JP5804078B2 - 情報処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理装置に関する。
通信ネットワークを利用して提供されるクラウドサービスの進展にともない、クラウドシステムの提供インフラであるデータセンターの消費電力が急激に増加している。
データセンターでは、計算機室内に多数のラック(サーバラック)を設置し、各ラックにそれぞれ複数の計算機(サーバ)を収納している。そして、それらの計算機の稼動状態に応じて各計算機にジョブを有機的に配分し、大量のジョブを効率的に処理している。
計算機の稼動にともなって計算機から多量の熱が発生する。計算機内の温度が高くなると誤動作や故障の原因となるため、計算機を冷却することが重要になる。そのため、通常データセンターでは、計算機で発生した熱を送風ファンによりラックの外に排出するとともに、パッケージエアコンを使用して室内の温度を管理している。
ところで、データセンターで消費される全電力のうちの約40%が空調設備によるものといわれている。データセンターの処理能力を損なわずにデータセンターで消費する電力を削減するためには、計算機を効率的に冷却することが重要になる。
パッケージエアコンは、吹き出しエアーの温度を精度よく制御できるが、パッケージエアコンだけでは室内の温度分布を管理することは難しく、部分的に冷却が過剰になる場所や、熱だまりと呼ばれる部分的に高温な場所が発生する。また、パッケージエアコンからラックまで距離があるため、パッケージエアコンには大きな送風能力が求められ、消費電力が大きくなる一因となっている。
そこで、パッケージエアコンとは別にラック間にラックとほぼ同じサイズの冷却装置を配置するIn−Rowと呼ばれるシステムが採用されることもある。このシステムでは、ラックから排出される高温のエアーをラックの近傍で冷却することにより、過剰な冷却や熱だまりの発生を抑制し、空調設備の省電力化を図っている。
特開2011−226737号公報 特開2010−54074号公報
1ラック当たりの発熱量が30kW又はそれ以上になっても電子機器を効率的に冷却できる情報処理装置を提供することを目的とする。
開示の技術の一観点によれば、室内の第1の空間を囲む複数のパネルと、前記第1の空間内に配置されて電子機器が収納された電子機器収納部と、前記第1の空間内であって前記電子機器収納部から離隔した位置に配置された熱交換器と、前記電子機器収納部と前記熱交換器との間に設けられて前記第1の空間内の他の空間から分離された第2の空間と、前記第1の空間内のエアーを、前記電子機器収納部、前記第2の空間、及び前記熱交換器の順番で循環させる送風機と、室外に配置された冷却装置と、前記冷却装置と前記熱交換器との間で冷却媒体を循環させるポンプとを有する情報処理装置が提供される。
上記一観点に係る情報処理装置によれば、1ラック当たりの発熱量が30kW又はそれ以上になっても電子機器を効率的に冷却でき、消費電力を削減することができる。
図1は、第1の実施形態に係る電子機器用ラック及びその電子機器用ラックに電子機器を収納してなる情報処理装置を示す模式図である。 図2は、熱交換器の正面図である。 図3は、第1の実施形態に係る情報処理装置を実際に作製し、各部の温度を測定した結果を示す図である。 図4は、実施例及び比較例1における負荷電力と熱交換量との関係を調べた結果を示す図である。 図5は、比較例1の配置を示す平面図である。 図6は、実施例の効果を比較例2と比較して示す図である。 図7は、実施例及び比較例3における風量と熱通過率との関係を調べた結果を示す図である。 図8は、第1の実施形態の変形例を示す図である。 図9は、第2の実施形態に係る電子機器用ラック及びその電子機器用ラックに電子機器を収納してなる情報処理装置を示す図である。 図10は、第2の実施形態の制御部による送風ファン及び冷却水供給量の制御方法を説明するフローチャートである。
以下、実施形態について説明する前に、実施形態の理解を容易にするための予備的事項について説明する。
前述したように、パッケージエアコンだけでは過剰な冷却や熱だまりが発生し、計算機を効率的に冷却することが難しい。そのため、In−Rowと呼ばれるシステムが採用されることもある。
しかし、現状では1ラック当たりの発熱量が10kW程度であるのに対し近い将来には1ラック当たりの発熱量が30kW又はそれ以上になると予想されており、上述した公知の方法ではラック内に収納された電子機器の冷却が難しくなる。
以下の実施形態では、1ラック当たりの発熱量が30kW又はそれ以上になっても電子機器を効率的に冷却できる電子機器用ラック及び情報処理装置について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る電子機器用ラック及びその電子機器用ラックに電子機器を収納してなる情報処理装置を示す模式図である。なお、ここでは説明の便宜上、図1のX方向を前後方向、Y方向を幅方向、Z方向を高さ方向とする。
