JP5857831B2 - 発光チップ、プリントヘッド、画像形成装置およびセット−リセットフリップフロップ回路 - Google Patents

発光チップ、プリントヘッド、画像形成装置およびセット−リセットフリップフロップ回路 Download PDF

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Description

本発明は、発光チップ、プリントヘッド、画像形成装置およびセット−リセットフリップフロップ回路に関する。
電子写真方式を採用した、プリンタや複写機、ファクシミリ等の画像形成装置では、帯電された感光体上に、画像情報を光記録手段により照射することにより静電潜像を得た後、この静電潜像にトナーを付加して可視化し、記録紙上に転写して定着することによって画像形成が行われる。かかる光記録手段として、レーザを用い、主走査方向にレーザ光を走査させて露光する光走査方式の他、近年では、装置の小型化の要請を受けて発光素子としての発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を主走査方向に複数、配列してなる、LEDプリントヘッド(LPH:LED Print Head)を用いた記録装置が採用されている。
特許文献1には、それぞれが、複数の発光素子を有し、2以上且つN(Nは2以上の整数)以下の個数の指定信号で点灯または非点灯の制御の対象として指定される、複数の発光チップと、M個(Mは3以上の整数であって、M>N)の選択信号を送信することにより、当該M個の選択信号から2以上且つN以下の個数の組み合わせによって、前記複数の発光チップを構成するそれぞれの発光チップに対応する前記指定信号が構成され、前記制御の対象として指定する選択信号発生部とを備える発光装置が記載されている。
特開2011−218772号公報
本発明は、消灯信号により消灯素子を動作させて発光している発光素子を消灯させるにあたり、消灯信号の電流が抑制できる発光チップ等を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、それぞれが、基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、ゲート端子を備えるとともに、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に予め定められた電位が共通に供給される複数の発光サイリスタと、前記複数の発光サイリスタのそれぞれの発光サイリスタのアノード端子またはカソード端子のいずれか他方が共通に接続され、前記発光サイリスタに点灯のための電流が供給される点灯信号線と、前記基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、第1のゲート端子、第2のゲート端子を備え、オフ状態において、当該第1のゲート端子と当該第2のゲート端子との間で予め定められた抵抗値を有し、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に前記電位が供給されるとともに、当該第1のゲート端子が前記複数の発光サイリスタにおいて点灯している発光サイリスタの消灯を指定する指定信号を受信する指定信号端子に接続され、当該第2のゲート端子が前記点灯信号線に接続され、当該指定信号により消灯が指定されるとオフ状態からオン状態に移行して、当該点灯している発光サイリスタを消灯する消灯サイリスタと、前記基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、ゲート端子を備え、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に前記電位が共通に供給されるとともに、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか他方が電流制限抵抗を介して前記指定信号端子に接続され、当該ゲート端子が当該消灯サイリスタのアノード端子またはカソード端子のいずれか他方に接続され、前記消灯信号による消灯の指定が解除されるとオフ状態からオン状態に移行して、オン状態の当該消灯サイリスタをオフ状態に移行させる駆動サイリスタとを備える発光チップである。
請求項2に記載の発明は、前記電位と異なる予め定められた他の電位が供給される電源線をさらに備え、前記点灯信号線は、他の電流制限抵抗を介して、当該電源線に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の発光チップである。
請求項3に記載の発明は、前記駆動サイリスタは、他のゲート端子をさらに備え、当該他のゲート端子がさらに他の電流制限抵抗を介して、前記点灯信号線に接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の発光チップである。
請求項4に記載の発明は、それぞれが、基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、ゲート端子を備えるとともに、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に予め定められた電位が共通に供給される複数の発光サイリスタと、当該複数の発光サイリスタのそれぞれの発光サイリスタのアノード端子またはカソード端子のいずれか他方が共通に接続され、当該発光サイリスタに点灯のための電流が供給される点灯信号線と、当該基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、第1のゲート端子、第2のゲート端子を備え、オフ状態において、当該第1のゲート端子と当該第2のゲート端子との間で予め定められた抵抗値を有し、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に当該電位が供給されるとともに、当該第1のゲート端子が当該複数の発光サイリスタにおいて点灯している発光サイリスタの消灯を指定する指定信号を受信する指定信号端子に接続され、当該第2のゲート端子が当該点灯信号線に接続され、当該指定信号により消灯が指定されるとオフ状態からオン状態に移行して、当該点灯している発光サイリスタを消灯する消灯サイリスタと、当該基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、ゲート端子を備え、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に当該電位が共通に供給されるとともに、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか他方が電流制限抵抗を介して当該指定信号端子に接続され、当該ゲート端子が当該消灯サイリスタのアノード端子またはカソード端子のいずれか他方に接続され、当該消灯信号による消灯の指定が解除されるとオフ状態からオン状態に移行して、オン状態の当該消灯サイリスタをオフ状態に移行させる駆動サイリスタとを備える発光チップを複数備え、像保持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記露光手段から照射される光を像保持体上に結像させる光学手段とを備えるプリントヘッドである。
請求項5に記載の発明は、像保持体と、前記像保持体を帯電する帯電手段と、それぞれが、基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、ゲート端子を備えるとともに、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に予め定められた電位が共通に供給される複数の発光サイリスタと、当該複数の発光サイリスタのそれぞれの発光サイリスタのアノード端子またはカソード端子のいずれか他方が共通に接続され、当該発光サイリスタに点灯のための電流が供給される点灯信号線と、当該基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、第1のゲート端子、第2のゲート端子を備え、オフ状態において、当該第1のゲート端子と当該第2のゲート端子との間で予め定められた抵抗値を有し、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に当該電位が供給されるとともに、当該第1のゲート端子が当該複数の発光サイリスタにおいて点灯している発光サイリスタの消灯を指定する指定信号を受信する指定信号端子に接続され、当該第2のゲート端子が当該点灯信号線に接続され、当該指定信号により消灯が指定されるとオフ状態からオン状態に移行して、当該点灯している発光サイリスタを消灯する消灯サイリスタと、当該基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、ゲート端子を備え、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に当該電位が共通に供給されるとともに、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか他方が電流制限抵抗を介して当該指定信号端子に接続され、当該ゲート端子が当該消灯サイリスタのアノード端子またはカソード端子のいずれか他方に接続され、当該消灯信号による消灯の指定が解除されるとオフ状態からオン状態に移行して、オン状態の当該消灯サイリスタをオフ状態に移行させる駆動サイリスタとを備える発光チップを複数備え、前記像保持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記露光手段から照射される光を前記像保持体上に結像させる光学手段と、前記像保持体に形成された前記静電潜像を現像する現像手段と、前記像保持体に現像された画像を被転写体に転写する転写手段とを備える画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、前記指定信号を発生する指定手段をさらに備え、当該指定手段が当該指定信号を、前記点灯している発光サイリスタの消灯を指定する第1の状態、消灯の指定を解除する第2の状態、または前記消灯サイリスタと前記駆動サイリスタとを共にオフ状態に維持する高出力インピーダンスの状態のいずれかに設定することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置である。
請求項7に記載の発明は、基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、第1のゲート端子、第2のゲート端子を備え、オフ状態において、当該第1のゲート端子と当該第2のゲート端子との間で予め定められた抵抗値を有し、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に予め定められた電位が供給されるとともに、当該第1のゲート端子が、セットまたはリセットを指定する指定信号を受信する入力端子に接続され、当該第2のゲート端子が、当該指定信号により指定されたセットまたはリセットの状態を出力する出力端子に接続され、セットを指定する当該指定信号によりオフ状態からオン状態に移行して、当該出力端子をセットの状態に設定するセットサイリスタと、前記基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、ゲート端子を備え、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に前記電位が共通に供給されるとともに、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか他方が電流制限抵抗を介して前記入力端子に接続され、当該ゲート端子が前記セットサイリスタのアノード端子またはカソード端子のいずれか他方に接続され、リセットを指定する前記指定信号によりオフ状態からオン状態に移行して、オン状態の当該セットサイリスタをオフ状態に移行させ、前記出力端子をリセットの状態に設定するリセットサイリスタとを備えるセット−リセットフリップフロップ回路である。
請求項8に記載の発明は、前記リセットサイリスタは、他のゲート端子をさらに備え、当該他のゲート端子が他の電流制限抵抗を介して、前記出力端子に接続されていることを特徴とする請求項7に記載のセット−リセットフリップフロップ回路である。
請求項1の発明によれば、駆動サイリスタを備えない場合に比べ、消灯信号により消灯素子を動作させて発光している発光素子を消灯するにあたり、消灯信号の電流が抑制できる。
請求項2の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、大きな電流が流れる配線を設けることが抑制できる。
請求項3の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、発光チップの動作速度が向上する。
請求項4の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、プリントヘッドが小型化できる。
請求項5の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、画像形成装置が小型化できる。
請求項6の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、画像形成装置の消費電力が抑制できる。
請求項7の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、発光素子とセット−リセットフリップフロップ回路との形成がより容易にできる。
請求項8の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、セット−リセットフリップフロップ回路の動作速度が向上する。
第1の実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成の一例を示した図である。 プリントヘッドの構成を示した断面図である。 発光装置の上面図である。 発光チップの構成、信号発生回路の構成および回路基板上の配線構成を示した図である。 発光装置の発光チップをマトリクスの各要素として配置して示した図である。 自己走査型発光素子アレイ(SLED)チップである発光チップの回路構成を説明するための等価回路図である。 第1の実施の形態における発光チップの平面レイアウト図および断面図である。 第1の実施の形態における消灯回路の平面レイアウト図および断面図である。 消灯信号に対する消灯サイリスタなどの状態を説明する図である。 発光装置および発光チップの動作を説明するためのタイミングチャートである。 消灯信号に「Hi−Z」の状態を設けない場合の、発光装置および発光チップの動作を説明するためのタイミングチャートである。 第2の実施の形態における発光チップの平面レイアウト図および断面図である。 第2の実施の形態における消灯回路の平面レイアウト図および断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
(画像形成装置1)
図1は、第1の実施の形態が適用される画像形成装置1の全体構成の一例を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、一般にタンデム型と呼ばれる画像形成装置である。この画像形成装置1は、各色の画像データに対応して画像形成を行なう画像形成プロセス部10、画像形成プロセス部10を制御する画像出力制御部30、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置3に接続され、これらから受信された画像データに対して予め定められた画像処理を施す画像処理部40を備えている。
画像形成プロセス部10は、予め定められた間隔を置いて並列的に配置される複数のエンジンを含む画像形成ユニット11を備えている。この画像形成ユニット11は、4つの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kから構成されている。画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kは、それぞれ、静電潜像を形成してトナー像を保持する像保持体の一例としての感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を予め定められた電位で帯電する帯電手段の一例としての帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を露光するプリントヘッド14、プリントヘッド14によって得られた静電潜像を現像する現像手段の一例としての現像器15を備えている。ここで、各画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kは、現像器15に収納されたトナーを除いて、同様に構成されている。そして、画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kは、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
また、画像形成プロセス部10は、各画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kの感光体ドラム12にて形成された各色のトナー像を被転写体の一例としての記録用紙に多重転写させるために、この記録用紙を搬送する用紙搬送ベルト21と、用紙搬送ベルト21を駆動させるロールである駆動ロール22と、感光体ドラム12のトナー像を記録用紙に転写させる転写手段の一例としての転写ロール23と、記録用紙にトナー像を定着させる定着器24とを備えている。
この画像形成装置1において、画像形成プロセス部10は、画像出力制御部30から供給される各種の制御信号に基づいて画像形成動作を行う。そして、画像出力制御部30による制御の下で、パーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置3から受信された画像データは、画像処理部40によって画像処理が施され、画像形成ユニット11に供給される。そして、例えば黒(K)色の画像形成ユニット11Kでは、感光体ドラム12が矢印A方向に回転しながら、帯電器13により予め定められた電位に帯電され、画像処理部40から供給された画像データに基づいて発光するプリントヘッド14により露光される。これにより、感光体ドラム12上には、黒(K)色画像に関する静電潜像が形成される。そして、感光体ドラム12上に形成された静電潜像は、現像器15により現像され、感光体ドラム12上には黒(K)色のトナー像が形成される。画像形成ユニット11Y、11M、11Cにおいても、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色トナー像が形成される。
各画像形成ユニット11で形成された感光体ドラム12上の各色トナー像は、矢印B方向に移動する用紙搬送ベルト21の移動に伴って供給された記録用紙に、転写ロール23に印加された転写電界により、順次静電転写され、記録用紙上に各色トナーが重畳された合成トナー像が形成される。
その後、合成トナー像が静電転写された記録用紙は、定着器24まで搬送される。定着器24に搬送された記録用紙上の合成トナー像は、定着器24によって熱および圧力による定着処理を受けて記録用紙上に定着され、画像形成装置1から排出される。
(プリントヘッド14)
図2は、プリントヘッド14の構成を示した断面図である。このプリントヘッド14は、ハウジング61、感光体ドラム12を露光する複数の発光素子(本実施の形態では発光サイリスタ)からなる光源部63を備えた露光手段の一例としての発光装置65、光源部63から出射された光を感光体ドラム12表面に結像させる光学手段の一例としてのロッドレンズアレイ64を備えている。
発光装置65は、光源部63、光源部63を駆動する信号発生回路110(後述の図3参照)等を搭載する回路基板62を備えている。なお、発光装置65が信号発生回路110を備えず、発光装置65の外部に設けられる画像出力制御部30等が信号発生回路110を備えてもよい。この場合、画像出力制御部30等から、信号発生回路110が光源部63に供給する信号等がハーネス等を介して発光装置65に供給される。以下では、発光装置65が信号発生回路110を備えているとして説明する。
ハウジング61は、例えば金属で形成され、回路基板62およびロッドレンズアレイ64を支持し、光源部63の発光素子における発光点がロッドレンズアレイ64の焦点面となるように設定されている。また、ロッドレンズアレイ64は、感光体ドラム12の軸方向(主走査方向であって、後述する図3、図4(b)のX方向)に沿って配置されている。
(発光装置65)
図3は、発光装置65の上面図である。
図3に示すように、本実施の形態における発光装置65では、光源部63は、回路基板62上に、20個の発光チップCa1〜Ca20(発光チップ群#a)と、同じく20個の発光チップCb1〜Cb20(発光チップ群#b)とを、主走査方向に二列に千鳥状に配置して構成されている。すなわち、本実施の形態では、2つの発光チップ群(発光チップ群#aと発光チップ群#b)を備えている。ここでは、発光チップ群を群と略すことがある。なお、発光チップ群#aと発光チップ群#bとの向かい合わせについての詳細は後述する。
本明細書では、「〜」は、番号によってそれぞれが区別された複数の構成要素を示すもので、「〜」の前後に記載されたものおよびその間の番号のものを含むことを意味する。例えば、発光チップCa1〜Ca20は、発光チップCa1から番号順に発光チップCa20までを含む。
