JP5811509B2 - コネクタ用電気接点材料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コネクタ用電気接点材料の製造方法に関する。
一般的に、コネクタ用電気接点材料としては銅(Cu)合金が主に用いられているが、Cu合金は表面に不導体や高い電気抵抗率の酸化皮膜が形成されることにより、接触抵抗の上昇を引き起こして、接続機能の信頼性を低下させる恐れがある。
そこで、通常は、Cu合金の表面に耐食性に優れ、酸化されにくい金属のめっき層、具体的には、例えば金(Au)めっきや銀(Ag)めっきなどの貴金属めっき層を形成させて、接触抵抗の上昇を抑制し接続機能の信頼性を高めることが行われている。
しかし、これらの貴金属めっきはコストが高いため、一般的には、安価でありながら比較的高い耐食性を有する錫(Sn)めっきなどが用いられている。ただし、Snめっきは軟らかいため、摩耗して接触抵抗が上昇する恐れがある。また、端子挿入時の挿入力が高くなるという欠点がある。
このような問題点に対処する技術として、コネクタ用電気接点材料の最表面にCuSn合金層を形成する技術(例えば特許文献1)、最表面にSnまたはSn合金層を形成し、その下側にCu−Snを主体とする金属間化合物を含む合金層を形成する技術(例えば特許文献2)、Sn系めっき層の上にAgSn合金層を形成する技術(例えば特許文献3)などが提案されている。
特開2010−267418号公報 特開2011−12350号公報 特開2011−26677号公報
しかしながら、これらの技術をもってしても、上記した問題点を充分に解決できている
とは言えなかった。
そこで、本発明者は、鋭意検討した結果、基材上にNiSnやCuSnなどの合金層を形成した後、その表面に形成されている絶縁性の酸化物層を一旦除去して、再度酸化処理を施せば、これらの合金層の表面に、NiO(x≠1)とSnO(y≠1)との混合酸化物層やCuO(x≠1)とSnO(y≠1)との混合酸化物層などの酸化物層が形成され、これらの酸化物層が導電性を有し、さらに、一旦形成されるとそれ以上酸化が進行しないため、長期間に亘って導電性を維持することができ、安定して低い接触抵抗を得ることができること、そして、基材上に形成された合金層は硬くて耐摩耗性に優れると共に低摩擦係数であるため、端子挿入時の挿入力を充分に小さくすることができることを見出した(特願2012−24271)。
しかしながら、上記の技術を適用するに当たっては、絶縁性の酸化物層を一旦除去する工程を設ける必要があるため、工程が煩雑となるという問題や、下地の合金組成を主とする酸化物層に、別の元素が加わった酸化物を作製することができないという問題があった。
このため、合金化に際して形成された絶縁性の酸化物層を一旦除去する工程を設けることなく、安価でありながら、安定した接触抵抗を長期間に亘って維持して電気的信頼性および耐久性に優れると共に、端子挿入時の挿入力が充分に小さく、さらに、酸化物層に接する下地の合金組成とは異なる所望の導電性酸化物層を形成することができるコネクタ用電気接点材料の製造技術が望まれていた。
本発明者は、鋭意検討の結果、以下に記載の各技術により上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。以下、本発明に関連する各技術について説明する。
本発明に関連する第1の技術は、
基材上に、Sn、Zn、Ni、Cu、In、Fe、Al、Ag、Au、Ti、Pb、Crまたはこれらの合金から選択されて形成された複数の金属層を積層して、多層構造の金属層を作製する金属層積層工程と、
前記多層構造の金属層を、酸化雰囲気下で加熱処理するリフロー工程とを有しており、
前記金属層積層工程において、各金属層の内で最も酸化されにくい金属層が最表層となるように積層し、
前記リフロー工程において、最表層の金属層よりも下に位置する金属層の金属を、最表層の金属層に拡散させて合金層を形成させると共に、前記合金層の表面を酸化させて導電性酸化物層を形成する
ことを特徴とするコネクタ用電気接点材料の製造方法である。
本発明者は、前記したCuSn合金層の形成に際して、基材上にCu層とSn層を交互に積層した後加熱処理して合金化した場合、最表層にCu層、Sn層のいずれを積層するかによって、合金層の上に形成される酸化物層が異なることを見出した。
具体的には、最表層をSn層としたときには、前記したように絶縁性の酸化物層が形成されるのに対して、最表層をCu層としたときには、導電性の酸化物層が形成されていることを見出した。
そして、種々の実験と検討の結果、このように導電性の酸化物層が形成された原因が、積層された各金属層の酸化し易さに関係していることが分かった。
即ち、例えば、最表層にSn層が積層されている場合には、Sn層に形成されたSn酸化物により、Sn層の下のCu層からCuが最表面まで拡散することができず、導電性を発揮させることができない。
