JP5827800B2 - コラーゲン合成促進剤および皮膚外用剤 - Google Patents

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本発明は、酵素で加水分解処理されたノグルミ(Platycarya strobilacea)抽出物であるコラーゲン合成促進剤、およびそのノグルミ抽出物を含有する皮膚外用剤に関する。更に詳しくは、低濃度から高濃度に至るまで高いコラーゲン合成促進作用を有し、安全性、安定性に優れるコラーゲン合成促進剤、および化粧品や医薬品として利用され得る皮膚外用剤に関する。本発明の皮膚外用剤は、シワ防止効果、シワ改善効果、しみ防止効果に優れるとともに、肌にハリを与える効果、肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果、経時安定性にいずれも優れている。
皮膚の老化は、乾燥、加齢、紫外線などによって進行し、しみ、くすみ、そばかすの増加、肌の弾力性低下、シワの増加などが生じる。特に、外観上顕著に生じる変化であるシワの増加は、皮膚老化現象の象徴とされる。ここで、シワの形成には、皮膚真皮の約7割を占めるコラーゲンが深く関与していることが知られている。コラーゲンは、紫外線や加齢により、変性して機能が低下したり、皮膚線維芽細胞におけるコラーゲンの合成能が低下するなどして、シワ形成や肌の弾力性低下などを引き起こす。したがって、コラーゲンの合成を促進してコラーゲン量を維持することは、シワの防止・改善や肌の弾力性の向上などに有効であり、シワに代表される皮膚の老化の防止を目的に、コラーゲン合成を促進する成分の探索が盛んに行なわれてきている。
中でも、真皮コラーゲンの約8割を占めるI型コラーゲンの合成促進が、シワの防止・改善や肌の弾力性向上などに最も重要である。I型コラーゲンは、皮膚線維芽細胞によって、まず前駆体のI型プロコラーゲンが生合成され、これが細胞外へ分泌された後、酵素によってI型プロコラーゲンの両末端が切断されることにより完成する。したがって、真皮の皮膚線維芽細胞においてI型プロコラーゲンのmRNA遺伝子発現量を促進させることでI型プロコラーゲン合成が促進され、真皮中のコラーゲンの合成促進へとつながる。
コラーゲン合成促進効果があるといわれている成分として、L−アスコルビン酸(非特許文献1)やレチノイン酸(非特許文献2)が挙げられる。しかし、これら成分には酸化されやすいという問題がある。そこで近年、安全性や安定性の面でより優れたコラーゲン合成促進剤の提案、さらにそれを使用した化粧品や医薬品などの組成物としての提案がなされてきている。例えば、コラーゲン合成促進剤として、キシロオリゴ糖分子中にウロン酸残基を有する酸性キシロオリゴ糖(特許文献1)やセネデスムス属植物プランクトンの水含有溶媒抽出物(特許文献2)、シカクマメ抽出物(特許文献3)、ヒヒラギギク抽出物(特許文献4)などが提案されており、例えば特許文献4においては、ヒヒラギギク抽出物を含む、抗シワ効果などを有する老化防止用皮膚外用剤も提案されている。
しかしながら、これらのコラーゲン合成促進剤では、安全性や安定性の面では改善されているものの、コラーゲン合成促進効果が十分でないばかりでなく、その効果の持続性が不十分であったり、効果にバラツキなどを生じることがあった。また、それらコラーゲン合成促進剤を応用した皮膚外用剤においては、十分なシワの防止・改善効果を得ることができなく、また、肌にハリを与えたり、キメを整えて、若々しい肌に導くことが困難であり、しかも、しみやくすみを効果的に防止することは難しく、さらに外用剤の経時安定性を確保することも困難であった。
特開2004−59478号公報 特開2007−186471号公報 特開2010−24222号公報 特開2009−249366号公報
Archives of Dermatology, 1987, Vol. 123, No. 12, p.1684-1686 Journal of Investigative Dermatology, 1990, Vol. 94, No.5, p.717-723 Archives of PharmacalResearch, 2008, Vol. 31, No. 6, p.727-735
