JP5795299B2 - パターン検査装置、およびパターン検査方法 - Google Patents
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Description
これらの検査方法においては、CCDセンサ(Charge Coupled Device Image Sensor)などの受光面上にパターンの拡大光学像を結像させることで得られた検出データを用いている。
ところが、近年においては、パターンの微細化が進みパターンを光学的に解像できないようになってきている。そのため、この様な光学的に解像できないパターンを検査する場合には、充分な検査感度が得られないおそれがある。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るパターン検査装置を例示するためのブロック図である。 なお、図1は、一例として、ダイ・トゥ・ダイ(Die-to-Die)法を用いてパターンの検査を行うパターン検査装置を例示するものである。
図1に示すように、パターン検査装置1には、検出データ作成部2(第1の検出データ作成部)、検査部3が設けられている。
検出データ作成部2は、被検査体100に形成されたパターンの光学画像に基づいて検出データ(第1の検出データ)を作成する。また、透過光に基づいた検出データと、反射光に基づいた検出データとをそれぞれ作成することができるようになっている。
透過照明光学系22a、反射照明光学系22bは、レンズやミラーなどの各種光学要素を備えたものとすることができる。
なお、透過照明光学系22a、反射照明光学系22bに備えられる光学要素の種類、配置、数などは例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。例えば、絞り、ビームスプリッタ、倍率チェンジャ、ズーム機構などの他の光学要素を適宜設けるようにすることもできる。
透過照明光学系22aは、光源21から出射した検査光21aを被検査体100の表面側に導き、被検査体100の検査領域からの透過光を発生させる。
反射照明光学系22bは、光源21から出射した検査光21aを被検査体100の裏面側に導き、被検査体100の検査領域からの反射光を発生させる。
また、透過照明光学系22a、反射照明光学系22bは、検査領域における照射部分の大きさを制御する。
なお、結像光学系24に備えられる光学要素の種類、配置、数などは例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。例えば、絞り、ビームスプリッタ、倍率チェンジャ、ズーム機構などの他の光学要素を適宜設けるようにすることもできる。 結像光学系24は、被検査体100からの透過光、反射光を検出部25の受光面に導くとともに受光面上に光学像を結像させる。
検出部25a、25bとしては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)ラインセンサ、CCDエリアセンサ、TDI(Time Delay and Integration)センサ(蓄積型センサ)などを例示することができる。ただし、これらに限定されるわけではなく、入射した光を光電変換できるものを適宜選択することができる。
変換部26には、変換部26a、26bがある。
変換部26aは、検出部25aから出力された電気信号をA/D変換する。また、A/D変換された電気信号を画像データに変換することで検出データを作成する。
変換部26bは、検出部25bから出力された電気信号をA/D変換する。また、A/D変換された電気信号を画像データに変換することで検出データを作成する。
透過検査部3aに設けられる各要素と、反射検査部3bに設けられる各要素とは同様のものとすることができる。そのため、一例として、反射検査部3bに設けられる各要素について例示をする。
前述したように、パターン検査装置1は、ダイ・トゥ・ダイ(Die-to-Die)法を用いてパターンの検査を行うものであるため、遅延部31において比較対象となる参照データを作成する。
例えば、遅延部31は、入力された検出データをパターンの繰り返しピッチに相当する分だけ時間遅延させることで、比較対象となるデータ(以後、遅延データと称する)を作成する。すなわち、遅延部31は、入力された検出データの電気信号の波形を変えずに伝達に一定の時間遅れを作ることで遅延データ(第1の遅延データ)を作成する。そして、遅延部31は、作成した遅延データを識別部32、抽出部33に向けて出力する。
識別部32は、入力された検出データ、遅延データが前述した解像限界以下のパターンの画像に関するデータであるか否かを識別する。
図2は、識別部を例示するためのブロック図である。
図2に示すように、識別部32には、判定部32a1、32a2、32b1、32b2、論理積演算部32a3、32b3、論理和演算部324が設けられている。
判定部32b1、32b2は、入力された遅延データに対して上限および下限の2つの閾値を用いて判定を行う。例えば、判定部32b1が下限の閾値を用いて判定を行うものとし、判定部32b2が上限の閾値を用いて判定を行うものとすることができる。
なお、図3(a)は光学的に解像できたパターンと解像限界以下のパターンとを例示するための模式図である。図3(b)は解像限界以下のパターンを例示するための模式拡大図、図3(c)はいわゆるパターン上のオープン欠陥を例示するための模式拡大図、図3(d)はいわゆるパターン上のショート欠陥を例示するための模式拡大図である。図3(e)はパターンと出力レベル(検出データまたは遅延データの出力レベル)との関係を例示するための模式グラフ図である。
この場合、筋状のパターンの内、明部B1の出力レベルは暗部B2の出力レベルよりも高くなる。また、一般的には、A部の出力レベルは、明部B1の出力レベルと暗部B2の出力レベルとの間となる。
この際、解像限界以下のパターンは略一様な分布となるので、下限の閾値th1と上限の閾値th2とを用いることで識別の精度を高めることができる。なお、閾値th1、閾値th2は、実験やシミュレーションなどにより予め求めるようにすることができる。
また、論理積演算部32b3により、判定部32b1、32b2の判定結果を論理積演算することで、入力された遅延データが解像限界以下のパターンの画像に関するデータであるか否かを識別することができる。
前述したように、検出データの電気信号の波形と、遅延データの電気信号の波形とは同一である。そのため、論理和演算部324により論理和演算するようにすれば、どちらかのデータに大きな欠陥があったり、プロセスなどの要因で出力レベルが変動したりした場合であっても適切な識別を行うことができる。すなわち、閾値が適切に設定されているならば、少なくとも一方のデータに基づく識別結果から解像限界以下のパターンであるか否かを適切に識別することができる。
出力変位演算部34bは、入力された遅延データの注目画素に対する周辺領域の出力レベルの平均値を演算し、入力された遅延データの出力レベルと周辺領域の出力レベルの平均値との差をさらに演算する機能を有する。
判定部35は、出力変位演算部34aからの入力に基づいて欠陥の有無を判定する判定部35a(第1の判定部)と、出力変位演算部34bからの入力に基づいて欠陥の有無を判定する判定部35b(第2の判定部)とを有する。
なお、図4(a)は出力変位演算部、判定部、論理和演算部を例示するためのブロック図、図4(b)は注目画素、周辺領域を例示するための模式図である。
また、出力変位演算部34aと出力変位演算部34b、判定部35aと判定部35bは、それぞれ同様の構成とすることができるので、ここでは一例として出力変位演算部34a、判定部35aの場合を例示する。
周辺領域抽出部341は、入力された検出データの注目画素101に対する周辺領域102を抽出する。
例えば、図4(b)に例示をしたように、入力された検出データの注目画素101、すなわちパターン検査において注目する部分に対する周辺領域102を抽出する。なお、周辺領域102の位置、大きさ、形状などは予め設定されているようにすることもできるし、適宜変更することができるようにすることもできる。
