JP2022180068A - Dcdcコンバータの故障検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】並列に接続された複数のDCDCコンバータ部の何れかにおけるダイオードの断線故障も検出可能であり、また、スイッチング素子の駆動周期を考慮した判定値設定をしなくても故障を検出可能な、故障検出装置を提供する。【解決手段】マイコン14は、第1昇圧回路11(即ち、DCDCコンバータ)を構成する2つのDCDCコンバータ部20a,20bのそれぞれについて、チョークコイル21a,21bとスイッチング素子22a,22bとの接続点(即ち、A点、B点)に発生するフライバック電圧の発生時間を計測する。そして、マイコン14は、計測した各発生時間を比較することにより、第1昇圧回路11の故障の有無を判定する。【選択図】図1

Description

本開示は、DCDCコンバータの故障を検出する技術に関する。
例えば下記の特許文献1には、チョッパ方式の複数のDCDCコンバータ部が並列に接続された構成のDCDCコンバータが記載されている。そして、特許文献1では、診断部が、複数の各DCDCコンバータ部について、チョークコイルとスイッチング素子との間の電圧を監視し、この監視対象の電圧が変動しない経過時間が、予め設定された故障判定時間以上になったと判定すると、故障と判定する。
特開2016-77049号公報
発明者の詳細な検討の結果、特許文献1の技術について下記の課題が見出された。
DCDCコンバータ部は、チョークコイルとスイッチング素子との間に一方の端子が接続されるダイオードを備える。そして、DCDCコンバータ部において、このダイオードが断線故障した場合には、チョークコイルとスイッチング素子との間に、スイッチング素子の駆動信号と同期した電圧変動が発生する。よって、特許文献1の技術では、DCDCコンバータ部におけるダイオードの断線故障が発生しても、この故障を検出することができない。
また、DCDCコンバータ部のスイッチング素子を制御する方式としては、回路に流れる電流が所定値に達したことを検出して、スイッチング素子のオンオフの切り替えを行う方式(以下、境界電流制御方式)がある。境界電流制御方式は、具体的には、スイッチング素子に流れる電流が所定値まで増加したら当該スイッチング素子をオフに切り替えたり、チョークコイルから放出される電流が所定値まで減少したらスイッチング素子をオンに切り替えたりする方式である。一方、特許文献1の技術では、前述の故障判定時間を、スイッチング素子の駆動周期(即ち、スイッチング周期)よりも大きい時間に設定する必要があるが、境界電流制御方式では、スイッチング素子の駆動周期が電源電圧や各素子の電気的特性等によって変化する。このため、境界電流制御方式の場合に、前述の故障判定時間を決定するのが難しかったり、故障の誤検出をしてしまったりする可能性がある。
そこで、本開示の1つの局面は、並列に接続された複数のDCDCコンバータ部の何れかにおけるダイオードの断線故障も検出可能であり、また、スイッチング素子の駆動周期を考慮した判定値設定をしなくても故障を検出可能な、故障検出装置を提供する。
本開示の1つの態様による故障検出装置は、DCDCコンバータ(11)の故障を検出するものである。
故障検出対象のDCDCコンバータは、並列に接続された複数のDCDCコンバータ部(20a,20b)を備える。複数のDCDCコンバータ部のそれぞれは、チョークコイル(21a,21b)、スイッチング素子(22a,22b)及びダイオード(23a,23b)を備える。
そして、故障検出装置は、計測部(14,S120)と、検出部(14,S130,S140,S180~S210)と、を備える。
計測部は、前記各スイッチング素子のオンオフの切り替えに伴って前記各DCDCコンバータ部で発生するフライバック電圧の発生時間を、それぞれ計測する。検出部は、前記計測部により計測された前記各発生時間を比較することにより、DCDCコンバータの故障の有無を判定する。
複数のDCDCコンバータ部の何れかにおいて、例えばチョークコイル、スイッチング素子及びダイオードの何れかが断線故障又は短絡故障した場合には、フライバック電圧の発生時間が正常な場合とは異なるようになる。このため、複数のDCDCコンバータ部の何れかに故障が生じた場合には、故障が生じたDCDCコンバータ部でのフライバック電圧の発生時間と、正常なDCDCコンバータ部でのフライバック電圧の発生時間とが、検出部により比較されて、故障と判定される。
よって、本開示の1つの態様による故障検出装置によれば、複数のDCDCコンバータ部の何れかにおけるダイオードの断線故障も検出可能となる。また、スイッチング素子の駆動周期を考慮した判定値設定をしなくても、故障を検出することが可能となる。
第1実施形態の制御装置の構成を示す回路図である。 故障の検出原理を説明するタイムチャートである。 第1実施形態の昇圧関連処理のフローチャートである。 第2実施形態の昇圧関連処理のフローチャートである。 第3実施形態の昇圧関連処理のフローチャートである。 第4実施形態の制御装置の構成を示す回路図である。 第4実施形態の昇圧関連処理のフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
[1.第1実施形態]
[1-1.構成]
図1に示す第1実施形態の制御装置1は、車両に搭載された内燃機関に燃料を噴射するインジェクタ15の駆動を制御するものである。図1では、内燃機関に備えられた複数の気筒毎のインジェクタ15のうち、1つのインジェクタ15を示している。また、インジェクタ15は、開弁用のアクチュエータとしてソレノイドを備えたソレノイド式インジェクタであるが、これに限らず、例えばピエゾアクチュエータを備えたインジェクタであっても良い。
制御装置1は、電源電圧VBを昇圧する第1昇圧回路11と、第1昇圧回路11の出力電圧Vbst1を更に昇圧する第2昇圧回路12と、電圧検出回路13と、マイクロコンピュータ(以下、マイコン)14と、インジェクタ15の駆動回路16と、を備える。電源電圧VBは、例えば車載バッテリの電圧(即ち、バッテリ電圧)である。
駆動回路16は、マイコン14からの噴射指令信号に応じて、インジェクタ15に第2昇圧回路12の出力電圧Vbst2と電源電圧VBとを切り替えて供給することにより、このインジェクタ15を駆動して、インジェクタ15から燃料を噴射させる。
マイコン14は、燃料噴射制御処理を行うことにより、車両の運転者によるアクセル操作量や内燃機関の回転数に基づいて燃料噴射タイミング及び燃料噴射量を算出すると共に、この算出結果に応じて駆動回路16に噴射指令信号を出力する。
第1昇圧回路11は、互いが並列に接続されたチョッパ方式の2つのDCDCコンバータ部(以下、コンバータ部)20a,20bと、2つのコンバータ部20a,20bに共通のコンデンサ24及び電流検出用の抵抗25と、を備える。コンバータ部20a,20bは、ともに昇圧型である。
コンバータ部20aは、チョークコイル(以下、コイル)21aと、コイル21aに直列に接続されたスイッチング素子22aと、コイル21aとスイッチング素子22aとの接続点(以下、A点)にアノードが接続されたダイオード23aと、を備える。
コイル21aの一端には電源電圧VBが供給され、コイル21aの他端と電源電圧VBよりも低い基準電位との間の経路上に、スイッチング素子22aの2つの出力端子が直列に接続されている。
本実施形態において、基準電位はグランド電位(即ち、0V)である。そして、スイッチング素子22aのコイル21a側とは反対側の出力端子は、電流検出用の抵抗25を介してグランド電位のライン(即ち、グランドライン)に接続されている。また、スイッチング素子22aは、Nチャネル型のMOSFETである。そして、スイッチング素子22aの出力端子(即ち、ドレインとソース)のうち、ドレインがコイル21aの電源電圧VB側とは反対側に接続され、ソースが抵抗25を介してグランドラインに接続されている。尚、スイッチング素子22aは、MOSFETに限らず、バイポーラトランジスタ等の他の種類のトランジスタであっても良く、このことは、後述する他のスイッチング素子についても同様である。
更に、コンバータ部20aは、スイッチング素子22aのゲートに一端が接続された抵抗26aを備える。そして、スイッチング素子22aのゲートには、マイコン14からのSW駆動信号が、抵抗26aを介して供給される。尚、「SW」とは、スイッチの略である。
コンバータ部20bも、コンバータ部20aと同じ構成のものである。
このため、コンバータ部20bも、一端に電源電圧VBが供給されるコイル21bと、コイル21bの他端とグランドラインとの間の経路上に2つの出力端子が直列に接続されたスイッチング素子22bと、を備える。そして、スイッチング素子22bのコイル21b側とは反対側の出力端子(即ち、ソース)は、抵抗25を介してグランドラインに接続されている。更に、コンバータ部20bも、コイル21bとスイッチング素子22bとの接続点(以下、B点)にアノードが接続されたダイオード23bと、スイッチング素子22bのゲートに一端が接続された抵抗26bと、を備える。
抵抗26bのスイッチング素子22b側とは反対側と、抵抗26aのスイッチング素子22a側とは反対側は、共通接続されている。このため、2つのスイッチング素子22a,22bのゲートには、マイコン14からの同じSW駆動信号が、抵抗26a,26bのそれぞれを介して供給される。
そして、2つのコンバータ部20a,20bは、それぞれのダイオード23a,23bのカソードが共通接続されることで、互いに並列に接続された構成となっている。
また、コンデンサ24の一端は、グランドラインに接続されている。そして、ダイオード23a,23bの共通接続されたカソードは、コンデンサ24のグランドライン側とは反対側の端子(即ち、プラス端子)に接続されている。尚、コンデンサ24のプラス端子は、A点及びB点とは異なる電位の箇所に相当する。
コンデンサ24は、ダイオード23a,23bの共通接続されたカソードからの出力電圧によって充電される。ダイオード23a,23bの共通接続されたカソードは、DCDCコンバータ部20a,20bの共通の電圧出力部として機能する。このダイオード23a,23bのカソードの電圧であって、コンデンサ24の充電電圧が、第1昇圧回路11の出力電圧Vbst1になる。
コンバータ部20a,20bの構成及び動作は同じであるため、ここでは、コンバータ部20aについて、動作を説明する。
コンバータ部20aでは、図2の(a)段に示すように、マイコン14からのSW駆動信号がアクティブレベルに相当するハイになると、スイッチング素子22aがオンし、SW駆動信号がローになると、スイッチング素子22aがオフする。
そして、スイッチング素子22aがオンすると、コイル21aにスイッチング素子22a及び抵抗25を介して電流が流れる。尚、スイッチング素子22aのオン抵抗と抵抗25の抵抗値は、コイル21aのインピーダンスよりも十分に小さいため、スイッチング素子22aがオンすると、図2の(b)段に示すように、A点の電圧は概ねグランド電位にまで低下する。
