JP7171447B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置であるプリンタでは、次のような露光方式が一般的に知られている。すなわち、LED(Light Emitting Diode)や有機EL(Organic Electro Luminescence)などを用いた露光ヘッドを使用して感光ドラムを露光し、潜像形成を行う露光方式が一般的に知られている。露光ヘッドは、感光ドラムの長手方向に配列された発光素子列と、発光素子列からの光を感光ドラム上に結像させるロッドレンズアレイと、から構成される。LEDや有機ELは、発光面からの光の照射方向がロッドレンズアレイと同一方向となる面発光形状を有する構成が知られている。ここで、発光素子列の長さは、感光ドラム上における画像領域幅に応じて決まり、プリンタの解像度に応じて発光素子間の間隔が決まる。例えば、1200dpiのプリンタの場合、画素の間隔は21.16μmであり、そのため、発光素子間の間隔も21.16μmに対応する間隔となる。このような露光ヘッドを使用したプリンタでは、レーザビームを回転多面鏡によって偏向されたレーザビームによって感光ドラムを走査するレーザ走査方式のプリンタと比べて、使用する部品数が少ないため、装置の小型化、低コスト化が容易である。また、露光ヘッドを使用したプリンタでは回転多面鏡の回転によって生じる音が低減される。
近年における画像形成装置において、カラー化が急速に進み、それぞれ各色に対応する感光ドラム、及び面発光素子アレイチップを有する複数の画像形成部を配置し、多色画像を出力する画像形成装置が実用化されている。一方、LEDは発光時に発熱を伴う。このため、多数の発光部を有するLEDアレイの発熱量は大きなものとなる。この発熱量の影響により、LEDアレイが実装される基板の熱膨張を招き、基板の主走査方向の長さが長くなり、感光ドラムへ書き込む画像の幅も長くなる。一般的に、カラー画像の各色の発光パターンは異なる。このため、各LEDアレイの発光量や昇温量も異なってくる。その結果、各色の昇温量の違いにより感光ドラムへ書き込む画像の幅の変化量も各色で異なることとなり、最終的には各色の像ずれが生じてしまうという課題があった。
そこで、例えば特許文献1では、一列に配列される260個の発光サイリスタをそれぞれ有する60個の発光チップにおいて、発光信号を各発光チップに供給するとともに、各発光チップにおいて連続する2個の発光サイリスタを組とする複数の組に組分けする。複数の組に組分けされた2個の発光サイリスタを、組を単位として発光又は非発光に設定し、且つ、各発光チップにおける260個の発光サイリスタの組分けを1個の単位として昇温量の違いによる画像幅の変化を補正する。この発光信号生成部を組分けされた発光サイリスタごとに有することにより、主走査方向の像ずれを抑制する技術が提案されている。
また、例えば特許文献2では、整列配置された複数のLEDからなるLEDアレイと、このLEDアレイの主走査方向の長さの変動に応じて、感光体とLEDアレイとの相対角度を調整する調整手段とを有する。調整手段は、感光体の回転軸方向に垂直な方向に設けられた回転軸を中心として感光体に対するLEDアレイの角度を変化させることで、熱膨張のために発生する主走査像ずれを抑制する技術が提案されている。
特開2010-64338号公報 特開2007-152717号公報
しかしながら、特許文献1に開示された提案では、260個の発光サイリスタを単位として主走査方向の倍率調整を補正するため、主走査方向の長さ約300mmに対して、55個もの主走査倍率調整回路が必要となる。更に、260個の発光サイリスタは約5.5mmしかない。約5.5mmの発光サイリスタ内で、例えば1画素分、1200dpiを少なく発光させるために、LEDアレイの主走査方向の長さを調整すると、主走査倍率補正痕が縦すじとして残ってしまい、出力画像の劣化へとつながる。
また、特許文献2に開示された提案では、LEDアレイを主走査方向の長さの変動に応じて、感光体の回転軸方向に垂直な方向に設けられた回転軸を中心に回転させるため、感光体とLEDアレイ間の距離が各主走査位置に応じて変わってしまう。感光体とLEDアレイ間の距離変動は、感光体上のスポット形状変化に多大な影響が与えて、その結果、ピントがずれることとなり、スポット形状の変化は出力画像の劣化へとつながる。また、LEDアレイを回転させる機構が追加で必要となり、そのため、コストアップを伴うという課題も生じる。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、簡易な構成で、主走査方向の倍率補正を行い、出力画像の劣化を抑制することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明では、以下の構成を備える。
(1)第1の方向に回転する感光体と、前記第1の方向と直交する第2の方向に配列された複数の面発光素子を有し、前記面発光素子により前記感光体を露光する露光部と、画像データを前記露光部に出力し、画像形成を制御する制御部と、を備える画像形成装置であって、前記露光部は、前記感光体を露光する複数の前記面発光素子を有する複数の面発光素子アレイチップと、複数の前記面発光素子アレイチップが前記第2の方向に千鳥状に配置された基板と、を有し、前記制御部は、前記基板の前記第2の方向の長さ変動量に応じて、前記画像データに対して前記第2の方向の倍率補正を行う補正手段と、千鳥状に配置された前記面発光素子アレイチップの実装位置に基づいて、前記画像データの並び替えを行う変換手段と、を有し、前記画像データは、前記補正手段により倍率補正を行った後に、前記変換手段により前記面発光素子アレイチップの実装位置に基づいて並び替えが行われることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、簡易な構成で、主走査方向の倍率補正を行い、出力画像の劣化を抑制することができる。
実施例の画像形成装置の構成を示す概略断面図 実施例の露光ヘッドと感光ドラムの位置関係を説明する図、及び露光ヘッドの構成を説明する図 実施例の駆動基板の模式図、及び面発光素子アレイチップの構成を説明する図 実施例の制御基板及び駆動基板の制御ブロック図 実施例のフィルタ処理を説明する図 実施例の主走査倍率補正処理、千鳥変換処理を説明する図 実施例の千鳥変換回路のメモリ構成を説明する図 実施例の面発光素子アレイチップの回路を説明する図 実施例のシフトサイリスタのゲート電位の分布状態を説明する図 実施例の面発光素子アレイチップの駆動信号波形を示す図 実施例の面発光サイリスタの断面を示す図
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
[画像形成装置の構成]
図1は、実施例1における電子写真方式の画像形成装置の構成を示す概略断面図である。図1に示す画像形成装置は、スキャナ機能とプリンタ機能を備える複合機(MFP)であり、スキャナ部100、作像部103、定着部104、給紙/搬送部105、及びこれらを制御するプリンタ制御部(不図示)から構成される。スキャナ部100は、原稿台に置かれた原稿に照明を当てて原稿画像を光学的に読み取り、読み取った画像を電気信号に変換して画像データを作成する。
