JP5811875B2 - 熱転写受像シート - Google Patents
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Description
基材1は本発明の熱転写受像シート10における必須の構成であり、多孔質層2を保持するために設けられる。基材1について特に限定はなく、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリアミド、ポリメチルペンテン等のプラスチックの延伸または未延伸フィルムや、上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、板紙等を挙げることができる。また、これらの材料を2種以上積層した複合フィルムも使用することができる。
図1に示すように基材1上には、多孔質層2が設けられる。多孔質層2は、本発明の熱転写受像シート10における必須の構成であり、サーマルヘッドから受容層4に加えられた熱が基材1へ伝熱された際に該熱によって基材1が損失することを防止する耐熱性と、画像形成時における濃度ムラやハイライト部の白抜けを防止するためのクッション性とを有する。そして、本発明においては、多孔質層2に断熱性及びクッション性を付与するために中空粒子が含有されている。以下、多孔質層2として、中空粒子とバインダー樹脂を含む多孔質層2を中心に説明する。
図1に示すように、多孔質層2上にはバリア層3が設けられている。そして、本発明においては、このバリア層3がポリビニルピロリドン系樹脂を含む点に特徴を有する。ポリビニルピロリドン系樹脂を含むバリア層3は、耐溶剤性に優れるとともに、多孔質層2及び受容層4との接着性に優れる。したがって、ポリビニルピロリドン系樹脂を含むバリア層3を多孔質層2と受容層4との間に設けることで、多孔質層2が、受容層4の溶剤によって破壊されることを防止することができ、且つ多孔質層2と受容層4とを強固に接着させることができる。
図1に示すように、バリア層3上には受容層4が設けられている。受容層4は本発明の熱転写受像シート10における必須の構成であり、この受容層上には、熱転写によって、色材層を有する熱転写シートから熱転写法によって画像が形成される。受容層4を形成するための材料としては、昇華性染料または熱溶融性インキ等の熱移行性の色材を受容し易い従来公知の樹脂材料を使用することができる。例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルもしくはポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはポリアクリル酸エステル等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートもしくはポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンもしくはプロピレン等のオレフィンと他のビニルポリマーとの共重合体系樹脂、アイオノマーもしくはセルロースジアスターゼ等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート等が挙げられ、特に、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂またはポリエステル樹脂が好ましい。
また、基材1として、例えば、コート紙を用い、該コート紙上に、水系の塗工液を用いて多孔質層2を形成した場合には、コート紙が水を吸い、その結果、熱転写受像シート10にカールが発生する虞が生じうる。したがって、基材1が吸水性の高い基材であって、水系の塗工液を用いて多孔質層2を形成する場合には、図2に示すように、基材1と多孔質層2との間に目止め層6を設けることが好ましい。
また、図1、図2に示すように、基材1の受容層4が設けられている側と反対側の面に裏面層7を設けることとしてもよい。裏面層7は、本発明の熱転写受像シートの用途等に応じて所望の機能を有するものを適宜選択して用いることができる。なかでも本発明においては、裏面層7として、熱転写受像シートの搬送性向上機能や、カール防止機能を有する裏面層7を用いることが好ましい。
基材として、RC紙(STF−150、三菱製紙社製、190μm)を用意し、この基材上に、下記組成の多孔質層形成用液を乾燥状態で8〜10g/m2の厚さとなるように塗工し多孔質層を形成した。次いで、多孔質層上に下記組成のバリア層形成用液1を1.0g/m2の厚さとなるように塗工しバリア層を形成した。次いで、バリア層上に下記組成の受容層形成用液を2.5g/m2の厚さとなるように塗工し受容層を形成し、基材/多孔質層/バリア層/受容層がこの順で積層されてなる参考例1の熱転写受像シートを得た。
・中空粒子(平均粒子径:1μm) 70部
(HP−91 ローム・アンドハース(株)製)
・スチレンアクリル酸エステル 30部