図1のように、本実施形態に係る電子機器用ラック10は、パネル10a,10b,10c,…により6面が囲まれた直方体の形状を有している。但し、少なくともラック10の一方又は両側の側面パネルは開閉自在であり、電子機器15の装着、脱着及びメンテナンスを容易に行うことができる。なお、パネル10a,10b,10c,…により囲まれた空間が第1の空間に対応する。
ラック10内には、電子機器15を収納する電子機器収納部11と、ドライコイル式熱交換器12と、ラック10内にエアーを循環させる送風ファン13とが設けられている。また、電子機器収納部11及び熱交換器12の上には仕切り板14が配置されている。
図1のように、電子機器収納部11及び熱交換器12はラック10の前面パネル10aと背面パネル10bとの間に縦列に並んで配置されている。本実施形態では、電子機器収納部11と熱交換器12との間の空間をホットアイル21と呼び、熱交換器12とラック10の背面パネル10bとの間の空間を第1のコールドアイル22と呼ぶ。また、ラック10の前面パネル10aと電子機器収納部11との間の空間を第2のコールドアイル24と呼び、ラック10の上面パネル10cと仕切り板14との間の空間を冷風流路23と呼ぶ。ホットアイル21が第2の空間に対応する。
ホットアイル21は、電子機器収納部11、熱交換器12、仕切り板14及びラック10の側面パネルにより、他の空間と分離されている。また、冷風流路23と第2のコールドアイル22とはエアーが自由に通流できる状態で連絡している。
電子機器収納部11には、複数の電子機器15が高さ方向に並んで収納される。本実施形態では、電子機器15がサーバ(計算機)であるとする。但し、サーバに替えて、又はサーバとともに、ストレージやスイッチなどの電子機器を電子機器収納部11に収納してもよい。
各電子機器15の一方の面(図1では左側の面)は吸気面であり、他方の面(図1では右側の面)は排気面である。各電子機器15は、吸気面を第2のコールドアイル24に向け、排気面をホットアイル21に向けて配置される。
熱交換器12は、図2の正面図に示すように、冷却媒体が通流するパイプ12aと、パイプ12aに接続された多数のフィン12bとを有し、電子機器収納部11に収納された電子機器15の排気面に対向して配置されている。電子機器15内を通る間に温度が上昇したエアーは、熱交換器12のフィン12b間を通る際に冷却される。熱交換器12の幅及び高さは、電子機器収納部11の幅及び高さとほぼ同じである。
熱交換器12は配管(図示せず)を介して屋外に配置された冷却装置(図示せず)と接続されており、冷却装置と熱交換器12との間を冷却媒体が循環する。本実施形態では、冷却媒体として水を使用し、冷却装置としてフリークーリング装置を使用するものとする。フリークーリング装置は、冷凍機を使用せず、水が蒸発するときに周囲から潜熱を奪う現象を使用して水を冷却する装置である。
送風ファン13は、第1のコールドアイル22と冷風流路23との間に配置されている。この送風ファン13により、送風ファン13、冷風流路23、第2のコールドアイル24、電子機器収納部11(電子機器15)、ホットアイル(第2の空間)21、熱交換器12、第1のコールドアイル22の順番に循環するエアーの流れが形成される。送風ファン13は送風機の一例である。
なお、本実施形態では、個々の電子機器15には送風ファンが設けられてなく、送風ファン13によりラック10内のエアーを循環させることにより、電子機器15内にエアーを通流させている。しかし、必要に応じて電子機器15に送風ファンを設けてもよい。
以下、本実施形態に係る情報処理装置を実際に作製し、各部の温度を測定した結果について説明する。
図3のように、電子機器収納部11に6台の模擬サーバ15aを収納し、各模擬サーバ15aの発熱量を、上から順に7.3kW、7.4kW、7.6kW、7.6kW、5.1kW、5.0kW(合計40kW)とした。また、熱交換器12には温度が15.0℃の冷却水を供給した。そして、図3中に黒点で示した各位置における温度と風速とを測定した。
その結果、模擬サーバ15aから排出されるエアーの温度は44℃〜49℃であり、熱交換器12を通過した後のエアーの温度は21℃〜23℃であった。また、熱交換器12から排出される冷却水の温度は21.4℃であった。なお、図3中の矢印は、エアーの流れ方向を示している。
図4は、横軸にラック内に収納された電子機器(模擬サーバ)の負荷電力の合計をとり、縦軸に熱交換器による熱交換量をとって、実施例及び比較例1における負荷電力と熱交換量との関係を調べた結果を示す図である。図4中の破線は、負荷電力と交換熱量とが等しい場合、すなわち熱交換率が100%の場合を示している。
