JP5839744B2 - フラットパネルディスプレイ製造用フォトマスクの製造方法、およびフラットパネルディスプレイの製造方法 - Google Patents
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Description
前記遮光部は、半透光膜、位相シフト調整膜、及び遮光膜が前記透明基板上にこの順に積層されてなり、
前記半透光部は、前記半透光膜が前記透明基板上に形成されてなり、
前記透光部は、前記透明基板が露出してなり、
前記遮光部と前記透光部との境界、又は前記遮光部と前記半透光部の境界には、前記半透光膜上の前記位相シフト調整膜が部分的に露出してなる位相シフタ部が形成され、
前記遮光部と前記透光部の境界に前記位相シフタ部が形成されるとき、i線〜g線の範囲内の代表波長を有する露光光が、前記位相シフタ部を透過する時の位相シフト量と、前記露光光が、前記透光部を透過するときの位相シフト量と、の差が90度以上270度以内となり、
前記遮光部と前記半透光部の境界に前記位相シフタ部が形成されるとき、i線〜g線の範囲内の代表波長を有する露光光が、前記位相シフタ部を透過する時の位相シフト量と、前記露光光が、前記半透光部を透過するときの位相シフト量と、の差が90度以上270度以内となることを特徴とする多階調フォトマスクである。
前記遮光部は、半透光膜、位相シフト調整膜、及び遮光膜が前記透明基板上にこの順に積層されてなり、
前記半透光部は、前記半透光膜が前記透明基板上に形成されてなり、前記透光部は、前記透明基板が露出してなり、
前記遮光部と前記透光部との境界部分には、前記半透光膜上の前記位相シフト調整膜が部分的に露出してなる位相シフタ部が形成され、i線〜g線の範囲内の代表波長を有する露光光が前記位相シフタ部を透過するときの位相シフト量と、前記露光光が前記透光部を透過するときの位相シフト量と、の差が90度以上270度以内となる多階調フォトマスクである。
前記露光光が前記第2の位相シフタ部を透過するときの位相シフト量と、前記露光光が前記半透光部を透過するときの位相シフト量と、の差が90度以上270度以内となる第1から第3のいずれかの態様に記載の多階調フォトマスクである。
半透光膜、位相シフト調整膜、遮光膜、及び第1レジスト膜が前記透明基板上にこの順に積層されたフォトマスクブランクを用意する工程と、
前記第1レジスト膜に描画及び現像を施し、少なくとも前記遮光部の形成予定領域を覆う第1レジストパターンを形成する工程と、
前記第1レジストパターンをマスクとして前記遮光膜及び前記位相シフト調整膜をエッチングする第1エッチング工程と、
前記第1レジストパターンを除去したのち、前記第1エッチング工程の行われた前記フォトマスクブランク上に第2レジスト膜を形成する工程と、前記第2レジスト膜に描画及び現像を施し、少なくとも前記遮光部の形成予定領域及び前記半透光部の形成予定領域を覆う第2レジストパターンを形成する工程と、
前記第2レジストパターンをマスクとして前記半透光膜をエッチングすると共に、前記遮光膜の側部をエッチングして前記位相シフト調整膜を部分的に露出させて位相シフタ部を形成する第2エッチング工程と、前記第2レジストパターンを除去する工程と、を有し、
i線〜g線の範囲内の代表波長を有する露光光が前記位相シフタ部を透過するときの位相シフト量と、前記露光光が前記透光部を透過するときの位相シフト量と、の差が90度以上270度以内となる多階調フォトマスクの製造方法である。
半透光膜、位相シフト調整膜、遮光膜、及び第1レジスト膜が前記透明基板上にこの順に積層されたフォトマスクブランクを用意する工程と、
前記第1レジスト膜に描画及び現像を施し、前記遮光部の形成予定領域を覆う第1レジストパターンを形成する工程と、
前記第1レジストパターンをマスクとして前記遮光膜をエッチングする第1エッチング工程と、
前記第1レジストパターンを除去したのち、前記第1エッチング工程の行われた前記フォトマスクブランク上に第2レジスト膜を形成する工程と、
前記第2レジスト膜に描画及び現像を施し、前記遮光部の形成予定領域と、前記遮光部と前記透光部との境界部分に位置する位相シフタ部の形成予定領域と、を覆う第2レジストパターンを形成する工程と、
前記第2レジストパターンをマスクとして前記位相シフト調整膜をエッチングして前記半透光部と前記位相シフタ部とを形成する第2エッチング工程と、
前記第2レジストパターンを除去したのち、前記第2エッチング工程の行われた前記フォトマスクブランク上に第3レジスト膜を形成する工程と、
前記第3レジスト膜に描画及び現像を施し、前記透光部の形成予定領域を除く領域を覆う第3レジストパターンを形成する工程と、