本発明の目的は、低濃度から高濃度に至るまで高いコラーゲン合成促進作用を有し、安全性、安定性に優れるコラーゲン合成促進剤、およびシワ防止効果、シワ改善効果、しみ防止効果に優れるとともに、肌にハリを与える効果、肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果、経時安定性にいずれも優れる皮膚外用剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために、コラーゲン合成促進剤について、様々な植物抽出物を用いて鋭意研究を重ねてきた。その結果、グルミ(Platycarya strobilacea)果実の特定溶媒による抽出物を特定の酵素で加水分解処理して得られた抽出物が低濃度から高濃度に至るまで高いコラーゲン合成促進作用を有し、安全性、安定性に優れるコラーゲン合成促進剤となり得ることを見出した。
また、上記の酵素加水分解処理ノグルミ抽出物、すなわちコラーゲン合成促進剤を皮膚外用剤中に0.0001〜2質量%含有させることによって、シワ防止効果、シワ改善効果、しみ防止効果に優れるとともに、肌にハリを与える効果、肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果、経時安定性にいずれも優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、グルミ(Platycarya strobilacea)果実から水、エタノール、1,3−ブチレングリコールの1種または2種以上を用いて得られる抽出物をグルコシダーゼ活性を有する酵素で加水分解処理して得られた抽出物であるコラーゲン合成促進剤、およびそのノグルミ抽出物を0.0001〜2質量%含有する皮膚外用剤である。本発明の皮膚外用剤は、さらに、炭素数3〜5の2価のアルコールを1〜20質量%含有していることが好ましい。
なお、ノグルミ抽出物においては、抗酸化作用による老化予防・がん予防剤としての使用や、NF−κB活性化抑制とケモカイン誘導抑制作用による腸炎治療剤への可能性についての報告がある(非特許文献3)。しかしながら、ノグルミ抽出物を酵素で加水分解処理して得られた加水分解物については、本発明者らが知る限りにおいて、報告例が無い。
本発明のコラーゲン合成促進剤は、低濃度から高濃度に至るまで高いコラーゲン合成促進作用を有し、安全性、安定性に優れるものである。さらに、本発明のコラーゲン合成促進剤を所定量含有してなる皮膚外用剤は、シワ防止効果、シワ改善効果、しみ防止効果に優れるとともに、肌にハリを与える効果、肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果、経時安定性にいずれも優れるものである。
以下、本発明の実施形態について説明する。まず、本発明で用いられるノグルミについて説明する。
ノグルミ(Platycarya strobilacea)はクルミ科ノグルミ属の落葉高木であり、東南アジア、中国、韓国、日本に分布している。ノグルミは別名ノブノキ、化香樹とも呼ばれ、漢方薬として、葉は化膿・痒み・腫物に、果実は筋肉痛・胃痛・歯痛・湿疹・腫物に、樹皮は炎症・下痢等に使用されてきたことから、安全性の高い植物であるといえる。
ノグルミの抽出部位としては、果実、葉、根、花、木部、樹皮などがあるが、中でも果実が好ましい。抽出に用いられる溶媒としては、炭化水素、エステル、ケトン、エーテル、ハロゲン化炭化水素、水溶性のアルコール類及び水などが挙げられる。中でも好ましくは、水、低級アルコール、多価アルコールの1種または2種以上を用いて得られる抽出物であり、更に好ましくは水、エタノール、1,3−ブタンジオールの1種または2種以上を用いて得られる抽出物である。なお、抽出物とは、抽出液そのもの、もしくはその濃縮物のことをいう。抽出に際しては、ノグルミの抽出部位をそのまま、もしくは圧搾や粉砕などしたものに、抽出溶媒を加え1時間以上浸漬し、ろ過することで抽出液を得ることができる。得られた抽出液は、そのまま用いてもよく、あるいは溶媒留去により濃縮したり、カラムクロマトグラフィーや溶媒分画等の処理により精製したりしてもよい。なお、溶媒留去にあたっては、抽出物を取り扱い易くするために、デキストリンやデンプンなどの賦形剤を加え、抽出物を粉末にしてもよい。本発明で用いられる、酵素で加水分解処理がなされていないノグルミ抽出物としては、例えば市販品としてヒドロキシプロピルシクロデキストリンを50質量%含有するノグルミ抽出物粉末であるBIO PSE(Bioland Ltd.社製)が挙げられる。