レベル差演算部343は、平均値演算部342により演算された周辺領域102の出力レベルの平均値と、入力された検出データの出力レベルとの差を演算する。
判定部351、352は、レベル差演算部343を介して入力されたデータに対して上限および下限の2つの閾値を用いて欠陥の有無を判定する。この場合、例えば、判定部351が下限の閾値を用いて欠陥の有無の判定を行うものとし、判定部352が上限の閾値を用いて欠陥の有無の判定を行うものとすることができる。この場合、判定部351、352は、それぞれの閾値を超えた時に欠陥があるとの判定を行うようにすることができる。
図5(a)、(b)は出力変位演算部を設けていない場合、図5(c)、(d)は出力変位演算部を設けている場合である。なお、図5(b)は図5(a)におけるC−C線に沿った出力レベルのプロファイル、図5(d)は図5(c)におけるD−D線に沿った出力レベルのプロファイルである。また、図5(a)、(b)中のE1、図5(c)、(d)中のE2が欠陥部である。
図5(c)に示すような欠陥部E2がある場合にも、図5(d)に示すように欠陥部E2の出力レベルが周辺領域の出力レベルよりも高くなる。
図5に例示をしたものは、欠陥部の出力レベルが高くなる場合(欠陥部が明るくなる場合)である。この場合、欠陥部の出力レベルが低くなる場合(欠陥部が暗くなる場合)もある。ただし、出力変位演算部34を設けることで欠陥部の周辺領域の出力レベルが平坦化されることにはかわりがない。そのため、欠陥部の出力レベルが低くなる場合であっても出力変位演算部34を設けることで欠陥判定におけるS/N比を向上させることができ、判定部35においてより微細な欠陥まで判定することが可能となる。
本実施の形態に係るパターン検査装置は、被検査体100に形成されたパターンの透過光による光学画像に基づいて検出データ(第2の検出データ)を作成する検出データ作成部(第2の検出データ作成部)と、検出データを時間遅延させることで遅延データ(第2の遅延データ)を作成する遅延部(第2の遅延部)と、を備えている(例えば、図1における透過光により検査を行う部分)。また、被検査体100に形成されたパターンの反射光による光学画像に基づいて検出データ(第3の検出データ)を作成する検出データ作成部(第3の検出データ作成部)と、検出データを時間遅延させることで遅延データ(第3の遅延データ)を作成する遅延部(第3の遅延部)と、を備えている(例えば、図1における反射光により検査を行う部分)。
透過検査部13aには、遅延部31、識別部32a(第2の識別部)、抽出部33a(第2の抽出部)、出力変位演算部34c(第3の出力変位演算部)、出力変位演算部34d(第4の出力変位演算部)、レベル差演算部134a(第1のレベル差演算部)、判定部135a(第3の判定部)が設けられている。
反射検査部13bには、遅延部31、識別部32b(第3の識別部)、抽出部33b(第3の抽出部)、出力変位演算部34a(第5の出力変位演算部)、出力変位演算部34b(第6の出力変位演算部)、レベル差演算部134b(第2のレベル差演算部)、判定部135b(第4の判定部)が設けられている。
出力変位演算部34dは、透過光により取得された検出データから作成された遅延データに基づいて演算を行う。すなわち、入力された遅延データの注目画素に対する周辺領域の出力レベルの平均値を演算し、入力された遅延データの出力レベルと周辺領域の出力レベルの平均値との差をさらに演算する。
出力変位演算部34bは、反射光により取得された検出データから作成された遅延データに基づいて演算を行う。すなわち、入力された遅延データの注目画素に対する周辺領域の出力レベルの平均値を演算し、入力された遅延データの出力レベルと周辺領域の出力レベルの平均値との差をさらに演算する。
レベル差演算部134bは、出力変位演算部34bにおける演算値と、出力変位演算部34dにおける演算値との差を演算する。
判定部135bは、レベル差演算部134bからの入力に基づいて欠陥の有無を判定する。
判定部135a、135bにおける判定は、所定の閾値を用いて行うようにすることができる。
これに対して、検査部13の場合には、透過光に基づく検出データと反射光に基づく検出データ、透過光に基づく遅延データと反射光に基づく遅延データ、によりそれぞれ欠陥の有無を判定するようにしている。
図7(a)、(b)は透過光に基づく検出データと遅延データとによる検査の場合、図7(c)、(d)は反射光に基づく検出データと遅延データとによる検査の場合、図7(e)、(f)は透過光に基づく検出データと反射光に基づく検出データ、透過光に基づく遅延データと反射光に基づく遅延データ、とによる検査の場合である。なお、図7(b)は図7(a)におけるF−F線に沿った出力レベルのプロファイル、図7(d)は図7(c)におけるG−G線に沿った出力レベルのプロファイル、図7(f)は図7(e)におけるH−H線に沿った出力レベルのプロファイルである。また、図7(a)、(b)中のE3、図7(c)、(d)中のE4、図7(e)、(f)中のE5が欠陥部である。
すなわち、図7(a)〜(d)は検査部3による検査の場合、図7(e)、(f)は検査部13による検査の場合である。
そのため、検査部13による検査の場合には、透過光に基づくデータと反射光に基づくデータとの差をとる(一方の極性を反転させるとともに両者を足し合わせる)ことで欠陥部を強調するようにしている。
すなわち、欠陥部の出力レベルは、例えば、透過光による欠陥部の出力レベルと、極性が反転された反射光による欠陥部の出力レベルとの和となる。
そのため、透過光に基づくデータと反射光に基づくデータとの差をとる場合、周辺領域の出力レベルは、透過光による場合の周辺領域の出力レベルと反射光による場合の周辺領域の出力レベルとの二乗和となる。
そのため、欠陥判定におけるS/N比をさらに向上させることができるので、さらに微細な欠陥まで判定することが可能となる。
また、出力変位演算部を設けることで、周辺領域の出力レベルを平坦化することができる。そのため、欠陥判定におけるS/N比を向上させることができるので、より微細な欠陥までを判定することができる。
図8は、第2の実施形態に係るパターン検査装置を例示するためのブロック図である。 なお、図8は、一例として、ダイ・トゥ・データベース(Die-to-Database)法を用いてパターンの検査を行うパターン検査装置を例示するものである。
図8に示すように、パターン検査装置51には、検出データ作成部2a、参照データ作成部40(第1の参照データ作成部)、検査部53が設けられている。
位置検出部27は、載置部23の位置情報を取得して後述するデータ作成部43に位置情報を提供する。位置検出部27としては、例えば、レーザ干渉計やリニアエンコーダなどを例示することができる。ただし、これらに限定されるわけではなく、載置部23の位置情報を電気信号に変換できるものを適宜選択することができる。
参照データ作成部40には、データ格納部41、データ展開部42、データ作成部43が設けられている。
参照データ作成部40は、データ格納部41に格納された設計データなどに基づいて参照データ(第1の参照データ)を作成する。すなわち、参照データ作成部40は、被検査体100に形成されたパターンに関する参照データを作成する。
データ格納部41は、パターンの形成に用いられる作画データや作画データに変換する前の設計データなどを格納する。
データ作成部43は、ビットパターンに展開されたデータを図形解釈することで参照データを作成する。この際、検出データの分解能に合わせて参照データが作成される。
また、データ作成部43は、位置検出部27から提供された載置部23の位置情報に基づいて、参照データから対象となる部分の参照データを抽出して出力する。すなわち、載置部23の位置情報から載置部23に保持された被検査体100の検査領域に関する位置情報を取得し、検査領域の位置(検出部25によるデータの取り込み位置)に合せて参照データから対象となる部分の参照データを抽出して出力する。
データ作成部43には、後述する透過検査部53aに参照データを提供するデータ作成部43aと、反射検査部53bに参照データを提供するデータ作成部43bとがある。この場合、データ作成部43aと、データ作成部43bとは同様のものとすることができる。
