JP5842702B2 - インジェクタ駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の気筒内に燃料を噴射するインジェクタを駆動するインジェクタ駆動装置に関する。
内燃機関の各気筒に対する燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置は、例えば電磁ソレノイドを駆動するためのインジェクタ駆動装置を備えている。
インジェクタ駆動装置は、ECU(Electronic Control Unit)から入力した噴射信号IJtに基づいてインジェクタの駆動信号その他の信号を生成する駆動制御回路を備える。インジェクタ駆動装置は、駆動制御回路の異常を運転者に通知するため、噴射毎に出力される噴射信号IJtに逐次応答して応答信号IJfをECUに出力する(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−56386号公報
図16に従来の噴射信号とその応答信号の流れの具体例を示すように、噴射信号IJtが噴射指令(H)になるとインジェクタの通電レベルを電圧検出し、この検出電圧が初めて高閾値電圧Vtsetを超えたときに、応答信号IJfとしてアクティブ応答信号(H→L)をECUに応答する。また、噴射信号IJtが噴射停止指令(L)となるタイミングから所定時間(図16の許容時間)経過するまでに低閾値電圧Vtresを下回ると応答信号IJfとしてノンアクティブ応答信号(L→H)をECUに応答する。
ECUはアクティブ応答信号およびノンアクティブ応答信号を受信すると、インジェクタ駆動装置が正常であると判定する。ECUはこの応答信号IJfを受信すると例えば10回連続で異常であると判定したときにエンジンチェックランプを点灯して運転者に報知している。
ところで、図16に示すように、インジェクタの通電レベルを所定範囲に制御しており、当該所定範囲に制御するため定電流駆動用回路を設けている。例えばインジェクタの端子が電源短絡したり、定電流駆動用回路が電源短絡したりしても、ECUが異常信号を受信するまで時間を要することがある。
現状では、ECUは、その仕様により異常信号を例えば10回連続して受信した場合にエンジンチェックランプを点灯制御するようにしているが、この仕様が変更され、異常信号の連続回数の閾値が大幅に増加したときには課題が顕在化する可能性がある。課題が顕在化すると、インジェクタ駆動装置が実質的に異常状態となったまま走行が続けられてしまい、この場合燃費や走行機能が低下してしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、インジェクタ駆動装置に異常が生じた場合に不具合を迅速に検出でき、噴射信号の噴射指令状態によることなく異常であることを運転者に確実に報知できるようにしたインジェクタ駆動装置を提供することにある。
請求項1記載の発明によれば、応答手段が第1条件の判定を行うと、インジェクタの通電レベルの上昇度が所定勾配未満となることを検出でき回路の不具合を検出できる。また、請求項4記載の発明のように、応答手段が第2条件の判定を行うと、インジェクタの通電レベルがピークレベルに達してからインジェクタを定電流制御するための低閾値レベルまで低下していないことを検出できるため定電流駆動用回路の不具合を検出できる。
また、請求項7記載の発明のように、応答手段が第3条件の判定を行うと、インジェクタの通電レベルが低閾値レベルに低下したタイミングから第3所定時間経過するまでの間に定電流調整用の高閾値レベルに達していないことを検出できるため定電流駆動用回路の不具合を検出できる。
このため、例えばインジェクタの端子が電源短絡したり、定電流駆動用回路が何らかの影響で電源短絡または開放するなどといった不具合を検出できる。したがって、インジェクタ駆動回路に異常が発生した場合に、噴射信号の噴射指令状態によることなく異常であることを確実に通知でき、運転者に異常状態を迅速に報知できる。
本発明の第1実施形態に係る駆動制御回路のうち応答回路の構成例を示す電気的構成図 燃料噴射制御装置の全体構成図 通常動作時における各ノードの信号レベル又は論理レベルを示すタイミングチャート 異常動作時における各ノードの信号レベル又は論理レベルを示すタイミングチャート 比較例を示す図4相当図 本発明の第2実施形態に係る応答回路の要部の回路構成図 図4相当図 比較例を示す図7相当図 本発明の第3実施形態に係る応答回路の要部の回路構成図 図4相当図 比較例を示す図10相当図 本発明の第4実施形態に係る応答回路の要部の回路構成図 図3相当図 図4相当図(その1) 図4相当図(その2) 従来例の説明図
以下、本発明の実施形態について図1〜図5を参照しながら説明する。図2は燃料噴射制御装置の全体構成図である。燃料噴射装置は、エンジン(内燃機関)を制御する電子制御装置10(以下、ECU10という)と、ECU10の噴射指令または噴射停止指令に応じてエンジンの各気筒(本実施形態では6気筒)のインジェクタ1〜6を駆動するインジェクタ駆動装置11とを備える。
噴射信号IJt1〜IJt6は、燃料の噴射指令を示すHレベルと噴射停止指令を示すLレベルとを備える2値信号であり、ECU10から噴射信号線を通じてインジェクタ駆動装置11の入力端子Ta1〜Ta6に入力されている。応答信号IJf1〜IJf3は、通常時においてインジェクタ1〜6の駆動電流の通電レベルが所定の高閾値レベル(例えば4A程度)以上となったときにLレベルとなり、その後、駆動電流の通電レベルが所定の低閾値レベルになると再びHレベルとなる信号であり、出力端子Ta7〜Ta9からECU10に出力される。
インジェクタ1〜6は、それぞれソレノイドL1〜L6を備えた電磁式であり、ソレノイドL1〜L6の通電、断電に応じて開弁、閉弁する。ソレノイドL1〜L6は、それぞれハイサイド側の出力端子Tb1〜Tb6とロウサイド側の出力端子Tc1〜Tc6との間に接続されている。各気筒のインジェクタ1〜6は同時に駆動されることがないインジェクタ同士が対になり2ずつの制御グループ(例えばインジェクタ1と4、インジェクタ2と5、インジェクタ3と6)に分けられている。
同一グループに属するハイサイド側の出力端子Tb1とTb4、出力端子Tb2とTb5、出力端子Tb3とTb6は、それぞれインジェクタ駆動装置11内で接続されている。また、応答信号IJf1〜IJf3の出力端子Ta7〜Ta9は、各グループに対し1本ずつ設けられている。
インジェクタ駆動装置11は、モノリシックICとして形成された駆動制御回路12、電源端子Td1、Td2間に入力されるバッテリ電圧VBを昇圧する昇圧電源部13、昇圧電源部13と出力端子Tb1〜Tb6との間にグループごとに設けられた放電スイッチ14、開弁状態を保持するため定電流を出力するグループごとに設けられた定電流電源部15、および出力端子Tc1〜Tc6とグランドとの間に設けられた気筒選択スイッチ16とを備える。昇圧電源部13、放電スイッチ14、定電流電源部15、気筒選択スイッチ16を含んで駆動回路(駆動手段)が構成されている。
昇圧電源部13は、昇圧コイル17a、17b、MOSトランジスタ18a、18b、ダイオード19a、19b、およびコンデンサ20a、20bを備えた二重化されたDC/DCコンバータを備える。MOSトランジスタ18a、18bの制御端子には駆動制御回路12から共通の昇圧パルスが与えられ、共通接続されたダイオード19a、19bのカソードおよびコンデンサ20a、20bの正側端子に昇圧電圧を生成する。駆動制御回路12は、昇圧電圧が既定の電圧に等しくなるよう昇圧パルスを出力する。