本発明に用いられるノグルミ抽出物は、前記抽出操作で得られた抽出物を酵素により加水分解処理することで得られる。加水分解処理に用いられる酵素としては、グルコシダーゼ活性、エステラーゼ活性、プロテアーゼ活性を有するものなどが挙げられるが、なかでもグルコシダーゼ活性を有する酵素が好ましい。加水分解処理におけるpHは、水および酢酸、リン酸などと、それらの塩からなる適当な緩衝液で調整し、温度は、用いる酵素に応じた適切な温度、一般的には室温〜60℃の範囲で設定される。ここで、酵素は特に限定されないが、例えば、菌由来または植物由来のものなどを用いることができる。また、酵素の量は、十分に加水分解できる量とする。なお、上記の加水分解処理はノグルミを適当な溶媒で溶媒抽出する際に行ってもよい。また、抽出物を取り扱い易くするために、さらにデキストリンやデンプンなどの賦形剤を併用してもよい。本発明で用いられる、酵素で加水分解処理されたノグルミ抽出物としては、例えば市販品としてヒドロキシプロピルシクロデキストリンを50質量%含有する、酵素で加水分解処理されたノグルミ抽出物粉末であるBIO PSE VI(Bioland Ltd.社製)が挙げられる。
〔コラーゲン合成促進剤〕
本発明のコラーゲン合成促進剤は、上記の酵素加水分解処理ノグルミ抽出物を有効成分として含有するものであり、医薬品、医薬部外品、食品、化粧品類(例えば、化粧水、乳液、クリーム、ジェル、美容液、パック、オイル、軟膏、スプレー、貼付剤など)として利用することができる。本発明においては、皮膚外用剤に配合して好適に使用することができ、化粧品、医薬品として使用することができる。
〔皮膚外用剤〕
本発明の皮膚外用剤は、酵素加水分解処理されたノグルミ抽出物を含有してなり、その剤形としては、化粧水、乳液、クリーム、ジェル、美容液、パック、軟膏、スプレー、貼付剤などが挙げられる。その際の酵素加水分解処理ノグルミ抽出物の配合量は、乾燥残留物として0.0001〜2質量%であり、好ましくは0.001〜2質量%である。配合量が0.0001質量%未満では、シワ防止効果、シワ改善効果、しみ防止効果、肌にハリを与える効果、肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果を発揮させることが困難となることがあり、2質量%を超えると、製剤の安定性に問題が生じやすくなる。本発明でいう乾燥残留物とは、例えば抽出溶媒を105℃〜120℃で留去させ、残存した固形分のことを指す。抽出溶媒が不揮発性であった場合は、高速液体クロマトグラフィー等で溶媒量を定量し、それ以外の成分量を乾燥残留物とする。なお、本発明においては、化粧品や医薬品の皮膚外用剤に常用されている添加物を、本発明の性質を損なわない範囲で、配合することも可能である。
本発明においては皮膚外用剤の性能の更なる向上のために、炭素数3〜5の2価のアルコールを併用することが好ましい。炭素数3〜5の2価のアルコールとしては、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオールなどが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。中でも好ましくは、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオールである。炭素数3〜5の2価のアルコールの配合量は1〜20質量%であり、さらに好ましくは3〜10質量%である。1〜20質量%で配合することでシワ防止効果、シワ改善効果、しみ防止効果、肌にハリを与える効果、肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果がより高まる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
