JP5003412B2 - トルク伝達用継手及び電動パワ−ステアリング装置 - Google Patents

トルク伝達用継手及び電動パワ−ステアリング装置 Download PDF

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Description

この発明に係るトルク伝達用継手は、各種機械装置に組み込んで、互いに実質的に同心に配置された1対の回転軸同士の間でトルクを伝達させる為に利用する。又、本発明の電動式パワーステアリング装置は、自動車の操舵装置として利用するもので、電動モータを補助動力源として利用する事により、運転者がステアリングホイールを操作する為に要する力の軽減を図るものである。
本発明は、この様な電動式パワーステアリング装置を含む、各種機械装置を構成する1対の回転軸同士の継手部で、歯打ち音と呼ばれる不快な異音が発生する事を抑えられる構造の実現を意図して発明したものである。
操舵輪(フォークリフト等の特殊車両を除き、通常は前輪)に舵角を付与する際に運転者がステアリングホイールを操作する為に要する力の軽減を図る為の装置として、パワーステアリング装置が広く使用されている。又、この様なパワーステアリング装置で、補助動力源として電動モータを使用する電動式パワーステアリング装置も、近年普及し始めている。電動式パワーステアリング装置は、油圧式のパワーステアリング装置に比べて小型・軽量にでき、補助動力の大きさ(トルク)の制御が容易で、しかもエンジンの動力損失が少ない等の利点がある。
電動式パワーステアリング装置の構造は、各種知られているが、何れの構造の場合でも、ステアリングホイールの操作によって回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する回転軸に電動モータの補助動力を、減速機を介して付与する。この減速機として一般的には、ウォーム減速機が使用されている。ウォーム減速機を使用した電動式パワーステアリング装置の場合、上記電動モータにより回転駆動されるウォームと、上記回転軸と共に回転するウォームホイールとを噛合させて、上記電動モータの補助動力をこの回転軸に伝達自在とする。但し、ウォーム減速機の場合、何らの対策も施さないと、上記ウォームと上記ウォームホイールとの噛合部に存在するバックラッシュに基づき、上記回転軸の回転方向を変える際に、歯打ち音と呼ばれる不快な異音が発生する場合がある。
この様な歯打ち音の発生を抑えられる構造として従来から、特許文献1〜3に記載されている様に、ばね等の弾性部材によりウォームをウォームホイールに向け弾性的に押圧する事が考えられている。図8〜9は、このうちの特許文献2に記載された電動式パワーステアリング装置の1例を示している。ステアリングホイール1により所定方向に回転させられる、操舵用回転軸であるステアリングシャフト2の前端部は、ハウジング3の内側に回転自在に支持しており、この部分にウォームホイール4を固定している。このウォームホイール4と噛合するウォーム歯5をウォーム軸6の軸方向中間部に設け、電動モータ7により回転駆動されるウォーム8の両端部は、深溝型玉軸受等の1対の転がり軸受9a、9bにより、上記ハウジング3内に回転自在に支持されている。更に、上記ウォーム軸6の先端部で上記転がり軸受9aよりも突出した部分に押圧駒10を外嵌し、この押圧駒10と上記ハウジング3との間に、コイルばね11等の弾性部材を設けている。そして、このコイルばね11により、上記押圧駒10を介して、上記ウォーム軸6に設けたウォーム歯5を、上記ウォームホイール4に向け押圧している。この様な構成により、これらウォーム歯5とウォームホイール4との間のバックラッシュを抑え、上記歯打ち音の発生を抑えている。尚、このバックラッシュの解消に伴って、上記ウォーム軸6の中心軸と上記電動モータ7の出力軸12の中心軸とは、厳密には一致しなくなる。但し、これら両中心軸同士のずれは極く僅かであり、上記ウォーム軸6と上記出力軸12とは、実質的には同心のままである。
上述の様な従来構造の場合、上記ウォーム歯5と上記ウォームホイール4との噛合部で上記歯打ち音が発生する事を抑えられるが、上記出力軸12の先端部と上記ウォーム軸6の基端部との接続部で発生する歯打ち音を抑える事はできない。この点に就いて、以下に説明する。上記電動モータ7の出力軸12の先端部と上記ウォーム軸6の基端部とを回転力の伝達を自在に接続する為に、このウォーム軸6の基端部にスプライン孔13を、このウォーム軸6の基端面に開口する状態で形成している。又、上記出力軸12の先端部にスプライン軸部14を形成している。そして、このスプライン軸部14と上記スプライン孔13とをスプライン係合させる事によりトルク伝達用継手15を構成し、上記出力軸12と上記ウォーム軸6とを、回転力の伝達を自在に接続している。尚、本明細書及び特許請求の範囲に於ける「スプライン」には、ピッチの細かい、所謂「セレーション」と呼ばれるものも含む。
