JP5810888B2 - 印刷用塗被紙の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷用塗被紙の製造方法に関するものである。
一般に、印刷用塗被紙は、原紙上に顔料と接着剤を主成分とする塗被液を塗被、乾燥して製造され、塗被液の塗被量や塗被紙の仕上げ方法により、キャストコート紙、アート紙、コート紙、微塗工紙等に分類される。これら塗被紙は、多色印刷又は単色印刷を施し、チラシ、パンフレット等の商業用印刷物として、あるいは書籍、雑誌等の出版物として広く使用されている。近年では、印刷物のビジュアル化、カラー化の進歩とともに印刷用塗被紙の高品質化の要望が高まっており、白紙光沢度、平滑度、白色度等の白紙品質、また印刷後平滑性等の印刷仕上りなどが重要視されてきている。特に商業用印刷物の中でもチラシやパンフレット等は、宣伝の媒体としての目的から、低コストであり印刷仕上がりのよいものが要求されている。したがって、使用される紙も薄物、軽量化へと向かっている。
印刷用塗被紙の製造方法としては、抄紙と塗被を別々の工程で行うオフマシン方式と一台のマシンで抄紙工程と塗被工程を一貫して行うオンマシン方式があり、オンマシン方式の方がより効率的な生産が可能である。このため、軽量塗被紙を生産する設備としては、一般にオンマシン方式が採用されており、抄紙後に顔料塗被液を塗被する装置として、フィルムトランスファー方式であるゲートロールコーター、シムサイザー、ロッドメタリングサイズプレスコーター、ブレードメタリングサイズプレスコーター、ファウンテン方式であるジェットファウンテンブレードコーター、ショートドゥエルブレードコーターなどが使用されている。
一方、より高品質な塗被紙を得る目的で、安価な顔料を含む下塗り塗被液を原紙上に塗被し、さらに白紙品質や印刷品質を考慮した上塗り塗被液を塗被する多層塗被が従来から行われている。従来、顔料塗被液を塗被する面には、澱粉を主体とする表面サイズが行われ、原紙中に顔料塗被液が浸透し難いようにしている。しかし、オンマシン方式で多層塗被を行うと、下塗り顔料塗被液の塗被が澱粉表面サイズを兼ねることとなるため、下塗り顔料塗被液が原紙中に浸透してしまうことから、塗被量が少ない場合には、原紙の表面凹凸部を十分に被覆できない。このため、下塗り塗被後の表面に十分な平滑性を得るためには、下塗り顔料塗被液の塗被量を増やす必要があった。
また、下塗り塗被層と上塗り塗被層を共にブレード塗工方式にすると、表面平滑性と高速塗工適性に優れる塗被紙を製造することができるが、軽量塗被紙を製造する場合、塗被時の操業性を考慮すると、ある程度の原紙米坪が必要となるため、その分塗被量が制限される。しかし、ブレード塗工方式の場合、5g/m未満の塗被量では、表面の凹部に塗被液が押し込まれ、凸部の塗被量が極端に少なくなってしまうため、均一な表面平滑性を得ることが難しい。
さらに、ブレード塗工方式では操業時にブレードの加圧にて塗被量コントロールを行うが、その際ブレード先端部にのみ大きく圧力がかかるため、フィルムトランスファー方式に比べると断紙が発生しやすい傾向にあった。
そこで、従来から顔料塗被層をフィルムトランスファー方式により塗被する手法が種々提案されおり、例えば、原紙と接する被層中の顔料として、いがぐり状軽質炭酸カルシウムを含有し、フィルムトランスファー方式にて塗被することによって塗工適性の向上および塗工量ムラ改善、または面感、不透明度などの白紙品質の向上を図った技術が開示(特許文献1)されている。しかし、いがぐり状軽質炭酸カルシウムでは、その形状により、塗被層の空隙が多くなるため、不透明度、ブリスター適性等は向上する可能性があるが、十分な表面平滑性が得られないおそれがある。そのため、高い表面平滑性を要求される塗被紙においては、上塗り塗被液の塗被装置としてブレード塗工方式を選択せざるを得ず、塗被装置が限定されてしまう問題があった。
また、塗被層中の顔料に、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を配合し、その他の顔料についても粒子径をある一定範囲に規定することで、嵩高で不透明度、剛性が良好であり、印刷光沢等の印刷適性に優れる印刷用塗被紙についての技術が開示(特許文献2、3、4)されているが、いずれにおいても、顔料粒子径の規定された範囲が広いため、塗被した際に顔料が配向しにくく、表面平滑性や光沢等の白紙品質が低下するおそれがある。
印刷用塗被紙のさらなる品質向上のために、塗被層中に大粒径のデラミネーテッドクレーを多く配合して、表面平滑性および塗被層の被覆性の向上を図る技術(特許文献5)が開示されているが、デラミネーテッドクレーは高価であり、印刷用塗被紙の製造コストが高くなってしまう。また、大粒径の顔料を塗被液に配合すると、ロッドメタリングサイズプレスコーターに付設するロッドホルダの磨耗が早期に進むという問題が確認された。
特開2008−255501号公報 特開2006−97162号公報 特開2006−77335号公報 特開2006−70413号公報 特開2006−97138号公報
本発明は、操業性に優れ、優れた白紙光沢、表面平滑性を有し、かつ印刷光沢や着肉性等の印刷適性に優れる印刷用塗被紙の製造方法を提供するものである。
本発明者等は、印刷用塗被紙の製造方法について鋭意研究を重ねた結果、特定の形状と粒径を有する軽質炭酸カルシウムを原紙と接する塗被層に含有させ、かつフィルムトランスファー方式の塗被装置により塗被することが重要な技術要素であることを見出した。
本発明は、以下の構成を有している。
[1]原紙上に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を少なくとも片面当たり1層以上有する印刷用塗被紙の製造方法において、原紙と接する塗被層の顔料としてレーザー回折法による粒度分布曲線の50体積%粒子径(D50)が0.2〜0.7μmであり、かつ90体積%の粒子径(D90)と10体積%の粒子径(D10)の比(D90/D10)が8以下である針状の軽質炭酸カルシウムを含有し、該塗被層をロッドホルダの材質がポリエチレンであるロッドメタリングサイズプレスコーターにて塗被することを特徴とする印刷用塗被紙の製造方法。
[2]前記軽質炭酸カルシウムは、粒度分布曲線の50体積%の粒子径(D50)が0.3〜0.6μmであり、かつ90体積%の粒子径(D90)と10体積%(D10)の比(D90/D10)が6以下であることを特徴とする[1]に記載の印刷用塗被紙の製造方法。