また、スイッチング素子22aがオンからオフに転じると、コイル21aからの逆起電力により、A点には、図2の(b)段に示すように、電源電圧VBよりも大きいフライバック電圧が発生する。尚、図2では、フライバック電圧を簡略的に矩形波として表している。そして、このフライバック電圧により、コンデンサ24がダイオード23aを介して充電される。このため、スイッチング素子22aのオンオフが繰り返されることで、コンデンサ24が充電されていく。また、ダイオード23aにより、コンデンサ24からスイッチング素子22a側への放電は防止される。
コンバータ分20bにおいても、スイッチング素子22bがオンオフされることにより、図2の(c)段に示すように、B点の電圧が、コンバータ部20aのA点の電圧と同様に変化する。そして、コンデンサ24は、B点のフライバック電圧によっても充電される。
マイコン14は、スイッチング素子22a,22bに対する昇圧スイッチング制御を行う。具体的には、マイコン14は、昇圧スイッチング制御では、まず、SW駆動信号をハイにして、スイッチング素子22a,22bをオンする。そして、抵抗25に生じる電圧をモニタすることにより、スイッチング素子22a,22bに流れている電流(以下、SW通電電流)を検出する。マイコン14は、SW通電電流が、所定のオフ切替閾値にまで増加したと判定すると、SW駆動信号をローにして、スイッチング素子22a,22bをオンからオフする。そして、SW駆動信号をローにしてから所定のオン切替時間が経過すると、SW駆動信号を再びハイにして、スイッチング素子22a,22bをオンする。スイッチング素子22a,22bが繰り返しオンオフされることで、コンデンサ24が段階的に充電されていく。また、図1にて図示を省略しているが、マイコン14は、第1昇圧回路11の出力電圧Vbst1をモニタしており、出力電圧Vbst1が第1目標電圧(例えば、53V)に達していると判定している場合は、スイッチング素子22a,22bをオフに維持する。このようなスイッチング素子22a,22bに対する昇圧スイッチング制御により、出力電圧Vbst1が第1目標電圧の付近に維持される。
尚、他の例として、コンデンサ24のダイオード23a,23b側とは反対側(即ち、マイナス端子)が、例えば抵抗25を介してグランドラインに接続される構成であっても良い。この場合、マイコン14は、スイッチング素子22a,22bをオンからオフした場合に、抵抗25に生じる電圧をモニタすることにより、コイル21a,21bからコンデンサ24に放出される充電電流を検出することができる。このため、マイコン14は、コンデンサ24の充電電流が所定のオン切替閾値にまで減少したと判定すると、スイッチング素子22a,22bをオフからオンするように構成しても良い。スイッチング素子22a,22bのオンオフの切り替えを、SW通電電流と、コイル21a,21bからコンデンサ24への充電電流との、一方又は両方の検出値に基づいて行う方式は、境界電流制御方式と呼ばれる。
第2昇圧回路12は、第1昇圧回路11におけるコンバータ部20a,20bのそれぞれと同様の構成を有するコンバータ部30と、コンデンサ34及び電流検出用の抵抗35と、を備える。
コンバータ部30は、一端に第1昇圧回路11の出力電圧Vbst1が供給されるコイル31と、コイル31の他端とグランドラインとの間の経路上に2つの出力端子が直列に接続されたスイッチング素子32と、を備える。スイッチング素子32のコイル31側とは反対側の出力端子(即ち、ソース)は、抵抗35を介してグランドラインに接続されている。更に、コンバータ部30は、コイル31とスイッチング素子32との接続点にアノードが接続されたダイオード33と、スイッチング素子32のゲートに一端が接続された抵抗36と、を備える。
スイッチング素子32のゲートには、マイコン14から出力される信号のうち、第1昇圧回路11へのSW駆動信号とは別の駆動信号が、抵抗36を介して供給される。また、コンデンサ34の一端は、グランドラインに接続されている。そして、ダイオード33のカソードは、コンデンサ34のグランドライン側とは反対側の端子(即ち、プラス端子)に接続されている。ダイオード33のカソードの電圧であって、コンデンサ34の充電電圧が、第2昇圧回路12の出力電圧Vbst2になる。
マイコン14は、スイッチング素子32に対しても、前述のスイッチング素子22a,22bに対する昇圧スイッチング制御と同様の昇圧スイッチング制御を行う。そして、スイッチング素子32に対する昇圧スイッチング制御により、出力電圧Vbst2が第1目標電圧よりも大きい第2目標電圧(例えば、240V)の付近に維持される。
電圧検出回路13は、A点とB点とのそれぞれについて、前述のフライバック電圧が発生しているか否かを示す信号を、マイコン14に出力するための回路である。
電圧検出回路13は、A点の電圧を一定の比率で分圧して出力するバッファ回路41aと、B点の電圧を上記一定の比率で分圧して出力するバッファ回路41bと、バッファ回路41a,41bの出力がそれぞれ入力される比較器42a,42bと、を備える。更に、電圧検出回路13は、一定の電源電圧VD(例えば5V)とグランドラインとの間に直列に接続された2つの抵抗43,44を備える。抵抗43,44同士の接続点には、電源電圧VDを分圧した基準電圧Vthが発生する。一定の電源電圧VDは、例えば電源電圧VBをレギュレータ回路で降圧することによって生成される。
比較器42aは、バッファ回路41aの出力電圧が基準電圧Vthよりも大きい場合に、マイコン14へハイの信号を出力し、バッファ回路41aの出力電圧が基準電圧Vthよりも大きくない場合に、マイコン14へローの信号を出力する。