一方、最表層にCu層が積層されている場合には、まず、Cu層の表面に絶縁性のCu酸化物が形成される。そして、積層されるCu層とSn層とでは、Snの方がCuよりも酸化され易いため、積層されたCu層とSn層とを加熱したとき、Snが最表層に拡散して、最表面にSn酸化物とCu酸化物との混合酸化物層が形成される。
そして、この酸化物層は前記した絶縁性の酸化物層除去後に酸化物層を形成した場合と同様に、導電性を有しており、さらに、除去しなかった酸化物の自然被膜は剥がれにくいため、安定した接触抵抗を長期間に亘って維持して、電気的信頼性および耐久性に優れると共に、端子挿入時の挿入力が充分に小さいコネクタ用電気接点材料が得られることが分かった。
そして、さらに検討を進めたところ、上記したCu層およびSn層の積層に限られず、Sn、Zn、Ni、Cu、In、Fe、Al、Ag、Au、Ti、Pb、Crまたはこれらの合金から選択されて形成された複数の金属層を、各金属層の内で最も酸化されにくい金属層が最表層となるように積層した場合には、同様に、合金化と同時に充分な量の導電性酸化物層を形成することができることが分かった。
このような導電性酸化物層は、酸化物層に接する下地の層の酸化物だけでなく、内部側の層を構成する元素の酸化物も作製することができ、金属層の組み合わせにより、種々の混合酸化物層を形成させることができる。
なお、これらの各金属層の形成に際してはめっき法などの簡便かつ安価な方法を採用することができる。
また、Znのように非常に拡散しやすい材料の酸化物を形成させるためには、めっき層のみならず基材にZnを含むたとえば黄銅のようなCu合金を用いることで、Znを含む酸化物を形成させることができる。
以上のように、本技術によれば、絶縁性の酸化物層を一旦除去する工程を設けることなく、安価でありながら、安定した接触抵抗を長期間に亘って維持して電気的信頼性および耐久性に優れると共に、端子挿入時の挿入力が充分に小さく、さらに、酸化物層に接する下地の合金組成とは異なる所望の導電性酸化物層を形成することができるコネクタ用電気接点材料の製造技術を提供することができる。
なお、「混合酸化物」には、各金属の酸化物の混合物だけでなく、これらの酸化物で形成される化合物(複合酸化物)も含まれる。
本発明に関連する第2の技術は、
前記金属層積層工程が、Cu層とSn層を交互に積層させ、最表層をCu層とする工程であり、
前記リフロー工程が、CuSn合金層を形成させると共に、前記導電性酸化物層として、CuO(x≠1)とSnO(x≠1)の混合物またはCuO(x≠1)およびSnO(x≠1)より形成される化合物の層を形成する工程である
ことを特徴とする第1の技術に記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法である。
CuSn合金は、前記した各金属の内でも、硬くて耐摩耗性に優れると共に低摩擦係数であるため、端子挿入時の挿入力を充分に小さくすることができる。
そして、リフローにより表面に形成されるCuO(x≠1)とSnO(x≠1)の混合物またはCuO(x≠1)とSnO(x≠1)より形成される化合物は、優れた導電性を有するため好ましい。
即ち、CuOx(x≠1)、SnOx(x≠1)の各々は、それぞれ優れた導電性を有する化合物であるが、本請求項の発明のように双方の化合物が存在する場合、相乗的にキャリアが増加するため、より導電性を向上させることができる。
本発明に関連する第3の技術は、
前記金属層積層工程が、Ni層とSn層を交互に積層させ、最表層をNi層とする工程であり、
前記リフロー工程が、NiSn合金層を形成させると共に、前記導電性酸化物層として、NiO(x≠1)とSnO(x≠1)の混合物またはNiO(x≠1)およびSnO(x≠1)より形成される化合物の層を形成する工程である
ことを特徴とする第1の技術に記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法である。
NiSn合金は、前記した各金属の内でも、硬くて耐摩耗性に優れると共に低摩擦係数であるため、端子挿入時の挿入力を充分に小さくすることができる。
そして、リフローにより表面に形成されるNiO(x≠1)とSnO(x≠1)の混合物またはNiO(x≠1)とSnO(x≠1)より形成される化合物は、優れた導電性を有するため好ましい
即ち、NiO(x≠1)、SnO(x≠1)の各々は、それぞれ優れた導電性を有する化合物であるが、本請求項の発明のように双方の化合物が存在する場合、相乗的にキャリアが増加するため、より導電性を向上させることができる。
本発明に関連する第4の技術は、
前記金属層を電気めっき法により形成することを特徴とする第1の技術ないし第3の技術のいずれかに記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法である。
