JP2016086230A - センサ装置 - Google Patents

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正広 中村
Masahiro Nakamura
正広 中村
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Abstract

【課題】ノイズ成分を低減して高SN比及び低ノイズであり且つ小面積となるセンサ装置を提供する。【解決手段】一般的な差動増幅回路(いわゆるオペアンプ)における差動対11に含まれるNチャネル型MOSトランジスタからなる第1の入力トランジスタD1Aのソース側に可変抵抗型センサRS1Aを挿入し、可変抵抗型センサが物理量をセンシングすることによりその可変抵抗型センサの抵抗値が変化する現象を利用して、差動対11に流れる電流を変化させることにより、オペアンプの出力信号を変化させる。これにより、該物理量の大きさに応じた、可変抵抗型センサRSの抵抗値の変化分に応じた出力信号を、オペアンプの出力信号として出力させる。【選択図】図1

Description

本発明は、センサ装置に関し、より詳細には、物理量の変化を抵抗値の変化に変換する可変抵抗を有し、この可変抵抗の抵抗値の変化を電圧値に変換して増幅するセンサ装置に関する。
従来から、オフセット調整機能付きのインスツルメンテーションアンプを有する出力増幅回路や、加速度センサから出力される微小な差動出力電圧を、インスツルメンテーションアンプを有する出力増幅回路により増幅するセンサ装置が知られている。
また、例えば、特許文献1には、加速度センサ等から出力される微小な偏差電圧を増幅するインスツルメンテーションアンプ(instrumentation amplifier;計装用増幅器)及びオフセット電圧調整回路を有する出力増幅回路を用いたセンサ装置が開示されている。
図5は、特許文献1に記載されている従来のセンサ装置を説明するための回路構成図
である。このセンサ装置は、出力増幅回路を有し、ピエゾ抵抗等の所定の物理量を抵抗値に変換する可変抵抗を用いたセンサ技術を利用したものであり、可変抵抗の抵抗変化をホイートストンブリッジ回路120により電圧信号に変換し、インスツルメンテーションアンプ150により信号の増幅を行っている。
つまり、加速度センサ110は、基準電圧VREFを入力する基準電圧入力端子111とグランドとの間に接続されたホイートストンブリッジ回路120により構成され、このホイートストンブリッジ回路120は、4つのピエゾ抵抗素子121乃至124により構成され、これらの抵抗変化をブリッジ出力電圧の変化として検出し、差動出力電圧VIP、VINを出力増幅回路130へ出力する。
また、出力増幅回路130は、オフセット電圧調整回路140と、オペアンプ151乃至153と、抵抗161〜169等と、で構成されたインスツルメンテーションアンプ150とを有しており、差動出力電圧VIPを入力する第1の入力端子131、差動出力電圧VINを入力する第2の入力端子132、オフセット電圧VOFFINを入力する第1の電圧入力端子133、基準電圧VREFの1/2電圧レベルであるインスツルメンテーションアンプ出力の基準電圧VCOMを入力する第2の電圧入力端子134、基準電圧VCOMを入力する基準電圧入力端子135及び増幅回路出力電圧VOUTを出力する出力端子136と、出力側が入力端子133に接続されたオフセット電圧調整回路140と、入力側が入力端子131乃至134に接続されたインスツルメンテーションアンプ150とを有している。
特開2006−174122号公報
図5に示す従来のセンサ装置は、増幅された最終的なセンサ全体の出力信号のSN比に効いてくるノイズ成分として、加速度センサ110だけでなく、この加速度センサ110に接続される第1の増幅器151と第2の増幅器152の入力部分に設けられたトランジスタが発生するノイズがある。インスツルメンテーションアンプ150は、加速度センサ110に2個の増幅器151、152が接続されているため、増幅器151、152の入力部分に設けられた、ノイズに効いてくるトランジスタは2対である。
このように、上述した特許文献1記載のセンサ装置は、可変抵抗の抵抗変化を電圧信号に変換し、信号の増幅を行う回路として簡単な回路構成ではなく、ノイズ成分を下げること、また、全体として高SN比や低ノイズかつ小面積となるセンサ装置を実現することが困難であった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ノイズ成分を低減して高SN比や低ノイズかつ小面積となるセンサ装置を提供することにある。
本発明の一態様によるセンサ装置は、第1のノードに定電流を供給する第1の定電流源と、前記第1のノードに一端が接続される第1の抵抗素子と、前記第1のノードに一端が接続される第2の抵抗素子と、前記第1の抵抗素子の他端に一端が接続される第1のトランジスタと、前記第2の抵抗素子の他端に一端が接続される第2のトランジスタと、前記第1のトランジスタの他端に一端が接続され、前記第1のトランジスタの負荷として動作する第1のロードと、前記第2のトランジスタの他端に一端が接続され、前記第2のトランジスタの負荷として動作する第2のロードと、前記第1のトランジスタの制御端子に基準電圧を供給する第2のノードと、前記第1及び前記第2のロードの少なくとも一方からの信号を出力する出力ノードと、前記出力ノードの出力を前記第2のトランジスタの制御端子にフィードバックするフィードバックパスと、を備え、前記第1及び前記第2の抵抗素子のうち少なくとも一方は、可変抵抗型センサであることを特徴とする。
前記信号を出力する前記第1及び前記第2のロードの少なくとも一方の出力端と前記出力ノードとの間に増幅段をさらに備えていてよい。
前記フィードバックパスに設けられたフィードバック抵抗をさらに備えていてよい。
