JP2016115680A - 収差補正開孔を有する走査型荷電粒子ビームデバイスおよびその動作方法 - Google Patents

収差補正開孔を有する走査型荷電粒子ビームデバイスおよびその動作方法 Download PDF

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Abstract

【課題】走査型荷電粒子ビーム装置を提供すること。【解決手段】走査型荷電粒子ビーム装置は、一次荷電粒子ビームを生成するように構成された荷電粒子ビーム源と、試験片上にプローブを形成するように構成された対物レンズと、プローブで試験片の表面を走査するように構成された走査型偏向アセンブリと、収差補正開孔とを含み、収差補正開孔は、一次荷電粒子ビームを通過させるように構成された透明な開孔部分を有する開孔体と、固体材料を含む膜部分とを含み、膜部分は、透明な開孔部分に設けられ、膜部分は、一次荷電粒子ビームが固体材料を通過するように構成され、膜部分は、変化する厚さを有する。【選択図】図1

Description

本開示の実施形態は、収差補正開孔に関する。本開示の実施形態は、詳細には、収差、特に球面収差の位相シフト補正を導入する収差補正要素に関する。典型的には、実施形態は、走査型荷電粒子ビーム装置および走査型荷電粒子ビーム装置の動作方法に関する。
荷電粒子ビームシステムは、半導体業界で広く普及している。荷電粒子ビームデバイスの例には、二次電子顕微鏡(SEM)などの電子顕微鏡、電子ビームパターンジェネレータ、イオン顕微鏡、ならびにイオンビームパターンジェネレータがある。荷電粒子ビーム、特に電子ビームは、光子ビームと比較すると、同等の粒子エネルギーで波長が短いため、優れた空間分解能を提供する。
荷電粒子ビームシステム、たとえばSEMのようなプローブ形成システムでは、収差は、光学性能、特に実現可能な分解能に対する制限要因である。たとえば、プローブの直径は、光源の縮小率、光源寸法、ならびに色収差および球面収差などの軸上収差によって決定される。
高分解能の低圧SEMの場合、最小プローブ寸法は主に、回折と色収差との間の最適化によって決定される。したがって、低エネルギー幅の電子源および/またはモノクロメータの利用により、分解能を改善することができる。低減されたエネルギー幅で利用することで、開孔角をより大きくすることが可能になり、それによって電子プローブの直径が小さくなる方へ回折と色収差との間の最適のトレードオフがシフトする。この結果、開孔角が増大して球面収差が増大し、次いで実現可能な分解能が制限されることもある。
電子ビーム検査(EBI)システムのような高電流のSEMシステムでは、適度なスポット径が有利である。しかし、電子プローブ内のプローブ電流の増大の必要性は、電子と電子の相互作用のため、境界条件になる。したがって、より幅広い電子ビームが、より高いビーム電流、低減された電流密度、またはこれらの両方を可能にするため、EBI光学系はまた、球面収差によって制限される。
色収差および/または球面収差に対する複数の補正器が論じられてきた。たとえば、多極補正器またはミラー補正器が理論的に計算されてきた。いくつかの補正されたSEMだけがこれまでに構築され、主にR&D(研究および開発)環境で使用されている。生産環境で、たとえばCD(限界寸法設定)、DR(欠陥調査)、またはEBI(電子ビーム検査)に使用されるSEMは、高い強健性を有することが有益である。前述の補正器は、非常に複雑かつ敏感であり、それによって強健性が制限される。上記に照らして、改善された補正器、特に球面収差に対する補正器、そのような改善された補正器を有する荷電粒子ビームシステム、特にCDシステム、DRシステム、およびEBIシステム、ならびにその動作方法を提供することが有益である。
一実施形態によれば、走査型荷電粒子ビーム装置が提供される。走査型荷電粒子ビーム装置は、一次荷電粒子ビームを生成するように構成された荷電粒子ビーム源と、試験片上にプローブを形成するように構成された対物レンズと、プローブで試験片の表面を走査するように構成された走査型偏向アセンブリと、収差補正開孔とを含み、収差補正開孔は、一次荷電粒子ビームを通過させるように構成された透明な開孔部分を有する開孔体と、固体材料を含む膜部分とを含み、膜部分は、透明な開孔部分に設けられ、膜部分は、一次荷電粒子ビームが固体材料を通過するように構成され、膜部分は、変化する厚さを有する。
別の実施形態によれば、走査型荷電粒子ビーム装置の動作方法が提供され、この方法は、一次荷電粒子ビームを生成するステップと、収差補正開孔により一次荷電粒子ビームの収差を補正するステップとを含み、一次荷電粒子ビームの少なくとも一部分は、収差補正開孔の膜部分を通過して、一次荷電粒子ビーム内に位相シフトを導入する。
別の実施形態によれば、走査型荷電粒子ビーム装置が提供される。走査型荷電粒子ビーム装置は、一次荷電粒子ビームを生成するように構成された荷電粒子ビーム源と、試験片上にプローブを形成するように構成された対物レンズと、プローブで試験片の表面を走査するように構成された走査型偏向アセンブリと、収差補正開孔とを含み、収差補正開孔は、一次荷電粒子ビームを通過させるように構成された透明な開孔部分を有する開孔体と、固体材料を含む膜部分とを含み、膜部分は、透明な開孔部分に設けられ、膜部分は、一次荷電粒子ビームが固体材料を通過するように構成され、膜部分は、変化する厚さを有する。走査型荷電粒子ビーム装置は、収差補正開孔の一次荷電粒子ビームに沿って下流に位置決めされたスプレー開孔をさらに含み、スプレー開孔は、収差補正開孔から散乱した荷電粒子を阻止するように構成される。たとえば、その任意選択の修正形態として、モノクロメータ、静電偏向器、磁気偏向器、磁石と静電を組み合わせた偏向器、たとえばウィーンフィルタ、およびそれらの組合せからなる群から選択される要素の下流に、スプレー開孔を設けることができる。
本開示の上記の特徴を詳細に理解することができるように、実施形態を参照することによって、上記で簡単に要約した開示のより具体的な説明を得ることができる。添付の図面は、本開示の実施形態に関するものであり、以下に説明する。
本明細書に記載の実施形態による収差補正開孔を含む走査型荷電粒子ビームデバイスの概略図である。 本明細書に記載の実施形態による収差補正開孔の概略図である。 本明細書に記載の実施形態による収差補正開孔の概略図である。 本明細書に記載の実施形態による収差補正開孔の概略図である。 本明細書に記載の実施形態による収差補正開孔の概略図である。 本明細書に記載のさらなる実施形態による収差補正開孔の概略図である。 本明細書に記載のさらなる実施形態による収差補正開孔の概略図である。 本明細書に記載の実施形態による収差補正開孔内で使用することができる膜部分の概略図である。 本明細書に記載の実施形態による収差補正開孔内で使用することができる膜部分の概略図である。 本明細書に記載の実施形態による収差補正開孔内で使用することができる膜部分の概略図である。 本明細書に記載の実施形態による収差補正開孔内で使用することができる膜部分の概略図である。 本明細書に記載の実施形態による収差補正開孔を含む走査型荷電粒子ビームデバイスの概略図である。 本明細書に記載の実施形態による収差補正開孔を含む走査型荷電粒子ビームデバイスの概略図である。 本明細書に記載の実施形態による収差補正開孔を含む走査型荷電粒子ビームデバイスの概略図である。 本明細書に記載の実施形態による収差補正開孔を含む走査型荷電粒子ビームデバイスの概略図である。 本明細書に記載のさらなる実施形態による収差補正開孔の概略図である。 本明細書に記載の実施形態による走査型荷電粒子ビームデバイスの動作方法の流れ図である。
