JP2011194827A - 露光装置、露光装置の駆動方法、プリントヘッドおよび画像形成装置 - Google Patents

露光装置、露光装置の駆動方法、プリントヘッドおよび画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】主走査方向においてドットのピッチより小さい距離でドットの位置を補正する。
【解決手段】発光チップC1(C)は、基板80上に列状に配列された発光サイリスタL1、L2、L3、…と、転送サイリスタT1、T2、T3、…と、記憶サイリスタM1、M2、M3、…とを備えている。奇数番目の転送サイリスタT1、T3、…のカソード端子は第1転送信号線72に接続され、偶数番目の転送サイリスタT2、T4、…のカソード端子は第2転送信号線73に接続され、奇数番目の記憶サイリスタM1、M3、…のカソード端子は第1書込信号線74aに接続され、偶数番目の記憶サイリスタM2、M4、…のカソード端子は第2書込信号線74bに接続されている。二つの発光サイリスタLを組にして1ドットに対応させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、露光装置、露光装置の駆動方法、プリントヘッドおよび画像形成装置に関する。
電子写真方式を採用した、プリンタや複写機、ファクシミリ等の画像形成装置では、一様に帯電された感光体上に、画像情報を光記録手段により照射することにより静電潜像を得た後、この静電潜像にトナーを付加して可視化し、記録紙上に転写して定着することによって画像形成が行われる。かかる光記録手段として、レーザを用い、主走査方向にレーザ光を走査させて露光する光走査方式の他、近年では、装置の小型化の要請を受けて発光素子としての発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を主走査方向に多数、配列してなる露光装置を用いたLEDプリントヘッド(LPH:LED Print Head)が採用されている。
特許文献1には、自己走査型発光素子アレイにおける1個の転送部サイリスタがオンしているときに、この転送部サイリスタに対応する発光部サイリスタのみ発光させるか、または、隣接する2個の転送部サイリスタがオンしているときに、これら転送部サイリスタに対応する隣接する2個の発光部サイリスタを発光させるように駆動する自己走査型発光素子アレイの駆動方法が記載されている。
特開2002−137445号公報
ところで、LPHの主走査方向におけるドットの位置をずらす補正は、発光素子を点灯または非点灯として、ドットを構成する発光素子を変更することにより、ドットのピッチを単位として行われている。
本発明は、主走査方向においてドットのピッチより小さい距離でドットの位置を補正することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、一列に配列され、点灯または非点灯とする点灯制御がされる複数の発光素子と、当該複数の発光素子のそれぞれに対応して設けられ、オン状態になることで点灯制御の対象とする発光素子を記憶する複数の記憶素子と、当該複数の記憶素子のそれぞれに対応して設けられ、オン状態になることで点灯制御の対象とする発光素子を記憶する記憶素子を順に指定する複数の転送素子とを有する発光装置と、前記発光装置の前記複数の転送素子において、1個の転送素子のオン状態と、連続して制御される2個の転送素子のオン状態とを交互に繰り返して、当該複数の転送素子のそれぞれのオン状態が順に伝搬するように制御し、前記複数の発光素子から点灯制御の対象とする発光素子を記憶する記憶素子を順に指定する転送信号を当該複数の転送素子に送信する転送信号供給手段と、前記複数の転送素子における1個の転送素子のオン状態または連続して制御される2個の転送素子のオン状態のいずれか一方において、オン状態の転送素子に対応する記憶素子をオン状態に設定する書込信号を前記複数の記憶素子に送信する書込信号供給手段と、前記複数の発光素子において、前記複数の記憶素子におけるオン状態の記憶素子に対応し、点灯制御の対象とする発光素子を点灯または非点灯とする点灯信号を当該複数の発光素子に送信する点灯信号供給手段とを備えた露光装置である。
請求項2に記載の発明は、前記書込信号供給手段は、前記複数の転送素子において、連続して制御される2個の転送素子がオン状態であるタイミングの1つ置きに、オン状態の転送素子に対応する記憶素子をオン状態に設定する書込信号を前記複数の記憶素子に送信する動作モードを含むことを特徴とする請求項1に記載の露光装置である。
請求項3に記載の発明は、前記書込信号供給手段は、前記複数の転送素子において、連続して制御される2個の転送素子がオン状態であるタイミング毎に、オン状態の転送素子に対応する記憶素子をオン状態に設定する書込信号を前記複数の記憶素子に送信する動作モードをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の露光装置である。
請求項4に記載の発明は、前記書込信号供給手段は、前記複数の転送素子において、1個の転送素子がオン状態であるタイミング毎に、オン状態の転送素子に対応する記憶素子をオン状態に設定する書込信号を前記複数の記憶素子に送信する動作モードをさらに含むことを特徴とする請求項2または3に記載の露光装置である。
請求項5に記載の発明は、前記発光装置が、それぞれが第1のゲート端子、第1のアノード端子、第1のカソード端子を有し、当該第1のゲート端子がそれぞれ相互に第1の電気的手段で接続された、複数の転送サイリスタと、それぞれが第2のゲート端子、第2のアノード端子、第2のカソード端子を有し、前記複数の転送サイリスタのそれぞれの前記第1のゲート端子と当該第2のゲート端子とがそれぞれ第2の電気的手段を介して接続された、複数の記憶サイリスタと、それぞれが第3のゲート端子、第3のアノード端子、第3のカソード端子を有し、前記複数の記憶サイリスタのそれぞれの前記第2のゲート端子と当該第3のゲート端子とが接続された複数の発光サイリスタと、前記複数の記憶サイリスタのそれぞれの第2のアノード端子または第2のカソード端子のいずれか一方を1つ置きに選択し、選択された一方に接続する第1の書込信号線と、選択された他方に接続する第2の書込信号線と、前記第1の書込信号線と前記書込信号が送信される書込信号端子との間に設けられた第1の抵抗と、前記第2の書込信号線と前記書込信号端子との間に設けられた第2の抵抗とを備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の露光装置である。
請求項6に記載の発明は、一列に配列され、点灯または非点灯とする点灯制御がされる複数の発光素子と、当該複数の発光素子のそれぞれに対応して設けられ、オン状態になることで点灯制御の対象とする発光素子を記憶する複数の記憶素子と、当該複数の記憶素子のそれぞれに対応して設けられ、オン状態になることで点灯制御の対象とする発光素子を記憶する記憶素子を順に指定する複数の転送素子とを有する発光装置を備える露光装置の駆動方法であって、前記発光装置の前記複数の転送素子において、1個の転送素子のオン状態と、連続して制御される2個の転送素子のオン状態とを交互に繰り返して、当該複数の転送素子のそれぞれのオン状態が順に伝搬するように制御し、前記複数の発光素子から点灯制御の対象とする発光素子を記憶する記憶素子を順に指定する転送信号を当該複数の転送素子に送信するステップと、前記複数の転送素子における1個の転送素子のオン状態または連続して制御される2個の転送素子のオン状態のいずれか一方において、オン状態の転送素子に対応する記憶素子をオン状態に設定する書込信号を前記複数の記憶素子に送信するステップと、前記複数の発光素子において、前記複数の記憶素子におけるオン状態の記憶素子に対応し、点灯制御の対象とする発光素子を点灯または非点灯とする点灯信号を当該複数の発光素子に送信するステップとを含む露光装置の駆動方法である。
請求項7に記載の発明は、一列に配列され、点灯または非点灯とする点灯制御がされる複数の発光素子と、当該複数の発光素子のそれぞれに対応して設けられ、オン状態になることで点灯制御の対象とする発光素子を記憶する複数の記憶素子と、当該複数の記憶素子のそれぞれに対応して設けられ、オン状態になることで点灯制御の対象とする発光素子を記憶する記憶素子を順に指定する複数の転送素子とを有する発光装置と、当該発光装置の当該複数の転送素子において、1個の転送素子のオン状態と、連続して制御される2個の転送素子のオン状態とを交互に繰り返して、当該複数の転送素子のそれぞれのオン状態が順に伝搬するように制御し、当該複数の発光素子から点灯制御の対象とする発光素子を記憶する記憶素子を順に指定する転送信号を当該複数の転送素子に送信する転送信号供給手段と、当該複数の転送素子における1個の転送素子のオン状態または連続して制御される2個の転送素子のオン状態のいずれか一方において、オン状態の転送素子に対応する記憶素子をオン状態に設定する書込信号を当該複数の記憶素子に送信する書込信号供給手段と、当該複数の発光素子において、当該複数の記憶素子におけるオン状態の記憶素子に対応し、点灯制御の対象とする発光素子を点灯または非点灯とする点灯信号を当該複数の発光素子に送信する点灯信号供給手段とを備え、像保持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記露光手段から照射される光を前記像保持体上に結像させる光学手段とを備えるプリントヘッドである。
請求項8に記載の発明は、像保持体を帯電する帯電手段と、一列に配列され、点灯または非点灯とする点灯制御がされる複数の発光素子と、当該複数の発光素子のそれぞれに対応して設けられ、オン状態になることで点灯制御の対象とする発光素子を記憶する複数の記憶素子と、当該複数の記憶素子のそれぞれに対応して設けられ、オン状態になることで点灯制御の対象とする発光素子を記憶する記憶素子を順に指定する複数の転送素子とを有する発光装置と、当該発光装置の当該複数の転送素子において、1個の転送素子のオン状態と、連続して制御される2個の転送素子のオン状態とを交互に繰り返して、当該複数の転送素子のそれぞれのオン状態が順に伝搬するように制御し、当該複数の発光素子から点灯制御の対象とする発光素子を記憶する記憶素子を順に指定する転送信号を当該複数の転送素子に送信する転送信号供給手段と、当該複数の転送素子における1個の転送素子のオン状態または連続して制御される2個の転送素子のオン状態のいずれか一方において、オン状態の転送素子に対応する記憶素子をオン状態に設定する書込信号を当該複数の記憶素子に送信する書込信号供給手段と、当該複数の発光素子において、当該複数の記憶素子におけるオン状態の記憶素子に対応し、点灯制御の対象とする発光素子を点灯または非点灯とする点灯信号を当該複数の発光素子に送信する点灯信号供給手段とを備え、前記像保持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記露光手段から照射される光を前記像保持体上に結像させる光学手段と、前記像保持体に形成された前記静電潜像を現像する現像手段と、前記像保持体に現像された画像を被転写体に転写する転写手段とを備える画像形成装置である。
請求項1の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、主走査方向においてドットのピッチより小さい距離でドットの位置を補正することができる。
請求項2の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、露光装置の制御がより容易にできる。
請求項3および4の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、より高精細な露光ができる
請求項5の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、発光装置をより小さくできる。
請求項6の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、露光装置をより容易に駆動できる。
請求項7の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、主走査方向においてドットのピッチより小さい距離でドットの位置を補正して露光できる。
請求項8の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、主走査方向においてドットのピッチより小さい距離でドットの位置を補正して画像が形成できる。
本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成の一例を示した図である。 プリントヘッドの構成を示した断面図である。 露光装置の上面図である。 発光チップの端子構成を示した図である。 露光装置の回路基板上の配線構成を示した図である。 自己走査型発光素子アレイ(SLED)である発光チップの回路構成を説明するための等価回路図である。 発光チップの平面レイアウト図および断面図である。 露光装置の動作モードを説明する図である。 本実施の形態における発光チップの動作を説明するためのタイミングチャートである。 4個の予備発光サイリスタを設けた発光チップを用いた場合の動作モード2を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置1の全体構成の一例を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、一般にタンデム型と呼ばれる画像形成装置である。この画像形成装置1は、各色の画像データに対応して画像形成を行なう画像形成プロセス部10、画像形成プロセス部10を制御する画像出力制御部30、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置3に接続され、これらから受信された画像データに対して予め定められた画像処理を施す画像処理部40を備えている。
画像形成プロセス部10は、予め定められた間隔を置いて並列的に配置される複数のエンジンからなる画像形成ユニット11を備えている。この画像形成ユニット11は、4つの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kから構成されている。画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kは、それぞれ、静電潜像を形成してトナー像を保持する像保持体の一例としての感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を予め定められた電位で帯電する帯電手段の一例としての帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を露光するプリントヘッド14、プリントヘッド14によって得られた静電潜像を現像する現像手段の一例としての現像器15を備えている。ここで、各画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kは、現像器15に収納されたトナーを除いて、同様に構成されている。そして、画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kは、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
