JP5856557B2 - センサ閾値決定回路 - Google Patents

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Description

本発明は、センサ閾値決定回路に関し、より詳細には、演算回路を含むインピーダンス変換回路で発生するオフセットを低減させたセンサ閾値決定回路に関し、特に、磁気センサに適用できるセンサ閾値決定回路に関する。
従来から、各種センサの出力をデジタル化するために必要な閾値を決めるセンサ閾値決定回路が知られている。例えば、特許文献1に記載のものは、センサの製造バラツキや駆動電圧、バイアス電流に依存しないヒステリシス特性を与えることを可能にしたセンサ閾値回路である。このセンサ閾値回路は、4端子型センサと電圧比較器と駆動電流検出回路とバイアス電流発生回路とバイアス電流切り替え回路とを有し、駆動電流検出用抵抗を用いて駆動電流を検出し、その駆動電流検出用抵抗とバイアス電流設定用抵抗と演算増幅器との組み合わせにより、所定比電流を流す電流ミラー回路を構成することで、駆動電流に対する所定比のバイアス電流を発生し、このバイアス電流をセンサの出力端子に流し、センサの出力インピーダンスとバイアス電流との積である電圧降下を利用して、センサ入力に対するヒステリシス特性を持ったデジタル出力を得るというものである。
また、特許文献2に記載のものは、センサの外部入力に対してセンサの抵抗に依存しないヒステリシス特性を持たせたデジタル出力を得ることのできるセンサ閾値決定回路である。このセンサ閾値決定回路は、演算回路を含むインピーダンス変換回路の出力インピーダンスとバイアス電流との積である電圧降下を用いることで、演算回路における出力端子の電圧を基準電位にしてセンサ閾値電圧を発生させ、これにより、検出対象の変位に基づく検出出力に対して、内部抵抗に依存しないヒステリシス特性を持たせたデジタル出力を得るもので、その結果、センサ内の各抵抗素子同士のマッチングを考慮する必要を無くすほか、駆動電流を流す方向や素子の配置等による制約も緩和できるというものである。
図2は、従来のセンサ閾値決定回路を説明するための回路図である。図2に示すように、センサ閾値決定回路10は、駆動電圧VCCを供給する駆動電圧源110と、4端子型センサ120と、駆動電流検出回路130と、バイアス電流出力回路140と、バイアス電流切り替え回路150と、インピーダンス変換回路170とを備えて構成されている。
4端子型センサ120は、4つの内部抵抗R1,R2,R3,R4により、一対の入力端子6,7と、一対の出力端子8,9とを構成している。4端子型センサ120は、内部抵抗R1,R2の直列経路を流れる電流I1と、内部抵抗R3,R4の直列経路を流れる電流I2との出力変位、又は出力電圧VHを検出し、検出対象の状態を検出する。
駆動電流検出回路130と、バイアス電流出力回路140とは、電流ミラー回路の構成である。この電流ミラー回路は、駆動電流Iを所定(1/K=RS/RB)倍したバイアス電流IBを出力する。そして、インピーダンス変換回路170のインピーダンス変換用抵抗RSUM1,RSUM2に、それぞれバイアス電流IBを流して、センサ閾値電圧Vx=IB×RSUM1、及びセンサ閾値電圧Vy=IB×RSUM2を発生させる。
バイアス電流出力回路140は、駆動電流Iを増幅するための演算増幅器141と、PMOSトランジスタ142と、駆動電圧VCCが印加されたバイアス電流出力用抵抗RBとを有して構成される。このバイアス電流出力回路140は、駆動電流Iの所定(1/K=RS/RB)倍のバイアス電流IBを発生させる。発生したバイアス電流IBは、PMOSトランジスタ142のドレインDからバイアス電流切り替え回路150へ出力される。
バイアス電流切り替え回路150は、バイアス電流切り替えスイッチ(以下、スイッチともいう)SW1,SW2を備えている。これらのスイッチSW1,SW2は、PMOSトランジスタで構成されている。
演算増幅器141のプラス入力端子は、4端子型センサ120の入力端子6に接続されている。この入力端子6には、駆動電流検出用抵抗RSの一端が接続されている。駆動電流検出用抵抗RSの他端には、駆動電圧VCCが接続されている。駆動電流検出回路130には、駆動電圧VCCが印加され、その駆動電圧VCCは、駆動電流検出用抵抗RSを介して入力端子6へと印加される。
演算増幅器141のマイナス入力端子は、PMOSトランジスタ142のソースSと、バイアス電流出力用抵抗RBとの間に接続されている。演算増幅器141の出力端子は、PMOSトランジスタ142のゲートGに接続されている。PMOSトランジスタ142のドレインDは、バイアス電流切り替え回路150のスイッチSW1,SW2を介して電圧比較器160の入力端子に接続されている。
電圧比較器160の入力端子は、インピーダンス変換回路170を介して出力端子8,9に接続されている。また、電圧比較器160の出力端子Doutが、スイッチSW1のゲートGに接続されるとともに、インバータ151を介してスイッチSW2のゲートGにも接続されている。そして、4端子型センサ120から出力される出力電圧VPと,出力電圧VNとを比較することで、4端子型センサ120の出力電圧VHを、デジタル値として電圧比較器160の出力端子Doutから出力する。