次に、本開示の様々な実施形態を詳細に参照されたい。実施形態の1つまたは複数の例を図に示す。以下の図面の説明では、同じ参照番号は同じ構成要素を指す。概して、個々の実施形態に対する違いについてのみ説明する。各例は、本開示の説明を目的として提供されており、本開示の限定を意味するものではない。さらに、一実施形態の一部として図示または説明する特徴を、他の実施形態で、または他の実施形態とともに使用して、さらなる実施形態を得ることもできる。本説明は、そのような修正形態および変形形態を含むことが意図される。
図1は、走査型荷電粒子ビーム装置100を示す。荷電粒子ビーム源110が、一次荷電粒子ビームを生成する。一次荷電粒子ビームは、走査型荷電粒子ビーム装置100内を案内され、対物レンズ130によって試験片140上に集束される。いくつかの実施形態によれば、対物レンズ130は、エミッタ116またはその仮想光源の先端を試験片140上に撮像し、試験片140にプローブが生成され、すなわち対物レンズは、試験片上にプローブを形成するように構成される。走査型偏向アセンブリ150が、プローブで試験片140の表面または表面領域を走査する。走査型偏向アセンブリは、1段、2段、またはさらに多段の偏向器配置とすることができる。様々な実施形態によれば、走査型偏向アセンブリ内には、磁気偏向器、静電偏向器、または静電と磁気を組み合わせた偏向器を設けることができる。プローブで試験片の表面を走査することによって、画像を生成することができる。したがって、本明細書に記載の実施形態は、走査型電子顕微鏡(SEM)、走査型透過電子顕微鏡(STEM)、集束イオンビームシステム(FIB)、または他の走査型荷電粒子ビーム装置に関し、装置の分解能を画定するプローブなどのプローブ、すなわち微細プローブが、撮像すべき試験片の表面を走査する。走査型電子顕微鏡は、たとえば、限界寸法設定(CD)、欠陥調査(DR)、または検査(EBI、すなわち電子ビーム検査)向けのSEMとすることができる。
走査型荷電粒子ビームシステムまたは走査型荷電粒子ビーム装置では、収差は、光学性能、特に分解能に対する1つの制限要因である。分解能を主に決定するプローブの寸法は、光源の倍率および光源の寸法だけでなく、軸上収差、たとえば色および球面作用によっても画定される。特に、たとえば試験片にかかる電子の入射エネルギーが50eV〜5keV、たとえば300eV以下の低電圧SEMの場合、以前の改善策により、より大きい開孔角を使用することが可能になる。したがって、さらなるプローブ寸法の低減は、球面作用にますます影響を与えることがある。したがって、高エネルギーのSEMでは、色収差の関連性はより小さくなり、球面収差補正が有益になる。また、たとえば適度なスポット径が5nm〜100nmの範囲内の電子ビーム検査(EBI)に対するシステムのような高電流システムでは、走査型荷電粒子ビーム装置の分解能は、球面作用によって著しく制限される。したがって、球面収差の補正が有益である。
本明細書に記載の実施形態は、収差補正開孔200を含む改善された収差補正を提供する(図1参照)。多極補正器またはミラー補正器を使用する以前の試みと比較すると、走査型荷電粒子ビームデバイス内に収差補正開孔を含むことで、複雑さが低減され、調整の敏感さが低減され、かつ強健性が増大された構成が提供され、したがって、生産環境でたとえばCD(限界寸法設定)、DR(欠陥調査)、またはEBI(電子ビーム検査)に使用されるSEMもまた、収差補正からの利益を得ることができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるいくつかの実施形態によれば、収差補正開孔200内に、薄い固体材料膜などの固体材料膜が設けられる。収差補正開孔200は、透明な開孔部分を有する開孔体210を含む。透明な開孔部分は、一次荷電粒子ビームを通過させるように構成される。たとえば、透明な開孔部分は、アパーチャ開口部または薄い膜とすることができる。収差補正開孔内には、固体材料を含む膜部分220が設けられる。荷電粒子ビームは固体材料を通過し、荷電粒子ビームに位相シフトが提供される。膜部分の変化する厚さは、たとえば収差、特に球面収差を低減させる位相シフトを導入する。収差補正開孔200に関するさらなる詳細は、図2A〜5Cに関して説明する。
図1は、走査型荷電粒子ビーム装置100を示す。荷電粒子ビーム源110は、尖鋭な先端などの先端を有するエミッタ116を含む。さらに、抑制器114および抽出器112を設けることができる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるいくつかの実施形態によれば、高輝度で低エネルギー幅の光源を設けることができる。たとえば、電界エミッタを荷電粒子ビーム源として設けることができる。電界エミッタは、熱電界エミッタ(TFE)または冷電界エミッタ(CFE)とすることができる。また、5・107A/m2・sr・V以上の低減された輝度および1eV以下のエネルギー幅を有する他の荷電粒子ビーム源を設けることもできる。
抽出器112は、一次荷電粒子ビームを高いカラムエネルギー、たとえば10keV以上、12keV以上、たとえば30keVなどに加速させる。また、本明細書に記載の実施形態によれば、30eVを上回るカラムエネルギーを提供することができる。一次荷電粒子ビームは、管113内を高カラムエネルギーで案内することができる。本明細書に記載の実施形態によれば、一次荷電粒子ビームを加速させる電極配置を設けることができる。たとえば、加速のための電極配置は、抽出器112、管113、およびエミッタの先端と比較すると高い電位を有するさらなる電極の1つまたは複数を含むことができる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるいくつかの実施形態によれば、本明細書に記載の走査型荷電粒子ビーム装置は、0.8eV以下のエネルギー幅を有する荷電粒子ビーム源を有することができ、たとえばこの荷電粒子ビーム源は、電界エミッタであり、走査型荷電粒子ビーム装置は、一次荷電粒子ビームを10keV以上、たとえば30keV以上のカラムエネルギーに加速させる電極配置をさらに備える。
減速電極138は、荷電粒子を低入射エネルギーに減速させて試験片140上に衝突させる。たとえば、試験片140は、試験片支持体142上に設けることができる。試験片支持体142は、試験片140を位置決めする可動ステージとすることができる。たとえば、可動ステージは、試験片140を1方向(たとえば、X方向)または2方向(たとえば、XY方向)に動かすように構成することができる。
