JP5801140B2 - 強制空冷式内燃機関 - Google Patents
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Description
ファンは回転中心の周囲に多数枚のブレードが配設された遠心ファンであり、渦巻きカウルに覆われて、ファンの回転中央に吸入された空気が遠心方向に放散するのを渦巻きカウルがその周壁に沿った旋回風としてシュラウドの開口に送風する。
このようにファンの回転による送風が、案内板により分かれてシリンダとシリンダヘッドに別個に導かれてそれぞれ冷却されるので、シリンダとシリンダヘッドの冷却を個別に調整することができる。
クランク軸(40)を回転自在に軸支するクランクケース(31a,31R)にシリンダ(32)およびシリンダヘッド(33)が順次重ねられて突設され、
前記シリンダ(32)および前記シリンダヘッド(33)がシュラウド(110)により囲繞され、
前記クランク軸(40)に連動して回転する遠心冷却ファン(85)がファンカバー(100)により覆われ、
前記遠心冷却ファン(85)の回転による生じる冷却風が、前記ファンカバー(100)により前記シュラウド(110)に送風され、次いで前記シュラウド(110)により前記シリンダ(32)と前記シリンダヘッド(33)に導風されて冷却を行う強制空冷式内燃機関において、
少なくとも前記シュラウド(110)内を、前記シリンダ(32)に冷却風を導くシリンダ側導風路(B)と前記シリンダヘッド(33)に冷却風を導くヘッド側導風路(C)とに仕切る導風仕切板(113)を備え、
前記導風仕切板(113)の上流側端部(113p)は、前記遠心冷却ファン(85)の回転軸(40)にほぼ直交する平面に沿って形成されて、前記遠心冷却ファン(85)の旋回するブレード(86)の回転軸方向幅(W)内を2つに仕切り、冷却風を前記シリンダ側導風路(B)と前記ヘッド側導風路(C)に分けて送風することを特徴とする強制空冷式内燃機関である。
前記シリンダヘッド(33)に冷却風を導く前記ヘッド側導風路(C)の導風出口(C2)に臨んで点火プラグ(45)が前記シリンダヘッド(33)に取り付けられることを特徴とする。
前記ヘッド側導風路(C)の導風出口(C2)が、前記シリンダヘッド(33)に形成されたエアジャケット(27)の流入口(27i)に対向していることを特徴とする。
前記導風仕切板(113)は、上流側端部(113p)が前記遠心冷却ファン(85)に近接して設けられることを特徴とする。
前記導風仕切板(113)の上流側端部(113p)が、前記遠心冷却ファン(85)の回転軸方向幅(W)内で前記シリンダ側導風路(B)側に偏って位置して、前記シリンダ側導風路(B)の導風入口(B1)よりも前記ヘッド側導風路(C)の導風入口(C1)の方を大きくすることを特徴とする。
前記遠心冷却ファン(85)の複数枚のブレード(86)は、外側縁(86e)が回転中心軸(40)に対して傾斜して旋回軌跡が全て同じ円錐面(T)をなし、
前記ブレード(86)の外側縁(86e)の旋回円錐面(T)の外径が小さい回転軸方向領域が前記シリンダ側導風路(B)に対応し、前記旋回円錐面の外径が大きい回転軸方向領域が前記ヘッド側導風路(C)に対応していることを特徴とする。
前記ヘッド側導風路(C)は、通路断面積が上流側より下流側の方が小さくなるように形成されていることを特徴とする。
前記内燃機関は、車両に前記クランク軸を車両の左右方向に指向させて搭載され、
前記シリンダ(32)および前記シリンダヘッド(33)は、前記クランクケース(31a,31R)から前方水平近くまで前傾して突設され、
前記遠心冷却ファン(85)は、前記クランク軸(40)の端部に一体に固着され、
前記遠心冷却ファン(85)の外周を渦巻き状に覆うファンカバー(100)は、送風出口(A2)をほぼ前方に開口して設けられ、
前記シュラウド(110)は、前記ファンカバー(100)の送風出口(A2)から前記シリンダ(32)および前記シリンダヘッド(33)に向かって湾曲して前記導風仕切板(113)により仕切られて前記シリンダ側導風路(B)と前記ヘッド側導風路(C)が形成されていることを特徴とする。
前記ファンカバー(100)は、クランク軸(40)の中心からファンカバー(100)の周壁(100a)までの半径である渦巻きの径が最大となる送風出口(A2)を側面視でシリンダ軸線(Y-Y´)より概ね上側に位置させ、
前記シュラウド(110)は、前記シリンダ側導風路(B)と前記ヘッド側導風路(C)の各導風入口(B1,C1)を側面視でシリンダ軸線(Y-Y´)より概ね上側に位置させて前記ファンカバー(100)の送風出口(A2)と連結させたことを特徴とする。
前記ヘッド側導風路(C)は、側面視でシリンダ軸線(Y-Y´)より概ね上側に位置する導風入口(C1)からシリンダ軸線(Y-Y´)上に位置する導風出口(C2)に向けて下方に傾斜し、
点火プラグ(45)が導風出口(C2)に臨んで配設されることを特徴とする。
前記ヘッド側導風路(C)の導風路下壁(112dc)の上流から下流に向けて傾斜した下壁平均傾斜角度(β)に対して導風路上壁(111uc)の上流から下流に向けて傾斜した上壁平均傾斜角度(α)は大きいことを特徴とする。
前記導風仕切板(120)は、前記シュラウド(110)内に形成されるとともに、前記ファンカバー(100)のクランク軸(40)の中心からファンカバー(100)の周壁(100a)までの半径である渦巻きの径が最大となる送風出口(A2)から前記遠心冷却ファン(85)と前記ファンカバー(100)の渦巻きの径が大きくなる周壁(100a)との間に延出して形成されることを特徴とする。
また、ブレード(86)の外側縁(86e)の旋回円錐面(T)の外径が小さい回転軸方向領域のブレード(86)は旋回外径が小径となるので、遠心冷却ファン(85)を小型軽量化することができる。
図1は、本発明を適用した一実施の形態に係るスクータ型自動二輪車1の側面図である。
本実施の形態においては、スクータ型自動二輪車1の前進方向を向いた状態を基準にして前後左右を決めることとする。
すなわち車体前部1Fのヘッドパイプ2からダウンチューブ3が下方へ延出し、同ダウンチューブ3は下端で水平に屈曲してフロア部1Cの下方を後方へ延び、その後端において左右一対のメインパイプ4が連結され、メインパイプ4は該連結部から斜め後方に立ち上がって所定高さで略水平に屈曲して後方に延びている。
一方車体前部2においては、ヘッドパイプ2に軸支されて上方にハンドル6が設けられ、下方にフロントフォーク7が延びてその下端に前輪8が軸支されている。
パワーユニット10には、そのユニットケース31の前部に単気筒の4ストロークサイクルの内燃機関30が設けられ、内燃機関30はシリンダ32,シリンダヘッド33を略水平に近い状態にまで大きく前傾した姿勢で搭載され、ユニットケース31のクランクケースに相当する部分の下端から前方に突出したハンガーブラケット10aの端部が前記リンク部材9にピボット軸9aを介して連結される(図1参照)。
ユニットケース31の後端と前記メインパイプ7の後部間にリヤクッション22が介装されている。
フロア部1Cは、ステッププレート15が張設され、このステッププレート15の左右側縁に沿って各々下方にロアサイドカバー16が延設されている。
側面視でボディカバー17の後方斜め上方に先細に延出した後部からリヤフェンダ18が斜め下方に延びて後輪21を上方から覆っている。
ユニットスイングケース31は、左右割りの左ユニットケース31Lと右ユニットケース31Rとを合体して構成されるもので、右ユニットケース31Rは、クランクケース部の半体をなし、左ユニットケース31Lは、前後に長尺で前部のクランクケース部31a,中央の伝動ケース部31b,後部の減速機ケース部31cからなる。
本4サイクル内燃機関30は、SOHC型式のバルブシステムを採用しており、シリンダヘッドカバー34内には動弁機構50が設けられ、同動弁機構50に駆動伝達を行うカムチェーン51がカムシャフト53とクランク軸40との間に架設されており、そのためのカムチェーン室52が、クランクケース部31a,シリンダ32,シリンダヘッド33に連通して設けられている。