前記基準電圧を供給するための前記第2のトランジスタの制御端子と前記第2のノードとを接続するパスに設けられた入力抵抗をさらに備えていてよい。
前記第1の抵抗素子が可変抵抗型センサであり、前記第2の抵抗素子がリファレンス抵抗であってよい。
前記第1の抵抗素子及び前記第2の抵抗素子が可変抵抗型センサであり、前記第1の抵抗素子と前記第2の抵抗素子とは、互いに逆の方向に抵抗値が変化する特性を有するものであってよい。
一端が前記第1のロードの一端に接続される第3のトランジスタと、一端が前記第2のロードの一端に接続される第4のトランジスタと、前記第3のトランジスタの他端と前記第4のトランジスタの他端とが接続される第3のノードに定電流を供給する第2の定電流源と、前記第3のノードと前記第3のトランジスタの他端との間に接続される第3の抵抗素子と、前記第3のノードと前記第4のトランジスタの他端との間に接続される第4の抵抗素子と、を含み、前記第3及び前記第4のトランジスタの制御端子それぞれは前記第2のノードに接続され、前記第3の抵抗素子及び前記第4の抵抗素子は可変抵抗型センサであり、互いに逆の方向に抵抗値が変化する特性を有する差動対部を、1又は複数有していてよい。
本発明によれば、所定の物理量を抵抗値に変換する可変抵抗の抵抗変化を電圧信号に変換し、信号の増幅を行う回路を、簡単な回路構成で実現している。そのため、ノイズ成分を削減することができ、全体として高SN比、低ノイズかつ小面積となるセンサ装置を実現することができる。
本発明の第1実施形態におけるセンサ装置の一例を示す回路構成図である。 本発明の第2実施形態におけるセンサ装置の一例を示す回路構成図である。 本発明の第3実施形態におけるセンサ装置の一例を示す回路構成図である。 本発明の変形例1におけるセンサ装置の一例を示す回路図である。 従来の出力増幅回路を用いたセンサ装置を説明するための回路構成図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態を説明する。
図1は、第1実施形態における、可変抵抗型のセンサ装置の一例を示す構成図である。
第1実施形態におけるセンサ装置1は、1対の差動対と1つの可変抵抗型センサとを備え、シングルエンド信号を出力するセンサ装置である。
センサ装置1は、可変抵抗型センサRS1Aと、リファレンス抵抗RR1Bと、差動対11と、カレントミラー部12と、定電流源13と、出力段14と、入力抵抗R1と、フィードバック抵抗R2とを備える。
可変抵抗型センサRS1Aは、物理量Bの変化に応じて抵抗値が変化するセンサである。リファレンス抵抗RR1Bは、物理量Bの変化に応じて抵抗値が変化しない参照用の抵抗である。
差動対11は、Nチャネル型MOSトランジスタからなる第1の入力トランジスタD1Aと、第2の入力トランジスタD1Bとを備える。カレントミラー部12は、Pチャネル型MOSトランジスタからなる第1のロードトランジスタL1A及び第2のロードトランジスタL1Bを備える。
第1のロードトランジスタL1Aのソースは高電位側の電源VDDに接続され、ドレインは第1の入力トランジスタD1Aのドレインに接続される。第1の入力トランジスタD1Aのソースは抵抗からなる可変抵抗型センサRS1Aを介して、第1の入力トランジスタD1Aと定電流源13との間のノードNSに接続される。
第2のロードトランジスタL1Bのソースは容量C1を介して高電位側の電源VDDに接続され、ドレインは第2の入力トランジスタD1Bのドレインに接続される。第2の入力トランジスタD1Bのソースはリファレンス抵抗RR1Bを介してノードNSに接続される。
ノードNSは、定電流源13としてのNチャネル型のMOSトランジスタED1のドレインに接続される。定電流源13のソースは低電位側の電源VSSに接続され、ゲートには、バイアス電圧VBIASが入力される。
第1のロードトランジスタL1A及び第2のロードトランジスタL1Bのゲートには、第2のロードトランジスタL1Bのドレインが接続される。
第1の入力トランジスタD1Aのゲートは、基準電位VCOMに接続される。第2の入力トランジスタD1Bのゲートは、入力抵抗R1を介して基準電位VCOMに接続される。ノードNIには基準電位VCOMが供給される。
出力段14は、直列に接続されたPチャネル型のMOSトランジスタDP及び定電流源となるNチャネル型のMOSトランジスタDNを備え、MOSトランジスタDPのソースと第1及び第2のロードトランジスタL1A及びL1Bのソースとが接続され、MOSトランジスタDNのソースと定電流源13としてのMOSトランジスタED1のソースとが共通の低電位側の電源VSSに接続される。
MOSトランジスタDPのゲートは第1のロードトランジスタL1Aのドレインに接続されると共に、直列に接続された抵抗RC及び容量CCを介してMOSトランジスタDPのドレインに接続される。MOSトランジスタDNのゲートには、MOSトランジスタED1と共通のバイアス電圧VBIASが入力される。
MOSトランジスタDPのドレインとセンサ装置1の出力ノードPOUTとが接続され、MOSトランジスタDPのドレイン電圧がセンサ装置1の出力電圧VPOUTとして出力される。また、出力ノードPOUTと第2の入力トランジスタD1Bのゲートとの間にフィードバック抵抗R2が接続される。
ここで、簡単のために、差動対11に含まれる第1の入力トランジスタD1A及び第2の入力トランジスタD1Bのトランジスタ特性は等しいとする。同様に、差動対11の負荷に使用されるカレントミラー部12に含まれる第1のロードトランジスタL1A及び第2のロードトランジスタL1Bのトランジスタ特性は等しいとする。
第1の入力トランジスタD1AのソースとノードNSとの間に挿入される可変抵抗型センサRS1Aの抵抗値をRS1A、第2の入力トランジスタD1BとノードNSとの間に挿入される、センサではないリファレンス抵抗RR1Bの抵抗値をRR1Bとする。