Cu層、Ni層やSn層などの金属層を電気めっき法により形成することにより、比較的安いコストで純度が高い金属層を形成することができる。
本発明に関連する第5の技術は、
前記金属層を蒸着法により形成することを特徴とする第1の技術ないし第3の技術のいずれかに記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法である。
Cu層、Ni層やSn層などの金属層を蒸着法により形成することにより、膜厚みの制御が優れた金属層を形成することができる。
本発明に関連する第6の技術は、
前記金属層積層工程において、Znを含む基材上に金属層を形成し、
前記リフロー工程において、
ZnO(x≠1)とSnO(x≠1)、CuO(x≠1)の混合物、またはZnO(x≠1)およびSnO(x≠1)、CuO(x≠1)より形成される化合物を形成する
ことを特徴とする第1の技術に記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法である。
そして、 本発明に関連する第7の技術は、
前記金属層積層工程において、Znを含む基材上に金属層を形成し、
前記リフロー工程において、
ZnO(x≠1)とSnO(x≠1)、NiO(x≠1)の混合物、またはZnO(x≠1)およびSnO(x≠1)、NiO(x≠1)より形成される化合物を形成する
ことを特徴とする第1の技術に記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法である。
Znは表面拡散しやすく、基材に含有させた場合であっても、リフロー工程において金属層の表面にまで充分に拡散させて、効率的に合金層や導電性酸化物層を形成させることができる。なお、基材に含有させることに替えて、Znメッキ層を有する基板を用いてもよい。
本発明に関連する第8の技術は、
前記合金層の形成に先立って、前記基材上にNi層を設けることを特徴とする第1の技術ないし第5の技術のいずれかに記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法である。
めっきの膨れや剥がれなどを防止するための拡散バリア層として、基材上にNi層を設けることにより、合金層、特に、NiSn合金層やCuSn合金層と下地金属との密着性を向上させることができ、加工性も向上させることができる。Ni層を設ける具体的な手段としては、例えば、めっき法を挙げることができる。但し、前記した基材からのZnの拡散を利用してZnOとの混合酸化物を作製する場合は、Ni層は設けない方が好ましい。
本発明に関連する第9の技術は、
前記基材が、Cu、Al、Feまたはこれらの合金であることを特徴とする第1の技術ないし第8の技術のいずれかに記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法である。
Cu、Al、Feまたはこれらの合金は、導電性や成形性に優れると共に、バネ性にも優れた材料であるため、コネクタ用電気接点材料の基材として好ましい。
本発明に関連する第10の技術は、
第1の技術ないし第9の技術のいずれかに記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法により製造されていることを特徴とするコネクタ用電気接点材料である。
本発明に関連する第11の技術は、
基材上に、Sn、Zn、Ni、Cu、In、Fe、Al、Ag、Au、Ti、Pb、Crまたはこれらの合金から選択された複数の金属からなる合金層が、最も酸化されにくい金属層が最表層となるように積層されて加熱処理されることにより形成されており、
前記合金層の上に、導電性酸化物層が形成されている
ことを特徴とするコネクタ用電気接点材料である。
前記したように、これらの合金層の上に、一旦形成された後はそれ以上酸化が進行しない導電性酸化物層が形成されていることにより、長期間に亘って導電性を維持することができ、安定して低い接触抵抗を得ることができる。また、端子挿入時の挿入力を充分に小さくすることができる。
本発明に関連する第12の技術は、
第10の技術または第11の技術に記載のコネクタ用電気接点材料を用いて形成されていることを特徴とするコネクタ用電気接点である。
これらのコネクタ用電気接点材料を用いることにより、安価でありながら、安定した接触抵抗を長期間に亘って維持して電気的信頼性および耐久性に優れると共に、端子挿入時の挿入力が充分に小さいコネクタ用電気接点を提供することができる。そして、このようなコネクタ用電気接点を用いることにより、高温環境下や振動下で安定した接触抵抗のコネクタを提供することができる。
本発明は上記の各技術に基いてなされたものであり、請求項1に記載の発明は、
基材上に、Sn、Zn、Ni、Cu、In、Fe、Al、Ag、Au、Ti、Pb、Crまたはこれらの合金から選択されて形成された複数の金属層を積層して、多層構造の金属層を作製する金属層積層工程と、