比較器42bは、バッファ回路41bの出力電圧が基準電圧Vthよりも大きい場合に、マイコン14へハイの信号を出力し、バッファ回路41bの出力電圧が基準電圧Vthよりも大きくない場合に、マイコン14へローの信号を出力する。
基準電圧Vthとバッファ回路41a,41bでの分圧比率は、A点の電圧が所定の判定電圧以上の場合に、比較器42aの出力信号がハイになり、B点の電圧が上記判定電圧以上の場合に、比較器42bの出力信号がハイになるように設定されている。
そして、上記判定電圧は、電源電圧VBの最大値よりも大きく、A点、B点に生じるフライバック電圧の最大値よりは小さい電圧値に設定されて良い。A点、B点に生じるフライバック電圧の最大値としては、例えば、第1目標電圧にダイオード23a,23bの順方向電圧Vf(例えば0.7V)を加えた値であると仮定して良い。
このため、比較器42aの出力信号がハイであることは、A点にフライバック電圧が発生していることを示し、比較器42bの出力信号がハイであることは、B点にフライバック電圧が発生していることを示す。
比較器42aの出力信号は、マイコン14のポートP1に入力され、比較器42bの出力信号は、マイコン14のポートP2に入力される。ポートP1,P2は、例えば、入力信号の立ち上がりエッジから立ち下がりエッジまでの時間(即ち、ハイ時間)をマイコン14内のハードウェアによって計測可能なタイマポートであって良い。
[1-2.故障発生時の事象]
コンバータ部20a,20bが正常である場合(以下、正常時)には、図2の(b),(c)段に示すように、A点に発生するフライバック電圧の発生時間Taと、B点に発生するフライバック電圧の発生時間Tbは、両方とも所定範囲の時間となる。
尚、以下では、A点に発生するフライバック電圧の発生時間Taを、A点でのフライバック電圧発生時間Ta、あるいは単にTaと記載する場合がある。同様に、B点に発生するフライバック電圧の発生時間Tbを、B点でのフライバック電圧発生時間Tb、あるいは単にTbと記載する場合がある。また、フライバック電圧の発生時間、あるいはフライバック電圧発生時間とは、言い換えると、フライバック電圧が発生し続ける時間である。
このため、正常時には、TaとTbとが概ね等しくなり、TaとTbとの差は概ね0になる。
一方、スイッチング素子22a,22bの何れかが断線故障した場合には、TaとTbとの差が正常時よりも大きくなる。
例えば、コンバータ部20bのスイッチング素子22bが断線故障した場合には、図2の(d)段に示すように、B点の電圧が電源電圧VBのままになり、B点でのフライバック電圧発生時間Tbは0になる。即ち、B点にはフライバック電圧が発生しなくなる。このため、TaとTbとの差は、正常なコンバータ部20aにおけるA点でのフライバック電圧発生時間Taと等しくなる。尚、図2において、「B系統SW断線時」とは、コンバータ部20bのスイッチング素子22bが断線故障した場合を意味している。
また、コイル21a,21bの何れかが断線故障した場合にも、TaとTbとの差が正常時よりも大きくなる。
例えば、コンバータ部20bのコイル21bが断線故障した場合には、図2の(e)段に示すように、B点の電圧が例えばグランド電位のままになり、B点でのフライバック電圧発生時間Tbは0になる。即ち、コイル21bが断線故障した場合にも、B点にはフライバック電圧が発生しなくなる。このため、TaとTbとの差は、正常なコンバータ部20aにおけるA点でのフライバック電圧発生時間Taと等しくなる。尚、図2において、「B系統コイル断線時」とは、コンバータ部20bのコイル21bが断線故障した場合を意味している。
また、ダイオード23a,23bの何れかが断線故障した場合にも、TaとTbとの差が正常時より大きくなる。
例えば、コンバータ部20bのダイオード23bが断線故障した場合には、図2の(f)段に示すように、B点でのフライバック電圧が正常時よりも大きい所定の高電圧となり、コイル21bに蓄積されたエネルギが正常時よりも早く消費される。上記所定の高電圧は、スイッチング素子22bのブレークダウン電圧であり、正常時のB点でのフライバック電圧(即ち、Vbst1+Vf)よりも大きい。このため、B点でのフライバック電圧発生時間Tbは、正常なコンバータ部20aにおけるA点でのフライバック電圧発生時間Taと比較して明確に短くなる。例えば、TbはTaの半分以下になる。尚、図2において、「B系統ダイオード断線時」とは、コンバータ部20bのダイオード23bが断線故障した場合を意味している。
以上のことから、TaとTbとの差は、下記の《1》→《2》→《3》の順に大きくなる。
《1》正常時。
《2》ダイオード23a,23bの何れかが断線故障した場合。
《3》スイッチング素子22a,22bの何れか、あるいはコイル21a,21bの何れかが、断線故障した場合。
尚、スイッチング素子22a,22bの何れか、あるいはコイル21a,21bの何れかが短絡故障した場合も、A点又はB点にフライバック電圧が発生しなくなるため、TaとTbとの差は《3》の場合と同じになる。
このため、マイコン14は、TaとTbを比較することによって第1昇圧回路11の故障の有無を判定する。
[1-3.処理]
次に、マイコン14が実行する処理のうち、第1昇圧回路11の故障の有無を判定する処理を含む昇圧関連処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
図3の昇圧関連処理は、例えば、車両のイグニッションスイッチがオンになって制御装置1に電源電圧VBが供給されると、実行が開始される。また、図示を省略しているが、マイコン14は、図3の昇圧関連処理とは別に、前述の燃料噴射制御処理も実行する。