[3]原紙上に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を少なくとも片面当たり2層以上有する印刷用塗被紙の製造方法において、原紙と接する塗被層をロッドホルダの材質がポリエチレンであるロッドメタリングサイズプレスコーターにて塗被することを特徴とする[1]または[2]いずれか記載の印刷用塗被紙の製造方法。
[4]原紙上に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を少なくとも片面当たり2層以上有する印刷用塗被紙の製造方法において、最表面の塗被層をフィルムトランスファー方式の塗被装置にて塗被することを特徴とする[1]〜[3]いずれか記載の印刷用塗被紙の製造方法。
]軽質炭酸カルシウムは、生石灰に対するモル比が2.5以下の範囲で消和水を添加し混合することにより消石灰を得る工程(A)、該消石灰と水とを混合することにより消石灰を得る工程(B)、および該消石灰に二酸化炭素含有ガスを吹き込み炭酸化する工程(C)を経て製造されることを特徴とする[1]〜[]のいずれか一項に記載の印刷用塗被紙の製造方法。
本発明により、塗被紙製造時の断紙が少なく、かつロッドホルダ取替え周期を延命でき、白紙光沢、平滑性等の白紙品質、また、印刷後平滑性や着肉性等といった印刷適性に優れる印刷用塗被紙を得ることができる。
<原紙と接する塗被層>
本発明の印刷用塗被紙において、原紙と接する塗被層(あるいは塗被液)は顔料と接着剤を主成分とし、その他必要に応じて助剤を添加する。
<顔料>
(軽質炭酸カルシウム)
本発明に使用する軽質炭酸カルシウムは、針状の形状を有し、レーザー回折法による粒度分布曲線の50体積%の粒子径(D50)が0.2〜0.7μmであり、かつ90体積%の粒子径(D90)と10体積%の粒子径(D10)の比(D90/D10)が8以下であることを特徴とする。
軽質炭酸カルシウムの形状は針状、立方状、紡錘状、柱状等があるが、本発明に使用する軽質炭酸カルシウムは針状形状である必要がある。その理由としては、針状という形状の特質から、塗被層表面および塗被層中において配向し易く、また塗被層中において適度な空隙を有し易いため、原紙表面の凹凸部の被覆性に優れるとともに、光沢発現性や表面強度に優れることが挙げられる。
本発明に使用する軽質炭酸カルシウムのD50は0.2〜0.7μmであり、好ましくは0.3〜0.6μmであり、さらに好ましくは0.35〜0.55μmである。D50が0.2μm未満では、接着強度が低下するため、接着剤の含有量を増やす必要が生じ、それに伴いインキセット性が低下するおそれがある。D50が0.7μmを超えると、顔料中の軽質炭酸カルシウムが局在化するため、表面平滑性の悪化、白紙光沢が低下するおそれがあるためである。
本発明に使用する軽質炭酸カルシウムの粒度分布曲線の90体積%の粒子径(D90)と10体積%の粒子径(D10)の比(D90/D10)はD90/D10は8以下であり、好ましくは6以下であり、さらに好ましくは5.5以下である。D90/D10が8を超えると、粒度分布が不均一となり、表面平滑性の悪化、白紙光沢が低下するおそれがあるためである。
本発明に使用する軽質炭酸カルシウムの配合量は特に制約されるものではないが、好ましくは原紙と接する塗被層用塗被液に含まれる全顔料の50重量%以上、より好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは75重量%以上である。本発明の軽質炭酸カルシウムは表面平滑性、インキ乾燥性、印刷表面強度、滑り性に優れるため、一般によく使用されるカオリンの配合量を減じることができる。
なお、本発明に使用する軽質炭酸カルシウムは、原紙と接する塗被層に含有する必要がある。その理由としては、該軽質炭酸カルシウムは、原紙の表面凹凸部の被覆性に優れるためである。さらにまた、該軽質炭酸カルシウムは平滑性のみならず、光沢発現性や表面強度にも優れることから、該軽質炭酸カルシウムを含有して成る塗被層の表面に、上塗り塗被層を形成した場合に、上塗り塗被層の形成による白紙品質や印刷品質の向上度を著しく増加させることができるためである。
軽質炭酸カルシウムを得る方法は特に限定せず、従来公知の製造方法、例えば、水酸化カルシウム(消石灰)と炭酸ガスを反応させる方法、塩化カルシウムと炭酸ナトリウム無水物(ソーダ灰)を反応させる方法、消石灰とソーダ灰を反応させる方法等によって得られた針状の軽質炭酸カルシウムを、本発明で規定する粒子径、粒度分布になるように粉砕、分級することで得ることができる。特に、生石灰に対するモル比が2.5以下の範囲で消和水を添加し混合することにより消石灰を得る工程(A)、該消石灰と水とを混合することにより消石灰を得る工程(B)、および該消石灰に二酸化炭素含有ガスを吹き込み炭酸化する工程(C)を経て製造されることを特徴とする軽質炭酸カルシウムは、所望の粒子形状、粒子径、粒度分布が得られ易く、好ましい。
前記(A)、(B)、(C)の各工程について詳述する。
生石灰は、石灰石を焼成したものであればよく、焼成装置に関しては、ベッケンバッハ炉、メルツ炉、ロータリーキルン、カーハーディー炉、コマ式炉、カルマチック炉、流動焼成炉、混合焼き立炉など、石灰石を転化する装置であれば特に限定はない。焼成温度および焼成時間は適宜調整可能であるが、石灰石を低温かつ長時間で生石灰を生成させた方が、高温かつ短時間で生成させた生石灰よりも針状形状の軽質炭酸カルシウムが得られやすい。また、生石灰中の二酸化炭素含有率が低い方が、針状形状の軽質炭酸カルシウムが得られやすく、石灰石の焼け残り成分としてJIS R 9011:2006に規定されている炭酸バリウム逆滴定法による二酸化炭素含有率が1.5%以下であることが好ましい。より好ましいのは二酸化炭素含有率が1.0%以下である。
軽質炭酸カルシウムは塗被液用顔料として利用するため、原料としてなるべく白色度の高い石灰石を用いるのがよい。特に、Fe、Mnなどの着色成分が問題となる場合があるので、なるべく着色成分含有量が少ない石灰石を用いることに留意する必要がある。
消石灰の製造方法としては、生石灰すなわち酸化カルシウムに理論水和量の2倍前後の水を加えて消和を行う乾式消和法を用いる方が好ましい。乾式消和において、添加する消和水量は、生石灰に対するモル比で2.5以下であるのが好ましい。消和水量が、生石灰モル比で2.5を超えると、生石灰に消和水を添加した際に水が局在化するため、微細な消石灰が多く生成し、得られる軽質炭酸カルシウムの形状が紡錘状になり、紙に塗被すると平滑性、光沢発現性などの品質が低下する。
