JP3596191B2 - 電磁弁駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば内燃機関の燃料噴射用電磁弁等を駆動する電磁弁駆動装置に関し、特にそれら電磁弁に正常な駆動電流が供給されているか否かを自己診断する機能を併せ備える電磁弁駆動装置の具現に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、上記内燃機関の燃料噴射用電磁弁にあって、これに正常に駆動電流が供給されなかったような場合、燃料が噴射されなかったり、燃料が噴射されっぱなしになるなどの不都合が生じる。
【0003】
そこで従来は、それら電磁弁に流れる電流が遮断されたときに電磁弁自身から発生される電圧、すなわちフライバック電圧を監視し、このフライバック電圧が正常に発生されたか否かに基づいて同電磁弁に正常に駆動電流が供給されているか否かを診断するようにしていた。
【0004】
このように、フライバック電圧の発生の有無に基づいてそれら電磁弁に正常に駆動電流が供給されているか否かを診断する方法によれば、駆動電流が遮断されたことやその遮断タイミングについての情報を確かに得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の技術では、以下に示す諸問題を招来する。つまり、従来の装置では、駆動対象となる電磁弁にいつ駆動電流が流れたか、或いはそれら電磁弁を駆動するための十分な駆動電流が供給されているか等についての情報を得ることが困難であった。このため、特に内燃機関の燃料噴射用電磁弁のように、駆動タイミングはもとより、これが確実に作動されることが重要な要件となる電磁弁にとっては、その駆動装置としても、供給する駆動電流についてのより詳細且つ信頼性の高い自己診断を行うことのできる装置が切望されている。
【0006】
また、従来装置としてフライバック電圧を監視する装置では、内燃機関が多気筒内燃機関にて構成される場合において、フライバック電圧の検出回路が気筒数分必要となり、回路規模が大きくなるという問題が生じる。より詳しくは、電流遮断時に発生する急峻なるフライバック電圧を監視・検出するには、それを分圧及び吸収するために気筒数に応じたコンデンサや抵抗等の付加的な回路部品が不可欠となっていた。
【0007】
なお、電磁弁駆動装置としては近年、それら電磁弁の応答性向上を図るべく、一旦コンデンサに充電した電圧を駆動パルスの立上りと共に一気に放電せしめて大きな駆動電流を電磁弁に供給するようにしたいわゆる蓄圧式のものもある。このような蓄圧式の駆動装置にあっては、その供給する駆動電流の挙動を正確に診断することが、それら電磁弁の作動を正確に把握する上で特に重要となる。
【0008】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、駆動対象となる電磁弁に対し、適正な駆動電流が供給されているか否かを正確且つ容易に診断する機能を併せ備える電磁弁駆動装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
こうした目的を達成するため、この発明の電磁弁駆動装置ではその前提として、所定の時間幅を有する駆動指令に基づき電磁弁に駆動電流を流してこれを駆動する駆動手段と、前記電磁弁に流れる電流を抽出する負荷電流抽出手段と、この抽出される負荷電流の推移に対応して能動若しくは非能動となるフェイルセーフ信号を生成するフェイルセーフ信号生成手段と、を備える。
【0010】
そして、請求項1記載の発明ではその特徴として、前記フェイルセーフ信号生成手段は、前記駆動指令の終了時に対して前記電磁弁に流れる負荷電流の遮断時が適正であるか否かに基づいて、前記フェイルセーフ信号の能動若しくは非能動状態を決定するようにし、前記駆動指令の終了時に対して前記電磁弁に流れる負荷電流の遮断時が適正である場合にのみ、前記フェイルセーフ信号の能動又は非能動状態を反転させている。ここで、駆動指令の終了時に対して負荷電流の遮断時が適正であることとは、前記2つのタイミングが略合致することを意味する。
【0011】
要するに、前記負荷電流抽出手段を通じて抽出される負荷電流の推移、すなわち負荷電流波形は、前記駆動指令に基づく駆動電流の推移、すなわち駆動電流波形にほぼ対応したものとなる。従って、負荷電流波形が如何なる形態のものであっても、前記したフェイルセーフ信号生成手段を通じてフェイルセーフ信号を生成するようにすれば、同信号が駆動指令の状態に対して能動又は非能動の何れであるかということから、駆動電流波形の適否を示す情報が得ることができる。その結果、駆動対象となる電磁弁に対し、適正な駆動電流が供給されているか否かを正確且つ容易に診断することが可能となる。
【0012】
