JP6111823B2 - インジェクタ駆動装置 - Google Patents

インジェクタ駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6111823B2
JP6111823B2 JP2013093763A JP2013093763A JP6111823B2 JP 6111823 B2 JP6111823 B2 JP 6111823B2 JP 2013093763 A JP2013093763 A JP 2013093763A JP 2013093763 A JP2013093763 A JP 2013093763A JP 6111823 B2 JP6111823 B2 JP 6111823B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charge
voltage
charging
charge current
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013093763A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014214693A (ja
Inventor
浩章 白川
浩章 白川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2013093763A priority Critical patent/JP6111823B2/ja
Publication of JP2014214693A publication Critical patent/JP2014214693A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6111823B2 publication Critical patent/JP6111823B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

本発明は、インダクタを用いた昇圧回路を使用しチャージ電流を制御し、内燃機関の気筒内に燃料を噴射するインジェクタを駆動するインジェクタ駆動装置に関する。
内燃機関の各気筒に対する燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置は、インジェクタの電磁コイルを駆動するためのインジェクタ駆動装置を備えている(例えば、特許文献1参照)。インジェクタ駆動装置は、電源電圧を昇圧する昇圧回路を備えており、インジェクタの電磁コイルに昇圧回路からインジェクタ電流を供給する。この昇圧回路は例えばDC−DCコンバータにより構成され、チャージ用トランジスタをスイッチング制御することでインダクタに生じる逆起電力によりチャージコンデンサを充電して昇圧する。
特開2005−330934号公報
しかし、チャージコンデンサは温度特性を備えるため、低温環境下ではチャージコンデンサの温度特性により容量値が低下し、噴射処理時にチャージコンデンサの充電電圧の低下度が大きくなる。また、このような低温環境下ではESR(Equivalent Series Resistance)が大きくなるため平均チャージ電流が小さくなり、次回の噴射処理までに十分に充電できなくなる虞がある。
また、高温時に、チャージ用トランジスタが最大定格温度以上となることを防止するため、チャージ用トランジスタを例えば複数設けるか、絶対最大定格温度が高く体格の大きなトランジスタを使用しなければならなくなる。チャージ用トランジスタが複数設けられると体格が大きくなるため、できる限り少量のチャージ用トランジスタで構成することが望まれている。
本発明の目的は、小容量のチャージコンデンサを用いたとしても低温時における充電時間を極力短くしつつ次回の噴射処理までに十分に充電完了できるようにしたインジェクタ駆動装置を提供することにある。
請求項1記載の発明によれば、第1判定部は温度検出部によるインジェクタ駆動装置の検出温度が所定の閾値温度より低いか否かを判定し、低いと判定されることに応じて、チャージ電流制御部が昇圧電源部のチャージコンデンサに充電する充電電流を増加制御し、駆動制御部はこの昇圧電源部の昇圧電圧をインジェクタの電磁コイルに供給して駆動する。このため、次回の噴射までに充電処理を十分間に合わせることができる。これにより、小容量のチャージコンデンサを用いたとしても低温環境における充電時間を極力短くしつつ次回の噴射処理までに十分に充電完了できる。また、第2判定部は温度検出部の検出温度が所定の第2閾値温度より高いか否かを判定し、高いと判定されることに応じて、チャージ電流制御部が昇圧電源部のチャージコンデンサに充電する充電電流を下降制御する。このため、所定の第2閾値温度より高いときには昇圧電源部の充電能力を保持または低下制御することになる。しかも、チャージ電流制御部が充電電流を下降制御するときには、チャージ用トランジスタのオン・オフ周期を長期化しているため、高温時にはチャージ用トランジスタの発熱を抑制できる。
請求項4記載の発明によれば、電圧変化検出部は、昇圧電源部の昇圧電圧がインジェクタの電磁コイルに通電されるときにチャージコンデンサの充電電圧の時間的変化を検出する。判定部は充電電圧の時間的変化が所定の電圧変化度より急であるか否かを判定するが、チャージ電流制御部は所定の電圧変化度より急であると判定されることに応じて昇圧電源部のチャージコンデンサに充電する充電電流を増加制御し、判定部により所定の電圧変化度より緩やかであると判定されることに応じて昇圧電源部のチャージコンデンサに充電する充電電流を下降制御する。駆動制御部はこの昇圧電源部の昇圧電圧をインジェクタの電磁コイルに供給して駆動する。これにより、小容量のチャージコンデンサを用いたとしても低温時に平均チャージ電流が低くなったとしても、次回の噴射までに充電処理を十分間に合わせることができる。しかも、チャージ電流制御部が充電電流を下降制御するときにはチャージ用トランジスタのオン・オフ周期を長期化しているため、高温時にはチャージ用トランジスタの発熱を抑制できる。
本発明の第1実施形態に係る燃料噴射装置の電気的構成を概略的に示すブロック図 チャージ電流下限閾値制御回路の電気的構成の詳細を示す回路図 温度変化に応じたチャージ電流変化及びチャージ電圧変化を概略的に示すタイミングチャート 本発明の第2実施形態について示す図1相当図 図2相当図 図3相当図 本発明の第3実施形態について示す図2相当図 図3相当図 本発明の第4実施形態について示す図1相当図 チャージ電流下限値の設定の流れを概略的に示すフローチャート 本発明の第5実施形態について示す図1相当図 チャージ電流下限値の設定の流れを概略的に示すフローチャート 本発明の第6実施形態についてチャージ電流下限値の設定の流れを概略的に示すフローチャート
以下、燃料噴射装置に適用した幾つかの実施形態について図面を参照しながら説明する。各実施形態で同一又は類似の構成については同一符号又は類似の符号を付して必要に応じて説明を省略したり異なる部分を中心に説明する。以下では、各実施形態の特徴部分を中心に説明する。
(第1実施形態)
