JP5839802B2 - 電気化学セル用ガスケット及び電気化学セル - Google Patents

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Description

本発明は、電気化学セル用ガスケット及び電気化学セルに関する。
一般的に、時計機能や半導体メモリのバックアップ電源等には、高いエネルギー密度と軽量化を図るため、各種の電気化学セルが使われている。この電気化学セルの実装の手段として、例えば電気二重層キャパシタではリフローハンダ付けが採用されている。
上記リフローハンダ付けは、電気化学セルを載せたプリント基板を200℃以上に昇温させる。そのため、リフローハンダ付けに対する耐熱性を図り、封止性を向上させることが、電気化学セルの信頼性を向上させる上で重要である。
電気化学セルは、正極缶を兼ねたケースと、負極缶を兼ねてケースの開口部を封口するキャップと、これらケースとキャップとの間に挟み込まれた絶縁性のガスケットを有している。この電気化学セルは、ケースの開口部の内縁がガスケットを介してキャップのフランジ部をかしめ封口し、内部に収容する電極や電解質を密閉する構造になっている。
従来は、ガスケットによる封止性を向上させるため、ガスケットの外壁上部の最大厚さを外壁下部の最小厚さより厚くし、かつ、ガスケットの外壁上部径を下部径よりも大きくしていた(例えば、特許文献1)。ガスケットの最大圧縮部の肉厚を厚くさせることによりガスケットを切れ難くし、かつ負極缶とガスケットの嵌め合いを大きくすることにより、封止性を向上させた。しかし、嵌め合いが大きくなった半面、正極缶に挿入されたガスケットへ負極缶を挿入するにはきつく、ガスケットと負極缶との摩擦によってガスケットに塗布されたシール剤がはがされる。その結果、電気化学セルの封止性を向上させるのが困難であった。
そこで、ガスケットの環状溝に嵌め込む負極缶のフランジ部の外径と略同じ内径を有した案内部と、前記底部から径方向外側に向かって設けられたシール剤を収容するための収容部とを備えたガスケットも開示されている(例えば、特許文献2)。この案内部によりにより、挿入性を向上させた。
特開2005‐123017号公報 特開2008‐60158号公報
しかし、負極缶の挿入性は向上するが、嵌め合いが小さい。ガスケットと負極缶の嵌め合いを大きくして封止性を上げようとするとガスケットに塗布したシール剤が負極缶にはがされてしまう。また反対に、シール剤によって封止性を上げようとするとシール剤がはがれないようにする必要がある。そのためにはガスケットと負極缶の嵌め合いを小さくする必要がある。このように、嵌め合いをきつくすることとシール剤をはがさずに保持するという2点を両立できないという問題があった。また、ガスケットへの負極缶の挿入性は向上しても、負極缶の傾きや位置ずれなどのわずかな挿入具合の変化によってガスケットに塗布されたシール剤がはがされてしまうという問題もあった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、その目的は封止性に優れた電気化学セル用ガスケット及び電気化学セルを提供することである。
上記問題を解決するための本発明は、以下の構成を採用した。
請求項1に記載の発明は樹脂からなり、外壁と内壁を有する環状の電気化学セル用ガスケットであって、前記外壁の内側面は、案内部と、該案内部の底部側に形成されたシール剤収容部とからなり、前記案内部は、断面がストレート形状であり、前記シール剤収容部には、前記案内部の内径の位置から複数の環状の凸部が径方向内側に突出して形成されたことを特徴とする電気化学セル用ガスケットであることを要旨とする。
請求項1に記載の電気化学セル用ガスケットによれば、複数の環状の凸部を有することにより、従来のガスケット形状のものに比べ、封止性が向上する。本発明のガスケット及び従来のガスケットは共に案内部がストレート形状になっている。本発明のガスケットは案内部の下に位置するガスケットの凸部により負極缶とガスケットの嵌め合いが大きくなり、封止性が向上する。また、環状溝にシール剤が塗布されることにより、ガスケットの凸部と凸部の間の凹部にシール剤が保持され、封止性が向上する。
また、ガスケット材料の流動性が改善する。一般的にガスケットの成型時には、成型金型に溶融した材料を注入するための注入口(ゲート)を内側に設置することが多い。従来の形状のガスケットは外壁厚みが薄くなった後に厚くなる部分を有している。そのため、この部分で射出圧力が低下し、十分な樹脂密度にならず、欠損不良品が発生する。一方、本発明のガスケットは射出圧力が均等にかかるため、欠損不良品が発生しない。その結果、ガスケットの生産性が向上する。また、ガスケットが成型金型に食いつくため、ランナーから剥離させやすくなる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電気化学セル用ガスケットにおいて、前記凸部の断面は先端に向かって細くなる形状を有することを要旨とする。