加えて、本構成の装置によれば、フライバック電圧を検出することなく電流遮断時の状態が適正であるか否かを判断することができるため、例え多気筒内燃機関に用いられるような電磁弁であっても、従来の駆動装置のように回路規模が大きくなるといった不都合が回避できる。
【0013】
また、請求項1のより具体的な構成としては、
・請求項2記載の発明によるように、前記駆動指令の終了時に対して前記電磁弁に流れる負荷電流の遮断時が適正でない場合、前記フェイルセーフ信号の能動又は非能動状態を反転させるための指令信号をマスクしたり、
・請求項3記載の発明によるように、前記抽出される負荷電流の異常レベルに対応したしきい値を有し、同負荷電流のしきい値との比較に基づいて過電流を検出する過電流検出手段を備え、当該過電流の検出時には、前記フェイルセーフ信号の能動又は非能動状態を反転させるための指令信号をマスクしたりする、
といった構成を用いれば、前記駆動電流波形の適否を示す情報がより一層簡易的な情報として取得できる。
【0014】
さらに、上記請求項1〜請求項3の何れか発明を適用する請求項4記載の発明では、前記電磁弁の今回の駆動指令時と前回の駆動指令時との間で、前記フェイルセーフ信号の反転エッジが確認された否かに応じて前記駆動電流の適否を診断する診断手段を備える。この場合、駆動電流の推移が正常であれば前記反転エッジが確認され、駆動電流の推移が異常であれば前記反転エッジが確認されなくなる。そのため、前記フェイルセーフ信号の反転エッジを用いて駆動電流の適否を診断することにより、その診断処理を極めて容易に行うことができるようになる。
【0015】
他方、請求項5記載の発明によるように、前記駆動手段が、予め蓄圧された電圧の放電に基づき前記電磁弁に大きな駆動電流を供給する第1の期間と、その後これよりも小さい一定の駆動電流を供給する第2の期間との2つの期間にわたって前記電磁弁を駆動するもの、すなわち前述した蓄圧式のものであるとき、前記フェイルセーフ信号生成手段を、
・前記第1の期間において前記抽出される負荷電流の予想される適正な推移に対応したしきい値(例えば、図2に示すVth1)と、前記第2の期間において前記抽出される負荷電流の予想される適正な推移に対応したしきい値(例えば、図2に示すVth2)との2つのしきい値を持ち、同負荷電流のそれら各しきい値との比較に基づいて前記フェイルセーフ信号を生成する比較器を備えるもの、
として構成すれば、同蓄圧式の駆動装置にあっても、その駆動電流の複雑な挙動に的確に対応した能動レベルを有する信号として、上記フェイルセーフ信号を生成することができるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1に、この発明にかかる電磁弁駆動装置の一実施の形態を示す。
この実施の形態の装置は、多気筒内燃機関の燃料噴射用電磁弁を前記蓄圧式にて駆動する装置にあって、その駆動電流が適正に供給されているか否かを的確に診断することのできる装置として構成されている。
【0017】
はじめに、図1を参照して、同実施の形態の装置の構成について説明する。
図1に示されるように、この装置は、大きくは、内燃機関の運転制御に併せて当該駆動対象となる電磁弁300A,300B,300C,・・・(以下、符号を300として示す)の駆動指令である噴射信号を出力する電子制御装置100と、この出力される噴射信号に基づいて上記電磁弁300に駆動電流を供給する駆動回路200とを備えて構成されている。ここで、電磁弁300は、内燃機関の気筒数分だけ設けられ、各気筒の燃焼順序に合わせて駆動指令が与えられるようになっている。
【0018】
また、駆動回路200も大きくは、上記噴射信号に基づき上記電磁弁300を直接駆動する部分である駆動部210と、その電磁弁300の駆動に際して流れる負荷電流に基づきフェイルセーフ信号を生成する負荷電流処理部230との2つの部分から構成されている。この負荷電流処理部230を通じて生成されたフェイルセーフ信号は電子制御装置100に帰還され、そこで、上記駆動電流が適正なものであったか否かが診断される。すなわち同実施の形態の装置において、上記電子制御装置100は、診断部としての機能も併せ備えている。なお、電子制御装置100は、周知のCPU、ROM、RAM等を備えるマイクロコンピュータを主体として構成されるものであって、内燃機関の運転状態を検出するための図示しないセンサ群より各種検出信号(回転数信号、基準位置信号等)が入力されるようになっている。
【0019】
以下、駆動回路200を構成するこれら駆動部210、並びに負荷電流処理部230の構成についてその詳細を順次説明する。
