JP5994756B2 - インジェクタ駆動装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の気筒内に燃料を噴射するインジェクタを駆動するインジェクタ駆動装置に関する。
内燃機関の各気筒に対し燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置は、電磁コイルを駆動するためのインジェクタ駆動装置を備えている。このインジェクタの電磁コイルは気筒毎に設けられており、ECU(Electronic Control Unit)から噴射指令信号を入力すると、インジェクタ駆動装置はインジェクタの電磁コイルに昇圧電圧を印加する。電磁コイルに昇圧電圧を印加するとピーク電流が流れるが、このピーク電流を通電した後に当該ピーク電流より低く予め定められる定電流に調整制御する。
このピーク電流を通電するため放電スイッチを設けている。放電スイッチは、NMOSトランジスタを使用して回路構成されているとノイズが大きくなり、回路構成の部品点数も多くなる。そこで、放電スイッチにPチャネル型のMOSトランジスタ(PMOSトランジスタ)を用いることでノイズ低減を図っている。なお、本願に関連する技術文献として、特許文献1記載の技術が挙げられる。
特開2007−116804号公報
放電スイッチがPMOSトランジスタを用いて構成されていると、オフ時にゲート電圧を素早く昇圧電圧付近まで高く制御しなければならないため、プリトランジスタがPMOSトランジスタのゲートに接続されている。しかし、この場合、当該PMOSトランジスタのオフ制御時間も相当時間を要し、さらにゲート電圧制御回路のバラつきを考慮すると例えば±30%程度もバラつきを生じてしまう。
すると、ピーク電流量に影響するため噴射量に影響を及ぼしてしまう。この問題を解決するため、電子部品のトリミング誤差調整、プリトランジスタの制御端子にコンデンサを追加するなどの方法が挙げられるが、前者は製造工程が増加し、後者は部品点数が増加してしまうため好ましくない。
本発明の目的は、放電スイッチがPMOSトランジスタを用いて構成される場合であっても当該トランジスタを駆動するための構成部品の素子値バラつきの影響を極力受けることなく、インジェクタの電磁コイルの通電電流をピーク電流から素早く定電流制御に移行できるようにしたインジェクタ駆動装置を提供することにある。
請求項1記載の発明によれば、制御回路は第2検出回路の検出値がピーク電流を示す第1所定値に達したときに気筒選択スイッチをオフ制御し、その後、放電スイッチのプリトランジスタをオフ制御する。気筒選択スイッチは、各気筒毎に設けられる電磁コイルに直列接続されたスイッチであり、ピーク電流に相当する第1検出値が検出されたときに気筒選択スイッチをオフ制御した後、放電スイッチのプリトランジスタをオフ制御する。
第1検出回路の検出値はインジェクタの電磁コイルの影響を受けて徐々に低下する。ここで、制御回路は、第1検出回路の検出値が第2所定値に達すると、気筒選択スイッチを再度オン制御して定電流制御に移行する。すると制御回路はインジェクタの電磁コイルに定電流制御できる。
すなわち、制御回路は、第2検出回路の検出値がピーク電流を示す第1所定値に達したときにまず気筒選択スイッチをオフ制御しているため、インジェクタの電磁コイルの通電オフ遷移時間は極端に小さくなり、例えば放電スイッチを先にオフするよりも極端に小さくなる。しかも、そのバラつきも極端に小さくなる。
これにより、放電スイッチにPMOSトランジスタを用いて構成した場合であっても、当該トランジスタを駆動するための構成部品の素子値バラつきの影響を極力受けることがなくなり、しかも、電磁コイルの制御処理を素早く定電流制御に移行できるようになる。
請求項2記載の発明によれば、制御回路が第2検出回路の検出値が第3所定値に達すると気筒選択スイッチを再度オン制御して定電流制御に移行するようにしているため、前述発明と同様の作用効果を奏する。また例えば請求項1記載の発明よりも素早く定電流制御に移行できる。
本発明の第1実施形態に係る燃料噴射制御装置の全体構成図 制御の流れを概略的に示すタイミングチャート 制御の流れを概略的に示すフローチャート(その1) 制御の流れを概略的に示すフローチャート(その2) 本発明の第2実施形態に係る制御の流れを概略的に示すタイミングチャート(図2相当図) 制御の流れを概略的に示すフローチャート(図3相当図)