図1に示す例では、対物レンズ130は、磁気レンズ部分および静電レンズ部分によって提供される。磁気レンズ部分は、磁極片132によって提供することができ、磁極片132内にはコイル134が設けられる。静電レンズ部分は、管113内で荷電粒子を高電位で案内することによって提供され、または別の類似の電極および減速電極138によって提供され、したがって、減速型静電レンズ構成要素が提供される。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるいくつかの実施形態によれば、一次荷電粒子ビームの減速は、試験片近傍、たとえば対物レンズ内もしくは対物レンズの後ろ、またはこれらの組合せで提供することができる。たとえば、本明細書に記載の実施形態によれば、試験片および/または基板支持体に減速バイアス電圧を印加して、減速型静電レンズ構成要素を提供することができる。対物レンズは、たとえば軸方向の間隙もしくは径方向の間隙を有する静電磁気複合レンズとすることができ、または対物レンズは、静電減速電界型レンズとすることができる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるいくつかの実施形態によれば、本明細書に記載の走査型荷電粒子ビーム装置は、試験片に衝突する前に一次荷電粒子ビームを減速させるように構成された減速電極を含むことができる。さらに、本明細書に記載の実施形態は、カラム内、たとえば管113内の荷電粒子ビームの高いエネルギーと、低い入射エネルギーとを提供することができる。たとえば、高いエネルギーは、10keV以上、たとえば30keV以上とすることができ、低い入射エネルギーは、2keV以下、たとえば1keV以下とすることができる。したがって、減速型静電レンズ構成要素は、5分の1以下、たとえば10分の1以下に減速するように構成することができる。
図1に示すように、集光レンズ120を設けることができる。集光レンズは、図1に示すように磁気レンズとすることができ、磁極片122およびコイル124を有することができる。別法として、集光レンズは、静電レンズ、または磁気と静電を組み合わせたレンズとすることができる。本明細書に記載の実施形態によれば、集光レンズは、プローブ寸法および/または電流の制御のために用いることができる。さらなる実施形態によれば、図7および図9に示すように、第2の集光レンズを設けることができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるいくつかの実施形態によれば、収差補正開孔は、走査型荷電粒子ビーム装置のビーム制限開孔とすることができる。荷電粒子ビーム装置は通常、1つまたは複数の開孔を有し、それによって走査型荷電粒子ビーム装置のシステム開孔角を決定する。試験片上のスポット寸法、すなわち一次荷電粒子ビームによって試験片上に形成されるプローブの寸法を低減させるために、レンズ収差が補正される。本明細書に記載の実施形態によれば、レンズ収差は、一次荷電粒子ビームのうち、走査型荷電粒子ビーム装置のシステム開孔角内に位置する部分に対して補正される。したがって、一次荷電粒子ビームのうち、試験片上にプローブを形成するために使用されていない部分も覆う広い補正面積を有する大きい補正要素を回避することができる。たとえば、多極補正器は、広い面積で一次荷電粒子ビーム内のすべての荷電粒子に作用することができる。したがって、いくつかの実施形態によれば、一次荷電粒子ビームの補正は、一次荷電粒子ビームのうち、試験片に最終的に衝突する部分に制限することができる。
図2Aは、収差補正開孔200の一例を示す。収差補正開孔200は、透明な開孔部分212を有する開孔体210を含む。透明な開孔部分212は、開孔のうち、荷電粒子のビームが開孔を通過することを可能にする部分である。透明な開孔部分またはその中には、膜部分220が設けられ、膜部分は、固体材料を含み、荷電粒子ビームは、荷電粒子源から試験片へ進む途中で固体材料を通過する。膜部分220は、変化する厚さを有し、したがって、荷電粒子ビームの異なる部分に位相シフトが導入される。
透明な開孔部分212および膜部分220は、たとえば1nm〜100nmの厚さを備える。たとえば、透明な開孔部分は、25nmの厚さを有することができ、膜部分は、最大75nmの厚さを有することができる。したがって、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるいくつかの実施形態によれば、透明な開孔部分と膜部分との最大総厚さは、100nm以下、たとえば80nm以下、10nm〜75nmなどとすることができる。
特に、膜部分は、電子の散乱を最小にするために、軽材料から作製することができる。たとえば、ケイ素、炭素、酸化ケイ素、窒化ケイ素のような材料を使用することができる。また任意選択で、透明な開孔部分を類似の材料または同じ材料から提供することもできる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるさらなる実施形態によれば、透明な開孔部分212はまた、開孔体210内の開口部とすることができる。開孔体210内に開口部を有することで、透明な開孔部分またはその中に膜部分を製造し、取り付け、または提供する複雑さが増大する可能性もある。したがって、ゼロより大きい厚さを有する透明な開孔部分212を有する実施形態、たとえば膜部分に対する薄いキャリアにより、収差補正開孔をより容易に製造することが可能になる。
たとえば図2Aに示すように、透明な開孔部分212は、開孔体210内に凹部208を設けることによって、開孔体210内に設けることができる。たとえば、凹部208は、切削などの機械プロセス、エッチングプロセス、またはこれらの組合せによって製造することができる。図2Aに示す例は、収差補正開孔200の片側に凹部208を含む。本明細書に記載のさらなる実施形態と組み合わせることができる他の実施形態はまた、開孔体210の片側に第1の凹部208を有し、開孔体210の反対側にさらなる凹部209を有することができる(たとえば、図2C参照)。
本明細書に記載の実施形態によれば、膜部分220と透明な開孔部分212は、特にアパーチャ開口部の中心の周りに回転対称を有し、アパーチャ開口部の中心は、たとえば、貫通する荷電粒子ビームの光軸102と一致することができる。さらに、収差補正開孔および/または開孔体はまた、任意選択で、同じ回転対称を共有することもできる。したがって、回転対称に照らして、変化する厚さは、対称中心、たとえば光軸102から径方向に提供される。
荷電粒子ビームは、荷電粒子ビームが固体材料を通過するときに関与する膜原子の異なる数に応じて、径方向に異なる位相シフトを受ける。膜部分の径方向の厚さ分布は、膜内の位相シフトが球面収差、たとえば対物レンズの球面収差、集光レンズの球面収差、または対物レンズおよび集光レンズの球面収差を補償するように構成される。したがって、球面収差補正または球面収差の低減を実現することができる。