図3に示すように、マイコン14が昇圧関連処理を開始すると、まずS110にて、第1昇圧回路11と第2昇圧回路12とによる電源電圧VBの二段階の昇圧を開始する。具体的には、スイッチング素子22a,22bに対する昇圧スイッチング制御と、スイッチング素子32に対する昇圧スイッチング制御とを、開始する。
マイコン14は、次のS120にて、A点でのフライバック電圧発生時間Taと、B点でのフライバック電圧発生時間Tbとを測定する。
具体的には、マイコン14は、比較器42a,42bの出力信号をモニタして、比較器42aの出力信号がハイになっている時間(即ち、ハイ時間)をTaとして計測し、比較器42bの出力信号のハイ時間をTbとして計測する。マイコン14は、スイッチング素子22a,22bに対するSW駆動信号の立ち下がりタイミングに同期して、比較器42a,42bの出力信号をモニタすることにより、Ta,Tbの測定を行っても良い。また、マイコン14は、所定期間において比較器42a,42bの出力信号をモニタすることにより、Ta,Tbの測定を行っても良い。
マイコン14は、次のS130にて、S120で測定したTaとTbとの差を算出し、この算出した差が所定の判定値Tth(例えば2.6μs)よりも大きいか否かを判定する。ここで言うTaとTbとの差とは、差の絶対値である。また、判定値Tthは、正常時におけるTaとTbとの差の最大値より大きく、且つ、ダイオード23a,23bの何れかが断線故障した場合におけるTaとTbとの差の最小値よりは小さい値に設定されている。
尚、S130では、スイッチング素子22a,22bの同じオフ期間におけるTa,Tb同士の差が算出されて良い。また、S130では、スイッチング素子22a,22bの異なるオフ期間におけるTa,Tb同士の差が算出されても良い。また、S130では、スイッチング素子22a,22bの複数回のオフ期間におけるTaとTbとの各平均値の差が、算出されても良い。
マイコン14は、S130にて、TaとTbとの差が判定値Tthよりも大きいと判定した場合、即ち、Ta,Tb同士に判定値Tthより大きい差がある場合には、S140に進む。この場合は、図2の(d)~(f)段を参照して説明したように、コンバータ部20a,20bの何れかに故障が生じていると考えられる。
このため、マイコン14は、S140では、第1昇圧回路11の故障と判定する。即ち、第1昇圧回路11に故障が生じていると判定する。より詳しくは、コンバータ部20a,20bの何れかに故障が生じていると判定する。そして更に、第1昇圧回路11に故障が生じたことを、例えば、制御装置1に備えられた他のマイコン等の制御回路、あるいは制御装置1と通信線を介して接続された他の制御装置に通知する。
マイコン14は、次のS150にて、昇圧電圧のエネルギ消費量を抑制するための抑制処理を行う。ここで言う昇圧電圧とは、第1昇圧回路11の出力電圧Vbst1と、第2昇圧回路12の出力電圧Vbst2とのうち、少なくとも第1昇圧回路11の出力電圧Vbst1の方を指す。
具体的には、S150にて、マイコン14は、抑制処理として、インジェクタ15の駆動頻度を抑制する処理を行うことにより、昇圧電圧のエネルギ消費量を抑制する。
インジェクタ15の駆動頻度が抑制されることで、駆動回路16からインジェクタ15に供給される出力電圧Vbst2のエネルギ消費量が抑制され、出力電圧Vbst2のエネルギ消費量が抑制されることで、出力電圧Vbst1のエネルギ消費量が抑制される。つまり、出力電圧Vbst1は、第2昇圧回路12で更に昇圧されているものの、結局はインジェクタ15を駆動するために使用されるため、インジェクタ15の駆動頻度が抑制されることで、出力電圧Vbst1のエネルギ消費量が抑制される。
そして、出力電圧Vbst1のエネルギ消費量が抑制されることで、第1昇圧回路11のコンバータ部20a,20bのうち、故障していない方にかかる負荷を低減することができる。このため、コンバータ部20a,20bのうち、故障していない方まで故障してしまう可能性を低減することができる。
また、S150にて、インジェクタ15の駆動頻度を抑制する処理としては、例えば、内燃機関の回転数(即ち、エンジン回転数)を所定回転数(例えば4000rpm)に制限する処理が行われて良い。エンジン回転数が制限されることで、一定時間当たりのインジェクタ15の駆動回数(即ち、駆動頻度)が制限され、延いては、インジェクタ15の駆動頻度が抑制される。
また、S150にて、インジェクタ15の駆動頻度を抑制する処理としては、例えば、算出されたN回の燃料噴射タイミングのうちのM回の割合でインジェクタ15の駆動を禁止する、といった駆動の間引き処理が行われて良い。尚、Nは2以上の整数で、MはNより小さい1以上の整数である。
マイコン14は、S150の処理を行った後、S160に進む。また、マイコン14は、上記S130にて、TaとTbとの差が判定値Tthよりも大きくないと判定した場合、即ち、第1昇圧回路11の故障と判定しなかった場合も、S160に進む。
そして、マイコン14は、S160にて、昇圧停止要求が発生したか否かを判定する。昇圧停止要求は、内燃機関を停止させる場合に発生する要求であって良く、例えば、車両のイグニッションスイッチがオフになったことであって良い。
マイコン14は、S160にて、昇圧停止要求が発生していないと判定した場合には、S120に戻る。
