JP2015094400A - 電磁弁駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定電流制御において、発熱を低減するとともに電磁弁の開弁期間のばらつきを低減する。
【解決手段】電磁弁駆動装置は、駆動信号TQがHになると放電制御を経て定電流制御を実行する。定電流制御部は、検出電流値が下限しきい値以下になると定電流ドライバをオン駆動し、上限しきい値以上になるとオフ駆動し、電磁弁に流れる電流をヒステリシス幅内に制御する。マイコンは、モニタ信号から平均スイッチング周期Tmを算出し、駆動期間の時間TTQから平均スイッチング周期Tmを減じることにより、駆動期間が開始されてからヒステリシス幅をΔH1からΔH2に狭めるまでの変更時間Tcを計算する。マイコンは、変更時間Tcが経過するとしきい値信号をVt1からVt2に切り替えるとともにマルチプレクサに対する選択信号を切り替える。
【選択図】図2

Description

本発明は、電磁弁に流れる電流を制御して電磁弁を開閉駆動する電磁弁駆動装置に関する。
内燃機関の各気筒に燃料を噴射するインジェクタは、ソレノイドへの通断電により開閉する電磁弁を備えている。電磁弁を駆動する電磁弁駆動装置は、バッテリ電圧を昇圧してコンデンサに充電する昇圧電源部、昇圧電源部とソレノイドとの間に設けられた放電スイッチ、電源線とソレノイドとの間に設けられたスイッチング素子を制御して定電流を出力する定電流電源部、ソレノイドへの通電経路を形成する気筒選択スイッチなどを備えている。
電磁弁駆動装置は、駆動信号が与えられると、噴射期間の全域において駆動信号に対応した気筒選択スイッチをオンする。そして、電磁弁の応答性を高めるため、初めに放電スイッチをオンしてソレノイドの駆動電流が所定電流値に達するまで放電電流を流す。その後、駆動期間が終了するまでの間、定電流電源部により開弁状態を保持するために必要な定電流を流す。
定電流電源部は、電流値が下限しきい値以下になるとスイッチング素子をオンし、電流値が上限しきい値以上になるとスイッチング素子をオフするヒステリシス制御を実行する。特許文献1に記載された電磁弁駆動装置は、入力される変更情報に応じてヒステリシス幅を変更している。変更情報は、電磁弁駆動装置の温度上昇を抑制する場合にヒステリシス幅を広げ、電磁弁の開閉精度の低下を抑制する場合にヒステリシス幅を狭めるように設定されている。また、この電磁弁駆動装置は、電磁弁駆動装置の温度を検出し、その検出温度に応じてヒステリシス幅を設定している。
特開2013−160305号公報
従来構成の電磁弁駆動装置は、定電流制御での発熱の抑制および開弁期間の変動の抑制のうち、必要とされる特性に応じてヒステリシス幅を変更する。しかし、発熱を抑制するためにヒステリシス幅を広げると、駆動信号終了時の駆動電流の大きさに応じて電磁弁が閉弁を開始するタイミングに大きなずれが生じ、駆動信号に従って実際に開弁している期間ひいては噴射量精度にばらつきが生じる。すなわち、発熱と開弁期間のばらつきを同時に低減することはできなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、定電流制御において、発熱を低減するとともに電磁弁の開弁期間のばらつきを低減可能な電磁弁駆動装置を提供することにある。
請求項1に記載した電磁弁駆動装置は、開閉指令を受けると電磁弁に流れる電流を制御して電磁弁を開閉駆動する。電磁弁駆動装置は、電磁弁への通電経路に設けられたスイッチ手段、電磁弁に流れる電流を検出する電流検出手段、制御手段、および変更手段を備えている。制御手段は、電流検出手段により検出された検出電流値が下限しきい値以下になるとスイッチ手段をオン駆動し、検出電流値が上限しきい値以上になるとスイッチ手段をオフ駆動する。これにより、電磁弁に流れる電流を下限しきい値と上限しきい値とで挟まれた整定範囲内に定電流制御する。変更手段は、制御手段が開閉指令を受けて定電流制御を実行する定電流制御期間の途中で、下限しきい値および/または上限しきい値を変更して整定範囲の幅を狭める。