以下、本発明の幾つかの実施形態について図面を参照しながら説明する。各実施形態間で同一又は類似の構成については第2実施形態以降について同一又は類似の符号を付し、要部の説明のみ行い同一部分の説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は燃料噴射制御装置の全体構成図である。燃料噴射装置は、エンジン(内燃機関)を制御する電子制御装置10(以下ECU: Electronic Control Unit)と、ECU10の噴射指令または噴射停止指令に応じてエンジンの各気筒(本実施形態では6気筒)のインジェクタ1〜6を駆動するインジェクタ駆動装置11とを備える。
噴射信号IJt1〜IJt6は、燃料の噴射指令を示すHレベルと噴射停止指令を示すLレベルとを備える2値信号であり、ECU10から噴射信号線を通じてインジェクタ駆動装置11の入力端子Ta1〜Ta6に入力されている。
応答信号IJf1〜IJf3は、通常時においてインジェクタ1〜6の駆動電流の通電レベルが所定の高閾値レベル(例えば4A程度)以上となったときにLレベルとなり、その後、駆動電流の通電レベルが所定の低閾値レベルになると再びHレベルとなる信号であり、出力端子Ta7〜Ta9からECU10に出力される。
インジェクタ1〜6は、それぞれソレノイドL1〜L6を備えた電磁式であり、ソレノイドL1〜L6の通電、断電に応じて開弁、閉弁する。ソレノイドL1〜L6は、それぞれハイサイド側の出力端子Tb1〜Tb6とロウサイド側の出力端子Tc1〜Tc6との間に接続されている。各気筒のインジェクタ1〜6は同時にオンされることがないインジェクタ同士が対になり2ずつの制御グループ(例えばインジェクタ1と4、インジェクタ2と5、インジェクタ3と6)に分けられている。
同一グループに属するハイサイド側の出力端子Tb1とTb4、出力端子Tb2とTb5、出力端子Tb3とTb6は、それぞれインジェクタ駆動装置11内において接続されている。また、応答信号IJf1〜IJf3の出力端子Ta7〜Ta9は、各グループに対し1本ずつ設けられている。
インジェクタ駆動装置11は、モノリシックICとして形成された駆動制御回路12、電源端子Td1、Td2間に入力されバッテリ電圧VBを昇圧する昇圧電源部13、昇圧電源部13と出力端子Tb1〜Tb6との間にグループごとに設けられた放電スイッチ14、開弁状態を保持するため定電流を出力するグループごとに設けられた定電流制御スイッチ15、および出力端子Tc1〜Tc6とグランドとの間に設けられた気筒選択スイッチ16とを備える。昇圧電源部13、放電スイッチ14、定電流制御スイッチ15、気筒選択スイッチ16を含んで駆動回路(駆動手段)が構成されている。
昇圧電源部13は、昇圧コイル17a、17b、Nチャネル型のMOSトランジスタ18a、18b、ダイオード19a、19b、およびコンデンサ20a、20bを備え、二重化されたDC/DCコンバータを構成する。この昇圧電源部13内では、昇圧コイル17a及び17b、トランジスタ18a及び18b、ダイオード19a及び19bがそれぞれ並列接続されている。また、昇圧電源部13内では、コンデンサ20a及び20bが並列接続されている。また昇圧電源部13は充電、放電電流検出用の抵抗RHを備える。この抵抗RHは並列接続されたコンデンサ20a及び20bに例えば直列接続され、コンデンサ20a及び20bの充電状態を検出するために設けられている。この抵抗RHは、高抵抗値のものがこれらのコンデンサ20a及び20bに並列接続されていても良く、コンデンサ20a及び20bの充電状態、放電状態を検出できれば良い。
MOSトランジスタ18a、18bの制御端子には、駆動制御回路12から共通の昇圧パルスが与えられ、共通接続されたダイオード19a、19bのカソードおよびコンデンサ20a、20bの正側端子に昇圧電圧を生成する。駆動制御回路12は、昇圧電圧が既定の電圧に等しくなるよう昇圧パルスを出力する。
