JP6180752B2 - センサ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、物理量を検知して、検知した物理量、例えば磁界の強度を電気信号に変換するセンサ装置に関する。
携帯電話機やノートパソコン等における開閉状態検知用センサとして、またモーター等の回転位置検知センサとして磁気センサ装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
従来の磁気センサ装置の回路図を図18に示す。従来の磁気センサ装置は、磁電変換素子(例えばホール素子)によって磁界強度(または磁束密度)に応じた(一般的には概比例した)電圧を出力し、その出力電圧を増幅器で増幅し、比較器を用いて所定の磁界強度または磁束密度よりも大きいか小さいかを判定する(H信号かL信号の二値で出力する)。
上記の磁電変換素子の出力電圧は一般に微小であり、磁電変換素子が持つオフセット電圧(素子オフセット電圧)や、増幅器や比較器が持つオフセット電圧(入力オフセット電圧)や、これらのノイズが誤差の要因となって、精度が低下するという問題がある。上記の素子オフセット電圧は、一例としては磁電変換素子がパッケージから受ける応力によって発生する。上記の入力オフセット電圧は、一例としては増幅器や比較器の入力回路を構成する素子の特性ばらつきにより発生する。また上記のノイズは、主に回路を構成する単体トランジスタが持つフリッカ雑音や、単体トランジスタや抵抗素子が持つ熱雑音により発生する。
前述の磁電変換素子や増幅器および比較器が持つオフセット電圧の影響を低減するため、図18に示した磁気センサ装置は、以下の構成となっている。ホール素子1801と、ホール素子1801の第一検出状態と第二検出状態とを切り替えるスイッチ回路1802と、スイッチ回路1802の二つの出力端子の電圧差(V1−V2)を増幅する差動増幅器1803と、比較器1805と、差動増幅器1803の一方の出力端子と比較器1805の反転入力端子の間に接続される容量1804と、差動増幅器1803の他方の出力端子と比較器1805の非反転入力端子との間に接続されるスイッチ1807と、比較器1805の反転入力端子と出力端子との間に接続されるスイッチ1806と、検出電圧設定回路1815と、比較器1805の非反転入力端子と検出電圧設定回路1815の出力端子との間に接続される容量1808とを有する。検出電圧設定回路1815は、電源端子間に直列に接続された抵抗1811〜1814と、各抵抗の接続点と出力端子との間に接続されたスイッチ1809、1810x、1810zとを有する。
また、図18の磁気センサ装置は、図19に示すタイミングチャートによりスイッチ1806、1807、1809、1810x、1810zが制御されて動作する。スイッチ1810xと1810zは、図19の1810によって制御され、1810がONのときはスイッチ1810xと1810zのどちらか一方がオンし、1810がOFFのときはスイッチ1810xと1810zの両方ともオフする。検出動作の一周期Tは、前述のとおりスイッチ回路1802の動作によって第一検出状態T1と第二検出状態T2とに分かれている。第一検出状態T1では、ホール素子1801の端子AとCから電源電圧を入力し、端子BとDから信号電圧を出力する。
また、第二検出状態T2では、端子BとDから電源電圧を入力し、端子AとCから信号電圧を出力する。ここで、ホール素子1801の同相信号電圧(以下、素子同相電圧)をVcm、磁界強度に応じた差動信号電圧(以下、素子信号電圧)をVh、オフセット電圧(以下、素子オフセット電圧)をVohとし、差動増幅器1803の増幅率をG、入力端子V1、V2における入力オフセット電圧をそれぞれVoa1、Voa2とし、比較器1805の入力オフセット電圧をVoa3とする。
また、第一検出状態T1および第二検出状態T2での素子同相電圧VcmをそれぞれVcm1、Vcm2とし、素子信号電圧VhについてもそれぞれVh1、Vh2とし、素子オフセット電圧VohについてもそれぞれVoh1、Voh2とする。Voh1とVoh2は概等しい値を示す。このホール素子1801の素子オフセット電圧Vohは、一般にスピニングカレントと呼ばれる公知の手法にて相殺することが可能である。具体的には、同相の信号成分と逆相の素子オフセット成分(もしくは逆相の信号成分と同相の素子オフセット成分)が得られるようにスイッチ回路1802を切り替えることでオフセット成分を相殺する。また、検出動作の一周期Tは、各スイッチの開閉状態によって第一フェーズφ1、第二フェーズφ2、第3フェーズφ3に分かれている。
第一フェーズφ1では、スイッチ1806と1807がオンし、容量1804にVC1=V3−V5が充電される。比較器1805は、スイッチ1806がオンしているのでボルテージフォロワ回路として動作する。ホール素子1801とスイッチ回路1802は第一検出状態T1である。第一フェーズφ1では、各ノードの電圧は次のようになる。
V1=Vcm1+Vh1/2+Voh1/2
V2=Vcm1−Vh1/2−Voh1/2
V3=Vcm1+G・Vh1/2+G・Voh1/2+G・Voa1
V4=Vcm1−G・Vh1/2−G・Voh1/2+G・Voa2
V5=VO=V6+Voa3
V6=V4
容量1804に充電される電圧VC1は次のようになる。
VC1=V3−V5=G・Vh1+G・Voh1+G・Voa1−G・Voa2−Voa3・・・(a)
第二フェーズφ2では、スイッチ1806がオフし、ホール素子1801とスイッチ回路1802は第二検出状態T2になる。検出電圧設定回路1815は、スイッチ1809がオンし、1810xと1810zがオフしており、出力端子には抵抗1811〜1814の直列接続の分圧点の一つである電圧Vrが基準電圧Vref1として供給される。従って、容量1808にはVc2=V6−Vref1=V6−Vrが充電される。第二フェーズφ2では、各ノードの電圧は次のようになる。
V1=Vcm2−Vh2/2+Voh2/2
V2=Vcm2+Vh2/2−Voh2/2
V3=Vcm2−G・Vh2/2+G・Voh2/2+G・Voa1
V4=Vcm2+G・Vh2/2−G・Voh2/2+G・Voa2
容量1804には式(a)で示すVC1が保持されているので、ノードV5の電圧は次のようになる。
V5=V3−VC1=Vcm2−G・Vh2/2−G・Vh1−G・Voh1+G・Voh2/2+G・Voa2+Voa3・・・(b)
また、V6=V4から、容量1808に充電される電圧VC2は次のようになる。
VC2=V6−Vref1=V4−Vr=Vcm2+G・Vh2/2−G・Voh2/2+G・Voa2−Vr・・・(c)
さらに、第三フェーズφ3では、スイッチ1807とスイッチ1809がオフし、スイッチ1810xまたは1810zがオンする。ここではスイッチ1810xがオンしたとする。基準電圧Vref1は、抵抗1811〜1814の直列接続の分圧点の一つである電圧Vrxになる。容量1808には式(c)で示すVC2が保持されているので、ノードV6の電圧は次のようになる。
V6=Vc2+Vrx=V6−Vref1=V4−Vr=Vcm2+G・Vh2/2−G・Voh2/2+G・Voa2−Vr+Vrx・・・(d)
最終的に、式(b)で表される電圧V5と式(d)で表される電圧V6が比較器1805において比較され、出力端子VOからハイレベルまたはローレベルが出力される。比較器1805の入力オフセット電圧Voa3を考慮すると、比較器1805で比較される電圧は次のようになる。
(V6+Voa3)−V5=G(Vh1+Vh2)+G(Voh1−Voh2)−(Vr−Vrx)・・・(e)
ここで、素子オフセット電圧Voh1とVoh2は概等しい値を示すので相殺される。また、式(e)には、差動増幅器1803の入力オフセット電圧Voa1、Voa2、比較器1805の入力オフセット電圧Voa3が含まれておらず、これらオフセット電圧が相殺されていることが示されている。従って、第三フェーズφ3で比較器1804において、信号成分G(Vh1+Vh2)と検出電圧設定回路1815で決まる基準電圧成分(Vr−Vrx)が比較される。以上により、誤差要因となるホール素子のオフセット電圧成分、差動増幅器と比較器のオフセット電圧成分の影響が取り除かれ、ばらつきの少ない高精度な出力の磁気センサを実現することができる。
特開2010−281801号公報
しかしながら、近年、モーターの回転検知等の用途において高速動作が求められており、前述したような従来の磁気センサ装置では、検出動作の一周期が3つのフェーズから成り立っているため、高速化への対応が困難という課題があった。また、従来の磁気センサ装置では、各フェーズの時間を短くすることによって高速化が可能であるが、差動増幅器および比較器の高速化が必要となり、特に差動増幅器の消費電流が増大すると共に回路面積が増大するという課題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、簡便な回路構成で磁電変換素子のオフセット電圧と増幅器および比較器の入力オフセット電圧の影響を取り除き、磁界強度を高精度に検出できると共に、磁界強度の高速な検出が可能な磁気センサ装置を提供することを目的とする。
従来のこのような問題点を解決するために、本発明のセンサ装置は以下のような構成とした。
センサ素子に印加される物理量の強度に応じて論理出力を行うセンサ装置であって、
前記センサ素子の第一の端子対および第二の端子対が接続され、電源が供給される端子対と物理量の強度に応じた信号電圧を出力する端子対とを切り替え制御し、前記センサ素子の端子対から入力された第一の信号電圧と第二の信号電圧を出力するスイッチ回路と、
第一の基準電圧と第二の基準電圧を出力する検出電圧設定回路と、
第一の入力端子対と第二の入力端子対と出力端子を有し、
前記第一の入力端子対の第一の入力端子は、前記出力端子と第一のスイッチを介して接続され、かつ第一の容量を介して前記第一の信号電圧に基づく電圧が入力され、
前記第一の入力端子対の第二の入力端子は、前記第二の信号電圧に基づく電圧または前記第二の基準電圧が入力され、
前記第二の入力端子対の第一の入力端子は、前記第一の基準電圧が入力され、
前記第二の入力端子対の第二の入力端子は、前記第二の基準電圧または前記第二の信号電圧に基づく電圧が入力される、第一の増幅器と、を備え、
前記スイッチ回路は、
前記センサ素子の前記第一端子対に電源を供給し、前記第二端子対から前記信号電圧を出力する第一検出状態と、
前記センサ素子の前記第二端子対に電源を供給し、前記第一端子対から前記信号電圧を出力する第二検出状態と、
を切り替える機能を有し、
前記第一の増幅器は、1回の前記第一検出状態と1回の前記第二検出状態によって、前記論理出力を行うことを特徴とするセンサ装置。
本発明のセンサ装置によれば、スイッチと容量と複数の差動入力対を有する増幅器を有効的に活用することにより、センサ装置を構成するセンサ素子および差動増幅器および増幅器において発生するオフセット成分を簡便な回路構成で取り除くことが可能となる。また、信号処理ステップの短縮化と動作タイミングの工夫により、最小の回路追加によって高速な磁界の変化に追従した検出が可能となる。従って、高精度かつ高速応答が可能なセンサ装置を提供することが可能となる。