上述のように、原料となる消石灰粒子が微細な粒子を多く含むと、生産される軽質炭酸カルシウムの品質は低下する。このため本発明者らは、レーザー回折法により消石灰粒子の体積粒度分布を測定することとした。体積粒度分布における粒径が1.0μm以下の微細な消石灰粒子の累積体積が20%を超えると、それを原料として用いた時に紡錘状の軽質炭酸カルシウムが生成される。この生成物である軽質炭酸カルシウムには、粗粒の粒子が混在し、粒径も不均一であるため、塗工用顔料に用いた場合には品質が劣る。従って、粒径が1.0μm以下の消石灰粒子の累積体積は20%以下とするのが好ましい。1.0μm以下の消石灰粒子の累積体積は、15%以下であることがより好ましく、10%以下であることがさらに好ましい。また、消石灰粒子の粒度分布をシャープにすることで、炭酸化反応が均一になり、軽質炭酸カルシウムの粒子径をより均一にすることができる。
微細な粒子の混入の少ない粒径の均一な消石灰を生成するためには、生石灰と消和水とを混合する混合機が、混合物あるいは反応物を浮遊拡散効果で3次元的に流動・攪拌できる構造を有していることが好ましい。具体的には、混合容器自体が回転するミキサおよび容器と攪拌羽根との隙間が少ないミキサが挙げられる。これらのミキサを用いることで、攪拌時にデッドスペースが生じず、常に混合物が流動するため、生石灰に消和水を添加した際に水が局在化せず、生成した消石灰の凝集を防止することができ、微細粒子および粗大粒子の少ない均一な消石灰粒子を得ることができる。混合機内の浮遊拡散効果が低いと、生石灰に消和水を添加した際に水が局在化するおそれがあるため、微細な消石灰が多く生成し、得られる軽質炭酸カルシウムの形状が紡錘状になり、紙に塗被すると平滑性、光沢発現性などの品質が低下する場合がある。
浮遊拡散効果を高めるためには、混合機での混合が攪拌羽根回転によって行なわれる場合は、該攪拌羽根回転の周速を0.5m/s以上とする必要がある。該攪拌羽根回転の周速は0.8m/s以上であることが好まく、1.5m/s以上にすることがさらに好ましい。また、混合機での混合が容器回転によって行なわれる場合は、該容器回転の周速が0.2m/s以上である必要がある。該容器回転の周速は0.4m/s以上であることが好ましい。さらに、分散混合用のせん断用攪拌羽根を設けることで、せん断効果を向上させ、微細粒子および粗大粒子の少ないより均一な消石灰粒子を得ることができる。
連続方式に好適な混合機としては、混合機内の反応物を循環させるために送り機構と戻り機構を有した拡散用攪拌羽根を用い、さらにスキ型ショベル羽根、鋸歯状ショベル羽根などの特殊攪拌羽根を用いることで、より浮遊拡散効果が得られるので好ましい。攪拌羽根周速を2.0m/s以上とすることで、生石灰と水とを均一に混合でき、消石灰粒子の凝集を防止することができる。また、混合機を1機だけではなく、2機以上用いてもよい。混合機を2機以上用いることで、個々の混合機の攪拌周速、滞留時間を変えることができ、粗大粒子が少ないより好適な消石灰を得ることができる。
生石灰の平均の大きさが5mm以下の場合、生石灰に添加する消和水温度は、低温であると消化反応が急激に進行し、得られる消石灰粒子の粒度分布の幅が広くなる。そのため、分級、粉砕工程を設ける場合に、作業に対する負荷が大きくなり、分級、粉砕設備にかかるコストが増大する。従って、消加水温度は40℃以上とするのが好ましく、60℃以上とするのがさらに好ましい。
生石灰の平均の大きさが5mmを超える場合は、生石灰に添加する消和水温度は、特に限定はなく、20℃前後の常温のものを用いても構わない。
生石灰と消和水とを均一に混合するため、消和水の添加口は、1箇所ではなく、2箇所以上設けることが好ましい。また、消和水の添加方法としては、ノズル方式だけでなく、消和水を広範囲に噴霧できるスプレー方式を用いることも可能である。特に、粉末状生石灰や消和反応途中のものは、スプレー方式を用いることで、消和水の局在化を防止できるので好ましい。
バッチ方式の好適な消和水の添加方法としては、消和水の添加は一括で行うのではなく、分割添加又は連続的に5〜30分程度の時間をかけて添加する方が好ましい。連続方式の好適な消和水の添加方法としては、生石灰をミキサの一方の端に供給し、これを混合・攪拌しつつ他方の端に移動させるまでの間にミキサ上に複数の消和水供給口を設け、さらにミキサ出口に近い供給口は、スプレー方式とするのがよい。
生石灰と消和水を混合する時間としては、特に制限はないが、規定量の消和水を添加した後、1分以上、好ましくは3分以上、より好ましくは5分以上、混合機内で攪拌するのがよい。生産性を考慮すると混合時間は8〜15分程度が好ましい。
このようにして得られた消石灰をそのまま炭酸化反応に供することもできるが、粗大粒子を除去すれば、炭酸化反応が均一になり、軽質炭酸カルシウムの粒径をより均一にすることができるようになる。消石灰粒子の粒径は、150μm以下とするのが好ましく、75μm以下とするのがより好ましく、50μm以下とするのがさらに好ましい。
粗大消石灰粒子を除去する方法としては、遠心分離式の分級機、振動スクリーン、スクリーン分級機などが挙げられる。分級機などで篩い分けされた粗大消石灰粒子は、粉砕機で粉砕し、分級工程へ戻す分級・粉砕閉回路とすることも可能である。分級・粉砕工程は、乾式又は湿式のどちらの方式を用いてもよい。粉砕機での消石灰粒子の過粉砕は、得られる軽質炭酸カルシウムが紡錘状になり、品質低下の要因となるため、防止する必要がある。
炭酸化に供する消石灰スラリーの固形分濃度は、5質量%未満とすると、生産効率が低下し、40質量%を超えると微細な軽質炭酸カルシウムが生成されて、粘度も上昇して、操業性が劣る。従って、消石灰スラリーの固形分濃度は5〜40質量%であることが好ましい。消石灰スラリーの固形分濃度のより好ましい下限は8質量%であり、より好ましい上限は20質量%である。
また、炭酸化開始時の消石灰スラリー温度は、生成物である軽質炭酸カルシウムの結晶形状に影響を及ぼすため、調整する必要がある。炭酸化開始温度が20℃未満であると、炭酸ガス又は炭酸ガス含有ガスを吹き込んだ際、微細な針状結晶が凝集したものになり、一方、50℃を超えると針状と紡錘状のものが混在して、均一な粒径の炭酸カルシウム粒子が形成されず、塗工紙品質が発現しないおそれがある。従って、針状粒子を得るためには、炭酸化開始温度は20〜50℃であることが望ましい。
炭酸ガス又は炭酸ガス含有ガスの吹き込み量は、特に制限はないが、結晶形状の点から、反応開始前の消石灰1kg当たり100%炭酸ガス(1気圧、20℃換算)を10L/分以下とするのが好ましく、5L/分以下とすることがより好ましい。10L/分を超えると紡錘状あるいは凝集状の炭酸カルシウム粒子が形成され、塗工紙品質が発現しないおそれがある。生産性の点からは、1.5L/分以上とするのが好ましい。