〔酵素で加水分解処理したノグルミ抽出物〕
酵素で加水分解処理されたノグルミ抽出物として、BIO PSE VI(Bioland Ltd.社製)を、また酵素で加水分解処理されていないノグルミ抽出物としては、BIO PSE (Bioland Ltd.社製)をそれぞれ使用した。
BIO PSE VIを実施例1、BIO PSE を比較例1、L−アスコルビン酸を比較例2として、以下の試験に用いた。
〔実施例1、比較例1,2:I型プロコラーゲンmRNA発現促進試験〕
60mm細胞培養ディッシュにヒト線維芽細胞(American Type Culture Collection社製、CRL−2076)を10%FBS含有DMEM培地(FBS、DMEM培地ともにLife Technologies 社製)にて1.0×106細胞/ディッシュの密度で播種し、24時間培養後、培地を無FBS培地に置き換え、表1に記載の各濃度に無FBS培地で調整した試料を60mm細胞培養ディッシュに添加し、さらに24時間培養した。
TRIzol試薬(Sigma-Aldrich 社製)を用い、メーカー推奨プロトコールに準じて、培養したヒト線維芽細胞から全RNAを採取した。得られたRNA1μgに対し、all−in−oneRT−PCRkit(Superbio社製)を用いてRT−PCRを実施した。I型プロコラーゲンのプライマー配列として5´−CTGGCAAAGAAGGCCGCAAA−3´および5´−CTCACCACGATCACCACTCT−3´を用い、β−アクチンのプライマー配列として、5´−GAGACCTTCAACACCCCAGCC−3´および5´−GGCCATCTCTTGCTCGAAGTC−3´を用いた。反応条件は、逆転写:50℃、30分、変性:96℃、1分、アニーリング:62℃、1分、鎖長延長:72℃、1分とし、これを22回反復した。ここで、β−アクチンはハウスキーピング遺伝子であり、コントロール遺伝子としてI型プロコラーゲンの遺伝子と同様に調べている。RT−PCRにより得られたI型プロコラーゲンのDNAを含むPCR産物を2%アガロースゲル(Sigma-Aldrich 社製)電気泳動でサイズ分画し、臭化エチジウム(Sigma-Aldrich 社製)染色することで、着色されたI型プロコラーゲンのDNAフラグメントが得られた。そのフラグメントをGelDoc2000(Bio Rad 社製)で撮影し、写真からI型プロコラーゲンのDNA量を定量した。
I型プロコラーゲンmRNAの発現率は、試料無添加のときのI型プロコラーゲンmRNAの発現率(I型プロコラーゲン/β−アクチン)に対する各試料を添加したときのI型プロコラーゲンmRNAの発現率(I型プロコラーゲン/β−アクチン)の割合(相対値%)で表わした。その結果を表1に示す。
Figure 0005827800
表1の結果から、本発明の加水分解処理ノグルミ抽出物は、加水分解処理されていないノグルミ抽出物やL−アスコルビン酸と比較して、より低濃度から高濃度に至るまで高いI型プロコラーゲンmRNA発現促進作用を有していることが示された。なお、実施例1、比較例1における濃度の有効分とは、ヒドロキシプロピルシクロデキストリンを除く乾燥残留物のことである。
〔実施例2〜5および比較例3〜6:官能評価〕
上記の加水分解処理ノグルミ抽出物、非加水分解処理ノグルミ抽出物、L−アスコルビン酸誘導体であるリン酸L−アスコルビルマグネシウムを用い、防腐剤としてフェノキシエタノールを0.3質量%配合して、表2に示す化粧水(皮膚外用剤)を調製し、下記の6項目について下記評価基準により評価を行った。その結果を表2に示す。なお、表2における有効分とは、ヒドロキシプロピルシクロデキストリンを除く乾燥残留物のことである。
Figure 0005827800
〔評価項目及び評価基準〕
(1)シワ防止効果
20名の女性(38才〜63才)をパネラーとし、皮膚外用剤を1日2回、4週間使用後の肌の状態について下記のように官能評価を行った。
2点:シワが明らかにできなくなったと感じた場合。
1点:シワがややできなくなったと感じた場合。
0点:シワ防止効果が見られないと感じた場合。
さらに、20名の評価を加算し、合計点を下記の基準で判定した。
◎:35点以上かつ0点を評価したパネラーが1人もいない(非常に優れたシワ防止効果を有する皮膚外用剤)
