JP5843312B2 - 焼き菓子類用小麦粉 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、POP含有量が焼き菓子用油脂組成物全体中12〜40重量%であり、且つ焼き菓子用油脂組成物に含まれるラウリン酸の含有量が構成脂肪酸全体中2〜15重量%である焼き菓子用油脂組成物が提案されており、該焼き菓子用油脂組成物を焼き菓子用練り込み油脂として用いて焼き菓子を作製することにより、サクサクとした食感で、口溶けの良い焼き菓子類が得られることが記載されている。
しかし、従来提案されている方法では、その効果は十分とは言い難く、さらなる改善が求められている。その改善方法は、副材料での改良ではなく、主原料での改善が求められている。
上記小麦粉の蛋白含量が少なすぎると、作業性が悪く、また蛋白含量が多すぎると、硬い食感となる。
上記小麦粉の含有量が50質量%未満であると、作業性が悪くなり、口溶けが悪くなる。
本発明の焼き菓子類用小麦粉は、従来の焼き菓子類用小麦粉と同様にして焼き菓子類の製造に用いられる。すなわち、本発明の焼き菓子類用小麦粉および目的とする焼き菓子類の種類に応じて他の原料を適宜混合し、常法に従って焼き菓子類を製造することができる。
なお、本発明の焼き菓子類を製造する際、上記の本発明の焼き菓子類用小麦粉または本発明の焼き菓子類用ミックス粉を用いて作製した菓子生地は、直ちに、成型した後、焼成してもよく、冷凍生地、冷蔵生地として、流通させたり保管したりすることもできる。
下記(配合)および(製法)により、ビスケット菓子(クッキー)を製造した。
(配合)
マーガリン 40質量部
砂糖 50質量部
食塩 1質量部
全卵 15質量部
小麦粉 100質量部(アパシェ(APACHE)種由来の小麦粉50質量部およびウエスタンホワイト(WW)由来の小麦粉50質量部)
ベーキングパウダー 1質量部
(製法)
アパシェ(APACHE)種由来の小麦粉50質量部およびウエスタンホワイト(WW)由来の小麦粉50質量部からなる小麦粉100質量部に、ベーキングパウダー(BP)1質量部を加えてよく混合する。別に、砂糖50質量部、食塩1質量部およびマーガリン40質量部をよく混合し、これに全卵15質量部を徐々に加えて混ぜ合わせる。これを上記のBP入りの小麦粉に加えて混ぜ合わせて、生地を調製する。得られた生地を冷蔵庫で冷やしてから伸ばし、型抜きした後、天板に並べ、190℃のオーブンで12分間焼成してクッキーを得る。得られたクッキーは、エッジが立った外観で、さっくりとして、口溶けが良い食感であった。
実施例1で用いた小麦粉の代わりに、日清製粉株式会社製「フラワー」(薄力粉)のみを用いた以外は、実施例1と同様にしてクッキーを製造した。
下記(配合)および(製法)により、シュー菓子(シュー皮)を製造した。
(配合)
全卵 200質量部
小麦粉 100質量部(スワッソン(SOISSONS)種由来の小麦粉10質量部、バーミュード(BERMUDE) 種由来の小麦粉30質量部、アルルカン(ARLEQUIN)種由来の小麦粉40質量部およびウエスタンホワイト(WW)由来の小麦粉20質量部)
水 150質量部
マーガリン 100質量部
(製法)
水150質量部とマーガリン100質量部をボールに入れて沸騰させる。これに、スワッソン(SOISSONS)種由来の小麦粉10質量部、バーミュード(BERMUDE) 種由来の小麦粉30質量部、アルルカン(ARLEQUIN)種由来の小麦粉40質量部およびウエスタンホワイト(WW)由来の小麦粉20質量部からなる小麦粉100質量部を加えてよく混合する。次に全卵200質量部を徐々に加えシュー生地を調製する。このシュー生地を天板の上に絞り、220℃のオーブンで25分間焼成してシュー皮を得る。得られたシュー皮は、さっくりとして、口溶けが良い食感であった。
実施例2で用いた小麦粉の代わりに、日清製粉株式会社製「フラワー」(薄力粉)のみを用いた以外は、実施例2と同様にしてシュー皮を製造した。
下記(配合)および(製法)により、パイ菓子(アップルパイ)を製造した。
(配合)
砂糖 3質量部
食塩 1質量部
全卵 10質量部
小麦粉 100質量部(バーミュード(BERMUDE) 種由来の小麦粉20質量部、アルルカン(ARLEQUIN)種由来の小麦粉40質量部、メンデル(MENDEL)種由来の小麦粉30質量部およびアルドリック(ALDRIC)種由来の小麦粉10質量部)
水 55質量部
バター 80質量部
アップルプレザーブ 30g/生地1枚
(製法)