この構成によれば、定電流制御期間の途中までは整定範囲の幅が比較的広く設定されるので、スイッチ手段によるスイッチング回数が減少して発熱を低減できる。そして、定電流制御期間の途中から終了時点までは整定範囲の幅が狭められるので、定電流制御期間の終了時に電磁弁に流れる電流のばらつきが減少し、電磁弁が閉弁するタイミングのばらつきひいては電磁弁の開弁期間のばらつきが低減する。
請求項2記載の手段によれば、変更手段は、定電流制御期間が開始されると、スイッチ手段のスイッチング周期を取得し、定電流制御期間の終了時点を基準としてスイッチング周期の1周期以上前の時点で整定範囲の幅を狭める。この構成によれば、定電流制御期間の終了時点を基準として整定範囲の幅の変更時点が設定されるので、開弁期間のばらつき低減のために整定範囲の幅が狭い期間を必要最小限だけ確保し、その他の期間を発熱低減のために整定範囲の幅が広い期間として確保することができる。また、整定範囲の幅を変更してから定電流制御期間が終了するまでにスイッチング周期の1周期以上の時間が確保されるので、この間に電流は新たな整定範囲内に整定することができる。
請求項3記載の手段によれば、変更手段は、定電流制御期間が開始されると、定電流制御期間の終了時点を基準として予め決められた時間だけ前の時点で整定範囲の幅を狭める。この構成によれば、請求項2記載の手段と同様に、開弁期間のばらつき低減のために整定範囲の幅が狭い期間を必要最小限だけ確保し、その他の期間を発熱低減のために整定範囲の幅が広い期間として確保することができる。
請求項4記載の手段によれば、電磁弁駆動装置の温度を検出する温度検出手段を備えている。変更手段は、温度検出手段により検出された検出温度が規定温度より低いことを条件として整定範囲の幅を狭める。この構成によれば、検出温度が規定温度以上となった過熱状態では、発熱の低減効果を高めることができる。
請求項5記載の手段によれば、電磁弁駆動装置と電磁的または静電的に結合を持つ周辺装置の動作状態を検出する動作状態検出手段を備えている。変更手段は、動作状態検出手段により周辺装置が非動作中であることが検出されたことを条件として整定範囲の幅を狭める。この構成によれば、周辺装置の動作中は整定範囲の幅が広いまま保持されるので、スイッチング回数が増加することがなく、電磁的または静電的な結合により電磁弁駆動装置から周辺装置に侵入するノイズを低減することができる。
第1の実施形態を示す電磁弁駆動装置の構成図 電磁弁を駆動するときの波形図 定電流制御のフローチャート (a)は定電流制御期間の途中でヒステリシス幅を狭める場合の駆動電流波形、(b)は一定のヒステリシス幅を用いる場合の駆動電流波形を示す図 第2の実施形態を示す図1相当図 図3相当図 第3の実施形態を示す図1相当図 図3相当図
各実施形態において実質的に同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態について図1から図4を参照しながら説明する。車両の燃料噴射制御装置は、インジェクタを駆動してエンジンの各気筒への燃料噴射を制御する。この燃料噴射制御装置は、図1に示す電磁弁駆動装置10を備えている。電磁弁駆動装置10は、例えば2気筒エンジンの場合、駆動信号TQにより開閉指令を受けると、各インジェクタが備える電磁ソレノイド式の電磁弁11、12に流れる電流を制御して電磁弁11、12を開閉駆動する。
電磁弁11、12は、それぞれソレノイド11s、12sを備えている。ソレノイド11s、12sに通電されると、弁体が閉弁位置からリターンスプリングの付勢力に抗して開弁位置に変位して燃料噴射が行われる。ソレノイドが断電されると、リターンスプリングの付勢力により弁体が閉弁位置に復帰して燃料噴射が停止する。
