JP5825905B2 - 荷電粒子ビームシステム - Google Patents

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Description

本発明は、回折パターンの測定に用いることができ、試料に入射する荷電粒子ビームを傾斜させることができる、荷電粒子ビームシステムに関する。
[関連出願の相互参照]
本出願は、米国にて2011年7月29日付けで出願された「荷電粒子ビームシステム(CHARGED PARTICLE BEAM SYSTEM)」と題する仮特許出願第61/368,718号、及び欧州にて2011年7月29日付けで出願された「荷電粒子ビームシステム(CHARGED PARTICLE BEAM SYSTEM)」と題する特許出願第10007939.1号の優先権を主張する。これらの出願の内容を参照により本明細書に援用する。
X線回折、中性子線回折、及び電子線回折は、試料の結晶構造を判定するために一般に用いられる。ここで、X線回折は、数μmまでのサイズの単結晶を解析するのに有用であるが、電子線回折は、さらにより小さな結晶サイズに適用することができる。これは、電子ビームプローブが非常に小さな直径を有し得ること、及び電子の散乱断面積が大きいことが理由である。電子の散乱断面積が大きいことで、試料において電子の多重散乱も生じ、望ましい一重散乱事象及び望ましくない多重散乱事象の両方が散乱像に記録されるようになる。プリセッション回折(precession diffraction:歳差回折)として知られる方法を用いて、記録した散乱像中の一重散乱事象に対する多重散乱事象の量を減らすことができることで、測定試料の結晶構造をそのような像からより高い精度で得ることができる。
プリセッション回折では、透過型電子顕微鏡において試料の上流にある偏向系を用いて入射ビームを傾斜させて、入射ビームが試料に対する入射箇所を中心に回転するようにする。試料の下流且つ検出器の上流にある第2偏向系は、入射ビームの回転傾斜を補償して、安定した回折パターンを検出器に記録できるようにする。こうして記録した回折パターンは、入射ビームを回転傾斜させずに記録した対応のパターンよりも試料の結晶構造を得るのに適している。
プリセッション回折を用いて得た回折パターンの質を向上させることがさらに望ましい。
本出願は、上記問題を考慮に入れて行ったものである。
本出願の目的は、高精度での回折パターンの記録及び試料に入射する傾斜粒子ビームの使用を可能にする、荷電粒子ビームシステムを提供することである。
荷電粒子ビームシステムの実施形態によれば、荷電粒子ビームシステムは、荷電粒子ビーム発生器と、荷電粒子ビーム発生器が発生させたビームを物体平面に集束するよう構成した第1レンズと、物体平面の下流に位置する第2レンズと、第1レンズの上流にあり、物体平面に対する荷電粒子ビームの入射角を変化させるように物体平面に対してビームを傾斜させるよう構成した第1偏向系と、第2レンズの下流に位置し、第1偏向系が発生させた物体平面に対する荷電粒子ビームの入射角の変化を補償するようにビームを傾斜させるよう構成した第2偏向系と、第2レンズの下流に位置し、第2レンズが導入した結像誤差を補償するよう構成した補正器と、を備える。
荷電粒子ビームシステムのさらに他の実施形態によれば、荷電粒子ビームシステムは、荷電粒子ビーム発生器と、荷電粒子ビーム発生器が発生させたビームを物体平面に集束するよう構成した第1レンズと、物体平面の下流に位置する第2レンズと、第1レンズの上流にあり、荷電粒子ビームを物体平面に対して斜めに入射させるように物体平面に対してビームを傾斜させるよう構成した第1偏向系と、第2レンズの下流に位置し、第1偏向系が発生させた荷電粒子ビームの傾斜を補償するようにビームを傾斜させるよう構成した第2偏向系と、第2レンズの下流に位置し、第2レンズが導入した結像誤差を補償するよう構成した補正器と、を備える。
本明細書中、第1偏向系は、荷電粒子ビームを物体平面に対して垂直入射から大幅に逸れる入射角で斜めに入射させるよう構成することができる。例えば、物体平面の表面法線と物体平面に入射する荷電粒子ビームの中心軸の方向との間の角度は、1mradよりも大きく、3mradよりも大きく、又は10mradよりも大きくすることができる。