初めに、物理量Bの検出値が零である場合について説明する。
簡単のために、物理量Bの検出値が零であるときには、抵抗値RS1AとRR1Bが等しくその値がR(RS1A=RR1B=R)であるものとする。
物理量Bの検出値が零であるとき、第1、第2のロードトランジスタL1A、L1Bは、カレントミラー回路を構成しているので、第1、第2のロードトランジスタL1A、L1Bに流れる電流は等しくなる。この第1、第2のロードトランジスタL1A、L1Bに流れる電流をIB1とする。
第1、第2のロードトランジスタL1A、L1Bに流れる電流IB1は、差動対11をなす第1、第2の入力トランジスタD1A、D1Bそれぞれに流れる。第1、第2の入力トランジスタD1A、D1Bに電流IB1が流れた場合、第1、第2の入力トランジスタD1A、D1Bのトランジスタ特性は等しいので、第1、第2の入力トランジスタD1A、D1Bのソースとゲート間にかかる電圧は等しくなる。その電圧をVGS1とする。
物理量Bが零の場合、前述のように可変抵抗型センサRS1Aの抵抗値RS1Aと、センサではないリファレンス抵抗RR1Bの抵抗値RR1Bの値はRとなり両者は等しい。第1の入力トランジスタD1Aのゲート電位VD1A、つまり基準電位VCOMを基準として、ノードNSの電位VNSを表すと、次式(1)となる。
VNS=−VGS1−R×IB1 ……(1)
ノードNSの電位VNSを基準として、第2の入力トランジスタD1Bのゲート電位VD1Bを表すと、次式(2)となる。
VD1B=VNS+(R×IB1+VGS1) ……(2)
(2)式の右辺は、(1)式より、次式(3)に示すように表される。
(2)式の右辺=(−VGS1−R×IB1)+(R×IB1+VGS1)
=0 ……(3)
(3)式に示すように、(2)式の右辺は、相殺されてゼロとなるため、結局、第1、第2の入力トランジスタD1A、D1Bのゲート電圧は等しくなる。したがって、センサ装置1の出力ノードPOUTの電位は、基準電位VCOMとなる。
次に、物理量Bが変化した場合について説明する。
物理量Bの変化に応じて可変抵抗型センサRS1Aの抵抗値RS1Aが、Rから(R+ΔR)に変化すると、抵抗値RS1Aの変化に応じて、可変抵抗型センサRS1Aとしてのセンサ抵抗の両端の電圧が、(R+ΔR)×IB1に変化する。
物理量Bの検出値が零である場合と同様の手順で、差動対11の第2の入力トランジスタD1Bのゲート電位VD1Bを求める。
まず、第1の入力トランジスタD1Aのゲート電位VD1A、つまり基準電位VCOMを基準として、ノードNSの電位VNSを表すと、次式(4)となる。
VNS=−VGS1−(R+ΔR)×IB1 ……(4)
ノードNSの電位VNSを基準として第2の入力トランジスタD1Bのゲート電位VD1Bを表すと、次式(5)となる。
VD1B=VNS+(R×IB1+VGS1) ……(5)
(5)式の右辺は、(4)式より次式(6)に示すように表される。
(5)式の右辺
=(−VGS1−(R+ΔR)×IB1)+(R×IB1+VGS1)
=−ΔR×IB1 ……(6)
(6)式に示すように、(5)式の右辺は、(−ΔR×IB1)が相殺されずに残り、結局第2の入力トランジスタD1Bのゲート電位VD1Bは、基準電位VCOMより|(−ΔR×IB1)|だけ低くなる。
したがって、センサ装置1の出力電圧VPOUTは、(−ΔR×IB1)が(1+R2/R1)倍に増幅されて(1+R2/R1)×(−ΔR×IB1)となり、可変抵抗型センサRS1Aのセンサ抵抗の変化が増幅されて、出力ノードPOUTの出力電圧VPOUTとして出力される。
なお、センサ装置1のトランジスタレベルの構成は、図1の構成に限らない。MOSトランジスタのチャネル型を逆にし、Pチャネル型MOSトランジスタからなる差動対を用いて実現することも可能である。また、バイポーラトランジスタによる差動対やFETトランジスタ(JFET)による差動対を用いて実現することも可能である。
このように、第1実施形態におけるセンサ装置1は、一般的な差動増幅回路(いわゆるオペアンプ)における差動対11のソース側に可変抵抗型センサRS1Aを挿入し、この可変抵抗型センサRS1Aが物理量をセンシングすることにより、可変抵抗型センサRS1Aの抵抗値が変化する現象を利用して差動対11に流れる電流を変化させることにより差動増幅回路の出力を変化させるようにしている。このため、可変抵抗型センサRS1Aを用いたセンサ装置1を、簡単な構成の回路で実現することができると共に、出力電圧VPOUTに含まれるノイズに効いてくるセンサ装置1の入力部分に、ノイズ成分の発生源となる増幅器等を用いずに実現することができるため、ノイズ成分を低減することができ、高SN比のセンサ装置1を小面積で実現することができる。
なお、上記第1実施形態では、第1の入力トランジスタD1AとノードNSとの間に、可変抵抗型センサRS1Aを設け、第2の入力トランジスタD1BとノードNSとの間に、リファレンス抵抗RR1Bを設けた場合について説明したが、これに限るものではない。第1の入力トランジスタD1AとノードNSとの間に、リファレンス抵抗RR1Bを設け、第2の入力トランジスタD1BとノードNSとの間に、可変抵抗型センサRS1Aを設けてもよい。
ここで、第1実施形態においては、ノードNSが第1のノードに対応し、ノードNIが第2のノードに対応し、定電流源13が第1の定電流源に対応し、可変抵抗型センサRS1Aが第1の抵抗素子に対応し、リファンレンス抵抗RR1Bが第2の抵抗素子に対応し、第1の入力トランジスタD1Aが第1のトランジスタに対応し、第2の入力トランジスタD1Bが第2のトランジスタに対応し、第1のロードトランジスタL1Aが第1のロードに対応し、第2のロードトランジスタL1Bが第2のロードに対応し、出力ノードPOUTと第2の入力トランジスタD1Bとを結ぶパスがフィードバックパスに対応し、出力段14が増幅段に対応している。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図2は、第2実施形態における、可変抵抗型のセンサ装置の一例を示す構成図である。