たとえば図2Aに示し、同様に収差補正開孔200を示す他の実施形態に示すように、開孔体210は、径方向に外側の部分で厚さが増大され、荷電粒子ビームの荷電粒子は、透明な開孔部分212の外側で阻止される。透明な開孔部分212の周りにビーム阻止部分が形成され、ビーム阻止部分は、荷電粒子を阻止するように構成される。膜部分内の補正は、膜部分がビーム制限開孔、すなわち透明な開孔部分212内に配置されるように提供することができる。
図2Bは、収差補正開孔200のさらなる例を示す。開孔体210は、凹部208を有する。図2Aと比較すると、透明な開孔部分212と膜部分220は一体形成されている。これは、たとえば、エッチングプロセスによって提供することができる。そのような実施形態では、透明な開孔部分212と膜部分の組合せが、変化する厚さを有する。膜部分220と透明な開孔部分212は、特にアパーチャ開口部の中心の周りに回転対称を有し、アパーチャ開口部の中心は、たとえば、貫通する荷電粒子ビームの光軸102と一致することができる。
図2Cは、別の実施形態を示し、開孔体210は、第1の凹部208と、反対側の第2の凹部209とを有する。膜の厚さの変化は、収差補正開孔の表側または裏側から提供することができる。たとえば、図2Aおよび図2Bは、裏側の膜の厚さの変動を示す。たとえば、図2Cおよび図2Dは、表側に膜の厚さの変化を示す。
荷電粒子ビームが通過する膜または領域は、たとえばビーム開孔径が画定される透明な開孔部分、すなわちバルク領域と、収差補正に使用される位相シフトの生成のために厚さが径方向に増大する薄い膜、たとえば膜部分220とを含むことができる。いくつかの実施形態によれば、電子の散乱を小さく抑えるために、膜部分は、中心でより薄くすることができる。所期の位相シフトを生成する径方向の厚さの増大は、使用されるレンズの収差係数によって決定される。
収差補正開孔200のさらなる例では、膜部分220は、開孔体210内で透明な部分の上に設けられる。上記に照らして、異なる例によって、収差補正のために荷電粒子ビームが通過する膜の製造は、異なる技法によって提供することができる。成形された膜は、一体として製造することができる。たとえば、いくつかの実施形態によれば、膜は、その中心で可能な限り薄くすることができ、その厚さは、縁に向かって、すなわち半径が増大するにつれて増大する。これを、たとえば図2Bに示す。別法として、薄いキャリア、すなわち透明な開孔部分212、たとえば箔または薄いキャリア箔を設けることができる。膜部分、たとえば成形された膜は、透明な開孔部分、すなわち箔の上、または透明な開孔部分の下に設けることができる。対応する例を図2A、図2C、および図2D、ならびに図3および図4に示す。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるさらなる実施形態によれば、図3に示すように、有益な収差補正開孔200を設けることができる。透明な開孔部分212および膜部分220内に、中心孔312が設けられる。中心孔312は、孔径を有することができ、それによって著しい軸上収差なしで電子ビーム束を生じさせる。中心孔312を有することで、散乱電子の割合を低減させることができ、それによってバックグラウンド信号に寄与することができる。
追加または別法として提供することができる他の実装形態(たとえば、図4参照)によれば、透明な開孔部分212は、膜部分220とともに、透明に提供することができる。開孔体210のビーム制限領域は、金属被覆410を備えることができる。したがって、ビーム制限領域またはビーム阻止部分によって阻止された電子は、収差補正開孔200を帯電させることなく、所定の電位、たとえばカラム電位に接続するように案内することができる。
本明細書に記載の実施形態によれば、膜部分は、ビーム制限開孔の一部分、すなわち最終ビーム開孔またはシステム開孔とすることができる。したがって、膜部分は、システム開孔内に設けられて、全体的なシステム開孔を画定する。この結果、収差補正開孔の自動調心効果を得ることができる。
また、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるさらなる実施形態によれば、膜部分および透明な開孔部分は、導電性材料から作製することができる。収差補正開孔200の一部分を導電性材料から作製することで、収差補正開孔、たとえば荷電粒子ビームに直接接触する部分に、収差補正開孔が位置決めされたカラムのそれぞれの電位へのバイアスをかけることが可能になる。したがって、収差補正開孔が荷電粒子ビームに与える静電の影響を低減または回避することができることが有益である。開孔および/または膜が導電性を有していない場合、開孔および/または膜は、追加の薄い導電性被覆によって、たとえば数ナノメートルの炭素をスパッタリングすることによって、被覆することができる。さらに追加または代替の実施形態によれば、膜上の汚染の低減もしくは防止および/または帯電の低減もしくは防止のために、1つまたは複数の層を膜上に設けることができる。特に、膜の帯電の防止または低減のための層または膜材料は、走査型荷電粒子ビーム装置のカラムと比較して同じ電位で膜を維持することができることが有益である。
本明細書に記載の実施形態によって利用することができる厚さ分布の異なる態様について、図5A、図5B、および図5Cに関して説明する。本明細書に記載の実施形態は、回転対称、特にシステム開孔の中心の周り、たとえば光軸102の周りの回転対称に関して、厚さ分布を有することができる。本明細書に記載のいくつかの実施形態によれば、回転中心の厚さは、最小値または極小値を有することができる。たとえば、この厚さは、中心からの距離が増大するにつれて、中心から外方へ径方向に増大することができる。
厚さ分布は、収差係数の1つまたは複数を使用することによって決定することができ、たとえば、サンプル側に対する球面収差係数CSおよび/または色収差係数CCの値は、0.2mm〜10mmの範囲内とすることができる。さらに、追加または別法として、膜部分220および/または透明な開孔部分212の材料特性を使用する位相シフト計算を利用して、厚さ分布を決定することもできる。
いくつかの実施形態によれば、中心からの厚さの増大は、半径を関数とする多項式に従うことができる。図5Aは、膜部分220の中心またはその付近における同等に小さい厚さ502を示す。厚さ502と比較すると径方向に外方の位置に、より大きい厚さ504が提供される。膜部分は、荷電粒子ビーム内の荷電粒子に対して径方向に依存する位相シフトを導入する。2πの位相シフトは、ゼロの位相シフトに等しい。したがって、厚さ504と比較すると径方向に外方の位置に、低減された厚さ505を提供することができる。低減された厚さの径方向位置は、位相シフトが2πに等しい場合に提供することができ、膜部分の厚さ分布は、半径に依存して階段関数で提供される。2πの位相シフトに対応する厚さが実現されたら直ちに厚さ分布に階段関数を導入する結果、膜部分の材料厚さを低減させることができるという利益が得られる。したがって、固体材料内の荷電粒子の散乱を低減させることができる。