発光チップCa1〜Ca20および発光チップCb1〜Cb20の構成は同一であってよい。よって、発光チップCa1〜Ca20および発光チップCb1〜Cb20をそれぞれ区別しないときは、発光チップCと表記する。
なお、本実施の形態では、発光チップCの数として、合計40個を用いたが、これに限定されない。
そして、発光装置65は、光源部63を駆動する信号発生回路110を搭載している。なお、前述したように、発光装置65は、信号発生回路110を搭載していなくともよい。
図4は、発光チップCの構成、信号発生回路110の構成および回路基板62上の配線構成を示した図である。図4(a)は発光チップCの構成を示し、図4(b)は発光装置65の信号発生回路110の構成および回路基板62上の配線構成を示す。本実施の形態では、発光チップCは2つの発光チップ群(#aおよび#b)に分けられている。
はじめに、図4(a)に示す発光チップCの構成を説明する。
発光チップCは、表面形状が長方形である基板80の表面において、長辺の一辺に近い側に長辺に沿って列状に設けられた複数の発光素子(本実施の形態では発光サイリスタL1、L2、L3、…)からなる発光部102を備えている。さらに、発光チップCは、基板80の長辺方向の両端部に、各種の制御信号等を取り込むための複数のボンディングパッドである入力端子(φE端子、φ1端子、Vga端子、φ2端子、φW端子、φR端子)を備えている。なお、これらの入力端子は、基板80の一端部からφE端子、φ1端子、Vga端子の順に設けられ、基板80の他端部からφR端子、φW端子、φ2端子の順に設けられている。そして、発光部102は、Vga端子とφ2端子との間に設けられている。さらに、基板80の裏面にはVsub端子として裏面電極85(後述する図7参照)が設けられている。
なお、「列状」とは、図4(a)に示したように複数の発光素子が一直線上に配置されている場合に限らず、複数の発光素子のそれぞれの発光素子が、列方向と直交する方向に対して、互いに異なるずれ量を有して配置されている状態でもよい。例えば、発光素子の発光面321a(後述する図7参照)を画素としたとき、それぞれの発光素子が、列方向と直交する方向に数画素分または数十画素分のずれ量をもって配置されていてもよい。また、隣接する発光素子間で交互に、または複数の発光素子毎に、ジグザグに配置されていてもよい。
次に、図4(b)により、発光装置65の信号発生回路110の構成および回路基板62上の配線構成を説明する。
前述したように、発光装置65の回路基板62には、信号発生回路110および発光チップC(発光チップCa1〜Ca20および発光チップCb1〜Cb20)が搭載され、信号発生回路110と発光チップC(発光チップCa1〜Ca20および発光チップCb1〜Cb20)とを相互に接続する配線(ライン)が設けられている。
なお、発光装置65の回路基板62が信号発生回路110を搭載していなくともよい。このとき、信号発生回路110は、発光装置65の外部に設けられ、発光チップC(発光チップCa1〜Ca20および発光チップCb1〜Cb20)を制御する制御信号などを、ケーブルなどを介して供給する。ここでは、発光装置65は信号発生回路110を備えているとして説明する。
まず、信号発生回路110の構成について説明する。
信号発生回路110には、図示しないが、画像出力制御部30および画像処理部40(図1参照)より、画像処理された画像データおよび各種の制御信号が入力される。信号発生回路110は、これらの画像データおよび各種の制御信号に基づいて、画像データの並び替えや光量の補正等を行う。
そして、信号発生回路110は、各種の制御信号に基づき、発光チップ群#a(発光チップCa1〜Ca20)に対して、第1転送信号φ1aおよび第2転送信号φ2aを送信する転送信号発生部120aと、発光チップ群#b(発光チップCb1〜Cb20)に対して、第1転送信号φ1bおよび第2転送信号φ2bを送信する転送信号発生部120bとを備えている。
さらに、信号発生回路110は、各種の制御信号に基づき、発光チップ群#a(発光チップCa1〜Ca20)に対して、許可信号φEaを送信する許可信号発生部130aと、発光チップ群#b(発光チップCb1〜Cb20)に対して、許可信号φEbを送信する許可信号発生部130bとを備えている。
さらにまた、信号発生回路110は、各種の制御信号に基づき、発光チップ群#a(発光チップCa1〜Ca20)に対して、消灯信号φRaを送信する消灯信号発生部140aと、発光チップ群#b(発光チップCb1〜Cb20)に対して、消灯信号φRbを送信する消灯信号発生部140bとを備えている。
そして、信号発生回路110は、各種の制御信号に基づき、発光チップ群#aに属する一つの発光チップCと発光チップ群#bに属する一つの発光チップCとを一つの発光チップ組にして、発光チップ組毎に設定信号φW1〜φW20をそれぞれ送信する設定信号発生部150を備えている。ここでは、発光チップ組を組と略すことがある。
例えば、設定信号発生部150は、発光チップ群#aに属する発光チップCa1と発光チップ群#bに属する発光チップCb1との発光チップ組#1に対して、設定信号φW1を送信する。発光チップ群#aに属する発光チップCa2と発光チップ群#bに属する発光チップCb2との発光チップ組#2に対して、設定信号φW2を送信する。以下同様にして、発光チップ群#aに属する発光チップCa20と発光チップ群#bに属する発光チップCb20との発光チップ組#20に対して、設定信号φW20を送信する。
さらにまた、信号発生回路110は、発光チップC(発光チップCa1〜Ca20および発光チップCb1〜Cb20)に電位の基準となる基準電位Vsubを供給する基準電位供給部160、発光チップC(発光チップCa1〜Ca20および発光チップCb1〜Cb20)の駆動のための電源電位Vgaを供給する電源電位供給部170を備えている。
なお、上述したように、図4では、転送信号発生部120aと転送信号発生部120bとを分けて示したが、これらをまとめて転送信号発生部120と表記する。
同様に、許可信号発生部130aと許可信号発生部130bとを分けて示したが、これらをまとめて許可信号発生部130と表記する。
さらに同様に、消灯信号発生部140aと消灯信号発生部140bとを分けて示したが、これらをまとめて指定手段の一例としての消灯信号発生部140と表記する。
同様に、第1転送信号φ1aと第1転送信号φ1bとを区別しない場合には第1転送信号φ1と呼び、第2転送信号φ2aと第2転送信号φ2bとを区別しない場合には第2転送信号φ2と表記する。さらに、第1転送信号φ1と第2転送信号φ2とを区別しないときは転送信号と表記する。同様に、許可信号φEaと許可信号φEbとを区別しない場合には許可信号φEと、消灯信号φRaと消灯信号φRbとを区別しない場合には消灯信号φRと、設定信号φW1〜φW20これらをまとめて設定信号φWと表記する。
次に、発光チップCa1〜Ca20および発光チップCb1〜Cb20の配列について説明する。
発光チップ群#aに属する発光チップCa1〜Ca20は、それぞれの長辺の方向に間隔を設けて一列に配列されている。発光チップ群#bに属する発光チップCb1〜Cb20も、同様にそれぞれの長辺の方向に一列に間隔を設けて配列されている。そして、発光チップ群#aに属する発光チップCa1〜Ca20および発光チップ群#bに属する発光チップCb1〜Cb20のそれぞれに設けられた発光部102に近い側の長辺が向かい合うように、互いに180°回転した状態で千鳥状に配列されている。そして、発光チップC間においても発光素子が主走査方向に予め定められた間隔で並ぶように、発光チップCの位置が設定されている。なお、図4(b)の発光チップCa1、Ca2、Ca3、…および発光チップCb1、Cb2、Cb3、…に、図4(a)に示した発光部102の発光素子の並び(本実施の形態では発光サイリスタL1、L2、L3、…の番号順)の方向を矢印で示している。
信号発生回路110と発光チップC(発光チップCa1〜Ca20および発光チップCb1〜Cb20)とを相互に接続する配線(ライン)について説明する。
回路基板62には、発光チップCの基板80裏面に設けられたVsub端子(後述の図6および図7参照)に接続され、基準電位供給部160より基準電位Vsubが与えられる電源ライン200aが設けられている。
そして、発光チップCに設けられたVga端子に接続され、電源電位供給部170より電源電位Vgaが与えられる電源ライン200bが設けられている。
また、回路基板62には、信号発生回路110の転送信号発生部120aから、発光チップ群#aの発光チップCa1〜Ca20のφ1端子に、第1転送信号φ1aを送信するための第1転送信号ライン201a、および発光チップ群#aの発光チップCa1〜Ca20のφ2端子に、第2転送信号φ2aを送信するための第2転送信号ライン202aが設けられている。第1転送信号φ1aおよび第2転送信号φ2aは、発光チップ群#aの発光チップCa1〜Ca20に共通(並列)に送信される。
同様に、信号発生回路110の転送信号発生部120bから、発光チップ群#bの発光チップCb1〜Cb20のφ1端子に、第1転送信号φ1bを送信するための第1転送信号ライン201b、および発光チップ群#bの発光チップCb1〜Cb20のφ2端子に、第2転送信号φ2bを送信するための第2転送信号ライン202bが設けられている。第1転送信号φ1bおよび第2転送信号φ2bは、発光チップ群#bの発光チップCb1〜Cb20に共通(並列)に送信される。
そして、回路基板62には、信号発生回路110の許可信号発生部130aから、発光チップ群#aの発光チップCa1〜Ca20のφE端子に、許可信号φEaを送信するための許可信号ライン203aが設けられている。許可信号φEaは、発光チップ群#aの発光チップCa1〜Ca20に共通(並列)に送信される。
同様に、信号発生回路110の許可信号発生部130bから、発光チップ群#bの発光チップCb1〜Cb20のφE端子に、許可信号φEbを送信するための許可信号ライン203bが設けられている。許可信号φEbは、発光チップ群#bの発光チップCb1〜Cb20に共通(並列)に送信される。
さらに、回路基板62には、信号発生回路110の消灯信号発生部140aから、発光チップ群#aの発光チップCa1〜Ca20の指定信号端子の一例としてのφR端子に、消灯信号φRaを送信するための消灯信号ライン204aが設けられている。消灯信号φRaは、発光チップ群#aの発光チップCa1〜Ca20に共通(並列)に送信される。
同様に、信号発生回路110の消灯信号発生部140bから、発光チップ群#bの発光チップCb1〜Cb20のφR端子に、消灯信号φRbを送信するための消灯信号ライン204bが設けられている。消灯信号φRbは、発光チップ群#bの発光チップCb1〜Cb20に共通(並列)に送信される。
さらにまた、回路基板62には、信号発生回路110の設定信号発生部150から、発光チップ群#aに属する一つの発光チップCと発光チップ群#bに属する一つの発光チップCとを発光チップの組(発光チップ組)にして、発光チップ組毎に設定信号φW1〜φW20を送信する設定信号ライン205〜224が設けられている。
例えば、設定信号ライン205は、発光チップ群#aの発光チップCa1のφW端子と発光チップ群#bに属する発光チップCb1のφW端子とに接続され、発光チップCa1と発光チップCb1とで構成する発光チップ組#1に対して設定信号φW1を送信する。設定信号ライン206は、発光チップ群#aの発光チップCa2のφW端子と発光チップ群#bに属する発光チップCb2のφW端子とに接続され、発光チップCa2と発光チップCb2とで構成する発光チップ組#2に対して設定信号φW2を送信する。以下同様にして、設定信号ライン224は、発光チップ群#aの発光チップCa20のφW端子と発光チップ群#bに属する発光チップCb20のφW端子とに接続され、発光チップCa20と発光チップCb20とで構成する発光チップ組#20に対して設定信号φW20を送信する。
以上説明したように、回路基板62上のすべての発光チップCには、基準電位Vsubと電源電位Vgaが共通に送信される。
そして、第1転送信号φ1a、第2転送信号φ2a、消灯信号φRa、許可信号φEaは、発光チップ群#aに対して共通に送信される。そして、第1転送信号φ1b、第2転送信号φ2b、消灯信号φRb、許可信号φEbは、発光チップ群#bに対して共通に送信される。
一方、設定信号φW1〜φW20は、発光チップ群#aに属する一つの発光チップCと発光チップ群#bに属する一つの発光チップCとの構成する発光チップ組#1〜#20のそれぞれに対して共通に送信される。
なお、発光装置65が信号発生回路110を備えない場合には、発光装置65に設けられた電源ライン200a、200b、第1転送信号ライン201a、201b、第2転送信号ライン202a、202b、許可信号ライン203a、203b、消灯信号ライン204a、204b、設定信号ライン205〜224は、信号発生回路110の代わりにコネクタなどに接続される。そして、コネクタなどに接続されるケーブルにより、発光装置65の外部に設けられた信号発生回路110に接続される。
図5は、発光装置65の発光チップCをマトリクスの各要素として配置して示した図である。
図5では、発光チップC(発光チップCa1〜Ca20および発光チップCb1〜Cb20)を2×20のマトリクスの各要素として配置して、上記した信号発生回路110と発光チップC(発光チップCa1〜Ca20および発光チップCb1〜Cb20)とを相互に接続する信号(第1転送信号φ1a、φ1b、第2転送信号φ2a、φ2b、消灯信号φRa、φRb、許可信号φEa、φEb、設定信号φW1〜φW20)の配線(ライン)のみを示している。
上述したように、第1転送信号φ1a、第2転送信号φ2a、消灯信号φRa、許可信号φEaは、発光チップ群#aに対して共通に送信される。そして、第1転送信号φ1b、第2転送信号φ2b、消灯信号φRb、許可信号φEbは、発光チップ群#bに対して共通に送信されることが容易に理解できる。
これに対し、設定信号φW1〜φW20は、発光チップ群#aに属する一つの発光チップCと発光チップ群#bに属する一つの発光チップCとの構成する発光チップ組#1〜#20のそれぞれに対して共通に送信されることが容易に理解できる。
(発光チップC)
図6は、自己走査型発光素子アレイ(SLED)である発光チップCの回路構成を説明するための等価回路図である。なお、図6では、入力端子(Vga端子、φ1端子、φ2端子、φE端子、φW端子、φR端子)を除いて、以下に説明する各素子は、後述する図7で説明するように、発光チップC上のレイアウトに基づいて配置されている。
ここでは、発光チップCa1を例に、発光チップCを説明する。そこで、図6において、発光チップCを発光チップCa1(C)と表記する。他の発光チップCa2〜Ca20および発光チップCb1〜Cb20の構成は、発光チップCa1と同じである。
なお、入力端子(Vga端子、φ1端子、φ2端子、φE端子、φW端子、φR端子)は、図4(a)と異なるが、説明の便宜上、図中左端に示した。
発光チップCa1(C)は、前述したように基板80上に列状に配列された発光サイリスタL1、L2、L3、…からなる発光サイリスタ列(発光部102(図4(a)参照))を備えている。
さらに、発光チップCa1(C)は、発光サイリスタ列と同様に列状に配列された、転送サイリスタT1、T2、T3、…からなる転送サイリスタ列および同様に列状に配列された、設定サイリスタS1、S2、S3、…からなる設定サイリスタ列を備えている。
ここでは、発光サイリスタL1、L2、L3、…をそれぞれ区別しないときは、発光サイリスタLと表記する。転送サイリスタT1、T2、T3、…をそれぞれ区別しないときは、転送サイリスタTと、設定サイリスタS1、S2、S3、…をそれぞれ区別しないときは設定サイリスタSと表記する。
さらにまた、発光チップCa1(C)は、設定サイリスタ列に並列に設けられた設定許可サイリスタS0を備えている。
そして、発光チップCa1(C)は、消灯素子の一例としての消灯サイリスタRTと消灯サイリスタRTを駆動する駆動サイリスタDTとを備えた消灯回路RDを備えている(後述する図7、8参照)。消灯回路RDの詳細は、図7、8で説明する。
なお、上記のサイリスタ(発光サイリスタL、転送サイリスタT、設定サイリスタS、設定許可サイリスタS0、消灯サイリスタRT、駆動サイリスタDT)は、アノード端子、カソード端子、ゲート端子の3端子を有する半導体素子である。
また、発光チップCa1(C)は、転送サイリスタT1、T2、T3、…をそれぞれ番号順に2つをペアにしてそれぞれの間に結合ダイオードD1、D2、D3、…を備えている。そして、転送サイリスタT1、T2、T3、…と設定サイリスタS1、S2、S3、…との間に接続抵抗Rx1、Rx2、Rx3、…を備えている。さらに、設定サイリスタS1、S2、S3、…と発光サイリスタL1、L2、L3、…との間に接続抵抗Ry1、Ry2、Ry3、…を備えている。
さらに、発光チップCa1(C)は、接続抵抗Rz1、Rz2、Rz3、…を備えている。
ここで、発光サイリスタLなどと同様に、結合ダイオードD1、D2、D3、…、接続抵抗Rx1、Rx2、Rx3、…、接続抵抗Ry1、Ry2、Ry3、…、接続抵抗Rz1、Rz2、Rz3、…のそれぞれを区別しないときは、結合ダイオードD、接続抵抗Rx、接続抵抗Ry、接続抵抗Rzと表記する。
そして、発光チップCa1(C)は、スタートダイオードD0を備えている。さらに、後述する各信号線に過剰な電流が流れることを防止するための電流制限抵抗R1、R2、RE、RW、RIを備えている。
発光サイリスタ列における発光サイリスタLの数は、予め定められた個数とすればよい。本実施の形態で、発光サイリスタLの数を例えば128個とすると、転送サイリスタT、設定サイリスタSのそれぞれの数も128個である。同様に、接続抵抗Rx、接続抵抗Ry、接続抵抗Rzの数も128個である。しかし、結合ダイオードDの数は、転送サイリスタTの数より1少ない127個である。
なお、転送サイリスタTおよび設定サイリスタSのそれぞれの数は、発光サイリスタLの数より多くてもよい。また、結合ダイオードDの数も転送サイリスタTの数と同じまたは多くてもよい。
発光サイリスタ列の発光サイリスタL1、L2、L3、…、転送サイリスタ列の転送サイリスタT1、T2、T3、…、設定サイリスタ列の設定サイリスタS1、S2、S3、…は、図6中において、左側から番号順に配列されている。そして、設定許可サイリスタS0は、設定サイリスタ列の外側に、設定サイリスタS1に並んで設けられている。
さらに、結合ダイオードD1、D2、D3、…、接続抵抗Rx1、Rx2、Rx3、…、接続抵抗Ry1、Ry2、Ry3、…、接続抵抗Rz1、Rz2、Rz3、…も同様に、図中左側から番号順に配列されている。
そして、発光サイリスタ列、転送サイリスタ列、設定サイリスタ列は、図6中上から、転送サイリスタ列、設定サイリスタ列、発光サイリスタ列の順に並べられている。
転送サイリスタ列、結合ダイオードD、スタートダイオードD0、電流制限抵抗R1およびR2が転送部103を構成する。設定サイリスタ列、接続抵抗Rx、接続抵抗Ry、接続抵抗Rz、設定許可サイリスタS0、電流制限抵抗RWおよび電流制限抵抗REが設定部104を構成する。そして、消灯サイリスタRTおよび駆動サイリスタDTを含む消灯回路RDが消灯部105を構成する。なお、発光サイリスタ列は、前述したように発光部102を構成する。
では次に、発光チップCa1(C)における各素子の電気的な接続について説明する。
発光サイリスタL、転送サイリスタT、設定サイリスタS、設定許可サイリスタS0、消灯サイリスタRTのそれぞれのアノード端子は基板80に接続されている(アノードコモン)。
そして、これらのアノード端子は、基板80裏面に設けられた裏面電極85(後述の図7(b)参照)であるVsub端子を介して電源ライン200a(図4参照)に接続されている。この電源ライン200aには、基準電位供給部160から基準電位Vsubが供給される。
転送サイリスタTの配列に沿って、奇数番目の転送サイリスタT1、T3、…のカソード端子は、第1転送信号線72に接続されている。そして、第1転送信号線72は、電流制限抵抗R1を介して、φ1端子に接続されている。このφ1端子には、第1転送信号ライン201a(図4参照)が接続され、第1転送信号φ1aが送信される。
一方、転送サイリスタTの配列に沿って、偶数番目の転送サイリスタT2、T4、…のカソード端子は、第2転送信号線73に接続されている。そして、第2転送信号線73は、電流制限抵抗R2を介して、φ2端子に接続されている。このφ2端子には、第2転送信号ライン202a(図4参照)が接続され、第2転送信号φ2aが送信される。
設定サイリスタSおよび設定許可サイリスタS0のカソード端子は、設定信号線74に接続されている。そして、設定信号線74は、電流制限抵抗RWを介して、φW端子に接続されている。このφW端子には、設定信号ライン205(図4参照)が接続され、設定信号φW1が送信される。
また、設定許可サイリスタS0のゲート端子Gs0は、許可信号線76と接続されている。許可信号線76は、電流制限抵抗REを介して、φE端子に接続されている。このφE端子には、許可信号ライン203a(図4参照)が接続され、許可信号φEaが送信される。
発光サイリスタLのカソード端子は、点灯信号線75に接続されている。そして、点灯信号線75は、電流制限抵抗RIを介して電源線71に接続されている。電源線71は、Vga端子を介して電源ライン200b(図4参照)に接続されている。この電源ライン200bには、電源電位供給部170から電源電位Vgaが供給される。
消灯回路RDは、電源線71および点灯信号線75に接続されている。また、消灯回路RDはφR端子に接続されている。このφR端子には、消灯信号ライン204a(図4参照)が接続され、消灯信号φRaが送信される。消灯回路RDの詳細については後述する。