第1の実施形態の磁気センサ装置の回路図である。 本発明の磁気センサ装置に用いる差動増幅器の回路図の一例である。 本発明の磁気センサ装置に用いる増幅器の回路図の一例である。 第1の実施形態のスイッチ制御信号のタイミングチャートの一例である。 第1の実施形態に用いる検出電圧設定回路の回路図の一例である。 第1の実施形態のスイッチ制御信号のタイミングチャートの一例である。 第1の実施形態のスイッチ制御信号のタイミングチャートの一例である。 第1の実施形態のスイッチ制御信号のタイミングチャートの一例である。 第1の実施形態に用いる検出電圧設定回路の回路図の一例である。 本発明の磁気センサ装置に用いる増幅器の回路図の一例である。 本発明の磁気センサ装置に用いる差動増幅器の回路図の一例である。 第2の実施形態の磁気センサ装置の回路図である。 第2の実施形態のスイッチ制御信号のタイミングチャートの一例である。 第2の実施形態に用いる検出電圧設定回路の回路図の一例である。 第2の実施形態のスイッチ制御信号のタイミングチャートの一例である。 第2の実施形態のスイッチ制御信号のタイミングチャートの一例である。 第2の実施形態に用いる検出電圧設定回路の回路図の一例である。 従来の磁気センサ装置の回路図である。 従来の磁気センサ装置のスイッチ制御信号のタイミングチャートである。 第3の実施形態の磁気センサ装置の回路図である。 第3の実施形態のスイッチ制御信号のタイミングチャートの一例である。 第3の実施形態に用いる検出電圧設定回路の回路図の一例である。 第3の実施形態スイッチ制御信号のタイミングチャートの一例である。 第4の実施形態の磁気センサ装置の回路図である。
本発明のセンサ装置、例えば磁気センサ装置は、折りたたみ式携帯電話機やノートパソコン等における開閉状態検知センサや、モーターの回転位置検知センサなど、磁界強度の状態を検知するセンサとして幅広く利用されている。以下、本実施形態について図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態の磁気センサ装置の回路図である。第1の実施形態の磁気センサ装置は、磁電変換素子であるホール素子1と、スイッチ回路2と、差動増幅器3と、増幅器4と、容量C1と、スイッチS1と、検出電圧設定回路5を備える。検出電圧設定回路5は基準電圧回路ref1および基準電圧回路ref2で構成される。
ホール素子1は、第一端子対A―Cと第二端子対B―Dとを備える。
スイッチ回路2は、ホール素子1の各端子A、B、CおよびDと接続される4つの入力端子と、第一出力端子及び第二出力端子を有する。
差動増幅器3は、スイッチ回路2の第一出力端子及び第二出力端子が各々接続される第一入力端子V1及び第二入力端子V2と、第一出力端子V3及び第二出力端子V4とを有する。
容量C1は、2つの端子を有し、一方の端子は差動増幅器3の第一出力端子V3に接続され、もう一方の端子は増幅器4の第一差動入力対の第一入力端子V5に接続される。
増幅器4は、4つの入力端子と1つの出力端子とを有し、詳しくは、第一差動入力対の第一入力端子V5と、第一差動入力対の第二入力端子V6と、第二差動入力対の第一入力端子V7と、第二差動入力対の第二入力端子V8と出力端子VOを有する。増幅器4の第一差動入力対の第二入力端子V6は差動増幅器3の第二出力端子V4に接続され、第二差動入力対の第一入力端子V7は基準電圧回路ref1の正極に接続され、第二差動入力対の第二入力端子V8は基準電圧回路ref2の正極に接続される。
スイッチS1は、2つの端子を有し、一方の端子は増幅器4の第一差動入力対の第一入力端子V5に接続され、もう一方の端子は増幅器4の出力端子VOに接続され、スイッチ制御信号(回路図には図示しない)により、オンまたはオフが制御される。
次に、第1の実施形態の磁気センサ装置の動作を説明する。
スイッチ回路2は、ホール素子1の第一端子対A―Cに電源電圧を入力し第二端子対B―Dから信号電圧を出力する第一検出状態と、第二端子対B―Dに電源電圧を入力し第一端子対A―Cから信号電圧を出力する第二検出状態とを切り替える機能を有する。
ホール素子1は磁界強度(または磁束密度)に応じた信号電圧を出力すると共に、誤差差成分であるオフセット電圧を出力する。
差動増幅器3は、2つの入力電圧の差を増幅し、2つの出力電圧の差として出力する機能を有する。この増幅機能を式で表すと
V3−V4=G×(V1−V2)・・・(1)
となる。ここに、Gは増幅率であり、各端子V1〜V4の電圧をそれぞれV1〜V4とした。このような差動増幅器3の機能は、例えば図2に示すような回路構成で実現することができる。
図2は、差動増幅器3の一例を示す回路図である。
図2の差動増幅器3は、差動増幅器31、32と抵抗R11、R12、R13を備えている。差動増幅器3は、第一入力端子V1が差動増幅器31の非反転入力端子に接続され、第二入力端子V2が差動増幅器32の非反転入力端子に接続され、第一出力端子V3が差動増幅器31の出力端子に接続され、第二出力端子V4が差動増幅器32の出力端子に接続される。抵抗R11、R12、R13は、第一出力端子V3と第二出力端子V4の間に直列に接続され、R11とR12の接続点V1’は差動増幅器31の反転入力端子に接続され、R12とR13の接続点V2’は差動増幅器32の反転入力端子に接続される。
差動増幅器3は以上のように接続されており、次のように動作する。
差動増幅器31は非反転増幅器として動作し、反転入力端子に接続した接続点V1’が非反転入力端子に接続したV1に概等しくなるように動作する。また、差動増幅器32は非反転増幅器として動作し、反転入力端子に接続した接続点V2’が非反転入力端子に接続したV2に概等しくなるように動作する。また、抵抗R11、R12、R13に流れる電流は等しいので、次の式を得る。
(V3−V1)/R11=(V1−V2)/R12・・・(2)
(V2−V4)/R13=(V1−V2)/R12・・・(3)
式(2)と式(3)から、V3およびV4を計算すると次のようになる。
V3=+(R11/R12+1/2)×(V1−V2)+(V1+V2)/2・・・(4)
V4=−(R13/R12+1/2)×(V1−V2)+(V1+V2)/2・・・(5)
式(4)と式(5)の右辺の抵抗を含む括弧の項をそれぞれ増幅率G1、G2とし
G1=R11/R12+1/2・・・(6)
G2=R13/R12+1/2・・・(7)
とおくと、式(4)と式(5)は次のようになる。
V3=+G1×(V1−V2)+(V1+V2)/2・・・(8)
V4=−G2×(V1−V2)+(V1+V2)/2・・・(9)
式(8)と式(9)からV3−V4を計算すると次のようになる。
V3−V4=(G1+G2)×(V1−V2)・・・(10)
ここで、増幅率Gを
G=G1+G2・・・(11)
とおくと、式(10)は
V3−V4=G×(V1−V2)・・・(12)
となり、式(1)と同じ結果を得る。すなわち、図2に示した回路例は、2つの入力電圧の差を増幅し、2つの出力電圧の差として出力する機能を有している。また、図2に示した回路例は、このような計装アンプ構成とすることにより、入力における同相ノイズの影響を抑制することが可能となる。なお、式(11)および(6)、(7)から
G=(R11+R12+R13)/R12・・・(13)
となるから、増幅率Gは抵抗R11、R12、R13によって任意に設定可能である。
増幅器4は、一対の入力電圧の差を増幅した値と、もう一対の入力電圧の差を増幅した値と、の和を出力する機能を有する。この増幅機能を概念的に表した図を図3に示す。
図3は、増幅器4の機能を表す概念図である。
図3の増幅器4は、差動増幅器41、42と加算器43を有し、以下のように接続されて構成される。増幅器4の第一差動入力対の第一入力端子V5が差動増幅器41の反転入力端子に接続され、第一差動入力対の第二入力端子V6が差動増幅器41の非反転入力端子に接続され、第二差動入力対の第一入力端子V7が差動増幅器42の反転入力端子に接続され、第二差動入力対の第二入力端子V8が差動増幅器42の非反転入力端子に接続される。差動増幅器41の出力と差動増幅器42の出力は加算器43の入力にそれぞれ接続され、加算器43の出力が増幅器4の出力端子VOに接続される。
増幅器4は以上のように接続されており、次のように動作する。
差動増幅器41は2つの入力端子V5とV6の電圧の差を増幅して加算器43に入力し、差動増幅器42は2つの入力端子V7とV8の電圧の差を増幅して加算器43に入力する。加算器43は差動増幅器41と差動増幅器42の出力の和を出力する。この増幅機能を式で表すと
VO=A1×(V6−V5)+A2×(V8−V7)・・・(14)
となる。ここにA1およびA2はそれぞれ差動増幅器41および42の増幅率である。また、各端子V5〜V8およびVOの電圧をそれぞれV5〜V8およびVOとした。
図1の磁気センサ装置では、図3に示した増幅器4の第一差動入力対の第一入力端子V5と出力端子VOはスイッチS1の両端に接続されている。
スイッチS1がオンしている状態では、VOとV5は概等しい電圧になるから、VOは式(14)から次のように表される。
VO=A1/(1+A1)×V6+A2/(1+A1)×(V8−V7)・・・(15)
説明の便宜上、増幅率A1およびA2は十分に大きいとすると、次式を得る。
VO=V6+(A2/A1)×(V8−V7)・・・(16)
すなわち増幅器4は、スイッチS1がオンしている状態では、出力端子VOと、第一差動入力対の第一入力端子V5を介した差動増幅器41の反転入力端子が電気的に接続されており、フィードバックループが形成され、出力電圧VOは入力電圧V6に追従するだけでなく、入力V8とV7の電圧の差分を増幅率A2とA1の比で増幅した電圧との和をも出力する、一種のボルテージフォロワのような動作をする。
一方、スイッチS1がオフしている状態では増幅器4にフィードバックループが形成されないことから、増幅器4は比較器(コンパレータ)として動作する。式(14)から
VO=A1×{(V6−V5)+(A2/A1)×(V8−V7)}・・・(17)
であるから、すなわち増幅器4は、スイッチS1がオフしている状態では、V6とV5の差分の電圧と、V8とV7の差分を増幅率A1とA2の比で増幅した電圧と、の和の電圧を、十分に大きな増幅率A1で増幅して、ハイレベル信号(一般に正の電源電圧レベル)またはローレベル信号(一般に負の電源電圧レベル、またはGNDレベル)を出力端子VOに出力する比較動作を行う。
図4にスイッチ制御信号のタイミングチャートを示す。