作像部103は、無端の搬送ベルト111の回転方向(反時計回り方向)に沿って、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の順に並べられた、4連の画像形成ステーションを備える。4つの画像形成ステーションは同じ構成を有し、各画像形成ステーションは、矢印方向(時計回り方向)に回転する感光体である感光ドラム102、露光ヘッド106、帯電器107、現像器108を備えている。なお、感光ドラム102、露光ヘッド106、帯電器107、現像器108の添え字a、b、c、dは、それぞれ画像形成ステーションのブラック(K)イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)に対応する構成であることを示す。なお、以下では、特定の感光ドラム等を指す場合を除き、符号の添え字を省略することとする。
作像部103では、感光ドラム102を回転駆動し、帯電器107によって感光ドラム102を帯電させる。露光手段である露光ヘッド106は、配列されたLEDアレイを画像データに応じて発光し、LEDアレイのチップ面で発光した光を、ロッドレンズアレイによって感光ドラム102上(感光体上)に集光し、静電潜像を形成する。現像器108は、感光ドラム102に形成された静電潜像をトナーで現像する。そして、現像されたトナー像は、記録紙を搬送する搬送ベルト111上の記録紙に転写される。このような一連の電子写真プロセスが各画像形成ステーションで実行される。なお、画像形成時には、シアン(C)の画像形成ステーションでの画像形成が開始されて所定時間が経過した後に、順次、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各画像形成ステーションで、画像形成動作が実行される。
図1に示す画像形成装置は、記録紙を給紙するユニットとして、給紙/搬送部105が有する本体内給紙ユニット109a、109b、大容量の給紙ユニットである外部給紙ユニット109c、及び手差し給紙ユニット109dを備えている。画像形成時には、このうち、予め指示された給紙ユニットから記録紙が給紙され、給紙された記録紙はレジストレーションローラ110まで搬送される。レジストレーションローラ110は、上述した作像部103において形成されたトナー像が記録紙に転写されるタイミングで、搬送ベルト111に記録紙を搬送する。搬送ベルト111により搬送される記録紙には、各画像形成ステーションの感光ドラム102上に形成されたトナー像が順次転写される。未定着のトナー像が転写された記録紙は、定着部104へと搬送される。定着部104は、ハロゲンヒータ等の熱源を内蔵し、記録紙上のトナー像を、2つのローラにより加熱・加圧することによって記録紙に定着させる。定着部104によりトナー像が定着された記録紙は、排出ローラ112により画像形成装置の外部に排出される。
ブラック(K)の画像形成ステーションの記録紙搬送方向の下流側には、搬送ベルト111に対向する位置に、検知手段である光学センサ113が配置されている。光学センサ113は、各画像形成ステーション間のトナー像の色ずれ量を導出するため、搬送ベルト111上に形成されたテスト画像の位置検出を行う。光学センサ113により導出された色ずれ量は、後述する制御基板415(図4参照)に通知され、記録紙上に色ずれのないフルカラートナー像が転写されるように、各色の画像位置が補正される。また、プリンタ制御部(不図示)は、複合機(MFP)全体を制御するMFP制御部(不図示)からの指示に応じて、上述したスキャナ部100、作像部103、定着部104、給紙/搬送部105等を制御しながら、画像形成動作を実行する。
ここでは、電子写真方式の画像形成装置の例として、搬送ベルト111上の記録紙に各画像形成ステーションの感光ドラム102に形成されたトナー像を直接転写する方式の画像形成装置について説明した。本発明は、このような感光ドラム102上のトナー像を直接、記録紙に転写する方式のプリンタに限定されるものではない。例えば、感光ドラム102上のトナー像を中間転写ベルトに転写する一次転写部と、中間転写ベルト上のトナー像を記録紙に転写する二次転写部を備える画像形成装置についても、本発明は適用することができる。
[露光ヘッドの構成]
次に、感光ドラム102に露光を行う露光部である露光ヘッド106について、図2を参照して説明する。図2(a)は、露光ヘッド106と感光ドラム102との位置関係を示す斜視図であり、図2(b)は、露光ヘッド106の内部構成と、露光ヘッド106からの光束がロッドレンズアレイ203により感光ドラム102に集光される様子を説明する図である。図2(a)に示すように、露光ヘッド106は、矢印方向に回転する感光ドラム102の上部の、感光ドラム102に対向する位置に、取付け部材(不図示)によって画像形成装置に取り付けられている(図1)。
図2(b)に示すように、露光ヘッド106は、駆動基板202と、駆動基板202に実装された面発光素子アレイ素子群201と、ロッドレンズアレイ203と、ハウジング204から構成されている。ハウジング204には、ロッドレンズアレイ203と駆動基板202が取り付けられる。ロッドレンズアレイ203は、面発光素子アレイ素子群201からの光束を感光ドラム102上に集光させる。工場では、露光ヘッド106単体で組立て調整作業が行われ、各スポットのピント調整、光量調整が行われる。ここで、感光ドラム102とロッドレンズアレイ203との間の距離、及びロッドレンズアレイ203と面発光素子アレイ素子群201との間の距離が、所定の間隔となるように組立て調整が行われる。これにより、面発光素子アレイ素子群201からの光が感光ドラム102上に結像される。そのため、工場でのピント調整時においては、ロッドレンズアレイ203と面発光素子アレイ素子群201との距離が所定の値となるように、ロッドレンズアレイ203の取付け位置の調整が行われる。また、工場での光量調整時においては、面発光素子アレイ素子群201の各発光素子を順次発光させていき、ロッドレンズアレイ203を介して感光ドラム102上に集光させた光が所定光量になるように、各発光素子の駆動電流の調整が行われる。
[面発光素子アレイ素子群の構成]
図3は、面発光素子アレイ素子群201を説明する図である。図3(a)は、駆動基板202の面発光素子アレイ素子群201が実装された面の構成を示す模式図であり、図3(b)は、駆動基板202の面発光素子アレイ素子群201が実装された面(第1面)とは反対側の面(第2面)の構成を示す模式図である。
図3(a)に示すように、駆動基板202に実装された面発光素子アレイ素子群201は、29個の面発光素子アレイチップ1~29が、駆動基板202の長手方向に沿って、千鳥状に2列に配置された構成を有している。なお、図3(a)において、上下方向は第1の方向である副走査方向(感光ドラム102の回転方向)を示し、水平方向は、副走査方向と直交する第2の方向である主走査方向を示す。各々の面発光素子アレイチップの内部には、計516個の発光点を有する面発光素子アレイチップの各素子が、面発光素子アレイチップの長手方向に所定の解像度ピッチで配列されている。本実施例では、面発光素子アレイチップの各素子のピッチは、第1の解像度である1200dpiの解像度のピッチである略21.16μm(≒2.54cm/1200ドット)となっている。その結果、1つの面発光素子アレイチップ内における516個の発光点の端から端までの間隔は、約10.9mm(≒21.16μm×516)である。面発光素子アレイ素子群201は、29個の面発光素子アレイチップから構成されている。面発光素子アレイ素子群201における露光可能な発光素子数は14,964素子(=516素子×29チップ)となり、約316mm(≒約10.9mm×29チップ)の主走査方向の画像幅に対応した画像形成が可能となる。