まず、駆動部210において、バッテリ1からの出力電圧は、定電圧回路2に入力されて定電圧Vccに変換されると共に、コイル3に印加される。そして、このコイル3に印加される電圧は、DC−DCコンバータ4、トランジスタ5、及び抵抗6からなる昇圧回路を通じて昇圧され、これが逆流防止用のダイオード7を介してコンデンサ8に充電される。このときDC−DCコンバータ4では、少なくとも後述する単安定マルチバイブレータ12からワンショット信号が出力されていない期間、トランジスタ5をオンとしてコイル3に流れる電流を抵抗6の端子電圧によってモニタしつつ、これが所定の電流値に対応した値となる毎にトランジスタ5をオフせしめる動作を繰り返す。そして、上記コンデンサ8への充電電圧が電磁弁300を高速駆動させうる所望の電圧に達したとき、こうした昇圧動作を停止する。
【0020】
一方、トランジスタ10は、単安定マルチバイブレータ12からワンショット信号が出力されている期間だけオンとなって上記コンデンサ8に充電されている電圧やダイオード9を介して加えられるバッテリ電圧を電磁弁300に印加するトランジスタである。
【0021】
ここで、単安定マルチバイブレータ12は、上記電子制御装置100から与えられる噴射信号の、各気筒毎の波形整形回路11A,11B,11C,・・・(以下、符号を11として示す)による波形整形信号に基づいて、その立上りから一定の時間だけ能動となるワンショット信号を出力する回路である。ここで、波形整形回路11による波形整形信号は、OR回路19を介して単安定マルチバイブレータ12に入力される。
【0022】
上述のように、DC−DCコンバータ4は、少なくとも単安定マルチバイブレータ12によるワンショット信号が出力されている期間、その昇圧動作を停止し、トランジスタ10は、同ワンショット信号が出力されている期間だけオンとなる。
【0023】
また一方、上記波形整形回路11によって波形整形された噴射信号は、OR回路19を介して定電流制御回路13にも入力されてこれを駆動する。定電流制御回路13は、波形整形された噴射信号が加えられている期間内において、そのとき電磁弁300に流れる駆動電流(負荷電流)を抵抗17の端子電圧によりモニタしつつ、これが所定の電流値に維持されるようトランジスタ14のオン/オフを制御する回路である。なおこのとき、電磁弁300に流れる電流はダイオード15を介して還流される。
【0024】
また、トランジスタ16A,16B,16C,・・・(以下、符号を16として示す)には、AND回路20A,20B,20C,・・・(以下、符号を20として示す)を介して波形整形後の噴射信号が供給され、その能動レベル(論理ハイレベル)の駆動信号により当該トランジスタ16がオンとなる。
【0025】
上記噴射信号に基づいてトランジスタ16がオンとなるとき、上記ワンショット信号に基づきトランジスタ10も併せてオンとなることにより、その初期時、電磁弁300には、上記コンデンサ8に充電されている電荷が一気に放電されることに基づく大電流がその駆動電流として流れるようになる。こうした大電流が流れることによって電磁弁300の急峻な応答性が確保されるようになることは前述した通りである。ダイオード18は、このような大電流がトランジスタ14側に逆流されることを防止するためのダイオードである。
【0026】
なお後述するように、同駆動部210の実際の動作に際しては、駆動電流として、まず上述した大電流が流れた後、引き続き上記ダイオード9を介してバッテリ電圧に対応した電流が流れる。そしてその後、ワンショット信号が非能動となることに基づいて、上記定電流制御回路13により制御される定電流が流れ、駆動指令である噴射信号の立ち下がりと共に同駆動電流が遮断される。
【0027】
他方、負荷電流処理部230は、上記抵抗17の端子電圧を通じて抽出される負荷電流(駆動電流)に基づきフェイルセーフ信号を生成する部分であり、以下のような構成となっている。
【0028】
この負荷電流処理部230は大別して、電磁弁300の駆動電流波形に基づいてフェイルセーフ信号を生成するためのフェイルセーフ信号生成部231と、同じく電磁弁300に過電流が流れた旨を検出するための過電流検出部232とを備える構成となっている。
【0029】
以下、これら各部の構成について、同図1の参照のもとに更に詳述する。
まず、フェイルセーフ信号生成部231は、比較器38,39、フリップフロップ46を備えている。そして、このフェイルセーフ信号生成部231において、上記抽出される負荷電流(抵抗17の端子電圧)は、抵抗48,49を介して比較器38,39の非反転入力に取り込まれる。同比較器38の反転入力には、定電圧Vccを抵抗31,31にて分圧して設定されたしきい値Vth2が入力されると共に、比較器39の反転入力には、定電圧Vccを抵抗33,34にて分圧して設定されたしきい値Vth1が入力されるようになっている。
【0030】
なお、本実施の形態の装置にあって、比較器39のしきい値電圧Vth1は、電磁弁300の駆動電流として上記大電流が流れたことが検出できる程度の電圧(例えば、5アンペア程度の電流値に対応した電圧)に設定され、比較器38のしきい値電圧Vth2は、同駆動電流として上記定電流制御される電流値の約半分程度に対応した電圧(例えば、1アンペア程度の電流値に対応した電圧)に設定されている。