放電スイッチ14は、グループ毎に1ずつのメインMOSトランジスタ21a、21b、21cを備えると共に、これらのMOSトランジスタ21a、21b、21cの制御端子の前段に、それぞれトランジスタ21a、21b、21cを駆動するプリトランジスタ21aa、21ba、21caを備え、放電制御信号によりオンオフ動作する。
定電流電源部15はグループごとに1ずつのMOSトランジスタ22a、22b、22cを備える。ダイオード23a、23b、23cは逆流防止用のダイオードであり、ダイオード24a、24b、24cは還流ダイオードである。MOSトランジスタ22a、22b、22cには定電流駆動部29が接続されている。駆動制御回路12は、定電流駆動部29を用いて、各グループを構成する2つのソレノイドに流れる総電流が既定の電流値に等しくなるように定電流制御信号を出力する。
気筒選択スイッチ16は、出力端子Tc1〜Tc6とグランドとの間に接続されたMOSトランジスタ25a〜25fを備え、後述する駆動信号によりオンオフ動作する。同一グループに属するソレノイドを駆動するMOSトランジスタのソースは、共通に設けられた電流検出用抵抗26を介してグランドに接続されている。例えば、インジェクタ1と4が同一グループに属するときにはMOSトランジスタ25aと25dのソースが共通に接続され、この共通ソースが電流検出用抵抗26を介してグランドに接続されている。
駆動制御回路12は、ピーク電流検出回路(ピーク判定手段)27、定電流検出回路(定電流低閾値判定手段、定電流高閾値判定手段)28を内蔵する。ピーク電流検出回路27は電流検出用抵抗26の検出電圧Vdetがピークレベルに達したか否かを検出する。定電流検出回路28は、電流検出用抵抗26の検出電圧Vdetを、定電流制御用の高閾値電圧Vsmaxおよび低閾値電圧Vsminと比較し、この比較結果を出力する。駆動制御回路12は、ピーク電流検出回路27、定電流検出回路28の検出結果を用いると共に、電流検出用抵抗26の検出電圧Vdetに基づいて、各グループを構成するソレノイドに流れる電流制御を実行する。
各グループに対して入力される噴射信号とその応答信号との関係はグループ間で同一であるため、以下の説明では、1の噴射信号IJtとその応答信号IJfとの関係を説明する。
図1は、駆動制御回路12の内部に構成される応答回路30(応答手段)の一例を示す。この応答回路30は噴射信号IJtに応答する応答信号IJfを出力する。駆動制御回路12の応答回路30は、高閾値判定回路(高閾値判定手段)31、低閾値判定回路(低閾値判定手段)32、計時回路(第1計時手段、ディレイ回路)33、応答信号生成回路34を主として備える。
高閾値判定回路31は、抵抗R1およびR2、コンパレータCMP1を備え、電流検出用抵抗26の検出電圧Vdetが高閾値レベルとなる高閾値電圧Vtsetを上回るか否かを判定する。コンパレータCMP1は、抵抗R1およびR2による電源Vccの分圧電圧Vtsetを反転入力端子に入力すると共に、抵抗26の検出電圧Vdetを非反転入力端子に入力する。
低閾値判定回路32は、抵抗R3およびR4、コンパレータCMP2を備え、電流検出用抵抗26の検出電圧Vdetが低閾値レベルとなる低閾値電圧Vtresを下回るか否かを判定する。コンパレータCMP2は、抵抗R3およびR4による分圧回路の分圧電圧Vtresを非反転入力端子に入力すると共に、電流検出用抵抗26の検出電圧Vdetを反転入力端子に入力する。
計時回路33は、PNP形のトランジスタTr1、NPN形のトランジスタTr2、抵抗R5〜R9、コンデンサC1、コンパレータCMP3などを備える。電源Vccは、トランジスタTr1、抵抗R8、抵抗R9およびコンデンサC1の並列回路、の直列回路に与えられており、コンデンサC1の端子電圧がコンパレータCMP3の反転入力端子に与えられている。
また、電源Vccは抵抗R5とR6の分圧回路に与えられている。この抵抗R5とR6の共通接続点とグランドとの間には抵抗R7およびトランジスタTr2の直列回路が接続されている。したがって、トランジスタTr2がオンになると、比較的低い第1閾値電圧Vth1がコンパレータCMP3の非反転入力端子に与えられ、トランジスタTr2がオフになると、比較的高い第2閾値電圧Vth2がコンパレータCMP3の非反転入力端子に与えられる。計時回路33は、トランジスタTr1がオンとなるタイミングから時間の計時を開始し、非反転入力端子の閾値電圧と比較した結果を出力する。トランジスタTr1の入力にはゲートG9、G10が接続されている。
応答信号生成回路34は、例えばRSフリップフロップFF1を備えたラッチ回路により構成されている。RSフリップフロップFF1のセット端子にはNORゲートG2の出力が接続されている。NORゲートG2には噴射信号IJtの反転信号が入力されている。また、NORゲートG2には高閾値判定回路31の出力信号がNOTゲートG1を通じて入力されている。また、NORゲートG2には計時回路33の出力信号がNOTゲートG3を通じて入力されている。
したがって、NORゲートG2には、噴射信号IJt、高閾値判定回路31の出力信号、計時回路33の出力信号、のそれぞれの反転信号が入力されている。すなわち、噴射信号IJtがHレベル(噴射指令状態)、高閾値判定回路31の出力信号がHレベル、計時回路33の出力信号がHレベル、の全ての条件を満たしたときに、RSフリップフロップFF1のセット端子にセット信号(H)が入力される。
RSフリップフロップFF1のリセット端子には、低閾値判定回路32の出力信号、噴射信号IJt、計時回路33の出力信号、が図示のゲートG4〜G7(NOTゲートG4,G7、NORゲートG5,G6)を通じて入力されている。この図1に示す回路では、噴射信号IJtがLレベル(噴射停止指令状態)、低閾値判定回路32の出力信号がHレベル、計時回路33の出力信号がLレベル、の全ての条件を満たしたときに、RSフリップフロップFF1のリセット端子にリセット信号(H)が入力される。
一方、トランジスタTr1の制御端子には、低閾値判定回路32の出力信号、噴射信号IJtの反転信号、が図示のゲートG4、G8〜G10(NOTゲートG4,G8、NORゲートG9、NOTゲートG10)を通じて入力されている。
トランジスタTr1は、噴射信号IJtがHレベル、低閾値判定回路32の出力信号がLレベル、の条件を満たすとオンし、コンパレータCMP3の反転入力端子に接続されたコンデンサC1が所定の電流で充電される。また、それ以外のときには、トランジスタTr1はオフするため、コンデンサC1の充電電荷が抵抗R9を通じて所定の電流で放電される。
NORゲートG6の出力信号はトランジスタTr2の制御端子に入力されている。トランジスタTr2は、噴射信号IJtがLレベル、計時回路33の出力がLレベル、の条件を満たすとオンし、コンパレータCMP3の比較対象となる閾値電圧を比較的低い第2閾値電圧Vth2に切換える。また、それ以外のときには、トランジスタTr2はオフするため、コンパレータCMP3の比較対象となる閾値電圧を比較的高い第1閾値電圧Vth1に切換える。
これらの構成の通常動作について図3を参照しながら説明する。まず、通常時におけるインジェクタの通電レベルの時間変化を説明する。噴射信号IJtは駆動制御回路12に入力される。駆動制御回路12はこの噴射信号IJtの噴射指令(L→H)を受付けるとインジェクタ1〜6の通断電制御を開始する。まず、駆動制御回路12は、定電流駆動部15のMOSトランジスタ22n(n=a,b,c:以下同じ)や放電スイッチ14をオンし、定電流駆動部15および昇圧電源部13からインジェクタに初期通電する。