炭酸化反応はバッチ式でも連続式でもどちらでもよく、炭酸化反応槽も炭酸ガスを吹き込むことができればよい。バッチ式の反応槽として、円筒型又は円筒で下部のみ円錐になっている円筒コーン型などの反応槽を用いて、炭酸ガスを反応槽下部から吹き込むのが効率の点から好ましい。さらに、半回分式反応槽の下部の円錐に多数の穴をあけることで、炭酸ガスが微細な気泡となり、これらの微細な泡が消石灰スラリーと接触するので、効率的かつ均一に反応させることができる。
また、反応槽に攪拌機を備え、攪拌しながら炭酸化を行うことにより、炭酸ガスが微細になり、消石灰スラリーとの接触が良くなり、反応が均一かつ効率的に行われる。攪拌機の攪拌周速としては、2.0m/s以上であるのが好ましく、さらに好ましいのは2.5m/s以上である。攪拌機としては、一軸又は二軸型のタンク用攪拌機、コーレスミキサ、高速攪拌式ディスパーザーなどを用いることができる。さらに反応槽中に邪魔板を設置することで、消石灰スラリーのせん断力を高めることができる。
炭酸化反応前の消石灰スラリーに種晶を添加してもよい。種晶としてアラゴナイト系針状軽質炭酸カルシウムを予め添加しておくことで、類似の針状結晶が効率よく生成される。種晶の添加率は、水酸化カルシウム:アラゴナイト系針状軽質炭酸カルシウム=99.7:0.3〜95:5となるようにするのが好ましい。
炭酸化反応の炭酸ガス含有ガスの好適なものとしては、二酸化炭素を含有する混合ガス、例えば、石灰石焼成排ガス、パルプ製造プラントの石灰焼成排ガス、セメント製造キルン排ガス、発電ボイラー排ガス、ゴミ焼却排ガスなどが挙げられる。炭酸ガス含有ガスとして上記排ガスを用いる場合、排ガス中の石灰石、石灰、硫黄酸化物、未燃カーボン等のダストをバグフィルター、電気集塵機、乾式スクラバー、湿式スクラバーもしくはこれらの組合せを用いることによって排ガスを浄化することが好ましい。
炭酸カルシウムスラリーを塗被液用顔料として用いるためには、脱水して脱水組成物とする脱水工程と、該脱水工程により得られる脱水組成物に水分を加えてスラリー状の分散組成物とする分散工程と、所望の粒径に調整する粉砕工程を備えてもよい。
脱水工程は、濾過、遠心分離、加圧脱水、圧搾などの操作により、固形分濃度70%程度まで脱水を行うことができる。好適な脱水装置としては、フィルタープレス、ベルトプレスなどがある。脱水工程後の脱水ケーキの固形分濃度が低い場合は、乾燥工程を付加して所望の固形分濃度まで上げることができる。乾燥機としては、ロータリードライヤー、ディスクドライヤー気流乾燥機、流動乾燥機などがある。また、脱水工程と乾燥工程が一体となった乾燥機能付きフィルタープレスを用いることもできる。
なお、軽質炭酸カルシウムを本発明範囲の粒径とするために脱水工程後に分散工程および粉砕工程を設けることが好ましいが、分散処理後の平均粒子が所望の平均粒径の範囲にある場合、粉砕を行わずに、そのまま塗工用顔料として使用してもよい。
消石灰の製造方法としては、乾式消和法の他に、理論水和量を大きく超える量の水の存在下で消和を行い、消石灰スラリーの状態で得られる湿式消和法を用いることもできる。湿式消和法で製造された消石灰粒子の粒径は1μm以下の微細な粒子が多く、粗大な粒子も混在するため、本発明の軽質炭酸カルシウム粒子を得るためには、粗大消石灰粒子および微細消石灰粒子を除去する必要がある。
粗大消石灰粒子を除去する方法としては、振動スクリーン、スクリーン分級機などが挙げられる。振動スクリーンなどを通過した微細消石灰粒子を含む消石灰スラリーは、遠心分離機、サイクロン型分級機など用いて、微細消石灰粒子を除去することができる。
(併用可能な顔料)
本発明において原紙と接する塗被層用塗被液に使用する顔料としては、本発明で規定する軽質炭酸カルシウム以外に、本発明の効果を妨げない範囲において、例えば重質炭酸カルシウム、本発明以外の軽質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、シリカ、サチンホワイト、ホワイトカーボン、水酸化アルミニウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、製紙スラッジを原料とした再生顔料等の無機系顔料、あるいはプラスチックピグメント等の有機系顔料等、一般の塗被紙用として知られている顔料の中から、1種類又は2種類以上を適宜選択して使用することができる。
<接着剤>
本発明において原紙と接する塗被層用塗被液に使用する接着剤としては、水溶性接着剤や水分散性接着剤を単独又は併用して使用することができる。水溶性接着剤と水分散性接着剤を併用する場合の配合比率は特に限定されるものではないが、原紙と接する塗被層が下塗り塗被層に該当する場合は、水溶性接着剤を多く配合することが好ましい。水溶性接着剤を多く配合する理由としては、下塗り塗被層への上塗り塗被層の浸透を抑制するためである。
(水溶性接着剤)
水溶性接着剤としては、例えば、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、デキストリン、冷水可溶性澱粉などの澱粉誘導体、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白などの蛋白質類、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロール誘導体、ポリビニルアルコールやその変性品などが使用できるが、その中でも、原紙と接する塗被層塗被液の流動性が良好である澱粉誘導体が好ましい。
(水分散性接着剤)
水分散性接着剤としては、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス等の共役ジエン系共重合体ラテックス、アクリル酸エステルまたは、メタクリル酸エステルの重合体または共重合体ラテックス等のアクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル重合体等のビニル系重合体ラテックス、あるいはこれらの各種重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基含有単量体で変性した重合体または共重合体ラテックス等が挙げられる。
<助剤>
本発明において原紙と接する塗被層用塗被液に使用する助剤としては、分散剤、消泡剤、防腐剤、粘性改良剤、着色剤、潤滑剤、耐水化剤等の中から、1種類又は2種類以上を適宜選択して使用することができる。
本発明における原紙と接する塗被層用塗被液の固形分濃度としては、20〜65質量%の範囲であることが好ましく、塗被量の調整や操業性を考慮すると25〜60%の範囲であることがより好ましい。
<上塗り塗被層>
