JP7181816B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents
非水電解質二次電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7181816B2 JP7181816B2 JP2019040794A JP2019040794A JP7181816B2 JP 7181816 B2 JP7181816 B2 JP 7181816B2 JP 2019040794 A JP2019040794 A JP 2019040794A JP 2019040794 A JP2019040794 A JP 2019040794A JP 7181816 B2 JP7181816 B2 JP 7181816B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- positive electrode
- negative electrode
- electrolyte secondary
- secondary battery
- aqueous electrolyte
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Description
負極中における導電助剤の含有量を上記範囲とすることにより、充分な放電容量がより効果的に確保されつつ、負極中における電流の流れもより良好になる。これにより、小型サイズであっても、さらに充分な放電容量が得られ、且つ、さらに大きな電流を供給することが可能になる。
また、前記正極に含まれる前記バインダが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなることがより好ましい。
さらに、上記構成において、前記正極に含まれる前記導電助剤の平均粒子径(D50)が、前記正極活物質の平均粒子径(D50)に対して55~67%の粒子径であることがより好ましい。
さらに、導電助剤の平均粒子径(D50)が、正極活物質の平均粒子径(D50)に対して上記範囲の粒子径であることで、電池の内部抵抗をより効果的に低減でき、上記の重負荷特性の向上効果がより顕著に得られる。
具体的には、まず、環状カーボネート溶媒として、誘電率が高く、支持塩の溶解性が高いPC及びECを用いることにより、大きな放電容量を得ることが可能となる。また、PC及びECは、沸点が高いことから、例えば、高温環境下で使用又は保管した場合でも揮発し難い電解液が得られる。さらに、環状カーボネート溶媒として、ECよりも融点が低いPCを、ECと混合して用いることにより、低温特性を向上させることが可能となる。また、鎖状カーボネート溶媒として、融点の低いEMCを用いることにより、低温特性が向上する。
電解液に用いられる支持塩を上記のリチウム化合物とすることにより、電解液の耐熱性が高められ、高温時の容量の減少が抑制できる。
セパレータを、多孔性高分子材料であるポリプロピレン樹脂から構成することにより、充分な機械強度を確保しながら、大きなイオン透過度を有するセパレータが得られることから、非水電解質二次電池の内部抵抗が低減されて放電容量がさらに向上する。
図1に示す本実施形態の非水電解質二次電池1は、いわゆるコイン(ボタン)型の電池である。この非水電解質二次電池1は、収納容器2内に、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極10と、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極20と、正極10と負極20との間に配置されたセパレータ30と、少なくとも支持塩及び有機溶媒を含む電解液50とを備える。
より具体的には、本実施形態の非水電解質二次電池1は、有底円筒状の正極缶12と、正極缶12の開口部12aにガスケット40を介在して固定され、正極缶12との間に収容空間を形成する有蓋円筒状(ハット状)の負極缶22とを有し、正極缶12の開口部12aの周縁を内側、即ち負極缶22側にかしめることで収容空間を密封する収納容器2を備える。
また、図1に示すように、ガスケット40は、正極缶12の内周面に沿って狭入されるとともに、セパレータ30の外周と接続され、セパレータ30を保持している。
また、正極10、負極20及びセパレータ30には、収納容器2内に充填された電解液50が含浸している。
本実施形態において、収納容器2を構成する正極缶12は、上述したように、有底円筒状に構成され、平面視で円形の開口部12aを有する。このような正極缶12の材質としては、従来公知のものを何ら制限無く用いることができ、例えば、NAS64等のステンレス鋼が挙げられる。