転送サイリスタTのゲート端子Gt1、Gt2、Gt3、…は、同じ番号の設定サイリスタS1、S2、S3、…のゲート端子Gs1、Gs2、Gs3、…に、1対1で、それぞれ接続抵抗Rx1、Rx2、Rx3、…を介して接続されている。
一方、設定サイリスタS1、S2、S3、…のゲート端子Gs1、Gs2、Gs3、…は、同じ番号の発光サイリスタL1、L2、L3、…のゲート端子Gl1、Gl2、Gl3、…に、1対1で、それぞれ接続抵抗Ry1、Ry2、Ry3、…を介して接続されている。
また、発光サイリスタL1、L2、L3、…のゲート端子Gl1、Gl2、Gl3、…は、それぞれ接続抵抗Rz1、Rz2、Rz3、…を介して、電源線71に接続されている。
ここでも、ゲート端子Gt1、Gt2、Gt3、…、ゲート端子Gs1、Gs2、Gs3、…、ゲート端子Gl1、Gl2、Gl3、…のそれぞれを区別しないときは、ゲート端子Gt、ゲート端子Gs、ゲート端子Glと表記する。
転送サイリスタT1、T2、T3、…のそれぞれのゲート端子Gt1、Gt2、Gt3、…を番号順に2個ずつペアとしたゲート端子Gt間に、結合ダイオードD1、D2、D3、…がそれぞれ接続されている。すなわち、結合ダイオードD1、D2、D3、…はそれぞれがゲート端子Gt1、Gt2、Gt3、…で順に挟まれるように直列接続されている。そして、結合ダイオードD1は、ゲート端子Gt1からゲート端子Gt2に向かって電流が流れる方向に接続されている。他の結合ダイオードD2、D3、D4、…についても同様である。
そして、転送サイリスタ列の一端側の転送サイリスタT1のゲート端子Gt1は、スタートダイオードD0のカソード端子に接続されている。一方、スタートダイオードD0のアノード端子は、第2転送信号線73に接続されている。
なお、発光チップCb1の場合には、φ1端子には、第1転送信号ライン201b(図4参照)が接続され、第1転送信号φ1bが送信される。同様に、φ2端子には、第2転送信号ライン202b(図4参照)が接続され、第2転送信号φ2bが送信される。
φE端子には、許可信号ライン203bが接続され、許可信号φEbが送信される。φW端子には、設定信号ライン205が接続され、設定信号φW1が送信される。φR端子には、消灯信号ライン204bが接続され、消灯信号φRbが送信される。
図7は、第1の実施の形態における発光チップCの平面レイアウト図および断面図である。図7(a)は、発光チップCの平面レイアウト図であって、発光サイリスタL1〜L4、設定サイリスタS1〜S4、転送サイリスタT1〜T4を中心とした部分を示している。図7(b)は、図7(a)に示したVIIB−VIIB線での断面図である。よって、図7(b)の断面図には、図中下より発光サイリスタL1、接続抵抗Ry1(後述する図8参照)、接続抵抗Rx1、結合ダイオードD1、転送サイリスタT1の断面が示されている。なお、図7(a)および(b)の図中には、主要な素子や端子を名前により表記している。
なお、図7(a)では、各素子間を接続する配線を実線で示している。そして、配線と各素子と配線を接続するために、各素子上に設けられる層間絶縁膜に開けられたスルーホールを黒丸(●)で表している。また、図7(b)では、層間絶縁膜および配線の記載を省略している。
発光チップCは、図7(b)に示すように、例えばGaAsやGaAlAsなどの化合物半導体において、p型の基板80上に、p型の第1半導体層81、n型の第2半導体層82(n型ゲート層)、p型の第3半導体層83(p型ゲート層)およびn型の第4半導体層84が順に積層されて構成されている。そして、p型の第1半導体層81、n型の第2半導体層82、p型の第3半導体層83、n型の第4半導体層84を連続してエッチングすることで相互に分離された複数の島(アイランド)(第1アイランド301〜第11アイランド311および符号を付さないアイランド)に、前述した各素子が設けられている。
図7(a)に示すように、第1アイランド301は、平面形状がU字状である。U字状の中央部に発光サイリスタL1が、枝分かれした一方の部分に設定サイリスタS1および接続抵抗Rx1、Ry1が、枝分かれした他方の部分に接続抵抗Rz1が設けられている。
第2アイランド302は平面形状が長方形であって、転送サイリスタT1、結合ダイオードD1が設けられている。第3アイランド303は平面形状が長方形であって、設定許可サイリスタS0が設けられている。第4アイランド304も平面形状が長方形であって、スタートダイオードD0が設けられている。
第5アイランド305、第6アイランド306、第7アイランド307、第8アイランド308、第9アイランド309は平面形状が長方形であって、第5アイランド305には電流制限抵抗R1、第6アイランド306には電流制限抵抗R2、第7アイランド307には電流制限抵抗RW、第8アイランド308には電流制限抵抗RE、第9アイランド309には電流制限抵抗RIがそれぞれ設けられている。
次に、図7において、消灯回路RDについて説明する。
消灯回路RDは、消灯サイリスタRT、駆動サイリスタDT、電流制限抵抗Rc、電流制限抵抗Rac、電流制限抵抗Rrs、電流制限抵抗Rreを備えている。そして、消灯回路RDは、第10アイランド310、第11アイランド311、第12アイランド312、第13アイランド313、第14アイランド314、第15アイランド315に設けられている。
第10アイランド310は平面形状が正方形の部分とその正方形から突き出した部分とを有した形状であって、消灯サイリスタRTが設けられている。
第11アイランド311は平面形状が正方形であって、駆動サイリスタDTが設けられている。
第12アイランド312、第13アイランド313、第14アイランド314、第15アイランド315はそれぞれの平面形状が長方形であって、第12アイランド312には電流制限抵抗Rc、第13アイランド313には電流制限抵抗Rrs、第14アイランド314には電流制限抵抗Rac、第15アイランド315には電流制限抵抗Rreがそれぞれ設けられている。
発光チップCには、第1アイランド301、第2アイランド302と同様なアイランド(符号なし)が、並列して設けられている。これらのアイランドには、発光サイリスタL2、L3、L4、…、設定サイリスタS2、S3、S4、…、転送サイリスタT2、T3、T4、…等が、第1アイランド301、第2アイランド302と同様に設けられている。これらについては、説明を省略する。
そしてまた、図7(b)に示すように、基板80の裏面にはVsub端子となる裏面電極85が設けられている。
以下では、図7(a)および図7(b)により、第1アイランド301〜第15アイランド315について詳細に説明する。
第1アイランド301のU字状の中央部に設けられた発光サイリスタL1は、p型の基板80上のp型の第1半導体層81をアノード端子、n型の第4半導体層84の領域321上に形成されたn型オーミック電極341をカソード端子、n型の第4半導体層84を除去して露出させたp型の第3半導体層83上に形成されたp型オーミック電極361をゲート端子Gl1とする。そして、n型オーミック電極341および点灯信号線75で覆われた部分を除くn型の第4半導体層84の領域321の表面(発光面321a)から光を放出する。なお、p型オーミック電極361は、領域321に近接して設けられ、第1アイランド301のU字状に枝分かれした部分上に延びて設けられている。
第1アイランド301のU字状に枝分かれした一方の部分に設けられた設定サイリスタS1は、p型の基板80上のp型の第1半導体層81をアノード端子、n型の第4半導体層84の領域322上に形成されたn型オーミック電極342をカソード端子、p型の第3半導体層83をゲート端子Gs1とする。このp型の第3半導体層83がゲート層として機能する。なお、ゲート端子Gs1は個別の電極として構成されず、後述する接続抵抗Rx1および接続抵抗Ry1のp型の第3半導体層83(抵抗として働く層)に連続している。
同じく、第1アイランド301に設けられた接続抵抗Rx1は、p型の第3半導体層83上に設けられたp型オーミック電極362と、設定サイリスタS1との間のp型の第3半導体層83を抵抗としている。p型オーミック電極362は、第1アイランド301のU字状に枝分かれした一方の先端部に設けられている。
接続抵抗Ry1は、設定サイリスタS1のゲート層の部分(n型の領域322の下部に位置するp型の第3半導体層83の部分)と、設定サイリスタS1とp型オーミック電極361(ゲート端子Gl1)との間のp型の第3半導体層83の部分とから構成されている。
さらに、第1アイランド301に設けられた接続抵抗Rz1は、p型の第3半導体層83上に設けられたp型オーミック電極361(ゲート端子Gl1)と、p型の第3半導体層83上に設けられたp型オーミック電極363との間のp型の第3半導体層83を抵抗としている。p型オーミック電極363は、第1アイランド301のU字状に枝分かれした他方の先端部に設けられている。
なお、設定サイリスタS1がオフの状態からオンの状態になると、設定サイリスタS1のゲート層の部分の伝導率が変化(伝導率変調)する。これにより、接続抵抗Ry1の抵抗値は、設定サイリスタS1がオフの状態にあるときと、オンの状態にあるときとで異なる。これは、他の設定サイリスタSおよび接続抵抗Ryにおいても同様である。
第2アイランド302に設けられた結合ダイオードD1は、n型の第4半導体層84の領域323上に設けられたn型オーミック電極343をカソード端子、n型の第4半導体層84を除去して露出させたp型の第3半導体層83上に設けられたp型オーミック電極364(ゲート端子Gt1)をアノード端子としている。
同じく、第2アイランド302に設けられた転送サイリスタT1は、p型の基板80上のp型の第1半導体層81をアノード端子、n型の第4半導体層84の領域324上に形成されたn型オーミック電極344をカソード端子、p型オーミック電極364をゲート端子Gt1としている。
なお、第1アイランド301、第2アイランド302と並列に設けられた他のアイランドも同様である。
第3アイランド303に設けられた設定許可サイリスタS0は、p型の基板80上のp型の第1半導体層81をアノード端子、n型の第4半導体層84の領域325上に形成されたn型オーミック電極345をカソード端子、n型の第4半導体層84を除去して露出させたp型の第3半導体層83上に形成されたp型オーミック電極365をゲート端子Gs0としている。
第4アイランド304に設けられたスタートダイオードD0は、n型の第4半導体層84の領域326上に設けられたn型オーミック電極346をカソード端子、n型の第4半導体層84を除去して露出させたp型の第3半導体層83上に形成されたp型オーミック電極366をアノード端子としている。
第5アイランド305に設けられた電流制限抵抗R1、第6アイランド306に設けられた電流制限抵抗R2、第7アイランド307に設けられた電流制限抵抗RW、第8アイランド308に設けられた電流制限抵抗RE、第9アイランド309に設けられた電流制限抵抗RIは、p型の第3半導体層83上に形成された一組のp型オーミック電極(符号なし)間のp型の第3半導体層83を抵抗として形成されている。
第10アイランド310には、消灯サイリスタRTが設けられている。第10アイランド310は、前述したように平面形状が正方形の部分とその正方形から突き出した部分とを有している。そして、正方形の部分の中央部から正方形から突き出した部分に延びるようにn型の第4半導体層84の領域327が設けられている。そして、領域327を取り囲むようにn型の第4半導体層84が除去されてp型の第3半導体層83が露出している。そして、消灯サイリスタRTは、p型の基板80上のp型の第1半導体層81をアノード端子とし、正方形の部分の中央部のn型の第4半導体層84の領域327上に設けられたn型オーミック電極347をカソード端子Kr1としている(図7(a)ではKr1(347)と表記する。他も同様とする。)。さらに、正方形の部分から突き出した部分のn型の第4半導体層84の領域327上にも、カソード端子Kr2として機能するn型オーミック電極348が設けられている。
そして、正方形の部分において、領域327を取り囲むp型の第3半導体層83上に形成されたp型オーミック電極367を主ゲート端子Gr1とし、正方形の部分から突き出した部分の先端部において、p型の第3半導体層83上に形成されたp型オーミック電極368を補助ゲート端子Gr2としている。
そして、第11アイランド311に設けられた駆動サイリスタDTは、p型の基板80上のp型の第1半導体層81をアノード端子とし、n型の第4半導体層84の領域328上に設けられたn型オーミック電極349をカソード端子Kdとしている。そして、n型の第4半導体層84の領域328を取り囲むように設けられたp型オーミック電極369をゲート端子Gdとしている。
さらに、第12アイランド312に設けられた電流制限抵抗Rc、第13アイランド313に設けられた電流制限抵抗Rrs、第14アイランド314に設けられた電流制限抵抗Rac、第15アイランド315に設けられた電流制限抵抗Rreは、p型の第3半導体層83上に形成された一組のp型オーミック電極(符号なし)間のp型の第3半導体層83を抵抗として形成されている。
図7(a)において、各素子間の接続関係を説明する。
第1アイランド301の発光サイリスタL1のカソード端子であるn型オーミック電極341は、点灯信号線75に接続されている。発光サイリスタL2、L3、L4、…についても同様である。点灯信号線75は、第9アイランド309に設けられた電流制限抵抗RIを介して、電源線71に接続されている。電源線71はVga端子に接続されている。また、点灯信号線75は、第10アイランド310に設けられた消灯サイリスタRTのp型オーミック電極367(主ゲート端子Gr1)に接続されている。
第1アイランド301の設定サイリスタS1のカソード端子であるn型オーミック電極342は設定信号線74に接続されている。設定サイリスタS2、S3、S4、…についても同様である。また、第3アイランド303の設定許可サイリスタS0のカソード端子であるn型オーミック電極345も設定信号線74に接続されている。設定信号線74は、第7アイランド307に設けられた電流制限抵抗RWを介して、φW端子に接続されている。
第1アイランド301のp型オーミック電極362は、第2アイランド302のp型オーミック電極364(ゲート端子Gt1)に接続されている。
第1アイランド301のp型オーミック電極363は、電源線71に接続されている。第1アイランド301に並列する、第1アイランド301と同様なアイランドについても同様である。
第2アイランド302のp型オーミック電極364(ゲート端子Gt1)は、第4アイランド304に設けられたスタートダイオードD0のカソード端子であるn型オーミック電極346に接続されている。
第2アイランド302に設けられた転送サイリスタT1のカソード端子であるn型オーミック電極344は、第1転送信号線72に接続されている。第1転送信号線72は、第5アイランド305に設けられた電流制限抵抗R1を介して、φ1端子に接続されている。第2アイランド302に並列する、第2アイランド302と同様なアイランドに設けられた奇数番号の転送サイリスタT3、T5、…も同様である。
第2アイランド302に並列する第2アイランド302と同様なアイランドに設けられた偶数番号の転送サイリスタT2、T4、T6、…のカソード端子は、第2転送信号線73に接続されている。第4アイランド304に設けられたスタートダイオードD0のアノード端子であるp型オーミック電極366も第2転送信号線73に接続されている。そして、第2転送信号線73は、第6アイランド306に設けられた電流制限抵抗R2を介して、φ2端子に接続されている。
第2アイランド302に設けられた結合ダイオードD1のカソード端子は、隣接する第2アイランド302と同様なアイランドに設けられた転送サイリスタT2のゲート端子Gt2であるp型オーミック電極370(ゲート端子Gt2)に接続されている。第2アイランド302に並列する第2アイランド302と同様なアイランドにおいても同様である。
そして、第3アイランド303に設けられた設定許可サイリスタS0のゲート端子であるp型オーミック電極365は、許可信号線76に接続されている。許可信号線76は、第8アイランド308に設けられた電流制限抵抗REを介して、φE端子に接続されている。
第10アイランド310に設けられた消灯サイリスタRTのカソード端子Kr1であるn型オーミック電極347は、第12アイランド312に設けられた電流制限抵抗Rcを介して、電源線71に接続されている。また、消灯サイリスタRTのカソード端子Kr1であるn型オーミック電極347は、駆動サイリスタDTのゲート端子Gdであるp型オーミック電極369に接続されている。
n型オーミック電極347と同様に、第10アイランド310に設けられた消灯サイリスタRTのカソード端子であるn型オーミック電極348は、第14アイランド314に設けられた電流制限抵抗Racを介して、電源線71に接続されている。
そして、消灯サイリスタRTの主ゲート端子Gr1であるp型オーミック電極367は、点灯信号線75に接続されている。
一方、消灯サイリスタRTの補助ゲート端子Gr2であるp型オーミック電極368は、第13アイランド313に設けられた電流制限抵抗Rrsを介して、電源線71に接続されている。また、補助ゲート端子Gr2であるp型オーミック電極368は、φR端子に接続されている。
そして、第11アイランド311に設けられた駆動サイリスタDTのカソード端子Kdであるn型オーミック電極349は、第15アイランド315に設けられた電流制限抵抗Rreを介して、φR端子に接続されている。前述したように、駆動サイリスタDTのゲート端子Gdであるp型オーミック電極369は、消灯サイリスタRTのカソード端子Kr1であるn型オーミック電極347に接続されている。
次に、消灯回路RDをより詳細に説明する。
図8は、第1の実施の形態における消灯回路RDの平面レイアウト図および断面図である。図8(a)は消灯回路RDの平面図、図8(b)は、図8(a)のVIIIB−VIIIB線での消灯サイリスタRTの断面図である。消灯サイリスタRTの平面図は、図7(a)に示したが、断面図との対比のために図8(a)にも示している。
前述したように、消灯回路RDは、消灯サイリスタRTと駆動サイリスタDTとを備えている。
そして、消灯サイリスタRTが形成された第10アイランド310は、平面形状が正方形の部分とその正方形から突き出した部分とを有している。正方形の部分の中央部から、正方形から突き出した部分に延びるようにn型の第4半導体層84の領域327が設けられている。そして、領域327を取り囲むようにn型の第4半導体層84が除去されてp型の第3半導体層83が露出している。そして、消灯サイリスタRTは、p型の基板80上のp型の第1半導体層81をアノード端子とし、第10アイランド310の正方形の部分のn型の第4半導体層84の領域327上に設けられたn型オーミック電極347をカソード端子Kr1、n型オーミック電極348をカソード端子Kr2としている。
そして、消灯サイリスタRTは、正方形の部分において、領域327を取り囲むp型の第3半導体層83上に形成されたp型オーミック電極367を主ゲート端子Gr1としている。
一方、正方形の部分から突き出した部分の先端部の、p型の第3半導体層83上に形成されたp型オーミック電極368を補助ゲート端子Gr2としている。
主ゲート端子Gr1と補助ゲート端子Gr2とは、第10アイランド310上で、離して設けられている。すなわち、図8(b)に示すように、主ゲート端子Gr1と補助ゲート端子Gr2との間のp型の第3半導体層83が、電流制限抵抗Rrとして働くように設けられている。図8(b)では、電流制限抵抗Rrは、主ゲート端子Gr1(p型オーミック電極367)が領域327に対向する位置αから、補助ゲート端子Gr2(p型オーミック電極368)が領域327に対向する位置εまでのp型の第3半導体層83として示している。しかし、図8(a)に示すように、主ゲート端子Gr1(p型オーミック電極367)は、領域327上のn型オーミック電極347(カソード端子)を取り囲んで設けられている。よって、電流制限抵抗Rrとして働くのは、主ゲート端子Gr1の外側の位置γから位置εまでである。
なお、図8(b)では、位置γにおいて、主ゲート端子Gr1が現れないので、位置αを主ゲート端子Gr1の端として示している。また、主ゲート端子Gr1に隣接するn型の第4半導体層84の領域327の端を位置βとする。同様に、補助ゲート端子Gr2に隣接するn型の第4半導体層84の領域327の端を位置δとする。
また、図8(b)に示すように、カソード端子Kr1(n型オーミック電極347)とカソード端子Kr2(n型オーミック電極348)との間には寄生抵抗Rpが存在する。この寄生抵抗Rpは、カソード端子Kr1おける電位の変化が、n型の第4半導体層84の領域327の全体に及ぶのを遅延させる。このため、カソード端子Kr2を設けて、カソード端子Kr1おける電位の変化が、n型の第4半導体層84の領域327の全体に及ぶときの遅延を抑制している。よって、寄生抵抗Rpによる電位の変化に対する遅延を抑制しない場合には、カソード端子Kr2を設けなくともよい。
一方、第11アイランド311に設けられた駆動サイリスタDTは、p型の基板80上のp型の第1半導体層81をアノード端子とし、n型の第4半導体層84の領域328上に設けられたn型オーミック電極349をカソード端子Kdとしている。そして、n型の第4半導体層84の領域328を取り囲むように設けられたp型オーミック電極369をゲート端子Gdとしている。
そして、図8(a)には、第9アイランド309、第12アイランド312、第13アイランド313、第14アイランド314、第15アイランド315に設けられた電流制限抵抗RI、Rc、Rac、Rrs、Rreを示している。
一方、図8(b)では、電流制限抵抗RI、Rc、Rac、Rrs、Rreを、記号で示している。