駆動制御回路12は、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが定電流調整用の最大閾値電圧Vsmaxを超えたことを検出すると、定電流駆動部15を通じたインジェクタへの通電を停止する(定電流駆動部15→OFF)。しかし、昇圧電源部13は、ピーク電流検出回路27がインジェクタ電流のピークレベルを検出するまでの間、初期通電処理を行う(放電スイッチ14=ON)。ピーク電流検出回路27がピークレベルを検出すると、駆動制御回路12はプリトランジスタ21n(n=aa、ba、ca)にオフ制御信号を印加することで放電スイッチ14をオフ制御する(放電スイッチ14→OFF)。放電スイッチ14がオフすると、昇圧電源部13はインジェクタへの通電を停止する。これにより、インジェクタの通電レベルは低下する。
その後、駆動制御回路12は、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが定電流調整用の低閾値電圧Vsminに達したことを検出すると、定電流駆動部15を通じてインジェクタへの通電を再開する(定電流駆動部15→ON)。さらにその後、駆動制御回路12は、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが定電流調整用の最大閾値電圧Vsmaxに達したことを検出すると、定電流駆動部15を通じたインジェクタへの通電を停止する(定電流駆動部15→OFF)。
そして、駆動制御回路12は、このようなインジェクタへの通断電を繰り返すことでインジェクタ電流をほぼ一定に保つ。この定電流制御は、噴射信号IJtが噴射停止指令(H→L)となるまで繰り返される。駆動制御回路12は噴射停止指令(Lレベル)を受付けると、定電流駆動部15をオフ制御することで通断電制御を停止する。その後、噴射信号IJtとして再度噴射指令(L→H)が入力されるまで駆動制御回路12はインジェクタに通断電制御を開始しない。
さて、駆動制御回路12がこのような通断電制御を行うときには正常動作していることを示す応答信号IJfをECU10に返す。駆動制御回路12は、ECU10から噴射指令(L→H)を入力すると、正常時にはこのアクティブレベル(H)に応答するアクティブレベル応答信号(H→L)を応答信号IJfとして返す。
また、駆動制御回路12は、ECU10から噴射停止指令(H→L)を入力すると、正常時にはこのノンアクティブレベル(L)に応答するノンアクティブレベル応答信号(L→H)を応答信号IJfとして返す。このため、本実施形態においては前述したように図1に示す応答回路30を用意している。
図1に示すように、応答回路30のうち、高閾値判定回路31の出力ノードをN1、低閾値判定回路32の出力ノードをN2、計時回路33のコンパレータCMP3の反転入力端子のノードをN3、当該コンパレータCMP3の出力ノードをN4、NORゲートG6の出力ノードをN5、NOTゲートG7の出力ノードをN6、とすると、図3に示すように、各ノードN1〜N6の電圧、論理レベルが変化する。
ここで、噴射信号IJtが噴射指令(L→H)になると、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが低閾値電圧Vtresを上回ったタイミングでトランジスタTr1はオンするため、このタイミングからノードN3には所定の電流が流れ、ノードN3の電圧はこのタイミングから上昇する。このノードN3の電圧が所定の第2閾値電圧Vth2を上回るまでの期間が有効化期間となる。
高閾値判定回路31の出力ノードN1の論理レベルは、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが高閾値電圧Vtsetを上回ったタイミングでHレベルとなる。このためインジェクタ電流の検出電圧Vdetが高閾値電圧Vtsetを上回ると、ノードN3の電圧が所定の第2閾値電圧Vth2を上回る有効化期間が経過するまで、RSフリップフロップFF1のセット端子にセット信号(H)を与える。
したがって図1に示す回路では、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが高閾値電圧Vtsetに到達するまでの時間が、第1所定時間T1(コンデンサC1の充電電圧が第2閾値電圧Vth2に達するまでの時間)よりも少ないことを条件としてRSフリップフロップFF1のセット端子にセット信号(H)が入力されることになる。
このような正常時には、応答信号生成回路34はRSフリップフロップFF1のQ出力としてHレベルを出力するが、NOTゲートG11を介して応答信号IJfを出力しているため、応答信号IJfのアクティブ応答信号としてLレベルを出力する。
その後、噴射信号IJtが噴射停止指令(H→L)になると、ゲートG9の出力がLレベル、ゲートG10の出力がHレベルとなり、これによりトランジスタTr1がオフする。このため、コンデンサC1の充電電荷が抵抗R9を通じて所定の電流で放電され、ノードN3の電圧は正電源電圧Vccから徐々に低下する。
噴射信号IJtが噴射停止指令(H→L)になるタイミングでは、ノードN4がLレベルであるため、ノードN5はHレベル、ノードN6はLレベルとなる。このため、低閾値判定回路32の出力が有効化され、この出力がRSフリップフロップFF1のリセット端子に入力される。この有効化期間は、ノードN3の電圧が所定の比較的低い第1閾値電圧Vth1を下回るまでの期間である。
したがって、噴射信号IJtが噴射停止指令(L)となるタイミングからノードN3の電圧が所定の第1閾値電圧Vth1に低下するまでの間に、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが低閾値電圧Vtresを下回ると、RSフリップフロップFF1のリセット端子にリセット信号(H)が入力される。このような正常動作時には、応答信号生成回路34はRSフリップフロップFF1のQ1出力としてLレベルを出力する。すると、応答信号IJfはノンアクティブ応答信号としてL→Hレベルが出力される。
以下、図4を参照して異常時の動作を説明する。インジェクタ1〜6のハイサイド側の端子Tb1〜Tb6の何れかが何らかの影響で電源VBに短絡した場合を想定する。噴射信号IJtとして噴射指令(L→H)が入力されたときに、駆動制御回路12が、昇圧電源部13、放電スイッチ14、定電流駆動部15、ロウサイド側の気筒選択スイッチ16(MOSトランジスタ25a〜25f)をオン制御したとしても、ハイサイド側の端子Tb1〜Tb6の何れかが電源VBに短絡していると、昇圧電源部13、放電スイッチ14、定電流駆動部15、の各機能が無効化される。このため、インジェクタ電流が急上昇することはなく、インジェクタ電流の上昇勾配は低い。したがってインジェクタ電流の検出電圧Vdetの上昇率も低下する。このとき、ノードN3の電圧が比較的高い第2閾値電圧Vth2に到達する前に、高閾値判定回路31の出力(ノードN1)の論理レベルがHレベルにならない。
このため、RSフリップフロップFF1のセット端子にセット信号(H)が与えられなくなり、応答信号IJfとしてアクティブレベル応答信号(H→L)を出力しない。この場合、応答信号IJfは、噴射信号IJtの論理変化に関わらず継続的にHレベルとなる。すると、ECU10は、駆動制御回路12が出力する応答信号IJfの論理レベルの非変化(アクティブレベル応答信号(H→L)非出力)を異常信号として検出する。
