JP2000164165A - 荷電粒子線露光装置 - Google Patents

荷電粒子線露光装置

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JP2000164165A JP11100893A JP10089399A JP2000164165A JP 2000164165 A JP2000164165 A JP 2000164165A JP 11100893 A JP11100893 A JP 11100893A JP 10089399 A JP10089399 A JP 10089399A JP 2000164165 A JP2000164165 A JP 2000164165A
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coil
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exposure apparatus
coils
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Shinichi Kojima
真一 小島
Koichi Kamijo
康一 上條
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さな励磁電流で大きな偏向量が得られ、か
つ、偏向収差の小さい荷電粒子線露光装置を提供する。 【解決手段】 例えば、開き半角が72°のトロイダル
型コイルと、開き半角が36°のトロイダル・サドル型
コイルを組合せて一つの偏向器を構成する。各コイルの
寸法や巻き数、励磁電流を調節することにより、偏向場
の高次成分であるCos[3φ]に関係する成分、Cos[5φ]に
関係する成分を小さく押さえることができる。よって、
4重収差を小さく抑えることができ、また、偏向感度を
上げることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子線を用い
て、マスク又はレチクルに形成されたパターンを、ウェ
ハ等の感応基板に露光転写する荷電粒子線露光装置に関
するものであり、さらに詳しくは、偏向量が大きい場合
でも偏向コイルにかける電流値が小さくて済み、かつ、
偏向収差の少ない荷電粒子線露光装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の荷電粒子線露光装置の露光方式は
概ね以下の3種に分類される。 (1) スポットビーム露光方式 (2) 可変成形露光方式 (3)ブロック露光方式 これらの露光方式は従来の光による一括転写方式に比較
して、解像度において非常に優位性があるが、スループ
ットにおいて大きく劣っていた。特に(1)、(2)の露光方
式では、非常に小さいスポット径や矩形ビームでパター
ンをなぞるようにして露光を行うため、スループットは
制限される。また、(3)のブロック露光方式はスループ
ットを改善するために開発された方式であり、定型化さ
れたパターンをマスク化し、その部分については一括露
光することにより、スループットを改善している。とこ
ろが、この方式においてもマスク化されるパターン数が
制限されるため、可変成形露光方式を併用せざるを得
ず、そのため、スループットは期待ほどには向上できて
いない。
【0003】このように従来の荷電粒子線露光装置の欠
点であるスループットを向上させるために、レチクルの
一部を一括して試料上に投影露光する分割投影転写方式
の露光装置の開発が進められている。
【0004】この分割投影転写方式の露光装置を図13
及び図14に従って説明する。図13は分割露光の単位
を示す図である。まず、転写体(通常はウェハである)
上には複数のチップが形成され、さらにチップはストラ
イプに、ストライプはサブフィールドに分割される。レ
チクル等の被転写体も同様に分割されている。
【0005】分割投影露光装置では通常、図14に示す
ような方法で露光が行われる。まず、レチクルステージ
とウェハステージは対応するストライプの中心を縮小比
に従った速度で定速移動する。電子線はレチクル上のサ
ブフィールドを照明し、レチクル上に形成されたパター
ンは、投影光学系によって試料上に投影露光される。
【0006】そして、電子線をレチクルステージの進行
方向と略直角な方向に偏向させ、順次、一列に配置され
たサブフィールドの投影露光を行う。一列のサブフィー
ルドの投影露光が終了すると、次の列のサブフィールド
の投影露光を開始するが、その際、図14に示すように
電子線の偏向方向を逆にして、順次サブフィールドの投
影露光を行うことにより、スループットを上げるように
している。
【0007】このような方法で露光が行われるため、従
来の荷電粒子線露光装置と比較すると、サブフィールド
領域が一括露光され、またレチクルには露光すべきパタ
ーンが全て形成されているため、非常にスループットを
向上させることができる。
【0008】この露光方式で使用するレチクルは、光を
使用した露光装置の場合とは異なり、サブフィールド部
(パターン部)とその周辺の梁部(以下ストラットと呼
ぶ)に分割されている。梁部はレチクル自体の強度を保
つためや、照明ビームが確実に露光すべきサブフィール
ドのみを選択するための目的で設けられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】特に、分割投影転写方
式のような転写型電子線露光装置の場合、照明系および
転写系のビーム電流を比較的大きくして露光することに
より高スループットを得る。しかし、大きな電流で露光
するためにはクーロン効果による像のボケを抑制するた
め、一度の露光で転写する領域を広げ、且つ比較的高い
加速電圧で電子線を照射する必要がある。
【0010】また、できるだけ広い偏向範囲を確保する
ことによってもスループットを高めることができる。偏
向領域を広げれば、ストライプの幅を広げることがで
き、その分、感応基板を機械的にスキップする時間また
はスキャンを折り返しする数が減る。よって、感応基板
ステージが静止または駆動するのにかかるオーバーヘッ
ド時間が減り、その分スループットが向上する。しかし
ながら同時に、偏向すると投影レンズ系の中心から離れ
た部分を電子線が通過するため、偏向収差が発生する。
そのため偏向器の励磁電流を調整し、偏向収差が小さく
済むような偏向軌道に設定する必要がある。
【0011】一方、偏向距離は偏向器の励磁電流に比例
するため、電子線に大偏向を与えるためには大きな励磁
電流を偏向器に与えなければならない。さらに、電子線
を高速で偏向スキャンする必要があることから、大きな
電流値を高速で変化させることのできる偏向器駆動装置
が必要である。しかし、大きな電流値を高速で変化させ
る電気系は、技術的に実現することが困難であり、高コ
ストとなる。したがって、小電流でもできる限り大きな
偏向量が得られる偏向器の設計が急務である。
【0012】また、こうした電子線を用いた露光装置の
場合、偏向器の製造精度が重要になる。偏向器コイルは
導線を巻いて製造するが、導線自身に有限の太さがあ
り、また、加工精度もそれほど高くない。従って偏向器
から偏向場以外の磁場も同時に生じてしまう。磁場の分
布を(z,r,φ)の円筒座標系で表し、光軸周りの回
転角をφとしたとき、偏向場は最低次の三角関数Cos
[φ]、 Sin[φ]で表させるが、偏向場以外の磁場は、Co
s[3φ]、 Sin[3φ]、 Cos[5φ]、 Sin[5φ]等の奇数次
の三角関数に比例した成分の結合で表される。
【0013】これらの高次成分は、電子線の偏向には寄
与しないが、所謂「4重収差」と呼ばれる一群の収差を
発生する(E. Munro and H. C. Chu, Optik 60(1982)37
1-390及びH. C. Chu and E. Munro, Optik 61(1982)121
-145参照)。これらの4重収差により、電子線の像がぼ
けたり、転写領域の形状が歪んだりするため、これらの
高次成分が含まれることは望ましくない。そこで、これ
ら高次成分の磁場の発生を抑制した偏向器を設計するこ
とが必要である。
【0014】4重収差を抑制する偏向器の設計解が存在
することは既に知られている(H. C. Chu and E. Munr
o, Optik 61(1982)121-145及び“Handbook of Charged
Particle Optics", Editor: J. Orloff, CRC Press (19
97)参照)。しかしながら、偏向器コイルの導線の太
さ、および加工の難しさから、現実には、設計どおり4
重収差を十分に抑制できる加工精度で偏向器を作製する
ことは非常に困難である。特にサドル型、コンパウンド
・サドル型と呼ばれる偏向器は、トロイダル型偏向器に
比べて偏向感度が高く励磁電流が比較的小さく済むメリ
ットがある一方で、これらの型の偏向器は形状の複雑性
のため、精度の高い加工が困難である。このような問題
は、電子線露光装置のみならず、他の荷電粒子を使用し
た荷電粒子線露光装置に共通した問題である。
【0015】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、小さな励磁電流で大きな偏向量が得られ、か
つ、偏向収差の小さい荷電粒子線露光装置を提供するこ
とを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、マスク又はレチクル上のパターンを感
応基板上に転写する方式の荷電粒子線露光装置であっ
て、すくなくともひとつの偏向器がコンパウンド・サド
ル型偏向コイルを有するものであることを特徴とする荷
電粒子線露光装置(請求項1)である。
【0017】コンパウンド・サドル型偏向コイルにおい
ては、ボケと歪みがトロイダルコイルとほぼ同様であり
ながら、同じ量だけ偏向させるのに必要な電流を大幅に
減らす(偏向感度を上げる)ことができる。
【0018】前記課題を解決するための第2の手段は、
マスク又はレチクル上のパターンを感応基板上に転写す
る方式の荷電粒子線露光装置であって、少なくともひと
つの偏向器が内コンパウンド・サドルコイルを有するも
のであることを特徴とする荷電粒子線露光装置(請求項
2)である。
【0019】内コンパウンドサドルコイルとは、図5に
示されるように、トロイダルコイルとサドルコイルを組
合わせたような形状をしているが、トロイダルコイルに
相当する部分が、普通のコンパウンド・サドルコイルと
は反対に、サドルコイルの外側に飛出しているような形
状を有するものである。本手段においても、第1の手段
と同様に、ボケと歪みがトロイダルコイルとほぼ同様で
ありながら、同じ量だけ偏向させるのに必要な電流を大
幅に減らす(偏向感度を上げる)ことができる。
【0020】前記課題を解決するための第3の手段は、
荷電粒子線を偏向する偏向器を有する荷電粒子線露光装
置であって、少なくともひとつの偏向器が、2つ以上の
独立な偏向器コイルを有してなり、そのうちの少なくと
もひとつの偏向器コイルは、他の偏向器コイルと種類が
異なるものであることを特徴とする荷電粒子線露光装置
(請求項3)である。
【0021】本手段は、少なくともひとつの偏向器が、
2つ以上の独立な偏向器コイルを有してなり、そのうち
の少なくともひとつの偏向器コイルは、他の偏向器コイ
ルと種類が異なるものであるので、各偏向器コイルの形
状や励磁電流を調整することにより、各々の偏向器コイ
ルが発生する磁場の高次成分が互いに打ち消されるよう
にすることができる。よって、偏向歪みを小さくするこ
とができる。また、これらの偏向器コイルとして、偏向
感度の高いものをひとつ以上使用することにより、全体
として偏向感度を大きくすることができ、小さな励磁電
流で大きな偏向量を得ることができる。なお、2つ以上
の独立な偏向器コイルを有してなる偏向器は、多ければ
多い程良く、全ての偏向器をこの方式とすれば最良の結
果が得られるが、荷電粒子線露光装置に要求される仕様
に応じて、最低いくつの偏向器をこのタイプのものとす
ればよいかを適宜決定することができる。
【0022】前記課題を解決するための第4の手段は、
前記第3の手段であって、少なくともひとつの偏向器
が、内コンパウンド・サドル型偏向器コイルを含むこと
を特徴とするもの(請求項4)である。
【0023】本手段においては、少なくともひとつの偏
向器が内コンパウンド・サドルコイルを有するものであ
るので、ボケと歪みがトロイダルコイルとほぼ同様であ
りながら、同じ量だけ偏向させるのに必要な電流を大幅
に減らす(偏向感度を上げる)ことができる。
【0024】前記課題を解決するための第5の手段は、
前記第3の手段又は第4の手段であって、少なくともひ
とつの偏向器が、トロイダル型偏向器コイルとサドル型
偏向器コイルの組み合わせからなることを特徴とするも
の(請求項5)である。
【0025】サドル型偏向器コイルとトロイダル型偏向
器コイルを同軸かつ同一の光軸方向位置に配置して、組
み合わせて一つの偏向器として用いることにより、所定
の強さの磁場を発生するのに必要な励磁電流を各コイル
に分散させることができる。従って、偏向器駆動装置の
電気系に要求される最大電流値を低減して、小さな偏向
器駆動装置で済ませることができる。さらに、単一のサ
ドル型偏向器、及びサドル型偏向器コイルだけを組み合
わせて構成した偏向器の場合、精度の高い加工が困難で
あるが、トロイダルコイルと組み合わせて用いることに
より、サドル型コイルの加工誤差の影響を低減できる。
さらに、サドル型偏向器コイル及びトロイダル型偏向器
コイルの励磁電流を微調整することにより4重収差発生
の原因となるCos[3φ]、Sin[3φ]、Cos[5φ]、Sin[5φ]
に比例する磁場成分が十分小さくなるように磁場を調整
することができる。
【0026】前記課題を解決するための第6の手段は、
前記第5の手段であって、少なくともひとつの偏向器
は、1組以上のトロイダル型偏向器コイルと1組のサド
ル型偏向器コイルの組み合わせからなり、サドル型偏向
器コイルの見込み半角が45゜以下であることを特徴と
するものである。
【0027】本手段においては、サドル型偏向器コイル
の見込半角を45゜以内としていることにより、X方向
偏向器とY方向偏向器を光軸方向に同一の位置に配置す
ることができる。これにより偏向器作製と電子光学設計
が簡素化され、さらに4重収差を抑制できる。
【0028】前記課題を解決するための第7の手段は、
前記第6の手段であって、少なくともひとつの偏向器
は、1組のトロイダル型偏向器コイルと1組のサドル型
偏向器コイルの組み合わせからなり、当該偏向器におけ
るトロイダル型偏向器コイルの見込み半角が約72゜で
あり、サドル型偏向器コイルの見込み半角が約36゜で
あることを特徴とするもの(請求項7)である。
【0029】本手段のような配置の偏向器においては、
発生する磁場のCos[5φ]に比例する成分が0となるた
め、この成分に由来する高次収差を抑制することができ
る。また、この2つのコイルを流れる励磁電流を別個に
調整することにより合成磁場のCos[3φ]に比例した成分
をほぼ0にすることができ、この成分に由来する高次収
差を抑制することができる。本手段において「約」と
は、正確に72゜、36゜であるのが理想的であるが、
荷電粒子線露光装置に要求される設計精度に応じて、こ
れらの値からある程度のずれが許されるという意味であ
り、どの程度かは、荷電粒子線露光装置に要求される設
計精度に応じて当業者が適宜決定することができる。本
明細書において「約」、「ほぼ」、「ほとんど」という
言葉を用いるときは、全てこのような意味である。
【0030】前記課題を解決するための第8の手段は、
前記第6の手段であって、少なくともひとつの偏向器
は、2組のトロイダル型偏向器コイルと1組のサドル型
偏向器コイルの組み合わせからなり、当該偏向器におけ
る第1のトロイダル型偏向器コイルの見込み半角が約5
4゜、第2のトロイダル型偏向器コイルの見込み半角が
約90゜、サドル型偏向器コイルの見込み半角が約18
゜であることを特徴とするもの(請求項8)である。
【0031】本手段のような配置の偏向器においては、
Cos[3φ]、Cos[5φ]に比例した成分を抑制するよう設計
された場合、各コイルの見込半角の設定が設計からずれ
てもCos[5φ]成分が出難いという特徴をもつ。これは、
各コイルの見込半角18°、54°、90°の5倍(つまり5
θ)の場合、発生磁場のφに対する微分値 Cos[5θ]が
これらの見込半角の場合0となるため、ずれに対して磁
場が変わらず、したがって誤差に対し安定である。
【0032】前記課題を解決するための第9の手段は、
前記第5の手段から第8の手段のいずれかにおける、ト
ロイダル型偏向器コイルと組み合わされてひとつの偏向
器を構成するサドル型偏向器コイルを、光軸と交差しな
い平面上にある平面型コイルに置き換えて、変形サドル
型偏向器コイルとしたもの(請求項9)である。
【0033】本手段においては、サドル型偏向器コイル
における曲面部が無くなるので、形状が簡単となり、精
度の高い加工ができるため、組立誤差による予期せぬ収
差の増加を少なくすることができる。
【0034】前記課題を解決するための第10の手段
は、前記第3の手段又は第4の手段であって、少なくと
もひとつの偏向器が、トロイダル型偏向器コイルとコン
パウンド・サドル型偏向器コイルの組み合わせからなる
ことを特徴とするもの(請求項10)である。
【0035】前記課題を解決するための第11の手段
は、前記第10の手段であって、少なくともひとつの偏
向器は、1組以上のトロイダル型偏向器コイルと1組の
コンパウンド・サドル型偏向器コイルの組み合わせから
なり、コンパウンド・サドル型偏向器コイルの見込み半
角が45゜以下であることを特徴とするもの(請求項1
1)である。
【0036】前記課題を解決するための第12の手段
は、前記第11の手段であって、少なくともひとつの偏
向器は、1組のトロイダル型偏向器コイルと1組のコン
パウンド・サドル型偏向器コイルの組み合わせからな
り、当該偏向器におけるトロイダル型偏向器コイルの見
込み半角が約72゜であり、コンパウンド・サドル型偏
向器の見込み半角が約36゜であることを特徴とするも
の(請求項12)である。
【0037】前記課題を解決するための第13の手段
は、前記第11の手段であって、少なくともひとつの偏
向器は、2組のトロイダル型偏向器コイルと1組のコン
パウンド・サドル型偏向器コイルの組み合わせからな
り、当該偏向器における第1のトロイダル型偏向器コイ
ルの見込み半角が約54゜、第2のトロイダル型偏向器
コイルの見込み半角が約90゜、コンパウンド・サドル
型偏向器コイルの見込み半角が約18゜であることを特
徴とするもの(請求項13)である。
【0038】これら第10の手段から第13の手段は、
前記第3の手段から第8の手段におけるサドル型偏向器
コイル又は内コンパウンドサドルコイルをコンパウンド
・サドル型偏向器コイルに代えたものであり、前記第3
の手段から第8の手段と同様の作用効果が得られる。
【0039】前記課題を解決するための第14の手段
は、前記第11の手段であって、少なくともひとつの偏
向器は、2組のトロイダル型偏向器コイルと1組のコン
パウンド・サドル型偏向器コイルの組み合わせからな
り、当該偏向器における第1のトロイダル型偏向器コイ
ルの見込み半角が約69.5゜、第2のトロイダル型偏
向器コイルの見込み半角が約90゜、コンパウンド・サ
ドル型偏向器コイルの見込み半角が約39゜であること
を特徴とするもの(請求項14)である。
【0040】本手段においては、Cos[3φ]成分とCos[5
φ]成分を0にするために各コイルに流す電流を同じに
することができる。よって、コイル駆動装置を共通にす
ることができ、コストダウンを図ることができる。
【0041】前記課題を解決するための第15の手段
は、前記第10の手段から第14の手段のいずれかにお
ける、トロイダル型偏向器コイルと組み合わされてひと
つの偏向器を構成するコンパウンド・サドル型偏向器コ
イルの曲面部を、光軸と交差しない平面上にある平面部
に置き換えて、変形コンパウンド・サドル型偏向器コイ
ルとしたもの(請求項15)である。
【0042】本手段においては、コンパウンド・サドル
型偏向器コイルにおける曲面部が無くなるので、形状が
簡単となり、精度の高い加工ができるため、組立誤差に
よる予期せぬ収差の増加を少なくすることができる。
【0043】前記課題を解決するための第16の手段
は、前記第3の手段から第15の手段であって、少なく
ともひとつの偏向器を構成する複数の偏向器コイルのう
ち、少なくともひとつの偏向器コイルの励磁電流が、同
じ偏向器を構成する他の偏向器コイルの励磁電流と独立
に設定可能とされていることを特徴とするもの(請求項
16)である。
【0044】本手段においては、少なくともひとつの偏
向器コイルの励磁電流が、同じ偏向器を構成する他の偏
向器コイルの励磁電流と独立に設定可能とされているの
で、Cos[3φ]成分とCos[5φ]成分を0にすることが容易
となる。
【0045】前記課題を解決するための第17の手段
は、前記第3の手段であって、トロイダル型偏向器コイ
ル、サドル型偏向器コイル、コンパウンド・サドル型偏
向器コイルのいずれかを複数個組み合わせて構成される
偏向器のうち少なくともひとつの偏向器において、各偏
向器コイルのA−Turn数が、次の(1)式をほぼ満足する
ように設定されていることを特徴とするもの(請求項1
7)である。
【0046】
【数13】
【0047】ただし、lは当該偏向器内のトロイダル型
偏向器コイルの個数、mは当該偏向器内のサドル型偏向
器コイルの個数、nは当該偏向器内のコンパウンド・サ
ドル型偏向器コイルの個数、JTi、JSj、JCkは、
それぞれ、当該偏向器内のトロイダル型偏向器コイル、
サドル型偏向器コイル、コンパウンド・サドル型偏向器
コイルにおけるA−Turn数、TR1i、TR2iは、それ
ぞれ当該偏向器内の各トロイダル型偏向器コイルにおけ
る内半径と外半径、TZliは、当該偏向器内の各トロ
イダル型偏向器コイルの光軸方向の長さ、Tθiは、当
該偏向器内の各トロイダル型偏向器コイルの開き半角、
SRjは、当該偏向器内の各サドル型偏向器コイルの半
径、SZljは、当該偏向器内の各サドル型偏向器コイ
ルの光軸方向の長さ、Sθjは、当該偏向器内の各サド
ル型偏向器コイルの開き半角、CR1k、CR2kは、そ
れぞれ当該偏向器内の各コンパウンド・サドル型偏向器
コイルの内半径と外半径、CZlkは、当該偏向器内の
各コンパウンド・サドル型偏向器コイルの光軸方向の長
さ、Cθkは、当該偏向器内の各コンパウンド・サドル