上記スプライン軸部14と上記スプライン孔13とが円周方向の隙間なく(バックラッシュ無しで)スプライン係合していれば、上記出力軸12の先端部と上記ウォーム軸6の基端部との接続部(スプライン係合部)で歯打ち音が発生する事はない。但し、実際の場合には、このスプライン係合部にはバックラッシュが存在する。このスプライン係合部のバックラッシュは、上記スプライン軸部14と上記スプライン孔13とをスプライン係合させる作業を容易に行なえる様にする為に必要である。又、上記出力軸12の中心軸と上記ウォーム軸6の中心軸とが僅かにずれた程度では、上記スプライン係合部にコジリが発生しない様にして、上記出力軸12を回転させる為に要するトルクが上昇する事を防止する為にも、上記バックラッシュは必要である。特に、前記コイルばね11等の弾性部材により上記ウォーム軸6に設けたウォーム歯5を前記ウォームホイール4に向け押圧して、これらウォーム歯5とウォームホイール4との間のバックラッシュを解消する構造の場合には、上記スプライン係合部のバックラッシュを設ける事は必須となる。
ところが、このスプライン係合部にバックラッシュが存在すると、上記電動モータ7の回転方向が変換される瞬間に、上記スプライン軸部14の外周面に設けられた雄スプライン歯の円周方向側面と、上記スプライン孔13の内周面に設けられた雌スプライン歯の円周方向側面とが勢い良く衝突し、上記歯打ち音が発生する。この様な歯打ち音は、上記スプライン係合部のバックラッシュが大きくなる程著しくなるので、従来は、このバックラッシュを、このスプライン係合部の組立が可能な範囲で、更には、上記ウォーム歯5とウォームホイール4との間のバックラッシュを解消できる範囲で、小さく抑える様にしていた。但し、上記スプライン係合部のバックラッシュを小さくすると、その分、上記スプライン軸部14を上記スプライン孔13に挿入しにくくなり、組立作業性が低下し、電動式パワーステアリング装置の製造コスト上昇の原因となる。又、上記出力軸12と上記ウォーム軸6との組み付け精度を高くしないと、上記コジリによるトルク上昇の問題が発生し易くなるので、やはり電動式パワーステアリング装置の製造コスト上昇の原因となる。
一方、特許文献4には、スプライン軸部の外周面に設けられた雄スプライン歯の周面とスプライン孔の内周面に設けられた雌スプライン歯の周面との間に弾性体を設けて、これら雄スプライン歯と雌スプライン歯とが勢い良く衝突する事を防止する発明が記載されている。この従来構造に就いて、図10により説明する。
この従来構造の場合、スプライン軸部の外周面に設けられた各雄スプライン歯17の歯面に形成した係合溝18a、18b、18cに弾性体19、19を、それぞれ係合している。そして、これら各弾性体19、19の外側面を、スプライン孔13の内周面に設けられた雌スプライン歯16、16の歯面に接触させている。更に、上記各雄スプライン歯17とこれら各雌スプライン歯16、16と上記各弾性体19、19とに囲まれる空間20には、グリース等を封入している。
この様な特許文献4に記載された構造の場合、上記各雄スプライン歯17の外周面と、上記各雌スプライン歯16、16の内周面とが衝突するのに先立って、上記各弾性体19、19の外側面と上記各雌スプライン歯16、16の内周面とが係合(当接)する。この為、これら各弾性体19、19が、上記雄スプライン歯17の外周面と上記雌スプライン歯16、16の内周面との衝突を緩和し、上記歯打ち音及び振動を抑える。但し、上記各雄スプライン歯17の歯面に上記各係合溝18a、18b、18cを形成する作業は面倒であり、加工コストが嵩む原因となる。
特開2000−43739号公報 特開2004−306898号公報 特表2006−513906号公報 特許第2956334号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、回転方向が変換される瞬間にスプライン孔とスプライン軸部とのスプライン係合部で生じる歯打ち音を抑えられる構造を、低コストで実現すべく発明したものである。
本発明の対象となるトルク伝達用継手及び電動式パワーステアリング装置のうち、請求項1〜3に記載したトルク伝達継手は、第一の回転軸と、第二の回転軸とを備える。
このうちの第一の回転軸にスプライン孔を、軸方向一端面に開口する状態で形成している。
又、上記第二の回転軸は、上記第一の回転軸と実質的に同心に配置されており、この第二の回転軸の軸方向片端部にスプライン軸部を設けている。
そして、上記スプライン軸部と上記スプライン孔とをスプライン係合させる事により、上記第一の回転軸と上記第二の回転軸とをトルクの伝達を可能に接続している。
特に、本発明のトルク伝達用継手に於いては、何れも、上記スプライン軸部を、剛体製で外周面に雄スプライン歯を設けた基軸と、この基軸の外周面に、この基軸を構成する上記雄スプライン歯の外径側端部(先端部)に被着する状態で設けられた弾性部材とにより構成している。