実施例として、図1に示すラック10内に電子機器15及び熱交換器12を配置したモデルを採用した。実施例のフットプリントは1.1m2である。また、比較例1として、図5の平面図に示すように、フットプリントが5.2m2の室内にラック31及び熱交換器32を配置したモデルを採用した。比較例1では、ラック31から排出されたエアーはラック31の側方及び上方を通って熱交換器32の吸気面側に戻る。
図4からわかるように、比較例1では、負荷電力が20kW以下の場合は熱交換率がほぼ100%であるが、負荷電力が20kWを超えると熱交換率は100%から大きく減少する。これは、ラック31から排出された熱を熱交換器32で十分に回収することができず、室内の温度が上昇することを意味している。熱交換器32で回収できない熱は、パッケージエアコン等で回収して室外に放散することが必要になる。
一方、実施例では、負荷電力が40kWを超えても熱交換率はほぼ100%であり、パッケージエアコン等の他の冷却装置が不要である。但し、計算機室には人の出入りによる温度変化もあるので、本実施形態においてもラック10を配置した部屋全体の温度を調整するパッケージエアコンを配置することが好ましい。
図6は、横軸に負荷電力をとり、縦軸に冷却に要する電力量をとって、実施例の効果を比較例2と比較して示す図である。
但し、実施例として、図1に示すラック10内に電子機器(模擬サーバ)及び熱交換器12を配置したモデルを採用した。また、比較例2として、室内に電子機器を収納したラックとパッケージエアコンとを配置したモデルを採用した。比較例2では、電子機器で発生した熱をラックから室内に排出し、室内に排出されたエアーをパッケージエアコンにより冷却してラックの近傍まで搬送する。
なお、図6において、実施例の消費電力は、送風ファン13の消費電力と熱交換器12に冷却水を供給するポンプの消費電力との合計を示しているが、送風ファン13の消費電力は実測値であり、ポンプの消費電力は推定値である。また、比較例2の消費電力は実測値である。
図6からわかるように、実施例では、電子機器の冷却に要する電力量が比較例2よりもはるかに少なく、1ラック当たりの発熱量が40kWの場合は消費電力を約64%も低減できる。
図7は、横軸に熱交換器を通過するエアーの風量をとり、縦軸に熱交換器の熱通過率をとって、実施例及び比較例3における風量と熱通過率との関係を調べた結果を示す図である。
但し、実施例として、図1に示すラック10内に電子機器(模擬サーバ)及び熱交換器12を配置したモデルを採用した。また、比較例3として、公知のIn−Rowタイプの冷却システムを採用した。ここでは、実施例及び比較例3のいずれも負荷電力を30kWとし、熱交換器に温度が15℃の冷却水を供給している。
図7からわかるように、熱通過率が40kW/m2・Kの場合、実施例では冷却水流量が74.7L(リットル)/min、風量が3400m3/hとすることにより対応することができた。一方、比較例では、熱通過率が40kW/m2・Kの場合、冷却水量が95.6L/min、風量が7380m3/hとすることにより対応することができた。
この図7から、実施例のほうが比較例3よりも必要な冷却水流量及び風量が少なく、消費電力が少ないことがわかる。
以上説明したように、本実施形態に係る電子機器用ラック及び情報処理装置は、1ラック当たりの発熱量が30kWを超える場合でも少ない電力でラック内に収納された電子機器を十分冷却することができる。これにより、データセンター等の施設の消費電力を削減することができる。
(変形例)
図1に示す電子機器用ラック10では、第2のコールドアイル24を上から下に流れるエアーの流れが速いと、電子機器収納部11の上側に配置された電子機器15と下側に配置された電子機器15とでエアー供給量が大きく異なることがある。その結果、電子機器収納部11の上側に配置された電子機器15は冷却不足となり、故障や誤動作が発生する原因となる。
そこで、図8のように、電子機器収納部11の各電子機器収納エリア間に出し入れ自在のガイド板16を設け、ガイド板16の突出量により各電子機器15に供給されるエアーの量を調整できるようにしてもよい。ガイド板16の突出量は作業者が個別に調整するようにしてもよく、各電子機器15に温度センサを設け、それらの温度センサによる検出温度に応じてガイド板16の突出量が自動的に変化するようにしてもよい。なお、ガイド板16は電子機器収納エリアの通風量を調整する風量調整部の一例である。
(第2の実施形態)