(SX1707A 日本ゼオン株式会社製)
・水 10部
・ポリビニルピロリドン樹脂(数平均分子量60,000) 10部
(K−30 アイエスピー・ジャパン(株)製)
・水 90部
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 60部
(日信化学工業(株)製、商品名:ソルバインC)
・エポキシ変性シリコーン 1.2部
(信越化学工業(株)製、商品名:X−22−3000T)
・メチルスチル変性シリコーン 0.6部
(信越化学工業(株)製、商品名:X−24−510T)
・メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 5部
バリア層形成用液1を下記組成のバリア層形成用液2に変更した以外は、全て参考例1と同様にして参考例2の熱転写受像シートを得た。
・ポリビニルピロリドン樹脂(数平均分子量1,300,000) 10部
(K−90 アイエスピー・ジャパン(株)製)
・水 90部
バリア層形成用液1を下記組成のバリア層形成用液3に変更した以外は、全て参考例1と同様にして参考例3の熱転写受像シートを得た。
・ポリビニルピロリドン樹脂(数平均分子量3,000,000) 10部
(K−120 アイエスピー・ジャパン(株)製)
・水 90部
バリア層形成用液1を下記組成のバリア層形成用液4に変更した以外は、全て参考例1と同様にして実施例1の熱転写受像シートを得た。
・架橋ポリビニルピロリドン樹脂 10部
(ViviPrint540 アイエスピー・ジャパン(株)製)
・水 30部
バリア層形成用液1を下記組成のバリア層形成用液5に変更した以外は、全て参考例1と同様にして比較例1の熱転写受像シートを得た。
・ポリエステル樹脂 100部
(WR905 日本合成化学工業(株)製)
バリア層形成用液1を下記組成のバリア層形成用液6に変更した以外は、全て参考例1と同様にして比較例2の熱転写受像シートを得た。
・ポリビニルアルコール樹脂 10部
(PVA205 株式会社クラレ社製)
・水 90部
各実施例、比較例、参考例の受容層に、粘着テープ(ニチバン(株)メンディングテープ 品番:MD-12)を貼り付け、180°の剥離角度で剥離し、以下の評価基準により接着性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
<評価基準>
○・・・受容層が剥がれない。
×・・・受容層が剥がれる。
各実施例、比較例、参考例の熱転写受像シートの形成に際し、受容層を形成する前の積層体(基材/多孔質層/バリア層)を準備した。この積層体のバリア層上に、メチルエチルケトンとトルエンの混合溶液を1滴滴下し、5秒経過後に拭き取り、以下の評価基準によりバリア性の評価を行った。評価結果を表1に併せて示す。
<評価基準>
○・・・溶剤の滴下痕が残らない。
△・・・滴下痕は見えるが、性能上問題はない。
×・・・溶剤によってバリア層が破壊されている。
昇華型熱転写プリンター(ALTECH ADS社製、型式:MEGAPIXELIII)にて、各実施例、比較例、参考例の熱転写受像シートに、RGB値が15×n(n=0〜17)の18階調グラデーション画像を印画し、光学濃度計(グレタグマクベス社製spectrolino)による光学反射濃度を測定した。次いで、最大エネルギーが印加されている部分(ODmax)の濃度と、その次に大きいエネルギーが印加されている部分の濃度とを比較した。この比較において、ODmaxの濃度が低下しているということは、バリア層の耐熱性が低くコゲが生じうる可能性があることを意味する。具体的には、以下の基準にてコゲの評価を行った。評価結果を表1に併せて示す。
<評価基準>
○・・・ODmaxで濃度が低下しておらずコゲが発生することはない。
△・・・ODmaxが1.7以上あり実用上問題ないレベルである。
×・・・ODmaxが1.7未満でありコゲが発生する可能性が高く実用上問題が生じうる。
実施例及び比較例の印画物の中間階調部分(128階調)において白抜けが発生しているか否かを目視により行い、以下の評価基準により印画物の白抜けの評価を行った。
<評価基準>
○・・・白抜けなし。
△・・・やや白抜けがあるが性能上問題なし。
×・・・白抜けが発生しており性能上問題がある。
2…多孔質層
3…バリア層
4…受容層
6…目止め層
7…裏面層
10…熱転写受像シート
Claims (2)
- 基材上に、多孔質層、バリア層、受容層をこの順で積層してなる熱転写受像シートにおいて、
前記多孔質層が中空粒子を含み、
前記バリア層が架橋ポリビニルピロリドン系樹脂を含むことを特徴とする熱転写受像シート。 - 前記架橋ポリビニルピロリドン系樹脂が、1分子中で40%〜50%の部分が架橋されてなることを特徴とする請求項1に記載の熱転写受像シート。
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