検出動作の一周期は、フェーズφFとフェーズφCの2つのフェーズからなる。スイッチS1は、図4のスイッチ制御信号により制御され、フェーズφFでオンし、フェーズφCでオフする。また、スイッチ回路2およびホール素子1もスイッチ制御信号により制御され、フェーズφFで第一検出状態T1、フェーズφCで第二検出状態T2とする。各フェーズでの図1の磁気センサ装置の動作の概略を説明すると、フェーズφFは、ホール素子1の素子信号電圧と素子オフセット電圧および差動増幅器3と増幅器4のオフセット電圧を容量C1に記憶するフェーズであり、フェーズφCは、フェーズφFでのオフセット成分を相殺しつつ、磁界強度に応じた信号電圧と、検出電圧との比較を行うフェーズである。以下に詳細に説明する。
フェーズφFでは、スイッチS1はオンする。スイッチS1がオンすることで、増幅器4は前述のように一種のボルテージフォロアのように動作する。これを式で表すと、式(16)から次のようになる。
V5φF=VOφF=V6φF+(A2/A1)×(V8φF−V7φF)・・・(18)
各電圧の末尾のφFは、フェーズφFにおける電圧である事を示す。これ以降では、他の電圧、またフェーズφCについても同様に表記する。
容量C1には電圧V3と電圧V5の差分ΔVC1φFが充電される。
ΔVC1φF=V3φF−V5φF・・・(19)
上式に式(18)を代入すると、次式を得る。
ΔVC1φF=V3φF−V6φF−(A2/A1)×(V8φF−V7φF)・・・(20)
ここで、V6=V4となるように接続され、また、増幅器4の第二差動入力対の第一入力端子V7には基準電圧回路ref1の正極が接続され、第二差動入力対の第二入力端子V8には基準電圧回路ref2の正極が接続されているから、各基準電圧回路の正極の電圧をそれぞれ、Vref1、Vref2とすると、式(20)は次式で表される。
ΔVC1φF=(V3φF−V4φF)−(A2/A1)×(Vref2φF−Vref1φF)・・・(21)
また、式(12)から
V3φF−V4φF=G×(V1φF−V2φF)・・・(22)
であるから、これを式(21)に代入すると次のようになる。
ΔVC1φF=G×(V1φF−V2φF)−(A2/A1)×(Vref2φF−Vref1φF)・・・(23)
すなわち、容量C1には、V1とV2の差分を増幅率Gで増幅した電圧と、Vref2とVref1の差分を増幅率A2とA1の比で増幅した電圧と、の差の電圧が充電される。
一方、フェーズφCでは、スイッチS1はオフし、ホール素子1は第二検出状態T2になる。容量C1にはΔVC1φFが充電されているので、電圧V5は次式で表される。
V5φC=V3φC−ΔVC1φF・・・(24)
また、増幅器4の出力は、式(17)から次式のようになる。
VOφC=A1×{(V6φC−V5φC)+(A2/A1)×(V8φC−V7φC)}・・・(25)
前述のとおり、V6=V4となるように接続され、また、増幅器4の第二差動入力対の第一入力端子V7には基準電圧回路ref1の正極が接続され、第二差動入力対の第二入力端子V8には基準電圧回路ref2の正極が接続されているから、式(25)は、
VOφC=A1×{(V4φC−V5φC)+(A2/A1)×(Vref2φC−Vref1φC)}・・・(26)
となる。これに式(24)を代入すると、次のようになる。
VOφC=A1×{(V4φC−V3φC)+(A2/A1)×(Vref2φC−Vref1φC)}+A1×ΔVC1φF・・・(27)
上式に式(21)に示した容量C1に充電されている電圧ΔVC1φFを代入して整理すると次式を得る。
VOφC=A1×[−{(V3φC−V4φC)−(V3φF−V4φF)}+(A2/A1)×{(Vref2φC−Vref1φC)−(Vref2φF−Vref1φF)}]・・・(28)
式(28)を分かりやすくするために、差動増幅器3を経由して増幅器4に供給される電圧成分をΔVsig、基準電圧設定回路から増幅器4に供給される電圧成分をΔVrefとおくと、式(28)は次のように表せる。
VOφC=A1×[ΔVsig+(A2/A1)×ΔVref]・・・(29)
ここに、
ΔVsig=−{(V3φC−V4φC)−(V3φF−V4φF)}・・・(30)
ΔVref=(Vref2φC−Vref1φC)−(Vref2φF−Vref1φF)・・・(31)
である。すなわち、差動増幅器3から供給される電圧成分ΔVsigと、検出電圧設定回路5から供給される電圧成分ΔVrefを増幅率A2とA1の比で増幅した電圧とを比較した結果が、最終的に増幅器4の出力端子VOからハイレベル信号またはローレベル信号として出力されることになる。
また、式(12)から
V3φC−V4φC=G×(V1φC−V2φC)・・・(32)
であるから、上式(32)と式(22)を式(30)に代入すると
ΔVsig=−G×{(V1φC−V2φC)−(V1φF−V2φF)}・・・(33)
を得る。
次に、ホール素子1の信号電圧とオフセット電圧、差動増幅器3および増幅器4のオフセット電圧を考慮し、回路の動作と信号と誤差成分の伝達について説明する。
ホール素子1の素子同相電圧をVcm、素子信号電圧をVh、オフセット電圧をVohとし、差動増幅器3の入力オフセット電圧を第一入力端子V1においてVoa1、第二入力端子V2においてVoa2、増幅器4の入力オフセット電圧を第一差動入力対の第二入力端子V6においてVoa3、第二差動入力対の第二入力端子V8においてVoa4とする。
以下の説明では、ホール素子1はフェーズφFのときに第一検出状態T1であり、フェーズφCのときに第二検出状態T2とする。また、ホール素子1の素子信号電圧Vh、オフセット電圧Vohは、第一検出状態T1と第二検出状態T2とで素子信号電圧Vhが逆相であり、オフセット電圧Vohが同相であるとすると、フェーズφF、フェーズφCのそれぞれのフェーズにおける端子V1およびV2の電圧は以下となる。
V1φF=Vcm1+Vh1/2+Voh1/2・・・(34)
V2φF=Vcm1−Vh1/2−Voh1/2・・・(35)
V1φC=Vcm2−Vh2/2+Voh2/2・・・(36)
V2φC=Vcm2+Vh2/2−Voh2/2・・・(37)
ここで、ホール素子1の素子同相電圧Vcm、素子信号電圧Vh、オフセット電圧Vohの末尾に付した“1”または“2”は、それぞれホール素子1およびスイッチ回路2の検出状態がそれぞれ第一検出状態T1または第二検出状態T2での値であることを示す。式(35)から式(37)により、各フェーズで差動増幅器3に入力される電圧は次のようになる。
V1φF−V2φF=+Vh1+Voh1・・・(38)
V1φC−V2φC=−Vh2+Voh2・・・(39)
また、差動増幅器3の差動出力V3−V4は、式(12)のV1、V2にそれぞれ入力オフセット電圧Voa1およびVoa2を考慮して、以下のように表される。
V3−V4=G×(V1−V2)+G×(Voa1−Voa2)・・・(40)
従って差動増幅器3の出力には、入力電圧の差分V1−V2だけでなく、入力オフセット電圧の差分Voa1−Voa2も増幅率G倍されて出力される。式(40)から、各フェーズにおける差動増幅器3の差動出力V3−V4は次のようになる。
V3φF−V4φF=G×(V1φF−V2φF)+G×(Voa1φF−Voa2φF)・・・(41)
V3φC−V4φC=G×(V1φC−V2φC)+G×(Voa1φC−Voa2φC)・・・(42)
式(41)、(42)に式(38)、(39)を代入すると次式を得る。
V3φF−V4φF=G×(+Vh1+Voh1)+G×(Voa1φF−Voa2φF)・・・(43)
V3φC−V4φC=G×(−Vh2+Voh2)+G×(Voa1φC−Voa2φC)・・・(44)
また、フェーズφFにおける端子V5の電圧は、増幅器4の入力オフセット電圧を考慮すると、式(18)から次のようになる。
V5φF=VOφF=(V6φF+Voa3φF)+(A2/A1)×{(V8φF+Voa4φF)−V7φF}・・・(45)
式(45)をもとに、前述の式(19)から式(21)までの導出と同様に導出を行うと、フェーズφFで容量C1に充電される電圧ΔVC1φFは、次のようになる。
ΔVC1φF=(V3φF−V4φF−Voa3φF)−(A2/A1)×(Vref2φF+Voa4φF−Vref1φF)=(V3φF−V4φF)−(A2/A1)×(Vref2φF−Vref1φF)−Voa3φF−(A2/A1)×Voa4φF・・・(46)
一方、フェーズφCにおける増幅器4の出力VOは、増幅器4の入力オフセット電圧を考慮すると、式(25)から次のようになる。
VOφC=A1×{(V6φC+Voa3φC−V5φC)+(A2/A1)×(V8φC+Voa4φC−V7φC)}・・・(47)
式(47)をもとに、前述の式(26)から式(28)までの導出と同様に導出を行うと、フェーズφCにおける増幅器4の出力VOは次のようになる。
VOφC=A1×[{−(V3φC−V4φC)+(V3φF−V4φF)}+(A2/A1)×{(Vref2φC−Vref1φC)−(Vref2φF−Vref1φF)}]+A1×(Voa3φC−Voa3φF)+A2×(Voa4φC−Voa4φF)・・・(48)
式(30)で示した差動増幅器3から供給される電圧成分ΔVsigと、式(31)で示した検出電圧設定回路5から供給される電圧成分ΔVrefを用いて式(48)を表すと次のようになる。
VOφC=A1×{ΔVsig+(A2/A1)×ΔVref}+A1×(Voa3φC−Voa3φF)+A2×(Voa4φC−Voa4φF)・・・(49)
式(49)に用いたΔVsigは、式(30)に式(43)、式(44)を代入して
ΔVsig=G×{(Vh1+Vh2)+(Voh1−Voh2)−(Voa1φC−Voa1φF)−(Voa2φF−Voa2φC)}・・・(50)
と求められる。
ここで、差動増幅器3および増幅器4の入力オフセット電圧Voa1〜Voa4は、厳密には経時変化や温度変化(温度ドリフト)を示すため、一定の値ではないが、フェーズφFおよびフェーズφCの時間が入力オフセット電圧の経時変化や温度変化に対して十分に短い時間であれば、入力オフセット電圧の値は、フェーズφFとフェーズφCで概等しい値であるとみなす事ができる。従って、式(50)および式(49)において、Voa1φC−Voa1φF、Voa2φC−Voa2φF、Voa3φC−Voa3φF、Voa4φC−Voa4φFは、ほぼゼロの値となり、フェーズφCの増幅器4における比較動作時に、差動増幅器3および増幅器4のオフセット成分は取り除かれる。
また、ホール素子1の素子オフセット電圧Vohは、一般的に、第一検出状態T1と第二検出状態T2とで概等しい値となる特性を有するから、Voh1−Voh2は、ほぼゼロの値となり、フェーズφCの増幅器4における比較動作時に、素子オフセット成分は取り除かれる。式(49)、式(50)から、これらの取り除かれる成分を削除すると、次の式を得る。
VOφC=A1×{ΔVsig+(A2/A1)×ΔVref}・・・(51)
ΔVsig=G×(Vh1+Vh2)・・・(52)
また、式(51)中のΔVrefは式(31)で表されている。従って、ホール素子1の第一検出状態T1と第二検出状態T2における素子信号電圧をVhの和を差動増幅器3の増幅率Gで増幅した電圧成分ΔVsigと、検出電圧設定回路5から供給される電圧成分ΔVrefを増幅率A2とA1の比で増幅した電圧と、を比較した結果が、最終的に増幅器4の出力端子VOからハイレベル信号またはローレベル信号として出力されることになる。