図1〜図3は第1実施形態を示す。図1に示すように、インジェクタ駆動装置11は、外部の電子制御装置(ECU:図1には図示せず)からの噴射指令または噴射停止指令に応じてエンジンの各気筒(本実施形態では6気筒)のインジェクタ1〜6を駆動する。
噴射信号IJT1〜IJT6は、燃料の噴射指令を示すHレベルと噴射停止指令を示すLレベルとを備える2値信号であり、ECUからインジェクタ駆動装置11の入力端子Ta1〜Ta6に入力されている。なお、インジェクタ駆動装置11は応答信号をECUに出力する。
インジェクタ1〜6は、それぞれ電磁コイルL1〜L6を備えた電磁式であり、電磁コイルL1〜L6通断電に応じて弁を開弁、閉弁する。電磁コイルL1〜L6は、それぞれ、ハイサイド側の出力端子Tb1〜Tb6と、ロウサイド側の出力端子Tc1〜Tc6との間に接続されている。各気筒のインジェクタ1〜6は同時に駆動されることがないインジェクタ同士が対になり2ずつの制御グループ(例えばインジェクタ1と4、インジェクタ2と5、インジェクタ3と6)に分けられている。
同一グループに属するハイサイド側の出力端子Tb1とTb4、出力端子Tb2とTb5、出力端子Tb3とTb6は、それぞれインジェクタ駆動装置11内で接続されている。
インジェクタ駆動装置11は、モノリシックICとして形成された駆動制御回路12、電源端子Td1に入力されるバッテリ電圧+Bを昇圧する昇圧電源部13、この昇圧電源部13と出力端子Tb1〜Tb6との間にグループ毎に設けられた放電スイッチ部14、開弁状態を保持するため定電流を出力するグループごとに設けられた定電流電源部15、および、出力端子Tc1〜Tc6とグランドとの間に設けられた気筒選択スイッチ部16、を備える。これらの昇圧電源部13、放電スイッチ部14、定電流電源部15、気筒選択スイッチ部16は駆動回路を構成する。
昇圧電源部13は、例えばインダクタ17、MOSトランジスタ(チャージ用トランジスタ相当)18、抵抗19、ダイオード20、電解コンデンサ(チャージコンデンサ相当)21、抵抗22を図示形態に備える。
例えば、電源端子Td1とグランドとの間には、インダクタ17、Nチャネル型のMOSトランジスタ18、抵抗19が直列接続されている。また、インダクタ17及びMOSトランジスタ18の共通接続ノードとグランドとの間には、ダイオード20、電解コンデンサ21、及び抵抗22が直列接続されている。これにより、昇圧電源部13はDC−DCコンバータにより構成されている。
駆動制御回路12は、MOSトランジスタ18の制御端子に昇圧パルスを与え、ダイオード20のカソードおよび電解コンデンサ21の正側端子の共通接続ノードN1に昇圧電圧を生成する。この共通接続ノードN1が、放電スイッチ部14への昇圧電圧出力ノードとなっている。この昇圧電源部13は、チャージ用のMOSトランジスタ18にオンオフ制御信号を印加することでMOSトランジスタ18をオンオフし、インダクタ17に高圧の逆起電力を発生させ、この逆起電力に応じて電解コンデンサ21にエネルギーを順次蓄積させバッテリ電圧+Bを昇圧する。
これらの昇圧用のインダクタ17、MOSトランジスタ18、抵抗19、ダイオード20、電解コンデンサ21、抵抗22は、インジェクタ1〜6の全グループで1つ設けられている。この昇圧電源部13は、その体格がインジェクタ駆動装置11の中でも大きな割合を占めており、本実施形態では、インジェクタ駆動装置11の体格を極力縮小化するため、それぞれの素子17〜22が1つ用いて構成されている。すなわち、昇圧電源部13は、全てのインジェクタ1〜6、ポンプ、減圧弁(図示せず)に対し1系統のみ備える。
放電スイッチ部14は、グループ毎に1ずつのメインMOSトランジスタ23a、23b、23cを備え、駆動制御回路12が放電スイッチ部14の各MOSトランジスタ23a、23b、23cに放電制御信号を印加すると、各MOSトランジスタ23a、23b、23cはオンオフする。
定電流電源部15は、グループごとに1ずつのPチャネル型のMOSトランジスタ24a、24b、24cを備える。これらのMOSトランジスタ24a、24b、24cのドレインと、各グループの出力端子Tb1及びTb4、Tb2及びTb5、Tb3及びTb6の共通接続ノードNa、Nb、Ncとのそれぞれの間には、逆流防止用のダイオード25a、25b、25cがそれぞれ接続されている。また、各ノードNa、Nb、Ncとグランドとの間には、還流ダイオード26a、26b、26cが逆方向接続されている。
気筒選択スイッチ部16は、出力端子Tc1〜Tc6とグランドとの間にそれぞれNチャネル型のMOSトランジスタ27a〜27fを設けており、駆動制御回路12がMOSトランジスタ27a〜27fに気筒選択信号を与えることでMOSトランジスタ27a〜27fはオンオフ駆動する。
同一グループに属するMOSトランジスタ27a及び27dの共通ソースとグランドとの間には電流検出用の抵抗28が接続されている。また、同一グループに属するMOSトランジスタ27b及び27eの共通ソースとグランドとの間には電流検出用の抵抗29が接続されている。さらに、同一グループに属するMOSトランジスタ27c及び27fの共通ソースとグランドとの間には電流検出用の抵抗30が接続されている。駆動制御回路12はこれらの抵抗28〜30の端子電圧を検出することで電磁コイルL1〜L6の駆動電流を検出する。
駆動制御回路12は、機能的にはチャージ電流の上限閾値制御回路31、及び、チャージ電流の下限閾値制御回路32を備えると共に、外部に温度センサ33を接続して構成されている。温度センサ33は例えばサーミスタを含んで構成されインジェクタ駆動装置11の温度を検出する。
上限閾値制御回路31は、抵抗19の端子電圧を入力する入力回路31aを備え、インダクタ17の充電中におけるチャージ電流を検出する。また、下限閾値制御回路32は、抵抗22の端子電圧を入力する入力回路32aを備え、入力回路32aがインダクタ17の逆起電力により電解コンデンサ21の充電途中のチャージ電流を検出する。また、下限閾値制御回路32は、判定部32cを備える。この判定部32cは、温度センサ33の検出温度が所定の閾値温度より例えば高いか低いか判定する機能であり、下限閾値制御回路32は、この判定部32cの判定結果に応じてチャージ電流の下限値を制御するが、この一例は後述する。
駆動制御回路12は、これらの上限閾値制御回路31の入力回路31a及び下限閾値制御回路32の入力回路32aに入力される抵抗19、22の端子電圧に応じて、MOSトランジスタ18の制御端子に印加する駆動制御信号のオンオフ期間をフィードバック制御する。
このとき、抵抗19の端子電圧(インダクタ17のチャージ電流)が上限閾値に達すると、駆動制御回路12はMOSトランジスタ18をオフすることで通電経路を遮断しインダクタ17に逆起電力を発生させる。この後、インダクタ17の逆起電圧はダイオード20を通じて電解コンデンサ21に充電される。電解コンデンサ21が充電され、抵抗22の端子電圧(電解コンデンサ21のチャージ電流)が徐々に減少し下限閾値に達するとMOSトランジスタ18をオン制御し、インダクタ17に再度充電する。昇圧電源部13の昇圧動作時にはこれらのことが繰り返される。
図2は下限閾値制御回路32の構成例を示す。下限閾値制御回路32は、コンパレータCP1〜CP3と、抵抗R1〜R7と、制御スイッチTr1〜Tr2とを備える。制御スイッチTr1、Tr2は共にPNPトランジスタにより構成されている。本実施形態において、コンパレータCP2、CP3は判定部32cを構成する。