バイアス電流切り替え回路150は、電圧比較器160の出力電圧VCOMPが、High(以下、Hという)レベルかLow(以下、Lという)レベルかによって、バイアス電流IBの流路を切り替える。この切り替え動作によって、センサ閾値決定回路10にヒステリシス特性が付与される。
インピーダンス変換回路170は、演算増幅器171,172と、抵抗RG1,RG2と、インピーダンス変換用抵抗RSUM1,RSUM2とを有して構成され、4端子型センサ120の出力電圧VHが入力される。その出力電圧VHは、4端子型センサ120の出力端子8,9から、それぞれ出力された出力電圧VP,VNの差である。
演算増幅器172は、4端子型センサ120の出力電圧VHを形成する一方の出力電圧VPを所定のゲインAで増幅する。この演算増幅器172は、抵抗RG1と抵抗RG2とにより、演算増幅器172の出力端子である分岐点5の電圧を基準として、信号を増幅する非反転増幅回路を構成する。
演算増幅器171は、4端子型センサ120の出力電圧VHを形成する他方の出力電圧VNを所定のゲインで増幅する。この演算増幅器171は、入力電圧をそのまま出力するボルテージフォロア(ユニティーゲインバッファ)を構成する。よって、ゲインは1である。
抵抗RG1は、演算増幅器172のマイナス入力端子と、演算増幅器171のマイナス入力端子との間に接続されている。また、抵抗RG2は、演算増幅器172のマイナス入力端子と、演算増幅器172の出力端子に接続されて分岐点5を形成している。 また、インピーダンス変換用抵抗RSUM2は、演算増幅器172の出力端子である分岐点5と、電圧比較器160のプラス入力端子とつながる分岐点50との間に接続されている。インピーダンス変換用抵抗RSUM1は、演算増幅器171の出力端子である分岐点4と、電圧比較器160のマイナス入力端子である分岐点40との間に接続されている。
インピーダンス変換回路170は、演算増幅器171によるボルテージフォロアの回路と、演算増幅器172と抵抗RG1と抵抗RG2とによる非反転増幅回路とを組み合わせたものである。
4端子型センサ120は、検出対象の状態の変位に基づいて、その出力端子8,9間に出力電圧VHを発生させる。この出力電圧VHを、インピーダンス変換回路170にてゲインA(=1+RG2/RG1)倍に増幅した電圧(A×VH)と、センサ閾値電圧Vx,Vyとを、電圧比較器160にて比較する。この比較出力、すなわち電圧比較器160の出力電圧VCOMPは、ヒステリシス特性を持ったデジタル出力である。
また、図2に示すバイアス電流IBと、インピーダンス変換器170の出力端子付近の寄生等による漂遊容量Cと、インピーダンス変換回路170の出力電圧が入力信号に応答した値に到達するまでの応答時間tとの関係は、下記(1)となる。
IB(t)=C×dV(t)/dt ・・・(1)
なお、インピーダンス変換回路170が、入力信号の変化に対応した出力電圧値は、図2に示すように、分岐点50においてVSUMP、分岐点40においてVSUMNである。
上述したように、4端子型センサ120の出力端子8,9に向けて、バイアス電流出力回路140で発生したバイアス電流IBを流す。つまり、4端子型センサ120の出力インピーダンスとみなされるインピーダンス変換用抵抗RSUM1,RSUM2に、それぞれバイアス電流IBを流して電圧降下Vx=IB×RSUM1、及び電圧降下Vy=IB×RSUM2を発生させる。これらの電圧降下Vx,Vyを、センサ閾値決定回路10の閾値電圧Vx,Vyとして用いている。
センサ閾値決定回路10は、この電圧降下Vx,Vyを閾値電圧Vx,Vyとして利用することにより、4端子型センサ120の検出出力に対して、ヒステリシス特性を持たせたデジタル出力VCOMPを得る。
特開2001−108480号公報 特開2012−26959号公報
しかしながら、図2に示した従来のセンサ閾値決定回路10において、4端子型センサ120の出力信号の変化が速い場合、インピーダンス変換回路170の出力電圧が、VSUMP,VSUMNに到達するまでの応答時間tを小さくする必要がある。そのことを以下に説明する。
上記(1)に示したIB(t)=C×dV(t)/dtは、下記(2)に変形できる。
dt=C×dV(t)/IB(t) ・・・(2)
上記(2)に示したdtを小さくすれば、入力信号の速い変化に対応する出力信号の応答速度を高くすることが可能である。上記(2)において、dtを小さくすためには、漂遊容量Cを小さくするか、バイアス電流IBを大きくする必要がある。
ここで、インピーダンス変換器170の出力に影響を及ぼす漂遊容量Cを小さくする対策が考えられる。このように、インピーダンス変換器170の出力経路に含まれる漂遊容量Cを削減するためには、電圧比較器160の入力経路(図2の分岐点40,50の近辺)に含まれる漂遊容量Cを小さくする必要がある。ただし、漂遊容量Cを小さくすると、電圧比較器160のオフセットやノイズを大きくする弊害を生ずることがある。そのため、漂遊容量Cを小さくすることは避けたい。そこで、上記(2)に示したバイアス電流IBを大きくすることによって、応答時間tを短縮することが有効である。