実施形態によれば、補正器は、第2レンズの下流に位置する第1レンズダブレットと、第1レンズダブレットの下流に位置する第1多極子と、第1多極子の下流に位置する第2レンズダブレットと、第2レンズダブレットの下流に位置する第2多極子とを備える。本明細書中、多極子は、補正器の光軸を中心に多重極対称性を有する磁界及び/又は電界を発生させる粒子光学コンポーネントであり、多重極対称性は、双極子対称性よりも高い。このような多重極対称性の例は、四重極対称性、六重極対称性、及び八重極対称性であり、対応する粒子光学コンポーネントは、それぞれ四極子、六極子、及び八極子である。
実施形態によれば、第2偏向系及び補正器は、第2偏向系及び補正器のコンポーネントが荷電粒子ビームシステムの光軸に沿って重なり合うことで一体化する。本明細書中の特定の実施形態によれば、第2偏向系の少なくとも1つのディフレクタは、第1レンズダブレットの2つのレンズ間に位置付ける。
本明細書中のさらに他の実施形態によれば、第2偏向系は、第2レンズの下流且つ第1多極子の上流に位置する平面内の箇所を中心にビームを傾斜させるよう構成する。
本明細書中の例示的な実施形態によれば、第2偏向系は、物体平面を第2レンズ及び第3レンズにより結像させる中間像平面内の箇所を中心にビームを傾斜させるよう構成する。
本明細書中のさらに他の例示的な実施形態によれば、第2偏向系は、中間像平面に位置する第1ディフレクタを含み、いくつかの実施形態では、第2偏向系には、中間像平面外に位置する付加的なディフレクタがない。
例示的な実施形態によれば、荷電粒子ビームシステムは、荷電粒子ビーム発生器と、荷電粒子ビーム発生器が発生させたビームを物体平面に集束するよう構成した第1レンズと、物体平面の下流に位置し、回折面を有する第2レンズと、第2レンズの下流に位置し、第3レンズ及び第4レンズを含み、回折面を第1中間回折面に結像させるよう構成した第1レンズダブレットと、第1中間回折面に位置する第1多極子と、第1多極子の下流に位置し、第5レンズ及び第6レンズを含み、第1中間回折面を第2中間回折面に結像させるよう構成した第2レンズダブレットと、第2中間回折面に位置する第2多極子と、第1レンズの上流にあり、物体平面に対する荷電粒子ビームの入射角を変化させるように物体平面に対してビームを傾斜させるよう構成した第1偏向系と、第3レンズの下流且つ第4レンズの上流に位置し、第1偏向系が発生させた物体平面に対する荷電粒子ビームの入射角の変化を補償するようにビームを傾斜させるよう構成した第2偏向系と、を備える。
本明細書中の例示的な実施形態によれば、第2偏向系は、物体平面を第2レンズ及び第3レンズにより結像させる中間像平面に位置する第1ディフレクタを含み、第2偏向系は、中間像平面に位置するディフレクタ以外のディフレクタを備えないことが可能である。
本明細書中の他の実施形態によれば、第2偏向系は、ビームが中間像平面内の仮想的な箇所を中心に傾斜するように見えるよう制御される2つ以上のディフレクタを含む。
いくつかの実施形態によれば、第4レンズ及び第5レンズは、第1中間像平面を第5レンズの下流且つ第6レンズの上流に位置する第2中間像平面に結像させるよう構成する。
さらに他の実施形態によれば、システムは、第1偏向系が発生させたビーム傾斜量を第2偏向系が発生させたビーム傾斜量と同期して制御するよう構成した傾斜コントローラを備える。このようなコントローラにより、物体平面に入射するビームの傾斜を、このビームが第1レンズの光軸を中心に円錐形表面に沿って回転するよう発生させることが可能である。物体平面の下流において、このビーム傾斜を第2偏向系により補償して、ビームが第2偏向系の下流で光軸と平行に伝播するようにする。これにより、プリセッション回折法を適用する場合の回折パターンの記録が可能となる。
本明細書中の例示的な実施形態によれば、傾斜コントローラは、第1偏向系及び第2偏向系が発生させたビーム傾斜量を50Hzよりも高いか又は100Hzよりも高い周波数で変化させるように第1偏向系及び第2偏向系を制御するよう構成する。
例示的な実施形態によれば、荷電粒子ビームシステムは、補正器のコンポーネントを制御するよう構成した補正器コントローラを備える。本明細書中の例示的な実施形態によれば、補正器コントローラは、第3レンズ、第4レンズ、第5レンズ、第6レンズ、第1多極子、及び第2多極子の1つ又は複数を制御するよう構成する。
本明細書中の特定の実施形態によれば、荷電粒子ビームシステムは、システムの動作モードを第1モードから第2モードへ切り替えるスイッチを備える。第1動作モードでは、第2偏向系の制御を傾斜コントローラが行うが、第2動作モードでは、第2偏向系の制御を補正器コントローラが行う。プリセッション回折は、第1動作モードで行うことができる。これが望ましくない場合、システムを第2モードに切り替えることができ、第2偏向系を補正器コントローラの制御下で用いて、ビームを補正器の光軸に対して調整し、補正器の性能を向上させることができる。