前記多層構造の金属層を、酸化雰囲気下で加熱処理するリフロー工程とを有しており、
前記金属層積層工程において、各金属層の内で最も酸化されにくい金属層が最表層となるように積層し、
前記リフロー工程において、最表層の金属層よりも下に位置する金属層の金属を、最表層の金属層に拡散させて合金層を形成させると共に、前記合金層の表面を酸化させて導電性酸化物層を形成するコネクタ用電気接点材料の製造方法であり、
前記金属層積層工程が、Cu層とSn層を交互に積層させ、最表層をCu層とする工程であり、
前記リフロー工程が、CuSn合金層を形成させると共に、前記導電性酸化物層として、CuO(x≠1)とSnO(x≠1)の混合物またはCuO(x≠1)およびSnO(x≠1)より形成される化合物の層を形成する工程である
ことを特徴とするコネクタ用電気接点材料の製造方法である。
請求項2に記載の発明は、
基材上に、Sn、Zn、Ni、Cu、In、Fe、Al、Ag、Au、Ti、Pb、Crまたはこれらの合金から選択されて形成された複数の金属層を積層して、多層構造の金属層を作製する金属層積層工程と、
前記多層構造の金属層を、酸化雰囲気下で加熱処理するリフロー工程とを有しており、
前記金属層積層工程において、各金属層の内で最も酸化されにくい金属層が最表層となるように積層し、
前記リフロー工程において、最表層の金属層よりも下に位置する金属層の金属を、最表層の金属層に拡散させて合金層を形成させると共に、前記合金層の表面を酸化させて導電性酸化物層を形成するコネクタ用電気接点材料の製造方法であり、
前記金属層積層工程が、Ni層とSn層を交互に積層させ、最表層をNi層とする工程であり、
前記リフロー工程が、NiSn合金層を形成させると共に、前記導電性酸化物層として、NiO(x≠1)とSnO(x≠1)の混合物またはNiO(x≠1)およびSnO(x≠1)より形成される化合物の層を形成する工程である
ことを特徴とするコネクタ用電気接点材料の製造方法である。
請求項3に記載の発明は、
前記金属層を電気めっき法により形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法である。
請求項4に記載の発明は、
前記金属層を蒸着法により形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法である。
請求項5に記載の発明は、
基材上に、Sn、Zn、Ni、Cu、In、Fe、Al、Ag、Au、Ti、Pb、Crまたはこれらの合金から選択されて形成された複数の金属層を積層して、多層構造の金属層を作製する金属層積層工程と、
前記多層構造の金属層を、酸化雰囲気下で加熱処理するリフロー工程とを有しており、
前記金属層積層工程において、各金属層の内で最も酸化されにくい金属層が最表層となるように積層し、
前記リフロー工程において、最表層の金属層よりも下に位置する金属層の金属を、最表層の金属層に拡散させて合金層を形成させると共に、前記合金層の表面を酸化させて導電性酸化物層を形成するコネクタ用電気接点材料の製造方法であり、
前記金属層積層工程において、Znを含む基材上に金属層を形成し、
前記リフロー工程において、
ZnO(x≠1)とSnO(x≠1)、CuO(x≠1)の混合物、またはZnO(x≠1)およびSnO(x≠1)、CuO(x≠1)より形成される化合物を形成する
ことを特徴とするコネクタ用電気接点材料の製造方法である。
請求項6に記載の発明は、
基材上に、Sn、Zn、Ni、Cu、In、Fe、Al、Ag、Au、Ti、Pb、Crまたはこれらの合金から選択されて形成された複数の金属層を積層して、多層構造の金属層を作製する金属層積層工程と、
前記多層構造の金属層を、酸化雰囲気下で加熱処理するリフロー工程とを有しており、
前記金属層積層工程において、各金属層の内で最も酸化されにくい金属層が最表層となるように積層し、
前記リフロー工程において、最表層の金属層よりも下に位置する金属層の金属を、最表層の金属層に拡散させて合金層を形成させると共に、前記合金層の表面を酸化させて導電性酸化物層を形成するコネクタ用電気接点材料の製造方法であり、
前記金属層積層工程において、Znを含む基材上に金属層を形成し、
前記リフロー工程において、
ZnO(x≠1)とSnO(x≠1)、NiO(x≠1)の混合物、またはZnO(x≠1)およびSnO(x≠1)、NiO(x≠1)より形成される化合物を形成する
ことを特徴とするコネクタ用電気接点材料の製造方法である。
請求項7に記載の発明は、
前記合金層の形成に先立って、前記基材上にNi層を設けることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法である。
請求項8に記載の発明は、
前記基材が、Cu、Al、Feまたはこれらの合金であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法である