放電スイッチ14は、グループ毎に1ずつのPチャネル型のメインMOSトランジスタ21a、21b、21cを備えると共に、これらのMOSトランジスタ21a、21b、21cのゲート制御端子の前段に、それぞれトランジスタ21a、21b、21cを駆動するNPN形のバイポーラトランジスタからなるプリトランジスタ21aa、21bb、21ccを備え、放電制御信号によりオンオフ動作する。
メインMOSトランジスタ21aのゲートには抵抗R1aが接続されている。そして、抵抗R1aの端子とメインMOSトランジスタ21aのソースとの間には抵抗R2aが接続されている。また、抵抗R1a及びR2aの共通接続ノードとプリトランジスタ21aaのコレクタとの間には抵抗R3aが接続されている。プリトランジスタ21aaのエミッタはグランドに接続されており、当該プリトランジスタ21aaのベースは抵抗R4aを介して駆動制御回路12に接続されている。
駆動制御回路12が、プリトランジスタ21aaに「L」レベルの制御信号を出力すると、プリトランジスタ21aaはオフする。すると、メインMOSトランジスタ21aのゲートには抵抗R2a及びR1aを通じて電流が流れ込み、メインMOSトランジスタ21aのゲートソース間電圧が低レベルになる。すると、メインMOSトランジスタ21aはオフし、昇圧電源部13の昇圧電圧は遮断され端子Tb1及びTb4に出力されない。
逆に、駆動制御回路12が、プリトランジスタ21aaに「H」レベルの制御信号を出力すると、電流がプリトランジスタ21aaのコレクタエミッタ間に通電され、メインMOSトランジスタ21aのゲート容量に蓄積される電荷を抜く。すると、メインMOSトランジスタ21aのゲート電位は低下する。
このときメインMOSトランジスタ21aのソースゲート間電圧がしきい値電圧を超えると、昇圧電源部13の昇圧電圧はメインMOSトランジスタ21aのソース・ドレインを通じて端子Tb1及びTb4に通電される。メインMOSトランジスタ21a、21b、21cの駆動系回路は互いに同一構成であるため、メインMOSトランジスタ21aの駆動系回路の構成要素の添え字「a」に代えて、メインMOSトランジスタ21b、21cの駆動系回路にそれぞれ添え字「b」、「c」を構成要素の最後に付して結線関係及び動作説明を省略する。
なお、メインMOSトランジスタ21bの駆動系回路は、抵抗R1b〜R4b及びプリトランジスタ21bbを備えて構成される。またメインMOSトランジスタ21cの駆動系回路は、抵抗R1c〜R4c及びプリトランジスタ21ccを備えて構成される。
定電流制御スイッチ15はグループごとに1ずつのMOSトランジスタ22a、22b、22cを備える。これらのMOSトランジスタ22a、22b、22cと、各端子Tb1及びTb4、Tb2及びTb5、Tb3及びTb6との間には、ダイオード23a、23b、23cがそれぞれ直列接続されている。
ダイオード23a、23b、23cは逆流防止用のダイオードである。また、各端子Tb1及びTb4、Tb2及びTb5、Tb3及びTb6とグランドとの間にはダイオード24a、24b、24cが逆方向接続されている。これらのダイオード24a、24b、24cは還流ダイオードである。
MOSトランジスタ22a、22b、22cには定電流駆動部26が接続されている。駆動制御回路12は、定電流駆動部26を用いて、各グループを構成する2つのソレノイドに流れる総電流が既定の電流値に等しくなるように定電流制御信号を出力する。気筒選択スイッチ16は、出力端子Tc1〜Tc6とグランドとの間に接続されたMOSトランジスタ25a〜25fを備え、駆動制御回路12から与えられる気筒選択制御信号によりオンオフする。これらのMOSトランジスタ25a〜25fはそれぞれNチャネル型のMOSトランジスタにより構成されている。
同一グループに属したソレノイドを駆動するMOSトランジスタのソースは、共通に設けられた電流検出用抵抗RLを介してグランドに接続されている。例えば、インジェクタ1と4が同一グループに属するときには、MOSトランジスタ25aと25dのソースが共通に接続され、この共通ソースが電流検出用抵抗RLを介してグランドに接続されている。
この電流検出用抵抗RLには抵抗RLaと共にトリミング調整用の抵抗RLbが接続され、製品出荷段階において抵抗RLbをトリミングすることによって噴射量を初期調整できる。