また、画像形成プロセス部10は、各画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kの感光体ドラム12にて形成された各色のトナー像を被転写体の一例としての記録用紙に多重転写させるために、この記録用紙を搬送する用紙搬送ベルト21と、用紙搬送ベルト21を駆動させるロールである駆動ロール22と、感光体ドラム12のトナー像を記録用紙に転写させる転写手段の一例としての転写ロール23と、記録用紙にトナー像を定着させる定着器24とを備えている。
この画像形成装置1において、画像形成プロセス部10は、画像出力制御部30から供給される各種の制御信号に基づいて画像形成動作を行う。そして、画像出力制御部30による制御の下で、パーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置3から受信された画像データは、画像処理部40によって画像処理が施され、画像形成ユニット11に供給される。そして、例えば黒(K)色の画像形成ユニット11Kでは、感光体ドラム12が矢印A方向に回転しながら、帯電器13により予め定められた電位に帯電され、画像処理部40から供給された画像データに基づいて発光するプリントヘッド14により露光される。これにより、感光体ドラム12上には、黒(K)色画像に関する静電潜像が形成される。そして、感光体ドラム12上に形成された静電潜像は現像器15により現像され、感光体ドラム12上には黒(K)色のトナー像が形成される。同様に、画像形成ユニット11Y、11M、11Cにおいても、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色トナー像が形成される。
各画像形成ユニット11で形成された感光体ドラム12上の各色トナー像は、矢印B方向に移動する用紙搬送ベルト21の移動に伴って供給された記録用紙に、転写ロール23に印加された転写電界により、順次静電転写され、記録用紙上に各色トナーが重畳された合成トナー像が形成される。
その後、合成トナー像が静電転写された記録用紙は、定着器24まで搬送される。定着器24に搬送された記録用紙上の合成トナー像は、定着器24によって熱および圧力による定着処理を受けて記録用紙上に定着され、画像形成装置1から排出される。
なお、感光体ドラム12の矢印A方向が副走査方向、感光体ドラム12の軸方向が主走査方向である。
図2は、プリントヘッド14の構成を示した断面図である。このプリントヘッド14は、ハウジング61、感光体ドラム12を露光する複数の発光素子(本実施の形態では発光サイリスタ)からなる発光部63を備えた露光手段の一例としての露光装置65、発光部63から出射された光を感光体ドラム12表面に結像させる光学手段の一例としてのロッドレンズアレイ64を備えている。
露光装置65は、発光部63、発光部63を駆動する信号発生回路100(後述の図3参照)等を搭載する回路基板62を備えている。
ハウジング61は、例えば金属で形成され、回路基板62およびロッドレンズアレイ64を支持し、発光部63の発光素子における発光点とロッドレンズアレイ64の焦点面とが一致するように設定されている。また、ロッドレンズアレイ64は、感光体ドラム12の軸方向(主走査方向)に沿って配置されている。
図3は、露光装置65の上面図である。
図3に示すように、本実施の形態における露光装置65では、発光部63は、回路基板62上に、60個の発光装置の一例としての発光チップC1〜C60が主走査方向に二列に千鳥状に配置して構成されている。ここでは、奇数番号の発光チップC1、C3、…、C59と偶数番号の発光チップC2、C4、…、C60とが向き合うように千鳥状に配置されている。
なお、すべての発光チップC1〜C60は同一の構成を有している。よって、発光チップC1〜C60をそれぞれ区別しないときは、発光チップCと表記する。
各発光チップC(C1〜C60)は、発光チップCの矩形の長辺(主走査方向)に沿って配置される複数の発光素子(後述するように、本実施の形態では発光サイリスタL1、L2、L3、…)からなる発光素子列90を備えている。各発光素子は、発光チップCの長辺の一方に寄せて配列され、複数の発光チップCが千鳥状に配置されることで、発光部63の一端側から他端部にかけて、1ドット(dot)、2ドット(dot)、…、15360ドット(dot)の発光点を構成する。なお、それぞれの発光チップCは、一例として、256個の発光素子を有する。
そして、発光チップC間(図3における破線で示す発光点のつなぎ目)における発光点の主走査方向の間隔が、発光チップC内における発光点の主走査方向の間隔になるように、発光チップCが配置されている。
図3に示すように、偶数番号の発光チップCは、奇数番号の発光チップCを180°回転させているので、発光素子の順番(発光サイリスタL1、L2、L3、…)は、偶数番号の発光チップCと奇数番号の発光チップCとで逆になっている。
なお、発光サイリスタL1、L2、L3、…をそれぞれ区別しないときは発光サイリスタLと表記する。
そして、露光装置65は、前述したように、発光部63を駆動する信号発生回路100を備えている。
なお、本実施の形態では、発光チップCの数として、合計60個を用いたが、これに限定されない。
図4は、発光チップCの端子構成の一例を示した図である。
発光チップCは、前述したように、矩形の基板80(後述する図7参照)上に、長辺の一方に沿って列状に設けられた複数の発光素子(本実施の形態では発光サイリスタL1、L2、L3、…)からなる発光素子列90を備えている。さらに、発光チップCは、基板80の長辺方向の両端部に、各種の制御信号等を取り込むためのボンディングパッドである複数の入力端子(φ1端子、φ2端子、Vga端子、φW端子、φI端子)を備えている。なお、これらの入力端子は、図4において発光素子列90を手前に見て、基板80の左端部からφ1端子、φ2端子、Vga端子の順に設けられ、基板80の右端部からφI端子、φW端子の順に設けられている。そして、発光素子列90は、Vga端子とφW端子との間に設けられている。
なお、入力端子(φ1端子、φ2端子、Vga端子、φW端子、φI端子)と発光素子列90との位置は、図4に示した配置に限らず、左端部および右端部における入力端子の組み合わせまたは順序を変更してもよい。また、入力端子(φ1端子、φ2端子、Vga端子、φW端子、φI端子)を基板80の左端部または右端部にまとめて配置してもよい。
図5は、露光装置65の回路基板62上の配線構成を示した図である。前述したように、露光装置65の回路基板62には、信号発生回路100および発光部63を構成する60個の発光チップC(C1〜C60)が搭載され、信号発生回路100と発光チップC(C1〜C60)とを相互に接続する配線が設けられている。
まず、図5により、信号発生回路100の構成について説明する。
信号発生回路100には、図示しないが、画像出力制御部30および画像処理部40(図1参照)より、画像処理された画像データおよび各種の制御信号が入力される。信号発生回路100は、これらの画像データおよび各種の制御信号に基づいて、画像データの並び替えや光量の補正等を行う。
そして、信号発生回路100は、各種の制御信号に基づき、発光チップC(C1〜C60)に対して、第1転送信号φ1と第2転送信号φ2とを共通に送信する転送信号供給手段の一例としての転送信号発生部101を備えている。
さらに、信号発生回路100は、各種の制御信号に基づき、発光チップC(C1〜C60)に対して、書込信号φWを共通に供給する書込信号供給手段の一例としての書込信号発生部103を備えている。
さらにまた、信号発生回路100は、発光チップC(C1〜C60)に対して、点灯信号φI1〜φI60をそれぞれ個別に送信する点灯信号供給手段の一例としての点灯信号発生部104を備えている。なお、点灯信号φI1〜φI60をそれぞれ区別しないときは、点灯信号φIと表示する。
次に、信号発生回路100と発光チップC(C1〜C60)とを接続する配線について説明する。
回路基板62には、発光チップCの裏面に設けられた裏面電極85(後述する図7参照)であるVsub端子(後述の図6および図7参照)に接続され、基準電位Vsubを与える電源ライン200aが設けられている。そして、回路基板62には、発光チップCに設けられたVga端子(図4参照)に接続され、電力供給のための電源電位Vgaを与える電源ライン200bが設けられている。
また、図5に示すように、回路基板62には、信号発生回路100の転送信号発生部101から、それぞれの発光チップC(C1〜C60)のφ1端子(図4参照)に、第1転送信号φ1を送信するための第1転送信号ライン201、およびそれぞれの発光チップC(C1〜C60)のφ2端子(図4参照)に、第2転送信号φ2を送信するための第2転送信号ライン202が設けられている。第1転送信号φ1および第2転送信号φ2は、発光チップC(C1〜C60)に共通(並列)に送信される。
さらに、回路基板62には、信号発生回路100の書込信号発生部103から、それぞれの発光チップC(C1〜C60)の書込信号端子の一例としてのφW端子(図4参照)に、書込信号φWを共通(並行)に送信する書込信号ライン205が設けられている。
さらにまた、回路基板62には、信号発生回路100の点灯信号発生部104から、それぞれの発光チップC(C1〜C60)のφI端子(図4参照)に、点灯信号φI1〜φI60をそれぞれ個別に送信するための点灯信号ライン204−1〜204−60が設けられている。すなわち、点灯信号φIは、発光チップCに個別に送信される。
以上説明したように、回路基板62上のすべての発光チップCには、基準電位Vsubと電源電位Vgaが共通に供給される。そして、転送信号φ1、φ2、書込信号φWが、発光チップC(C1〜C60)に共通に送信される。一方、点灯信号φIは、発光チップC毎に個別に送信される。
図6は、自己走査型発光素子アレイ(SLED)である発光チップCの回路構成を説明するための等価回路図である。なお、図6では、図4と異なり、入力端子(φ1端子、φ2端子、Vga端子、φW端子、φI端子)を図中左端に示した。しかし、入力端子(φ1端子、φ2端子、Vga端子、φW端子、φI端子)を除いて、以下に説明する各素子は、後述する図7に示すように、発光チップCにおける各素子のレイアウトに基づいて配置されている。
ここでは、発光チップC1を例にして発光チップCを説明し、発光チップC1(C)と表記する。なお、他の発光チップC(C2〜C60)の構成は、発光チップC1と同じである。
発光チップC1(C)は、前述したように基板80(後述する図7参照)上に列状に配列された発光素子の一例としての発光サイリスタL1、L2、L3、…からなる発光サイリスタ列(発光素子列90)を備えている。
さらに、発光チップC1(C)は、発光サイリスタ列(発光素子列90)と同様に列状に配列された転送素子の一例としての転送サイリスタT1、T2、T3、…からなる転送サイリスタ列および同様に列状に配列された記憶素子の一例としての記憶サイリスタM1、M2、M3、…からなる記憶サイリスタ列を備えている。
ここでは、転送サイリスタT1、T2、T3、…、記憶サイリスタM1、M2、M3、…をそれぞれ区別しないときは、それぞれを転送サイリスタT、記憶サイリスタMと表記する。
なお、上記のサイリスタ(発光サイリスタL、転送サイリスタT、記憶サイリスタM)は、アノード端子、カソード端子、ゲート端子の3端子を有する半導体素子である。
転送サイリスタTのアノード端子を第1のアノード端子、カソード端子を第1のカソード端子、ゲート端子を第1のゲート端子と呼ぶことがある。同様に、記憶サイリスタMのアノード端子を第2のアノード端子、カソード端子を第2のカソード端子、ゲート端子を第2のゲート端子と呼ぶことがある。さらに、発光サイリスタLのアノード端子を第3のアノード端子、カソード端子を第3のカソード端子、ゲート端子を第3のゲート端子と呼ぶことがある。
また、発光チップC1(C)は、転送サイリスタT1、T2、T3、…を番号順に2個をペアにしてそれぞれの間に第1の電気的手段の一例としての結合ダイオードDx1、Dx2、Dx3、…を備えている。そして、転送サイリスタT1、T2、T3、…と記憶サイリスタM1、M2、M3、…との間に第2の電気的手段の一例としての接続ダイオードDy1、Dy2、Dy3、…を備えている。
さらに、電源線抵抗Rgx1、Rgx2、Rgx3、…、電源線抵抗Rgy1、Rgy2、Rgy3、…を備えている。
ここで、発光サイリスタLなどと同様に、結合ダイオードDx1、Dx2、Dx3、…、接続ダイオードDy1、Dy2、Dy3、…、電源線抵抗Rgx1、Rgx2、Rgx3、…、電源線抵抗Rgy1、Rgy2、Rgy3、…をそれぞれ区別しないときは、それぞれを結合ダイオードDx、接続ダイオードDy、電源線抵抗Rgx、電源線抵抗Rgyと表記する。
そして、発光サイリスタ列の発光サイリスタL1、L2、L3、…、転送サイリスタ列の転送サイリスタT1、T2、T3、…、記憶サイリスタ列の記憶サイリスタM1、M2、M3、…は、図6中において、左側から番号順に配列されている。さらに、結合ダイオードDx1、Dx2、Dx3、…、接続ダイオードDy1、Dy2、Dy3、…、電源線抵抗Rgx1、Rgx2、Rgx3、…、電源線抵抗Rgy1、Rgy2、Rgy3、…も、同様に、図中左側から番号順に配列されている。
そして、発光サイリスタ列、転送サイリスタ列、記憶サイリスタ列は、図6中上から、転送サイリスタ列、記憶サイリスタ列、発光サイリスタ列の順に並べられている。
図6は、発光サイリスタL1〜L4、記憶サイリスタM1〜M4、転送サイリスタT1〜T4を中心とした部分を示している。しかし、発光サイリスタ列における発光サイリスタLの数は、予め定められた個数とすればよい。発光サイリスタLの数を例えば256個とすると、転送サイリスタT、記憶サイリスタMのそれぞれの数も256個である。同様に、接続ダイオードDy、電源線抵抗Rgx、電源線抵抗Rgyの数も256個である。しかし、結合ダイオードDxの数は、転送サイリスタTの数より1少ない255個である。
そして、発光チップC1(C)は、1個のスタートダイオードDx0を備えている。さらに、後述する第1転送信号φ1を送信する第1転送信号線72と第2転送信号φ2を送信する第2転送信号線73とに過剰な電流が流れるのを防止するための電流制限抵抗R1および電流制限抵抗R2を備えている。さらにまた、第1の抵抗の一例としての抵抗RM1および第2の抵抗の一例としての抵抗RM2を備えている。
では次に、発光チップC1(C)における各素子の電気的な接続について説明する。
転送サイリスタTのアノード端子、記憶サイリスタMのアノード端子、発光サイリスタLのアノード端子は、発光チップC1(C)の基板80に接続されている(アノードコモン)。
そして、これらのアノード端子は、基板80裏面に設けられた裏面電極85(後述の図7参照)であるVsub端子を介して電源ライン200a(図5参照)に接続されている。この電源ライン200aに、基準電位Vsubが供給される。
転送サイリスタTの配列に沿って、奇数番目の転送サイリスタT1、T3、…のカソード端子は第1転送信号線72に接続されている。そして、第1転送信号線72は、電流制限抵抗R1を介して、第1転送信号φ1の入力端子であるφ1端子に接続されている。このφ1端子には、第1転送信号ライン201(図5参照)が接続され、第1転送信号φ1が送信される。