また、マイコン14は、S160にて、昇圧停止要求が発生したと判定した場合には、S170に進み、第1昇圧回路11と第2昇圧回路12とによる昇圧を終了する。具体的には、昇圧スイッチング制御を終了して、スイッチング素子22a,22b及びスイッチング素子32をオフのままにする。そして、その後、当該昇圧関連処理を終了する。
[1-4.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1a)マイコン14は、各コンバータ部20a,20bについてフライバック電圧発生時間Ta,Tbを計測し、その計測したTa,Tbを比較することによって第1昇圧回路11の故障の有無を判定する。
このため、コンバータ部20a,20bの何れかにおけるダイオード23a,23bの断線故障も検出可能となる。また、スイッチング素子22a,22bの駆動周期を考慮した判定値設定をしなくても、故障を検出することが可能となる。特に、スイッチング素子22a,22bのオンオフの切り替えを前述の境界電流制御方式で実施する場合には、コイル21a,21b等の素子の電気的特性や電源電圧VBによってスイッチング素子22a,22bの駆動周期が変化する。このため、故障の判定値を設定するのに駆動周期を考慮しなくても良い本実施形態は有利であると考えられる。
(1b)マイコン14は、Ta,Tb同士に判定値Tthより大きい差がある場合に、故障と判定するように構成されている。このため、故障の有無を簡単な処理で判定することができる。
(1c)マイコン14は、図3のS140にて、第1昇圧回路11の故障と判定した場合、S150にて、出力電圧Vbst1のエネルギ消費量を抑制するように構成されている。このため、第1昇圧回路11のコンバータ部20a,20bのうち、故障していない方にかかる負荷を低減することができる。よって、コンバータ部20a,20bのうち、故障していない方まで故障してしまう可能性を低減することができる。
(1d)マイコン14は、図3のS150では、出力電圧Vbst1が駆動に使用されるインジェクタ15の駆動頻度を抑制することにより、出力電圧Vbst1のエネルギ消費量を抑制するように構成されている。このため、出力電圧Vbst1のエネルギ消費量を簡単に抑制することができる。
(1e)マイコン14は、図3のS150では、内燃機関の回転数を所定回転数に制限することにより、インジェクタ15の駆動頻度を抑制するように構成されている。このため、インジェクタ15の駆動頻度を簡単に抑制することができる。また例えば、インジェクタ15の駆動に関して前述した駆動の間引き処理を行う場合と比較すると、車両の運転性(即ち、ドライバビリティ)を悪化させ難い。
尚、第1実施形態では、電圧検出回路13及びマイコン14が、故障検出装置として機能している。また、マイコン14が、制御部と、計測部と、検出部と、抑制部との、それぞれとして機能している。そして、図3の処理のうち、S120が計測部としての処理に相当し、S130,S140が検出部としての処理し、S150が抑制部としての処理に相当している。
[2.第2実施形態]
[2-1.第1実施形態との相違点]
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。尚、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
第2実施形態では、第1実施形態と比較すると、マイコン14が、図3の昇圧関連処理に代えて、図4の昇圧関連処理を実行する点が異なる。図4の昇圧関連処理は、図3の昇圧関連処理と比較すると、S130に代えてS180の処理が実行される点が異なる。
図4に示すように、マイコン14は、S120の次にS180へ進み、S120で測定したTaとTbとについて、下記の関係1,2の何れかが成立しているか否かを判定する。
〈関係1〉:Tb<Ta/2
〈関係2〉:Ta<Tb/2
そして、マイコン14は、関係1,2の何れかが成立していると判定した場合、即ち、Ta,Tb同士に2倍より大きい差がある場合であり、更に言い換えると、TaとTbとの比率が2より大きい場合には、S180からS140に進む。この場合は、図2の(d)~(f)段を参照して説明したように、コンバータ部20a,20bの何れかに故障が生じていると考えられる。尚、Ta,Tbの何れか一方が0である場合も、関係1,2の何れかが成立する。つまり、Ta,Tbの何れか一方が0である場合も、Ta,Tb同士に2倍より大きい差がある場合に含まれる。
また、マイコン14は、関係1,2の何れも成立していないと判定した場合には、S180からS160に進む。
[2-2.効果]
以上詳述した第2実施形態によっても、前述した第1実施形態の効果(1a),(1c)~(1e)と同じ効果を奏する。また、マイコン14は、Ta,Tb同士に2倍より大きい差がある場合に、故障と判定するように構成されている。このため、第2実施形態によっても、故障の有無を簡単な処理で判定することができる。
尚、第2実施形態では、図4の処理のうち、S180,S140が検出部としての処理に相当している。
[3.第3実施形態]
[3-1.第1実施形態との相違点]
第3実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。尚、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
第3実施形態では、第1実施形態と比較すると、マイコン14が、図3の昇圧関連処理に代えて、図5の昇圧関連処理を実行する点が異なる。図5の昇圧関連処理は、図3の昇圧関連処理と比較すると、S140に代えてS190~S210の処理が実行される点が異なる。