ガスケット40は、図1に示すように、正極缶12の内周面に沿って円環状に形成され、その環状溝41の内部に負極缶22の先端部22aが配置される。
また、ガスケット40は、例えば、その材質が、熱変形温度が230℃以上の樹脂であることが好ましい。ガスケット40に用いる樹脂材料の熱変形温度が230℃以上であれば、非水電解質二次電池1を高温環境下で使用又は保管した場合や、非水電解質二次電池1の使用中における発熱が生じた場合でも、ガスケットが著しく変形して電解液50が漏出するのを防止できる。
本実施形態の非水電解質二次電池1は、電解液50として、少なくとも有機溶媒及び支持塩を含むものを用いる。そして、電解液50は、有機溶媒として、環状カーボネート溶媒であるプロピレンカーボネート(PC)、環状カーボネート溶媒であるエチレンカーボネート(EC)、及び、鎖状カーボネート溶媒であるエチルメチルカーボネート(EMC)を含有してなる混合溶媒を用いることが好ましい。
このような電解液は、通常、支持塩を、有機溶媒等の非水溶媒に溶解させたものからなり、電解液に求められる耐熱性や粘度等を勘案して、その特性が決定される。
具体的には、まず、環状カーボネート溶媒として、誘電率が高く、支持塩の溶解性が高いPC及びECを用いることにより、大きな放電容量を得ることが可能となる。また、PC及びECは、沸点が高いことから、例えば、高温環境下で使用又は保管した場合でも揮発し難い電解液が得られる。
さらに、環状カーボネート溶媒として、ECよりも融点が低いPCを、ECと混合して用いることにより、低温特性を向上させることが可能となる。
また、鎖状カーボネート溶媒として、融点の低いEMCを用いることにより、低温特性が向上する。
有機溶媒の配合比率が上記範囲であると、上述したような、幅広い温度範囲において充分な放電容量が得られ、且つ、大きな電流を供給することが可能になる効果がより顕著に得られる。
一方、PCは、ECに較べて誘電率が低いことから支持塩の濃度を高められないため、含有量が多過ぎると大きな放電容量が得られ難くなる可能性があることから、その配合比率を上記範囲の上限以下に制限することが好ましい。
一方、ECは、粘度が高いことから電気伝導性に乏しく、また、融点が高いことから含有量が多過ぎると低温特性が低下する可能性があるため、その配合比率を上記範囲の上限以下に制限することが好ましい。
また、EMCは粘度が低いことから、電解液50の電気伝導性が向上するとともに、大きな放電容量を得ることが可能になる。
さらに、EMCは化学的に安定なので、非水電解質二次電池としての耐圧性が向上する効果が得られる。
一方、EMCの含有量が多過ぎると、大きな放電容量が得られ難くなる可能性があることから、その配合比率を上記範囲の上限以下に制限することが好ましい。
また、支持塩は、上記のうちの1種を単独で用いてもよく、あるいは、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、電解液50中の支持塩濃度が高過ぎても、あるいは低過ぎても、電導度の低下が起き、電池特性に悪影響を及ぼすおそれがあることから、電解液50中の支持塩の含有量は、上記範囲に規制することが好ましい。
本実施形態の非水電解質二次電池1においては、正極10として、コバルト酸リチウム(LiCoO2)からなる正極活物質と、導電助剤と、バインダとを含むものを用いる。
正極活物質の粒子径(D50)が、上記好ましい範囲の下限値未満であると、非水電解質二次電池が高温に曝された際に反応性が高まるために扱いにくくなり、また、上限値を超えると、放電レートが低下するおそれがある。
なお、本発明における「正極活物質の粒子径(D50)」とは、レーザー回折法を用いて測定される粒子径であってメジアン径を意味する。
正極導電助剤としては、例えば、グラファイト、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等の炭素質材料が挙げられる。
正極導電助剤は、上記のうちの1種を単独で用いてもよく、あるいは、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、正極10中の正極導電助剤の含有量は、4~40質量%が好ましく、10~25質量%がより好ましい。正極導電助剤の含有量が、上記好ましい範囲の下限値以上であれば、充分な導電性が得られやすい。加えて、電極をペレット状に成型する場合に成型しやすくなる。一方、正極10中の正極導電助剤の含有量が、上記好ましい範囲の上限値以下であれば、正極10に充分な放電容量が得られやすい。
さらに、正極10に含まれる導電助剤の平均粒子径(D50)は、正極活物質の平均粒子径(D50)に対して55~67%の粒子径であることがより好ましい。
さらに、正極10に含まれる導電助剤の平均粒子径(D50)が、正極活物質の平均粒子径(D50)に対して上記範囲の粒子径であることで、電池の内部抵抗をより効果的に低減でき、上記の重負荷特性の向上効果がより顕著に得られる。
