JP5845643B2 - 歯車装置 - Google Patents

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Description

この発明は、歯車装置に関し、さらに詳しくは、バックラッシュに起因する打音を抑制できる歯車装置に関する。
一般的な歯車装置は、歯車の形状誤差や軸の変形を考慮して、相互に噛み合う歯車間にバックラッシュを有する。このバックラッシュにより、歯車の円滑な回転が確保されて、トルクの伝達効率が向上する。
かかる歯車装置では、歯車間のバックラッシュに起因して、ベアリングとケースとの打音(衝突音)が発生するという課題がある。このような課題に関する従来の歯車装置として、特許文献1に記載される技術が知られている。従来の歯車装置は、はすば歯車のバックラッシュを詰めるように付勢された弾性体を、ベアリングとケースとの間に備えている。
実開平7−44968号公報
しかしながら、従来の歯車装置では、はすば歯車によるスラスト力により、ベアリングとケースとの打音が発生するという課題がある。
この発明は、バックラッシュに起因する打音を抑制できる歯車装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる歯車装置は、軸と、前記軸を支持するベアリングと、前記ベアリングを支持するケースとを備え、且つ、前記軸がはすば歯車である歯車を有して回転する歯車装置であって、前記ベアリングと前記ケースとの間に介在して配置される弾性部材を備え、且つ、前記ケースが、前記ベアリングの径方向から前記弾性部材に当接する径方向当接部と、前記ベアリングの軸方向から前記弾性部材に当接する軸方向当接部とを有し、前記弾性部材の一部と前記径方向当接部との間に隙間が形成され、前記ベアリングが前記ケースの嵌合部に挿入されて支持され、前記嵌合部が大径部と小径部とを段差部を介して接続して成る内周面を有し、前記大径部が前記径方向当接部であり、前記小径部が前記ベアリングの支持面であり、且つ、前記大径部と前記小径部との段差部が前記軸方向当接部であり、前記小径部が、前記大径部に対して前記歯車の噛合部から遠ざかる方向に偏心して配置されることを特徴とする。
また、この発明にかかる歯車装置では、前記ベアリングが、前記ベアリングの軸方向端部から前記ケースの穴底部までの、前記弾性部材を前記軸方向当接部に近づける方向に変位できる軸方向の距離D1と、前記弾性部材から前記軸方向当接部までの前記ベアリングの軸方向の距離D2とが、D1>D2の関係を有することが好ましい。
この発明にかかる歯車装置では、ベアリングがスラスト方向に振動変位すると、弾性部材がケースの径方向当接部に付勢しつつ摺動することにより、緩衝部材として機能する。さらに、ベアリングがスラスト方向に大きく振動変位した場合には、弾性部材がケースの軸方向当接部に押圧されて弾性変形することにより、緩衝部材として機能する。これらにより、ベアリングとケースとの打音が緩和される利点がある。
図1は、この発明の実施の形態にかかる歯車装置を示す構成図である。 図2は、図1に記載した歯車装置を示すA−A視断面図である。 図3は、図1に記載した歯車装置の作用を示す説明図である。 図4は、図1に記載した歯車装置の作用を示す説明図である。 図5は、図1に記載した歯車装置の変形例を示す説明図である。 図6は、図1に記載した歯車装置の変形例を示す説明図である。 図7は、図1に記載した歯車装置の変形例を示す説明図である。 図8は、図1に記載した歯車装置の変形例を示す説明図である。 図9は、図1に記載した歯車装置の変形例を示す説明図である。 図10は、図1に記載した歯車装置の変形例を示す説明図である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
[歯車装置]
図1は、この発明の実施の形態にかかる歯車装置を示す構成図である。同図は、歯車の軸と、軸を支持するベアリングとをケース側から見た図を示している。図2は、図1に記載した歯車装置を示すA−A視断面図である。
この歯車装置1は、運転状態によってトルクが0[Nm]となり軸がフローティング状態となる歯車装置に適用される。このような歯車装置として、例えば、THS(TOYOTA Hybrid System:商品名)のモータ・ジェネレータ軸に連結される減速機構、車両用電動パワーステアリング装置のモータ軸に連結される減速機構などが挙げられる。
歯車装置1は、軸2と、軸2を支持するベアリング3と、ベアリング3を支持するケース4とを備える(図1および図2参照)。また、軸2がはすば歯車である歯車5を有して回転する。