図5Bは、膜部分の中心またはその付近に小さい厚さ502を有する膜部分220のさらなる例を示す。厚さ502と比較すると径方向に外方の位置に、より大きい厚さ504が提供される。半径がさらに大きくなると、厚さ507は、厚さ504と比較してより小さくなる。したがって、膜の同心円状に外側の部分では、膜部分を通過する荷電粒子ビームの軸方向に外側の部分に対して、さらなる脱焦効果を提供することができる。図5Cは、図5Aおよび図5Bに関して説明した、階段関数の径方向位置における厚さ505と、脱焦のための外側の低減された厚さ507とを有する膜部分220の一例を示す。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるさらなる実施形態によれば、中心における膜の厚さ503はまた、荷電粒子ビームの脱焦を提供するために、極大値を有することができる。これを、図5Dに例示的に示す。たとえば、中心は、r2の関数である厚さ変化を中心近傍に有することができ、ここでrは半径である。厚さは、半径が増大するにつれて厚さ505まで減少することができ、その後、半径がさらに増大するにつれて、再び厚さ509に増大することができる。次の厚さの増大は、r4の関数である厚さ変化を有することができ、ここでrは半径である。極大厚さが中心に位置する実施形態を利用することで、特にたとえば対物レンズの追加のレンズ脱焦と組み合わせて、全体的な厚さを低減させることができる。膜部分の脱焦、すなわち位相シフトによる脱焦は、対物レンズを反対方向に脱焦させることによって補償することができる。
図6は、図1に示す走査型荷電粒子ビーム装置と同等のさらなる走査型荷電粒子ビーム装置100を示し、図1に関して記載した特徴も同様に含むことができる。荷電粒子ビーム源110が、一次荷電粒子ビームを生成する。一次荷電粒子ビームは、走査型荷電粒子ビーム装置100内を案内され、対物レンズ130によって試験片140上に集束される。走査型偏向アセンブリ150が、プローブで試験片140の表面または表面領域を走査する。プローブで試験片の表面を走査することによって、画像を生成することができる。図6に示す走査型偏向アセンブリ150は、図1に示す磁気偏向アセンブリと比較すると、静電偏向アセンブリである。偏向アセンブリはまた、2つ以上の段を含むことができる。さらなる実施形態によれば、静電と磁気を組み合わせた偏向アセンブリを使用して、荷電粒子ビームで試験片を走査することもできる。
走査型荷電粒子ビーム装置100内に、収差補正開孔200が設けられる。特に、収差補正開孔は、ビーム制限開孔、すなわち走査型荷電粒子ビーム装置のシステム開孔を画定する開孔として設けることができる。収差補正開孔200は、薄い固体材料膜などの固体材料膜を含む。荷電粒子ビームは固体材料を通過し、荷電粒子ビームに位相シフトが提供される。膜部分の変化する厚さは、収差、特に球面収差を低減させる位相シフトを導入する。収差補正開孔200に関するさらなる詳細は、図2A〜5Cに関して説明している。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるいくつかの実施形態によれば、スポット寸法を増大させまたはコントラストを低減させる可能性のある膜内に生成される散乱電子をなくすために、スプレー開孔610を導入することができる。散乱電子はエネルギー損失を受けるため、スプレー開孔の有益な位置は、たとえば、集光レンズ120の後ろまたは偏向システムの後ろ(たとえば、図7の偏向段732〜734参照)である。集光レンズまたは偏向システムのような要素は、低減されたエネルギーを有する散乱電子を、一次ビーム経路から離れる方へ、または一次ビーム経路外へ、偏向させることができる。したがって、いくつかの実施形態は、収差補正開孔の一次荷電粒子ビームに沿って下流に位置決めされたスプレー開孔を含むことができ、スプレー開孔は、収差補正開孔から散乱した荷電粒子を阻止するように構成され、特に散乱した荷電粒子は、一次ビーム経路外へ偏向される。
図7は、走査型荷電粒子ビーム装置のさらなる実施形態を示す。図7に示す荷電粒子ビーム装置100は、光軸を変位させるために、第1の偏向段732および第2の偏向段734を含む。図7では、スプレー開孔をナイフエッジ710として設けることもできる。低減されたエネルギーを有する散乱電子は、1つの方向に一次荷電粒子ビーム経路外へ偏向される。したがって、スプレー開孔をナイフエッジとして設けることができ、それによって同心円状の開孔と比較すると、ビーム経路を片側で区切る。異なる実装形態によれば、モノクロメータ、静電偏向器、磁気偏向器、磁石と静電を組み合わせた偏向器、たとえばウィーンフィルタ、およびこれらの組合せからなる群から選択される要素、たとえば分散要素の下流に、スプレー開孔を設けることができる。たとえば、分散要素は、磁気偏向器または2段もしくは4段磁気偏向アセンブリあるいはモノクロメータとすることができる。分散要素をスプレー開孔と組み合わせて、膜部分内に散乱して散乱によるエネルギー損失を受けた電子を除去することができる。すなわち、膜部分内で散乱した荷電粒子を一次ビーム経路外へ偏向させる要素の下流に、スプレー開孔を設けることができる。膜部分内で散乱した散乱荷電粒子は、一次荷電粒子ビームと比較すると、低減されたエネルギーを有しており、試験片を走査するプローブの形成に利用されないことが有益である。上記に照らして、いくつかの実施形態によれば、本明細書の記載による走査型荷電粒子ビーム装置は、収差補正開孔の一次荷電粒子ビームに沿って下流に位置決めされたスプレー開孔を含むことができ、スプレー開孔は、収差補正開孔から散乱した荷電粒子を阻止するように構成され、収差補正開孔から散乱した荷電粒子は、一次ビーム経路外へ偏向される。
図7は、図1および図6に示す走査型荷電粒子ビーム装置と同等のさらなる走査型荷電粒子ビーム装置100を示し、図1および図6に関して記載した特徴も同様に含むことができ、すなわち主に、図1および図6に関して記載した実施形態に対する違いについて説明する。図7に示す走査型荷電粒子ビーム装置100は、第2の集光レンズ720を含み、たとえば第2の集光レンズは、磁極片722およびコイル724を有する磁気集光レンズとすることができる。別法として、第2の集光レンズは、静電集光レンズまたは磁気と静電を組み合わせた集光レンズとすることができる。第2の集光レンズは、開孔制御、すなわち走査型荷電粒子ビーム装置のシステム開孔を制御するための要素を提供することができる。したがって、第1の集光レンズによって提供されるプローブ寸法および/またはプローブ電流の制御に加えて、第2の集光レンズを利用して、さらなるパラメータを制御することができる。