駆動制御回路12は、ピーク電流検出回路(ピーク判定手段)27、定電流検出回路28を内蔵する。ピーク電流検出回路27は、電流検出用抵抗RLの検出電圧Vdetlがピークレベルに達したか否かを検出する。
定電流検出回路28は、電流検出用抵抗RLの検出電圧Vdetlを、定電流制御用の高閾値電圧Vsmaxおよび低閾値電圧Vsminと比較し、この比較結果を出力する。駆動制御回路12は、ピーク電流検出回路27、定電流検出回路28の検出結果を用いると共に、電流検出用抵抗RLの検出電圧Vdetlに基づいて、各グループを構成するソレノイドの電磁コイルL1〜L6に流れる電流を制御する。
本実施形態では、放電スイッチ14がPチャネル型MOSトランジスタ21a、21b、21cを用いて構成されている。このため、これらのMOSトランジスタ21a、21b、21cをオフするときにはゲート電圧を素早く上昇させるためプリトランジスタ21aa、21bb、21ccを設けている。
しかし、例えばメインMOSトランジスタ21aをオフするときには、各プリトランジスタ21aa、21bb、21cc及び各抵抗R1a〜R4aの影響によりオフ制御時間も相当時間を要する。さらに、メインMOSトランジスタ21a、21b、21cの駆動系回路のバラつきを考慮すると、例えば±30%程度もバラつきを生じることが判明している。そこで、本実施形態では、制御方法を工夫することで、この問題点を他の部品を用いることなく解決する。各グループに入力される噴射信号は各グループ間で同一である。このため、以下の説明では、1の噴射信号IJtが入力されたときの制御方法について説明する。
図2は噴射指令が与えられたときの各ノードの信号波形を概略的に表すタイミングチャートの一例を示す。また図3は噴射信号を入力した後、電磁コイルの定電流動作を開始するまでの駆動制御回路の制御方法を概略的に示すフローチャートの一例を示す。
以下、インジェクタの通電レベルの時間変化を説明する。噴射信号IJtは駆動制御回路12に入力される(図3のS1)。駆動制御回路12は、この噴射信号IJtの噴射指令(L→H)を受け付けると、インジェクタ1〜6の通断電制御を開始する。
まず、駆動制御回路12は、気筒選択スイッチ16のMOSトランジスタ25m(m=a〜fの何れか:以下同じ)、定電流駆動部15のMOSトランジスタ22n(n=a,b,cの何れか:以下同じ)、及び、放電スイッチ14のMOSトランジスタ21nをオン制御し、定電流駆動部15及び昇圧電源部13からインジェクタの電磁コイルに初期通電する(図2の「A」のタイミング:図3のS2)。
駆動制御回路12は、インジェクタ電流の検出電圧Vdetlが定電流制御用の最大閾値電圧Vsmaxを超えたことを検出すると、定電流制御スイッチ15を通じたインジェクタへの通電を停止する(定電流制御スイッチ15→OFF:図2の「B」のタイミング)。
他方、昇圧電源部13は、ピーク電流検出回路27がインジェクタ電流のピークレベルを検出するまでの間、初期通電処理を行う(放電スイッチ14=ON:図2の「B」→「C」期間)。
ピーク電流検出回路27がピークレベルを検出すると(図3のS3でYES)、駆動制御回路12は、最初に、気筒選択スイッチ16のMOSトランジスタ25mにオフ制御信号を印加し、気筒選択スイッチ16のMOSトランジスタ25mをオフ制御する(図3のS4)。
また、駆動制御回路12は、定電流制御スイッチ15のMOSトランジスタ22nにオン制御信号を印加し(図3のS5)、放電スイッチ14のプリトランジスタ22o(o=aa,bb,cc)にオフ制御信号を印加する(図3のS6)。これにより放電スイッチ14をオフ制御する(図2の「C」のタイミング)。
すると、抵抗RLは気筒選択スイッチ16に直列接続されているが、抵抗RLの検出電圧Vdetlは急峻に低下し0に達する。しかし、抵抗RHの検出電圧Vdethはインジェクタの電磁コイルが誘導性であることから電圧低下が妨げられる(図2の「C」→「D」の期間TM1)。このときの電流経路の主経路は、インジェクタの電磁コイル、気筒選択トランジスタ16のMOSトランジスタ25mのドレインソース間、抵抗RLとなる。MOSトランジスタ25mはオフ状態にされるため、MOSトランジスタ25mのドレインソース間は高抵抗となるものの当該ドレインソース間にも通電される。このため、抵抗RHの検出電圧Vdethの電圧降下は抵抗RLの検出電圧Vdetlに比較して緩やかとなる。この電圧が低下するにはある程度の時間が必要となる。