型偏向器コイルの開き半角である。また。I0T3(R1、R
2、Zl、θ)は、内半径R1、外半径R2、光軸方向長さ
Zl、開き半角θのとき、
【0048】
【数14】
【0049】で表されるトロイダル型偏向器コイルの指
標関数、IOS3(R、ZL、θ)は、半径R、光軸方向長さZ
l、開き半角θのとき、
【0050】
【数15】
【0051】で表されるサドル型偏向器コイルの指標関
数、IOC3(R1、R2、Zl、θ)は、内半径R1、外半径R
2、光軸方向長さZl、開き半角θのとき、
【0052】
【数16】
【0053】で表されるコンパウンド・サドル型偏向器
コイルのコイル指標関数である。(1)式は、Cos[3φ]成
分を0とする式である。よって、(1)式を満足するよう
に各偏向器コイルのA−Turn数が設定されていることに
より、4重収差が抑制される。なお、(1)式を満足する
偏向器は多ければ多いほど好ましく、全ての偏向器が
(1)式を満足することが最適であるが、最低いくつの偏
向器に(1)式を満足させるべきかは、荷電粒子線露光装
置に要求される設計精度に応じて、当業者が適宜判断可
能である。
【0054】前記課題を解決するための第18の手段
は、前記第17の手段であって、、以下の三つの条件の
うちひとつを満足する偏向器以外の少なくともひとつの
偏向器において、当該偏向器内の各偏向器コイルのA−
Turn数の値がほぼ整数比となるように、各偏向器コイル
の見込み半角が決定されていることを特徴とするもの
(請求項18)である。 (1)偏向器中の全ての偏向器コイルが同一の内半径、外
半径、光軸方向の長さを共通して持つトロイダル型偏向
器コイルである (2)偏向器中の全ての偏向器コイルが同一の半径、光軸
方向の長さを共通して持つサドル型偏向器コイルである (3)偏向器中の全ての偏向器コイルが同一の内半径、外
半径、光軸方向の長さを共通して持つコンパウンド・サ
ドル型偏向器コイルである 本手段においては、偏向器内の各偏向器コイルのA−Tu
rn数の値がほぼ整数比となるように、各偏向器コイルの
見込み半角が決定されているので、各偏向器コイルの巻
き数をこの整数比に合わせておけば、同一電流で各偏向
器コイルを駆動することができる。よって、コイル駆動
装置を共通とすることができ、コストダウンが図れる。
【0055】前記課題を解決するための第19の手段
は、前記第17の手段であって、複数の偏向器コイルを
有する偏向器のうち、少なくともひとつの偏向器におい
て、当該偏向器内の各偏向器コイルのA−Turn数の値が
ほぼ整数比となるように、各偏向器コイルの光軸方向長
さが決定されていることを特徴とするもの(請求項1
9)である。
【0056】本手段においては、偏向器内の各偏向器コ
イルのA−Turn数の値がほぼ整数比となるように、各偏
向器コイルの光軸方向長さが決定されているので、前記
第15の手段と同様、各偏向器コイルの巻き数をこの整
数比に合わせておけば、同一電流で各偏向器コイルを駆
動することができる。よって、コイル駆動装置を共通と
することができ、コストダウンが図れる。
【0057】前記課題を解決するための第20の手段
は、前記第17の手段であって、複数の偏向器コイルを
有する偏向器のうち、サドル型偏向器コイル又は変形サ
ドル型偏向器コイルを有する少なくともひとつの偏向器
において、当該偏向器内の各偏向器コイルのA−Turn数
の値がほぼ整数比となるように、サドル型偏向器コイル
の半径、又は変形サドル型偏向器コイルの光軸からの距
離が決定されていることを特徴とするもの(請求項2
0)である。
【0058】本手段においては、偏向器内の各偏向器コ
イルのA−Turn数の値がほぼ整数比となるように、サド
ル型偏向器コイルの半径、又は変形サドル型偏向器コイ
ルの光軸からの距離が決定されているので、前記第15
の手段と同様、各偏向器コイルの巻き数をこの整数比に
合わせておけば、同一電流で各偏向器コイルを駆動する
ことができる。よって、コイル駆動装置を共通とするこ
とができ、コストダウンが図れる。
【0059】前記課題を解決するための第21の手段
は、前記第17の手段であって、複数の偏向器コイルを
有する偏向器のうち、トロイダル型偏向器コイルを有す
る少なくともひとつの偏向器において、当該偏向器内の
各偏向器コイルのA−Turn数の値がほぼ整数比となるよ
うに、トロイダル型偏向器コイルの内半径又は外半径が
決定されていることを特徴とするもの(請求項21)で
ある。
【0060】本手段においては、偏向器内の各偏向器コ
イルのA−Turn数の値がほぼ整数比となるように、トロ
イダル型偏向器コイルの内半径又は外半径が決定されて
いるので、前記第15の手段と同様、各偏向器コイルの
巻き数をこの整数比に合わせておけば、同一電流で各偏
向器コイルを駆動することができる。よって、コイル駆
動装置を共通とすることができ、コストダウンが図れ
る。
【0061】前記課題を解決するための第22の手段
は、前記第17の手段であって、複数の偏向器コイルを
有する偏向器のうち、コンパウンド・サドル型偏向器コ
イル又は変形コンパウンド・サドル型偏向器コイルを有
する少なくともひとつの偏向器において、当該偏向器内
の各偏向器コイルのA−Turn数の値がほぼ整数比となる
ように、コンパウンド・サドル型偏向器コイル又は変形
コンパウンド・サドル型偏向器コイル内半径又は外半径
が決定されていることを特徴とするもの(請求項22)
である。
【0062】本手段においては、偏向器内の各偏向器コ
イルのA−Turn数の値がほぼ整数比となるように、コン
パウンド・サドル型偏向器コイル又は変形コンパウンド
・サドル型偏向器コイル内半径又は外半径が決定されて
いるので、前記第15の手段と同様、各偏向器コイルの
巻き数をこの整数比に合わせておけば、同一電流で各偏
向器コイルを駆動することができる。よって、コイル駆
動装置を共通とすることができ、コストダウンが図れ
る。
【0063】前記課題を解決する第23の手段は、前記
第3の手段又は第4の手段であって、2つ以上の独立な
偏向器コイルを有してなる偏向器のうち少なくともひと
つにおいて、各偏向器コイルの励磁電流が、4重収差を
抑制するような値に設定されていることを特徴とするも
の(請求項23)である。
【0064】本手段においては、対象となる偏向器が2
つ以上の独立な偏向器コイルを有しており、これらの励
磁電流が調整されて、4重収差を抑制するような値に設
定されている。よって、偏向収差の少ない荷電粒子線露
光装置とすることができる。
【0065】前記課題を解決するための第24の手段
は、前記第23の手段であって、2つ以上の独立な偏向
器コイルを有してなる偏向器で、散乱アパーチャー位置
よりも感応基板面側にあるもののうち少なくともひとつ
において、各偏向器コイルの励磁電流が、4重収差ボケ
を抑制するように設定されていることを特徴とするもの
(請求項24)である。
【0066】後に説明するように、Cos[3φ]成分を低減
させることによって、4重収差ボケを補正する場合、散
乱アパーチャー位置よりも感応基板面側にある偏向器の
方が、補正により4重収差歪みを新たに生み出すことが
少ない。よって、本手段においては、4重収差を効果的
に抑制することができる。
【0067】前記課題を解決するための第25の手段
は、前記第23の手段であって、2つ以上の独立な偏向
器コイルを有してなる偏向器で、散乱アパーチャー位置
よりも感応基板面側にあるもののうち少なくともひとつ
において、各偏向器コイルの励磁電流が、4重コマ収差
を抑制するように設定されていることを特徴とするもの
(請求項25)である。
【0068】後に説明するように、Cos[3φ]成分を低減
させることによって、4重コマ収差を補正する場合、散
乱アパーチャー位置よりも感応基板面側にある偏向器の
方が、補正により4重収差歪みを新たに生み出すことが
少ない。よって、本手段においては、4重収差を効果的
に抑制することができる。
【0069】前記課題を解決するための第26の手段
は、前記第23の手段であって、2つ以上の独立な偏向
器コイルを有してなる偏向器で、散乱アパーチャー位置
よりもマスク面側にあるもののうち少なくともひとつに
おいて、各偏向器コイルの励磁電流が、4重収差歪みを
抑制するように設定されていることを特徴とするもの
(請求項26)である。
【0070】後に説明するように、発明者らの実験の結
果、散乱アパーチャー位置よりもマスク面側にある偏向
器において、4重収差歪みを抑制するような調整を行う
と、4重収差ボケを大きく変化することなく4重収差歪
みを減少させることができることが分かった。よって、
本手段によれば、4重収差を効果的に抑制することがで
きる。
【0071】前記課題を解決するための第27の手段
は、前記第23の手段であって、2つ以上の独立な偏向
器コイルを有してなる偏向器のうち少なくともひとつに
おいて、各偏向器コイルの励磁電流が、偏向器の偏向感
度をほとんど変化することなく、かつ、4重収差を抑制
するような値に調整できることを特徴とするもの(請求
項27)である。
【0072】本手段においては、4重収差を抑制するた
めに各偏向器コイルに流す励磁電流によって、偏向器の
偏向感度をほとんど変化することがないので、新たに偏
向量の補正を行う必要がない。
【0073】前記課題を解決するための第28の手段
は、前記第27の手段であって、偏向器コイルの励磁電
流が4重収差を抑制するような値に設定されている偏向
器において、当該励磁電流は、以下の(5)式をほぼ満足
するように調整できることを特徴とするもの(請求項2
8)である。
【0074】
【数17】
【0075】ただし、lは当該偏向器内のトロイダル型
偏向器コイルの個数、mは当該偏向器内のサドル型偏向
器コイルの個数、nは当該偏向器内のコンパウンド・サ
ドル型偏向器コイルの個数、JTi、JSj、JCkは、
それぞれ、当該偏向器内のトロイダル型偏向器コイル、
サドル型偏向器コイル、コンパウンド・サドル型偏向器
コイルにおけるA−Turn数、TR1i、TR2iは、それ
ぞれ当該偏向器内の各トロイダル型偏向器コイルにおけ
る内半径と外半径、TZliは、当該偏向器内の各トロ
イダル型偏向器コイルの光軸方向の長さ、Tθiは、当
該偏向器内の各トロイダル型偏向器コイルの開き半角、
SRjは、当該偏向器内の各サドル型偏向器コイルの半
径、SZljは、当該偏向器内の各サドル型偏向器コイ
ルの光軸方向の長さ、Sθjは、当該偏向器内の各サド
ル型偏向器コイルの開き半角、CR1k、CR2kは、そ
れぞれ当該偏向器内の各コンパウンド・サドル型偏向器
コイルの内半径と外半径、CZlkは、当該偏向器内の
各コンパウンド・サドル型偏向器コイルの光軸方向の長
さ、Cθkは、当該偏向器内の各コンパウンド・サドル
型偏向器コイルの開き半角である。また。I0T1(R1、R
2、Zl、θ)は、内半径R1、外半径R2、光軸方向長さ
Zl、開き半角θのとき、
【0076】
【数18】
【0077】で表されるトロイダル型偏向器コイルの指
標関数、IOS1(R、Zl、θ)は、外半径R、光軸方向長さ
Zl、開き半角θのとき、
【0078】
【数19】
【0079】で表されるサドル型偏向器コイルの指標関
数、IOC1(R1、R2、Zl、θ)は、内半径R1、外半径R
2、光軸方向長さZl、開き半角θのとき、
【0080】
【数20】