一方、転送サイリスタTの配列に沿って、偶数番目の転送サイリスタT2、T4、…のカソード端子は第2転送信号線73に接続されている。そして、第2転送信号線73は、電流制限抵抗R2を介して、第2転送信号φ2の入力端子であるφ2端子に接続されている。このφ2端子には、第2転送信号ライン202(図5参照)が接続され、第2転送信号φ2が送信される。
記憶サイリスタMの配列に沿って、奇数番目の記憶サイリスタM1、M3、…のカソード端子は第1書込信号線(第1の書込信号線)74aに接続されている。そして、第1書込信号線74aは、抵抗RM1を介して、書込信号φWの入力端子であるφW端子に接続されている。このφW端子には、書込信号ライン205(図5参照)が接続され、書込信号φWが送信される。
一方、記憶サイリスタMの配列に沿って、偶数番目の記憶サイリスタM2、M4、…のカソード端子は第2書込信号線(第2の書込信号線)74bに接続されている。そして、第2書込信号線74bは、抵抗RM2を介して、書込信号φWの入力端子であるφW端子に接続されている。
すなわち、第1書込信号線74aおよび第2書込信号線74bは、それぞれが抵抗RM1、抵抗RM2を介して、φW端子に接続されている。
発光サイリスタLのカソード端子は、点灯信号線75に接続されている。そして、点灯信号線75は、点灯信号φIの入力端子であるφI端子に接続されている。発光チップC1のφI端子には、点灯信号ライン204−1(図5参照)が接続され、点灯信号φI1が送信される。他の発光チップC(C2〜C60)のφI端子には、図5に示したように、それぞれ点灯信号ライン204−2〜204−60が接続され、点灯信号φI2〜φI60が送信される。
転送サイリスタTのゲート端子Gtは、同じ番号の記憶サイリスタM1、M2、M3、…のゲート端子Gm1、Gm2、Gm3、…に、1対1で、それぞれ接続ダイオードDy1、Dy2、Dy3、…を介して接続されている。すなわち、接続ダイオードDy1、Dy2、Dy3、…のアノード端子は、転送サイリスタT1、T2、T3、…のゲート端子Gt1、Gt2、Gt3、…に接続され、接続ダイオードDy1、Dy2、Dy3、…のカソード端子は、記憶サイリスタM1、M2、M3、…のゲート端子Gm1、Gm2、Gm3、…に接続されている。本実施の形態では、同じ番号の転送サイリスタTと記憶サイリスタMとが対応して設けられている。
一方、記憶サイリスタM1、M2、M3、…のゲート端子Gm1、Gm2、Gm3、…は、同じ番号の発光サイリスタL1、L2、L3、…のゲート端子Gl1、Gl2、Gl3、…に、1対1で接続されている。すなわち、記憶サイリスタM1、M2、M3、…のゲート端子Gm1、Gm2、Gm3、…は、ゲート端子Gl1、Gl2、Gl3、…と同じである。よって、例えばゲート端子Gm1(Gl1)またはゲート端子Gl1(Gm1)と表記する。同じ番号の記憶サイリスタMと発光サイリスタLとが対応して設けられている。
よって、本実施の形態では、同じ番号の転送サイリスタTと記憶サイリスタMと発光サイリスタLとが対応して設けられていることになる。
ここでも、ゲート端子Gt1、Gt2、Gt3、…、ゲート端子Gm1、Gm2、Gm3、…、ゲート端子Gl1、Gl2、Gl3、…をそれぞれ区別しないときは、ゲート端子Gt、ゲート端子Gm、ゲート端子Glと表記する。
よって、接続ダイオードDyは、転送サイリスタTのゲート端子Gtから、記憶サイリスタMのゲート端子Gmに電流が流れる方向で接続されていることになる。
そして、転送サイリスタTのゲート端子Gtは、それぞれの転送サイリスタTに対応して設けられた電源線抵抗Rgxを介して電源線71に接続されている。そして、電源線71はVga端子に接続されている。Vga端子は電源ライン200b(図5参照)に接続され、電源電位Vgaが供給される。
そして、記憶サイリスタMのゲート端子Gmは、それぞれの記憶サイリスタMに対応して設けられた電源線抵抗Rgyを介して電源線71に接続されている。
転送サイリスタT1、T2、T3、…のそれぞれのゲート端子Gt1、Gt2、Gt3、…を番号順に2個ずつペアとしたゲート端子Gt間に、結合ダイオードDx1、Dx2、Dx3、…がそれぞれ接続されている。すなわち、結合ダイオードDx1、Dx2、Dx3、…はそれぞれがゲート端子Gt1、Gt2、Gt3、…で順に挟まれるように直列接続されている。そして、結合ダイオードDx1の向きは、ゲート端子Gt1からゲート端子Gt2に向かって電流が流れる方向に接続されている。他の結合ダイオードDx2、Dx3、Dx4、…についても同様である。
そして、転送サイリスタ列の一端側の転送サイリスタT1のゲート端子Gt1は、スタートダイオードDx0のカソード端子に接続されている。一方、スタートダイオードDx0のアノード端子は、第2転送信号線73に接続されている。
図7は、本実施の形態における発光チップCの平面レイアウト図および断面図である。ここでも、発光チップC1を例として説明する。図7(a)は、発光チップCの平面レイアウト図であって、発光サイリスタL1〜L4、記憶サイリスタM1〜M4、転送サイリスタT1〜T4を中心とした部分を示している。図7(b)は、図7(a)に示したVIIB−VIIB線での断面図である。よって、図7(b)の断面図には、図中下より発光サイリスタL1、記憶サイリスタM1、電源線抵抗Rgy1、接続ダイオードDy1、転送サイリスタT1、結合ダイオードDx1の断面が示されている。なお、図7(a)および(b)の図中には、主要な素子や端子を名前により表記している。
なお、図7(a)では、各素子間を接続する配線を、電源線71を除いて、実線で示している。また、図7(b)では、各素子間を接続する配線の記載を省略している。
発光チップC1(C)は、図7(b)に示すように、例えばGaAsやGaAlAsなどの化合物半導体において、p型の基板80上に、p型の第1半導体層81、n型の第2半導体層82、p型の第3半導体層83およびn型の第4半導体層84が順に積層されたのち、周囲のp型の第1半導体層81、n型の第2半導体層82、p型の第3半導体層83、n型の第4半導体層84を連続してエッチングすることで相互に分離された複数の島(アイランド)(第1アイランド141〜第8アイランド148)を備えている。
図7(a)に示すように、第1アイランド141には、発光サイリスタL1および記憶サイリスタM1が設けられている。
第2アイランド142は、図7(a)に示すように、図中において、左右に延びた幹部と幹部から分かれた複数の枝部とから構成されている。そして、幹部に電源線71が設けられ、枝部に電源線抵抗Rgx、Rgyが設けられている。
第3アイランド143には、転送サイリスタT1、結合ダイオードDx1、接続ダイオードDy1が設けられている。第4アイランド144には、スタートダイオードDx0が設けられている。第5アイランド145には電流制限抵抗R1、第6アイランド146には電流制限抵抗R2、第7アイランド147には抵抗RM1、第8アイランド148には抵抗RM2が設けられている。
そして、発光チップC1(C)には、第1アイランド141、第3アイランド143と同様なアイランドが、並列して形成されている。これらのアイランドには、発光サイリスタL2、L3、L4、…、記憶サイリスタM2、M3、M4、…、転送サイリスタT2、T3、T4、…等が、第1アイランド141および第3アイランド143と同様に設けられている。これらについては、説明を省略する。
そしてまた、基板80の裏面にはVsub端子となる裏面電極85が設けられている。
ここで、図7(a)および(b)により、第1アイランド141〜第8アイランド148について詳細に説明する。
第1アイランド141に設けられた発光サイリスタL1は、基板80をアノード端子、n型の第4半導体層84の領域111上に形成されたn型オーミック電極121をカソード端子、n型の第4半導体層84をエッチング除去して露出させたp型の第3半導体層83上に形成されたp型オーミック電極131をゲート端子Gl1とする。そして、n型オーミック電極121が形成された部分を除くn型の第4半導体層84の領域111表面から光を放出する。
第1アイランド141に設けられた記憶サイリスタM1は、基板80をアノード端子、n型の第4半導体層84の領域112に形成されたn型オーミック電極122をカソード端子、n型の第4半導体層84をエッチング除去して露出させたp型の第3半導体層83上のp型オーミック電極131をゲート端子Gm1とする。p型オーミック電極131は、ゲート端子Gl1とゲート端子Gm1とを兼ねている。
第2アイランド142に設けられた電源線71は、p型の第3半導体層83上に形成されたp型オーミック電極132により形成されている。
同じく第2アイランド142に設けられた電源線抵抗Rgx、Rgyは、p型の第3半導体層83上に形成された2個のp型オーミック電極間に形成されている。そして、2個のp型オーミック電極間のp型の第3半導体層83を抵抗として用いている。例えば、電源線抵抗Rgy1は、p型の第3半導体層83上に設けられたp型オーミック電極132と133との間に形成されている。
第3アイランド143に設けられた転送サイリスタT1は、基板80をアノード端子、n型の第4半導体層84の領域114上に形成されたn型オーミック電極124をカソード端子、n型の第4半導体層84をエッチング除去して露出させたp型の第3半導体層83上に形成されたp型オーミック電極134をゲート端子Gt1とする。
同じく第3アイランド143に設けられた接続ダイオードDy1は、n型の第4半導体層84の領域113上に設けられたn型オーミック電極123をカソード端子、p型の第3半導体層83上に形成されたp型オーミック電極134をアノード端子として形成されている。接続ダイオードDy1のアノード端子と転送サイリスタT1のゲート端子Gt1とはp型オーミック電極134で共通である。
さらに、同じく第3アイランド143に設けられた結合ダイオードDx1は、n型の第4半導体層84の領域115上に設けられたn型オーミック電極125をカソード端子、p型の第3半導体層83上に形成されたp型オーミック電極134をアノード端子として形成されている。結合ダイオードDx1のアノード端子と転送サイリスタT1のゲート端子Gt1とはp型オーミック電極134で共通である。
第4アイランド144に設けられたスタートダイオードDx0は、n型の第4半導体層84上に設けられたn型オーミック電極(符号なし)をカソード端子、n型の第4半導体層84を除去して露出させたp型の第3半導体層83上に形成されたp型オーミック電極(符号なし)をアノード端子として形成されている。
第5アイランド145に設けられた電流制限抵抗R1、第6アイランド146に設けられた電流制限抵抗R2、第7アイランド147に設けられた抵抗RM1、第8アイランド148に設けられた抵抗RM2は、電源線抵抗Rgx1、Rgy1と同様に、p型の第3半導体層83上に形成された一組のp型オーミック電極(符号なし)間のp型の第3半導体層83を抵抗としている。
図7(a)において、各素子間の接続関係を説明する。
第1アイランド141の発光サイリスタL1のゲート端子Gl1であるp型オーミック電極131は、第2アイランド142の電源線抵抗Rgy1のp型オーミック電極133に接続され、さらに第3アイランド143の接続ダイオードDy1のカソード端子であるn型オーミック電極123に接続されている。発光サイリスタL1のカソード端子であるn型オーミック電極121は点灯信号線75に接続されている。点灯信号線75はφI端子に接続されている。説明を省略するが、発光サイリスタL2、L3、L4、…についても同様である。
第1アイランド141の記憶サイリスタM1(奇数番号の記憶サイリスタM)のカソード端子であるn型オーミック電極122は、第1書込信号線74aに接続されている。そして、第1書込信号線74aは第7アイランド147に設けられた抵抗RM1を介してφW端子に接続されている。
一方、隣接して設けられた記憶サイリスタM2(偶数番号の記憶サイリスタM)のカソード端子であるn型オーミック電極(符号なし)は、第2書込信号線74bに接続されている。そして、第2書込信号線74bは第8アイランド148に設けられた抵抗RM2を介してφW端子に接続されている。
第2アイランド142に設けられた電源線71であるp型オーミック電極132は、電源電位Vgaに接続されている。
そして、第2アイランド142に設けられた電源線抵抗Rgx1のp型オーミック電極(符号なし)は、第3アイランド143に設けられた転送サイリスタT1のゲート端子Gt1であるp型オーミック電極134に接続されている。
第3アイランド143に設けられた転送サイリスタT1のカソード端子であるn型オーミック電極124は、第1転送信号線72に接続されている。第1転送信号線72は、第5アイランド145に設けられた電流制限抵抗R1を介してφ1端子に接続されている。
そして、第3アイランド143に設けられた結合ダイオードDx1のカソード端子であるn型オーミック電極125は、隣接して設けられた転送サイリスタT2のゲート端子Gt2であるp型オーミック電極(符号なし)に接続されている。
一方、第3アイランド143に設けられた転送サイリスタT1のゲート端子Gt1であるp型オーミック電極134は、第4アイランド144に設けられたスタートダイオードDx0のカソード端子であるn型の第4半導体層84上に形成されたn型オーミック電極(符号なし)に接続されている。
第4アイランド144に設けられたスタートダイオードDx0のアノード端子であるp型の第3半導体層83上に形成されたp型オーミック電極(符号なし)は、偶数番号の転送サイリスタTのカソード端子であるn型の第4半導体層84上に形成されたn型オーミック電極(符号なし)と接続されるとともに、第6アイランド146に設けられた電流制限抵抗R2を介してφ2端子に接続されている。
ここでは説明を省略するが、他の発光サイリスタL、転送サイリスタT、記憶サイリスタM、結合ダイオードDx、接続ダイオードDyについても同様である。
このようにして、図6に示した発光チップC1(C)が構成される。
次に、露光装置65の動作について説明する。
図8は、露光装置65の動作モードを説明する図である。
本実施の形態では、露光装置65は4つの動作モードを有している。
動作モード1は、奇数番号の発光点#2n−1(nは1以上の整数である。以下同様である。)とそれに続く偶数番号の発光点#2nとの二つの発光点を組にして、感光体ドラム12に書き込む1ドットに対応させる。例えば、発光チップC1の発光点#1と#2との組によるドット@1の次には、発光点#3と#4との組によるドット@2が続く。同様にして、発光チップC60の発光点#15259と#15260とを組にしたドット@7630に続く。
いずれの発光点(#2n−1および#2n)も異なるドット(例えばドット@1と@2)において重複して用いられることはない。
動作モード2は、偶数番号の発光点#2nとそれに続く奇数番号の発光点#2n+1との二つの発光点を組にして、1ドットに対応させる。例えば、発光チップC1の発光点#2と#3との組によるドット@1の次には、発光点#4と#5との組によるドット@2が続く。同様にして、発光チップC60の発光点#15258と#15259とを組にしたドット@7629に続く。動作モード2のドットは、動作モード1に比べ1個少ない。
この動作モード2においても、いずれの発光点(#2n、#2n+1)も異なるドット(例えばドット@1と@2)において重複して用いられることはない。