図5に未対策の回路の動作比較例を示す。噴射信号IJtが噴射指令状態(H)となっている最中に、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが高閾値電圧Vtsetを上回るとアクティブレベル応答信号(H→L)を返し、その後、噴射信号IJtが噴射停止状態(L)となった後、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが低閾値電圧Vtresを下回るとアクティブレベル応答信号(L→H)を返してしまい、ECUが正常であると判定してしまう不具合を生じる虞がある。
本実施形態によれば、駆動制御回路12は応答信号IJfの論理レベルをHレベルで一定として変化させないことで異常信号としてECU10に出力しているので、ECU10に異常信号を伝達できる。したがって、インジェクタ1〜6のハイサイド側の端子Tb1〜Tb6の何れかが電源VBに短絡して異常が生じた場合であっても、異常信号をECU10に確実に通知できる。ECU10は、この動作が所定回数(例えば30回)繰り返されてからエンジンチェックランプを点灯することで運転者に異常状態を報知できる。これにより、インジェクタ駆動装置11に異常が生じた場合に不具合を迅速に検出でき、噴射信号IJtの噴射指令状態によることなく異常であることを運転者に確実に報知できる。
(第2実施形態)
図6ないし図8は、本発明の第2実施形態を示すもので、前述実施形態と異なるところは異常態様とその検出方法である。本実施形態では、定電流駆動部15のMOSトランジスタ22nのドレインソース間が何らかの影響でショートしたことを不具合として検出してECU10に通知する実施形態を示す。前述実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分について説明を行う。
本実施形態に係る応答回路は、前述実施形態で説明した応答回路30を主体として構成され、図6に応答回路30と異なる部分の短絡検出回路40の構成例を示す。計時回路33内のNORゲートG9は、その入力信号として、噴射信号IJtの反転信号、NOTゲートG8の出力の他、短絡検出回路40の出力ノードN8の論理レベルを入力する。
この短絡検出回路40は、RSフリップフロップFF2、NOTゲートG12、ANDゲートG13、PNP形のトランジスタTr3、抵抗R10〜R12、コンデンサC2、コンパレータCMP4を接続して構成されている。RSフリップフロップFF2のセット端子にはピーク電流検出回路27のピーク検出信号が入力され、リセット端子には噴射信号IJtの反転信号が入力されている。
ANDゲートG13には、定電流駆動部15のトランジスタ22nの制御信号の反転信号が入力されると共に、RSフリップフロップFF2のQ2出力が入力される。電源Vcc−グランド間には、トランジスタTr3のエミッタ−コレクタ間と、抵抗R10およびコンデンサC2の並列回路とが直列接続されている。そしてANDゲートG13の出力がトランジスタTr3の制御端子(ベース)に与えられている。
トランジスタTr3のコレクタと抵抗R10およびコンデンサC2の並列回路との間の共通接続ノードN7は、コンパレータCMP4の反転入力端子に接続されており、コンパレータCMP4の非反転入力端子には抵抗R11およびR12の分圧電圧Vt3が入力されている。コンパレータCMP4はこれらのノードN7と閾値電圧Vt3とを比較しこの比較結果をノードN8に出力し、このノードN8の論理レベルをNORゲートG9に入力させている。
何らかの影響によりMOSトランジスタ22nのドレインソース間が短絡した場合を考慮する。すると定電流駆動部15の動作が無効化され、インジェクタのハイサイド側、ロウサイド側の端子Tb1〜Tb6の何れか(以下Tb)、Tc1〜Tc6の何れか(以下Tc)が通常時の動作電圧より上昇する。
前述したように、噴射信号IJtが噴射指令(H)となり、昇圧電源部13が放電スイッチ14を通じてインジェクタに通電し、ピーク電流検出回路27がピーク電流を検出するまでインジェクタ電流の検出電圧Vdetは上昇し、その後低下するが、定電流駆動部15が異常状態になると、その後インジェクタのハイサイド側、ロウサイド側の端子Tb、Tcが通常動作時の電圧より上昇したままとなる(図7(b)の短絡レベルVb参照)
このため、インジェクタ電流の検出電圧Vdetは、ピーク値を検出した後、通常動作時の定電流制御用の低閾値電圧Vsminに達しない(図7(b)に示す破線は通常動作時の電圧変化を示す)。そこで、図7に示すように、噴射信号IJtが噴射指令状態(H)で、且つ、定電流駆動部15のトランジスタ22nの制御信号が非入力(L)(すなわちトランジスタ22n=オフ)の条件において、短絡検出回路40は次のような検出処理を行うようにしている。
インジェクタ電流の検出電圧Vdetが上昇し、ピーク電流検出回路27がピークレベルを検出することでRSフリップフロップFF2のセット端子にセット信号(H)を出力する。すると、このタイミングで、ANDゲートG13の出力をL→Hにし、トランジスタTr3をオンからオフにする。すると、コンデンサC2はこのタイミングで抵抗R10を通じて所定の電流で放電を開始し、ノードN7の電圧が低下する。コンパレータCMP4はノードN7の電圧と分圧電圧Vt3とを比較し、所定時間経過したタイミングで出力ノードN8の論理をL→Hレベルとする。
ノードN8がHレベルになると、NORゲートG9は強制的にLレベルを出力するため、図1に示す計時回路33のトランジスタTr1はオフし、コンデンサC1の充電電荷が抵抗R9を通じて放電される。
このコンデンサC1が放電開始するタイミングでは、噴射信号IJtが噴射指令状態(H)になっているため、NORゲートG6の出力ノードN5はLレベルとなり計時回路33内のトランジスタTr2はオフしている。このため、コンパレータCMP3は比較的高い第2閾値電圧Vth2とノードN3の電圧とを比較し、この第2閾値電圧Vth2を下回ると計時回路33はその出力ノードN4をHレベルとする。
ノードN4がHレベルに遷移するタイミングは、インジェクタ電流の検出電圧Vdetがピークとなるタイミングから定電流制御用の低閾値電圧Vsminに達するまでの想定上限時間T2である。この上限時間T2は、インジェクタ1〜6、昇圧電源部13、定電流駆動部15、計時回路33、短絡検出回路40などの各種の設計などに応じて変化する。したがって、この上限時間T2を実験、シミュレーションなどで予め算出し、抵抗R10、コンデンサC2、分圧電圧Vt3の値、抵抗R8〜R9、コンデンサC1、閾値電圧Vth2の値、等を設定すると良い。
この場合、この上限時間T2を経過したとしても、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが低閾値電圧Vsminに達しないときには、計時回路33は短絡検出回路40を介してノードN4にHレベルを出力できる。
コンパレータCMP3の出力ノードN4がHレベルになるタイミングは、RSフリップフロップFF1のリセット端子にリセット信号を与える上限時間である(図3の通常動作説明を参照)。このため、ノードN4がHレベルとなった後には、噴射信号IJtが噴射停止指令(L)となり、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが低下し低閾値電圧Vtresより低くなりノードN2がHに遷移したとしても、RSフリップフロップFF1のリセット端子にはリセット信号が与えられることはない。したがって、図7(g)に示すように、応答信号IJfはL→Hレベルに変化することなくLレベルが保持される。
応答信号IJfは、図7(g)に示すように、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが高閾値電圧Vtsetを超えたときにH→L(アクティブレベル)になるものの、その後、噴射信号IJtが噴射停止指令(L)になったとしても、応答信号IJfのLレベルが保持される。この応答信号IJfは異常信号としてECU10に通知される。このため、ECU10はL→H(ノンアクティブレベル)の非変化(ノンアクティブレベル応答信号の非出力)を検出することで、インジェクタ駆動装置11に異常が生じたことを検出できる。
本実施形態においては、短絡検出回路40の出力(ノードN8)を計時回路33のNORゲートG9に入力させる形態を示している。これは、応答回路30の各ノードN1〜N4の論理レベルを噴射信号IJtの入力前の論理レベルに戻すために行っているが、この論理変化の経路とは別に、短絡検出回路40の出力(ノードN8)を直接RSフリップフロップFF1に必要に応じて各種ゲートを介して入力させるようにしても良いし、別途ラッチ回路を設け、短絡検出回路40の出力を直接応答信号IJfとして出力するようにしても良い。すると上限時間T2を設定するときには、主に抵抗R10、コンデンサC2、分圧電圧Vt3の値を用いて設定できるようになり、前述に比較してパラメータを少なくして設計を容易化できる。
図8に未対策の場合の動作比較例を示す。噴射信号IJtが噴射指令状態(H)となっている最中に、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが高閾値電圧Vtsetを上回るとアクティブレベル応答信号(H→L)を返し、その後、噴射信号IJtが噴射停止状態(Lレベル)となった後、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが低閾値電圧Vtresを下回ると、アクティブレベル応答信号(L→H)を返してしまい、ECUが正常であると判定してしまう不具合を生じる虞がある。
本実施形態によれば、駆動制御回路12は応答信号IJfの論理レベルをLレベルで一定として変化させないことで異常信号としてECU10に出力しているので、ECU10に異常信号を伝達できる。したがって、定電流駆動部15を構成するMOSトランジスタ22nのドレインソース間が短絡したとしても、この短絡状態に応じた信号変化を検出してECU10に通知でき、ECU10に不具合を迅速に通知できる。これにより、前述実施形態と同様に、インジェクタ駆動装置11に異常が生じた場合に不具合を迅速に検出でき、ECU10がエンジンチェックランプを点灯することで運転者に確実に報知できる。
(第3実施形態)
図9〜図11は、本発明の第3実施形態を示すもので、前述実施形態と異なるところは異常態様とその検出方法である。本実施形態では、定電流駆動部15のMOSトランジスタ22nのドレインソース間が何らかの影響でオープンのままとなったことを不具合として検出してECU10に通知する実施形態を示す。前述実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分について説明を行う。
図9に開放検出回路41の構成例を示す。開放検出回路41が前述実施形態の短絡検出回路40と異なるところは、定電流駆動部15のトランジスタ22nの制御信号についてNOTゲートG12を介さずにANDゲートG13に入力させているところにある。
何らかの影響によりMOSトランジスタ22nのドレインソース間が開放状態のままとなっている場合を想定する。図10に示すように、昇圧電源部13が放電スイッチ14を通じてインジェクタに通電し(放電スイッチ14=ON)、インジェクタ電流の検出電圧Vdetがピークに達した後、インジェクタの検出電圧Vdetは徐々に低下するが、定電流駆動部15が動作しないため、検出電圧Vdetが定電流制御用の低閾値電圧Vsminに達した後、定電流駆動部15のMOSトランジスタ22nを動作させるように制御信号を与えたとしても検出電圧Vdetは上昇しない(図10の破線は通常動作時の電圧変化を示す)。
ANDゲートG13には、RSフリップフロップFF2のQ2出力が与えられると共に、MOSトランジスタ22nの制御信号が与えられるため、MOSトランジスタ22nの制御信号がオン制御信号(H)になるタイミングでANDゲートG13がHレベルを出力し、トランジスタTr3がオフすることでコンデンサC2は放電を開始する。ノードN7の電圧が閾値電圧Vt3を下回るとコンパレータCMP4はノードN8にHレベルを出力する。計時回路33の出力ノードN4は、コンデンサC1の放電時間に応じてHレベルになる。
コンデンサC1が放電開始するタイミングでは、噴射信号IJtが噴射指令状態(H)になっているため、NORゲートG6の出力はLレベルとなり計時回路33内のトランジスタTr2はオフしている。このため、コンパレータCMP3は比較的高い第2閾値電圧Vth2とノードN3の電圧とを比較し、この第2閾値電圧Vth2を下回ると計時回路33の出力ノードN4をHレベルとする。
MOSトランジスタ22nの制御信号がHレベルとなるタイミングからノードN4がHレベルとなるタイミングまでの時間は、定電流制御用の低閾値電圧Vsminに達したタイミングから上側閾値電圧Vsmaxに達するまでの想定上限時間T3である。すなわち、この上限時間T3を実験、シミュレーションなどで予め算出し抵抗R10、コンデンサC2、分圧電圧Vt3の値、抵抗R8〜R9、コンデンサC1、閾値電圧Vth2の値、を設定すると良い。
この上限時間T3を経過したとしても、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが上側閾値電圧Vsmaxに達しないときには、計時回路33は開放検出回路41を介してノードN4にHレベルを出力する。
なお、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが低下し低閾値電圧Vtresより低くなったとしても、噴射信号IJtが噴射指令状態(H)となっている最中には、NORゲートG6の出力無効化の影響で強制的にリセット端子にLレベルが与えられ、RSフリップフロップFF1のQ1出力はLレベルのまま保持されることになる。
応答信号IJfは、前述実施形態と同様にインジェクタ電流の検出電圧Vdetが高閾値電圧Vtsetを超えたときにH→Lレベルになるものの、その後、噴射信号IJtが噴射停止指令(L)になったとしても、応答信号IJfのLレベルが保持され、この応答信号IJfの論理レベルの非変化が異常信号としてECU10に通知される。このため、ECU10はLからHレベルの非変化(ノンアクティブレベル応答信号の非出力)を検出することで、インジェクタ駆動装置11に異常が生じたことを検出できる。
本実施形態においても、開放検出回路41の出力(ノードN8)を計時回路33のNORゲートG9に入力させる形態を示したが、開放検出回路41の出力を、必要に応じてゲートを介してRSフリップフロップFF1に入力させるようにしても良いし、別途ラッチ回路を設け、開放検出回路41の出力を応答信号IJfとして出力するようにしても良い。すると上限時間T3を設定するときには、主に抵抗R10、コンデンサC2、分圧電圧Vt3の値を用いて設定できるようになるため、前述に比較してパラメータを少なくでき、設計を容易化できる。
図11に未対策回路の動作比較例を示す。噴射信号IJtが噴射指令状態(H)となっている最中に、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが高閾値電圧Vtsetを上回るとアクティブレベル応答信号(H→L)を返し、その後、噴射信号IJtが噴射停止状態(Lレベル)となった後、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが閾値電圧を下回ると、アクティブレベル応答信号(L→H)を返してしまい、ECUが正常であると判定してしまう不具合を生じる虞がある。
本実施形態によれば、駆動制御回路12は応答信号IJfの論理レベルをLレベル一定として変化させないことで異常信号としてECU10に出力しているので、ECU10に異常信号を伝達できる。したがって、定電流駆動部15を構成するMOSトランジスタ22nのドレインソース間が開放状態のままとなったとしても、この開放状態に応じた信号変化を検出してECU10に通知でき、ECU10に不具合を迅速に通知できる。
(第4実施形態)
図12〜図15は、本発明の第4実施形態を示すもので、前述実施形態の開放検出回路と短絡検出回路を一体に設けたところにある。また、MOSトランジスタ22nの短絡条件下で予め測定されたインジェクタの通電レベルを短絡レベルとしたとき、この短絡レベルとピークレベルとの間に短絡閾値レベルとして予め設定し、この短絡閾値レベルを下回るまで、短絡開放検出回路42の検出処理を無効化しているところにある。前述実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分について説明する。
図12に示すように、短絡開放検出回路42は、短絡検出回路40又は開放検出回路41の電気的構成を基礎として構成されている。この短絡開放検出回路42は、抵抗R11〜R13による電源Vccの分圧電圧をコンパレータCMP4の反転入力端子、コンパレータCMP5の非反転入力端子に入力している。
コンパレータCMP4およびCMP5は、ノードN7の電圧が抵抗R11およびR12の共通接続ノードの電圧Vt3よりも高いか否か、また、抵抗R12およびR13の共通接続ノードの電圧Vt4よりも低いか否か、について判定する。
つまり、ノードN7の電圧が閾値電圧Vt4以上で且つ閾値電圧Vt3以下であるか否かを判定する。この条件を満たしたときには、ノードN8がLレベルとなり、これ以外の条件では、ノードN8はHレベルとなる。これは、前述実施形態で説明した上限時間T2、T3に対応した電圧レベルを規定するものである。
前述したように、通常動作時において、インジェクタ電流はピークとなった後、徐々に低下し、その後、駆動制御回路12は定電流制御(低閾値電圧Vsmin≦検出電圧Vdet≦高閾値電圧Vsmax)を行う。このため本実施形態では、インジェクタ電流の検出電圧Vdetがピークとなった後、閾値電圧Vsmaxを超えたある所定電圧Vta未満に低下するまでコンパレータCMP4およびCMP5の出力ノードN8の論理レベルをマスクしLレベルに保持する。
この所定電圧Vtaは、MOSトランジスタ22nのドレインソース間を短絡した条件において、定電流制御時に生じることが想定される検出電圧Vdetを予め測定し、この測定電圧を短絡レベルVb(図14(b)の定電流制御時の一定電圧参照)としたとき、この短絡レベルVbよりも予め高く設定した電圧であり短絡閾値レベルに相当する。
このような制御を行うため、論理無効化回路43がノードN8に接続されている。この論理無効化回路43は、抵抗R14およびR15、コンパレータCMP6、ゲートG14〜G17(ANDゲートG14およびG15、ORゲートG16、NOTゲートG17)、RSフリップフロップFF3、NPN形のトランジスタTr4を組み合わせて構成され、トランジスタTr4の出力をノードN8に接続している。
RSフリップフロップFF3のセット端子には、放電スイッチ14のプリトランジスタ21nの制御信号と定電流駆動部15のMOSトランジスタ22nの制御信号との論理積が与えられている。
他方、コンパレータCMP6は、インジェクタ電流の検出電圧Vdetと抵抗R14およびR15の分圧電圧Vtaとを比較し、この比較結果をANDゲートG15に出力する。ANDゲートG15には、放電スイッチ14のプリトランジスタ21nの制御信号の反転信号と、コンパレータCMP6の比較結果とが入力されている。
また、ORゲートG16には、ANDゲートG15の出力信号と噴射信号IJtの反転信号とが入力されている。そして、ORゲートG16の出力がRSフリップフロップFF3のリセット端子に与えられている。RSフリップフロップFF3のQ3出力はトランジスタTr4のベース(制御端子)に与えられている。
噴射信号IJtが入力され、放電スイッチ14、定電流駆動部15が動作し始めると、RSフリップフロップFF3のセット端子にセット信号(H)が与えられる。するとトランジスタTr4はオンし、ノードN8の電圧はほぼグランドレベルに保持される。ノードN8の電圧は、RSフリップフロップFF3のリセット端子にアクティブレベル(H)が与えられるまで所定期間グランドに保持され論理レベルが無効化される。
噴射信号が噴射指令状態(H)であるときに、RSフリップフロップFF3のリセット端子にアクティブレベル(H)が与えられるタイミングは、(1)放電スイッチ14のプリトランジスタ22nの制御信号がノンアクティブ(L)となる条件を満たし、且つ、(2)インジェクタ電流の検出電圧Vdetが抵抗R14およびR15の分圧電圧(短絡閾値レベル)を下回る条件を満たすときである。この条件を満たすまで、ノードN8の論理レベルはLレベルに保持され、ノードN8はアクティブとはならない。
したがって、図13に通常動作時のタイミングチャートを示すように、短絡閾値レベルに相当する閾値電圧Vt3を下回るまで、ノードN8の論理レベルは強制的にLレベルとなる。この無効期間が解除されると、コンパレータCMP4およびCMP5の比較動作が有効化される。すなわち、通常時におけるノードN7の電圧は、低閾値電圧Vt4から高閾値電圧Vt3までの間で定電流制御に応じて変化し、これらの低閾値電圧Vt4、高閾値電圧Vt3の何れかを跨ぐと異常状態と判定されることになる。
具体的には、図14にショート検出動作のタイミングチャートを示すように、インジェクタ電流の検出電圧Vdetは、ピーク値となった後、ノードN7の電圧が高閾値電圧Vt3を下回り、その後、無効期間を経過した後においても、噴射信号IJtが噴射指令状態(H)である間、検出電圧Vdetが定電流制御用の低閾値電圧Vsminに達することがない。このため、定電流駆動部15のトランジスタ22nの制御信号はLレベルのまま保持される。したがってANDゲートG13の出力はHレベル、トランジスタTr3はオフのまま保持される。ノードN7の電圧は下がり続け閾値電圧Vt4を跨ぐと、短絡開放検出回路42はその出力ノードN8をHレベルにする。ノードN8がHレベルに遷移すると、トランジスタTr1がオフし、コンデンサC1が放電を開始する。