本明細書中の特定の実施形態によれば、補正器コントローラは、第2偏向系のディフレクタに供給した制御信号が30Hzよりも高い周波数を有する信号成分を実質的に含まないよう構成したローパスフィルタを含む。
例示的な実施形態によれば、荷電粒子ビームシステムは、第2多極子の下流に位置する第7レンズを備え、第6レンズ及び第7レンズは、第2中間像を第3中間像に結像させるよう構成する。本明細書中の例示的な実施形態によれば、第6レンズ及び第7レンズは、回折面の仮想像を生成するようさらに構成する。
例示的な実施形態によれば、荷電粒子システムは、入射瞳平面及び入射像平面を有するエネルギーフィルタを備え、エネルギーフィルタは、補正器の下流に位置する。
エネルギーフィルタは、エネルギーフィルタを通過する荷電粒子を分散させるものであり、エネルギーフィルタの入射像平面をエネルギーフィルタの出射側又はエネルギーフィルタの下流に位置するエネルギーフィルタの出射像平面に色消し結像させるよう構成する。エネルギーフィルタの入射瞳平面は、エネルギーフィルタにより、エネルギーフィルタの出射側又はエネルギーフィルタの下流に位置するエネルギーフィルタの出射瞳平面に分散結像させる。このような構成により、エネルギーフィルタの出射瞳平面内に位置するスリット状開口を用いて、エネルギーフィルタの下流での結像に寄与する荷電粒子のエネルギーの広がりを制限することが可能であり、その際、エネルギーフィルタへの入射像平面に結像した平面の結像を妨げることがない。
本明細書中の実施形態によれば、第8レンズをエネルギーフィルタの上流に位置付け、物体平面の像又は中間像をエネルギーフィルタの入射瞳平面において生成するよう、且つ/又は第2レンズの回折面の像又は中間像をエネルギーフィルタの入射像平面に結像させるよう構成する。
例示的な実施形態によれば、スリット状開口を、エネルギーフィルタの出射瞳平面内に、いわゆる「ゼロロス荷電粒子」のみがエネルギーフィルタを通過することができるように配置する。このような構成では、物体において弾性散乱した荷電粒子のみがエネルギーフィルタを通過することができるが、物体において非弾性散乱して運動エネルギーを失った荷電粒子はエネルギーフィルタの通過を阻止される。これには、記録した回折像の像ブレを大幅に低減して、記録した回折像のコントラストを高めるという利点があり得る。これにより、低強度の回折極大も記録像に含まれる回折パターンの解析に確実に寄与することができるという利点が得られる。
いくつかの実施形態によれば、第1偏向系は、物体平面に対するビームの入射箇所を変化させるように物体平面内でビームを変位させるようさらに構成する。したがって、第1偏向系は、物体平面に対するビームの入射角及び物体平面内のビームの入射箇所の両方を変化させるよう構成する。ビームは、試料中の複数の関心箇所に選択的に指向させることができ、プリセッション回折を、そのような各関心箇所で行うことができる。
本明細書中の例示的な実施形態では、荷電粒子ビームシステムは、補正器の下流に位置し、第1偏向系が発生させた物体平面に対する荷電粒子ビームの入射角の変化を補償するようにビームを傾斜させるよう構成した第3偏向系を備える。
エネルギーフィルタを用いる実施形態では、第3偏向系は、対物レンズの回折面を結像させるエネルギーフィルタの入射像平面に対してビームを傾斜させるよう構成することができる。本明細書中の実施形態によれば、第3偏向系は、エネルギーフィルタの入射像平面に位置する単一のディフレクタ、又はエネルギーフィルタの入射像平面の上流に位置し、エネルギーフィルタの入射像平面内に位置決めした仮想的な箇所を中心にビームを傾斜させるよう制御される2つ以上のディフレクタを備えることで、軸外ビームを光軸に戻すようにする。
実施形態によれば、荷電粒子ビームシステムは、第1偏向系が発生させたビーム変位量を第2偏向系が発生させたビーム傾斜量と同期して制御するよう構成した変位コントローラを備える。
実施形態によれば、上述の偏向系の1つ又は複数又は全部は、荷電粒子ビームを、直交するx方向及びy方向等の独立した2方向に偏向させるよう構成する。この目的で、偏向系の1つ又は2つのディフレクタは、荷電粒子システムの光軸を中心に分配した2対の偏向素子を備えることができる。例えば、偏向素子対は、偏向電界を提供する電極対及び/又は偏向磁界を提供するコイル対を含むことができる。偏向素子対の励起は、一方の対を余弦関数に従った時間形状を有する信号に従って励起させる一方で、他方の対を正弦関数に従った時間形状を有する信号に従って励起させるように行うことができる。第1偏向系をこのようなパターンに従って励起させる場合、物体平面に対して斜めに入射する荷電粒子ビームは、荷電粒子システムの光軸を中心とした歳差運動を行う。