請求項2に記載の電気化学セル用ガスケットによれば、凸部は先端に向かって細くなることにより、凸部と凸部の間の凹部の容積が大きくなる。その結果、シール剤の収容部をより確実に確保することができる。従って、対象物とガスケットの間の封止性を向上することができる。
また、ガスケット材料の流動性が改善する。ガスケットを成型する際、先端に向かって凸部が細くなることにより樹脂の流動がスムーズになる。そのため、欠損不良品が発生しない。その結果、ガスケットの生産性が向上する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電気化学セル用ガスケットにおいて、前記凸部の間に平面部が形成されていることを要旨とする。
請求項3に記載の電気化学セル用ガスケットによれば、凸部と凸部の間に平面部が形成されていることによって凸部同士が重ならない。このため、凸部と凸部の間の凹部が浅くならない。その結果、シール剤の収容部をより確実に確保することができ、かつ、負極缶の挿入性を確保することができる。従って、対象物とガスケットの間の封止性を向上することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の電気化学セル用ガスケットにおいて、前記凸部は3本から6本形成されていることを要旨とする。
請求項4に記載の電気化学セル用ガスケットによれば、凸部は3本から6本形成されていることによって、シール剤の収容部を確保することができ、かつ、負極缶フランジ部分の広範囲にシール剤を保持することができる。従って、対象物とガスケットの間の封止性を向上することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の電気化学セル用ガスケットにおいて、前記凸部の断面は略三角形状であることを要旨とする。
請求項5に記載の電気化学セル用ガスケットによれば、従来のガスケット形状のものに比べ、ガスケット材料の流動性が改善する。その結果、ガスケットの生産性が向上する。また、凸部と凸部の間の凹部に多くのシール剤を保持することが出来る。従って、対象物とガスケットの間の封止性を向上することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の電気化学セル用ガスケットにおいて、前記凸部の頂点部の角度が85度から95度であることを要旨とする。
請求項6に記載の電気化学セル用ガスケットによれば、凸部の頂点部の角度が85度以下では樹脂流動が悪化し欠損不良が発生しやすくなり、かつ、正極缶をかしめた際にシール剤とガスケットと負極缶の密着が不十分になる。その結果、封止性が低下する。95度以上では成型品を金型に固定するロックとしての機能が不十分になる。凸部の頂点部の角度を85度から95度にすることによって、ガスケットの流動性が向上し、対象物とガスケットの間の封止性を向上することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項3に記載の電気化学セル用ガスケットにおいて、前記凸部の高さが0.02mm以上0.04mm以下であることを要旨とする。
請求項7に記載の電気化学セル用ガスケットによれば、凸部の高さが0.02mm未満では負極缶を挿入した際に嵌め合いがゆるく、十分に負極缶を保持できない。そのため、封止性が低下する。0.041mm以上では嵌め合いがきつく、負極缶が浮きあがる。そのため、封止性が低下する。凸部の高さを0.02mm以上0.04mm以下にすることによって、ガスケットが負極缶を安定して保持できる。その結果、対象物とガスケットの間の封止性を向上することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項3に記載の電気化学セル用ガスケットにおいて、前記ガスケットの案内部が面取りされていることを要旨とする。
請求項8に記載の電気化学セル用ガスケットによれば、前記ガスケットの案内部を面取りすることにより、面取りにより適正な位置に負極缶が案内され、ガスケットに傷をつけずに負極缶を挿入することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項3に記載の電気化学セル用ガスケットにおいて、射出成型法により成型されることを要旨とする。
請求項9に記載の電気化学セル用ガスケットによれば、射出成型法によりガスケットを成型することにより、一度に大量に成型することができるため、生産性を向上することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1から9のいずれか一項に記載の電気化学セル用ガスケットにおいて、樹脂の注入口(ゲート)は前記内壁に形成されることを要旨とする。
