JP5836918B2 - 表裏反転装置およびそれを用いた検査装置 - Google Patents
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外側ベルトが伸びようとすることでテンションが高くなるが、ベルトが硬質のもので、伸長性の低いベルトであれば破断するおそれがある。
外側ベルトへの負担が小さいときには、弾性部材が内側ベルトまたは外側ベルトをしっかりとワークを挟み込む方向へワークを挟み込む方向へ付勢している。そして、内側ベルトと外側ベルトとの間隔が拡がれば弾性部材が弾性変形することで、ドラムおよび第1のフレーム、または第2のフレームが、内側ベルトと外側ベルトとの間隔に応じて、レール部に案内されて移動する。従って、ドラムとドラムに巻きつけた内側ベルトとを支持する第1のフレーム、または外側ベルトを支持する第2のフレームのいずれか一方を、間隔の拡がりに応じて移動させることができる。
溝にワークが収容され、段差部に外側ベルトが跨って配置されていると、段差部から内側ベルトまでの深さによってワークの厚みを吸収することができる。従って、外側ベルトの膨らみを抑えることができるので、外側ベルトへの負担を軽減することができる。また、外側ベルトが段差部に跨って配置されているため、外側ベルトが外れてしまうことを防止することができる。
図1(A)および同図(B)に示す検査装置1は、ワークである自動車用の部品の外観検査を画像検査によりに行うものである。
検査装置1は、部品を裏返す表裏反転装置2に、画像検査を行う画像検査手段3と、画像検査の結果、不良品と判定された部品をラインから除去する排除手段4とを備えている。
本実施の形態に係る表裏反転装置2では、被検査対象である部品が、ドラム5の下方から上方へ流れるように構成されている。
第2のプーリ213は、内側ベルトB1の移動方向を制御するための従動プーリである。第2のプーリ213の位置は、内側ベルトB1をなるべくドラム5の外周面に沿わせ、内側ベルトB1と外側ベルトB2との間に進入する部品のための間隔を確保すると共に、内側ベルトB1を駆動プーリである第1のプーリ212にしっかりと巻き付けるために、第2のプーリ213の上端位置が第1のプーリ212の下端位置に合わせられている。
第2のプーリ223は、水平移動する外側ベルトB2を90°変更して下降させる。第2のプーリ223は、第1のプーリ222と同じ水平高さに配置されている。
第3のプーリ224は、下降した外側ベルトB2を90°変更して水平方向とする。第3のプーリ224は、第2のプーリ223の真下に位置している。
第4のプーリ225は、表裏反転装置2の他側への外側ベルトB2の移動する水平移動を反転させて一側に位置するドラム5の方向へ水平移動させる。第4のプーリ225は、第3のプーリ224と同じ水平高さに位置している。
第2のフレーム226は、スライド手段により内側ベルトB1と外側ベルトB2との間隔に応じて水平方向に移動することができる。
第1のセンサ311は、内側ベルトB1に流れる部品を検出して検知信号を出力する。第2のセンサ321は、外側ベルトB2に流れる部品を検出して検知信号を出力する。本実施の形態では、第1のセンサ311および第2のセンサ321として、磁気センサを使用している。
制御装置は、第1のロータリエンコーダおよび第2のロータリエンコーダからのタイミング信号を計数し、第1のカメラ312および第2のカメラ322の撮像範囲となったときに、撮像指示信号を出力すると共に、第1のカメラ312および第2のカメラ322からの撮像データに基づいて良品または不良品の判定を行い、不良品と判定したときに除去指示信号を出力する。
第1の除去部411は、制御装置からの除去指示信号により内側ベルトB1に流れる不良品を除去する。第2の除去部421は、制御装置からの除去指示信号により外側ベルトB2に流れる不良品を除去する。本実施の形態では、第1の除去部411および第2の除去部421として、圧縮空気を噴射して不良品を吹き飛ばすエアブロアが使用されているが、棒状体や板状体の移動により不良品を機械的に排除するものとしてもよい。
なお、以下の説明においては、外側ベルトB2上に位置する部品の上面をおもて、内側ベルトB1上に位置する部品の上面を裏とする。
図1〜図3に示すように、まず、部品が外側ベルトB2に載って、検査装置1の他側に位置する第4のプーリ225側から搬送される。部品が画像検査手段3の第2のセンサ321に接近または通過するときに、検知信号を制御装置へ出力する。制御装置は、第2のセンサ321からの検知信号を待ち(ステップS10)、検知信号を受信すると、第2のロータリエンコーダからのタイミング信号を計数する(ステップS20)。制御装置は、計数したタイミング信号が、第2のカメラ322の直下に部品が位置し、撮像位置に到来したことを示す値となったか否かを判定する(ステップS30)。部品が撮像位置であるときには、撮像指示信号を第2のカメラ322へ出力する(ステップS40)。第2のカメラ322は、部品のおもて面を撮像した撮像データを制御装置へ出力する。
特に、第2のセンサ321は磁気センサにより形成されているため、第2のセンサ321からの検知信号を第2のカメラ322の撮像指示信号にして撮像させようとすると、磁気センサによる部品の検知範囲は数cm程度なので、第2のセンサ321が第2のカメラ322の撮像範囲内に位置させる必要があり、第2のセンサ321が撮像データに写り込んでしまう。また、センサをフォトインタラプタのような光学的なものとすると、センサがカメラの撮像範囲内に位置すると共に、光が撮像データに写り込んでしまう。