透過検査部53a、反射検査部53bには、階調変換部52(第1の階調変換部)、レベル差演算部54(第3のレベル差演算部)、判定部55(第5の判定部)が設けられている。
ここで、透過検査部53aに設けられる各要素と、反射検査部53bに設けられる各要素とは同様のものとすることができる。そのため、一例として、反射検査部53bに設けられる各要素について例示をする。
ところが、解像限界以下のパターンに対しては、解像限界以下のパターンの形状条件などにより透過率や反射率が変化するため、参照データが検出部25の出力レベルに対応したものとはならない場合がある。
そのため、本実施の形態においては、参照データの出力レベルが検出部25の出力レベルに対応したものとなるように階調変換部52により出力レベルの変換を行っている。
判定部55は、レベル差演算部54からの入力データに対して下限の閾値を用いて判定を行う判定部56a、レベル差演算部54からの入力データに対して上限の閾値を用いて判定を行う判定部56b、論理和演算部57を有する。
論理和演算部57は、判定部56a、56bにおける判定結果を論理和演算する。そのため、判定部56a、56bの判定結果のうち、少なくとも一方が欠陥があるとの判定結果である場合には、論理和演算部57は、欠陥があるとの検査結果を出力する。
図9中のデータP1は検出データにおける画像データ、データP2は参照データにおける画像データ、データP3は階調変換部により変換された画像データを表している。データP1〜P3の下方に描かれた線図は、各画像データの横方向に沿った出力レベルのプロファイルである。
各画像データにおけるA、A1、A2は解像限界以下のパターン、B、B1、B2は光学的に解像できるパターンを表している。
また、図9中のグラフ図Jは、階調変換テーブルをグラフ図化したものである。この場合、グラフ図J中のK部に示す領域において出力レベルの変換が行われることを表している。図Jは、一例として、K部に示す領域において出力レベルを増加させる場合を例示したものである。なお、階調変換テーブルは図Jに例示をしたものに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
そこで、階調変換部52によりデータP2の出力レベルの変換を行い、変換後のデータP3の出力レベルがデータP1の出力レベルに対応したものとなるようにしている。
図10に示すように、検査部153には、階調変換部52、識別部132(第4の識別部)、抽出部133(第4の抽出部)、レベル差演算部54、判定部55が設けられている。なお、検査部153には、透過光に基づいた検出データを用いて検査を行う透過検査部153aと、反射光に基づいた検出データを用いて検査を行う反射検査部153bとがあるが、構成自体は同様とすることができる。
抽出部133は、識別部132からの「識別フラグ」が入力された場合には、対応する検出データと階調変換部52により変換がされた参照データとをレベル差演算部54に向けて出力する。すなわち、識別部132により解像限界以下のパターンのデータであると識別された参照データと対応する検出データとをレベル差演算部54に向けて出力する。なお、抽出部133は、前述した抽出部33と同様のものとすることができるのでその構成や作用に関する説明は省略する。
この場合、検査対象となるパターンに光学的に解像できるパターンが含まれている場合がある。そのため、図10に示すように検出データと階調変換部52により変換がされた参照データとを外部に取り出す出力部30aを設け、出力部30aに光学的に解像できるパターンを検査する図示しない検査部を接続できるようになっている。なお、光学的に解像できるパターンを検査する検査部には既知の技術を適用させることができるので、その説明は省略する。
また、階調変換部52を設けるようにしているので、参照データの出力レベルを検出部25の出力レベルに対応したものとすることができる。そのため、検査精度を向上させることができ、より微細な欠陥までを判定することができる。
図11は、第3の実施形態に係るパターン検査装置を例示するためのブロック図である。なお、図11は、一例として、ダイ・トゥ・データベース(Die-to-Database)法を用いてパターンの検査を行うパターン検査装置を例示するものである。
後述するように、ライン部分とスペース部分との比率やパターンの高さ寸法などのパターンの形状条件、表面に設けられた膜(例えば、クロム(Cr)膜など)が占める割合、膜の厚みなどにより透過率や反射率が変化する。
そのため、本実施の形態においては、解像限界以下のパターンの透過率や反射率の変化の度合いをも測定し、パターン線幅の変化、パターン形成時のプロセス条件の変化を検査するようにしている。
なお、パターンの形状条件などが透過率や反射率に与える影響に関しては後述する。
参照データ作成部40には、データ格納部41、データ展開部42、データ作成部43が設けられている。
透過検査部63aに設けられる各要素と、反射検査部63bに設けられる各要素とは同様のものとすることができる。そのため、一例として、反射検査部63bに設けられる各要素について例示をする。
平均レベル差演算部62は、レベル差演算部54からの入力データの平均値を演算する。この際、予め定められた一定の領域(例えば、検出データにおけるN画素×N画素の領域)における平均値が演算される。
この様に被検査体100の検査領域の全域に渡ってデータを集計することで反射率の変化の度合を測定することができる。なお、透過検査部63aによれば透過率の変化の度合を測定することができる。
そして、解像限界以下のパターンの透過率や反射率の変化の度合いを測定することで、パターン線幅の変化、パターン形成時のプロセス条件の変化を検査することができる。また、製造過程における異常要因なども知ることができる。
また、パターンを形成する際の描画プロセスやエッチングプロセスにおけるプロセス条件の変化などが測定できるようになる。そのため、パターンを形成する際の描画プロセスやエッチングプロセス対して変化を低減させるための条件をフィードバックすることができる。
また、この様なパターンが形成されたものを使ってさらに他の製品を製造するような場合には、変化したパターン線幅などを後工程にフォードフォワードすることで製品の歩留まりを向上させることができる。例えば、被検査体100がフォトマスクの場合には、変化したパターン線幅などをリソグラフィプロセスにフォードフォワードすることで半導体装置などの歩留まりを向上させることができる。
例えば、分布集計部64から提供された反射率の変化の度合(透過検査部63aの場合は透過率の変化の度合)を、等高線やカラーバーなどを用いた2次元マップとして表示するようにすることができる。
図12に示すように、検査部163には、階調変換部52、識別部132、抽出部133、レベル差演算部54、平均レベル差演算部62、分布集計部64、判定部65が設けられている。
検査部163には、透過光に基づいた検出データを用いて検査を行う透過検査部163aと、反射光に基づいた検出データを用いて検査を行う反射検査部163bとがあるが、構成自体は同様とすることができる。
なお、検査部163に設けられる各要素自体は、前述したものと同様とすることができるので、それらの説明は省略する。
この場合、検査対象となるパターンに光学的に解像できるパターンが含まれている場合がある。そのため、図12に示すように検出データと階調変換部52により変換がされた参照データとを外部に取り出す出力部30bを設け、出力部30bに光学的に解像できるパターンを検査する図示しない検査部を接続できるようになっている。なお、光学的に解像できるパターンを検査する検査部には既知の技術を適用させることができるので、その説明は省略する。
また、平均レベル差演算部、分布集計部を設けるようにしているので、透過率や反射率の変化の度合いを測定することができる。そのため、ライン部分とスペース部分との比率やパターンの高さ寸法などのパターンの形状条件、表面に設けられた膜が占める割合、膜の厚みなどの変化(例えば、パターン線幅の変化、パターン形成時のプロセス条件の変化など)を検査することができる。また、製造過程における異常要因なども知ることができる。さらに、変化を低減させるための条件をパターンを形成するプロセスにフィードバックしたり、変化したパターン線幅などを後工程にフォードフォワードすることで製品の歩留まりを向上させることができる。
また、識別部132を設けるようにすれば、検査が困難であった光学的に解像できないパターンを優先して検査することができる。
図13は、所定の繰り返し周期を有する解像限界以下のパターンと検出データの出力レベルとの関係を例示するための模式図である。なお、図13(a)は所定の繰り返し周期を有する筋状のパターンの模式拡大図、図13(b)は図13(a)におけるI−I線に沿った出力レベルのプロファイルである。図13(c)も所定の繰り返し周期を有する筋状のパターンの模式拡大図、図13(d)は図13(c)におけるJ−J線に沿った出力レベルのプロファイルである。図13(e)は所定の繰り返し周期を有する点状のパターンの模式拡大図、図13(f)は図13(e)におけるK−K線に沿った出力レベルのプロファイルである。
そのため、検出データの出力レベルの繰り返し周期、変動の度合いなどを測定すれば、解像限界以下のパターンの形態(例えば、パターンの形状やピッチ寸法など)を特定することができる。
そこで、本実施の形態においては、解像限界以下のパターンを抽出し、抽出した解像限界以下のパターンから、相関演算により特定の繰り返し周期を有するパターンを検出するようにしている。
そして、検出された特定の繰り返し周期を有するパターンに基づいて欠陥の有無を判定するようにしている。
図14に示すように、パターン検査装置71には、検出データ作成部2、検査部73が設けられている。
透過検査部73aに設けられる各要素と、反射検査部73bに設けられる各要素とは同様のものとすることができる。そのため、一例として、反射検査部73bに設けられる各要素について例示をする。
図15は、図14におけるパターン抽出部、パターン遅延部、比較部、判定部を例示するためのブロック図である。
なお、検出データが入力される側には、パターン抽出部72a(第1のパターン抽出部)、パターン遅延部74a(第4の遅延部)、比較部75a(レベル差演算部75a1(第4のレベル差演算部))、判定部76a(第7の判定部)が設けられている。
また、遅延データが入力される側には、パターン抽出部72b(第2のパターン抽出部)、パターン遅延部74b(第5の遅延部)、比較部75b(レベル差演算部(第5のレベル差演算部)、判定部76b(第8の判定部)が設けられている。
この場合、検出データが入力される側に設けられる各要素と、遅延データが入力される側に設けられる各要素とは同様とすることができる。そのため、一例として、検出データが入力される側に設けられる各要素について例示をする。
パターン抽出部72a1には、抽出部33を介して検出データが入力される。すなわち、前述したものと同様に、識別部32において解像限界以下のパターンの画像に関するデータと認識された検出データがパターン抽出部72a1に入力される。
一方、相関演算部72a2には、抽出部33を介して検出データが入力されるとともにテンプレート情報104が入力される。すなわち、識別部32において解像限界以下のパターンの画像に関するデータと認識された検出データとテンプレート情報104とが相関演算部72a2に入力される。
パターン遅延部74aは、入力されたデータの伝達に一定の時間遅れを作ることで、次にパターン抽出部72a1から出力されるデータと比較するための比較データ(第1の比較データ)を作成する。なお、遅延データが入力される側に設けられるパターン遅延部74bは、入力されたデータの伝達に一定の時間遅れを作ることで、次にパターン抽出部72a1から出力されるデータと比較するための比較データ(第2の比較データ)を作成する。そして、パターン遅延部74aは、作成したデータを比較部75aに向けて出力する。
レベル差演算部75a1は、パターン抽出部72a1から入力されたデータと、遅延部74aから入力されたデータとの差を演算する。そして、レベル差演算部75a1は、演算されたデータを判定部76aに向けて出力する。
判定部76a1、76a2は、入力されたデータに対して上限および下限の2つの閾値を用いて判定を行う。例えば、判定部76a1が下限の閾値を用いて判定を行うものとし、判定部76a2が上限の閾値を用いて判定を行うものとすることができる。
論理和演算部77は、判定部76aによる判定結果と、判定部76bによる判定結果との論理和演算を行う。そのため、判定部76aによる判定結果と、判定部76bによる判定結果とのうち、少なくとも一方が欠陥があるとの判定結果である場合には、論理和演算部77から欠陥があるとの検査結果が出力される。
図16は、可変テンプレートについて例示をするためのブロック図である。
図16に示すように、可変テンプレート170には、遅延部171、バッファ部172、二値化部173、マッチング部174、論理積演算部177が設けられている。
遅延部171は、入力されたデータ(例えば、検出データ)の電気信号の波形を変えずに伝達に一定の時間遅れを作る。
バッファ部172は、遅延部171を介して入力されたデータをN×N画素のデータとして蓄積する。
バッファ部172に蓄積されたN×N画素のデータは、二値化部173において異なる値の閾値を用いて二値化され、N×N画素の各画素に対応する画素マッチング部1740〜174N−1にそれぞれ提供される。なお、閾値は任意に変更することができるようになっている。
論理演算部175a、175bにおける論理は任意に設定することができるようになっている。すなわち、論理演算部175a、175bにおける論理を任意に設定することで、テンプレートを構成する画素における論理を任意に設定することができる可変テンプレートが構成されるようになっている。
例えば、論理演算部175aにおいては、「当該画素の値>閾値X1、当該画素の値≦閾値X1、演算不要」のいずれかが選択、設定されるようになっている。また、論理演算部175bにおいては、「当該画素の値>閾値X2、当該画素の値≦閾値X2、演算不要」のいずれかが選択、設定されるようになっている。そして、二値化部173から提供されたデータが、設定された論理により判定されるようになっている。
論理積演算部177は、各画素マッチング部1740〜174N−1における論理積演算部176のマッチング結果をさらに論理積演算し、マッチングがされた場合には「テンプレートマッチング結果」を出力する。「テンプレートマッチング結果」は、「有効フラグ」としてパターン抽出部72a1に向けて出力される。
なお、二値化部173は、2個の異なる値の閾値を用いて二値化を行うだけではなく、3個以上の複数の閾値を用いて二値化を行うようにしてもよい。この場合、閾値の数に応じてマッチング部の論理演算部を増やすようにすれば、明るさレベルに対してもより任意な条件でテンプレートマッチングを行うことができるようになる。
また、相関演算部により、入力された解像限界以下のパターンから特定の繰り返し周期を有するパターンを検出し、検出された特定の繰り返し周期を有するパターンに基づいて欠陥の有無を判定することができる。
この際、検出された特定の繰り返し周期を有するパターン同士を比較することで、パターンのもつ出力レベルの変動を相互に相殺しながら比較検査を行うことが可能となる。
そのため、特定の繰り返し周期を有する解像限界以下のパターンにおいて、より微細な欠陥を検出することが可能となる。
図17は、第5の実施形態に係るパターン検査装置を例示するためのブロック図である。なお、図17は、一例として、ダイ・トゥ・データベース(Die-to-Database)法を用いてパターンの検査を行うパターン検査装置を例示するものである。
図17に示すように、パターン検査装置81には、検出データ作成部2a、参照データ作成部40、検査部83が設けられている。
透過検査部83aに設けられる各要素と、反射検査部83bに設けられる各要素とは同様のものとすることができる。そのため、一例として、反射検査部83bに設けられる各要素について例示をする。
