JP5837351B2 - 排気系システム - Google Patents
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Description
さらに、希釈用N2ユニットにおいても、チャンバからの排ガスに希釈用N2を過剰に供給することが行われていた。
そのため、従来の製造装置の排気系システムにあっては、排気システムを構成する各機器において過剰なエネルギー消費となり、また排気システム全体としても過剰なエネルギー消費となることがあった。
本発明によれば、排気系システムの機器におけるメンテナンスの時期が予測できるため、製造装置の運転工程を排気系システムのメンテナンス時期を考慮して決定できる。
本発明によれば、製造装置の運転工程、製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量に基づいて、たとえば真空ポンプ装置へのN2ガスの供給量を制御することができるため、適量のN2が真空ポンプ装置に供給できるので、真空ポンプ装置の安定運転を可能にし、可燃性ガスの爆発、着火を防止することができる。また、前記コントローラは、前記製造装置の運転工程、前記製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量の情報に基づいて、水の供給量、電力、燃料と酸素と空気の各供給量を最適な量に制御することができる。したがって、水の供給量、電力、燃料と酸素と空気の各供給量を削減することができる。
本発明によれば、真空ポンプ装置又は排ガス処理装置にメンテナンスが必要になったときに、コントローラはメンテナンス要求の情報を製造装置に出力するため、適正なタイミングで真空ポンプ装置または排ガス処理装置をメンテナンスすることができる。したがって、排気系システムの機器故障の防止を図ることができ、製造装置の安全稼働を確保することができる。
本発明によれば、製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量に応じて真空ポンプ装置を最適な回転速度に制御することができる。したがって、真空ポンプ装置を製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量に対して最適な排気能力で運転できる。
本発明によれば、製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量に対して、排ガス処理装置の燃料、酸素、空気の供給量を最適な量に制御することができる。したがって、排ガス処理装置における排ガス処理を安定して行うことができるとともに、燃料、酸素、空気の供給量を削減することができる。
本発明によれば、製造装置に供給されたガスの種類およびガスの積算供給量は、排気系システムの機器が担う経時的な負荷に対応しているため、排気系システムの各機器のメンテナンスの時期の指標として有効なものである。製造装置からコントローラに製造装置の運転工程、供給ガス種、供給ガス流量が入力されると、コントローラは、入力された供給ガス流量を積算することにより製造装置に供給したガスの積算供給量を計算し、排気系システムの機器でメンテナンスが必要となる積算供給量に到達した時点で、製造装置へメンテナンス要求出力を出す。この場合、メンテナンスが必要となる機器は、粉体が付着する真空ポンプ装置や粉体や排液が溜まる排ガス処理装置が代表的機器である。勿論、他の機器もメンテナンス要求の対象となる。このように、排気系システム側から製造装置へメンテナンス要求を出すことができるため、排気系システムの機器の適正なメンテナンスおよび清掃を行うことができる。
本発明によれば、製造装置の運転工程、製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量に基づいて希釈用N2ガス(またはHOT N2ガス)の供給を制御することができるため、N2ガスの供給量を削減できる。また、適量のN2が真空ポンプ装置や接続配管に供給できるため、真空ポンプ装置の安定運転を可能にし、可燃性ガスの爆発、着火を防止することができる。
本発明によれば、製造装置の運転工程に応じて配管ヒータをタイミングよくON/OFFさせ、かつ製造装置の運転工程、製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量に応じて配管ヒータを最適な温度に制御できるので、配管ヒータにおける使用電力を削減して省エネルギを達成できる。また、同時に、粉体が接続配管や真空ポンプ装置等の機器内に堆積して配管閉塞や真空ポンプ停止が起こることを防止できる。