シリンダヘッド33には燃焼室26を囲むようにエアジャケット27がカムチェーン室52と反対側(右側)の流入口27iから左側のカムチェーン室52の近くまでくり抜かれており、左側空間から下方に流出口27eが形成されている。
このエアジャケット27の右側の流入口27iに臨んで燃焼室26に向かって斜めに点火プラグ45が嵌入されている。
かかるベルト駆動プーリ76に対応する後方のベルト被動プーリ77は、減速機構38の減速機入力軸92に対し相対回転自在に支持されるインナスリーブ90iに固定側プーリ半体が嵌着され、同固定側プーリ半体の左側でインナスリーブ90iに軸方向の摺動自在に支持されたアウタスリーブ90oに可動側プーリ半体が嵌着されて、かかる両プーリ半体からベルト被動プーリ77は構成されている。
前方のベルト駆動プーリ76と後方のベルト被動プーリ77との間にVベルト75が架け渡される。
減速機構38は、減速機入力軸92に伝達された動力を中間軸93を介して出力軸94に歯車の噛合により減速して伝えるものであり、出力軸94が後輪21の車軸で後輪21を回転させる後車軸である。
図8は、右クランクケースである右ユニットケース31Rの右側面図であり、同図8および図7を参照して、右クランク軸体40Rが貫通する右ユニットケース31Rの側壁60には、主軸受41を嵌着保持する円孔を有する軸受部位61があり、同軸受部位61よりクランク軸方向外側(右側)に内径をクランク軸40の外径近くまで縮径して膨出した環状膨出部位62が形成されている。
なお、右ユニットケース31Rの側壁60には、右側に膨出する環状膨出部位62の外周囲にACジェネレータ80の周囲を覆う突出周壁63がクランク軸方向外側に突出して形成されている。
突出周壁63は、ACジェネレータ80の周囲を覆うことができるので、大径であり、環状膨出部位62よりもクランク軸方向外側に大きく突出している。
オイルポンプ収容凹部64の底面には中央付近に吸入ポート64iと吐出ポート64eが形成されている(図8参照)。
図7に示すように、オイルポンプハウジング65hから突出したオイルポンプ軸65aには前記駆動ギア66が噛合する被動ギア67がピン67pを介して嵌合し一体に回転する。
この右ユニットケース31Rの側壁60に、軸受部位61の周囲からオイルポンプ収容凹部64にかけてACジェネレータ80のACGステータ81を支持するステータ取付ベース68が取り付けられる。
円筒保持部68sの上方周囲に3個のベース取付孔68hおよび軸受凹部68aの左右にベース取付孔68hが形成されており、以上5個のベース取付孔68hは右ユニットケース31Rの側壁60の5個のベース取付孔60hに対応している。
円筒保持部68sの外側の内径は、右ユニットケース31Rの側壁60の環状膨出部位62の円孔の内径に略等しい。
円筒状カラー88のクランク軸方向内外の外周面88i,88oにはそれぞれOリング溝88iv,88ovが形成されている。
したがって、ステータ取付ベース68の右クランク軸体40Rが貫通する円筒保持部68s内のクランク軸40周りは、環状シール部材87とOリング89oにより液密にシールされ、ACジェネレータ80が配設されるステータ取付ベース68の外側のドライ空間とステータ取付ベース68の内側の潤滑油が存在するウエット空間を液密に仕切っている。
また、同時にステータ取付ベース68の扁平円筒部68tがオイルポンプ収容凹部64に嵌合して蓋をする。
なお、扁平円筒部68tの外周面に形成されたOリング溝にOリング89pが嵌合しており、Oリング89pはオイルポンプ収容凹部64の内周面との間に挟まれて液密にシールし、ACジェネレータ80が配設されるドライ空間とステータ取付ベース68の内側のオイルポンプ収容凹部64の潤滑油が存在するウエット空間を液密に仕切っている。
このステータ取付ベース68の右側に突出した円筒保持部68sに、ACジェネレータ80の環状に形成されたACGステータ81の内周端が右側から当接されてボルト81bにより貫通されてステータ取付穴68shに締結されて一体に固定される。
ACGステータ81はヨークにコイル81cが巻回されたものである。
これに対してACGステータ81を右側に貫通した右クランク軸体40Rは、環状シール部材87でシールされる部分から軸端に向かって徐々に縮径したテーパ面を形成している。