電磁弁駆動装置10は、マイコン13、駆動制御部14、昇圧電源部15、放電ドライバ16、定電流ドライバ17、選択ドライバ18、19、バッファ回路20、電流検出抵抗21およびダイオード22〜25を備えている。マイコン13は、駆動制御部14を制御する。電流検出抵抗21は電流検出手段に相当し、その一端はグランドに接続されている。
電磁弁駆動装置10の電源端子Pdにはバッテリ電圧VBが供給されており、出力端子Pcと出力端子Pa、Pbとの間にはそれぞれソレノイド11s、12sが接続されている。電磁弁11、12への通電経路に設けられた放電ドライバ16、定電流ドライバ17および選択ドライバ18、19は、スイッチ手段例えばMOSトランジスタから構成されている。
駆動開始直後に電磁弁11または12を高速に開弁させるため、昇圧電源部15は、電磁弁11、12に放電電流を流すための昇圧電圧Vpを生成する。電源端子Pdとグランドとの間には、昇圧用のコイル26、昇圧ドライバであるMOSトランジスタ27および電流検出抵抗28が直列に接続されている。さらに、MOSトランジスタ27のドレイン・ソース間には、ダイオード29とコンデンサ30が直列に接続されており、その共通接続点が昇圧電源部15の出力ノードとなっている。
抵抗31、32からなる分圧回路は、昇圧電圧Vpを分圧して検出昇圧電圧を出力する。駆動制御部14内の昇圧制御部33は、検出昇圧電圧が目標昇圧電圧まで昇圧されるように、電流検出抵抗28に流れる電流が下限電流値に達するとMOSトランジスタ27をオン駆動し、上限電流値に達するとMOSトランジスタ27をオフ駆動する。その結果、コイル26に蓄積されたエネルギーがダイオード29を通してコンデンサ30に移され、昇圧動作が行われる。
選択ドライバ18、19は、それぞれ出力端子Pa、Pbと電流検出抵抗21との間に設けられている。マイコン13は、電磁弁11、12のそれぞれについて、開弁を指令するHレベルの期間と閉弁を指令するLレベルの期間とからなる駆動信号TQを出力する。駆動制御部14内の気筒選択制御部34は、駆動信号TQに基づいて電磁弁11、12のうち通電を行う一方の電磁弁を選択し、その駆動信号TQがHレベルの期間(以下、駆動期間と称す)、当該電磁弁に対して設けられた選択ドライバ18または19をオン駆動する。なお、出力端子Pa、Pbと昇圧電源部15の出力ノードとの間に設けられたダイオード23、24は、選択ドライバ18、19がオフした時にソレノイド11s、12sに流れている電流をコンデンサ30に還流させるように作用する。
放電ドライバ16は、昇圧電源部15の出力ノードと出力端子Pcとの間に設けられている。駆動制御部14内の放電制御部35は、駆動信号TQがHレベルになると放電ドライバ16をオン駆動し、電流検出抵抗21により検出された電磁弁の駆動電流が目標放電電流Idに達するとオフ駆動する。放電ドライバ16がオン駆動されている期間を放電期間と称す。
定電流ドライバ17は、電源端子Pdと出力端子Pcとの間に設けられている。定電流ドライバ17と出力端子Pcとの間には、昇圧電源部15から電源端子Pdへの逆流を防止するダイオード25が設けられている。駆動制御部14内の定電流制御部36は、放電期間が経過した後、当該駆動期間が終了するまでの定電流制御期間に定電流ドライバ17をオンオフ駆動することにより、電磁弁11、12を開弁状態に保つための一定の駆動電流をソレノイド11s、12sに流すように制御する制御手段である。
定電流制御部36は、差動増幅器37、D/A変換器38、39、ヒステリシスコンパレータ40、41、マルチプレクサ42および出力部43を備えている。ヒステリシスコンパレータ40、41は、それぞれコンパレータ40a、41aと抵抗40b、41bとから構成されている。マイコン13は、出力ポートからデジタル値からなるしきい値信号を出力し、D/A変換器38、39は、そのしきい値信号をアナログ値からなるしきい値信号に変換する。差動増幅器37は、電磁弁11、12に流れる駆動電流により電流検出抵抗21に生じる検出信号を増幅して出力する。