本発明によれば、排気系システムが清掃タイミングになった時点で製造装置からクリーニングガスを排気し、排気系システムの接ガス部分に付着した粉体を除去することができる。
本発明によれば、真空ポンプ装置、排ガス処理装置、接続配管等に所定量の粉体の付着が発生したことを検知し、排気系システムにおけるこれらの機器から粉体付着が発生したことを製造装置に対して出力し、信号を受信した製造装置はHF,ClF3,NF3などのクリーニングガスを製造装置出口に放出する。排気系システムにおける粉体付着検知は、圧力(真空ポンプ排気圧力、排ガス処理装置流入圧力など)、真空ポンプ負荷率、製造装置からのガス種と放出時間等で検知することができる。本発明によれば、粉体による配管閉塞の防止、粉体による真空ポンプ停止の防止、粉体清掃時間の短縮が可能となる。
(1)製造装置の運転工程、製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量の情報をコントローラに入力して真空ポンプ及び/又は排ガス処理装置を制御するようにしたため、製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量に応じて、真空ポンプ装置を最適な排気能力で運転することができ、また排ガス処理装置を最適な処理能力で運転することができる。したがって、プロセス性能を低下させることなく真空ポンプ装置における使用電力を削減することができ、また排ガス処理装置における燃料や使用電力等を削減することができ、省エネルギを達成できる。
(2)真空ポンプ又は排ガス処理装置にメンテナンスが必要になったときに、コントローラはメンテナンス要求の情報を製造装置に出力するため、適正なタイミングで真空ポンプ装置または排ガス処理装置をメンテナンスすることができる。したがって、排気系システムの機器故障の防止を図ることができ、製造装置の安全稼働を確保することができる。
(3)製造装置の運転工程、製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量に基づいて希釈用N2ガス(またはHOT N2ガス)の供給を制御することができるため、N2ガスの供給量を削減できる。また、適量のN2が真空ポンプ装置や接続配管に供給できるために、真空ポンプの安定運転を可能にし、可燃性ガスの爆発、着火を防止することができる。
(4)製造装置の運転工程に応じて配管ヒータをタイミングよくON/OFFさせ、かつ製造装置の運転工程、製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量に応じて配管ヒータを最適な温度に制御できるので、配管ヒータにおける使用電力を削減して省エネルギを達成できる。また、同時に、粉体が接続配管や真空ポンプ装置等の機器内に堆積して配管閉塞や真空ポンプ停止が起こることを防止できる。
(5)排気系システムが清掃タイミングになった時点で製造装置からクリーニングガスを排気し、排気系システムの接ガス部分に付着した粉体を除去することができる。したがって、粉体による配管閉塞の防止、粉体による真空ポンプ停止の防止、粉体清掃時間の短縮が可能となる。
図1は、本発明の排気系システムの基本構成を示す模式図である。図1においては、製造装置として半導体製造装置におけるCVD装置を例に挙げて説明する。
図1に示すように、製造装置1は、排気系システム2に接続されている。排気系システム2は、真空ポンプ装置3と、希釈用N2ユニット4と、排ガス処理装置5と、コントローラ6と、製造装置1と真空ポンプ装置3と排ガス処理装置5とを接続する接続配管7とを備えている。製造装置1がCVD装置の場合には、プロセスチャンバにおいて、ウエハ投入→真空引き→昇温→成膜(材料ガス供給)→降温→大気圧復帰→ウエハ取り出しの各運転工程が順次行われ、そして、これらの運転工程が繰り返される。また、チャンバ内に付着した固形物を除去するために、定期的にクリーニングガス(HF,ClF3,NF3等)をチャンバ内に供給して排気する。
図2は、排気系システム2の最上流側にある真空ポンプ装置3の一例を示す模式図である。図2に示すように、真空ポンプ装置3は、2段の圧縮段を有する第1真空ポンプ10と、2段の圧縮段を有する第2真空ポンプ20とから主に構成されており、第1真空ポンプ10にポンプ吸気口11が設けられ、第2真空ポンプ20にポンプ排気口21が設けられている。そして、第1真空ポンプ10の排気口18と第2真空ポンプ20の吸気口22とは連結管23で互いに接続されている。
コントローラ6(図1参照)は、製造装置1の運転工程、製造装置1に供給されたガスの種類およびガス流量の情報に基づいて真空ポンプ装置3に供給されるN2ガスの流量を制御する。また、コントローラ6は、製造装置1の運転工程、製造装置1に供給されたガスの種類およびガス流量の情報に基づいて真空ポンプ装置3に供給される水の流量、電力を制御する。
