JP5824173B1 - ロボットを用いて物品を整列させる物品整列装置及び物品整列方法、並びに物品整列装置を備えた物品移送システム - Google Patents

ロボットを用いて物品を整列させる物品整列装置及び物品整列方法、並びに物品整列装置を備えた物品移送システム Download PDF

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Abstract

【課題】不規則配置で置かれた複数の物品をロボットが規則配置に整列させる技術において、物品の1つを移動させずに整列できるようにして整列作業効率を向上させる。【解決手段】物品整列装置10は、不規則配置で置かれた複数の物品Mの位置情報Dpを取得する視覚センサ14と、それぞれが物品Mの位置を表す複数のパターン要素を規則配置で有する整列パターンPを、いずれか1つの第1パターン要素がいずれか1つの基準物品Maの位置に整合するように生成する整列パターン生成部16と、第2パターン要素に配置可能な物品Mbと他の物品Mとの間の干渉を判定する干渉判定部18と、ロボット12による物品取上げ動作を、干渉判定部18の判定を考慮して生成する取上げ動作生成部20と、ロボット12による物品整列動作を、干渉判定部18の判定を考慮して生成する整列動作生成部22とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ロボットを用いて物品を整列させる物品整列装置及び物品整列方法に関する。本発明はまた、物品整列装置を備えた物品移送システムに関する。
不規則配置で置かれた複数の物品を視覚センサで検出し、ロボットが、検出された物品の位置情報に基づき、個々の物品を取り上げて他の場所に移送するシステムは知られている。
例えば特許文献1は、コンベヤにより不規則配置で運搬される複数のワークを複数台のロボットが分担してピッキングするピッキングシステムにおいて、カメラの画像領域を複数の分割領域に分割し、個々の分割領域に存在するワークに対する移送動作を、予めそれぞれの分割領域に対応付けられたロボットに実行させる構成を開示する。また特許文献2は、コンベヤにより不規則配置で運搬される複数のワークを複数台のロボットが分担してピッキングするピッキングシステムにおいて、カメラの画像における個々のワークの向きが予め定めた複数の角度範囲のいずれに属するかを検出し、個々のワークに対する移送動作を、予めそれぞれの角度範囲に対応付けられたロボットに実行させる構成を開示する。
また特許文献3は、不規則配置で供給される複数の物品を、複数台のロボットを用いて、互いに同一姿勢でそれぞれの対応する表面を互いに同一方向に向けた規則配置に整列させる物品整列システムを開示する。特許文献3には、物品整列システムに適用される特徴的構成を有するロボットハンドが記載されている。
特開2013−000860号公報 特開2013−000861号公報 特許第5288908号公報
不規則配置で置かれた複数の物品をロボットが取り上げて他の場所に移送する技術においては、複数の物品を互いに整列した規則配置で他の場所に移送する際の、移送作業効率を向上させることが望まれている。また、不規則配置で置かれた複数の物品をロボットが規則配置に整列させる技術においては、汎用的構造のロボットを使用できるようにするとともに整列作業効率を向上させることが望まれている。
本発明の一態様は、不規則配置で置かれた複数の物品を規則配置に整列させる物品整列装置であって、物品を把持するロボットと、不規則配置で置かれた複数の物品のそれぞれの位置情報を取得する視覚センサと、それぞれが物品の位置を表す複数のパターン要素を予め定めた規則配置で有する整列パターンを、それらパターン要素のいずれか1つの第1パターン要素が、不規則配置で置かれた複数の物品のいずれか1つの基準物品の位置に整合するように、前記位置情報を用いて生成する整列パターン生成部と、前記ロボットが前記基準物品を除く物品を取り上げるための、前記ロボットの取上げ動作を、前記位置情報を用いて生成する取上げ動作生成部と、前記ロボットが、取り上げた物品を前記整列パターンに従って前記基準物品に対し整列させて置くための、前記ロボットの整列動作を生成する整列動作生成部と、前記ロボットの前記取上げ動作及び前記整列動作を制御するロボット制御部と、を具備する物品整列装置である。
上記した物品整列装置は、生成された前記整列パターンにおける前記第1パターン要素を除く第2パターン要素に配置可能な物品と、前記基準物品を含む他の物品との間に、干渉が生じるか否かを、複数の物品のそれぞれの形状情報と前記位置情報とを用いて予測して判定する干渉判定部をさらに具備することができる。この構成では、前記取上げ動作生成部は、前記干渉判定部の判定を考慮して前記取上げ動作を生成でき、前記整列動作生成部は、前記干渉判定部の判定を考慮して前記整列動作を生成できる。
本発明の他の態様は、上記した物品整列装置と、複数の物品を互いに整列した規則配置で運搬する運搬装置と、前記物品整列装置により規則配置に整列された複数の物品を一括把持して前記運搬装置に移送する移送ロボットと、を具備する物品移送システムである。
本発明のさらに他の態様は、不規則配置で置かれた複数の物品を、ロボットにより規則配置に整列させる物品整列方法であって、不規則配置で置かれた複数の物品のそれぞれの位置情報を取得し、それぞれが物品の位置を表す複数のパターン要素を予め定めた規則配置で有する整列パターンを、それらパターン要素のいずれか1つの第1パターン要素が、不規則配置で置かれた複数の物品のいずれか1つの基準物品の位置に整合するように、前記位置情報を用いて生成し、前記ロボットが前記基準物品を除く物品を取り上げるための、前記ロボットの取上げ動作を、前記位置情報を用いて生成し、前記ロボットが、取り上げた物品を前記整列パターンに従って前記基準物品に対し整列させて置くための、前記ロボットの整列動作を生成し、前記ロボットの前記取上げ動作及び前記整列動作を制御して、前記基準物品を含む複数の物品を規則配置に整列させる、物品整列方法である。
一態様に係る物品整列装置によれば、不規則配置で置かれた複数の物品のいずれか1つを基準物品と見なして現場で整列パターンを生成し、ロボットがこの整列パターンに従い、基準物品を移動させることなく、他の物品を基準物品に対し整列させて置くように動作することで、複数の物品を規則配置に整列させることができる。したがって、1つの物品を不規則配置から規則配置に置き直す作業をロボットの単位作業としたときに、単位作業の回数よりも1個多い個数の物品を整列させることができ、以て、単位作業の集合である整列作業の効率を向上させることができる。また、物品を把持して取上げ動作及び整列動作を実行できるものであれば、汎用的構造のロボットを使用することができる。他の態様に係る物品整列方法も、同等の効果を奏する。
物品整列装置が干渉判定部をさらに具備する構成では、ロボットの上記した単位作業中、物品同士の干渉の有無を判定して、干渉を効率良く解消できる取上げ動作及び整列動作をロボットに実行させるようにしたから、単位作業の集合である整列作業の効率を向上させることができる。
他の態様に係る物品移送システムによれば、物品整列装置によって規則配置に整列された所定個数の物品を、整列したままの状態で、移送ロボットが一括把持して運搬装置に移送できる。複数の物品を互いに整列した規則配置で運搬することが運搬装置に要求されるシステム構成において、移送ロボット自体は物品の整列機能を有する必要が無いので、移送作業の効率を向上させることができる。また、整列した所定個数の物品を一括把持できるハンドを装備できるものであれば、汎用的構造の移送ロボットを使用することができる。
一態様に係る物品整列装置の構成を示す機能ブロック図である。 整列パターンの一例を模式的に示す図である。 整列パターンに従って整列された物品の一例を示す図である。 パターン要素を定義する整列フォームの一例を示すテーブルである。 整列パターンの他の例を説明する図で、(a)整列フォーム、(b)整列パターン、(c)整列パターンに従って整列された物品を示す。 整列パターンのさらに他の例を説明する図で、(a)整列フォーム、(b)整列パターンに従って整列された物品を示す。 物品の一例を示す図である。 整列パターンに従って整列された物品の他の例を示す図である。 物品整列装置の一実施形態を模式的に示す図である。 制御装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 制御装置のハードウェア構成の他の例を示すブロック図である。 図9の実施形態における制御装置の機能ブロック図である。 図9の実施形態における整列パターン生成手順を模式的に示す図である。 図9の実施形態における整列パターン生成手順を模式的に示す図である。 図9の実施形態における整列パターン生成手順を模式的に示す図である。 図9の実施形態における整列パターン生成手順を模式的に示す図である。 図9の実施形態における整列パターン生成手順を模式的に示す図である。 図9の実施形態における整列パターン生成手順を模式的に示す図である。 図9の実施形態における整列パターン生成手順を模式的に示す図である。 図9の実施形態における整列パターン生成手順を模式的に示す図である。 制御装置の整列パターン生成処理を説明するフローチャートである。 制御装置の整列パターン生成処理を説明するフローチャートである。 制御装置の整列パターン生成処理を説明するフローチャートである。 他の態様に係る物品移送システムの一実施形態を模式的に示す図である。 図24の実施形態における制御装置の機能ブロック図である。 制御装置の物品移送処理を説明するフローチャートである。 さらに他の態様に係る物品移送システムの構成を示す機能ブロック図である。 他の態様に係る物品整列装置の構成を示す機能ブロック図である。 整列パターンのさらに他の例を説明する図で、(a)整列フォーム、(b)整列パターンに従って整列された物品を上方から見た状態、(c)同物品を側方から見た状態を示す。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図1は、本発明の一態様に係る物品整列装置10の構成を機能ブロック図で示す。物品整列装置10は、不規則配置で置かれた複数の物品Mを、ロボット12が規則配置に整列させるものである。
物品整列装置10は、物品Mを把持するロボット12と、不規則配置で置かれた複数の物品Mのそれぞれの位置情報Dpを取得する視覚センサ14と、それぞれが物品Mの位置を表す複数のパターン要素を予め定めた規則配置で有する整列パターンPを、それらパターン要素のいずれか1つの第1パターン要素が、不規則配置で置かれた複数の物品Mのいずれか1つの基準物品Maの位置に整合するように、位置情報Dpを用いて仮想的に生成する整列パターン生成部16と、生成された整列パターンPにおける第1パターン要素を除く第2パターン要素に配置可能な物品Mbと、基準物品Maを含む他の物品Mとの間に、干渉が生じるか否かを、複数の物品のそれぞれの形状情報Dsと位置情報Dpとを用いて予測して判定する干渉判定部18と、ロボット12が基準物品Maを除く物品Mbを取り上げるための、ロボット12の取上げ動作を、干渉判定部18の判定を考慮して、位置情報Dpを用いて生成する取上げ動作生成部20と、ロボット12が、取り上げた物品Mbを整列パターンPに従って基準物品Maに対し整列させて置くための、ロボット12の整列動作を、干渉判定部18の判定を考慮して生成する整列動作生成部22と、ロボット12の取上げ動作及び整列動作を制御するロボット制御部24とを備えて構成される。
物品Mは、様々な形状及び寸法を有することができる。不規則配置で置かれた複数の物品Mは、様々な形状や寸法を有するものが混在していてもよいし、全てが同一形状及び同一寸法を有していてもよい。不規則配置とは、特定の形態に並べることが何ら意図されず無作為に置かれた配置であって、複数の物品Mを真上から見たときの二次元的広がり(例えば視覚センサ14が取得する画像)の中で個々の物品Mが多様な位置や姿勢を呈する配置を意味する。これに対し、物品整列装置10が実現する規則配置とは、上記二次元的広がりの中で複数の物品Mが、直線状、曲線状、ジグザグ状、環状等の特定の規則に従って並ぶ配置を意味する。規則配置において、個々の物品Mの姿勢(すなわち向き)は同一であっても異なっていてもよく、また隣り合う物品Mの間隔は同一であっても異なっていてもよい。