前述したように、Vga端子は、電流制限抵抗Rcを介してカソード端子Kr1(n型オーミック電極347)に接続され、電流制限抵抗Racを介してカソード端子Kr2(n型オーミック電極348)に接続され、電流制限抵抗Rrsを介して補助ゲート端子Gr2(p型オーミック電極368)に接続され、さらに電流制限抵抗RIを介して点灯信号線75に接続されている。
点灯信号線75は、主ゲート端子Gr1(p型オーミック電極367)に接続されている。
φR端子は、電流制限抵抗Rreを介して駆動サイリスタDTのカソード端子Kd(n型オーミック電極349)に接続されるとともに、消灯サイリスタRTの補助ゲート端子Gr2(p型オーミック電極368)に接続されている。
また、駆動サイリスタDTのゲート端子Gd(p型オーミック電極369)は、消灯サイリスタRTのカソード端子Kr1(n型オーミック電極347)に接続されている。
そして、基板80裏面には、裏面電極85が設けられ、基準電位Vsubが供給される。
また、第1の実施の形態では、図8(b)に示すように、消灯信号発生部140(消灯信号発生部140aまたは消灯信号発生部140b)は3ステートバッファBufを備え、3ステートバッファBufが消灯信号φRを送信するとする。すなわち、消灯信号φRは、例として、第1の状態の一例としてのハイレベルの電位(以下、「H」と記す。)の状態として0Vの状態、第2の状態の一例としてのローレベルの電位(以下、「L」と記す。)の状態として−3.3Vの状態、高出力インピーダンス(ハイインピーダンス)(以下では、「Hi−Z」と記す。)の状態を有する。なお、消灯信号φRは、3ステートバッファBufが制御信号を受信することで「Hi−Z」になる。ここでは、3ステートバッファBufを制御する制御信号についての説明を省略する。
点灯信号線75に接続された主ゲート端子Gr1は、n型の第4半導体層84の領域327を取り囲むとともに、大きな面積で構成されている。これは、オン状態の発光サイリスタLに流れる電流を引き込んで、発光サイリスタLのカソード端子の電位を点灯が維持できる電圧(維持電圧)より高い電位に移行して、発光サイリスタLをオフ状態(消灯状態)に移行させるためである。すなわち、消灯サイリスタRTはオフ状態からオン状態に移行(ターンオン)することで、オン状態の発光サイリスタLをオフ状態に移行させる。このため、主ゲート端子Gr1は、大きな電流を流すことができるように大きな面積を有することが好ましい。消灯サイリスタRTの動作については後述する。
ここで、サイリスタ(発光サイリスタL、転送サイリスタT、設定サイリスタS、設定許可サイリスタS0、消灯サイリスタRT、駆動サイリスタDT)の基本的な動作(基本動作)を説明する。次に、転送サイリスタT、設定サイリスタS、発光サイリスタLを組み合わせた場合の動作を説明する。そして、消灯サイリスタRTおよび駆動サイリスタDTの動作を説明する。
<サイリスタの基本動作>
サイリスタは、アノード端子、カソード端子、ゲート端子の3端子を有する半導体素子である。
以下では、例として、図6、図7に示したように発光チップCのVsub端子(サイリスタのアノード端子)に供給される基準電位Vsubを「H」と同じ0V、Vga端子に供給される電源電位Vgaを「L」と同じ−3.3Vとする。よって、基準電位Vsub(「H」(0V))、電源電位Vga(「L」(−3.3V))と表記する。
そして、サイリスタは、図7(b)に示したように、GaAs、GaAlAs等によるp型の基板80上に、p型の半導体層(第1半導体層81、第3半導体層83)、n型の半導体層(第2半導体層82、第4半導体層84)を積層して構成されているとし、pn接合の拡散電位(順方向電位)Vdを1.5Vとする。
ここでは、消灯信号φRを除く、第1転送信号φ1(第1転送信号φ1a、φ1b)、第2転送信号φ2(第2転送信号φ2a、φ2b)、許可信号φE(許可信号φEa、φEb)、設定信号φW(設定信号φW1〜φW20)は、「H」と「L」とを有するとする。よって、第1の実施の形態では、発光装置65および発光チップCは、「H」(0V)と「L」(−3.3V)とを有する単一電源で駆動できる。なお、基準電位Vsubおよび電源電位Vgaを、これらの信号の「H」および「L」と異なる電位に設定してもよい。また、これらの信号間において、互いに異なる電位レベルを用いてもよい。
オフ状態のサイリスタでは、アノード端子とカソード端子との間に流れる電流がオン状態に比べ小さい。オフ状態のサイリスタは、しきい電圧より低い電位(絶対値が大きい負の電位)がカソード端子に印加されるとオン状態に移行(ターンオン)する。サイリスタは、ターンオンすると、アノード端子とカソード端子との間にオフ状態に比べ大きな電流が流れる状態(オン状態)になる。ここで、サイリスタのしきい電圧は、ゲート端子の電位から拡散電位Vdを引いた値である。よって、サイリスタのゲート端子の電位が−1.5Vであると、しきい電圧は−3Vとなる。すなわち、−3Vより低い電位がカソード端子に印加されると、サイリスタがターンオンする。例えば、サイリスタのゲート端子の電位が0Vであると、しきい電圧は−1.5Vとなる。
オン状態のサイリスタのゲート端子は、サイリスタのアノード端子の電位に近い電位になる。ここでは、アノード端子を「H」(0V)に設定しているので、ゲート端子の電位は「H」(0V)になるとして説明する。また、オン状態のサイリスタのカソード端子は、アノード端子の電位(「H」(0V))からpn接合の拡散電位Vd(1.5V)を引いた電位になる。しかし、カソード端子の電位は、寄生抵抗(内部抵抗)の影響を受けるため、拡散電位Vdで決まる−1.5Vより低い値になる。例えば、発光サイリスタLにおいて、寄生抵抗を20Ωとすると、オン状態における20mAの電流により、0.4Vの電圧降下が生じる。よって、発光サイリスタLでは、カソード端子の電位は−1.9Vとなる。以下では、点灯している発光サイリスタLのカソード端子の電位を、一例として−1.9Vであるとして説明する。
なお、オン状態において流れる電流が発光サイリスタLより小さい転送サイリスタT、設定サイリスタS、消灯サイリスタRT、駆動サイリスタDTでは、カソード端子の電位は、−1.5Vと−1.9Vとの間になる。以下では、転送サイリスタT、設定サイリスタS、消灯サイリスタRT、駆動サイリスタDTのカソード端子の電位を、一例として−1.5Vより低い電位(−1.6V)として説明する。
サイリスタは、一度ターンオンすると、カソード端子の電位がオン状態を維持するために必要な電位(維持電位)より低い電位(絶対値が大きい負の電位)である間は、オン状態を維持する。オン状態の発光サイリスタLのカソード端子の電位は−1.9Vである。よって、カソード端子に−1.9Vより低い電位が継続的に印加され、オン状態を維持しうる電流が供給されると、発光サイリスタLはオン状態を維持する。この場合の維持電位は−1.9Vである。同様に、転送サイリスタT、設定サイリスタS、消灯サイリスタRT、駆動サイリスタDTでは、維持電圧は−1.6Vである。
一方、オン状態のサイリスタは、カソード端子に維持電位より高い電位が印加されると、オフ状態に移行(ターンオフ)する。例えば、カソード端子が「H」(0V)になれば、カソード端子の電位が維持電圧より高くなるので、サイリスタはターンオフする。また、カソード端子が「H」(0V)になると、アノード端子の電位とカソード端子の電位とが同じとなる。
そして、オン状態のサイリスタは、ゲート端子の電位を変えてもオフ状態に移行しない。すなわち、サイリスタはオン状態を維持(記憶、保持)する機能を有している。
発光サイリスタLは、ターンオンすると点灯(発光)し、ターンオフすると消灯(非点灯)する。オン状態の発光サイリスタLの発光出力(輝度)は、カソード端子とアノード端子間に流す電流によって決められる。なお、転送サイリスタT、設定サイリスタS、設定許可サイリスタS0、消灯サイリスタRTもターンオンにより発光することがある。発光量が大きいと画像形成に影響を及ぼすので、発光量を小さくするとともに、遮光等により画像形成に及ぼす影響を抑制している。
<転送サイリスタT、設定サイリスタS、発光サイリスタLの動作>
図6に示すように、転送サイリスタTのゲート端子Gtは、接続抵抗Rxを介して設定サイリスタSのゲート端子Gsと接続されている。設定サイリスタSのゲート端子Gsは、接続抵抗Ryを介して発光サイリスタLのゲート端子Glと接続されている。発光サイリスタLのゲート端子Glは、接続抵抗Rzを介して電源線71と接続されている。
ゲート端子Gs、Glのそれぞれの電位は、ゲート端子Gt、Gsの電位と接続抵抗Rx、Ry、Rzの抵抗値とで決められる。そして、設定サイリスタS、発光サイリスタLのしきい電圧は、ゲート端子Gs、Glのそれぞれの電位によって決められる。
なお、接続抵抗Ryは、設定サイリスタSのゲート層を含んでいる。前述したように、設定サイリスタSのゲート層は、設定サイリスタSがターンオンすると、伝導率の変化(伝導率変調)により、抵抗値が小さくなる。よって、接続抵抗Ryは、設定サイリスタSがオフ状態のときとオン状態のときとで異なる。
ここでは、接続抵抗Rxの抵抗値を2kΩ、接続抵抗Rzの抵抗値を6kΩとして説明する。そして、接続抵抗Ryの抵抗値は、設定サイリスタSがオフ状態のとき16kΩ、設定サイリスタSがオン状態のとき0.8kΩとする。
なお、電源線71に供給される電源電位Vgaは−3.3Vである。
転送サイリスタTのゲート端子Gtの電位は、後述するように、0V、−1.5V、−3Vの場合がある。設定サイリスタSおよび発光サイリスタLがオフ状態のときの、ゲート端子Gs、Glの電位を説明する。なお、数値は、小数点以下3桁目を四捨五入して示している。
まず、設定サイリスタSがオフ状態であるときを説明する。このとき、接続抵抗Ryは16kΩである。
ゲート端子Gtの電位が0Vであると、ゲート端子Gsの電位は−0.28Vとなり、設定サイリスタSのしきい電圧は−1.78Vとなる。同様に、ゲート端子Glの電位は−2.48Vとなり、発光サイリスタLのしきい電圧は−3.98Vとなる。
ゲート端子Gtの電位が−1.5Vであると、ゲート端子Gsの電位は−1.65Vとなり、設定サイリスタSのしきい電圧は−3.15Vとなる。同様に、ゲート端子Glの電位は−2.85Vとなり、発光サイリスタLのしきい電圧は−4.35Vとなる。
ゲート端子Gtの電位が−3Vであると、ゲート端子Gsの電位は−3.03Vとなり、設定サイリスタSのしきい電圧は−4.53Vとなる。同様に、ゲート端子Glの電位は−3.23Vとなり、発光サイリスタLのしきい電圧は−4.73Vとなる。
次に、設定サイリスタSがオン状態であるときを説明する。このとき、接続抵抗Ryは0.8kΩである。
設定サイリスタSがオン状態であると、ゲート端子Gsの電位が「H」(0V)になるので、ゲート端子Glの電位は−0.39Vになり、発光サイリスタLのしきい電圧は−1.89Vになる。
以上説明したように、ゲート端子Gs、Glのそれぞれの電位は、ゲート端子Gt、Gsの電位と接続抵抗Rx、Ry、Rzの抵抗値とで決められる。
なお、接続抵抗Rx、Ry、Rzのそれぞれの抵抗値は、後述する動作が実現できればよく、他の抵抗値であってもよい。
<消灯回路RDの動作>
次に、消灯回路RDの動作を説明する。
後述するように、φR端子が受信する消灯信号φRは、「L」(−3.3V)から「H」(0V)に移行するときに、消灯サイリスタRTがターンオンして、点灯信号線75の電位を「H」(0V)にする。
図9は、消灯信号φRに対する消灯サイリスタRTなどの状態を説明する図である。図9(a)は、消灯信号φRに対する消灯サイリスタRT、駆動サイリスタDT、点灯信号線75のそれぞれの状態を説明する図であり、図9(b)は、消灯信号φRに対する消灯サイリスタRTの状態遷移を説明する図である。なお、図9(a)、(b)では、オン状態を“on”、オフ状態を“off”として表記する。
図8(a)、(b)を参照しつつ、図9(a)により、消灯信号φRに対する消灯サイリスタRT、駆動サイリスタDT、点灯信号線75のそれぞれの状態を説明する。
前述したように、消灯信号φRは、「H」(0V)、「L」(−3.3V)、高抵抗(ハイインピーダンス)状態(以下では、「Hi−Z」で示す。)を有している。
まず、消灯サイリスタRTがオフ状態にあって、消灯信号φRが「Hi−Z」であるとする。なお、図9(a)では、後述する「L」からの変化を( )を付して示している。
このとき、消灯サイリスタRTはオフ状態にあるので、オン状態と異なって、カソード端子Kr1(n型オーミック電極347)、Kr2(n型オーミック電極348)、主ゲート端子Gr1(p型オーミック電極367)、補助ゲート端子Gr2(p型オーミック電極368)はいずれも、消灯サイリスタRTによって電位が設定されることがない。
消灯サイリスタRTのカソード端子Kr1(n型オーミック電極347)、Kr2(n型オーミック電極348)は、それぞれ電流制限抵抗Rc、Racを介して、Vga端子(「L」(−3.3V))に接続されているので、「L」(−3.3V)である。また、補助ゲート端子Gr2(p型オーミック電極368)は、電流制限抵抗Rrsを介して、Vga端子(「L」(−3.3V))に接続されているので、「L」(−3.3V)である。
また、消灯信号φRが「Hi−Z」であるので、駆動サイリスタDTのカソード端子Kd(n型オーミック電極349)は、電流制限抵抗Rreおよび電流制限抵抗Rrsを介してVga端子(「L」(−3.3V))に接続されているので、「L」(−3.3V)である。同様に、ゲート端子Gd(p型オーミック電極369)も電流制限抵抗Rcを介してVga端子(「L」(−3.3V))に接続されているので、「L」(−3.3V)である。よって、カソード端子Kd(n型オーミック電極349)とゲート端子Gd(p型オーミック電極369)とが同電位であるため、駆動サイリスタDTは、ターンオンできずオフ状態を維持する。
そして、点灯信号線75は、電流制限抵抗RIを介してVga端子(「L」(−3.3V))に接続されているので、「L」(−3.3V)である。よって、点灯信号線75に接続された消灯サイリスタRTの主ゲート端子Gr1も「L」(−3.3V)である。
すなわち、消灯サイリスタRTがオフ状態であって、消灯信号φRが「Hi−Z」であるときは、駆動サイリスタDTもオフ状態である。そして、消灯サイリスタRTのカソード端子Kr1(n型オーミック電極347)、Kr2(n型オーミック電極348)、主ゲート端子Gr1(p型オーミック電極367)、補助ゲート端子Gr2(p型オーミック電極368)はすべて「L」(−3.3V)である。
また、駆動サイリスタDTのカソード端子Kd(n型オーミック電極349)およびゲート端子Gd(p型オーミック電極369)も「L」(−3.3V)である。
消灯信号φRが「Hi−Z」から「H」(0V)に移行すると、消灯サイリスタRTの補助ゲート端子Gr2(p型オーミック電極368)が「L」(−3.3V)から「H」(0V)になる。すると、補助ゲート端子Gr2(p型オーミック電極368)に近接する位置δにおけるしきい電圧は、補助ゲート端子Gr2の電位(「H」(0V))から拡散電位Vd(1.5V)を引いた−1.5Vより低くかつ−3.3Vより高い値になる。位置δに近接して設けられているカソード端子Kr2(n型オーミック電極348)は「L」(−3.3V)であるので、消灯サイリスタRTは位置δにおいてターンオンを開始する。そして、位置βに向かって、ターンオンが広がっていく。ついには、消灯サイリスタRTの全体がターンオンする。消灯サイリスタRTがオン状態になると、主ゲート端子Gr1(p型オーミック電極367)、補助ゲート端子Gr2(p型オーミック電極368)が「H」(0V)になる。すると、主ゲート端子Gr1(p型オーミック電極367)に接続された点灯信号線75の電位が「H」(0V)になる。また、消灯サイリスタRTがオン状態になることで、カソード端子Kr1(n型オーミック電極347)、Kr2(n型オーミック電極348)がアノード端子の電位(0V)から拡散電位Vd(−1.5V)を引いた−1.5Vに近い電位(−1.6V)に移行する。すると、駆動サイリスタDTのゲート端子Gd(p型オーミック電極369)も−1.6Vになって、駆動サイリスタDTのしきい電圧が−3.1Vになる。
このとき、電流制限抵抗RIが、Vga端子の電源電位Vga(「L」(−3.3V))と点灯信号線75の「H」(0V)との電位差を保持する。
また、電流制限抵抗Rc、Racが、Vga端子(「L」(−3.3V))とカソード端子Kr1(n型オーミック電極347)、Kr2(n型オーミック電極347)の−1.6Vとの電位差を保持する。
なお、カソード端子Kr2(n型オーミック電極348)は、位置δにおいてターンオンが速やかに開始するように、「L」(−3.3V)を供給する。
ここで、「L」(−3.3V)は、カソード端子Kr1(n型オーミック電極347)にも供給されている。よって、n型の第4半導体層84の領域327の寄生抵抗Rpが小さく、位置δでのターンオンが速やかに開始し、消灯サイリスタRTのターンオンが予め定められた期間内に行われれば、カソード端子Kr2(n型オーミック電極348)を設けなくともよい。
そして、消灯サイリスタRTをターンオンさせるときに、「Hi−Z」から「H」に移行したφR端子から、電流制限抵抗Rrsを介してVga端子(「L」(−3.3V))に流れる電流は、電流制限抵抗Rrsを3.3kΩとすると1mAである。
次に、消灯信号φRを「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行すると、しきい電圧が−3.1Vである駆動サイリスタDTがターンオンする。
すると、駆動サイリスタDTのゲート端子Gd(p型オーミック電極369)が「H」(0V)に設定される。これにより、消灯サイリスタRTのカソード端子Kr1(n型オーミック電極347)が「H」(0V)になる。そして、寄生抵抗Rpを介して、カソード端子Kr2(n型オーミック電極348)が「H」(0V)になる。すなわち、消灯サイリスタRTのカソードとして働くn型の第4半導体層84の領域327の全域が「H」(0V)になり、消灯サイリスタRTがターンオフする。消灯サイリスタRTがオフ状態になると、消灯サイリスタRTのカソード端子Kr1(n型オーミック電極347)、Kr2(n型オーミック電極348)、主ゲート端子Gr1(p型オーミック電極367)、補助ゲート端子Gr2(p型オーミック電極368)は、いずれも消灯サイリスタRTによって電位が設定されることがない。
よって、消灯サイリスタRTの主ゲート端子Gr1(p型オーミック電極367)により「H」(0V)に設定されていた点灯信号線75は、電流制限抵抗RIを介して、Vga端子の電源電位Vga(「L」(−3.3V))になる。これにより、消灯サイリスタRTの主ゲート端子Gr1(p型オーミック電極367)も「L」(−3.3V)になる。また、補助ゲート端子Gr2(p型オーミック電極368)が「L」(−3.3V)になるので、消灯サイリスタRTのしきい電圧は−4.8Vとなる。そして、カソード端子Kr1(n型オーミック電極347)、Kr2(n型オーミック電極348)は、電流制限抵抗Rc、Racを介して接続されたVg端子(「L」(−3.3V))の「L」(−3.3V)になる。
そして、消灯信号φRを「L」(−3.3V)から「Hi−Z」に移行すると、駆動サイリスタDTがターンオフする。なお、消灯サイリスタRTの補助ゲート端子Gr2(p型オーミック電極368)は、電流制限抵抗Rrsを介して、Vga端子の電源電位Vga(「L」(−3.3V))に維持されるので、「L」(−3.3V)である。よって、消灯サイリスタRTのしきい電圧は−4.8Vであって、消灯サイリスタRTはオフ状態を維持する。
このようにして、消灯サイリスタRTおよび駆動サイリスタDTがともにオフであって、点灯信号線75が電源電位Vga(「L」(−3.3V))である状態に戻る。
以上説明したように、消灯信号φRが「Hi−Z」から「H」(0V)に移行すると、消灯サイリスタRTがターンオンして、点灯信号線75を「H」(0V)に設定する。消灯信号φRが「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行すると、駆動サイリスタDTがターンオンして、オン状態の消灯サイリスタRTをターンオフするとともに、点灯信号線75を「H」(0V)から電源電位Vga(「L」(−3.3V))に設定する。
そして、消灯信号φRが「Hi−Z」になると、オン状態の駆動サイリスタDTがターンオフする。このとき、消灯サイリスタRTはオフ状態を維持し、点灯信号線75は電源電位Vga(「L」(−3.3V))を維持する。
すなわち、オン状態の消灯サイリスタRTをターンオフするため、駆動サイリスタDTをターンオンして、消灯サイリスタRTのカソード(カソード端子Kr1、Kr2)を「H」(0V)としている。
そして、消灯サイリスタRTがオン状態にあるときは、駆動サイリスタDTはオフ状態にあり、駆動サイリスタDTがオン状態にあるときは、消灯サイリスタRTはオフ状態にある。
なお、点灯信号線75が「L」(−3.3V)であるとき、点灯信号線75に接続された発光サイリスタLがターンオンして、点灯信号線75の電位を−1.9Vに設定する。一方、補助ゲート端子Gr2の電位は「L」(−3.3V)に設定されている。すると、主ゲート端子Gr1と補助ゲート端子Gr2との間で、電位が異なる。よって、消灯サイリスタRTの主ゲート端子Gr1に対向する位置βのしきい電圧が−3.4Vより低く(ただし、−4.8Vより高い)なり、補助ゲート端子Gr2に対向する位置δでのしきい電圧が−4.8Vより高く(ただし、−3.4Vより低い)なる。このとき、カソード端子Kr1、Kr2の電位は「L」(−3.3V)であるが、消灯サイリスタRTはターンオンすることがない。
なお、消灯信号φRを、「L」(−3.3V)から「Hi−Z」に移行させることなく、「L」(−3.3V)に維持してもよい。すなわち、消灯信号φRを「L」(−3.3V)から「H」(0V)に移行すると、駆動サイリスタDTがターンオフするとともに、消灯サイリスタRTがターンオンする。