以上をまとめると、前述の式(49)、(50)で示されるように、本発明の磁気センサ装置では、ホール素子1、差動増幅器3、増幅器4において発生する全てのオフセット成分を取り除き、ホール素子の信号成分と基準電圧とを比較することができ、高精度の磁界強度の検出が実現される。また、理想的なホール素子においては、第一検出状態T1と第二検出状態T2の素子同相電圧Vcm1およびVcm2は等しいが、実際のホール素子においては必ずしも等しい値ではなく、このことも高精度な磁界強度の検出に誤差を生じさせる要因となっている。本発明の磁気センサ装置においては、式(51)、(52)、(31)で示されるように、比較結果を示す式にこれらの項は含まれておらず、ホール素子の同相電圧の非理想成分を除去した高精度の磁界強度の検出が実現される。さらには、本発明の磁気センサ装置は、フェーズφFとフェーズφCの2つのフェーズで磁界強度の検出が可能であり、高速かつ高精度の磁界強度の検出が実現される。
また、ホール素子の信号成分と比較される基準電圧成分ΔVrefは、式(31)に示したように、基準電圧回路ref1と基準電圧回路ref2のフェーズφFにおける値と、フェーズφCにおけるそれぞれの値によって、任意に設定する事が可能である。すなわち、本発明の磁気センサ装置では、任意に基準電圧を設定することで、検出する磁界強度を任意に設定することができる。
また、一般的にホール素子の感度は温度依存を有するので、ホール素子1が出力する磁界強度に応じた信号電圧も温度依存を有する。これを補正するために、例えば、基準電圧回路ref1と基準電圧回路ref2に温度依存をもたせることで、検出する磁界強度の温度依存を抑制することができる。
ここで、図1の磁気センサ装置を構成する要素である検出電圧設定回路5の回路構成の一例について示す。
図5は、検出電圧設定回路5の一例である。
図5の検出電圧設定回路5は、抵抗R51、R52、R53と、スイッチS51、S51x、S52、S52xを有し、以下のように接続されて構成される。抵抗R53、R52、R51は、正の電源電圧端子(以下電源電圧端子)VDDと負の電源電圧端子(以下、グランド端子)VSSとの間に直列に接続される。R51とR52の接続点をVn、R52とR53の接続点をVnxとする。スイッチS51、S51x、S52、S52xは2つの端子を有し、スイッチ制御信号(図示しない)により、オンまたはオフに制御される。スイッチS51の一方の端子は接続点Vnに接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref1の正極に接続される。スイッチS51xの一方の端子は接続点Vnxに接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref1の正極に接続される。スイッチS52の一方の端子は接続点Vnに接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref2の正極に接続される。スイッチS52xの一方の端子は接続点Vnxに接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref2の正極に接続される。以下の説明では、電源電圧端子VDDおよびグランド端子VSSの電圧をそれぞれVDD、VSS、接続点Vn、Vnxの電圧をそれぞれVn、Vnx、基準電圧回路ref1の正極、基準電圧回路ref2の正極の電圧を、それぞれ基準電圧Vref1、Vref2として説明する。
検出電圧設定回路5は以上のように接続されており、次のように動作する。
接続点VnとVnxの電圧は、VDDおよびVSSを抵抗R53、R52、R51で分圧した電圧であるから
Vn=R51/(R51+R52+R53)×(VDD−VSS)・・・(53)
Vnx=(R51+R52)/(R51+R52+R53)×(VDD−VSS)・・・(54)
となる。電圧VnおよびVnxは、抵抗R51、R52、R53により任意に設定可能である。
スイッチS51とS51xは、どちらか一方がオンし、もう一方がオフするように制御される。従って、Vref1にはVnまたはVnxのどちらかの電圧が出力される。また、スイッチS52とS52xについても同様に、どちらか一方がオンし、もう一方がオフするように制御される。従って、Vref2にはVnまたはVnxのどちらかの電圧が出力される。
ここで、図5に示す検出電圧設定回路5の各スイッチは図6に示すタイミングチャートのスイッチ制御信号で制御されるとする。
図6にスイッチ制御信号のタイミングチャートを示す。
スイッチS1は、前述のとおり、スイッチ制御信号により制御され、フェーズφFでオンし、フェーズφCでオフする。また、スイッチS51とS51xはスイッチ制御信号により制御され、スイッチS51はフェーズφFでもフェーズφCでもオンし、スイッチS51xはフェーズφFでもフェーズφCでもオフする。また、スイッチS52とS52xはスイッチ制御信号により制御され、スイッチS52はフェーズφFでオンし、フェーズφCでオフする。スイッチS52xはフェーズφFでオフし、フェーズφCでオンする。
ここで、スイッチS1がオフする際には、フェーズφFで容量C1に充電した電圧に誤差が生じないようにするために、スイッチS1がオフするタイミングよりも、スイッチS52およびS52xが切り替わるタイミングを遅らせる必要がある。これを明示するために、図6のタイミングチャートでは、誇張して図示している。なお、図6のタイミングチャートでは、スイッチS1がオンする際にも、スイッチS52およびS52xが切り替わるタイミングを遅らせるようなタイミングとしているか、スイッチS1がオンする際には、スイッチS1がオンするタイミングと、スイッチS52およびS52xが切り替わるタイミングが同じでもよく、また、逆にS52およびS52xが切り替わるタイミングの方が早くてもよい。
以上のように各スイッチが制御されるので、各フェーズにおける基準電圧Vref1、Vref2は、次のようになる。
Vref1φF=Vn
Vref1φC=Vn
Vref2φF=Vn
Vref2φC=Vnx
上式および式(31)から
ΔVref=(Vnx−Vn)・・・(55)
となる。従って、増幅器4でホール素子1からの信号成分と比較されるΔVrefは任意に設定可能な電圧Vn、Vnxの差分で与えられる。前述のとおり、本発明の磁気センサ装置では、任意に基準電圧を設定することが可能であり、すなわち、検出する磁界強度を任意に設定することができる。
次に、図5に示す検出電圧設定回路5の各スイッチは、図7に示すタイミングチャートのスイッチ制御信号で制御されるとする。
図7にスイッチ制御信号のタイミングチャートの一例を示す。図6に示すタイミングチャートとの違いは、スイッチS51がφFでオフ、φCでオンし、スイッチS51xがφFでオン、φCでオフする点である。このように各スイッチが制御されると、各フェーズにおける基準電圧Vref1、Vref2は次のようになる。
Vref1φF=Vnx
Vref1φC=Vn
Vref2φF=Vn
Vref2φC=Vnx
上式および式(31)から
ΔVref=2×(Vnx−Vn)・・・(56)
となる。従って、図6のタイミングチャートで得られたΔVrefの電圧の2倍の電圧が得られる。すなわち、抵抗R51、R52、R53の値が一意に決まり、接続点VnおよびVnxの電圧が一意に決まった状態において、スイッチS51、S51x、S52、S52xのオンとオフの制御を切り替える事により、検出する磁界強度を切り替えることが可能である。
さらに、図5に示す検出電圧設定回路5の各スイッチは、図8に示すタイミングチャートのスイッチ制御信号で制御されるとする。
図8にスイッチ制御信号のタイミングチャートの一例を示す。図6に示すタイミングチャートとの違いは、スイッチS51がφCでオフする点、スイッチS51xがφCでオンする点、スイッチS52がφFでもφCでもオンする点、スイッチS52xがφFでもφCでもオフする点である。
このようにスイッチが制御されると、各フェーズにおける基準電圧Vref1、Vref2は次のようになる。
Vref1φF=Vn
Vref1φC=Vnx
Vref2φF=Vn
Vref2φC=Vn
上式および式(31)から
ΔVref=−(Vnx−Vn)・・・(57)
となる。従って、図6のタイミングチャートで得られたΔVrefの電圧と正負が逆の電圧が得られる。ここで、一般的なホール素子の特性から、ホール素子1の出力端子対に出力される素子信号電圧Vhの符号は、S極とN極で逆転する。すなわち、増幅器4に入力される信号成分は、S極とN極を検知する場合で符号が逆転する。従って、検出電圧設定回路5で設定する検出電圧についても、符号が逆の検出電圧が必要となる。図8のタイミングチャートの場合では、図6のタイミングチャートの場合と符号が逆のΔVrefが得られており、上記要件を満たしている。すなわち、フェーズφFとフェーズφCでオンおよびオフするスイッチを切り替えて、ΔVrefの符号を逆転させることにより、S極とN極を分別して検出する事が可能である。
また、検出電圧設定回路5の一例として図9を示す。
図9は、検出電圧設定回路5の一例である。図5との違いは、抵抗R54、スイッチS51z、S52zを追加した点であり、追加要素は以下のように接続されて構成される。抵抗R54は、図5の電源電圧端子VDDと抵抗R53の間に直列に接続される。R53とR54の接続点をVnzとする。スイッチS51z、S52zは2つの端子を有し、スイッチ制御信号(図示しない)により、オンまたはオフが制御される。スイッチS51zの一方の端子は接続点Vnzに接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref1の正極に接続される。スイッチS52zの一方の端子は接続点Vnzに接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref2の正極に接続される。追加された要素以外の接続は図5と同様である。
検出電圧設定回路5は以上のように接続されており、次のように動作する。
接続点VnとVnxとVnzの電圧は、VDDおよびVSSを抵抗R54、R53、R52、R51で分圧した電圧であるから、
Vn =R51/(R51+R52+R53+R54)×(VDD−VSS)・・・(58)
Vnx=(R51+R52)/(R51+R52+R53+R54)×(VDD−VSS)・・・(59)
Vnz=(R51+R52+R53)/(R51+R52+R53+R54)×(VDD−VSS)・・・(60)
となる。電圧Vn、Vnx、Vnzは、抵抗R51、R52、R53、R54により任意に設定可能である。
スイッチS51、S51x、S51zは、スイッチS51がオンしているときはS51xとS51zの両方ともオフし、スイッチS51がオフしているときはS51xかS51zのどちらか一方がオンし、もう片方はオフするように制御される。スイッチS52、S52x、S52zも同様に、スイッチS52がオンしているときはS52xとS52zの両方ともオフし、スイッチS52がオフしているときはS52xかS52zのどちらか一方がオンし、もう片方はオフするように制御される。スイッチS51z、S52zは検出電圧にヒステリシスを設けるために備えており、スイッチS51zまたはS52zによって設定された検出電圧により磁界強度が検出された場合、次の検出周期TでオンするスイッチがS51zからS51x、またはS52zからS52xに変更される。同様に、磁界強度の検出が解除された場合、次の検出周期TでオンするスイッチがS51xからS51z、またはS52xからS52zに変更される。これにより、磁界強度の検出および解除時におけるチャタリングを抑制することができる。
以上をまとめると、前述の図5〜図9の説明で示されるように、本発明の磁気センサ装置では、検出電圧設定回路5から増幅器4に供給される電圧成分ΔVrefの大きさと符号によって検出する磁界強度を任意に設定することが実現でき、容易にS極とN極の判別を行うことが実現でき、容易に検出と解除のヒステリシスを設定することが実現できる。このような本回路構成の多機能性は、図5および図9に示した検出電圧設定回路5の回路構成によるものだけではなく、式(31)で示すように、基準電圧回路ref1および基準電圧回路ref2のフェーズφFとフェーズφCとにおける電圧により基準電圧成分ΔVrefを設定可能としている回路構成によるものである。
ここで、図1の磁気センサ装置を構成する要素である増幅器4の回路構成の一例について示しておく。図3の概念図で示した増幅器4の機能は、さらに具体的には、例えば図10に示すような回路構成で実現することができる。
図10は、増幅器4の回路構成の一例である。
増幅器4は、定電流回路I1と、NMOSトランジスタM43、M44A、M44B、M45A、M46A、M45B、M46Bと、PMOSトランジスタM41、M42を有し、次のように接続されて構成される。定電流回路I1の一方は電源電圧端子VDDに接続され、もう一方はNMOSトランジスタM43のドレインおよびゲートに接続される。この接続点をVBNとする。VBNはNMOSトランジスタM44aのゲートとNMOSトランジスタM44bのゲートに接続される。NMOSトランジスタM43、M44A、M44Bのソースはグランド端子VSSに接続される。NMOSトランジスタM45AとM46AのソースはM44Aのドレインに接続され、NMOSトランジスタM45BとM46BのソースはM44Bのドレインに接続される。NMOSトランジスタM45AとM45BのドレインはPMOSトランジスタM41のドレインに接続される。この接続点をVAとする。NMOSトランジスタM46AとM46BのドレインはPMOSトランジスタM42のドレインに接続される。この接続点は、増幅器4の出力端子VOに接続される。PMOSトランジスタM41とM42のゲートは接続点VAに接続され、ソースは電源電圧端子VDDに接続される。NMOSトランジスタM45A、M46Aのゲートは、それぞれ第一差動入力対の第二入力端子V6、第一入力端子V5に接続され、NMOSトランジスタM45B、M46Bのゲートは、それぞれ第二差動入力対の第二入力端子V8、第一入力端子V7に接続される。
増幅器4は以上のように接続されており、次のように動作する。
定電流回路I1は、定電流を発生しNMOSトランジスタM43に供給する。NMOSトランジスタM43、M44A、M44Bはカレントミラー回路を構成しており、NMOSトランジスタM44A、M44Bのドレイン‐ソース間には、M43のドレイン‐ソース間に流れる電流に基づいた電流が流れる。NMOSトランジスタM44A、M45A、M46A、PMOSトランジスタM41、M42からなる5つのトランジスタは、差動増幅器を構成しており、第一差動入力対を構成するNMOSトランジスタM45A、M46Aのゲート電圧の差、すなわち、第一差動入力対の第二入力端子V6と第一差動入力対の第一入力端子V5の電圧差を増幅して、出力端子VOに出力するように動作する。この増幅率をA1とする。ここで、カレントミラー回路構成および差動増幅器構成の動作については、CMOSアナログ回路の文献等にて詳細に記載されており、ここでは詳細な説明は割愛する。また、NMOSトランジスタM44B、M45B、M46B、PMOSトランジスタM41、M42からなる5つのトランジスタも、差動増幅器を構成しており、第二差動入力対を構成するNMOSトランジスタM45B、M46Bのゲート電圧の差、すなわち、第二差動入力対の第二入力端子V8と第二差動入力対の第一入力端子V7の電圧差を増幅して、出力端子VOに出力するように動作する。この増幅率をA2とする。また、第一差動入力対を構成するNMOSトランジスタM45Aのドレインと第二差動入力対を構成するNMOSトランジスタM45Bのドレインが接続点VAにてPMOSトランジスタM41のドレインに接続され、第一差動入力対を構成するNMOSトランジスタM46Aのドレインと第二差動入力対を構成するNMOSトランジスタM46Bのドレインが出力端子VOにてPMOSトランジスタM42のドレインに接続されていることにより、この接続点VAおよび出力端子VOにて、第一差動入力対と第二差動入力対の各差動入力対で増幅された電圧が加算されるように動作する。これらの動作を式で表すと、
VO=A1×(V6−V5)+A2×(V8−V7)・・・(61)
となる。すなわち、式(14)と同等の動作を行う。
以上により、本発明の第1の実施形態の磁気センサ装置の動作を説明し、高精度かつ高速な磁気検出を実現できることを示した。本説明においては、差動増幅器3および増幅器4および検出電圧設定回路5についての具体的な回路構成およびタイミングチャートを示したが、本説明内で記載した動作を行う構成であれば、必ずしもこの構成に制限されるものではない。例えば、差動増幅器3の具体的構成を図2に示したが、構成はこの限りではなく、図11に示すように、抵抗R13を取り除き、その両端を接続した構成でも良い。この場合の差動増幅器3の増幅率Gは、式(13)で示された増幅率の式において、抵抗R13の値を限りなく小さくした値で表され、
G=(R11+R12)/R12・・・(62)
となるが、本発明の趣旨である高精度かつ高速な磁気検出という点から逸脱するものではない。
また、前述の説明では、S極とN極を分別して検出可能であることを示したが、さらには、本発明における磁気センサ装置は、交番検知(例えばモーターの回転検知)用途に使用することもできる。交番検知は一方(例えばS極)の極性のみの検知を行う状態から、その一方の極性が検知されると他方(N極)の極性のみの検知を行う状態に切り替わる磁気センサ装置である。
また、図4または図6または図7または図8のタイミングチャートにおいて、ある検出周期Tでは、S極の検知を行うように各スイッチを制御し、別の検出周期TではN極の検知を行うように各スイッチを制御しても良い。
また、図4または図6または図7または図8のタイミングチャートにおいて、検出周期Tと検出周期Tの間に一定期間のスタンバイ期間を設けて、磁気センサ装置の平均消費電流を抑える駆動方法とした場合でも、高精度な磁気検出の効果が得られる。
また、前述の説明では、フェーズφFのときに第一検出状態T1、フェーズφCのときに第二検出状態T2としたが、これとは逆にフェーズφCのときに第一検出状態T1、フェーズφFのときに第二検出状態T2としてもよい。
<第2の実施形態>
図12は、本発明の第2の実施形態の磁気センサ装置の回路図である。図1に示した第1の実施形態との違いは、増幅器4Bと容量C1BとスイッチS1Bを追加し、追加した要素との区別を明示するために増幅器4と容量C1とスイッチS1に記号Aを付した点、および検出電圧設定回路5において、基準電圧回路ref1Bおよび基準電圧回路ref2Bを追加し、追加した要素との区別を明示するために基準電圧回路ref1と基準電圧回路ref2に記号Aを付した点である。また各端子についても区別のために符号AおよびBを付している。追加した要素は次のように構成および接続される。
容量C1Bは、容量C1Aの構成と同等であり、2つの端子を有し、一方の端子は差動増幅器3の第一出力端子V3に接続され、もう一方の端子は増幅器4Bの第一差動入力対の第一入力端子V5Bに接続される。
増幅器4Bは、増幅器4Aの構成と同等であり、4つの入力端子と1つの出力端子とを有し、詳しくは、第一差動入力対の第一入力端子V5Bと、第一差動入力対の第二入力端子V6Bと、第二差動入力対の第一入力端子V7Bと、第二差動入力対の第二入力端子V8Bと出力端子VOBを有する。増幅器4Bの第一差動入力対の第二入力端子V6Bは差動増幅器3の第二出力端子V4に接続され、第二差動入力対の第一入力端子V7Bは基準電圧回路ref1Bの正極に接続され、第二差動入力対の第二入力端子V8Bは基準電圧回路ref2Bの正極に接続される。
スイッチS1Bは、スイッチS1Aの構成と同等であり、2つの端子を有し、一方の端子は増幅器4Bの第一差動入力対の第一入力端子V5Bに接続され、もう一方の端子は増幅器4Bの出力端子VOBに接続され、スイッチ制御信号(回路図には図示しない)により、オンまたはオフが制御される。この他の接続および構成については、第1の実施形態と同じである。
次に、第2の実施形態の磁気センサ装置の動作を説明する。増幅器4Bは、増幅器4Aと同様に、前述した増幅器4と同じように動作する。容量C1B、増幅器4B、スイッチS1Bからなる構成は、前述の容量C1A、増幅器4A、スイッチS1Aからなる構成と同等の構成であり、第1の実施形態での説明と同様に動作する。
図13に、第2の実施形態の磁気センサ装置におけるスイッチ制御信号のタイミングチャートを示す。図4に示した第1の実施形態のスイッチ制御信号のタイミングチャートとの違いは、追加したスイッチS1Bの制御信号を追記し、追加した要素との区別を明示するためにスイッチS1の制御信号に記号Aを付した点にある。スイッチS1Bは、スイッチS1Aと同様に、フェーズφFでオンし、フェーズφCでオフするように制御され、スイッチS1AがフェーズφFのときにスイッチS1BがフェーズφCとなり、スイッチS1AがフェーズφCのときにスイッチS1BがフェーズφFとなるように制御される。
ここで、ホール素子1、スイッチ回路2、差動増幅器3、増幅器4A、容量C1A、スイッチS1A、検出電圧設定回路5の基準電圧回路ref1Aおよび基準電圧回路ref2Aからなる回路構成Aは、第1の実施形態の磁気センサ装置と同様であり、スイッチ制御信号のタイミングチャートについても同様であるから、動作についても第1の実施形態の磁気センサ装置と同様になる。すなわち、フェーズφCにおける増幅器4Aの出力は式(49)から次のように表される。
VOAφC=A1A×{ΔVsigA+(A2A/A1A)×ΔVrefA}+A1A×(Voa3AφC−Voa3AφF)+A2A×(Voa4AφC−Voa4AφF)・・・(63)