第2実施形態におけるセンサ装置2は、1対の差動対と、2つの可変抵抗型センサを備え、シングルエンド信号を出力するセンサ装置である。
センサ装置2は、図1に示す第1実施形態におけるセンサ装置1において、リファレンス抵抗RR1Bに替えて、可変抵抗型センサRS1Bを用いたものである。第1実施形態におけるセンサ装置1と同一部には同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。
簡単のために、差動対11に含まれる第1の入力トランジスタD1Aと第2の入力トランジスタD1Bのトランジスタ特性は等しいとする。また、差動対11の負荷に使用される第1のロードトランジスタL1Aと第2のロードトランジスタL1Bのトランジスタ特性は等しいとする。また、第1の入力トランジスタD1Aのソース側に挿入される可変抵抗型センサRS1Aの抵抗値をRS1A、第2の入力トランジスタD1Bのソース側に挿入される可変抵抗型センサRS1Bの抵抗値をRS1Bとする。
また、可変抵抗型センサRS1Aは、物理量Bの正の変化に対して抵抗値が減少するような極性に配置され、可変抵抗型センサRS1Bは、物理量Bの正の変化に対して抵抗値が増加するような極性に配置されている。
初めに、物理量Bの検出値が零である場合について説明する。
簡単のために、物理量Bの検出値が零であるときには、抵抗値RS1A及びRS1Bが等しくその値がR(RS1A=RS1B=R)であるものとする。
物理量Bの検出値が零であるときには、第1、第2のロードトランジスタL1A、L1Bは、カレントミラー回路を構成しているので、第1、第2のロードトランジスタL1A、L1Bに流れる電流は等しくなる。この第1、第2のロードトランジスタL1A、L1Bに流れる電流をIB1とする。
第1、第2のロードトランジスタL1A、L1Bに流れる電流IB1は、差動対11をなす第1、第2の入力トランジスタD1A、D1Bそれぞれに流れる。第1、第2の入力トランジスタD1A、D1Bに電流IB1が流れた場合、第1、第2の入力トランジスタD1A、D1Bのトランジスタ特性は等しいので、第1、第2の入力トランジスタD1A、D1Bのソースとゲート間にかかる電圧は等しくなる。その電圧をVGS1とする。
物理量Bが零の場合、可変抵抗型センサRS1Aの抵抗値RS1Aと、可変抵抗型センサRS1Bの抵抗値RS1Bの値はRとなり両者は等しい。第1の入力トランジスタD1Aのゲート電位VD1A、つまり基準電位VCOMを基準として、ノードNSの電位VNSを表すと、前記(1)式となる。
ノードNSの電位VNSを基準として、第2の入力トランジスタD1Bのゲート電位VD1Bを表すと、前記(2)式となる。
(2)式の右辺は、前述のように相殺されてゼロとなるため、結局、第1、第2の入力トランジスタD1AとD1Bのゲート電圧は等しくなる。したがって、センサ装置2の出力ノードPOUTの電位は、基準電位VCOMとなる。
次に、物理量Bが変化した場合について説明する。
物理量Bの変化に応じて可変抵抗型センサRS1Aの抵抗値RS1Aが、Rから(R−ΔR)に変化し、可変抵抗型センサRS1Bの抵抗値RS1Bが、Rから(R+ΔR)に変化すると、抵抗値の変化に応じて、可変抵抗型センサRS1Aとしてのセンサ抵抗の両端の電圧が、(R−ΔR)×IB1に変化し、可変抵抗型センサRS1Bとしてのセンサ抵抗の両端の電圧が、(R+ΔR)×IB1に変化する。
物理量Bの検出値が零である場合と同様の手順で、差動対11の第2の入力トランジスタD1Bのゲート電位VD1Bを求める。
まず、第1の入力トランジスタD1Aのゲート電位VD1A、つまり基準電位VCOMを基準として、ノードNSの電位VNSを表すと、次式(7)となる。
VNS=−VGS1−(R−ΔR)×IB1 ……(7)
ノードNSの電位VNSを基準として第2の入力トランジスタD1Bのゲート電位VD1Bを表すと、次式(8)となる。
VD1B=VNS+((R+ΔR)×IB1+VGS1) ……(8)
(8)式の右辺は、(7)式より、次式(9)に示すように表される。
(8)式の右辺
=(−VGS1−(R−ΔR)×IB1)+((R+ΔR)×IB1+VGS1) =ΔR×IB1×2 ……(9)
(9)式に示すように、(8)式の右辺は、ΔR×IB1×2が相殺されずに残り、結局第2の入力トランジスタD1Bのゲート電位VD1Bは、基準電位VCOMよりΔR×IB1×2だけ高くなる。
したがって、センサ装置2の出力電圧VPOUTは、ΔR×IB1×2が(1+R2/R1)倍に増幅され(1+R2/R1)×(ΔR×IB1×2)となり、可変抵抗型センサRS1A、RS1Bのセンサ抵抗値の変化が増幅されて、出力ノードPOUTの出力電圧VPOUTとして出力される。
なお、センサ装置2のトランジスタレベルの構成は、図2の構成に限らない。MOSトランジスタのチャネル型を逆にし、Pチャネル型MOSトランジスタからなる差動対を用いて実現することも可能である。また、バイポーラトランジスタによる差動対やFETトランジスタ(JFET)による差動対を用いて実現することも可能である。
このように、第2実施形態におけるセンサ装置2も、一般的な差動増幅回路(いわゆるオペアンプ)における差動対のソース側に2つの可変抵抗型センサRS1A、RS1Bを挿入し、この可変抵抗型センサRS1A、RS1Bが物理量をセンシングすることにより、可変抵抗型センサRS1A、RS1Bの抵抗値が変化する現象を利用し、差動対11に流れる電流を変化させることにより差動増幅回路の出力を変化させるようにしているため、上記第1実施形態と同等の作用効果を得ることができる。