この右クランク軸体40Rにロータボス部材83を嵌挿すると、ロータボス部材83と一体のACGロータ82はACGステータ81の外周を覆う。
右クランク軸体40Rの軸端は雄ネジが刻設されており、ワッシャ84wを介装してナット84nを螺着することで、ロータボス部材83を押さえ抜けを防止している。
センサユニット97は、センサ基盤97bがボルト99による固定部からステータ取付ベース68とACジェネレータ80との間をクランク軸40の方向に延出しており、その途中からACジェネレータ80のACGロータ82の磁石82mの内周とACGステータ81の外周との間に磁気検出センサ98を挿入している。
遠心冷却ファン85は、環状円板部から中央が円錐状に膨出したファンベース部材85bの環状円板部に複数枚のブレード86が周方向に並んで突出形成されている。
ACジェネレータ80は、右ユニットケース31Rの前記突出周壁63の内側にあり、遠心冷却ファン85は、突出周壁63より外側に突出している(図7参照)。
ファンカバー100の周壁100aが右ユニットケース31Rの突出周壁63に互いの端面を合せてファンカバー100が右ユニットケース31Rに取り付けられる。
ファンカバー100は、周壁100aが右側面視(図2参照)でクランク軸40を中心に半径を右廻りに下方から上方に徐々に大きくなる渦巻き状に形成され、右側壁100bが右方に径を小さくして膨出し、その中央に外気導入口A1が開口されている。
送風入口A1にはグリル101が形成されている。
図12ないし図15を参照して、内燃機関30のシリンダ32およびシリンダヘッド33の周囲を覆うシュラウド110は、上下半割りとされる上側シュラウド111と下側シュラウド112を合体したものである。
また、右側壁111r,112rの合せ面の前部に点火プラグ45に被せるプラグキャップ45cが貫通する点火プラグ用円孔117が下側シュラウド112側に大きく寄って形成されている(図13参照)。
すると、図6に示すように、シュラウド110の前壁111f,112fの矩形開口114からシリンダヘッドカバー34が貫通して前方に突出し、同矩形開口114から上壁111u,下壁112d,左側壁111l,112lがシリンダヘッド33とシリンダ32の上下面および左側面に沿って後方に延出して覆うが、右側壁111r,112rは、上壁111uと下壁112dとともに、シリンダヘッド33とシリンダ32から徐々に離れるように湾曲して大きく右方に膨出して後方に向かい前記ファンカバー100に連結されている(図4,図5,図6参照)。
なお、本実施の形態では、WbとWcの比は、1対2の比としている。
すなわち、Wb:Wc=1:2としている。
したがって、ブレード86の外側縁86eの旋回円錐面Tの外径の小さい内側のクランク軸方向領域がシリンダ側導風路Bに対応し、旋回円錐面Tの外径の大きい外側のクランク軸方向領域がヘッド側導風路Cに対応する(図6参照)。
シュラウド110の右方に膨出した右側壁111r,112rおよび上壁111uと下壁112dが、ファンカバー100の送風出口A2の開口に連結される。
また、ヘッド側導風路Cは、遠心冷却ファン85の回転軸方向の開口幅Wcの導風入口C1がファンカバー100の送風出口A2の右側開口に対応し、導風出口C2がシリンダヘッド33の側面に対向する。
ヘッド側導風路Cの導風入口C1は、ファンカバー100の送風出口A2に合わせて内燃機関の右側面視(図5参照)でシリンダ軸線Y−Y´より概ね上側に位置している
シリンダ32およびシリンダヘッド33を冷却した冷却風は、シュラウド110の下壁112dに形成された排風口116から下方へ排出される。
ブレード86の導風仕切板113の上流側端部113pにより仕切られた回転軸方向内側と外側が、それぞれシリンダ側導風路Bとヘッド側導風路Cとに送風するので、シリンダ32とシリンダヘッド33への互いの送風割合(Wb:Wc)を高精度に設定することができる。
また、ヘッド側導風路Cの導風出口C2が、シリンダヘッド33に形成されたエアジャケット27の流入口27iに対向しているので、エアジャケット27内に冷却風を積極に導き、シリンダヘッド33を効率良く冷却することができる。