本発明によれば、安価でありながら、安定した接触抵抗を長期間に亘って維持して電気的信頼性および耐久性に優れると共に、端子挿入時の挿入力が充分に小さく、さらに、酸化物層に接する下地の合金組成とは異なる所望の導電性酸化物層を形成することができるコネクタ用電気接点材料の製造技術を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係るコネクタ用電気接点材料の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施の形態に係るコネクタ用電気接点材料の製造方法の概略を示す図である。 本発明の一実施の形態に係るコネクタ用電気接点材料の製造方法の具体的な一例を示す図である。 金属が酸化物を生成する際に要するエネルギーを示す図である。 実施例1のコネクタ用電気接点材料のリフロー前と後の構成を模式的に示す断面図である。 実施例1のコネクタ用電気接点材料の接触抵抗の測定結果を示す図である。 実施例2のコネクタ用電気接点材料のリフロー前と後の構成を模式的に示す断面図である。 実施例2のコネクタ用電気接点材料の接触抵抗の測定結果を示す図である。 実施例3のコネクタ用電気接点材料のリフロー前と後の構成を模式的に示す断面図である。 実施例3のコネクタ用電気接点材料の接触抵抗の測定結果を示す図である。 実施例4のコネクタ用電気接点材料のリフロー前と後の構成を模式的に示す断面図である。 実施例4のコネクタ用電気接点材料の接触抵抗の測定結果を示す図である。 実施例5のコネクタ用電気接点材料のリフロー前と後の構成を模式的に示す断面図である。 実施例5のコネクタ用電気接点材料の接触抵抗の測定結果を示す図である。
以下、本発明を実施の形態に基づき、図面を用いて説明する。
1.コネクタ用電気接点材料の構成
はじめにコネクタ用電気接点材料の構成について説明する。図1は本実施の形態に係るコネクタ用電気接点材料の構成を模式的に示す断面図である。図1に示すように、本実施の形態に係るコネクタ用電気接点材料は、基材の上に合金層および導電性酸化物層が形成されて構成されている。
(1)基材
基材としては、導電性および成形性に優れると共に、バネ性にも優れた材料が好ましく、具体的には、Cu、Al、Feまたはこれらの合金が好ましく用いられる。厚みとしては、0.2〜2mm程度が好ましい。また、円柱型の端子が用いられる場合もある。
めっきの膨れや剥がれなどを防止する為に、必要に応じて、基材の表面に拡散バリア層を設けてもよい。拡散バリア層としては、例えばNi層が好ましく用いられ、厚みとしては、0.5〜5μm程度が好ましい。
(2)合金層
合金層は、Sn、Zn、Ni、Cu、In、Fe、Al、Ag、Au、Ti、Pb、Crから選択されて形成された複数の金属層をめっき法などを用いて形成して、積層することにより作製された多層構造の金属層を加熱処理して形成される。なお、このとき、単層でのめっき層の形成が困難な場合には、これらの金属を含む合金層(金属間化合物を含む)の形で形成して積層してもよく、例えば、CuSn合金層の場合にはCuSn合金層が、NiSn合金層の場合にはNiSn合金層などが好ましく形成される。
そして、これらの金属層の積層に際しては、最も酸化されにくい金属層が最表層となるように積層される。各金属層の厚みとしては、0.5〜5μm程度が好ましい。
(3)導電性酸化物層
導電性酸化物層は、上記の金属層や基材に添加された金属の酸化物の混合体あるいはこれらの酸化物からなる化合物であり、具体的な酸化物としては、例えば、CuO(x≠1)、SnO(x≠1)、ZnO、CuO、NiO、InO、CuAlOなどを挙げることができる。導電性酸化物層の厚みとしては、5〜500nm程度が好ましく、10〜200nm程度であるとより好ましい。
2.コネクタ用電気接点材料の製造方法
図2は、本実施の形態に係るコネクタ用電気接点材料の製造方法の概略を説明する図である。図2に示すように、本実施の形態のコネクタ用電気接点材料は、まず、選択された金属の各々について、例えば、めっき法を用いて各金属層を形成することにより、多層のめっき層を形成させた後、加熱処理(リフロー)して、これらの金属を含む合金層を形成すると共に、表面に導電性の酸化物層を形成させることにより製造される。
図3を用いて上記したコネクタ用電気接点材料の製造方法の具体的な一例を示す。
(1)金属めっき層の形成
まず、銅合金(Fe、Al系合金を用いてもよい)上に、必要に応じて、電気めっき等のめっき法を用いてNiバリア層を設けて基材とする。
次に、基材上に、選択されたA、B、Cそれぞれの金属層をめっき法を用いて形成し、多層構造のめっき層を形成する。このとき、図4に示す各金属が酸化物を生成する際に要するエネルギー(生成エネルギー)を参照して、最表面のめっき層Cが、これらの金属の中で最も酸化されにくい金属層となるようにする。なお、図3においては、A、B、C3種類の金属層の形成を2回繰り返しているが、金属の種類は2種類以上であれば限定されず、また、積層される各金属層の数も限定されない。
