JP5842934B2 - 車両制御装置、車両、および車両制御方法 - Google Patents

車両制御装置、車両、および車両制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5842934B2
JP5842934B2 JP2013554984A JP2013554984A JP5842934B2 JP 5842934 B2 JP5842934 B2 JP 5842934B2 JP 2013554984 A JP2013554984 A JP 2013554984A JP 2013554984 A JP2013554984 A JP 2013554984A JP 5842934 B2 JP5842934 B2 JP 5842934B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
soc
unit
battery
idling stop
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013554984A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013111178A1 (ja
Inventor
康平 栃木
康平 栃木
伊藤 耕巳
耕巳 伊藤
亨裕 宮下
亨裕 宮下
伸和 植木
伸和 植木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Publication of JPWO2013111178A1 publication Critical patent/JPWO2013111178A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5842934B2 publication Critical patent/JP5842934B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D29/00Controlling engines, such controlling being peculiar to the devices driven thereby, the devices being other than parts or accessories essential to engine operation, e.g. controlling of engines by signals external thereto
    • F02D29/06Controlling engines, such controlling being peculiar to the devices driven thereby, the devices being other than parts or accessories essential to engine operation, e.g. controlling of engines by signals external thereto peculiar to engines driving electric generators
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D17/00Controlling engines by cutting out individual cylinders; Rendering engines inoperative or idling
    • F02D17/04Controlling engines by cutting out individual cylinders; Rendering engines inoperative or idling rendering engines inoperative or idling, e.g. caused by abnormal conditions
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D29/00Controlling engines, such controlling being peculiar to the devices driven thereby, the devices being other than parts or accessories essential to engine operation, e.g. controlling of engines by signals external thereto
    • F02D29/02Controlling engines, such controlling being peculiar to the devices driven thereby, the devices being other than parts or accessories essential to engine operation, e.g. controlling of engines by signals external thereto peculiar to engines driving vehicles; peculiar to engines driving variable pitch propellers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N11/00Starting of engines by means of electric motors
    • F02N11/08Circuits or control means specially adapted for starting of engines
    • F02N11/0814Circuits or control means specially adapted for starting of engines comprising means for controlling automatic idle-start-stop
    • F02N11/0818Conditions for starting or stopping the engine or for deactivating the idle-start-stop mode
    • F02N11/0825Conditions for starting or stopping the engine or for deactivating the idle-start-stop mode related to prevention of engine restart failure, e.g. disabling automatic stop at low battery state
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N2200/00Parameters used for control of starting apparatus
    • F02N2200/06Parameters used for control of starting apparatus said parameters being related to the power supply or driving circuits for the starter
    • F02N2200/061Battery state of charge [SOC]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Description