図5に示すように、マイコン14は、S130にてTaとTbとの差が判定値Tthよりも大きいと判定した場合には、S190に進む。尚、以下では、この第3実施形態における判定値Tthのことを、第1判定値Tthと言う。
そして、マイコン14は、S190では、TaとTbとの差が、第1判定値Tthより大きい値に設定された第2判定値Tth2よりも大きいか否かを判定する。
尚、第2判定値Tth2は、ダイオード23a,23bの何れかが断線故障した場合におけるTaとTbとの差の最大値よりも大きい値に設定されている。更に、第2判定値Tth2は、スイッチング素子22a,22bの何れか又はコイル21a,21bの何れかが故障した場合におけるTaとTbとの差の最小値よりは小さい値に設定されている。
マイコン14は、S190にて、TaとTbとの差が第2判定値Tth2よりも大きいと判定した場合には、S200に進み、スイッチング素子22a,22bの何れか又はコイル21a,21bの何れかが故障していると判定する。そして、S160に進む。
また、マイコン14は、S190にて、TaとTbとの差が第2判定値Tth2よりも大きくないと判定した場合には、S210に進み、ダイオード23a,23bの何れかが故障していると判定する。そして、S160に進む。
[3-2.効果]
以上詳述した第3実施形態によっても、前述した第1実施形態の効果(1a)と同じ効果を奏する。
また、マイコン14は、TaとTbとの差が、第1判定値Tthよりも大きく、且つ、第1判定値Tthより大きい第2判定値Tth2よりは小さい場合に、S210にて、ダイオード23a,23bの何れかが故障していると判定するように構成されている。そして、マイコン14は、TaとTbとの差が、第2判定値Tth2よりも大きい場合に、S200にて、スイッチング素子22a,22bの何れか又はコイル21a,21bの何れかが故障していると判定するように構成されている。このため、第1昇圧回路11の故障部位を識別して検出することができる。
尚、第3実施形態では、図5の処理のうち、S130,S190~S210が検出部としての処理に相当している。
また、第3実施形態においても、マイコン14は、S200とS210との何れかで故障と判定した場合に、図3のS150と同じ処理を行うように構成されて良い。
[4.第4実施形態]
[4-1.第1実施形態との相違点]
第4実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。尚、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
第4実施形態では、第1実施形態と比較すると、図6に示すように、第1昇圧回路11が、予備のコンバータ部50を備えている。尚、図6では、第2昇圧回路12、インジェクタ15及び駆動回路16の図示が省略されている。
予備のコンバータ部50も、コンバータ部20a,20bのそれぞれと同じ構成のものであり、コイル51、スイッチング素子52、ダイオード53及び抵抗56を備える。
そして、コンバータ部50は、ダイオード53のカソードが、コンバータ部20a,20bのダイオード23a,23bのカソードと共通接続されることで、コンバータ部20a,20bと並列に接続されている。
また、コンバータ部20a,20bのスイッチング素子22a,22bと同様に、スイッチング素子52のコイル51側とは反対側の出力端子(即ち、ソース)は、抵抗25を介してグランドラインに接続されている。
一方、スイッチング素子52のゲートには、マイコン14から、スイッチング素子22a,22bへのSW駆動信号とは別の駆動信号が、抵抗56を介して供給されるように構成されている。
そして、マイコン14は、図3の昇圧関連処理に代えて、図7の昇圧関連処理を実行する。図7の昇圧関連処理は、図3の昇圧関連処理と比較すると、S150に代えてS220の処理が実行される点が異なる。
図7に示すように、マイコン14は、S140の次にS220へ進み、予備系統を作動させる。ここで言う予備系統とは、予備のコンバータ部50のことである。マイコン14は、S220にて、具体的には、スイッチング素子22a,22bへのSW駆動信号と同じ駆動信号がスイッチング素子52のゲートへ出力されるように、出力ポートの出力値を設定する。
[4-2.効果]
以上詳述した第4実施形態によっても、前述した第1実施形態の効果(1a),(1b)と同じ効果を奏する。また、コンバータ部20a,20bの何れかに故障が発生した場合に、予備のコンバータ部50が作動するため、第1昇圧回路11の出力低下を抑制することができる。
[5.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は前述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
例えば、出力電圧Vbst1の用途は、インジェクタ15の駆動に限らず、例えば、燃料ポンプ等、インジェクタ15とは異なる電気装置の駆動であっても良い。
また例えば、第1~第3実施形態において、第1昇圧回路11が備えるコンバータ部20a,20bの数は3以上であっても良い。この場合、マイコン14は、例えば、3つ以上のコンバータ部のうちの2つずつについて、フライバック電圧発生時間を比較するように構成されて良い。そして、このことは第4実施形態についても同様である。