【0031】
比較器38の出力は2つに分岐され、その一方はインバータ42を介してAND回路45に入力されると共に、他方はNAND回路43に入力されるようになっている。
【0032】
このNAND回路43には、上記比較器38の出力信号に加えて、前記OR回路19を介して波形整形後の噴射信号が入力されると共に、後述する過電流検出部232の出力信号(フリップフロップ40のQ出力)が入力される。そして、同NAND回路43は、入力信号がいずれも論理ハイレベルの場合にのみその出力を論理ローレベルとし、入力信号の何れかが論理ローレベルとなるとその出力を論理ハイレベルに立ち上げる。
【0033】
NAND回路43の出力は、単安定マルチバイブレータ44に入力される。この単安定マルチバイブレータ44は、NAND回路43の出力の立ち上がりから一定時間(本実施の形態では、0.1msec程度)だけ能動レベル(論理ハイレベル)となるワンショット信号を出力する回路として構成されている。
【0034】
また、AND回路56には、前記単安定マルチバイブレータ44の出力が取り込まれると共に、インバータ57を介して噴射信号の反転信号が取り込まれるようになっている。AND回路56の出力は、前述のAND回路45に入力される。
【0035】
さらに、フリップフロップ46は、上記比較器39の出力が論理ハイレベルになることによってセットされ、上記AND回路45の出力が論理ハイレベルになることによってリセットされるフリップフロップである。このフリップフロップ46では非反転入力が取り出され、そのセット時には、論理ハイレベルの信号がトランジスタ47に対して出力されることとなる。
【0036】
そして、こうしたフェイルセーフ信号生成部231において、トランジスタ47のオープンコレクタ出力が上記フェイルセーフ信号として電子制御装置100に取り込まれる。
【0037】
このため、該フェイルセーフ信号生成部231にあって、そのフェイルセーフ信号は、
・駆動電流として十分な電流が電磁弁300に供給されることに基づいて非能動レベル(論理ローレベル)に立ち下げられ、そして、
・同駆動電流が適正なタイミングで遮断されることに基づいて能動レベル(論理ハイレベル)に立ち上げられる、
ことになる。
【0038】
一方、過電流検出部232は、前記抵抗17の端子電圧を通じて抽出される負過電流(駆動電流)に基づいてこれが短絡等に起因する過電流となっていないか否かを検出する部分であり、以下のような構成となっている。
【0039】
この過電流検出部232においても、上記抽出負過電流(抵抗17の端子電圧)は、抵抗50を介して比較器37の非反転入力に取り込まれる。比較器37は、しきい値電圧Vth3と、該しきい値電圧Vth3よりも小さいしきい値電圧Vth4との2つのしきい値電圧を有するヒステリシス比較器として構成されている。そして、この比較器37では、トランジスタ51のオン/オフ状態に応じて、それらしきい値電圧Vth3或いはVth4がその反転入力に設定されるようになっている。
【0040】
より詳細には、この過電流検出部232は、波形整形後の噴射信号を入力しその後、一定時間(本実施の形態では、1msec程度)だけその出力を論理ハイレベルとする単安定マルチバイブレータ53と、同単安定マルチバイブレータ53の出力を反転させるインバータ54と、インバータ54の出力信号及び前記噴射信号を入力するAND回路55とを有する。そして、AND回路55の出力に応じてトランジスタ51がオン/オフされる。つまりかかる構成では、単安定マルチバイブレータ53の出力が論理ローレベルとなり、且つ噴射信号が論理ハイレベルの場合にのみ、トランジスタ51がオンとなり、比較器37のしきい値がVth3からVth4に切り替えられる。
【0041】
なお、同実施の形態の装置において、しきい値電圧Vth3は、駆動電流として過電流が流れたことが検出できる程度の電圧(例えば、20アンペア程度の電流値に対応した電圧)に設定されると共に、しきい値電圧Vth4は、駆動電流として定電流制御される電流値の異常に対応した電圧(例えば、4アンペア程度の電流値に対応した電圧)に設定されている。このしきい値電圧Vth4が設定される期間は、電磁弁300が定電流制御された駆動電流に基づき駆動されている期間の一部に相当する。
【0042】
また、フリップフロップ40のセット端子(S)には、インバータ41を介して波形整形後の噴射信号が入力され、同リセット端子(R)には比較器37の出力が入力される。
【0043】
従って、この過電流検出部232にあって、フリップフロップ40は、通常時はその出力が論理ハイレベルに保持されるが、
・駆動電流として過電流が流れ、これに対応した前記抵抗17の端子電圧がしきい値電圧Vth3を越えるとき、或いは、
・電磁弁300が定電流制御された駆動電流に基づき駆動されている期間にあって、これに対応した前記抵抗17の端子電圧がしきい値電圧Vth4を越えるとき、