コンパレータCP1の非反転入力端子には、電解コンデンサ21の負側端子と抵抗22の共通接続ノードが接続されている。電源電圧Vccの供給端子とグランドとの間には、抵抗R1及びR2が直列接続され、コンパレータCP1の反転入力端子には抵抗R1及びR2の共通接続ノードが接続されている。電源電圧Vccはマイコンなどに与えられる直流電源電圧(例えば5V)であり、昇圧電源電圧などとは別に別途バッテリ電圧+Bから生成される。
このコンパレータCP1の反転入力端子とグランドとの間には、抵抗R3及び制御スイッチTr1の直列回路が接続されている。さらに、このコンパレータCP1の反転入力端子とグランドとの間には、抵抗R4及び制御スイッチTr2の直列回路が接続されている。これにより、コンパレータCP1の反転入力端子の比較対象電圧は複数段階に切換可能になっている。
制御スイッチTr1のベース(制御端子)には、コンパレータCP2の出力が与えられる。制御スイッチTr2のベース(制御端子)には、コンパレータCP3の出力が与えられる。これらのコンパレータCP2及びCP3の非反転入力端子は共通接続され、この共通接続ノードには温度センサ33が接続されている。
電源電圧Vccの供給端子とグランドとの間には、抵抗R5〜R7が直列接続されている。抵抗R5及びR6の共通接続ノードはコンパレータCP3の反転入力端子に接続されている。抵抗R6及びR7の共通接続ノードはコンパレータCP2の反転入力端子に接続されている。
上記構成の作用を説明する。図3は前述構成の動作をタイミングチャートにより示す。噴射信号IJT1〜IJT6として噴射指令「H」が与えられると、インジェクタ駆動装置11の駆動制御回路12が駆動制御動作を開始し、噴射指令「H」が与えられた気筒を選択するための気筒選択MOSトランジスタ27a〜27f、放電用のMOSトランジスタ23a、23b、23c、定電流制御用のMOSトランジスタ24a、24b、24cをオンすることで、インジェクタ1〜6の何れかを駆動する。この噴射処理によりノードN1のチャージ電圧が低下する。駆動制御回路12は、チャージ電圧が低下すると昇圧電源部13の出力チャージ電圧を元の電圧に戻すように制御する。
特に周囲温度が低温のときには、チャージ用の電解コンデンサ21の容量値が低下する。このため電解コンデンサ21の充電電圧は低下しやすくなる。また、低温時には電解コンデンサ21のESRが大きくなり平均チャージ電流も小さくなりやすく、チャージ電圧の回復が遅くなりやすい。そこで、本実施形態では図1及び図2に示した回路構成を採用することで低温環境下でも充電動作を素早く完了できるようにしている。
充電時には、駆動制御回路12は、MOSトランジスタ18をオンしインダクタ17のチャージ電流を上昇させる。そして、上限閾値制御回路31は入力回路31aにより抵抗19の端子電圧を検出する。するとチャージ電流を検出できる。上限閾値制御回路31は、このチャージ電流が上限閾値に達したことを検出するとMOSトランジスタ18をオフ制御し、インダクタ17に逆起電力を発生させる。インダクタ17に生じた逆起電力はダイオード20を通じて電解コンデンサ21に充電される。
下限閾値制御回路32は、入力回路32aにより抵抗22の端子電圧を検出することで、インダクタ17の逆起電力が電解コンデンサ21に充電される途中のチャージ電流を検出するが、インダクタ17の蓄積エネルギーが減少すると、これに伴い電解コンデンサ21のチャージ電流も少なくなる。
このとき、コンパレータCP1の非反転入力端子の電圧が下降し、コンパレータCP1の反転入力端子の下限閾値電圧を下回る。するとコンパレータCP1は「H」→「L」を出力する。すると駆動制御回路12はMOSトランジスタ18をオン制御し、インダクタ17への充電を再開する。充電時にはこのような動作が繰り返されるが、この間、下限閾値制御回路32は、温度センサ33の出力電圧に応じて制御スイッチTr1又は/及びTr2をオンオフする。温度センサ33は、周囲温度が低温のときには比較的高い電圧を出力し、周囲温度が高温のときには比較的低い電圧を出力する。
図3のT1期間に示すように、周囲温度が比較的低温(例えば−X℃未満)のときには、コンパレータCP2及びCP3の非反転入力端子には高電圧が印加される。このとき、コンパレータCP2及びCP3は共に「H」を出力し、制御スイッチTr1及びTr2は共にオフする。
したがって、抵抗R1及びR2の分圧電圧がコンパレータCP1の反転入力端子に印加される。このとき、抵抗R3、R4は開放されるため、コンパレータCP1の反転入力端子には比較的高い電圧が与えられる。
電解コンデンサ21がインダクタ17の逆起電力により充電されると、比較的高いチャージ電流下限閾値(図3のIc参照)まで低下した時点で、再度MOSトランジスタ18がオンすることでチャージ電流が再び上昇する。このような動作が昇圧動作時に繰り返される。
昇圧動作時のチャージ電流の平均電流は、図3のIc以上の電流値となるため、比較的素早く充電されることになり、ノードN1のチャージ電圧の上昇度も高い(図3に示す電圧上昇勾配X1参照)。
また、図3のT2期間に示すように、周囲温度が高温と低温との間の温度(例えば−X℃以上Y℃以下)のときには、コンパレータCP3は「L」を出力すると共にコンパレータCP2が「H」を出力する。すると、制御スイッチTr1はオフし制御スイッチTr2はオンする。したがって、抵抗R1とR2及びR4の並列抵抗との分圧電圧がコンパレータCP1の反転入力端子に印加される。抵抗R3は開放されるため、コンパレータCP1の反転入力端子には比較的中程度の電圧が与えられる。
電解コンデンサ21がインダクタ17の逆起電力により充電されると、比較的中程度のチャージ電流閾値(図3のId参照)まで低下した時点で電解コンデンサ21の充電がストップする。そして再度MOSトランジスタ18がオンすることでチャージ電流が再び上昇する。このような動作が昇圧動作時に繰り返される。
昇圧動作時のチャージ電流の平均電流は、図3のId(<Ic)以上の電流値となるものの前述の低温時の電流値より低くなるため、比較的中程度の速度で充電されることになり、ノードN1のチャージ電圧の上昇度も中程度となる(図3に示す電圧上昇勾配X2参照)。
さらに図3のT3期間に示すように、環境温度が高温(例えばY℃超)のときには、コンパレータCP2及びCP3は「L」を共に出力する。すると、制御スイッチTr1及びTr2は共にオンする。したがって、抵抗R1とR2〜R4の並列抵抗との分圧電圧がコンパレータCP1の反転入力端子に印加される。前述の比較対象電圧に比較して最も低い電圧が反転入力端子に印加される。
電解コンデンサ21がインダクタ17の逆起電力により充電されるときには、比較的低いチャージ電流閾値(図3のIe参照)まで低下した時点で電解コンデンサ21の充電がストップする。そして再度MOSトランジスタ18がオンすることでチャージ電流が再び上昇する。このような動作が昇圧動作時に繰り返される。
昇圧動作時のチャージ電流の平均電流は、図3のIe(<Id)以上の電流値となるものの、前述の低温及び中程度の温度の電流値より低くなるため、比較的低速度で充電されることになり、ノードN1のチャージ電圧の上昇度も低くなる(図3に示す電圧上昇勾配X3参照)。