なお、本発明における「導電助剤の平均粒子径(D50)」とは、レーザー回折法を用いて測定される粒子径であってメジアン径を意味する。
正極バインダとしては、従来公知の物質を用いることができ、例えば、フッ素樹脂からなるバインダを用いることができる。
また、正極バインダは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であることが好ましい。正極バインダにPVDFを用いることで、 この正極バインダが、正極活物質を包みながら、導電助剤を引っ張るという作用が得られるので、正極活物質と導電助剤とが効果的に結合する。また、正極バインダにPTFEを用いることで、繊維状のPTFEにより、正極活物質と導電助剤とが効果的に結合する。従って、正極バインダとして、PVDF、又は、PTFEを用いることで、充分な放電容量が得られ、且つ、大きな電流を供給することが可能になる。このような効果がより顕著に得られる観点からは、正極バインダとしてPTFEを用いることがより好ましい。
正極10中の正極バインダの含有量は、例えば、1~20質量%とすることができる。
また、正極10の厚さも、非水電解質二次電池1の大きさに応じて決定され、非水電解質二次電池1が、各種電子機器向けのコイン型のものであれば、例えば、300~1000μm程度とされる。
例えば、正極10の製造方法としては、正極活物質と、必要に応じて正極導電助剤、及び/又は、正極バインダとを混合して正極合剤とし、この正極合剤を任意の形状に加圧成形する方法が挙げられる。
上記の加圧成形時の圧力は、正極導電助剤の種類等を勘案して決定され、例えば0.2~5ton/cm2とすることができる。
本実施形態の非水電解質二次電池1においては、負極20として、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)からなる負極活物質と、グラファイトからなる導電助剤と、バインダとを含むものを用いる。
負極活物質の粒子径(D50)が、上記好ましい範囲の下限値未満であると、非水電解質二次電池が高温に曝された際に反応性が高まるために扱いにくくなり、また、上限値を超えると、放電レートが低下するおそれがある。
負極20において、上記材料からなる負極活物質の含有量が、上記好ましい範囲の下限値以上であれば、充分な放電容量が得られやすく、また、上限値以下であれば、負極20を成形しやすい。
一方、負極20中におけるグラファイト(導電助剤)の含有量が10質量%以上だと、負極20中における負極活物質の含有量が相対的に減少するため、放電容量が低下する。
また、上記の作用がより顕著に得られる観点から、負極10中における、グラファイトからなる導電助剤の含有量は、負極20の全質量に対して8~9質量%の範囲であることがより好ましい。
負極バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリル酸(PA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリイミド(PI)、ポリイミドアミド(PAI)等が挙げられ、中でも、PA等のアクリル系ポリマーを用いることが好ましい。
負極20中の負極バインダの含有量は、例えば1~20質量%とされる。
この場合の加圧成形時の圧力は、負極導電助剤の種類等を勘案して決定され、例えば0.2~5ton/cm2とすることができる。
セパレータ30は、正極10と負極20との間に介在され、大きなイオン透過度を有するとともに耐熱性に優れ、かつ、所定の機械的強度を有する絶縁膜が用いられる。
セパレータ30としては、従来から非水電解質二次電池のセパレータに用いられ、上記特性を満たす材質からなるものを何ら制限無く適用でき、例えば、アルカリガラス、ホウ珪酸ガラス、石英ガラス、鉛ガラス等のガラス、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリアミド、ポリイミド(PI)、アラミド、セルロース、フッ素樹脂、セラミックス等の樹脂からなる不織布や繊維等が挙げられる。セパレータ30としては、上記の中でも、ポリプロピレン(PP)樹脂のような多孔性高分子材料からなるものが、充分な機械強度を確保しながら、大きなイオン透過度を有するセパレータが得られ、非水電解質二次電池の内部抵抗が低減されて放電容量がさらに向上することから、特に好ましい。
セパレータ30の厚さは、非水電解質二次電池1の大きさや、セパレータ30の材質等を勘案して決定され、例えば、5~300μm程度とすることができる。
本実施形態の非水電解質二次電池1は、上述したように、小型サイズであっても、充分な放電容量が得られ、且つ、大電流を供給することが可能なものなので、例えば、アラーム等の各種機能を備えたウォッチや、各種小型電子機器等の電源用途において好適に用いられる。