前述したものと同様に参照データ作成部40により参照データが作成される。階調変換部52は、参照データの出力レベルが検出部25の出力レベルに対応したものとなるように出力レベルの変換を行う。識別部132は、入力された参照データが解像限界以下のパターンの画像に関するデータであるか否かを識別する。抽出部133は、識別部132により解像限界以下のパターンのデータであると識別された参照データと対応する検出データとをパターン抽出部72c1、相関演算部72c2に向けて出力する。
パターン抽出部72c1は、相関演算部72c2において検出されたパターンを検出データ、参照データから抽出する。
前述したものと同様に、判定部76cには、判定部76a1、76a2、論理和演算部76a3が設けられている。
判定部76a1、76a2は、入力されたデータに対して上限および下限の2つの閾値を用いて判定を行う。例えば、判定部76a1が下限の閾値を用いて判定を行うものとし、判定部76a2が上限の閾値を用いて判定を行うものとすることができる。
論理和演算部76a3は、判定部76a1による判定結果と、判定部76a2による判定結果との論理和演算を行う。そのため、判定部76a1による判定結果と、判定部76a2による判定結果とのうち、少なくとも一方が欠陥があるとの判定結果である場合には、論理和演算部76a3から欠陥があるとの検査結果が出力される。
また、相関演算部により、入力された解像限界以下のパターンから特定の繰り返し周期を有するパターンを検出し、検出された特定の繰り返し周期を有するパターンに基づいて欠陥の有無を判定することができる。
この際、特定の繰り返し周期を有する検出データに係るパターンと、特定の繰り返し周期を有する参照データに係るパターンとを比較することで、パターンのもつ出力レベルの変動を相互に相殺しながら比較検査を行うことが可能となる。
そのため、特定の繰り返し周期を有する解像限界以下のパターンにおいて、より微細な欠陥を検出することが可能となる。
次に、第6の実施形態に係るパターンを有する構造体について例示をする。
まず、前述したパターンの形状条件などが透過率や反射率に与える影響について例示をする。
図18は、パターンの形状条件と反射率との関係を例示するための模式図である。
なお、図18(a)は本実施の形態において対象としている解像限界以下の微細パターンの周期的な構造を例示するための模式図、図18(b)はパターンの形状条件と反射率との関係を例示するための模式グラフ図である。
図18(a)に示すように、解像限界以下のラインアンドスペースパターンの場合、屈折率は偏光により異なるものとなることが知られている。例えば、電場の振動方向がパターンと並行なTE波の場合には、以下の(1)式により屈折率n’が求められる。ここで、Lはライン部分の幅寸法、Sはスペース部分の幅寸法、L+Sはパターンのピッチ寸法、n1はライン部分の屈折率、n2はスペース部分の屈折率である。
また、ガラスなどのように消衰係数(k)がゼロの場合には、反射率Rは以下の(2)式で求められる。
ここで、ライン部分の材質をガラス、スペース部分を空気、パターンのピッチ寸法(L+S)を一定(例えば、48nm)とし、ライン部分の幅寸法Lを変化させた場合の反射率を(1)式、(2)式より求めると、図18(b)に示すものとなる。
図18(b)から分かるように、パターンのピッチ寸法が同じであったとしても、ライン部分の幅寸法Lが変化すると反射率も変化する。すなわち、ライン部分とスペース部分との比率によって反射率が変化することになる。このことは、反射率を測定すればライン部分とスペース部分との比率、プロセス要因によるライン部分の幅寸法などを検査することができることを意味する。
なお、図19(a)は表面に膜が設けられたパターンの構造を例示するための模式図、図19(b)はパターンの表面に設けられた膜が占める割合と反射率、透過率との関係を例示するための模式グラフ図である。
図19(a)に示すように、ガラス基板の表面にラインアンドスペースパターンを形成し、パターンの表面(ラインアンドスペースの上部)に例えばクロム(Cr)膜103が設けられているとする。
この様な場合、クロム膜103の反射率はガラスの反射率より数倍高いため、前述したライン部分(ガラスからなる部分)の寸法変化よりもクロム膜103の存在が反射率や透過率に大きな影響を及ぼすことになる。
なお、表面に設けられた膜がクロム(Cr)以外の材質からなる場合も同様である。ただし、表面に設けられた膜の材質による光学定数(n、k)により値は異なるものとなる。
そして、パターンの表面に設けられたクロム膜103の厚みと反射率との関係を光学シミュレーションにより求めた結果が図20(b)に例示をするものとなる。
図21(a)、(b)は表面に膜が設けられたパターンの構造を例示するための模式図、図21(c)はパターンの高さ寸法と反射率との関係を例示するための模式グラフ図である。なお、パターンの表面に設けられた膜は、クロム膜103である。
例えば、パターンの高さ寸法が検査光21aの波長の1/4の場合には、光の干渉により反射光同士が打ち消しあって反射率が低くなる。パターンの高さ寸法が検査光21aの波長の1/2の場合には、光の干渉により反射光同士が強めあって反射率が高くなる。そのため、パターンの高さ寸法が検査光21aの波長の1/4〜1/2の間で光学シミュレーションを行い、パターンの高さ寸法と反射率との関係を求めた結果が図21(c)に例示をするものである。
そのため、図11、図12に例示をしたパターン検査装置において、平均レベル差演算部、分布集計部により透過率や反射率の変化の度合いを測定し、これに基づいて判定部65でライン部分とスペース部分との比率やパターンの高さ寸法などのパターンの形状条件、表面に設けられた膜が占める割合、膜の厚みなどの変化(例えば、パターン線幅の変化、パターン形成時のプロセス条件の変化など)を検査するようにしている。
すなわち、パターン検査装置により解像限界以下のパターンを検査する場合、反射率や透過率を高くすれば検出データの信号レベルを高くすることができるので、検出データ(検査画像)のS/N比を向上させることができる。
そのため、光学的に解像できないパターンであっても充分な検査感度を得ることができる。また、さらに微細な欠陥までを検査することが可能となる。
なお、以下に例示をする各実施形態のステップにおいて実施されるデータの作成、解像限界以下のパターンの識別、欠陥の有無の判定などに関しては、前述したパターン検査装置において例示をしたものと同様のためそれらの詳細な説明は省略する。
次に、第7の実施形態に係るパターン検査方法について例示をする。
本実施の形態に係るパターン検査方法は、例えば、図1に例示をした検査部3において実施することができる。
図22は、第7の実施形態に係るパターン検査方法について例示をするためのフローチャートである。
次に、検出データを時間遅延させることで遅延データを作成する(ステップS2)。
すなわち、検出データの電気信号の波形を変えずに伝達に一定の時間遅れを作ることで遅延データを作成する。
抽出された検出データの注目画素に対する周辺領域の出力レベルの平均値を求める(ステップS4a)。
抽出された検出データの出力レベルと周辺領域の出力レベルの平均値との差を求める(ステップS5a)。
求められた値に基づいて、検出データにおける欠陥の有無を判定する(ステップS6a)。
すなわち、抽出された検出データの出力レベルと、周辺領域の出力レベルの平均値と、の差に基づいて、検出データにおける欠陥の有無を判定する。
例えば、上限および下限の2つの閾値を用いて欠陥の有無を判定するようにすることができる。
抽出された遅延データの注目画素に対する周辺領域の出力レベルの平均値を求める(ステップS4b)。
抽出された遅延データの出力レベルと周辺領域の出力レベルの平均値との差を求める(ステップS5b)。
すなわち、抽出された遅延データの出力レベルと、周辺領域の出力レベルの平均値と、の差に基づいて、遅延データにおける欠陥の有無を判定する。
例えば、上限および下限の2つの閾値を用いて欠陥の有無を判定するようにすることができる。