本発明の上記の特徴及び他の有利な特徴は、添付図面を参照した以下の本発明の例示的な実施形態の詳細な説明からより明白になるであろう。本発明の可能な実施形態全てが本明細書で特定する利点の1つ1つ又はいずれかを必ずしも示すわけではないことに留意されたい。
プリセッション回折を行うことを可能にする荷電粒子ビームシステムの概略図である。 図2a〜dは、プリセッション回折の利点を説明するための例示的な回折パターンを示す。 プリセッション回折を行うことを可能にする別の荷電粒子ビームシステムの配分の概略図である。
後述する例示的な実施形態では、機能及び構造が同様であるコンポーネントは、可能な限り同様の参照符号で示す。したがって、特定の実施形態の個々のコンポーネントの特徴を理解するために、本発明の他の実施形態及び概要の説明を参照されたい。
図1は、透過型電子顕微鏡の構成を有する荷電粒子ビームシステム1の概略図である。荷電粒子ビームシステム1は、荷電粒子ビーム5を発生させるよう構成した荷電粒子ビーム発生器3を備える。図示の実施形態では、荷電粒子ビーム発生器は電子源であるため、荷電粒子ビーム5は電子ビームである。しかしながら、他の荷電粒子、例えばイオン等の供給源も、本開示の範囲内で想定される。
荷電粒子ビーム5を1つ又は複数のレンズ7によりコリメートして、小さな断面を有し平面8内で小さく集束するようにビーム5を整形する。例えば、ビーム5の断面は、50μmよりも小さくすることができ、ビーム5の集束は、平面8内で1.5mradよりも小さくすることができる。平面8は、レンズ11により物体平面9に結像させる。検査対象の試料は、物体平面9に位置決めすることができる。第2レンズ13は、物体平面9の下流に位置し、透過型電子顕微鏡の対物レンズを形成する。図1では、レンズ11及び13は、説明の目的で2つの個別レンズとして表している。2つのレンズ11及び13の機能を、Rieke−Ruskaに従った集光対物単視野レンズと称する1つの単レンズ構成により提供することも可能である。同様に、図1に示すいくつかの他の個別レンズ群を、1つの単レンズ構造により実際に具現することができる一方で、図1に示す個別単レンズのいくつかを、複数のレンズ構造の群により実際に具現することも可能である。
第1偏向系15を、第1レンズの上流で、荷電粒子ビーム5のビーム経路内に設ける。第1偏向系15は、第1レンズ11の光軸2に沿って離間した2つのディフレクタ17及び19を備える。図示の例では、ディフレクタ17は、レンズ7がビームスポットを形成する平面8内に位置付ける。ディフレクタ17及び19は、ディフレクタコントローラ21により制御し、ディフレクタコントローラ21は、物体平面9を中心にビームを傾斜させる機能及び物体平面9内でビームを変位させる機能という2つの機能を独立して実施するよう構成する。図1の参照符号18は、偏向系15により偏向させることでビーム5の物体平面に対する入射箇所が光軸2上にあるようにして、ビーム5を光軸2に対してそれぞれ+α及び−αの角度で傾斜させたビームを示し、このときαは0よりも大きい。例示的な実施形態では、αは、例えば3mrad〜100mradの値を有することができる。さらに、コントローラ21は、図1の矢印23で示すように、角度αを一定に保ちつつ光軸2を中心にビームの入射方向を回転させることができるよう構成する。図1の参照符号20は、ビームの入射箇所を物体平面9内で変位させるように偏向系15により偏向させたビームを示し、このとき傾斜角αはゼロである。コントローラは、偏向系15を励起して、物体平面9内のビーム5の入射箇所及び光軸2に対する傾斜角αの両方を独立して調整できるよう構成する。
第2レンズ13は、物体平面9の下流に位置する焦点平面27を有する。図1の参照符号29は、光軸2に対して角度αで傾斜させ、光軸2上で物体平面を通過し(軸方向光線)、物体により散乱していない荷電粒子を示す。図1の参照符号30は、光軸2に対して角度αで傾斜させ、物体により散乱角を成してそれぞれ光軸に向かう方向及び光軸から離れる方向に散乱した荷電粒子光線を示す。
物体平面9の中間像は、レンズ13の下流に位置する中間像平面33で生成する。図示の例では、中間像平面33における中間像は、第2レンズ13及び追加レンズ35により生成する。他の例によれば、追加レンズ35を省いて、中間像をレンズ13により直接生成することが可能である。