動作モード3は、奇数番号の発光点#2n−1と偶数番号の発光点#2nとをそれぞれ1ドットに対応させる。例えば、発光チップC1の発光点#1によるドット@1の次には、発光点#2によるドット@2が続く。同様にして、発光チップC60の発光点#15260のドット@15260に続く。この動作モード3においても、いずれの発光点(#2n−1、#2n)も異なるドット(例えばドット@1と@2)において重複して用いられることはない。
動作モード4は、奇数番号の発光点#2n−1と偶数番号の発光点#2nとの二つの発光点の組と、偶数番号の発光点#2nとそれに続く奇数番号の発光点#2n+1との二つの発光点の組とをそれぞれ交互に1ドットに対応させる。例えば、発光チップC1の発光点#1と#2との組によるドット@1の次には、発光点#2と#3との組によるドット@2が続く。同様にして、発光チップC60の発光点#15259と発光点#15260によるドット@15259に続く。動作モード4のドットは、動作モード3に比べ1個少ない。この動作モード4においては、発光点(#2n−1、#2n)は異なるドット(例えばドット@1と@2)において重複して用いられている。すなわち、ドット@1に用いられた発光点#2は、ドット@2においても用いられている。
本実施の形態では、それぞれの発光点#1、#2、…は発光サイリスタLである。
次に、図6に示した発光チップCを用いた露光装置65により、上記の動作モード1〜4を説明する。
露光装置65は60個の発光チップC(C1〜C60)を備えている(図3、5参照)。
図5に示したように、回路基板62上のすべての発光チップC(C1〜C60)には、基準電位Vsubと電源電位Vgaが共通に供給される。さらに、回路基板62上のすべての発光チップC(C1〜C60)には、転送信号φ1、φ2、書込信号φWが共通に送信される。一方、点灯信号φI(φI1〜φI60)は、それぞれの発光チップC(C1〜C60)に個別に送信される。
本実施の形態では、転送信号φ1、φ2、書込信号φWを共通に送信して、発光チップC(C1〜C60)を並行して動作させ、発光チップC毎に個別に送信される点灯信号φI(φI1〜φI60)によって、発光チップC毎に点灯(発光)させる発光サイリスタLを指定している。
そして、本実施の形態では、発光チップC(C1〜C60)に共通に送信される書込信号φWと発光チップC(C1〜C60)に個別に送信される点灯信号φI(φI1〜φI60)の波形を変えることで、4つの異なった動作モード1〜4が行えるようにしている。
よって、露光装置65の動作は、1個の発光チップCの動作を説明すれば足りる。
発光チップCの動作を説明する前に、サイリスタ(転送サイリスタT、記憶サイリスタM、発光サイリスタL)の基本的な動作を説明する。サイリスタは、アノード端子、カソード端子、ゲート端子の3端子を有する半導体素子である。
以下では、例として、図6、図7に示した、サイリスタのアノード端子であるVsub端子に供給される基準電位Vsubをハイレベルの電位(以下、「H」と記す。)としての0V、Vga端子に供給される電源電位Vgaをローレベルの電位(以下、「L」と記す。)としての−3.3Vとする。そして、サイリスタは、図7に示したように、GaAs、GaAlAs等によるp型半導体層、n型半導体層を積層して構成されているとし、pn接合の拡散電位(順方向電位)Vdを1.4Vとする。以下では数値により説明する。
ここでは、0Vから負側の電位を用いる。そして、負側の電位に対して、0Vまたは0V側にある電位を高いまたは高い電位と表示し、0Vまたは負側の電位に対して、さらに負側にある電位を低いまたは低い電位と表示する。
アノード端子とカソード端子との間に電流が流れていないオフ状態のサイリスタは、しきい電圧より低い電位がカソード端子に印加されるとオン状態に移行(ターンオン)する。サイリスタがターンオンすると、アノード端子とカソード端子との間に電流が流れた状態(オン状態)になる。ここで、サイリスタのしきい電圧は、ゲート端子の電位から拡散電位Vdを引いた値である。よって、サイリスタのゲート端子の電位が例えば−1.4Vになると、しきい電圧は−2.8Vとなる。すなわち、−2.8Vより低い電位がカソード端子に印加されると、サイリスタがターンオンする。
そして、オン状態のサイリスタのゲート端子は、サイリスタのアノード端子の電位に近い電位になる。ここでは、アノード端子を「H」(0V)に設定しているので、ゲート端子の電位は「H」(0V)になるとして説明する。また、オン状態のサイリスタのカソード端子はpn接合の拡散電位Vdになる。よって、カソード端子の電位は−1.4Vとなる。
サイリスタは、ターンオンすると、カソード端子の電位が、オン状態を維持するために必要な電位(維持電圧)より高い電位になるまで、オン状態を維持する。オン状態のサイリスタのカソード端子の電位は−1.4Vであるので、サイリスタの維持電圧は、ほぼ−1.4Vである(以下では、維持電圧は−1.4Vであるとして説明する。)。そして、カソード端子に維持電圧(−1.4V)より高い電位が印加されると、オフ状態に移行(ターンオフ)する。例えば、カソード端子が「H」(0V)になれば、カソード端子がアノード端子と同電位になって、サイリスタはターンオフする。
一方、サイリスタは、カソード端子に維持電圧より低い電位が継続的に印加され、サイリスタのオン状態を維持しうる電流が供給されると、オン状態を維持する。
以上のことから、サイリスタは、オン状態になると電流が流れた状態を維持し、ゲート端子の電位によってはオフ状態に移行しない。すなわち、サイリスタはオン状態を維持(記憶、保持)する機能を有している。
なお、発光サイリスタLは、ターンオンすると点灯(発光)し、ターンオフすると消灯する。オン状態の発光サイリスタLの発光出力は、カソード端子とアノード端子間に流す電流によって決められる。
次に、抵抗RM1、RM2について説明する。
本実施の形態では、図6に示したように、第1書込信号線74aは奇数番号の記憶サイリスタMのカソード端子と接続され、第2書込信号線74bは偶数番号の記憶サイリスタMのカソード端子と接続されている。
そこで、奇数番号の記憶サイリスタMのいずれかがターンオンすると、第1書込信号線74aの電位は、ターンオンした記憶サイリスタMのカソード端子の電位(−1.4V)になる。しかし、φW端子に印加される書込信号φWの電位(「L」(−3.3V))と第1書込信号線74aの電位(−1.4V)との電位差は、抵抗RM1で保持される。よって、偶数番号のすべての記憶サイリスタMがオフ状態にあると、第2書込信号線74bの電位は、φW端子に印加される書込信号φWの電位(「L」(−3.3V))となる。
逆に、偶数番号の記憶サイリスタMのいずれかがターンオンした場合も、奇数番号のすべての記憶サイリスタMがオフ状態にあると、第1書込信号線74aの電位は、φW端子に印加される書込信号φWの電位(「L」(−3.3V))となる。
図9は、本実施の形態における発光チップC1(C)の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図9では、第1転送信号φ1、第2転送信号φ2と、上記した4つの動作モード1〜4に対応する書込信号φWおよび点灯信号φI(発光チップC1では点灯信号φI1)と、4つの動作モード1〜4に対応して書き込むドットおよび点灯(発光)する発光サイリスタLの番号を示している。なお、書き込むドットおよび点灯(発光)する発光サイリスタLについては、各動作モード1〜4の動作とともに説明する。
なお、以下では、発光サイリスタLを点灯または非点灯とする制御を点灯制御と表記する。
図9のタイミングチャートにおいて、時刻aから時刻yへとアルファベット順に時刻が経過するとする。
本実施の形態では、発光チップC(C1〜C60)に共通に送信される第1転送信号φ1および第2転送信号φ2は、同じ波形を繰り返す。また、書込信号φWは、動作モード1〜4毎に異なるが、それぞれの動作モードにおいては、同じ波形の繰り返しである。
点灯信号φIは、画像データに基づいて、それぞれの発光チップC(C1〜C60)に個別に送信される。
よって、第1転送信号φ1、第2転送信号φ2、書込信号φWの繰り返し周期で区切った期間T(1)(時刻bから時刻k)、期間T(2)(時刻kから時刻w)、期間T(3)(時刻wから時刻x)、期間T(4)(時刻xから時刻y)、…により、発光チップC1(C)に送信される信号(第1転送信号φ1、第2転送信号φ2、書込信号φW、点灯信号φI)を説明する。ここでは、期間T(1)、T(2)、…は同じ長さとし、それぞれを区別しないときは期間Tと表記する。
なお、以下に説明する信号の相互の関係が維持されるようにすれば、期間Tの長さを可変としてもよい。
さて、図9では、時刻bにおいて発光チップCが動作を開始する。よって、時刻bから時刻kまでの期間T(1)は、発光チップCが動作を開始した直後であるので、期間T(2)、T(3)、…と、信号(第1転送信号φ1、第2転送信号φ2、書込信号φW、点灯信号φI)の波形が異なっている。
よって、波形が繰り返し波形となる時刻kから時刻wまでの期間T(2)において、信号(第1転送信号φ1、第2転送信号φ2、書込信号φW、点灯信号φI)を説明する。
なお、時刻aから時刻bまでの期間は、基準電位Vsubおよび電源電位Vgaが設定されるとともに、信号(第1転送信号φ1、第2転送信号φ2、書込信号φW、点灯信号φI)の電位が設定されて、発光チップCが動作可能になる期間である。この期間の信号については、発光チップCの動作とともに説明する。
期間T(2)における転送信号φ1、φ2について説明する。
第1転送信号φ1は、期間T(2)の開始時刻kで「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行し、時刻sで「L」から「H」に移行する。そして、期間T(2)の終了時刻wにおいて「H」を維持している。
第2転送信号φ2は、期間T(2)の開始時刻kで「L」であって、時刻mで「L」から「H」に移行し、さらに時刻qで「H」から「L」に移行し、期間T(2)の終了時刻wにおいて「L」を維持している。
ここで、発光チップC1(C)に送信される第1転送信号φ1と第2転送信号φ2との関係を見ると、第1転送信号φ1および第2転送信号φ2は、ともに「L」となる期間(時刻k〜時刻m、時刻q〜時刻s)を挟んで、それぞれが「L」または「H」になる期間を有している。そして、第1転送信号φ1と第2転送信号φ2とは、ともに「H」となる期間を有しない。
そして、期間T(2)における第1転送信号φ1および第2転送信号φ2の波形が、期間T(3)、T(4)、…において繰り返されている。
なお、時刻bから時刻kの期間T(1)における第2転送信号φ2は、時刻bで「H」であって、期間T(2)における時刻kから時刻mまでの「L」の期間を欠いている。これを除くと、期間T(1)の第1転送信号φ1および第2転送信号φ2の波形は、期間T(2)の第1転送信号φ1および第2転送信号φ2の波形と同じである。
では、次に、図8に示した動作モード1〜4について、期間T(2)における書込信号φWおよび点灯信号φI1を説明する。なお、書込信号φWは、後述するように、「H」(0V)から「L」(−3.3V)への移行のタイミング(時刻)が重要であるので、以下では、「H」から「L」への移行の時刻のみを記載する場合がある。
(動作モード1)
動作モード1は、奇数番号の発光点#2n−1(nは1以上の整数であって、以下同じである。)とそれに続く偶数番号の発光点#2nとの二つの発光点を組にして、1ドットに対応させる。
動作モード1における書込信号φWは、期間T(2)の開始時刻kにおいて、「H」であって、時刻rで「H」から「L」に移行し、時刻uで「L」から「H」に移行する。そして、期間T(2)の終了時刻wにおいて、「H」を維持している。
書込信号φWと第1転送信号φ1および第2転送信号φ2との関係を見ると、書込信号φWは、第1転送信号φ1が「L」で第2転送信号φ2が「H」から「L」に移行した時刻qの後に、「H」から「L」に移行している。
動作モード1においては、一例として、感光体ドラム12にドット@1、@2、@4を書き込み、ドット@3を書き込まないとする。すると、ドットに対応して、発光点#1、#2、#3、#4、#7、#8(発光チップC1の発光サイリスタL1、L2、L3、L4、L7、L8に対応する。ここでは、発光チップC1で説明するので発光サイリスタLで表示する。)を点灯(発光)させ、発光点#5、#6(発光サイリスタL5、L6)を非点灯(消灯)のままとすることになる。
よって、期間T(2)において、点灯信号φI1は、期間T(2)の開始時刻kにおいて、後述する点灯レベルの電位(以下、「Le」と記す。)(−2.8V<「Le」≦−1.4V)であって、時刻pで「Le」から「H」に移行し、時刻tで「H」から「Le」に移行する。そして、期間T(2)の終了時刻wにおいて、「Le」を維持している。なお、動作の説明で詳述するが、時刻kから時刻pまでの「Le」の期間は、期間T(1)の時刻hにおいて、ドット@1を構成する発光サイリスタL1、L2を点灯(発光)させるための時刻hにおける「H」から「Le」への移行に引き続いて「Le」となっている部分である。また、時刻tにおける「H」から「Le」への移行は、ドット@2を構成する発光サイリスタL3、L4を点灯(発光)させるためである。この「Le」の期間は、期間T(3)に引き続いている。
なお、ドットを書き込まないときは、「Le」とすることなく、「H」を維持すればよい。ここでは、ドット@5を書き込まない、すなわちドット@5を構成する発光サイリスタL5、L6を点灯(発光)させないので、期間T(3)において、期間T(2)の時刻tに対応するタイミングで点灯信号φI1を「H」のまま維持している。
(動作モード2)
動作モード2は、偶数番号の発光点#2nとそれに続く奇数番号の発光点#2n+1との二つの発光点を組にして、1ドットに対応させる。
動作モード2における書込信号φWは、期間T(2)の開始時刻kにおいて、「H」であって、時刻lで「H」から「L」に移行し、時刻oで「L」から「H」に移行する。そして、期間T(2)の終了時刻wにおいて、「H」を維持している。
書込信号φWと第1転送信号φ1および第2転送信号φ2との関係を見ると、書込信号φWは、第2転送信号φ2が「L」で第1転送信号φ1が「H」から「L」に移行した時刻kの後に、「H」から「L」に移行している。動作モード1とは、第1転送信号φ1と第2転送信号φ2との関係が逆になっている。すなわち、動作モード2の書込信号φWの波形は、動作モード1の書込信号φWの波形を期間Tの1/2にあたる期間、時間軸上を後ろにシフトした波形にあたる。
動作モード2においても、一例として、動作モード1と同様に、感光体ドラム12にドット@1、@2、@4を書き込み、ドット@3を書き込まないとする。すると、ドットに対応して、発光点#2、#3、#4、#5、#8、#9(発光サイリスタL2、L3、L4、L5、L8、L9)を点灯(発光)させ、発光点#6、#7(発光サイリスタL6、L7)を非点灯(消灯)のままとすることになる。なお、図9では、発光点#8、#9に対応する発光サイリスタL8、L9は不図示である。
よって、期間T(2)において、点灯信号φI1は、期間T(2)の開始時刻kにおいて、「H」であって、時刻nで「H」から「Le」に移行し、時刻vで「Le」から「H」に移行する。そして、期間T(2)の終了時刻wにおいて、「H」を維持している。なお、時刻nから時刻vまでの「Le」の期間は、ドット@1を構成する発光サイリスタL2、L3を点灯(発光)させるためである。