例えば、この実施の形態では、軸2が歯車5の回転軸であり、ケース4が車体側に固定されてギアケースを構成する(図1および図2参照)。また、歯車5が、はすば歯車であり、他の歯車6あるいはラック(図示省略)に噛み合って回転する。ここでは、歯車5を第一歯車と呼び、歯車6を第二歯車と呼ぶ。
また、第二歯車6がモータ・ジェネレータ(図示省略)の軸に取り付けられる。そして、モータ・ジェネレータがモータとして機能する場合には、第二歯車6が駆動側となり、第一歯車5が従動側となる。逆に、モータ・ジェネレータがジェネレータとして機能する場合には、第一歯車5が駆動側となり、第二歯車6が従動側となる。なお、これに限らず、第一歯車5の軸2がモータ・ジェネレータの回転軸であっても良い。あるいは、第一歯車5および第二歯車6のいずれか一方がモータ軸に連結されて駆動側となり、他方が従動側となっても良い。
また、ベアリング3が、ボールベアリングであり、インナーレース31とアウターレース32との間に複数のボール33を挟み込んで構成される。また、インナーレース31が、軸2の外周に嵌め合わされて固定され、軸2と一体となって回転する。また、アウターレース32が、ケース4に支持される。なお、ベアリング3は、転がり軸受であっても良いし、滑り軸受であっても良い。
また、ケース4が嵌合部41を有し、この嵌合部41にベアリング3が挿入されて支持される。具体的には、ベアリング3のアウターレース32が、ケース4の嵌合部41に挿入されて隙間嵌めにて嵌め合わされる。したがって、アウターレース32は、嵌合部41に対して径方向および軸方向に所定範囲内で変位できる。この点については、後述する。
[弾性部材]
一般的な歯車装置は、歯車の形状誤差や軸の変形を考慮して、相互に噛み合う歯車間にバックラッシュを有する。このバックラッシュにより、歯車の円滑な回転が確保されて、トルクの伝達効率が向上する。
かかる歯車装置では、歯車間のバックラッシュに起因して、ベアリングとケースとの打音(衝突音)が発生するという課題がある。特に、歯車がはすば歯車である場合には、はすば歯車によるスラスト力により、ベアリングとケースとの打音が発生するという課題がある。
そこで、この歯車装置1は、バックラッシュに起因する打音を抑制するために、以下の構成を採用する。
まず、歯車装置1が、弾性部材7を備える(図1および図2参照)。この弾性部材7は、例えば、ゴム材料などの弾性変形可能な部材であり、ベアリング3とケース4との間に介在して配置される。また、ケース4が、ベアリング3の径方向から弾性部材7に当接する径方向当接部(後述する大径部411)と、ベアリング3の軸方向から弾性部材7に当接する軸方向当接部(後述する段差部414)とを有する。
例えば、この実施の形態では、弾性部材7が、環状かつ円形断面のゴム部材(Oリング)から成り、圧縮変形可能である。また、ベアリング3のアウターレース32が外周面に周方向溝を有し、この周方向溝に弾性部材7が嵌め込まれて保持される。これにより、弾性部材7が、ベアリング3の軸方向にズレないように、アウターレース32の外周面に位置決めされて固定される。また、弾性部材7がアウターレース32の外周面から突出して配置される。
また、ケース4の嵌合部41が、嵌合穴であり、段差をもった略円筒形状の内周面を有する。具体的には、嵌合部41が、相互に異なる内径を有する大径部(径方向当接部)411および小径部412と、穴底となる穴底部413とを備える。また、大径部411が歯車5側(嵌合部41の開口側)に位置し、小径部412が軸2の先端側(嵌合部41の穴底側)に位置する。また、大径部411と小径部412とが段差部(軸方向当接部)414を介して接続される。このため、嵌合部41が、嵌合部41の開口側の内径を拡径した段差形状を有する。この段差部414の高さは、アウターレース32の外周面に対する弾性部材7の突出量よりも小さい。
また、ベアリング3がケース4の嵌合部41に挿入されて嵌め合わされる。具体的には、ベアリング3のアウターレース32が、嵌合部41の奥側にある小径部412に対して隙間嵌めにて嵌め合わされて支持される。このとき、弾性部材7が、段差部414よりも大径部411側に位置し、弾性部材7の一部が、アウターレース32の外周面と大径部411との間に挟み込まれて圧縮変形する。これにより、弾性部材7の一部が、大径部411に付勢する。例えば、図2では、紙面下方にて、弾性部材7の一部が大径部411に付勢し、紙面上方では、弾性部材7と大径部411との間に隙間が空いている。また、段差部414が、弾性部材7に対してベアリング3の軸方向に位置する。言い換えると、段差部414と弾性部材7とが、アウターレース32の外周面上にて軸方向に対向して配置される。