導風仕切板113の上流側端部113pの回転軸方向位置を設定と組み合わせて、シリンダ32とシリンダヘッド33をバランス良く効果的に冷却し内燃機関を効率良く冷却することができる。
そして、ブレード86の外側縁86eの旋回円錐面Tの外径が小さい回転軸方向領域のブレード86は旋回外径が小径となるので、遠心冷却ファン85を小型軽量化することができる。
したがって、ファンカバー100の送風出口A2がシリンダ軸線Y−Y´より概ね上側に位置して効率良く送風される冷却風を、ヘッド側導風路Cのシリンダ軸線Y−Y´より概ね上側の導風入口C1が効率的に導入し、かつ下方に傾斜したヘッド側導風路Cが略シリンダ軸線Y−Y´上に位置する導風出口C2に導くため、導風出口C2に臨む点火プラグ45を効果的に冷却することができる。
本第2の実施の形態では、導風仕切板120以外は前記実施の形態と殆ど同じ部材を用いており、同じ符号を使用して説明する。
導風仕切板120の延長仕切板部分120eは、ファンカバー100の渦巻きの径が最大となる送風出口A2から後方のファンカバー100内の遠心冷却ファン85とファンカバー100の渦巻きの径が大きくなる周壁100aとの間に延出して形成されている。
延長仕切板部分120eは、その先端部がクランク軸40の上方に達するまで後方に延出している。
85…遠心冷却ファン、86…ブレード、100…ファンカバー、100a…周壁、100b…右側壁、A1…外気導入口、A2…送風出口、101…グリル、
110…シュラウド、111…上側シュラウド、111u…上壁、111l…左側壁、111r…右側壁、112…下側シュラウド、112d…下壁、112l…左側壁、112r…右側壁、
113…導風仕切板、113p…上流側端部、113q…下流側端部、114…矩形開口、
B…シリンダ側導風路、B1…導風入口、B2…導風出口、C…ヘッド側導風路、C1…導風入口、C2…導風出口、
120…導風仕切板、120e…延長仕切板部分。
Claims (12)
- クランク軸(40)を回転自在に軸支するクランクケース(31a,31R)にシリンダ(32)およびシリンダヘッド(33)が順次重ねられて突設され、
前記シリンダ(32)および前記シリンダヘッド(33)がシュラウド(110)により囲繞され、
前記クランク軸(40)に連動して回転する遠心冷却ファン(85)がファンカバー(100)により覆われ、
前記遠心冷却ファン(85)の回転による生じる冷却風が、前記ファンカバー(100)により前記シュラウド(110)に送風され、次いで前記シュラウド(110)により前記シリンダ(32)と前記シリンダヘッド(33)に導風されて冷却を行う強制空冷式内燃機関において、
少なくとも前記シュラウド(110)内を、前記シリンダ(32)に冷却風を導くシリンダ側導風路(B)と前記シリンダヘッド(33)に冷却風を導くヘッド側導風路(C)とに仕切る導風仕切板(113)を備え、
前記導風仕切板(113)の上流側端部(113p)は、前記遠心冷却ファン(85)の回転軸(40)にほぼ直交する平面に沿って形成されて、前記遠心冷却ファン(85)の旋回するブレード(86)の回転軸方向幅(W)内を2つに仕切り、冷却風を前記シリンダ側導風路(B)と前記ヘッド側導風路(C)に分けて送風することを特徴とする強制空冷式内燃機関。 - 前記シリンダヘッド(33)に冷却風を導く前記ヘッド側導風路(C)の導風出口(C2)に臨んで点火プラグ(45)が前記シリンダヘッド(33)に取り付けられることを特徴とする請求項1記載の強制空冷式内燃機関。
- 前記ヘッド側導風路(C)の導風出口(C2)が、前記シリンダヘッド(33)に形成されたエアジャケット(27)の流入口(27i)に対向していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の強制空冷式内燃機関。
- 前記導風仕切板(113)は、上流側端部(113p)が前記遠心冷却ファン(85)に近接して設けられることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかの項記載の強制空冷式内燃機関。