上式中のΔVsigA、ΔVrefAは式(50)、(31)から次のように表される。
ΔVsigA=G×{(Vh1+Vh2)+(Voh1−Voh2)−(Voa1φC−Voa1φF)−(Voa2φF−Voa2φC)}・・・(64)
ΔVrefA=(Vref2AφC−Vref1AφC)−(Vref2AφF−Vref1AφF)・・・(65)
ここで、前述と同様に、各項には追加した要素との区別を明示するための記号Aを付している。
一方、ホール素子1、スイッチ回路2、差動増幅器3、増幅器4B、容量C1B、スイッチS1B、検出電圧設定回路5の基準電圧回路ref1Bおよび基準電圧回路ref2Bからなる回路構成Bは、回路構成Aと同じく前述の第1の実施形態の磁気センサ装置と同様の構成であり、同様に動作するが、スイッチ制御信号のタイミングチャートが一部異なる。具体的には、フェーズφFのときに第二検出状態T2であり、フェーズφCのときに第一検出状態T1である点が異なっている。従って、フェーズφF、フェーズφCのそれぞれのフェーズにおける端子V1およびV2の電圧は、回路構成Aの場合の式(34)〜(37)に対して、以下となる。
V1φC=Vcm1+Vh1/2+Voh1/2・・・(66)
V2φC=Vcm1−Vh1/2−Voh1/2・・・(67)
V1φF=Vcm2−Vh2/2+Voh2/2・・・(68)
V2φF=Vcm2+Vh2/2−Voh2/2・・・(69)
回路構成Bの動作は回路構成Aと同様であり、上式(66)〜(69)をもとに、前述の式(38)から式(50)までの導出と同様に導出を行うと、フェーズφCにおける増幅器4Bの出力は、次のように表される。
VOBφC=A1B×{ΔVsigB+(A2B/A1B)×ΔVrefB}+A1B×(Voa3BφC−Voa3BφF)+A2B×(Voa4BφC−Voa4BφF)・・・(70)
上式中のΔVsigB、ΔVrefBは次式で表される。
ΔVsigB=G×{−(Vh1+Vh2)−(Voh1−Voh2)−(Voa1φC−Voa1φF)−(Voa2φF−Voa2φC)}・・・(71)
ΔVrefB=(Vref2BφC−Vref1BφC)−(Vref2BφF−Vref1BφF)・・・(72)
ここで、A1BおよびA2Bは増幅器4Bを構成する差動増幅器41および42の増幅率であり、Voa3BおよびVoa4Bは増幅器4Bの第一差動対の第二入力端子V6Bおよび第二差動対の第二入力端子V8Bにおける入力オフセット電圧である。
上式に示されるように、回路構成Bにおいても、第1の実施形態の磁気センサ装置と同様に差動増幅器3および増幅器4Bの入力オフセット電圧Voa1、Voa2、Voa3B、Voa4Bおよびホール素子1の素子オフセット電圧Vohは、増幅器4BにおけるフェーズφCの比較動作時に取り除かれ、高精度な磁界強度検出が実現される。
また回路構成Aと同様に、フェーズφFとフェーズφCの2つのフェーズで磁界強度の検出が可能であり、高速かつ高精度の磁界強度の検出が実現される。さらには、回路構成Aでは第二検出状態T2においてフェーズφCであり、回路構成Bでは第一検出状態T1においてフェーズφCであるから、増幅器4Aからは第二検出状態T2で高精度の磁界強度の検出結果が得られ、増幅器4Bからは第一検出状態T1で高精度の磁界強度の検出結果が得られることになり、第1の実施形態の磁気センサ装置と比較して2倍の高速化が可能となる。
従って、大きな面積と消費電力を要するセンサ素子と差動増幅器3の追加や、差動増幅器3や増幅器4などのアナログ回路の高速化による消費電力の増加を伴わずに、本回路構成では高速化が実現可能になる、また、図13のタイミングチャートのスイッチ制御信号に示すとおり、スイッチS1Bの制御信号はスイッチS1Aの制御信号の逆相の信号であるから、複雑な回路の追加を必要とせずにスイッチ制御信号の回路が実現可能である点も本回路構成の大きな利点である。
ここで、図12の磁気センサ装置を構成する要素である検出電圧設定回路5の回路構成の一例について示す。
図14は、検出電圧設定回路5の一例である。図5に示した検出電圧設定回路5との違いは、スイッチS51B、S51Bx、S52B、S52Bxを追加し、追加した要素との区別を明示するためにスイッチS51、S51x、S52、S52xに記号Aを付した点である。また基準電圧回路ref1、基準電圧回路ref2の正極についても追加した要素との区別のために符号Aを付している。追加した要素は次のように構成および接続される。
スイッチS51B、S51Bx、S52B、S52Bxは2つの端子を有し、スイッチ制御信号(図示しない)により、オンまたはオフに制御される。スイッチS51Bの一方の端子は接続点Vnに接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref1Bの正極に接続される。スイッチS51Bxの一方の端子は接続点Vnxに接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref1Bの正極に接続される。スイッチS52Bの一方の端子は接続点Vnに接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref2Bの正極に接続される。スイッチS52Bxの一方の端子は接続点Vnxに接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref2Bの正極に接続される。以下の説明では、電源電圧端子VDDおよびグランド端子VSSの電圧をそれぞれVDD、VSS、接続点Vn、Vnxの電圧をそれぞれVn、Vnx、基準電圧回路ref1A、基準電圧回路ref2A、基準電圧回路ref1B、基準電圧回路ref2Bの各正極の電圧を、それぞれ基準電圧Vref1A、Vref2A、Vref1B、Vref2Bとして説明する。
図14の検出電圧設定回路5は以上のように接続されており、次のように動作する。接続点VnとVnxの電圧は、図5で示した検出電圧設定回路5と同様に式(53)、式(54)で与えられ、任意に調整可能である。
スイッチS51AとS51Axは、どちらか一方がオンし、もう一方がオフするように制御される。従って、Vref1AにはVnまたはVnxのどちらかの電圧が出力される。また、スイッチS52AとS52Ax、スイッチS51BとS51Bx、スイッチS52BとS52Bxについても同様に、どちらか一方がオンし、もう一方がオフするように制御される。従って、Vref2A、Vref1B、Vref2BにはVnまたはVnxのどちらかの電圧が出力される。
ここで、図14に示す検出電圧設定回路5の各スイッチは図15に示すタイミングチャートのスイッチ制御信号で制御されるとする。
図15にスイッチ制御信号のタイミングチャートの一例を示す。図6に示すタイミングチャートとの違いは、スイッチS1B,S51B,S52Bの制御信号を追記し、スイッチS1、S51、S52の制御信号に記号Aを付した点である。
スイッチS1A、S51A、S51Ax、S52A、S52Axは、図6に示すタイミングチャートと同様に各スイッチが制御され、各フェーズにおける基準電圧Vref1A、Vref2Aは、次のようになる。
Vref1AφF=Vn
Vref1AφC=Vn
Vref2AφF=Vn
Vref2AφC=Vnx
上式および式(65)から
ΔVrefA=(Vnx−Vn)・・・(73)
一方、S1BはフェーズφFでオン、フェーズφCでオフ、スイッチS52BはフェーズφFでもフェーズφCでもオン、スイッチS52BxはフェーズφFでもフェーズφCでもオフ、スイッチS51BはフェーズφFでオン、フェーズφCでオフ、スイッチS51BxはフェーズφFでオフ、フェーズφCでオンするように制御される。なお、図6のタイミングチャートにおける説明と同じ理由により、スイッチS51B、S51Bxが切り替わるタイミングはスイッチS1Bが切り替わるタイミングよりも遅れるように誇張して図示している。また、スイッチS1Bがオンする際には、スイッチS1BがオンするタイミングとスイッチS51BおよびS51Bxが切り替わるタイミングが同じでもよく、また、逆にS51BおよびS51Bxが切り替わるタイミングの方が早くてもよい点も図6のタイミングチャートにおける説明と同様である。
以上のように各スイッチが制御されるので、各フェーズにおける基準電圧Vref1B、Vref2Bは、次のようになる。
Vref1BφF=Vn
Vref1BφC=Vnx
Vref2BφF=Vn
Vref2BφC=Vn
上式および式(72)から
ΔVrefB=−(Vnx−Vn)・・・(74)
となり、式(73)に示すΔVrefAの電圧と正負が逆の電圧になる。ここで、式(64)に示すΔVsigAと、式(71)に示すΔVsigBに含まれるホール素子1の素子信号電圧Vhの項に着目すると、正負の符号が逆であるから、結果的に回路構成Aも回路構成Bも、同一極性の磁界を検出していることになる。例えば、回路構成AがS極を検知している場合は回路構成BもS極を検知していることになり、回路構成AがN極を検知している場合は回路構成BもN極を検知していることになる。すなわち、回路構成Aの比較結果はフェーズφCである第二検出状態T2のときに出力され、回路構成Bの比較結果はフェーズφCである第一検出状態T1のときに出力されるため、図1に示した第1の実施形態の磁気センサ装置と比較して2倍の高速化が可能となる。本発明の第2の実施形態の磁気センサ装置の利点については、最小限の回路追加にて高速化が実現できることを前述したが、検出電圧設定回路5についても同様であり、スイッチを追加することで高速化が可能となる利点を有する。
さらに、図14に示す検出電圧設定回路5の各スイッチは、図16に示すタイミングチャートのスイッチ制御信号で制御されるとする。
図16にスイッチ制御信号のタイミングチャートの一例を示す。図15に示すタイミングチャートとの違いは、スイッチS52BはフェーズφFでオン、フェーズφCでオフ、スイッチS52BxはフェーズφFでオフ、フェーズφCでオン、スイッチS51BはフェーズφFでもフェーズφCでもオン、スイッチS51BxはフェーズφFでもフェーズφCでもオフするように制御される点である。その他のスイッチについては、図15に示すタイミングチャートと同様に各スイッチが制御される。
このようにスイッチが制御されると、各フェーズにおける基準電圧Vref1B、Vref2Bは次のようになる
Vref1BφF=Vn
Vref1BφC=Vn
Vref2BφF=Vn
Vref2BφC=Vnx
上式および式(72)から
ΔVrefB=(VnX−Vn)・・・(75)
となり、一方ΔVrefAについては式(73)に示すΔVrefAと同じ電圧が得られるから、ΔΔVrefBとΔVrefAは正負の符号が同じ電圧となる。図15での説明と同様に、式(64)に示すΔVsigAと、式(71)に示すΔVsigBに含まれるホール素子1の素子信号電圧Vhの項に着目すると、正負の符号が逆であるから、図16に示すタイミングチャートの場合には、回路構成Aと回路構成Bとで別の極性の磁界を検出していることになる。例えば、回路構成AがS極を検知している場合には回路構成BはN極を検知していることになり、回路構成AがN極を検知している場合には回路構成BはS極を検知していることになる。従って、第1の実施形態の磁気センサ装置でS極とN極の磁界の検知を行う場合と比較して、2倍の高速化が可能となる。