このように応答時間tを短縮する目的で、バイアス電流IBを大きくした場合であっても、オフセットが発生しないことが理想的である。すなわち、4端子型センサ120の出力電圧VP,VNに変化が無い限り、インピーダンス変換回路170を構成する演算増幅器171,172の出力電圧VNX1,VNX2も変化しないことが理想的である。しかしながら、一般的な演算増幅器171,172において、その演算増幅器171,172にバイアス電流IBが流れ込むことによって、VNX1,VNX2の電位が変動し、オフセットが発生することが多い。しかも、このオフセットは、演算増幅器171,172に流れ込むバイアス電流IBの大きさに依存する。
VNX1,VNX2の変動を小さくするためには、演算増幅器がバイアス電流IBを流し込んでも電位の変動が見られないように、演算増幅器の出力駆動能力を上げる必要がある。そのためには出力駆動部の消費電流を増加する必要があり、増加する電流を流すために演算増幅器の出力インピーダンスを下げる必要があるため、演算増幅器の出力を生成するMOSサイズを大きくする必要がある。このことから消費電流の増加、面積の増加が考えられる。
また、センサ閾値決定回路10において、特に4端子型センサ120の出力電圧VHが小さい場合、演算増幅器171,172の出力電圧VNX1,VNX2の変化は、小さい出力電圧VHに比べて、相対的に大きくセンサ閾値がずれる原因になるという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、内部に含まれる演算回路及びその演算回路に接続されたセンサのオフセットを増大させることなく、バイアス電流を任意の値に設定可能とし、そのバイアス電流を大きくすることにより、入力信号に対する出力信号の応答速度を高め、特に、磁気センサを用いた場合に応答速度を高める効果が顕著なセンサ閾値決定回路を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、演算増幅器171,172の出力電圧VNX1,VNX2の変動を無くすことができる回路を見出し、本発明を成すに至った。
すなわち、請求項1に記載の発明は、演算回路で発生するオフセットを低減させたセンサ閾値決定回路において、センサ(120)を駆動するための駆動電流(I)を検出する駆動電流検出回路(130)と、前記センサ(120)の出力インピーダンスを所定のインピーダンスに変換するインピーダンス変換回路(170)と、前記センサ(120)から出力された出力電圧(VP,VN)を比較して、前記出力電圧(VP,VN)をデジタル値(VCOMP)として出力する電圧比較器(160)と、前記インピーダンス変換回路(170)の出力インピーダンスを形成するインピーダンス変換用抵抗(RSUM1,RSUM2)の一端に接続され、前記駆動電流検出回路(130)から検出された前記駆動電流(I)を所定倍したバイアス電流を出力するバイアス電流出力回路(140)と、前記インピーダンス変換用抵抗の他端に接続され、前記インピーダンス変換用抵抗に流した前記バイアス電流(IB)と等しいミラー電流(MIB)を生成するミラー電流生成回路(100)とを備え、前記インピーダンス変換用抵抗(RSUM1,RSUM2)のみに、前記バイアス電流(IB)を流すことにより、前記出力電圧(VP,VN)をデジタル値(VCOMP)に変換して出力するための閾値電圧(Vx,Vy)を決定することを特徴とする。(図1、図2)
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ミラー電流生成回路(100)は、前記電圧比較器(160)の比較結果に基づいて、前記2つのインピーダンス変換用抵抗(RSUM1,RSUM2)のうちいずれか一方に流された前記バイアス電流(IB)が帰還するように、前記ミラー電流(MIB)の流れを切り替えることを特徴とする。(図1)
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記センサ(120)は、2つの入力端子(6,7)と、2つの出力端子(8,9)とを有する4端子型センサ(120)であることを特徴とする。(図1、図2)
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記インピーダンス変換回路(170)は、前記4端子型センサ(120)の出力端子(8,9)に接続され、前記4端子型センサ(120)の2つの出力インピーダンスの少なくとも一方を所定のインピーダンスに変換し、前記電圧比較器(160)の比較結果に基づいて、前記インピーダンス変換回路(170)の出力インピーダンスを形成する2つのインピーダンス変換用抵抗(RSUM1,RSUM2)のうちいずれか一方に前記バイアス電流(IB)を流すように切り替えるバイアス電流切り替え回路(150)を備えたことを特徴とする。(図1、図2)