ヒステリシスコンパレータ40、41は、それぞれD/A変換器38、39で変換されたしきい値信号Vt1、Vt2と差動増幅器37から出力される検出信号Viとを比較する。ここで、抵抗40bの抵抗値をR1、D/A変換器38の出力抵抗をR3、コンパレータ40aの出力電圧範囲をVminからVmaxとすれば、ヒステリシスコンパレータ40の下限しきい値Vt1L、上限しきい値Vt1H、ヒステリシス幅ΔH1は(1)式、(2)式、(3)式となる
Vt1L=Vt1+(Vmin−Vt1)×R3/(R1+R3) …(1)
Vt1H=Vt1+(Vmax−Vt1)×R3/(R1+R3) …(2)
ΔH1=Vt1H−Vt1L=(Vmax−Vmin)×R3/(R1+R3) …(3)
同様に、抵抗41bの抵抗値をR2、D/A変換器39の出力抵抗をR4、コンパレータ41aの出力電圧範囲をVminからVmaxとすれば、ヒステリシスコンパレータ41の下限しきい値Vt2L、上限しきい値Vt2H、ヒステリシス幅ΔH2は(4)式、(5)式、(6)式となる。
Vt2L=Vt2+(Vmin−Vt2)×R4/(R2+R4) …(4)
Vt2H=Vt2+(Vmax−Vt2)×R4/(R2+R4) …(5)
ΔH2=Vt2H−Vt2L=(Vmax−Vmin)×R4/(R2+R4) …(6)
R1<R2、R3=R4に設定されているので、ΔH1とΔH2は(7)式の関係となる。
ΔH1>ΔH2 …(7)
ここで、下限しきい値Vt1Lと上限しきい値Vt1Hとで挟まれたヒステリシス範囲および下限しきい値Vt2Lと上限しきい値Vt2Hとで挟まれたヒステリシス範囲が整定範囲に相当し、ヒステリシス幅ΔH1とΔH2が整定範囲の幅に相当する。下限しきい値Vt1L、Vt2Lに対応する電流値は、電磁弁11、12の閉弁が開始される閉弁電流値Icよりも大きい値に設定されている。
マルチプレクサ42は、マイコン13から与えられる選択信号がLレベルのときにヒステリシスコンパレータ40の出力信号を選択して出力部43に与え、選択信号がHレベルのときにヒステリシスコンパレータ41の出力信号を選択して出力部43に与える。出力部43は、マルチプレクサ42の出力信号に基づいて定電流ドライバ17に対しゲート電圧を出力する。
バッファ回路20は、定電流ドライバ17のゲート電圧をコンパレータなどによりレベル変換したモニタ信号を生成する。マイコン13は、このモニタ信号をタイマ入力ポートから入力する。マイコン13は、内蔵タイマを用いて定電流ドライバ17のスイッチング周期を取得し、定電流制御期間の終了時点を基準としてスイッチング周期の1周期だけ前の時点でステリシス幅をΔH1からΔH2に狭める変更手段として機能する。
次に、マイコン13が駆動信号TQを出力し、駆動制御部14が電磁弁11を駆動制御するときの動作を図2から図4を参照しながら説明する。図2は、マイコン13がポート出力する駆動信号TQ、ポート入力するモニタ信号および電磁弁11の駆動電流(ソレノイド11sに流れる電流)の波形を示している。
マイコン13がHレベルの駆動信号TQを出力すると(時刻t1)、気筒選択制御部34は電磁弁11への通電経路に設けられた選択ドライバ18をオン駆動し、放電制御部35は放電ドライバ16をオン駆動する。定電流ドライバ17は、放電期間が終了するまでオフ駆動する。その結果、ソレノイド11sに昇圧電圧Vpが印加されて駆動電流が急速に増大する。駆動電流が目標放電電流Idに達すると(時刻t2)、放電制御部35は放電ドライバ16をオフ駆動する。