原紙と接する塗被層上に上塗り塗被層を設ける場合、上塗り塗被層(あるいは上塗り塗被液)については、特に限定されるものではなく、一般に塗被紙に使用されている顔料および接着剤を主成分とする塗被液から形成され、塗被紙の品質要求に応じて適宜設計・選択できる。
顔料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、本発明で規定する軽質炭酸カルシウム、本発明以外の軽質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、シリカ、サチンホワイト、ホワイトカーボン、水酸化アルミニウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、プラスチックピグメント等の無機系あるいは有機系顔料を例示できる。この中でも特に、本発明で規定する軽質炭酸カルシウムを用いることが好ましく、該軽質炭酸カルシウムを使用することで塗被紙の白色度、光沢、平滑性を向上させることができる。
接着剤としては、原紙と接する塗被層と同様に、水溶性接着剤や水分散性接着剤を単独又は併用して使用することができ、特に限定されるものではないが、水溶性接着剤を多く配合すると、塗被紙の光沢および平滑発現性が低下する傾向にあるため注意が必要である。
また、必要に応じて、分散剤、消泡剤、防腐剤、粘性改良剤、着色剤、潤滑剤、耐水化剤等の助剤を使用することも可能である。
上塗り塗被層用塗被液の固形分濃度としては、25〜70質量%の範囲で選択できる。塗被量の調整や操業性を考慮すると、50〜65質量%の範囲であることが望ましい。
<原紙>
本発明に使用する原紙としては、特に限定するものではないが、原料パルプとして化学パルプ(NBKP、LBKP等)、機械パルプ(GP、CGP、RGP、TMP等)、古紙パルプ(DIP等)の1種類以上が適宣混合され、紙料の調製が行われる。紙料中に必要に応じてホワイトカーボン、クレー、無定形シリカ、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム等の填料を添加し、さらに必要に応じて紙力増強剤、歩留り向上剤、強化ロジンサイズ剤、エマルジョンサイズ剤などの内添サイズ剤、耐水化剤、紫外線防止剤などの一般に公知公用の抄紙用薬品が添加された酸性紙又は中性紙であればよい。勿論、本発明で規定する軽質炭酸カルシウムを填料として用いてもよい。原紙の坪量は、一般的には30〜70g/m程度であり、抄紙機は特に限定されることはなく、例えば、長網式抄紙機、オントップフォーマー式抄紙機、ツインワイヤー式抄紙機、ギャップフォーマー式抄紙機、円網式抄紙機、短網式抄紙機等の抄紙機を使用することができる。なお、本発明の印刷用塗被紙の製造装置は、オンマシン方式であっても、オフマシン方式であっても構わないが、生産効率の観点からオンマシン方式が好ましい。
<塗被および仕上げ>
本発明において、原紙と接する塗被層を形成するための塗被装置としては、高速塗工適性、断紙防止効果等の生産性、品質等を考慮するとロッドメタリングサイズプレスコーターを使用する。
ロッドメタリングサイズプレスコーター使用するロッドとして、表面が平滑なロッド、溝付きロッド、ワイヤー線巻き付けロッド等が使用でき、操業性と品質等を考慮すると、表面が平滑なロッドが好ましい。また、表面が平滑なロッドの径は10〜50mmが好ましい。ロッドの径が10mm未満では、塗被面の品質が劣るおそれがあり、50mmを超えても塗工面の品質は変わらないため、特に大きくする必要はないためである。
ロッドメタリングサイズプレスコーターに用いるロッドホルダ材質としては、ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン等が一般に用いられているが、本発明においてはポリエチレン素材を使用する。これはポリエチレン素材が上記材質の中で特に耐磨耗性に優れるためである。また、本発明に使用する軽質炭酸カルシウムは、粒子径が小さく、かつ粒度分布が揃っており、粗大な粒子が含まれないという特徴を有しているため、ロッドホルダに対して顔料塗被液が与える摩擦を低減できる。つまり、ポリエチレン素材の耐摩耗性と、本発明に使用する軽質炭酸カルシウムの特徴とから、ロッドホルダの耐用寿命が著しく向上し、操業中にロッドホルダを取り替える周期を延ばすことが可能となる。
上塗り塗被層を形成するための塗被装置は、特に限定されるものではなく、当業界で一般的に使用されているトレーリング、フレキシブル、ロールアプリケーション、ファウンテンアプリケーション、ジェットファウンテン、ショートドゥエル等のベベルタイプやベントタイプのブレードコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、チャンプレックスコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター、ブレードメタリングサイズプレスコーター、ゲートロールサイズプレスコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、ダイコーター、スプレーコーター等の塗被装置が適宣使用できる。
この中でも特に、高速塗工適性、断紙防止効果等の生産性、品質等を考慮すると、フィルムトランスファー方式の塗被装置で塗被することが好ましく、フィルムトランスファー方式の塗被装置としては、ゲートロールコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター、ブレードメタリングサイズプレスコーターがあり、これらの塗被装置のうちロッドメタリングサイズプレスコーターを使用することがより好ましい。
フィルムトランスファー方式の塗被装置で塗被する場合は、一般的には両面同時に塗被されるが、アプリケータロール出口において、紙離れが安定せず、片面あるいは両面とも紙表面に塗工ムラが生じやすい。この塗工ムラが発生した場合は、塗被紙品質を著しく低下させるが、特に上塗り塗被層での塗工ムラについては塗被紙品質をさらに低下させる。そこで、両面とも安定した紙離れをさせるように、上塗り塗被層を形成させる塗被方法として、上塗り塗被層用塗被液を、一方の面に塗被、乾燥後、他方の面に塗被、乾燥することが好ましい。
なお、原紙と接する塗被層および上塗り塗被層を乾燥する方法としては、特に限定するものではなく、蒸気乾燥、ガスヒーター乾燥、電気ヒーター乾燥、赤外線ヒーター乾燥等の各種方式が採用できる。
原紙と接する塗被層の乾燥塗被量としては、片面あたり1〜10g/mであり、好ましくは2〜8g/mである。塗被量が1g/m未満の場合、塗被液の表面被覆性が劣るため所望とする品質が得がたい。また、10g/m以上を超える場合はミスティング等の操業上の問題が発生する場合があるとともに、塗被した際の塗工ムラが生じやすい。