このように形成された金属層の表面には、図3の左に示すように、最表面の金属層Cの酸化物COが自然酸化被膜として形成されている。
(2)リフロー(加熱処理)
次に、これを、酸化雰囲気、例えば大気雰囲気下でリフローする。これにより、めっき層A、B、Cが合金化され、図3の右に示すように、Aで示される金属間化合物の合金層が形成されると同時に、合金層の表面が酸化される。
このとき、前記したように、Cは選択された金属の内でも最も酸化されにくい金属であるため、AやBの酸化物がCの酸化物よりも先に形成されて、表面には、AO+BO+COで示される導電性の混合酸化物が生成される。
なお、リフローの条件(酸素雰囲気、加熱温度、加熱時間)としては、めっき層を構成する金属の種類や厚みなどに応じて適宜設定されるが、通常は、酸素雰囲気は大気中、加熱温度は200〜400℃、加熱時間は1〜10分程度に設定される。
なお、上記においては、金属層A、B、Cを設けてリフローを行っているが、Znのように表面拡散しやすい金属を含有する基材の場合には、リフロー工程で基材から金属層の表面まで充分に拡散させることができるため、最表面のめっき層のみを設けてリフローすることにより、導電性の混合酸化物を生成させることができる。そして、この場合には、Znの拡散を防ぐNiバリア層を設ける必要がないため、より安価にコネクタ用電気接点材料を製造することができる。
また、上記においては、めっきにより金属層を形成しているが、蒸着により多層の金属層を形成してもよい。
(実施例1)
本実施例においては、以下に示す工程に従ってコネクタ用電気接点材料の作製を行った。
1.金属層の形成
以下の手順に従って、図5上段に示すような積層された金属層を形成した。
(1)Niバリア層の形成
まず、黄銅製の基材上に、以下に示す条件で電気めっきを施し、厚み2μmのNi層を形成した。このNi層は基材の構成元素の拡散を防止するためのバリア層としての役割を果たす。
(イ)めっき浴の構成
硫酸ニッケル 265g/L
塩化ニッケル 45g/L
ホウ酸 40g/L
光沢剤
(ロ)電流密度 0.5A/dm
(ハ)温度 50℃
(2)Cu層の形成
次に、Niバリア層の上に、以下に示す条件で電気めっきを施し、厚み1μmのCu層を形成した。このCu層は、合金化を促進するために設けられる。
(イ)めっき浴の構成
硫酸銅 180g/L
硫酸 80g/L
塩素イオン 40 ml/L
(ロ)電流密度 1A/dm
(ハ)温度 20℃
(3)Sn層の形成
次に、Cu層の上に、以下に示す条件で電気めっきを施し、厚み2μmのSn層を形成した。
(イ)めっき浴の構成
硫酸第1錫 40g/L
硫酸 100g/L
光沢剤
(ロ)電流密度 0.5A/dm
(ハ)温度 20℃
(4)Cu層の形成
次に、Sn層の上に、厚み0.5μmのCu層を、上記と同じ条件の電気めっきにより形成した。
2.リフロー
次に、大気雰囲気下、300℃で2分間の加熱処理を行い、図5下段に示すように、CuSn合金層を形成すると共に、最表面にSnO+CuOからなる導電性の混合酸化物を形成した。
3.CuSn合金層および表面の組成分析
(1)分析方法
X線回折、EDXにより、CuSn合金層の組成分析を行った。またXPSにより表面の組成分析を行った。
(2)分析結果
組成分析の結果、CuSn合金層にはCuSnが形成されていることが分かった。また、表面には酸化物層として、主にSnOが形成されており、その中に、CuOが検出された。
4.接触抵抗の測定
リフローによる酸化物層形成後、および耐久試験(160℃120Hr加熱処理)後の接触抵抗を測定した。
(1)測定方法
半径3mmの金エンボスを用い、荷重を変えて金エンボスと接触させたときの各荷重における接触抵抗を4端子法を用いて測定した(F−R試験)(N=3)。なお、通電電流を10mA、最大荷重を40Nとした。
(2)測定結果
測定結果を図6に示す。図6に示すように、リフロー処理後のサンプルと、耐久処理後のサンプルはともに接触抵抗が小さい値を維持していることが確認された。
(実施例2)
1.金層層の形成およびリフロー
金属めっき層を形成する際に、図7上段に示すように、表層のCuめっき層の厚みを0.2μmとし、200℃×30分のリフローを行ったこと以外は、実施例1と同じ方法で、図7下段に示すように、CuSn合金層を形成すると共に、最表面にSnO+CuOからなる導電性の混合酸化物を形成した。
2.組成分析および接触抵抗の測定
実施例1と同じ方法で合金層および表面の組成分析を行った。また、接触抵抗を測定した。
(1)分析結果
組成分析の結果、CuSn合金層には実施例1と同じCuSn合金が形成されており、また表面には実施例1と同じ混合酸化物が形成されていることが確認された。
(2)接触抵抗測定結果