前記第3レジストパターンをマスクとして前記半透光膜をエッチングする第3エッチング工程と、前記第3レジストパターンを除去する工程と、を有し、
i線〜g線の範囲内の代表波長を有する露光光が前記位相シフタ部を透過するときの位相シフト量と、前記露光光が前記透光部を透過するときの位相シフト量と、の差が90度以上270度以内となる多階調フォトマスクの製造方法である。
前記第2エッチング工程では、前記第2の位相シフタ部を形成し、
i線〜g線の範囲内の代表波長を有する露光光が前記第2の位相シフタ部を透過するときの位相シフト量と、前記露光光が前記半透光部を透過するときの位相シフト量と、の差が90度以上270度以内となる第7の態様に記載の多階調フォトマスクの製造方法である。
以下に、本発明の一実施形態を、主に図1から図3、及び図6を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る多階調フォトマスク10の部分断面図である。図2は、多階調フォトマスク10を用いたパターン転写方法を示す断面図である。図3は、本実施形態に係る多階調フォトマスク10の製造工程のフロー図である。図6は、本実施形態に係る多階調フォトマスク10が備える転写用パターンの部分平面図である。
図1に示す多階調フォトマスク10は、例えば液晶表示装置(LCD)用の薄膜トランジスタ(TFT)基板の製造等に用いられる。ただし、図1は多階調フォトマスクの積層構造を例示するものであり、実際のパターンは、これと同一とは限らない。
続いて、本実施形態に係る多階調フォトマスク10の製造方法について、図3を参照しながら説明する。
まず、図3(a)に例示するように、透明基板100上に半透光膜101、位相シフト調整膜102、遮光膜103がこの順に形成され、最上層に第1レジスト膜104が形成されたフォトマスクブランク10bを準備する。なお、第1レジスト膜104は、ポジ型フォトレジスト材料或いはネガ型フォトレジスト材料により構成することが可能である。以下の説明では、第1レジスト膜104がポジ型フォトレジスト材料より形成されているものとする。第1レジスト膜104は、例えばスリットコータやスピンコータ等を用いて形成することができる。なお、フォトマスクブランク10bを用意する際には、半透光部115を透過する露光光の光透過率、及び位相シフタ部111を透過する露光光の位相シフト量等が、上述の条件を満たすように、半透光膜101及び位相シフト調整膜102の材質、厚さをそれぞれ選択する。
次に、フォトマスクブランク10bに対して、レーザ描画機等により描画露光を行い、第1レジスト膜104を感光させ、スプレー方式等の手法により第1レジスト膜104に現像液を供給して現像を施し、少なくとも遮光部110の形成予定領域を覆う第1レジストパターン104pを形成する。すなわち、後述の第2エッチング工程において遮光膜103をサイドエッチングさせて位相シフタ部111を形成する際、遮光部110が所定の領域を保って形成されるよう、少なくとも遮光部110の形成予定領域を覆う第1レジストパターン104pを形成するのである。第1レジストパターン104pが形成された状態を、図3(b)に例示する。
次に、形成した第1レジストパターン104pをマスクとして、遮光膜103をエッチングして遮光膜パターン103pを形成する。遮光膜103のエッチングは、上述のクロム用エッチング液を、スプレー方式等の手法により遮光膜103に供給して行うことが可能である。このとき、下地の位相シフト調整膜102はエッチングストッパ層として機能する。
次に、第1レジストパターン104pを除去した後、遮光膜パターン103p及び露出した半透光膜101を有するフォトマスクブランク10b上の全面に、第2レジスト膜105を形成する。第1レジストパターン104pは、第1のレジストパターン104pに剥離液等を接触させることで除去できる。第2レジスト膜105は、第1レジスト膜104と同様に、例えばスリットコータやスピンコータ等を用いて形成することができる。第2レジスト膜105が形成された状態を、図3(d)に例示する。
次に、レーザ描画機等により描画露光を行い、第2レジスト膜105を感光させ、スプレー方式等の手法により第2レジスト膜105に現像液を供給して現像を施し、少なくとも遮光部110の形成予定領域及び半透光部115の形成予定領域をそれぞれ覆う第2レジストパターン105pを形成する。第2レジストパターン105pが形成された状態を図3(e)に例示する。