画像検査の結果、制御装置が不良品と判定した場合には、第2の除去部421に除去指示信号を出力する(ステップS80)。除去指示信号により第2の除去部421が不良品に圧縮空気を噴射して、不良品を外側ベルトB2から除去して、収納箱に落下させる。
以上により部品のおもて面の画像検査は終了する。
図3に示すように、部品Wが次々と内側ベルトB1と外側ベルトB2との間に挟み込まれても、ドラム5の外周面には、溝51が外周面に沿って形成されて部品Wが溝51に収容され、外側ベルトB2が、対向する溝壁部53の中間部に形成された段差部54に跨って配置されているため、部品Wの厚みを段差部54から内側ベルトB1までの深さで吸収することができる。従って、外側ベルトB2の膨らみを抑えることができるので、外側ベルトB2への負担を軽減することができる。また、外側ベルトB2が段差部54に跨って配置されているので、段差部54より上の溝壁部53によって外側ベルトB2の移動方向が規制されるため、外側ベルトB2が外れてしまうことを防止することができる。
図1および図2に示すように、第1のフレーム214に一端が固定され、第2のフレーム226に他端が固定されたエアシリンダ229は、通常状態では縮小方向(図2においては矢印F1にて示す。)に付勢するため、第2のフレーム226をドラム5側へ引っ張っている。
部品が第1のプーリ222を超えると、図4に示すステップS10〜ステップS70と同様に、画像検査手段3の第1のセンサ311と、第1のカメラ312とにより、部品の裏面の画像検査を行う。
また、制御装置が、部品が不良と判断した場合に、図4に示すステップS80〜100と同様に、排除手段4の第1の除去部411と、第1のセンサ412とにより、不良品を除去する。
以上により部品の裏面の画像検査は終了する。
2 表裏反転装置
211 モータ
212 第1のプーリ
213 第2のプーリ
214 第1のフレーム
221 モータ
222 第1のプーリ
223 第2のプーリ
224 第3のプーリ
225 第4のプーリ
226 第2のフレーム
227 脚部
228 レール部
229 エアシリンダ
B1 内側ベルト
B2 外側ベルト
3 画像検査手段
311 第1のセンサ
312 第1のカメラ
321 第2のセンサ
322 第2のカメラ
4 排除手段
411 第1の除去部
412 第1のセンサ
421 第2の除去部
422 第2のセンサ
5 ドラム
51 溝
52 底部
53 溝壁部
54 段差部
W 部品
Claims (4)
- ドラムの外周面に巻きつけた内側ベルトと外側ベルトとの間にワークを挟み込み、前記ワークを前記ドラムの外周面に沿って搬送させて裏返す表裏反転装置において、
前記ドラムと、
前記ドラムに巻きつけた前記内側ベルトを支持する第1のフレームと、
前記外側ベルトを支持する第2のフレームと、
前記内側ベルトと前記外側ベルトとの間隔に応じて、前記第2フレームをスライドさせるレール部、およびワークを挟み込む方向へ前記第2フレームを付勢する弾性部材を有するスライド手段と、
を備え、
前記外側ベルトが前記ドラムから離間する方向へ膨らもうとして、その力が前記弾性部材の付勢力より大きくなると、ワークによる前記外側ベルトへの押圧の増加分に応じて前記弾性部材が伸縮して、前記第2のフレームが前記レール部に沿って前記ドラムから離間する方向へ移動することを特徴とする表裏反転装置。 - 前記ドラムには、前記内側ベルトを底部に巻き付け、前記内側ベルト上にワークを収容する円環状の溝が形成され、
前記溝の対向する溝壁部には、前記外側ベルトが跨って配置される段差部が形成されている請求項1記載の表裏反転装置。 - ドラムの外周面に巻きつけた内側ベルトと外側ベルトとの間にワークを挟み込み、前記ワークを前記ドラムの外周面に沿って搬送させて裏返して、ワークの表と裏とを画像検査する検査装置において、
前記ドラムと、
前記ドラムに巻きつけた前記内側ベルトを支持する第1のフレームと、
前記外側ベルトを支持する第2のフレームと、
前記内側ベルトと前記外側ベルトとの間隔に応じて、前記第2フレームをスライドさせるレール部、およびワークを挟み込む方向へ前記第2フレームを付勢する弾性部材を有するスライド手段と、
を備え、
前記外側ベルトが前記ドラムから離間する方向へ膨らもうとして、その力が前記弾性部材の付勢力より大きくなると、ワークによる前記外側ベルトへの押圧の増加分に応じて前記弾性部材が伸縮して、前記第2のフレームが前記レール部に沿って前記ドラムから離間する方向へ移動することを特徴とする検査装置。 - 前記内側ベルトまたは外側ベルトを移動させるプーリの所定角度ごとの回転をタイミング信号として出力するロータリエンコーダと、
ワークを検知したときに検知信号を出力するセンサと、ワークの画像検査をするための撮像データを撮像するカメラと、
前記センサからの検知信号を受信してから、前記ロータリエンコーダのタイミング信号を計数し、ワークが撮像位置となったときに、前記カメラへ撮像指示信号を出力する制御装置とを備えた請求項3記載の検査装置。
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