すなわち、消灯信号φRに「Hi−Z」の期間を設けないで、「H」(0V)と「L」(−3.3V)とを繰り返すようにすると、消灯信号φRが「H」(0V)のときは、消灯サイリスタRTがオン状態で駆動サイリスタDTがオフ状態になり、消灯信号φRが「L」(−3.3V)のときは、消灯サイリスタRTがオフ状態で駆動サイリスタDTがオン状態になる。
なお、消灯信号φRに「Hi−Z」の期間を設けない場合には、3ステートバッファBufの代わりに通常のバッファ(回路)を用いればよい。
以上説明したように、消灯回路RDの消灯サイリスタRTおよび駆動サイリスタDTは、セット−リセットフリップフロップ回路のように動作する。
すなわち、消灯サイリスタRTはセットサイリスタの一例であり、駆動サイリスタDTはリセットサイリスタの一例である。図8において、φR端子が入力端子の一例であって、点灯信号線75が出力端子の一例である。そして、消灯信号φRが、セットまたはリセットを指定する指定信号であって、セットサイリスタである消灯サイリスタRTがオン状態であって、出力端子である点灯信号線75が「H」(0V)にある状態がセットの状態、「L」(−3.3V)にある状態がリセットの状態である。なお、セットの状態とリセットの状態とを入れ替えてもよい。
セット−リセットフリップフロップ回路は、状態の保持などに使用できる。第1の実施の形態におけるセット−リセットフリップフロップ回路は、工程を変えることなく発光サイリスタLなどと同時に形成できる。
次に、図9(b)により、消灯信号φRに対する消灯サイリスタRTの状態遷移を説明する。
前述したように、オン状態(図9(b)ではonと表記する。)の消灯サイリスタRTは、消灯信号φRが「L」(−3.3V)に移行すると、オフ状態(図9(b)ではoffと表記する。)に移行する。一方、オフ状態の消灯サイリスタRTは、消灯信号φRが「H」(0V)に移行すると、オン状態に移行する。
また、消灯サイリスタRTがオン状態のときに、すなわち駆動サイリスタDTがオフ状態のときに、消灯信号φRが「Hi−Z」となっても、消灯サイリスタRTの補助ゲート端子Gr2に接続されている駆動サイリスタDTのカソード端子Kdは、「H」(0V)が維持される。よって、駆動サイリスタDTはターンオンしない。駆動サイリスタDTがターンオンしないので、消灯サイリスタRTは、オン状態が維持される。
消灯サイリスタRTがオン状態のときに、消灯信号φRが「H」(0V)となれば、駆動サイリスタDTはオフ状態を維持するので、消灯サイリスタRTはオン状態を維持する。
一方、消灯サイリスタRTがオフ状態のときに、すなわち駆動サイリスタDTがオン状態のときに、消灯信号φRが「Hi−Z」となっても、駆動サイリスタDTのカソード端子Kdは、電流制限抵抗Rre、Rrsを介して、Vga端子(「L」(−3.3V))に接続されているので、オン状態を維持する。すると、駆動サイリスタDTのゲート端子Gdの電位が「H」(0V)であるので、消灯サイリスタRTのカソード端子Kr1が「H」(0V)となり、消灯サイリスタRTはオフ状態を維持する。
消灯サイリスタRTがオフ状態のときに、消灯信号φRが「L」(−3.3V)となれば、駆動サイリスタDTはオン状態を維持するので、消灯サイリスタRTのカソード端子Kr1は「H」(0V)であって、消灯サイリスタRTはオフ状態を維持する。
オン状態のサイリスタにおいて、アノード端子−カソード端子間に流れる電流に対するアノード端子−ゲート端子間に流すことができる電流の比を電流ゲインと呼ぶ。ここで、サイリスタの電流ゲインを5倍とする。
図8を参照して説明すると、φR端子から駆動サイリスタDTのアノード端子−カソード端子Kd間に1mAの電流を流すと、アノード端子−ゲート端子Gd間に5mAの電流を流すことができる。
そして、消灯サイリスタRTのアノード端子−カソード端子Kr1間に5mAの電流を流すと、アノード端子−主ゲート端子Gr1間に25mAの電流を流すことができる。
以上のように、第1の実施の形態では、消灯サイリスタRTと駆動サイリスタDTとを組み合わせることで、消灯信号φRに1mAの電流を流すことで、25mAの電流が制御できる。
前述したように、オン状態の発光サイリスタLに流れる電流は、例えば20mAである。よって、φR端子に1mAの電流を流せば、オン状態の発光サイリスタLを消灯(ターンオフ)させることができる。なお、後述するように、オン状態の発光サイリスタLは発光チップCあたり1個である。
さらに、前述したように、消灯信号φRを「Hi−Z」から「H」(0V)に移行させて、消灯サイリスタRTをターンオンするときに、φR端子に流す電流も1mAである。
すなわち、φR端子に流す電流は1mAでよい。
図4に示したように、消灯信号φRaは、発光チップ群#aの20個の発光チップCa1〜Ca20に共通に送信される。よって、消灯信号φRaとして、20mAの電流を供給すればよい。広く使用されるドライバ回路において、1ゲート(3ステートバッファBuf)が供給できる電流は25mAである。すなわち、消灯信号φRaは、1ゲートで供給できる。なお、消灯信号φRbについても同様である。
これに対して、消灯サイリスタRTのみを用いる場合には、φR端子に5mAの電流を流すことが必要となる。したがって、消灯信号φRaとして、100mAの電流を供給することになる。この電流は、ドライバ回路の1ゲートでは供給できない。よって、複数のゲートを用いることにより、発光チップ群#aに消灯信号φRaを送信するための消灯信号ライン204aを複数本設けることになり、回路基板62の構成が複雑になる。
すなわち、第1の実施の形態では、消灯信号φRaおよび消灯信号φRbをそれぞれ1ゲートで供給できるため、回路基板62の構成が複雑になることが抑制される。
(発光装置65の動作)
次に、発光装置65の動作について説明する。
発光装置65は発光チップ群#aに属する発光チップCa1〜Ca20と発光チップ群#bに属する発光チップCb1〜Cb20とを備えている(図3、4、5参照)。
図4に示したように、回路基板62上のすべての発光チップC(発光チップCa1〜Ca20と発光チップCb1〜Cb20)には、基準電位Vsubと電源電位Vgaが共通に供給される。
そして、発光チップ群#aの発光チップCa1〜Ca20には、前述したように、第1転送信号φ1a、第2転送信号φ2a、消灯信号φRa、許可信号φEaが共通に送信される。よって、発光チップ群#aの発光チップCa1〜Ca20は並列に駆動される。
同様に、発光チップ群#bの発光チップCb1〜Cb20には、前述したように、第1転送信号φ1b、第2転送信号φ2b、消灯信号φRb、許可信号φEbが共通に送信される。よって、発光チップ群#bの発光チップCb1〜Cb20は並列に駆動される。
一方、設定信号φW1〜φW20は、発光チップ群#aの一つの発光チップCと発光チップ群#bの一つの発光チップCとが構成する発光チップ組#1〜#20のそれぞれに対して送信される。例えば、発光チップ群#aの発光チップCa1と発光チップ群#bの発光チップCb1とを発光チップ組#1として、設定信号φW1が共通に送信される。また、20個の設定信号φW1〜φW20は、同じタイミングで並列に送信される。よって、発光チップ組#1〜#20は並列に駆動される。
なお、後述するように、発光サイリスタLの光量補正のために、設定信号φW1〜φW20のタイミングをずらして送信してもよい。
発光チップ群#aの発光チップCa2〜Ca20は発光チップCa1と並行して駆動され、発光チップ群#bの発光チップCb2〜Cb20は発光チップCb1と並行して駆動されるので、発光チップ組#1に属する発光チップCa1およびCb1の動作を説明すれ足りる。同様に、発光チップ組#2〜#20は発光チップ組#1と並行して駆動されるので、発光チップCa1とCb1とが属する発光チップ組#1を説明すれば足りる。
図10は、発光装置65および発光チップCの動作を説明するためのタイミングチャートである。
図10では、発光チップ組#1(発光チップCa1およびCb1)の動作に加えて、発光チップ組#2(発光チップCa2およびCb2)の動作を説明している。そして、図10では、それぞれの発光チップCにおいて、発光サイリスタL1〜L4の4個の発光サイリスタLの点灯または非点灯を制御する部分を示している。なお、発光サイリスタLの点灯または非点灯を制御することを点灯制御と表記する。
そして、発光チップ組#1(発光チップCa1およびCb1)では、それぞれの発光サイリスタL1〜L4をすべて点灯させるとした。発光チップ組#2(発光チップCa2およびCb2)では、発光チップCa2の発光サイリスタL2、L3、L4を点灯させるとし、発光チップCb2の発光サイリスタL1、L3、L4を点灯させるとした。そして、発光チップCa2の発光サイリスタL1および発光チップCb2の発光サイリスタL2は点灯させない(非点灯)とした。
発光チップ組#1と発光チップ組#2とは並行して動作する。よって、以下では、発光チップ組#1に属する発光チップ群#aの発光チップCa1および発光チップ群#bのCb1の動作を説明する。
図10において、時刻aから時刻zへとアルファベット順に時刻が経過するとする。発光チップ群#aの発光チップCa1において、発光サイリスタL1は、時刻cから時刻sの期間Ta(1)において点灯制御される。発光サイリスタL2は、時刻sから時刻xの期間Ta(2)において点灯制御される。発光サイリスタL3は、時刻xから時刻zの期間Ta(3)において点灯制御される。発光サイリスタL4は、時刻zから始まる期間Ta(4)において点灯制御される。以下、同様にして番号が5以上の発光サイリスタLが点灯制御される。
一方、発光チップ群#bの発光チップCb1において、発光サイリスタL1は、時刻jから時刻uの期間Tb(1)において点灯制御される。発光サイリスタL2は、時刻uから時刻yの期間Tb(2)において点灯制御される。発光サイリスタL3は、時刻yから始まる期間Tb(3)において点灯制御される。以下、同様にして番号が4以上の発光サイリスタLが点灯制御される。
本実施の形態では、期間Ta(1)、Ta(2)、Ta(3)、…および期間Tb(1)、Tb(2)、Tb(3)、…は同じ長さの期間とし、それぞれを区別しないときは期間Tと表記する。
そして、発光チップ群#aの発光チップCa1〜Ca20を制御する期間Ta(1)、Ta(2)、Ta(3)、…と、発光チップ群#bの発光チップCb1〜Cb20を制御する期間Tb(1)、Tb(2)、Tb(3)、…とは、期間Tの半分の長さ(位相でいうと180°)ずれているとする。すなわち、期間Tb(1)は、期間Ta(1)が開始したのち、期間Tの半分の期間が経過したときに開始する。
したがって、以下では、発光チップ群#aの発光チップCa1を制御する期間Ta(1)、Ta(2)、Ta(3)、…について説明する。
なお、以下に説明する信号の相互の関係が維持されるようにすれば、期間Tの長さを可変としてもよい。
期間Ta(1)、Ta(2)、Ta(3)、…における信号波形は、画像データによって変化する設定信号φW(設定信号φW1〜φW20)を除いて、同じ波形の繰り返しである。
したがって、以下では、時刻cから時刻sまでの期間Ta(1)のみを説明する。なお、時刻aから時刻cまでの期間は、発光チップCa1(C)が動作を開始する期間である。この期間の信号については、動作の説明において説明する。
第1転送信号φ1a、第2転送信号φ2a、許可信号φEa、消灯信号φRaの、期間Ta(1)における信号波形について説明する。
第1転送信号φ1aは、時刻cで「L」であって、時刻rで「L」から「H」に移行し、時刻sで「H」を維持している。
第2転送信号φ2aは、時刻cで「H」であって、時刻qで「H」から「L」に移行し、時刻sで「L」を維持している。
ここで、第1転送信号φ1aと第2転送信号φ2aとを比較すると、期間Ta(1)における第1転送信号φ1aの波形が、期間Ta(2)における第2転送信号φ2aの波形になっている。そして、期間Ta(1)における第2転送信号φ2aの波形が、期間Ta(2)における第1転送信号φ1aの波形になっている。
すなわち、第1転送信号φ1aと第2転送信号φ2aとは期間Tの2倍の期間(2T)を単位として繰り返す信号波形である。そして、時刻qから時刻rまでの期間のように、共に「L」となる期間を挟んで、交互に「H」と「L」とを繰り返している。そして、時刻aから時刻bまでの期間を除いて、第1転送信号φ1と第2転送信号φ2とは、同時に「H」となる期間を有さない。
第1転送信号φ1aと第2転送信号φ2aとの一組の転送信号により、図6に示した転送サイリスタTが、後述するように、順番にオン状態になって、点灯または非点灯の制御対象である(点灯制御する)発光サイリスタLを指定する。
許可信号φEaは、時刻cで「H」であって、時刻eで「H」から「L」に移行し、時刻hで「L」から「H」に移行する。そして、時刻sで「H」を維持している。
許可信号φEaは、後述するように、「L」のときに点灯または非点灯の制御対象である(点灯制御する)発光サイリスタLを点灯可能な状態に設定し、「H」のときに点灯不能な状態に設定する。
消灯信号φRaは、時刻cで「H」から「L」に移行し、時刻dで「L」から「Hi−Z」に移行する。そして、時刻pで「Hi−Z」から「H」に移行し、時刻sで「H」から「L」に移行する。
設定信号φW1は、時刻cで「H」であって、時刻fで「H」から「L」に移行し、時刻gで「L」から「H」に移行する。さらに、時刻mで「H」から「L」に移行し、時刻nで「L」から「H」に移行する。そして、時刻sにおいて「H」を維持している。すなわち、設定信号φW1は、期間Ta(1)において、「L」となる期間を2つ有している。
そして、設定信号φW1と許可信号φEaとの関係を見ると、設定信号φW1が前に「L」となる期間(時刻fから時刻g)は、は許可信号φEaが「L」である時刻eから時刻hまでの期間に含まれている。設定信号φW1が後に「L」となる期間(時刻mから時刻n)は、許可信号φEaに対して位相が180°ずれて送信される許可信号φEbが「L」である時刻lから時刻oまでの期間に含まれている。
期間Ta(1)において、設定信号φW1における前の「L」(時刻fから時刻gまでの期間)は、発光チップCa1の発光サイリスタL1を消灯状態から点灯状態に移行させる信号であって、設定信号φW1における後の「L」(時刻mから時刻nまでの期間)は、発光チップCb1の発光サイリスタL1を消灯状態から点灯状態に移行させる信号である。
このため、許可信号φEaが「L」である期間(時刻eから時刻h)は、前に設定信号φW1が「L」となる期間(時刻fから時刻g)と重なり、後に設定信号φW1が「L」となる期間(時刻mから時刻o)と重ならないように設定されている。同様に、許可信号φEbが「L」である期間(時刻lから時刻o)は、前に設定信号φW1が「L」となる期間(時刻fから時刻g)と重ならず、後に設定信号φW1が「L」となる期間(時刻mから時刻o)と重なるように設定されている。
では、図4および図6を参照しつつ、図10に示したタイミングチャートにしたがって、発光装置65の動作を説明する。
(1)時刻a
発光装置65に基準電位Vsubおよび電源電位Vgaの供給を開始した時刻aでの状態(初期状態)について説明する。
<発光装置65>
図10に示したタイミングチャートの時刻aにおいて、電源ライン200aは「H」(0V)の基準電位Vsubに設定され、電源ライン200bは「L」(−3.3V)の電源電位Vgaに設定される(図4参照)。よって、すべての発光チップC(発光チップCa1〜Ca20および発光チップCb1〜Cb20)のそれぞれのVsub端子は「H」に設定され、それぞれのVga端子は「L」に設定される(図6参照)。
そして、信号発生回路110の転送信号発生部120aは第1転送信号φ1a、第2転送信号φ2aをそれぞれ「H」に、転送信号発生部120bは第1転送信号φ1b、第2転送信号φ2bをそれぞれ「H」に設定する。すると、第1転送信号ライン201a、201bおよび第2転送信号ライン202a、202bが「H」になる(図4参照)。これにより、発光チップC(発光チップCa1〜Ca20および発光チップCb1〜Cb20)のφ1端子およびφ2端子がともに「H」になる(図6参照)。
さらに、信号発生回路110の許可信号発生部130aは許可信号φEaを「H」に、許可信号発生部130bは許可信号φEbを「H」に設定する。すると、許可信号ライン203a、203bが「H」になる(図4参照)。これにより、発光チップCのφE端子が「H」になる(図6参照)。
さらにまた、信号発生回路110の消灯信号発生部140aは消灯信号φRaを「H」に、消灯信号発生部140bは消灯信号φRbを「H」に設定する。すると、消灯信号ライン204a、204bが「H」になる(図4参照)。これにより、発光チップCのφR端子が「H」になる(図6参照)。
信号発生回路110の設定信号発生部150は設定信号φW1〜φW20を「H」に設定する。すると、設定信号ライン205〜224が「H」になる(図4参照)。これにより、発光チップCのφW端子が「H」になる(図6参照)。
次に、図6、図7、図8、図9を参照しつつ、図10に示したタイミングチャートにしたがって、発光チップ組#1に属する発光チップCa1および発光チップCb1の動作を中心に説明する。
なお、図10および以下における説明では、各端子の電位がステップ状に変化するとしているが、各端子の電位は徐々に変化する。よって、電位変化の間であっても、下記に示す条件が満たされれば、サイリスタはターンオンまたはターンオフなど、状態の変化を生じる。
<発光チップCa1>
発光サイリスタL、転送サイリスタT、設定サイリスタS、設定許可サイリスタS0、消灯サイリスタRTおよび駆動サイリスタDTのアノード端子は、Vsub端子に接続されているので、「H」に設定される。
「H」のφ1端子に電流制限抵抗R1を介して接続されている第1転送信号線72と「H」のφ2端子に電流制限抵抗R2を介して接続されている第2転送信号線73とがともに「H」になる。すると、奇数番号の転送サイリスタT1、T3、T5、…のそれぞれのカソード端子は、第1転送信号線72に接続されているので、「H」に設定される。偶数番号の転送サイリスタT2、T4、T6、…のそれぞれのカソード端子は、第2転送信号線73に接続されているので、「H」に設定される。よって、転送サイリスタTのアノード端子およびカソード端子はともに「H」となり、転送サイリスタTはオフ状態にある。
「H」のφW端子に電流制限抵抗RWを介して接続されている設定信号線74が「H」になる(図6参照)。すると、設定サイリスタSおよび設定許可サイリスタS0のそれぞれのカソード端子は、設定信号線74に接続されているので、「H」に設定される。よって、設定サイリスタSおよび設定許可サイリスタS0のアノード端子およびカソード端子はともに「H」となり、設定サイリスタSおよび設定許可サイリスタS0はオフ状態にある。
「H」のφE端子に電流制限抵抗REを介して接続されている許可信号線76が「H」になる(図6参照)。すると、設定許可サイリスタS0は、ゲート端子Gs0が許可信号線76に接続されているので、しきい電圧がゲート端子Gs0の電位(0V)からpn接合の拡散電位Vd(1.5V)を引いた−1.5Vになる。しかし、設定信号線74が「H」(0V)であるため、設定許可サイリスタS0はターンオンしない。
消灯回路RDは、φR端子が「H」であるので、消灯サイリスタRTがオン状態、駆動サイリスタDTがオフ状態である(図9(a))。よって、点灯信号線75が「H」(0V)である。
よって、発光サイリスタLのアノード端子およびカソード端子はともに「H」となり、発光サイリスタLはオフ状態にある。
図6中の転送サイリスタ列の一端のゲート端子Gt1は、前述したように、スタートダイオードD0のカソード端子に接続されている。そして、スタートダイオードD0のアノード端子は、第2転送信号線73に接続されている。第2転送信号線73は「H」に設定されている。すると、スタートダイオードD0は、カソード端子が「L」でアノード端子が「H」となるので、順方向に電圧が印加(順バイアス)されている。これにより、スタートダイオードD0のカソード端子(ゲート端子Gt1)は、スタートダイオードD0のアノード端子の「H」(0V)からスタートダイオードD0の拡散電位Vd(1.5V)を引いた値(−1.5V)になる。よって、転送サイリスタT1のしきい電圧は、ゲート端子Gt1の電位(−1.5V)からpn接合の拡散電位Vd(1.5V)を引いた−3Vとなる。
一方、設定サイリスタS1のゲート端子Gs1は、接続抵抗Rx1を介して−1.5Vのゲート端子Gt1に接続されるとともに、接続抵抗Ry1および接続抵抗Rz1を介して、電源電位Vga(「L」(−3.3V))の電源線71に接続されている。前述したように、接続抵抗Rx1は2kΩ、設定サイリスタS1がオフ状態であるので接続抵抗Ry1は16kΩ、接続抵抗Rzは6kΩである。よって、ゲート端子Gs1の電位は、抵抗分割により−1.65Vとなる。そして、設定サイリスタS1のしきい電圧は−3.15Vとなる。前述したように、設定信号線74の電位は「H」(0V)であるので、設定サイリスタS1はターンオンしない。
同様に計算すると、ゲート端子Gl1の電位は−2.85Vとなる。そして、発光サイリスタL1のしきい電圧は−4.35Vとなる。前述したように、点灯信号線75の電位は「H」(0V)であるので、発光サイリスタL1はターンオンしない。
転送サイリスタT2のゲート端子Gt2は、ゲート端子Gt1と結合ダイオードD1を介して接続されている。転送サイリスタT2のゲート端子Gt2は、ゲート端子Gt1の電位(−1.5V)から結合ダイオードD1のpn接合の拡散電位Vd(1.5V)を引いた−3Vである。そして、転送サイリスタT2のしきい電圧は−4.5Vである。