【0081】で表されるコンパウンド・サドル型偏向器
コイルの指標関数である。本手段によれば、各偏向器コ
イルの励磁電流を、偏向器の偏向感度をほとんど変化す
ることなく、かつ、4重収差を抑制するような値に設定
することができる。
【0082】前記課題を解決するための第29の手段
は、前記第23の手段であって、2つ以上の独立な偏向
器コイルを有してなる偏向器のうち少なくともひとつに
おいて、各偏向器コイルの励磁電流が、偏向器の高次収
差をほとんど変化することなく、かつ、4重収差を抑制
するような値に設定されていることを特徴とするもの
(請求項29)である。
【0083】本手段によれば、各偏向器コイルの励磁電
流を4重収差を抑制するように設定しても、偏向器の高
次収差がほとんど変化しないので、あらたな収差の発生
という問題点を生じない。
【0084】前記課題を解決するための第30の手段
は、前記第29の手段であって、偏向器コイルの励磁電
流が4重収差を抑制するような値に設定されている偏向
器において、当該励磁電流は、以下の(9)式をほぼ満足
するように設定されていることを特徴とする荷電粒子線
露光装置。
【0085】
【数21】
【0086】ただし、lは当該偏向器内のトロイダル型
偏向器コイルの個数、mは当該偏向器内のサドル型偏向
器コイルの個数、nは当該偏向器内のコンパウンド・サ
ドル型偏向器コイルの個数、JTi、JSj、JCkは、
それぞれ、当該偏向器内のトロイダル型偏向器コイル、
サドル型偏向器コイル、コンパウンド・サドル型偏向器
コイルにおけるA−Turn数、TR1i、TR2iは、それ
ぞれ当該偏向器内の各トロイダル型偏向器コイルにおけ
る内半径と外半径、TZliは、当該偏向器内の各トロ
イダル型偏向器コイルの光軸方向の長さ、Tθiは、当
該偏向器内の各トロイダル型偏向器コイルの開き半角、
SRjは、当該偏向器内の各サドル型偏向器コイルの半
径、SZljは、当該偏向器内の各サドル型偏向器コイ
ルの光軸方向の長さ、Sθjは、当該偏向器内の各サド
ル型偏向器コイルの開き半角、CR1k、CR2kは、そ
れぞれ当該偏向器内の各コンパウンド・サドル型偏向器
コイルの内半径と外半径、CZlkは、当該偏向器内の
各コンパウンド・サドル型偏向器コイルの光軸方向の長
さ、Cθkは、当該偏向器内の各コンパウンド・サドル
型偏向器コイルの開き半角である。また。I0T5(R1、R
2、Zl、θ)は、内半径R1、外半径R2、光軸方向長さ
Zl、開き半角θのとき、
【0087】
【数22】
【0088】で表されるトロイダル型偏向器コイルの指
標関数、IOS5(R、Zl、θ)は、半径R、光軸方向長さZ
l、開き半角θのとき、
【0089】
【数23】
【0090】で表されるサドル型偏向器コイルの指標関
数、IOC5(R1、R2、Zl、θ)は、内半径R1、外半径R
2、光軸方向長さZl、開き半角θのとき、
【0091】
【数24】
【0092】で表されるコンパウンド・サドル型偏向器
コイルの指標関数である。本手段によれば、各偏向器コ
イルの励磁電流を、偏向器の高次収差をほとんど変化す
ることなく、かつ、4重収差を抑制するような値に設定
することができる。
【0093】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図及び数式
を用いて説明する。図1は、本発明の1実施例である電
子線露光装置の転写光学系を示す概要図である。図1に
おいて、1、2はレンズ、3はマスク、4は感応基板で
あるウェハ、5は散乱アパーチャー、6は光軸、7は偏
向器、8は電子線の軌道である。
【0094】図示されない照明光学系によりマスク3が
照明され、その上のパターンを通過した電子線が、2つ
のレンズ1、2によりウェハ上に結像され、マスク3上
のパターンをウェハ4上に縮小転写する。コイル1とコ
イル2の間には、散乱線をカットするための散乱アパー
チャー5が設けられている。偏向器7は、散乱アパーチ
ャー5よりマスク側にC1〜C8の8個が、散乱アパー
チャー5よりウェハ4側にP1〜P4の4個が設けられ
ている。これらの偏向器は、マスク3の所定の位置から
出発した電子線が、所定の電子線の軌道8上に乗って、
散乱アパーチャー5を通過し、ウェハ4の所定の位置に
結像するように電子線を偏向させる他、像の歪みや収差
を取り除く作用を行っている。
【0095】この実施例においては、マスク3とウェハ
4間の距離を600mmとし、マスク3におけるパターンが
ウェハ4上で0.25mm角になるようにレンズ1、2の励磁
電流を設定し、4分の1縮小露光転写を行っている。以
下の評価においては、開き角6mradのビームで、マスク
上のパターンを光軸6から2.5mm離れた感応基板面上の
位置に照射する場合、像に生じるボケと歪み、偏向器に
流れる電流値で、偏向器の性能を評価した。
【0096】まず、比較例1として、従来から使用され
ているトロイダル型偏向器コイルを使用した偏向器をC
1〜C8、P1〜P4に使用した。使用したトロイダル
型偏向器コイルの概略形状を図2に示す。次に、比較例
2として、従来から使用されているサドル型偏向器コイ
ルを使用した偏向器をC1〜C8、P1〜P4に使用し
た。使用したサドル型偏向器コイルの概略形状を図3に
示す。次に、比較例3として、比較例2に使用したサド
ル型偏向器コイルの寸法を変えたものをC1〜C8、P
1〜P4に使用した。このコイルは、C1〜C8につい
て、(Z2−Z1)が45mm、Rが74mm、θが60゜であ
り、P1〜P4について、(Z2−Z1)が27mm、Rが
47mm、θが60゜であった。
【0097】次に、実施例1として、コンパウンド・サ
ドル型偏向器コイルを使用した偏向器をC1〜C8、P
1〜P4に使用した。使用したコンパウンド・サドル型
偏向器コイルの概略形状を図4に示す。実施例2とし
て、図5に示すような形状をしたコンパウンド・サドル
型偏向器コイルを使用した偏向器をC1〜C8、P1〜
P4に使用した。
【0098】これらの結果をまとめて表1に示す。
【0099】
【表1】
【0100】比較例1の場合、像のボケは90nm、歪みは
4.2nmとなった。これに対し、比較例2では、必要な電
流が平均して3分の1に減少する代わりにボケが約1.5
倍、歪みが約2倍に増加してしまう。このような収差の
悪化は、図6に示されるような1つの偏向器の作る偏向
場の幅で説明できる。偏向場の最大値で規格化された偏
向場は、比較例1のものに比べて、比較例2のものの方
が幅が狭い。このために、系全体に渡った偏向場は凹凸
の顕著な形状となり、収差を悪化させる。また、比較例
3の場合、比較例1に対して、ボケに関しては9割に減
少するものの、歪みが1.5倍に増加し、偏向器を流れる
電流値の最大値も増加して問題となる。
【0101】これに対し、実施例1の場合は、ボケと歪
みが比較例1の場合とほぼ同等でありながら、必要な電
流を半分に減らすことができる。この時、図6に示され
る偏向場の幅は、比較例2のものより広い。また、実施
例2の場合は、歪みが増加するものの、ボケを同等に保
ちつつ、電流値を約5分の1に減少させることができ
る。
【0102】次に、実施例3として、図7(a)に示すよ
うな、トロイダル型偏向器コイルとコンパウンド・サド
ル型偏向器コイルを組み合わせた偏向器を、C1〜C
8、P1〜P4に使用した。
【0103】見込み半角θが36°、72°であるコイ
ルを組み合わせると、形成する磁場のSin[5θ]に比例し
た成分が0となるため、この成分に由来する高次収差を
抑制することができる。よって、表1をみてもわかるよ
うに、実施例3においては、ボケと歪みが比較例1の場
合とほぼ同等でありながら、必要な電流を半分に減らす
ことができる。この様子を図8に示す。
【0104】図8において、横軸は偏向器の中心点を0
とした光軸方向距離、縦軸はCos[3φ]に比例する磁場の
成分であり、(i)がトロイダル型偏向器コイルによるも
の、(ii)がコンパウンド・サドル型偏向器コイルによる
もの、(iii)が両者の和である。図8を見るとわかるよ
うに、トロイダル型偏向器コイルによるCos[3φ]成分
と、コンパウンド・サドル型偏向器コイルによるCos[3
φ]成分とが打ち消しあって、Cos[3φ]成分がほとんど
0となっている。これにより、少ない電流量でボケと歪
みを減少させることができる。
【0105】実施例4として、図9(a)に示すような偏
向器を、C1〜C8、P1〜P4に使用した。図9(a)
に示す偏向器は、図7(a)に示した偏向器を構成するコ
ンパウンド・サドル型偏向器コイル曲面部を、図に示す
ように光軸と交差しない平面上にある平面部に置き換え
て、変形コンパウンド・サドル型偏向器コイルとしたも
のである。このような偏向器は、図7(a)に示された偏
向器の場合と比べ、4重収差によるボケや歪みの増加が
あるが、表1に示されるようにその程度はあまり大きく
ない。これに対して、形状が簡単であるため、精度の高
い加工ができ、組み立て誤差に依る予期せぬ収差の増加
を少なくできるという利点を持つ。
【0106】実施例5として、図10(a)に示すような
トロイダル型偏向器コイルとコンパウンド・サドル型偏
向器コイルを組み合わせた偏向器を、C1〜C8、P1
〜P4に使用した。図10に示されている偏向器は、見
込半角が18°のコンパウンド・サドル型偏向器コイル
1組と、見込半角がそれぞれ54°、90°のトロイダ
ル型偏向器コイルを組み合わせて、Cos[3φ]、Cos[5φ]
に比例した成分を抑制するよう設計したもので、各コイ
ルの見込半角の設定が設計値からずれてもCos[5φ]成分
が出難いという特徴をもつ。これは、各コイルの見込半
角18°、54°、90°の5倍(つまり5θ)の場合、発生
磁場のθに対する微分値 Cos[5θ]が0となるため、ず
れに対して磁場が変わらず、したがって誤差に対し安定
である。
【0107】以上の実施例は、いずれもコンパウンド・
サドル型偏向器コイルを使用したものであったが、実施
例3〜実施例5については、コンパウンドサドル型偏向
器コイルの代わりに、サドル型偏向器コイルを用いても
同様の効果が得られた。たとえば、実施例3の代わりに
は、図11に示すような配置の、トロイダル型偏向器コ
イルとサドル型偏向器コイルの組み合わせを用いた。
【0108】また、サドル型偏向器コイル又はコンパウ
ンド・サドル型偏向器コイルをトロイダル型コイルと組
み合わせて使用する場合、サドル型偏向器コイル又はコ
ンパウンド・サドル型偏向器コイルの見込み半角は45
゜以下にすることが好ましい。このようにすれば、図7
(b)、図9(b)、図10(b)、図11(b)に示すように、X
軸方向偏向器(実線で示す)とY軸方向偏向器(破線で
示す)とを、光軸方向の同じ位置に設けることができ、
露光転写装置の寸法を小さくすることができると共に、
偏向の制御が簡単になる。
【0109】以下、見込半角θのみが異なるコイルを組
み合わせた場合の収差の低減について理論的に考察し、
その結果から得られた実施例を示す。見込半角θのみが
異なる複数の同種のコイル、例えば、トロイダルコイル
とトロイダルコイル、サドルコイルとサドルコイル、を
組み合わせて偏向器を構成するとき、この作る磁場の観
測点(z、r、φ;偏向器の中心をz=0とした偏向器と同軸
の円筒座標系で表記)におけるコイルの作るCos[φ]成
分、Cos[3φ]成分、Cos[5φ]成分は、E. Munro and H.