また、検出電圧設定回路5の一例として図17を示す。
図17は、検出電圧設定回路5の一例である。図14との違いは、抵抗R54、スイッチS52Az、S51Az、S52Bz、S51Bzを追加した点であり、追加要素は以下のように接続されて構成される。抵抗R54、R53、R52、R51からなる接続は、図9における接続と同様であり、各接続点Vn、Vnx、Vnzの電圧は、式(58)、式(59)、式(60)で与えられ、任意に調整可能である。スイッチS52Az、S51Az、S52Bz、S51Bzは2つの端子を有し、スイッチ制御信号(図示しない)により、オンまたはオフが制御される。スイッチS52Azの一方の端子は接続点Vnzに接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref2Aの正極に接続される。スイッチS51Azの一方の端子は接続点Vnzに接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref1Aの正極に接続される。スイッチS52Bzの一方の端子は接続点Vnzに接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref2Bの正極に接続される。スイッチS51Bzの一方の端子は接続点Vnzに接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref1Bの正極に接続される。追加された要素以外の接続は図14と同様である。
図17の検出電圧設定回路5は以上のように接続されており、次のように動作する。
スイッチS51A、S51Ax、S51Azは、スイッチS51AがオンしているときはS51AxとS51Azの両方ともオフし、スイッチS51AがオフしているときはS51AxかS51Azのどちらか一方がオンし、もう片方はオフするように制御される。スイッチS52A、S52Ax、S52Azも同様に、スイッチS52AがオンしているときはS52AxとS52Azの両方ともオフし、スイッチS52AがオフしているときはS52AxかS52Azのどちらか一方がオンし、もう片方はオフするように制御される。さらに、スイッチS51B、S51Bx、S51Bzも同様に、スイッチS51BがオンしているときはS51BxとS51Bzの両方ともオフし、スイッチS51BがオフしているときはS51BxかS51Bzのどちらか一方がオンし、もう片方はオフするように制御される。さらに、スイッチS52B、S52Bx、S52Bzも同様に、スイッチS52BがオンしているときはS52BxとS52Bzの両方ともオフし、スイッチS5BAがオフしているときはS52BxかS52Bzのどちらか一方がオンし、もう片方はオフするように制御される。
スイッチS51Az、S52Az、S51Bz、S52Bzは、図9の場合と同様に、検出電圧にヒステリシスを設けるために備えており、スイッチS51AzまたはS52Az、S51BzまたはS52Bzによって設定された検出電圧により磁界強度が検出された場合、次の検出周期TでオンするスイッチがS51AzからS51Ax、またはS52AzからS52Ax、またはS51BzからS51Bx、またはS52BzからS52Bxに変更される。同様に、磁界強度の検出が解除された場合、次の検出周期TでオンするスイッチがS51AxからS51Az、またはS52AxからS52Az、またはS51BxからS51Bz、またはS52BxからS52Bzに変更される。これにより、本発明の第2の実施形態の磁気センサ装置においても、最小限の回路要素の追加により、磁界強度の検出および解除時におけるチャタリングを抑制することができる。
以上により、本発明の第2の実施形態の磁気センサ装置の動作を説明し、高精度かつ高速な磁気検出を実現でき、本発明の第1の実施形態の磁気センサ装置の場合と比較して、2倍の高速化が最小限の回路追加により可能であることを示した。本説明においては、検出電圧設定回路5についての具体的な回路構成およびタイミングチャートを示したが、本説明内で記載した動作を行う構成であれば、必ずしもこの構成に制限されるものではないことは、本発明の第1の実施形態の磁気センサ装置の場合と同様である。例えば、増幅器4Bの第一差動入力対の第一入力端子V5Bは容量C1Bを介して差動増幅器3の第二出力端子V4に接続され、第一差動入力対の第二入力端子V6Bは差動増幅器3の第一出力端子V3に接続されてもよい。この場合は、基準電圧回路ref1B及び基準電圧回路ref2Bを適宜設定することで、図12の回路と同様の効果を得ることができる。
<第3の実施形態>
図20は、本発明の第3の実施形態の磁気センサ装置の回路図である。図1に示した第1の実施形態との違いは、容量C2とスイッチS2を追加した点、および検出電圧設定回路5において、基準電圧回路ref0を追加した点である。追加した要素は次のように構成および接続される。
容量C2は、2つの端子を有し、一方の端子は差動増幅器3の第二出力端子V4に接続され、もう一方の端子は増幅器4の第一差動入力対の第二入力端子V6に接続される。
スイッチS2は、2つの端子を有し、一方の端子は増幅器4の第一差動入力対の第二入力端子V6に接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref0の正極に接続され、スイッチ制御信号(回路図には図示しない)により、オンまたはオフが制御される。この他の接続および構成については、第1の実施形態と同じである。
次に、第3の実施形態の磁気センサ装置の動作を説明する。スイッチS2は、スイッチS1と同様に、フェーズφFでオンし、フェーズφCでオフするように制御される。この他の要素は、第1の実施形態での説明と同様に動作する。
図21に、第3の実施形態の磁気センサ装置におけるスイッチ制御信号のタイミングチャートを示す。図4に示した第1の実施形態のスイッチ制御信号のタイミングチャートとの違いは、追加したスイッチS2の制御信号を追記した点にある。スイッチS2は、スイッチS1と同様に、フェーズφFでオンし、フェーズφCでオフするように制御される。
ここで、ホール素子1、スイッチ回路2、差動増幅器3、増幅器4、容量C1、スイッチS1、検出電圧設定回路5の基準電圧回路ref1および基準電圧回路ref2からなる回路構成は、第1の実施形態の磁気センサ装置と同様であり、スイッチ制御信号のタイミングチャートについても同様であるから、動作についても第1の実施形態の磁気センサ装置と同様になる。第1の実施形態の磁気センサ装置の動作との違いは、増幅器4の第一差動入力対の第二入力端子V6の電圧の与え方にある。
フェーズφFでは、増幅器4の第一差動入力対の第二入力端子V6の電圧は、第1の実施形態においては差動増幅器3の第二出力端子V4により与えられるが、本実施形態においてはオンしているスイッチS2を介して基準電圧回路ref0の正極の電圧により与えられる。基準電圧回路ref0の正極の電圧をVref0とすると、フェーズφFで容量C1に充電される電圧ΔVC1φFは、式(20)から式(21)の導出において、V6=V4ではなくV6=Vref0で与えられ、次のようになる。
ΔVC1φF=(V3φF−Vref0φF)−(A2/A1)×(Vref2φF−Vref1φF)・・・(76)
また、容量C2には電圧V4と電圧V6の差分ΔVC2φFが充電され、フェーズφFにおいてはV6=Vref0であるから、次式を得る。
ΔVC2φF=V4φF−V6φF=V4φF−Vref0φF・・・(77)
一方、フェーズφCでは、スイッチS2はオフするように制御される。容量C2にはΔVC2φFが充電されているので、電圧V6は次式で表される。
V6φC=V4φC−ΔVC2φF・・・(78)
増幅器4の出力VOは式(25)と同様に表される。式(25)から式(26)の導出においては、V6はV6=V4ではなく式(78)で与えられ、
VOφC=A1×{(V4φC−ΔVC2φF−V5φC)+(A2/A1)×(Vref2φC−Vref1φC)}・・・(79)
となる。電圧V5は式(24)と同様に表されるから、上式に式(24)を代入して整理すると、次のようになる。
VOφC=A1×{(V4φC−V3φC)+(A2/A1)×(Vref2φC−Vref1φC)}+A1×(ΔVC1φF−ΔVC2φF)・・・(80)
上式と第1の実施形態の説明における式(27)と比較すると、上式では−A1×ΔVC2φFの項が追加されている。さらに、上式(80)に、式(76)に示した容量C1に充電されている電圧ΔVC1φFと式(77)に示した容量C2に充電されている電圧ΔVC2φFを代入して整理すると次式を得る。
VOφC=A1×[−{(V3φC−V4φC)−(V3φF−V4φF)}+(A2/A1)×{(Vref2φC−Vref1φC)−(Vref2φF−Vref1φF)}]・・・(81)
上式(81)には、Vref0の項は含まれていない。これは、容量C1に充電されている電圧ΔVC1φFと、容量C2に充電されている電圧ΔVC2φFの両方にVref0φFの項が含まれており、ΔVC1φFとΔVC2φFの差分を計算した際にVref0の項が相殺されたためである。また上式(81)は、第1の実施形態の説明における式(28)と全く同じ式である。ことのことは、本実施形態の磁気センサ装置が、Vref0の電圧が如何なる値でも、第1の実施形態の磁気センサ装置と同等の高精度かつ高速な磁気検出機能を有することを示している。実際の回路においては、ホール素子1の特性やオフセット電圧、また差動増幅器3のオフセット電圧等の影響により、差動増幅器3の第二出力端子V4の電圧が増幅器4の同相入力電圧範囲を逸脱した場合には、高精度かつ高速な磁気検出を正常に行えない可能性がある。本実施形態の磁気センサ装置では、基準電圧回路ref0の正極の電圧Vref0を増幅器4の同相入力電圧範囲内になるように選択することで、第1の実施形態の磁気センサ装置が有する利点を損なうことなく、高精度かつ高速な磁気検出が可能であるという利点を有する。別の表現をすると、増幅器4に要求される広い同相入力電圧範囲を著しく緩和できるという利点を有しているといえる。
図22は、第3の実施形態における検出電圧設定回路5の一例である。図5との違いは、基準電圧回路ref0の正極を追加した点であり、その他の構成は図5と同じである。基準電圧回路ref0の正極は接続点Vnに接続され、この電圧を基準電圧Vref0とする。その他の接続は図5と同じである。検出電圧設定回路5は、図5の検出電圧設定回路5と同様に動作する。
本回路においては、基準電圧回路ref0の正極を接続点Vnに接続したが、上述のとおり基準電圧Vref0は増幅器4の同相入力電圧範囲内になるように選択することが好ましく、この範囲を逸脱しない範囲であればどの接続点に接続しても良い。例えば接続点Vnxや基準電圧回路ref1の正極や基準電圧回路ref2の正極に基準電圧回路ref0の正極を接続しても良い。