本発明は、エンジンとバッテリを有する車両に搭載される車両制御装置、車両、および車両制御方法に関するものである。
自動車には、エンジンとバッテリが搭載されており、エンジンの動力によってバッテリは充電される。また、自動車においては、燃料消費量を節約する技術として、アイドリングストップ(アイドル・リダクションともいう)制御が知られている。アイドリングストップ制御を実施する車両では、バッテリは、PSOC(Partial state of charge:部分充放電状態)で利用される。PSOC利用では、バッテリの寿命が短命化する可能性があるため、バッテリを定期的に満充電にすることが望まれる。このために、バッテリのSOC(State of Charge)が満充電となる、あるいは満充電手前の充電状態となるまでアイドリングストップを禁止する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2010−174827号公報 特開2010−223217号公報
しかしながら、前記従来の技術では、バッテリの充電要求を満たそうとアイドリングストップを禁止した場合に、車両の停止時にエンジンが停止せずに運転者は望むアイドリングストップを得ることができなかった。このために、バッテリを満充電にする要求と、アイドリングストップの実施要求とを両立することができないという問題があった。
本発明は、上述した従来の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、バッテリを満充電にする要求と、アイドリングストップの実施要求とを両立することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために、以下の形態または適用例を取ることが可能である。本発明の一形態は、
エンジンと、前記エンジンの動力によって駆動される発電機によって充電可能なバッテリとを有する車両に搭載される車両制御装置であって、
前記エンジンの停止を行うアイドリングストップ制御部と、
前記バッテリの蓄電状態(SOC)の変化量を検出するSOC変化量検出部と、
前記アイドリングストップ制御部による前記エンジンの停止を、前記SOCの変化量に応じて許可および禁止する実行制限部と
を備え、
前記実行制限部は、
前記アイドリングストップ制御部によって前記エンジンの停止がなされていないときの前記SOCの増加量が、前記エンジンの停止がなされているときの前記SOCの減少量よりも大きくなるように、前記許可と禁止のタイミングを決定し、
前記アイドリングストップ制御部は、
所定の停止条件が成立したときに前記エンジンを停止させ、前記エンジンの停止中に所定の再始動条件が成立したときに前記エンジンを再始動させ、
前記実行制限部は、
前記エンジンの停止がなされているときの前記SOCの減少量が第1の所定値を超えたときに、前記エンジンを再始動させることにより前記禁止を行うアイドリングストップ再始動要求部と、
前記エンジンの停止がなされていないときの前記SOCの増加量が第2の所定値を超えたときに、前記アイドリングストップ制御部による前記エンジンの停止を許可するアイドリングストップ許可部と
を備える、車両制御装置。その他、本発明は、以下の適用例として実現することも可能である。
[適用例1]
エンジンと、前記エンジンの動力によって駆動される発電機によって充電可能なバッテリとを有する車両に搭載される車両制御装置であって、
前記エンジンの停止を行うアイドリングストップ制御部と、
前記バッテリの蓄電状態(SOC)の変化量を検出するSOC変化量検出部と、
前記アイドリングストップ制御部による前記エンジンの停止を、前記SOCの変化量に応じて許可および禁止する実行制限部と
を備え、
前記実行制限部は、
前記アイドリングストップ制御部によって前記エンジンの停止がなされていないときの前記SOCの増加量が、前記エンジンの停止がなされているときの前記SOCの減少量よりも大きくなるように、前記許可と禁止のタイミングを決定する、車両制御装置。
適用例1の車両制御装置によれば、エンジンの停止がなされていないときのSOCの増加量が、エンジンの停止がなされているときのSOCの減少量よりも大きくなるように、アイドリングストップ制御によるエンジンの停止が許可または禁止される。このために、バッテリは全体として充電傾向で遷移することになる。したがって、アイドリングストップ制御をコントロールしながらバッテリの充電を行うことが可能であることから、バッテリを満充電にする要求と、アイドリングストップの実施要求との両立を図ることができる。
[適用例2]
適用例1に記載の車両制御装置であって、
アイドリングストップ制御部は、
所定の停止条件が成立したときに前記エンジンを停止させ、前記エンジンの停止中に所定の再始動条件が成立したときに前記エンジンを再始動させ、
前記実行制限部は、
前記エンジンの停止がなされているときの前記SOCの減少量が第1の所定値を超えたときに、前記エンジンを再始動させることにより前記禁止を行うアイドリングストップ再始動要求部と、
前記エンジンの停止がなされていないときの前記SOCの増加量が第2の所定値を超えたときに、前記アイドリングストップ制御による前記エンジンの停止を許可するアイドリングストップ許可部と
を備える、車両制御装置。
この構成によれば、第1の所定値と第2の所定値の大きさでもって、SOCの減少量とSOCの増加量とを調整することができることから、バッテリを充電傾向に遷移させることを容易に実現することができる。
[適用例3]
適用例2に記載の車両制御装置であって、
前記アイドリングストップ制御に対して要求されるエンジン停止から再始動までの第1の時間を算出する第1時間算出部と、
前記バッテリのSOCを用いて動作する補機類によって消費される補機類消費電流を算出する補機類消費電流算出部と、
前記第1の時間と前記補機類消費電流とに基づいて前記第1の所定値を算出する第1所定値算出部と、
を備える、車両制御装置。
この構成によれば、第1所定値は、アイドリングストップ制御に対して要求されるエンジン停止から再始動までの第1の時間と補機類消費電流とに応じて変化させることができる。したがって、適正なタイミングでエンジンを再始動させることができる。
[適用例4]
適用例3に記載の車両制御装置であって、
前記バッテリの充電要求度を検出するバッテリ充電要求度算出部と、
前記第1所定値算出部によって算出された前記第1の所定値を、前記充電要求度に基づいて補正する第1所定値補正部と
を備える、車両制御装置。
この構成によれば、バッテリの充電要求度に応じて再始動させるタイミングを調整することができる。
[適用例5]
適用例2ないし適用例4のいずれかに記載の車両制御装置であって、
前記アイドリングストップ制御において許容される、前記エンジンの再始動後の前記停止条件によるエンジンの停止を禁止する第2の時間を算出する第2時間算出部と、
単位時間当たりの前記バッテリの充電電流を推定する充電電流推定部と、
前記第2の時間と前記充電電流とに基づいて前記第2の所定値を算出する第2所定値算出部と、
を備える、車両制御装置。
この構成によれば、第2所定値は、アイドリングストップ制御において許容される、前記エンジンの再始動後の前記停止条件によるエンジンの停止を禁止する第2の時間と、バッテリの充電電流の推定値に応じて変化させることができる。したがって、適正なタイミングでアイドリングストップ制御によるエンジン停止を許可することができる。
[適用例6]
適用例5に記載の車両制御装置であって、
前記バッテリの充電要求度を検出するバッテリ充電要求度算出部と、
前記第2所定値算出部によって算出された前記第2の所定値を、前記充電要求度に基づいて補正する第1所定値補正部と
を備える、車両制御装置。
この構成によれば、エンジン停止を許可するタイミングを、バッテリの充電要求度に応じて調整することができる。
[適用例7]
適用例1ないし適用例6のいずれかに記載の車両制御装置であって、
前記第1の所定値に応じた下降と前記第2の所定値に応じた上昇とを繰り返すSOC推移目標変化に対する実際のSOC変化の差分を余剰充電量として算出する余剰充電量算出部と、
前記第2の所定値から前記余剰充電量を差し引いて前記第2の所定値を補正する余剰分補正部と
を備える、車両制御装置。
この構成によれば、余剰充電量に応じて第2の所定値を短縮することができることから、運転者のアイドリングストップ要求に対して対応し易い。
[適用例8]
エンジンと、前記エンジンの動力によって駆動される発電機によって充電可能なバッテリとを有する車両に搭載される車両制御装置であって、
前記エンジンの停止を行うアイドリングストップ制御部と、
前記バッテリを満充電にする要求があったときに、前記バッテリの蓄電状態(SOC)が全体として増加傾向に遷移するように、前記アイドリングストップ制御部による前記エンジンの停止の許可と禁止のタイミングを決定する実行制限部と
を備える、車両制御装置。
この構成によれば、アイドリングストップ制御によるエンジン停止をコントロールしながらバッテリを満充電にさせることが可能であることから、バッテリを満充電にする要求と、アイドリングストップの実施要求との両立を図ることができる。
[適用例9]
車両であって、
エンジンと、
前記エンジンの動力によって駆動される発電機によって充電可能なバッテリと、
前記エンジンの停止を行うアイドリングストップ制御部と、
前記バッテリの蓄電状態(SOC)の変化量を検出するSOC変化量検出部と、
前記アイドリングストップ制御部による前記エンジンの停止を、前記SOCの変化量に応じて許可および禁止する実行制限部と
を備え、
前記実行制限部は、
前記アイドリングストップ制御部によって前記エンジンの停止がなされていないときの前記SOCの増加量が、前記エンジンの停止がなされているときの前記SOCの減少量よりも大きくなるように、前記許可と禁止のタイミングを決定する、車両。
[適用例10]
エンジンと、前記エンジンの動力によって駆動される発電機によって充電可能なバッテリとを有する車両を制御する車両制御方法であって、
前記エンジンの停止を行うアイドリングストップ制御工程と、
前記バッテリの蓄電状態(SOC)の変化量を検出するSOC変化量検出工程と、
前記アイドリングストップ制御工程による前記エンジンの停止を、前記SOCの変化量に応じて許可および禁止する実行制限工程と
を備え、
前記実行制限工程は、
前記アイドリングストップ制御工程によって前記エンジンの停止がなされていないときの前記SOCの増加量が、前記エンジンの停止がなされているときの前記SOCの減少量よりも大きくなるように、前記許可と禁止のタイミングを決定する、車両制御方法。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、車両制御装置を備える制御システム、車両制御方法の各工程に対応する機能をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。
本発明の一実施例としての自動車200の構成を示す説明図である。 ECU50の構成を機能的に示す説明図である。 アイドリングストップ実行制限処理を示すフローチャートである。 充電電流積算値算出処理を示すフローチャートである。 放電電流積算値算出処理を示すフローチャートである。 第1実施例におけるSOCについてのタイムチャートを示す説明図である。 第2実施例のECU50Xの機能的な構成を示す説明図である。 ECU50Xによって実行される再始動判定値算出処理を示すフローチャートである。 車速についてのタイムチャートを示す説明図である。 停車時間Taのヒストグラムを示す説明図である。 単位IS要求時間TS1、補機消費電流Ac、再始動判定値Z1の仮値FZ1の間の関係を示すグラフである。 仮値からの再始動判定値Z1の求め方を示す説明図である。 ECU50Xによって実行される許可判定値算出処理を示すフローチャートである。 連続走行時間Tbのヒストグラムを示す説明図である。 バッテリ充電電流を求めるためのマップの一例を示す説明図である。 単位IS許容禁止時間TS2、バッテリ充電電流推定値についての積算値ΣXAb、許可判定値Z2の仮値FZ2の間の関係を示すグラフである。 仮値からの許可判定値Z2の求め方を示す説明図である。 発電電圧可変制御処理を示すフローチャートである。 余剰充電量算出処理を示すフローチャートである。 許可判定値可変処理を示すフローチャートである。 第1の場合のSOCの変化の一例を示す説明図である。 第2の場合のSOCの変化の一例を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
A1.全体構成:
A2.ECUの構成:
A3.制御処理の構成:
A4.作用、効果:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.第4実施例:
E.変形例:
A.第1実施例:
A1.全体構成:
図1は、本発明の第1実施例としての自動車200の構成を示す説明図である。自動車200は、アイドリングストップ機能を搭載した車両である。自動車200は、エンジン10と、自動変速機15と、ディファレンシャルギア20と、駆動輪25と、スタータ30と、オルタネータ35と、バッテリ40と、電子制御ユニット(ECU:Electrical Control Unit)50とを備えている。