の何れかの条件において論理ローレベルに立ち下がるようになる。
【0044】
ここで、フリップフロップ40の出力は、前記駆動部210のAND回路20に入力されると共に、前記NAND回路43に入力される。このとき、フリップフロップ40のQ出力が論理ローレベルに立ち下げられていれば、駆動部210におけるトランジスタ16がオフとなり、電磁弁300への電力供給が停止される。また、同じくQ出力が論理ローレベルに立ち下げられた際には、NAND回路43の出力が論理ハイレベルに立ち上げられることとなる。
【0045】
図2〜図4は、同第1の実施の形態の装置の動作例を示したタイムチャートであり、次に、これら各図を併せ参照して、その電磁弁駆動態様並びに自己診断動作(フェイルセーフ信号生成態様)を更に詳述する。なお、図2は、正常動作時における駆動電流波形や主要な信号等の推移を示し、図3及び図4は、異常動作時における駆動電流波形や主要な信号等の推移を示す。特に図3では、例えば駆動部210のトランジスタ14がオフ故障した際(定電流制御の不能時)の異常動作例を示し、図4では、例えば同じく駆動部210のトランジスタ16(16A,16B,16C)がオン故障した際(負荷の短絡時)の異常動作例を示す。
【0046】
ここで、図2〜図4の各図において、
(a)は、電子制御装置100から出力される噴射信号の態様を、
(b)は、電磁弁300の駆動電流(負荷電流)と比較器38,39に設定されるしきい値電圧Vth1及びVth2、並びに比較器37に設定されるしきい値電圧Vth3,Vth4との関係を、
(c)は、単安定マルチバイブレータ53の出力を、
(d)は、比較器38の出力を、
(e)は、単安定マルチバイブレータ44の出力を、
(f)は、フリップフロップ46に入力されるリセット信号、すなわちAND回路45の出力を、
(g)は、上記駆動電流やリセット信号と上記各しきい値電圧との関係に基づき生成されるフェイルセーフ信号を、
それぞれ示している。
【0047】
以下には、まず正常動作例について図2を用いて説明する。
すなわちいま、図2(a)に示されるように、時刻t11で電子制御装置100から噴射信号が出力されたとすると、該噴射信号に基づきトランジスタ16がオンになり、電磁弁300に駆動電流が流れる(図2(b))。そして、駆動電流がしきい値Vth1に達する時刻t12では、図2(d)に示されるように、比較器38の出力が論理ハイレベルに立ち上がる。また、この時刻t12をもって、図2(g)に示される態様で、フェイルセーフ信号が非能動レベル(論理ローレベル)に立ち下がる。
【0048】
なお因みに、電磁弁300に流れる駆動電流(正確には同電流に対応した抵抗17の端子電圧)がフェイルセーフ信号生成部231に設定されたしきい値電圧Vth1に達しなかった場合には、フェイルセーフ信号の生成(論理ローレベルへの立ち下げ)が行われることはない。
【0049】
その後、時刻t13では、図2(c)に示されるように、過電流検出部232の単安定マルチバイブレータ53の出力が立ち下がり、比較器37のしきい値がVth3からVth4に切り替えられる。
【0050】
そして、時刻t14をもって噴射信号が立ち下がると、フェイルセーフ信号生成部231においてNAND回路43の出力が論理ローレベルから論理ハイレベルに立ち上がり、それに伴なって図2(e)に示されるように、単安定マルチバイブレータ44が一定時間幅(0.1msec)のワンショット信号を出力する。
【0051】
また、その後の時刻t15では、噴射信号の立ち下がりに伴なって駆動電流が遮断され、それにより駆動電流がしきい値Vth2を下回って比較器38の出力が論理ローレベルに立ち下がる。このとき、単安定マルチバイブレータ44の出力信号が論理ハイレベルの状態下で、AND回路45には何れも論理ハイレベルの信号が入力されることにより、フリップフロップ46のリセット信号が図2(f)に示される態様で出力される。その結果、図2(g)に示される態様で、上記生成されたフェイルセーフ信号が能動レベル(論理ハイレベル)に立ち上がるようになる。
【0052】
従ってこの場合、診断部を兼ねる電子制御装置100にあっても、該フェイルセーフ信号に基づき、
・駆動電流として十分な電流が電磁弁300に供給されたこと、
・噴射信号の終わりに同期して適正に同駆動電流が遮断されたこと、
を診断することができるようになる。
【0053】
次いで、図3及び図4を用いて異常動作例について説明する。なお、これらの場合には、駆動電流波形に異常の形態が現れ、それにより図3及び図4の(d)〜(g)に示される各種信号が変化する。以下には前記図2との相違点を中心に説明する。
【0054】
図3では、例えば駆動部210のトランジスタ14のオフ故障により、前記定電流制御の動作に異常を来し、噴射信号の立ち下がりよりも早い、時刻t16で比較器38の出力が論理ローレベルに立ち下がる。これによりこの時刻t16では、図3(e)に示されるように、単安定マルチバイブレータ44が一定時間幅(0.1msec)のワンショット信号を出力する。