第1のミストノズル63Aおよび第2のミストノズル64Aは、互いに同一の構成およびサイズを有しており、第1の水膜ノズル63Bおよび第2の水膜ノズル64Bは、互いに同一の構成およびサイズを有している。
1)ウエハ投入:真空ポンプの運転は不要であるが、真空ポンプを完全に止めると立ち上げに時間が掛かるので、たとえば20%とか出力を落とした状態で運転して、チャンバの真空排気をバルブで止める。
2)真空引き:真空ポンプは100%出力で運転する。
3)昇温:真空が保たれた状態であれば良いので、真空ポンプは、たとえば70%出力で運転する。
4)成膜:材料ガスが供給されるので、真空ポンプは100%出力で運転する。
5)降温:ガスの流入が止まるので、少し出力を落とした運転でよいので、真空ポンプは、たとえば70%出力で運転する。
6)大気圧復帰:酸化しないように、チャンバーにN2を流入させる。真空ポンプの運転は不要であるが、1)と同じ理由で出力を落とした状態で運転していても良い。
7)ウエハ取り出し:1)と同じ。
図7は、製造装置との通信機能と各排気系機器の制御ユニット(または機器付属のコントローラ)との通信機能を備えたコントローラの一例を示す。図7に示すように、コントローラは、製造装置1との通信と排気系システム2に設置された各排気系機器(真空ポンプ装置3,希釈用N2ユニット4,排ガス処理装置5,配管ヒータ8,バルブ等)の制御ユニットとの通信を行う。
図8は、製造装置との通信機能と各排気系機器との通信機能を各排気系機器に付属した制御ユニットに備えた一例を示す。図8に示す実施例では、排ガス処理装置5の制御ユニットに製造装置1ならびに排気系システム2に設置された各排気系機器との通信機能を持たせている。この場合には、図6および図7に示すような独立したコントローラは不要となる。
2 排気系システム
3 真空ポンプ装置
4 希釈用N2ユニット
5 排ガス処理装置
6 コントローラ
7 接続配管
8 配管ヒータ
10,20 真空ポンプ
11,22 ポンプ吸気口
13 ルーツ型ポンプロータ
14 1段ルーツ部
15 2段ルーツ部
18,21 ポンプ排気口
23 連結管
24 スクリュー型ポンプロータ
25 1段スクリュー部
26 2段スクリュー部
27 段間部
28 圧力センサ
29 配管
30,31 モータ
40 加熱処理部
41 バーナ
42 燃焼室
45 バイパス弁(三方弁)
46 予混合器
50 循環タンク
50A,50B 槽
51 堰
55 冷却部
56 配管
57 スプレーノズル
60 排ガス洗浄部
61 壁部材
62 ガス流路
63,64 ノズルユニット
63A,64A,71 ミストノズル
63B,63B 水膜ノズル
70 整流部材
77 排出ポート
79 熱交換器
80 シャワーノズル
81 ミストトラップ
82 中和液供給ポンプ
83 中和液流量計
85 水位センサ
86 漏洩センサ
MFC1〜MFC5,MFC10〜MFC11,MFC15 マスフローコントローラ
P 循環ポンプ
V1 ゲートバルブ
V2 バイパスバルブ
V5,V21 バルブ
V11〜V14 遮断弁
Claims (12)
- 半導体デバイス又は液晶又はLED又は太陽電池を製造する製造装置のチャンバを排気する排気系システムにおいて、
前記チャンバを真空排気する真空ポンプ装置と、
前記チャンバから排気された排ガスを処理する排ガス処理装置と、
前記製造装置と前記真空ポンプ装置と前記排ガス処理装置とを接続する配管と、
前記真空ポンプ装置及び/又は排ガス処理装置を制御するコントローラとを備え、
前記製造装置の運転工程、前記製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量の情報を前記コントローラに入力して前記真空ポンプ装置及び/又は排ガス処理装置を制御するようにし、
前記真空ポンプ装置は、2段の圧縮段を有する第1真空ポンプと2段の圧縮段を有する第2真空ポンプとから構成され、前記第1真空ポンプに前記チャンバに接続されるポンプ吸気口が設けられ、前記第2真空ポンプに前記排ガス処理装置に接続されるポンプ排気口が設けられ、
前記第2真空ポンプの2段の圧縮段の段間部の圧力を圧力センサで測定し、前記コントローラは測定した圧力値に基づいてポンプ吸気口からポンプ内部にプロセスガスが導入されているか否かを判断し、