また、第2実施形態においては、物理量に応じて抵抗値が変化する可変抵抗型センサとして、2つの可変抵抗型センサRS1A、RS1Bを用いているため、第1の実施例に比較してセンサ信号が2倍となりSNが向上する。さらに、特性の揃ったセンサ抵抗の差分信号を使用するため、センサ抵抗自身の経年変化や環境温度変化、パッケージストレスなどのコモンモードノイズの耐性も向上する。
ここで、第2実施形態においては、ノードNSが第1のノードに対応し、ノードNIが第2のノードに対応し、定電流源13が第1の定電流源に対応し、可変抵抗型センサRS1Aが第1の抵抗素子に対応し、可変抵抗型センサRS1Bが第2の抵抗素子に対応し、第1の入力トランジスタD1Aが第1のトランジスタに対応し、第2の入力トランジスタD1Bが第2のトランジスタに対応し、第1のロードトランジスタL1Aが第1のロードに対応し、第2のロードトランジスタL1Bが第2のロードに対応し、出力ノードPOUTと第2の入力トランジスタD1Bとを結ぶパスがフィードバックパスに対応し、出力段14が増幅段に対応している。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態を説明する。
図3は、第3実施形態における、可変抵抗型のセンサ装置3の一例を示す構成図である。
第3実施形態におけるセンサ装置3は、2対の差動対と、4つの可変抵抗型センサと、を備え、シングルエンド信号を出力するセンサ装置である。
センサ装置3は、可変抵抗型センサRS1A、RS1B、RS2A、及びRS2Bと、差動対11a及び11bと、カレントミラー部12と、定電流源13a及び13bと、出力段14と、入力抵抗R1と、フィードバック抵抗R2と、を備える。
可変抵抗型センサRS1A、RS1B、RS2A、及びRS2Bは、物理量Bの変化に応じて抵抗値が変化するセンサである。また、可変抵抗型センサRS1A、RS2Aは、物理量Bの正の変化に対して抵抗値が減少するような極性に配置され、可変抵抗型センサRS1B、RS2Bは、物理量Bの正の変化に対して抵抗値が増加するような極性に配置されている。
差動対11aは、Nチャネル型MOSトランジスタからなる第1の入力トランジスタD1A及び第2の入力トランジスタD1Bを備える。差動対11bは、Nチャネル型MOSトランジスタからなる第1の入力トランジスタD2A及び第2の入力トランジスタD2Bを備える。
カレントミラー部12は、Pチャネル型MOSトランジスタからなる第1のロードトランジスタL1A及び第2のロードトランジスタL1Bを備える。
第1のロードトランジスタL1Aのソースは高電位側の電源VDDに接続され、ドレインは第1の入力トランジスタD1A及びD2Aのドレインに接続される。第2のロードトランジスタL1Bのソースは高電位側の電源VDDに接続され、ドレインは第2の入力トランジスタD1B及びD2Bのドレインに接続される。
第1の入力トランジスタD1Aのソースは可変抵抗型センサRS1Aとしての抵抗を介して、第1の入力トランジスタD1Aと定電流源13bとの間のノードNS1に接続される。第2の入力トランジスタD1Bのソースは可変抵抗型センサRS1Bとしての抵抗を介してノードNS1に接続される。
ノードNS1は、定電流源13bとしてのNチャネル型のMOSトランジスタED2のドレインに接続される。
また、第1の入力トランジスタD2Aのソースは可変抵抗型センサRS2Aとしての抵抗を介して、第1の入力トランジスタD2Aと定電流源13aとの間のノードNS2に接続される。第2の入力トランジスタD2Bのソースは可変抵抗型センサRS2Bとしての抵抗を介してノードNS2に接続される。
ノードNS2は、定電流源13aとしてのNチャネル型のMOSトランジスタED1のドレインに接続される。
定電流源13a、13bとしてのMOSトランジスタED1、ED2のソースは、MOSトランジスタDNのソースと共に共通の低電位側の電源VSSに接続される。また、定電流源13a、13bとしてのMOSトランジスタED1、ED2のゲートには、共通のバイアス電圧VBIASが入力される。
第1のロードトランジスタL1A及び第2のロードトランジスタL1Bのゲートには、第2のロードトランジスタL1Bのドレインが接続される。
第1の入力トランジスタD1A及びD2Aのゲートと、第2の入力トランジスタD2Bのゲートは、基準電位VCOMに接続される。
第2の入力トランジスタD1Bのゲートは、入力抵抗R1を介して基準電位VCOMに接続される。
出力段14は、直列に接続されたPチャネル型のMOSトランジスタDP及び定電流源となるNチャネル型のMOSトランジスタDNを備え、MOSトランジスタDPのソースと第1、第2のロードトランジスタL1A、L1Bのソースとが接続され、MOSトランジスタDNのソースと定電流源13a、13bとしてのNチャネル型のMOSトランジスタED1、ED2のソースとが共通の低電位側の電源VSSが接続される。
MOSトランジスタDPのゲートは第1のロードトランジスタL1Aのドレインに接続されると共に、直列に接続された抵抗RC及び容量CCを介してMOSトランジスタDPのドレインに接続される。MOSトランジスタDNのゲートには、MOSトランジスタED1、ED2と共通のバイアス電圧VBIASが入力される。
MOSトランジスタDPのドレインとセンサ装置1の出力ノードPOUTとが接続され、MOSトランジスタDPのドレイン電圧がセンサ装置1の出力電圧VPOUTとして出力される。また、出力ノードPOUTと第1の入力トランジスタD1Bのゲートとの間にフィードバック抵抗R2が接続される。
ここで、簡単のために、差動対11aに含まれる第1の入力トランジスタD1A及び第2の入力トランジスタD1Bのトランジスタ特性は等しく、同様に、差動対11bに含まれる第1の入力トランジスタD2A及び第2の入力トランジスタD2Bのトランジスタ特性は等しいとする。また、差動対11a、11bの負荷に使用されるカレントミラー部12に含まれる第1のロードトランジスタL1Aと第2のロードトランジスタL1Bのトランジスタ特性は等しいとする。