- 前記導風仕切板(113)の上流側端部(113p)が、前記遠心冷却ファン(85)の回転軸方向幅(W)内で前記シリンダ側導風路(B)側に偏って位置して、前記シリンダ側導風路(B)の導風入口(B1)よりも前記ヘッド側導風路(C)の導風入口(C1)の方を大きくすることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかの項記載の強制空冷式内燃機関。
- 前記遠心冷却ファン(85)の複数枚のブレード(86)は、外側縁(86e)が回転中心軸(40)に対して傾斜して旋回軌跡が全て同じ円錐面(T)をなし、
前記ブレード(86)の外側縁(86e)の旋回円錐面(T)の外径が小さい回転軸方向領域が前記シリンダ側導風路(B)に対応し、前記旋回円錐面の外径が大きい回転軸方向領域が前記ヘッド側導風路(C)に対応していることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかの項記載の強制空冷式内燃機関。 - 前記ヘッド側導風路(C)は、通路断面積が上流側より下流側の方が小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかの項記載の強制空冷式内燃機関。
- 前記内燃機関は、車両に前記クランク軸を車両の左右方向に指向させて搭載され、
前記シリンダ(32)および前記シリンダヘッド(33)は、前記クランクケース(31a,31R)から前方水平近くまで前傾して突設され、
前記遠心冷却ファン(85)は、前記クランク軸(40)の端部に一体に固着され、
前記遠心冷却ファン(85)の外周を渦巻き状に覆うファンカバー(100)は、送風出口(A2)をほぼ前方に開口して設けられ、
前記シュラウド(110)は、前記ファンカバー(100)の送風出口(A2)から前記シリンダ(32)および前記シリンダヘッド(33)に向かって湾曲して前記導風仕切板(113)により仕切られて前記シリンダ側導風路(B)と前記ヘッド側導風路(C)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかの項記載の強制空冷式内燃機関。 - 前記ファンカバー(100)は、クランク軸(40)の中心からファンカバー(100)の周壁(100a)までの半径である渦巻きの径が最大となる送風出口(A2)を側面視でシリンダ軸線(Y-Y´)より概ね上側に位置させ、
前記シュラウド(110)は、前記シリンダ側導風路(B)と前記ヘッド側導風路(C)の各導風入口(B1,C1)を側面視でシリンダ軸線(Y-Y´)より概ね上側に位置させて前記ファンカバー(100)の送風出口(A2)と連結させたことを特徴とする請求項8記載の強制空冷式内燃機関。 - 前記ヘッド側導風路(C)は、側面視でシリンダ軸線(Y-Y´)より概ね上側に位置する導風入口(C1)からシリンダ軸線(Y-Y´)上に位置する導風出口(C2)に向けて下方に傾斜し、
点火プラグ(45)が導風出口(C2)に臨んで配設されることを特徴とする請求項9記載の強制空冷式内燃機関。 - 前記ヘッド側導風路(C)の導風路下壁(112dc)の上流から下流に向けて傾斜した下壁平均傾斜角度(β)に対して導風路上壁(111uc)の上流から下流に向けて傾斜した上壁平均傾斜角度(α)は大きいことを特徴とする請求項10記載の強制空冷式内燃機関。
- 前記導風仕切板(120)は、前記シュラウド(110)内に形成されるとともに、前記ファンカバー(100)のクランク軸(40)の中心からファンカバー(100)の周壁(100a)までの半径である渦巻きの径が最大となる送風出口(A2)から前記遠心冷却ファン(85)と前記ファンカバー(100)の渦巻きの径が大きくなる周壁(100a)との間に延出して形成されることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれかの項記載の強制空冷式内燃機関。
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