C. Chu、 Optik 60(1982)371-390 に示されるように、
トロイダルコイルやサドルコイルにおいては、その見込
半角をθとすると、Cos[φ]成分は、
【0110】
【数25】
【0111】Cos[3φ]成分は
【0112】
【数26】
【0113】Cos[5φ]成分は
【0114】
【数27】
【0115】で表される。ここで、Tdi(i=1,
3,5)は、トロイダルコイルのCos[iφ]成分、Sdi
は、サドルコイルのCos[iφ]成分、Cdiはコンパウン
ド・サドルコイルのCos[iφ]成分を示し、zは光軸方向
座標、R1、R2はそれぞれサドルコイル、コンパウン
ド・サドルコイルの内半径と外半径、Rはサドルコイル
の外半径、Zlはコイル長さ、Nはコイル巻き数、Iは
励磁電流、Lは前記磁場の観測点(z,r,φ)とz座
標を同じくする光軸上の点P0(z,0,0)と、コイ
ル線によって囲まれる閉曲面S上の任意の点Q(直交座
標系で(X,Y,Z)、円筒座標系で(Z,R,θ))
との距離であり、L=(R2+(z-Z)2)1/2=(X2+Y2+(z-Z)2)1/2
で計算される値である。
【0116】Cos[3φ]成分は、Sin[3θ]に比例してい
る。コンパウンド・サドルコイルの場合も、トロイダル
とサドルコイルの和となるのでここでは省略するが同様
である。そこで、見込半角θのみが異なる複数の同種の
コイル、例えば、トロイダルコイルとトロイダルコイル
を組み合わせる従来の偏向器では、コイル間の励磁電流
比を、Sin[3θ]の比を打ち消すように設定することによ
り、偏向器の作る磁場のCos[3φ]成分を0となるように
調整することができた。例えば、半径、z長さが同一
で、見込半角が36°、72°の2枚のサドルコイルからな
る偏向器は、これらのコイルの励磁電流比を (36°コイ
ルの電流):(72°コイルの電流)=Sin[3×72°]:Sin[3
×36°]とすることにより、コイルの作る磁場の Cos[3
φ]成分 を0とすることができる。
【0117】しかし、本発明の偏向器は、トロイダルと
サドルコイルのように、異なった種類のコイル同士の組
み合わせであるため、各コイルの作る磁場のCos[3φ]成
分の形状が相似形でない。よって、コイルの電流比を単
純にSin[3θ]の比を打ち消すような比に置く従来の指針
で構成しても、偏向器の作る磁場の Cos[3φ]成分は0
とならない。
【0118】本発明の調整方法は、このような異なった
種類のコイル同士の組み合わせによる偏向器に対して
も、偏向器の作る磁場のCos[3φ]成分を有効に抑制でき
る方法である。
【0119】コイルの作る磁場のCos[φ]成分、Cos[3
φ]成分、Cos[5φ]成分をz軸に沿って、無限遠から無限
遠まで積分すると以下のような指標となる式が得られ
る。但し、円周率π、電流Iと巻数Nを除いた。すなわ
ち、Cos[φ]成分について
【0120】
【数28】
【0121】Cos[3φ]成分について
【0122】
【数29】
【0123】Cos[5φ]成分について
【0124】
【数30】
【0125】ここに、IOTi(i=1,3,5)は、トロ
イダルコイルのCos[iφ]成分の指標、IOSiは、サドルコ
イルのCos[iφ]成分の指標、IOCiはコンパウンド・サド
ルコイルのCos[iφ]成分の指標を示し、その他の記号は
前述のものと同じものを示す。
【0126】H. C. Chu and E. Munro、 Optik 61(198
2)121-145 に示されるように、4重収差、系の磁場の C
os[3φ]成分 D3(z)と軌道wの積のzに関する積分を
含む。そこで、前記(2)、(3)、(4)式にで示されるCos[3
φ]成分の指標を用いて、
【0127】
【数31】
【0128】を満たすようなコイルの電流比を用いる
と、偏向器の作る磁場の Cos[3φ]成分D3(z)が抑制さ
れ、4重収差が低減される。
【0129】ただし、lは当該偏向器内のトロイダル型
偏向器コイルの個数、mは当該偏向器内のサドル型偏向
器コイルの個数、nは当該偏向器内のコンパウンド・サ
ドル型偏向器コイルの個数、JTi、JSj、JCkは、
それぞれ、当該偏向器内のトロイダル型偏向器コイル、
サドル型偏向器コイル、コンパウンド・サドル型偏向器
コイルにおけるA−Turn数、TR1i、TR2iは、それ
ぞれ当該偏向器内の各トロイダル型偏向器コイルにおけ
る内半径と外半径、TZliは、当該偏向器内の各トロ
イダル型偏向器コイルの光軸方向の長さ、Tθiは、当
該偏向器内の各トロイダル型偏向器コイルの開き半角、
SRjは、当該偏向器内の各サドル型偏向器コイルの半
径、SZljは、当該偏向器内の各サドル型偏向器コイ
ルの光軸方向の長さ、Sθjは、当該偏向器内の各サド
ル型偏向器コイルの開き半角、CR1k、CR2kは、そ
れぞれ当該偏向器内の各コンパウンド・サドル型偏向器
コイル内半径と外半径、CZLkは、当該偏向器内の各
コンパウンド・サドル型偏向器コイルの光軸方向の長
さ、Cθkは、当該偏向器内の各コンパウンド・サドル
型偏向器コイルの開き半角である。
【0130】例えば、内半径35mm、外半径74mm、光軸方
向長さ45mm、見込半角が36°のコンパウンドサドル型コ
イルと、内半径35mm、外半径74mm、光軸方向長さ45mm、
見込半角が72°のトロイダルコイルからなる偏向器は、
方程式(1)にこの条件を適用した方程式 JT1・IOT3(35,74,45,72°)+JC1・IOC3(35,74,45,36°)=0 …(22) を励磁電流値について解くことにより、JT1=JC1×1.81
を得る。この励磁電流比を用いて磁場の Cos[3φ]成分
を抑制した様子を示すのが、図8である。
【0131】この方法は、半径やz長さの異なる同種の
コイル同士、例えば、トロイダルとトロイダル、の場合
にも用いることができる。また、半径やz長さが同一で
ある同種のコイルについて方程式(1)を適用した場合、
前述の従来の方法に一致する。
【0132】磁場のCos5φ成分についても
【0133】
【数32】
【0134】を解くことにより、同様の手段を用いて抑
制が可能である。また、(1)の方程式を解く際に、各コ
イルのA−Turn値が整数比となるような制限条件を付け
加え、その代わり、コイルの半径、内半径、外半径、見
込角度のいずれかを未知数として、方程式(1)を解くこ
ともできる。このような方法を採用すれば、コイルの形
状に制約が加わるが、各コイルの巻き数を当該整数比と
することにより、各コイルに流す電流を同一にすること
ができる。よって、偏向器駆動装置を簡略化するが可能
である。
【0135】例えば、内半径35mm、外半径74mm、光軸方
向長さ45mmで、見込半角が90°である第1のトロイダル
コイルと、内半径35mm、外半径74mm、光軸方向長さ45mm
で、見込半角がθ2である第2のトロイダルコイルと、
内半径35mm、外半径74mm、光軸方向長さ45mmで、見込半
角がθ3であるコンパウンド型コイルの組み合わせにお
いて、各々のコイルのA−Turn値が等しくなるよう方程
式(1)と方程式(9)を適用した方程式 JT1・IOT3(35,74,45,90°)+JT2・IOT3(35,74,45,θ2)+JC1・IOC3(35,74,45,θ3)= 0 …(23) JT1・IOT5(35,74,45,90°)+JT2・IOT5(35,74,45,θ2)+JC1・IOC5(35,74,45,θ3)= 0 …(24) JT1=JT2=JC1 …(25) を連立させてθ2、 θ3 について解くことにより、θ2
=39°、 θ3=69.5°を得る。こうして求められた角度
構成のコイルを偏向器に使用することにより、これらの
コイルの駆動装置を共通にすることができ、駆動装置の
個数が減るのでコストダウンにつながる。
【0136】このようにして、4重収差を抑制するよう
な偏向器を設計することができるが、製造精度が悪い場
合には、予期せぬ4重収差が発生する。これらを低減さ
せるのに、偏向器の励磁電流を調整して磁場のcos[3φ]
成分を意図的に作り、生じた4重収差と相殺させる方法
がある。これについて以下に説明する。
【0137】図12は、マスク面から出発した電子の軌
道を示す図であり、11はマスク、12はウェハ、13
は光軸、14はマスク上の基準面、15はその投影部、
16は一般の電子の偏向軌道、17はマスク上の光軸上
から単位角度を持って飛び出した電子の軌道で収束軌道
(Wa)といわれるもの、18はマスク上で光軸から単
位距離だけ離れた点からマスクに垂直に飛び出した電子
の軌道で転写軌道(W b)といわれるものである。W
a(z)、Wb(z)は、X軸を実軸、Y軸を虚軸とする複素軌
道として表される。
【0138】4重収差は、4重収差歪みと4重収差ボケ
に分類される。像面における4重コマ収差δWg(4
coma)、4重収差ハイブリッド非点収差δWg(4 as)、4
重収差ハイブリッド歪みδWg(4 dis)は、それぞれ
【0139】
【数33】
【0140】で表される。ここで、Vは加速電圧、zi
は像面のz座標、zoは物面(マスク面)のz座標、バ
ーは複素共役関数、’は微分、D3(z)は位置zにおける
電子に与える各偏向コイルの磁場のCos[3φ]成分の和で
ある。
【0141】4重収差ハイブリッド歪みは、転写軌道W
b(z)に強く依存した被積分項を積分して得られる。図1
2に示されるように、転写軌道Wb(z)の形状は、マスク
面側で感応基板側よりも転写倍率大きく、よって、4重
収差を相殺させるような磁場のCos[3φ]成分を意図的に
作るのに、散乱アパーチャから見て感応基板面側より、
マスク面側の偏向器を使用した方が補正効果が高いこと
が結論される。
【0142】また、4重ボケに分類される4重コマ収差
や4重ハイブリッド非点収差は、転写軌道 Wb(z)への
依存が少ない被積分項を持つ。よって、マスク面直下の
偏向器で4重収差歪みを補正することは、補正のために
作り出された磁場のCos[3φ]成分が新たな4重収差ボケ
を生み出しにくいという利点もある。逆に、4重収差ボ
ケを散乱アパーチャと感応基板面の間に位置する偏向器
によって磁場のCos[3φ]成分を作り出して補正する場
合、このz位置では転写軌道Wb(z)が小さいため、補正
により4重収差歪みを新たに生み出すことが少ないとい
える。但し、4重ハイブリッド非点収差は、4重コマ収
差より転写軌道Wb(z)に依存しているので、散乱アパー
チャから見てマスク面側における補正も可能である。
【0143】4重収差補正のために磁場の cos[3φ]成
分を作り出すよう偏向器に流す励磁電流を調整する際
に、やみくもに電流値を変化させると、偏向器の作る磁
場の cos[φ]成分、cos[5φ]成分が変化し、偏向感度の
変化による像位置移動や、高次収差の発生という問題を
生じる。これは、方程式(5)、方程式(9)を満たすように
コイルの電流値を設定することによって解決できる。
【0144】例えば、内半径35mm、外半径74mm、z長さ
45mm、見込半角が36°のコンパウンドサドル型コイル
と、内半径35mm、外半径74mm、z長さ 45mm、見込半角