マイコン13および定電流制御部36は、放電期間が終了してから駆動期間が終了するまでの間(時刻t2〜t7)、定電流ドライバ17をオンオフ駆動して駆動電流が下限しきい値と上限しきい値とで挟まれた整定範囲内となるように定電流制御を行う。マイコン13は、図3に示すように初めにしきい値信号Vt1を出力するとともに、Lレベルの選択信号を出力する(ステップS1)。
これにより、定電流制御部36は、駆動電流に対応する検出信号Viが下限しきい値Vt1L以下になると定電流ドライバ17をオン駆動し、検出信号Viが上限しきい値Vt1H以上になると定電流ドライバ17をオフ駆動する。その結果、電磁弁11の駆動電流は、下限しきい値Vt1Lと上限しきい値Vt1Hとで挟まれた比較的大きいヒステリシス幅ΔH1(整定範囲)内に制御される。
マイコン13は、ポート入力されるモニタ信号を内蔵タイマに入力し、定電流ドライバ17のスイッチング周期T1、T2、…をN周期分計測する(ステップS2;時刻t3〜t5)。そして、N周期分のスイッチング周期Tn(n=1、…、N)から平均スイッチング周期Tmを算出する(ステップS3)。マイコン13は、駆動期間の時間TTQから平均スイッチング周期Tmを減じることにより、駆動期間が開始されてからヒステリシス幅をΔH1からΔH2に狭めるまでの変更時間Tcを計算する(ステップS4)。
マイコン13は、変更時間Tcが経過した(ステップS5;YES)と判断すると(時刻t6)、しきい値信号Vt1に替えてしきい値信号Vt2を出力するとともに、Hレベルの選択信号を出力する(ステップS6)。定電流制御部36は、駆動信号TQがLレベルに戻る時(時刻t7)までヒステリシス制御を継続する。しきい値信号Vt1、Vt2は、駆動電流(平均値)が電磁弁11を開弁状態に保つために必要な保持電流以上となるように決定されている。
図4(a)は、本実施形態における電磁弁の駆動電流を拡大して示している。実線で示す波形は、駆動期間が終了する時に流れる駆動電流が最大の場合であり、破線で示す波形は、駆動期間が終了する時に流れる駆動電流が最小の場合である。ヒステリシス幅を変更してから駆動期間が終了するまでにヒステリシス幅ΔH1のときのスイッチング周期の1周期分が確保されているので、駆動期間の終了時点において駆動電流はヒステリシス幅ΔH2内に整定している。
駆動期間の終了時点のヒステリシス幅ΔH2が狭いため、駆動期間の終了時に流れている駆動電流の大小にかかわらず、駆動期間が終了した後駆動電流が閉弁電流値Ic以下になるまでの時間のずれが最大でもΔtd1と小さくなる。これに対し、図4(b)は、従来構成の駆動電流波形である。駆動電流はヒステリシス幅ΔH1(>ΔH2)内に制御されているので、駆動期間が終了した後駆動電流が閉弁電流値Ic以下になるまでの時間のずれが最大でΔtd2と大きくなる。このずれを低減するには定電流制御期間でヒステリシス幅をΔH2に設定すればよいが、スイッチング回数が増大して発熱が増えてしまう。すなわち、従来構成では、電磁弁の1回の駆動ごとに発熱と開弁期間のばらつきをともに低減することはできない。
以上説明したように、本実施形態の電磁弁駆動装置10は、放電期間で駆動電流を高速に立ち上げた後、定電流制御期間の途中でヒステリシス幅をΔH1からΔH2に狭める。これにより、定電流制御期間の途中まではヒステリシス幅が比較的広く設定されて定電流ドライバ17によるスイッチング回数が減少するので、スイッチング損失すなわち電磁弁駆動装置10の発熱を低減できる。
そして、定電流制御期間の途中から終了時点まではヒステリシス幅が狭められるので、駆動期間の終了時に電磁弁11、12に流れる電流のばらつきが減少し、電磁弁11、12が閉弁するタイミングのばらつきすなわち開弁期間のばらつきを低減できる。その結果、噴射量の精度が高まる。すなわち、電磁弁の1回の駆動ごとに、発熱と開弁期間のばらつきをともに低減することができる。
マイコン13は、駆動期間の終了時点すなわち定電流制御期間の終了時点を基準としてヒステリシス幅の変更時点を設定するので、ヒステリシス幅の狭い期間を必要最小限だけ確保することができ、発熱と開弁期間のばらつきをバランスよく低減できる。本実施形態では、ヒステリシス幅を狭めている時間を、ヒステリシス幅が広いときの平均スイッチング周期Tmの1周期分確保したので、駆動期間の終了時点までに駆動電流は変更後の狭いヒステリシス幅内に整定することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について図5および図6を参照しながら説明する。電磁弁駆動装置10は、電磁弁駆動装置10の温度、特に定電流ドライバ17の温度を検出する温度検出回路44を備えている。温度検出回路44は、抵抗45とサーミスタ46との直列回路により構成されており、サーミスタ46による検出温度に応じた温度信号を出力する。マイコン13は、温度信号を入力してA/D変換することにより検出温度を得る。
マイコン13は、図6に示す定電流制御を実行する。本制御は、図3に示す定電流制御に対し、ステップS1とステップS2の間にステップS11、S12を実行する点が相違する。マイコン13は、ステップS11で温度を検出すると、ステップS12でその検出温度がしきい値温度よりも低いか否かを判断する。しきい値温度は、定電流ドライバ17が過熱状態と判定される温度である。検出温度がしきい値温度よりも低い場合には、マイコン13は、第1の実施形態で説明したステップS2からS6の処理を実行する。
一方、検出温度がしきい値温度以上の場合には、マイコン13は、定電流ドライバ17の発熱を抑えるためヒステリシス幅を狭める変更制御を実行せず、その駆動期間が終了するまでヒステリシス幅ΔH1だけを用いて定電流制御する。本実施形態によれば、過熱状態を検出したとき発熱の低減効果を高めることができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について図7および図8を参照しながら説明する。車両にはラジオ、テレビ、カーナビゲーション装置など、電磁弁駆動装置10にとっての周辺装置が搭載されている。これらの周辺装置の中には、アンテナ、車体、ハーネス等を介して電磁弁駆動装置10と電磁的または静電的に結合しているものがある。電磁弁駆動装置10の各ドライバがスイッチングすると、結合している周辺装置にスイッチングノイズが侵入する。
例えば車両にラジオ受信機47が搭載され、スイッチ48を介してラジオ受信機47に電源が供給される構成の場合、電磁弁駆動装置10は、ラジオ受信機47の動作状態を検出するバッファ回路49(動作状態検出手段)を備えている。抵抗50は、スイッチ48がオフしたときにバッファ回路49の入力電圧を固定するためのプルダウン抵抗である。
マイコン13は、図8に示す定電流制御を実行する。本制御は、図3に示す定電流制御に対し、ステップS1とステップS2の間にステップS21、S22を実行する点が相違する。マイコン13は、ステップS21でラジオ受信機47の動作状態(電源オン/オフの状態)を検出し、ステップS22でラジオ受信機47が動作中であるか否か(電源オン/オフ)を判断する。ラジオ受信機47が非動作中の場合には、マイコン13は、第1の実施形態で説明したステップS2からS6の処理を実行する。
一方、ラジオ受信機47が動作中の場合には、マイコン13は、ラジオ受信機47へのスイッチングノイズの侵入を低減するため、ヒステリシス幅を狭める変更制御を実行せず、その駆動期間が終了するまでヒステリシス幅ΔH1だけを用いて定電流制御する。本実施形態によれば、ラジオ受信機47の動作中は、定電流ドライバ17のスイッチング回数が少なくなるので、電磁的または静電的な結合により電磁弁駆動装置10からラジオ受信機47に侵入するノイズを低減することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形、拡張を行うことができる。
電磁弁駆動装置10は、燃料噴射制御装置以外の装置への適用も可能である。
マイコン13は、しきい値信号をVt1またはVt2にすることでヒステリシス幅を変更した。(1)式、(2)式、(4)式および(5)式に示すように、しきい値信号を変更すると上限しきい値と下限しきい値がともに変化する。これに替えて、各実施形態で上限しきい値および下限しきい値の一方だけを変えることでヒステリシス幅を変更してもよい。
各実施形態において、ヒステリシス幅を狭めるタイミングは、定電流制御期間の途中であれば任意の時点でよい。この場合、定電流制御期間の終了時点を基準として、ヒステリシス幅ΔH1のときのスイッチング周期の1周期以上前の時点が好ましい。
各実施形態においてバッファ回路20を省略するとともに、マイコン13は、ステップS2、S3の処理をスキップして、定電流制御期間の終了時点を基準として予め決められた時間だけ前の時点でヒステリシス幅を狭めてもよい。すなわち、マイコン13は、ステップS4で、駆動期間の時間TTQから予め決められた時間Tsを減じることにより変更時間Tcを算出してもよい。
第2、第3の実施形態を組み合わせた構成としてもよい。
図面中、10は電磁弁駆動装置、11、12は電磁弁、13はマイコン(変更手段)、17は定電流ドライバ(スイッチ手段)、21は電流検出抵抗(電流検出手段)、36は定電流制御部(制御手段)、44は温度検出回路(温度検出手段)、47はラジオ受信機(周辺装置)、49はバッファ回路(動作状態検出手段)である。

Claims (5)

  1. 開閉指令を受けると電磁弁(11,12)に流れる電流を制御して前記電磁弁を開閉駆動する電磁弁駆動装置(10)において、
    前記電磁弁への通電経路に設けられたスイッチ手段(17)と、
    前記電磁弁に流れる電流を検出する電流検出手段(21)と、
    前記電流検出手段により検出された検出電流値が下限しきい値以下になると前記スイッチ手段をオン駆動し、前記検出電流値が上限しきい値以上になると前記スイッチ手段をオフ駆動することにより、前記電磁弁に流れる電流を前記下限しきい値と前記上限しきい値とで挟まれた整定範囲内に定電流制御する制御手段(36)と、
    前記制御手段が前記開閉指令を受けて前記定電流制御を実行する定電流制御期間の途中で、前記下限しきい値および/または前記上限しきい値を変更して前記整定範囲の幅を狭める変更手段(13)とを備えていることを特徴とする電磁弁駆動装置。
  2. 前記変更手段は、前記定電流制御期間が開始されると、前記スイッチ手段のスイッチング周期を取得し、前記定電流制御期間の終了時点を基準として前記スイッチング周期の1周期以上前の時点で前記整定範囲の幅を狭めることを特徴とする請求項1記載の電磁弁駆動装置。
  3. 前記変更手段は、前記定電流制御期間が開始されると、前記定電流制御期間の終了時点を基準として予め決められた時間だけ前の時点で前記整定範囲の幅を狭めることを特徴とする請求項1記載の電磁弁駆動装置。
  4. 当該電磁弁駆動装置の温度を検出する温度検出手段(44)を備え、
    前記変更手段は、前記温度検出手段により検出された検出温度が規定温度より低いことを条件として前記整定範囲の幅を狭めることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の電磁弁駆動装置。
  5. 当該電磁弁駆動装置と電磁的または静電的に結合を持つ周辺装置(47)の動作状態を検出する動作状態検出手段(49)を備え、
    前記変更手段は、前記動作状態検出手段により前記周辺装置が非動作中であることが検出されたことを条件として前記整定範囲の幅を狭めることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の電磁弁駆動装置。
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