図1の線32は、説明の目的で、互いに共役であり物体平面9と共役な平面同士を接続し、線34は、互いに共役且つ対物レンズ13の焦点平面27と共役な平面同士を接続する。
第2偏向系37は、レンズ13の下流に位置付け、中間像平面33の一箇所を中心にビームを傾斜させるよう構成する。図示の例では、第2偏向系37は、中間像平面33に位置決めした単一のディフレクタ39を備える。他の例では、第2偏向系37は、中間像平面33の(仮想的な)一箇所を中心に傾斜させることができるよう構成した複数のディフレクタを備えることができる。
第2偏向系37は、第2偏向系37が発生させた偏向角又は傾斜を調整するよう構成したコントローラ41により制御する。第2偏向系37のコントローラ41及び第1偏向系15のコントローラ21は、メインコントローラ43により制御し、物体平面9の上流にある第1偏向系15が発生させたビーム傾斜を物体平面9の下流にある第2偏向系37が発生させた傾斜により補償するようにする。これには、光線29で示す第2偏向系37の上流の傾斜した回転ビームと散乱光線30の束とを、第2偏向系37により偏向させて、これらが図1に参照符号29′及び30′で示すように第2偏向系37の下流で光軸2に対して対称に進むようにするという効果がある。より詳細に後述するように、固定回折パターンが、これらの光線により中間回折面69に形成される。
物体平面9内に位置決めした試料を通過するビームは、試料により回折させ、対応する回折パターンを、物体平面9の下流に位置決めした検出器45により記録することができる。
図2aは、ウバロバイト結晶を含む試料からの非傾斜ビームで記録した例示的な回折パターンを示す。
図2bは、入射ビームを第1偏向系15により光軸を中心に傾斜及び回転させる一方で、第2偏向系37は傾斜及び回転を補償するよう動作させない場合に得られる、回折パターンを示す。
図2cは、傾斜した回転ビームから記録した回折パターンの図であり、第2偏向系37を、上述のようにビーム傾斜及び回転を補償するよう動作させたものである。図2cの回折パターンは、図2aの回折パターンよりも少ない動的散乱を示しており、これは、試料の結晶構造を得るのにより適していることが明らかである。
図2dは、計算及びシミュレーションによりウバロバイト結晶構造から得た回折パターンを示す。図2cの回折パターンは、プリセッション回折なしで得た図2aのパターンよりも図2dの予測パターンとの類似性の方が高い。プリセッション回折は、測定試料の複雑な結晶構造を得ることを可能にする回折パターンを得るのに有用であることが明らかである。
図1に示す荷電粒子ビームシステム1は、対物レンズ13の下流且つ検出器45の上流に位置し、対物レンズ13が発生させた収差を補償するよう構成した、補正器51を備える。図示の例では、補正器51は、レンズ53と、六極子55と、レンズ57と、六極子59とを備え、これらは光軸2に沿ってこの順に配置する。図1に示すように、レンズ53は、レンズ35及び63のレンズダブレットにより形成することができ、レンズ57も、レンズ65及び67のレンズダブレットから形成することができる。図示の例の補正器は、多極素子として六極子を含むが、補正器の他の例は、他のタイプの多極子、例えば四極子及び八極子を含む。様々なタイプの補正器に関する背景情報は、米国特許第7,223,983号明細書、欧州特許第0451370号明細書、及び米国特許第7,321,124号明細書から得ることができ、これら文献の全開示を参照により本明細書に援用する。
補正器51のコンポーネントを補正器コントローラ61により制御して、レンズ13の回折面27を第1六極子55が位置する中間回折面69に結像させるようにする。さらに、レンズ57は、中間回折面69を、第2六極子59が位置するさらに別の中間回折面71に結像させる。さらにまた、中間像平面33は、六極子55と六極子59との間に位置するさらに別の中間像平面73に結像させることができる。図示の例では、さらに別の中間像平面73は、レンズダブレット57のレンズ65と67との間に位置付ける。
補正器51をコントローラ61により制御して、レンズ収差、例えば対物レンズ13の球面収差及び場合によっては他の収差を低減又は補償するようにする。図示の例では、2つの六極子55及び59は、協働して、対物レンズ13の球面収差を補償するのに適した負の収差係数の効果を与える。しかしながら、本開示は、このタイプの補正器に限定されない。他のタイプの補正器も本開示の範囲内で想定され、その場合、偏向系は、補正器のコンポーネント間に位置する中間像平面においてビーム傾斜を発生させる。図示の例では、中間像平面33を中心として、第2偏向系37は、第1偏向系15が導入したビーム傾斜を補償するようにビームを傾斜させることができ、その場合、中間像平面33は、補正器51のレンズ35と63との間に位置付ける。