又、このスプライン軸部と上記スプライン孔とを係合した状態で、このスプライン孔の内周面と上記弾性部材の外側面との間の円周方向の隙間を、このスプライン孔の内周面と上記基軸の外周面のうちでこの弾性部材を設けていない部分との円周方向の隙間よりも小さくしている。
この為に、請求項1に記載したトルク伝達用継手の場合には、上記スプライン軸部を構成する基軸の雄スプライン歯の歯数を、スプライン孔の内周面に設けた雌スプライン歯の歯数の整数倍にしている。
そして、これら各雌スプライン歯を、複数の上記雄スプライン歯ずつと係合できる大きさに形成している。
更に、上記各雄スプライン歯のうちで、円周方向に隣り合う複数の雄スプライン歯と弾性部材とを係合させた状態で、これら各雄スプライン歯及び弾性部材と上記各雌スプライン歯とを、1対1でスプライン係合させている。
又、請求項2に記載したトルク伝達用継手の場合には、上記スプライン軸部を構成する基軸の外周面に形成した雄スプライン歯の径方向先半部に、この雄スプライン歯の基半部と段差面により連続し、この基半部に比べて円周方向の幅が小さくなった凸状部を設け、この凸状部に上記弾性部材を設けている。
又、請求項3に記載したトルク伝達用継手の場合には、上記基軸の外周面で、上記弾性部材を設けた部分から外れた位置に、この弾性部材よりも剛性が高く、上記基軸よりも剛性が低い弾性材製である第二の弾性部材を設けている。
そして、前記雌スプライン歯の内周面と上記弾性部材の外側面との間の円周方向の隙間dと、この雌スプライン歯の内周面と上記第二の弾性部材の外側面との間の円周方向の隙間dと、この雌スプライン歯の内周面と上記基軸の外周面との間の円周方向の隙間d との関係を、d<d<dしている。
又、上記スプライン軸部は、例えば請求項4に記載した様に、上記基軸に、この基軸とは別体に設けた弾性部材を係合する事で構成する。
又、この様な弾性部材として具体的には、請求項5に記載した様に、板状の基板部と、互いに平行な複数の柱部とを備えたものとする。このうちの各柱部は、それぞれの一端部をこの基板部の軸方向片側面の径方向外端部の円周方向複数個所に結合しており、他端部を他の部分に結合しない自由端としたものとする。又、これら各柱部の内側面の形状を、上記基軸の外周面のうちの係合する部分に沿う様にしている。そして、この基軸を上記弾性部材の内径側に、上記基板部と反対側から挿入する事で、この基軸と弾性部材とを係合する。
或いは、上記スプライン軸部は、請求項6に記載した様に、上記基軸の周囲に、弾性部材を射出成形する事で構成する。
又、請求項7に記載した電動式パワーステアリング装置は、前述した従来から知られている電動式パワーステアリング装置と同様に、ハウジングと、操舵用回転軸と、ウォームホイールと、ウォームと、電動モータとを備える。
このうちのハウジングは、ステアリングコラム、ステアリングギヤユニットのケース等の固定の部分に支持されて、回転する事はない。
又、上記操舵用回転軸は、上記ハウジングに対し回転自在に設けられて、ステアリングホイールの操作により回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する。この様な操舵用回転軸としては、上記固定の部分が上記ステアリングコラムの場合には、ステアリングシャフト若しくはこのステアリングシャフトと同軸に設けられたシャフトが、上記固定の部分がステアリングギヤユニットのケースである場合にはピニオン軸が、それぞれ相当する。
又、上記ウォームホイールは、上記ハウジングの内部で上記操舵用回転軸の一部に、この操舵用回転軸と同心に支持されて、この操舵用回転軸と共に回転する。
又、上記ウォームは、ウォーム軸の軸方向中間部にウォーム歯を設けて成り、このウォーム歯を上記ウォームホイールと噛合させた状態で、上記ウォーム軸の軸方向両端部をそれぞれ軸受により上記ハウジングに対し回転自在に支持している。
又、上記電動モータは、上記ウォームを回転駆動する為のものである。
そして、この電動モータの出力軸と上記ウォーム軸とをトルク伝達用継手により、トルク伝達自在に接続している。
特に、本発明の電動式パワーステアリング装置に於いては、上記トルク伝達用継手が、前述の請求項1〜6に記載された様なトルク伝達用継手である。
上述の様な構成を有する本発明のトルク伝達用継手及び電動式パワーステアリング装置によれば、起動の瞬間や回転方向が変換される瞬間に、スプライン孔とスプライン軸部とのスプライン係合部で生じる歯打ち音、及び振動を抑えられる、しかも耐久性に優れた構造を、低コストで実現できる。