【0055】
かかる場合、本来時刻14で出力されるべきリセット信号が出力されることがないため、図3(g)に示されるフェイルセーフ信号は、噴射信号の立ち下がり後も非能動レベル(論理ローレベル)の状態が維持される。要するに、当該フェイルセーフ信号を能動レベル(論理ハイレベル)に反転させるためのリセット信号が、噴射信号の反転信号(インバータ57の出力)によりマスクされることとなる。
【0056】
また、図4では、例えば駆動部210のトランジスタ16のオフ故障により、前記定電流制御の動作に異常を来し、噴射信号の立ち下がりよりも遅い、時刻t17で比較器38の出力が論理ローレベルに立ち下がる。
【0057】
この場合、図4(e)に示されるように、単安定マルチバイブレータ44のワンショット信号は、噴射信号の立ち下がりに伴い時刻14にて出力されるが、比較器38の出力が能動レベルのままであるため、本来時刻14で出力されるべきリセット信号が出力されることがない。このとき、図4(g)に示されるフェイルセーフ信号は、噴射信号の立ち下がり後も非能動レベル(論理ローレベル)の状態が維持される。要するに、当該フェイルセーフ信号を能動レベル(論理ハイレベル)に反転させるためのリセット信号が、比較器38の出力の反転信号(インバータ42の出力)によりマスクされることとなる。
【0058】
以上のように、駆動電流波形の正常時におけるフェイルセーフ信号と同じく駆動電流波形の異常時におけるフェイルセーフ信号とは、相異なる信号形態を呈し、同信号に基づき電子制御装置100は異常発生の旨を検出する。
【0059】
また一方で、前記図2の時刻t11において上記噴射信号が立ち上がって以後、負荷の短絡や定電流制御不能等、何らかの異常に起因して前記過電流検出部232に設定されたしきい値電圧Vth3或いはVth4を越える電流が上記駆動電流として流れたとすると、次のような処理が行われるようになる(但し、図示は省略する)。
【0060】
すなわちこのとき、過電流検出部232のフリップフロップ40が論理ローレベルとなり、単安定マルチバイブレータ44の出力は能動になる。しかし、かかるタイミングでは、噴射信号が能動となっているため、単安定マルチバイブレータ44の出力はマスクされる。このため結局は、AND回路56並びに45の出力が非能動となり、リセット信号が出力されることはない。従って、上記生成されたフェイルセーフ信号も、図2(g)に示される態様のように能動レベル(論理ハイレベル)に立ち上がることなく、論理ローレベルにおかれる状態が維持されるようになる(図3及び図4と同様)。
【0061】
次に、上記フェイルセーフ信号に基づいて電子制御装置100が実行する故障診断ルーチンを図5のフローチャートを用いて説明する。
図5のルーチンにおいて、電子制御装置100は、内燃機関の基準位置信号(G信号)が入力されたことを条件に(ステップ101)、ステップ102で前回のG信号の検出時から今回のG信号の検出時までの間において、フェイルセーフ信号のエッジ(立ち上がりエッジ)が確認されたか否かを判別する。因みに、G信号は、内燃機関の各気筒への燃料噴射毎に出力される(4気筒内燃機関の場合、180°CA毎)。
【0062】
そして、ステップ102が肯定判別されれば、電子制御装置100はステップ103に進んで、フェイルフラグを「0」にクリアする。また、ステップ102が否定判別されれば、ステップ104に進んでフェイルフラグに「1」をセットする。
【0063】
図6は、本装置の電子制御装置100による一連の故障診断動作を示すタイムチャートであり、時刻t21以前は駆動電流波形の正常時を表し、時刻t21以降は駆動電流波形の異常時を表している。
【0064】
同図において、(a)に示されるG信号は180°CA毎に検出され、その各々の180°CA期間内に(b)に示されるような電磁弁300の噴射信号(駆動指令)が出される。時刻t21以前では、噴射信号の立ち下がり時と駆動電流の遮断時とが合致し、それにより既述した通りのリセット信号((d)に示す)が出力される。その結果、(e)に示されるフェイルセーフ信号は、噴射信号に略同期して立ち上がり及び立ち下がりを繰り返す。
【0065】
一方、時刻t21以降では、例えば前記定電流制御の不良に起因して噴射信号の立ち下がり時に対して駆動電流の遮断時期が早期側にずれ、それによりリセット信号が出力されることはない。そのため、フェイルセーフ信号が非能動レベル(論理ローレベル)のまま維持され、連続する2つのG信号間においてフェイルセーフ信号の立ち上がりエッジが検出されなくなる。よって、時刻t22でフェイルフラグに「1」がセットされる。
【0066】