○:30点以上かつ0点を評価したパネラーが1人まで(優れたシワ防止効果を有する皮膚外用剤)
△:15点以上かつ0点を評価したパネラーが2人まで(わずかにシワ防止効果を有する皮膚外用剤)
×:15点未満または0点を評価したパネラーが3人以上(シワ防止効果を有しない皮膚外用剤)
(2)シワ改善効果
20名の女性(38才〜63才)をパネラーとし、皮膚外用剤を1日2回、4週間使用した後の肌の状態について下記のように官能評価を行った。
2点:シワが明らかに少なくなったと感じた場合。
1点:シワがやや少なくなったと感じた場合。
0点:シワ改善効果が見られないと感じた場合。
さらに、20名の評価を加算し、合計点を下記の基準で判定した。
◎:35点以上かつ0点を評価したパネラーが1人もいない(非常に優れたシワ改善効果を有する皮膚外用剤)
○:30点以上かつ0点を評価したパネラーが1人まで(優れたシワ改善効果を有する皮膚外用剤)
△:15点以上かつ0点を評価したパネラーが2人まで(わずかにシワ改善効果を有する皮膚外用剤)
×:15点未満または0点を評価したパネラーが3人以上(シワ改善効果を有しない皮膚外用剤)
(3)しみ防止効果
20名の女性(38才〜63才)をパネラーとし、皮膚外用剤を1日2回、4週間使用した後の肌の状態について下記のように官能評価を行った。
2点:しみが明らかにできなくなったと感じた場合。
1点:しみがややできなくなったと感じた場合。
0点:しみ防止効果が見られないと感じた場合。
さらに、20名の評価を加算し、合計点を下記の基準で判定した。
◎:35点以上かつ0点を評価したパネラーが1人もいない(非常に優れたしみ防止効果を有する皮膚外用剤)
○:30点以上かつ0点を評価したパネラーが1人まで(優れたしみ防止効果を有する皮膚外用剤)
△:15点以上かつ0点を評価したパネラーが2人まで(わずかにしみ防止効果を有する皮膚外用剤)
×:15点未満または0点を評価したパネラーが3人以上(しみ防止効果を有しない皮膚外用剤)
(4)肌にハリを与える効果
20名の女性(38才〜63才)をパネラーとし、皮膚外用剤を1日2回、4週間使用した後の肌の状態について下記のように官能評価を行った。
2点:肌のハリが明らかに出てきたと感じた場合。
1点:肌のハリがやや出てきたと感じた場合。
0点:肌にハリを与える効果が見られないと感じた場合。
さらに、20名の評価を加算し、合計点を下記の基準で判定した。
◎:35点以上かつ0点を評価したパネラーが1人もいない(非常に優れた肌にハリを与える効果を有する皮膚外用剤)
○:30点以上かつ0点を評価したパネラーが1人まで(優れた肌にハリを与える効果を有する皮膚外用剤)
△:15点以上かつ0点を評価したパネラーが2人まで(わずかに肌にハリを与える効果を有する皮膚外用剤)
×:15点未満または0点を評価したパネラーが3人以上(肌にハリを与える効果を有しない皮膚外用剤)
(5)肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果
20名の女性(38才〜63才)をパネラーとし、皮膚外用剤を1日2回、4週間使用した後の肌の状態について下記のように官能評価を行った。
2点:肌のキメが明らかに整い、肌が明らかに若々しくなったと感じた場合。
1点:肌のキメがやや整い、肌がやや若々しくなったと感じた場合。
0点:肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果が見られないと感じた場合。
さらに、20名の評価を加算し、合計点を下記の基準で判定した。
◎:35点以上かつ0点を評価したパネラーが1人もいない(非常に優れた肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果を有する皮膚外用剤)
○:30点以上かつ0点を評価したパネラーが1人まで(優れた肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果を有する皮膚外用剤)
△:15点以上かつ0点を評価したパネラーが2人まで(わずかに肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果を有する皮膚外用剤)