以上説明したように、本発明の実施形態である非水電解質二次電池1によれば、正極10における正極活物質としてコバルト酸リチウムを、負極20における負極活物質としてチタン酸リチウムをそれぞれ用い、さらに、負極20中に含まれるグラファイトからなる導電助剤の含有量を7質量%以上10質量%未満に規定している。これにより、非水電解質二次電池としての充分な容量が確保されつつ、負極20中における電流の流れが良好になるので、小型サイズであっても、充分な放電容量が得られ、且つ、大電流を供給することが可能になる。
実験例1~6においては、非水電解質二次電池として、図1に示すようなコイン型の非水電解質二次電池を作製した。なお、本実施例では、正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO2)、負極活物質としてチタン酸リチウム(Li4Ti5O12)を用いて、図1に示す断面図において、外径が6.8mm、厚さが2.1mmのコイン型(621サイズ)の非水電解質二次電池(リチウム二次電池)を作製し、放電特性を評価した。
正極10として、まず、市販のコバルト酸リチウム(LiCoO2)に、導電助剤としてグラファイトを、バインダとしてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を、コバルト酸リチウム:グラファイト:PTFE=93:6:1(質量比)の割合で混合して正極合剤とした。
次いで、得られた正極合剤35mgを、2ton/cm2の加圧力で加圧成形し、直径4.0mmの円盤形ペレットに加圧成形した。
そして、そして、正極ユニットにおける正極缶12の開口部12aの内側面にシール剤を塗布した。
次いで、得られた負極合剤26mgを、それぞれ、2ton/cm2加圧力で加圧成形し、直径3.8mmの円盤形ペレットに加圧成形した。
そして、正極缶12及び負極缶22に、上記手順で調整した電解液50を、電池1個あたりの合計で40μL充填した。
上記手順で得られた実験例1~6の非水電解質二次電池に対して、以下に説明するような試験を行うことにより、放電開始時から所定時間後の放電電圧、及び、放電開始時から所定電圧に低下するまでの時間を調べ、評価した。
具体的には、まず、得られた非水電解質二次電池を、25℃の環境下、定電流1mA(放電電流)で電圧1.5Vになるまで放電し、次いで、25℃の環境下、電圧2.3Vで48時間印加した。
また、上記とは別に、-10℃の低温環境下、定電流1mA(放電電流)で放電し、放電電圧(V)が1.4V、及び、1.2Vになるまでの時間を調べた。
上記手順で得られた実験例1~6の非水電解質二次電池に対して、以下に説明するような試験を行うことにより、所定電圧になるまで放電したときの容量を測定した。
具体的には、まず、非水電解質二次電池を電圧1.5Vになるまで放電し、次いで、25℃の環境下、電圧2.3Vで48時間印加した。
実験例7~14においては、正極10として、平均粒子径(D50)が5.8μmである市販のコバルト酸リチウム(LiCoO2)を正極活物質に用いるとともに、平均粒子径(D50)、正極活物質との平均粒子径(D50)の比、及び比表面積が下記表3中に示す値とされたグラファイトを導電助剤に用いたものを準備した。また、バインダとしてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用い、コバルト酸リチウム:グラファイト:PTFE=90:8:2(質量比)の割合で混合して正極合剤とし、正極10を作製した。
なお、実験例7においては、正極10に含まれる導電助剤として、グラファイトからなる繊維径が150nmのカーボンナノチューブを用いているため、下記表3中の平均粒子径(D50)及び正極活物質との平均粒子径(D50)の比の欄においては、記載を省略している。
そして、上記の点以外については、実験例1~6と同様の手順及び条件により、図1に示すようなコイン型の非水電解質二次電池(リチウム二次電池)を作製した。
その後、-10℃の低温環境下、定電流3mA(放電電流)で放電し、10秒後の放電電圧(V)を調べ、この結果を下記表3に示した。
表1及び図2のグラフに示すように、正極における正極活物質としてコバルト酸リチウムを、負極における負極活物質としてチタン酸リチウムをそれぞれ用いた非水電解質二次電池において、負極中に含まれるグラファイトの含有量が7質量%以上であることで、定電流1mA(放電電流)での放電開始から10秒後の放電電圧が約1.35V以上と、充分に高い電圧を確保できることがわかる。また、表1及び図3,4のグラフに示すように、負極中に含まれるグラファイトの含有量が7質量%以上であることで、定電流1mA(放電電流)での放電による、放電電圧が1.4Vまで低下する時間が約10秒以上、放電電圧が1.2Vまで低下する時間が約20秒以上であり、定電流での放電開始から長時間にわたり、所定の放電電圧を確保できることがわかる。