こうして診断部を兼ねる電子制御装置100にあっては、フェイルセーフ信号が論理ローレベルに維持されることをもって負荷の短絡や定電流制御不能に起因する故障診断を実施することができる。また、過電流検出部232において過電流が流れた旨が検出された際にも、その故障の旨を診断することができるようになる。
【0067】
以上のように、本実施の形態にかかる電磁弁駆動装置によれば、以下に示す効果が得られる。
(A)本実施の形態では、噴射信号(駆動指令)の終了時に対して電磁弁300に流れる駆動電流(負荷電流)の遮断時が適正であるか否かに基づいて、フェイルセーフ信号の能動若しくは非能動状態を決定するようにした。より具体的には、噴射信号の終了時に対して電磁弁300に流れる駆動電流の遮断時が合致する場合には、フェイルセーフ信号の能動又は非能動状態を反転させ、噴射信号の終了時に対して電磁弁300に流れる駆動電流の遮断時が相違する場合には、フェイルセーフ信号の能動又は非能動状態を反転させるための指令信号(フリップフロップ46のリセット信号)をマスクするようにした。
【0068】
この場合、フェイルセーフ信号が能動又は非能動の何れであるかということから、駆動電流波形の適否を示す情報が簡易的に取得することができる。その結果、駆動対象となる電磁弁300に対し、適正な駆動電流が供給されているか否かを適正に診断することが可能となる。加えて、本構成の装置によれば、フライバック電圧を検出することなく電流遮断時の状態を監視することができるため、多気筒内燃機関に用いられる場合であっても、従来の駆動装置のように回路規模が大きくなるといった不都合が回避できる。
【0069】
(B)また、電磁弁300の今回の駆動指令時と前回の駆動指令時との間で、フェイルセーフ信号の反転エッジが確認された否かに応じて駆動電流の適否を診断するようにした。この場合、こうした診断方法を採用することにより、その診断処理を極めて容易に行うことができるようになる。
【0070】
(C)さらに、本実施の形態では蓄圧式の電磁弁駆動装置において、電磁弁300の駆動電流(負荷電流)の推移に対応した2つのしきい値Vth1,Vth2を設定し、同負荷電流のそれらしきい値との比較に基づいてフェイルセーフ信号を生成するようにした。そのため、駆動電流の特にレベル推移についてもこれを的確に監視することができるようになり、電磁弁300を駆動するための十分な駆動電流が供給されているか等についても正確な診断を行うことができる。
【0071】
(D)電磁弁300の駆動電流の異常レベルに対応したしきい値Vth3,Vth4を設定し、同駆動電流のそれらしきい値との比較に基づいて過電流を検出するようにした(過電流検出部232)。そして、フェイルセーフ信号生成部231は、この過電流が検出されるとき、フェイルセーフ信号を反転させるためのリセット信号をマスクし、当該信号を無条件に非能動とするようにした。その結果、駆動電流として異常に大きな電流が流れる場合に、上記フェイルセーフ信号として非能動レベルが維持された信号が生成されることとなり、該電流が流れ過ぎである旨を的確に診断することができる。
【0072】
(E)前記過電流が検出されることに基づいて駆動部210に付与される駆動指令(噴射信号)を遮断するようにした。そのため、過電流が検出された時点で電磁弁300に流れる駆動電流も遮断されることとなり、駆動部210を構成する駆動素子の破壊や電磁弁300を構成するコイル等の焼き付けも好適に防止される。
【0073】
(F)上記過電流検出部232の比較器37は、自らの比較出力に基づいてそのしきい値がVth3とVth4との間で切り換わる単一のヒステリシス比較器からなるため、最小限の回路規模にて過電流検出部232としての所望の機能が確保されるようになる(但し、比較器37を2つの比較器にて構成することも可能である)。
【0074】
なお、本発明では、上記実施の形態の他にも次の形態にて具体化できる。
(1)上記実施の形態では、フェイルセーフ信号生成部231において、噴射信号の反転信号、単安定マルチバイブレータ44によるワンショット信号、及び比較器38の反転信号をAND回路45,56に入力することにより、フリップフロップ46のリセット信号を生成し、そのリセット信号によりフェイルセーフ信号の能動レベルを反転させるようにしていたが、これを変更してもよい。要は、噴射信号(駆動指令)の終了時に対して電磁弁300に流れる駆動電流の遮断時が適正であるか否かに基づいてフェイルセーフ信号の能動レベルを決定するものであれば、その構成を任意に変更して具体化してもよい。
【0075】
(2)上記噴射信号とフェイルセーフ信号との能動又は非能動レベルの関係は、既述した事例に限定されるものではなく、その関係を逆転させてもよい。すなわち、駆動電流の正常時において、噴射信号の能動レベル期間と、フェイルセーフ信号の能動レベル期間とを略一致させるようにしてもよい。この場合、フリップフロップ46のQ出力を反転出力として取り出し、リセット信号によりフェイルセーフ信号を非能動レベルに反転させるようにすればよい。
【0076】