ロボット12は、多関節型、ガントリ型、パラレルリンク型等の、公知の種々の機構部から適宜選択した機構部を備えることができる。ロボット12は、後述するように、物品整列装置10が実施する物品整列作業に特化された構成を有する必要が無く、ハンド等のエンドエフェクタを含めて汎用的構成を有することができる。
視覚センサ14は、CCDカメラ等の撮像部と、専用の画像処理装置又は後述する制御装置の一機能である画像処理部とを備えて構成される。視覚センサ14は、撮像部が自己の視野内に不規則配置で置かれた複数の物品Mを真上から(すなわち平面視で)撮像し、その撮像データを画像処理部が適宜に画像処理することにより、物品Mの存在を検出するとともに、予め定めた二次元のカメラ座標系における個々の物品Mの位置(座標値)及び姿勢(回転角度)の情報を取得する。視覚センサ14が取得する位置情報Dpとは、物品Mの位置及び姿勢の情報を含むものであるが、例えば、物品Mの把持位置を限定しない吸着型ハンドがロボット12に装備され、かつ規則配置に整列した複数の物品Mが多様な姿勢を呈する構成のように、位置情報Dpが物品Mの姿勢の情報を含まなくともよい場合もある。また視覚センサ14は、撮像データから、個々の物品Mの二次元的外形の情報(すなわち形状情報Ds)を取得することもできる。視覚センサ14が取得した位置情報Dp及び形状情報Dsは、図示しないモニタに画像として表示することができる。
整列パターン生成部16、干渉判定部18、取上げ動作生成部20、整列動作生成部22及びロボット制御部24はそれぞれ、後述する制御装置の一機能として構成される。各部の機能については、後述の実施形態においてもさらに詳細に説明する。
図2は、整列パターン生成部16が生成する整列パターンPの一例を模式的に示す。図示の例による整列パターンPは、それぞれが物品Mの位置を表す複数(3個)のパターン要素P1、パターン要素P2及びパターン要素P3を、予め定めた規則配置(図で横方向へ直線状に並ぶ配置)で有する。各パターン要素P1、P2、P3は、理解を助けるために「+」のマークで図示しているが、パターン要素P1、P2、P3自体は形状を有する必要が無いものである。なお整列パターンPは、2個又は4個以上のパターン要素を有することができ、また曲線状、ジグザグ状、環状等の他の規則に従って並ぶパターン要素を有することができる。
整列パターン生成部16は、複数のパターン要素の各々が予め定めたパターン座標系における座標値で定義された整列フォームに基づいて、整列パターンPを生成することができる。図2の例では、カメラ座標系の任意の位置に設定したパターン座標系26において、パターン要素P1、P2、P3をそれぞれ座標値(X1,Y1)、(X2,Y1)、(X3,Y1)で定義した整列フォームが用意される。この整列フォームに基づき、整列パターン生成部16は、直線状に整列したパターン要素P1、P2、P3を有する整列パターンPを、複数の物品Mを規則配置に整列させて置く現場に仮想的に生成する。ロボット12は、生成された整列パターンPに従って、不規則配置で置かれた複数の物品Mを、互いに直線状に整列する規則配置に置き直すように動作する。このとき物品整列装置10では、不規則配置で置かれた複数の物品Mのいずれか1つを基準物品Ma(図1)と見なして、ロボット12は、この基準物品Maを移動させることなく、他の物品Mb(図1)を基準物品Maに対し整列させて置くように動作する。
図3は、図2の整列パターンPに従って規則配置に整列された物品Mの一例を示す。この例では、互いに同一の矩形の二次元的外形を有する3個の物品Mが、それぞれの幾何学的中心点を整列パターンPの3個のパターン要素P1、P2、P3に位置合わせして配置されている。物品整列装置10では、まず不規則配置で置かれた複数の物品Mから基準物品Maが選定され、この基準物品Maの位置に、整列フォーム(図2)で定義された複数のパターン要素のうち1つの第1パターン要素(図では左端のパターン要素P1)を整合させることで、整列フォームで定義された他の第2パターン要素(図では中央および右端のパターン要素P2、P3)が、第1パターン要素(P1)に対し直線状に整列して、整列パターンPが生成される。ロボット12は、この整列パターンPに従い、他の物品Mbを第2パターン要素(P2、P3)に整合させて置く。これにより3個の物品Mが、整列パターンPに従って規則配置に整列する。
図3の例では、各物品M(Ma、Mb)の二次元的外形の幾何学的中心点を各パターン要素P1、P2、P3に位置合わせすることで、物品Mの整列を達成している。しかしこれに限らず、物品Mの形状において互いに対応する部位であることを条件に、幾何学的中心点以外の任意の部位(例えば矩形の1つの頂点)をパターン要素に位置合わせすることで、物品Mを整列させることもできる。物品Mのどの部位をパターン要素に位置合わせするかについては、例えばオペレータが設定して整列動作生成部22に与える(すなわち後述する制御装置に入力する)ことができる。
複数の物品Mを規則配置に整列させるときに各物品Mの姿勢を考慮しない構成では、整列パターンPが有する複数のパターン要素P1、P2、P3は、上記したように物品Mの位置のみを表すものであればよい。これに対し、複数の物品Mを規則配置に整列させるときに各物品Mの姿勢を考慮する構成では、整列パターンPが有する複数のパターン要素P1、P2、P3は、それぞれに物品Mの位置及び姿勢の双方を表すものとなる。この場合、整列フォームは、各パターン要素P1、P2、P3を、パターン座標系26における座標値(X,Y)と相対回転角度Rとで定義したものとなる。
図4は、図2のパターン要素P1、P2、P3を定義する整列フォームの一例を、テーブルで示す。図4に示す整列フォームでは、各パターン要素P1、P2、P3が、座標値(X,Y)((X1,Y1)、(X2,Y1)、(X3,Y1))及び相対回転角度R(0°、0°、0°)で定義されている。相対回転角度Rについては、パターン要素P1を基準(すなわち0°)として他のパターン要素P2、P3の角度が定義されている。この整列フォームで定義されるパターン要素P1、P2、P3を有する整列パターンPは、ロボット12が3個の物品Mを、いずれも0°方向(例えばパターン座標系26のY軸の正方向)を向いた同一姿勢で直線状(パターン座標系26のX軸方向)に整列させるためのものとなっている(図3参照)。なお、各パターン要素P1、P2、P3を定義する座標値(X,Y)及び相対回転角度Rは、達成しようとする物品Mの整列形態に従って、例えばオペレータが整列パターン生成部16に与える(すなわち後述する制御装置に入力する)ことができる。
図5及び図6を参照して、整列パターンPの他の例を説明する。
図5に示す整列パターンPは、ロボット12が4個の物品Mを、互いに90°ずつ回転した姿勢で行列状に整列させるための構成を有する。図5(a)に示すように、整列パターンPの生成に用いられる整列フォームは、パターン座標系26においてパターン要素P1、P2、P3、P4がそれぞれ座標値(X1,Y1)、(X2,Y1)、(X2,Y2)、(X1,Y2)で定義される一方、相対回転角度R(°)については、パターン要素P1を基準(0°)として他のパターン要素P2、P3、P4がそれぞれ−90°、180°、90°で定義されるものとなっている。図5(b)は、このように定義されたパターン要素P1、P2、P3、P4を有する整列パターンPを、パターン座標系26の座標軸と共に図示したものである。ロボット12は、図5(b)の整列パターンPに従って、不規則配置で置かれた4個の物品Mを、図5(c)に示すように互いに90°ずつ回転した姿勢で行列状に整列する規則配置に置き直す。図示の例では、物品Mの二次元的外形における幾何学的中心点をパターン要素P1、P2、P3、P4に位置合わせすることで、4個の物品Mが規則配置に置かれている。
図6に示す整列パターンPは、ロボット12が6個の物品Mを、互いに60°ずつ回転した姿勢で環状に整列させるための構成を有する。図6(a)に示すように、整列パターンPの生成に用いられる整列フォームは、パターン座標系26においてパターン要素P1、P2、P3、P4、P5、P6がそれぞれ座標値(0,0)、(0,0)、(0,0)、(0,0)、(0,0)、(0,0)で定義される一方、相対回転角度R(°)については、パターン要素P1を基準(0°)として他のパターン要素P2、P3、P4、P5、P6がそれぞれ−60°、−120°、180°、120°、60°で定義されるものとなっている。図6(b)は、このように定義されたパターン要素P1、P2、P3、P4、P5、P6を有する整列パターンPを、パターン座標系26の座標軸と共に示す。この例では、全てのパターン要素P1、P2、P3、P4、P5、P6がパターン座標系26の原点に図示されている。ロボット12は、図6(b)の整列パターンPに従って、不規則配置で置かれた6個の物品Mを、図6(b)に示すように互いに60°ずつ回転した姿勢で環状に整列する規則配置に置き直す。図示の例では、物品Mの二次元的外形(扇形)における1つの頂点をパターン要素P1、P2、P3、P4、P5、P6に位置合わせすることで、6個の物品Mが規則配置に置かれている。
図5及び図6の例においても、不規則配置で置かれた複数の物品Mのいずれか1つの基準物品Maの位置(パターン要素の相対回転角度Rが指定される場合は位置及び姿勢)に、整列フォームで定義された複数のパターン要素のいずれか1つの第1パターン要素を整合させることで、整列フォームで定義された他の第2パターン要素が、第1パターン要素に対し規則配置(行列状、環状)に整列して、整列パターンPが生成される。ロボット12は、この整列パターンPに従い、他の物品Mbを第2パターン要素に整合させて置く。これにより複数個の物品Mが、整列パターンPに従って規則配置(行列状、環状)に整列する。
整列フォームで用いるパターン座標系26は、任意の位置に任意の姿勢で設定できる。個々のパターン要素を定義する座標値(X,Y)及び相対回転角度Rは、パターン座標系26の位置及び姿勢に応じた値となる。物品整列装置10では、複数の物品Mを規則配置に整列させて置く現場に、既に置かれている基準物品Maを基準として前述したように整列パターンPを生成することで、同現場における整列パターンPのパターン座標系の位置及び姿勢が取得される。整列フォームで用いたパターン座標系26を、生成された整列パターンPのパターン座標系に変換することで、現場におけるパターン要素(したがって物品M)の現実の(或いはロボット座標系における)位置(相対回転角度Rが指定される場合は位置及び姿勢)が決まる。
干渉判定部18は、物品Mの形状情報Ds及び視覚センサ14が取得した物品Mの位置情報Dpを用いて、整列パターンPにおける前述した第2パターン要素に配置可能な物品Mbと、基準物品Maを含む他の物品Mとの間に、干渉が生じるか否かを予測して判定する。形状情報Dsは、物品Mの検出のために予め視覚センサ14に与えられた既知の情報であってもよいし、或いは視覚センサ14が実際の撮像データから取得した情報であってもよい。ここで干渉とは、2つの物品Mを現場に置いたときにそれら物品Mの間に重なり合いが生じる状況を示し、例えば2つの物品Mが側面同士で静的に接触する状況は干渉に含まないものとすることができる。或いは、そのような静的接触を、干渉に含むものとしてもよい。形状情報Dsとしては、物品Mの二次元的外形が円形や矩形等の単純形状である場合は、現実の形状の情報をそのまま採用できる。物品Mの二次元的外形がそのような単純形状でない場合は、現実の形状を単純形状に置き換えて形状情報Dsとすることができる。
図7は、物品Mの二次元的外形の一例を示す。図示の例では、物品Mは矢尻状の外形を有する。この場合、干渉判定部18が用いる形状情報Dsは、現実の矢尻状の外形の情報でもよいが、例えば、現実の矢尻状の外形に外接する外接矩形M′(破線で示す)の情報とすることもできる。干渉判定部18は、現実の矢尻状の外形の代わりに外接矩形M′を用いて、物品Mの干渉の有無を判定できる。外接形状としては、干渉の判定を容易にすることができる形状であれば、円形、三角形等の他の様々な単純形状を採用できる。