上塗り塗被層の乾燥塗被量としては、片面あたり2〜12g/mであり、好ましくは4〜10g/mである。因みに塗被量が2g/m未満の場合、光沢度や平滑性等、所望する品質が得られない。また12g/mを超えると、塗被操業上の問題が発生するおそれがあり、塗工ムラも発生し易く好ましくない。
本発明は、上記の原紙と接する塗被層を形成、または原紙と接する塗被層の上に上塗り塗被層を形成したのち、各種キャレンダー装置にて平滑化処理が施されるが、かかるキャレンダー装置としては、スーパーキャレンダー、ソフトキャレンダー、グロスキャレンダー、コンパクトキャレンダー、マットスーパーキャレンダー、マットキャレンダー等、従来公知のキャレンダー装置が適宣使用される。
キャレンダー仕上げ条件としては、剛性ロールの温度キャレンダー圧力、ニップ数、ロール速度キャレンダー前水分などが要求される品質に応じて適宣選択される。使用するキャレンダー装置の材質は、剛性ロールでは、金属もしくは、その表面に硬質クロムメッキなどで鏡面処理したロールである。また弾性ロールはウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂ポリアクリレート樹脂などの樹脂ロール、コットン、ナイロン、アラミド樹脂などを形成したロールが適宣使用される。
なお、キャレンダーによる仕上げ後の塗被紙の調湿、加湿のための水塗り装置、静電加湿装置、蒸気加湿装置などを適宣組み合わせて使用することも可能である。
以下に、具体例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらによって制約を受けるものではない。また、例中の部および%は特に限らない限り、それぞれ質量部および質量%を示す。
(製造例1)
(軽質炭酸カルシウムの調製)
混合機としてチョッパー羽根を取外し、全てをショベル羽根にした連続式プロシェアミキサWA150型(大平洋機工社製)を用いて、混合機の一端から工業用生石灰(CO含有率0.3%)を4kg/min投入し、他端から消石灰が排出されるまでの滞留時間を8分とし、ショベル羽根周速3.0m/s、30℃の消和水を2.58kg/minをノズル方式で2箇所から添加した。得られた消石灰をカットポイント35μmで分級した後、35℃の水と混合し10%消石灰スラリー10kgを調製した。攪拌周速5.0m/s、炭酸/空気混合ガス(ガス濃度20%)を16L/minの流量でpH=7〜8になるまで炭酸化し、軽質炭酸カルシウムスラリーを得た。
前記炭酸カルシウムスラリーをフィルタープレス・ドライヤーロールフィット(株式会社宇野澤組鐵工所製)により脱水・操作を行い、固形分濃度73%のケーキを得た。次いで、インテンシブミキサを用いて軽質炭酸カルシウムに対し1.0%ポリアクリル酸ソーダ分散剤(商品名:アロンT−50,東亜合成社製)を加えて分散し、軽質炭酸カルシウムスラリーを調製した。さらに、上記軽質炭酸カルシウムスラリーを、解砕メディアとして直径1.0〜1.4mmのガラスビーズを用いてサンドグラインダーで湿式粉砕処理を60分間行い、固形分濃度71%の顔料評価用軽質炭酸カルシウムスラリーを調製した。
(製造例2)
製造例1において、分級した消石灰を混合する水の温度を50℃とした以外は、製造例1と同様にして軽質炭酸カルシウムを得た。
(製造例3)
攪拌機付容器に60℃の消和水9kgを仕込み、攪拌しながら工業用生石灰(CO含有率0.3%)を1kg添加して、120分間消化した。得られた消石灰を330メッシュ(45μm)の篩で分級した後、遠心分離機を用いて、微粒スラリーと粗粒スラリーに分離した。分離した粗粒消石灰スラリーを40℃まで冷却し、12%の消石灰スラリー10kgを調製した。次に、消石灰スラリーに種結晶として針状軽質炭酸カルシウム(商品名:TP123CS,奥多摩工業社製)を固形分換算で消石灰:針状軽質炭酸カルシウム=99:1となる比率で添加した。攪拌周速5.0m/s、炭酸ガス(ガス濃度100%)を12l/minの流量でpH=7〜8となるまで炭酸化させ、軽質炭酸カルシウムスラリーを得た。前記炭酸カルシウムスラリーをフィルタープレス・ドライヤーロールフィット(株式会社宇野澤組鐵工所製)により脱水・操作を行い、固形分濃度73%のケーキを得た。次いで、インテンシブミキサを用いて軽質炭酸カルシウムに対し1.0%ポリアクリル酸ソーダ分散剤(商品名:アロンT−50,東亜合成社製)を加えて分散し、軽質炭酸カルシウムスラリーを調製した。
(製造例4)
市販の針状軽質炭酸カルシウム(商品名:TP123CS,奥多摩工業社製)を得た。
(製造例5)
市販の立方状軽質炭酸カルシウム(商品名:ブリリアントS15,白石カルシウム社製)を得た。
(製造例6)
市販の紡錘状軽質炭酸カルシウム(商品名;TP121−7C,奥多摩工業株式会社製)を得た。
製造例で得られた軽質炭酸カルシウムについて、下記の観察および測定を行い、その結果を表1に示した。
(粒子形状観察)
走査型電子顕微鏡(日立社製S−3500N)による写真撮影を行い、倍率7000倍にて粒子形状を観察した。
(粒径測定)
レーザー回折法(日機装社製マイクロトラックHRAX−100)による粒度分布を測定した。累積体積が10%、50%、90%に相当する粒径をD10、D50、D90として、50体積%(D50)の粒子径を平均粒子径とし、さらに90体積%(D90)と10体積%(D10)の比(D90/D10)を求めた。
参考までに、X線透過式粒度分布測定装置(セディグラフ5100,マイクロメリテックス社製)による粒度分布も測定した。累積体積が10%、50%、90%に相当する粒径をd10、d50、d90として求めたが、本発明例と比較例のd10が小さく、測定範囲外であった。
Figure 0005810888
(実施例1)
(原紙の製造)
広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)50部、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)15部、チラシを含む新聞脱墨パルプ(DIP)35部の割合で混合して離解し、リファイナーで叩解処理したパルプスラリー10%に、カチオン化澱粉(商品名:エースK、王子コーンスターチ社製)を0.5%、アルキルケテンダイマーサイズ剤(商品名:サイズパインK−287,荒川科学工業社製)0.1%、ポリアクリルアミド(商品名:ポリストロン851,荒川化学工業社製)0.02%、填料として軽質炭酸カルシウム(商品名:タマパールTP−121,奥多摩工業社製)を紙中灰分が10%になるように順次添加し、得られた紙料をギャップフォーマー抄紙機で抄紙し、米坪40.0g/mの原紙を得た。