したがって、このインジェクタ駆動装置11は、低温時には比較的素早くノードN1のチャージ電圧を上昇させることができ、高温時には比較的緩やかにノードN1のチャージ電圧を上昇させることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、温度センサ33の検出温度が所定の閾値温度より低いと判定されることに応じて昇圧電源部13の電解コンデンサ21に充電する充電電流を増加制御するため、低温環境下において昇圧電源部13の充電能力を上げることができる。また、温度センサ33の検出温度が所定の閾値温度より高いと判定されることに応じて昇圧電源部13の充電能力を下げているため、MOSトランジスタ18の発熱を抑制できる。
これにより、低温環境下においては、下限閾値制御回路32が昇圧電源部13の充電能力を上昇制御することで次回の噴射までに充電処理を十分間に合わせることができる。また、高温環境下においては、下限閾値制御回路32が昇圧電源部13の充電能力を下げることでMOSトランジスタ18の発熱を抑制できる。
また、判定部32cが温度センサ33の検出温度を複数段階の温度−X℃、Y℃と比較し検出温度が段階的に低くなることに応じて、下限閾値制御回路32がチャージ電流の下限閾値を段階的に制御することで昇圧電源部13の電解コンデンサ21に充電する充電電流を段階的に増加制御する。逆に、温度センサ33の検出温度が段階的に高くなることに応じて、下限閾値制御回路32が昇圧電源部13の電解コンデンサ21に充電する充電電流を段階的に下降制御する。これにより、電解コンデンサ21又はMOSトランジスタ18の選定の自由度を高くでき設計の自由度を高くできる。
従来、低温環境の不具合を見越して、複数のコンデンサを用いるか、容量値の大きなコンデンサを設けていたが、本実施形態ではコンデンサを削減できると共にコンデンサの容量値を低減でき、電解コンデンサ21を小型化できる。
従来、高温環境の不具合を見越して、複数のMOSトランジスタを設けるか、絶対定格温度の高いMOSトランジスタを設けていたが、本実施形態では使用するMOSトランジスタの個数を少なくできると共に絶対最大定格の小さなMOSトランジスタ18を使用できるようになる。
(第2実施形態)
図4〜図6は第2実施形態を示すもので、前述実施形態と異なるところは、温度センサに代えてチャージ電圧をモニタする機能を備えたところにある。
図4に示すように、下限閾値制御回路32はノードN1の電圧を入力する入力回路32bを備える。また、下限閾値制御回路32は、入力回路32bの入力電圧が所定電圧より高いか低いか判定する判定部32dを備える。
図5に下限閾値制御回路32の具体例を示すように、コンパレータCP1の反転入力端子には、前述実施形態の抵抗R1〜R3及び制御スイッチTr1を備えた電圧切換回路が接続されており、当該反転入力端子に与えられる電圧が複数段階に切換可能になっている。
下限閾値制御回路32は、制御スイッチTr1のベース(制御端子)に、ノードN1の電圧に応じて制御スイッチTr1をオンオフ切換する切換回路35が接続されている。この切換回路35は、ノードN1の電圧のノイズを除去する入力回路32bと、この入力回路32bのノイズを除去した電圧を所定電圧と比較しその結果を出力するヒステリシス型の比較回路34を備える。この比較回路34は判定部32dとして機能する。
入力回路32bは、抵抗R8を通じてコンデンサC1によりノードN1の電圧のノイズを除去する。比較回路34は、抵抗R9〜R12及びコンパレータCP4をヒステリシスコンパレータ回路の形態に組んで構成されている。
図6は動作をタイミングチャートにより示す。低温環境下では、チャージ用の電解コンデンサ21の容量値が低下しやすくなり電解コンデンサ21のESRが大きくなりやすくチャージ電流の平均値も低下しやすい。このような場合、図6に示すように、ノードN1の電圧の低下度が激しくなり、ノードN1の電圧は閾値電圧Vaより下回りやすい。
図4及び図5に示す回路構成を採用すると、ノードN1の電圧が閾値電圧Vaより下回ったときにヒステリシスコンパレータCP4が「H」を出力し、この後、ノードN1の電圧が閾値電圧Vb(>Va)を上回るまで「H」を出力し続ける。
この間、制御スイッチTr1はオフするため、抵抗R1及びR2の分圧電圧がコンパレータCP1の反転入力端子に与えられる。前述実施形態と同様の作用により、チャージ電流の下限閾値はIc(>Id)となり比較的高い電流値で電解コンデンサ21がチャージされる。すると、噴射処理が終了した後、ノードN1のチャージ電圧は比較的速い速度で元の電圧に回復する(図6の電圧上昇勾配X4参照)。
この後、ノードN1の電圧がある程度回復し電圧Vbを超えると、抵抗R1と抵抗R2及びR3の合成抵抗とによりチャージ電流の下限が決定されるため、電圧の回復度は緩やかになる。このような動作は、チャージ電圧が噴射処理後に電圧Vaを少しでも下回る限り行われ、瞬時でも電圧Vaを下回るとその直後におけるチャージ電圧回復時のチャージ電流平均値は比較的高い電流値となる。
逆に、高温環境下では、チャージ用の電解コンデンサ21の容量値が低下しにくいためチャージ電圧は低下しにくく、また、チャージ用の電解コンデンサ21のESRは小さい。このため、ノードN1のチャージ電圧の回復度は比較的速いものとなりやすい。
本実施形態に示す図4及び図5の回路構成では、噴射処理後でもノードN1の電圧が閾値電圧Va以上となっている限り、コンパレータCP4は「L」を出力し続けるため、制御スイッチTr1はオンし続ける。すると、抵抗R1と抵抗R2及びR3の合成抵抗とによりチャージ電流の下限が決定され続ける。チャージ電流の下限値がId(<Ic)に設定されると、電圧回復時のチャージ電流の平均値は比較的低い電流値となる。すなわち、噴射処理が終了した後、ノードN1のチャージ電圧は比較的遅い速度で元の電圧に回復する(図6の電圧上昇勾配X5参照)。
本実施形態によれば、ノードN1のチャージ電圧が閾値電圧Vaより低く入力されることに応じて、下限閾値制御回路32が下限閾値を上昇制御してチャージ電流の平均値を上昇制御している。このため、低温環境下ではチャージ電圧の回復度を上昇でき、次回の噴射までに充電を十分間に合わせることができる。また、高温環境下では、下限閾値制御回路32が昇圧電源部13の充電能力を下げることでチャージ電圧の回復度を低くできMOSトランジスタ18の発熱を抑制できる。
(第3実施形態)
図7〜図9は第3実施形態を示す。この第3実施形態では、温度変化に伴うESRの変化に着目し、ノードN1の電圧変化が所定より大きいときにチャージ電流の平均電流を増加させるように制御する形態を示す。
図7は図5に代わる下限閾値制御回路132の構成例を示す。下限閾値制御回路132は、前述のコンパレータCP1、抵抗R1〜R3及び制御スイッチTr1に加え、ノードN1のチャージ電圧を入力しこの電圧変化分を検出する微分回路(電圧変化検出部相当)132aを備える。微分回路132aは、コンデンサC2、オペアンプOP1、抵抗R13、基準電圧源V1を備え、ノードN1の電圧の負方向の変化が大きければ高い値を出力し、ノードN1の電圧の負方向変化が小さいとき又は正方向に変化するときには低い値を出力する。