図9は、第2の実施形態に係る電子機器用ラック及びその電子機器用ラックに電子機器を収納してなる情報処理装置を示す図である。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は熱交換器12の前後の温度差に応じて送風ファン13の回転数及び熱交換器12への冷却水の供給量を制御することにある。図9において図1と同一物には同一符号を付して、重複する部分の説明は省略する。
図9のように、本実施形態の電子機器用ラック40においても、電子機器収納部11内に複数の電子機器15が収納される。但し、本実施形態では、電子機器収納部11の最下段に制御部15bが収納されている。この制御部15bにより、後述するように送風ファン13の回転数及び熱交換器12への冷却水の供給量等が制御される。
なお、制御部15bは電子機器収納部11内に収納された電子機器15(サーバ)を利用して実現されていてもよく、専用の回路で実現されていてもよい。制御部15bが専用の回路で実現されている場合、制御部15bは電子機器収納部11以外の場所に配置されていてもよい。
図9のように、本実施形態では、電子機器収納部11に収納された各電子機器15の排気面側に、各電子機器15から排出されるエアーの温度を検出する温度センサ41が配置されている。また、第1のコールドアイル22には熱交換器12を通過した後のエアーの温度を検出する温度センサ42が配置されている。これらの温度センサ41,42から出力される信号は、制御部15bに伝達される。
また、本実施形態においても、図8に示す変形例と同様に、電子機器収納部11の各電子機器収納エリア間にガイド板16が設けられている。ここでは、各電子機器15内に設けられた温度センサ(図示せず)の出力に基づいて駆動装置(図示せず)が駆動し、ガイド板16の突出量が変化するものとする。なお、ガイド板16の制御に使用する温度センサとして、図9に示す温度センサ41を使用してもよい。また、ガイド板16の突出量は、制御部15bにより制御されるようにしてもよい。
熱交換器12は、冷却水供給配管47a及び冷却水戻り配管47bを介して冷却装置45に接続されている。冷却水供給配管47aにはポンプ46が接続されており、このポンプ46により冷却水が冷却装置45と熱交換器12との間を循環する。
配管47aには熱交換器12に供給される冷却水の温度を検出する温度センサ44aが配置されており、配管47bには熱交換器12から排出される冷却水の温度を検出する温度センサ44bが配置されている。これらの温度センサ44a,44bの出力も、制御部15bに伝達される。
本実施形態では、冷却装置45として、フリークーリング部45aと冷凍機45bとを有するハイブリッド式冷却装置を使用する。この冷却装置45は、通常はフリークーリング部45aのみで冷却水温度を下げる。しかし、フリークーリング部45aで冷却水の温度を十分に下げることができない場合は、制御部15bからの信号により冷凍機45bが稼働する。
また、本実施形態では、ポンプ46として、インバータ式のポンプを使用する。このポンプ46は、制御部15bからの信号に応じて吐出量が変化する。なお、制御部15bからの信号により開度が変化するバルブを使用して熱交換器12に供給する冷却水の流量を変化させるようにしてもよい。
制御部15bは、ホットアイル21の平均温度と第1のコールドアイル22の平均温度との差が20℃以上になるように、送風ファン13の回転数や熱交換器12への冷水の供給量を制御する。
熱交換器12の前後の温度差が大きいほど、熱交換器12の熱交換効率は大きくなる。本実施形態では、上述したように熱交換器12の前後の温度差を20℃以上に保つことで熱交換器12の熱交換効率を高くし、データセンター等の施設で消費する電力をより一層削減するものである。
以下、制御部15bによる送風ファン及び冷却水供給量の制御方法について、図10のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS11において、制御部15bは、第1のコールドアイル22に配置された複数の温度センサ42の検出温度の平均値Tcを算出して、第1のコールドアイル22の温度とする。電子機器15に供給されるエアーの温度も、第1のコールドアイル22の温度Tcと同じということができる。制御部15bは、この温度Tcが予め設定された許容値Tmaxを超えていないかを判定する。
温度Tcが許容値Tmaxを超えたと制御部15bが判定した場合(YESの場合)、電子機器15の冷却が十分でなく、電子機器15の誤動作や故障が発生するおそれがある。この場合はステップS12に移行し、制御部15bはポンプ46を制御して熱交換器12への冷却水供給量を増加させるか、送風ファン13を制御して回転数を上昇させるか、又は冷凍機45bをオンにして冷却水の温度を低下させるか、のいずれかの対応を行って温度Tcを低下させる。その後、ステップS11に戻り、処理を継続する。