図3(c)は、長手方向に2列に配置された面発光素子アレイチップのチップ間の境界部の様子を示す図であり、水平方向は、図3(a)の面発光素子アレイ素子群201の長手方向である。図3(c)に示すように、面発光素子アレイチップの端部には、制御信号が入力されるワイヤボンディングパッドが配置されており、ワイヤボンディングパッドから入力された信号により、転送部及び発光素子が駆動される。また、面発光素子アレイチップは、複数の発光素子を有している。面発光素子アレイチップ間の境界部においても、発光素子の長手方向のピッチ(2つの発光素子の中心点と中心点の間隔)は、1200dpiの解像度のピッチである略21.16μmとなっている。また、上下2列に並んだ面発光素子アレイチップは、上側が偶数番目の面発光素子アレイチップを示し、下側が奇数番目の面発光素子アレイチップを示している。そして、上下の面発光素子アレイチップの発光点の間隔(図中、矢印Sで示す)が約84μm(1200dpiで4画素分、2400dpiで8画素分の各解像度の整数倍の距離)となるように配置されている。また、奇数番目の面発光素子アレイチップと、偶数番目の面発光素子アレイチップとは、上下方向が逆になるように、面発光素子の並び方を180度変えて実装されている。そのため、面発光素子アレイ素子群201の各面発光素子アレイチップを発光させる際、奇数番目の面発光素子アレイチップは、主走査方向上流側から発光され、偶数番目の面発光素子アレイチップは、主走査方向下流側から発光される。そのため、面発光素子アレイチップへの発光データは、図3(c)に示す方向に転送される。詳細については後述する。
また、図3(b)に示すように、面発光素子アレイ素子群201が実装された面とは反対側の駆動基板202の面には、駆動部303a、303b、サーミスタ420、メモリ421、及びコネクタ305が実装されている。コネクタ305の両側に配置された駆動部303a、303bは、それぞれ面発光素子アレイチップ1~15、面発光素子アレイチップ16~29を駆動するドライブICである。温度検知手段であるサーミスタ420は、駆動基板202上(基板上)の温度を検知する。記憶部であるメモリ421は、各面発光素子アレイチップ1~29が駆動基板202上にどのように配置されているかという配置情報を保存している。駆動部303a、303bは、それぞれパターン304a、304bを介して、コネクタ305と接続されている。コネクタ305には、後述する制御基板415(図4参照)からの駆動部303a、303b、メモリ421を制御する信号線、電源電圧、グランド線が接続されており、駆動部303a、303bと接続される。また、駆動部303a、303bからは、それぞれ面発光素子アレイ素子群201を駆動するための配線が駆動基板202の内層を通り、面発光素子アレイチップ1~15、面発光素子アレイチップ16~29に接続されている。
[制御基板、露光ヘッドの制御構成]
図4は、画像データを処理し、露光ヘッド106に出力する制御基板415と、制御基板415から入力された画像データに基づいて、感光ドラム102を露光する駆動基板202の制御ブロック図である。駆動基板202については、図4に示す駆動部303aにより制御される面発光素子アレイチップ1~15について説明する。なお、駆動部303b(図4には不図示)により制御される面発光素子アレイチップ16~29も、駆動部303aにより制御される面発光素子アレイチップ1~15と同様の動作を行う。また、説明を簡便にするために、ここでは1つの色の画像処理について説明するが、本実施例の画像形成装置では、同様の処理を4色同時に並列処理される。図4に示す制御基板415は、露光ヘッド106を制御する信号を送信するためのコネクタ416を有している。コネクタ416からは、露光ヘッド106のコネクタ305に接続された信号線417、418を介して、それぞれ画像データ、制御基板415のCPU400からの制御信号が送信される。
[制御基板の構成]
制御基板415では、制御部であるCPU400により、主に画像データに対する処理と、面発光素子アレイチップ1~29の配置に対する処理が行われる。制御基板415は、周波数変換部402、主走査倍率補正部404、千鳥変換部406、データ送信部408の機能ブロックから構成されている。以下、制御基板415での画像データが処理される順に、各機能ブロックでの処理について説明する。
(周波数変換回路)
周波数変換部402は、画像形成装置のコントローラ401から送信された画像データを周波数変換することによって転送速度を変換する。すなわち、周波数変換部402は、コントローラ401から送信される入力画像データをメモリ403に書き込み、CPU400から指示された周波数でメモリ403から読み出すことにより、画像データの転送速度の変換を行う。具体的には、周波数変換部402は、コントローラ401から解像度に応じた周波数で送信された入力データをメモリ403に格納する。次に、周波数変換部402は、CPU400から指示された解像度となる周波数でメモリ403から格納された入力画像データを読み出すディザリング処理を行い、周波数変換された画像データを生成する。本実施例では、周波数変換部402はコントローラ401から送信された1200dpiの解像度の入力画像データを2400dpiの解像度となるように、同じ入力画像データを2度読み出すことにより解像度を2倍にするディザリング処理を行うものとする。その結果、周波数変換部402が生成する画像データは、2400dpi相当の画素データであり、変換された解像度に合わせて画像データの転送速度も変更される。本実施例の2400dpi相当の画素データは1ビットであるものとするが、複数ビットで1画素を表現しても良い。周波数変換部402が生成する画素データは、副走査方向(感光ドラム102の回転方向でもあり、記録紙の搬送方向でもある)の2400dpi相当のラインに対応するラインデータである。そして、周波数変換部402は、解像度が2400dpi相当の各画素に対応する画素データを当該画素の主走査方向(露光ヘッド106の長手方向)における位置と関連付けて生成される。なお、本実施例では、周波数変換を行うためにメモリ403を使用しているが、変換速度の割合に応じて、FIFO(First In First Out:先入れ先出し)メモリを用いてもよい。
(主走査倍率補正部)
次に、補正手段である周波数変換部402によって周波数変換(解像度変換)された画像データは、後段の主走査倍率補正部404に入力される。主走査倍率補正部404では、入力された画像データのフィルタ処理を行い、画像データの解像度を2400dpiから1200dpiに変換し、続いて、露光ヘッド106に搭載されているサーミスタ420の温度情報に基づき、主走査倍率補正を行う。
(フィルタ処理)
主走査倍率補正部404は、入力された負画像データの主走査方向の解像度を2400dpiから1200dpiに変換するフィルタ処理を行い、フィルタ処理後の画像データをラインメモリ405に格納する。本実施例では、画像データに対し、主走査方向のフィルタ処理による補間処理を行う。図5(a)は、主走査倍率補正部404でのフィルタ処理の様子を説明する図である。図5(a)において、D1~D9は、面発光素子アレイチップの画像データ(2400dpiの入力データ)を示す。ここで、画像データD1~D8は、該当の面発光素子アレイチップの画像データであり、画像データD9は、隣接する面発光素子アレイチップの最端部の画素データである。D1’~D4’は、フィルタ処理を行った後の画像データ(1200dpiの出力データ)を示している。出力データの解像度(1200dpi)は、入力データの解像度(2400dpi)の2分の1であり、各画素の画像データの算出式は、以下の(式1)で表される。
Dn’=D(2×n-1)×K2+D(2×n)×K1+D(2×n+1)×K2・・・(式1)
ここで、画素位置nの値は、n=1~14,964である。n=14964時の最端部データD(29929(=14964×2+1))は、隣接する面発光素子アレイチップがないため、例えば白(0)として処理されることとする。第1の係数であるK1は、出力データと、主走査方向の同じ座標位置となる入力データに対する重み係数である。第2の係数であるK2は、出力データに対して主走査方向に2分の1画素分ずれた座標の入力データに対する重み係数である。本実施例では、K1=0.5、K2=0.25の値で補間演算(フィルタ処理)を行うこととしているが、本実施例と異なる重み係数を用いてもよい。本実施例では、重み係数K2を0より大きい値とすることで、出力データの解像度(1200dpi)よりも高い解像度(2400dpi)で生成された画像データの情報を出力データに反映することができる。具体的には、前段までの処理は、主走査方向の画像位置移動を2400dpiで行い、その後に主走査倍率補正部404で画像データの解像度を1200dpiに変換する。これにより、2400dpi単位での画像移動精度を維持した状態で、1200dpiの画像を生成することが可能となる。
また、フィルタ処理を行う際に、面発光素子アレイチップの端部の画素の処理を行う場合、隣接する面発光素子アレイチップの画素データがないと、画像が欠落し画像不良を発生させる。そのため、最端部の画素データの処理を行う場合には、隣接する面発光素子アレイチップの端部側の画素データを加えて処理を行い、画像の欠落のないフィルタ処理を行うものとする。
図5(b)は、フィルタ処理による画像データの変化について説明する図である。図5(b)の左側の図は、周波数変換部402でディザリング処理をした後の2400dpiの画像データを示す図であり、画像データは黒・白の2階調で示している。また、縦軸は副走査方向を示し、横軸は主走査方向を示し、1、2~8は、面発光素子アレイチップ中の発光素子の2400dpiでの配列順番を示す。図5(b)の右側の図は、左側の図の画像に対して、フィルタ処理により、主走査方向の画像データを2400dpiから1200dpiに解像度変換した後の画像データを示している。なお、横軸方向の1’、2’、3’、4’は、1200dpiに解像度変換した後の面発光素子アレイチップの発光素子の配列順番を示す。また、図8(c)の解像度変換後の各画素(1200dpi)の主走査方向の大きさは、図8(b)に示す1画素(2400dpi)の2倍の大きさとなる。図中、黒部分の濃度値を100%、白部分(図中に表示されていない枠部も含む)の濃度値を0%とすると、各画素の濃度値を上述した(式1)より算出すると、濃度値は0%、25%、50%、75%、100%の5つの値で表現される。解像度変換後の1画素の階調数を3bit以上で処理することで、濃度段差が生じない滑らかな処理が可能となる。
例えば、図5(b)の右側の図の上から3行目の画素1’の濃度値は、(式1)と図5(b)の左側の図における画素の濃度を用いて、次のように算出される。すなわち、画素1’の濃度値=画素1の濃度(0)×K2(0.25)+画素2の濃度(1)×K1(0.5)+画素3の濃度(1)×K2(0.25)=0.75(75%)となる。図5(b)の右側の図では、濃度値75%をハッチングにより表現している。同様に、図5(b)の右側の図の上から3行目の画素2’の濃度値は、(式1)と図5(b)の左側の図における画素の濃度を用いて、次のようになる。すなわち、画素2’の濃度値=画素3の濃度(1)×K2(0.25)+画素4の濃度(1)×K1(0.5)+画素5の濃度(1)×K2(0.25)=1(100%)となる。また、図5(b)の右側の図の上から3行目の画素4’の濃度値は、(式1)と図5(b)の左側の図における画素の濃度を用いて、次のようになる。すなわち、画素2’の濃度値=画素7の濃度(0)×K2(0.25)+画素8の濃度(1)×K1(0.5)+隣接する画素1の濃度(0)×K2(0.25)=0(0%)となる。
ここでは、一例として主走査方向3画素のフィルタ処理を行う例について説明したが、主走査倍率補正部404は、ラインメモリ405を有しているため、例えば主走査方向3画素・副走査方向3画素の3x3のフィルタ処理を行ってもよい。
(主走査倍率補正)
続いて、露光ヘッド106に搭載されているサーミスタ420の温度情報に基づき、主走査方向の画像データの削除を行う主走査倍率補正について説明する。前述したように、面発光素子アレイチップは、多数の発光部を有し、発光時の発熱量は大きなものとなる。そのため、発熱量の影響により、面発光素子アレイチップが実装される駆動基板202の熱膨張を招き、駆動基板202の主走査方向の長さが長くなり、感光ドラム102へ書き込む画像の幅も長くなるため、画素を削除することが必要となる。そのため、主走査倍率補正部404では、駆動基板202に設けられたサーミスタ420の温度に基づいて、駆動基板202の主走査方向の延び(長さ変動量)に応じて画像幅を補正する。
表1は、サーミスタ420から取得した温度(℃)と、画像幅を修正する主走査補正倍率(%)を対応付けたテーブルである。本実施例の面発光素子アレイ素子群201における露光可能な発光素子数は14,964素子であり、約316mm(≒約10.9mm×29チップ)の主走査方向の画像幅に対応可能である。例えば、表1よりサーミスタ取得温度が30℃のときの主走査補正倍率は、0.0095238%である。面発光素子アレイ素子群201の主走査方向の長さ約316mmに、この主走査補正倍率0.0095238%を乗ずると、約30μmとなる。1200dpiの解像度のピッチが略21.16μmなので、サーミスタ取得温度が30℃のときには、画像データのうち、1画素分の画像データを削除する必要が生じることになる。
Figure 0007171447000001
CPU400は、露光ヘッド106に搭載されているサーミスタ420より温度情報を取得する。CPU400は、表1に示したサーミスタ420から取得した温度(℃)と、画像幅を修正する主走査補正倍率(%)を対応付けたテーブルを有しており、取得したサーミスタ420の温度情報に基づいて、主走査補正倍率を取得する。そして、CPU400は、取得した主走査補正倍率に基づいて削除する画像データの数を決定し、削除する画像データの画素位置を主走査倍率補正部404に指示する。主走査倍率補正部404は、削除する画像データの画素位置に応じて、ラインメモリ405に格納された画像データのシフト処理を行い、画像データの削除を行う。
なお、ここでは、サーミスタの温度情報に対応した主走査補正倍率に基づく画像データの削除処理について説明した。例えば、面発光素子アレイ素子群201の発光素子における発光回数(ビデオカウント)に基づいて予測される露光ヘッド106の温度に応じて、画像データの削除処理を行う方法でもよい。CPU400は、予め面発光素子アレイ素子群201の全発光素子における発光回数をカウントした積算値と、積算値に対応する露光ヘッド106の温度と、露光ヘッド106の温度に対応する主走査補正倍率を対応付けたテーブルを有している。そして、CPU400は、画像データのうちの発光を行う画像データを積算加算する処理を行い、テーブルより積算値に対応した主走査補正倍率の情報を取得して、取得した主走査補正倍率に基づいて画像データの削除処理を行うようにしてもよい。
(千鳥変換部)
変換手段である主走査倍率補正部404により主走査倍率を補正された画像データは、千鳥変換部406に入力される。各面発光素子アレイチップ1~29は、図3(a)で示したように、チップ毎に副走査方向に交互に、千鳥状に配置されている。メモリ421には、各面発光素子アレイチップ1~29が駆動基板202上にどのように配置されているかを示す配置情報(実装位置情報)が保存されている。
例えば、メモリ421には発光素子アレイチップ1に対して発光素子アレイチップ2~29毎に副走査方向における実装位置に関する情報が記憶されている。上述した通り、設計称呼上、奇数番目の発光素子アレイチップ(1、3、・・・29)は、それぞれが備える発光素子が主走査方向に一列に並ぶように基板202に実装される。また、設計称呼上、偶数番目の発光素子アレイチップ(2、4、・・・28)は、それぞれが備える発光素子が主走査方向に一列に並ぶようには基板202に実装される。また、偶数番目の発光素子アレイチップは奇数番目の発光素子アレイチップに対して1200dpi相当で4画素ずらして配置されている。メモリ421には、奇数番目の発光素子アレイチップと偶数番目の発光素子アレイチップの実装位置の差分に関する情報を記憶する。差分に関する情報とは、一例として1200dpi相当で4画素のずれていることを示すデータや84μm(≒21.16μm×4)ずれていることを示すデータが挙げられる。また、奇数番目の発光素子アレイチップと偶数番目の発光素子アレイチップの相対的な発光タイミング差を示すデータであっても良い。この場合、奇数番目の発光素子アレイチップと偶数番目の発光素子アレイチップが感光ドラムの回転方向においてどちらが上流側に配置されているかにより、奇数番目の発光素子アレイチップと偶数番目の発光素子アレイチップを遅延させて発光させるかが決まる。そのため、奇数番目の発光素子アレイチップと偶数番目の発光素子アレイチップが感光ドラムの回転方向においてどちらが上流側に配置されているかを示すデータを合わせてメモリ421が記憶していても良い。
別の例としては、メモリ421には基準となる発光素子アレイチップ1に対する各発光素子アレイチップの副走査方向におけるずれ量に関する情報を記憶していても良い。すなわち、発光素子アレイチップ1に対して発光素子アレイチップ2~29が副走査方向においてどの程度ずれているかを工場における測定装置によって実測し、その結果に基づく配置情報をメモリ421が記憶していても良い。この場合、奇数番目の発光素子アレイチップ(3、5、・・・29)に関して、発光素子アレイチップ1に対して実装誤差Dに関連する配置情報がメモリ421に記憶されることになる。また、偶数番目の発光素子アレイチップ(2、4、・・・28)に関して、発光素子アレイチップ1に対して84μm+実装誤差Dに関連する配置情報がメモリ421に記憶されることになる。
CPU400は、メモリ421から配置情報を読み出し、配置情報に基づいて、画像データを各面発光素子アレイチップに対応したメモリに振り分けて、格納する。ここでは、副走査方向に面発光素子アレイチップが配置されているため、画像データを保持するためのメモリ407が千鳥変換部406に接続されている。
図6は、上述した主走査倍率補正部404、及び千鳥変換部406の処理を説明する図である。図6(a)は、各面発光素子アレイチップの主走査方向、副走査方向の位置関係を示す図であり、図6では、面発光素子アレイチップ1~4を示している。なお、ここでは、面発光素子アレイチップ1~4は、それぞれ16画素分の発光素子を有しているものとする。図6(a)に示すように、画像データの副走査方向の解像度が2400dpiであるため、面発光素子アレイチップ1~4は、交互に副走査方向に8ライン分離れた位置に千鳥状に配置されている。
図6(b)、(c)は、上述した主走査倍率補正部404の処理を説明する図である。図6(b)は、主走査倍率補正部404におけるフィルタ処理後のラインメモリ405に格納された画像データを示した図である。縦軸方向のラインは、副走査方向のライン番号を示している。図中、黒塗り部分のボックスは、濃度が100%の画像データを示している。図6(b)において、破線で囲まれた主走査方向の位置が同じで、副走査方向に並んでいるボックスが、主走査倍率補正により、削除される画像データ列を示している。図6(c)は、主走査倍率補正処理が行われた後のラインメモリ405に格納された画像データを示した図である。図6(c)では、図6(b)に示す画像データのうち、削除される画像データの主走査方向の下流側の画像データが1画素分、主走査方向上流側にシフトすることにより、主走査倍率補正処理が行われている。
図6(d)は、図6(c)の画像データを、メモリ421に格納されている各面発光素子アレイチップ1~29の配置情報に基づいて、主走査方向、副走査方向に並べなおした図である。各面発光素子アレイチップ1~29の内、奇数番目の面発光素子アレイチップと偶数番目の面発光素子アレイチップとは、副走査方向において8ライン(解像度が2400dpiの場合)離れている。そして、各画像データは、各面発光素子アレイチップに対応したメモリ407に振り分けられ、格納される。
以上説明したように、本実施例では、画像データについて主走査倍率補正処理を行った後、画像データは該当する面発光素子アレイチップに対応したメモリ407に振り分けられる。従来技術では、画像データを一旦、面発光素子アレイチップに対応したメモリに振り分けられた後、画像データのシフトを行うことにより画像データを削除する主走査倍率補正処理が行われる。そのため、面発光素子アレイチップに対応したメモリ間で、画像データのシフトが行われるため、画像データのシフトを行うための複雑な機構(回路構成)が必要となり、コストアップとなる。一方、本実施例では、画像データを該当する面発光素子アレイチップに対応したメモリ407に振り分ける前に、画像データをメモリ上でシフト処理する主走査倍率補正処理を行っている。そのため、画像データを該当する面発光素子アレイチップに対応したメモリ407に振り分けた後に、面発光素子アレイチップに対応したメモリ間で画像データのシフトを行う必要がなく、簡易な回路構成とすることができる。
図7は、画像データが格納されるメモリ407の構成を説明する図である。メモリ407には、主走査倍率補正部404から入力された画像データが書き込まれ、露光ヘッド106の駆動基板202に実装された駆動部303aに画像データを送信するために、データ送信部408に出力される。メモリ407は、奇数番目の面発光素子アレイチップに送信するための画像データが格納されるメモリで構成されるFIFO群と、偶数番目の面発光素子アレイチップに送信するための画像データが格納されるメモリで構成されるLIFO群から構成されている。なお、LIFOは、Last In First Outの略で、LIFO群は後入れ先出し方式のメモリである。FIFO群のメモリでは、各面発光素子アレイチップ対応のメモリに格納された画像データは、主走査方向の上流側に位置する画像データから順にデータ送信部408に出力される。一方、偶数番目の面発光素子アレイチップ対応のメモリが収容されたLIFO群では、画像データの出力は、次のように行われる。すなわち、各面発光素子アレイチップ対応のメモリに格納された画像データは、主走査方向の下流側に位置する画像データから順にデータ送信部408に出力される。これは、図3(c)で説明したように、偶数番目の面発光素子アレイチップは、奇数番目の面発光素子アレイチップとは、逆方向に実装されていることにより、画像データの転送方向が奇数番目の面発光素子アレイチップとは逆にするためである。
図3(c)で説明したように、奇数番目の面発光素子アレイチップと偶数番目の面発光素子アレイチップの配置は、点灯される発光素子の並び方が180°違う。そのため、奇数番目の面発光素子アレイチップに転送する画像データの搬送方向を順方向とする。すると、偶数番目の面発光素子アレイチップに転送する発光データの転送方向は、逆方向にして、発光素子の発光順序を奇数番目の面発光素子アレイチップの発光素子とは、逆にする必要がある。そのため、千鳥変換部406のメモリ407では、偶数番目の面発光素子アレイチップに対応したメモリでは、画像データの送信順序を反転させる構成が必要となるため、LIFO群を使用している。画像データ(ラインデータ)は、主走査倍率補正部404より、順方向(主走査方向の上流側から下流側の方向)で入力される。奇数番目の面発光素子アレイチップに対応したFIFO群のメモリは、入力された画像データを順序を入れ替えずにデータ送信部408に出力する。例えば、主走査倍率補正部404より、画像データ(「110000」)が入力された場合には、データ送信部408に「110000」の順に出力される。一方、偶数番目の面発光素子アレイチップに対応したLIFO群のメモリは、入力された画像データの順序を入れ替えてデータ送信部408に出力する。例えば、主走査倍率補正部404より、画像データ(「110000」)が入力された場合には、データ送信部408に「000011」の順に出力される。
なお、メモリ407は、SRAM(Static Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)のメモリ素子で構成してもよいし、フリップフロップ回路で構成してもよい。また、制御基板415外部に設けられた記憶装置等を用いてもよい。
(データ送信部)
千鳥変換部406により千鳥変換処理された画像データは、データ送信部408にてコネクタ416及び305を介して露光ヘッド106の駆動基板202に転送される。詳細には、画像データは、制御基板415側のコネクタ416から、信号線417を介し、露光ヘッド106側の駆動基板202のコネクタ305に入力される。また、CPU400からの通信信号は、制御基板415側のコネクタ416から、信号線418を介し、露光ヘッド106側の駆動基板202のコネクタ305に入力される。
[露光ヘッドの駆動部]
(データ受信部)
次に、露光ヘッド106の駆動基板202に実装された駆動部303a内部の処理について説明する。駆動部303aは、データ受信部410、PWM信号生成部411、タイミング制御部412、制御信号生成部413、駆動電圧生成部414の機能ブロックから構成されている。以下、駆動部303aでの画像データが処理される順に各機能ブロックの処理について説明する。なお、制御基板415の千鳥変換部406では、29個の面発光素子アレイチップ毎に画像データの配列を行い、以降の処理ブロックは、29チップに格納された各画像データを並列に処理する構成となっている。駆動部303aでは、面発光素子アレイチップ1~15に対応した画像データを受信し、面発光素子アレイチップ毎に並列に処理可能な回路を有するものとする。
(データ受信部)
データ受信部410は、制御基板415のデータ送信部408から送信された信号を受信する。ここで、データ受信部410、データ送信部408は、Line同期信号に同期して副走査方向のライン単位で、画像データを送受信するものとする。
(PWM信号生成部、タイミング制御部、制御信号生成部、駆動電圧生成部)
続くPWM信号生成部411では、画素毎のデータ値に応じて面発光素子アレイチップが1画素区間内で発光する発光時間に対応したパルス幅信号(以下、PWM信号という)を生成する。PWM信号を出力するタイミングは、タイミング制御部412により制御される。タイミング制御部412は、データ受信部410から抽出したLine同期信号より、各画素の画素区間に対応した同期信号を生成し、PWM信号生成部411に出力する。駆動電圧生成部414は、PWM信号に同期して、面発光素子アレイチップを駆動する駆動電圧を生成する。なお、駆動電圧生成部414は、CPU400によって所定の光量となるように出力信号の電圧レベルを5V中心に調整可能な構成とする。本実施例では、各面発光素子アレイチップは、同時に4つの発光素子を独立して駆動できる構成となっている。駆動電圧生成部414は、面発光素子アレイチップ毎に駆動信号4ライン、露光ヘッド106全体では、千鳥状構成の1ライン(15チップ)×4=60ラインに駆動信号を供給する。各面発光素子アレイチップに供給される駆動信号は、ΦW1~ΦW4とする(図8参照)。一方、後述するシフトサイリスタ(図8参照)の動作により、順次、面発光素子チップアレイが駆動される。制御信号生成部413は、タイミング制御部412で生成された画素区間に対応する同期信号より、画素毎にシフトサイリスタを転送するための制御信号Φs、Φ1、Φ2を生成する(図8参照)。
[SLED回路の説明]
図8は、本実施例の自己走査型発光素子(Self-Scanning LED:SLED)チップアレイの一部分を抜き出した等価回路である。図8において、Ra、Rgはそれぞれアノード抵抗、ゲート抵抗であり、Tnはシフトサイリスタ、Dnは転送ダイオード、Lnは発光サイリスタを示す。また、Gnは、対応するシフトサイリスタTn、及びシフトサイリスタTnに接続されている発光サイリスタLnの共通ゲートを表している。ここで、nは2以上の整数とする。Φ1は奇数番目のシフトサイリスタTの転送ライン、Φ2は偶数番目のシフトサイリスタTの転送ラインである。ΦW1~ΦW4は発光サイリスタLの点灯信号ラインであり、それぞれ抵抗RW1~RW4と接続されている。VGKはゲートラインであり、Φsはスタートパルスラインである。図8に示すように、1個のシフトサイリスタTnに対し、発光サイリスタはL4n-3~L4nまでの4個が接続されており、同時に4個の発光サイリスタL4n-3~L4nが点灯可能な構成となっている。
[SLED回路の動作]
次に、図8に示すSLED回路の動作について説明する。なお、図8の回路図において、ゲートラインVGKには5Vが印加されているものとし、転送ラインΦ1、Φ2、及び点灯信号ラインΦW1~ΦW4に入力される電圧も、同じく5Vとする。図8において、シフトサイリスタTnがオン状態にあるとき、シフトサイリスタTn、及びシフトサイリスタTnに接続されている発光サイリスタLnの共通ゲートGnの電位は約0.2Vまで引き下げられる。発光サイリスタLnの共通ゲートGnと発光サイリスタLn+1の共通ゲートGn+1との間は、結合ダイオードDnで接続されているため、結合ダイオードDnの拡散電位に略等しい電位差が発生する。本実施例では、結合ダイオードDnの拡散電位は約1.5Vであるので、発光サイリスタLn+1の共通ゲートGn+1の電位は、発光サイリスタLnの共通ゲートGnの電位の0.2Vに、拡散電位の1.5Vを加えた1.7V(=0.2V+1.5V)となる。以下、同様に、発光サイリスタLn+2の共通ゲートGn+2の電位は3.2V(=1.7V+1.5V)、発光サイリスタLn+3(不図示)の共通ゲートGn+3(不図示)の電位は4.7V(=3.2V+1.5V)となる。ただし、発光サイリスタLn+4の共通ゲートGn+4以降の電位は、ゲートラインVGKの電圧が5Vであり、これ以上の高い電圧にはならないので、5Vとなる。また、発光サイリスタLnの共通ゲートGnより前(図8の共通ゲートGnよりも左側)の共通ゲートGn-1の電位については、結合ダイオードDn-1が逆バイアス状態になっているため、ゲートラインVGKの電圧がそのまま印加され、5Vとなっている。
図9(a)は、上述したシフトサイリスタTnがオン状態のときの各発光サイリスタLnの共通ゲートGnのゲート電位の分布を示す図であり、共通ゲートGn-1、Gn、Gn+1・・・は、図8中の発光サイリスタLの共通ゲートを指している。また、図9(a)の縦軸は、ゲート電位を示す。各シフトサイリスタTnがオンするために必要な電圧(以下、しきい値電圧と表記)は、各々の発光サイリスタLnの共通ゲートGnのゲート電位に拡散電位(1.5V)を加えたものと、略同じ電位である。シフトサイリスタTnがオンしているとき、同じシフトサイリスタTnの転送ラインΦ2のラインに接続されているシフトサイリスタの中で、共通ゲートのゲート電位が最も低いのはシフトサイリスタTn+2である。シフトサイリスタTn+2に接続されている発光サイリスタLn+2の共通ゲートGn+2の電位は、先に説明したように3.2V(=1.7V+1.5V)(図9(a))である。したがって、シフトサイリスタTn+2のしきい値電圧は4.7V(=3.2V+1.5V)となる。しかしながら、シフトサイリスタTnがオンしているため、転送ラインΦ2の電位は約1.5V(拡散電位)に引き込まれており、シフトサイリスタTn+2のしきい値電圧より低いために、シフトサイリスタTn+2はオンすることができない。同じ転送ラインΦ2に接続されている他のシフトサイリスタは、シフトサイリスタTn+2よりもしきい値電圧が高いため、同様にオンすることができず、シフトサイリスタTnのみがオン状態を保つことができる。
また、転送ラインΦ1に接続されているシフトサイリスタについては、しきい値電圧が最も低い状態であるシフトサイリスタTn+1のしきい値電圧は3.2V(=1.7V+1.5V)である。そして、次にしきい値電圧の低いシフトサイリスタTn+3(図8では不図示)は6.2V(=4.7V+1.5V)である。この状態で、転送ラインΦ1に5Vが入力されると、シフトサイリスタTn+1のみがオン状態に遷移できる。この状態では、シフトサイリスタTnとシフトサイリスタTn+1が同時にオンした状態である。そのため、シフトサイリスタTn+1から図8の回路図中、右側に設けられたシフトサイリスタTn+2、Tn+3等のゲート電位は、各々、拡散電位(1.5V)分、引き下げられる。ただし、ゲートラインVGKの電圧が5Vであり、発光サイリスタLの共通ゲートの電圧はゲートラインVGKの電圧で制限されるため、シフトサイリスタTn+5より右側のゲート電位は5Vとなる。図9(b)は、このときの各共通ゲートGn-1~Gn+4のゲート電圧分布を示す図であり、縦軸はゲート電位を示す。この状態で、転送ラインΦ2の電位を0Vに下げると、シフトサイリスタTnがオフし、シフトサイリスタTnの共通ゲートGnの電位がVGK電位まで上昇する。図9(c)は、このときのゲート電圧分布を示す図であり、縦軸はゲート電位を示す。こうして、シフトサイリスタTnからシフトサイリスタTn+1へのオン状態の転送が完了する。
[発光サイリスタの発光動作]
次に、発光サイリスタの発光動作に関して説明する。シフトサイリスタTnのみがオンしているとき、発光サイリスタL4n-3~L4nまでの4個の発光サイリスタのゲートはシフトサイリスタTnの共通ゲートGnに共通に接続されている。そのため、発光サイリスタL4n-3~L4nのゲート電位は、共通ゲートGnと同じ0.2Vである。したがって、各々の発光サイリスタのしきい値は1.7V(=0.2V+1.5V)であり、発光サイリスタの点灯信号ラインΦW1~ΦW4から、1.7V以上の電圧が入力されれば、発光サイリスタL4n-3~L4nは点灯可能である。したがって、シフトサイリスタTnがオンしているときに、点灯信号ラインΦW1~ΦW4に点灯信号を入力することにより、発光サイリスタL4n-3~L4nまでの4個の発光サイリスタを選択的に発光させることが可能である。このとき、シフトサイリスタTnの隣のシフトサイリスタTn+1の共通ゲートGn+1の電位は1.7Vであり、共通ゲートGn+1にゲート接続している発光サイリスタL4n+1~4n+4のしきい値電圧は3.2V(=1.7V+1.5V)となる。点灯信号ラインΦW1~ΦW4から入力される点灯信号は5Vであるので、発光サイリスタL4n-3~4nの点灯パターンと同じ点灯パターンで、発光サイリスタL4n+1~L4n+4も点灯しそうである。ところが、発光サイリスタL4n-3~L4nまでの方がしきい値電圧が低いため、点灯信号ラインΦW1~ΦW4から点灯信号が入力された場合には、発光サイリスタL4n+1~L4n+4よりも早くオンする。一旦、発光サイリスタL4n-3~L4nがオンすると、接続されている点灯信号ラインΦW1~ΦW4が約1.5V(拡散電位)に引き下げられる。そのため、点灯信号ラインΦW1~ΦW4の電位が、発光サイリスタL4n+1~L4n+4のしきい値電圧よりも低くなるため、発光サイリスタL4n+1~L4n+4はオンすることができない。このように、1個のシフトサイリスタTに複数の発光サイリスタLを接続することで、複数個の発光サイリスタLを同時点灯させることができる。
図10は、図8に示すSLED回路の駆動信号のタイミングチャートである。図10では、上から順に、ゲートラインVGK、スタートパルスラインΦs、奇数番目、偶数番目のシフトサイリスタの転送ラインΦ1、Φ2、発光サイリスタの点灯信号ラインΦW1~ΦW4の駆動信号の電圧波形を表している。なお、各駆動信号は、オン時の電圧は5V、オフ時の電圧は0Vである。また、図10の横軸は時間を示す。また、Tcは、クロック信号Φ1の周期を示し、Tc/2は、周期Tcの半分(=1/2)の周期を示す。
ゲートラインVGKには常に5Vが供給される。また、奇数番目のシフトサイリスタ用のクロック信号Φ1、偶数番目のシフトサイリスタ用のクロック信号Φ2が同じ周期Tcにて入力され、スタートパルスラインの信号Φsは5Vが供給されている。奇数番目のシフトサイリスタ用のクロック信号Φ1が最初に5Vになる少し前に、ゲートラインVGKに電位差をつけるために、スタートパルスラインの信号Φsは0Vに落とされる。これにより、最初のシフトサイリスタTn-1のゲート電位が5Vから1.7Vに引き込まれ、しきい値電圧が3.2Vになって、転送ラインΦ1による信号でオンできる状態になる。転送ラインΦ1に5Vが印加され、最初のシフトサイリスタTn-1がオン状態に遷移してから少し遅れて、スタートパルスラインΦsに5Vが供給され、以降、スタートパルスラインΦsには5Vが供給され続ける。
転送ラインΦ1と転送ラインΦ2は互いのオン状態(ここでは5V)が重なる時間Tovを持ち、略相補的な関係になるように構成される。発光サイリスタ点灯用信号ラインΦW1~ΦW4は、転送ラインΦ1、Φ2の周期の半分の周期で送信され、対応するシフトサイリスタがオン状態のときに、5Vが印加されると点灯する。例えば期間aでは同一のシフトサイリスタに接続されている4つの発光サイリスタが全て点灯している状態であり、期間bでは3つの発光サイリスタが同時点灯している。また、期間cでは全ての発光サイリスタは消灯状態であり、期間dでは2つの発光サイリスタが同時点灯している。期間eでは点灯する発光サイリスタは1つのみである。
本実施例では1個のシフトサイリスタに接続する発光サイリスタの数は4個としているがこれに限ったものではなく、用途に応じて4個より少なくても多くてもよい。なお、上述した回路では各サイリスタのカソードを共通とする回路について説明したが、アノード共通回路でも適宜極性を反転することで適用可能である。
[面発光サイリスタの構造]