測定結果を図8に示す。図8に示すように、実施例1と同様に、リフロー処理後のサンプルと、耐久処理後のサンプルは共に接触抵抗が小さい値を維持していることが確認された。
(実施例3)
本実施例においては、以下に示す工程に従ってコネクタ用電気接点材料の作製を行った。
1.金属層の形成およびリフロー
以下の手順に従って、図9上段に示すような積層された金属層を形成した。
(1)Ni層の形成
まず、黄銅製の基材上に、以下に示す条件で電気めっきを施し、厚み1μmのNi層を形成した。
(イ)めっき浴の構成
硫酸ニッケル 265g/L
塩化ニッケル 45g/L
ホウ酸 40g/L
光沢剤
(ロ)電流密度 0.5A/dm
(ハ)温度 50℃
(2)Sn層の形成
次に、Ni層の上に、以下に示す条件で電気めっきを施し、厚み3μmのSn層を形成した。
(イ)めっき浴の構成
硫酸第1錫 40g/L
硫酸 100g/L
光沢剤
(ロ)電流密度 0.5A/dm
(ハ)温度 20℃
(3)Ni層の形成
次に、Sn層の上に、厚み1μmのNi層を上記と同じ条件の電気めっきにより形成した。
(4)リフロー
次に、300℃で2分間の熱処理を行い、図9下段に示すようにNiSn合金層を形成すると共に、表面にSnO+NiOからなる導電性の混合酸化物を形成した。
2.組成分析および接触抵抗の測定
実施例1と同じ方法で合金層および表面の組成分析を行った。また、接触抵抗を測定した。
(1)分析結果
組成分析により、NiSn合金層にはNiSnが形成されていることが分かった。また、表面には酸化物層として、主にSnOが形成されており、その中に、NiOが検出された。
(2)接触抵抗の測定
測定結果を図10に示す。図10に示すように、実施例1と同様に、リフロー処理後のサンプルと、耐久処理後のサンプルは共に接触抵抗が小さい値を維持していることが確認された。
(実施例4)
1.金属層の形成およびリフロー
金属めっき層を形成する際に、図11上段に示すように、Ni層(厚み0.3μm)、Sn層(厚み2μm)、Ni層(厚み0.5μm)の3層構造とし、300℃×3分のリフローを行ったこと以外は、実施例3と同じ方法で、図11下段に示すように、NiCuZnSn合金層を形成すると共に、最表面にZnO+SnO+NiOからなる導電性の混合酸化物を形成した。
2.組成分析および接触抵抗の測定
実施例1と同じ方法で合金層および表面の組成分析を行った。また、接触抵抗を測定した。
(1)分析結果
組成分析の結果、NiCuZnSn合金層は、表1に示す組成であることが分かった。この結果より、基材上に形成したNi層の厚みが0.3μmと薄い場合、このNi層はバリア層とはならず、基材に含まれていたCuおよびZnが金属層に拡散していることが分かる。
Figure 0005811509
また、表面には酸化物層として、主にSnOが形成されており、その中に、ZnOおよびNiOが検出された。
(2)接触抵抗の測定
測定結果を図12に示す。図12に示すように、実施例1と同様に、リフロー処理後のサンプルと、耐久処理後のサンプルは共に接触抵抗が小さい値を維持していることが確認された。
(実施例5)
1.金属層の形成およびリフロー
金属めっき層を形成する際に、図13上段に示すように、基材上に形成するNi層の厚みを0.8μmとし、リフロー時間を3分としたこと以外は、実施例4と同じ方法で、図13下段に示すように、NiCuSn合金層を形成すると共に、最表面にSnO+NiOからなる導電性の混合酸化物を形成した。
2.組成分析および接触抵抗の測定
実施例1と同じ方法で合金層および表面の組成分析を行った。また、接触抵抗を測定した。
(1)分析結果
組成分析の結果、NiCuSn合金層は、表2に示す組成であることが分かった。この結果より、基材上に形成したNi層の厚みが0.8μmの場合、このNi層は充分なバリア層とはならず、基材に含まれていたZnの金属層への拡散は防止できる一方で、Cuは金属層に拡散していることが分かる。
Figure 0005811509
また、表面には酸化物層として、主にSnOが形成されており、その中に、NiOが検出された。
(2)接触抵抗の測定
測定結果を図14に示す。図14に示すように、実施例1と同様に、リフロー処理後のサンプルと、耐久処理後のサンプルは共に接触抵抗が小さい値を維持していることが確認された。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。

Claims (8)

  1. 基材上に、Sn、Zn、Ni、Cu、In、Fe、Al、Ag、Au、Ti、Pb、Crまたはこれらの合金から選択されて形成された複数の金属層を積層して、多層構造の金属層を作製する金属層積層工程と、
    前記多層構造の金属層を、酸化雰囲気下で加熱処理するリフロー工程とを有しており、
    前記金属層積層工程において、各金属層の内で最も酸化されにくい金属層が最表層となるように積層し、