前記コントローラは、前記製造装置に供給されたガスの種類とガスの積算供給量から前記真空ポンプ装置又は排ガス処理装置にメンテナンスが必要となる時期又はメンテナンスが必要となるまでの被処理ガスの種類と残供給可能量を予測し、この予測情報を前記製造装置に出力することを特徴とする排気系システム。 - 前記コントローラは、前記製造装置の運転工程、前記製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量の情報に基づいてN2ガスの供給量、水の供給量、電力、燃料と酸素と空気の各供給量、ヒーター温度、プラズマ出力のいずれか1つ以上を制御することを特徴とする請求項1記載の排気系システム。
- 前記真空ポンプ装置又は排ガス処理装置にメンテナンスが必要になったときに、前記コントローラはメンテナンス要求の情報を前記製造装置に出力することを特徴とする請求項1記載の排気系システム。
- 前記コントローラは、前記製造装置の運転工程、前記製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量の情報に基づいて前記真空ポンプ装置の回転速度を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の排気系システム。
- 前記メンテナンス要求の情報は、前記製造装置に供給されたガスの種類とガスの積算供給量から得ることを特徴とする請求項3記載の排気系システム。
- 前記チャンバから排気される排ガスにN2ガスを添加するN2ユニットを備え、
前記製造装置の運転工程、前記製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量の情報をコントローラに入力して前記N2ユニットを制御するようにしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の排気系システム。 - 前記製造装置と前記真空ポンプ装置と前記排ガス処理装置とを接続する配管の少なくとも一部を加熱する配管ヒータを備え、
前記製造装置の運転工程、前記製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量の情報をコントローラに入力して前記配管ヒータを制御するようにしたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の排気系システム。 - 前記製造装置からクリーニングガスを排気して前記排気系システムの各機器をクリーニングするようにしたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の排気系システム。
- 前記真空ポンプ装置又は前記排ガス処理装置又は前記配管に粉体が付着して前記クリーニングが必要になったときに、前記コントローラは前記クリーニングの要求の情報を前記製造装置に出力することを特徴とする請求項8記載の排気系システム。
- 前記コントローラは、排気系システムの機器の全体を制御するコントローラからなるか、または前記排気系システムの各機器を制御する個別のコントローラからなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の排気系システム。
- 半導体デバイス又は液晶又はLED又は太陽電池を製造する製造装置のチャンバを排気する排気系システムの制御方法において、
前記排気系システムは、
前記チャンバを真空排気する真空ポンプ装置と、
前記チャンバから排気される排ガスを処理する排ガス処理装置と、
前記真空ポンプ装置及び/又は排ガス処理装置を制御するコントローラとを備え、
前記製造装置の運転工程、前記製造装置に供給されたガスの種類およびガス流量の情報を前記コントローラに入力して前記真空ポンプ装置及び/又は排ガス処理装置を制御し、
前記真空ポンプ装置は、2段の圧縮段を有する第1真空ポンプと2段の圧縮段を有する第2真空ポンプとから構成され、前記第1真空ポンプに前記チャンバに接続されるポンプ吸気口が設けられ、前記第2真空ポンプに前記排ガス処理装置に接続されるポンプ排気口が設けられ、
前記第2真空ポンプの2段の圧縮段の段間部の圧力を圧力センサで測定し、前記コントローラは測定した圧力値に基づいてポンプ吸気口からポンプ内部にプロセスガスが導入されているか否かを判断し、
前記コントローラは、前記製造装置に供給されたガスの種類とガスの積算供給量から前記真空ポンプ装置又は排ガス処理装置にメンテナンスが必要となる時期又はメンテナンスが必要となるまでの被処理ガスの種類と残供給可能量を予測し、この予測情報を前記製造装置に出力することを特徴とする排気系システムの制御方法。 - 前記真空ポンプ装置又は排ガス処理装置にメンテナンスが必要になったときに、前記コントローラはメンテナンス要求の情報を前記製造装置に出力することを特徴とする請求項11記載の排気系システムの制御方法。
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