×:15点未満または0点を評価したパネラーが3人以上(肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果を有しない皮膚外用剤)
(6)経時安定性
皮膚外用剤を透明ガラス容器に密封して0℃、25℃、40℃でそれぞれ3ヶ月間保存し、その外観を観察して、下に示す2段階で評価した。
○:安定性良好(いずれの温度においても外観の変化がない。)
×:安定性不良(いずれかの温度において澱(おり)、沈殿を生じるまたは分離する。もしくは変色が著しい。)
実施例2〜5の結果から、酵素加水分解処理された本発明によるノグルミ抽出物を含有する化粧水は、シワ防止効果、シワ改善効果、しみ防止効果、肌にハリを与える効果、肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果に優れ、製剤の安定性も良好であることが理解できる。
一方、酵素加水分解処理されたノグルミ抽出物を含有していない比較例3では、シワ防止効果、シワ改善効果、しみ防止効果、肌にハリを与える効果、肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果とも、十分な効果が得られなかった。また、加水分解処理をしていないノグルミ抽出物を含有する比較例4,5では、しみ防止効果が若干得られるものの、シワ防止効果、シワ改善効果、肌にハリを与える効果、肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果はいずれも得られなかった(比較例5)。さらに、コラーゲン合成促進効果があるといわれているL−アスコルビン酸誘導体であるリン酸L−アスコルビルマグネシウムを含有する比較例6では、シワ防止効果、シワ改善効果が若干得られるものの、しみ防止効果、肌にハリを与える効果、肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果はいずれも得られず、製剤の安定性も不良であった。
〔実施例6,7:官能評価〕
表3に示す美容液(皮膚外用剤)を調製し、実施例2〜5と同様の方法により評価を行った。結果を表3に示す。なお、表3における有効分とは、ヒドロキシプロピルシクロデキストリンを除く乾燥残留物のことである。
Figure 0005827800
実施例6,7の結果から、酵素加水分解処理された本発明によるノグルミ抽出物を含有する美容液は、シワ防止効果、シワ改善効果、しみ防止効果、肌にハリを与える効果、肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果に優れ、製剤の安定性も良好であることが理解できる。
〔実施例8,9:官能評価〕
表4に示すクリーム(皮膚外用剤)を調製し、実施例2〜5と同様の方法により評価を行った。結果を表4に示す。なお、表4における有効分とは、ヒドロキシプロピルシクロデキストリンを除く乾燥残留物のことである。
Figure 0005827800
実施例8,9の結果から、酵素加水分解処理された本発明によるノグルミ抽出物を含有するクリームは、シワ防止効果、シワ改善効果、しみ防止効果、肌にハリを与える効果、肌のキメを整えて若々しい肌に導く効果に優れ、製剤の安定性も良好であることが理解できる。

Claims (3)

  1. グルミ(Platycarya strobilacea)果実から水、エタノール、1,3−ブチレングリコールの1種または2種以上を用いて得られる抽出物をグルコシダーゼ活性を有する酵素で加水分解処理して得られた抽出物であるコラーゲン合成促進剤。
  2. グルミ(Platycarya strobilacea)果実から水、エタノール、1,3−ブチレングリコールの1種または2種以上を用いて得られる抽出物をグルコシダーゼ活性を有する酵素で加水分解処理して得られた抽出物を含有し、前記抽出物を0.0001〜2質量%含有する皮膚外用剤。
  3. さらに、炭素数3〜5の2価のアルコールを1〜20質量%含有する請求項2記載の皮膚外用剤。
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