そして、駆動制御回路12は、この抵抗RHの検出電圧Vdethが再ON閾値Vtonに達したことを検出すると、気筒選択スイッチ16のMOSトランジスタ25mに再度オン制御信号を印加し、気筒選択スイッチ16のMOSトランジスタ25mを再度オン制御する(図3のS8:図2の「D」のタイミング)。
すると、気筒選択スイッチ16のMOSトランジスタ25mが再度オンするため、インジェクタの電磁コイルの通電経路が確保されるようになる。このタイミングにおいて、通電スイッチ14のMOSトランジスタ21nはオフしており、定電流制御スイッチ15のMOSトランジスタ22nはオンしている。このため、電流が定電流制御スイッチ15からインジェクタの電磁コイルに通電されるようになる。
その後、駆動制御回路12は定電流制御に移行する(図3のS9)。定電流制御において、駆動制御回路12は、抵抗RLの検出電圧Vdetlが定電流制御用の最大閾値電圧Vsmaxに達したことを検出すると(図4のT1:YES)、定電流制御スイッチ15のMOSトランジスタ22nをオフ制御する(図4のT2)。すると抵抗RLの検出電圧Vdetlが低下する。
その後、駆動制御回路12は、抵抗RLの検出電圧Vdetlが定電流制御用の最小閾値電圧Vsminに達したことを検出すると(図4のT4:YES)、定電流制御スイッチ15のMOSトランジスタ22nを再度オン制御する(図4のT5)。
駆動制御回路12は、このような制御処理について、噴射信号IJtが噴射停止指令(噴射信号「H」→「L」)となる(図4のT3,T6:YES)まで繰り返す。駆動制御回路12は、このようにしてインジェクタへの通断電を繰り返すことでインジェクタ電流をほぼ一定に保つ。
駆動制御回路12は、噴射停止指令(Lレベル)を受付けると(T3又はT6:NO)、定電流制御スイッチ15をオフ制御することで通断電制御を停止する。その後、噴射信号IJtとして再度噴射指令(L→H)が入力されるまで駆動制御回路12はインジェクタに通断電制御を開始しない。
<まとめ>
これまで、駆動制御回路12は、予め別途定められたピーク電流検出閾値を検出したタイミングにおいて、プリトランジスタ21nnをまずオフ制御していたが、Pチャネル型のMOSトランジスタ21nのゲート容量に充電する時間を要してしまい、電磁コイルの通電を瞬時に遮断することは難しかった。
特に、このインジェクタ駆動装置11の放電スイッチ14の構成部品(各種抵抗R1〜R4、各種トランジスタ21nn、21n)の製造バラつきに伴うオフタイミングずれが大きかった。このオフタイミングずれの標準品(typ)と、最小値品(min)と、最大値品(max)とを比較すると、例えば20μsec±30%程度と絶対値も大きくなると共に、そのバラつきも大きくなってしまうことが確認されている。
本実施形態によれば、駆動制御回路12はピークを検出したタイミングにおいて、まず下流側の気筒選択スイッチ16のMOSトランジスタ25mをオフ制御する。すると、下流側のMOSトランジスタ25mのドレインソース間を遮断できるため、インジェクタの電磁コイルの通電を瞬時に遮断できる。発明者によれば、このオフ遷移時間は1μsecを下回ることが確認されており、この時間がたとえばらついたとしても噴射制御に影響しないことも確認されている。このため、従来技術に比較して大幅に制御時間を短縮できると共に制御処理を適格に行うことができる。
この後、駆動制御回路12は、プリトランジスタ21nnをオフした後、抵抗RHの検出電圧Vdethが再ON閾値Vtonに達したことを検出したときに気筒選択スイッチ16のMOSトランジスタ25mを再度オン制御させている。すると、インジェクタの電磁コイルに再度通電開始でき、このタイミングから定電流制御に移行できる。
これにより、放電スイッチ14がPMOSトランジスタ21nを用いて構成される場合であっても当該トランジスタを駆動するための構成部品の素子値バラつきの影響を極力受けることなく、素早く定電流制御に移行できる。