(3)上記実施の形態では、駆動回路200の負荷電流処理部230に過電流検出部232を設け、この検出部232が過電流検出時においてフェイルセーフ信号の能動状態を操作したり、電磁弁300の駆動電流の供給を停止させたりしていた。しかし、本発明の具現化に際しては、上記過電流検出部232を省略し、構成の簡略化を図るようにしてもよい。また、過電流の検出結果だけをパラメータとし、それのみによりフェイルセーフ信号の能動状態を操作することも可能である。
【0077】
(4)さらに、上記実施の形態においては、電磁弁駆動装置として蓄圧式のものを想定した。しかし、この発明にかかる電磁弁駆動装置の構成は、これら蓄圧式のものに限られることなく適用することができる。すなわち、駆動電流(負荷電流)波形が如何なる形態のものであれ、同駆動電流の例えばその予想される適正な推移に対応して能動又は非能動レベルが決定されるフェイルセーフ信号を生成するようにすれば、該フェイルセーフ信号に基づいて上記駆動電流が適正な電流であったか否かを診断することができる。
【0078】
(5)また、この生成するフェイルセーフ信号は、必ずしも1つである必要はない。例えば、診断対象となる駆動電流(負荷電流)波形に応じた任意の数のフェイルセーフ信号を生成してこれを診断する構成とすることができる。もっとも、前記電子制御装置100等、これを診断する側からすれば、より少ない信号に、より信頼性の高いかたちで上記駆動電流波形が適正か否かを示す情報が含まれることが望ましいことは云うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態にかかる電磁弁駆動装置を示す回路図。
【図2】実施の形態にかかる装置の動作例を示すタイムチャート。
【図3】実施の形態にかかる装置の動作例を示すタイムチャート。
【図4】実施の形態にかかる装置の動作例を示すタイムチャート。
【図5】電子制御装置による故障診断ルーチンを示すフローチャート。
【図6】電子制御装置による一連の故障診断動作を示すタイムチャート。
【符号の説明】
17…負荷電流抽出手段を構成する抵抗、38,39…比較器、100…電子制御装置、200…駆動回路、210…駆動手段を構成する駆動部、230…負荷電流処理部、231…フェイルセーフ信号生成手段を構成するフェイルセーフ信号生成部、232…過電流検出手段を構成する過電流検出部、300(300A,300B,300C,・・・)…電磁弁。
Claims (5)
- 所定の時間幅を有する駆動指令に基づき電磁弁に駆動電流を流してこれを駆動する駆動手段と、
前記電磁弁に流れる電流を抽出する負荷電流抽出手段と、
この抽出される負荷電流の推移に対応して能動若しくは非能動となるフェイルセーフ信号を生成するフェイルセーフ信号生成手段と、
を備えた電磁弁駆動装置において、
前記フェイルセーフ信号生成手段は、前記駆動指令の終了時に対して前記電磁弁に流れる負荷電流の遮断時が適正であるか否かに基づいて、前記フェイルセーフ信号の能動若しくは非能動状態を決定するものであって、前記駆動指令の終了時に対して前記電磁弁に流れる負荷電流の遮断時が適正である場合にのみ、前記フェイルセーフ信号の能動又は非能動状態を反転させることを特徴とする電磁弁駆動装置。 - 前記フェイルセーフ信号生成手段は、前記駆動指令の終了時に対して前記電磁弁に流れる負荷電流の遮断時が適正でない場合、前記フェイルセーフ信号の能動又は非能動状態を反転させるための指令信号をマスクする請求項1に記載の電磁弁駆動装置。
- 前記抽出される負荷電流の異常レベルに対応したしきい値を有し、同負荷電流のしきい値との比較に基づいて過電流を検出する過電流検出手段を備え、
当該過電流の検出時には、前記フェイルセーフ信号生成手段は、前記フェイルセーフ信号の能動又は非能動状態を反転させるための指令信号をマスクする請求項1または請求項2に記載の電磁弁駆動装置。 - 前記電磁弁の今回の駆動指令時と前回の駆動指令時との間で、前記フェイルセーフ信号の反転エッジが確認された否かに応じて前記駆動電流の適否を診断する診断手段を備える請求項1〜請求項3の何れかに記載の電磁弁駆動装置。
- 前記駆動手段は、予め蓄圧された電圧の放電に基づき前記電磁弁に大きな駆動電流を供給する第1の期間と、その後これよりも小さい一定の駆動電流を供給する第2の期間との2つの期間にわたって前記電磁弁を駆動するものであり、
前記フェイルセーフ信号生成手段は、前記第1の期間において前記抽出される負荷電流の予想される適正な推移に対応したしきい値と、前記第2の期間において前記抽出される負荷電流の予想される適正な推移に対応したしきい値との2つのしきい値を持ち、同負荷電流のそれら各しきい値との比較に基づいて前記フェイルセーフ信号を生成する比較器を備えてなる請求項1〜請求項4の何れかに記載の電磁弁駆動装置。
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