また、正極10に含まれる導電助剤の比表面積が13m2/g以上である実験例7~9は、導電助剤の比表面積が13m2/g未満である実験例10~14に比べて、放電後の電圧降下が小さいことが確認できた。
これにより、本発明に係る非水電解質二次電池においては、特に、導電助剤の平均粒子径(D50)又は比表面積を特定の範囲に制限した場合には、重負荷特性、即ち、大電流における放電特性がさらに向上することが明らかである。
2…収納容器、
10…正極、
12…正極缶
12a…開口部、
12b…かしめ先端部、
12c…底部、
12d…側面部
14…正極集電体、
20…負極、
22…負極缶、
22a…先端部、
24…負極集電体、
30…セパレータ、
40…ガスケット、
41…環状溝、
50…電解液
Claims (11)
- 正極と、負極と、支持塩及び有機溶媒を含む電解液と、セパレータとが、正極缶と負極缶によって構成された収容容器に収容されてなる非水電解質二次電池であって、
前記正極は、コバルト酸リチウムからなる正極活物質と、導電助剤と、バインダとを含み、
前記負極は、チタン酸リチウムからなる負極活物質と、グラファイトからなる導電助剤と、バインダとを含み、
前記負極は、前記導電助剤を、前記負極の全質量に対して7質量%以上10質量%未満で含むことを特徴とする非水電解質二次電池。 - 前記負極は、前記導電助剤を、前記負極の全質量に対して8~9質量%で含むことを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
- 前記正極に含まれる前記バインダがフッ素樹脂からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の非水電解質二次電池。
- 前記正極に含まれる前記バインダが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなることを特徴とする請求項3に記載の非水電解質二次電池。
- 前記正極に含まれる前記導電助剤の平均粒子径(D50)が、前記正極活物質の平均粒子径(D50)よりも小さいことを特徴とする請求項1~請求項4の何れか一項に記載の非水電解質二次電池。
- 前記正極に含まれる前記導電助剤の平均粒子径(D50)が、前記正極活物質の平均粒子径(D50)に対して55~67%の粒子径であることを特徴とする請求項5に記載の非水電解質二次電池。
- 前記正極に含まれる前記導電助剤の比表面積が13~425m2/gであることを特徴とする請求項1~請求項6の何れか一項に記載の非水電解質二次電池。
- 前記電解液は、前記有機溶媒が、環状カーボネート溶媒であるプロピレンカーボネート(PC)、環状カーボネート溶媒であるエチレンカーボネート(EC)、及び、鎖状カーボネート溶媒であるエチルメチルカーボネート(EMC)を含有してなる混合溶媒であることを特徴とする請求項1~請求項7の何れか一項に記載の非水電解質二次電池。
- 前記有機溶媒は、前記プロピレンカーボネート(PC)、前記エチレンカーボネート(EC)及び前記エチルメチルカーボネート(EMC)の混合比が、体積比で{PC:EC:EMC}=1~5:1~5:6~12の範囲であることを特徴とする請求項8に記載の非水電解質二次電池。
- 前記電解液は、前記支持塩が六フッ化燐酸リチウム(LiPF6)であることを特徴とする請求項1~請求項9の何れか一項に記載の非水電解質二次電池。
- 前記セパレータがポリプロピレン樹脂からなることを特徴とする請求項1~請求項10の何れか一項に記載の非水電解質二次電池。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018218078 | 2018-11-21 | ||
JP2018218078 | 2018-11-21 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020087903A JP2020087903A (ja) | 2020-06-04 |
JP7181816B2 true JP7181816B2 (ja) | 2022-12-01 |
Family
ID=70908730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019040794A Active JP7181816B2 (ja) | 2018-11-21 | 2019-03-06 | 非水電解質二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7181816B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7463839B2 (ja) | 2020-05-20 | 2024-04-09 | 株式会社デンソー | 判定装置 |