エンジン10は、ガソリンや軽油などの燃料を燃焼させることによって動力を発生させる内燃機関である。エンジン10の動力は、自動変速機15に伝達されるとともに、駆動機構34を介してオルタネータ35に伝達される。エンジン10の出力は、運転者により操作されるアクセルペダル(図示せず)の踏み込み量に応じて、エンジンコントロールコンピュータ(図示せず)により変更される。
自動変速機15は、変速比の変更(いわゆるシフトチェンジ)を自動的に実行する。エンジン10の動力(回転数・トルク)は、自動変速機15によって変速され、所望の回転数・トルクとして、ディファレンシャルギア20を介して、左右の駆動輪25に伝達される。こうして、エンジン10の動力は、アクセルペダルの踏み込み量に応じて変更されつつ、自動変速機15を介して駆動輪25に伝達されて、車両(自動車200)の加速・減速が行なわれることになる。
オルタネータ35にエンジン10の動力を伝達する駆動機構34は、本実施例では、ベルトドライブの構成を採用している。オルタネータ35は、エンジン10の動力の一部を用いて発電を行なう。発電された電力は、インバータ(図示せず)を介してバッテリ40の充電に用いられる。本明細書では、オルタネータ35を用いたエンジン10の動力による発電を「燃料発電」と呼ぶ。オルタネータ35は、[課題を解決するための手段]の欄に記載した「発電機」に相当する。
バッテリ40は、電圧14Vの直流電源としての鉛蓄電池であり、エンジン本体以外に設けられた周辺機器に電力を供給する。本明細書では、エンジン本体以外に設けられた周辺機器であって、バッテリ40の電力を用いて動作する機器を、「補機」と呼ぶ。また、補機の集まりを、「補機類」と呼ぶ。自動車200は、補機類70として、ヘッドライト72、空調装置(A/C)74等を備える。
スタータ30は、バッテリ40から供給される電力によってエンジン10を始動させるセルモータである。通常は、停止している自動車の運転を開始する際に、運転者がイグニッションスイッチ(図示せず)を操作すると、スタータ30が起動し、エンジン10が始動する。このスタータ30は、以下で説明するように、アイドリングストップ状態からエンジン10を再始動させる場合にも利用される。本明細書では、「アイドリングストップ状態」とは、アイドリングストップ制御によるエンジン10の停止状態をいう。
ECU50は、コンピュータプログラムを実行するCPU、コンピュータプログラム等を記憶するROM、一時的にデータを記憶するRAM、各種センサやアクチュエータ等に接続される入出力ポート等を備える。ECU50に接続されるセンサとしては、駆動輪25の回転速度を検出する車輪速センサ82、ブレーキペダル(図示せず)の踏み込みの有無を検出するブレーキペダルセンサ84、アクセルペダル(図示せず)の踏み込み量をアクセル開度として検出するアクセル開度センサ86、バッテリ40の充放電電流を検出するバッテリ電流センサ88、およびオルタネータ35の出力電流を検出するオルタネータ電流センサ89等が設けられている。アクチュエータとしては、スタータ30やオルタネータ35等が該当する。ECU50は、バッテリ40から電力の供給を受けている。
ECU50は、前記各種のセンサやエンジンコントロールコンピュータ(図示せず)からの信号をもとに、スタータ30やオルタネータ35を制御することによって、エンジン停止と再始動を制御(アイドリングストップ制御)するとともにバッテリ40のSOCを制御する。このECU50が本発明に直接関わる車両制御装置である。
A2.ECUの構成:
図2は、ECU50の構成を機能的に示す説明図である。図示するように、ECU50は、アイドリングストップ制御部90と、SOC制御部100と、アイドリングストップ制御によるエンジン停止を制限する実行制限部300とを備える。各部90、100、300は、実際は、ECU50に備えられたCPUが、ROMに記憶されたコンピュータプログラムを実行することで実現する機能を示す。
アイドリングストップ制御部90は、車輪速センサ82で検出された車輪速Vhとアクセル開度センサ86で検出されたアクセル開度Tpとを取得し、エンジン10を停止/始動させる指示Ssを出力する。停止/再始動指示Ssは、スタータ30に出力されるエンジン再始動の指示と、エンジン10の燃料供給系(図示せず)に出力される燃料カットの指示とを含む。詳しくは、アイドリングストップ制御部90は、車輪速Vhが低下して所定速度(例えば10km/h)未満となったときに、エンジン停止条件が成立したとして燃料カットの指示を燃料供給系に出力し、その後、アクセル開度Tpからアクセルペダルが踏み込まれたことが検出されたときに、エンジン再始動条件が成立したとしてエンジン再始動の指示Ssをスタータ30に出力する。
すなわち、アイドリングストップ制御部90は、エンジン停止条件が成立したときにエンジン10を停止させ、前記停止後においてエンジン再始動条件が成立したときにエンジン10を再始動させる。前記エンジン停止条件およびエンジン再始動条件は、前述したものに限らない。例えば、車輪速Vhが完全に0km/hとなることをエンジン停止条件とすることもできるし、ブレーキペダルから足が離れたことをエンジン再始動条件とすることもできる。
SOC制御部100は、目標SOC推定部110と、バッテリSOC算出部120と、SOC差分算出部130と、電圧指示値算出部140とを備える。目標SOC推定部110は、車両の走行時(例えば、車輪速Vh>0km/hの時)に、アイドリングストップ制御によるエンジン停止から再始動までの期間(以下、「アイドリングストップ期間」と呼ぶ)において使用すると予想されるSOCを、目標SOC(以下、「目標SOC値」とも呼ぶ)C1として推定するもので、詳しくは、次のようにして求められる。なお、「SOC」は、バッテリに残存している電気量を、バッテリを満充電したときに蓄えられる電気量で除した値として定義される。
アイドリングストップ制御によって実施されるエンジン停止の頻度やその長さは、車両の走行環境(市街地、郊外等)によって変わる。目標SOC推定部110は、車輪速センサ82で検出された車輪速Vhに基づいて走行環境を予測し、走行環境に基づいて、アイドルストップスタート期間において使用すると予想される目標SOCを算出する。なお、目標SOC推定部110は、この構成に限る必要はなく、例えば、補機類70の動作状況から補機類70で費やす電力量を算出し、この電力量に基づいて目標SOCを算出する構成等に換えることもできる。要は、アイドリングストップ期間において使用するSOCを推定することができれば、いずれのパラメータから求める構成とすることもできる。また、目標SOCはパラメータに応じて可変される構成に限る必要もなく、予め定めた固定値とすることもできる。
バッテリSOC算出部120は、バッテリ電流センサ88によって検出されたバッテリ40の充放電電流(「バッテリ電流」と呼ぶ)Abに基づいて、バッテリ40の現在のSOC(以下、「現在SOC値」と呼ぶ)C2を算出する。詳しくは、バッテリ40の充電電流をプラス値とし、バッテリ40の放電電流をマイナス値として充放電電流Abを積算することで、現在SOC値C2を算出する。なお、バッテリSOC算出部は、バッテリ電流センサ88によって検出されたバッテリ電流に基づいて算出するものに限る必要はなく、バッテリ電解液比重センサ、セル電圧センサ、バッテリ端子電圧センサ等に基づいて求める構成としてもよい。さらに、バッテリSOC算出部は、バッテリに残存している電気量を求める構成に限る必要もなく、例えば充電可能量等の他のパラメータで蓄電状態を求めるものとすることもできる。
SOC差分算出部130は、車両の走行時に、目標SOC値C1から現在SOC値C2を差し引いた差分値を求める。電圧指示値算出部140は、SOC差分算出部130によって求められた差分値を値0にフィードバック制御で一致させる電圧指示値Svを求める。その電圧指示値Svはオルタネータ35の発電量を指示するもので、オルタネータ35に送られる。この結果、燃料発電によって現在SOC値C2が目標SOC値C1に制御される。
SOC制御部100には、図示はしないが、上記以外に、「充電制御」と呼ばれる機能が設けられている。「充電制御」は、通常走行中に燃料発電によるバッテリへの充電を抑えることで燃料消費量を節約し、減速走行中に回生発電によりバッテリへの充電を行なう制御処理である。充電制御については周知の構成であることから、詳しく説明しないが、概ね次の処理を行う。充電制御においては、通常走行時における電圧指示値算出部140による電圧指示値Svの算出を、目標SOC値C1が現在SOC値C2を上回るときに実行し、通常走行時に目標SOC値C1が現在SOC値C2以下であるときには、所定の発電カット電圧をオルタネータ35への電圧指示値Svとする。この構成により、通常走行時における充電を抑制し燃料消費量を節約することができる。なお、「通常走行」とは、車速が0km/hである「停車」、および前記回生発電が行われる「減速走行」のいずれにも該当しない自動車200の状態である。
前記構成によって、バッテリ40は、例えば60%から90%といったPSOCで用いられることになる。そこで、バッテリ40、特に本実施例の鉛バッテリは、長寿命化とSOC算出精度の向上の要請から、定期的に満充電にすることが望まれる。このために、SOC制御部100は、所定の開始タイミング、すなわち、自動車200の始動時、および始動時から所定時間(例えば、数時間)毎に、バッテリ40を満充電にする旨のバッテリ充電要求Rbtを出力する。実行制限部300は、SOC制御部100からのバッテリ充電要求Rbtを受けて、アイドリングストップ制御部によるエンジン10の停止を許可および禁止することで、バッテリ40を満充電状態に制御する。前記許可および禁止は、後述するようにアイドリングストップ許可/禁止要求Risと再始動要求Regとに基づいて行われる。なお、SOC制御部100は、前記所定の開始タイミングからバッテリ40のSOCが100%となる終了タイミングまでの期間を「満充電制御区間」とし、その満充電制御区間においてバッテリ充電要求Rbtを実行制限部300に送信し続けるものとする。ここでは、バッテリ充電要求Rbtは前述したように満充電にする旨の要求であるが、これに換えて、満充電、あるいは満充電手前の充電状態にする旨の要求とすることもできる。
実行制限部300は、SOC増加量判定部310、アイドリングストップ許可部320、SOC減少量判定部330、およびアイドリングストップ再始動要求部340を備える。実行制限部300は、各部310〜340の働きによって、アイドリングストップ制御部によるエンジン10の停止を許可および禁止する処理を行う。この処理を、以下、「アイドリングストップ実行制限処理」と呼び、次に詳しく説明する。
A3.制御処理の構成:
図3は、ECU50によって実行されるアイドリングストップ実行制限処理を示すフローチャートである。このアイドリングストップ実行制限処理は、バッテリ充電要求RbtをSOC制御部100から受けているときに所定周期(例えば1000ms毎)で繰り返し実行される。図示するように、処理が開始されると、ECU50のCPUは、まず、充電電流積算値Zcがアイドリングストップ許可判定値Z2以上であるか否かを判定する(ステップS110)。充電電流積算値Zcは、バッテリ40の充電電流の積算値であり、図4の充電電流積算値算出処理によって求められる。
図4に示す充電電流積算値算出処理は、バッテリ充電要求RbtをSOC制御部100から受けているときに繰り返し実行される。図示するように、処理が開始されると、ECU50のCPUは、まず、エンジン10が動作している状態からアイドリングストップ状態への切替時であるか否かを判定する(ステップS210)。ここで、アイドリングストップ状態への切替時であると判定されたときに、CPUは、変数である充電電流積算値Zcをクリアし(ステップS220)、この充電電流積算値算出処理を一旦終了する。
一方、ステップS210で、アイドリングストップ状態への切替時でないと判定されたときには、CPUは、自動車200の車両状態がアイドリングストップ状態以外であるか否かを判定する(ステップS230)。ここで、アイドリングストップ状態以外であると判定されたときには、CPUは、バッテリ電流Abを積算し、充電電流積算値Zcを算出する(ステップS240)。アイドリングストップ状態以外のときには、バッテリ40は充電状態でバッテリ電流Abはプラスであることから、そのバッテリ電流Abを積算することで、充電電流積算値Zcが求まる。なお、充電電流積算値Zは、ステップS220によってアイドリングストップ状態への切替時に一旦クリアされていることから、アイドリングストップ状態への切替時を基点とした積算値となる。ステップS240の実行後またはステップS230で否定判定されたときに、CPUは、この充電電流積算値算出処理を一旦終了する。
図3に戻り、ステップS110では、CPUは、充電電流積算値算出処理によって求められた最新の充電電流積算値Zcとアイドリングストップ許可判定値Z2との比較を行う。このステップS110の処理において、CPUは図2のSOC増加量判定部310として機能する。充電電流積算値Zcが適用例2の記載における「SOC増加量」に相当し、アイドリングストップ許可判定値(以下、単に「許可判定値」と呼ぶ)Z2が適用例2の記載における「第2の所定値」に相当することになる。なお、許可判定値Z2は、本実施例では、固定値であり、1回当たりの停車時間と車両の消費電流を想定して予め定められた値である。
ステップS110で、充電電流積算値Zcが許可判定値Z2以上であると判定されたときには、CPUは、許可/禁止フラグFLを許可状態に設定する(ステップS120)。許可/禁止フラグFLは、アイドリングストップ制御部90によるエンジン停止を、許可および禁止するためのフラグであり、図2におけるアイドリングストップ許可/禁止要求Regに相当する。許可/禁止フラグFLが許可状態にあるときには、アイドリングストップ制御部90は、エンジン停止条件が成立すると、エンジン10を停止する。許可/禁止フラグFLが許可状態にあり、エンジン停止条件が成立していない場合には、エンジン10の運転を継続する。このステップS120の処理において、CPUは図2のアイドリングストップ許可部320として機能する。ステップS120の実行後、このアイドリングストップ実行制限処理を一旦終了する。
一方、ステップS110で、充電電流積算値Zcがストップ許可判定値Z2以上でないと判定されたときには、ステップS130に処理を進めて、放電電流積算値Zdが再始動判定値Z1以上であるか否かを判定する。放電電流積算値Zdは、バッテリ40の放電電流の積算値であり、図5の放電電流積算値算出処理によって求められる。
図5に示す放電電流積算値算出処理は、バッテリ充電要求RbtをSOC制御部100から受けているときに繰り返し実行される。図示するように、処理が開始されると、ECU50のCPUは、まず、アイドリングストップ状態からエンジン10が再始動した状態への切替時であるか否かを判定する(ステップS310)。ここで、再始動した状態への切替時、すなわち再始動時であると判定されたときに、CPUは、変数である放電電流積算値Zdをクリアし(ステップS320)、この放電電流積算値算出処理を一旦終了する。
一方、ステップS310で、再始動時でないと判定されたときには、CPUは、自動車200の車両状態がアイドリングストップ状態であるか否かを判定する(ステップS330)。ここで、アイドリングストップ状態であると判定されたときには、CPUは、バッテリ電流Abを積算し、放電電流積算値Zdを算出する(ステップS340)。アイドリングストップ状態のときには、バッテリ40は放電状態でバッテリ電流Abはマイナスまたは0であることから、そのバッテリ電流Abを積算することで、放電電流積算値Zdが求まる。放電電流積算値Zdは、マイナス分のトータルで、その絶対値によって示される。なお、放電電流積算値Zは、ステップS320によって再始動時に一旦クリアされていることから、再始動時を基点とした積算値となる。ステップS330で否定判定されたとき、またはステップS340の実行後、CPUは、この放電電流積算値算出処理を一旦終了する。
なお、バッテリ電流センサ88と、図4および図5に示す充電電流/放電電流積算値算出処理の構成とが、[課題を解決するための手段]の欄に記載した「SOC変化量検出部」に相当する。なお、SOC変化量検出部は、バッテリSOC算出部120と同様に、バッテリ電流センサ88によって検出されたバッテリ電流に基づいて算出するものに限る必要はなく、バッテリ電解液比重センサ、セル電圧センサ、バッテリ端子電圧センサ等に基づいて求める構成としてもよい。さらに、バッテリSOC変化量検出部は、バッテリに残存している電気量を求める構成に限る必要もなく、例えば充電可能量等の他のパラメータで蓄電状態を求めるものとすることもできる。
図3に戻り、ステップS130では、CPUは、放電電流積算値算出処理によって求められた最新の放電電流積算値Zdと再始動判定値Z1との比較を行う。このステップS130の処理において、CPUは図2のSOC減少量判定部330として機能する。放電電流積算値Zdが適用例2の記載における「SOC減少量」に相当し、再始動判定値Z1が適用例2の記載における「第1の所定値」に相当する。なお、再始動判定値Z1は、本実施例では、固定値であり、停車から次の停車までの時間(以下、「1回当たりの走行時間」とも呼ぶ)、バッテリ40の充電受け入れ性を想定して予め定められた値である。また、前述した許可判定値Z2は、再始動判定値Z1よりも大きな値に定められている。
ステップS130で、放電電流積算値Zdが再始動判定値Z2以上であると判定されたときには、CPUは、許可/禁止フラグFLを禁止状態に設定する(ステップS140)と共に、アイドリングストップ制御部90に対して、エンジン10の再始動を実行させる再始動要求Reg(図2)を出力する(ステップS150)。このステップS140およびS150の処理において、CPUは図2のアイドリングストップ再始動要求部340として機能する。ステップS150の実行後、CPUはこのアイドリングストップ実行制限処理を一旦終了する。
一方、ステップS130で、放電電流積算値Zdが再始動判定値Z2以上でないと判定されたときには、CPUは、アイドリングストップ制御におけるエンジン再始動条件が成立したか否かを判定し(ステップS160)、成立したと判定されたときには、ステップS140に処理を進める。なお、ステップS160でエンジン再始動条件が成立していないと判定されたときには、CPUは、ステップS140およびS150を実行することなく、直ちにこのアイドリングストップ実行制限処理を一旦終了する。
A4.作用、効果:
図6は、本実施例におけるSOCについてのタイムチャートを示す説明図である。このタイムチャートは、バッテリ充電要求Rbtがあるときのバッテリ40のSOCの変化を示すもので、縦軸にSOCを示し、横軸に時間を示した。バッテリ充電要求Rbtがあった状態で、自動車200が走行した状態から停止すると(時刻t1)、エンジン停止条件を満たしてエンジン10は停止する(アイドリングストップ状態となる)。図中では、このアイドリングストップ状態に移行する時点を「IS開始」と記した。この時刻t1のSOCの値を基点a1とすると、基点a1からの時間経過に伴うSOCの変化量(アイドリングストップ状態時であることからSOCの減少量)が放電電流積算値Zdとして求められる。そして、放電電流積算値Zdが再始動判定値Z1以上となったときに(時刻t2)、エンジン10は再始動し運転状態に切り替わる。
エンジン10が運転状態であるときには、エンジンの動力を受けたオルタネータ35によって発電が行われ、SOCは上昇方向に転じて次第に増大する。エンジン10が再始動した時刻t2のSOCの値を基点b1とすると、基点b1からの時間経過に伴うSOCの変化量(エンジン運転時であることからSOCの増加量)が充電電流積算値Zcとして求められる。基点b1以降の許可/禁止フラグFLは禁止状態となっており、充電電流積算値Zcがアイドリングストップ許可判定値Z2未満であるときには、例えエンジン停止条件を満たしたとしてもエンジン10は停止されない。その後、充電電流積算値Zcがアイドリングストップ許可判定値Z2以上となったときに(時刻t3)、許可/禁止フラグFLが許可状態となる。時刻t3以後、エンジン停止条件を満たしたときに(時刻t4)、エンジン10は停止する(アイドリングストップ状態となる)。
このように、バッテリ充電要求Rbtがあるときに、上記のエンジン10の停止、再始動を繰り返しながら自動車200は運転される。すなわち、バッテリ充電要求Rbtがあるときに、図示するように、基点a1,基点b1,基点a2,基点b2,……,基点ai,基点bi(iは正数),……において、エンジン10はアイドリングストップ状態、運転状態の間で状態を切り替えながら自動車200は運転される。このとき、前述したように許可判定値Z2が再始動判定値Z1よりも大きく定められていることから、バッテリ40のSOCは全体として徐々に上昇する。この結果、バッテリ充電要求Rbtがあるときに、バッテリ40は全体として充電傾向(SOCが増加する傾向)で遷移することになる。すなわち、図中の直線CLに沿ってSOCが増加する。
したがって、本実施例では、バッテリ充電要求があるときにもアイドリングストップ制御によるエンジン停止は適宜なされることになる。この結果、バッテリ40を満充電にする要求と、アイドリングストップの実施要求とを両立することができる。
B.第2実施例:
第1実施例では、再始動判定値Z1および許可判定値Z2は固定値としていたが、第2実施例では、自車両状態と走行環境に応じて変化するようにした。以下、この第2実施例について説明する。
第2実施例としての自動車は、第1実施例としての自動車200と比べて、ほぼ同一のハードウェア構成を備え、ハードウェアの点で相違するのは各種センサが第1実施例に比べて多く用意されている。これら各種センサについては後述する。第2実施例におけるECUによって実現される機能的な構成は、第1実施例におけるそれと相違する。
図7は、第2実施例のECU50Xの機能的な構成を示す説明図である。第2実施例におけるECU50Xは、第1実施例におけるECU50と比べて、再始動判定値算出部400と許可判定値算出部500が追加されている点が相違する。その他の構成については、第1実施例における図2に示した構成と同一であるので、同一の構成要素については、図7において図2と同一の符合を付し、その説明を省略する。
再始動判定値算出部400は、自社両状態と走行環境に応じて再始動判定値Z1を算出するもので、第1時間算出部410と、補機消費電流算出部420と、再始動判定値決定部430とを備える。各部410〜430の詳細は後述するが、再始動判定値決定部430で得られた再始動判定値Z1がSOC減少量判定部330に送られる。
許可判定値算出部500は、自社両状態と走行環境に応じて許可判定値Z2を算出するもので、第2時間算出部510と、バッテリ充電電流推定値算出部520と、許可判定値決定部530とを備える。各部510〜530の詳細は後述するが、許可判定値決定部530で得られた許可判定値Z2がSOC増加量判定部310に送られる。
図8は、ECU50Xによって実行される再始動判定値算出処理を示すフローチャートである。この再始動判定値算出処理において、ECU50XのCPUは図7の再始動判定値算出部400として機能する。この再始動判定値算出処理は、アイドリングストップ期間でないときに所定周期(例えば1000ms毎)で繰り返し実行される。
図示するように、処理が開始されると、ECU50のCPUは、まず、車速履歴情報を取り込む処理を行う(ステップS405)。車速履歴情報は、車輪速センサ82によって検出された車輪速Vhの履歴情報である。次いで、CPUは、その車速履歴情報に基づいて、アイドリングストップ制御に対して要求される1回当たりのIS要求時間(以下、「単位IS要求時間」と呼ぶ)TS1を推定する(ステップS410)。単位IS要求時間は、アイドリングストップ期間の長さに相当する。
図9は、車速についてのタイムチャートを示す説明図である。このタイムチャートは、縦軸に車速を示し、横軸に時間を示した。図示するように、車両は、発進し(時刻t11,t13,t15)、走行し、停止し(時刻t12,t14)といった動きを繰り返す。時刻t12から時刻t13までの時間や、時刻t14から時刻t15までの時間は、いわゆる停車時間Taであり、ステップS410では、まず、車速履歴情報に基づいて、自動車200の過去の停車時間Taを調べる。次いで、この停車時間Taのヒストグラムをとる。
図10は、停車時間Taのヒストグラムを示す説明図である。このヒストグラムの横軸は停車時間Taを示し、縦軸は停車時間Taの出現度数を示した。ステップS410では、図示するヒストグラムを作成し、出現度数の合計が所定の比率(例えば70%)となるときの停車時間TaXを求める。ステップS410では、この停車時間TaXを単位IS要求時間TS1として記憶する。この記憶した単位IS要求時間TS1が推定結果となる。
ステップS405およびS410の処理において、ECU50XのCPUは図7の第1時間算出部410として機能する。単位IS要求時間TS1が適用例3における「第1の時間」に相当する。なお、本実施例では、車速履歴から単位IS要求時間TS1を推定する構成としてが、本発明ではこれに限られない。例えば、ナビゲーションシステムやインフラ情報から得られる走行環境情報から単位IS要求時間TS1を推定する構成としてもよい。すなわち、次回の停車機会である信号機、踏切等での停車時間の情報に基づいて、単位IS要求時間TS1を推定する構成とする。あるいは、運転者により操作されるダイヤル情報から単位IS要求時間TS1を推定する構成としてもよい。すなわち、自動車200のインストルメントパネル(図示せず)に運転者により操作される停車時間設定用のダイヤルを設け、そのダイヤルの操作量に応じて単位IS要求時間TS1を推定する構成とする。
図8に示すように、CPUは、ステップS410の実行後、オルタネータ電流センサ89によって検出されたオルタネータ電流Aaと、バッテリ電流センサ88によって検出されたバッテリ電流Abを取り込む(ステップS415)。その後、CPUは、オルタネータ電流Aaとバッテリ電流Abに基づいて、結線LN(図1参照)側に流れる電流Acを算出する(ステップS240)。電流Acは、詳しくは、次式(1)に基づいて求められる。
Ac=Aa−Ab …(1)
結線LN側に流れる電流Acは、補機類70やECU50によって消費される電流であり、以下、「補機消費電流」と呼ぶ。ステップS420の処理において、ECU50XのCPUは図7の補機消費電流算出部420として機能する。
図8に戻り、CPUは、ステップS420の実行後、ステップS410によって求められた単位IS要求時間TS1とステップS420によって求められた補機消費電流Acに基づいて、再始動判定値Z1の仮値FZ1を求める(ステップS422)。仮値FZ1は、次式(2)に基づいて求められる。
FZ1=Ac×TS1 …(2)
図11Aは、単位IS要求時間TS1、補機消費電流Ac、再始動判定値Z1の仮値FZ1の間の関係を示すグラフである。図中のグラフの横軸に単位IS要求時間TS1を示し、縦軸に仮値FZ1を示している。直線L1は、単位IS要求時間TS1と仮値FZ1との関係を示すもので、直線L1の傾きが補機消費電流Acに相当する。仮値FZ1は、原点(0,0)から傾きが補機消費電流Acである直線L1上の単位IS要求時間TS1に対応した値である。ステップS410によって求められた単位IS要求時間TS1が、例えばTSaの値であるとすると、直線L1上のTSaに対応する点Q1が決まり、このときの点Q1の縦軸座標値であるK1が仮値FZ1となる。
図8に戻り、CPUは、ステップS420の実行後、バッテリ充電要求度RRを算出する(ステップS424)。バッテリ充電要求度は、バッテリ充電要求Rbtが発生しているときの充電傾向の度合いを示すものである。バッテリ充電要求度RRをどのように算出するかを次に詳述する。
バッテリ充電要求Rbtは、次の(i)〜(iii)の場合に発生させる必要がある。
(i)バッテリ電流の積算によってSOCを推定するロジックにおけるSOC確定:
バッテリ電流センサ88には誤差があるため、長時間電流積算によってSOCを推定しようとすると誤差が累積し、実SOCと推定SOCに大きな乖離が生じる。この乖離を除去するために、バッテリを満充電状態まで充電させるべくバッテリ充電要求Rbtを発生させる必要がある。
したがって、電流積算による連続SOC推定時間の長短と、バッテリ充電要求度とは、下記の表1に示す相関があると言える。
Figure 0005842934
(ii)成層化の除去:
成層化した状態で充放電を繰り返すと、充放電特性、寿命性能の低下に繋がる。成層化を除去するためには、過充電し、ガッシングにより、成層化を除去することが有益である。このため、成層化を検出した場合にバッテリ充電要求Rbtを発生させる必要がある。
したがって、成層化の程度とバッテリ充電要求度とは、下記の表2に示す相関があると言える。
Figure 0005842934
(iii)劣化の回復:
アイドリングストップ制御においては、エンジン10の始動が保証される必要がある。バッテリ40が劣化した状態では、エンジン10の始動性が低下するため、バッテリを満充電させ、バッテリ性能を回復させることが有益である。このため、バッテリが劣化した状態をバッテリ電圧等から検出した場合に、バッテリ充電要求Rbtを発生させる必要がある。
したがって、劣化の程度とバッテリ充電要求度とは、下記の表3に示す相関がある。
Figure 0005842934
本実施例では、表1〜表3の関係性を考慮して、電流積算による連続SOC推定時間の長短と、成層化の程度と、劣化の程度と、バッテリ充電要求度の高低との相関を示すマップを、予め実験的にあるいはシミュレーションにより用意している。このマップでは、それらは定量化された値によって示されており、このマップを用いて、定量的に求めた電流積算による連続SOC推定時間、成層化の程度、および劣化の程度に基づいて、バッテリ充電要求度を求める。なお、連続SOC推定時間、成層化の程度、劣化の程度の全てを用いる構成に換えて、これらのうちの1または2つに基づいて求める構成としてもよい。さらには、他のパラメータを考慮する構成とすることもでき、例えば、ステップS420によって求められた補機消費電流Acと、前述した連続SOC推定時間、成層化の程度、劣化の程度とに基づいてバッテリ充電要求度を算出する構成としてもよい。
図8に戻り、CPUは、ステップS424の実行後、ステップS422によって求めた再始動判定値Z1の仮値FZ1を、ステップS424によって求めたバッテリ充電要求度RRに基づいて補正することで、再始動判定値Z1を算出する処理を行う(ステップS430)。
図11Bは、仮値FZ1からの再始動判定値Z1の求め方を示す説明図である。図11Bには、図11Aのグラフと同様なグラフが記載されている。ステップS424によって求められたバッテリ充電要求度RRが第1閾値以下の場合に、単位IS要求時間TS1=TSaのときの再始動判定値Z1は、前述したQ1から求まる仮値K1となる。これに対して、バッテリ充電要求度RRが第1閾値を上回り、かつ第2閾値(>第1閾値)以下の場合には、直線L1上の点をQ1からQ2に移行して、単位IS要求時間TS1=TSaのときの再始動判定値Z1は値K1より小さい値K2となる。また、バッテリ充電要求度RRが第2閾値を上回る場合には、直線L1上の点をQ1からQ3に移行して、単位IS要求時間TS1=TSaのときの再始動判定値Z1は値K2より小さい値K3となる。
なお、ステップS422ないしS430の処理において、ECU50XのCPUは図7の再始動判定値決定部430として機能する。図8に戻って、ステップS430の実行後、この再始動判定値算出処理を一旦終了する。
図12は、ECU50Xによって実行される許可判定値算出処理を示すフローチャートである。この許可判定値算出処理において、ECU50XのCPUは図7の許可判定値算出部500として機能する。この許可判定値算出処理は、アイドリングストップ期間において所定周期(例えば1000ms毎)で繰り返し実行される。
図示するように、処理が開始されると、ECU50のCPUは、まず、車速履歴情報を取り込む処理を行う(ステップS505)。この処理は、図8のステップS405の処理と同じである。次いで、CPUは、その車速履歴情報に基づいて、アイドリングストップ制御において許容される1回当たりのIS許容禁止時間(以下、「単位IS許容禁止時間」と呼ぶ)TS2を推定する(ステップS510)。単位IS許容禁止時間TS2は、アイドリングストップ制御において許容される、エンジンの再始動後のエンジン停止条件によるエンジンの停止を禁止する時間である。ステップS510では、CPUは、詳しくは次の処理を行う。
図9において、時刻t11から時刻t12までの時間や、時刻t13から時刻t14までの時間は、連続走行時間Tbである。ステップS410では、まず、車速履歴情報に基づいて、自動車200の過去の連続走行時間Tbを調べる。次いで、この連続走行時間Tbのヒストグラムをとる。
図13は、連続走行時間Tbのヒストグラムを示す説明図である。このヒストグラムの横軸は連続走行時間Tbを示し、縦軸は連続走行時間Tbの出現度数を示した。ステップS510では、図13のヒストグラムを作成し、出現度数の合計が所定の比率(例えば60%)となるときの連続走行時間TbXを求める。ステップS510では、この連続走行時間TbXを単位IS許容禁止時間TS2として記憶する。この記憶した単位IS許容禁止時間TS2が推定結果となる。
ステップS505およびS510の処理において、ECU50XのCPUは図7の第2時間算出部510として機能する。単位IS許容禁止時間TS2が適用例3における「第2の時間」に相当する。なお、本実施例では、車速履歴から単位IS許容禁止時間TS2を推定する構成としてが、本発明ではこれに限られない。例えば、ナビゲーションシステムやインフラ情報から得られる走行環境情報から単位IS許容禁止時間TS2を推定する構成としてもよい。すなわち、再始動時の地点から次回の停車機会である信号機、踏切等までの距離と、その間の平均車速とに基づいて、単位IS許容禁止時間TS2を推定する構成とする。あるいは、運転者により操作されるダイヤル情報から単位IS許容禁止時間TS2を推定する構成としてもよい。すなわち、自動車200のインストルメントパネル(図示せず)に運転者により操作される連続走行時間設定用のダイヤルを設け、そのダイヤルの操作量に応じて単位IS許容禁止時間TS2を推定する構成とする。
図12に示すように、CPUは、ステップS510の実行後、バッテリ40の各種情報を取り込み(ステップS515)、各種情報に基づいてバッテリ充電電流推定値XAbを算出する(ステップS520)。前記各種情報は、バッテリ40の充電受け入れ性に影響を与える要素についての情報であり、温度、SOC、劣化度、放電電極度、充電電極度等が該当する。これら各種情報はバッテリ40の周辺に設けられた各種センサやその他のセンサを用いて検出する。充電受け入れ性(すなわち、バッテリ充電電流)と前記各種情報との間には、定性的には下記の表4に示す関係性を有する。
Figure 0005842934
本実施例では、温度、SOC、劣化度、放電電極度、充電電極度を定量的に把握し、各値の組み合わせ毎に対応するバッテリ充電電流を実験的にあるいはシミュレーションにより求めて、マップを予め作成しておく。バッテリ充電電流は、単位時間当たりの充電量を示す。
図14は、上記マップの数値の一例を示す説明図である。図示のものは、充電電圧がV1であり、劣化度が所定値α1であり、放電分極度が所定値β1であり、充電分極度が所定値γ1であるときの、SOCと温度に応じたバッテリ充電電流を示すマップの一例である。ステップS520では、こうしたマップにステップS515で取り込んだ実測値を照らし合わせことで、温度、SOC、劣化度、放電電極度、および充電電極度に応じたバッテリ充電電流を推定値(バッテリ充電電流推定値)XAbとして求めることができる。ステップS520の処理において、ECU50XのCPUは図7のバッテリ充電電流推定値算出部520として機能する。
図12に戻り、CPUは、ステップS520の実行後、ステップS510によって求められた単位IS許容禁止時間TS2とステップS520によって求められたバッテリ充電電流推定値XAbに基づいて、許可判定値Z2の仮値FZ2を求める(ステップS522)。仮値FZ2は、次式(3)に基づいて求められる。
FZ2=XAb × TS2 …(3)
図15Aは、単位IS許容禁止時間TS2、バッテリ充電電流推定値XAbについての積算値ΣXAb、許可判定値Z2の仮値FZ2の間の関係を示すグラフである。図中のグラフの横軸に単位IS許容禁止時間TS2を示し、縦軸に仮値FZ2を示している。バッテリ充電電流推定値XAbを時刻0から単位IS許容禁止時間TS2まで積算したときの積算値を、曲線L2に示している。ステップS520によって求められたバッテリ充電電流推定値XAbが、例えばTSbの値であるとすると、直線L1上のTSbに対応する点Q11が決まり、このときの点Q11の縦軸座標値であるK11が仮値FZ2となる。
図12に戻り、CPUは、ステップS522の実行後、バッテリ充電要求度RRを算出する(ステップS524)。ステップS524の処理は、図8のステップS424の処理と同一である。ステップS524の実行後、CPUは、ステップS522によって求めた許可判定値Z2の仮値FZ2を、ステップS524によって求めたバッテリ充電要求度RRに基づいて補正することで、許可判定値Z2を算出する処理を行う(ステップS530)。
図15Bは、仮値FZ2からの許可判定値Z2の求め方を示す説明図である。図15Bには、図15Aのグラフと同様なグラフが記載されている。ステップS424によって求められたバッテリ充電要求度RRが第3閾値を上回り、かつ第4閾値(>第3閾値)以下の場合に、単位IS許容禁止時間TS2=TSbのときの許可判定値Z2は、前述したQ11から求まる仮値K11となる。これに対して、バッテリ充電要求度RRが第3閾値以下の場合には、曲線L2上の点をQ11からQ12に移行して、単位IS許容禁止時間TS2=TSbのときの許可判定値Z2は値K11より小さい値K12となる。また、バッテリ充電要求度RRが第4閾値を上回る場合には、曲線L2上の点をQ11からQ13に移行して、単位IS許容禁止時間TS2=TSbのときの許可判定値Z2は値K11より大きい値K13となる。
なお、ステップS522ないしS530の処理において、ECU50XのCPUは図7の許可判定値決定部530として機能する。ステップS530の実行後、CPUは、ステップS530によって求められた許可判定値Z2が、前回の再始動判定値算出処理(図8)によって求められた再始動判定値Z1を下回るか否かを判定し(ステップS540)、ここで、再始動判定値Z1を下回ると判定されたときには、再始動判定値Z1を許可判定値Z2に代入する(ステップS550)。ステップS550の実行後、CPUは、この許可判定値算出処理を一旦終了する。また、ステップS540で、許可判定値Z2が再始動判定値Z1以上であると判定されたときには、ステップS550を実行することなく、CPUは、この許可判定値算出処理を一旦終了する。ステップS540およびステップS550の処理によって、許可判定値Z2は、前回の再始動判定値Z1以上の値にコントロールされることになる。
以上のように構成された第2実施例によれば、第1時間算出部410によって走行環境に応じて単位IS要求時間TS1を求めることができ、第2時間算出部510によって走行環境に応じて単位IS許容禁止時間TS2を求めることができる。また、補機消費電流算出部420によって補機類に関わる自車両状態に応じて補機消費電流Acを算出することができ、バッテリ充電電流推定値算出部520によってバッテリ充電電流としての自車両状態に応じてバッテリ充電電流推定値XAbを算出することができる。そして、再始動判定値Z1は単位IS要求時間TS1と補機消費電流Acに基づいて求めることができ、許可判定値Z2は単位IS許容禁止時間TSとバッテリ充電電流推定値XAbに基づいて求めることができる。したがって、第2実施例では、再始動判定値Z1および許可判定値Z2は、自車両状態と走行環境に応じて変化させることができる。このため、第2実施例の自動車によれば、自車両状態と走行環境に応じて適正にアイドリングストップ状態と運転状態とを切り替えながら、バッテリ40を満充電にする要求と、アイドリングストップの実施要求とを両立することができる。