定電流電源部15のオンタイミング(定電流制御スイッチ15のMOSトランジスタ22nのオンタイミング)は、前述のステップS5のタイミングに限られるものではなく、プリトランジスタをオフした後再ON閾値Vtonの検出前(すなわち図3のステップS6とS7の間)、再ON閾値Vtonに到達した後気筒選択スイッチ16のMOSトランジスタ25mをオン制御する前(すなわち図3のステップS7とS8の間)に行っても良い。すると前述と同様の作用効果を奏する。
(第2実施形態)
図5及び図6は第2実施形態を示す。第2実施形態が第1実施形態と異なるところは制御方法である。第1実施形態と同一又は類似部分については同一又は類似符号を付して説明を省略し第2実施形態が第1実施形態と異なる部分のみ説明する。
図5は図2に代わる制御方法のタイミングチャートを示し、図6は図3に代わる制御方法のフローチャートを示す。
図6が図3と異なるところは、ステップS5の処理順序と、ステップS7の判定処理に代えてステップS10の判定処理を設けたところにある。駆動制御回路12はステップS1、S2、S3、S4、S6、S5の制御処理を順に行った後、ステップS10において抵抗RLの検出値が所定値に到達したか否かを判定する(図6のS10)。そして、駆動制御回路12は抵抗RLの検出値が所定値に到達したことを条件として気筒選択スイッチ16のMOSトランジスタ25mをオン制御する(図6のS8)。
第1及び第2実施形態において、インジェクタ駆動装置11が、その内部の全ての構成素子値が同一値に設定されていると仮定する。また再ON閾値Vton2が第1実施形態で説明した再ON閾値Vtonと同一値に設定されていると仮定する。
この条件のもとでは、図5のタイミング「C」→「D2」期間に示すように、抵抗RHによる検出電圧の低下速度が第1実施形態よりも素早くなる。すると、第2実施形態の制御処理の方が、ピークを検出した後に再度選択スイッチ16のMOSトランジスタ25mをオン制御するまでの期間TM2を第1実施形態に比較して短くできる。すなわちこの図5に示す期間TM2は図2に示す期間TM1に比較して短い。これは抵抗RHの検出値の低下勾配より、抵抗RLの検出値の低下勾配の方が大きいためである。
本実施形態によれば、駆動制御回路12は、プリトランジスタ21nnをオフした後、抵抗RLの検出電圧Vdetlが再ON閾値Vton2に達したことを検出したときに気筒選択スイッチ16のMOSトランジスタ25mを再度オン制御させる。すると、インジェクタの電磁コイルに再度通電開始でき、このタイミングから定電流制御に移行できる。
これにより、放電スイッチ14がPMOSトランジスタ21nを用いて構成される場合であっても当該トランジスタを駆動するための構成部品の素子値バラつきの影響を極力受けることなく、電磁コイルの通電電流をピーク電流から素早く定電流制御に移行できる。また、本実施形態によれば、第1実施形態の制御処理よりも素早く定電流制御に移行できる。
定電流制御スイッチ15のMOSトランジスタ22nのオンタイミングは、前述のステップS5のタイミングに限られるものではなく、気筒選択スイッチ16のMOSトランジスタ25mをオン制御した後、プリトランジスタをオフする前(すなわち図6のステップS4とS6の間)、気筒選択スイッチ16の電流が所定値に到達した後、気筒選択スイッチ16のMOSトランジスタ25mをオン制御する前(すなわち図6のステップS10とS8の間)に行っても良い。すると、前述と同様の作用効果を奏する。
なお、特許請求の範囲に付した括弧付き符号は本願明細書の構成要素に対応する符号を付したものであり構成要素の一例を挙げたものである。したがって、本願に係る発明は当該特許請求の範囲の構成要素に付した符号に限られるわけではなく、特許請求の範囲内の用語又はその均等の範囲で様々な拡張が可能であることは言うまでもない。
図面中、1〜6はインジェクタ、11はインジェクタ駆動装置、12は駆動制御回路(制御回路)、14は放電スイッチ、16は気筒選択スイッチ、21aa、21bb、21ccはプリトランジスタ、21n(21a、21b、21c)はPチャネル型MOSトランジスタ、25m(25a〜25f)はNチャネル型のMOSトランジスタ(気筒選択スイッチ)、L1〜L6は電磁コイル、RHは抵抗(第1検出回路)、RLは抵抗(第2検出回路)、を示す。

Claims (4)