請求項10に記載の電気化学セル用ガスケットによれば、ゲートを内壁に持つことにより、かしめ封口した際、ガスケットへ均等に圧力がかかるため、封止性を向上することができる。
請求項11に記載の発明は、有底円筒状に形成されて電極と電解質を収容する正極缶と、前記正極缶の開口部を封口する負極缶と、環状溝にシール剤が塗布された請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のガスケットとを備えることを特徴とする電気化学セルであることを要旨とする。
請求項12に記載の発明は、前記案内部の内径は、前記負極缶のフランジ部の外径と略同じ内径であることを特徴とする請求項11に記載の電気化学セルであることを要旨とする。
請求項13に記載の発明は、前記シール剤収容部の幅は、前記負極缶のフランジ部の高さ方向の厚さよりも大きく形成されていることを特徴とする請求項11もしくは請求項12に記載の電気化学セルであることを要旨とする。
請求項11乃至請求項13に記載の電気化学セルによれば、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のガスケットを用いることにより、シール剤収容部に収容されたシール剤をガスケットとフランジ部との間に多量でかつ広範囲に、効果的に挟み込ませることができる。よって、電気化学セルの封止性を向上させることができる。ひいては、電気化学セルの漏液を減少させて、長期保存性を向上させることができる。
本発明によれば、ガスケットと負極缶の嵌め合いを大きくすると同時に、シール剤を適切な箇所に保持することができるようになったため、ガスケットの封止性が向上した。また、成型時のガスケットの材料の流動性が良くなり、欠損不良が減少した。また、当該ガスケットを使用した際に耐漏液性に優れた電気化学セルを提供することが可能となった。
本実施形態の電気化学セルを示す断面図である。 同じく、かしめる前の電気化学セルを示す断面図である。 本発明と従来例のガスケットを比較する図である。 本発明と従来例のガスケットと負極缶の嵌め合いを比較する図である。 本願実施形態の一例の電気化学セルを示す断面図である。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図3に従って説明する。図1は、電気化
学セル1の側断面図である。
図1において、電気化学セル1は、有底円筒状に形成されたケースとしての正極缶2と
ハット状に形成されたキャップとしての負極缶3と、正極缶2と負極缶3との間に挟み込まれたガスケット4、ガスケット4の表面に配するシール層13と、を有している。正極缶2は、ガスケット4とシール層13を介して開口部2aを負極缶3にかしめ封口し、正極缶2と負極缶3との間に密閉された収容室Sを形成する。負極缶3はかしめ封口する際に塑性変形を起こさないように、例えばステンレスのように強度の高い材料を有することが好ましい。
収容室Sには、正極缶2の底面側から順に、一対の電極を構成する正極5、セパレータ
6、一対の電極を構成する負極7が積層されて、電解質8が充填されている。
本発明の電気化学セルはかしめ封口を行う。電気化学セルとは、具体的には電気二重層キャパシタおよび電池を指す。
電気化学セルを電気二重層キャパシタとして使用する場合には、正極5と負極7にそれぞれ活性炭粉末を適当なバインダーと一緒にプレス成型又は圧延ロールしたものを用いることができる。また、フェノール系、レーヨン系、アクリル系、ピッチ系などの繊維を、不融化し、炭化処理及び賦活処理をして活性炭または活性炭繊維とし、これをフェルト状、繊維状、紙状、または焼結体状にして用いてもよい。またポリアニリン(PAN)やポリアセンなども利用できる。
セパレータ6には、大きなイオン透過度を有し、機械的強度が高い絶縁膜を用いることができる。リフローハンダ付けによる実装を考慮すると、セパレータ6には、熱的、機械的耐性に優れたガラス繊維を用いることができる。そのほかに、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレンなどの樹脂を用いてもよい。
電解質8には、公知の液体状あるいはゲル状の電解質を用いることができる。
また、電気化学セルを電池として使用する場合、正極5には、リチウム含有マンガン酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、リチウム含有ニッケル酸化物、リチウム含有チタン酸化物、三酸化モリブデン、五酸化ニオブなど、従来から知られている活物質に適当なバインダーと導電助剤であるグラファイトを混合したものを用いることができる。また、負極7には、電気化学セルを電池として使用する場合、炭素、リチウム−アルミニウムなどのリチウム合金、シリコンやシリコン酸化物など従来から知られている活物質に適当なバインダーと導電助剤であるグラファイトを混合したものを用いることができる。