が72°のトロイダルコイルからなる偏向器において、方
程式(5)にこの条件を適用した方程式 JT1・IOT1(35,74,45,72°)+JC1・IOC1(35,74,45,36°)=1 …(29) 励磁電流値について解くことにより、 JC1= 0.608 - 0.952 * JT1 …(30) を得る。この式の関係を保つようにJC1を調整しつつ、J
T1をパラメータとして振ることにより、偏向器の偏向感
度をほとんど変化させること無く4重収差を打ち消すた
めの磁場の3φ成分を発生させることができる。
【0145】同様にして、方程式(9)を満たすようにコ
イルの電流値を設定することにより、偏向器の出す磁場
の cos[5φ] 成分を変化させることなく4重収差を打ち
消すための磁場の3φ成分を発生させることができる。
【0146】表2は、図1に示した電子線露光装置にお
いて、P1〜P4の偏向器に内半径19mm、外半径47mm、
光軸方向長さ27mm、見込半角が36°のコンパウンドサド
ル型コイルと、内半径19mm、外半径47mm、光軸方向長さ
27mm、見込半角が72°のトロイダルコイルからなる偏向
器を用いて、4重収差ボケを低減させた結果である。P
1〜P4の偏向器で、式(9)の関係を満たしつつ、72°
のトロイダルコイルの電流値を変化させ、4重コマ収差
と4重ハイブリッド非点収差の低減を行った。感応基板
面への入射角や通常収差が大きく変化することなく、4
重コマ収差と4重ハイブリッド非点収差を減少すること
ができている。ここでいう通常収差とは、一般の電子光
学系における通常の収差のことである。
【0147】
【表2】
【0148】表3は、図1に示した電子線露光装置にお
いて、C1〜C8の偏向器に内半径35mm、外半径74mm、
光軸方向長さ45mm、見込半角が36°のコンパウンドサド
ル型コイルと、内半径35mm、外半径74mm、光軸方向長さ
45mm、見込半角が72°のトロイダルコイルからなる偏向
器を用いて、この内、C4、C5 のコイルの励磁電流
比を調整することにより、表2の調整後から更に4重収
差歪みを低減させた結果である。このように、散乱アパ
ーチャよりマスク面側の偏向器において調整を行うこと
により、4重収差ボケを大きく変化させることなく、4
重収差歪みを減少することができている。
【0149】この後に再び、P1〜P4の偏向器の調整
による4重収差ボケ低減と、C4、C5の偏向器の調整
による4重収差歪み低減を繰り返すことにより、4重収
差の充分抑制された系を得ることができる。
【0150】
【表3】
【0151】なお、請求項9に係る、サドル型偏向器コ
イルを、光軸と交差しない平面上にある平面型コイルに
置き換えた変形サドル型偏向器コイルにおいては、(14)
式、(17)式、(20)式に対応するのは、それぞれ次の(30)
式、(31)式、(32)式である。ここで、Pdi(i=1,
3,5)は、Sdiに対応する。Xは光軸から変形サド
ル型偏向器コイルまでの距離、コイルのYlはY軸方向
長さ(幅)、Zlはコイルの光軸方向長さである。
【0152】
【数34】
【0153】また、(7)式、(3)式、(11)式に対応するの
は、それぞれ次の(33)、(34)、(35)式である。
【0154】
【数35】
【0155】ここで、IOPi(i=1,3,5)は、IOSi
に対応する。よって、変形サドル型偏向器コイルを使用
する場合には、サドル型偏向器コイルの式の代わりにこ
れらの式を使用すればよい。すなわち、請求項17、請
求項28、請求項30の発明において、偏向器コイルに
変形サドル型偏向器コイルが使用されている場合に、IO
Siの代わりにIOPiを使用して方程式を解いたものも、こ
れらの発明と等価であり、これらの発明の技術的範囲に
含まれるものである。
【0156】また、内コンパウンドサドルコイルを使用
する場合には、(15)式、(18)式、(21)式に対応するの
は、それぞれ次の(36)式、(37)式、(38)式である。ここ
で、Adi(i=1,3,5)は、Cdiに対応する。R
1、R2、は図5に示されるものであり、Zlはコイル
の光軸方向長さである。
【0157】
【数36】
【0158】また、(8)式、(4)式、(12)式に対応するの
は、それぞれ次の(39)、(40)、(41)式である。
【0159】
【数37】
【0160】ここで、IOAi(i=1,3,5)は、IOCi
に対応する。よって、内コンパウンド・サドルコイルを
使用する場合には、コンパウンド・サドルコイルの式の
代わりにこれらの式を使用すればよい。すなわち、請求
項17、請求項28、請求項30の発明において、偏向
器コイルに内コンパウンド・サドルコイル型偏向器コイ
ルが使用されている場合に、IOCiの代わりにIOAiを使用
して方程式を解いたものも、これらの発明と等価であ
り、これらの発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0161】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1及び請求項2に係る発明においては、ボケと歪みが
トロイダルコイルとほぼ同様でありながら、同じ量だけ
偏向させるのに必要な電流を大幅に減らす(偏向感度を
上げる)ことができる。
【0162】請求項3に係る発明においては、各々の偏
向器コイルが発生する磁場の高次成分が互いに打ち消さ
れるようにすることができ、偏向歪みを小さくすること
ができる。
【0163】請求項4に係る発明においては、ボケと歪
みがトロイダルコイルとほぼ同様でありながら、同じ量
だけ偏向させるのに必要な電流を大幅に減らす(偏向感
度を上げる)ことができる。
【0164】請求項5に係る発明及び請求項10に係る
発明においては、所定の強さの磁場を発生するのに必要
な励磁電流を各コイルに分散させることができる。従っ
て、偏向器駆動装置の電気系に要求される最大電流値を
低減して、小さな偏向器駆動装置で済ませることができ
る。
【0165】請求項6に係る発明及び請求項11に係る
発明においては、X方向偏向器とY方向偏向器を光軸方
向に同一の位置に配置することができる。
【0166】請求項7に係る発明及び請求項12に係る
発明においては、発生する磁場のCos[5φ]に比例する成
分が0となるため、この成分に由来する高次収差を抑制
することができる。
【0167】請求項8に係る発明及び請求項13に係る
発明においては、各コイルの見込半角の設定が設計から
ずれてもCos[5φ]成分が出難く、誤差に対し安定であ
る。
【0168】請求項9に係る発明においては、サドル型
偏向器コイルにおける曲面部が無くなるので、形状が簡
単となり、精度の高い加工ができるため、組立誤差によ
る予期せぬ収差の増加を少なくすることができる。
【0169】請求項14に係る発明においては、Cos[3
φ]成分とCos[5φ]成分を0にするために各コイルに流
す電流を同じにすることができる。よって、コイル駆動
装置を共通にすることができ、コストダウンを図ること
ができる。
【0170】請求項15に係る発明においては、コンパ
ウンド・サドル型偏向器コイルにおける曲面部が無くな
るので、形状が簡単となり、精度の高い加工ができるた
め、組立誤差による予期せぬ収差の増加を少なくするこ
とができる。
【0171】請求項16に係る発明においては、少なく
ともひとつの偏向器コイルの励磁電流が、同じ偏向器を
構成する他の偏向器コイルの励磁電流と独立に設定可能
とされているので、Cos[3φ]成分とCos[5φ]成分を0に
することが容易となる。
【0172】請求項17に係る発明においては、Cos[3
φ]成分を0とするように各偏向器コイルのA−Turn数
が設定されているので、4重収差が抑制される。
【0173】請求項18に係る発明においては、各偏向
器コイルのA−Turn数の値がほぼ整数比となるように、
各偏向器コイルの見込み半角が決定されているので、各
コイルの巻き数をこの整数比に合わせることにより、同
じ電流で各偏向器コイルを駆動でき、駆動装置の数を減
らすことができる。
【0174】請求項19に係る発明においては、各偏向
器コイルのA−Turn数の値がほぼ整数比となるように、
各偏向器コイルの光軸方向長さが決定されているので、
請求項18に係る発明と同様の効果を有する。
【0175】請求項20に係る発明においては、各偏向
器コイルのA−Turn数の値がほぼ整数比となるように、
各偏向器コイルの光軸方向長さが決定されているので、
請求項18に係る発明と同様の効果を有する。
【0176】請求項21に係る発明においては、偏向器
内の各偏向器コイルのA−Turn数の値がほぼ整数比とな
るように、トロイダル型偏向器コイルの内半径又は外半
径が決定されているので、請求項18に係る発明と同様
の効果を有する。
【0177】請求項22に係る発明においては、偏向器
内の各偏向器コイルのA−Turn数の値がほぼ整数比とな
るように、コンパウンド・サドル型偏向器コイル又は変
形コンパウンド・サドル型偏向器コイル内半径又は外半
径が決定されているので、請求項18に係る発明と同様
の効果を有する。
【0178】請求項23に係る発明においては、各偏向
器コイルの励磁電流が、4重収差を抑制するような値に
設定されているので、4重収差を効果的に低減すること
ができる。
【0179】請求項24に係る発明においては、各偏向
器コイルの励磁電流が、4重収差ボケを抑制するように
設定されているので、4重収差ボケを効果的に抑制する
ことができる。
【0180】請求項25に係る発明においては、散乱ア
パーチャー位置よりも感応基板面側にあるもののうち少
なくともひとつにおいて、各偏向器コイルの励磁電流
が、4重コマ収差を抑制するように設定されているの
で、補正により4重収差歪みを新たに生み出すことな
く、4重収差を効果的に抑制することができる。
【0181】請求項26に係る発明においては、散乱ア
パーチャー位置よりもマスク面側にあるもののうち少な
くともひとつにおいて、各偏向器コイルの励磁電流が、
4重収差歪みを抑制するように設定されているので、4
重収差ボケを大きく変化することなく4重収差歪みを減
少させることができる。
【0182】請求項27に係る発明によれば、各偏向器
コイルの励磁電流が、偏向器の偏向感度をほとんど変化
することなく、かつ、4重収差を抑制するような値に調
整できるので、4重収差を抑制するために各偏向器コイ
ルに流す励磁電流によって、偏向器の偏向感度をほとん
ど変化することがない。
【0183】請求項28に係る発明においては、各偏向
器コイルの励磁電流を、偏向器の偏向感度をほとんど変
化することなく、かつ、4重収差を抑制するような値に
設定することができる。
【0184】請求項29に係る発明においては、各偏向
器コイルの励磁電流を4重収差を抑制するように設定し
ても、偏向器の高次収差がほとんど変化しないので、あ
らたな収差の発生という問題点を生じない。
【0185】請求項30に係る発明においては、各偏向
器コイルの励磁電流を、偏向器の高次収差をほとんど変
化することなく、かつ、4重収差を抑制するような値に