また、第2実施例によれば、バッテリ充電要求度RRに応じて再始動判定値Z1と許可判定値Z2が補正されることから、エンジンを再始動するタイミングやエンジン停止を許可するタイミングを適切に調整することができる。すなわち、バッテリ充電要求度RRが低い場合に、再始動判定値Z1は大きい側に制御されアイドリングストップ期間を延長することができ、許可判定値Z2は小さい側に制御されアイドリングストップ制御によるエンジン停止を禁止する期間を短縮することができる。したがって、運転者のアイドリングストップ要求、すなわち、運転者が信号等でエンジンを自動停止させたいという要求に対して、対応が容易である。
C.第3実施例:
第3実施例としての自動車は、第2実施例としての自動車と比べて、同一のハードウェア構成と、同一のソフトウェア構成を備える。その上で、第3実施例としての自動車は、次のソフトウェア構成を更に備える。なお、第3実施例において、第1実施例と同一の構成要素については、第1実施例と同一の符号を付し、以下の説明を行う。
図16は、発電電圧可変制御処理を示すフローチャートである。この発電電圧可変制御処理は、ECUによって、バッテリ充電要求を受けているときに所定周期(例えば1000ms毎)で繰り返し実行される。図示するように、処理が開始されると、ECUのCPUは、まず、図12で示した許可判定値算出処理の実行直後であるか否かを判定する(ステップS610)。ここで、実行直後でないと判定された場合には、CPUは、「リターン」に抜けてこの発電電圧可変制御処理を一旦終了する。
一方、ステップS610によって許可判定値算出処理の実行直後であると判定された場合には、CPUは、前回のアイドリングストップ期間における放電電流積算値WZdを取り込む(ステップS620)。放電電流積算値WZdは、前回にアイドリングストップ制御を行った際にアイドリングストップ期間において放電される電流量であり、詳しくは、前回、アイドリングストップ制御を行った際の図5の放電電流積算値算出処理によって求められた最終の放電電流積算値Zd(ステップS320でクリアされる前の値)を放電電流積算値WZdとしてメモリに記憶しておき、この放電電流積算値WZdをメモリから取り込む。
ステップS620の実行後、CPUは、放電電流積算値WZdが、図12の許可判定値算出処理におけるステップS530によって求められた許可判定値Z2より大きいか否かを判定する(ステップS630)。許可判定値Z2は、ステップS540およびS550によってZ1より小さいときにZ1に補正される前の値を用いる。ステップS630で、放電電流積算値WZdが許可判定値Z2より大きいと判定されたときには、CPUは、発電電圧増加要求を出力する(ステップS640)。発電電圧増加要求は、図2における電圧指示値算出140において求められる電圧指示値Svを高める要求である。一方、ステップS630で、放電電流積算値WZdが許可判定値Z2以下であると判定されたときには、CPUは、発電電圧低下要求を出力する(ステップS640)。発電電圧低下要求は、図2における電圧指示値算出140において求められる電圧指示値Svを低下させる要求である。ステップS640またはS650の実行後、CPUは、「リターン」に抜けてこの発電電圧可変制御処理を一旦終了する。
第2実施例では、アイドリングストップ許可判定値Z2を単位IS許容禁止時間TS2とバッテリ充電電流推定値XAbとに基づいて求めているが、バッテリ40の充電受け入れ性と単位IS許容禁止時間TS2の関係によっては、その単位IS許容禁止時間TS2内に想定するだけの充電量を得ることが困難な場合があり得る。こうした場合、第3実施例では、前述した発電電圧可変制御処理により、ステップS640によって発電電圧増加要求が出力されることで、バッテリ充電電流推定値XAbが増加され、アイドリングストップ制御の禁止期間を短縮させることができる。また、バッテリ40のバッテリ状態による充電受け入れ性が高い、または単位IS許容禁止時間TS2が長く、その単位IS許容禁止時間TS2以内に前回の放電量以上にバッテリ40を十分に充電させることができる場合には、ステップS650によって発電電圧低下要求が出力されることで効率よく充電させることができ、この結果、バッテリ充電のための燃料発電を低減し、燃費を向上させることができる。
D.第4実施例:
第4実施例としての自動車は、第1実施例としての自動車と比べて、同一のハードウェア構成と、同一のソフトウェア構成を備える。その上で、第4実施例としての自動車は、次のソフトウェア構成を更に備える。なお、第4実施例において、第1実施例と同一の構成要素については、第1実施例と同一の符号を付し、以下の説明を行う。
図17は、余剰充電量算出処理を示すフローチャートである。この余剰充電量算出処理は、ECUによって、バッテリ充電要求を受けているときに所定周期(例えば1000ms毎)で繰り返し実行される。図示するように、処理が開始されると、ECUのCPUは、まず、アイドリングストップ状態からエンジン10が再始動した状態への切替時であるか否かを判定する(ステップS710)。ここで、再始動した状態への切替時、すなわち再始動時であると判定されたときに、CPUは、余剰充電量を算出する処理を行う(ステップS720)。詳しくは、次式(4)に従う演算処理を行う。
余剰充電量=余剰充電量前回値+(再始動判定値Z1−放電電流積算値Zd)…(4)
ここで、放電電流積算値Zdは、図5の放電電流積算値算出処理で求められた値であり、ステップS320でクリアされる前の値である。再始動判定値Z1は第1実施例で説明したように固定値である。式(4)によれば、再始動判定値Z1から放電電流積算値Zdを引くことで得られた差を、前回のこの余剰充電量算出処理を実行したときに得られた余剰充電量(以下、「余剰充電量前回値」と呼ぶ)に加えることで、今回の余剰充電量を得ている。ステップS720の実行後、「リターン」に抜けて、この余剰充電量算出処理を一旦終了する。
一方、ステップS710で、再始動時でないと判定された場合には、ECU50のCPUは、エンジン10が動作している状態からアイドリングストップ状態への切替時であるか否かを判定する(ステップS730)。ここで、アイドリングストップ状態への切替時であると判定されたときに、CPUは、余剰充電量を算出する処理を行う(ステップS740)。詳しくは、次式(5)に従う演算処理を行う。
余剰充電量=余剰充電量前回値+(充電電流積算値Zc−許可判定値Z2) …(5)
ここで、充電電流積算値Zcは、図4の充電電流積算値算出処理で求められた値であり、ステップS220でクリアされる前の値である。許可判定値Z2は第1実施例で説明したように固定値である。式(5)によれば、充電電流積算値Zcから許可判定値Z2を引くことで得られた差を余剰充電量前回値に加えることで、今回の余剰充電量を得ている。ステップS740の実行後、「リターン」に抜けて、この余剰充電量算出処理を一旦終了する。また、ステップS730で、アイドリングストップ状態への切替時でないと判定されたときにも、「リターン」に抜けて、この余剰充電量算出処理を一旦終了する。
図18は、許可判定値可変処理を示すフローチャートである。この許可判定値可変処理は、ECUによって、バッテリ充電要求を受けているときに所定周期(例えば1000ms毎)で繰り返し実行される。図示するように、処理が開始されると、ECUのCPUは、まず、図17の余剰充電量算出処理によって求められた余剰充電量が値0より大きいか否かを判定する(ステップS810)。ここで、値0より大きいと判定されたときには、第1実施例で用いた許可判定値Z2から余剰充電量を引いて得られた差を、新たな許可判定値Z2として記憶する。ステップS820の実行後、「リターン」に抜けて、この許可判定値可変処理を一旦終了する。また、ステップS820で、余剰充電量が値0以下であると判定されたときにも、「リターン」に抜けて、この余剰充電量算出処理を一旦終了する。
第1実施例では、先に説明したように、バッテリ充電要求Rbtがあるときに、バッテリ40が全体として充電傾向(SOCが増加する傾向)で遷移するようになされている。このことは、図6の直線CLを正の傾きに制御していることと言える。ここで、この直線CLを目標SOCと考えると、次の2つの場合に、目標SOCを実際のSOCが大きく上回ることになる。
第1の場合は、エンジン停止条件がなかなか満たされずに、許可判定値Z2よりもバッテリ40が充電されたときである。図19は、第1の場合のSOCの変化の一例を示す説明図である。本来、SOCは、図中の破線TSに示すように、再始動判定値Z1に応じた下降と許可判定値Z2に応じた上昇とを繰り返しながら、図中の一点鎖線CL(図6のCLに相当)に沿って次第に上昇する。しかしながら、第1の場合には、SOCは、図中の実線RSに示すように変化して、余剰充電量OPが発生する。前記破線TSの変化は、SOC推移目標変化と呼ぶことができ、余剰充電量OPは、実際のSOCのSOC推移目標変化に対する差分である。
第2の場合は、エンジン再始動条件が早めに満たされ、要求した充電量(=再始動判定値Z1)よりも実際の放電量が少ないときである。図20は、第2の場合のSOCの変化の一例を示す説明図である。本来、時刻t21で再始動するところが、運転者の操作によってエンジン再始動条件が早期に満たされとき(時刻t20)、時刻t21前ながら再始動して、SOCは図中の実線RSに示すように上昇する。したがって、第2の場合には、SOCは、実線RSに示すように変化して、余剰充電量OPが発生する。この場合にも、余剰充電量OPは、実際のSOCのSOC推移目標変化に対する差分である。
前述した図17の余剰充電量算出処理は、図19および図20で例示した余剰充電量OPを求めるものである。この余剰充電量OPが発生したときに、図18の許可判定値可変処理によって、この余剰充電量OP分が加味されて許可判定値Z2が求められる。したがって、第3実施例によれば、余剰充電量OP分だけ許可判定値Z2が短縮されることで、運転者のアイドリングストップ要求に対して対応し易い。
なお、この第4実施例は第1実施例に対して、許可判定値Z2を余剰充電量OP分だけ短縮させる構成であるが、これに換えて、第2実施例、あるいは第3実施例に対して、許可判定値Z2を余剰充電量OP分だけ短縮させる構成とすることもできる。
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
・変形例1:
上記各実施例では、実行制限部300は、バッテリ充電要求Rbtがあったときに動作する構成としたが、これに換えて、常時動作する構成とすることもできる。この構成によれば、いつも、バッテリを全体として充電傾向にすることが可能となる。
・変形例2:
上記第2実施例では、実行制限部再始動判定値Z1および許可判定値Z2の両方が自車両状態と走行環境に応じて変化するようにしたが、これに換えて、再始動判定値Z1および許可判定値Z2のいずれか一方が自車両状態と走行環境に応じて変化するようにし、他方は固定値である構成としてもよい。
・変形例3:
上記実施例では、バッテリは鉛蓄電池としたが、本発明ではこれに限られない。例えば、リチウムイオン蓄電池、ロッキングチェア型蓄電体等の他の種類のバッテリに替えることもできる。また、上記実施例では、車両は自動車であったが、これに換えて、電車等の自動車以外の車両としてもよい。
・変形例4:
上記実施例においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェア(例えば集積回路)で実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
・変形例5:
なお、前述した実施例および各変形例における構成要素の中の、独立請求項で記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。例えば、通常走行中はバッテリへの充電を抑えることで燃料消費量を節約し、減速走行中に回生発電によりバッテリへの充電を行なう充電制御についても省略することができる。
10…エンジン
15…自動変速機
20…ディファレンシャルギア
25…駆動輪
30…スタータ
34…駆動機構
35…オルタネータ
40…バッテリ
50…ECU
70…補機類
72…ヘッドライト
74…空調装置(A/C)
82…車輪速センサ
84…ブレーキペダルセンサ
86…アクセル開度センサ
88…バッテリ電流センサ
89…オルタネータ電流センサ
90…アイドリングストップ制御部
100…SOC制御部
110…目標SOC推定部
120…バッテリSOC算出部
130…SOC差分算出部
140…電圧指示値算出部
200…自動車
300…実行制限部
310…SOC増加量判定部
320…アイドリングストップ許可部
330…SOC減少量判定部
340…アイドリングストップ再始動要求部
Aa…オルタネータ電流
Ab…バッテリ電流
Ac…補機消費電流
XAb…バッテリ充電電流推定値
Rbt…バッテリ充電要求
Z1…再始動判定値
Z2…アイドリングストップ許可判定値