    前記リフロー工程において、最表層の金属層よりも下に位置する金属層の金属を、最表層の金属層に拡散させて合金層を形成させると共に、前記合金層の表面を酸化させて導電性酸化物層を形成するコネクタ用電気接点材料の製造方法であり、
    前記金属層積層工程が、Cu層とSn層を交互に積層させ、最表層をCu層とする工程であり、
    前記リフロー工程が、CuSn合金層を形成させると共に、前記導電性酸化物層として、CuO(x≠1)とSnO(x≠1)の混合物またはCuO(x≠1)およびSnO(x≠1)より形成される化合物の層を形成する工程である
    ことを特徴とするコネクタ用電気接点材料の製造方法。
  2. 基材上に、Sn、Zn、Ni、Cu、In、Fe、Al、Ag、Au、Ti、Pb、Crまたはこれらの合金から選択されて形成された複数の金属層を積層して、多層構造の金属層を作製する金属層積層工程と、
    前記多層構造の金属層を、酸化雰囲気下で加熱処理するリフロー工程とを有しており、
    前記金属層積層工程において、各金属層の内で最も酸化されにくい金属層が最表層となるように積層し、
    前記リフロー工程において、最表層の金属層よりも下に位置する金属層の金属を、最表層の金属層に拡散させて合金層を形成させると共に、前記合金層の表面を酸化させて導電性酸化物層を形成するコネクタ用電気接点材料の製造方法であり、
    前記金属層積層工程が、Ni層とSn層を交互に積層させ、最表層をNi層とする工程であり、
    前記リフロー工程が、NiSn合金層を形成させると共に、前記導電性酸化物層として、NiO(x≠1)とSnO(x≠1)の混合物またはNiO(x≠1)およびSnO(x≠1)より形成される化合物の層を形成する工程である
    ことを特徴とするコネクタ用電気接点材料の製造方法。
  3. 前記金属層を電気めっき法により形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法。
  4. 前記金属層を蒸着法により形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法。
  5. 基材上に、Sn、Zn、Ni、Cu、In、Fe、Al、Ag、Au、Ti、Pb、Crまたはこれらの合金から選択されて形成された複数の金属層を積層して、多層構造の金属層を作製する金属層積層工程と、
    前記多層構造の金属層を、酸化雰囲気下で加熱処理するリフロー工程とを有しており、
    前記金属層積層工程において、各金属層の内で最も酸化されにくい金属層が最表層となるように積層し、
    前記リフロー工程において、最表層の金属層よりも下に位置する金属層の金属を、最表層の金属層に拡散させて合金層を形成させると共に、前記合金層の表面を酸化させて導電性酸化物層を形成するコネクタ用電気接点材料の製造方法であり、
    前記金属層積層工程において、Znを含む基材上に金属層を形成し、
    前記リフロー工程において、
    ZnO(x≠1)とSnO(x≠1)、CuO(x≠1)の混合物、またはZnO(x≠1)およびSnO(x≠1)、CuO(x≠1)より形成される化合物を形成する
    ことを特徴とするコネクタ用電気接点材料の製造方法。
  6. 基材上に、Sn、Zn、Ni、Cu、In、Fe、Al、Ag、Au、Ti、Pb、Crまたはこれらの合金から選択されて形成された複数の金属層を積層して、多層構造の金属層を作製する金属層積層工程と、
    前記多層構造の金属層を、酸化雰囲気下で加熱処理するリフロー工程とを有しており、
    前記金属層積層工程において、各金属層の内で最も酸化されにくい金属層が最表層となるように積層し、
    前記リフロー工程において、最表層の金属層よりも下に位置する金属層の金属を、最表層の金属層に拡散させて合金層を形成させると共に、前記合金層の表面を酸化させて導電性酸化物層を形成するコネクタ用電気接点材料の製造方法であり、
    前記金属層積層工程において、Znを含む基材上に金属層を形成し、
    前記リフロー工程において、
    ZnO(x≠1)とSnO(x≠1)、NiO(x≠1)の混合物、またはZnO(x≠1)およびSnO(x≠1)、NiO(x≠1)より形成される化合物を形成する
    ことを特徴とするコネクタ用電気接点材料の製造方法。
  7. 前記合金層の形成に先立って、前記基材上にNi層を設けることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法。
  8. 前記基材が、Cu、Al、Feまたはこれらの合金であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のコネクタ用電気接点材料の製造方法
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