先ず、本発明の構造によれば、上記スプライン軸部を構成する基軸に設けた雄スプライン歯の外周面と、上記スプライン孔の内周面との間の円周方向の隙間に比べて、上記スプライン軸部を構成する弾性部材の外側面と、このスプライン孔の内周面との間の円周方向の隙間を小さくしている為、上記歯打ち音及び振動を抑える事が可能になる。即ち、上記弾性部材の外側面と、上記スプライン孔の内周面との円周方向の隙間を小さくする事で、剛体製である上記基軸の雄スプライン歯の外周面と、上記スプライン孔の内周面とが衝突するのに先立って、上記弾性部材の外側面と上記スプライン孔の内周面とを係合(当接)させられる。この弾性部材は、上記雄スプライン歯の外周面と上記スプライン孔の内周面との衝突を緩和し、上記歯打ち音及び振動を抑える。これに対して、上記雄スプライン歯と上記スプライン孔との間で伝達すべきトルクが大きくなり、上記弾性部材の弾性変形量が増した場合には、上記雄スプライン歯の外周面と上記スプライン孔の内周面とが衝突するが、この衝突の速度は、上記弾性部材の弾性変形に基づいて遅くなっている為、上記雄スプライン歯の外周面と上記スプライン孔の内周面との係合部でも、不快な歯打ち音及び振動が発生する事は抑えられる。この様な本発明の構造は、上記雄スプライン歯に対して溝を設ける等の特別な加工を施す必要がない。この為、上記トルク伝達用継手の製造コストが嵩む事はない。
尚、請求項2に記載した構造の様に、上記スプライン軸部を構成する基軸の雄スプライン歯の先端部にこの雄スプライン歯の基端部と段差面により連続し、この基端部に比べて円周方向の幅が小さくなった凸状部を設ける為の加工に於いても、この凸状部は容易に形成できる形状である為、面倒な作業は必要ない。
[実施の形態の第1例]
図1〜4は、請求項1、4、5、7に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、電動モータ7の出力軸12の先端部(図1の左端部)に設けたスプライン軸部14aと、ウォーム軸6の基端部(図1の右端部)に設けたスプライン孔13とをスプライン係合させて成る、トルク伝達用継手部15aの構造にある。その他、電動式パワーステアリング装置全体の構造及び作用に就いては、広く実施されている従来構造と同様であるから、この従来構造と同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分、及び、先に説明しなかった部分を中心に説明する。尚、本例の場合、上記ウォーム軸6が第一の回転軸であり、上記出力軸12が第二の回転軸である。又、これらウォーム軸6と出力軸12との配列方向が、前述の図9とは逆であるが、この点は、単に設計的な選択事項であり、本発明の特徴とは何ら関係がない。
本例の場合には、上記ウォーム軸6の基端部に、その内周面に雌スプライン歯16、16を設けたスプライン孔13を、このウォーム軸6の基端面(図1の右端面)に開口する状態で形成している。
又、上記スプライン孔13とスプライン係合している、上記出力軸12の先端部(図1の左端部)に設けたスプライン軸部14aを、図2の(a)に示す様な、金属等の剛体製で、外周面に雄スプライン歯17a、17aを設けた基軸21と、この基軸21とは別体に設けた弾性部材22とを、図2の(b)に示す様に係合する事により構成している。
このうちの、これら各雌スプライン歯16、16は、それぞれの間に2個ずつの上記雄スプライン歯17a、17aを係合させられる大きさに形成されている。
又、上記各雄スプライン歯17a、17aの歯数は、上記雌スプライン歯16、16の歯数の2倍としている。
又、上記弾性部材22は、ニトリルゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム等のゴム材、ポリウレタン等のエラストマー、合成樹脂等の弾性材製であり、板状の基板部23と、互いに平行な複数の柱部24、24とを備えている。
又、これら各柱部24、24は、一端部(図1、2の左端部)をこの基板部23の軸方向片側面(図1、2の右側面)の径方向外端部の円周方向複数個所(図1、2では6個所)に結合しており、他端部(図1、2の右端部)を他の部分に結合しない自由端としている。又、上記各柱部24、24の外周側面は、上記各雌スプライン歯16、16の歯底面25、25に沿う形状の部分円筒面である。又、上記各柱部24、24の内周側面は、上記各雄スプライン歯17a、17aのうちで、円周方向に隣り合う1対の雄スプライン歯17a、17aの外周面に沿う形状をしている。尚、上記各柱部24、24の自由状態に於ける、これら各柱部24、24の内周側面の直径を、この内周側面と係合する上記各雄スプライン歯17a、17aの外周面の各位置の直径よりも小さくしておけば、簡単に上記係合が外れる事を防止できる為、好ましい。
上記基軸21と上記弾性部材22とは、この基軸をこの弾性部材22の内径側に、上記基板部23と反対側に開口した開口部26から挿入する事で組み合わせている。この様に組み合わせた状態では、上記各雄スプライン歯17a、17aのうちで、円周方向に隣り合う1対の雄スプライン歯17a、17a同士の間に、上記各柱部24、24が係合する。そして、上記各雌スプライン歯16、16と1対1でスプライン係合可能な、合成雄スプライン歯27、27を形成する。
そして、この様な各合成雄スプライン歯27、27と、上記各雌スプライン歯16、16とを、1対1でスプライン係合する事により、上記スプライン孔13と上記スプライン軸部14aとをトルクの伝達を可能に係合している。
上述の様に、上記スプライン孔13と上記スプライン軸部14aとが係合した状態では、図3、4に示す様に上記スプライン孔13の各雌スプライン歯16、16の内周面と上記弾性部材22の各柱部24、24の外周側面との間の円周方向の隙間d22が、上記スプライン孔13の各雌スプライン歯16、16の内周面と上記基軸21の雄スプライン歯17a、17aの外周面のうちで上記弾性部材22を設けていない部分との円周方向の隙間d17よりも小さく(d22<d17)なる。
尚、上記スプライン孔13の各雌スプライン歯16、16の内周面と上記弾性部材22の各柱部24、24の外周側面との間の円周方向の隙間d22は、0であっても良い。
上述した様な本例のトルク伝達用継手と電動式パワーステアリング装置の場合、起動の瞬間や回転方向が変換される瞬間に、上記スプライン孔13と上記スプライン軸部14aとのスプライン係合部で生じる歯打ち音を抑えられる構造を、低コストで実現できる。
先ず、上記ウォーム軸6に形成した上記スプライン孔13と上記出力軸12に形成した上記スプライン軸部14aとを、スプライン係合により回転力の伝達を自在に結合しているので、結合部の外径を大きくせずに、小型且つ軽量に構成できる。この為、材料コストを低減できる。
又、上記スプライン孔13と上記基軸21との径方向の隙間に上記弾性部材22を設ける構造は、軸方向長さの増加を抑え、設計の自由度向上を図れる。
又、上記スプライン軸部14aを、上記スプライン孔13に緩く挿入できる構造で済む為、組み合わせ作業を容易に行なえて、組立作業のコストを抑えられる。
更に、剛体製である上記基軸21の各雄スプライン歯17a、17aの外周面と上記各雌スプライン歯16、16の内周面とが衝突するのに先立って、上記弾性部材22の各柱部24、24の外周側面とこれら各雌スプライン歯16、16の内周面とを係合(当接)させられる。上記弾性部材22は、上記各雄スプライン歯17a、17aの外周面と上記各雌スプライン歯16、16の内周面との衝突を緩和し、上記歯打ち音及び振動を抑える。又、上記スプライン軸部14aと上記スプライン孔13との間で伝達すべきトルクが大きくなり、上記弾性部材22の弾性変形量が増した場合には、上記各雄スプライン歯17a、17aの外周面と上記各雌スプライン歯16、16の内周面とが衝突する。そして、上記弾性部材22が過度に圧縮される事を防止して、この弾性部材22の耐久性を確保できる。又、上記両周面同士が衝突する速度は、上記弾性部材22の弾性変形に基づいて十分に遅くなっている為、上記各雄スプライン歯17a、17aの外周面と上記各雌スプライン歯16、16の内周面との係合部でも、不快な歯打ち音及び振動が発生する事は抑えられる。
尚、本例のスプライン軸部14aを構成する上記弾性部材22は、このスプライン軸部14aを構成する上記基軸21とは別体に設けているが、特許請求の範囲の請求項6に記載した構造の様に、この基軸21に対して、弾性部材を射出成形(モールド成形)して、剛体と弾性部材とから成るスプライン軸部を構成する事もできる。
尚、上記弾性部材22は、入力される可能性のあるトルクの大きさの範囲内では、弾性を示す材質により形成している。この為、上記弾性部材22が塑性変形する事はない。
又、本例の雌スプライン孔13、スプライン軸部14aを構成する基軸21の構造は、特殊な形状ではない。この為、従来の生産方法により製造する事ができ、製造コストが嵩む事はない。更に、上記基軸21と上記弾性部材22とを別体に設けて係合する場合や、この基軸21に対して上記弾性部材22を射出成形する事で一体に設ける場合の何れも、上記基軸21に対して溝を設ける等の特殊な加工を施す必要がない。この為、製造コストが嵩む事はない。
[実施の形態の第2例]
図5は、請求項2、4、5に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。
本例のトルク伝達用継手部は、出力軸12(図1参照)の先端部に設けたスプライン軸部14bを構成している基軸21a、及び、弾性部材22aを構成している各柱部24a、24aの構造が、上述した実施の形態の第1例とは異なる。
上記基軸21aは、この基軸21aの各雄スプライン歯17b、17bの先半部に、これら雄スプライン歯17bの基半部28、28と段差面29、29により連続し、これら各基半部28、28に比べて円周方向の幅が小さくなった、凸状部30、30を設けている。そして、これら各凸状部30、30に、上記基軸21aとは別体に設けた弾性部材22aを被着している。
又、上記弾性部材22aの各柱部24a、24aの外周側面は、スプライン孔13の各雌スプライン歯16、16の歯底面25、25に沿う形状の部分円筒面である。又、上記各柱部24a、24aの内周側面は、上記各雄スプライン歯17b、17bに形成している上記各凸状部30、30の外周面に沿う形状をしている。この様な、上記弾性部材22aと上記基軸21aとは、上記各雄スプライン歯17b、17bと上記各柱部24a、24aとが1対1で係合する事により、各合成雄スプライン歯27a、27aを形成している。尚、上記各柱部24a、24aの自由状態に於いて、これら各柱部24a、24aの内周側面の直径を、この内周側面と係合する上記各凸状部30、30の外周面の各位置の直径よりも小さくしておけば、簡単に上記係合が外れる事を防止できる為、好ましい。その他の部分の構成及び作用に就いては、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第3例]
図6〜7は、請求項3〜5に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。
本例のトルク伝達用継手部のスプライン軸部14cは、上記実施の形態の第1例及び第2例と同様に、外周面に各雄スプライン歯17c、17cを設けた基軸21bとこの基軸21bとは別体に形成された弾性部材22bとを組み合わせている。この弾性部材22bの基板部は、次述する第二の弾性部材31の基板部との干渉を防止する為、円輪状としている。更に本例の場合には、上記基軸21bの各雄スプライン歯17c、17cの外周面で、上記弾性部材22bの各柱部24b、24bを設けた部分から、径方向内方に外れた位置に、この弾性部材22bよりも剛性が高く上記基軸21bよりも剛性が低い、第二の弾性部材31を装着している。
この第二の弾性部材31は、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂等の合成樹脂製で、板状の基板部(図示せず)と、複数の柱部32、32とを備えている。
このうちの各柱部32、32は、一端部(図6、7裏側)を上記基板部の軸方向片側面の径方向外端部の円周方向複数個所(図6では6個所)に結合しており、他端部(図6、7の表側)を他の部分に結合しない自由端としている。又、上記各柱部32、32の外周側面は、スプライン孔13の内周面に形成している各雌スプライン歯16、16の歯先面に沿う形状をしている。又、上記各柱部32、32の内周側面は、上記各雄スプライン歯17c、17cの外周面のうちの係合する部分の形状に沿う形状をしている。尚、上記各柱部32、32の自由状態に於ける、これら各柱部32、32の内周側面の直径を、この内周側面と係合する上記各雄スプライン歯17c、17cの外周面の各位置の直径よりも小さくしておけば、簡単に上記係合が外れる事を防止できる為、好ましい。
そして、上記スプライン孔13と上記スプライン軸部14cとを係合した状態で、上記各雌スプライン歯16、16の内周面と上記弾性部材22bの各柱部24b、24bの外周側面との間の円周方向の隙間d22b(特許請求の範囲のd)と、これら各雌スプライン歯16、16の内周面と上記各第二の弾性部材31の各柱部32、32の外周側面との間の円周方向の隙間d31(特許請求の範囲のd)と、これら各雌スプライン歯16、16の内周面と上記基軸21bの各雄スプライン歯17c、17cの外周面との間の円周方向の隙間d17c(特許請求の範囲のd)との関係がd22b<d31<d17cになる様に、各部の寸法を規制している。
尚、上記各雌スプライン歯16、16の内周面と上記弾性部材22bの各柱部24b、24bの外周側面との間の円周方向の隙間d22bは、0であっても良い。又、本例では、上記弾性部材22bの各柱部24b、24bと上記各第二の弾性部材31の各柱部32、32との間に隙間を設けていないが、隙間を設ける構造を採用する事もできる。
上述した様な本例の構造の場合、起動の瞬間や回転方向が変換される瞬間に、上記スプライン孔13と上記スプライン軸部14cとのスプライン係合部で生じる歯打ち音を、より効果的に抑える事ができる。
即ち、上記各隙間の大小関係を上述の様に規制する事で、剛体製である上記基軸21bの各雄スプライン歯17c、17cの外周面と、上記各雌スプライン歯16、16の内周面とが衝突するのに先立って、先ず、上記弾性部材22bの各柱部24b、24bの外周側面と上記各雌スプライン歯16、16の内周面とが係合(当接)する。次に、上記スプライン軸部14cと上記スプライン孔13との間で伝達すべきトルクが大きくなり、上記弾性部材22bの弾性変形量が増した場合(弾性変形量がd31−d22b以上になった場合)には、上記第二の弾性部材31の各柱部32、32の外周側面とこれら上記各雌スプライン歯16、16の内周面とが係合(当接)する。更に上記トルクが大きくなった場合に、上記各雄スプライン歯17c、17cの外周面と上記各雌スプライン歯16、16の内周面とが衝突するが、この衝突の速度は、上記弾性部材22b、及び上記各第二の弾性部材31の弾性変形に基づいて十分に遅くなっている為、上記各雄スプライン歯17c、17cの外周面と上記各雌スプライン歯16、16の内周面との係合部でも、不快な歯打ち音及び振動が発生する事は抑えられる。尚、上記弾性部材22b及び上記第二の弾性部材31は、入力される可能性のあるトルクの大きさの範囲内では、弾性を示す様な材質により形成している。この為、上記弾性部材22b及び上記第二の弾性部材31が塑性変形する事はない。
その他の部分の構成及び作用に就いては、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する説明は省略する。
上述した様な実施の形態の第1〜3例の、スプライン軸部を構成する弾性部材は、このスプライン軸部を構成する基軸とは別体に設けているが、特許請求の範囲の請求項6に記載した構造の様に、この基軸に対して、弾性部材を射出成形して上記スプライン軸部を構成する事もできる。
又、第二の弾性部材も同様に、この基軸に対してこの第二の弾性部材を射出成形して上記スプライン軸部を構成する事もできる。
又、上記両弾性部材、第二の弾性部材の材質は、上述した材料に限らず、これら両部材間の剛性に差を設けられる様な各種材料を使用する事ができる。
又、上記実施の形態の第1〜2例の構造に、上記第二の弾性部材を設ける構造を採用すれば、上記実施の形態の第3例と同様に、効果的に上記スプライン軸部とスプライン孔との係合部で、不快な歯打ち音及び振動が発生する事を抑える事ができる。
又、図示の各例では、ウォーム軸の側に、受孔であるスプライン孔を、出力軸の側に軸部であるスプライン軸部を、それぞれ形成した構造に就いて示した。これに対して、本発明を実施する場合に、上記ウォーム軸の側にスプライン軸部を、上記出力軸の側にスプライン孔を、それぞれ形成する事もできる。
又、本発明のトルク伝達用継手を組み込む回転機械装置に関しても、図示の様な電動式パワーステアリング装置に限らず、スプライン式のトルク伝達用継手を備えたものに組み込めば、上記各例と同様の効果を得る事ができる。
本発明の実施の形態の第1例を示す、パワーステアリング装置の部分断面図。 同じく、トルク伝達用継手を構成する部材の分解斜視図(a)と、基軸と弾性部材を係合させて、スプライン軸部とした状態の斜視図(b)。 同じく、トルク伝達継手部のみを示す、図1のA−A断面図。 同じく、図3のB部拡大図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図3と同様の図。 同第3例を示す、図3と同様の図。 図6のC部拡大図。 従来構造のパワーステアリング装置を示す、部分切断側面図。 図8の拡大D−D断面図。 従来構造のパワーステアリング装置のトルク伝達用継手部を、中立時の状態(a)とトルク伝達時の状態(b)とで示す部分断面図。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 ハウジング
4 ウォームホイール
5 ウォーム歯
6 ウォーム軸
7 電動モータ
8 ウォーム
9a、9b 転がり軸受
10 押圧駒
11 コイルばね
12 出力軸
13 スプライン孔
14 14a 14b 14c スプライン軸部
15 15a トルク伝達用継手
16 16a 雌スプライン歯
17 17a 17b 17c 雄スプライン歯
18a 18b 18c 係合溝
19 弾性体
20 空間
21 21a 21b 基軸
22 22a 22b 弾性部材
23 基板部
24 24a 24b 柱部
25 歯底面
26 開口部
27 27a 合成雄スプライン歯
28 基半部
29 段差面
30 凸状部
31 第二の弾性部材
32 柱部

Claims (7)

  1. 第一の回転軸の軸方向一端部内側に、この第一の回転軸の軸方向一端面に開口する状態で形成されたスプライン孔と、この第一の回転軸と実質的に同心に配置された第二の回転軸の軸方向片端部に設けられたスプライン軸部とを備え、このスプライン軸部と上記スプライン孔とをスプライン係合させる事により、上記第一の回転軸と上記第二の回転軸とをトルクの伝達を可能に接続しているトルク伝達用継手に於いて、
    上記スプライン軸部は、剛体製で外周面に雄スプライン歯を設けた基軸と、この基軸の外周面に、この基軸を構成する上記雄スプライン歯の外径側端部に被着する状態で設けられた弾性部材とから成り、このスプライン軸部と上記スプライン孔とを係合した状態で、このスプライン孔の内周面と上記弾性部材の外側面との間の円周方向の隙間を、このスプライン孔の内周面と上記基軸の外周面のうちで上記弾性部材を設けていない部分との円周方向の隙間よりも小さくすべく、
    上記スプライン軸部を構成する基軸の雄スプライン歯の歯数上記スプライン孔の内周面に設けた雌スプライン歯の歯数の整数倍とし
    これら各雌スプライン歯、複数の上記雄スプライン歯ずつと係合できる大きさに形成して
    上記各雄スプライン歯のうちで、円周方向に隣り合う複数の雄スプライン歯と上記弾性部材とを係合させた状態で、これら各雄スプライン歯及び弾性部材と上記各雌スプライン歯と、1対1でスプライン係合させた事を特徴とするトルク伝達用継手。