(原紙と接する塗被層用塗被液Aの調製)
顔料として重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドラカーブ−90,備北粉化工業社製)25部、製造例1で得られた軽質炭酸カルシウム75部(固形分換算)に対して、接着剤として酸化澱粉(商品名:エースA,王子コーンスターチ社製)6部、スチレン−ブタジエン共重合ラテックス(商品名:OJ1000H,JSR社製)8部(いずれも固形分換算)を加え、さらに助剤として消泡剤および染料を順次加えて固形分濃度58%の原紙と接する塗被層用塗被液Aを調製した。
(印刷用塗被紙の調製)
上記原紙両面に、ロッドメタリングサイズプレスコーター(ロッド種類:表面が平滑なロッド、ロッド径:15mm、ロッドホルダ材質:ポリエチレン)を用いて、乾燥後重量が片面当たり6g/mになるように原紙と接する被層用塗被液Aを両面同時に塗被、乾燥後を行った。このようにして得られた両面塗被紙を加熱した金属ロールと樹脂ロールからなる熱キャレンダーにて平滑化処理を施し、印刷用塗被紙を得た。
参考例1
実施例1のロッドメタリングサイズプレスコーターのロッドホルダ材質をポリウレタンに変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。
(実施例
製造例2で得られた軽質炭酸カルシウムを用い、原紙と接する塗被層用塗被液Bとした以外は、実施例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。
(実施例
製造例3で得られた軽質炭酸カルシウムを用い、原紙と接する塗被層用塗被液Cとした以外は、実施例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。
(比較例1)
製造例4で得られた軽質炭酸カルシウムを用い、原紙と接する塗被層用塗被液Dとした以外は、実施例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。
(比較例2)
製造例4で得られた軽質炭酸カルシウムを用い、原紙と接する塗被層用塗被液Dとした以外は、参考例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。
(比較例3)
製造例5で得られた軽質炭酸カルシウムを用い、原紙と接する塗被層用塗被液Eとした以外は、実施例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。
(比較例4)
製造例6で得られた軽質炭酸カルシウムを用い、原紙と接する塗被層用塗被液Fとした以外は、実施例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。
(比較例5)
原紙と接する塗被層用塗被液の顔料として重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ−90,備北粉化工業社製)50部、カオリン(商品名:ウルトラホワイト90,BASF社製)50部に置き換え、原紙と接する塗被層用塗被液Gとした以外は、実施例1同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例、比較例で得られた塗被紙について、下記の評価を行い、その結果を表2に示した。
(白色度)
JIS P 8148:2001に準じて、分光白色度測定計(SC−10WT,スガ試験機社製)を用いて測定した。
(白紙光沢)
JIS P 8142:1993に準じて、光沢度計(GM−25,村上色彩研究所社製)を用いて75度光沢度を測定した。
(PPS平滑度)
パーカープリントサーフ(PPS)表面平滑度試験機(MODEL M−569型,MESSMER BUCHEL社製)を用いて5回測定し、その平均値を求めた。なお、数値が小さいほど平滑性が高くなる。
(印刷光沢)
RI印刷試験機(石川島産業機械製)でオフセット輪転機用新聞印刷インキ(NEWS WEBMASTER/プロセス黒G2,サカタインクス社製)を0.7cc練った後、印刷を行い、印刷面光沢を目視評価した。
◎:印刷光沢が高く、良好。
○:印刷光沢はあるが、個人差などにより十分とは言えない場合あり。
△:印刷光沢が低く、光沢感としては不十分。
×:印刷光沢がほとんどなく、劣る。
(印刷着肉)
RI印刷試験機(石川島産業機械製)にて1色目に印刷インキ(TOYOKING TKU CC藍,東洋インキ製造社製)を0.5cc使用して印刷を行い、その後2色目に印刷インキ(紙試験用インキ紅,東洋インキ製造社製)を0.3cc使用して経過時間を変えながら重ね刷りした際の2色目紅インキの着肉ムラを目視評価した。
◎:着肉ムラが無く、着肉性がよい。
○:着肉ムラが若干見られるが、実用上問題ないレベル。
△:着肉ムラが見られ、実用上許容できないレベル。
×:着肉ムラがひどく、劣る。
(表面強度)
RI印刷試験機(石川島産業機械製)にてタック値13のインキを0.6cc練り印刷を行い、ブランケットに残ったインキをコート紙に転写して白抜け部分を目視評価した。
◎:パイリングが発生せず、良好。
○:パイリングが少し発生するが、実用上問題ないレベル。
△:パイリングが発生し、実用上許容できないレベル。
×:パイリングが多く発生し、劣る。
(ロッドホルダ磨耗)
各実施例、比較例の原紙と接する塗被層用塗被液を用い、ロッドメタリングサイズプレスコーターにて24時間、塗被速度1200m/分で塗被を行い、各ロッドホルダの磨耗度を目視評価した。
◎:ロッドホルダ磨耗がなく、良好
○:若干のロッドホルダ磨耗が発生しているが、問題ないレベル
△:ロッドホルダ磨耗が発生し、許容できないレベル
×:ロッドホルダ磨耗がひどく、劣る。
Figure 0005810888
表2より、本発明の製造方法にて作製した印刷用塗被紙(実施例1〜)は、白紙光沢、印刷適性に優れるだけでなく、ロッドホルダ磨耗に対しても良好な結果を得ることができる。
(実施例
(原紙と接する塗被層用塗被液Hの調製)
製造例1で得られた軽質炭酸カルシウム100部(固形分換算)に対して、接着剤として酸化澱粉(商品名:エースA,王子コーンスターチ社製)25部、スチレン−ブタジエン共重合ラテックス(商品名:OJ1000H,JSR社製)5部(いずれも固形分換算)を加え、さらに助剤として消泡剤および染料を順次加えて固形分濃度30%の原紙と接する塗被層用塗被液Hを調製した。
(上塗り塗被層用塗被液Aの調製)