また、ベアリング3のアウターレース32とケース4の嵌合部41とが隙間嵌めにて嵌め合わされるため、ベアリング3(および軸2)が、嵌合部41に対して径方向および軸方向に所定範囲内で変位できる(図2参照)。ここで、ベアリング3が弾性部材7を嵌合部41の段差部414に近づける方向に軸方向変位できる距離を、D1とする。例えば、この実施の形態では、アウターレース32の軸方向端部と、ケース4の嵌合部41の穴底部413との間に距離D1の隙間が形成され、この距離D1の範囲内で、ベアリング3がケース4に対して軸方向変位できる。このとき、距離D1と、弾性部材7から嵌合部41の段差部414までのベアリング3の軸方向の距離D2とが、D1>D2の関係を有する。したがって、ベアリング3が軸方向に変位した場合には、ベアリング3が嵌合部41の穴底部413に当接する前に、弾性部材7が嵌合部41の段差部414に当接する。
この歯車装置1において、第二歯車6が駆動されて回転すると、第一歯車5が従動して軸2と共に回転する。このとき、歯車5、6間のバックラッシュにより、ベアリング3が径方向に変位する。すると、弾性部材7がアウターレース32と嵌合部41の大径部411との間に挟み込まれて弾性変形して、緩衝部材として機能する。これにより、トルク入力時におけるベアリング3とケース4との打音が緩和される。
また、例えば、第一歯車5がはすば歯車である構成では、噛合部の振動がギヤねじれ角によりスラスト方向に変換される。このため、トルクが0[Nm]となり軸2がフローティング状態となると、ベアリング3が軸方向に振動変位する。このとき、弾性部材7がケース4の大径部411に対して付勢しつつ摺動する。さらに、ベアリング3がスラスト方向に大きく振動変位した場合には、弾性部材7がケース4の段差部414に押圧されて弾性変形する。したがって、ベアリング3が軸方向に振動変位する場合にも、弾性部材7が緩衝部材として機能する。これにより、ベアリング3の軸方向への振動が減衰して、ベアリング3とケース4との打音が緩和される。
図3は、図1に記載した歯車装置の作用を示す説明図である。同図は、歯車装置の稼働時におけるベアリングの軸方向変位量(ストローク量)と、ベアリングが弾性部材から受けるスラスト反力(スラスト荷重)との関係を示している。
図3に示すように、ベアリング3が軸方向に変位したときに、弾性部材7と段差部414とが当接していない状態(距離0〜距離D1)では、弾性部材7とケース4の大径部411との摺動により、ベアリング3が軸方向に反力を受ける。さらに、弾性部材7が段差部414に押圧されて弾性変形した状態(距離D1〜距離D2)では、ベアリング3の軸方向変位量が大きいほど、ベアリング3が弾性部材7から受ける反力が大きくなる。したがって、ベアリング3が軸方向に振動変位したときに、弾性部材7が緩衝部材として機能して、ベアリング3の振動を減衰することが分かる。
図4は、図1に記載した歯車装置の作用を示す説明図である。同図は、歯車装置が車両のエンジンに連結されて駆動される構成において、エンジンの回転数[rpm]およびトルク[Nm]と、歯車装置にて発生する打音の評価との関係を示している。
図4に示すように、弾性部材7を有する実施例では、弾性部材を有さない従来例と比較して、ベアリング3とケース4との打音が緩和されることにより、エンジン使用可能領域が拡大することが分かる。また、この性能試験では、エンジン使用可能領域の拡大により、約3[%]の燃費向上効果が得られている。
[変形例]
図5〜図9は、図1に記載した歯車装置の変形例を示す説明図である。これらの図において、図5および図6は、トルク入力時の様子を示し、図7および図8は、トルクが0[Nm]となり軸がフローティング状態にあるときの様子を示し、図9は、ベアリングをケースの嵌合部に組み付けるときの様子を示している。
図1および図2の歯車装置1では、ケース4の嵌合部41が、歯車5側に大径部(径方向当接部)411を有し、軸2の先端側に小径部412を有している。このため、嵌合部41が、嵌合部41の開口側の内径を拡径した段差形状を有している。また、段差部414の壁面が、歯車5側に向いている。
これに対して、変形例の歯車装置1では、ケース4の嵌合部41が、軸2の先端側に大径部411を有し、歯車5側に小径部412を有する(例えば、図6参照)。このため、嵌合部41が、軸2の先端側の内径を拡径した段差形状を有する。また、段差部414の壁面が、軸2の先端側に向いている。
また、図1および図2の歯車装置1では、大径部411の軸中心と小径部412の軸中心とが同軸上にある。このため、段差部414が、嵌合部41の全周に渡って形成されている。
これに対して、変形例の歯車装置1では、大径部411が小径部412に対して、第一歯車5と第二歯車6との噛合点側に偏心して配置される(例えば、図5および図6参照)。また、大径部411の偏心量が、第一歯車5と第二歯車6とのバックラッシュを十分に詰め得る距離に設定される。また、段差部414が、嵌合部41の内周面のうち大径部411の偏心側の領域に形成され、他方の領域では、大径部411と小径部412とが面一となる部分がある。
また、変形例の歯車装置1では、ベアリング3のアウターレース32が、歯車5側にある小径部412に対して隙間嵌めにて嵌め合わされて支持される。このため、ベアリング3(および軸2)が、嵌合部41に対して径方向および軸方向に所定範囲内で変位できる(図6および図8参照)。また、弾性部材7が、段差部414よりも軸2の先端側に位置して、大径部411に当接する。具体的には、弾性部材7の外径が、大径部411の内径に対して同一径ないしは大径であり、ベアリング3を嵌合部41に嵌め合わせた状態にて、弾性部材7が大径部411に当接ないしは付勢する。
この変形例の歯車装置1において、第二歯車6が駆動されて回転すると、第一歯車5が従動して軸2と共に回転する(図5参照)。このとき、第一歯車5に作用するトルクにより、ベアリング3が径方向に変位して、弾性部材7が嵌合部41の大径部411に押圧される(図6参照)。すると、弾性部材7が弾性変形して、緩衝部材として機能する。これにより、トルク入力時におけるベアリング3とケース4との打音が緩和される。例えば、図5および図6の状態では、ベアリング3が第一歯車5と第二歯車6との噛合点から遠ざかる方向に変位することにより、弾性部材7が嵌合部41の大径部411に押圧されている。
また、トルクが0[Nm]となり軸2がフローティング状態となると、ベアリング3が弾性部材7のバネ作用により径方向に変位して、ベアリング3の軸中心が大径部411の軸中心に移動する(図7および図8参照)。すると、大径部411の軸中心が小径部412の軸中心に対して第一歯車5と第二歯車6との噛合点側に偏心しているので、第一歯車5と第二歯車6とのバックラッシュが詰まる。これにより、第一歯車5と第二歯車6との噛合部での打音が抑制される。
また、軸2がフローティング状態となると、軸2およびベアリング3がスラスト方向に振動変位する(図7および図8参照)。このとき、弾性部材7がケース4の大径部411に対して付勢しつつ摺動する。さらに、ベアリング3がスラスト方向に大きく振動変位した場合には、弾性部材7がケース4の段差部414に押圧されて弾性変形する。したがって、ベアリング3が軸方向に振動変位する場合にも、弾性部材7が緩衝部材として機能する。これにより、ベアリング3の軸方向への振動が減衰して、ベアリング3とケース4との打音が抑制される。
なお、ベアリング3の組み付け時には、ベアリング3および軸2がケース4の嵌合部41に挿入される(図9参照)。このとき、弾性部材7が押し潰された状態で嵌合部41の小径部412を通過して、嵌合部41の奥側にある大径部411に至る。ここで、変形例の歯車装置1では、嵌合部41の小径部412が、大径部411よりも第一歯車5と第二歯車6との噛合点から遠ざかる方向に偏心して配置されている(図5参照)。このため、ベアリング3を組み付けるときに、第一歯車5と第二歯車6との噛合部にバックラッシュを開けた状態で、ベアリング3を嵌合部41に挿入できる。これにより、ベアリング3の組付けが容易となる。
図10は、図1に記載した歯車装置の変形例を示す説明図である。同図は、図6におけるベアリングの支持構造を、歯車の軸の両端部に適用した例を示している。
図10の歯車装置1では、一対のベアリング3、3が第一歯車5の軸2の両端部を支持し、これらのベアリング3、3がケース4の左右の嵌合部41、41にそれぞれ嵌め合わされて支持される。
このとき、ベアリング3が弾性部材7を軸方向当接部(段差部414)に近づける方向へ変位できる軸方向の距離D1(距離D1’)と、弾性部材7から軸方向当接部までのベアリング3の軸方向の距離D2(距離D2’)とが、D1>D2(D1’>D2’)の関係を有する(図10参照)。かかる構成では、ベアリング3が軸方向に変位したときに、弾性部材7と軸方向当接部とが適正に当接できる。これにより、弾性部材7が緩衝部材として適正に機能して、ベアリング3とケース4との打音が緩和される。
なお、図10の歯車装置1では、左右のベアリング3、3が図6に記載した支持構造により支持されている。しかし、これに限らず、左右のベアリング3、3が図2に記載した支持構造により支持されても良い(図示省略)。
[効果]
以上説明したように、この歯車装置1は、軸2と、この軸2を支持するベアリング3と、このベアリング3を支持するケース4とを備える(図1および図2参照)。また、軸2がはすば歯車である歯車5を有して回転する。また、歯車装置1は、ベアリング3とケース4との間に介在して配置される弾性部材7を備える。また、ケース4が、ベアリング3の径方向から弾性部材7に当接する径方向当接部(大径部411)と、ベアリング3の軸方向から弾性部材7に当接する軸方向当接部(段差部414)とを有する。
かかる構成では、(1)第一歯車5の回転時にて、弾性部材7がベアリング3とケース4の径方向当接部(大径部411)との間に挟み込まれて弾性変形して、緩衝部材として機能する。また、(2)ベアリング3がスラスト方向に振動変位すると、弾性部材7がケース4の径方向当接部に付勢しつつ摺動することにより、緩衝部材として機能する。さらに、(3)ベアリング3がスラスト方向に大きく振動変位した場合には、弾性部材7がケース4の軸方向当接部(段差部414)に押圧されて弾性変形することにより、緩衝部材として機能する。これらにより、ベアリング3とケース4との打音が緩和される利点がある。
また、この歯車装置1では、ベアリング3が、ケース4の嵌合部41に挿入されて支持される(図2参照)。また、嵌合部41が、大径部411と小径部412とを段差をもって接続して成る内周面を有する。また、大径部411が、上記の径方向当接部であり、小径部412が、ベアリング3の支持面である。また、大径部411と小径部412との段差部414が、上記の軸方向当接部である。かかる構成では、また、上記の径方向当接部(大径部411)および軸方向当接部(段差部414)を容易に加工できる利点がある。また、ベアリング3の支持面(小径部412)の剛性を適正に確保できる利点がある。
また、この歯車装置1では、小径部412が、大径部411に対して歯車(第一歯車5)の噛合部から遠ざかる方向に偏心して配置される(図5、図6および図9参照)。かかる構成では、歯車の噛合部にバックラッシュを開けた状態で、ベアリング3を嵌合部41に挿入できる。これにより、ベアリング3の組付けが容易となる利点がある。
また、この歯車装置1では、ベアリング3が弾性部材7を軸方向当接部(段差部414)に近づける方向に変位できる軸方向の距離D1と、弾性部材7から軸方向当接部までのベアリング3の軸方向の距離D2とが、D1>D2の関係を有する(図2および図10参照)。かかる構成では、ベアリング3が軸方向に変位したときに、弾性部材7と軸方向当接部とが適正に当接できる。これにより、弾性部材7が緩衝部材として適正に機能して、ベアリング3とケース4との打音が緩和される利点がある。
1 歯車装置、2 軸、3 ベアリング、31 インナーレース、32 アウターレース、33 ボール、4 ケース、41 嵌合部、411 大径部(径方向当接部)、412 小径部、413 穴底部、414 段差部(軸方向当接部)、5 第一歯車、6 第二歯車、7 弾性部材

Claims (2)

  1. 軸と、前記軸を支持するベアリングと、前記ベアリングを支持するケースとを備え、且つ、前記軸がはすば歯車である歯車を有して回転する歯車装置であって、
    前記ベアリングと前記ケースとの間に介在して配置される弾性部材を備え、且つ、
    前記ケースが、前記ベアリングの径方向から前記弾性部材に当接する径方向当接部と、前記ベアリングの軸方向から前記弾性部材に当接する軸方向当接部とを有し、
    前記弾性部材の一部と前記径方向当接部との間に隙間が形成され
    前記ベアリングが前記ケースの嵌合部に挿入されて支持され、前記嵌合部が大径部と小径部とを段差部を介して接続して成る内周面を有し、前記大径部が前記径方向当接部であり、前記小径部が前記ベアリングの支持面であり、且つ、前記大径部と前記小径部との段差部が前記軸方向当接部であり、
    前記小径部が、前記大径部に対して前記歯車の噛合部から遠ざかる方向に偏心して配置されることを特徴とする歯車装置。
  2. 前記ベアリングが、前記ベアリングの軸方向端部から前記ケースの穴底部までの、前記弾性部材を前記軸方向当接部に近づける方向に変位できる軸方向の距離D1と、前記弾性部材から前記軸方向当接部までの前記ベアリングの軸方向の距離D2とが、D1>D2の関係を有する請求項1に記載の歯車装置。
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