次に、形成した第2レジストパターン105pをマスクとして半透光膜101をエッチングして半透光膜パターン101pを形成すると共に、透明基板100を部分的に露出させて透光部120を形成する。さらに、遮光膜パターン103pの露出した側部に対してもエッチング(サイドエッチング)を行い、位相シフト調整膜パターン102pを部分的に露出させて位相シフタ部111を形成する。そして、位相シフト調整膜102の露出面の幅が、10nm以上500nm以下、好ましくは50nm以上200nm以下となったら、エッチングを停止する。半透光膜101及び遮光膜パターン103pのエッチングは、クロム用エッチング液を、スプレー方式等の手法により半透光膜101の露出面、及び遮光膜パターン103pの側部に供給して行うことが可能である。第2エッチング工程が実施された状態を図3(f)に例示する。
次に、第2レジストパターン105pを除去し、本実施形態に係る多階調フォトマスク10の製造を完了する。第2レジストパターン105pは、第2レジストパターン105pに剥離液等を接触させることで除去できる。第2レジストパターンを除去した状態を図3(g)に例示する。
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
続いて、本発明の他の実施形態を、図4、図5、及び図7を参照しながら説明する。図4は、本実施形態に係る多階調フォトマスク20の部分断面図である。図5は、本実施形態に係る多階調フォトマスク20の製造工程のフロー図である。図7は、本実施形態に係る多階調フォトマスク20が備える転写用パターンの部分平面図である。
図4に示すように、本実施形態においては、遮光部110内における半透光部115と隣接する部分にも、位相シフト調整膜102が部分的に露出してなる第2の位相シフタ部112がさらに形成されている点が、上述の実施形態とは異なる。
このような構成を持つ多階調フォトマスク20の製造方法について、図5を参照して説明する。
まず、図5(a)に例示するように、透明基板100上に半透光膜101、位相シフト調整膜102、遮光膜103がこの順に形成され、最上層に第1レジスト膜104が形成されたフォトマスクブランク10bを準備する。各部材の材料、厚さ等は、各部材の光学特性等が上述の条件を満たすように、上記の実施形態と同様に選択する。
次に、フォトマスクブランク10bに対して、上述の実施形態と同様の手法で露光・現像を施し、遮光部110の形成予定領域を覆う第1レジストパターン104pを形成する。
次に、形成した第1レジストパターン104pをマスクとして、上述の実施形態と同様の手法で遮光膜103をエッチングし、遮光膜パターン103pを形成する。このとき、下地の位相シフト調整膜102はエッチングストッパ層として機能する。遮光膜パターン103pが形成された状態を、図5(b)に例示する。
次に、第1レジストパターン104pを除去した後、遮光膜パターン103p及び露出した位相シフト調整膜102を有するフォトマスクブランク10b上の全面に、第2レジスト膜105を形成する。第1レジストパターン104pの除去、第2レジスト膜105の形成には、上述の実施形態と同様の手法を用いることができる。
次に、上述の実施形態と同様の手法で、第2レジスト膜105を露光・現像し、遮光部110の形成予定領域、遮光部110と透光部120との境界部分に位置する第1の位相シフタ部111の形成予定領域、及び遮光部110と半透光部115との境界部分に位置する第2の位相シフタ部112の形成予定領域をそれぞれ覆う第2レジストパターン105pを形成する。第2レジストパターン105pが形成された状態を図5(c)に例示する。
次に、形成した第2レジストパターン105pをマスクとして、上述の実施形態と同様の手法で位相シフト調整膜102をエッチングして位相シフト調整膜パターン102pを形成するとともに、半透光部115と第1の位相シフタ部111と第2の位相シフタ部112とを形成する。第2エッチング工程が実施された状態を、図5(d)に例示する。
そして、第2レジストパターン105pを除去した後、遮光膜パターン103p、位相シフト調整膜パターン102p、露出した半透光膜101を有するフォトマスクブランク10b上の全面に、第3レジスト膜106を形成する。第2レジストパターン105pの除去、第3レジスト膜106の形成には、上述の実施形態と同様の手法を用いることができる。
次に、上述の実施形態と同様の手法で、第3レジスト膜106を露光・現像し、透光部120の形成予定領域を除く領域を覆う第3レジストパターン106pを形成する。なお、透光部120の形成予定領域を除く領域とは、遮光部110の形成予定領域、第1の位相シフタ部111の形成予定領域、第2の位相シフタ部112の形成予定領域、及び半透光部115の形成予定領域である。第3レジストパターン106pが形成された状態を図5(e)に例示する。
次に、形成した第3レジストパターン106pをマスクとして上述の実施形態と同様の手法で半透光膜101をエッチングして半透光膜パターン101pを形成すると共に、透明基板100を部分的に露出させて透光部100を形成する。第3エッチング工程が実施された状態を図5(f)に例示する。