バーミュード(BERMUDE) 種由来の小麦粉20質量部、アルルカン(ARLEQUIN)種由来の小麦粉40質量部、メンデル(MENDEL)種由来の小麦粉30質量部およびアルドリック(ALDRIC)種由来の小麦粉10質量部からなる小麦粉100質量部、砂糖3質量部、食塩1質量部、全卵10質量部および水55質量部を低速で5分間、次いで中速で5分間混捏する。得られた生地を5℃の冷蔵庫で3時間冷蔵する。冷蔵した生地にバター80質量部を用いて3折3回、次いで4折1回行ってロールインする。ロールインした生地を2mm厚に伸ばした後、9cmの正方形にカットし、アップルプレザーブ30gを包み、220℃のオーブンで13分間焼成してアップルパイを得る。得られたアップルパイは、浮きもよく、焼き色もはっきりして、パリッとした食感で、口溶けも良いものであった。
実施例3で用いた小麦粉の代わりに、日清製粉株式会社製「フラワー」(薄力粉)のみを用いた以外は、実施例3と同様にしてアップルパイを製造した。
下記(配合)および(製法)により、バターケーキ菓子(マドレーヌ)を製造した。
(配合)
全卵 100質量部
砂糖 100質量部
蜂蜜 30質量部
小麦粉 100質量部(カプホーン(CAPHORN) 種由来の小麦粉100質量部)
BP 2質量部
バター 100質量部
(製法)
カプホーン(CAPHORN) 種由来の小麦粉100質量部にBPを2質量部加えてよく混合する。全卵100質量部に砂糖100質量部および蜂蜜30質量部をよく混合する。これに上記のBP入りの小麦粉を加えてよく混ぜ合わせる。溶かしたバター100質量部を徐々に加え均一になるまでよく混ぜ合わせる。得られた生地を5℃の冷蔵庫で1時間冷蔵する。冷蔵した生地をマドレーヌ型に絞り、190℃のオーブンで15分間焼成してマドレーヌを得る。得られたマドレーヌは、エッジがはっきりとした外観で、ほろほろっとして口溶けが良い食感であった。
実施例4で用いた小麦粉の代わりに、日清製粉株式会社製「フラワー」(薄力粉)のみを用いた以外は、実施例4と同様にしてマドレーヌを製造した。
Claims (3)
- バーミュード(BERMUDE) 種、アルルカン(ARLEQUIN)種、アパシェ(APACHE)種、カプホーン(CAPHORN) 種、スワッソン(SOISSONS)種、アリクサン(ALIXIAN) 種、アルティゴ(ALTIGO)種、プレミオ(PREMIO)種、セレクト(SELECT)種、ニルヴァーナ(NIRVANA) 種、メンデル(MENDEL)種、オスマン(HAUSSMANN)種、セザンヌ(CEZANNE) 種、オーブッサン(AUBUSSON)種、アルドリック(ALDRIC)種、イソングラン(ISENGRAIN)種、レシタル(RECITAL)種、シデラル(SIDERAL)種、シャンゴー(SHANGO)種、カンレミ(CAMP-REMY)種、アズテック(AZTEC)種、シャルジェ(CHARGER)種、タルドール(TALDOR)種、テクセル(TEXEL)種、ムニエル(MEUNIER)種、オルバンティス(ORVANTIS)種、サンカラ(SANKARA)種、シピオン(SCIPION)種、スポンソ(SPONSOR)種、バルティモア(BALTIMOR)種、クルト(COURTOT)種、ガリビア(GALIBIER)種、ユーゴ(HUGO)種、マニタル(MANITAL)種およびアルトリア(ALTRIA)種由来の小麦粉の少なくとも1種を50質量%以上含有する、イーストを使用しない焼き菓子類用小麦粉を含有することを特徴とする、イーストを使用しない焼き菓子類用ミックス粉。
- 請求項1に記載の焼き菓子類用ミックス粉を用いて得られた、イーストを使用しない焼き菓子類。
- バーミュード(BERMUDE) 種、アルルカン(ARLEQUIN)種、アパシェ(APACHE)種、カプホーン(CAPHORN) 種、スワッソン(SOISSONS)種、アリクサン(ALIXIAN) 種、アルティゴ(ALTIGO)種、プレミオ(PREMIO)種、セレクト(SELECT)種、ニルヴァーナ(NIRVANA) 種、メンデル(MENDEL)種、オスマン(HAUSSMANN)種、セザンヌ(CEZANNE) 種、オーブッサン(AUBUSSON)種、アルドリック(ALDRIC)種、イソングラン(ISENGRAIN)種、レシタル(RECITAL)種、シデラル(SIDERAL)種、シャンゴー(SHANGO)種、カンレミ(CAMP-REMY)種、アズテック(AZTEC)種、シャルジェ(CHARGER)種、タルドール(TALDOR)種、テクセル(TEXEL)種、ムニエル(MEUNIER)種、オルバンティス(ORVANTIS)種、サンカラ(SANKARA)種、シピオン(SCIPION)種、スポンソ(SPONSOR)種、バルティモア(BALTIMOR)種、クルト(COURTOT)種、ガリビア(GALIBIER)種、ユーゴ(HUGO)種、マニタル(MANITAL)種およびアルトリア(ALTRIA)種由来の小麦粉の少なくとも1種を50質量%以上含有する小麦粉を、イーストを使用しない焼き菓子類用小麦粉として使用することを特徴とする小麦粉の使用。
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