すると、設定サイリスタS1と同様に計算すると、設定サイリスタS2のゲート端子Gs2の電位は−3.03Vとなり、設定サイリスタS2のしきい電圧は−4.53Vとなる。
一方、ゲート端子Gl2の電位は−3.23Vとなる。よって、発光サイリスタL2のしきい電圧は−4.73Vとなる。
なお、番号が3以上の転送サイリスタTには、ゲート端子Gt1の電位が−1.5Vである影響は及ばない。ゲート端子Gtは、接続抵抗Rx、Ry、Rzを介して、電源電位Vga(「L」(−3.3V))の電源線71に接続されているので、ゲート端子Gtの電位は、「L」(−3.3V)である。そして、転送サイリスタTのしきい電圧は−4.8Vである。
同様に、番号が3以上の設定サイリスタSのゲート端子Gsおよび発光サイリスタLのゲート端子Glの電位も「L」(−3.3V)である。よって、設定サイリスタSおよび発光サイリスタLのしきい電圧も−4.8Vである。
時刻aの直後(ここでは、時刻aにおける信号の電位の変化によってサイリスタなどの変化が生じた後、定常状態になったときをいう。他の時刻においても同様である。)において、消灯サイリスタRTがオン状態にある。他の転送サイリスタT、設定サイリスタS、発光サイリスタL、設定許可サイリスタS0、駆動サイリスタDTはオフ状態にある。
以下では、オン状態にあるサイリスタ(転送サイリスタT、設定サイリスタS、設定許可サイリスタS0、発光サイリスタL、消灯サイリスタRT、駆動サイリスタDT)のみを表記する。
<発光チップCb1>
発光チップCb1においても、初期状態は発光チップCa1と同じであるので、説明を省略する。
(2)時刻b
時刻bにおいて、発光チップ群#aに送信される第1転送信号φ1aが、「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。これにより発光装置65が動作状態に入る。
<発光チップCa1>
しきい電圧が−3Vの転送サイリスタT1がターンオンする。
転送サイリスタT1がターンオンすると、ゲート端子Gt1はアノード端子の「H」(0V)になる。すると、順バイアスの結合ダイオードD1により、ゲート端子Gt2の電位が−1.5Vになる。そして、転送サイリスタT2のしきい電圧は−3Vになる。
ゲート端子Gt3は転送サイリスタT2のゲート端子Gt2に結合ダイオードD2を介して接続されているので、ゲート端子Gt3の電位は−3Vになる。そして、転送サイリスタT3のしきい電圧は−4.5Vになる。番号が4以上の転送サイリスタTは、しきい電圧は−4.8Vが維持される。
また、転送サイリスタT1のカソード端子(図6の第1転送信号線72)の電位は、転送サイリスタT1のアノード端子の「H」(0V)からpn接合の拡散電位Vd(1.5V)を引いた−1.5Vより低い電位(−1.6V)に設定される。
よって、しきい電圧が−4.5Vである転送サイリスタT3およびしきい電圧が−4.8Vである番号が5以上の奇数番号の転送サイリスタTはターンオンしない。
なお、第2転送信号線73の電位は「H」(0V)であるので、しきい電圧が−3Vである転送サイリスタT2およびしきい電圧が−4.8Vである番号が4以上の偶数番号の転送サイリスタTはターンオンしない。
一方、転送サイリスタT1がターンオンしてゲート端子Gt1の電位が「H」(0V)となると、設定サイリスタS1は、ゲート端子Gs1の電位が−0.28Vとなり、しきい電圧が−1.78Vになる。
また、発光サイリスタL1は、ゲート端子Gl1の電位が−2.48Vとなり、しきい電圧が−3.98Vとなる。
さらに、ゲート端子Gt2の電位が−1.5Vとなるので、設定サイリスタS2は、ゲート端子Gs2の電位が−1.65Vとなり、しきい電圧が−3.15Vになる。また、発光サイリスタL2は、ゲート端子Gl2の電位が−2.85Vとなり、しきい電圧が−4.35Vとなる。
さらにまた、ゲート端子Gt3の電位が−3Vとなるので、設定サイリスタS3は、ゲート端子Gs3の電位が−3.03Vとなり、しきい電圧が−4.53Vになる。また、発光サイリスタL3は、ゲート端子Gl3の電位が−3.23Vとなり、しきい電圧が−4.73Vとなる。
なお、番号が4以上の設定サイリスタS、発光サイリスタLのしきい電圧は−4.8Vが維持される。
設定信号線74は「H」(0V)であるため、いずれの設定サイリスタSもターンオンしない。同様に、点灯信号線75は「H」(0V)であるため、いずれの発光サイリスタLもターンオンしない。
以上説明したように、ゲート端子Gtの電位が変化すると、ゲート端子Gs、Glの電位が変化し、転送サイリスタT、設定サイリスタS、発光サイリスタLのしきい電圧が変化する。
以下では、ターンオンまたはターンオフに関係するサイリスタについてのみ説明する。
すなわち、時刻bにおいて、ターンオンするのは転送サイリスタT1のみである。そして、時刻bの直後において、消灯サイリスタRT、転送サイリスタT1がオン状態にある。
<発光チップCb1>
発光チップCb1が属する発光チップ群#bに送信される信号は変化しないので、発光チップCb1は初期状態が維持されている。
(3)時刻c
時刻cにおいて、発光チップ群#aに送信される消灯信号φRaが、「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。これにより、発光チップ群#aの期間Ta(1)が開始する。
<発光チップCa1>
消灯回路RDにおいて、駆動サイリスタDTがターンオンするとともに、消灯サイリスタRTがターンオフする。これにより、点灯信号線75は、「H」(0V)からVga端子の「L」(−3.3V)に移行する(図9(a))。
発光サイリスタL1、L2、L3のしきい電圧は、それぞれ−3.98V、−4.35V、−4.73Vである。また、番号が4以上の発光サイリスタLのしきい電圧は−4.8Vである。よって、いずれの発光サイリスタLもターンオンしない。
時刻cの直後において、駆動サイリスタDT、転送サイリスタT1がオン状態にある。
<発光チップCb1>
発光チップCb1が属する発光チップ群#bに送信される信号は変化しないので、発光チップCb1は初期状態が維持されている。
(4)時刻d
時刻dにおいて、発光チップ群#aに送信される消灯信号φRaが、「L」(−3.3V)から「Hi−Z」に移行する。
<発光チップCa1>
消灯回路RDにおいて、駆動サイリスタDTがターンオフする。しかし、点灯信号線75は、「L」(−3.3V)が維持されている(図9(a))。
時刻dの直後において、転送サイリスタT1がオン状態にある。
<発光チップCb1>
発光チップCb1が属する発光チップ群#bに送信される信号は変化しないので、発光チップCb1は初期状態が維持されている。
(5)時刻e
時刻eにおいて、発光チップ群#aに送信される許可信号φEaが、「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。
<発光チップCa1>
電流制限抵抗REを介して、許可信号線76が「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。すると、許可信号線76に接続されたゲート端子Gs0が「L」(−3.3V)になる。すると、設定許可サイリスタS0のしきい電圧が−1.5Vから−4.8Vになる。
時刻eの直後において、転送サイリスタT1がオン状態にある。
<発光チップCb1>
発光チップCb1が属する発光チップ群#bに送信される信号は変化しないので、発光チップCb1は初期状態が維持される。
(6)時刻f
時刻fにおいて、発光チップ群#aの発光チップCa1と発光チップ群#bの発光チップCb1とが属する発光チップ組#1に送信される設定信号φW1が、「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。
<発光チップCa1>
電流制限抵抗RWを介して、設定信号線74の電位が「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。設定信号線74には、設定許可サイリスタS0、設定サイリスタSのそれぞれのカソード端子が接続されている。しきい電圧は、設定許可サイリスタS0が−4.8V、設定サイリスタS1が−1.78V、設定サイリスタS2が−3.15V、設定サイリスタS3が−4.53V、番号が4以上の設定サイリスタSが−4.8Vである。よって、しきい電圧がもっとも高い設定サイリスタS1がターンオンし、設定信号線74の電位をアノード端子の電位から拡散電位Vdを引いた−1.5Vより低い電位(−1.6V)に設定する。このため、設定許可サイリスタS0および設定サイリスタS1以外の設定サイリスタSはターンオンしない。
すると、ターンオンした設定サイリスタS1のゲート端子Gs1の電位が0Vになるとともに、接続抵抗Ry1が0.8kΩになる。これにより、ゲート端子Gl1の電位は−2.48Vから−0.39Vとなる。よって、発光サイリスタL1は、しきい電圧が−3.98Vから−1.89Vになる。
点灯信号線75は、時刻cにおいて、「L」(−3.3V)になっているので、発光サイリスタL1がターンオンする。これにより、点灯信号線75の電位は、前述したように−1.9Vになる。
なお、発光サイリスタL2、L3のしきい電圧は、それぞれ−4.35V、−4.73Vである。また、番号が4以上の発光サイリスタLのしきい電圧は−4.8Vである。よって、これらの発光サイリスタLはターンオンしない。
点灯信号線75の電位が−1.9Vになることにより、消灯サイリスタRTの主ゲート端子Gr1の電位が−1.9Vになる。このとき、補助ゲート端子Gr2の電位は−3.3Vである。すなわち、図8(b)において、主ゲート端子Gr1と補助ゲート端子Gr2との間のp型の第3半導体層83によって構成される電流制限抵抗Rrに、補助ゲート端子Gr2側(位置ε)から主ゲート端子Gr1側(位置α)に向けて、電位が高くなる電位勾配が構成される。これにより、位置δから位置βに向けて、しきい値電圧が高くなっている。ここでは、主ゲート端子Gr1に近接する位置βにおけるしきい電圧は−3.4Vより低く、補助ゲート端子Gr2に近接する位置δにおけるしきい電圧は−4.8Vより高くなる。
このとき、カソード端子Kr1、Kr2はそれぞれ、電流制限抵抗Rc、Racを介して、電源電位Vga(「L」(−3.3V))となっているが、消灯サイリスタRTのしきい電圧が低いため、消灯サイリスタRTはターンオンしない。
よって、時刻fの直後においては、転送サイリスタT1、設定サイリスタS1がオン状態にあるとともに、発光サイリスタL1がオン状態で点灯(発光)している。
<発光チップCb1>
しきい電圧は、設定許可サイリスタS0が−1.5V、設定サイリスタS1が−3.15V、設定サイリスタS2が−4.53V、番号が3以上の設定サイリスタSが−4.8Vである。よって、設定信号φW1が「H」から「L」に移行して、設定信号線74の電位が「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行すると、しきい電圧が最も高い−1.5Vの設定許可サイリスタS0がターンオンする。そして、設定信号線74の電位を−1.5Vより低い値(−1.6V)に設定する。よって、設定サイリスタSはターンオンしない。
このため、発光サイリスタLのしきい電圧は、発光サイリスタL1が−4.35V、発光サイリスタL2が−4.73V、番号が3以上の発光サイリスタLが−4.8Vを維持する。点灯信号線75の電位は「H」(0V)であるので、いずれの発光サイリスタLもターンオンしない。
時刻fの直後においては、消灯サイリスタRT、設定許可サイリスタS0がオン状態にある。
(7)時刻g
時刻gにおいて、発光チップ群#aの発光チップCa1と発光チップ群#bの発光チップCb1とが属する発光チップ組#1に送信される設定信号φW1が、「L」(−3.3V)から「H」(0V)に移行する。
<発光チップCa1>
設定信号線74が「L」から「H」に移行すると、オン状態であった設定サイリスタS1は、カソード端子とアノード端子とがともに「H」になって、ターンオフする。
しかし、オン状態の発光サイリスタL1はオン状態を維持し、ゲート端子Gl1の電位は0Vである。また、転送サイリスタT1はオン状態であって、ゲート端子Gt1の電位も0Vである。よって、ゲート端子Gt1とゲート端子Gl1とに、それぞれ接続抵抗Rxおよび接続抵抗Ryを介して接続されたゲート端子Gs1の電位も0Vである。よって、設定サイリスタS1のしきい電圧は−1.5Vである。
時刻gの直後においては、転送サイリスタT1がオン状態にあるとともに、発光サイリスタL1がオン状態で点灯(発光)している。
<発光チップCb1>
設定信号線74が「H」になって、設定許可サイリスタS0は、カソード端子とアノード端子とがともに「H」になって、ターンオフする。そして、初期状態に戻る。
(8)時刻h
時刻hにおいて、発光チップ群#aに送信される許可信号φEaが、「L」(−3.3V)から「H」(0V)に移行する。
<発光チップCa1>
許可信号線76が「L」(−3.3V)から「H」(0V)に移行すると、設定許可サイリスタS0のゲート端子Gs0の電位が0Vになる。そして、設定許可サイリスタS0のしきい電圧が−1.5Vになる。しかし、設定信号線74は「H」(0V)であるので、ともにしきい電圧が−1.5Vの設定許可サイリスタS0および設定サイリスタS1はターンオンしない。
時刻hの直後においては、転送サイリスタT1がオン状態にあるとともに、発光サイリスタL1がオン状態で点灯(発光)している。
<発光チップCb1>
発光チップCb1が属する発光チップ群#bに送信される信号に変化がないので、時刻gの直後の状態が維持される。
(9)時刻i
時刻iにおいて、発光チップ群#bに送信される第1転送信号φ1bが、「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。
<発光チップCa1>
発光チップCa1が属する発光チップ群#aに送信される信号には変化がないので、時刻hの直後の状態が維持される。
<発光チップCb1>
発光チップCb1の動作は、時刻bにおける発光チップCa1の動作と同様である。すなわち、転送サイリスタT1がターンオンする。これにより、設定サイリスタS1のしきい電圧が−1.78Vになる。また、第1転送信号線72の電位が−1.5Vより低い電位(−1.6V)になる。
つまり、発光チップCb1は、タイミングがずれた(位相が180°ずれた)関係で発光チップCa1と同様に動作する。
時刻iの直後において、消灯サイリスタRT、転送サイリスタT1がオン状態にある。
(10)時刻j
時刻jにおいて、発光チップ群#bに送信される消灯信号φRbが、「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。これにより、発光チップ群#bの期間Tb(1)が開始する。
<発光チップCa1>
発光チップCa1が属する発光チップ群#aに送信される信号は変化しないので、時刻hの直後の状態が維持される。
<発光チップCb1>
時刻cの発光チップCa1と同様に、消灯回路RDにおいて、駆動サイリスタDTがターンオンするとともに、消灯サイリスタRTがターンオフする。これにより、点灯信号線75は、「L」(−3.3V)に移行する(図9(a))。
発光サイリスタL1、L2、L3のしきい電圧は、それぞれ−3.98V、−4.35V、−4.73Vである。また、番号が4以上の発光サイリスタLのしきい電圧は−4.8Vである。よって、いずれの発光サイリスタLもターンオンしない。
時刻jの直後において、駆動サイリスタDT、転送サイリスタT1がオン状態にある。
(11)時刻k
時刻kにおいて、発光チップ群#bに送信される消灯信号φRbが、「L」(−3.3V)から「Hi−Z」に移行する。
<発光チップCa1>
発光チップCa1が属する発光チップ群#aに送信される信号に変化がないので、時刻hの直後の状態が維持される。
<発光チップCb1>
発光チップCb1の動作は、時刻dにおける発光チップCa1の動作と同様であるので、詳細な説明を省略する。
時刻kの直後においては、転送サイリスタT1がオン状態にある。
(12)時刻l
時刻lにおいて、発光チップ群#bに送信される許可信号φEbが、「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。
<発光チップCa1>
発光チップCa1が属する発光チップ群#aに送信される信号に変化がないので、時刻hの直後の状態が維持される。
<発光チップCb1>
発光チップCb1の動作は、時刻eにおける発光チップCa1の動作と同様であるので、詳細な説明を省略する。
時刻lの直後においては、転送サイリスタT1がオン状態にある。
(13)時刻m
時刻mにおいて、発光チップ群#aの発光チップCa1と発光チップ群#bの発光チップCb1とが属する発光チップ組#1に送信される設定信号φW1が、「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。
<発光チップCa1>
電流制限抵抗RWを介して、設定信号線74の電位が「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。設定信号線74には、設定許可サイリスタS0、設定サイリスタSのそれぞれのカソード端子が接続されている。設定許可サイリスタS0は、時刻hにおいてしきい電圧が−1.5Vになっているので、ターンオンする。
なお、前述したように、発光サイリスタL1がオン状態であるため、設定サイリスタS1のしきい電圧も−1.5Vになっている。よって、設定許可サイリスタS0の代わりに設定サイリスタS1がターンオンすることがありうる。また、設定許可サイリスタS0と設定サイリスタS1とがともにターンオンすることがありうる。発光サイリスタL1はオン状態であるので、設定サイリスタS1がターンオンしてもかまわない。これにより、設定信号線74の電位が−1.5Vより低い電位(−1.6V)になる。
時刻mの直後において、転送サイリスタT1、設定許可サイリスタS0(および/または設定サイリスタS1)がオン状態にあるとともに、発光サイリスタL1がオン状態で点灯(発光)している。
<発光チップCb1>
発光チップCa1の時刻fと同様に、設定サイリスタS1がターンオンし、次いで発光サイリスタL1がターンオンして点灯(発光)する。
時刻mの直後においては、転送サイリスタT1、設定サイリスタS1がオン状態にあるとともに、発光サイリスタL1がオン状態で点灯(発光)している。
(14)時刻n
時刻nにおいて、発光チップ群#aの発光チップCa1と発光チップ群#bの発光チップCb1とが属する発光チップ組#1に送信される設定信号φW1が、「L」(−3.3V)から「H」(0V)に移行する。
<発光チップCa1>
設定信号線74の電位が「H」になって、オン状態にあった設定許可サイリスタS0(および/または設定サイリスタS1)は、カソード端子とアノード端子とがともに「H」になるので、ターンオフする。
しかし、オン状態の発光サイリスタL1はオン状態を維持する。なお、設定許可サイリスタS0および設定サイリスタS1のしきい電圧はともに−1.5Vである。
時刻nの直後においては、転送サイリスタT1がオン状態にあるとともに、発光サイリスタL1がオン状態で点灯(発光)している。
<発光チップCb1>
時刻gにおける発光チップCa1の動作と同様に、設定信号線74が「L」から「H」になって、設定サイリスタS1がターンオフする。
時刻nの直後においては、転送サイリスタT1がオン状態にあるとともに、発光サイリスタL1がオン状態で点灯(発光)している。
(15)時刻o
時刻oにおいて、発光チップ群#bに送信される許可信号φEbが、「L」(−3.3V)から「H」(0V)に移行する。
<発光チップCa1>
発光チップCa1が属する発光チップ群#aに送信される信号に変化がないので、時刻nの直後の状態が維持される。
<発光チップCb1>
発光チップ群#bに送信される許可信号φEbが「L」(−3.3V)から「H」(0V)に移行すると、発光チップCa1における時刻hと同様に、許可信号線76の電位が0Vになって、設定許可サイリスタS0のゲート端子Gs0の電位が0Vになる。そして、設定許可サイリスタS0のしきい電圧が−1.5Vになる。
時刻oの直後においては、転送サイリスタT1がオン状態にあるとともに、発光サイリスタL1がオン状態で点灯(発光)している。
(16)時刻p
時刻pにおいて、発光チップ群#aに送信される消灯信号φRaが、「Hi−Z」から「H」に移行する。
<発光チップCa1>
消灯回路RDにおいて、消灯サイリスタRTがターンオンする。すると、消灯サイリスタRTの主ゲート端子Gr1に接続された点灯信号線75が、「H」(0V)になる(図9(a))。これにより、オン状態で点灯(発光)していた発光サイリスタL1がターンオフして、消灯する。
なお、点灯信号線75が「H」(0V)になっても、電源線71の電源電位Vga(「L」(−3.3V))は電流制限抵抗RIにより保持される。
発光チップCa1の発光サイリスタL1は、時刻fの設定信号φW1が「H」から「L」に移行するタイミングで点灯(発光)(ターンオン)し、時刻pの消灯信号φRaが「Hi−Z」から「H」に移行するタイミングで消灯(ターンオフ)する。時刻fから時刻pまでの期間が、発光チップCa1の発光サイリスタL1の点灯(発光)期間に対応する。
時刻pの直後においては、消灯サイリスタRT、転送サイリスタT1がオン状態にある。
<発光チップCb1>
発光チップCb1が属する発光チップ群#bに送信される信号に変化がないので、時刻oの直後の状態が維持される。
(17)時刻q
時刻qにおいて、発光チップ群#aに送信される第2転送信号φ2aが、「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。
<発光チップCa1>
しきい電圧が−3Vである転送サイリスタT2がターンオンし、第2転送信号線73を−1.5Vより低い電位(−1.6V)に設定する。番号が4以上の偶数番目の転送サイリスタTは、しきい電圧が−4.8Vであるので、ターンオンしない。