不規則配置で置かれた全ての物品Mが互いに同一形状である場合、形状情報Dsに用いる外接形状の寸法を予め設定しておくことができる。図7の例では、外接矩形M′の幅wと高さhとを、予めオペレータが設定して干渉判定部18に与える(すなわち後述する制御装置に入力する)ことができる。或いは、視覚センサ14が有する物品Mの現実の外形の情報に基づき、視覚センサ14の画像処理部が外接形状(形状情報Ds)を求めることもできる。不規則配置で置かれた物品Mが多様な形状を有する場合は、視覚センサ14が、物品Mの現実の外形に基づき外接形状を取得する。
形状情報Dsとして外接形状を用いることで、例えば図8に示すような複雑形状の物品Mの干渉判定を、比較的容易に行うことができる。また外接形状を用いると、干渉判定だけでなく、ロボット12が整列パターンPに従って複雑形状の物品Mを整列させる動作を容易にすることもできる。図8に示すような複雑形状の物品Mを扱う場合、例えば視覚センサ14の画像処理部が、物品Mの現実の外形の情報に対して公知のブロブ解析を行うことにより、最適な外接形状を求めることができる。なお、物品Mの現実形状と外接形状との相違が小さいほど、干渉判定の信頼度及び整列作業の効率(歩留まり)を向上させることができる。
図8(a)は、互いに異なる複雑形状の二次元的外形を有する3個の物品Mが、図2に示す整列パターンPに従って、姿勢を考慮した規則配置に整列されている状態を示す。この構成では、視覚センサ14は、個々の物品Mの現実の外形に基づきそれぞれの外接矩形M′(破線で示す)を取得し、干渉判定部18は、形状情報Dsとして外接矩形M′の情報を用いて物品Mの干渉の有無を判定する。ロボット12は、干渉が生じないと判定された物品Mを、前述した手順で、現場に生成された整列パターンPに従って規則配置に整列させて置く。このとき、図8(a)の例では、個々の物品Mの外接矩形M′の幾何学的中心点が、整列パターンPの3個のパターン要素P1、P2、P3に位置合わせして配置されるとともに、個々の物品Mの外接矩形M′の長軸が、対応のパターン要素P1、P2、P3に指定された相対回転角度R(0°)に一致するように配置される。
図8(b)は、互いに異なる楕円形の二次元的外形を有する3個の物品Mが、図2に示す整列パターンPに従って、姿勢を考慮しない規則配置に整列されている状態を示す。この構成では、視覚センサ14は、個々の物品Mの現実の外形に基づきそれぞれの外接円形M″(破線で示す)を取得し、干渉判定部18は、形状情報Dsとして外接円形M″の情報を用いて物品Mの干渉の有無を判定する。ロボット12は、干渉が生じないと判定された物品Mを、前述した手順で、現場に生成された整列パターンPに従って規則配置に整列させて置く。このとき、図8(b)の例では、個々の物品Mの外接円形M″の幾何学的中心点が、整列パターンPの3個のパターン要素P1、P2、P3に位置合わせして配置される。この規則配置は姿勢を考慮しないので、パターン要素P1、P2、P3は相対回転角度Rが指定されていない。なお、規則配置が姿勢を考慮する構成では、外接形状として円を用いるとパターン要素が表す姿勢(相対回転角度R)を再現できないので、外接形状として矩形等の円以外の単純形状を用いる。これに対し、規則配置が姿勢を考慮しない構成では、外接形状として円を用いることで、物品Mの姿勢を問わずに干渉の有無を判定できる。
整列パターン生成部16は、現場で整列パターンPを生成する際に、干渉判定部18の判定を考慮した上で、不規則配置で置かれた複数の物品Mのいずれか1つを選択して基準物品Maとすることができる。例えば、基準物品Maを選定する際に、まず不規則配置で置かれた複数の物品Mのうちの幾つかを基準候補として選択し、それら基準候補の1つずつを順番に基準物品Maと仮定して、上記した干渉判定を行う。そして、物品Mの干渉を生じることなく整列パターンPを生成できる基準候補が見つかった段階で、当該基準候補を正規の基準物品Maとして、整列パターンPを生成できる。
取上げ動作生成部20は、視覚センサ14が取得した物品Mの位置情報Dpを用いて、不規則配置で置かれた複数の物品Mのうち基準物品Maを除く物品Mbを、ロボット12が取り上げるための取上げ動作を生成する。このとき取上げ動作生成部20が、干渉判定部18の判定結果を考慮することで、効率的な整列作業を実現する取上げ動作を生成することができる。
整列動作生成部22は、取り上げた物品Mbを、ロボット12が整列パターンPに従って基準物品Maに対し整列させて置くための整列動作を生成する。このとき整列動作生成部22が、干渉判定部18の判定結果を考慮することで、効率的な整列作業を実現する整列動作を生成することができる。
例えば、図2に示す整列パターンPを現場で生成し、図3に示す形態に物品Mを整列させる構成では、物品Ma(パターン要素P1に整合)に対し、物品同士の干渉が生じない位置に他のパターン要素P2、P3が配置されることを前提に整列パターンPが生成される。物品Mが不規則配置に置かれた状態で、例えばパターン要素P2の位置に、干渉を生じると予測される物品Mbが存在している場合は、ロボット12が当該物品Mbを最初に取り上げることで、予測される干渉を解消することができ、その後、当該物品Mbを、物品同士の干渉が生じないパターン要素P2又はP3に整合させて置くことで、効率良く整列作業を実行できる。このように、取上げ動作生成部20は、干渉判定部18が物品Mの干渉が生じると判定したときに、不規則配置で置かれた複数の物品Mのうち干渉を生じる物品Mを、不規則配置で置かれた複数の物品Mのうち干渉を生じない物品Mよりも先に取り上げるように、取上げ動作を生成することができる。
ロボット制御部24は、取上げ動作生成部20が生成した取上げ動作及び整列動作生成部22が生成した整列動作を制御して、ロボット12を上記したように適宜に動作させることにより、基準物品Maを含む複数の物品Mを規則配置に効率的に整列させることができる。
上記構成を有する物品整列装置10によれば、不規則配置で置かれた複数の物品Mのいずれか1つを基準物品Maと見なして現場で整列パターンPを生成し、ロボット12がこの整列パターンPに従い、基準物品Maを移動させることなく、他の物品Mbを基準物品Maに対し整列させて置くように動作することで、複数の物品Mを規則配置に整列させることができる。したがって、1つの物品Mを不規則配置から規則配置に置き直す作業をロボット12の単位作業としたときに、単位作業の回数よりも1個多い個数の物品Mを整列させることができる。この単位作業中、物品同士の干渉の有無を判定して、干渉を効率良く解消できる取上げ動作及び整列動作をロボット12に実行させるようにしたから、単位作業の集合である整列作業の効率を向上させることができる。また、物品Mを把持して取上げ動作及び整列動作を実行できるものであれば、ハンド等のエンドエフェクタを含めて汎用的構造のロボット12を使用することができる。
上記した物品整列装置10の構成は、本発明の他の態様による物品整列方法として記述できる。この物品整列方法は、不規則配置で置かれた複数の物品Mを、ロボット12により規則配置に整列させる物品整列方法であって、不規則配置で置かれた複数の物品Mのそれぞれの位置情報Dpを取得するステップと、それぞれが物品Mの位置を表す複数のパターン要素を予め定めた規則配置で有する整列パターンPを、それらパターン要素のいずれか1つの第1パターン要素が、不規則配置で置かれた複数の物品Mのいずれか1つの基準物品Maの位置に整合するように、位置情報Dpを用いて仮想的に生成するステップと、生成された整列パターンPにおける第1パターン要素を除く第2パターン要素に配置可能な物品Mbと、基準物品Maを含む他の物品Mとの間に、干渉が生じるか否かを、複数の物品のそれぞれの形状情報Dsと位置情報Dpとを用いて予測して判定するステップと、ロボット12が基準物品Maを除く物品Mを取り上げるための、ロボット12の取上げ動作を、干渉の判定を考慮して、位置情報Dpを用いて生成するステップと、ロボット12が、取り上げた物品Mbを整列パターンPに従って基準物品Maに対し整列させて置くための、ロボット12の整列動作を、干渉の判定を考慮して生成するステップと、ロボット12の取上げ動作及び整列動作を制御して、基準物品Maを含む複数の物品Mを規則配置に整列させるステップとを有する。
図9は、前述した物品整列装置10の基本的構成を備えた一実施形態による物品整列装置30を示す。図10及び図11は、物品整列装置30が有する制御装置のハードウェア構成の例を示す。図12は、物品整列装置30が有する制御装置の機能ブロック図である。以下、物品整列装置10の構成要素に対応する構成要素は、共通する符号を付してその詳細な説明を省略する。物品整列装置10が奏する前述した効果は、物品整列装置30の以下の説明によりさらに明らかとなろう。
物品整列装置30は、物品整列装置10の構成要素に加えて、物品Mを運搬するコンベヤ32と、コンベヤ32の運搬動作情報Dmを取得するコンベヤセンサ34とをさらに備える。コンベヤ32は、複数の物品Mを支持して一方向(図で矢印α方向)へ運搬可能な公知の搬送部材と、搬送部材を連続的又は断続的に駆動する公知の駆動機構とを有する。コンベヤセンサ34は、例えばコンベヤ32の搬送部材又は駆動機構の位置や速度を検出可能なエンコーダを有することができる。
ロボット12は、コンベヤ32の側方の所定位置に配置され、多関節型等の機構部が、予め定めた作業領域において、コンベヤ32の搬送方向上流側から搬送される物品Mに対し取上げ動作及び整列動作を実行する。視覚センサ14の撮像部36(以下、カメラ36と称する)は、ロボット12の上流側の所定位置に設置され、コンベヤ32の真上から、予め定めた視野38に存在する物品M及びコンベヤ32を撮像する。
物品整列装置30は、ロボット12を制御する制御装置40を備える。図10に例示するように、制御装置40は、ロボットコントローラ42と視覚センサ14の画像処理部44とを有する。ロボットコントローラ42は、整列パターン生成部16、干渉判定部18、取上げ動作生成部20及び整列動作生成部22(図1)の機能を実行するマイクロプロセッサからなるCPU46を備える。CPU46には、ROM48、RAM50、SRAM52、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)用データメモリ54及びデジタルシグナルプロセッサ(DSP)56が、バス58を介してそれぞれ接続される。ROM48には、整列パターン生成部16、干渉判定部18、取上げ動作生成部20及び整列動作生成部22(図1)の機能を含むシステム全体を制御するプログラムが格納され、RAM50にはCPU46で処理されるデータが一時的に格納される。SRAM52には、ロボット12のための動作プログラムや設定データが格納される。DSP56は、コンベヤセンサ34の出力信号を処理するためのプロセッサであり、DSP用データメモリ54は、DSP56による処理データや設定パラメータを格納する。DSP56は、CPU46の命令に従って任意の時点においてコンベヤセンサ34の出力を検知し、DSP用データメモリ54の所定エリアに書き込む機能を有する。
またロボットコントローラ42は、ロボット12を制御するための軸制御部60を有する。軸制御部60は、ロボット制御部24(図1)の機能を有し、サーボ回路62を介してロボット12に接続される。これにより制御装置40は、ロボット12の取上げ動作及び整列動作を制御することができる。さらにロボットコントローラ42は、通信インタフェース64やI/Oインタフェース66を備えており、これらを介して、他の制御装置や外部の周辺装置と通信することができる。
画像処理部44は、マイクロプロセッサからなるCPU68を備える。CPU68には、ROM70、RAM72、制御装置40の外部に設置されるモニタ74が接続されるモニタインタフェース76、及びカメラ36が接続されるカメラインタフェース78が、バス80を介してそれぞれ接続される。カメラ36が撮像した画像は、カメラインタフェース78を介してRAM72に格納される。RAM72に格納されたデータは、CPU68によって解析され、物品Mの位置や姿勢の情報(位置情報Dp)として画像処理部44に取得される。画像処理部44は、RAM72に格納された撮像データから、物品Mの形状情報Dsを取得することもできる。ROM70には、画像処理部44における解析プログラムが格納される。画像処理部44のCPU68は、制御装置40のバス82を介して、ロボットコントローラ42のCPU46に接続される。また、画像処理部44のCPU68は、ロボットコントローラ42のCPU46を介して、SRAM52にアクセスして各種設定情報を保存したり、DSP用データメモリ54にアクセスしてコンベヤセンサ34の情報を読み取ったりすることができる。
画像処理部44のCPU68、ROM70及びRAM72を、ロボットコントローラ42のCPU46、ROM48及びRAM50で代用することもできる。図11は、このような簡易化したハードウェア構成を有する制御装置40を例示する。
物品整列装置30では、視覚センサ14(図1)は、コンベヤ32に不規則配置で搭載された複数の物品Mの位置情報Dpを取得する。整列パターン生成部16(図1)は、コンベヤ32に不規則配置で搭載された複数の物品Mのうち1つを基準物品Ma(図1)として、運搬動作情報Dmと位置情報Dpとを用いて、整列パターンP(図1)をコンベヤ32の上に仮想的に生成する。干渉判定部18(図1)は、コンベヤ32に搭載されている物品Mについて、前述した干渉判定を実行する。取上げ動作生成部20(図1)は、運搬動作情報Dmと位置情報Dpとを用いて、コンベヤ32から基準物品Maを除く物品Mb(図1)を取り上げるためのロボット12の取上げ動作を、干渉判定部18の判定を考慮して生成する。整列動作生成部22(図1)は、運搬動作情報Dmを用いて、コンベヤ32から取り上げた物品Mbをコンベヤ32の上で整列パターンPに従って置くためのロボット12の整列動作を、干渉判定部18の判定を考慮して生成する。
取上げ動作生成部20及び整列動作生成部22は、コンベヤ32が任意の位置まで物品Mを運搬して停止した状態で、ロボット12の取上げ動作及び整列動作を生成することができる。この構成では、ロボット制御部24(図1)は、停止しているコンベヤ32に対し、前述したロボット12の取上げ動作及び整列動作を制御して、基準物品Maを含む複数の物品Mを規則配置に整列させる。
或いは、取上げ動作生成部20及び整列動作生成部22は、コンベヤ32が所定速度で物品Mを運搬している間に、コンベヤ32に追従する動作として、ロボット12の取上げ動作及び整列動作を生成することができる。この構成では、ロボット制御部24(図1)は、前述したロボット12の取上げ動作及び整列動作を、コンベヤ32の運搬動作に追従するように制御して、基準物品Maを含む複数の物品Mを、運搬動作中のコンベヤ32の上で規則配置に整列させる。
干渉判定部18は、前述した第2パターン要素に配置可能な物品Mbが、予め設定された作業領域からのはみ出しを生じるか否かを予測して判定することができる。この場合、整列動作生成部22は、干渉の有無だけでなく、物品Mbが予め設定された作業領域からはみ出すか否かを考慮して、ロボット12の整列動作を生成することができる。予め設定された作業領域からの物品Mbのはみ出しの判定は、例えば当該作業領域をコンベヤ32と等しくなるように設定しておき、視覚センサ14の画像処理部44が予めコンベヤ32の位置(例えば図9で上方及び下方の外縁の位置)の情報を持ち、物品Mの位置情報Dp及び形状情報Dsと照らし合わせることで実行できる。
図9に示すように、物品整列装置30では、ロボット12は、互いに独立して動作する第1の機構部12A(以下、第1のロボット12Aと称する)及び第2の機構部12B(以下、第2のロボット12Bと称する)を備える。第2のロボット12Bは、第1のロボット12Aの下流側に設置される。これに対応して、ロボット制御部24(軸制御部60)を含む制御装置40は、第1のロボット12Aを制御する第1の制御装置40Aと、第2のロボット12Bを制御する第2の制御装置40Bとを備える。第1の制御装置40Aと第2の制御装置40Bとは、ネットワークハブ84及び有線の通信ケーブル86を介して、相互にデータを通信することができる。なお通信手段は、有線の通信ケーブル86に限定されない。第1及び第2の制御装置40A、40Bのハードウェア構成は、図10及び図11に示す制御装置40のハードウェア構成に準ずる。但し第2の制御装置40Bは、カメラ36が接続されないので画像処理部44を備えないものとなる。
コンベヤセンサ34が取得した運搬動作情報Dmは、第1の制御装置40Aに入力される。第1の制御装置40Aは、入力された運搬動作情報Dmと、画像処理部44が取得した位置情報Dpと、画像処理部44が有する形状情報Ds(既知情報又は取得情報)とを、第2の制御装置40Bに通信で送ることができる。第1の制御装置40Aに接続された第1のロボット12Aと第2の制御装置40Bに接続された第2のロボット12Bとは、運搬動作情報Dm、位置情報Dp及び形状情報Dsを用いた個々の動作生成及び干渉判定の結果に従って、コンベヤ32で上流から運搬される物品Mを取り上げ、当該物品Mを再びコンベヤ32上で規則配置に置く。このとき、第1の制御装置40A及び第2の制御装置40B(すなわち制御装置40)は、データ通信により、予め定めた作業割合に応じて、第1のロボット12Aに前述した取上げ動作及び整列動作を実行させるとともに、第2のロボット12Bに前述した取上げ動作及び整列動作を実行させることができる。なお、規則配置に置かれる物品Mの個数、位置及び姿勢を定める前述した整列フォームは、予めいずれかの制御装置40A、40Bで設定できる。いずれかの制御装置40A、40Bで設定した整列フォームは、通信により他の制御装置40A、40Bで参照することができる。
図12は、制御装置40(第1の制御装置40A及び第2の制御装置40B)における、物品M及び整列パターンPに関する情報を取り扱う処理の単位を、機能ブロック図で示す。図中の矢印は、物品M及び整列パターンPに関する情報の流れを示す。
図12に示すように、第1及び第2の制御装置40A、40Bはそれぞれ、整列フォーム設定部88A及び整列フォーム設定部88Bを有する。それら整列フォーム設定部88A、88Bのいずれかにおいて、前述した整列フォームを設定することができる。オペレータは、モニタ74(図10)を参照しながら、整列フォームが定義するパターン要素の座標値(X,Y)や相対回転角度Rを入力することができる。いずれかの制御装置40A、40Bの整列フォーム設定部88A、88Bで定義した整列フォームのパターン要素のデータを、通信により他の制御装置40A、40Bの整列フォーム設定部88A、88Bに送ることで、他の整列フォーム設定部88A、88Bにおいても整列フォームのパターン要素が定義される。
第1の制御装置40Aの物品検出部90は、コンベヤ32(図9)が予め定めた距離だけ移動したことを示す運搬動作情報Dmをコンベヤセンサ34(図9)から受けたときに、視覚センサ14(図1)による物品Mの検出処理を開始する。或いは、光電管センサ等の外部センサ(図示せず)から何らかのトリガ信号の入力を受けたときに、物品検出部90が物品Mの検出処理を開始するようにしてもよい。物品Mの検出方法としては、正規化相関法のように、予め登録されたモデル画像と一致する画像をカメラ36(図9)で撮像した画像から検出する方法や、一般化ハフ変換のように、予め登録されたモデル画像から対象物の輪郭を抽出して、その輪郭の情報に基づき、カメラ36で撮像した画像上での対象物の位置又は位置姿勢を求める方法等、公知の方法を採用できる。
物品検出部90は、物品Mの検出に成功すると、物品Mの位置情報Dp及び形状情報Ds、及びカメラ36が物品Mの撮像を行った瞬間にコンベヤセンサ34が取得する運搬動作情報Dm等の情報を、第1の制御装置40Aの情報管理部92Aに転送する。情報管理部92Aは、物品検出部90から上記した情報を受け取った後、現在整列中の整列パターンPが無ければ、第1の制御装置40Aの整列パターン決定部94(図1の整列パターン生成部16及び干渉判定部18の機能を有する)に整列パターンPの生成を依頼する。物品検出部90から情報管理部92Aへ送られた情報は、整列パターン決定部94で参照できる。
第1の制御装置40Aはさらに、作業内容設定部96Aと、作業実行部98A(図1の取上げ動作生成部20及び整列動作生成部22の機能を有する)とを備える。第2の制御装置40Bは、同様に、情報管理部92B、作業内容設定部96B及び作業実行部98B(図1の取上げ動作生成部20及び整列動作生成部22の機能を有する)を備える。
次に、図12及び図13〜図20を参照して、第1の制御装置40Aの整列パターン決定部94が実行する物品Mの整列パターン生成手順の一例を説明する。図示の例では、図2に示す整列パターンPをコンベヤ32上で生成し、図3に示す形態に物品Mをコンベヤ32上で整列させるものとする。また図示の例では、物品Mは図7に示す矢尻状の二次元的外形を有するものとし、その外接矩形M´(実線で示す)を、干渉判定及び整列動作生成の際に用いるものとする。なお図13〜図20では、整列パターンPが有するパターン要素P1、P2、P3を「+」のマークで図示し、各物品Mの外接矩形M´の幾何学的中心点を「×」のマークで図示している。図示の例では、各物品Mの外接矩形M´の幾何学的中心点を各パターン要素P1、P2、P3に位置合わせすることで、物品Mの整列を達成する。
まず、コンベヤ32により不規則配置で搬送されている複数の物品Mから、前述した基準物品Maの候補となる基準候補を選択する。基準候補の個数は1以上の任意数に設定できるが、整列フォームで特定された物品Mの整列個数よりも基準候補の個数が多く設定された場合には、整列パターンPを生成可能な状況であっても設定個数の基準候補がロボット作業領域内に揃わない限り整列作業を開始できなくなる。したがって、基準候補の個数は、物品Mの整列個数以下であることが望ましい。図13〜図20の例では、図4の整列フォームで特定される物品Mの整列個数(3個)と同一数の基準候補M1、基準候補M2及び基準候補M3を選択している。なお、物品Mの整列個数よりも基準候補の個数を多く設定し、ロボット作業領域内に設定個数の基準候補が揃わない状況が所定時間を過ぎたときには例外的に、その時点でロボット12の上流に存在する物品Mを基準候補として選択する構成とすることもできる。
図13〜図20の例では、コンベヤ32の下流側から順に、基準候補M1、M2、M3を選択している。基準候補を選択する順番は任意であるが、下流側から順に行うことで、整列できずに下流へ運搬されてしまう物品Mの個数を削減することができる。また、例えば整列個数に一致する物品Mが上流から運搬されてくる状況を想定すると、コンベヤ32上の空き領域は、最下流に有る物品Mのさらに下流側で最も広くなる可能性が高い。したがって図13〜図20の例では、基準候補M1、M2、M3のうち、最下流の基準候補M1から順に、基準物品Maとすることができるか否かを検証する。
図13は、最下流の基準候補M1を基準物品Maと仮定した場合を示す。基準物品Maは整列作業中に移動しない物品であるから、まず、最下流の基準候補M1を移動せずに他の物品Mb(図3)を基準候補M1に整列させることができるか否かを検証する。この場合、基準候補M1を整列パターンPの中央に置くかいずれかの端に置くかで、他の物品Mbの3通りの置き方を想定できる。つまり、基準候補M1の周囲に、整列パターンPを実現するべく他の物品Mbを置く4箇所の領域G1、領域G2、領域G3及び領域G4を想定でき、他の物品Mbを置く領域の組み合わせとして、(G1、G2)、(G2、G3)、(G3、G4)の3通りを想定できる。図13の例では、領域G1、G2は、物品Mがコンベヤ32からはみ出すので物理的に物品Mbを置けない領域である。したがって、領域G3、G4に物品Mを置くことができるか否かを検証すればよい。