以上により、本発明の第3の実施形態の磁気センサ装置の動作を説明し、第1の実施形態の磁気センサ装置と同様に、高精度かつ高速な磁気検出を実現できることを示した。
本説明においては、差動増幅器3および増幅器4および検出電圧設定回路5についての具体的な回路構成およびスイッチ制御のタイミングチャートを示したが、本説明内で記載した動作を行う構成であれば、必ずしもこの構成やスイッチ制御タイミングに制限されるものではないことは、本発明の第1の実施形態の磁気センサ装置の場合と同様である。例えば、図21で示したスイッチ制御のタイミングチャートでは、スイッチS1とスイッチS2の制御信号を別々に記載しているが、図21に示したように同一のタイミングであるから、同一の制御信号で制御しても良い。また、図23に示すように、スイッチS1がオフするタイミングよりも先にスイッチS2がオフするようなタイミングとしてもよい。増幅器4の過渡応答特性が良い場合や、増幅器4の第一差動入力対の第一入力端子V5と第一差動入力対の第二入力端子V6の間の寄生容量が無視できない大きさであるなどの場合では、スイッチS2をオフした際に生じるスイッチングノイズが第一差動入力対の第二入力端子V6から第一差動入力対の第一入力端子V5に伝播し、容量C1に充電する電圧に無視できない誤差を発生させる場合がある。このような場合には、本タイミングチャートに示すように、スイッチS2をオフするタイミングよりもスイッチS1をオフするタイミングを遅らせた方が、より好適である。
<第4の実施形態>
図23は、本発明の第4の実施形態の磁気センサ装置の回路図である。図12に示した第2の実施形態との違いは、容量C2Aと容量C2B、スイッチS2AとスイッチS2Bを追加した点、および検出電圧設定回路5において、基準電圧回路ref0Aと基準電圧回路ref0Bを追加した点である。追加した要素は次のように構成および接続される。
容量C2Aは、2つの端子を有し、一方の端子は差動増幅器3の第二出力端子V4に接続され、もう一方の端子は増幅器4Aの第一差動入力対の第二入力端子V6Aに接続される。スイッチS2Aは、2つの端子を有し、一方の端子は増幅器4の第一差動入力対の第二入力端子V6Aに接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref0Aの正極に接続され、スイッチ制御信号(回路図には図示しない)により、オンまたはオフが制御される。容量C2Bは、2つの端子を有し、一方の端子は差動増幅器3の第二出力端子V4に接続され、もう一方の端子は増幅器4Bの第一差動入力対の第二入力端子V6Bに接続される。スイッチS2Bは、2つの端子を有し、一方の端子は増幅器4の第一差動入力対の第二入力端子V6Bに接続され、もう一方の端子は基準電圧回路ref0Bの正極に接続され、スイッチ制御信号(回路図には図示しない)により、オンまたはオフが制御される。この他の接続および構成については、第2の実施形態と同じである。
次に、第4の実施形態の磁気センサ装置の動作を説明する。スイッチS2Aは、スイッチS1Aと同様に、フェーズφFでオンし、フェーズφCでオフするように制御される。また、スイッチS2Bは、スイッチS1Bと同様に、フェーズφFでオンし、フェーズφCでオフするように制御される。この他の要素は、第2の実施形態での説明と同様に動作する。詳しい説明は省略するが、本実施形態の磁気センサ装置は第2の実施形態の磁気センサ装置の利点と、第3の実施形態の磁気センサ装置の利点とをなんら損なうことなく兼ね備えた動作をする。
省略して簡単に説明すると、ホール素子1、スイッチ回路2、差動増幅器3、増幅器4A、容量C1A、容量C2A、スイッチS1A、スイッチS2A、検出電圧設定回路5の基準電圧回路ref0Aおよび基準電圧回路ref1Aおよび基準電圧回路ref2Aからなる回路構成Aは、第3の実施形態の磁気センサ装置と同様の構成であり、スイッチ制御信号のタイミングチャートと同様になるように制御すると、動作についても第3の実施形態の磁気センサ装置と同様になる。
一方、ホール素子1、スイッチ回路2、差動増幅器3、増幅器4B、容量C1B、容量C2B、スイッチS1B、スイッチS2B、検出電圧設定回路5の基準電圧回路ref0Bおよび基準電圧回路ref1Bおよび基準電圧回路ref2Bからなる回路構成Bは、回路構成Aと同じく前述の第3の実施形態の磁気センサ装置と同様の構成であり、同様に動作するが、前述の第2の実施形態の磁気センサ装置で示したスイッチ制御信号のタイミングチャートと同様になるように制御すると、第2の実施形態の磁気センサ装置で示した回路構成Bの動作と第3の実施形態の磁気センサ装置の動作を兼ね備えた動作を行う。
以上により、本発明の第4の実施形態の磁気センサ装置の動作を説明し、高精度かつ高速な磁気検出を実現でき、本発明の第2の実施形態の磁気センサ装置の場合と同等の高速化が最小限の回路追加により可能であることを示した。
なお、本発明の磁気センサ装置の説明においては、具体的な例を示して説明したが、必ずしもこの構成やスイッチ制御タイミングに制限されるものではない。
例えば、センサ素子と増幅器の間に差動増幅器を接続した場合について説明したが、例えばセンサ素子の信号の電圧が高い場合には、差動増幅器を備えなくてもよい。
また例えば、増幅器4は、第一差動入力対の第二入力端子V6に差動増幅器3の第二出力端子V4が接続され、第二差動入力対の第二入力端子V8は基準電圧回路ref2の正極に接続されているが、この接続を逆にしても同様の動作及び効果を得ることが出来る。
また、検出電圧設定回路5のスイッチ制御により、S極とN極を分別して検出する事が可能であることを示したが、スイッチ回路2の制御によりS極とN極を切り替える構成にしても、本発明の利点を損なわずに高精度かつ高速な磁気検出が可能である。
また、本発明の磁気センサ装置は、交番検知用途に使用しても同様の効果を得ることが出来る。
また、センサ素子について磁電変換素子を用いて説明したが、加速度や圧力などに応じて電圧を出力するセンサ素子を用いることも可能である。
1 ホール素子
2 スイッチ回路
3、31、32、41、42 差動増幅器
4、4A、4B 増幅器
43 加算器
5 検出電圧設定回路
I1 定電流回路

Claims (8)

  1. センサ素子に印加される物理量の強度に応じて論理出力を行うセンサ装置であって、
    前記センサ素子の第一の端子対および第二の端子対が接続され、電源が供給される端子対と物理量の強度に応じた信号電圧を出力する端子対とを切り替え制御し、前記センサ素子の端子対から入力された第一の信号電圧と第二の信号電圧を出力するスイッチ回路と、
    第一の基準電圧と第二の基準電圧を出力する検出電圧設定回路と、
    第一の入力端子対と第二の入力端子対と出力端子を有し、
    前記第一の入力端子対の第一の入力端子は、前記出力端子と第一のスイッチを介して接続され、かつ第一の容量を介して前記第一の信号電圧に基づく電圧が入力され、
    前記第一の入力端子対の第二の入力端子は、前記第二の信号電圧に基づく電圧または前記第二の基準電圧が入力され、
    前記第二の入力端子対の第一の入力端子は、前記第一の基準電圧が入力され、
    前記第二の入力端子対の第二の入力端子は、前記第一の入力端子対の第二の入力端子に前記第二の信号電圧に基づく電圧が入力される場合は前記第二の基準電圧が入力され、前記第一の入力端子対の第二の入力端子に前記第二の基準電圧が入力される場合は前記第二の信号電圧に基づく電圧が入力される、第一の増幅器と、を備え、
    前記スイッチ回路は、前記センサ素子の前記第一端子対に電源を供給し、前記第二端子対から前記第一の信号電圧を出力する第一検出状態と、前記センサ素子の前記第二端子対に電源を供給し、前記第一端子対から前記第二の信号電圧を出力する第二検出状態と、を切り替える機能を有し、
    前記検出電圧設定回路は、前記第一検出状態のときに前記第一の基準電圧を出力し、前記第二検出状態のときに前記第二の基準電圧を出力し、
    前記第一のスイッチは、前記第一検出状態のときにオンし、前記第二検出状態のときにオフし、
    前記第一の増幅器は、1回の前記第一検出状態と1回の前記第二検出状態によって、前記第一の信号電圧と前記第二の信号電圧との差と、前記第一の基準電圧と前記第二の基準電圧との差と、を比較することによって前記論理出力を行うことを特徴とするセンサ装置。
  2. 前記センサ装置は、
    さらに第三の基準電圧と第四の基準電圧を出力するように構成された前記検出電圧設定回路と、
    第一の入力端子対と第二の入力端子対と出力端子を有し、
    該第一の入力端子対の第一の入力端子は、該出力端子と第二のスイッチを介して接続され、かつ第二の容量を介して前記第一の信号電圧に基づく電圧が入力され、
    該第一の入力端子対の第二の入力端子は、前記第二の信号電圧に基づく電圧または前記第四の基準電圧が入力され、
    該第二の入力端子対の第一の入力端子は、前記第三の基準電圧が入力され、
    該第二の入力端子対の第二の入力端子は、前記第四の基準電圧または前記第二の信号電圧に基づく電圧が入力される、第二の増幅器と、を備え、
    前記第一のスイッチと前記第二のスイッチは排他的にオンオフすることを特徴とする請求項1に記載のセンサ装置。
  3. 前記第一の増幅器の第一の入力端子対の第二の入力端子は、第二の容量を介して前記第二の信号電圧に基づく電圧が入力され、かつ第二のスイッチを介して任意の電圧供給源と接続された、ことを特徴とする請求項1に記載のセンサ装置。
  4. 前記第一の増幅器の第一の入力端子対の第二の入力端子は、第三の容量を介して前記第二の信号電圧に基づく電圧が入力され、かつ第三のスイッチを介して任意の電圧供給源と接続され、
    前記第二の増幅器の第一の入力端子対の第二の入力端子は、第四の容量を介して前記第二の信号電圧に基づく電圧が入力され、かつ第四のスイッチを介して任意の電圧供給源と接続された、ことを特徴とする請求項2に記載のセンサ装置。
  5. 前記検出電圧設定回路は、電源端子と接地端子の間に直列に接続された複数の抵抗で構成され、各分圧点から前記基準電圧を出力する、ことを特徴とする請求項1または2に記載のセンサ装置。
  6. 前記スイッチ回路の二つの出力端子が各々接続される二つの入力端子と、前記信号電圧を増幅した結果を出力する二つの出力端子と、を有する差動増幅器を、
    さらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のセンサ装置。
  7. 前記物理量は、磁気である請求項1または2に記載のセンサ装置。
  8. 前記物理量は、圧力である請求項1または2に記載のセンサ装置。
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