設定することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例である電子線露光装置の転写
光学系を示す概要図である。
【図2】比較例に使用したトロイダル型偏向器コイルを
示す図である。
【図3】比較例に使用したサドル型偏向器コイルを示す
図である。
【図4】実施例に使用したコンパウンド・サドル型偏向
器コイルを示す図である。
【図5】実施例に使用したコンパウンド・サドル型偏向
器コイルを示す図である。
【図6】比較例、実施例に使用した偏向器コイルの作る
偏向場を示す図である。
【図7】トロイダル型偏向器コイルとコンパウンド・サ
ドル型偏向器コイルを組み合わせた偏向器を示す図であ
る。
【図8】図7に示す偏向器における磁場のCos[3φ]成分
を示す図である。
【図9】トロイダル型偏向器コイルと変形コンパウンド
・サドル型偏向器コイルを組み合わせた偏向器を示す図
である。
【図10】2組のトロイダル型偏向器コイルと、1組の
コンパウンド・サドル型偏向器コイルを組み合わせた偏
向器を示す図である。
【図11】サドル型偏向器コイルとサドル型偏向器コイ
ルを組み合わせた偏向器を示す図である。
【図12】マスク面から出発した電子の軌道を示す図で
ある。
【図13】分割投影転写方式における分割露光の単位を
示す図である。
【図14】分割投影露光装置における転写方法を示す図
である。
【符号の説明】
1、2…レンズ 3…マスク 4…ウェハ 5…散乱アパーチャー 6…光軸 7…偏向器 8…電子線の偏向軌道 11…マスク 12…ウェハ 13…光軸 14…マスク上の基準面 15…マスク上の基準面の投影部 16…一般の電子線の偏向軌道 17…収束軌道(Wa) 18…転写軌道(Wb
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H097 BA01 BB03 CA16 GB01 LA10 5C033 GG01 GG05 5C034 BB04 5F056 AA16 AA27 BA01 CB03 CB13 CC02 EA05 EA06

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスク又はレチクル上のパターンを感応
    基板上に転写する方式の荷電粒子線露光装置であって、
    少なくともひとつの偏向器がコンパウンド・サドル型偏
    向コイルを有するものであることを特徴とする荷電粒子
    線露光装置。
  2. 【請求項2】 マスク又はレチクル上のパターンを感応
    基板上に転写する方式の荷電粒子線露光装置であって、
    少なくともひとつの偏向器が内コンパウンド・サドルコ
    イルを有するものであることを特徴とする荷電粒子線露
    光装置。
  3. 【請求項3】 荷電粒子線を偏向する偏向器を有する荷
    電粒子線露光装置であって、少なくともひとつの偏向器
    が、2つ以上の独立な偏向器コイルを有してなり、その
    うちの少なくともひとつの偏向器コイルは、他の偏向器
    コイルと種類が異なるものであることを特徴とする荷電
    粒子線露光装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の荷電粒子線露光装置で
    あって、少なくともひとつの偏向器が、内コンパウンド
    ・サドル型偏向器コイルを含むことを特徴とする荷電粒
    子線露光装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4に記載の荷電粒子
    線露光装置であって、少なくともひとつの偏向器が、ト
    ロイダル型偏向器コイルとサドル型偏向器コイルの組み
    合わせからなることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の荷電粒子線露光装置で
    あって、少なくともひとつの偏向器は、1組以上のトロ
    イダル型偏向器コイルと1組のサドル型偏向器コイルの
    組み合わせからなり、サドル型偏向器コイルの見込み半
    角が45゜以下であることを特徴とする荷電粒子線露光
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の荷電粒子線露光装置で
    あって、少なくともひとつの偏向器は、1組のトロイダ
    ル型偏向器コイルと1組のサドル型偏向器コイルの組み
    合わせからなり、当該偏向器におけるトロイダル型偏向
    器コイルの見込み半角が約72゜であり、サドル型偏向
    器コイルの見込み半角が約36゜であることを特徴とす
    る荷電粒子線露光装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の荷電粒子線露光装置で
    あって、少なくともひとつの偏向器は、2組のトロイダ
    ル型偏向器コイルと1組のサドル型偏向器コイルの組み
    合わせからなり、当該偏向器における第1のトロイダル
    型偏向器コイルの見込み半角が約54゜、第2のトロイ
    ダル型偏向器コイルの見込み半角が約90゜、サドル型
    偏向器コイルの見込み半角が約18゜であることを特徴
    とする荷電粒子線露光装置。
  9. 【請求項9】請求項5から請求項8に記載の荷電粒子線
    露光装置における、トロイダル型偏向器コイルと組み合
    わされてひとつの偏向器を構成するサドル型偏向器コイ
    ルを、光軸と交差しない平面上にある平面型コイルに置
    き換えて、変形サドル型偏向器コイルとした荷電粒子線
    露光装置。
  10. 【請求項10】 請求項3又は請求項4に記載の荷電粒
    子線露光装置であって、少なくともひとつの偏向器が、
    トロイダル型偏向器コイルとコンパウンド・サドル型偏
    向器コイルの組み合わせからなることを特徴とする荷電
    粒子線露光装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の荷電粒子線露光装
    置であって、少なくともひとつの偏向器は、1組以上の
    トロイダル型偏向器コイルと1組のコンパウンド・サド
    ル型偏向器コイルの組み合わせからなり、コンパウンド
    ・サドル型偏向器コイルの見込み半角が45゜以下であ
    ることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の荷電粒子線露光装
    置であって、少なくともひとつの偏向器は、1組のトロ
    イダル型偏向器コイルと1組のコンパウンド・サドル型
    偏向器コイルの組み合わせからなり、当該偏向器におけ
    るトロイダル型偏向器コイルの見込み半角が約72゜で
    あり、コンパウンド・サドル型偏向器の見込み半角が約
    36゜であることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の荷電粒子線露光装
    置であって、少なくともひとつの偏向器は、2組のトロ
    イダル型偏向器コイルと1組のコンパウンド・サドル型
    偏向器コイルの組み合わせからなり、当該偏向器におけ
    る第1のトロイダル型偏向器コイルの見込み半角が約5
    4゜、第2のトロイダル型偏向器コイルの見込み半角が
    約90゜、コンパウンド・サドル型偏向器コイルの見込
    み半角が約18゜であることを特徴とする荷電粒子線露
    光装置。
  14. 【請求項14】 請求項11に記載の荷電粒子線露光装
    置であって、少なくともひとつの偏向器は、2組のトロ
    イダル型偏向器コイルと1組のコンパウンド・サドル型
    偏向器コイルの組み合わせからなり、当該偏向器におけ
    る第1のトロイダル型偏向器コイルの見込み半角が約6
    9.5゜、第2のトロイダル型偏向器コイルの見込み半
    角が約90゜、コンパウンド・サドル型偏向器コイルの
    見込み半角が約39゜であることを特徴とする荷電粒子
    線露光装置。
  15. 【請求項15】 請求項10から請求項14に記載の荷
    電粒子線露光装置における、トロイダル型偏向器コイル
    と組み合わされてひとつの偏向器を構成するコンパウン
    ド・サドル型偏向器コイルの曲面部を、光軸と交差しな
    い平面上にある平面部に置き換えて、変形コンパウンド
    ・サドル型偏向器コイルとした荷電粒子線露光装置。
  16. 【請求項16】 請求項3から請求項15のうちいずれ
    か1項に記載の荷電粒子線露光装置であって、少なくと
    もひとつの偏向器を構成する複数の偏向器コイルのう
    ち、少なくともひとつの偏向器コイルの励磁電流が、同
    じ偏向器を構成する他の偏向器コイルの励磁電流と独立
    に設定可能とされていることを特徴とする荷電粒子線露
    光装置。
  17. 【請求項17】 請求項3に記載の荷電粒子線露光装置
    であって、トロイダル型偏向器コイル、サドル型偏向器
    コイル、コンパウンド・サドル型偏向器コイルのいずれ
    かを複数個組み合わせて構成される偏向器のうち少なく
    ともひとつの偏向器において、各偏向器コイルのA−Tu
    rn数が、次の(1)式をほぼ満足するように設定されてい
    ることを特徴とする荷電粒子線露光装置。 【数1】 ただし、lは当該偏向器内のトロイダル型偏向器コイル
    の個数、mは当該偏向器内のサドル型偏向器コイルの個
    数、nは当該偏向器内のコンパウンド・サドル型偏向器
    コイルの個数、JTi、JSj、JCkは、それぞれ、当
    該偏向器内のトロイダル型偏向器コイル、サドル型偏向
    器コイル、コンパウンド・サドル型偏向器コイルにおけ
    るA−Turn数、TR1i、TR2iは、それぞれ当該偏向
    器内の各トロイダル型偏向器コイルにおける内半径と外
    半径、TZliは、当該偏向器内の各トロイダル型偏向
    器コイルの光軸方向の長さ、Tθiは、当該偏向器内の
    各トロイダル型偏向器コイルの開き半角、SRjは、当
    該偏向器内の各サドル型偏向器コイルの半径、SZlj
    は、当該偏向器内の各サドル型偏向器コイルの光軸方向
    の長さ、Sθjは、当該偏向器内の各サドル型偏向器コ
    イルの開き半角、CR1k、CR2kは、それぞれ当該偏
    向器内の各コンパウンド・サドル型偏向器コイルの内半
    径と外半径、CZlkは、当該偏向器内の各コンパウン
    ド・サドル型偏向器コイルの光軸方向の長さ、Cθ
    kは、当該偏向器内の各コンパウンド・サドル型偏向器
    コイルの開き半角である。また。I0T3(R1、R2、Zl、θ)
    は、内半径R1、外半径R2、光軸方向長さZl、開き
    半角θのとき、 【数2】 で表されるトロイダル型偏向器コイルの指標関数、IOS3
    (R、Zl、θ)は、半径R、光軸方向長さZl、開き半角