転送サイリスタT2がターンオンすると、ゲート端子Gt2は「H」(0V)になる。すると、転送サイリスタT2のゲート端子Gt2に結合ダイオードD2を介して接続されたゲート端子Gt3の電位は−1.5Vになる。これにより、転送サイリスタT3のしきい電圧は−3Vになる。
ゲート端子Gt2が「H」(0V)になると、ゲート端子Gs2の電位が−0.28Vになり、設定サイリスタS2のしきい電圧が−1.78Vになる。すると、ゲート端子Gl2の電位が−2.48Vになり、発光サイリスタL2のしきい電圧が−3.98Vになる。
時刻qの直後においては、消灯サイリスタRT、転送サイリスタT1、転送サイリスタT2がオン状態にある。
<発光チップCb1>
発光チップCb1が属する発光チップ群#bに送信される信号に変化がないので、時刻oの直後の状態が維持される。
(18)時刻r
時刻rにおいて、発光チップ群#aに送信される第1転送信号φ1aが、「L」(−3.3V)から「H」(0V)に移行する。
<発光チップCa1>
オン状態にあった転送サイリスタT1は、カソード端子およびアノード端子がともに「H」となって、ターンオフする。
このとき、転送サイリスタT1のゲート端子Gt1は0Vのゲート端子Gt2に接続されているが、結合ダイオードD1は逆方向に電圧が印加(逆バイアス)されている。これにより、ゲート端子Gt2の電位が0Vである影響は、ゲート端子Gt1に及ばない。すなわち、逆バイアスの結合ダイオードDで接続されたゲート端子Gtには、他のゲート端子Gtの電位の影響は及ばない。
また、転送サイリスタT1、設定サイリスタS1、発光サイリスタL1がすべてオフ状態であるので、ゲート端子Gl1、Gs1、Gt1は、接続抵抗Rx1、Ry1、Rz1を介して接続された電源線71の電源電位Vga(「L」(−3.3V))になる。よって、転送サイリスタT1、設定サイリスタS1、発光サイリスタL1のしきい電圧は−4.8Vとなる。
時刻rの直後においては、消灯サイリスタRT、転送サイリスタT2がオン状態にある。
<発光チップCb1>
発光チップCb1が属する発光チップ群#bに送信される信号に変化がないので、時刻oの直後の状態が維持される。
(19)時刻s
時刻sにおいて、発光チップ群#aに送信される消灯信号φRaが、「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。これにより、発光チップ群#aの期間Ta(1)が終了し、期間Ta(1)が開始する。
<発光チップCa1>
時刻cにおけると同様に、消灯回路RDにおいて、駆動サイリスタDTがターンオンするとともに、消灯サイリスタRTがターンオフする。これにより、点灯信号線75は、「H」(0V)からVga端子の「L」(−3.3V)に移行する(図9(a))。
発光サイリスタL1、L2、L3、L4のしきい電圧は、それぞれ−4.8V、−3.98V、−4.35V、−4.73Vである。また、番号が5以上の発光サイリスタLのしきい電圧は−4.8Vである。よって、いずれの発光サイリスタLもターンオンしない。
時刻sの直後においては、駆動サイリスタDT、転送サイリスタT2がオン状態にある。
第1転送信号φ1aおよび第2転送信号φ2aは、期間Ta(1)に期間Ta(2)を加えた期間を周期として変化する。このため、信号の波形は異なるが、期間Ta(2)における発光チップCa1の動作は、時刻cから時刻sまでの期間Ta(1)の繰り返しとなる。よって、期間Ta(2)では、第1転送信号φ1a、第2転送信号φ2aおよびこれらに関連する転送サイリスタTの説明を除き、発光チップCa1の動作の説明を省略する。
<発光チップCb1>
発光チップCb1が属する発光チップ群#bに送信される信号に変化がないので、時刻oの直後の状態が維持される。
(20)時刻t
時刻tにおいて、発光チップ群#bに送信される消灯信号φRbが、「Hi−Z」から「H」に移行する。
<発光チップCa1>
発光チップCa1が属する発光チップ群#aに送信される信号に変化がない。なお、時刻sから時刻tまでにおいて、発光サイリスタL2がターンオンして、点灯(発光)している。
時刻tの直後において、転送サイリスタT2がオン状態にあるとともに、発光サイリスタL2がオン状態で点灯(発光)している。
<発光チップCb1>
消灯回路RDにおいて、消灯サイリスタRTがターンオンする。すると、消灯サイリスタRTの主ゲート端子Gr1に接続された点灯信号線75が、「H」(0V)になる(図9(a))。これにより、オン状態で点灯(発光)していた発光サイリスタL1がターンオフして、消灯する。
発光チップCb1の発光サイリスタL1は、時刻mの設定信号φW1が「H」から「L」に移行するタイミングで点灯(発光)(ターンオン)し、時刻tの消灯信号φRbが「Hi−Z」から「H」に移行するタイミングで消灯(ターンオフ)する。時刻mから時刻tまでの期間が、発光チップCb1の発光サイリスタL1の点灯(発光)期間に対応する。
時刻tの直後においては、消灯サイリスタRT、転送サイリスタT1がオン状態にある。
(21)時刻u
時刻uにおいて、発光チップ群#bに送信される消灯信号φRbが「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。ここにおいて、発光チップ群#bの発光サイリスタL1を点灯制御する期間Tb(1)が終了し、発光サイリスタL2を点灯制御する期間Tb(2)が開始する。
<発光チップCa1>
発光チップCa1が属する発光チップ群#aに送信される信号に変化がないので、時刻tの直後の状態が維持される。
<発光チップCb1>
発光チップCa1における時刻sと同様に、駆動サイリスタDTがターンオンするとともに、消灯サイリスタRTがターンオフする。これにより、点灯信号線75は、「H」(0V)からVga端子の「L」(−3.3V)に移行する(図9(a))。
時刻uの直後においては、駆動サイリスタDT、転送サイリスタT1がオン状態にある。
(22)時刻v
時刻vにおいて、発光チップCa1が属する発光チップ群#aへ送信される第1転送信号φ1aが「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。
<発光チップCa1>
しきい電圧が−3Vであった転送サイリスタT3がターンオンする。これにより、ゲート端子Gt3は「H」(0V)になる。そして、ゲート端子Gt4の電位は−1.5Vになり、転送サイリスタT4のしきい電圧は−3Vになる。
なお、時刻vの直後においては、消灯サイリスタRT、転送サイリスタT2、T3がオン状態にある。
<発光チップCb1>
発光チップCb1が属する発光チップ群#bに送信される信号に変化がない。時刻uから時刻vまでに、発光サイリスタL2がターンオンして、点灯(発光)している。
なお、時刻vの直後においては、転送サイリスタT2がオン状態にあるとともに、発光サイリスタL2がオン状態で点灯(発光)している。
(23)時刻w
時刻wにおいて、発光チップCa1が属する発光チップ群#aへ送信される第2転送信号φ2aが「L」(−3.3V)から「H」(0V)に移行する。
<発光チップCa1>
オン状態にあった転送サイリスタT2は、カソード端子およびアノード端子がともに「H」となるので、ターンオフする。
時刻wの直後においては、消灯サイリスタRT、転送サイリスタT3がオン状態にある。
<発光チップCb1>
発光チップCb1が属する発光チップ群#bに送信される信号に変化がないので、時刻vの直後の状態が維持されている。
(24)その他
時刻xにおいて、発光チップCa1の発光サイリスタL2を点灯制御する期間Ta(2)が終了し、発光サイリスタL3を点灯制御する期間Ta(3)が開始する。時刻yにおいて、発光チップCb1の発光サイリスタL2を点灯制御する期間Tb(2)が終了し、発光サイリスタL3を点灯制御する期間Tb(3)が開始する。
時刻zにおいて、発光チップCa1の発光サイリスタL3を点灯制御する期間Ta(3)が終了し、発光サイリスタL4を点灯制御する期間Ta(4)が開始する。
以下同様に、発光チップCのすべての発光サイリスタLの点灯制御が行われる。
以上説明した発光チップCの動作をまとめて説明する。
はじめに転送サイリスタTの動作を説明する。
第1の実施の形態における発光チップCでは、2相の転送信号(第1転送信号φ1および第2転送信号φ2)により、転送サイリスタTのオン状態を順に移している。
すなわち、2相の転送信号の内の一方の転送信号が「L」(−3.3V)になることにより、一方の転送信号がカソード端子に送信された転送サイリスタTがオン状態になり、そのゲート端子Gtが「H」(0V)になる。「H」(0V)になったゲート端子Gtと順バイアスの結合ダイオードDで接続された隣接する転送サイリスタTのゲート端子Gtの電位が−1.5Vになる。これにより、転送サイリスタTは、しきい電圧が上昇(例えば、−4.5Vから−3V)し、他方の転送信号が「L」(−3.3V)となるタイミングでオン状態になる。
つまり、2相の転送信号(第1転送信号φ1および第2転送信号φ2)を、「L」(−3.3V)の期間が重なる(図10における時刻qから時刻rまでの期間)ように、位相をずらして送信することにより、転送サイリスタTを順次オン状態に設定する。
そして、転送サイリスタTがオン状態になって、ゲート端子Gtが「H」(0V)になると、ゲート端子Gtに接続抵抗Rxを介して接続された設定サイリスタSのゲート端子Gsの電位が−0.28Vになり、設定サイリスタSのしきい電圧が−1.78Vとなる。
そして、許可信号φEが「L」(−3.3V)である期間に、設定信号φW(設定信号φW1〜φW20)が「H」(0V)から「L」に移行すると、設定信号線74の電位が「L」(−3.3V)になって、しきい電圧が−1.78Vの設定サイリスタSがターンオンする。
設定サイリスタSがターンオンして、ゲート端子Gsの電位が0Vになると、接続抵抗Ryを介して接続されたゲート端子Glの電位が−0.39Vになり、発光サイリスタLのしきい電圧が−1.89Vになる。
このとき、消灯サイリスタRTおよび駆動サイリスタDTがオフ状態であって、点灯信号線75は、電源線71の電源電位Vga(「L」(−3.3V))になっている。よって、しきい電圧が−1.89Vの発光サイリスタLがターンオンして、点灯(発光)する。
そして、発光サイリスタLがオン状態のとき、消灯信号φRを「Hi−Z」から「H」(0V)に移行すると、消灯サイリスタRTがターンオンする。これにより、消灯サイリスタRTの主ゲート端子Gr1が「H」(0V)になって、点灯信号線75を「H」(0V)に引き込む。よって、オン状態にあった発光サイリスタLがターンオフする。
すなわち、発光サイリスタLの点灯期間は、設定信号φW(設定信号φW1〜φW20)が、「H」から「L」になるタイミング(時刻)から、消灯信号φRが「Hi−Z」から「L」になる時刻(例えば、図10における時刻fから時刻p)までとなる。
次に、設定許可サイリスタS0の動作について説明する。
許可信号φEは許可信号線76を介して、設定許可サイリスタS0のゲート端子Gs0に送信される。許可信号φEが「L」(−3.3V)であると、設定許可サイリスタS0のしきい電圧が−4.8Vとなる。このため、設定信号φW(設定信号φW1〜φW20)が「L」(−3.3V)になっても、設定許可サイリスタS0はターンオンせず、しきい電圧が−1.78Vの設定サイリスタSがターンオンする。
一方、許可信号φEが「H」(0V)であると、設定許可サイリスタS0は、ゲート端子Gs0の電位が0Vとなり、しきい電圧が−1.5Vとなる。このため、設定信号φW(設定信号φW1〜φW20)が「L」(−3.3V)になると、設定許可サイリスタS0がターンオンする。これにより、しきい電圧が−1.78Vの設定サイリスタSはターンオンできない。
すなわち、許可信号φEを「L」とすることで、設定許可サイリスタS0をオフ状態に設定して、発光チップCが点灯することを許可し、「H」とすることで、設定許可サイリスタS0をオン状態に設定して、発光チップCが点灯することを阻止する。許可信号φEaは、発光チップ群#aの発光チップCの点灯を許可または阻止するイネーブル信号/ディセーブル信号として、許可信号φEbは、発光チップ群#bの発光チップCの点灯を許可または阻止するイネーブル信号/ディセーブル信号として機能する。
さらにまた、発光チップ群#aの発光チップCaおよび発光チップ群#bの発光チップCbの点灯制御について説明する。
第1の実施の形態では、発光チップ群#aに属する発光チップCと発光チップ群#bに属する発光チップCとから構成される発光チップ組に対して、それぞれの発光チップCの発光サイリスタLを共に点灯(発光)させるときは、共通に送信する設定信号φW(設定信号φW1〜φW20)に「L」になる期間を2つ設けた(図10の時刻fから時刻gまでの期間および時刻mから時刻nまでの期間)。2つのうち、前の「L」の期間は発光チップ群#aの発光チップCに対して、後の「L」の期間は発光チップ群#bの発光チップCに対して、点灯の開始を設定する。
すなわち、発光チップ群#aの発光チップCの点灯を許可する許可信号φEaが「L」の期間に、設定信号φWの前の「L」の期間を設け、発光チップ群#bの発光チップCの点灯を許可する許可信号φEbが「L」の期間に、設定信号φWの後の「L」の期間を設けている。このようにすることで、発光チップ群#aに属する発光チップCと発光チップ群#bに属する発光チップCとから構成される発光チップ組に対して、設定信号φWを共通にすることができる。
なお、発光チップ群#aの発光チップCの点灯を許可する許可信号φEaの「L」の期間が、発光チップ群#bの発光チップCに送信する設定信号φWの「L」の期間とは重ならないようにしている。許可信号φEbについては逆の関係となるようにしている。
そして、本実施の形態では、発光チップ群#aと発光チップ群#bとで、それぞれに送信する転送信号(第1転送信号φ1a、φ1bおよび第2転送信号φ2a、φ2b)、許可信号φE(許可信号φEa、φEb)および消灯信号φR(消灯信号φRa、φRb)の位相を180°ずらしている。これにより、設定信号φW(設定信号φW1〜φW20)にそれぞれ設けた2つの「L」の期間を設定するための期間の幅(マージン)を最大にしている。
すなわち、位相を180°ずらしているので、設定信号φW(設定信号φW1〜φW20)にそれぞれ設ける2つの「L」の時刻は、それぞれ期間Tの前半の1/2と後半の1/2の期間に設ければよい。
さらに、発光サイリスタLを点灯させない場合を説明する。
図10の発光チップ組#2に送信される設定信号φW2は、一部の発光サイリスタLを点灯させない場合を示している。すなわち、発光チップCa2において、発光サイリスタL2、L3、L4を点灯させるとし、発光サイリスタL1を点灯させない(非点灯)とし、発光チップCb2において、発光サイリスタL1、L3、L4を点灯させるとし、発光サイリスタL2は点灯させない(非点灯)とした。
発光サイリスタLを点灯させないときは、点灯させる場合に「H」から「L」に移行させる時刻(タイミング)(たとえば、時刻f)において、設定信号φW(設定信号φW1〜φW20)を「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行させず、「H」(0V)のままに維持する。すると、設定サイリスタSはターンオンせず、ゲート端子Glの電圧が−2.48Vに維持される。このため、発光サイリスタLは、しきい電圧が−3.98Vが維持され、ターンオンしない。
図10の時刻fにおいて、設定信号φW2を「H」(0V)のままに維持している。よって、発光チップCa2の発光サイリスタL1は点灯しない。また発光チップCb2の発光サイリスタL2についても同様である。
なお、発光サイリスタLを点灯させない場合には、点灯信号線75は−1.9Vに移行せず、電源線71の「L」(−3.3V)に維持される。この場合であっても、消灯信号φRが「Hi−Z」から「H」(0V)に移行すると、消灯サイリスタRTがターンオンして、点灯信号線75を「H」(0V)に設定する(引き込む)。
なお、発光サイリスタLの発する発光量は、製造条件のばらつきなどにより、発光チップC間、発光サイリスタL間で異なることがある。このため、発光サイリスタLの発光量を補正(光量補正)することが行われる。光量補正の方法には、発光サイリスタLに流す電流を調整して行う方法と、発光サイリスタLの点灯期間を調整して行う方法とがある。
前述したように、発光サイリスタLの点灯期間は、設定信号φWが「H」から「L」に移行して発光サイリスタLをターンオンする時刻から、消灯信号φRが「Hi−Z」から「H」に移行して発光サイリスタLをターンオフ(消灯)する時刻までである。
よって、点灯期間を調整して光量補正を行う場合には、図10における設定信号φW1〜φW20が「H」から「L」になる時刻(タイミング)を前後に調整(ずらす)すればよい。
以上のように、第1の実施の形態における発光チップCの発光サイリスタLは、それぞれ個別に点灯制御される。
なお、図10に示したタイミングチャートは一例であって、タイミング(時刻)を変更してもよい。例えば、時刻pから始まる消灯信号φRaの「H」の期間とそれに引き続く「L」の期間を、時刻qまたは時刻rの後に設定してもよい。このとき、転送サイリスタT2がオン状態にあるが、発光サイリスタL2は、しきい電圧は−3.98Vであって、点灯信号線75の電位が「L」(−3.3V)であってもターンオンしない。よって、発光装置65および発光チップCは、上記で説明したと同様に動作する。
図11は、消灯信号φRに「Hi−Z」の状態を設けない場合の、発光装置65および発光チップCの動作を説明するためのタイミングチャートである。図10における消灯信号φRaおよび消灯信号φRbにおいて、「Hi−Z」を「L」にすればよい。なお、消灯信号φRが「L」である期間では、駆動サイリスタDTがオン状態にあって、駆動サイリスタDTから電流制限抵抗Rreを介してφR端子に電流が流れ続ける。
よって、消灯信号φRに「Hi−Z」を設けると、「Hi−Z」である期間では、駆動サイリスタDTがオフ状態にあるため、上記の電流が流れない。このため、消灯信号φRに「Hi−Z」を設ける場合は、消灯信号φRに「Hi−Z」を設けない場合に比べ、発光装置65における消費電力が抑制される。
以上説明したように、第1の実施の形態においては、点灯信号線75が電流制限抵抗RIを介して電源線71に接続され、点灯信号線75の電位は消灯サイリスタRTのオンオフで制御される。すなわち、発光サイリスタLの点灯のための電流は、電源ライン200a、200bを介して供給される。よって、発光装置65において、発光サイリスタLの点灯のための電流を供給する点灯信号ラインを設ける代わりに、消灯信号ライン204a、204bを設けている。
発光サイリスタLを点灯させるための電流は、例えば20mAと大きい。発光チップ群#a、#bのそれぞれの発光チップCの数を20個とすると、発光チップ群#aの発光サイリスタLを点灯させるために供給する電流値は400mAとなる。発光チップ群#bも同様である。この電流値は、前述したように1つのバッファ回路(ゲート)により供給することができない。よって、点灯信号ラインを別途設けると、抵抗値の小さい幅の広い点灯信号ラインを複数設けることになり、回路基板62が大きくなってしまう。
これに対し、第1の実施の形態における消灯信号φRは、発光チップ群#a、#bのそれぞれの発光チップCの数を20個とした場合に、発光チップ群#a、#bのそれぞれに対して20mAの電流を供給すればよい。これらの電流は、それぞれを例えば3ステートバッファBufなどの1つのバッファ回路(ゲート)により供給することができる。
よって、消灯信号φRを供給する消灯信号ライン204a、204bは、発光サイリスタLを点灯させるための電流を供給する点灯信号ラインを設ける場合に比べ、数が少ないとともに、幅も狭くともよい。よって、回路基板62の幅が小さくなる。
これにより、発光装置65、プリントヘッド14、画像形成装置1が小型化する。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、第1の実施の形態と発光チップCの構成が異なっている。他の構成は、第1の実施の形態と同様である。よって、第1の実施の形態と異なる部分を説明し、同様な部分の説明を省略する。
図12は、第2の実施の形態における発光チップCの平面レイアウト図および断面図である。図12(a)は、発光チップCの平面レイアウト図であって、発光サイリスタL1〜L4、設定サイリスタS1〜S4、転送サイリスタT1〜T4を中心とした部分を示している。図12(b)は、図12(a)に示したXIIB−XIIB線での断面図である。
第2の実施の形態においては、第11アイランド311に設けられた駆動サイリスタDTの構成が、第1の実施の形態と異なっている。また、第2の実施の形態は、第16アイランド316をさらに備えている。第16アイランド316には、電流制限抵抗Ragが設けられている。
第11アイランド311に設けられた駆動サイリスタDTは、p型の基板80上のp型の第1半導体層81をアノード端子とし、n型の第4半導体層84の領域328上に設けられたn型オーミック電極349をカソード端子Kdとし、n型の第4半導体層84の領域328を“コ”字状に取り囲むように設けられたp型オーミック電極369を主ゲート端子Gd1とし、“コ”字の開いた部分に設けられたp型オーミック電極370を補助ゲート端子Gd2としている。
第16アイランド316に設けられた電流制限抵抗Ragは、第12アイランド312に設けられた電流制限抵抗Rcと同様に、p型の第3半導体層83上に設けられた1組のp型オーミック電極(符号なし)間のp型の第3半導体層83を抵抗として形成されている。
そして、第11アイランド311に設けられた駆動サイリスタDTの主ゲート端子Gd1は、消灯サイリスタRTのカソード端子Kr1であるn型オーミック電極347に接続されている。補助ゲート端子Gd2は、電流制限抵抗Ragの一方の端子に接続されている。電流制限抵抗Ragの他方の端子は点灯信号線75に接続されている。