  1. 噴射指令信号が入力されると、内燃機関の気筒毎に設けられたインジェクタ(1〜6)の電磁コイル(L1〜L6)に昇圧電圧を印加することに応じてピーク電流を通電し、その後当該ピーク電流より低い定電流を通電させる駆動装置であって、
    プリトランジスタ(21aa、21bb、21cc)をPチャネル型のMOSトランジスタ(21a、21b、21c:以下PMOSトランジスタ)のゲートに接続して構成され前記昇圧電圧を前記PMOSトランジスタの通電端子を通じて前記電磁コイルに通断電するスイッチであり前記PMOSトランジスタをオフ動作させるときに前記プリスイッチをオフ制御することで前記PMOSトランジスタの制御端子を前記昇圧電圧に変化させる放電スイッチ(14)と、
    前記昇圧電圧の放電電流を検出する第1検出回路(RH)と、
    前記インジェクタの電磁コイルを気筒毎に選択する気筒選択スイッチ(16)と、
    前記気筒選択スイッチに直列接続され当該気筒選択スイッチの通電電流を検出する第2検出回路(RL)と、
    制御回路(12)と、を備え、
    前記制御回路(12)は、噴射指令信号が入力されると前記放電スイッチ(14)のプリトランジスタ及び前記気筒選択スイッチ(16)をオン制御することにより前記インジェクタの電磁コイルに昇圧電圧を印加して通電し、前記第2検出回路(RL)の検出値がピーク電流を示す第1所定値(Vp)に達したときに前記気筒選択スイッチ(16)をオフ制御してから前記放電スイッチ(14)のプリトランジスタをオフ制御し、
    前記第1検出回路(RH)の検出値が第2所定値(Vton)に達した後に再度気筒選択スイッチ(16)をオン制御して定電流制御に移行することを特徴とするインジェクタ駆動装置。
  2. 噴射指令信号が入力されると、内燃機関の気筒毎に設けられたインジェクタ(1〜6)の電磁コイル(L1〜L6)に昇圧電圧を印加することに応じてピーク電流を通電し、その後当該ピーク電流より低い定電流を通電させる駆動装置であり、
    プリトランジスタ(21aa、21bb、21cc)をPチャネル型のMOSトランジスタ(21a、21b、21c:以下PMOSトランジスタ)のゲートに接続して構成され昇圧電圧を前記PMOSトランジスタの通電端子を通じて前記電磁コイルに通断電するスイッチであり前記PMOSトランジスタをオフ動作させるときに前記プリトランジスタをオフ制御することで前記PMOSトランジスタの制御端子を前記昇圧電圧に変化させる放電スイッチ(14)と、
    前記インジェクタの電磁コイルを気筒毎に選択する気筒選択スイッチ(16)と、
    前記気筒選択スイッチに直列接続され当該気筒選択スイッチの通電電流を検出する第2検出回路(RL)と、
    制御回路(12)と、を備え、
    前記制御回路(12)は、噴射指令信号が入力されると前記放電スイッチ(14)のプリトランジスタ及び前記気筒選択スイッチ(16)をオン制御することにより前記インジェクタの電磁コイルに昇圧電圧を印加して通電し、前記第2検出回路(RL)の検出値がピーク電流を示す第1所定値(Vp)に達したときに前記気筒選択スイッチ(16)をオフ制御してから前記放電スイッチ(14)のプリトランジスタをオフ制御し、
    前記第2検出回路(RL)の検出値が第3所定値(Vton2)に達した後に、再度気筒選択スイッチ(16)をオン制御して定電流制御に移行することを特徴とするインジェクタ駆動装置。
  3. 前記電磁コイルに前記定電流を通電させるときに電源電圧をオンオフ通電切換えする定電流制御スイッチ(15)を備え、
    前記制御回路(12)は、前記第1検出回路(RH)の検出値が第2所定値(Vton)に達したときに前記定電流制御スイッチ(15)をオン制御することを特徴とする請求項1記載のインジェクタ駆動装置。
  4. 前記電磁コイルに前記定電流を通電させるときに電源電圧をオンオフ通電切換えする定電流制御スイッチ(15)を備え、
    前記制御回路(12)は、前記第2検出回路(RL)の検出値が第3所定値(Vton2)に達したときに前記定電流制御スイッチ(15)をオン制御することを特徴とする請求項2記載のインジェクタ駆動装置。
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