第1の入力トランジスタD1AのソースとノードNS1との間に挿入される可変抵抗型センサRS1Aの抵抗値をRS1Aとし、第2の入力トランジスタD1BとノードNS1との間に挿入される可変抵抗型センサRS1Bの抵抗値をRS1Bとする。第1の入力トランジスタD2AのソースとノードNS2との間に挿入される可変抵抗型センサRS2Aの抵抗値をRS2Aとし、第2の入力トランジスタD2BとノードNS2との間に挿入される可変抵抗型センサRS2Bの抵抗値をRS2Bとする。これら可変抵抗型センサRS1A、RS1B、RS2A、RS2Bは同一特性を有するが、可変抵抗型センサRS1A及びRS2Aは、物理量Bの正の変化に対して抵抗値が減少するような極性に配置され、可変抵抗型センサRS1B及びRS2Bは、物理量Bの正の変化に対して抵抗値が増加するような極性に配置されている。
ここで、可変抵抗型センサRS1A、RS1B、RS2A、RS2Bに流れる電流を、それぞれID1A、ID1B、ID2A、ID2Bとする。
定電流源13a、13bに流れる電流をそれぞれ2×IB1、第1、第2のロードトランジスタL1A、L1Bに流れる電流をそれぞれ2×IB1とすると、ID1A、ID1B、ID2A、ID2Bで表される電流間には次式(10)に示す関係がある。
ID1A+ID1B=2×IB1
ID2A+ID2B=2×IB1
ID1A+ID2A=2×IB1
ID1B+ID2B=2×IB1 ……(10)
第1、第2の入力トランジスタD1A、D2A、D1B、D2Bと、これら第1、第2の入力トランジスタを流れる電流ID1A、ID1B、ID2A、ID2Bとの間には次式(11)に示す関係がある。(11)式中において、VTはMOSトランジスタの閾値電圧、VGS1A、VGS1B、VGS2A、VGS2Bは、第1、第2の入力トランジスタD1A、D2A、D1B、D2Bのゲート−ソース間電圧である。
ID1A=(Ks/2)×(W/L)×(VGS1A−VT)
ID1B=(Ks/2)×(W/L)×(VGS1B−VT)
ID2A=(Ks/2)×(W/L)×(VGS2A−VT)
ID2B=(Ks/2)×(W/L)×(VGS2B−VT) ……(11)
ゲート−ソース間電圧VGS1A、VGS1B、VGS2A、VGS2Bを、第1、第2の入力トランジスタD1A、D2A、D1B、D2Bそれぞれに流れる電流ID1A、ID1B、ID2A、ID2Bで表すと次式(12)で表すことができる。
VGS1A={ID1A×(2/Ks)×(L/W)}1/2+VT
VGS1B={ID1B×(2/Ks)×(L/W)}1/2+VT
VGS2A={ID2A×(2/Ks)×(L/W)}1/2+VT
VGS2B={ID2B×(2/Ks)×(L/W)}1/2+VT
……(12)
可変抵抗型センサRS1A、RS1B、RS2A、RS2Bの抵抗値が外部からの物理量Bに応じてその抵抗値が変わることで、差動対11aと差動対11bに流れる電流が変化する。
差動対11bにおいて、可変抵抗型センサRS2A、RS2Bの抵抗値の変化に応じて変化した電流相当値をΔidとする。
差動対11bでは、次式(13)に示す関係が成り立つ。
VGS2A+(R−ΔR)×ID2A=VGS2B+(R+ΔR)×ID2B
……(13)
(13)式を変形すると、次式(14)となる。
VGS2A−VGS2B
=(R+ΔR)×ID2B−(R−ΔR)×ID2A
=(R+ΔR)×(IB1−Δid)−(R−ΔR)×(IB1+Δid)
=2(ΔR×IB1−R×Δid) ……(14)
(14)式の左辺を(12)式を用いて整理する。
(14)式の左辺
=VGS2A−VGS2B
={ID2A×(2/Ks)×(L/W)}1/2+VT
−{ID2B×(2/Ks)×(L/W)}1/2−VT
={(2/Ks)×(L/W))1/2
×{(IB1+Δid)1/2−(IB1−Δid)1/2} ……(15)
(15)式を自乗する。
(15)式の自乗
=(2/Ks)×(L/W)×{IB1+Δid
−2×((IB1+Δid)×(IB1−Δid))1/2+IB1−Δid}
=(2/Ks)×(L/W)×{2×IB1−2×(IB1−Δid1/2
……(16)
ここで、(16)式において、IB1>>Δid(IB1はΔidよりも遥かに大きい)とすると、(14)式の左辺の自乗は零となる。
したがって、(14)式から、次式(17)式の関係が得られる。
0=2(ΔR×IB1−R×Δid)
Δid=(ΔR/R)×IB1 ……(17)
(17)式から、可変抵抗型センサの抵抗値の変化ΔRに比例した電流変化Δidが、差動対11bに現れることがわかる。
次に差動対11bでのΔidの変化によって生じる、差動対11aに現れる電位変化を求める。
第1の入力トランジスタD1Aのゲート電位VD1Aを基準として、第2の入力トランジスタD1Bのゲート電位VD1Bを記述すると次式(18)で表される。
VD1B
=−VGS1A−(R−ΔR)×ID1A+VGS1B+(R+ΔR)×ID1B
……(18)
(18)式を変形すると、次式(19)と表すことができる。
VD1B+(R−ΔR)×ID1A−(R+ΔR)×ID1B
=VGS1B−VGS1A ……(19)
(19)式の右辺を自乗し、(11)式、(12)式を用いて整理すると次式(20)で表すことができる。
右辺の自乗
=(VGS1B−VGS1A)
=({ID1B×(2/Ks)×(L/W)}1/2+VT
−{ID1A×(2/Ks)×(L/W)}1/2−VT)
=(2/Ks)×(L/W)×{(IB1+Δid)1/2−(IB1−Δid)1/2
=(2/Ks) ×(L/W)×{IB1+Δid
−2×(IB1+Δid)1/2×(IB1−Δid) 1/2+IB1−Δid}
=(2/Ks)×(L/W)×{2×IB1−2×(IB1−Δid)1/2}
……(20)