  2. 第一の回転軸の軸方向一端部内側に、この第一の回転軸の軸方向一端面に開口する状態で形成されたスプライン孔と、この第一の回転軸と実質的に同心に配置された第二の回転軸の軸方向片端部に設けられたスプライン軸部とを備え、このスプライン軸部と上記スプライン孔とをスプライン係合させる事により、上記第一の回転軸と上記第二の回転軸とをトルクの伝達を可能に接続しているトルク伝達用継手に於いて、
    上記スプライン軸部は、剛体製で外周面に雄スプライン歯を設けた基軸と、この基軸の外周面に、この基軸を構成する上記雄スプライン歯の外径側端部に被着する状態で設けられた弾性部材とから成り、このスプライン軸部と上記スプライン孔とを係合した状態で、このスプライン孔の内周面と上記弾性部材の外側面との間の円周方向の隙間を、このスプライン孔の内周面と上記基軸の外周面のうちで上記弾性部材を設けていない部分との円周方向の隙間よりも小さくすべく、
    上記スプライン軸部を構成する基軸の外周面に形成した各雄スプライン歯の径方向先半部に、これら各雄スプライン歯の基半部と段差面により連続し、この基半部に比べて円周方向の幅が小さくなった凸状部を設け、これら各凸状部に上記弾性部材を設けている事を特徴とするトルク伝達用継手。
  3. 第一の回転軸の軸方向一端部内側に、この第一の回転軸の軸方向一端面に開口する状態で形成されたスプライン孔と、この第一の回転軸と実質的に同心に配置された第二の回転軸の軸方向片端部に設けられたスプライン軸部とを備え、このスプライン軸部と上記スプライン孔とをスプライン係合させる事により、上記第一の回転軸と上記第二の回転軸とをトルクの伝達を可能に接続しているトルク伝達用継手に於いて、
    上記スプライン軸部は、剛体製で外周面に雄スプライン歯を設けた基軸と、この基軸の外周面に、この基軸を構成する上記雄スプライン歯の外径側端部に被着する状態で設けられた弾性部材とから成り、このスプライン軸部と上記スプライン孔とを係合した状態で、このスプライン孔の内周面と上記弾性部材の外側面との間の円周方向の隙間を、このスプライン孔の内周面と上記基軸の外周面のうちで上記弾性部材を設けていない部分との円周方向の隙間よりも小さくすべく、
    上記基軸の外周面で、上記弾性部材を設けた部分から外れた位置に、この弾性部材よりも剛性が高く、上記基軸よりも剛性が低い第二の弾性部材を設け、上記雌スプライン孔の内周面と上記弾性部材の外側面との間の円周方向の隙間dと、この雌スプライン孔の内周面と上記第二の弾性部材の外側面との間の円周方向の隙間dと、この雌スプライン孔の内周面と上記基軸の外側面との間の円周方向の隙間dとの関係、d<d<d とした事を特徴とするトルク伝達用継手
  4. スプライン軸部が、基軸に、この基軸とは別体に設けた弾性部材を係合させる事で構成されている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したトルク伝達用継手。
  5. 弾性部材が、板状の基板部と、互いに平行な複数の柱部とを備え、これら各柱部は、それぞれの一端部をこの基板部の軸方向片側面の径方向外端部の円周方向複数個所に結合しており、それぞれの他端部を他の部分に結合しない自由端としており、内側面が上記基軸の外周面のうちの係合する部分に沿う形状をしており、この基軸を上記弾性部材の内径側に、上記基板部と反対側から挿入する事で、この基軸と弾性部材とを係合している、請求項4に記載したトルク伝達用継手。
  6. スプライン軸部が、基軸の周囲に、弾性部材を射出成形する事で構成されている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したトルク伝達用継手。
  7. 固定の部分に支持されて回転する事のないハウジングと、このハウジングに対し回転自在に設けられて、ステアリングホイールの操作により回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する操舵用回転軸と、上記ハウジングの内部でこの操舵用回転軸の一部に、この操舵用回転軸と同心に支持されて、この操舵用回転軸と共に回転するウォームホイールと、ウォーム軸の軸方向中間部にウォーム歯を設けて成り、このウォーム歯を上記ウォームホイールと噛合させた状態で、上記ウォーム軸の軸方向両端部をそれぞれ軸受により上記ハウジングに対し回転自在に支持されたウォームと、このウォームを回転駆動する為の電動モータとを備え、この電動モータの出力軸と上記ウォーム軸とをトルク伝達用継手により、トルク伝達自在に接続している電動式パワーステアリング装置に於いて、このトルク伝達用継手が、請求項1〜6のうちの何れか1項に記載したトルク伝達用継手である事を特徴とする電動式パワーステアリング装置。
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