図2は、正極缶2の開口部2aを負極缶3にかしめる前の状態を示す図である。
図2において、負極缶3は、正極缶2の内周面に沿って断面U字状に折り曲げ形成されたフランジ部3aを有している。フランジ部3aは、正極缶2の略中心軸Cの方向(中心軸方向)に沿って折り曲げ形成されて、中心軸方向に沿う所定の厚みを有している。本実施形態では、フランジ部3aの中心軸方向に沿う厚みを、フランジ厚さWfとし、フランジ部3aの外径を、フランジ径Rfとする。
ガスケット4の形状に関して、図2及び図5を用いて説明する。
ガスケット4は、正極缶2の内周面に沿う環状に成型されている。ガスケットには、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル樹脂(PEN)などの高い耐熱性を有した硬質エンジニアリングプラスチックを用いることができる。
ガスケットは環状に成型されて、図2に示すように、横断面がU字状で中心軸方向に沿って設けられた環状溝10を有している。環状溝10の外壁11には、フランジ径Rfと略同じ内径を有したガスケットの案内部11aがガスケットの底部方向に延びるように形成されている。本実施形態では、この案内部11aの内径を案内径Rgとする。
図5の(b)に示すように、径方向内側に向かって凸部4aを有し、その凸部と凸部の間に凹部4bがある。この凸部4a及び凹部4bが複数集まってシール剤収容部12aが形成されている。シール剤収容部12aの幅を表すシール剤収容部幅Wsは、フランジ厚さWfとほぼ同じサイズで形成されている。例えば、図1に示すように、フランジ部3aが正極缶2にかしめ封止されるとき、シール剤収容部幅Wsはフランジ部3aの外側面をほぼ覆うサイズで形成されている。また、この凸部4aは3本未満ではシール剤が十分に収容できず、またロックとしての機能も不十分である。7本以上では案内部11aを十分に確保できなくなってしまう。そのため凸部4aは3本から6本形成されていることが望ましい。
また、図5の(b)に示すように、凸部と凸部の間に平面部14が形成されていることによって凸部4a同士が重ならない。凸部4a同士が重なってしまうと、間の凹部4bが浅くなってしまう。凹部4bが浅くなってしまうと、塗布するシール剤の収容部が小さくなってしまう。そのため、凹部4bに平面部14が形成されていることが望ましい。
図2において、環状溝10の内側面には、シール剤からなるシール層13が形成されて
いる。シール剤には、アスファルト、エポキシ樹脂、ポリアミド系樹脂、ブチルゴム系接
着剤などを用いることができる。シール層13は、このシール剤を環状溝10の内部に塗布して乾燥させることにより形成されている。環状溝10に塗布されるシール剤は、シール剤収容部12aの部分に充填され乾燥する。そのため、シール層13は、シール剤収容部12aの凹部4bが深い分だけ、シール剤収容部12aで肉厚に形成され、より多くのシール剤を環状溝10に収容する。
案内部11aを覆うシール層13は、環状溝10にフランジ部3aを嵌め込むとき、案
内径Rgがフランジ径Rfと略同じ内径に形成されるため、フランジ部3aによって強制
的に擦り落とされることなく案内部11aの表面に定着し続ける。
案内部11aを覆うシール層13は、フランジ部3aが正極缶2にかしめ封止されると
き、シール剤収容部幅Wsがフランジ厚さWfよりも大きく形成されるため、フランジ部3aの外側面の全体にわたりシール剤を密着させる。
シール剤収容部12aに充填されるシール層13は、フランジ部3aが正極缶2にかしめ封止されるとき、シール剤収容部12aの収容するシール剤の容量分だけ、フランジ部3aの外側面を、より広範囲にわたって覆う。
この結果、フランジ部3aが正極缶2にかしめ封止されるとき、ガスケット4とフラン
ジ部3aとの間に、より多くのシール剤を広範囲にわたって挟み込ませることができる。そのため、電気化学セル1の封止性を向上させることができる。
ガスケット4の製造方法には、射出成型法や熱圧縮法を用いることができる。一般的には射出成型法が用いられる。射出成型法とは、プラスチックなどの加工法の一種である。その方法は、欲しい形状に加工した金型内に加熱溶融された材料を射出圧を加えて押込み充填し、冷却・固化させた後、金型から成型品を取り外し、ガスケットを得るというものである。射出成型法を利用する場合には、成型品を金型に固定するロックとしてもガスケットの凸部を利用することができる。本発明においては射出成型法を用いてガスケットを作製する。また、樹脂の注入口であるゲートをガスケットの外壁の正極缶もしくは負極缶に接する部分に設けることは好ましくない。かしめ封口したとき、圧力が均等にかからないため、封止性が弱くなってしまう。そのためゲートは内壁に設けることが好ましい。