すなわち、検出データにおける欠陥の有無を判定する工程における判定結果と、遅延データにおける欠陥の有無を判定する工程における判定結果と、に基づいて欠陥の検査結果を判定する。
本実施の形態によれば、光学的に解像できないパターンであっても充分な検査感度を得ることができる。
また、検出データの出力レベルと周辺領域の出力レベルの平均値との差、遅延データの出力レベルと周辺領域の出力レベルの平均値との差を求めることで、周辺領域の出力レベルを平坦化することができる。そのため、欠陥判定におけるS/N比を向上させることができるので、より微細な欠陥までを判定することができる。
次に、第8の実施形態に係るパターン検査方法について例示をする。
本実施の形態に係るパターン検査方法は、例えば、図6に例示をした検査部13において実施することができる。
図23は、第8の実施形態に係るパターン検査方法について例示をするためのフローチャートである。
本実施の形態に係るパターン検査方法においては、透過光による光学像に基づいて作成された検出データ、反射光による光学像に基づいて作成された検出データの両方を用いる。
次に、検出データから解像限界以下のパターンのデータを抽出する(ステップS12a)。
抽出されたデータの注目画素に対する周辺領域の出力レベルの平均値を求める(ステップS13a)。
ステップS12aにおいて抽出されたデータの出力レベルと、ステップS13aにおいて求められた周辺領域の出力レベルの平均値と、の差を求める(ステップS14a)。
次に、検出データから解像限界以下のパターンのデータを抽出する(ステップS12b)。
抽出されたデータの注目画素に対する周辺領域の出力レベルの平均値を求める(ステップS13b)。
ステップS12bにおいて抽出されたデータの出力レベルと、ステップS13bにおいて求められた周辺領域の出力レベルの平均値と、の差を求める(ステップS14b)。
次に、遅延データから解像限界以下のパターンのデータを抽出する(ステップS12c)。
抽出されたデータの注目画素に対する周辺領域の出力レベルの平均値を求める(ステップS13c)。
ステップS12cにおいて抽出されたデータの出力レベルと、ステップS13cにおいて求められた周辺領域の出力レベルの平均値と、の差を求める(ステップS14c)。
次に、遅延データから解像限界以下のパターンのデータを抽出する(ステップS12d)。
抽出されたデータの注目画素に対する周辺領域の出力レベルの平均値を求める(ステップS13d)。
ステップS12dにおいて抽出されたデータの出力レベルと、ステップS13dにおいて求められた周辺領域の出力レベルの平均値と、の差を求める(ステップS14d)。
すなわち、検出データに関し、透過光に係る演算値と、反射光に係る演算値との差を求める。
すなわち、遅延データに関し、透過光に係る演算値と、反射光に係る演算値との差を求める。
例えば、上限および下限の2つの閾値を用いて欠陥の有無を判定するようにすることができる。
次に、ステップS16aにおける判定結果と、ステップS16bにおける判定結果と、に基づいて欠陥の検査結果を判定する(ステップS17)。
この場合、検出データにおける判定および遅延データにおける判定のうち少なくとも一方が欠陥があるとの判定結果である場合には、欠陥があるとの検査結果とすることができる。
また、検出データの出力レベルと周辺領域の出力レベルの平均値との差、遅延データの出力レベルと周辺領域の出力レベルの平均値との差を求めることで、周辺領域の出力レベルを平坦化することができる。そのため、欠陥判定におけるS/N比を向上させることができるので、より微細な欠陥までを判定することができる。
次に、第9の実施形態に係るパターン検査方法について例示をする。
本実施の形態に係るパターン検査方法は、例えば、図8に例示をした検査部53において実施することができる。
図24は、第9の実施形態に係るパターン検査方法について例示をするためのフローチャートである。
まず、被検査体100に形成されたパターンの光学像に基づいて検出データを作成する(ステップS21)。
次に、参照データの出力レベルが検出データの出力レベルに対応したものとなるように出力レベルの変換を行う(ステップS23)。
この場合、予め求められた階調変換テーブルにより出力レベルの変換を行うようにすることができる。なお、階調変換テーブルは、実験やシミュレーションなどにより予め求めるようにすることができる。
求められた値に基づいて、欠陥の有無を判定する(ステップS25)。
例えば、上限および下限の2つの閾値を用いて欠陥の有無を判定するようにすることができる。
なお、検出データは透過光による光学像に基づいて作成されたものであってもよいし、反射光による光学像に基づいて作成されたものであってもよい。
また、参照データの出力レベルが検出データの出力レベルに対応したものとなるように出力レベルの変換を行うようにしているので、検査精度を向上させることができる。そのため、より微細な欠陥までを判定することができる。
次に、第10の実施形態に係るパターン検査方法について例示をする。
本実施の形態に係るパターン検査方法は、例えば、図10に例示をした検査部153において実施することができる。
図25は、第10の実施形態に係るパターン検査方法について例示をするためのフローチャートである。
まず、被検査体100に形成されたパターンの光学像に基づいて検出データを作成する(ステップS31)。
次に、参照データの出力レベルが検出データの出力レベルに対応したものとなるように出力レベルの変換を行う(ステップS33)。
この場合、予め求められた階調変換テーブルにより出力レベルの変換を行うようにすることができる。なお、階調変換テーブルは、実験やシミュレーションなどにより予め求めるようにすることができる。
解像限界以下のパターンのデータの抽出は、以下の手順で行うようにすることができる。 まず、参照データが解像限界以下のパターンの画像に関するデータであるか否かを識別する(第1の識別工程)。
次に、第1の識別工程における識別の結果に基づいて、検出データと参照データとから解像限界以下のパターンのデータを抽出する。
解像限界以下のパターンのデータであるか否かの識別は、参照データの出力レベルに基づいて行うようにすることができる。この際、参照データに対する検出データについては、同様の識別結果を適用するようにすることができる。
求められた値に基づいて、欠陥の有無を判定する(ステップS36)。
例えば、上限および下限の2つの閾値を用いて欠陥の有無を判定するようにすることができる。
なお、検出データは透過光による光学像に基づいて作成されたものであってもよいし、反射光による光学像に基づいて作成されたものであってもよい。
また、参照データの出力レベルが検出データの出力レベルに対応したものとなるように出力レベルの変換を行うようにしているので、検査精度を向上させることができる。そのため、より微細な欠陥までを判定することができる。
また、検出データ、参照データから解像限界以下のパターンのデータを抽出するようにしているので、検査が困難であった光学的に解像できないパターンを優先して検査することができる。
次に、第11の実施形態に係るパターン検査方法について例示をする。
本実施の形態に係るパターン検査方法は、例えば、図11に例示をした検査部63において実施することができる。
図26は、第11の実施形態に係るパターン検査方法について例示をするためのフローチャートである。
まず、被検査体100に形成されたパターンの光学像に基づいて検出データを作成する(ステップS41)。
次に、参照データの出力レベルが検出データの出力レベルに対応したものとなるように出力レベルの変換を行う(ステップS43)。
この場合、予め求められた階調変換テーブルにより出力レベルの変換を行うようにすることができる。なお、階調変換テーブルは、実験やシミュレーションなどにより予め求めるようにすることができる。
次に、ステップS44における演算値の平均値を求める(第2の演算工程)(ステップS45)。
この際、予め定められた一定の領域(例えば、検出データにおけるN画素×N画素の領域)における平均値が求められる。