図7に示すように、収差補正開孔200は、第1の集光レンズ120と第2の集光レンズ720との間に設けることができる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるさらなる実施形態によれば、本開示内に記載する走査型荷電粒子ビーム装置100のいずれかに対して、他の位置を使用することもできる。光軸に沿った収差補正開孔の位置は、電子光学的な設定および/または膜の製造上の制限に依存することがある。たとえば、収差補正開孔がレンズ近傍に位置し、それらの収差が補正または低減される電子光学的な設定を提供することができる。たとえば、膜の製造上の制限は、特定の直径の膜部分を製造する能力となることがある。したがって、収差補正開孔は、本明細書に記載の実施形態による変化する厚さを有するように膜部分を製造することができる光軸に沿った位置に位置決めすることができる。いくつかの実施形態によれば、収差補正開孔200は、荷電粒子ビーム源と試験片との間に設けることができる。
第1の偏向段732および第2の偏向段734によって提供される偏向システムは、一次荷電粒子ビームを信号荷電粒子ビームから分離するようにさらに構成される。一次荷電粒子ビーム、すなわちプローブが試験片140に衝突するときに生成される信号荷電粒子は、対物レンズ130に向かって加速して対物レンズを通る。一次荷電粒子と比較した信号荷電粒子の速度に照らして、信号荷電粒子は、第2の偏向段734によって検出器740の方へ偏向される。他の実施形態によれば、追加または別法として、軸上検出器を使用して、プローブが試験片に衝突するときに生成される信号荷電粒子を検出することができる。
図7に関して例示的に示す走査型荷電粒子ビーム装置は、たとえば電子ビーム検査(EBI)に利用することができる。特に電子ビーム検査工具の場合、電子プローブ内のプローブ電流が大きいことが、試験片で高い電流密度を有する小さいプローブを得るための境界条件であり、それによって高いスループットが可能になる。電流が大きい場合、電子と電子の相互作用が、プローブ内の電流密度がより高い場合に別の制限要因になるほど大きい影響を与える。したがって、そのような電流密度の高い光学系の性能改善には、球面収差補正/低減が重要である。したがって、特に改善された球面収差補正を可能にすることができる本明細書に記載の収差補正開孔をEBI工具に利用することができることが有益である。改善された球面収差補正は、より大きいシステム開孔を可能にし、それによって所与のプローブ電流に対してビーム経路に沿って電流密度を低減させることができる。
本明細書に記載のいくつかの実施形態によれば、収差補正開孔200は、ビーム制限開孔として提供されることが有益であり、試験片上にプローブを形成することに関与する荷電粒子のみが、補正収差開孔を通過し、位相シフトが提供される。位相シフトは、光軸からの距離である膜部分上の径方向位置に依存する。これらの実施形態と組み合わせることができる他の実施形態によれば、収差補正開孔およびビーム制限開孔は、光軸に沿って2つの異なる構成要素として提供することができる。これは、z方向に(光軸に沿って)互いに近接して、たとえば20mm以下の距離で実現することができ、ビーム制限開孔と収差補正開孔との間の分離は、光学特性にはそれほど影響を与えないが、製造能力によって動機付けることができる。別法として、収差補正開孔とビーム制限開孔は、荷電粒子ビームの経路に沿って分離することができ、たとえば、ビーム経路内の別の機能に対する最適化が提供される。たとえば、ビーム制限開孔は、ビームブランキング開孔と相関して設けることができる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるさらなる実施形態によれば、図6に示すスプレー開孔610はまた、ビーム制限開孔、すなわちシステム開孔画定要素を提供することができる。
図8は、図1、図6、および図7に示す走査型荷電粒子ビーム装置と同等のさらなる走査型荷電粒子ビーム装置100を示し、図1、図6、および図7に関して記載した特徴も同様に含むことができ、すなわち主に、図1、図6、および図7に関して記載した実施形態に対する違いについて説明する。
本明細書に記載の実施形態によれば、荷電粒子ビーム源110は、低いエネルギー幅を有する電界エミッタ、たとえばTFEまたはCFEカソードとして提供することができる。たとえば、エネルギー幅は、0.8eV以下とすることができる。エネルギー幅が小さいことで、色収差が低減されるため、走査型荷電粒子ビーム装置の最適のシステム開孔を、より大きい開孔角の方へシフトさせることができる。したがって、特に本明細書に記載の改善された収差補正開孔による球面収差補正が、一次荷電粒子ビーム内に低いエネルギー幅を有するシステムにとって有益になる。
これに照らして、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるいくつかの実施形態によれば、図8に示す走査型荷電粒子ビーム装置100は、モノクロメータ810を含む。モノクロメータ810を利用して、エネルギー幅をさらに低減させることができる。モノクロメータは、荷電粒子ビーム源の放出スペクトルから低減されたエネルギー帯を選択する。さらなる代替または追加の実装形態として、色収差と球面収差を組み合わせた補正器を利用することができる。たとえば、本明細書に記載の実施形態によれば、収差補正開孔によって球面収差を補正することができる。ミラー補正器または多極補正器によって色収差を補正することができ、たとえば、色収差の補正のために1つまたは複数の四重極および八重極補正器が組み合わせられる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるさらなる実施形態によれば、カラム内、たとえば管113内および/または抽出器112と減速電極138との間の荷電粒子ビームのビームエネルギーは、10keV以上、たとえば30keV以上とすることができる。走査型荷電粒子ビーム装置のカラム内のビームエネルギーが高いことで、色収差が低減され、荷電粒子ビームの荷電粒子が、膜部分の固体材料、および存在する場合は本明細書に記載の収差補正開孔の透明な開孔部分の固体材料を、より容易に通過することがさらに可能になる。
図8に示すように、一次荷電粒子ビームの方向に収差補正開孔200の後ろに、モノクロメータ810を設けることができる。たとえば、補正開孔が球面収差補正のために設計される場合、モノクロメータは、荷電粒子ビームのエネルギー幅および電子と電子の相互作用による荷電粒子ビームのエネルギーの広がりを低減させることによって分解能を改善するだけでなく、走査型荷電粒子ビーム装置の膜部分内でエネルギー損失を受ける荷電粒子を選別する。
様々な実装形態によれば、たとえば、フィルタレンズ、Ωフィルタ、ウィーンフィルタ、またはミラーフィルタとして、モノクロメータを提供することができる。いくつかの実施形態によれば、CFE源を利用する走査型荷電粒子ビーム装置の場合、その簡単さに照らして、フィルタレンズ型のモノクロメータが有益な解決策となりうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、フィルタレンズ型のモノクロメータは、一次荷電粒子ビームに対する高域エネルギーフィルタになるように適合された減速レンズを含むことができる。