第3偏向系74は、補正器51の下流に位置付け、第1偏向系15が発生させた物体平面9に対する荷電粒子ビーム5の入射箇所の変化を補償するようにビームを偏向させるよう構成する。図示の例では、第3偏向系74は、光軸2に沿って離間させてコントローラ79により制御する2つのディフレクタ75,77を備える。
図1に示す例で説明するように、補正器51は、適合レンズ93を備えることができ、荷電粒子システムは、投影レンズ95をさらに備えることができる。図示の例では、適合レンズ93は、投影レンズ95の入射像平面81において物体平面9の像を生成するよう構成する。同時に、適合レンズ93は、平面94において焦点平面27の中間像71の仮想像を生成する。仮想像平面94は、レンズ95の上流に位置付ける。仮想像平面94は、図1に示す例で説明するように六極子59の上流に位置付けることができる。さらにまた、第3偏向系74のディフレクタ75,77は、適合レンズ93と投影レンズ95との間に位置付ける。
コントローラ79は、ビームを仮想像平面94内の一箇所を中心に傾斜させるように第3偏向系74のディフレクタ75,77を制御するよう構成する。図示の例では、ディフレクタ75及び77によるビームの偏向は、逆方向にそれぞれ角度γ1及びγ2で行い、第1偏向系15が変位させて物体平面9内の試料を通過する視野光線20が偏向系74の下流で光軸2と一致するように、またビームが光軸2上の場所94を中心に傾斜するように見えるように行う。
他の例によれば、第3偏向系73は、焦点平面27の中間像平面のいずれか1つに位置決めした単一のディフレクタを備えることができる。
第3偏向系74のコントローラ79は、メインコントローラ43により第1偏向系15のコントローラ21と同期して制御して、第1偏向系15が発生した物体平面9に対する荷電粒子ビームの入射箇所の変化を補償するようにする。
荷電粒子システム1は、補正器51の下流に位置するエネルギーフィルタ87をさらに備える。図1に示す例で説明するように、エネルギーフィルタは、投影レンズ95の下流に位置付ける。エネルギーフィルタ87は、入射瞳平面(図1には図示せず)及び入射像平面(図1には図示せず)を有し、投影レンズ95は、物体平面9の中間像をエネルギーフィルタの入射瞳平面において生成させ、対物レンズ13の焦点平面27の像をエネルギーフィルタ87の入射像平面において生成させるよう構成する。レンズ95は、複数の個別レンズを備えるが、図1には1つの単レンズ95として表す。レンズ93は、中間像平面73をレンズ93と95との間に位置する平面81に結像させることにより、物体平面9の中間像を中間像平面81において生成させるよう構成する。適合レンズ93も、第2レンズ13の焦点平面27の仮想像を、図1に破線31′で示すように中間像平面94において生成する。
図1に示す荷電粒子ビームシステム1は、2つのモードで動作させることができる。第1動作モードでは、第2偏向系37のコントローラ41をメインコントローラ43により制御し、メインコントローラ43は、第1偏向系15が発生させたビーム傾斜及び回転を第2偏向系37により補償するように第2偏向系37を第1偏向系16と同期して制御する傾斜制御機能を有する。第2動作モードでは、第2偏向系37は、補正器コントローラ61の制御下にあるため、第2偏向系37を用いて補正器51を調整してその性能を向上させることができる。図1は、荷電粒子ビームシステム1の動作モードを変更するために用いることができるスイッチ99を示しており、動作モードの変更は、第2偏向系37を、傾斜制御機能を実施する偏向コントローラ41及び補正器51を制御する補正器コントローラ61の一方に接続することにより行う。補正器コントローラ61は、第2偏向系37に向かう制御経路にローパスフィルタを含み、第2偏向系37のディフレクタに供給した制御信号が30Hzよりも高い周波数を有する信号成分を実質的に含まないようにする。これにより、補正器51の安定した動作が可能になる。他方では、傾斜補償機能を実施する偏向コントローラ41は、第2偏向系37のコントローラ41を制御して、ビーム偏向を50Hzよりも高い周波数で発生させることができるように構成する。