    θのとき、 【数3】 で表されるサドル型偏向器コイルの指標関数、IOC3(R
    1、R2、Zl、θ)は、内半径R1、外半径R2、光軸方向
    長さZl、開き半角θのとき、 【数4】 で表されるコンパウンド・サドル型偏向器コイルの指標
    関数である。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の荷電粒子線露光装
    置であって、以下の三つの条件のうちひとつを満足する
    偏向器以外の少なくともひとつの偏向器において、当該
    偏向器内の各偏向器コイルのA−Turn数の値がほぼ整数
    比となるように、各偏向器コイルの見込み半角が決定さ
    れていることを特徴とする荷電粒子線露光装置。 (1)偏向器中の全ての偏向器コイルが同一の内半径、外
    半径、光軸方向の長さを共通して持つトロイダル型偏向
    器コイルである (2)偏向器中の全ての偏向器コイルが同一の半径、光軸
    方向の長さを共通して持つサドル型偏向器コイルである (3)偏向器中の全ての偏向器コイルが同一の内半径、外
    半径、光軸方向の長さを共通して持つコンパウンド・サ
    ドル型偏向器コイルである
  19. 【請求項19】 請求項17に記載の荷電粒子線露光装
    置であって、複数の偏向器コイルを有する偏向器のう
    ち、少なくともひとつの偏向器において、当該偏向器内
    の各偏向器コイルのA−Turn数の値がほぼ整数比となる
    ように、各偏向器コイルの光軸方向長さが決定されてい
    ることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  20. 【請求項20】 請求項17に記載の荷電粒子線露光装
    置であって、複数の偏向器コイルを有する偏向器のう
    ち、サドル型偏向器コイル又は変形サドル型偏向器コイ
    ルを有する少なくともひとつの偏向器において、当該偏
    向器内の各偏向器コイルのA−Turn数の値がほぼ整数比
    となるように、サドル型偏向器コイルの半径、又は変形
    サドル型偏向器コイルの光軸からの距離が決定されてい
    ることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  21. 【請求項21】 請求項17に記載の荷電粒子線露光装
    置であって、複数の偏向器コイルを有する偏向器のう
    ち、トロイダル型偏向器コイルを有する少なくともひと
    つの偏向器において、当該偏向器内の各偏向器コイルの
    A−Turn数の値がほぼ整数比となるように、トロイダル
    型偏向器コイルの内半径又は外半径が決定されているこ
    とを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  22. 【請求項22】 請求項17に記載の荷電粒子線露光装
    置であって、複数の偏向器コイルを有する偏向器のう
    ち、コンパウンド・サドル型偏向器コイル又は変形コン
    パウンド・サドル型偏向器コイルを有する少なくともひ
    とつの偏向器において、当該偏向器内の各偏向器コイル
    のA−Turn数の値がほぼ整数比となるように、コンパウ
    ンド・サドル型偏向器コイル又は変形コンパウンド・サ
    ドル型偏向器コイル内半径又は外半径が決定されている
    ことを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  23. 【請求項23】 請求項3又は請求項4に記載の荷電粒
    子露光装置であって、2つ以上の独立な偏向器コイルを
    有してなる偏向器のうち少なくともひとつにおいて、各
    偏向器コイルの励磁電流が、4重収差を抑制するような
    値に設定されていることを特徴とする荷電粒子線露光装
    置。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の荷電粒子露光装置
    であって、2つ以上の独立な偏向器コイルを有してなる
    偏向器で、散乱アパーチャー位置よりも感応基板面側に
    あるもののうち少なくともひとつにおいて、各偏向器コ
    イルの励磁電流が、4重収差ボケを抑制するように設定
    されていることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  25. 【請求項25】 請求項23に記載の荷電粒子露光装置
    であって、2つ以上の独立な偏向器コイルを有してなる
    偏向器で、散乱アパーチャー位置よりも感応基板面側に
    あるもののうち少なくともひとつにおいて、各偏向器コ
    イルの励磁電流が、4重コマ収差を抑制するように設定
    されていることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  26. 【請求項26】 請求項23に記載の荷電粒子露光装置
    であって、2つ以上の独立な偏向器コイルを有してなる
    偏向器で、散乱アパーチャー位置よりもマスク面側にあ
    るもののうち少なくともひとつにおいて、各偏向器コイ
    ルの励磁電流が、4重収差歪みを抑制するように設定さ
    れていることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  27. 【請求項27】 請求項23に記載の荷電粒子露光装置
    であって、2つ以上の独立な偏向器コイルを有してなる
    偏向器のうち少なくともひとつにおいて、各偏向器コイ
    ルの励磁電流が、偏向器の偏向感度をほとんど変化する
    ことなく、かつ、4重収差を抑制するような値に調整で
    きることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  28. 【請求項28】 請求項27に記載の荷電粒子線露光装
    置であって、偏向器コイルの励磁電流が4重収差を抑制
    するような値に設定されている偏向器において、当該励
    磁電流は、以下の(5)式をほぼ満足するように調整でき
    ることを特徴とする荷電粒子線露光装置。 【数5】 ただし、lは当該偏向器内のトロイダル型偏向器コイル
    の個数、mは当該偏向器内のサドル型偏向器コイルの個
    数、nは当該偏向器内のコンパウンド・サドル型偏向器
    コイルの個数、JTi、JSj、JCkは、それぞれ、当
    該偏向器内のトロイダル型偏向器コイル、サドル型偏向
    器コイル、コンパウンド・サドル型偏向器コイルにおけ
    るA−Turn数、TR1i、TR2iは、それぞれ当該偏向
    器内の各トロイダル型偏向器コイルにおける内半径と外
    半径、TZliは、当該偏向器内の各トロイダル型偏向器
    コイルの光軸方向の長さ、Tθiは、当該偏向器内の各
    トロイダル型偏向器コイルの開き半角、SRjは、当該
    偏向器内の各サドル型偏向器コイルの半径、SZljは、
    当該偏向器内の各サドル型偏向器コイルの光軸方向の長
    さ、Sθjは、当該偏向器内の各サドル型偏向器コイル
    の開き半角、CR1k、CR2kは、それぞれ当該偏向器
    内の各コンパウンド・サドル型偏向器コイルの内半径と
    外半径、CZlkは、当該偏向器内の各コンパウンド・サ
    ドル型偏向器コイルの光軸方向の長さ、Cθkは、当該
    偏向器内の各コンパウンド・サドル型偏向器コイルの開
    き半角である。また。I0T1(R1、R2、Zl、θ)は、内半
    径R1、外半径R2、光軸方向長さZl、開き半角θの
    とき、 【数6】 で表されるトロイダル型偏向器コイルの指標関数、IOS1
    (R、Zl、θ)は、半径R、光軸方向長さZl、開き半角
    θのとき、 【数7】 で表されるサドル型偏向器コイルの指標関数、IOC1(R
    1、R2、Zl、θ)は、内半径R1、外半径R2、光軸方向
    長さZl、開き半角θのとき、 【数8】 で表されるコンパウンド・サドル型偏向器コイルの指標
    関数である。
  29. 【請求項29】 請求項23に記載の荷電粒子露光装置
    であって、2つ以上の独立な偏向器コイルを有してなる
    偏向器のうち少なくともひとつにおいて、各偏向器コイ
    ルの励磁電流が、偏向器の高次収差をほとんど変化する
    ことなく、かつ、4重収差を抑制するような値に設定さ
    れていることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  30. 【請求項30】 請求項29に記載の荷電粒子線露光装
    置であって、偏向器コイルの励磁電流が4重収差を抑制
    するような値に設定されている偏向器において、当該励
    磁電流は、以下の(9)式をほぼ満足するように設定され
    ていることを特徴とする荷電粒子線露光装置。 【数9】 ただし、lは当該偏向器内のトロイダル型偏向器コイル
    の個数、mは当該偏向器内のサドル型偏向器コイルの和
    の個数、nは当該偏向器内のコンパウンド・サドル型偏
    向器コイルの和の個数、JTi、JSj、JCkは、それ
    ぞれ、当該偏向器内のトロイダル型偏向器コイル、サド
    ル型偏向器コイル、コンパウンド・サドル型偏向器コイ
    ルにおけるA−Turn数、TR1i、TR2iは、それぞれ
    当該偏向器内の各トロイダル型偏向器コイルにおける内
    半径と外半径、TZliは、当該偏向器内の各トロイダ
    ル型偏向器コイルの光軸方向の長さ、Tθiは、当該偏
    向器内の各トロイダル型偏向器コイルの開き半角、SR
    jは、当該偏向器内の各サドル型偏向器コイルの半径、
    SZljは、当該偏向器内の各サドル型偏向器コイルの
    長さ、Sθjは、当該偏向器内の各サドル型偏向器コイ
    ルの開き半角、CR1k、CR2kは、それぞれ当該偏向
    器内の各コンパウンド・サドル型偏向器コイルの内半径
    と外半径、CZlkは、当該偏向器内の各コンパウンド
    ・サドル型偏向器コイルの光軸方向の長さ、Cθkは、
    当該偏向器内の各コンパウンド・サドル型偏向器コイル
    の開き半角である。また。I0T5(R1、R2、Zl、θ)は、内
    半径R1、外半径R2、光軸方向長さZl、開き半角θ
    のとき、 【数10】 で表されるトロイダル型偏向器コイルの指標関数、IOS5
    (R、Zl、θ)は、半径R、光軸方向長さZl、開き半角
    θのとき、 【数11】 で表されるサドル型偏向器コイルの指標関数、IOC1(R
    1、R2、Zl、θ)は、内半径R1、外半径R2、光軸方向
    長さZl、開き半角θのとき、 【数12】 で表されるコンパウンド・サドル型偏向器コイルの指標
    関数である。
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