ここで、IB1>>Δid(IB1はΔidよりも遥かに大きい)とすると、(20)式の右辺は零となる。つまり、(19)式の右辺は零となる。
(19)式において、左辺を整理すると次式(21)で表すことができる。
VD1B
=(R+ΔR)×ID1B−(R−ΔR)×ID1A
=(R+ΔR)×(IB1+Δid)−(R−ΔR)×(IB1−Δid)
=2×(R×Δid+ΔR×IB1)
=2×(R×(ΔR/R)×IB1+ΔR×IB1)
=4×ΔR×IB1 ……(21)
最終的に得られるセンサ装置3の出力電圧は、出力段14での増幅によるゲイン倍されて次式(22)で表すことができる。
VPOUT=(1+R2/R1)×(4×ΔR×IB1) ……(22)
これらのことから、複数に分かれた差動対11c、差動対11d、差動対11e、差動対11f等を追加するとそれらの差動対11c〜11fに配置されたセンサ抵抗としての可変抵抗型センサからのセンサ信号が加算されて、出力段14出の増幅によるゲイン倍に増幅して、物理量に応じた信号を取り出せることが容易に推定できる。
なお、センサ装置3のトランジスタレベルの構成は、図3の構成に限らない。MOSトランジスタのチャネル型を逆にし、Pチャネル型MOSトランジスタからなる差動対を用いて実現することも可能である。また、バイポーラトランジスタによる差動対やFETトランジスタ(JFET)による差動対を用いて実現することも可能である。
このように、第3実施形態におけるセンサ装置3も、一般的な差動増幅回路(いわゆるオペアンプ)における差動対のソース側に可変抵抗型センサRS、具体的には、RS1A、RS1B、RS2A、RS2Bを挿入し、これら可変抵抗型センサRSが物理量をセンシングすることにより、可変抵抗型センサRSの抵抗値が変化する減少を利用し、差動対に流れる電流を変化させることにより差動増幅回路の出力を変化させるようにしているため、上記第2実施形態と同等の作用効果を得ることができる。
また、2対の差動対及び4つの可変抵抗型センサを設けることにより、差動対11a、11bに設けた各可変抵抗型センサRSの変化に応じたセンサ信号の加算値を増幅した信号を得ることができるため、センサ装置としての感度を向上させることができると共に、第1実施形態におけるセンサ装置1に比較してセンサ信号が4倍となりSNが向上する。さらに、特性の揃ったセンサ抵抗の差分信号を使用するため、センサ抵抗自身の経年変化や環境温度変化、PKGストレスなどのコモンモードノイズの耐性も向上する、さらに、第2実施形態におけるセンサ装置2に比較して、2対のセンサ抵抗の配置が遥かに離れているセンサモジュール構成においても、前述の効果を保ちながらセンサ信号を増幅することができる。
ここで、第3実施形態においては、ノードNS1が第1のノードに対応し、ノードNIが第2のノードに対応し、定電流源13bが第1の定電流源に対応し、可変抵抗型センサRS1Aが第1の抵抗素子に対応し、可変抵抗型センサRS1Bが第2の抵抗素子に対応し、第1の入力トランジスタD1Aが第1のトランジスタに対応し、第2の入力トランジスタD1Bが第2のトランジスタに対応し、第1のロードトランジスタL1Aが第1のロードに対応し、第2のロードトランジスタL1Bが第2のロードに対応し、出力ノードPOUTと第2の入力トランジスタD1Bとを結ぶパスがフィードバックパスに対応し、出力段14が増幅段に対応している。
また、第1の入力トランジスタD2Aが第3のトランジスタに対応し、第2の入力トランジスタD2Bが第4のトランジスタに対応し、ノードNS2が第3のノードに対応し、定電流源13aが第2の定電流源に対応し、可変抵抗型センサRS2Aが第3の抵抗素子に対応し、可変抵抗型センサRS2Bが第4の抵抗素子に対応している。
<変形例1>
上記各実施形態においては、シングルエンド信号を出力するセンサ装置について説明したが、差動信号を出力する全差動増幅器を用い、センサ装置を実現することも可能である。
図4は、全差動増幅器を用いてセンサ装置を実現した場合の回路図の一例であって、図4に示すセンサ装置4は、1対の差動対と、2つの可変抵抗型センサと、を備えたセンサ装置である。つまり、図2に示す第2実施形態におけるシングルエンド信号を出力するセンサ装置2に対応する、全差動増幅器を用いたセンサ装置である。
センサ装置4は、差動出力ノードPOUT、NOUTから出力される差動出力VNOUT及びVPOUT間の電圧の平均値が一定電圧VCMLVとなるようにバイアス電流側へフィードバックするコモンフィードバック回路21を備えている。
コモンフィードバック回路21では、差動出力VPOUT及びVNOUT間電圧を分圧して得たCMFBと一定電圧VCMLVとが増幅器AMPに入力され、その出力がバイアス電流を決定するNチャネル型MOSトランジスタMP及びNチャネル型MOSトランジスタMNのゲートに入力される。コモンフィードバック回路21中の、RCMN及びRCMP、CCMN及びCCMPは、差動出力VPOUT及びVNOUT間の電圧を分圧する分圧回路を構成する抵抗及び容量である。
また、差動出力VPOUT、VNOUTは、それぞれ、フィードバック抵抗R21、R22を介して入力トランジスタD1AとD1Bのゲートにフィードックされる。
入力トランジスタD1AとD1Bのゲートには、それぞれ、入力抵抗R11、R12を介して基準電圧VCOMが供給される。
このように、コモンフィードバック回路21を備える全差動増幅器の構成を有するセンサ装置であっても好適である。
なお、図4において、第2実施形態におけるセンサ装置2に対応する部分には同一符号を付与している。また、図4中の14aは、図2中の出力段14に対応する出力段である。また、第1、第2のロードトランジスタL1A、L1Bのゲートに入力される信号VBPは、第1、第2のロードトランジスタL1A、L1Bが所定の電流を出力するような電位に設定される。例えば、図4においては、それぞれ2×IB1の値の電流を出力するような電位に設定され、Nチャネル型MOSトランジスタMP及びMNには、それぞれIB1の電流が流れ、定電流源13には、2×IB1の電流が流れるように動作することとなる。