次に、上述の実施形態と同様の手法で、第3レジストパターン106pを除去し、本実施形態に係る多階調フォトマスク20の製造を完了する。第3レジストパターン106pの除去には、上述の実施形態と同様の手法を用いることができる。第3レジストパターンを除去した状態を図5(g)に例示する。
さらに、本発明の他の実施形態を、図9を参照しながら説明する。図9は本実施形態に係る多階調フォトマスクの部分断面図と、このフォトマスクを透過した露光光の振幅強度曲線ならびに光強度分曲線と、被転写体に形成されるレジストパターンの断面図を示し、それぞれの関係を表したものである。
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
100 透明基板
101 半透光膜
102 位相シフト調整膜
103 遮光膜
110 遮光部
111 位相シフタ部(第1の位相シフタ部)
112 第2の位相シフタ部
115 半透光部
120 透光部
Claims (8)
- 透明基板上の、半透光膜、位相シフト調整膜、および遮光膜がそれぞれパターニングされてなる所定の転写用パターンを備えた、フラットパネルディスプレイ製造用フォトマスクの製造方法であって、
前記転写用パターンは、
前記半透光膜、前記位相シフト調整膜、及び前記遮光膜がこの順に積層されてなる遮光部と、
前記透明基板が露出してなる透光部と、
前記遮光部と前記透光部に隣接して挟まれた位置に形成され、前記半透光膜と前記位相シフト調整膜が積層されてなる、10nm以上1000nm以下の幅をもつ位相シフタ部とを有し、i線〜g線の範囲内の代表波長を有する露光光が前記位相シフタ部を透過するときの位相シフト量と、前記露光光が前記透光部を透過するときの位相シフト量との差が90度以上270度以内となるフラットパネルディスプレイ製造用フォトマスクの製造方法において、
前記半透光膜、前記位相シフト調整膜、前記遮光膜およびレジスト膜が前記透明基板上にこの順に積層されたフォトマスクブランクを用意する工程と、
前記フォトマスクブランクに描画及び現像を施し、得られたレジストパターンによって、前記遮光膜を、遮光膜用エッチング液を用いてエッチングすることにより遮光膜パターンとなし、次いで、前記位相シフト調整膜を、位相シフト調整膜用エッチング液を用いてエッチングすることにより、前記半透光膜を一部露出する工程と、
前記露出した部分の半透光膜を、遮光膜用エッチング液によってエッチング除去することにより透光部を形成するとともに、形成された透光部に隣接する部分の前記遮光膜パターンを、レジストパターンをマスクとして側部からサイドエッチングすることにより、前記位相シフト調整膜の一部を露出させ、前記位相シフタ部を形成する
ことを特徴とするフラットパネルディスプレイ製造用フォトマスクの製造方法。 - 前記位相シフタ部の前記露光光の透過率は5%以上20%以下であることを特徴とする請求項1に記載のフラットパネルディスプレイ製造用フォトマスクの製造方法。
- 前記半透光膜と前記遮光膜は、クロム用エッチング液によりエッチング可能な材料からなり、
前記位相シフト調整膜は、前記クロム用エッチング液に耐性をもつ材料からなることを特徴とする請求項1又は2記載のフラットパネルディスプレイ製造用フォトマスクの製造方法。 - 前記位相シフト調整膜は、金属とシリコンを含む材料からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ製造用フォトマスクの製造方法。
- 前記位相シフト調整膜は、モリブデンとシリコンを含む材料からなることを特徴とする請求項4に記載のフラットパネルディスプレイ製造用フォトマスクの製造方法。
- 前記転写用パターンは、前記透明基板上に前記半透光膜が形成されてなる半透光部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ製造用フォトマスクの製造方法。
- 前記露光光が前記半透光部を透過するときの位相シフト量と、前記露光光が前記透光部を透過するときの位相シフト量と、の差が60度未満であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ製造用フォトマスクの製造方法。
- 請求項1から7のいずれかに記載の製造方法によるフォトマスクを用意し、
前記フォトマスクを用いて、被転写体上に形成されているレジスト膜に前記露光光を照射することにより、前記レジスト膜に前記転写用パターンを転写する工程を有することを特徴とするフラットパネルディスプレイの製造方法。
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