本発明によれば、内部に含まれる演算回路及びその演算回路に接続されたセンサのオフセットを増大させることなく、バイアス電流を任意の値に設定可能とし、そのバイアス電流を大きくすることにより、入力信号に対する出力信号の応答速度を高め、特に、磁気センサを用いた場合に応答速度を高める効果が顕著な閾値決定回路を実現できる。
本発明に係るセンサ閾値決定回路の実施形態を説明するための回路図である。 従来のセンサ閾値決定回路を説明するための回路図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係るセンサ閾値決定回路の実施形態を説明するための回路図である。図1に示すセンサ閾値決定回路11は、図2に示した従来のセンサ閾値決定回路10に、ミラー電流切り替え回路100を追加することにより、演算回路で発生するオフセットを低減できるようにしたものである。なお、図2と同じ機能を有する構成要素には、同一の符号を付してある。すなわち、このセンサ閾値決定回路11は、駆動電圧VCCを供給する駆動電圧源110と、4端子型の4端子型センサ120と、駆動電流検出回路130と、バイアス電流出力回路140と、インピーダンス変換回路170と、電圧比較器160と、ミラー電流生成回路100とを備えて構成されている。なお、4端子型センサ120は、2つの入力端子6,7と、2つの出力端子8,9を有する4端子型の4端子型センサ120である。
4端子型センサ120は、4つの内部抵抗R1,R2,R3,R4により、ホイートストンブリッジに似たブリッジ型回路が組まれ、そのブリッジ型回路において、それぞれが対角に位置する2組の節点は、一対の入力端子6,7と、一対の出力端子8,9とを構成している。このような4端子型センサ120の具体例として、ホール素子、磁気抵抗素子、歪みセンサ、圧力センサ、温度センサ、又は加速度センサなどがある。4端子型センサ120は、内部抵抗R1,R2による直列経路を流れる電流I1と、内部抵抗R3,R4による直列経路を流れる電流I2との出力変位を出力電圧VHから検出し、検出対象の状態を検出する。例えば、磁気センサであれば、内部抵抗R1,R2,R3,R4の各値の変化が、電流I1,I2の変化となり、それに対応した出力電圧VHの変化を検出することにより、永久磁石等から発生する磁束密度の絶対値を計測する。
4端子型センサ120の出力電圧VHは、通常数百μVから数十mVの出力範囲である。また、4端子型センサ120の駆動電圧VCCは、1Vから5V程度である。なお、従来例において説明したとおり、4端子型センサ120の駆動電流Iとバイアス電流IBとから、閾値電圧Vx,Vyを決めることができる。
駆動電流検出回路130は、駆動電圧VCCが印加される駆動電流検出用抵抗RSを有し、4端子型センサ120を駆動するための駆動電流Iを検出する。なお、駆動電流Iは、駆動電流検出用抵抗RSにおける電圧降下値から検出される。
バイアス電流出力回路140は、駆動電流検出回路130により検出された駆動電流Iを所定倍したバイアス電流IBを出力する。なお、図1において、矢印方向にバイアス電流IBを示しているが、その逆方向であっても構わない。
駆動電流検出回路130と、バイアス電流出力回路140とは、電流ミラー回路の構成である。バイアス電流出力回路140は、駆動電流Iを、所定(1/K=RS/RB)倍に増幅したバイアス電流IBを出力する電流ミラー回路が構成されている。バイアス電流IBは、駆動電流検出用抵抗RSとバイアス電流出力用抵抗RBと演算増幅器141との組み合わせで決まる。
バイアス電流IBは、インピーダンス変換回路170のインピーダンス変換用抵抗RSUM1,RSUM2に、後述するバイアス電流切り替えスイッチSW1,SW2の動作に応じて択一的に流される。そして、センサ閾値電圧Vx=IB×RSUM1、及びセンサ閾値電圧Vy=IB×RSUM2を発生させる。
バイアス電流出力回路140は、駆動電流Iを増幅するための演算増幅器141と、PMOSトランジスタ1,142と、駆動電圧VCCが印加されたバイアス電流出力用抵抗RBとを有して構成される。このバイアス電流出力回路140は、駆動電流Iの所定(1/K=RS/RB)倍のバイアス電流IBを発生させる。一方で発生したバイアス電流IBは、PMOSトランジスタ142のドレインDからバイアス電流切り替え回路150へ出力される。他方で発生したバイアス電流IBは、PMOSトランジスタ1のドレインDから、NMOSトランジスタ2のドレインDを経由してGNDへ流れる。なお、NMOSトランジスタ2,3によりミラー電流回路が形成されている。
演算増幅器141のプラス入力端子は、4端子型センサ120の入力端子6に接続されている。この入力端子6には、駆動電流検出用抵抗RSが接続されている。駆動電流検出回路130には、駆動電圧VCCが印加され、その駆動電圧VCCは、駆動電流検出用抵抗RSを介して入力端子6へと印加される。
演算増幅器141のマイナス入力端子は、PMOSトランジスタ1,142それぞれのソースSと、バイアス電流出力用抵抗RBとに接続されている。演算増幅器141の出力端子は、PMOSトランジスタ1,142のゲートGに共通接続されている。PMOSトランジスタ142のドレインDは、バイアス電流切り替え回路150のスイッチSW1,SW2を介して電圧比較器160の入力端子に接続されている。
バイアス電流切り替え回路150は、PMOSトランジスタで構成されたバイアス電流切り替えスイッチSW1,SW2を備えている。詳しくは、スイッチSW1,SW2を構成するPMOSトランジスタのそれぞれのソースSは、両方ともにPMOSトランジスタ142のドレインDに接続されている。そして、スイッチSW1を構成するPMOSトランジスタのドレインDは、電圧比較器160のマイナス入力端子(分岐点40)に接続され、スイッチSW2を構成するPMOSトランジスタのドレインDは、電圧比較器160のプラス入力端子(分岐点50)に接続されている。
電圧比較器160は、4端子型の4端子型センサ120における2つの出力端子8,9からそれぞれ出力された出力電圧VPと、出力電圧VNとを比較する。すなわち、出力電圧VP,VNの比較値である出力電圧VHをデジタル値に変換して比較器160の出力端子Doutから出力する。この電圧比較器160の入力端子は、インピーダンス変換回路170を介して出力端子8,9に接続されている。詳しくは、分岐点40に示すマイナス入力端子が、インピーダンス変換回路170内のRSUM1及び演算増幅器171を介して出力端子9に接続されている。同様に、分岐点50に示すプラス入力端子が、インピーダンス変換回路170内のRSUM2及び演算増幅器172を介して出力端子8に接続されている。
また、電圧比較器160の出力端子Doutが、スイッチSW1のゲートGに接続されるとともに、インバータ151を介してスイッチSW2のゲートGにも接続されている。そして、4端子型センサ120から出力される出力電圧VPと,出力電圧VNとを比較し、その結果である出力電圧VHを、デジタル値として電圧比較器160の出力端子Doutから出力する。
バイアス電流切り替え回路150は、電圧比較器160の出力電圧VCOMPが、High(H)レベルかLow(L)レベルかによって、バイアス電流IBの流路を切り替える。この切り替え動作によって、センサ閾値決定回路10にヒステリシス特性が付与される。このヒステリシス特性の具体的な作用は、下記1),2)に示すとおりである。
1)H→Lに変化したらL→Hへ戻り難くするように閾値を上げる。
2)L→Hに変化したらH→Lへ戻り難くするように閾値を下げる。
1)電圧比較器160の出力電圧VCOMPがH→Lに変化した場合、PMOSトランジスタで構成されたスイッチSW1は、そのゲートGがLとなりオンする一方、スイッチSW2は、そのゲートGはHとなってオフする。その時、インピーダンス変換回路170のインピーダンス変換用抵抗RSUM1に、バイアス電流IBが流入する。このインピーダンス変換用抵抗RSUM1の両端に、分岐点4の電圧VNX1を基準としてセンサ閾値電圧Vx=IB×RSUM1が発生する。このセンサ閾値電圧Vxは、電圧比較器160のマイナス側入力端子に印加されて閾値を上げる。つまり、H→Lに変化したらL→Hへ戻り難くなる。その結果、センサ閾値決定回路10にヒステリシス特性が付与される。
2)電圧比較器160の出力電圧VCOMPがL→Hに変化したら場合、PMOSトランジスタで構成されたスイッチSW1は、そのゲートGがHとなりオフし、スイッチSW2は、そのゲートGがLとなりオンする。その時、インピーダンス変換回路170のインピーダンス変換用抵抗RSUM2に、バイアス電流IBが流入する。このインピーダンス変換用抵抗RSUM2の両端に、分岐点5の電圧VNX2を基準としてセンサ閾値電圧Vy=IB×RSUM2が発生する。このセンサ閾値電圧Vyは、電圧比較器160のプラス側入力端子に印加されて閾値を下げる。つまり、L→Hに変化したらH→Lへ戻り難くなる。その結果、センサ閾値決定回路10にヒステリシス特性が付与される。
また、インピーダンス変換回路170は、演算増幅器171,172と、抵抗RG1,RG2と、インピーダンス変換用抵抗RSUM1,RSUM2とを有して構成され、4端子型センサ120の出力電圧VHが入力される。その出力電圧VHは、4端子型センサ120の出力端子8,9から、それぞれ出力された出力電圧VP,VNの差である。
インピーダンス変換回路170は、4端子型センサ120の出力インピーダンスを、所定のインピーダンスに変換する。このインピーダンス変換回路170は、電圧比較器160の比較結果に基づいて、インピーダンス変換回路170の出力インピーダンスを形成する2つのインピーダンス変換用抵抗RSUM1,RSUM2のうちいずれか一方にバイアス電流IBを流すように切り替えるバイアス電流切り替え回路150を備えている。また、インピーダンス変換回路170は、4端子型の4端子型センサ120の出力端子8,9に接続され、4端子型の4端子型センサ120の2つの出力インピーダンスの少なくとも一方を所定のインピーダンスに変換する。
演算増幅器171は、4端子型センサ120の出力電圧VNを所定のゲインで増幅する。すなわち、演算増幅器171のプラス入力端子に4端子型センサ120の出力端子9が接続されており、その出力端子9から出力電圧VNが入力される。また、演算増幅器171のマイナス入力端子は、その出力端子に直結されて分岐点4を形成している。この演算増幅器171は、入力電圧をそのまま出力するボルテージフォロア(ユニティーゲインバッファ)を構成する。よって、ゲインは1である。
演算増幅器172は、4端子型センサ120の出力電圧VPを所定のゲインで増幅する。すなわち、演算増幅器172のプラス入力端子に4端子型センサ120の出力端子8が接続されており、その出力端子8から出力電圧VPが入力される。また、演算増幅器172のマイナス入力端子に、抵抗RG1とRG2とをつなぐ節点が接続されている。この演算増幅器172は、抵抗RG1と抵抗RG2とにより、演算増幅器172の出力端子である分岐点5の電圧を基準として、信号を増幅する非反転増幅回路を構成する。
抵抗RG1は、演算増幅器172のマイナス入力端子と、演算増幅器171のマイナス入力端子との間に接続されている。また、抵抗RG2は、演算増幅器172のマイナス入力端子と、演算増幅器172の出力端子に接続されている。なお、演算増幅器172の出力端子は分岐点5を形成している。
また、インピーダンス変換用抵抗RSUM2は、演算増幅器172の出力端子である分岐点5と、電圧比較器160のプラス入力端子とつながる分岐点50との間に接続されている。インピーダンス変換用抵抗RSUM1は、演算増幅器171の出力端子である分岐点4と、電圧比較器160のマイナス入力端子である分岐点40との間に接続されている。
インピーダンス変換回路170は、演算増幅器171によるボルテージフォロアの回路と、演算増幅器172と抵抗RG1と抵抗RG2とによる非反転増幅回路とを組み合わせたものである。なお、演算増幅器172は、必ずしも非反転増幅回路とする必要は無い。さらに、演算増幅器172の抵抗RG1,RG2を0Ω、すなわち直結にして、演算増幅器171と同様にボルテージフォロアの回路としても良い。この場合、インピーダンス変換回路170のゲインは1となる。
4端子型センサ120は、検出対象の状態の変位に基づいて、その出力端子8,9間に出力電圧VHを発生させる。この出力電圧VHを、インピーダンス変換回路170にてゲインA(=1+RG2/RG1)倍に増幅した電圧(A×VH)と、センサ閾値電圧Vx,Vyとを、電圧比較器160にて比較する。これらの比較出力、すなわち電圧比較器160の出力電圧VCOMPは、ヒステリシス特性を持ったデジタル出力である。
また、図1に示すバイアス電流IBと、インピーダンス変換器170の出力端子付近の寄生等による漂遊容量Cと、インピーダンス変換回路170の出力電圧が入力信号に応答した値に到達するまでの応答時間tとの関係は、下記(3)となる。
IB(t)=C×dV(t)/dt ・・・(3)
なお、インピーダンス変換回路170が、入力信号の変化に対応した出力電圧値は、図1に示すように、分岐点50においてVSUMP、分岐点40においてVSUMNである。
上述したように、4端子型センサ120の出力端子8,9に向けて、バイアス電流出力回路140で発生したバイアス電流IBを流す。つまり、4端子型センサ120の出力インピーダンスとみなされるインピーダンス変換用抵抗RSUM1,RSUM2に、それぞれバイアス電流IBを流して電圧降下Vx=IB×RSUM1、及び電圧降下Vy=IB×RSUM2を発生させる。これらの電圧降下Vx,Vyを、センサ閾値決定回路11の閾値電圧Vx,Vyとして用いている。
センサ閾値決定回路11は、この電圧降下Vx,Vyを閾値電圧Vx,Vyとして利用することにより、4端子型センサ120の検出出力に対して、ヒステリシス特性を持たせたデジタル出力VCOMPを得る。
ミラー電流切り替え回路100は、PMOSトランジスタ142に対してPMOSトランジスタ1により構成されたミラー電流回路と、NMOSトランジスタ2,3によりミラー電流MIBを生成するミラー電流回路と、NMOSトランジスタにより構成されたミラー電流切り替えスイッチ(以下、単にスイッチともいう)SW3,SW4とを有する。
PMOSトランジスタ1と、PMOSトランジスタ142とは、それらのゲートGを演算増幅器141の出力端子に共通接続されるとともに、それらソースSは抵抗RBに共通接続されることにより、ミラー電流回路を構成している。したがって、PMOSトランジスタ1は、PMOSトランジスタ142を流れるバイアス電流IBと同一値のミラー電流MIB(=IB)を生成する。
また、駆動電圧VCCとグランドGNDとの間に、抵抗RBと、PMOSトランジスタ1と、NMOSトランジスタ2との順に、これらを介挿させて直列経路を構成している。なお、PMOSトランジスタ1のドレインDに、NMOSトランジスタ2のドレインDが接続されている。そして、NMOSトランジスタ3は、NMOSトランジスタ2に対してミラー電流回路を構成するように、これらのゲートG及びソースSをそれぞれ共通接続するとともに、これらのソースSは、駆動電圧VCCのグランドGNDに接続されている。また、NMOSトランジスタ2,3のゲートGは、PMOSトランジスタ1のドレインD及びNMOSトランジスタ2のドレインDに接続されている。