このコンデンサC1が放電開始するタイミングでは、噴射信号IJtが噴射指令状態(H)になっているため、NORゲートG6はLレベルとなり計時回路33内のトランジスタTr2はオフしている。このため、コンパレータCMP3は比較的高い第2閾値電圧Vth2とノードN3の電圧とを比較し、この第2閾値電圧Vth2を下回ると計時回路33の出力ノードN4をHレベルとする。すると、その後、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが低閾値電圧Vtresを下回ったとしてもRSフリップフロップFF1のリセット端子にリセット信号(H)が与えられることはない。これにより、応答信号IJfはLレベルのまま保持され異常信号として出力する。
また、図15にオープン検出動作のタイミングチャートを示すように、インジェクタ電流の検出電圧Vdetがピーク電圧に達した後、徐々に低下するが、定電流制御用の低閾値電圧Vsminに達し、定電流駆動部15のMOSトランジスタ22nをオンしたとしても、インジェクタ電流の検出電圧Vdetは上昇しない。すると、定電流駆動部15のMOSトランジスタ22nがオンし続けてノードN7の電圧は上昇し続ける。
ノードN7の電圧が閾値電圧Vt3を超えると、ノードN8がHレベルとなる。そして、ノードN3の電圧が第2閾値電圧Vth2を下回ると、ノードN4がHレベルとなる。すると、その後、インジェクタ電流の検出電圧Vdetが低閾値電圧Vtresを下回ったとしても、RSフリップフロップFF1のリセット端子にリセット信号(H)が出力されることがなくなる。これにより、応答信号IJfはLレベルのまま保持され、このLレベル保持状態を異常信号として出力する。
以上説明したように本実施形態によれば、定電流駆動部15のMOSトランジスタ22nがショート、オープンしたとしてもこの不具合をインジェクタ電流の検出電圧Vdetの信号変化に応じて検出することができる。これにより、インジェクタ駆動回路11に異常を生じた場合であっても噴射信号IJtの噴射指令状態によることなく異常であることを確実に通知できる。これにより、運転者に異常状態を迅速に報知できる。インジェクタ電流の通電レベルをアナログ電圧で検出した実施例を示しているが、アナログ電流検出する回路を用いても良い。
図面中、1〜6はインジェクタ、11はインジェクタ駆動装置、12は駆動制御回路、13〜14は初期通電回路、15は定電流駆動部(通電調整用スイッチング回路)、13〜16は駆動回路(駆動手段)、22a、22b、22cはMOSトランジスタ(スイッチング素子)、26は電流検出用抵抗(検出手段)、27はピーク電流検出回路(ピーク判定手段)、28は定電流検出回路(定電流低閾値判定手段)、30は応答回路(応答手段)、31は高閾値判定回路(高閾値判定手段)、32は低閾値判定回路(低閾値判定手段)、33は計時回路(第1計時手段、定電流低閾値経過時間判定手段、定電流高閾値経過時間判定手段)、(40および33)、(42および33)は第2計時手段、(41および33)、(42および33)は第3計時手段、C1、C2はコンデンサを示す。

Claims (12)

  1. 内燃機関の気筒への燃料噴射を指令する噴射信号の噴射指令が入力されることに応じてインジェクタの駆動信号の通断電を開始し、前記噴射信号の停止指令が入力されることに応じてインジェクタの駆動信号の通断電を停止する駆動手段(13〜16)と、
    前記駆動手段(13〜16)により駆動される前記インジェクタの通電レベル(Vdet)を検出する検出手段(26)と、
    前記検出手段(26)により検出される前記インジェクタの通電レベル(Vdet)に基づいて、通常時において前記噴射信号の噴射指令及び噴射停止指令の入力に応じて当該指令毎に応答信号を出力する応答手段(30)と、を備え、前記応答手段の応答信号を用いて異常信号を通知する装置であって、
    前記応答手段(30)は、前記噴射信号の噴射指令の入力状態において、
    前記駆動手段(13〜16)が前記インジェクタの通電を開始することで前記インジェクタの通電レベルが上昇し低閾値レベル(Vtres)を跨いだタイミングから第1所定時間(T1)経過するまでの間にピークレベルよりも低く予め設定された高閾値レベル(Vtset)を超えないことを第1条件、とし、
    前記第1条件の判定を行い、当該判定結果が是であることを条件として異常信号を通知することを特徴とするインジェクタ駆動装置。
  2. 前記インジェクタの通電レベルが前記低閾値レベル(Vtres)を超えたか否かの是非を判定する低閾値判定手段(32)と、
    前記インジェクタの通電レベルが前記高閾値レベル(Vtset)を超えたか否かの是非を判定する高閾値判定手段(31)と、
    前記第1所定時間を計時する第1計時手段(33)と、を備え、
    前記応答手段(30)が第1条件の判定を行うときには、
    前記第1計時手段(33)が第1所定時間を計時するまでの間に前記高閾値判定手段(31)が是であると判定することで第1条件を満たすと判定することを特徴とする請求項1記載のインジェクタ駆動装置。
  3. 前記第1計時手段(33)は、コンデンサ(C1)に所定の電流で充電または放電することで第1所定時間(T1)を計時することを特徴とする請求項2記載のインジェクタ駆動装置。
  4. 内燃機関の気筒への燃料噴射を指令する噴射信号の噴射指令が入力されることに応じてインジェクタの駆動信号の通断電を開始し、前記噴射信号の停止指令が入力されることに応じてインジェクタの駆動信号の通断電を停止する駆動手段(13〜16)と、
    前記駆動手段(13〜16)により駆動される前記インジェクタの通電レベル(Vdet)を検出する検出手段(26)と、
    前記検出手段(26)により検出される前記インジェクタの通電レベル(Vdet)に基づいて、通常時において前記噴射信号の噴射指令及び噴射停止指令の入力に応じて当該指令毎に応答信号を出力する応答手段(30)と、を備え、前記応答手段の応答信号を用いて異常信号を通知する装置であって、
    前記応答手段(30)は、前記噴射信号の噴射指令の入力状態において、
    前記駆動手段(13〜16)が前記インジェクタの通電を開始することで前記インジェクタの通電レベルが上昇しピークレベルに達したタイミングから第2所定時間(T2)経過するまでの間に定電流調整用の低閾値レベル(Vsmin)に低下しないことを第2条件、とし、
    前記第2条件の判定を行い、当該判定結果が是であることを条件として異常信号を通知することを特徴とするインジェクタ駆動装置。
  5. 前記インジェクタの通電レベルが前記ピークレベルに達したか否かの是非を判定するピーク判定手段(27)と、
    前記ピーク判定手段が是と判定したタイミングから前記インジェクタの通電レベルが前記定電流調整用の低閾値レベル(Vsmin)に達する上限時間を経過したか否かの是非を判定する定電流低閾値経過時間判定手段(33)と、
    前記第2所定時間(T2)を計時する第2計時手段(40および33、42および33)と、を備え、
    前記応答手段(30)が第2条件の判定を行うときには、
    前記ピーク判定手段(27)が是であると判定したタイミングにおいて前記第2計時手段が計時を開始し、当該第2計時手段が第2所定時間(T2)を計時するまでの間に前記定電流低閾値経過時間判定手段(33)が是であると判定することで第2条件を満たすと判定することを特徴とする請求項4記載のインジェクタ駆動装置。
  6. 前記第2計時手段(40および33、42および33)は、コンデンサ(C2,C1)に所定の電流で充電または放電することで第2所定時間(T2)を計時することを特徴とする請求項5記載のインジェクタ駆動装置。