一方、ステップS11において、温度Tcが許容値Tmaxを超えていないと制御部15bが判定した場合(NOの場合)、電子機器15の冷却は十分であるということができる。この場合はステップS13に移行し、制御部15bはホットアイル21に配置された複数の温度センサ41の検出温度の平均値を算出して、ホットアイル21の温度Thとする。
その後、制御部15bは、ホットアイル21の温度Thと第1のコールドアイル22の温度Tcとの差を算出する。温度Thと温度Tcとの差が許容値20℃を超えていると制御部15bが場合(YESの場合)は、熱交換器12による熱交換効率が十分に高い状態であるので、現状のままステップS11に戻って処理を継続する。
一方、ステップS13で温度Thと温度Tcとの差が許容値20℃未満であると制御部15bが判定した場合(NOの場合)は、ステップS14に移行する。そして、ステップS14において、制御部15bは、冷凍機45bをオフにし、ファン13の回転数を徐々に減少させてホットアイル21の温度Thを上昇させる。この場合は、電子機器15の負荷が低下してあまり発熱していない状態なので、過剰な冷却を回避するため、更にポンプ46を制御して熱交換器12への冷却水供給量を減少させる。その後、ステップS11に戻って処理を継続する。
このように、本実施形態では、温度センサ41,42により熱交換器12の前後の温度を測定し、熱交換器12の前後の温度差が20℃以上となるように送風ファン13の回転数、熱交換器12への冷却水の供給量、及び冷凍機45bのオン−オフを制御する。これにより、熱交換器12の熱交換効率が上昇し、データセンター等の施設で消費する電力をより一層削減することができる。
なお、本実施形態では電子機器収納部11に収納された各電子機器15に対応して温度センサ41を配置しているが、最も高温になると思われる一つ又は複数の電子機器15の排気面のみに温度センサ41を配置してもよい。また、本実施形態では第1のコールドアイル22に3個の温度センサ42を配置しているが、第1のコールドアイル22に配置する温度センサ42の数は1個でもよく、2個又は4個以上でもよい。

Claims (5)

  1. 室内の第1の空間を囲む複数のパネルと、
    前記第1の空間内に配置されて電子機器が収納された電子機器収納部と、
    前記第1の空間内であって前記電子機器収納部から離隔した位置に配置された熱交換器と、
    前記電子機器収納部と前記熱交換器との間に設けられて前記第1の空間内の他の空間から分離された第2の空間と、
    前記第1の空間内のエアーを、前記電子機器収納部、前記第2の空間、及び前記熱交換器の順番で循環させる送風機と
    室外に配置された冷却装置と、
    前記冷却装置と前記熱交換器との間で冷却媒体を循環させるポンプと
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 更に、前記熱交換器を通過する前のエアーの温度を検出する第1の温度センサと、
    前記熱交換器を通過した後のエアーの温度を検出する第2の温度センサと、
    前記第1の温度センサ及び前記第2の温度センサの検出温度に応じて前記送風機及び前記ポンプを制御する制御部と
    を有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記制御部は、前記第1の温度センサ及び前記第2の温度センサの検出温度の差が20℃以上であるときに前記送風機の回転数を維持し、前記検出温度の差が20℃未満であるときに前記送風機の回転数を減少させることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記制御部は、前記第1の温度センサ及び前記第2の温度センサの検出温度の差が20℃以上であるときに前記ポンプを制御して前記熱交換器への前記冷却媒体の供給量を維持し、前記検出温度の差が20℃未満であるときに前記ポンプを制御して前記熱交換器への前記冷却媒体の供給量を減少させることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  5. 前記電子機器収納部は、前記電子機器を収納する複数の電子機器収納エリアと、前記電子機器収納エリアの通風量を調整可能な風量調整部とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
JP2013546919A 2011-12-01 2011-12-01 情報処理装置 Active JP5804078B2 (ja)

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