領域G3、G4に物品Mbを置くためには、領域G3、G4が完全な空き領域であることが要求される。領域G3、G4に既に他の物品Mbが少なくとも部分的に重なっている場合は、そのような物品Mbを先に移動させて当該領域を完全な空き領域にする必要がある。図13の例では、基準候補M2の一部分が移動先領域G3、G4の両方に重なっており、後続する候補外の物品M4の一部分が領域G4に重なっている。したがって、先に基準候補M2を取り上げて領域G3に置き、その後に物品M4を取り上げて領域G4に置くようにすれば、物品Mの整列を完了できる。基準候補M2を取り上げずに先に物品M4を領域G4に移動しようとすると、物品M4と基準候補M2との間に干渉が生じる。もう1つの基準候補M3は物品M4よりも下流側に位置するが、物品M4を取り上げずに先に基準候補M3を領域G4へ移動しようとすると、基準候補M3と物品M4との間に干渉が生じる。この干渉を回避して物品Mの整列を完了するためには、干渉の要因である物品M4を基準候補M3よりも先に取り上げる必要がある。
図14は、整列パターン決定部94(干渉判定部18)による上記した検証結果に基づき、基準候補M1を基準物品Maとして整列パターンPが生成され、ロボット12が整列パターンPに従って他の物品Mbを基準物品Maに対し整列させた状態を示す。
図15は、整列が完了した3個の物品Mの物品セットMSと、それに後続するコンベヤ32上の不規則配置の複数の物品Mとを示す。次の整列パターンPの生成は、例えば、先の物品セットMSの整列が完了したときに開始することができる。前述した手順と同様に、物品セットMSを除いて下流側から順に3個の基準候補M1(先の整列作業における基準候補M3)、基準候補M2及び基準候補M3を選択し、どの基準候補を基準物品Maとすることができるかを検証する。
図16は、最下流の基準候補M1を基準物品Maと仮定した場合を示す。図示のように、基準候補M1を基準物品Maとした場合、整列パターンPを実現するべく他の物品Mbを置く2箇所の領域G1及び領域G2はいずれも、整列が完了した(つまりさらなる移動ができない)物品セットMSの物品Mと部分的に重なるので、それら領域G1、G2には他の物品Mbを置けず、整列パターンPを生成できないことが理解される。したがって、基準候補M1を基準物品Maとすることはできない。
図17は、基準候補M2を基準物品Maと仮定した場合を示す。図示のように、基準候補M2を基準物品Maとした場合、整列パターンPを実現するべく他の物品Mbを置く4箇所の領域G1、領域G2、領域G3及び領域G4はいずれも、2個以上の他の物品Mと部分的に重なるので、それら領域G1、G2、G3、G4には他の物品Mbを置けず、整列パターンPを生成できないことが理解される。したがって、基準候補M2を基準物品Maとすることはできない。
図18は、基準候補M3を基準物品Maと仮定した場合を示す。図示のように、基準候補M3を基準物品Maとした場合、整列パターンPを実現するべく他の物品Mbを置く4箇所の領域G1、領域G2、領域G3及び領域G4は、領域G3を除き、2個以上の他の物品Mと部分的に重なるか或いはコンベヤ32からはみ出すので、それら領域G1、G2、G3、G4で整列パターンPを生成することはできないことが理解される。したがって、基準候補M3を基準物品Maとすることはできない。
このように、図15に示す状態では基準候補M1〜M3をいずれも基準物品Maとすることができないので、さらに上流の物品Mから他の基準候補を選択して同様の検証を行うことになる。この場合、基準候補M1〜M3を整列パターンPに従った規則配置に置くことは困難になり、整列作業効率(歩留まり)が低下する。このような状況に対処するべく、物品整列装置30は、以下の構成を有することができる。
物品整列装置30においては、整列パターン決定部94(干渉判定部18)による干渉の判定を考慮した結果、ロボット12が基準物品Ma(上記の例では基準物品Maになり得なかった基準候補M1〜M3のいずれか)に対し他の物品Mを整列パターンPに従って置くことができないときに、取上げ動作生成部20(図1)は、ロボット12が基準物品Maを含む複数の物品M(上記の例では基準候補M1〜M3)を取り上げるための、ロボット12の例外的取上げ動作を、位置情報Dpを用いて生成し、整列パターン生成部16(図1)は、複数のパターン要素にそれぞれ対応する複数の代替パターン要素を含む代替整列パターンPA(図19)を、複数の代替パターン要素に配置可能な複数の物品M(上記の例では基準候補M1〜M3)と他の物品Mとの間に干渉が生じないことが予測される空き領域S(図19)に仮想的に生成し、整列動作生成部22(図1)は、ロボット12が、取り上げた複数の物品Mを空き領域Sで代替整列パターンPAに従って互いに整列させて置くための、ロボット12の例外的整列動作を生成するように構成される。
上記構成において、視覚センサ14(図1)は、空き領域Sの位置情報及び形状情報を取得し、整列パターン生成部16は、視覚センサ14が取得した空き領域Sの位置情報及び形状情報を用いて、代替整列パターンPAを生成することができる。或いは、空き領域Sは、不規則配置の物品Mを置かない領域として予め定められており、整列パターン生成部16は、予め与えられた空き領域Sの位置情報及び形状情報を用いて、代替整列パターンPAを生成する構成とすることもできる。
ロボット12の上記した例外的動作の一例を、図19及び図20を参照して説明する。図19に示す状態(図15の状態と同一)では、例えばコンベヤ32の図で上方に、物品Mが存在しない空き領域Sが形成されている。この空き領域Sは、視覚センサ14(物品検出部90)が有する物品Mの位置情報Dp及び形状情報Dsや、情報管理部92Aが有するロボット12の整列作業履歴に基づいて、容易に認識できる。例えば、コンベヤ32上のロボット12の作業領域を格子状に分割し、個々の格子を符号化して、物品Mが存在する場所に掛かる格子を0とし、物品Mが存在しない場所に掛かる格子を1とする2値化したマップを作成する。このマップにおいて、値1の格子の集合の中で、整列パターンPに整列される物品Mの全体を統合した外形に相当する形状を包含し得る箇所を探し、見つかればその箇所を空き領域Sとすることができる。
図19は、空き領域Sに生成された代替整列パターンPAを示す。図20は、代替整列パターンPAに従って、基準物品Ma(正確には基準物品Maになり得なかった基準候補M1〜M3のいずれか)を含む3個の物品M(基準候補M1〜M3)を、空き領域Sで規則配置に整列させて置いた状態を示す。
図19及び図20に破線(仮想線)Lで区画して示すように、空き領域Sが、不規則配置の物品Mを置かない領域として予め定められる構成では、前述した例外作業でない通常の整列作業においても空き領域Sには物品Mを整列させないように設定することで、例外作業に備えて空き領域Sを確保することができる。これにより、図15に示すような状況が生じた場合に直ちに、空き領域Sに代替整列パターンPAを生成することができる。
再び図12を参照して、制御装置40A、40Bによる各種処理を説明する。整列パターン決定部94は、上記手順によってコンベヤ32上に生成された整列パターンPのパターン座標系の位置及び姿勢の情報と、整列パターンPに従って不規則配置から規則配置に置き直す複数の物品M及びそれら物品Mの移動順序の情報を、情報管理部92Aに送る。代替整列パターンPAを用いる場合は、整列パターン決定部94は、上記手順によってコンベヤ32上に生成された代替整列パターンPAのパターン座標系の位置及び姿勢の情報と、代替整列パターンPAに従って不規則配置から規則配置に置き直す複数の物品M及びそれら物品Mの移動順序の情報と、代替整列パターンPAの位置情報及び代替整列パターンPAを生成した瞬間にコンベヤセンサ34が取得する運搬動作情報とを、情報管理部92Aに送る。情報管理部92Aは、整列パターン決定部94から受け取ったパターン座標系の位置及び姿勢の情報と、予め整列フォーム設定部88Aで設定された整列フォームにおける個々のパターン要素の位置又は位置及び姿勢の情報とから、整列パターンPにおける個々のパターン要素の位置又は位置及び姿勢を求める。
上記実施形態では、整列パターンPにおけるパターン要素の位置又は位置及び姿勢、並びに整列パターンPに従って不規則配置から規則配置に置き直す物品の位置又は位置及び姿勢は、カメラ36に定義されるカメラ座標系の値として与えられる。この構成では、カメラ座標系とロボット12の動作の基準となるロボット座標系との相対位置関係を予め求めておくことにより、公知の座標変換計算によってカメラ座標系の値をロボット座標系における値に変換できる。また、ロボット座標系が第1及び第2の制御装置40A、40Bで共有されていれば、整列パターンPにおけるパターン要素の位置又は位置及び姿勢、並びに整列パターンPに従って置き直す物品Mの位置又は位置及び姿勢の情報を、第1及び第2のロボット12A、12Bで共通して使用することができる。例えば、視覚センサ14が物品Mの位置又は位置及び姿勢の情報を一旦取得すれば、第1及び第2の制御装置40A、40Bは、それぞれに接続されている第1及び第2のロボット12A、12Bを制御して、物品Mの取上げ動作及び整列動作を実行させることができる。その目的で、情報管理部92Aは、整列パターンPにおけるパターン要素の位置又は位置及び姿勢、並びに整列パターンPに従って置き直す物品Mの位置又は位置及び姿勢の情報を、第2の制御装置40Bの情報管理部92Bに転送できる。
第1及び第2のロボット12A、12Bの作業割合等の作業内容は、第1及び第2の制御装置40A、40Bのいずれかの作業内容設定部96A、96Bで予め設定でき、それら作業内容設定部96A、96Bで共有できる。例えば、第1のロボット12Aと第2のロボット12Bとの作業割合が1:1に設定されている場合、図13〜図20の事例では、第1のロボット12Aが基準候補M2を取り上げて領域G3に置くとともに候補外の物品M4を取り上げて領域G4に置いて整列パターンPに従う物品整列を完成させ、第2のロボット12Bが次の整列パターンPに従う物品整列を完成させる、というように、第1及び第2のロボット12A、12Bが交互的に整列作業を実行する。つまりこの場合、1つの整列パターンPに従う物品整列の完成を、1台のロボット12が専ら担うことになる。
図21は、第1の制御装置40Aの整列パターン決定部94が、整列パターンPを順次決定して情報管理部92Aに出力する処理フローを示す。ステップS200で、整列パターン決定部94は、不規則配置に置かれた複数の物品MからN個の基準候補を選択する。前述したようにNは1以上の任意の値である。次に、例えば最下流の基準候補から順に1,2,…,Nと番号付けし、下記のように、1番の基準候補から順番に、基準物品Maになり得るか否かを検証する。すなわち、ステップS201で、基準候補に付された番号を示す変数kを設定して1とする。ステップS202で、kが予め設定した基準候補の数(=N)を超えていないか否かを判断する。kがNを超えている場合には、基準物品Maになり得る基準候補が無いと判断し、コンベヤ32上の空き領域Sに代替整列パターンPAを生成(ステップS207)して、代替整列パターンPAを出力することで処理を終了する(ステップS205)。kがNを超えていない場合には、kの値に対応する基準候補を選択し(ステップS203)、当該基準候補を基準物品Maとしたときに生成可能な幾つかの整列パターンPを仮に生成しながら、物品同士の干渉を回避してそれら整列パターンPに従う整列を完了できるか否かを検証する(ステップS204)。そのような整列作業が可能な整列パターンPが見つかれば、その整列パターンPを出力することで処理を終了する(ステップS205)。
図22は、第1の制御装置40Aの情報管理部92Aが、次に処理する物品Mの情報を選択し、作業実行部98Aに当該物品Mの情報を出力する処理フローを示す。ステップS300で、情報管理部92Aは、次に整列作業を行う整列パターンPの情報と、当該整列パターンPに従って移動する物品M及びその移動順序の情報とを、整列パターン決定部94から受け取る。情報管理部92Aは、第1のロボット12Aの作業領域を通過した物品Mの数(通過物品数)と、それら物品Mのうちで第1のロボット12Aが整列作業を行った物品Mの数(作業物品数)と、通過物品数のうち基準物品Maとされたために移動しなかった物品Mの数(不動物品数)とを記録している。作業内容設定部96Aでは、第1のロボット12Aと第2のロボット12Bとの作業割合が予め設定されている。情報管理部92Aは、次の整列パターンPに従って最初に移動される物品Mに着目し、通過物品数と不動物品数との差(通過物品数−不動物品数)に対する作業物品数の割合を、予め定めた作業割合と比較する。