また、コンバータ部20a,20b,50は、昇圧型に限らず、降圧型であっても良い。例えば、コンバータ部20aの構成要素で説明すると、降圧型の回路構成ならば、スイッチング素子22aのコイル21a側とは反対側の出力端子が電源電圧VBのラインに接続される。そして、コイル21aのスイッチング素子22a側とは反対側が、電圧出力部となって、コンデンサ24のプラス端子に接続される。更に、ダイオード23aは、A点とグランドラインとの間に、カソードをA点側にして接続される。この場合、グランドラインは、A点とは異なる電位の箇所に相当する。
また、本開示に記載の制御装置1及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されても良い。あるいは、制御装置1及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されても良い。もしくは、制御装置1及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されても良い。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されても良い。また、制御装置1に含まれる各部の機能を実現する手法には、必ずしもソフトウェアが含まれている必要はなく、その全部の機能が、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現されても良い。
また、上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしても良い。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしても良い。また、上記実施形態の構成の一部を省略しても良い。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換しても良い。
また、前述した制御装置1の他、当該制御装置1を構成要素とするシステム、当該制御装置1としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実体的記録媒体、故障検出方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
1…制御装置、11…第1昇圧回路、14…マイコン、20a,20b,50…コンバータ部、21a,21b,51…チョークコイル、22a,22b,52…スイッチング素子、23a,23b,53…ダイオード。

Claims (7)

  1. チョークコイル(21a,21b)、スイッチング素子(22a,22b)及びダイオード(23a,23b)をそれぞれが有し、互いが並列に接続された複数のDCDCコンバータ部(20a,20b)を備えるDCDCコンバータ(11)の、故障を検出する故障検出装置であって、
    前記各スイッチング素子のオンオフの切り替えに伴って前記各DCDCコンバータ部で発生するフライバック電圧の発生時間を、それぞれ計測するように構成された計測部(14,S120)と、
    前記計測部により計測された前記各発生時間を比較することにより、前記DCDCコンバータの故障の有無を判定するように構成された検出部(14,S130,S140,S180~S210)と、
    を備える故障検出装置。
  2. 請求項1に記載の故障検出装置であって、
    前記検出部(14,S130,S140)は、前記各発生時間の何れか同士に所定の判定値より大きい差がある場合に、故障と判定するように構成されている、
    故障検出装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の故障検出装置であって、
    前記検出部(14,S180,S140)は、前記各発生時間の何れか同士に2倍より大きい差がある場合に、故障と判定するように構成されている、
    故障検出装置。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の故障検出装置であって、
    前記検出部により故障と判定された場合に、前記複数のDCDCコンバータ部の共通の電圧出力部からの出力電圧のエネルギ消費量を抑制するように構成された抑制部(14,S150)、を更に備える、
    故障検出装置。
  5. 請求項4に記載の故障検出装置であって、
    前記出力電圧は、少なくとも、電気装置(15)を駆動するために使用され、
    前記抑制部は、前記電気装置の駆動頻度を抑制することにより、前記出力電圧のエネルギ消費量を抑制するように構成されている、
    故障検出装置。
  6. 請求項5に記載の故障検出装置であって、
    前記電気装置は、内燃機関に燃料を噴射するインジェクタ(15)であり、
    前記抑制部は、前記内燃機関の回転数を所定回転数に制限することにより、前記電気装置である前記インジェクタの駆動頻度を抑制するように構成されている、
    故障検出装置。
  7. 請求項1に記載の故障検出装置であって、
    前記検出部(14,S130,S190~S210)は、前記各発生時間の何れか同士の差が、第1判定値よりも大きく、且つ、前記第1判定値より大きい第2判定値よりは小さい場合に、前記複数のDCDCコンバータ部のうちの何れかにおける前記ダイオードが故障していると判定し、前記各発生時間の何れか同士の差が前記第2判定値よりも大きい場合に、前記複数のDCDCコンバータ部のうちの何れかにおける前記チョークコイル又は前記スイッチング素子が故障していると判定するように構成されている、
    故障検出装置。
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