この微分回路132aの出力は、コンパレータCP5の非反転入力端子に与えられる。このコンパレータCP5は、電源電圧Vccを抵抗R14及びR15により分圧した比較対象電圧Vmと微分回路132aの出力電圧とを比較し、この比較結果をSRフリップフロップG3のセット端子及びNOTゲートG1に出力する。このNOTゲートG1の出力はANDゲートG2に与えられる。
他方、ノードN1は抵抗R16を通じてコンデンサC3に接続されており、これらの抵抗R16及びコンデンサC3によりノードN1の電圧のノイズを除去し、このノイズを除去した電圧はコンパレータCP6の非反転入力端子に与えられる。コンパレータCP6は、電源電圧Vccを抵抗R17及びR18により分圧した閾値電圧Vnとノイズが除去された電圧とを比較し、この比較結果をANDゲートG2に出力する。
ANDゲートG2は、NOTゲートG1の出力とコンパレータCP6の出力との論理積をSRフリップフロップG3のリセット端子に出力する。SRフリップフロップG3のQ出力は制御スイッチTr1のベース(制御端子)に与えられている。
図8はタイミングチャートを示す。この図8のT11期間に示すように、環境温度が低温のときには、噴射処理が行われるとノードN1のチャージ電圧が急激に低下する。このときコンパレータCP6は、このチャージ電圧が閾値電圧Vnを下回ると「L」を出力する。
微分回路132aはこの急激な電圧変化を検出し高い値を出力する。すると、コンパレータCP5は、この微分回路132aの出力電圧が所定の閾値電圧Vmを上回るときに「H」を出力する。この出力「H」はSRフリップフロップG3のセット端子に与えられるため、SRフリップフロップG3は制御スイッチTr1にQ出力「H」を出力する。
すると、コンパレータCP1の比較対象電圧は、抵抗R1及び抵抗R2の分圧電圧となり、比較的高い電圧がコンパレータCP1の反転入力端子に与えられる。このとき、前述実施形態と同様に、電解コンデンサ21はそのチャージ電流の下限値が高い状態(図8のIc参照)でチャージされることになる。すなわちチャージ電流の平均電流は比較的高くなりチャージ電圧の上昇度は高くなる。
ピーク噴射が終了するとオペアンプOP1の出力が低下し、ノードN1の電圧はチャージ電流により上昇する。このため、コンパレータCP5は「L」を出力しNOTゲートG1は「H」を出力する。しかし、このタイミングでは、コンパレータCP6の出力は「L」であり、SRフリップフロップG3のセット端子、リセット端子には共に「L」(=0)が与えられるため、SRフリップフロップG3はQ出力として「H」を保持する。したがって、チャージ電流の下限値は高い値Icのまま保持される。
ノードN1のチャージ電圧がある程度上昇し噴射前の元の電圧に近づくと、コンデンサC3のノイズを除去した電圧が抵抗R17及びR18の分圧電圧Vnより上昇しコンパレータCP6は「H」を出力する。コンパレータCP6が「H」を出力すると、ANDゲートG2はリセット信号をSRフリップフロップG3のリセット端子に出力する。
すると、SRフリップフロップG3はQ出力「L」を制御スイッチTr1に出力するため、制御スイッチTr1はオンする。すると、コンパレータCP1の比較対象電圧は、抵抗R1と抵抗R2及びR3との分圧電圧になるため、比較的低い電圧がコンパレータCP1の反転入力端子に与えられ、前述実施形態と同様に、電解コンデンサ21はそのチャージ電流の下限値が低い状態(図8のId参照)でチャージされることになる。
さて、図8のT12期間に示すように、周囲の環境温度が高温のときには、チャージ用の電解コンデンサ21のESRが小さく噴射電流による電圧降下が小さい。したがって、噴射処理が行われるとノードN1のチャージ電圧は比較的緩やかに低下する。このときコンパレータCP6はチャージ電圧が閾値電圧Vnを下回ると「L」を出力する。
微分回路132aは、この電圧変化を検出してもその変化が緩やかであるため低い値を出力する。コンパレータCP5はこの微分回路132aの出力電圧が所定閾値電圧Vm以下となるため「L」を出力する。この出力「L」はSRフリップフロップG3のセット端子に与えられる。このため、SRフリップフロップG3は制御スイッチTr1にQ出力「L」を保持出力する。
すると制御スイッチTr1はオン状態となる。コンパレータCP1の比較対象電圧は抵抗R1と抵抗R2及びR3との分圧電圧となり、比較的低い電圧がコンパレータCP1の反転入力端子に与えられる。このとき、前述実施形態と同様に電解コンデンサ21はそのチャージ電流の下限値が低い状態(図8のId参照)でチャージされることになる。すなわち、チャージ電流の平均電流は比較的低くなりチャージ電圧の上昇度も低くなる。
ノードN1のチャージ電圧がある程度上昇し噴射前の元の電圧に近づくと、コンデンサC3のノイズを除去した電圧が抵抗R17及びR18の分圧電圧Vnより上昇しコンパレータCP6は「H」を出力する。コンパレータCP6が「H」を出力すると、ANDゲートG2はリセット信号をSRフリップフロップG3のリセット端子に出力する。
すると、SRフリップフロップG3はQ出力「L」を制御スイッチTr1に出力し続けることで制御スイッチTr1がオン状態を保持し、チャージ電流の平均電流は比較的低く保持され、チャージ電圧の上昇度も低い状態が保持される。このようにして、前述実施形態とほぼ同様の作用効果が得られる。
本実施形態によれば、微分回路132aがノードN1のチャージ電圧の低下度を検出し、この低下度が所定値を上回ることを条件として下限閾値制御回路32はチャージ電流の下限閾値を上昇制御する。逆に微分回路132aがノードN1のチャージ電圧の低下度を検出し、この低下度が所定値以下となることを条件として下限閾値制御回路32はチャージ電流の下限閾値を下降制御する。このため、前述実施形態とほぼ同様の作用効果が得られる。
(第4実施形態)
図9及び図10は第4実施形態を示す。この第4実施形態では、マイコン41を用いて温度センサ33の温度を検出し、駆動制御回路12がこの温度センサ33の温度情報を利用して制御する形態を示す。
図9に示すように、駆動制御回路12にはマイクロコンピュータ(以下マイコン)41が接続されている。このマイコン41はADコンバータ40及び判定部41aとしての機能を内蔵する。ADコンバータ40は温度センサ33の温度情報を所定周期でAD変換しマイコン41の記憶部(図示せず)に温度情報を記憶し、判定部41aによりこの検出温度が所定温度(例えば−X℃、Y℃)より高いか又はそれ以下か判定する。AD変換周期は、温度情報の変化を取得可能となる周期に予め設定されている。
マイコン41と駆動制御回路12とは通信線42が接続されており、マイコン41は温度センサ33により温度情報を取得すると、当該温度情報に応じたチャージ電流の下限値を算出し、駆動制御回路12にチャージ電流の下限値を通信線42を通じて送信する。
図10はチャージ電流の下限値制御処理をフローチャートにより概略的に示している。この下限値制御処理は図3に示すタイミングチャートに対応して示している。図10に示すように、マイコン41は温度センサ33から温度情報を取得すると(S1)、この温度が−X℃より高いか否かY℃(>−X℃)より高いか否かを判定する(S2、S3)。
そして、マイコン41は、取得した温度情報が−X℃、Y℃より高いときにはチャージ電流の下限値をIeに設定し(S4)、この情報を駆動制御回路12に送信する(S5)。また、マイコン41は、取得した温度情報が−X℃より高く、温度Y℃以下となるときにはチャージ電流の下限値をIdに設定し(S5)、このチャージ電流下限値Idを駆動制御回路12へ送信する。
また、マイコン41は、取得した温度情報が−X℃以下のときにはチャージ電流の下限値をIcに設定し(S7)、チャージ電流下限値Icを駆動制御回路12へ送信する。駆動制御回路12は、マイコン41から送信されたチャージ電流の下限値を用いてチャージ電流を制御する。すると、図3に示す流れと同様の制御を行うことができ、前述実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第5実施形態)
図11及び図12は第5実施形態を示す。この第5実施形態では、マイコン41を用いてノードN1の電圧を検出し、このノードN1の電圧に応じてチャージ電流の下限値を制御する形態を示す。
図11に示すように、マイコン41にはADコンバータ40b及び判定部41bが内蔵されている。ADコンバータ40bにはノードN1の電圧が入力されている。ADコンバータ40bはノードN1の電圧を所定周期でAD変換し、マイコン41は記憶部(図示せず)にノードN1の電圧を記憶する。AD変換周期は、チャージ電圧の変化を細かく取得可能となる周期に予め設定されている。
マイコン41と駆動制御回路12との間は通信線42が接続されており、マイコン41はノードN1のチャージ電圧の情報を取得すると、駆動制御回路12に当該チャージ電圧に応じたチャージ電流下限値について通信線42を通じて送信する。
図12は、チャージ電流の下限値制御処理をフローチャートにより概略的に示している。この下限値制御処理は図6のタイミングチャートに対応して示している。図12に示すように、マイコン41はノードN1のチャージ電圧の情報を取得すると(T1)、このチャージ電圧がVa以上であるか否か(T2)、チャージ電圧がVb以上であるか否か(T3)、チャージ電流下限値がIcに設定されているか否か(T4)を判定し、これらの条件に応じてチャージ電流下限値をIc又はIdに設定し(T5、T6)、設定されたチャージ電流下限値を駆動制御回路12へ送信する(T7)。
具体的には、マイコン41はノードN1のチャージ電圧がVa以上Vb未満となるときには(T2:YES、T3:NO)、チャージ電流の下限値がIcに設定されているか判定しIcに設定されていなければ(T4:NO)、チャージ電流下限値をIdに設定する(T6)。
また、マイコン41はノードN1のチャージ電圧がVa未満となるときには(T2:NO)、チャージ電流の下限値をIcに設定し(T5)、駆動制御回路12がチャージ電流の平均値を高く保持する。この処理は、図6に示す低温環境下において、ピーク噴射時にチャージ電圧が最低電圧に達する付近の処理を示し、ステップT2の条件を満たすまでこの処理が繰り返される。
また、マイコン41はチャージ電圧がVb未満であり且つチャージ電流下限値がIcに設定されているときには(T3:NO、T4:YES)、チャージ電流下限値をIcのまま設定を保持し(T5)、駆動制御回路12はチャージ電流の平均値を高く保持する。この処理は、図6に示す低温環境下において、チャージ電圧を充電している最中の処理に相当するもので、チャージ電圧がVb以上(T3:YES)となるまでこの処理が繰り返される。
また、マイコン41はチャージ電圧がVb以上となるときに(T2:YES、T3:YES)、チャージ電流下限値をIdに設定し(T6)、駆動制御回路12はチャージ電流の平均値を低く保持する。この処理は、図6の高温環境下の処理に相当するもので、チャージ電圧がVb以上となっている限り、この処理が繰り返される。
駆動制御回路12は、マイコン41から送信されたチャージ電流下限値を用いてチャージ電流を制御する。すると、図6に示す流れと同様の制御を行うことができ、前述実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第6実施形態)
図13は第6実施形態を示す。この第6実施形態では、マイコン41を用いてノードN1の電圧を検出し、このノードN1の電圧に応じてチャージ電流の下限値を制御する形態を示す。
図13はチャージ電流の下限値制御処理をフローチャートにより概略的に示している。この下限値制御処理は図8のタイミングチャートに対応して示している。図13に示すように、マイコン41はノードN1のチャージ電圧を入力すると(U1)、この今回のチャージ電圧のAD変換値と前回のチャージ電圧のAD変換値との差を算出し、この差が所定値Vz以上下回ったか否か判定する(U2)。すなわち、この処理は、ノードN1のチャージ電圧の低下勾配が大きいか否かを判定する処理を示す。
マイコン41は、このステップU2の条件を満たしたときにチャージ電流下限値をIcに設定し(U5)、設定されたチャージ電流下限値を駆動制御回路12へ送信し(U7)、駆動制御回路12はこのチャージ電流下限値に応じてチャージ電流を制御する。
マイコン41は、チャージ電流下限値が一旦Icに設定されると、ノードN1のチャージ電圧がVn以上に達するまで(U3:YES)、チャージ電流下限値をIcに保持する(U4:YES、U5)。この処理は、図8に示す低温環境下においてノードN1のチャージ電圧がVnを超えて復帰するまでチャージ電流下限値をIcに設定することに相当し、このU3の条件を満たすまでこの処理が繰り返される。
また、マイコン41はチャージ電圧がVn以上となるときに(U2:NO、U3:YES)、チャージ電流下限値をIdに設定し(U6)、駆動制御回路12はチャージ電流の平均値を低く保持する。この処理は、図8の高温環境下の処理に相当するもので、チャージ電圧がVn以上となっている限り、この処理が繰り返される。
駆動制御回路12は、マイコン41から送信されたチャージ電流下限値を用いてチャージ電流を制御する。すると、図8に示す流れと同様の制御を行うことができ、前述実施形態と同様の作用効果が得られる。
(他の実施形態)
前述実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に示す変形又は拡張が可能である。
前述実施形態では、下限閾値制御回路32がチャージ電流の下限閾値を制御することでチャージ電流の平均電流を制御する形態を示したが、上限閾値制御回路31がチャージ電流の上限閾値を制御することでチャージ電流の平均電流を制御するようにしても良い。このとき、上限閾値制御回路31は、入力回路31aによりMOSトランジスタ18と抵抗19の共通接続ノードの電圧を入力し、この入力電圧に応じてチャージ電流の上限閾値を制御することでチャージ電流の平均電流を制御する。
図面中、1〜6はインジェクタ、11はインジェクタ駆動装置、12は駆動制御回路(駆動制御部)、13は昇圧電源部、17はインダクタ、18はMOSトランジスタ(チャージ用トランジスタ)、21は電解コンデンサ(チャージコンデンサ)、31はチャージ電流の上限閾値制御回路(チャージ電流制御部)、32はチャージ電流の下限閾値制御回路(チャージ電流制御部)、32bは入力回路(電圧入力部)、32c、32dは判定部、33は温度センサ(温度検出部)、40bはADC(電圧入力部)、41a、41bは判定部、132aは微分回路(電圧変化検出部)、CP5はコンパレータ(判定部)、L1〜L6は電磁コイル、を示す。

Claims (10)

  1. チャージ用トランジスタ(18)を通じて電源電圧をインダクタ(17)に通電し前記インダクタ(17)の逆起電圧をチャージコンデンサ(21)に充電して昇圧する昇圧電源部(13)と、
    温度検出部(33)によるインジェクタ駆動装置の検出温度が所定の第1閾値温度より低いか否かを判定する第1判定部(32c、41a)と、
    前記温度検出部によるインジェクタ駆動装置の検出温度が所定の第2閾値温度より高いか否かを判定する第2判定部(32c、41a)と、
    前記第1判定部(32c、41a)により所定の第1閾値温度より低いと判定されることに応じて前記昇圧電源部(13)のチャージコンデンサ(21)に充電する充電電流を増加制御し、前記第2判定部により所定の第2閾値温度より高いと判定されることに応じて前記昇圧電源部のチャージコンデンサに充電する充電電流を下降制御するチャージ電流制御部(31、32)と、を備え、
    前記チャージ電流制御部は、前記チャージ用トランジスタをオン・オフすることにより前記充電電流を制御するものであり、
    前記充電電流を下降制御するときには前記チャージ用トランジスタのオン・オフ周期を長期化するように構成され、
    前記インジェクタ(1〜6)の電磁コイル(L1〜L6)に前記昇圧電源部(13)の昇圧電圧を供給して前記インジェクタ(1〜6)を駆動する駆動制御部(12)と、を備えることを特徴とするインジェクタ駆動装置。
  2. 請求項1記載のインジェクタ駆動装置において、
    前記第1判定部(32c、41a)は、複数段階以上に分けられた前記所定の閾値温度と前記温度検出部(33)の検出温度を比較し、
    前記チャージ電流制御部(31、32)は、前記第1判定部(32c、41a)により段階的に低いと判定されることに応じて前記昇圧電源部(13)のチャージコンデンサ(21)に充電する充電電流を段階的に増加制御することを特徴とするインジェクタ駆動装置。
  3. 請求項1または2記載のインジェクタ駆動装置において、
    前記第2判定部(32c、41a)は、複数段階以上に分けられた前記所定の閾値温度と前記温度検出部(33)の検出温度を比較し、
    前記チャージ電流制御部(31、32)は、前記第2判定部(32c、41a)により段階的に高いと判定されることに応じて前記昇圧電源部(13)のチャージコンデンサ(21)に充電する充電電流を段階的に下降制御することを特徴とするインジェクタ駆動装置。
  4. チャージ用トランジスタ(18)を通じて電源電圧をインダクタ(17)に通電し前記インダクタ(17)の逆起電圧をチャージコンデンサ(21)に充電して昇圧する昇圧電源部(13)と、
    前記昇圧電源部(13)の昇圧電圧がインジェクタ(1〜6)の電磁コイル(L1〜L6)に通電されるときに前記チャージコンデンサ(21)の充電電圧の時間的変化を検出する電圧変化検出部(132a、U2)と、
    前記電圧変化検出部(132a、U2)により検出される充電電圧の時間的変化が所定の電圧変化度より急であるか否かを判定する判定部(CP5、41b、U2)と、
    前記判定部(CP5、41b、U2)により所定の電圧変化度より急であると判定されることに応じて前記昇圧電源部(13)のチャージコンデンサ(21)に充電する充電電流を増加制御し、前記判定部により所定の電圧変化度より緩やかであると判定されることに応じて前記昇圧電源部のチャージコンデンサに充電する充電電流を下降制御するチャージ電流制御部(31、32)と、を備え、
    前記チャージ電流制御部は、前記チャージ用トランジスタをオン・オフすることにより前記充電電流を制御するものであり、
    前記充電電流を下降制御するときには前記チャージ用トランジスタのオン・オフ周期を長期化するように構成され、
    前記昇圧電源部(13)の充電電圧に応じて前記インジェクタ(1〜6)の電磁コイル(L1〜L6)に通電し前記インジェクタ(1〜6)を駆動する駆動制御部(12)と、を備えることを特徴とするインジェクタ駆動装置。
  5. 請求項4記載のインジェクタ駆動装置において、
    前記判定部(CP5、41b、U2)は、複数段階以上に分けられた前記所定の電圧変化度と前記電圧変化検出部(132a、U2)の充電電圧の時間的変化とを比較し、
    前記チャージ電流制御部(31、32)は、前記判定部(CP5、41b、U2)により前記電圧変化検出部(132a)の時間的変化が前記所定の電圧変化度より急であると判定されることに応じて前記昇圧電源部(13)のチャージコンデンサ(21)に充電する充電電流を増加制御することを特徴とするインジェクタ駆動装置。
  6. 請求項4または5記載のインジェクタ駆動装置において、
    前記判定部(CP5、41b、U2)は、複数段階以上に分けられた前記所定の電圧変化度と前記電圧変化検出部(132a、U2)の充電電圧の時間的変化とを比較し、
    前記チャージ電流制御部(31、32)は、前記判定部(CP5、41b、U2)により前記電圧変化検出部(132a)の時間的変化が前記所定の電圧変化度より緩やかであると判定されることに応じて前記昇圧電源部(13)のチャージコンデンサ(21)に充電する充電電流を下降制御することを特徴とするインジェクタ駆動装置。
  7. 請求項1から6の何れか一項に記載のインジェクタ駆動装置において、
    前記チャージ電流制御部は、前記チャージコンデンサの充電電流の上限閾値と下限閾値の幅を広くすることで前記チャージ用トランジスタのオン・オフ周期を長期化することを特徴とするインジェクタ駆動装置。
  8. 請求項7記載のインジェクタ駆動装置において、
    前記チャージ電流制御部は、前記チャージコンデンサの充電電流の上限閾値と下限閾値の何れか少なくとも一方を変化させることを特徴とするインジェクタ駆動装置。
  9. 請求項8記載のインジェクタ駆動装置において、
    前記チャージ電流制御部は、前記チャージコンデンサの充電電流の上限閾値を固定値として下限閾値を制御することを特徴とするインジェクタ駆動装置。
  10. 請求項8記載のインジェクタ駆動装置において、
    前記チャージ電流制御部は、前記チャージコンデンサの充電電流の下限閾値を固定値として上限閾値を制御することを特徴とするインジェクタ駆動装置。
JP2013093763A 2013-04-26 2013-04-26 インジェクタ駆動装置 Active JP6111823B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013093763A JP6111823B2 (ja) 2013-04-26 2013-04-26 インジェクタ駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013093763A JP6111823B2 (ja) 2013-04-26 2013-04-26 インジェクタ駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014214693A JP2014214693A (ja) 2014-11-17
JP6111823B2 true JP6111823B2 (ja) 2017-04-12

Family

ID=51940700

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013093763A Active JP6111823B2 (ja) 2013-04-26 2013-04-26 インジェクタ駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6111823B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3232038B1 (en) 2014-12-08 2021-02-24 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Fuel control device for internal combustion engine
JP6420204B2 (ja) * 2015-05-26 2018-11-07 日立オートモティブシステムズ株式会社 内燃機関の燃料制御装置
EP3339615B1 (en) 2015-08-21 2020-11-25 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Booster device for driving injector
JP6489030B2 (ja) 2016-01-22 2019-03-27 株式会社デンソー 昇圧電源装置
JP6790727B2 (ja) * 2016-10-31 2020-11-25 株式会社デンソー 電子制御装置
CN114592982B (zh) * 2022-03-18 2023-07-21 无锡职业技术学院 一种高压共轨喷油器快速大电流续流电路

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005330934A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Denso Corp インジェクタ駆動装置
JP4581978B2 (ja) * 2005-11-25 2010-11-17 株式会社デンソー 燃料噴射制御装置
JP2007252021A (ja) * 2006-03-13 2007-09-27 Fujitsu Ten Ltd スイッチング電源装置およびその制御方法
JP2007321626A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Denso Corp 燃料噴射装置
JP5386457B2 (ja) * 2010-09-27 2014-01-15 三菱電機株式会社 電力回生装置
JP2012147534A (ja) * 2011-01-10 2012-08-02 Denso Corp 昇圧装置および昇圧回路

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014214693A (ja) 2014-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6111823B2 (ja) インジェクタ駆動装置
JP5462387B1 (ja) 車載エンジン制御装置及びその制御方法
US7576530B2 (en) Switching regulator capable of efficient control at control mode change
KR101106813B1 (ko) 과전류 보호 회로
EP2166655B1 (en) Controlled charge pump arrangement and method for controlling a clocked charge pump
JP5842702B2 (ja) インジェクタ駆動装置
JP2014107989A (ja) Dc−dcコンバータ
JP2014138303A (ja) 誘導性負荷駆動装置
CN104917377A (zh) Dc/dc转换器
CN106602879A (zh) 具有半桥节点的dc‑dc转换器、用于其的控制器以及控制其的方法
JP2015153556A (ja) リレー駆動回路及び該リレー駆動回路を用いたリレーモジュール
WO2017007618A1 (en) Voltage regulator having auto mode optimized for load profiles
US20210135574A1 (en) Voltage Converter
JP5573716B2 (ja) インジェクタ駆動装置
JP2015169112A (ja) 噴射制御装置
JP2015094400A (ja) 電磁弁駆動装置
JP2015006120A (ja) スイッチング電源装置
JP6191496B2 (ja) 燃料噴射弁駆動装置
JP2014214692A (ja) インジェクタ駆動装置
JP5994756B2 (ja) インジェクタ駆動装置
CN111953209A (zh) 开关型变换器及其控制电路和控制方法
JP2017125417A (ja) 電子制御装置
JP6221750B2 (ja) 燃料噴射弁駆動装置
JP2018100642A (ja) 噴射制御装置
EP4207571A1 (en) Control loop and efficiency enhancement for dc-dc converters

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150714

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160510

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160629

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161025

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161216

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20170106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170227

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6111823

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250