図9Aおよび図9Bは、走査型荷電粒子ビーム装置100のさらなる実施形態を示す。収差補正開孔200が、第1の集光レンズ120と第2の集光レンズ720との間に設けられる。収差補正開孔200は、それぞれ2つの透明な開孔部分212および212−2を含む開孔体210を有し、2つの透明な開孔部分の1つのそれぞれの領域内に、第1の膜部分220および第2の膜部分220−2が設けられる。たとえば、開孔体210内に2つの凹部が形成される。第1の膜部分220は、第1の光軸102に対して回転対称を有し、第2の膜部分220−2は、第2の光軸102−2に対して回転対称を有する。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるいくつかの実施形態によれば、図1〜8に関して記載の走査型荷電粒子ビーム装置内に1つの膜部分を設けることができ、または走査型荷電粒子ビーム装置内に2つ以上の膜部分を設けることができる。図9Aおよび図9Bは、2つの膜部分を例示的に示す。
走査型荷電粒子ビーム装置内に異なるスポット寸法を生成するために、光学システム内に異なる縮小率を提供することができる。したがって、レンズ、たとえば集光レンズおよび対物レンズの異なる焦点距離が提供される。その結果、異なるアパーチャ開口寸法を利用することができ、さらにその結果、補正すべき1つまたは複数のレンズの収差係数の変化を得ることができる。これに照らして、いくつかの実施形態によれば、開孔膜、すなわち膜部分は、2つ以上のスポット寸法に対して設計することができる。走査型荷電粒子ビーム装置内の2つ以上のスポット寸法に対して、膜領域および/または厚さ分布を提供することができる。したがって、1つまたは複数、たとえば2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの膜部分を提供することができる。
2つの膜部分を有する図9Aおよび図9Bに示す例では、偏向システムは、特に収差補正開孔200を通るように第1の光軸102または第2の光軸102−2に沿って荷電粒子ビームを案内するように構成された走査型荷電粒子ビーム装置内に設けることができる。さらに、追加または別法として、本明細書に記載の実施形態による膜部分の1つまたは複数は、特に集光レンズが全体的なシステム収差に著しく寄与する場合、対物レンズの収差および1つまたは複数の集光レンズの収差を低減または補償する厚さ分布を有することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるさらなる実施形態によれば、収差補正開孔は、1つの膜部分を有する単一の開孔として、または2つ以上の膜部分を有する多重開孔として、提供することができる。たとえば、収差補正開孔は、荷電粒子ビームカラムに対して定位置に固定することができ、またはカラム内で機械的に位置合わせされるように可動とすることができる。多重開孔の収差補正開孔は、たとえば異なるシステム縮小率に対して、個々の荷電粒子ビーム経路の素早い選択を可能にし、これは、特有の集光レンズおよび対物レンズ設定によって導入することができる。したがって、異なる動作モードに対処することができ、それらの動作モードに対して、2つ以上の膜部分を切り換えることができる。
図9Aおよび図9Bは、一次荷電粒子ビームが第1の光軸102または第2の光軸102−2に沿って進むように偏向される実施形態を示す。したがって、第1の膜部分220および第2の膜部分220−2はそれぞれ、球面および/または色収差の補正に対して回転対称となるように設けることができる。その後、荷電粒子ビームは、対物レンズの光軸上へ再び偏向させることができる。
さらなる実施形態によれば、多重開孔はまた、1つの一次荷電粒子ビームから2つ以上のビームレットを生成するように設けることができる。すなわち、2つ以上のビームレットが同時に生成され、これらの複数のビームレットは、中心回転軸または光軸を有する。言い換えれば、走査型荷電粒子ビームデバイスの光軸は、収差補正開孔のこの領域内で偏向されない。そのような場合、膜部分のアセンブリに対して回転対称を提供することができる。たとえば、回転対称になるはずのすべてのビームレットに対する1つの大きい膜と比較すると、2つ以上の膜部分のアセンブリは、個々の膜の領域内に類似の厚さ分布を有することができる。そのような場合、ビームレットに分割された一次荷電粒子ビーム、すなわち一次荷電粒子ビームが進む光軸から軸外に設けられた個々の各膜部分は、回転対称を含まないことがある。本明細書に記載の実施形態によれば、一次荷電粒子ビームの光軸に対して、1つの膜部分の回転対称または2つ以上の膜部分の回転対称(n個の膜のアセンブリに対するn回対称)を提供することができる。一次荷電粒子ビームは、光軸に沿って進む1つの荷電粒子ビームによって、または一次荷電粒子ビームの2つ以上のビームレットによって提供することができ、各ビームレットは、軸外に進むことができる。
図10は、本明細書に記載の実施形態による走査型荷電粒子ビーム装置の動作方法を示す流れ図を示す。ブロック1002で、一次荷電粒子ビームが生成される。ブロック1004で、一次荷電粒子ビームの収差が収差補正開孔によって補正され、一次荷電粒子ビームの少なくとも一部分は、収差補正開孔の膜部分を通過して、一次荷電粒子ビーム内に位相シフトを導入する。さらなる任意選択の修正形態によれば、収差補正開孔はまた、走査型荷電粒子ビーム装置のシステム開孔を区切ることができる。
本開示は、たとえば球面収差補正に対する簡単な解決策を提供する。本明細書に記載の収差補正開孔の強健性が高いため、生産環境で使用されるSEMにおける球面収差補正の欠如を克服することができる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるいくつかの実施形態によれば、走査型荷電粒子ビームデバイスは、特に、CD(限界寸法設定)、DR(欠陥調査)、またはEBI(電子ビーム検査)に対するSEMとすることができ、高い強健性を有することができることが有益である。特にEBIの場合、球面収差補正は、球面収差自体を低減させるだけでなく、その作用に基づいて電子と電子の相互作用の影響も低減させる。より大きい開孔角を可能にすることによって、光学システム内の電流をより広い開孔角領域にわたって行きわたらせることができ、それによって電子と電子の相互作用を低減させる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるさらなる実施形態によれば、膜部分および特にその変化する厚さは、色収差の補正をさらに提供するように構成することができる。膜部分の厚さ分布、たとえば回転対称を有する厚さ分布は、球面収差の補正に加えて色収差をさらに補正するように設計することができる。上記は実施形態を対象とするが、その基本的な範囲から逸脱することなく、他のさらなる実施形態を考案することができ、その範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。
100 走査型荷電粒子ビーム装置
102 光軸、第1の光軸