次に、実施例と比較例に基づいて本発明の効果を説明する。図3、図4、図5はガスケットの断面形状を示す図である。図3(a)は本発明のガスケットの一例として実施例1のガスケットを示す。図3(b)は従来のガスケットの一例として比較例1、図3(c)は比較例2のガスケットを示す。
図4は実施例及び比較例のガスケットと負極缶の嵌め合いを説明する図である。図4(a)は本発明のガスケットの一例として実施例1のガスケットを示す。図4(b)は従来のガスケットの一例として比較例1、図4(c)は比較例2のガスケットを示す。図4(b)、(c)に記載のガスケットは共に負極缶のフランジ部Wfにあたる外壁11の内側部分に凸部を有していない。(b)はガスケットの案内部から底方向に向けてストレート部を有し、底部に径方向外側に向かって延びるシール剤収容部を有している。(c)はガスケットの案内部を径方向内側に突出させ、案内部より下の部分は底方向に向けてストレート部を有している。
図5は実施例2に用いる形状のガスケットである。(a)は断面図、(b)は凸部4a、凹部4b及び平面部14の拡大図を示す。凸部と凸部の間に平面部14が配される。凸部4aの裾と平面部14により凹部4bが形成される。
(実施例1)
まず、ステンレス製の正極缶2とステンレス製の負極缶3を得た。次いで、粉砕した三酸化モリブデンと、グラファイトと、ポリアクリル酸とを、それぞれ重量比が、三酸化モリブデン:グラファイト:ポリアクリル酸=53:45:2の割合で混合して正極合剤を生成した。5mgの正極合剤を2ton/cm2で加圧して直径が2.4mmのペレットを形成して正極5としての正極ペレットを得た。そして、炭素を導電性フィラーとした導電性樹脂接着剤からなる電極集電体を用いて、正極缶2に正極5を接着して正極ユニットを形成した。その後、この正極ユニットを250℃の減圧下で8時間乾燥した。
また、粉砕したシリコン酸化物と、グラファイトと、ポリアクリル酸とを、それぞれ重
量比が、シリコン酸化物:グラファイト:ポリアクリル酸=45:40:15の割合で混
合して負極合剤を生成した。1.1mgの負極合剤を2ton/cm2で加圧し、直径が
2.1mmのペレットを形成して負極ペレットを得た。次いで、炭素を導電性フィラーと
する導電性樹脂接着剤からなる電極集電体を用いて、負極缶3に負極ペレットを接着して
負極ユニットを形成した。その後、この負極ユニットを250℃の減圧下で8時間乾燥した。さらに、直径が2mm、厚さが0.2mmに打ち抜き形成したリチウムフォイルを負極ペレットに圧着して正極7としてのリチウム−負極ペレット積層電極を形成した。
厚さが0.2mmのガラス繊維からなる不織布を乾燥した後、該不織布を用いて直径が
3mmの円盤状に打ち抜き形成し、セパレータ6を得た。
エチレンカーボネート(EC)とγ−ブチルラクトン(γBL)とを、それぞれ体積比
がEC:γBL=1:1の割合で混合した混合溶媒に、ホウフッ化リチウム(LiBF4
)を1モル/リットルの濃度で溶解して電解質8を得た。
次いで、ポリエーテルエーテルケトン樹脂を用いた射出成型法によって、外径が4.6mm、径方向の厚さが1mm、凸部4aの高さが0.03mmのガスケット4を得た。図3(a)に示す実施例1のガスケット4は、案内径Rgがフランジ径Rfと同じ径で形成された。また、シール剤収容部最大内径Rcもまた、案内径Rg及びフランジ径Rfと同じ径で形成された。負極缶3挿入後にフランジ部分Wfに対応する部分の最小内径Rtはフランジ径Rfより0.03mm小さく成型されている。そのため、負極缶とガスケットの嵌め合いは0.03mmになった。
次に、ブチルゴム系接着剤(ブチルゴム30重量%、トルエン70重量%)とブローン
アスファルトをトルエンに溶かしてシール剤を得た。シール剤を正極缶2の内側縁に塗
布して120℃のドライルーム内で加熱乾燥した。また、シール剤の塗布された正極缶2
の内縁にガスケット4を嵌め込み、ガスケット4の環状溝10の内側にシール剤を塗布し
て120℃のドライルーム内で加熱乾燥し、シール層13を形成した。
そして、ガスケット4の環状溝10に負極缶3のフランジ部3aを挿入し、電解質8を収容室Sに注入して負極缶3をかしめ封口した。これによって、外径が4.8mm、厚さが1.4mmの実施例1に記載の電気化学セル1である二次電池を形成した。
上記実施例1に基づいて500個の二次電池を作製し、フランジ部3aをガスケット4の環状溝10に挿入する際に、各ガスケット4に割れが生じるか否かを確認した。また、各二次電池を、予備加熱温度が200℃、到達温度が260℃、通過時間3分のリフロー炉に通過させて、各二次電池に漏液があるか否かを確認した。さらに、各二次電池の正極−負極間に3.3Vの電圧を印加し、60℃90%の雰囲気で20日間だけ保存して容量の維持率を計測した。各二次電池の容量は、それぞれ正極−負極間に3.3Vの電圧を印加して50μAの定電流で24時間充電し、その後、5μAの定電流で放電を行い、正極−負極間の電圧が1.4Vになるまでの時間から算出した。