  7. 内燃機関の気筒への燃料噴射を指令する噴射信号の噴射指令が入力されることに応じてインジェクタの駆動信号の通断電を開始し、前記噴射信号の停止指令が入力されることに応じてインジェクタの駆動信号の通断電を停止する駆動手段(13〜16)と、
    前記駆動手段(13〜16)により駆動される前記インジェクタの通電レベル(Vdet)を検出する検出手段(26)と、
    前記検出手段(26)により検出される前記インジェクタの通電レベル(Vdet)に基づいて、通常時において前記噴射信号の噴射指令及び噴射停止指令の入力に応じて当該指令毎に応答信号を出力する応答手段(30)と、を備え、前記応答手段の応答信号を用いて異常信号を通知する装置であって、
    前記応答手段(30)は、前記噴射信号の噴射指令の入力状態において、
    前記駆動手段(13〜16)が前記インジェクタの通電を開始することで前記インジェクタの通電レベルが上昇しピークレベルから定電流調整用の低閾値レベル(Vsmin)に低下したタイミングから第3所定時間(T3)経過するまでの間に定電流調整用の高閾値レベル(Vsmax)に達しないことを第3条件、としたとき、
    前記第3条件の判定を行い、当該判定結果が是であることを条件として異常信号を通知するものであり、
    前記インジェクタの通電レベルが前記ピークレベルに達したか否かの是非を判定するピーク判定手段(27)と、
    前記ピーク判定手段が是と判定したタイミングから前記インジェクタの通電レベルが前記定電流調整用の低閾値レベル(Vsmin)に達したか否かの是非を判定する定電流低閾値判定手段(28)と、
    前記定電流低閾値判定手段が是であると判定したタイミングから前記インジェクタの通電レベルが前記定電流調整用の高閾値レベル(Vsmax)に達する上限時間(T3)を経過したか否かの是非を判定する定電流高閾値経過時間判定手段(33)と、
    前記第3所定時間(T3)を計時する第3計時手段(41および33、42および33)と、を備え、
    前記応答手段(30)が第3条件の判定を行うときには、
    前記ピーク判定手段(27)が是と判定し且つ前記定電流低閾値判定手段(28)が是であると判定したタイミングにおいて前記第3計時手段が第3所定時間(T3)の計時を開始し、当該第3計時手段が第3所定時間を計時するまでの間に前記定電流高閾値経過時間判定手段(33)が是であると判定することで第3条件を満たすと判定することを特徴とするインジェクタ駆動装置。
  8. 前記第3計時手段(41および33、42および33)は、コンデンサ(C1、C2)に所定の電流で充電または放電することで第3所定時間(T3)を計時することを特徴とする請求項7記載のインジェクタ駆動装置。
  9. 内燃機関の気筒への燃料噴射を指令する噴射信号の噴射指令が入力されることに応じてインジェクタの駆動信号の通断電を開始し、前記噴射信号の停止指令が入力されることに応じてインジェクタの駆動信号の通断電を停止する駆動手段(13〜16)と、
    前記駆動手段(13〜16)により駆動される前記インジェクタの通電レベル(Vdet)を検出する検出手段(26)と、
    前記検出手段(26)により検出される前記インジェクタの通電レベル(Vdet)に基づいて、通常時において前記噴射信号の噴射指令及び噴射停止指令の入力に応じて当該指令毎に応答信号を出力する応答手段(30)と、を備え、前記応答手段の応答信号を用いて異常信号を通知する装置であって、
    前記応答手段(30)は、前記噴射信号の噴射指令の入力状態において、
    前記駆動手段(13〜16)が前記インジェクタの通電を開始することで前記インジェクタの通電レベルが上昇しピークレベルに達したタイミングから第2所定時間(T2)経過するまでの間に定電流調整用の低閾値レベル(Vsmin)に低下しないことを第2条件、
    前記駆動手段(13〜16)が前記インジェクタの通電を開始することで前記インジェクタの通電レベルが上昇しピークレベルから定電流調整用の低閾値レベル(Vsmin)に低下したタイミングから第3所定時間(T3)経過するまでの間に定電流調整用の高閾値レベル(Vsmax)に達しないことを第3条件、としたとき、
    前記第2条件または前記第3条件のうち何れか一つ以上の判定を行い、当該判定結果が是であることを条件として異常信号を通知するものであり、
    前記インジェクタの通電レベルが前記ピークレベルに達したか否かの是非を判定するピーク判定手段(27)を備えると共に、
    前記駆動手段(13〜16)は、
    前記噴射信号の噴射指令が入力されてから前記インジェクタの通電レベルがピークレベルに達するまでの間に前記インジェクタに駆動信号を通電する初期通電回路(13〜14)と、
    前記インジェクタに通断電するスイッチング素子(22a、22b、22c)を備え、前記定電流調整用の低閾値レベル(Vsmin)と高閾値レベル(Vsmax)との間に前記インジェクタの通電レベルを調整する通電調整用スイッチング回路(15)と、を備え、
    前記初期通電回路(13〜14)により前記インジェクタに通電し前記スイッチング素子の短絡条件下で予め測定された前記インジェクタの通電レベルを短絡レベル(Vb)とすると共に、前記インジェクタの通電レベルの前記ピークレベルと前記短絡レベルとの間に短絡閾値レベル(Vta)として予め設定したとき、
    前記応答手段(30)が、前記第2条件または前記第3条件の判定を行うときには、
    前記ピーク判定手段(27)が是と判定してから前記インジェクタの通電レベルが低下し、予め設定された前記短絡閾値レベル(Vta)を下回るまで判定処理を無効化することを特徴とするインジェクタ駆動装置。
  10. 通常時には、前記噴射信号の噴射指令としてアクティブレベル(H)を入力すると、前記応答手段は前記応答信号として当該アクティブレベル応答信号(L)を出力するものであって、
    前記応答手段(30)は、前記第1条件の判定を行うときには、
    前記第1条件を満たすと判定したことを条件として前記アクティブレベル応答信号(L)を非出力して前記異常信号とすることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のインジェクタ駆動装置。
  11. 通常時には、前記噴射信号の停止指令としてノンアクティブレベル(L)を入力すると、前記応答手段は前記応答信号として当該ノンアクティブレベル応答信号(H)を出力するものであって、
    前記応答手段(30)が前記第2条件の判定を行うときには、
    前記第2条件を満たすと判定したことを条件として前記ノンアクティブレベル応答信号(H)を非出力することで前記異常信号とすることを特徴とする請求項4から6、9の何れか一項に記載のインジェクタ駆動装置。
  12. 通常時には、前記噴射信号の停止指令としてノンアクティブレベル(L)を入力すると、前記応答手段は前記応答信号として当該ノンアクティブレベル応答信号(H)を出力するものであって、
    前記応答手段(30)が前記第3条件の判定を行うときには、
    前記第3条件を満たすと判定したことを条件として前記ノンアクティブレベル応答信号(H)を非出力して前記異常信号とすることを特徴とする請求項7から9の何れか一項に記載のインジェクタ駆動装置。
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