第1のロードトランジスタL1AとトランジスタMNとの間、第2のロードトランジスタL1BとトランジスタMPとの間に設けられたPチャネル型MOSトランジスタCN及びCPは、P1とN1のノードの適切な動作電位を設定するためのものである。そのゲートに入力される信号VBPCは、一般的にP1とN1に付与したい電位−VTP(Pチャネル型トランジスタCNおよびCPの閾値電圧)程度である。
なお、ここでは、1対の差動対と2つの可変抵抗型センサとを備えた図2に示す第2実施形態におけるセンサ装置2に対応する、全差動増幅器を用いてセンサ装置を実現する場合について説明したが、他の実施形態におけるセンサ装置に対応する、全差動増幅器からなるセンサ装置を実現することも可能である。
このように、全差動増幅器を用いてセンサ装置を実現した場合も、センサ装置のトランジスタレベルの構成は、MOSトランジスタのチャネル型を逆にし、Pチャネル型MOSトランジスタからなる差動対を用いて実現することも可能である。また、バイポーラトランジスタによる差動対やFETトランジスタ(JFET)による差動対を用いて実現することも可能である。
<変形例2>
上記各実施形態において、差動対11のソース側に挿入されるセンサ抵抗は、物理量Bの変化をセンシングし、センサ自身の抵抗値が変化する抵抗素子であればよい。センサ抵抗として、例えば、磁界の変化を検出する磁気抵抗素子MR、巨大磁気抵抗素子GMR、トンネル磁気抵抗素子TMR、ピエゾ抵抗素子等を適用することも可能である。
また、物理量Bが温度であれば、温度係数が異なる抵抗を用いることも可能である。
なお、本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらす全ての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、全ての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画され得る。
1〜3 センサ装置
11、11a、11b 差動対
12 カレントミラー部
13、13a、13b 定電流源
14 出力段
D1A 第1の入力トランジスタ
D1B 第2の入力トランジスタ
D2A 第1の入力トランジスタ
D2B 第2の入力トランジスタ
L1A 第1のロードトランジスタ
L1B 第2のロードトランジスタ
NS、NS1、NS2 ノード
NI ノード
R1 入力抵抗
R2 フィードバック抵抗
RS1A、RS2A 可変抵抗型センサ
RS1B、RS2B 可変抵抗型センサ
RR1B リファレンス抵抗

Claims (7)

  1. 第1のノードに定電流を供給する第1の定電流源と、
    前記第1のノードに一端が接続される第1の抵抗素子と、
    前記第1のノードに一端が接続される第2の抵抗素子と、
    前記第1の抵抗素子の他端に一端が接続される第1のトランジスタと、
    前記第2の抵抗素子の他端に一端が接続される第2のトランジスタと、
    前記第1のトランジスタの他端に一端が接続され、前記第1のトランジスタの負荷として動作する第1のロードと、
    前記第2のトランジスタの他端に一端が接続され、前記第2のトランジスタの負荷として動作する第2のロードと、
    前記第1のトランジスタの制御端子に基準電圧を供給する第2のノードと、
    前記第1及び前記第2のロードの少なくとも一方からの信号を出力する出力ノードと、
    前記出力ノードの出力を前記第2のトランジスタの制御端子にフィードバックするフィードバックパスと、を備え、
    前記第1及び前記第2の抵抗素子のうち少なくとも一方は、可変抵抗型センサであるセンサ装置。
  2. 前記信号を出力する前記第1及び前記第2のロードの少なくとも一方の出力端と前記出力ノードとの間に増幅段をさらに備える請求項1に記載のセンサ装置。
  3. 前記フィードバックパスに設けられたフィードバック抵抗をさらに備える請求項1又は請求項2に記載のセンサ装置。
  4. 前記基準電圧を供給するための前記第2のトランジスタの制御端子と前記第2のノードとを接続するパスに設けられた入力抵抗をさらに備える請求項1から請求項3の何れか一項に記載のセンサ装置。
  5. 前記第1の抵抗素子が可変抵抗型センサであり、
    前記第2の抵抗素子がリファレンス抵抗である請求項1から請求項4の何れか一項に記載のセンサ装置。
  6. 前記第1の抵抗素子及び前記第2の抵抗素子が可変抵抗型センサであり、
    前記第1の抵抗素子と前記第2の抵抗素子とは、互いに逆の方向に抵抗値が変化する特性を有する請求項1から請求項4の何れか一項に記載のセンサ装置。
  7. 一端が前記第1のロードの一端に接続される第3のトランジスタと、
    一端が前記第2のロードの一端に接続される第4のトランジスタと、
    前記第3のトランジスタの他端と前記第4のトランジスタの他端とが接続される第3のノードに定電流を供給する第2の定電流源と、
    前記第3のノードと前記第3のトランジスタの他端との間に接続される第3の抵抗素子と、
    前記第3のノードと前記第4のトランジスタの他端との間に接続される第4の抵抗素子と、を含み、
    前記第3及び前記第4のトランジスタの制御端子それぞれは前記第2のノードに接続され、
    前記第3の抵抗素子及び前記第4の抵抗素子は可変抵抗型センサであり、互いに逆の方向に抵抗値が変化する特性を有する差動対部を、1又は複数有する請求項1から4及び請求項6の何れか一項に記載のセンサ装置。
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