(実施例2)
まず、正極ユニット、負極ユニット、セパレータ6、及び電解質8を、実施例1と同じ
方法で得た。
次いで、ポリエーテルエーテルケトン樹脂を用いた射出成型法によって、図5(a)に示す形状のガスケットを成型した。実施例1と異なり、凸部と凸部の間に平面部14が形成されている。また、ガスケットの案内部に面取り部15を有している。実施例1と同じく、外径が4.6mm、径方向の厚さが1mm、凸部4aの高さが0.03mmのガスケットを得た。負極缶とガスケットの嵌め合いは実施例1と同様に0.03mmである。シール層13を実施例1と同じ方法で形成してガスケットの環状溝10に負極缶3のフランジ部3aを挿入し、実施例1と同量の電解質8を収容室Sに注入して負極缶3をかしめ封口した。これによって、実施例2に記載の電気化学セル1である二次電池を形成した。
上記実施例2に基づいて500個の二次電池を作製し、実施例1同様にガスケットの挿入時割れ、漏液、容量維持率について試験を行った。
(比較例1)
まず、正極ユニット、負極ユニット、セパレータ6、及び電解質8を、実施例1と同じ
方法で得た。
次いで、ポリエーテルエーテルケトン樹脂を用いた射出成型法によって、実施例1と同じく、外径が4.6mm、径方向の厚さが1mmのガスケット4を得た。図3(b)に示す比較例1のガスケット4は、案内径Rgがフランジ径Rfより0.01mm小さく形成されて、ガスケットシール剤収容部最大内径Rcが案内径Rgよりも0.03mm大きく、かつ、フランジ径Rfよりも0.02mm大きく形成されている。負極缶3挿入後にフランジ部分Wfに対応する部分の最小内径Rtは案内径Rgと同じため、フランジ径Rfより0.01mm小さく成型されている。そのため、負極缶とガスケットの嵌め合いは0.01mmになる。そして、シール層13を実施例1と同じ方法で形成してガスケット4の環状溝10に負極缶3のフランジ部3aを挿入し、実施例1と同量の電解質8を収容室Sに注入して負極缶3をかしめ封口した。これによって、比較例1に記載の電気化学セル1である二次電池を形成した。
上記比較例1に基づいて500個の二次電池を作製し、実施例1同様にガスケット4の挿入時割れ、漏液、容量維持率について試験を行った。
(比較例2)
まず、正極ユニット、負極ユニット、セパレータ6、及び電解質8を、実施例1と同じ
方法で得た。
次いで、ポリエーテルエーテルケトン樹脂を用いた射出成型法によって、実施例1と同じく、外径が4.6mm、径方向の厚さが1mmのガスケット4を得た。図3(c)に示すように、比較例2のガスケット4は、案内径Rgがフランジ径Rfより0.07mm小さく形成されて、ガスケットシール剤収容部最大内径Rcが案内径Rgよりも0.03mm大きく、かつ、フランジ径Rfよりも0.04mm小さく形成されている。負極缶3挿入後にフランジ部分Wfに対応する部分の最小内径Rtはガスケットシール剤収容部最大内径Rcと同じであり、フランジ径Rfより0.04mm小さく成型されている。そのため、負極缶とガスケットの嵌め合いは0.04mmになる。そして、シール層13を実施例1と同じ方法で形成してガスケット4の環状溝10に負極缶3のフランジ部3aを挿入し、実施例1と同量の電解質8を収容室Sに注入して負極缶3をかしめ封口した。これによって、比較例2に記載の電気化学セル1である二次電池を形成した。
上記比較例2に基づいて500個の二次電池を作製し、実施例1同様にガスケット4の挿入時割れ、漏液、容量維持率について試験を行った。
Figure 0005839802
Figure 0005839802
Figure 0005839802
Figure 0005839802
表1に、ガスケット4の成型時のガスケット不良率を表す。ガスケットの不良率は成型後のガスケットを拡大鏡を用いて樹脂の欠損不良や密度不良があるか否かを確認したものである。表1より、図3(a)に表した実施例1および図5(a)に表した実施例2のガスケットは、図3(b)の比較例1及び図3(c)の比較例2のガスケットよりも不良率が低い。そのため、実施例1および実施例2のガスケットの形状にすることにより生産性が向上する。