製造例1で得られた軽質炭酸カルシウム75部、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドラカーブK−9,備北粉化工業社製)25部からなる顔料スラリー(固形分換算)に対して、接着剤として酸化澱粉(商品名:エースA,王子コーンスターチ社製)5部、スチレン−ブタジエン共重合ラテックス(商品名:OJ1000H,JSR社製)10部(いずれも固形分換算)を加え、さらに助剤として消泡剤および染料を順次加えて固形分濃度60%の上塗り塗被層用塗被液Aを調製した。
(印刷用塗被紙の調製)
実施例1で調製した原紙上に、上記原紙と接する塗被層用塗被液Hをロッドメタリングサイズプレスコーター(ロッド種類:表面が平滑なロッド、ロッド径:15mm、ロッドホルダ材質:ポリエチレン)を用いて、乾燥後重量が片面あたり3g/mになるように両面同時に塗被、乾燥後、ソフトニップキャレンダーで平滑化処理を施した。このようにして得られた原紙と接する塗被層上に上塗り塗被層用塗被液Aをファウンテンアプリケーションタイプのブレードコーターを用いて片面あたり8g/m(固形分)となるように一方の面に塗被、乾燥後、他方の面に塗被乾燥を行った。このようにして得られた両面塗被紙を加熱した金属ロールと樹脂ロールからなる熱キャレンダーにて平滑化処理を施し、印刷用塗被紙を得た。
(比較例6)
製造例4で得られた軽質炭酸カルシウムを用い、原紙と接する塗被層用塗被液Iとした以外は、実施例と同様にして印刷用塗被紙を得た。
(比較例7)
比較例6の原紙と接する塗被層用塗被液Iの塗被方法をロッドメタリングサイズプレスコーターからファウンテンアプリケーションタイプのブレードコーターに変更した以外は、比較例6と同様にして印刷用塗被紙を得た。
(実施例
(原紙と接する塗被層用塗被液Jの調製)
製造例1で得られた軽質炭酸カルシウム50部、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ−90,備北粉化工業社製)50部からなる顔料スラリー(固形分換算)に対して、接着剤として酸化澱粉(商品名:エースA,王子コーンスターチ社製)25部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:OJ1000H,JSR社製)5部(いずれも固形分換算)を加え、さらに助剤として消泡剤および染料を順次加えて固形分濃度30%の原紙と接する塗被層用塗被液Jを調製した。
(上塗り塗被層用塗被液Bの調製)
製造例1で得られた軽質炭酸カルシウム100部(固形分換算)に対して、接着剤として酸化澱粉(商品名:エースA,王子コーンスターチ社製)5部、スチレン−ブタジエン共重合ラテックス(商品名:OJ1000H,JSR社製)10部(いずれも固形分換算)を加え、さらに助剤として消泡剤および染料を順次加えて固形分濃度30%の上塗り塗被層用塗被液Bを調製した。
(印刷用塗被紙の調製)
実施例1で調製した原紙上に、上記原紙と接する塗被層用塗被液Jをロッドメタリングサイズプレスコーター(ロッド種類:表面が平滑なロッド、ロッド径:15mm、ロッドホルダ材質:ポリエチレン)を用いて、乾燥後重量が片面あたり3g/mになるように両面同時に塗被、乾燥後、ソフトニップキャレンダーで平滑化処理を施した。このようにして得られた原紙と接する塗被層上に上塗り塗被層用塗被液Bをロッドメタリングサイズプレスコーター(ロッド種類:表面が平滑なロッド、ロッド径:15mm、ロッドホルダ材質:ポリエチレン)を用いて片面あたり6g/m(固形分)となるように一方の面に塗被、乾燥後、他方の面に塗被乾燥を行った。このようにして得られた両面塗被紙を加熱した金属ロールと樹脂ロールからなる熱キャレンダーにて平滑化処理を施し、印刷用塗被紙を得た。
(比較例8)
製造例4で得られた軽質炭酸カルシウムを用い、原紙と接する塗被層用塗被液Kとした以外は実施例と同様にして印刷用塗被紙を得た。
(操業性)
5日間、塗被速度1200m/分で24時間操業した場合の各塗被装置部での断紙回数について評価した。
◎:5日間での断紙回数が0〜5回
○:5日間での断紙回数が6〜8回
×:5日間での断紙回数が9回以上
Figure 0005810888
表3より、本発明の製造方法にて作製した印刷用塗被紙(実施例)は、白紙光沢および印刷適性に優れる。

Claims (5)

  1. 原紙上に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を少なくとも片面当たり1層以上有する印刷用塗被紙の製造方法において、原紙と接する塗被層の顔料としてレーザー回折法による粒度分布曲線の50体積%粒子径(D50)が0.2〜0.7μmであり、かつ90体積%の粒子径(D90)と10体積%の粒子径(D10)の比(D90/D10)が8以下である針状の軽質炭酸カルシウムを含有し、該塗被層をロッドホルダの材質がポリエチレンであるロッドメタリングサイズプレスコーターにて塗被することを特徴とする印刷用塗被紙の製造方法。
  2. 前記軽質炭酸カルシウムは、粒度分布曲線の50体積%の粒子径(D50)が0.3〜0.6μmであり、かつ90体積%の粒子径(D90)と10体積%(D10)の比(D90/D10)が6以下であることを特徴とする請求項1に記載の印刷用塗被紙の製造方法。
  3. 原紙上に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を少なくとも片面当たり2層以上有する印刷用塗被紙の製造方法において、原紙と接する塗被層をロッドホルダの材質がポリエチレンであるロッドメタリングサイズプレスコーターにて塗被することを特徴とする請求項1または2に記載の印刷用塗被紙の製造方法。
  4. 原紙上に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を少なくとも片面当たり2層以上有する印刷用塗被紙の製造方法において、最表面の塗被層をフィルムトランスファー方式の塗被装置にて塗被することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の印刷用塗被紙の製造方法。
  5. 軽質炭酸カルシウムは、生石灰に対するモル比が2.5以下の範囲で消和水を添加し混合することにより消石灰を得る工程(A)、該消石灰と水とを混合することにより消石灰を得る工程(B)、および該消石灰に二酸化炭素含有ガスを吹き込み炭酸化する工程(C)を経て製造されることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の印刷用塗被紙の製造方法。
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