荷電粒子ビームシステムの第1動作モード及び第2動作モードのいずれにおいても、メインコントローラ43は、その偏向制御機能を実施して第3偏向系74のコントローラ79を制御し、第1偏向系15が発生させた物体平面9内のビームの入射箇所の偏向を補償するようにする。
図3は、図1を参照して上述した荷電粒子ビームシステムの変形形態である、当該システムのさらに別の例の一部を示す。図3に示す荷電粒子ビームシステム1aは、図1を参照して説明したシステムと同様のプリセッション回折を行うための、荷電粒子ビーム発生器と、レンズと、第1偏向系と、第2偏向系とを有するが、これらは図3には示さない。システム1aは、図1を参照して説明したシステムの補正器と同様の2つの六極子及びレンズを有する補正器も備えるが、補正器51aの六極子59a及びレンズ93aのみを図3に示す。システム1aが図1を参照して上述したシステムと異なる点は、投影レンズ95aを補正器51aのレンズ93aの下流且つ第3偏向系74aの上流に位置付け、第3偏向系74aをエネルギーフィルタ87aの上流に位置付けたことである。
第3偏向系74aは、第1偏向系が発生させたシステムの物体平面に対する荷電粒子ビームの入射箇所の変化を補償するようにビームを偏向させるよう構成する。図示の例では、第3偏向系74aは、光軸2aに沿って離間させた2つのディフレクタ75a,77aを備える。第3偏向系74aのディフレクタ75a,77aを、コントローラ79aにより制御して、システムの対物レンズの焦点平面の中間像が形成される平面91aの一箇所を中心にビームを傾斜させる。図示の例では、ディフレクタ75a及び77aによるビームの偏向は、逆方向にそれぞれ角度γ1及びγ2で行い、物体平面から生じる視野光線31aが光軸2aと一致するように、またビームが破線84で示すように光軸2a上の場所83aを中心に傾斜して中間像平面81aに入るように見えるように行う。他の例によれば、第3偏向系73aは、中間像平面81aに位置決めした単一のディフレクタを備えることができる。
第3偏向系73のコントローラ79aは、システムのメインコントローラ(図1には図示せず)により第1偏向系と同期して制御して、第1偏向系が発生させた物体平面に対する荷電粒子ビームの入射箇所の変化を補償するようにする。
エネルギーフィルタ87aは、補正器51aの下流に位置付ける。エネルギーフィルタ87aは、入射瞳平面89a及び入射像平面91を有する。レンズ93a及び95aは、補正器51aとエネルギーフィルタ87の入射瞳平面89及び入射像平面91との間に位置付け、物体平面の中間像をエネルギーフィルタの入射瞳平面89aにおいて生成させるよう、また対物レンズの焦点平面の像をエネルギーフィルタ87の入射像平面91において生成させるよう構成する。レンズ95aは、図1に示すように複数の個別レンズを含む。レンズ93aは、物体平面の中間像をレンズ93aと95aとの間に位置する中間像平面97aにおいて生成させるよう構成する。レンズ93aは、レンズ93aの上流にある対物レンズの焦点平面の仮想像も生成する。
本開示は、多くの代替形態、変更形態、及び変形形態が当業者に明白となることが明らかな、特定の例示的な実施形態を示す。したがって、本開示で説明した例示的な実施形態は、説明を意図したものであり、限定的な意図は一切ない。添付の特許請求の範囲に定めるような本開示の趣旨及び範囲から逸脱せずに、様々な変更を加えることができる。

Claims (15)

  1. ビーム経路を有する荷電粒子ビームシステムであって、
    荷電粒子ビーム発生器と、
    該荷電粒子ビーム発生器が発生させたビームを物体平面に集束するよう構成した第1レンズと、
    前記物体平面の下流に位置し、回折面を有する第2レンズと、
    該第2レンズの下流に位置し、第3レンズ及び第4レンズを含み、前記回折面を第1中間回折面に結像させるよう構成した第1レンズダブレットと、
    前記第1中間回折面に位置する第1多極子と、
    該第1多極子の下流に位置し、第5レンズ及び第6レンズを含み、前記第1中間回折面を第2中間回折面に結像させるよう構成した第2レンズダブレットと、
    前記第2中間回折面に位置する第2多極子と、
    前記物体平面の上流にあり、該物体平面に対する前記荷電粒子ビームの入射角を変化させるように前記物体平面に対して前記ビームを傾斜させるよう構成した第1偏向系と、
    前記第3レンズの下流且つ前記第4レンズの上流に位置し、前記第1偏向系が発生させた前記物体平面に対する前記荷電粒子ビームの入射角の変化を補償するように前記ビームを傾斜させるよう構成した第2偏向系と、