なお、発光点#2n、#2n+1を点灯させないときは、「Le」とすることなく、「H」を維持すればよい。ここでは、ドット@3を構成する発光サイリスタL5、L6を点灯(発光)させないので、期間T(4)において、期間T(2)の時刻nに対応するタイミングで点灯信号φI1を「H」のまま維持している。
(動作モード3)
動作モード3は、奇数番号の発光点#2n−1と偶数番号の発光点#2nとのそれぞれを1ドットに対応させる。
動作モード3における書込信号φWは、期間T(2)の開始時刻kから終了時刻wまで、「H」を維持している。
動作モード3においては、一例として、ドット@1、@2、@3、@4、@6、@7、@8を印字し、ドット@5を印字しないとする。すると、ドットに対応して、発光点#1、#2、#3、#4、#6、#7、#8(発光サイリスタL1、L2、L3、L4、L6、L7、L8)を点灯(発光)させ、発光点#5(発光サイリスタL5)を非点灯(消灯)のままとする。
よって、期間T(2)において、点灯信号φI1は、期間T(2)の開始時刻kにおいて、「H」であって、時刻nで「H」から「L」に移行し、時刻pで「L」から「H」に移行し、さらに時刻tで「H」から「L」に移行し、時刻vで「L」から「H」に移行する。そして、期間T(2)の終了時刻wにおいて、「H」を維持している。なお、時刻nから時刻pまでの「L」の期間は、ドット@3を構成する発光サイリスタL3を点灯(発光)させるためであり、時刻tから時刻vまでの「L」の期間は、ドット@4を構成する発光サイリスタL4を点灯(発光)させるためである。
なお、発光点を点灯させないときは、「L」とすることなく、「H」を維持すればよい。ここでは、ドット@5を点灯(発光)させないので、期間T(3)において、期間T(2)の時刻nに対応するタイミングにおいて点灯信号φI1を「H」のまま維持している。
そして、発光サイリスタLを点灯させるときの点灯信号φI1のレベルは「L」であって、動作モード1または2の「Le」と異なる。これについては、後述する動作の説明において詳述する。
(動作モード4)
動作モード4は、奇数番号の発光点#2n−1と偶数番号の発光点#2nとの二つの発光点の組と、偶数番号の発光点#2nとそれに続く奇数番号の発光点#2n+1との二つの発光点を組とをそれぞれ交互に1ドットに対応させる。
動作モード4における書込信号φWは、期間T(2)の開始時刻kにおいて、「H」であって、時刻lで「H」から「L」に移行し、時刻oで「L」から「H」に移行し、さらに時刻rで「H」から「L」し、時刻uで「L」から「H」に移行に移行する。そして、期間T(2)の終了時刻wにおいて、「H」を維持している。
書込信号φWと第1転送信号φ1および第2転送信号φ2との関係を見ると、書込信号φWは、第1転送信号φ1と第2転送信号φ2とがともに「L」のときに、「L」になっている。すなわち、書込信号φWは、第1転送信号φ1と第2転送信号φ2が「L」になっている時刻kから時刻mの間の、時刻lにおいて「L」になっている。同様に、書込信号φWは、時刻qから時刻sの間の、時刻rにおいて「L」になっている。
よって、動作モード3は、動作モード1と動作モード2とのそれぞれの書込信号φWを合わせた波形となっている。
動作モード4においては、一例として、感光体ドラム12にドット@1、@2、@3、@5、@6、@7を書き込み、ドット@4を書き込まないとする。すると、ドットに対応して、発光点#1、#2、#3、#4、#5、#6、#7、#8(発光サイリスタL1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8)を点灯(発光)させることになる。
期間T(2)において、点灯信号φI1は、期間T(2)の開始時刻kにおいて、「H」であって、時刻nで「H」から「Le」に移行し、時刻pで「Le」から「H」に移行し、さらに時刻tで「H」から「Le」に移行し、時刻vで「Le」から「H」に移行する。そして、期間T(2)の終了時刻wにおいて、「H」を維持している。なお、時刻nから時刻pまでの「Le」の期間は、ドット@2を構成する発光サイリスタL2およびL3を点灯(発光)させるためであり、時刻tから時刻vまでの「Le」の期間は、ドット@3を構成する発光サイリスタL3および4を点灯(発光)させるためである。動作モード4では、1個の発光点(発光サイリスタL)を複数のドットで点灯(発光)している。例えば発光サイリスタL3はドット@2およびドット@3で点灯(発光)している。
なお、発光点#2n、#2n+1を点灯させないときは、「Le」とすることなく、「H」を維持すればよい。ここでは、ドット@4を印字しないので、期間T(3)において、期間T(2)の時刻nに対応するタイミングにおいて点灯信号φI1を「H」のまま維持し、発光サイリスタL4およびL5を点灯(発光)しないようにしている。
しかし、発光サイリスタL4は、ドット@3の印字において点灯(発光)し、発光サイリスタL5は、ドット@5の印字において点灯(発光)している。
そして、動作モード4における、点灯信号φI1の発光サイリスタLを点灯させるときのレベルは「Le」であって、動作モード3の「L」と異なる。
では、図5および図6を参照しつつ、図9に示したタイミングチャートにしたがって、動作モード1における露光装置65の動作を説明する。
なお、第1転送信号φ1および第2転送信号φ2による転送サイリスタTの動作は、動作モード1〜4にかかわらず同じである。
(動作モード1)
(1)時刻a
露光装置65に基準電位Vsubおよび電源電位Vgaの供給を開始した時刻aでの状態(初期状態)について説明する。
<露光装置65>
図9に示したタイミングチャートの時刻aにおいて、電源ライン200aは「H」(0V)の基準電位Vsubに設定され、電源ライン200bは「L」(−3.3V)の電源電位Vgaに設定される(図5参照)。よって、それぞれの発光チップCのVsub端子は「H」に設定され、Vga端子は「L」に設定される(図6参照)。
そして、信号発生回路100の転送信号発生部101は、第1転送信号φ1、第2転送信号φ2をそれぞれ「H」に設定する。すると、第1転送信号ライン201および第2転送信号ライン202が「H」になる(図5参照)。これにより、それぞれの発光チップCのφ1端子およびφ2端子が「H」になる。電流制限抵抗R1を介してφ1端子に接続されている第1転送信号線72の電位も「H」になり、電流制限抵抗R2を介してφ1端子に接続されている第2転送信号線73も「H」になる(図6参照)。
そして、信号発生回路100の書込信号発生部103は書込信号φWを「H」に設定する。すると、書込信号ライン205が「H」になる(図5参照)。これにより、それぞれの発光チップCのφW端子が「H」になる(図6参照)。第1書込信号線74aは、抵抗RM1を介して、φW端子に接続され、第2書込信号線74bは抵抗RM2を介して、φW端子に接続されている。よって、第1書込信号線74aおよび第2書込信号線74bも「H」(−3.3V)になる(図6参照)。
さらに、信号発生回路100の点灯信号発生部104は点灯信号φI(φI1〜φI60)を「H」に設定する。すると、点灯信号ライン204−1〜204−60が「H」になる(図5参照)。これにより、それぞれの発光チップCのφI端子が「H」になる。φI端子に接続されている点灯信号線75も「H」になる(図6参照)。
前述したように、それぞれの発光チップC(C1〜C60)は、転送信号φ1、φ2、書込信号φWが共通に送信され、並行して動作している。よって、発光チップC1の動作を説明すれば足りる。
次に、図6を参照しつつ、図9に示したタイミングチャートにしたがって、発光チップC1(C)の動作を説明する。
図9および以下における説明においては、各端子の電位はステップ状に変化するとするが、実際には各端子の電位は徐々に変化する。よって、各端子の電位が変化の途上であっても、下記に示す条件が満たされれば、サイリスタは、ターンオンおよびターンオフなどの状態の変化を生じる。
<発光チップC1(C)>
転送サイリスタT、記憶サイリスタMおよび発光サイリスタLのアノード端子はVsub端子に接続されているので、「H」に設定される。
一方、奇数番号の転送サイリスタT1、T3、…のカソード端子は、第1転送信号線72に接続され、「H」に設定されている。偶数番号の転送サイリスタT2、T4、…のカソード端子は、第2転送信号線73に接続され、「H」に設定されている。よって、転送サイリスタTのアノード端子およびカソード端子はともに「H」となり、転送サイリスタTはオフ状態にある。
同様に、奇数番号の記憶サイリスタM1、M3、…のカソード端子は、第1書込信号線74aに接続され、「H」に設定されている。偶数番号の記憶サイリスタM2、M4、…のカソード端子は、第2書込信号線74bに接続され、「H」に設定されている。よって、記憶サイリスタMのアノード端子およびカソード端子はともに「H」となり、記憶サイリスタMはオフ状態にある。
さらに、発光サイリスタLのカソード端子は、点灯信号線75に接続され、「H」に設定されている。よって、発光サイリスタLのアノード端子およびカソード端子はともに「H」となり、発光サイリスタLはオフ状態にある。
転送サイリスタTのゲート端子Gtは、電源線抵抗Rgxを介して電源線71に接続されている。電源線71は「L」(−3.3V)の電源電位Vgaに設定されている。よって、後述するゲート端子Gt1およびGt2を除いて、ゲート端子Gtの電位は「L」になっている。
そして、記憶サイリスタMのゲート端子Gmは、電源線抵抗Rgyを介して電源線71に接続されている。よって、後述するゲート端子Gm1を除いて、ゲート端子Gmの電位は「L」になっている。
さらに、発光サイリスタLのゲート端子Glは、ゲート端子Gmと接続されているので、ゲート端子Gl1を除いて、ゲート端子Glの電位は「L」になっている。
以上のことから、後述する転送サイリスタT1、T2、記憶サイリスタM1、発光サイリスタL1を除いて、転送サイリスタT、記憶サイリスタMおよび発光サイリスタLのしきい電圧はそれぞれのゲート端子Gt、Gm、Glの電位(−3.3V)からpn接合の拡散電位Vd(1.4V)を引いた値である−4.7Vとなっている。
図6中、転送サイリスタ列の一端のゲート端子Gt1は、スタートダイオードDx0のカソード端子に接続されている。そして、スタートダイオードDx0のアノード端子は、「H」(0V)に設定された第2転送信号線73に接続されている。一方、スタートダイオードDx0のカソード端子(ゲート端子Gt1と同じ。)は、電源線抵抗Rgx1を介して、「L」(−3.3V)の電源線71に接続されている。よって、スタートダイオードDx0は、順方向に電圧が印加(順バイアス)され電流が流れる。すると、スタートダイオードDx0のカソード端子(ゲート端子Gt1)は、スタートダイオードDx0のアノード端子の「H」(0V)からスタートダイオードDx0の拡散電位Vd(1.4V)を引いた値(−1.4V)になる。よって、転送サイリスタT1のしきい電圧は、ゲート端子Gt1の電位(−1.4V)から拡散電位Vd(1.4V)を引いた−2.8Vとなる。
転送サイリスタT1に隣接する転送サイリスタT2のゲート端子Gt2は、ゲート端子Gt1に順バイアスの結合ダイオードDx1を介して接続されている。よって、転送サイリスタT2のゲート端子Gt2の電位は、ゲート端子Gt1の電位(−1.4V)から結合ダイオードDx1の拡散電位Vd(1.4V)を引いた−2.8Vになる。よって、転送サイリスタT2のしきい電圧は−4.2Vになる。
なお、番号が3以上の転送サイリスタTのしきい電圧は、前述したように−4.7Vである。
一方、記憶サイリスタM1のゲート端子Gm1はゲート端子Gt1に順バイアスの接続ダイオードDy1を介して接続されているので、記憶サイリスタM1のゲート端子Gm1の電位は、ゲート端子Gt1の電位(−1.4V)から接続ダイオードDy1の拡散電位Vd(1.4V)を引いた−2.8Vになる。よって、記憶サイリスタM1のしきい電圧は−4.2Vになる。
なお、番号が2以上の記憶サイリスタMのしきい電圧は、前述したように−4.7Vである。
また、発光サイリスタLのしきい電圧は、前述したように−4.7Vである。
(2)時刻b
図9に示す時刻bにおいて、第1転送信号φ1が「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。これにより露光装置65は動作状態に入る。
第1転送信号φ1が「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行すると、しきい電圧が−2.8Vである転送サイリスタT1がターンオンする。しかし、番号が3以降の奇数番号の転送サイリスタTは、しきい電圧が−4.7Vであるので、オン状態に移行しない。一方、しきい電圧が−4.2Vである転送サイリスタT2およびしきい電圧−4.7Vである他の偶数番号の転送サイリスタTは、第2転送信号φ2が「H」(0V)であるので、ターンオンしない。
転送サイリスタT1がターンオンすると、ゲート端子Gt1の電位は、アノード端子の「H」(0V)になる。そして、転送サイリスタT1のカソード端子(図6の第1転送信号線72)の電位は、転送サイリスタT1のアノード端子の「H」(0V)からpn接合の拡散電位Vd(1.4V)を引いた−1.4Vになる。
カソード端子(ゲート端子Gt2)が−2.8Vであった順バイアスの結合ダイオードDx1はアノード端子(ゲート端子Gt1)が「H」(0V)になって、カソード端子(ゲート端子Gt2)の電位が、アノード端子(ゲート端子Gt1)の「H」(0V)から拡散電位Vd(1.4V)を引いた−1.4Vになる。これにより、転送サイリスタT2のしきい電圧は−2.8Vになる。
そして、転送サイリスタT2のゲート端子Gt2に結合ダイオードDx2を介して接続されたゲート端子Gt3の電位は−2.8Vになり、転送サイリスタT3のしきい電圧は−4.2Vになる。番号が4以上の転送サイリスタTは、−4.7Vのしきい電圧が維持される。
一方、転送サイリスタT1がターンオンして、ゲート端子Gt1の電位が「H」(0V)となると、順バイアスの接続ダイオードDy1のカソード端子(ゲート端子Gm1およびゲート端子Gl1)の電位が−1.4Vになる。これにより、記憶サイリスタM1および発光サイリスタL1のしきい電圧は−2.8Vになる。
なお、ゲート端子Gt1の電位が「H」(0V)となると、記憶サイリスタM2のゲート端子Gm2および発光サイリスタL2のゲート端子Gl2の電位が−2.8Vになり、記憶サイリスタM2および発光サイリスタL2のそれぞれのしきい電圧は−4.2Vになる。番号が3以上の記憶サイリスタMは、−4.7Vのしきい電圧が維持される。
しかし、第1書込信号線74aおよび第2書込信号線74bは「H」(0V)であるので、いずれの記憶サイリスタMもターンオンしない。同様に、点灯信号線75は「H」(0V)であるので、いずれの発光サイリスタLもターンオンしない。
すなわち、時刻bにおいて、転送サイリスタT1のみがターンオンする。そして、時刻bの直後(ここでは、時刻bにおける信号の電位の変化によってサイリスタなどの変化が生じた後に定常状態になったときをいう。以下同様である。)において、転送サイリスタT1がオン状態にある。他の転送サイリスタTおよびすべての記憶サイリスタM、発光サイリスタLはオフ状態にある。
以下では、オン状態にあるサイリスタ(転送サイリスタT、記憶サイリスタM、発光サイリスタL)のみを説明し、オフ状態にあるサイリスタ(転送サイリスタT、記憶サイリスタM、発光サイリスタL)の説明を省略する。
以上説明したように、サイリスタ(転送サイリスタT、記憶サイリスタM、発光サイリスタL)のゲート端子(ゲート端子Gt、Gm、Gl)はダイオード(結合ダイオードDx、接続ダイオードDy)によって相互に接続されている。よって、ゲート端子の電位が変化すると、電位が変化したゲート端子に、順バイアスのダイオードを介して接続されたゲート端子の電位が変化する。そして、変化したゲート端子を有するサイリスタのしきい電圧が変化する。
さらに具体的に説明する。電位が「H」(0V)になったゲート端子と、順バイアスのダイオード1個で接続されたゲート端子の電位は−1.4Vになり、そのゲート端子を有するサイリスタのしきい電圧は−2.8Vになる。よって、カソード端子の電位が「L」(−3.3V)になると、しきい電圧が−2.8Vのサイリスタはターンオンする。
一方、電位が「H」(0V)になったゲート端子と、順バイアスのダイオード2個で接続されたゲート端子の電位は−2.8Vになり、そのゲート端子を有するサイリスタのしきい電圧は−4.2Vになる。よって、しきい電圧−4.2Vは「L」(−3.3V)より低いため、カソード端子の電位が「L」(−3.3V)になっても、サイリスタはターンオンできず、オフ状態を維持する。すなわち、電位が「H」(0V)になったゲート端子と、順バイアスのダイオード1個で接続されたサイリスタのみが「L」(−3.3V)によりターンオンする。
以下では、「L」(−3.3V)またはそれより高い電位でターンオンできる状態のサイリスタ(転送サイリスタT、記憶サイリスタM、発光サイリスタL)を中心に説明し、他の変化については説明を省略する。
(3)時刻e
動作モード1では、時刻cおよびdにおける書込信号φWの変化は関係しない。よって、時刻eを説明する。
時刻eにおいて、第2転送信号φ2が「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行すると、しきい電圧が−2.8Vになっていた転送サイリスタT2がターンオンして、ゲート端子Gt2が「H」(0V)になる。そして、順バイアスの結合ダイオードDx2でゲート端子Gt2に接続されているゲート端子Gt3の電位が−1.4Vになり、転送サイリスタT3のしきい電圧が−2.8Vになる。同様に、順バイアスの接続ダイオードDy2でゲート端子Gt2に接続されているゲート端子Gm2(Gl2)の電位が−1.4Vになり、記憶サイリスタM2および発光サイリスタL2のしきい電圧が−2.8Vになる。
さらに、ゲート端子Gt3が−1.4Vになることにより、接続ダイオードDy3を介してゲート端子Gt3に接続されたゲート端子Gm3(Gl3)の電位が−2.8Vになり、記憶サイリスタM3および発光サイリスタL3のそれぞれのしきい電圧が−4.2Vになる。
なお、記憶サイリスタM1のしきい電圧は、時刻bにおいて、−2.8Vになっている。そして、番号が4以上の記憶サイリスタMのしきい電圧は、−4.7Vになっている。
このとき、奇数番号の記憶サイリスタMのカソード端子が接続された第1書込信号線74aおよび偶数番号の記憶サイリスタMのカソード端子が接続された第2書込信号線74bの電位は「H」(0V)であるので、いずれの記憶サイリスタMもターンオンしない。また、点灯信号φI1も「H」であるので、いずれの発光サイリスタLもターンオンしない。
よって、時刻eの直後においては、転送サイリスタT1およびT2がともにオン状態になっている。
(4)時刻f
時刻fにおいて、書込信号φWが「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。
時刻bにおいてしきい電圧が−2.8Vになった記憶サイリスタM1、および時刻eにおいてしきい電圧が−2.8Vになった記憶サイリスタM2がターンオンする。このとき、記憶サイリスタM1または記憶サイリスタM2のいずれか一方が先にターンオンし、第1書込信号線74aまたは第2書込信号線74bのいずれか一方の電位がオン状態の記憶サイリスタMのカソード端子の電位(−1.4V)になっても、抵抗RM1およびRM2により、第1書込信号線74aまたは第2書込信号線74bのいずれか他方の電位に影響を与えない。よって、記憶サイリスタM1および記憶サイリスタM2はともにターンオンしうる。そして、記憶サイリスタM1、M2のゲート端子Gm1(Gl1)、Gm2(Gl2)がともに「H」(0V)になる。これにより、発光サイリスタL1およびL2のしきい電圧がともに−1.4Vとなる。
時刻fの直後においては、転送サイリスタT1、T2および記憶サイリスタM1、M2がオン状態になっている。
(5)時刻g
時刻gにおいて、第1転送信号φ1が、「L」から「H」に移行する。
オン状態にあった転送サイリスタT1は、カソード端子およびアノード端子がともに「H」となるので、ターンオフする。ゲート端子Gt1は、電源線抵抗Rgx1を介して電源線71に接続されているので、その電位が「H」から「L」(−3.3V)に向かって変化する。すると、カソード端子(ゲート端子Gt2)が「H」である結合ダイオードDx1は、逆バイアスになる。これにより、「H」(0V)であるゲート端子Gt2の影響は、ゲート端子Gt1には及ばなくなる。
ゲート端子Gt1の電位が「L」(−3.3V)になることにより、転送サイリスタT1のしきい電圧は−4.7Vになる。
同様に、ゲート端子Gt1が「L」(−3.3V)に向かって変化すると、接続ダイオードDy1は、オン状態にある記憶サイリスタM1によりカソード端子(ゲート端子Gm1)が0Vであるため、逆バイアスになる。よって、ゲート端子Gt1が「L」(−3.3V)になった影響は、ゲート端子Gm1(Gl1)には及ばず、オン状態の記憶サイリスタM1により、ゲート端子Gm1(Gl1)の電位が「H」(0V)に維持される。
よって、時刻gの直後においては、転送サイリスタT2および記憶サイリスタM1、M2がオン状態にある。
(6)時刻h
時刻hにおいて、点灯信号φI1が「H」(0V)から「Le」(−2.8V<「Le」≦−1.4V)に移行する。しきい電圧がともに−1.4Vである発光サイリスタL1およびL2がターンオンし、点灯(発光)する。これによりドット@1の感光体ドラム12への書き込みが開始される。
このとき、点灯信号φI1は、定電流源により電流が供給されるので、点灯信号線75をオン状態になった発光サイリスタL1またはL2によりカソード端子の電位である−1.4Vに固定されない。これにより、発光サイリスタL1および発光サイリスタL2を共にターンオンする。なお、点灯信号φI1を供給する定電流源の電位「Le」(−2.8V<「Le」≦−1.4V)は、発光サイリスタL1、L2のしきい電圧である−1.4Vより低く、後述する時刻kにおいて、しきい電圧が−2.8Vとなる発光サイリスタL3をターンオンしないように−2.8Vより高く設定されている。
時刻hの直後には、転送サイリスタT2、記憶サイリスタM1、M2がオン状態である。さらに、発光サイリスタL1、L2がオン状態で点灯(発光)している。
(7)時刻i
時刻iにおいて、書込信号φWが「L」(−3.3V)から「H」(0V)に移行する。
オン状態の記憶サイリスタM1およびM2により、それぞれ−1.4Vになっていた第1書込信号線74aおよび第2書込信号線74bの電位が、「H」(0V)に移行する。
すると、記憶サイリスタM1およびM2は、アノード端子の電位とカソード端子の電位とがともに「H」(0V)となってターンオフする。しかし、ゲート端子Gm1(Gl1)、Gm2(Gl2)は、オン状態の発光サイリスタL1およびL2により、「H」(0V)に維持されている。よって、記憶サイリスタM1およびM2のしきい電圧は−1.4Vになっている。
よって、時刻iの直後においては、転送サイリスタT2がオン状態である。さらに、発光サイリスタL1、L2がオン状態で点灯(発光)している。
(8)時刻k
動作モード1では、時刻jにおける書込信号φWの変化は関係しない。よって、時刻kを説明する。
期間T(1)の終了時刻kにおいて、第1転送信号φ1が、「H」から「L」に移行する。すると、しきい電圧が−2.8Vであった転送サイリスタT3がターンオンする。すると、ゲート端子Gt3の電位が「H」(0V)になり、順バイアスの結合ダイオードDx3で接続されたゲート端子Gt4の電位が−1.4Vになる。これにより、転送サイリスタT4のしきい電圧が−2.8Vになる。同様に、「H」(0V)になったゲート端子Gt3に、順バイアスの接続ダイオードDy3で接続されたゲート端子Gm3(Gl3)の電位が−1.4Vになり、記憶サイリスタM3および発光サイリスタL3のしきい電圧が共に、−2.8Vになる。
さらに、−1.4Vになったゲート端子Gt4に接続ダイオードDy4で接続されたゲート端子Gm4(Gl4)の電位が−2.8Vになって、記憶サイリスタM4および発光サイリスタL4のしきい電圧が−4.2Vになる。
なお、記憶サイリスタM1、M2のしきい電圧は−1.4Vである。そして、番号が5以上の記憶サイリスタMおよび発光サイリスタLのしきい電圧は、−4.7Vである。
このとき、第1書込信号線74aおよび第2書込信号線74bは、「H」(0V)であるので、いずれの記憶サイリスタMもターンオンしない。
そして、点灯信号φI1は「Le」(−2.8V<「Le」≦−1.4V)であるので、発光サイリスタL3はターンオンしない。
このように、点灯レベル(「Le」)は、時刻hで説明したように、オン状態の記憶サイリスタMによりゲート端子Gl(Gm)の電位が「H」(0V)となった発光サイリスタLのしきい電圧−1.4Vより低く、且つ転送サイリスタTのゲート端子Gtの電位が「H」(0V)となって、順バイアスの接続ダイオードDyで接続されたゲート端子Glの電位が−1.4Vになった発光サイリスタLのしきい電圧−2.8Vより高く設定されている。これによって、オン状態の記憶サイリスタMによりしきい電圧が−1.4Vに設定された発光サイリスタLのみが点灯(発光)するようにしている。
よって、時刻kの直後においては、転送サイリスタT2、T3がオン状態にある。さらに、発光サイリスタL1、L2がオン状態で点灯(発光)している。
(9)時刻m
動作モード1では、時刻lにおける書込信号φWの変化は関係しない。よって、時刻mを説明する。
期間T(2)における時刻mにおいて、第2転送信号φ2が、「L」から「H」に移行する。
オン状態にあった転送サイリスタT2のカソード端子とアノード端子とが共に「H」(0V)になるので、転送サイリスタT2がターンオフする。すると、時刻gにおける転送サイリスタT1と同様に、電源線抵抗Rgx2を介して電源線71に接続されたゲート端子Gt2が「H」から「L」(−3.3V)に向かって変化する。結合ダイオードDx2が逆バイアスになって、「H」(0V)であるゲート端子Gt3の影響がゲート端子Gt2に及ばなくなる。ゲート端子Gt2の電位が「L」(−3.3V)になることにより、転送サイリスタT2のしきい電圧は−4.7Vになる。
また、ゲート端子Gt2の電位が「L」(−3.3V)になることにより、接続ダイオードDy2が逆バイアスになる。発光サイリスタL1およびL2がオン状態にあるので、ゲート端子Gm1(Gl1)およびGm2(Gl2)の電位は、「H」(0V)に維持されている。
よって、時刻mの直後においては、転送サイリスタT3がオン状態にある。そして、発光サイリスタL1およびL2がオン状態で点灯(発光)している。
(10)時刻p
動作モード1では、時刻nおよび時刻oにおける書込信号φWの変化は関係しない。よって、時刻pを説明する。
時刻pにおいて、点灯信号φI1が「L」(−3.3V)から「H」(0V)に移行する。
点灯信号φI1が「L」(−3.3V)から「H」(0V)に移行すると、オン状態にあった発光サイリスタL1およびL2のカソード端子とアノード端子との電位が共に「H」(0V)になって、発光サイリスタL1およびL2がターンオフする。これにより、感光体ドラム12へのドット@1の書込が終了する。
すると、ゲート端子Gm1(Gl1)およびGm2(Gl2)の電位が、それぞれ電源線抵抗Rgy1およびRgy2を介して「L」(−3.3V)に向かって変化する。そして、記憶サイリスタM1、M2、発光サイリスタL1、L2のしきい電圧が−4.7Vになる。このとき、ゲート端子Gt3の電位は「H」(0V)になっているが、結合ダイオードDx2が逆バイアスであるので、ゲート端子Gt3の電位が「H」(0V)である影響は、ゲート端子Gt2に及ばず、記憶サイリスタM1、M2および発光サイリスタL1、L2のしきい電圧に及ばない。
以上説明したように、オン状態にある転送サイリスタTが転送サイリスタT1(時刻d)と転送サイリスタT3(時刻p)とで異なるが、時刻pの状態は時刻dと同様な状態となっている。よって、発光チップC1(C)は、時刻p以降、時刻d以降と同様に動作する。
すなわち、時刻qの直後では、転送サイリスタT3およびT4がオン状態であって、記憶サイリスタM3およびM4のしきい電圧が−2.8Vになっている。そして、時刻rにおいて、書込信号φWが「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行することにより、記憶サイリスタM3およびM4がターンオンし、発光サイリスタL3およびL4のしきい電圧が−1.4Vになる。その後、時刻tにおいて、点灯信号φI1を「H」(0V)から「Le」(−2.8V<「Le」≦−1.4V)に移行すると、発光サイリスタL3およびL4が点灯(発光)し、ドット@2が感光体ドラム12に書き込まれる。
この後も、同様である。なお、ドットを書き込まないときは、ドット@3に示すように、期間T(3)において、期間T(2)の時刻tに対応するタイミングにおいて、点灯信号φI1を「H」(0V)から「Le」(−2.8V<「Le」≦−1.4V)に移行させないで、「H」(0V)を維持すればよい。発光サイリスタL5およびL6のそれぞれのしきい電圧は−1.4Vになっているが、ターンオンしないので、点灯(発光)しない。よって、ドット@3は、感光体ドラム12に書き込まれない。
以上、発光チップC1の動作を説明したが、他の発光チップC2〜C60も発光チップC1と並行して動作している。例えば、図8の動作モード1に示すように、発光チップC1によるドット@1と並行して発光チップC2によるドット@256が感光体ドラム12に書き込まれる。
以上のようにして、動作モード1が実行される。
動作モード1では、奇数番号の発光点#2n−1(発光サイリスタL2n−1)とそれに引き続く偶数番号の発光点#2n(発光サイリスタL2n)とが並行して点灯(発光)し、1ドットを形成した。
よって、奇数番号の転送サイリスタT2n−1とそれに引き続く偶数番号の転送サイリスタT2nとが同時にオン状態になっているタイミング(例えば時刻eから時刻gの間の時刻f)において、書込信号φWを「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。これにより、奇数番号の記憶サイリスタM2n−1とそれに引き続く偶数番号の記憶サイリスタM2nとがともにターンオンし、互いのゲート端子が接続された奇数番号の発光サイリスタL2n−1とそれに引き続く偶数番号の発光サイリスタL2nとのしきい電圧を上昇させる。その後、画像データに基づいて、点灯信号φI1を「H」(0V)から「Le」(−2.8V<「Le」≦−1.4V)へ移行させて、これらの奇数番号の発光サイリスタL2n−1とそれに引き続く偶数番号の発光サイリスタL2nとをターンオンして点灯(発光)するか、「H」(0V)のまま維持して、奇数番号の発光サイリスタL2n−1とそれに引き続く偶数番号の発光サイリスタL2nとを非点灯(消灯)のままとしている。
なお、動作モード1では、奇数番号の発光サイリスタL2n−1とそれに引き続く偶数番号の発光サイリスタL2nとのいずれか1個を点灯(発光)することはしない。
(動作モード2)
次に、動作モード2について説明する。
前述したように、動作モード2は、動作モード1の書込信号φWを期間Tの1/2の期間、時間軸上で後ろにずらしている。すなわち、偶数番号の転送サイリスタT2nとそれに引き続く奇数番号の転送サイリスタT2n+1とが同時にオン状態になっているタイミング(例えば時刻kから時刻mの間の時刻l)において、書込信号φWを「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行している。これにより、偶数番号の記憶サイリスタM2nとそれに引き続く奇数番号の記憶サイリスタM2n+1とがともにターンオンし、偶数番号の発光サイリスタL2nとそれに引き続く奇数番号の発光サイリスタL2n+1のしきい電圧を上昇させる。その後、画像データに基づいて、点灯信号φI1を「H」(0V)から「Le」(−2.8V<「Le」≦−1.4V)へ移行させて、偶数番号の発光サイリスタL2nとそれに引き続く奇数番号の発光サイリスタL2n+1とをターンオンして点灯(発光)するか、「H」(0V)のまま維持して、偶数番号の発光サイリスタL2nとそれに引き続く奇数番号の発光サイリスタL2n+1とを非点灯(消灯)のままとしている。
すなわち、図9の動作モード2に示すように、偶数番号の転送サイリスタT2がオン状態になっている時刻kにおいて、奇数番号の転送サイリスタT3をターンオンさせている。これにより、偶数番号の記憶サイリスタM2およびそれに引き続く奇数番号の記憶サイリスタM3のしきい電圧を−2.8Vにしている。そして、時刻lにおいて、書込信号φWを「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行することで、記憶サイリスタM2およびM3をターンオンさせ、偶数番号の発光サイリスタL2およびそれに引き続く奇数番号の発光サイリスタL3のしきい電圧を−1.5Vにする。その後、時刻nにおいて点灯信号φI1を「H」(0V)から「Le」(−2.8V<「Le」≦−1.4V)に移行することで、発光サイリスタL2およびL3を点灯(発光)させ、ドット@1の感光体ドラム12への書き込みを開始する。そして、時刻vにおいて、書込信号φWを「Le」(−2.8V<「Le」≦−1.4V)から「H」(0V)へ移行することで、ドット@1の書き込みを終了する。
動作モード1と動作モード2とは、書込信号φWを「H」(0V)から「Le」(−2.8V<「Le」≦−1.4V)に移行するタイミングが異なることを除けば、同様に動作するので、詳細な説明は省略する。
なお、動作モード2でも、偶数番号の発光サイリスタL2nとそれに引き続く奇数番号の発光サイリスタL2n+1とのいずれか1個を点灯(発光)することはしない。
さらに、動作モード1と動作モード2とを比較する。動作モード1のドット@1は発光サイリスタL1とL2とから構成されている。一方、動作モード2のドット@1は発光サイリスタL2とL3とから構成されている。
よって、動作モード1のドット@1と、動作モード2のドット@2とは、主走査方向に対して、半ドット(1/2ドット)ずれた位置関係になっている。
すなわち、本実施の形態では、主走査方向のドットの位置の補正が、ドットのピッチより小さい距離を単位として行える。この補正は、書込信号φWと点灯信号φIを制御することで行える。
なお、動作モード2では、図8(b)に示すように、ドット@128は、発光チップC1の発光サイリスタL256と発光チップC2の発光サイリスタL256から構成されている。よって、発光チップC1において、発光サイリスタL256と並行して点灯する発光サイリスタL257がない。しかし、発光サイリスタL257があると想定して、信号を送信すればよい。
(動作モード3)
動作モード1および動作モード2では、2個の発光点を1個のドットに対応させていた。動作モード3は、1個の発光点を1個のドットに対応させている。
動作モード3における転送サイリスタTの動作は、動作モード1と同じである。よって、動作モード1での発光チップC1(C)の動作にそって、動作モード3を説明する。以下では、動作モード3に関連する部分のみを説明する。
前述したように、時刻bで転送サイリスタT1がターンオフし、記憶サイリスタM1および発光サイリスタLのしきい電圧が−2.8Vになっている。そして、時刻bの直後においては、転送サイリスタT1がオン状態にある。
動作モード3では、書込信号φが「H」(0V)に固定されている。よって、記憶サイリスタMは、しきい電圧が−2.8Vになっても、ターンオンしない。
時刻cにおいて、点灯信号φI1が「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行すると、しきい電圧が−2.8Vの発光サイリスタL1がターンオンし、ドット@1の感光体ドラム12への書き込みが開始する。このとき、発光サイリスタL2のしきい電圧は−4.2V、番号が3以上の発光サイリスタLのしきい電圧は−4.7Vであるので、番号が2以上の発光サイリスタLはターンオンしない。
よって、時刻cの直後においては、転送サイリスタT1がオン状態にある。そして、発光サイリスタL1がオン状態にあって点灯(発光)している。
時刻dにおいて、点灯信号φI1が「L」(−3.3V)から「H」(0V)に移行すると、オン状態であった発光サイリスタL1のカソード端子とアノード端子の電位が同じ「H」(0V)になるので、発光サイリスタL1がターンオフして消灯する。これにより、ドット@1の感光体ドラム12への書き込みが終了する。
前述したように、時刻eにおいて、転送サイリスタT2がターンオンし、時刻gにおいて転送サイリスタT1がターンオフする。そして、記憶サイリスタM2および発光サイリスタL2のしきい電圧が−2.8Vになっている。
時刻hにおいて、点灯信号φI1が「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行すると、しきい電圧が−2.8Vである発光サイリスタL2がターンオンして点灯(発光)することにより、ドット@2の感光体ドラム12への書き込みが開始する。そして、時刻jにおいて、点灯信号φI1を「L」(−3.3V)から「H」(0V)にすることにより、発光サイリスタL2をターンオフし、ドット@2の書き込みを終了する。
同様にして、ドット@3、@4を書き込めばよい。そして、ドットを書き込まないときは、期間T(3)のドット@5のように、点灯信号φI1を「H」(0V)のままに維持すればよい。
動作モード3では、1個の転送サイリスタTのみがオン状態にあるとき(例えば時刻gから時刻kまでの間の転送サイリスタT2がオン状態にあるとき)に、点灯信号φI1を「H」(0V)から「L」(−3.3V)にすることで、1個の発光サイリスタLのみを点灯(発光)させている。
よって、動作モード3で感光体ドラム12の主走査方向に書き込めるドットの数は、動作モード1および2に比べ、2倍になる。例えば、動作モード1および2が600dpi(1インチ当たりのドットの数)とすると、動作モード3では、1200dpiとなる。すなわち、書込信号φWと点灯信号φIとを制御して動作モードを切り替えることで、1インチ当たりのドットの数(dpi)(解像度)を変更しうる。
以上説明したように、動作モード3も、書込信号φWと点灯信号φI1を制御することで実現できる。なお、発光サイリスタLを点灯(発光)するときの点灯信号φIのレベルは、動作モード1または2では「Le」(−2.8V<「Le」≦−1.4V)であった。しかし、動作モード3では記憶サイリスタMをオン状態にしないので、発光サイリスタLのしきい電圧が−2.8Vである。よって、動作モード3における点灯信号φIのレベルを「L」(−3.3V)としている。
(動作モード4)
動作モード4は、奇数番号の発光点#2n−1と偶数番号の発光点#2nとの二つの発光点の組と、偶数番号の発光点#2nとそれに続く奇数番号の発光点#2n+1との二つの発光点を組とをそれぞれ交互に1ドットに対応させる。
動作モード4における転送サイリスタTの動作も、動作モード1と同じである。よって、動作モード1での発光チップC1(C)の動作にそって、動作モード4を説明する。以下では、動作モード4に関連する部分のみを説明する。
時刻jの直前(時刻jに達する前)までの発光チップCの動作は、動作モード1の動作と同様である。すなわち、時刻bで転送サイリスタT1がターンオンし、時刻eで転送サイリスタT2がターンオンしている。そして、時刻fにおいて、書込信号φWが「H」(0V)から「L」(−3.3V)へ移行することにより、しきい電圧が−2.8Vになっていた記憶サイリスタM1およびM2がターンオンする。これにより、発光サイリスタL1およびL2のしきい電圧が−1.5Vになる。その後、時刻gにおいて、転送サイリスタT1がターンオフする。時刻hにおいて、点灯信号φI1が「H」(0V)から「Le」(−2.8V<「Le」≦−1.4V)に移行することにより、発光サイリスタL1およびL2がターンオンして点灯(発光)し、ドット@1の感光体ドラム12への書き込みが開始する。
そして、時刻iで、記憶サイリスタM1およびM2がターンオフする。
さて、動作モード4では、時刻jにおいて、点灯信号φI1が、「Le」(−2.8V<「Le」≦−1.4V)から「H」(0V)に移行すると、動作モード1の時刻pと同様に、オン状態にあった発光サイリスタL1およびL2がターンオフして、ドット@1の書き込みが終了する。
次に、動作モード1と同様に、時刻kにおいて、転送サイリスタT3がターンオンする。次の、時刻lでは、動作モード2と同様に、書込信号φWが「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。これにより、しきい電圧が−2.8Vになっていた記憶サイリスタM2およびM3がターンオンする。これにより、発光サイリスタL2およびL3のしきい電圧が−1.5Vになる。その後、時刻mにおいて、転送サイリスタT2がターンオフする。時刻nにおいて、点灯信号φI1が「H」(0V)から「Le」(−2.8V<「Le」≦−1.4V)に移行することにより、発光サイリスタL2およびL3がターンオンして点灯(発光)し、ドット@2の感光体ドラム12への書き込みが開始する。
さて、動作モード4では、時刻pにおいて、点灯信号φI1が、「Le」(−2.8V<「Le」≦−1.4V)から「H」(0V)に移行すると、動作モード2の時刻vと同様に、オン状態にあった発光サイリスタL2およびL3がターンオフして、ドット@2の書き込みが終了する。
以上説明したように、動作モード4は、動作モード1と動作モード2とを交互に実行するようになっている。すなわち、前後する2個の転送サイリスタTがともにオン状態にあるタイミングにおいて、書込信号φWを「H」(0V)から「L」(−3.3V)にし、番号が連続する2個の発光サイリスタL(奇数番号の発光サイリスタL2n−1および偶数番号の発光サイリスタL2nまたは偶数番号の発光サイリスタL2nおよび奇数番号の発光サイリスタL2n+1)を並行して点灯制御している。
動作モード4では、各ドットに対応して感光体ドラム12に書き込まれる光量は、前後のドットの状態の影響を受ける。
まず、書き込むドットの前後のドットも書き込む場合を説明する。
図9の動作モード4において、例えばドット@2は、書き込むドットであるとともに、ドット@2の前後のドットであるドット@1および@3も書き込むドットである。この場合、ドット@2を構成する発光サイリスタL2は、ドット@1を書き込む期間(時刻hから時刻jまでの期間)とドット@2を書き込む期間(時刻nから時刻pまでの期間)とで点灯(発光)している。同様に、ドット@2を構成する発光サイリスタL3は、ドット@2を書き込む期間(時刻nから時刻pまでの期間)とドット@3を書き込む期間(時刻tから時刻vまでの期間)とにおいて点灯(発光)している。
それぞれのドットを書き込む期間(例えば時刻hから時刻j)が同じであって、書き込む期間あたりの1個の発光サイリスタLの光量(1個の発光サイリスタLの光量)が同じであるとすると、ドット@2において書き込まれる光量は、1個の発光サイリスタLの光量の4倍となる。
次に、書き込むドットの前のドットが書き込むドットであって、後のドットが書き込まないドットである場合を説明する。
図9において、例えばドット@3は書き込むドットであって、ドット@3の前のドット@2も書き込むドットであるが、後ろのドット@4は書き込まないドットである。よって、ドット@3を構成する一方の発光サイリスタL3は、ドット@2を書き込む期間(時刻nから時刻pまでの期間)とドット@3を書き込む期間(時刻tから時刻vまでの期間)とで点灯(発光)している。しかし、ドット@3を構成する他方の発光サイリスタL4は、ドット@3を書き込む期間(時刻tから時刻vまでの期間)のみ点灯(発光)し、ドット@4を書き込む期間において点灯(発光)していない。これにより、ドット@3において書き込まれる光量は、1個の発光サイリスタLの光量の3倍となる。
また、上記とは逆に、書き込むドットの前のドットが書き込まないドットであって、後のドットが書き込む場合も同様である。
さらに、書き込まないドットの前後のドットが書き込むドットの場合を説明する。
図9において、例えばドット@4は書き込まないドットであって、ドット@4の前のドット@3と後のドット@5が書き込むドットである。ドット@4を構成する一方の発光サイリスタL4は、ドット@3を書き込む期間(時刻tから時刻vまでの期間)にて点灯(発光)している。ドット@4を構成する他方の発光サイリスタL5は、ドット@5において点灯(発光)している。よって、ドット@4において書き込まれる光量は、1個の発光サイリスタLの光量の2倍となる。
さらにまた、前のドットが書き込むドットであって、後ろのドットが書き込まないドットである書き込まないドット(図9では不図示)に書き込まれる光量は、1個の発光サイリスタLの光量の1倍となる。
なお、前後のドットが書き込まないドットである書き込まないドット(図9では不図示)に書き込まれる光量は1個の発光サイリスタLの光量の0倍となる。
以上説明したように、動作モード4においては、書き込むドットにおいて、前後のドットが書き込むドットか書き込まないドットかによって、書き込まれる光量が異なる。そして、書き込まないドットにおいても、前後のドットが書き込むドットか書き込まないドットかによって、書き込まれる光量が異なる。すなわち、書き込まないドットであっても、書き込まれることがある。
よって、動作モード4は、ドットとドットとの間に高い濃淡差を要しない画像などを、動作モード1または2に比べて、高精細に書き込む場合に適用しうる。
そして、動作モード4も、書込信号φWと点灯信号φI1を制御することで実現できる。
動作モード1〜4は、発光チップCの構成および転送信号φ1、φ2の波形を変更することなく、書込信号φWと点灯信号φI1を制御することで切り替えて用いうる。
転送サイリスタTは転送サイリスタ列の順にオン状態が伝播するように動作する。そして、転送サイリスタTがオン状態になって、オン状態の転送サイリスタTに対応する記憶サイリスタMのしきい電圧を上昇させ、点灯または非点灯とする点灯制御の対象としての発光サイリスタLを記憶する記憶サイリスタMを順に指定する。次に、書込信号φWにより点灯制御の対象としての発光サイリスタLに対応する記憶サイリスタMをオン状態にする。そして、点灯信号φIにより、点灯制御の対象となった発光サイリスタLを点灯または非点灯の状態に設定している。
本実施の形態では、発光サイリスタLの数を256であるとして説明した。しかし、発光サイリスタLの数を256とした場合、図8に示す動作モード2において、例えばドット@128は、発光チップC1の発光サイリスタL256である発光点#256と、発光チップC2の発光サイリスタL256である発光点#257とで構成されている。よって、ドット@128の書き込みは、2個の発光チップC1とC2とを制御することになる。
さらに、図8に示す動作モード2の総ドットは7629個であって、動作モード1の7630個に比べ1個少ない。
図10は、4個の予備発光サイリスタLx1、Lx2、Lx3、Lx4を設けた発光チップCを用いた場合の動作モード2を説明する図である。
予備発光サイリスタLx1、Lx2、Lx3、Lx4をそれぞれ区別しないときは予備発光サイリスタLxと表示する。
予備発光サイリスタLxは、発光チップCの発光サイリスタLの配列方向に設けられ、発光サイリスタLと同じピッチで設けられている。そして、予備発光サイリスタLx1、Lx2は、発光サイリスタL1の発光サイリスタL2と反対側(図10の発光チップC1において、発光サイリスタL1の左側)に設けられている。そして、予備発光サイリスタLx3、Lx4は、発光サイリスタL256の発光サイリスタL255と反対側(図10の発光チップC1において、発光サイリスタL256の右側)に設けられている。
なお、千鳥状に配置された発光チップCは、図8に示したと同様に、隣接する発光チップC間において、発光サイリスタL1〜L256の部分が主走査方向において等しい間隔になるように配置されている。すなわち、発光チップC1の発光サイリスタL256と発光チップC2の発光サイリスタL256との主走査方向の間隔が、発光チップCの発光サイリスタL1〜L256の間隔と同じになるように、発光チップC1と発光チップC2とが配置され、発光チップC2の発光サイリスタL1と発光チップC3の発光サイリスタL1との主走査方向の間隔が、発光チップCの発光サイリスタL1〜L256の間隔と同じになるように、発光チップC2と発光チップC3とが配置されている。以下同様に、発光チップC4〜C60が配置されている。
そして、ドット@128を発光チップC1の発光サイリスタL256と予備発光サイリスタLx3とで構成する。または、ドット@128を発光チップC2の発光サイリスタL256と予備発光サイリスタLx3とで構成する。このようにすると、ドットを構成する発光サイリスタLが2個の発光チップCの発光サイリスタLで構成されないので、点灯制御が容易になる。
さらに、ドット@7630が、発光チップC60の発光サイリスタL256と予備発光サイリスタLx3とで構成でき、動作モード1と同じ個数の総ドットとなる。
上記したように、本実施の形態において、予備発光サイリスタLxを設けた発光チップCを用いてもよい。
なお、図10においては、予備発光サイリスタLxを4個用いたが、予備発光サイリスタLxは1個でもよく、5個以上であってもよい。また、予備発光サイリスタLxは発光サイリスタLを挟むように発光サイリスタ列の両側に設けてもよく、一方の側にのみ設けてもよい。
なお、例えば4個の予備発光サイリスタLxを設ける場合には、図6において、転送サイリスタT、記憶サイリスタM、発光サイリスタLの数を、256から260とすればよい。そして、発光チップCの動作において、ドットを構成しない発光サイリスタLを、点灯(発光)させないように制御すればよい。発光サイリスタLと予備発光サイリスタLxとを区別しなくともよい。
本実施の形態では、定電流源により点灯信号φIを送信するとしたが、図6の発光サイリスタLのカソード端子と点灯信号線75との間に抵抗を設けて、定電圧源にて2個の発光サイリスタL(例えば発光サイリスタL1およびL2)を並行して点灯させてもよい。
また、本実施の形態では、図6に示す発光チップC1(C)において、記憶サイリスタMを奇数番号と偶数番号とに分け、奇数番号の記憶サイリスタMのそれぞれのカソード端子と第1書込信号線74aとを接続し、偶数番号の記憶サイリスタMのそれぞれのカソード端子と第2書込信号線74bとを接続した。そして、第1書込信号線74aを抵抗RM1を介して、第2書込信号線74bを抵抗RM2を介して1つのφW端子に接続した。
しかし、記憶サイリスタMのカソード端子と第1書込信号線74aまたは第2書込信号線74bとを抵抗を介して接続し、抵抗RM1および抵抗RM2を省略してもよい。さらに、この場合には第1書込信号線74aと第2書込信号線74bとを1の配線としてよい。この発光チップCの構成でも、上記において説明したと同様に動作しうる。
本実施の形態では、転送サイリスタTは、第1転送信号φ1と第2転送信号φ2の2相で駆動したが、転送サイリスタTを3個毎に3相の転送信号を送信して駆動してもよい。同様にして、4相以上の転送信号を送信しても駆動してもよい。
また、第1の電気的手段として結合ダイオードDxを用いたが、一方の端子の電位の変化により他方の端子に電位の変化を生じさせるものであればよく、結合ダイオードDxの代わりに抵抗などを用いてもよい。
さらに、第2の電気的手段としての接続ダイオードDyは、電位降下を生じさせて電位をシフトさせている。よって、第2の電気的手段は、電位降下を生じさせるものであればよく、抵抗などであってもよい。
本実施の形態では、発光チップCに自己走査型発光素子アレイ(SLED)が1個搭載されているとしたが、2個以上であってもよい。
また、発光素子列90の発光点(発光サイリスタL)の数を256であるとして説明したが、この個数は任意に設定しうる。
さらに、本実施の形態では、サイリスタ(転送サイリスタT、記憶サイリスタM、発光サイリスタL)のアノード端子を基板80にとって共通にしたアノードコモンとして説明した。カソード端子を基板80としたカソードコモンにおいても、回路の極性を変更することによって用いうる。
1…画像形成装置、10…画像形成プロセス部、11…画像形成ユニット、12…感光体ドラム、14…プリントヘッド、30…画像出力制御部、40…画像処理部、62…回路基板、63…発光部、64…ロッドレンズアレイ、65…露光装置、100…信号発生回路、101…転送信号発生部、103…書込信号発生部、104…点灯信号発生部、φ1…第1転送信号、φ2…第2転送信号、φW…書込信号、φI(φI1〜φI60)…点灯信号、C(C1〜C60)…発光チップ、L(L1、L2、L3…)…発光サイリスタ、T(T1、T2、T3…)…転送サイリスタ、M(M1、M2、M3…)…記憶サイリスタ、Dx(Dx1、Dx2、Dx3…)…結合ダイオード、Dy(Dy1、Dy2、Dy3…)…接続ダイオード、RM1、RM2…抵抗、Vga…電源電位、Vsub…基準電位

Claims (8)

  1. 一列に配列され、点灯または非点灯とする点灯制御がされる複数の発光素子と、当該複数の発光素子のそれぞれに対応して設けられ、オン状態になることで点灯制御の対象とする発光素子を記憶する複数の記憶素子と、当該複数の記憶素子のそれぞれに対応して設けられ、オン状態になることで点灯制御の対象とする発光素子を記憶する記憶素子を順に指定する複数の転送素子とを有する発光装置と、
    前記発光装置の前記複数の転送素子において、1個の転送素子のオン状態と、連続して制御される2個の転送素子のオン状態とを交互に繰り返して、当該複数の転送素子のそれぞれのオン状態が順に伝搬するように制御し、前記複数の発光素子から点灯制御の対象とする発光素子を記憶する記憶素子を順に指定する転送信号を当該複数の転送素子に送信する転送信号供給手段と、
    前記複数の転送素子における1個の転送素子のオン状態または連続して制御される2個の転送素子のオン状態のいずれか一方において、オン状態の転送素子に対応する記憶素子をオン状態に設定する書込信号を前記複数の記憶素子に送信する書込信号供給手段と、
    前記複数の発光素子において、前記複数の記憶素子におけるオン状態の記憶素子に対応し、点灯制御の対象とする発光素子を点灯または非点灯とする点灯信号を当該複数の発光素子に送信する点灯信号供給手段と
    を備えた露光装置。
  2. 前記書込信号供給手段は、前記複数の転送素子において、連続して制御される2個の転送素子がオン状態であるタイミングの1つ置きに、オン状態の転送素子に対応する記憶素子をオン状態に設定する書込信号を前記複数の記憶素子に送信する動作モードを含むことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記書込信号供給手段は、前記複数の転送素子において、連続して制御される2個の転送素子がオン状態であるタイミング毎に、オン状態の転送素子に対応する記憶素子をオン状態に設定する書込信号を前記複数の記憶素子に送信する動作モードをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記書込信号供給手段は、前記複数の転送素子において、1個の転送素子がオン状態であるタイミング毎に、オン状態の転送素子に対応する記憶素子をオン状態に設定する書込信号を前記複数の記憶素子に送信する動作モードをさらに含むことを特徴とする請求項2または3に記載の露光装置。
  5. 前記発光装置が、
    それぞれが第1のゲート端子、第1のアノード端子、第1のカソード端子を有し、当該第1のゲート端子がそれぞれ相互に第1の電気的手段で接続された、複数の転送サイリスタと、
    それぞれが第2のゲート端子、第2のアノード端子、第2のカソード端子を有し、前記複数の転送サイリスタのそれぞれの前記第1のゲート端子と当該第2のゲート端子とがそれぞれ第2の電気的手段を介して接続された、複数の記憶サイリスタと、
    それぞれが第3のゲート端子、第3のアノード端子、第3のカソード端子を有し、前記複数の記憶サイリスタのそれぞれの前記第2のゲート端子と当該第3のゲート端子とが接続された複数の発光サイリスタと、
    前記複数の記憶サイリスタのそれぞれの第2のアノード端子または第2のカソード端子のいずれか一方を1つ置きに選択し、選択された一方に接続する第1の書込信号線と、選択された他方に接続する第2の書込信号線と、
    前記第1の書込信号線と前記書込信号が送信される書込信号端子との間に設けられた第1の抵抗と、
    前記第2の書込信号線と前記書込信号端子との間に設けられた第2の抵抗と
    を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の露光装置。
  6. 一列に配列され、点灯または非点灯とする点灯制御がされる複数の発光素子と、当該複数の発光素子のそれぞれに対応して設けられ、オン状態になることで点灯制御の対象とする発光素子を記憶する複数の記憶素子と、当該複数の記憶素子のそれぞれに対応して設けられ、オン状態になることで点灯制御の対象とする発光素子を記憶する記憶素子を順に指定する複数の転送素子とを有する発光装置を備える露光装置の駆動方法であって、
    前記発光装置の前記複数の転送素子において、1個の転送素子のオン状態と、連続して制御される2個の転送素子のオン状態とを交互に繰り返して、当該複数の転送素子のそれぞれのオン状態が順に伝搬するように制御し、前記複数の発光素子から点灯制御の対象とする発光素子を記憶する記憶素子を順に指定する転送信号を当該複数の転送素子に送信するステップと、
    前記複数の転送素子における1個の転送素子のオン状態または連続して制御される2個の転送素子のオン状態のいずれか一方において、オン状態の転送素子に対応する記憶素子をオン状態に設定する書込信号を前記複数の記憶素子に送信するステップと、
    前記複数の発光素子において、前記複数の記憶素子におけるオン状態の記憶素子に対応し、点灯制御の対象とする発光素子を点灯または非点灯とする点灯信号を当該複数の発光素子に送信するステップと
    を含む露光装置の駆動方法。
  7. 一列に配列され、点灯または非点灯とする点灯制御がされる複数の発光素子と、当該複数の発光素子のそれぞれに対応して設けられ、オン状態になることで点灯制御の対象とする発光素子を記憶する複数の記憶素子と、当該複数の記憶素子のそれぞれに対応して設けられ、オン状態になることで点灯制御の対象とする発光素子を記憶する記憶素子を順に指定する複数の転送素子とを有する発光装置と、当該発光装置の当該複数の転送素子において、1個の転送素子のオン状態と、連続して制御される2個の転送素子のオン状態とを交互に繰り返して、当該複数の転送素子のそれぞれのオン状態が順に伝搬するように制御し、当該複数の発光素子から点灯制御の対象とする発光素子を記憶する記憶素子を順に指定する転送信号を当該複数の転送素子に送信する転送信号供給手段と、当該複数の転送素子における1個の転送素子のオン状態または連続して制御される2個の転送素子のオン状態のいずれか一方において、オン状態の転送素子に対応する記憶素子をオン状態に設定する書込信号を当該複数の記憶素子に送信する書込信号供給手段と、当該複数の発光素子において、当該複数の記憶素子におけるオン状態の記憶素子に対応し、点灯制御の対象とする発光素子を点灯または非点灯とする点灯信号を当該複数の発光素子に送信する点灯信号供給手段とを備え、像保持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
    前記露光手段から照射される光を前記像保持体上に結像させる光学手段と
    を備えるプリントヘッド。
  8. 像保持体を帯電する帯電手段と、
    一列に配列され、点灯または非点灯とする点灯制御がされる複数の発光素子と、当該複数の発光素子のそれぞれに対応して設けられ、オン状態になることで点灯制御の対象とする発光素子を記憶する複数の記憶素子と、当該複数の記憶素子のそれぞれに対応して設けられ、オン状態になることで点灯制御の対象とする発光素子を記憶する記憶素子を順に指定する複数の転送素子とを有する発光装置と、当該発光装置の当該複数の転送素子において、1個の転送素子のオン状態と、連続して制御される2個の転送素子のオン状態とを交互に繰り返して、当該複数の転送素子のそれぞれのオン状態が順に伝搬するように制御し、当該複数の発光素子から点灯制御の対象とする発光素子を記憶する記憶素子を順に指定する転送信号を当該複数の転送素子に送信する転送信号供給手段と、当該複数の転送素子における1個の転送素子のオン状態または連続して制御される2個の転送素子のオン状態のいずれか一方において、オン状態の転送素子に対応する記憶素子をオン状態に設定する書込信号を当該複数の記憶素子に送信する書込信号供給手段と、当該複数の発光素子において、当該複数の記憶素子におけるオン状態の記憶素子に対応し、点灯制御の対象とする発光素子を点灯または非点灯とする点灯信号を当該複数の発光素子に送信する点灯信号供給手段とを備え、前記像保持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
    前記露光手段から照射される光を前記像保持体上に結像させる光学手段と、
    前記像保持体に形成された前記静電潜像を現像する現像手段と、
    前記像保持体に現像された画像を被転写体に転写する転写手段と
    を備える画像形成装置。
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