102−2 第2の光軸
110 荷電粒子ビーム源
112 抽出器
113 管
114 抑制器
116 エミッタ
120 集光レンズ、第1の集光レンズ
122 磁極片
124 コイル
130 対物レンズ
132 磁極片
134 コイル
138 減速電極
140 試験片
142 試験片支持体
150 走査型偏向アセンブリ
200 収差補正開孔
208 凹部、第1の凹部
209 さらなる凹部、第2の凹部
210 開孔体
212 透明な開孔部分
220 膜部分、第1の膜部分
220−2 第2の膜部分
312 中心孔
410 金属被覆
502 小さい厚さ
503 厚さ
504 より大きい厚さ
505 低減された厚さ
507 外側の低減された厚さ
509 厚さ
610 スプレー開孔
710 ナイフエッジ
720 第2の集光レンズ
722 磁極片
724 コイル
732 第1の偏向段
734 第2の偏向段
740 検出器
810 モノクロメータ

Claims (15)

  1. 一次荷電粒子ビームを生成するように構成された荷電粒子ビーム源と、
    試験片上にプローブを形成するように構成され、減速型静電レンズ構成要素を含む対物レンズと、
    前記プローブで前記試験片の表面を走査するように構成された走査型偏向アセンブリと、
    収差補正開孔とを備え、前記収差補正開孔が、
    前記一次荷電粒子ビームを通過させるように構成された透明な開孔部分を有する開孔体と、
    固体材料を含む膜部分とを備え、前記膜部分が、前記透明な開孔部分に設けられ、前記膜部分は、前記一次荷電粒子ビームが前記固体材料を通過するように構成され、前記膜部分が、変化する厚さを有する、
    走査型荷電粒子ビーム装置。
  2. 前記膜部分が、前記透明な開孔部分の中心の周りに回転対称を有する、請求項1に記載の走査型荷電粒子ビーム装置。
  3. 前記膜部分が、前記中心の径方向の位置に応じて変化する厚さを有する、請求項2に記載の走査型荷電粒子ビーム装置。
  4. 前記収差補正開孔がビーム制限開孔であり、前記開孔体内の前記透明な開孔部分が、前記一次荷電粒子ビームのうち前記プローブを形成するために使用される部分を提供し、特に前記開孔体が、荷電粒子を阻止するように構成されたビーム阻止部分を前記透明な開孔部分の周りにさらに備える、請求項1から3までのいずれか1項に記載の走査型荷電粒子ビーム装置。
  5. 前記変化する厚さが、前記膜部分の前記中心に極大を有し、前記変化する厚さが、少なくとも部分的に径方向の増大を有し、かつ/または前記変化する厚さが、前記一次荷電粒子ビーム内に位相シフトを導入するように構成される、請求項1から4までのいずれか1項に記載の走査型荷電粒子ビーム装置。
  6. 前記膜部分が、前記開孔体と一体形成され、かつ/または前記膜部分が、前記開孔体に取り付けられ、任意選択で前記開孔体の前記透明な開孔部分に設けられた前記開孔体の箔に取り付けられる、請求項1に記載の走査型荷電粒子ビーム装置。
  7. 前記固体材料が、前記透明な開孔部分内に膜開口部を有する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の走査型荷電粒子ビーム装置。
  8. 前記開孔体が、少なくともさらなる透明な開孔部分を有し、前記さらなる透明な開孔部分が、前記さらなる透明な開孔部分を通過するさらなる一次荷電粒子ビームを有するように構成され、
    前記収差補正開孔が、
    さらなる固体材料を含むさらなる膜部分をさらに備え、前記さらなる膜部分が、前記さらなる透明な開孔部分に設けられ、前記さらなる膜部分は、前記さらなる一次荷電粒子ビームが前記さらなる固体材料を通過するように構成され、
    前記さらなる膜部分が、さらなる変化する厚さを有する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の走査型荷電粒子ビーム装置。
  9. 前記変化する厚さが、前記さらなる変化する厚さの第2の厚さ分布とは異なる第1の厚さ分布を有する、請求項8に記載の走査型荷電粒子ビーム装置。
  10. 前記収差補正開孔の前記一次荷電粒子ビームに沿って下流に位置決めされたスプレー開孔をさらに備え、前記スプレー開孔が、前記収差補正開孔から散乱した荷電粒子を阻止するように構成される、
    請求項1から9までのいずれか1項に記載の走査型荷電粒子ビーム装置。
  11. 前記一次荷電粒子ビームのエネルギー幅を低減させるように構成されたモノクロメータおよび/または前記一次荷電粒子ビームを10keV以上、たとえば30keV以上のカラムエネルギーに加速させる電極配置をさらに備え、特に前記収差補正開孔が、前記カラムエネルギーに対応する電位にバイアスされるように構成される、
    請求項1から10までのいずれか1項に記載の走査型荷電粒子ビーム装置。
  12. 一次荷電粒子ビームを生成するように構成された荷電粒子ビーム源と、
    試験片上にプローブを形成するように構成された対物レンズと、
    前記プローブで前記試験片の表面を走査するように構成された走査型偏向アセンブリと、
    収差補正開孔とを備え、前記収差補正開孔が、
    前記一次荷電粒子ビームを通過させるように構成された透明な開孔部分を有する開孔体と、
    固体材料を含む膜部分とを備え、前記膜部分が、前記透明な開孔部分に設けられ、前記膜部分は、前記一次荷電粒子ビームが前記固体材料を通過するように構成され、前記膜部分が、変化する厚さを有し、
    前記収差補正開孔がビーム制限開孔であり、前記開孔体内の前記透明な開孔部分が、前記一次荷電粒子ビームのうち前記プローブを形成するために使用される部分を提供する、
    走査型荷電粒子ビーム装置。
  13. 走査型荷電粒子ビーム装置の動作方法であって、
    一次荷電粒子ビームを生成するステップと、
    収差補正開孔により前記一次荷電粒子ビームの収差を補正するステップであって、前記一次荷電粒子ビームの少なくとも一部分が、前記収差補正開孔の膜部分を通過して前記一次荷電粒子ビーム内に位相シフトを導入する、補正するステップと、
    前記試験片に衝突する前に前記一次荷電粒子ビームを5分の1以下に減速させるステップとを含む方法。
  14. 第1のスポット寸法を有する前記一次荷電粒子ビームを試験片上に集束させるステップと、
    前記荷電粒子ビーム装置の縮小率を変化させるステップと、
    第1の厚さ分布を有する前記収差補正開孔の前記膜部分と、前記第1の厚さ分布とは異なる第2の厚さ分布を有するさらなる膜部分との間を切り換えるステップと、
    前記第1のスポット寸法とは異なる第2のスポット寸法を有する前記一次荷電粒子ビームを前記試験片上に集束させるステップとをさらに含む、
    請求項13に記載の方法。
  15. 収差補正開孔によって前記一次荷電粒子ビームの開孔角を区切るステップ
    をさらに含む、請求項13または14に記載の方法。
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