JPWO2022102693A1 (ja) * | 2020-11-13 | 2022-05-19 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009037937A (ja) | 2007-08-03 | 2009-02-19 | Sanyo Electric Co Ltd | 非水電解液電池 |
JP2013054973A (ja) | 2011-09-05 | 2013-03-21 | Sony Corp | セパレータ、非水電解質電池、電池パック、電子機器、電動車両、蓄電装置および電力システム |
JP2014143152A (ja) | 2013-01-25 | 2014-08-07 | Toyota Motor Corp | 非水電解質二次電池 |
WO2018092895A1 (ja) | 2016-11-18 | 2018-05-24 | 株式会社 東芝 | 非水電解質二次電池 |
-
2019
- 2019-03-06 JP JP2019040794A patent/JP7181816B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009037937A (ja) | 2007-08-03 | 2009-02-19 | Sanyo Electric Co Ltd | 非水電解液電池 |
JP2013054973A (ja) | 2011-09-05 | 2013-03-21 | Sony Corp | セパレータ、非水電解質電池、電池パック、電子機器、電動車両、蓄電装置および電力システム |
JP2014143152A (ja) | 2013-01-25 | 2014-08-07 | Toyota Motor Corp | 非水電解質二次電池 |
WO2018092895A1 (ja) | 2016-11-18 | 2018-05-24 | 株式会社 東芝 | 非水電解質二次電池 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020087903A (ja) | 2020-06-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6080284B1 (ja) | 非水電解質二次電池 | |
CN105977403B (zh) | 非水电解质二次电池 | |
KR102253216B1 (ko) | 비수 전해질 2차 전지 | |
JP6425225B2 (ja) | 非水電解質二次電池 | |
US11641028B2 (en) | Nonaqueous electrolyte secondary battery | |
JP7181816B2 (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP6146770B2 (ja) | 電気化学セル用の電解液及びこれを用いた電気化学セル | |
US10461285B2 (en) | Nonaqueous electrolyte secondary battery | |
JP2014179203A (ja) | 電気化学セル | |
JP6754623B2 (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP6587929B2 (ja) | 非水電解質二次電池 | |
US20240088445A1 (en) | Non-aqueous electrolyte secondary battery | |
JP6648202B2 (ja) | 非水電解質二次電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220111 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221012 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221108 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221118 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7181816 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |