバス、35 出力チャンネル部、35−1〜35−M 出力チャンネル 、36 モニタ部、37 出力パッチ、38 出力ポート、41 アッテネータ、42 ヘッドアンプ、43 ハイパスフィルタ、44 イコライザ、45 ノイズゲート、46 コンプレッサ、47 ディレイ、48 フェーダー、49 パン、51 イコライザ、52 コンプレッサ、53 フェーダー、54 バランス、55 ディレイ、56 アッテネータ、60 パラメータ設定ウィンドウ、60a Cancelボタン、60b Okボタン、70 DAWミキサーウィンドウ、71 トラックchストリップ、71a パン、71b フェーダー、71c ミュートボタン、71d ソロボタン、71e 試聴ボタン、71f Level部、72a トラック名欄、72b トラック番号欄、73 マスタートラックchストリップ

Claims (1)

  1. ミキサーから出力される1以上のチャンネルの音響信号を、前記ミキサーに接続され録音機能を有している音響信号処理装置でリアルタイムレコーディングする音響信号処理システムであって、
    前記ミキサーにおいてスナップショットチェンジがされた時に、前記ミキサーから指示されたパラメーターのパラメーター値を設定するコマンドが送信され、該コマンドを受信した前記音響信号処理装置は、受信した前記コマンドで送られた前記指示されたパラメーターにおける、スナップショットチェンジされたスナップショットデータのパラメーター値を、1以上のチャンネルの音響信号をリアルタイムレコーディングしているプロジェクトの各トラックの前記指示されたパラメーターに対応するパラメーターのパラメーター値としてセットするようにしたことを特徴とする音響信号処理システム。
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