表2に組立時のガスケット割れ率、漏液率、容量維持率を表す。ガスケット割れ率は正極缶に挿入されたガスケットに負極缶を挿入した後、拡大鏡を用いてガスケットの割れがあるか否かを確認したものである。漏液率は、二次電池をリフロー炉に通過させた後、拡大鏡を用いて漏液があるか否かを確認したものである。容量維持率は二次電池の正極−負極間に3.3Vの電圧を印加し、60℃90%の雰囲気で20日間だけ保存して容量の維持率を計測したものである。二次電池の容量は、それぞれ正極−負極間に3.3Vの電圧を印加して50μAの定電流で24時間充電し、その後、5μAの定電流で放電を行い、正極−負極間の電圧が1.4Vになるまでの時間から算出した。表2において、比較例2は2%割れが発生した。だが、実施例1、実施例2及び比較例1はガスケットの割れは発生しない。また、表3によると実施例1、実施例2及び比較例2のガスケットは比較例1に対して嵌め合いが大きい。すなわち、実施例1及び実施例2のガスケットは、割れが発生しないうえ、ガスケットの嵌め合いが大きくなることにより封止性を向上させる。
また、比較例2では6%の漏液が確認されたものの、実施例1、実施例2及び比較例1では、漏液が確認されない。すなわち、正極缶にかしめ封口されるとき、シール剤収容部12aの収容するシール剤が負極缶のフランジ部3aを広範囲に覆うため、封止性を向上させる。
また、比較例1の容量維持率は70%、比較例2の容量維持率は35%である。一方、実施例1の容量維持率は85%、実施例2の容量維持率は86%と高い値である。この結果、実施例1及び実施例2のガスケットは、二次電池の封止性を向上させた分だけ、その電気的特性を維持させる。
表3にガスケットと負極缶の嵌め合いを表す。また、図4にガスケットと負極缶の嵌め合いIa、Ib、Icを示す。ここで負極缶の嵌め合いは、図4に示すように、負極缶フランジ径Rfとフランジ部分Wfに対応する部分の最小内径Rtの差を表したものである。表3より、実施例1、実施例2及び比較例2の嵌め合いは比較例1より大きいことがわかる。ただし、比較例2は、表2に示したとおり、負極缶挿入時にガスケット割れが発生している。すなわち、実施例1及び実施例2のガスケットのみが、ガスケット挿入時に割れを発生させることなく、嵌め合いを大きくすることができる。これにより、封止性を向上させる。
表4にガスケットシール剤塗布量比較を表す。ガスケットシール剤塗布量はガスケットに塗布したシール剤の重量比を表したものである。表4において、実施例1のガスケットシール剤塗布量は比較例1のガスケットの2.3倍、実施例2は2.5倍大きい。すなわち、実施例1及び実施例2のガスケットは、負極缶フランジ部により多くのシール剤を付着させることにより封止性を向上させる。
また、実施例1と実施例2に記載の二次電池を試験後に解体し、ガスケットの案内部11aを観察した。実施例2と比較して、実施例1の案内部11aには細かな傷が入っているものがあった。実施例2においては、ガスケットの案内部11aに面取りを行っているため適正な位置に負極缶が案内され、ガスケットに傷をつけずに負極缶を挿入することができる。実施例1のガスケットの傷は実使用上問題にならないレベルだが、より長期間封止性を保持するためには、ガスケットの案内部11aに面取りを行うことがより有効である。
(実施例3)
まず、正極ユニット、負極ユニット、セパレータ6、及び電解質8を、実施例1と同じ
方法で得た。
次いで、ポリエーテルエーテルケトン樹脂を用いた射出成型法によって、実施例1と同じく、外径が4.6mm、径方向の厚さが1mm、凸部4aの高さが0.02mmとし、図4(a)に示す形状のガスケットを得た。負極缶とガスケットの嵌め合いは0.02mmである。シール層13を実施例1と同じ方法で形成してガスケットの環状溝10に負極缶3のフランジ部3aを挿入し、実施例1と同量の電解質8を収容室Sに注入して負極缶3をかしめ封口した。これによって、実施例3の電気化学セル1としての二次電池を形成した。
上記実施例3に基づいて100個の二次電池を作製し、実施例1同様にガスケットの挿入時割れ、漏液、容量維持率について試験を行った。
(実施例4)
実施例3と同様にガスケットを作製し、凸部4aの高さのみを0.04mmと変更した。負極缶とガスケットの嵌め合いは0.04mmである。ガスケット以外の部材に関しては実施例3と同じものを用い、二次電池を作製した。また、実施例3と同様に試験を行った。
(実施例5)
実施例3と同様にガスケットを作製し、凸部4aの高さのみを0.01mmと変更した。負極缶とガスケットの嵌め合いは0.01mmである。ガスケット以外の部材に関しては実施例3と同じものを用い、二次電池を作製した。また、実施例3と同様に試験を行った。
(実施例6)
実施例3と同様にガスケットを作製し、凸部4aの高さのみを0.05mmと変更した。負極缶とガスケットの嵌め合いは0.05mmである。ガスケット以外の部材に関しては実施例3と同じものを用い、二次電池を作製した。また、実施例3と同様に試験を行った。
Figure 0005839802
表5に組立時のガスケット割れ率、漏液率、容量維持率を表す。表5において、実施例3から6いずれも割れ率、及び漏液率は0%であった。容量維持率において実施例3は85%、実施例4は87%、実施例6は88%と高い容量維持率であった。しかし、実施例5は80%と、実使用上問題のない程度ではあるが、実施例と比較してやや低い値となった。そのため、より確実に封止性を上げ、高い容量維持率を確保したい場合は凸部4aの高さが0.02mm以上のガスケットを使用することがより好ましい。