    を備える、荷電粒子ビームシステム。
  2. 請求項1に記載の荷電粒子ビームシステムにおいて、前記第2レンズ及び前記第3レンズは、前記物体平面を前記第3レンズの下流且つ前記第4レンズの上流に位置する中間像平面に結像させるよう構成した、荷電粒子ビームシステム。
  3. 請求項2に記載の荷電粒子ビームシステムにおいて、前記第2偏向系は、前記中間像平面に対して前記ビームを傾斜させるよう構成した、荷電粒子ビームシステム。
  4. 請求項2又は3に記載の荷電粒子ビームシステムにおいて、前記第4レンズ及び前記第5レンズは、前記第1中間像平面を前記第5レンズの下流且つ前記第6レンズの上流に位置する第2中間像平面に結像させるよう構成した、荷電粒子ビームシステム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の荷電粒子ビームシステムであって、前記第1偏向系が発生させたビーム傾斜量を前記第2偏向系が発生させたビーム傾斜量と同期して制御するよう構成した傾斜コントローラをさらに備える、荷電粒子ビームシステム。
  6. 請求項5に記載の荷電粒子ビームシステムにおいて、前記傾斜コントローラは、前記第1偏向系及び前記第2偏向系が発生させた前記ビーム傾斜量を50Hzよりも高い、特に100Hzよりも高い周波数で変化させるように前記第1偏向系及び前記第2偏向系を制御するよう構成した、荷電粒子ビームシステム。
  7. 請求項5又は6に記載の荷電粒子ビームシステムであって、前記第3レンズ、前記第4レンズ、前記第5レンズ、前記第6レンズ、前記第1多極子、及び前記第2多極子の1つ又は複数を制御するよう構成した補正器コントローラをさらに備え、該補正器コントローラは、第2偏向系を制御するためのローパスフィルタを含む、荷電粒子ビームシステム。
  8. 請求項7に記載の荷電粒子ビームシステムにおいて、前記ローパスフィルタは、前記第2偏向系のディフレクタに供給した制御信号が30Hzよりも高い周波数を有する信号成分を実質的に含まないよう構成した、荷電粒子ビームシステム。
  9. 請求項7又は8に記載の荷電粒子ビームシステムであって、前記第2偏向系を前記傾斜コントローラ及び前記補正器コントローラの一方に選択的に接続するよう構成したスイッチをさらに備える、荷電粒子ビームシステム。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の荷電粒子ビームシステムであって、前記第2多極子の下流に位置する第7レンズと、前記第7レンズの下流に位置するエネルギーフィルタをさらに備え、該エネルギーフィルタは、入射瞳平面及び入射像平面を有する、荷電粒子ビームシステム。
  11. 請求項10に記載の荷電粒子ビームシステムであって、前記エネルギーフィルタの上流に位置する第8レンズをさらに備え、該第8レンズは、前記物体平面又は該物体平面の中間像を前記エネルギーフィルタの前記入射瞳平面に結像させるよう、且つ/又は前記回折面又は該回折面の中間像を前記エネルギーフィルタの前記入射瞳平面に結像させるよう構成した、荷電粒子ビームシステム。
  12. 請求項11に記載の荷電粒子ビームシステムにおいて、前記第1偏向系は、前記物体平面に対する前記ビームの入射箇所を変化させるように前記物体平面内で前記ビームを変位させるようさらに構成し、該荷電粒子ビームシステムは、前記エネルギーフィルタの上流に位置し、前記第1偏向系が発生させた前記物体平面に対する前記荷電粒子ビームの前記入射箇所の変化を補償するように前記ビームを傾斜させるよう構成した第3偏向系をさらに備える、荷電粒子ビームシステム。
  13. 請求項12に記載の荷電粒子ビームシステムにおいて、前記第3偏向系は、前記第8レンズの上流に位置付け、前記第8レンズの前記入射像平面に対して前記ビームを傾斜させるよう構成した、荷電粒子ビームシステム。
  14. 請求項12に記載の荷電粒子ビームシステムにおいて、前記第3偏向系は、前記第8レンズの下流且つ前記エネルギーフィルタの上流に位置付け、前記エネルギーフィルタの前記入射像平面に対して前記ビームを傾斜させるよう構成した、荷電粒子ビームシステム。
  15. 請求項12〜14のいずれか1項に記載の荷電粒子ビームシステムであって、前記第1偏向系が発生させたビーム変位量を前記第3偏向系が発生させたビーム傾斜量と同期して制御するよう構成した変位コントローラをさらに備える、荷電粒子ビームシステム。
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