Claims (8)

  1. エンジンと、前記エンジンの動力によって駆動される発電機によって充電可能なバッテリとを有する車両に搭載される車両制御装置であって、
    前記エンジンの停止を行うアイドリングストップ制御部と、
    前記バッテリの蓄電状態(SOC)の変化量を検出するSOC変化量検出部と、
    前記アイドリングストップ制御部による前記エンジンの停止を、前記SOCの変化量に応じて許可および禁止する実行制限部と
    を備え、
    前記実行制限部は、
    前記アイドリングストップ制御部によって前記エンジンの停止がなされていないときの前記SOCの増加量が、前記エンジンの停止がなされているときの前記SOCの減少量よりも大きくなるように、前記許可と禁止のタイミングを決定し、
    前記アイドリングストップ制御部は、
    所定の停止条件が成立したときに前記エンジンを停止させ、前記エンジンの停止中に所定の再始動条件が成立したときに前記エンジンを再始動させ、
    前記実行制限部は、
    前記エンジンの停止がなされているときの前記SOCの減少量が第1の所定値を超えたときに、前記エンジンを再始動させることにより前記禁止を行うアイドリングストップ再始動要求部と、
    前記エンジンの停止がなされていないときの前記SOCの増加量が第2の所定値を超えたときに、前記アイドリングストップ制御部による前記エンジンの停止を許可するアイドリングストップ許可部と
    を備える、車両制御装置。
  2. 請求項に記載の車両制御装置であって、
    前記アイドリングストップ制御に対して要求されるエンジン停止から再始動までの第1の時間を算出する第1時間算出部と、
    前記バッテリのSOCを用いて動作する補機類によって消費される補機類消費電流を算出する補機類消費電流算出部と、
    前記第1の時間と前記補機類消費電流とに基づいて前記第1の所定値を算出する第1所定値算出部と、
    を備える、車両制御装置。
  3. 請求項に記載の車両制御装置であって、
    前記バッテリの充電要求度を検出するバッテリ充電要求度算出部と、
    前記第1所定値算出部によって算出された前記第1の所定値を、前記充電要求度に基づいて補正する第1所定値補正部と
    を備える、車両制御装置。
  4. 請求項ないし請求項のいずれかに記載の車両制御装置であって、
    前記アイドリングストップ制御において許容される、前記エンジンの再始動後の前記停止条件によるエンジンの停止を禁止する第2の時間を算出する第2時間算出部と、
    単位時間当たりの前記バッテリの充電電流を推定する充電電流推定部と、
    前記第2の時間と前記充電電流とに基づいて前記第2の所定値を算出する第2所定値算出部と、
    を備える、車両制御装置。
  5. 請求項に記載の車両制御装置であって、
    前記バッテリの充電要求度を検出するバッテリ充電要求度算出部と、
    前記第2所定値算出部によって算出された前記第2の所定値を、前記充電要求度に基づいて補正する第2所定値補正部と
    を備える、車両制御装置。
  6. 請求項ないし請求項のいずれかに記載の車両制御装置であって、
    前記第1の所定値に応じた下降と前記第2の所定値に応じた上昇とを繰り返すSOC推移目標変化に対する実際のSOC変化の差分を余剰充電量として算出する余剰充電量算出部と、
    前記第2の所定値から前記余剰充電量を差し引いて前記第2の所定値を補正する余剰分補正部と
    を備える、車両制御装置。
  7. 車両であって、
    エンジンと、
    前記エンジンの動力によって駆動される発電機によって充電可能なバッテリと、
    前記エンジンの停止を行うアイドリングストップ制御部と、
    前記バッテリの蓄電状態(SOC)の変化量を検出するSOC変化量検出部と、
    前記アイドリングストップ制御部による前記エンジンの停止を、前記SOCの変化量に応じて許可および禁止する実行制限部と
    を備え、
    前記実行制限部は、
    前記アイドリングストップ制御部によって前記エンジンの停止がなされていないときの前記SOCの増加量が、前記エンジンの停止がなされているときの前記SOCの減少量よりも大きくなるように、前記許可と禁止のタイミングを決定し、
    前記アイドリングストップ制御部は、
    所定の停止条件が成立したときに前記エンジンを停止させ、前記エンジンの停止中に所定の再始動条件が成立したときに前記エンジンを再始動させ、
    前記実行制限部は、
    前記エンジンの停止がなされているときの前記SOCの減少量が第1の所定値を超えたときに、前記エンジンを再始動させることにより前記禁止を行うアイドリングストップ再始動要求部と、
    前記エンジンの停止がなされていないときの前記SOCの増加量が第2の所定値を超えたときに、前記アイドリングストップ制御部による前記エンジンの停止を許可するアイドリングストップ許可部と
    を備える、車両。
  8. エンジンと、前記エンジンの動力によって駆動される発電機によって充電可能なバッテリとを有する車両を制御する車両制御方法であって、
    前記エンジンの停止を行うアイドリングストップ制御工程と、
    前記バッテリの蓄電状態(SOC)の変化量を検出するSOC変化量検出工程と、
    前記アイドリングストップ制御工程による前記エンジンの停止を、前記SOCの変化量に応じて許可および禁止する実行制限工程と
    を備え、
    前記実行制限工程は、
    前記アイドリングストップ制御工程によって前記エンジンの停止がなされていないときの前記SOCの増加量が、前記エンジンの停止がなされているときの前記SOCの減少量よりも大きくなるように、前記許可と禁止のタイミングを決定し、
    前記アイドリングストップ制御工程は、
    所定の停止条件が成立したときに前記エンジンを停止させ、前記エンジンの停止中に所定の再始動条件が成立したときに前記エンジンを再始動させ、
    前記実行制限工程は、
    前記エンジンの停止がなされているときの前記SOCの減少量が第1の所定値を超えたときに、前記エンジンを再始動させることにより前記禁止を行うアイドリングストップ再始動要求工程と、
    前記エンジンの停止がなされていないときの前記SOCの増加量が第2の所定値を超えたときに、前記アイドリングストップ制御工程による前記エンジンの停止を許可するアイドリングストップ許可工程と
    を備える、車両制御方法。
JP2013554984A 2012-01-24 2012-01-24 車両制御装置、車両、および車両制御方法 Active JP5842934B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2012/000417 WO2013111178A1 (ja) 2012-01-24 2012-01-24 車両制御装置、車両、および車両制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013111178A1 JPWO2013111178A1 (ja) 2015-05-11
JP5842934B2 true JP5842934B2 (ja) 2016-01-13