図13は、第2の実施の形態における消灯回路RDの平面レイアウト図および断面図である。図13(a)は消灯回路RDの平面図、図13(b)は、図13(a)のXIIIB−XIIIB線での消灯サイリスタRTの断面図である。消灯サイリスタRTの平面図は、図12(a)に示したが、断面図との対比のために図13(a)にも示している。
消灯回路RDの構成および接続関係は、前述したので、省略する。
なお、図13(b)では、主ゲート端子Gd1(p型オーミック電極369)に対向するn型の第4半導体層の領域328の端を位置ξとし、補助ゲート端子Gd2(p型オーミック電極370)に対向するn型の第4半導体層の領域328の端を位置ηとする。
そして、図13(b)に示すように、第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、消灯信号発生部140(消灯信号発生部140aまたは消灯信号発生部140b)は3ステートバッファBufを備え、3ステートバッファBufが消灯信号φRを送信する。
<消灯回路RDの動作>
第2の実施の形態における消灯回路RDの動作について説明する。
図13を参照しつつ、図9(a)により、消灯信号φRに対する消灯サイリスタRT、駆動サイリスタDT、点灯信号線75のそれぞれの状態を説明する。
まず、消灯サイリスタRTがオフ状態にあって、消灯信号φRが「Hi−Z」であるとする。すると、第1の実施の形態と同様に、消灯サイリスタRTのカソード端子Kr1(n型オーミック電極347)、Kr2(n型オーミック電極348)は、それぞれ電流制限抵抗Rc、Racを介して、Vga端子(「L」(−3.3V))に接続されているので、「L」(−3.3V)である。また、補助ゲート端子Gr2(p型オーミック電極368)も、電流制限抵抗Rrsを介して、Vga端子(「L」(−3.3V))に接続されているので、「L」(−3.3V)である。
そして、消灯信号φRが「Hi−Z」であるので、駆動サイリスタDTのカソード端子Kd(n型オーミック電極349)は、電流制限抵抗Rreおよび電流制限抵抗Rrsを介してVga端子(「L」(−3.3V))に接続されていることから、「L」(−3.3V)である。同様に、駆動サイリスタDTの主ゲート端子Gd1(p型オーミック電極369)は、消灯サイリスタRTのカソード端子Kr1(n型オーミック電極347)に接続されているので、「L」(−3.3V)である。また、駆動サイリスタDTの補助ゲート端子Gd2(p型オーミック電極370)は、電流制限抵抗Ragを介して、点灯信号線75に接続されているので、「L」(−3.3V)である。よって、カソード端子Kd(n型オーミック電極349)と主ゲート端子Gd1(p型オーミック電極369)および補助ゲート端子Gd2(p型オーミック電極370)とが同電位であるため、駆動サイリスタDTは、ターンオンできずオフ状態を維持する。
そして、点灯信号線75は、電流制限抵抗RIを介してVga端子(「L」(−3.3V))に接続されているので、「L」(−3.3V)である。よって、点灯信号線75に接続された消灯サイリスタRTの主ゲート端子Gr1も「L」(−3.3V)である。
すなわち、消灯サイリスタRTがオフ状態であって、消灯信号φRが「Hi−Z」であるときは、駆動サイリスタDTもオフ状態である。そして、消灯サイリスタRTのカソード端子Kr1(n型オーミック電極347)、Kr2(n型オーミック電極348)、主ゲート端子Gr1(p型オーミック電極367)、補助ゲート端子Gr2(p型オーミック電極368)はすべて「L」(−3.3V)である。
また、駆動サイリスタDTのカソード端子Kd(n型オーミック電極349)および主ゲート端子Gd1(p型オーミック電極369)、補助ゲート端子Gd2(p型オーミック電極370)も「L」(−3.3V)である。
消灯信号φRが「Hi−Z」から「H」(0V)に移行すると、第1の実施の形態と同様にして、消灯サイリスタRTがオン状態になる。そして、カソード端子Kr1(n型オーミック電極347)、Kr2(n型オーミック電極348)がアノード端子の電位(0V)から拡散電位Vd(−1.5V)を引いた−1.5Vに近い電位(−1.6V)に移行する。
すると、駆動サイリスタDTの主ゲート端子Gd1(p型オーミック電極369)が−1.6Vになる。また、駆動サイリスタDTの補助ゲート端子Gd2(p型オーミック電極370)が「H」(0V)になる。すると、電位が位置によって異なる影響を受けて、駆動サイリスタDTの位置ξでのしきい電圧は−3.1Vより高く(ただし、−1.5Vより低い)なり、位置ηでのしきい電圧は−1.5Vより低く(ただし、−3.1Vより高い)なる。
すなわち、駆動サイリスタDTは、補助ゲート端子Gd2近傍のしきい電圧が主ゲート端子Gd1近傍のしきい電圧より高くなる。
次に、消灯信号φRを「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行すると、駆動サイリスタDTのしきい電圧が−1.5Vより低い(ただし、−3.1Vより高い)位置ηから、ターンオンが始まる。そして、しきい電圧が−3.1Vより高い(ただし、−1.5Vより低い)位置ηに向かって、ターンオンが進んでいく。このようにして、駆動サイリスタDTのn型の第4半導体層84の領域328の全域において、ターンオンする。
駆動サイリスタDTがオン状態になると、駆動サイリスタDTの主ゲート端子Gd1(p型オーミック電極369)が「H」(0V)に設定され、消灯サイリスタRTのカソード端子Kr1(n型オーミック電極347)が「H」(0V)になる。そして、寄生抵抗Rpを介して、カソード端子Kr2(n型オーミック電極348)が「H」(0V)になる。すなわち、消灯サイリスタRTのカソードとして働くn型の第4半導体層84の領域327の全域が「H」(0V)になり、消灯サイリスタRTがターンオフする。消灯サイリスタRTがオフ状態になると、「H」(0V)であった点灯信号線75は、電流制限抵抗RIを介して、Vga端子の電源電位Vga(「L」(−3.3V))になる。また、補助ゲート端子Gr2(p型オーミック電極368)も「L」(−3.3V)になるので、消灯サイリスタRTのしきい電圧は−4.8Vとなる。
そして、消灯信号φRを「L」(−3.3V)から「Hi−Z」に移行すると、駆動サイリスタDTがターンオフする。なお、消灯サイリスタRTの補助ゲート端子Gr2(p型オーミック電極368)は、電流制限抵抗Rrsを介して、Vga端子の「L」(−3.3V)に維持されるので、「L」(−3.3V)である。よって、消灯サイリスタRTのしきい電圧は−4.8Vであって、消灯サイリスタRTはオフ状態を維持する。
このようにして、消灯サイリスタRTおよび駆動サイリスタDTがともにオフであって、点灯信号線75が電源電位Vgaの「L」(−3.3V)である状態に戻る。
前述したように、第2の実施の形態では、消灯サイリスタRTがオン状態になることにより、主ゲート端子Gr1(p型オーミック電極367)が「H」(0V)になって、オン状態の発光サイリスタLに流れる電流が主ゲート端子Gr1に引き込まれることにより、点灯信号線75が「H」(0V)に設定される。このとき、電流制限抵抗Ragを介して点灯信号線75に接続された駆動サイリスタDTの補助ゲート端子Gd2も「H」(0V)に設定される。これにより、駆動サイリスタDTの位置ηにおけるしきい電圧が−1.5Vより低い(ただし、−3.1Vより高い)電位になる。このしきい電圧は、第1の実施の形態におけるしきい電圧である−3.1Vより高い。
このことから、第2の実施の形態では、消灯信号φRを「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行したときに、第1の実施の形態に比べ、より速やかに駆動サイリスタDTがターンオンする。すなわち、駆動サイリスタDTに補助ゲート端子Gd2を設けることで、発光チップCの動作速度を向上させている。
なお、発光装置65および発光チップCは、第1の実施の形態と同様に動作する。よって、詳細な説明を省略する。
第1の実施の形態および第2の実施の形態において、接続抵抗Rx、接続抵抗Ry、接続抵抗Rzの抵抗値を設定して説明したが、これらの抵抗値は例であって、他の抵抗値であってもよい。
また、第1の実施の形態および第2の実施の形態において、発光チップCは、転送サイリスタT、設定サイリスタS、発光サイリスタLを備え、それぞれのゲート端子Gt、Gs、Gtが接続抵抗Rx、Ry、Rzで順に接続される構成とした。しかし、転送サイリスタT、設定サイリスタS、発光サイリスタLのそれぞれのゲート端子Gt、Gs、Gtがそれぞれ接続抵抗を介して、電源線71に接続される構成であってもよい。また、発光部102、転送部103、設定部104が他の構成であってもよい。
そして、第1の実施の形態および第2の実施の形態において、転送サイリスタTのゲート端子Gt間を接続する電気的手段として結合ダイオードDを用いたが、一方の端子の電位の変化が他方の端子の電位の変化を生じるものであればよく、抵抗などであってもよい。
また、第1の実施の形態および第2の実施の形態において、転送サイリスタTを第1転送信号φ1と第2転送信号φ2の2相で駆動したが、転送サイリスタTを3個置きに3相の転送信号を送信して駆動してもよい。同様にして、4相以上の転送信号を送信しても駆動してもよい。
そしてまた、第1の実施の形態および第2の実施の形態において、それぞれの発光チップCには自己走査型発光素子アレイ(SLED)が1個搭載されているとしたが、2個以上であってもよい。
さらに、第1の実施の形態および第2の実施の形態において、発光チップ群を発光チップ群#aと発光チップ群#bの2個としたが、図5において、発光チップ群#aおよび発光チップ群#bに並列に発光チップ群#c、…を加えて、3個以上としてもよい。
同様に、発光チップ組を20個としたが、それ以外であってもよい。
さらにまた、発光チップ群を構成する発光チップCの数および発光チップ組を構成する発光チップCの数を同じとしたが、異なってもよい。また、発光チップ組を構成する発光チップCは、それぞれが異なる発光チップ群に属しているとしたが、同じ発光チップ群に属する発光チップCを含んでいてもよい。
第1の実施の形態および第2の実施の形態において、サイリスタ(転送サイリスタT、設定サイリスタS、設定許可サイリスタS0、発光サイリスタL、消灯サイリスタRT、駆動サイリスタDT)は、アノード端子を共通にしたアノードコモンとして説明した。カソード端子を共通にしたカソードコモンも、回路の極性を変更することによって用いうる。
1…画像形成装置、10…画像形成プロセス部、11…画像形成ユニット、12…感光体ドラム、14…プリントヘッド、30…画像出力制御部、40…画像処理部、62…回路基板、63…光源部、64…ロッドレンズアレイ、65…発光装置、102…発光部、103…転送部、104…設定部、105…消灯部、110…信号発生回路、120、120a、120b…転送信号発生部、130、130a、130b…許可信号発生部、140、140a、140b…消灯信号発生部、150…設定信号発生部、160…基準電位供給部、170…電源電位供給部、φ1(φ1a、φ1b)…第1転送信号、φ2(φ2a、φ2b)…第2転送信号、φE(φEa、φEb)…許可信号、φR(φRa、φRb)…消灯信号、φW(φW1〜φW20)…設定信号、Ca1〜Ca20、Cb1〜Cb20…発光チップ、D…結合ダイオード、D0…スタートダイオード、DT…駆動サイリスタ、L…発光サイリスタ、RT…消灯サイリスタ、Rx、Ry、Rz…接続抵抗、S…設定サイリスタ、S0…設定許可サイリスタ、T…転送サイリスタ、Vga…電源電位、Vsub…基準電位

Claims (8)

  1. それぞれが、基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、ゲート端子を備えるとともに、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に予め定められた電位が共通に供給される複数の発光サイリスタと、
    前記複数の発光サイリスタのそれぞれの発光サイリスタのアノード端子またはカソード端子のいずれか他方が共通に接続され、前記発光サイリスタに点灯のための電流が供給される点灯信号線と、
    前記基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、第1のゲート端子、第2のゲート端子を備え、オフ状態において、当該第1のゲート端子と当該第2のゲート端子との間で予め定められた抵抗値を有し、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に前記電位が供給されるとともに、当該第1のゲート端子が前記複数の発光サイリスタにおいて点灯している発光サイリスタの消灯を指定する指定信号を受信する指定信号端子に接続され、当該第2のゲート端子が前記点灯信号線に接続され、当該指定信号により消灯が指定されるとオフ状態からオン状態に移行して、当該点灯している発光サイリスタを消灯する消灯サイリスタと、
    前記基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、ゲート端子を備え、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に前記電位が共通に供給されるとともに、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか他方が電流制限抵抗を介して前記指定信号端子に接続され、当該ゲート端子が当該消灯サイリスタのアノード端子またはカソード端子のいずれか他方に接続され、前記消灯信号による消灯の指定が解除されるとオフ状態からオン状態に移行して、オン状態の当該消灯サイリスタをオフ状態に移行させる駆動サイリスタと
    を備える発光チップ。
  2. 前記電位と異なる予め定められた他の電位が供給される電源線をさらに備え、前記点灯信号線は、他の電流制限抵抗を介して、当該電源線に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の発光チップ。
  3. 前記駆動サイリスタは、他のゲート端子をさらに備え、当該他のゲート端子がさらに他の電流制限抵抗を介して、前記点灯信号線に接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の発光チップ。
  4. それぞれが、基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、ゲート端子を備えるとともに、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に予め定められた電位が共通に供給される複数の発光サイリスタと、当該複数の発光サイリスタのそれぞれの発光サイリスタのアノード端子またはカソード端子のいずれか他方が共通に接続され、当該発光サイリスタに点灯のための電流が供給される点灯信号線と、当該基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、第1のゲート端子、第2のゲート端子を備え、オフ状態において、当該第1のゲート端子と当該第2のゲート端子との間で予め定められた抵抗値を有し、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に当該電位が供給されるとともに、当該第1のゲート端子が当該複数の発光サイリスタにおいて点灯している発光サイリスタの消灯を指定する指定信号を受信する指定信号端子に接続され、当該第2のゲート端子が当該点灯信号線に接続され、当該指定信号により消灯が指定されるとオフ状態からオン状態に移行して、当該点灯している発光サイリスタを消灯する消灯サイリスタと、当該基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、ゲート端子を備え、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に当該電位が共通に供給されるとともに、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか他方が電流制限抵抗を介して当該指定信号端子に接続され、当該ゲート端子が当該消灯サイリスタのアノード端子またはカソード端子のいずれか他方に接続され、当該消灯信号による消灯の指定が解除されるとオフ状態からオン状態に移行して、オン状態の当該消灯サイリスタをオフ状態に移行させる駆動サイリスタとを備える発光チップを複数備え、像保持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
    前記露光手段から照射される光を像保持体上に結像させる光学手段と
    を備えるプリントヘッド。
  5. 像保持体と、
    前記像保持体を帯電する帯電手段と、
    それぞれが、基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、ゲート端子を備えるとともに、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に予め定められた電位が共通に供給される複数の発光サイリスタと、当該複数の発光サイリスタのそれぞれの発光サイリスタのアノード端子またはカソード端子のいずれか他方が共通に接続され、当該発光サイリスタに点灯のための電流が供給される点灯信号線と、当該基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、第1のゲート端子、第2のゲート端子を備え、オフ状態において、当該第1のゲート端子と当該第2のゲート端子との間で予め定められた抵抗値を有し、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に当該電位が供給されるとともに、当該第1のゲート端子が当該複数の発光サイリスタにおいて点灯している発光サイリスタの消灯を指定する指定信号を受信する指定信号端子に接続され、当該第2のゲート端子が当該点灯信号線に接続され、当該指定信号により消灯が指定されるとオフ状態からオン状態に移行して、当該点灯している発光サイリスタを消灯する消灯サイリスタと、当該基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、ゲート端子を備え、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に当該電位が共通に供給されるとともに、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか他方が電流制限抵抗を介して当該指定信号端子に接続され、当該ゲート端子が当該消灯サイリスタのアノード端子またはカソード端子のいずれか他方に接続され、当該消灯信号による消灯の指定が解除されるとオフ状態からオン状態に移行して、オン状態の当該消灯サイリスタをオフ状態に移行させる駆動サイリスタとを備える発光チップを複数備え、前記像保持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
    前記露光手段から照射される光を前記像保持体上に結像させる光学手段と、
    前記像保持体に形成された前記静電潜像を現像する現像手段と、
    前記像保持体に現像された画像を被転写体に転写する転写手段と
    を備える画像形成装置。
  6. 前記指定信号を発生する指定手段をさらに備え、当該指定手段が当該指定信号を、前記点灯している発光サイリスタの消灯を指定する第1の状態、消灯の指定を解除する第2の状態、または前記消灯サイリスタと前記駆動サイリスタとを共にオフ状態に維持する高出力インピーダンスの状態のいずれかに設定することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、第1のゲート端子、第2のゲート端子を備え、オフ状態において、当該第1のゲート端子と当該第2のゲート端子との間で予め定められた抵抗値を有し、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に予め定められた電位が供給されるとともに、当該第1のゲート端子が、セットまたはリセットを指定する指定信号を受信する入力端子に接続され、当該第2のゲート端子が、当該指定信号により指定されたセットまたはリセットの状態を出力する出力端子に接続され、セットを指定する当該指定信号によりオフ状態からオン状態に移行して、当該出力端子をセットの状態に設定するセットサイリスタと、
    前記基板上に設けられ、アノード端子、カソード端子、ゲート端子を備え、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか一方に前記電位が共通に供給されるとともに、当該アノード端子または当該カソード端子のいずれか他方が電流制限抵抗を介して前記入力端子に接続され、当該ゲート端子が前記セットサイリスタのアノード端子またはカソード端子のいずれか他方に接続され、リセットを指定する前記指定信号によりオフ状態からオン状態に移行して、オン状態の当該セットサイリスタをオフ状態に移行させ、前記出力端子をリセットの状態に設定するリセットサイリスタと
    を備えるセット−リセットフリップフロップ回路。
  8. 前記リセットサイリスタは、他のゲート端子をさらに備え、当該他のゲート端子が他の電流制限抵抗を介して、前記出力端子に接続されていることを特徴とする請求項7に記載のセット−リセットフリップフロップ回路。
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