なお、集計された情報を表示部66などに表示させることもできる。
この様に被検査体100の検査領域の全域に渡ってデータを集計することで解像限界以下のパターンの透過率や反射率の変化の度合いを測定することができる。
そして、解像限界以下のパターンの透過率や反射率の変化の度合いを測定することで、パターン線幅の変化、パターン形成時のプロセス条件の変化を検査することができる。また、製造過程における異常要因なども知ることができる。
また、パターンを形成する際の描画プロセスやエッチングプロセスにおけるプロセス条件の変化などが測定できるようになる。そのため、パターンを形成する際の描画プロセスやエッチングプロセス対して変化を低減させるための条件をフィードバックすることができる。
また、この様なパターンが形成されたものを使ってさらに他の製品を製造するような場合には、変化したパターン線幅などを後工程にフォードフォワードすることで製品の歩留まりを向上させることができる。例えば、被検査体100がフォトマスクの場合には、変化したパターン線幅などをリソグラフィプロセスにフォードフォワードすることで半導体装置などの歩留まりを向上させることができる。
例えば、上限および下限の2つの閾値を用いて欠陥の有無を判定するようにすることができる。
なお、検出データは透過光による光学像に基づいて作成されたものであってもよいし、反射光による光学像に基づいて作成されたものであってもよい。
また、解像限界以下のパターンの透過率や反射率の変化の度合いを測定することができる。そのため、ライン部分とスペース部分との比率やパターンの高さ寸法などのパターンの形状条件、表面に設けられた膜が占める割合、膜の厚みなどの変化(例えば、パターン線幅の変化、パターン形成時のプロセス条件の変化など)を検査することができる。また、製造過程における異常要因なども知ることができる。さらに、変化を低減させるための条件をパターンを形成するプロセスにフィードバックしたり、変化したパターン線幅などを後工程にフォードフォワードすることで製品の歩留まりを向上させることができる。
また、参照データの出力レベルが検出データの出力レベルに対応したものとなるように出力レベルの変換を行うようにしているので、検査精度を向上させることができる。そのため、より微細な欠陥までを判定することができる。
次に、第12の実施形態に係るパターン検査方法について例示をする。
本実施の形態に係るパターン検査方法は、例えば、図12に例示をした検査部163において実施することができる。
図27は、第12の実施形態に係るパターン検査方法について例示をするためのフローチャートである。
まず、被検査体100に形成されたパターンの光学像に基づいて検出データを作成する(ステップS51)。
次に、参照データの出力レベルが検出データの出力レベルに対応したものとなるように出力レベルの変換を行う(ステップS53)。
この場合、予め求められた階調変換テーブルにより出力レベルの変換を行うようにすることができる。なお、階調変換テーブルは、実験やシミュレーションなどにより予め求めるようにすることができる。
解像限界以下のパターンのデータの抽出は、以下の手順で行うようにすることができる。 まず、検出データと参照データとが解像限界以下のパターンの画像に関するデータであるか否かを識別する(第2の識別工程)。
次に、第2の識別工程における識別の結果に基づいて、検出データと参照データとから解像限界以下のパターンのデータを抽出する。
解像限界以下のパターンのデータであるか否かの識別は、参照データの出力レベルに基づいて行うようにすることができる。この際、参照データに対する検出データについては、同様の識別結果を適用するようにすることができる。
次に、求められた値の平均値を求める(ステップS56)。
この際、予め定められた一定の領域(例えば、検出データにおけるN画素×N画素の領域)における平均値が求められる。
なお、集計された情報を表示部66などに表示させることもできる。
一方、求められた平均値に基づいて、欠陥の有無を判定する(ステップS58)。
例えば、上限および下限の2つの閾値を用いて欠陥の有無を判定するようにすることができる。
なお、検出データは透過光による光学像に基づいて作成されたものであってもよいし、反射光による光学像に基づいて作成されたものであってもよい。
また、解像限界以下のパターンの透過率や反射率の変化の度合いを測定することができる。そのため、ライン部分とスペース部分との比率やパターンの高さ寸法などのパターンの形状条件、表面に設けられた膜が占める割合、膜の厚みなどの変化(例えば、パターン線幅の変化、パターン形成時のプロセス条件の変化など)を検査することができる。また、製造過程における異常要因なども知ることができる。さらに、変化を低減させるための条件をパターンを形成するプロセスにフィードバックしたり、変化したパターン線幅などを後工程にフォードフォワードすることで製品の歩留まりを向上させることができる。
また、参照データの出力レベルが検出データの出力レベルに対応したものとなるように出力レベルの変換を行うようにしているので、検査精度を向上させることができる。そのため、より微細な欠陥までを判定することができる。
また、検出データ、参照データから解像限界以下のパターンのデータを抽出するようにしているので、検査が困難であった光学的に解像できないパターンを優先して検査することができる。
次に、第13の実施形態に係るパターン検査方法について例示をする。
本実施の形態に係るパターン検査方法は、例えば、図14に例示をした検査部73において実施することができる。
図28は、第13の実施形態に係るパターン検査方法について例示をするためのフローチャートである。
まず、被検査体100に形成されたパターンの光学像に基づいて検出データを作成する(ステップS61)。
次に、検出データを時間遅延させることで遅延データを作成する(ステップS62)。 すなわち、検出データの電気信号の波形を変えずに伝達に一定の時間遅れを作ることで遅延データを作成する。
解像限界以下のパターンのデータであるか否かの識別は、検出データの出力レベルに基づいて行うようにすることができる。
次に、抽出された解像限界以下のパターンから特定の繰り返し周期を有するパターンを抽出する(第2の抽出工程)(ステップS64a)。
この場合、パターンの抽出は固定テンプレート、または前述した可変テンプレートを用いた相関演算(パターンマッチング)により行うようにすることができる。
すなわち、検出されたパターンに係るデータの伝達に一定の時間遅れを作ることで、次に検出されるパターンに係るデータと比較するためのデータを作成する。
次に、ステップS64aにおいて抽出された特定の繰り返し周期を有するパターンのデータと、第1の比較データと、の差を演算する(第3の演算工程)(ステップS66a)。
次に、ステップS66aにおける演算結果に基づいて、欠陥の有無を判定する(第1の判定工程)(ステップS67a)。
この場合、上限および下限の2つの閾値を用いて判定を行うようにすることができる。
解像限界以下のパターンのデータであるか否かの識別は、遅延データの出力レベルに基づいて行うようにすることができる。
次に、抽出された解像限界以下のパターンから特定の繰り返し周期を有するパターンを抽出する(第4の抽出工程)(ステップS64b)。
この場合、パターンの抽出は固定テンプレート、または前述した可変テンプレートを用いた相関演算(パターンマッチング)により行うようにすることができる。
次に、ステップS64bにおいて抽出された特定の繰り返し周期を有するパターンのデータを時間遅延させることで比較データ(第2の比較データ)を作成する(第2の遅延工程)(ステップS65b)。
次に、ステップS66bにおける演算結果に基づいて、欠陥の有無を判定する(第2の判定工程)(ステップS67b)。
この場合、上限および下限の2つの閾値を用いて判定を行うようにすることができる。
この場合、検出データに基づく判定および遅延データに基づく判定のうち少なくとも一方が欠陥があるとの判定結果である場合には、欠陥があるとの検査結果とすることができる。