Family

ID=48872961

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013554984A Active JP5842934B2 (ja) 2012-01-24 2012-01-24 車両制御装置、車両、および車両制御方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20140365099A1 (ja)
EP (1) EP2808521B1 (ja)
JP (1) JP5842934B2 (ja)
KR (1) KR20140108690A (ja)
CN (1) CN104066956B (ja)
RU (1) RU2570996C1 (ja)
WO (1) WO2013111178A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013164016A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Denso Corp 車両制御装置
JP5991303B2 (ja) 2013-11-26 2016-09-14 トヨタ自動車株式会社 制御装置
JP6011578B2 (ja) * 2014-05-14 2016-10-19 トヨタ自動車株式会社 車両制御装置、車両および車両制御方法
JP6222130B2 (ja) * 2015-02-12 2017-11-01 トヨタ自動車株式会社 アイドリングストップ制御装置
US10432006B2 (en) * 2015-05-13 2019-10-01 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Charge/discharge control apparatus
JP6369389B2 (ja) * 2015-05-15 2018-08-08 トヨタ自動車株式会社 電源制御装置
JP6459774B2 (ja) * 2015-05-22 2019-01-30 株式会社デンソー 内燃機関の制御装置
JP6237708B2 (ja) * 2015-06-11 2017-11-29 トヨタ自動車株式会社 車両制御装置
US10011186B2 (en) * 2016-04-05 2018-07-03 Ford Global Technologies, Llc Methods and systems for extending electric idle
JP6834608B2 (ja) * 2017-03-07 2021-02-24 株式会社Gsユアサ 電気化学素子の管理装置
US10316812B2 (en) * 2017-04-20 2019-06-11 Gm Global Technology Operations Llc. Hierarchical fault diagnosis and prognosis of a system
JP7096046B2 (ja) * 2018-03-30 2022-07-05 本田技研工業株式会社 車両電源システム
JP7352333B2 (ja) * 2018-06-06 2023-09-28 株式会社Subaru 電源システムの制御装置
JP7135843B2 (ja) * 2018-12-26 2022-09-13 トヨタ自動車株式会社 車両の電源装置
JP7115409B2 (ja) * 2019-04-19 2022-08-09 トヨタ自動車株式会社 駆動システムの制御装置
CN111446512A (zh) * 2020-03-25 2020-07-24 一汽奔腾轿车有限公司 蓄电池主动维护方法

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3707277B2 (ja) * 1998-12-25 2005-10-19 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の自動停止・始動装置
KR100554241B1 (ko) * 1999-09-09 2006-02-22 도요다 지도샤 가부시끼가이샤 배터리용량계측 및 잔존용량 산출장치
CA2320003C (en) * 1999-09-22 2006-03-21 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Control apparatus for hybrid vehicles
JP3675281B2 (ja) * 2000-02-15 2005-07-27 日産自動車株式会社 車両のエンジン自動停止再始動装置
JP3754604B2 (ja) * 2000-06-27 2006-03-15 本田技研工業株式会社 車両のエンジン自動停止始動装置
JP3832237B2 (ja) * 2000-09-22 2006-10-11 日産自動車株式会社 ハイブリッド車の制御装置
JP2004003460A (ja) * 2002-04-09 2004-01-08 Toyota Motor Corp 車両の制御装置および制御方法
JP3912337B2 (ja) * 2003-06-25 2007-05-09 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド自動車およびハイブリッド自動車における制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体
JP2006022710A (ja) * 2004-07-08 2006-01-26 Mitsubishi Motors Corp アイドリングストップ車両の制御装置
ITBO20040801A1 (it) * 2004-12-23 2005-03-23 Magneti Marelli Powertrain Spa Metodo per la gestione della modalita' "stop and start" in un autoveicolo provvisto di un motore a combustione interna.
JP4517981B2 (ja) * 2005-08-24 2010-08-04 日産自動車株式会社 アイドルストップ車両の制御装置
US7806210B2 (en) * 2006-08-03 2010-10-05 Ford Global Technologies, Llc Congestion-based control of vehicle hybrid propulsion system
JP4962307B2 (ja) * 2007-12-26 2012-06-27 トヨタ自動車株式会社 車両およびその制御方法
FR2932848B1 (fr) * 2008-06-24 2011-06-17 Peugeot Citroen Automobiles Sa Procede de commande du dispositif d'arret et de redemarrage automatique du moteur thermique d'un vehicule.
US9002600B2 (en) * 2009-01-02 2015-04-07 Ford Global Technologies, Llc Methods and systems for engine shut-down control
JP5159661B2 (ja) * 2009-01-30 2013-03-06 ダイハツ工業株式会社 アイドルストップ制御装置
JP4962808B2 (ja) * 2009-02-24 2012-06-27 株式会社デンソー エンジン自動制御装置および蓄電池充電制御装置
JP5521998B2 (ja) * 2010-11-22 2014-06-18 株式会社デンソー 車両用制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP2808521A1 (en) 2014-12-03
US20140365099A1 (en) 2014-12-11
WO2013111178A1 (ja) 2013-08-01
CN104066956A (zh) 2014-09-24
JPWO2013111178A1 (ja) 2015-05-11
CN104066956B (zh) 2018-05-11
KR20140108690A (ko) 2014-09-12
EP2808521B1 (en) 2018-09-19
EP2808521A4 (en) 2015-10-07
RU2570996C1 (ru) 2015-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5842934B2 (ja) 車両制御装置、車両、および車両制御方法
JP6164168B2 (ja) 車両用制御装置
US9776635B2 (en) Apparatus and method to maximize vehicle functionality and fuel economy with improved drivability during engine auto stop-start operations
US9742218B2 (en) Charging control device, charging control method, computer program, and recording medium
JP5842927B2 (ja) 車両制御装置、車両、および車両制御方法
JP5729484B2 (ja) 走行環境予測装置および車両制御装置、並びにそれらの方法
JP5811192B2 (ja) 車両制御装置、車両、および車両制御方法
JP6481765B2 (ja) 車両用電源制御方法、車両用電源制御装置
JP2014056468A (ja) 走行環境推定装置およびその方法
JP2015217859A (ja) 電源制御装置
JP3975937B2 (ja) 電池の充電制御装置および充電制御方法
JP2013127225A (ja) 車両制御装置、車両、および車両制御方法
JP2016028198A (ja) 車両制御装置、車両、および車両制御方法
JP2014136535A (ja) 車両制御装置、車両、および車両制御方法
JP5831400B2 (ja) 車両制御装置、車両、および車両制御方法
JP7352421B2 (ja) 電動車両の電源システム
CN114684106A (zh) 车辆能量管理方法、装置、系统和存储介质与整车控制器
JP2015043130A (ja) 走行環境推定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150320

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150609

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150903

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20150910

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151020

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151102

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5842934

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151