図11は、本実施例の面発光サイリスタ部の概略図である。図11(a)は、メサ(台形)構造922に形成された発光素子が複数配列されている発光素子アレイの平面図(模式図)である。図11(b)は、図11(a)に示すB-B線で、メサ構造922に形成された発光素子を切断したときの断面概略図である。発光素子が形成されたメサ構造922は、所定のピッチ(発光素子間の間隔)(例えば1200dpiの解像度の場合には略21.16μm)で配置されており、各メサ構造922は、素子分離溝924により互いに分離されている。
図11(b)において、900は第一伝導型の化合物半導体基板、902は基板900と同じ第一伝導型のバッファ層、904は第一伝導型の二種類の半導体層の積層で構成される分布ブラッグ反射(DBR)層である。また、906は第1の第一伝導型の半導体層、908は第一伝導型とは異なる第1の第二伝導型の半導体層、910は第2の第一伝導型の半導体層、912は第2の第二伝導型の半導体層である。図8(b)に示すように、半導体層906、908、910、912の、伝導型の異なる半導体を交互に積層することで、pnpn型(又はnpnp型)のサイリスタ構造を形成している。本実施例では、基板900にはn型のGaAs基板を用い、バッファ層902にはn型のGaAs又はn型のAlGaAs層、DBR層904にはn型の高Al組成のAlGaAsと低Al組成のAlGaAsの積層構造を用いている。DBR層の上の第1の第一伝導型の半導体層906にはn型のAlGaAs、第1の第二伝導型の半導体層908にはp型のAlGaAsを用いている。また、第2の第一伝導型の半導体層910にはn型のAlGaAs、第2の第二伝導型の半導体層912にはp型のAlGaAsを用いている。
また、メサ構造型の面発光素子では、電流狭窄機構を用い、電流をメサ構造922側面に流さないようにすることで発光効率を向上させている。ここで、本実施例における電流狭窄機構について説明する。図11(b)に示すように、本実施例では第2の第二伝導型の半導体層912であるp型のAlGaAsの上に、p型のGaP層914を形成し、更にその上にn型の透明導電体であるITO層918を形成している。p型のGaP層914は、透明導電体であるITO層918と接触する部分の不純物濃度を十分高く形成しておく。発光サイリスタに対して順バイアスを加えたとき(例えば裏面電極926を接地し、表面電極920に正電圧を加えたとき)、p型のGaP層914は透明導電体のITO層918と接触する部分の不純物濃度を十分高く形成されているため、トンネル接合となる。その結果、電流が流れる。このような構造により、p型のGaP層914は、n型の透明導電体であるITO層918と接触する部分に電流を集中させ、電流狭窄機構を形成している。なお、本実施例においては、ITO層918とp型のAlGaAs層912との間に層間絶縁層916を設けている。ところが、n型のITO層918とp型のAlGaAs層912で形成される付設ダイオードは、発光サイリスタの順方向バイアスに対して逆バイアスになっており、順バイアスしたときに、トンネル接合部以外は基本的に電流が流れない。そのため、n型のITO層918とp型のAlGaAs層912で形成される付設ダイオードの逆方向耐圧が必要な用途に対して十分であれば、省略することも可能である。このような構成により、p型のGaP層914とn型の透明導電体であるITO層918とが接触する部分と略同等な部分の下部の半導体積層部が発光し、DBR層904によってそのほとんどの発光が基板900と反対側に反射される。
本実施例における露光ヘッド106は、解像度に応じて発光点の密度(発光素子間の間隔)が決定される。面発光素子アレイチップ内部の各発光素子は、素子分離溝924によってメサ構造922に分離され、例えば1200dpiの解像度で画像形成を行う場合は、隣接する発光素子(発光点)の素子中心間の間隔は21.16μmとなるように配列される。
上述したように、本実施例では、露光ヘッド106の主走査方向の長さの変動に応じた主走査倍率補正を行う場合、主走査倍率補正部404にて主走査倍率補正を行った後に、千鳥変換部406にて千鳥変換を行う。これにより、主走査倍率補正痕が生じることなく、各露光ヘッド106の熱膨張による主走査方向の倍率変動を抑制することが可能となる。また、主走査倍率補正部404にて主走査方向の倍率を補正することが可能となるため、新たな機構を追加する必要がなくなり、コストアップを抑制しつつ、好適に主走査倍率を補正することが可能となる。
以上説明したように、本実施例によれば、簡易な構成で、主走査方向の倍率補正を行い、出力画像の劣化を抑制することができる。
1~29 面発光素子アレイチップ
102 感光ドラム
106 露光ヘッド
202 駆動基板
404 主走査倍率補正部
406 千鳥変換部
415 制御基板

Claims (6)

  1. 第1の方向に回転する感光体と、
    前記第1の方向と直交する第2の方向に配列された複数の面発光素子を有し、前記面発光素子により前記感光体を露光する露光部と、
    画像データを前記露光部に出力し、画像形成を制御する制御部と、
    を備える画像形成装置であって、
    前記露光部は、前記感光体を露光する複数の前記面発光素子を有する複数の面発光素子アレイチップと、複数の前記面発光素子アレイチップが前記第2の方向に千鳥状に配置された基板と、を有し、
    前記制御部は、前記基板の前記第2の方向の長さ変動量に応じて、前記画像データに対して前記第2の方向の倍率補正を行う補正手段と、
    千鳥状に配置された前記面発光素子アレイチップの実装位置に基づいて、前記画像データの並び替えを行う変換手段と、を有し、
    前記画像データは、前記補正手段により倍率補正を行った後に、前記変換手段により前記面発光素子アレイチップの実装位置に基づいて並び替えが行われることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記露光部は、前記基板上に配置され、前記基板の温度を検知する温度検知手段を有し、
    前記補正手段は、前記温度検知手段より検知された温度に基づいて、前記基板の前記長さ変動量を算出することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記面発光素子を発光する前記画像データの数をカウントし、
    前記補正手段は、カウントされた前記画像データの数に基づいて予測される前記基板の温度に基づいて、前記基板の前記長さ変動量を算出することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記補正手段は、前記算出した前記基板の前記長さ変動量に応じて、前記画像データを削除することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記露光部は、前記基板上に配置された前記面発光素子アレイチップの実装位置情報を格納した記憶部を有し、
    前記変換手段は、前記記憶部より取得した前記面発光素子アレイチップの前記実装位置情報に基づいて、前記画像データの並び替えを行うことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記面発光素子アレイチップは、前記第2の方向に2列に配置され、
    それぞれの列の前記面発光素子アレイチップが発光される方向が、互いに逆方向であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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