一方、NMOSトランジスタで構成されたミラー電流切り替えスイッチSW3,SW4が、それぞれのソースSを共通にNMOSトランジスタ3のドレインDに接続されている。スイッチSW3はSW1のゲートGと共通であり、スイッチSW4はSW2のゲートGと共通である。また、SW3のドレインDは、分岐点5に接続されている。また、SW4のドレインDは、分岐点4に接続されている。
これらミラー電流切り替えスイッチSW3,SW4は、NMOSトランジスタ3のドレインDを、演算増幅器172又は演算増幅器171の何れか一方に接続するように切り替える。NMOSトランジスタ3のドレインDに分岐点5が接続されたならば、分岐点5からバイアス電流IBに相当するミラー電流MIBをグランドGNDへ流して帰還させる。同様に、NMOSトランジスタ3のドレインDに分岐点4が接続されたならば、分岐点4からバイアス電流IBに相当するミラー電流MIBをグランドGNDへ流して帰還させる。
ミラー電流生成回路100は、インピーダンス変換回路170に流入したバイアス電流IBを、グランドGNDへ流して残らず帰還させる。そのために、バイアス電流IBに等しく、かつ帰還させる方向のミラー電流MIBを生成する。また、ミラー電流生成回路100は、電圧比較器160の比較結果に基づいて、2つのインピーダンス変換用抵抗RSUM1,RSUM2のいずれかを選択して一方に流されたバイアス電流IBがグランドGNDへ帰還できるように、ミラー電流MIBの流れを切り替える機能を備えている。
このミラー電流切り替え回路100において、バイアス電流出力回路140で得られたバイアス電流IBと同等値のミラー電流MIBを、PMOSトランジスタ1で生成するとともに、さらに同等値のミラー電流MIBを、NMOSトランジスタ3においても生成する。
ミラー電流切り替え回路100を設けたことにより、演算増幅回路171,172にバイアス電流IBが流入することはない。すなわち、インピーダンス変換回路170の出力側の分岐点40,50から流入したバイアス電流IBは、インピーダンス変換用抵抗RSUM1,RSUM2のみに流れる。そして、インピーダンス変換用抵抗RSUM1,RSUM2の奥側の分岐点4,5から、バイアス電流IBと同等値のミラー電流MIBが、ミラー電流切り替え回路100を経由してグランドGNDへと帰還する。したがって、分岐点4,5からさらに奥側に位置する演算増幅回路171,172へは、バイアス電流IBが侵入することはない。
このように、インピーダンス変換回路170へ流入するバイアス電流IBと、演算増幅回路171,172の出力端子である分岐点5,4から、ミラー電流切り替え回路100を経由してグランドGNDへ帰還するミラー電流MIBとは同等値であるため、演算増幅回路171,172にバイアス電流IBが流れることは無い。したがって、演算増幅回路171,172のオフセット電圧を増大させる害が生じることもない。このように、センサ閾値決定回路11は、インピーダンス変換用抵抗RSUM1,RSUM2のみに、バイアス電流IBを流すことにより、抵抗×電流=電圧の関係で、電圧降下が生ずる。
上述したように、バイアス電流出力回路140で生成したバイアス電流IBは、4端子型センサ120の出力端子8,9に向けて、流れている。そして、4端子型センサ120の出力インピーダンスとみなされるインピーダンス変換用抵抗RSUM1,RSUM2に、それぞれバイアス電流IBを流して電圧降下Vx=IB×RSUM1、及び電圧降下Vy=IB×RSUM2を発生させる。これらの電圧降下Vx,Vyを、センサ閾値決定回路11の閾値電圧として用いる。
つまり、センサ閾値決定回路11は、この電圧降下Vx,Vyを閾値電圧として利用することにより、4端子型センサ120の検出出力に対して、ヒステリシス特性を有するデジタル出力として出力電圧VCOMPを得ることができる。
このヒステリシス特性の具体的な作用は、上述したおりである。すなわち、電圧比較器160の出力電圧VCOMPの、H,Lレベル変化に対する下記1),2)に示す作用である。
1)H→Lに変化したらL→Hへ戻り難くするように閾値を上げる。
2)L→Hに変化したらH→Lへ戻り難くするように閾値を下げる。
このヒステリシス特性は、内部抵抗R1〜R4、駆動電圧VCC、駆動電流Iに依存しないので、安定した動作特性を得ることができる。そのことを以下に説明する。
説明の便宜上、バイアス電流IB=0という場合があると仮定する。その場合、比較器160の動作点は、出力電圧VH=0の時である。すなわち、出力電圧VP=VNに、比較器160が、比較出力VCOMPをHとLとの間で変化させる。しかし、H→LとL→Hとの動作電圧が同じでは動作が不安定なので、センサ閾値電圧Vx,Vyを設定し、電圧Vxと電圧Vyとの間に幅を設けることにより、電圧比較器160にヒステリシス特性を持たせている。なお、センサ閾値決定回路11において、バイアス電流IB=0という場合は無い。