また、実施例6においてガスケットの割れは発生しなかったものの、負極缶との嵌め合いがきつく、負極缶が浮き上がってくる場合があった。十分に負極缶を押さえながら封止を行えば問題ないのだが、それが工程において実施できない場合は0.04mm以下のガスケットを使用することがより好ましい。
次に、上記のように構成した本実施形態の効果を以下に記載する。
(1)図1のように、ガスケット4は、環状溝10の外壁側に形成され、負極缶3のフランジ部3aの外径と同じ内径を有して凸部始点まで延びる案内部11aとガスケットの凸部4a、凹部4bが複数集まってできたシール剤を収容するシール剤収容部12a、とを備える。したがって、正極缶2の開口部2aをかしめて環状溝10の外壁11をフランジ部3aに密着させるとき、シール剤収容部12aに収容されたシール剤をガスケット4とフランジ部3aとの間に多量でかつ広範囲に、効果的に挟み込ませることができる。よって、電気化学セル1の封止性を向上させることができる。ひいては、電気化学セル1の漏液を減少させて、長期保存性を向上させることができる。
(2)ガスケット4を射出成型法によって成型するとき、シール剤収容部12aのガスケットの凸部4aをロックとして利用させることができる。したがって、別途ロックとなる部位を形成する必要がなく、ガスケット4の生産性を向上させることができる。
C 中心軸
1 電気化学セル
2 正極缶
2a 開口部
3 負極缶
3a フランジ部
4 ガスケット
4a 凸部
4b 凹部
5 正極
6 セパレーター
7 負極
8 電解質
10 環状溝
11 外壁
11a 案内部
12a シール剤収容部
13 シール層
14 平面部
15 面取り部
S 収容室
Rf 負極缶フランジ径
Wf 負極缶フランジ厚さ
Ws シール剤収容部幅
Rg ガスケット案内径
Rt フランジ部分Wfに対応する部分の最小内径
Rc シール剤収容部最大内径
Ia 実施例1のガスケットにおける負極缶との嵌め合い
Ib 比較例1のガスケットにおける負極缶との嵌め合い
Ic 比較例2のガスケットにおける負極缶との嵌め合い

Claims (13)

  1. 樹脂からなり、外壁と内壁を有する環状の電気化学セル用ガスケットであって、
    前記外壁の内側面は、案内部と、該案内部の底部側に形成されたシール剤収容部とからなり、
    前記案内部は、断面がストレート形状であり、
    前記シール剤収容部には、前記案内部の内径の位置から複数の環状の凸部が径方向内側に突出して形成された
    ことを特徴とする電気化学セル用ガスケット。
  2. 前記凸部の断面は先端に向かって細くなる形状を有することを特徴とする請求項1に記載の電気化学セル用ガスケット。
  3. 前記複数の凸部の間に平面部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電気化学セル用ガスケット。
  4. 前記凸部は3本から6本形成されていることを特徴とする請求項3に記載の電気化学セル用ガスケット。
  5. 前記凸部の断面は略三角形状であることを特徴とする請求項3に記載の電気化学セル用ガスケット。
  6. 前記凸部の頂点部の角度が85度から95度であることを特徴とする請求項5に記載の電気化学セル用ガスケット。
  7. 前記凸部の高さが0.02mm以上0.04mm以下であることを特徴とした請求項3に記載の電気化学セル用ガスケット。
  8. 前記ガスケットの案内部が面取りされていることを特徴とした請求項3に記載の電気化学セル用ガスケット。
  9. 射出成型法により成型されることを特徴とする請求項3に記載の電気化学セル用ガスケット。
  10. 樹脂の注入口(ゲート)は前記内壁に形成されることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の電気化学セル用ガスケット。
  11. 有底円筒状に形成されて電極と電解質を収容する正極缶と、前記正極缶の開口部を封口する負極缶と、環状溝にシール剤が塗布された請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のガスケットとを備えることを特徴とする電気化学セル。
  12. 前記案内部の内径は、前記負極缶のフランジ部の外径と略同じ内径であることを特徴とする請求項11に記載の電気化学セル。
  13. 前記シール剤収容部の幅は、前記負極缶のフランジ部の高さ方向の厚さよりも大きく形成されていることを特徴とする請求項11もしくは請求項12に記載の電気化学セル。
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