ここで、1つの整列パターンPに従う物品整列を1台のロボット12が完成させることを前提とすると、次の整列パターンPに従って最初に移動しようとする着目物品Mを第1のロボット12Aが移動しない場合には、整列パターン決定部94が決定した物品移動順序において着目物品Mの後に移動するべき物品Mも、第1のロボット12Aは移動しないことになる。そこで上記比較に際しては、実際に第1のロボット12Aの作業領域を通過した物品Mの数に、次の整列パターンPのために移動を要する物品Mbの数を加えたものを、通過物品数として扱う。比較の結果、作業割合を超えていないと判断された場合に、第1のロボット12Aの移動対象物品として着目物品Mを選択し、整列パターンPに従う物品整列を完成するまで第1のロボット12Aが整列作業を行う。他方、第1のロボット12Aが着目物品Mを移動しなくとも作業割合を超えると判断された場合には、着目物品Mを第1のロボット12Aの移動対象物品としては選択しないようにする。第1のロボット12Aが整列パターンPに従う物品整列を完成したら、次に移動すべき物品Mに着目し、再度上記の比較を行う。
例えば、第1及び第2のロボット12A、12Bの作業割合が1:0と設定された場合、内部的には(つまり情報管理部92Aの処理としては)通過物品数と不動物品数との差に対する作業物品数の割合を1:1とし、その結果、第1のロボット12Aはその動作能力の限界まで整列作業を行う。そして第2のロボット12Bは、第1のロボット12Aの動作能力を超えた物品Mと、当該物品Mと同じ整列パターンPに属し当該物品Mよりも後の移動順序の物品Mとに対し、整列作業を行う。また、第1及び第2のロボット12A、12Bの作業割合が1:1と設定された場合、内部的には通過物品数と不動物品数との差に対する作業物品数の割合を2:1とし、その結果、第1のロボット12Aと第2のロボット12Bとは同じ割合で整列作業を行う。
ステップS301で、情報管理部92Aは、選択した物品Mの情報を、対応するパターン要素の情報と共に作業実行部98Aに出力する。作業実行部98Aは、選択した物品Mを対応のパターン要素の位置に移動するように、第1のロボット12Aを制御する。移動が完了した時点で、当該整列パターンPのパターン要素の情報として作業完了フラグがセットされる。
図23は、情報管理部92Aが図22で示した処理とは別に定期的に実行する処理フローを示す。ステップS402で、情報管理部92Aは、視覚センサ14が物品Mを撮像した瞬間のコンベヤセンサ34の値(運搬動作情報Dm)と現在のコンベヤセンサ34の値(運搬動作情報Dm)との差に基づき、物品Mの現在位置を更新する。ステップS403で、物品Mの現在位置が予め定めた第1のロボット12Aの作業領域の外に出たと判断された場合、ステップS404で、当該物品Mの位置又は位置及び姿勢の情報並びに撮像時のコンベヤセンサ34の値が、情報管理部92Aから、第2の制御装置40Bの情報管理部92Bに転送される。これらの処理を、全ての物品M(m個)に対し順次実行する(ステップS400、S401、S405)。
情報管理部92Aは、同様にして、生成した整列パターンPの各パターン要素の現在位置を更新する(ステップS408)。ステップS409で、生成した整列パターンPの最上流側のパターン要素が予め定めた第1のロボット12Aの作業領域の外に出たと判断された場合、ステップS410で、当該整列パターンPの全てのパターン要素の位置又は位置及び姿勢の情報、当該整列パターンPにおける基準物品Maの撮像時のコンベヤセンサ34の値、当該整列パターンPのパターン要素の物品移動順、各パターン要素と物品Mとを対応付ける情報、並びに作業完了フラグが、情報管理部92Aから、第2の制御装置40Bの情報管理部92Bに転送される。これらの処理を、全ての整列パターンP(p個)に対し順次実行する(ステップS406、S407、S411)。第2の制御装置40Bの情報管理部92Bは、これら情報を第1の制御装置40Aの情報管理部92Aから受け取った後、情報管理部92Aの処理に準じた処理を行う。
上記構成を有する物品整列装置30は、コンベヤ32上に不規則配置で置かれた複数の物品Mをロボット12(第1のロボット12A、第2のロボット12B)がコンベヤ32上で規則配置に整列させる技術において、物品整列装置10に関して述べた効果と同等の効果を奏する。また物品整列装置30は、ロボット12(第1のロボット12A、第2のロボット12B)がコンベヤ32の運搬動作に追従して動作するように構成することにより、ロボット12(第1のロボット12A、第2のロボット12B)の作業領域を拡大することなく、物品Mの整列作業効率を向上できる。しかしこれに限定されず、コンベヤ32が停止した状態で、ロボット12(第1のロボット12A、第2のロボット12B)が物品Mの取上げ動作及び整列動作の少なくとも一方を実行することもできる。なお、物品整列装置30が有するロボット12及びその制御装置40の台数は、2台に限定されず、1台又は3台以上であっても良い。
図24は、本発明の他の態様に係る物品移送システム100の一実施形態を示す。物品移送システム100は、前述した物品整列装置30を備えている。以下、物品整列装置30の構成要素に対応する構成要素は、共通する符号を付してその詳細な説明を省略する。
物品移送システム100は、物品整列装置30と、複数の物品Mを互いに整列した規則配置で運搬する運搬装置102と、物品整列装置30により規則配置に整列された複数の物品Mを一括把持して運搬装置102に移送する移送ロボット104とを備える。物品移送システム100はまた、移送ロボット104を制御する制御装置106を備える。制御装置106と、物品整列装置30の第1の制御装置40A及び第2の制御装置40Bとは、ネットワークハブ84及び有線の通信ケーブル86を介して、相互にデータを通信することができる。
運搬装置102は、規則配置に整列した複数の物品Mを載置するトレイ108を支持して一方向(図で矢印β方向)へ運搬可能な公知の搬送部材と、搬送部材を連続的又は断続的に駆動する公知の駆動機構とを有するコンベヤとして構成できる。図示実施形態では、運搬装置102の物品運搬方向βは、物品整列装置30が有するコンベヤ32の物品運搬方向αに直交する方向である。運搬装置102には、搬送部材又は駆動機構の位置や速度を検出可能なコンベヤセンサ(例えばエンコーダ)110が付設される。コンベヤセンサ110が取得した運搬装置102の運搬動作情報は、制御装置106に入力される。制御装置106は、第1及び第2の制御装置40A、40Bと通信して、第1及び第2のロボット12A、12Bがコンベヤ32上のどこに物品Mを整列したかを知ることができる。また制御装置106は、第1の制御装置40Aと通信して、コンベヤセンサ34の値を知ることができる。これらの情報から、制御装置106に接続された移送ロボット104は、コンベヤ32上に整列された物品Mを、コンベヤ32に追従しながら一括で把持する。把持した後、移送ロボット104は、例えば運搬装置102に付設される光電管センサ112で検知したトレイ108上に、コンベヤセンサ110が取得した運搬動作情報を用いて、運搬装置102に追従しながら、一括把持した物品Mを置く。図示の例では、トレイ108には6個の物品Mを載置でき、移送ロボット104は6個の物品Mを把持できるハンド(図示せず)を装備したものとする。このハンドは、3個の物品Mを同時に一括して把持できる構成を有する。移送ロボット104は、コンベヤ32上に整列された3個1組の物品M(物品セットMS)を2組分把持した後、それら物品セットMSをトレイ108に置く。
移送ロボット104が把持できる物品Mの総個数を、規則配置に整列した物品Mの個数の自然数倍に設定すれば、移送ロボット104は、この倍数に相当する回数の把持動作を行うことで、1以上の物品セットMSを1回の移送動作で運搬装置102に移送することができる。しかしこれに限定されず、移送ロボット104は、規則配置に整列した物品Mの個数以上の個数の物品Mを把持できるものであればよい。例えば、移送ロボット104が整列個数プラス1個の物品Mを把持できる場合、移送ロボット104は、コンベヤ32上で整列している1組の物品セットMSを一括把持する把持動作と、コンベヤ32上で整列している他の1組の物品セットMSのうちの1つの物品Mを把持する把持動作とを行った後、整列個数プラス1個の物品Mを運搬装置102に移送することができる。
制御装置106は、前述した制御装置12のハードウェア構成(図10又は図11)に準ずるハードウェア構成を有する。但し制御装置106は、カメラ36が接続されないので画像処理部44を備えないものとなる。制御装置106はさらに、I/Oインタフェース66を介して光電管センサ112と接続され、光電管センサ112から情報を受け取ることができる。
図25は、第1の制御装置40A、第2の制御装置40B及び制御装置106における、物品M及び整列パターンPに関する情報を取り扱う処理の単位を、機能ブロック図で示す。図中の矢印は、物品M、物品Mを載置するトレイ及び整列パターンPに関する情報の流れを示す。
図25に示すように、制御装置106は、第1及び第2の制御装置40A、40Bの整列フォーム設定部88A、88B、情報管理部92A、92B、作業内容設定部96A、96B及び作業実行部98A、98Bに、それぞれ対応する整列フォーム設定部88C、情報管理部92C、作業内容設定部96C及び作業実行部98Cを有する。整列フォーム設定部88A、88B、88Cのいずれかにおいて、前述した整列フォームを設定することができる。いずれかの整列フォーム設定部88A、88B、88Cで定義した整列フォームのパターン要素のデータを、通信により他の整列フォーム設定部88A、88B、88Cに送ることで、他の整列フォーム設定部88A、88B、88Cにおいても整列フォームのパターン要素が定義される。
制御装置106はさらに、運搬装置102上のトレイ108の検出動作を実行するトレイ検出部114を有する。移送ロボット104は、2組の整列された物品Mを連続して把持した後に、トレイ検出部114が検出したトレイ108に一括して置く動作を行う。トレイ検出部114は、光電管センサ112からの入力をトリガとしてトレイ108を検知する。トレイ108を検知すると、トレイ検出部114は、検知した瞬間の運搬装置102のコンベヤセンサ110の値の情報を、情報管理部92Cに転送する。情報管理部92Cは、光電管センサ112の位置や運搬装置102の進行方向を移送ロボット104のロボット座標系と予め関連付けておくことで、トレイ検出部114から受け取ったトレイ検知の瞬間のコンベヤセンサ110の値を用いて、トレイ108の位置をロボット座標系で認識できる。また情報管理部92Cは、第2の制御装置40Bの情報管理部92Bから、整列パターンPのパターン要素の位置又は位置及び姿勢の値を得ることができる。これらの情報を用いて、移送ロボット104は、上記した物品Mの一括把持及び移送動作を実行できる。
移送ロボット104が何組の整列された物品Mをコンベヤ32から取り上げて運搬装置102上のトレイ108に置くか等の、移送ロボット104の作業内容は、作業内容設定部96Cで予め設定できる。或いは、移送ロボット104の作業内容を、第1及び第2の制御装置40A、40Bのいずれかの作業内容設定部96A、96Bで設定し、作業内容設定部96A、96B、96Cで共有することもできる。
図26は、制御装置106の情報管理部92Cが、第2の制御装置40Bの情報管理部92Bから情報を受信したときの処理フローを示す。ステップS500で、情報管理部92Cは、第2の制御装置40Bの情報管理部92Bから、物品Mの位置又は位置及び姿勢の情報、物品撮像時のコンベヤセンサ34の値、整列パターンPの各パターン要素の位置又は位置及び姿勢の情報、当該整列パターンPのパターン要素の物品移動順、各パターン要素と物品Mとを対応付ける情報、当該整列パターンPにおける基準物品Maの撮像時のコンベヤセンサ34の値、並びに作業完了フラグを受信する。ステップS501で、情報管理部92Cは、全てのパターン要素について作業完了フラグがセットされている完成された整列パターンPの代表的な(例えば図3のパターン要素P1の)位置又は位置及び姿勢の情報を、作業実行部98Cに送る。作業実行部98Cは、情報管理部92Cから受信した情報に基づき、完成した整列パターンPに従って整列した物品Mを一括で把持する。作業内容設定部96Cでは、何組の物品セットMSを連続して一括把持するかが予め指定されており、作業実行部98Cは、指定された回数だけ一括把持を繰り返す。移送ロボット104は、一括把持した物品Mを、トレイ検出部114で検出したトレイ108に一括で置く。