ここで、駆動電圧VCCが変動した場合、それに比例して、駆動電流I、バイアス電流IB及びセンサ閾値電圧Vx,Vyも増減する。その時、出力電圧VNと、センサ閾値電圧Vxとは、分岐点4の電圧VNX1を基準に、駆動電圧VCCに比例して変動する。同様に、出力電圧VPと、センサ閾値電圧Vyとは、分岐点5の電圧VNX2を基準に、駆動電圧VCCに比例して変動する。その結果、電圧比較器160の比較動作は、駆動電圧VCC及び駆動電流Iの変化に影響されない。
また、内部抵抗R1〜R4の合成抵抗値が変動すれば、駆動電流Iも変動するが、上述した理由により、ヒステリシス特性は駆動電流Iの変化に影響されない。したがって。内部抵抗R1〜R4の合成抵抗値が変動しても、ヒステリシス特性は変動しない。
また、内部抵抗R1〜R4の比率が変動することに伴って、発生した出力電圧VHは変動する。その時、内部抵抗R1〜R4の合成抵抗値が変動しても、上述した理由により、ヒステリシス特性は変動しない。したがって、センサ閾値決定回路11は、安定した動作特性を得ることができる。
ヒステリシス特性が安定するほか、上述したように、インピーダンス変換回路170内の演算増幅回路171,172(演算回路)において、オフセットが増大しなくなる。したがって、インピーダンス変換回路170を含むセンサ閾値決定回路11は、オフセットを低減することできる。そのため、演算増幅回路171,172の出力電圧VNX1,VNX2は変動しなくなる。また、バイアス電流IBが、演算増幅回路171,172に流入する害がないため、バイアス電流IBの大きさを任意に設定できる。また、式(1)により説明したように、バイアス電流IBを大きくすれば、応答時間tを小さくできる。したがって、入力信号に対して、インピーダンス変換器170の出力電圧VSUM1,VSUM2に達するまでの応答時間tを小さくすることができる。特に、入力磁場の信号に対する、出力の応答時間tを小さくする効果が顕著である。
以上、説明したように、本発明のセンサ閾値決定回路によれば、その内部に含まれる演算回路のオフセットが増大しないので、その演算回路に接続された4端子型センサのオフセットも増大させないようにすることができる。また、バイアス電流の大きさを任意に設定できため、バイアス電流を大きくすることにより、入力信号に対する出力信号の応答速度を高めることができる。特に、磁気センサを用いた場合に効果が顕著である。
1,142 PMOSトランジスタ
2,3 NMOSトランジスタ
4,5,40,50 分岐点
6,7 4端子型センサの入力端子
8,9 4端子型センサの出力端子
10,11 センサ閾値決定回路
100 ミラー電流切り替え回路
110 駆動電圧源
120 4端子型センサ(センサ)
130 駆動電流検出回路
140 バイアス電流出力回路
141,171,172 演算増幅器(演算回路)
150 バイアス電流切り替え回路
160 電圧比較器
170 インピーダンス変換回路(演算回路)

Claims (4)

  1. 演算回路で発生するオフセットを低減させたセンサ閾値決定回路において、
    センサを駆動するための駆動電流を検出する駆動電流検出回路と、
    前記センサの出力インピーダンスを所定のインピーダンスに変換するインピーダンス変換回路と、
    前記センサから出力された出力電圧を比較して、前記出力電圧をデジタル値として出力する電圧比較器と、
    前記インピーダンス変換回路の出力インピーダンスを形成するインピーダンス変換用抵抗の一端に接続され、前記駆動電流検出回路から検出された前記駆動電流を所定倍したバイアス電流を出力するバイアス電流出力回路と、
    前記インピーダンス変換用抵抗の他端に接続され、前記インピーダンス変換用抵抗に流した前記バイアス電流と等しいミラー電流を生成するミラー電流生成回路と、を備え、
    前記インピーダンス変換用抵抗のみに、前記バイアス電流を流すことにより、前記出力電圧をデジタル値に変換して出力するための閾値電圧を決定することを特徴とするセンサ閾値決定回路。
  2. 前記ミラー電流生成回路は、前記電圧比較器の比較結果に基づいて、前記2つのインピーダンス変換用抵抗のうちいずれか一方に流された前記バイアス電流が帰還するように、前記ミラー電流の流れを切り替えることを特徴とする請求項1に記載のセンサ閾値決定回路。
  3. 前記センサは、2つの入力端子と、2つの出力端子とを有する4端子型センサであることを特徴とする請求項1又は2に記載のセンサ閾値決定回路。
  4. 前記インピーダンス変換回路は、
    前記4端子型センサの出力端子に接続され、前記4端子型センサの2つの出力インピーダンスの少なくとも一方を所定のインピーダンスに変換し、
    前記電圧比較器の比較結果に基づいて、前記インピーダンス変換回路の出力インピーダンスを形成する2つのインピーダンス変換用抵抗のうちいずれか一方に前記バイアス電流を流すように切り替えるバイアス電流切り替え回路を備えたことを特徴とする請求項3に記載のセンサ閾値決定回路。
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