なお、検出データは透過光による光学像に基づいて作成されたものであってもよいし、反射光による光学像に基づいて作成されたものであってもよい。
また、入力された解像限界以下のパターンから特定の繰り返し周期を有するパターンを抽出し、抽出された特定の繰り返し周期を有するパターンに基づいて欠陥の有無を判定することができる。
この際、抽出された特定の繰り返し周期を有するパターン同士を比較することで、パターンのもつ出力レベルの変動を相互に相殺しながら比較検査を行うことが可能となる。
そのため、特定の繰り返し周期を有する解像限界以下のパターンにおいて、より微細な欠陥を検出することが可能となる。
次に、第14の実施形態に係るパターン検査方法について例示をする。
本実施の形態に係るパターン検査方法は、例えば、図17に例示をした検査部83において実施することができる。
図29は、第14の実施形態に係るパターン検査方法について例示をするためのフローチャートである。
まず、被検査体100に形成されたパターンの光学像に基づいて検出データを作成する(ステップS71)。
次に、参照データの出力レベルが検出データの出力レベルに対応したものとなるように出力レベルの変換を行う(ステップS73)。
この場合、予め求められた階調変換テーブルにより出力レベルの変換を行うようにすることができる。なお、階調変換テーブルは、実験やシミュレーションなどにより予め求めるようにすることができる。
解像限界以下のパターンのデータであるか否かの識別は、参照データの出力レベルに基づいて行うようにすることができる。この際、参照データに対する検出データについては、同様の識別結果を適用するようにすることができる。
また、抽出された参照データに係る解像限界以下のパターンから特定の繰り返し周期を有するパターンを抽出する(ステップS75b)。
この場合、パターンの抽出は固定テンプレート、または前述した可変テンプレートを用いた相関演算(パターンマッチング)により行うようにすることができる。
次に、ステップS75aにおいて抽出された検出データに係るパターンのデータと、ステップS75bにおいて抽出された参照データに係るパターンのデータとの差を求める(ステップS76)。
次に、ステップS76において求められた値に基づいて欠陥の有無を判定する(ステップS77)。
この場合、上限および下限の2つの閾値を用いて判定を行うようにすることができる。 なお、上限および下限の2つの閾値を用いた判定のうち少なくとも一方が欠陥があるとの判定結果である場合には、欠陥があるとの検査結果とすることができる。
また、検出データは透過光による光学像に基づいて作成されたものであってもよいし、反射光による光学像に基づいて作成されたものであってもよい。
また、入力された解像限界以下のパターンから特定の繰り返し周期を有するパターンを抽出し、抽出された特定の繰り返し周期を有するパターンに基づいて欠陥の有無を判定することができる。
この際、抽出された特定の繰り返し周期を有するパターン同士を比較することで、パターンのもつ出力レベルの変動を相互に相殺しながら比較検査を行うことが可能となる。
そのため、特定の繰り返し周期を有する解像限界以下のパターンにおいて、より微細な欠陥を検出することが可能となる。
前述の実施の形態に関して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、または、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、パターン検査装置1、51、61、71、81などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置、数などは、例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
Claims (4)
- 解像限界以下のパターンを検査するパターン検査装置であって、
被検査体に形成されたパターンの光学画像に基づいて第1の検出データを作成する第1の検出データ作成部と、
前記パターンに関する設計データをビットパターンに展開し、検査の対象となる画素が前記展開したビットパターンに占める割合を演算して、第1の参照データを作成する第1の参照データ作成部と、
前記第1の参照データに含まれる前記解像限界以下のパターンの出力レベルが前記第1の検出データの出力レベルに対応したものとなるように出力レベルの変換を行う第1の階調変換部と、
前記第1の検出データと、前記出力レベルの変換が行われた前記第1の参照データと、の差を演算する第3のレベル差演算部と、
前記第3のレベル差演算部による演算結果に基づいて、欠陥の有無を判定する第5の判定部と、
を備えたことを特徴とするパターン検査装置。 - 解像限界以下のパターンを検査するパターン検査装置であって、
被検査体に形成されたパターンの光学画像に基づいて第1の検出データを作成する第1の検出データ作成部と、
前記パターンに関する設計データをビットパターンに展開し、検査の対象となる画素が前記展開したビットパターンに占める割合を演算して、第1の参照データを作成する第1の参照データ作成部と、
前記第1の参照データに含まれる前記解像限界以下のパターンの出力レベルが前記第1の検出データの出力レベルに対応したものとなるように出力レベルの変換を行う第1の階調変換部と、
前記第1の検出データと、前記出力レベルの変換が行われた前記第1の参照データと、の差を演算する第3のレベル差演算部と、
前記第3のレベル差演算部により演算された値の平均値を演算する平均レベル差演算部と、
前記平均値を前記被検査体の検査領域の全域に渡って集計する分布集計部と、
を備えたことを特徴とするパターン検査装置。 - 解像限界以下のパターンを検査するパターン検査装置であって、
被検査体に形成されたパターンの光学画像に基づいて第1の検出データを作成する第1の検出データ作成部と、
前記パターンに関する設計データをビットパターンに展開し、検査の対象となる画素が前記展開したビットパターンに占める割合を演算して、第1の参照データを作成する第1の参照データ作成部と、
前記第1の参照データに含まれる前記解像限界以下のパターンの出力レベルが前記第1の検出データの出力レベルに対応したものとなるように出力レベルの変換を行う第1の階調変換部と、
入力された前記第1の参照データが解像限界以下のパターンの画像に関するデータであるか否かを識別する第4の識別部と、
前記第4の識別部による識別の結果に基づいて、前記第1の検出データと前記第1の参照データとから解像限界以下のパターンのデータを抽出する第4の抽出部と、
前記第4の抽出部により抽出された前記第1の検出データに係るデータと、前記第1の参照データに係るデータと、から相関演算により特定の繰り返し周期を有するパターンのデータを抽出する第3のパターン抽出部と、
前記第3のパターン抽出部により抽出された前記第1の検出データに係る特定の繰り返し周期を有するパターンのデータと、前記第1の参照データに係る特定の繰り返し周期を有するパターンのデータと、の差を演算する第6のレベル差演算部と、
前記第6のレベル差演算部による演算結果に基づいて、欠陥の有無を判定する第9の判定部と、
を備えたことを特徴とするパターン検査装置。 - 解像限界以下のパターンを検査するパターン検査方法であって、
被検査体に形成されたパターンの光学像に基づいて第1の検出データを作成する工程と、
前記パターンに関する設計データをビットパターンに展開し、検査の対象となる画素が前記展開したビットパターンに占める割合を演算して、第1の参照データを作成する工程と、
前記第1の参照データに含まれる前記解像限界以下のパターンの出力レベルが前記第1の検出データの出力レベルに対応したものとなるように出力レベルの変換を行う工程と、 前記第1の検出データと、前記出力レベルの変換が行われた前記第1の参照データと、の差を演算する第1の演算工程と、
前記第1の演算工程における演算値の平均値を求める第2の演算工程と、
前記平均値を被検査体の検査領域の全域に渡って集計する工程と、
を備えたことを特徴とするパターン検査方法。
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