上記構成を有する物品移送システム100によれば、物品整列装置30によってコンベヤ32上で規則配置に整列された所定(つまり整列フォームで定められた)個数の物品Mを、整列した物品セットMSの状態で、移送ロボット104が一括把持して運搬装置102に移送できる。複数の物品Mを互いに整列した規則配置で運搬することが運搬装置102に要求されるシステム構成において、移送ロボット104自体は物品Mの整列機能を有する必要が無いので、移送作業の効率を向上させることができる。また、整列した所定個数の物品Mを一括把持できるハンドを装備できるものであれば、汎用的構造の移送ロボット104を使用することができる。
他方、物品移送システム100に装備される第1及び第2のロボット12A、12Bは、前述した物品整列作業を専ら実行するものであって、規則配置に整列した物品Mを運搬装置102に移送する機能を有する必要が無い。したがって、第1及び第2のロボット12A、12Bの作業領域を物品整列のための作業領域に限定することができ、第1及び第2のロボット12A、12Bとして、移送ロボット104に比べて小型のロボットを使用できる。
また物品移送システム100は、物品整列専用のロボット12(第1及び第2のロボット12A、12B)と物品移送専用の移送ロボット104とを備えるから、コンベヤ32と運搬装置102との相対的配置を自由に設定することができる。例えばコンベヤ32から運搬装置102への物品移送作業を複数のロボットが分担して実行するシステム構成では、コンベヤ32と運搬装置102とを並列に配置して両者の間で複数のロボットが移送作業を実行する構成が望ましい。これに対し、物品移送システム100では、図示のようにコンベヤ32と運搬装置102とが互いに直交する方向へ物品を運搬する配置関係を有していても、移送ロボット104が物品移送作業を円滑に実行できる。
また、移送ロボット104がコンベヤ32及び運搬装置102のそれぞれの運搬動作に追従して動作するように構成することにより、移送ロボット104の作業領域を拡大することなく、物品Mの移送作業効率を向上できる。しかしこれに限定されず、コンベヤ32又は運搬装置102が停止した状態で、移送ロボット104が物品Mの移送作業を実行することもできる。また物品移送システム100は、コンベヤ32を有する物品整列装置30の代わりに、コンベヤを有さない物品整列装置を備えることもできる。なお、物品移送システム100が有する移送ロボット104及びその制御装置106の台数は、1台に限定されず、2台以上であっても良い。
このように、物品移送システム100によれば、移送ロボット104の汎用化及び物品整列用のロボット12の小型化によりシステム構築コストを削減でき、また、コンベヤやロボット等のシステム構成要素の相対的配置の設計自由度を高めることができる。
物品移送システム100が奏する上記した効果は、物品整列装置30の代わりに、一般的な物品整列作業を実行する物品整列装置を備えるシステム構成においても、同様に奏される。一般的な物品整列作業を実行する物品整列装置としては、例えば、図19及び図20に示す空き領域Sの代替整列パターンPAを常時の整列パターンPとして物品整列作業を実行するものを採用できる。この物品整列作業では、基準物品Maを選定する作業が不要であり、コンベヤ32に不規則配置で置かれた複数の物品Mの全てを空き領域Sに順次移動して、常時の整列パターンPに従う規則配置に整列させる。このような物品移送システムの一実施形態は、図27に示す下記の構成を具備することができる。
不規則配置で置かれた複数の物品Mを規則配置に整列させた後に移送する物品移送システム200であって、
物品Mを運搬するコンベヤ202と、
コンベヤ202の運搬動作情報Dmを取得するコンベヤセンサ204と、
コンベヤ202に不規則配置で置かれた複数の物品Mをコンベヤ202の上で整列させる整列ロボット206と、
コンベヤ202に不規則配置で置かれた複数の物品Mのそれぞれの位置情報Dpを取得する視覚センサ208と、
それぞれが物品Mの位置を表す複数のパターン要素を予め定めた規則配置で有する整列パターンPを、位置情報Dp及び運搬動作情報Dmを用いてコンベヤ202の上に生成する整列パターン生成部210と、
整列ロボット206がコンベヤ202から物品Mを取り上げるための、整列ロボット206の取上げ動作を、位置情報Dp及び運搬動作情報Dmを用いて生成する取上げ動作生成部212と、
整列ロボット206が、コンベヤ202から取り上げた物品Mをコンベヤ202の上で整列パターンPに従って置くための、整列ロボット206の整列動作を、運搬動作情報Dmを用いて生成する整列動作生成部214と、
整列ロボット206の取上げ動作及び整列動作を制御する整列ロボット制御部216と、
複数の物品Mを互いに整列した規則配置で運搬する運搬装置218と、
整列ロボット206によりコンベヤ202の上で規則配置に整列された複数の物品Mを一括把持して運搬装置218に移送する移送ロボット220と、
移送ロボット220が、コンベヤ202の上で規則配置に整列された複数の物品Mを一括把持してコンベヤ202から取り上げるための、移送ロボット220の一括把持動作を、整列ロボット制御部216による整列動作制御情報Dcを用いて生成する一括把持動作生成部222(図25の作業内容設定部96Cに相当)と、
移送ロボット220の一括把持動作を制御する移送ロボット制御部224と、
を具備する物品移送システム200。
図28は、本発明の他の態様に係る物品整列装置120の構成を機能ブロック図で示す。物品整列装置120は、不規則配置で置かれた複数の物品Mを、ロボット12が規則配置に整列させるものである。物品整列装置120は特に、前述した物品整列装置10が実現する二次元的な規則配置に代えて、複数の物品Mを互いに重なり合う三次元的な規則配置に整列させることができるものであり、その目的で、干渉判定部18を備えないものとなっている。物品整列装置120は、干渉判定部18を備えないことを除き、物品整列装置10と実質的に同様の構成を有する。以下、物品整列装置10の構成要素に対応する構成要素は、共通する符号を付してその詳細な説明を省略する。
物品整列装置120は、物品Mを把持するロボット12と、不規則配置で置かれた複数の物品Mのそれぞれの位置情報Dpを取得する視覚センサ14と、それぞれが物品Mの位置を表す複数のパターン要素を予め定めた規則配置で有する整列パターンPを、それらパターン要素のいずれか1つの第1パターン要素が、不規則配置で置かれた複数の物品Mのいずれか1つの基準物品Maの位置に整合するように、位置情報Dpを用いて仮想的に生成する整列パターン生成部16と、ロボット12が基準物品Maを除く物品Mbを取り上げるための、ロボット12の取上げ動作を、位置情報Dpを用いて生成する取上げ動作生成部20と、ロボット12が、取り上げた物品Mbを整列パターンPに従って基準物品Maに対し整列させて置くための、ロボット12の整列動作を生成する整列動作生成部22と、ロボット12の取上げ動作及び整列動作を制御するロボット制御部24とを備えて構成される。
物品Mは、様々な形状及び寸法を有することができる。不規則配置で置かれた複数の物品Mは、様々な形状や寸法を有するものが混在していてもよいし、全てが同一形状及び同一寸法を有していてもよい。不規則配置とは、特定の形態に並べることが何ら意図されず無作為に置かれた配置であって、複数の物品Mを真上から見たときの二次元的広がり(例えば視覚センサ14が取得する画像)の中で個々の物品Mが多様な位置や姿勢を呈する配置を意味する。これに対し、物品整列装置120が実現する規則配置とは、上記二次元的広がりに対して、複数の物品Mが第3の次元(すなわち高さ方向)における特定の規則に従って互いに重なり合う配置を意味する。規則配置において、個々の物品Mの姿勢(すなわち向き)は同一であっても異なっていてもよい。
物品整列装置120の整列パターン生成部16は、物品整列装置10の整列パターン生成部16と同様に、複数のパターン要素の各々が予め定めたパターン座標系における座標値で定義された整列フォームに基づいて、整列パターンPを生成することができる。ロボット12は、生成された整列パターンPに従って、不規則配置で置かれた複数の物品Mを、互いに重なり合う規則配置に置き直すように動作する。このとき物品整列装置120では、不規則配置で置かれた複数の物品Mのいずれか1つを基準物品Ma(図28)と見なして、ロボット12は、この基準物品Maを移動させることなく、他の物品Mb(図28)を基準物品Maに対し重なり合った状態に整列させて置くように動作する。
図29は、物品整列装置120の整列パターン生成部16が生成する整列パターンPの一例を模式的に示す。図29に示す整列パターンPは、ロボット12が3個の物品Mを、互いに同一の姿勢で3段に積み重ねた状態に整列させるための構成を有する。図29(a)に示すように、整列パターンPの生成に用いられる整列フォームでは、三次元のパターン座標系26′においてパターン要素P1、P2、P3がそれぞれ、座標値(0,0,0)、(0,0,Z1)、(0,0,Z2)及び相対回転角度R(0°、0°、0°)で定義されている。図29(b)は、このように定義されたパターン要素P1、P2、P3を有する整列パターンPを、パターン座標系26′の座標軸X及び座標軸Yと共に示す。また図29(c)は、このように定義されたパターン要素P1、P2、P3を有する整列パターンPを、パターン座標系26′の座標軸X及び座標軸Zと共に示す。ロボット12は、図29(b)、(c)の整列パターンPに従って、不規則配置で置かれた3個の物品Mを、図29(b)、(c)に示すように互いに同心かつ同一姿勢で積み重なる規則配置に置き直す。図示の例では、物品Mの二次元的外形(円形)における幾何学的中心点をパターン要素P1、P2、P3に位置合わせすることで、3個の物品Mが規則配置に置かれている。
物品整列装置120では、複数の物品Mを規則配置に整列させるときに各物品Mの姿勢を考慮しない構成とすることもできる。この構成では、整列パターン生成部16が生成する整列パターンPは、整列フォームにおいて各パターン要素の相対回転角度Rが設定されないものとなる。
図29の例においても、不規則配置で置かれた複数の物品Mのいずれか1つの基準物品Maの位置(パターン要素の相対回転角度Rが指定される場合は位置及び姿勢)に、整列フォームで定義された複数のパターン要素のいずれか1つの第1パターン要素を整合させることで、整列フォームで定義された他の第2パターン要素が、第1パターン要素に対し規則配置(積み重ね状態)に整列して、整列パターンPが生成される。ロボット12は、この整列パターンPに従い、他の物品Mbを第2パターン要素に整合させて置く。これにより複数個の物品Mが、整列パターンPに従って規則配置(積み重ね状態)に整列する。
整列フォームで用いるパターン座標系26′は、任意の位置に任意の姿勢で設定できる。個々のパターン要素を定義する座標値(X,Y,Z)及び相対回転角度Rは、パターン座標系26′の位置及び姿勢に応じた値となる。物品整列装置120では、複数の物品Mを規則配置に整列させて置く現場に、既に置かれている基準物品Maを基準として前述したように整列パターンPを生成することで、同現場における整列パターンPのパターン座標系の位置及び姿勢が取得される。整列フォームで用いたパターン座標系26′を、生成された整列パターンPのパターン座標系に変換することで、現場におけるパターン要素(したがって物品M)の現実の(或いはロボット座標系における)位置(相対回転角度Rが指定される場合は位置及び姿勢)が決まる。
物品整列装置120では、整列パターン生成部16は、現場で整列パターンPを生成する際に、物品M同士の干渉を考慮することなく、不規則配置で置かれた複数の物品Mのいずれか1つを適当に選択して基準物品Maとすることができる。また物品整列装置120では、取上げ動作生成部20は、物品M同士の干渉を考慮することなく、ロボット12が、不規則配置で置かれた複数の物品Mから基準物品Ma以外の任意の物品Mbを適当に選択して取り上げるように、取上げ動作を生成することができる。また物品整列装置120では、整列動作生成部22は、物品M同士の干渉を考慮することなく、ロボット12が、取り上げた物品Mbを基準物品Maに対し適当な順序で積み重ねるように、整列動作を生成することができる。物品整列装置120では、ロボット制御部24は、取上げ動作生成部20が生成した取上げ動作及び整列動作生成部22が生成した整列動作を制御して、ロボット12を適宜に動作させることにより、基準物品Maを含む複数の物品Mを規則配置に効率的に整列させることができる。
上記構成を有する物品整列装置120によれば、不規則配置で置かれた複数の物品Mのいずれか1つを基準物品Maと見なして現場で整列パターンPを生成し、ロボット12がこの整列パターンPに従い、基準物品Maを移動させることなく、他の物品Mbを基準物品Maに対し整列させて置くように動作することで、複数の物品Mを規則配置に整列させることができる。したがって、1つの物品Mを不規則配置から規則配置に置き直す作業をロボット12の単位作業としたときに、単位作業の回数よりも1個多い個数の物品Mを整列させることができ、以て、単位作業の集合である整列作業の効率を向上させることができる。また、物品Mを把持して取上げ動作及び整列動作を実行できるものであれば、ハンド等のエンドエフェクタを含めて汎用的構造のロボット12を使用することができる。
上記した物品整列装置120の構成は、本発明の他の態様による物品整列方法として記述できる。この物品整列方法は、不規則配置で置かれた複数の物品Mを、ロボット12により規則配置に整列させる物品整列方法であって、不規則配置で置かれた複数の物品Mのそれぞれの位置情報Dpを取得するステップと、それぞれが物品Mの位置を表す複数のパターン要素を予め定めた規則配置で有する整列パターンPを、それらパターン要素のいずれか1つの第1パターン要素が、不規則配置で置かれた複数の物品Mのいずれか1つの基準物品Maの位置に整合するように、位置情報Dpを用いて仮想的に生成するステップと、ロボット12が基準物品Maを除く物品Mを取り上げるための、ロボット12の取上げ動作を、位置情報Dpを用いて生成するステップと、ロボット12が、取り上げた物品Mbを整列パターンPに従って基準物品Maに対し整列させて置くための、ロボット12の整列動作を生成するステップと、ロボット12の取上げ動作及び整列動作を制御して、基準物品Maを含む複数の物品Mを規則配置に整列させるステップとを有する。
図9に示す物品整列装置30は、物品整列装置10の基本的構成の代わりに、物品整列装置120の基本的構成を有することができる。この場合、物品整列装置30が備える制御装置40(第1の制御装置40A及び第2の制御装置40B)は、干渉判定部18の機能を有さないことを除き、図10及び図11に示すハードウェア構成に準ずるハードウェア構成、並びに図12の機能ブロック図に準ずる機能を有することができる。物品整列装置120の基本的構成を有する物品整列装置30は、互いに独立して動作する第1のロボット12A及び第2のロボット12Bが、コンベヤ32上に不規則配置で置かれた複数の物品Mを、コンベヤ32上で互いに積み重なる規則配置に整列させるものとなる。
また、図24に示す物品移送システム100は、物品整列装置120の基本的構成を有する物品整列装置30を備えることができる。この物品移送システム100は、物品整列装置30によってコンベヤ32上で互いに積み重なる規則配置に整列された所定(つまり整列フォームで定められた)個数の物品Mを、積み重なった物品セットの状態で、移送ロボット104が一括把持して運搬装置102に移送するものとなる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、例えば、物品整列装置が有するロボット及びその制御装置の台数や、物品移送システムが有する移送ロボット及びその制御装置の台数は、上記実施形態の台数に限定されない。
10 物品整列装置
12 ロボット
12A 第1の機構部(第1のロボット)
12B 第2の機構部(第2のロボット)
14、208 視覚センサ
16、210 整列パターン生成部
18 干渉判定部
20、212 取上げ動作生成部
22、214 整列動作生成部
24 ロボット制御部
30 物品整列装置
32、202 コンベヤ
34、204 コンベヤセンサ
36 カメラ
40 制御装置
100、200 物品移送システム
102、218 運搬装置
104、220 移送ロボット
106 制御装置
120 物品整列装置
206 整列ロボット
216 整列ロボット制御部
222 一括把持動作生成部
224 移送ロボット制御部

Claims (15)

  1. 不規則配置で置かれた複数の物品を規則配置に整列させる物品整列装置であって、
    物品を把持するロボットと、
    不規則配置で置かれた複数の物品のそれぞれの位置情報を取得する視覚センサと、
    それぞれが物品の位置を表す複数のパターン要素を予め定めた規則配置で有する整列パターンを、それらパターン要素のいずれか1つの第1パターン要素が、不規則配置で置かれた複数の物品のいずれか1つの基準物品の位置に整合するように、前記位置情報を用いて生成する整列パターン生成部と、
    前記ロボットが前記基準物品を除く物品を取り上げるための、前記ロボットの取上げ動作を、前記位置情報を用いて生成する取上げ動作生成部と、
    前記ロボットが、取り上げた物品を前記整列パターンに従って前記基準物品に対し整列させて置くための、前記ロボットの整列動作を生成する整列動作生成部と、
    前記ロボットの前記取上げ動作及び前記整列動作を制御するロボット制御部と、
    を具備する物品整列装置。
  2. 物品を運搬するコンベヤと、該コンベヤの運搬動作情報を取得するコンベヤセンサとをさらに具備し、
    前記視覚センサは、前記コンベヤに不規則配置で搭載された複数の物品の前記位置情報を取得し、
    前記整列パターン生成部は、前記コンベヤに不規則配置で搭載された複数の物品のうち1つを前記基準物品として、前記整列パターンを前記コンベヤの上に生成し、
    前記取上げ動作生成部は、前記運搬動作情報と前記位置情報とを用いて、前記コンベヤから前記基準物品を除く物品を取り上げるための前記取上げ動作を生成し、
    前記整列動作生成部は、前記運搬動作情報を用いて、前記コンベヤから取り上げた物品を前記コンベヤの上で前記整列パターンに従って置くための前記整列動作を生成する、
    請求項1に記載の物品整列装置。
  3. 前記ロボット制御部は、前記取上げ動作及び前記整列動作を、前記コンベヤの運搬動作に追従するように制御する、請求項2に記載の物品整列装置。
  4. 生成された前記整列パターンにおける前記第1パターン要素を除く第2パターン要素に配置可能な物品と、前記基準物品を含む他の物品との間に、干渉が生じるか否かを、複数の物品のそれぞれの形状情報と前記位置情報とを用いて予測して判定する干渉判定部をさらに具備し、
    前記取上げ動作生成部は、前記干渉判定部の判定を考慮して前記取上げ動作を生成し、
    前記整列動作生成部は、前記干渉判定部の判定を考慮して前記整列動作を生成する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の物品整列装置。
  5. 前記干渉判定部はさらに、前記第2パターン要素に配置可能な物品が、予め設定された作業領域からのはみ出しを生じるか否かを予測して判定する、請求項4に記載の物品整列装置。
  6. 前記干渉判定部が前記干渉が生じると判定したときに、前記取上げ動作生成部は、不規則配置で置かれた複数の物品のうち前記干渉を生じる物品を、不規則配置で置かれた複数の物品のうち前記干渉を生じない物品よりも先に取り上げるように、前記取上げ動作を生成する、請求項4又は5に記載の物品整列装置。
  7. 前記整列パターン生成部は、前記干渉判定部の判定を考慮して、不規則配置で置かれた複数の物品のいずれか1つを選択して前記基準物品とする、請求項4〜6のいずれか1項に記載の物品整列装置。
  8. 前記干渉判定部の判定を考慮した結果、前記ロボットが前記基準物品に対し他の物品を前記整列パターンに従って置くことができないときに、
    前記取上げ動作生成部は、前記ロボットが前記基準物品を含む複数の物品を取り上げるための、前記ロボットの例外的取上げ動作を、前記位置情報を用いて生成し、
    前記整列パターン生成部は、前記複数のパターン要素にそれぞれ対応する複数の代替パターン要素を含む代替整列パターンを、該複数の代替パターン要素に配置可能な複数の物品と他の物品との間に干渉が生じないことが予測される空き領域に生成し、
    前記整列動作生成部は、前記ロボットが、取り上げた複数の物品を前記空き領域で前記代替整列パターンに従って互いに整列させて置くための、前記ロボットの例外的整列動作を生成する、
    請求項4〜7のいずれか1項に記載の物品整列装置。
  9. 前記整列パターン生成部は、前記複数のパターン要素の各々が予め定めたパターン座標系における座標値で定義された整列フォームに基づいて、前記整列パターンを生成する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の物品整列装置。
  10. 前記複数のパターン要素がそれぞれ複数の物品の姿勢をさらに表し、前記整列フォームは、前記複数のパターン要素の各々を、前記パターン座標系における前記座標値と相対回転角度とで定義したものである、請求項9に記載の物品整列装置。
  11. 前記ロボットは、互いに独立して動作する第1の機構部及び第2の機構部を備え、
    前記ロボット制御部は、予め定めた作業割合に応じて、前記第1の機構部に前記取上げ動作及び前記整列動作を実行させるとともに、前記第2の機構部に前記取上げ動作及び前記整列動作を実行させる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の物品整列装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の物品整列装置と、
    複数の物品を互いに整列した規則配置で運搬する運搬装置と、
    前記物品整列装置により規則配置に整列された複数の物品を一括把持して前記運搬装置に移送する移送ロボットと、
    を具備する物品移送システム。
  13. 不規則配置で置かれた複数の物品を、ロボットにより規則配置に整列させる物品整列方法であって、
    不規則配置で置かれた複数の物品のそれぞれの位置情報を取得し、
    それぞれが物品の位置を表す複数のパターン要素を予め定めた規則配置で有する整列パターンを、それらパターン要素のいずれか1つの第1パターン要素が、不規則配置で置かれた複数の物品のいずれか1つの基準物品の位置に整合するように、前記位置情報を用いて生成し、
    前記ロボットが前記基準物品を除く物品を取り上げるための、前記ロボットの取上げ動作を、前記位置情報を用いて生成し、
    前記ロボットが、取り上げた物品を前記整列パターンに従って前記基準物品に対し整列させて置くための、前記ロボットの整列動作を生成し、
    前記ロボットの前記取上げ動作及び前記整列動作を制御して、前記基準物品を含む複数の物品を規則配置に整列させる、
    物品整列方法。
  14. コンベヤに不規則配置で搭載された複数の物品を、前記ロボットが個別に取り上げて、前記コンベヤの運搬動作に追従しながら前記コンベヤの上で規則配置に整列させる、請求項13に記載の物品整列方法。
  15. 生成された前記整列パターンにおける前記第1パターン要素を除く第2パターン要素に配置可能な物品と、前記基準物品を含む他の物品との間に、干渉が生じるか否かを、複数の物品のそれぞれの形状情報と前記位置情報とを用いて、予測して判定することをさらに含み、前記干渉の判定を考慮して前記取上げ動作を生成し、前記干渉の判定を考慮して前記整列動作を生成する、請求項13又は14に記載の物品整列方法。
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